JP2001014715A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JP2001014715A
JP2001014715A JP11183468A JP18346899A JP2001014715A JP 2001014715 A JP2001014715 A JP 2001014715A JP 11183468 A JP11183468 A JP 11183468A JP 18346899 A JP18346899 A JP 18346899A JP 2001014715 A JP2001014715 A JP 2001014715A
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Japan
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light
optical
hologram
pickup device
optical pickup
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JP11183468A
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English (en)
Inventor
Shigeru Ouchida
茂 大内田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の異なる波長の光源を有する光ピックアッ
プ装置において、ホログラムや受光手段を共通化して小
型、低コスト化を図ると同時に、2つのレーザ光源の位
置ずれによる収差や信号のオフセットを低減して良好な
信号を得ることを課題とする。 【解決手段】本発明は、波長の異なる半導体レーザから
なる複数の光源1,2を有し、複数の光源からの光束を
光記録媒体7へと導く光学手段3を介して光記録媒体上
の記録面に照射し、記録面により反射された戻り光束を
受光手段9により受光しつつ情報の書き込み、消去また
は再生を行う光ピックアップ装置において、複数の光源
1,2からの光束を光記録媒体7へと導く光学手段3
は、複数の光源1,2からの光束をそれぞれ異なる反射
面で反射させる略三角プリズムであり、複数の光源1,
2と光記録媒体7の間には各波長の光を受光素子9の同
一点に集光させる機能を有するホログラム4を配した構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CD系メディアや
DVD系メディア等の規格の異なる複数の光記録媒体に
対して情報の記録、消去または再生を行うことのできる
光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、規格の異なる複数の光記録媒体に
対して情報の記録、消去または再生を行うことのできる
光ピックアップ装置が種々提案されており、以下のよう
なものがある。 (1)図18はLD−PDユニットを用いたDVD用2
波長光ヘッドの光学構成の一例を示す図であり、図18
の構成においては、集光レンズや対物レンズ等を2波長
共通にし、CD系メディアを再生するために波長790
nmのLD(レーザダイオード)とPD(フォトダイオ
ード)を一体化したCD用LD−PDユニットと、DV
D系メディアを記録再生するために波長650nmのL
DとPDを一体化したDVD用LD−PDユニットとを
用いて2波長対応光ピックアップを実現している。しか
しながら、図18に示す構成では、CD系用、DVD系
用のそれぞれにホログラムと受光素子を使っていること
と、2つの波長を合成するための波長フィルターが必要
なため、部品点数が多くコストがかかる。
【0003】(2)特開平9−120568号公報に
は、データの記録再生を行うために必要なレーザ光の波
長が互いに異なる第1及び第2の光記録媒体面に対して
データの記録再生を行う記録再生装置用レーザモジュー
ルが提案されている。この従来技術では、2つの波長に
対してホログラムと受光素子を共通化し、2つの波長の
LDチップを近接配置することにより、1つのパッケー
ジで2つの波長に対するピックアップモジュールを実現
している。しかしながら、LDチップを近接配置しよう
としても、LDチップ自体の大きさがあるため、それ以
上に近づけることはできず、約300ミクロン程度まで
近づけることが限界である。また、図19に示すよう
に、波長選択膜150a〜150dと複数のプリズム1
51〜154を組み合わせて構成した波長選択プリズム
150を使って異なる波長のLDチップ101,102
からの光111,112を合成しているが、小さいプリ
ズムを作成することは難しく、コストも高くなってしま
うというデメリットがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであって、上述したような複数の異なる
波長の光源を有する光ピックアップ装置において、ホロ
グラムや受光手段を共通化して小型、低コスト化を図る
と同時に、2つのレーザ光源の位置ずれによる収差や信
号のオフセットを低減して、良好な信号を得ることを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、請求項1に係る発明は、波長の異なる半
導体レーザからなる複数の光源を有し、上記複数の光源
からの光束を光記録媒体へと導く光学手段を介して光記
録媒体上の記録面に照射し、上記記録面により反射され
た戻り光束を、受光手段により受光しつつ情報の書き込
み、消去または再生を行う光ピックアップ装置におい
て、上記複数の光源からの光束を光記録媒体へと導く光
学手段は、上記複数の光源からの光束をそれぞれ異なる
反射面で反射させる略三角プリズムであり、上記複数の
光源と光記録媒体の間には各波長の光を受光素子の同一
点に集光させる機能を有するホログラムを配した構成と
したものである。従って請求項1記載の光ピックアップ
においては、例えばCD系の波長780nm系の光と、
DVD系の波長635nm又は650nm系の光にそれ
ぞれ最適化した領域分割されたホログラムを使うことに
より、受光素子を大きくすることなく高速な信号検出が
できる。また、CD系の波長780nm系半導体レーザ
(LD)チップと、DVD系の波長635nm又は65
0nm系LDチップの発光点が近づくように、三角プリ
ズムの2つの面を使ってそれぞれの光を反射させること
により、LDチップ自体は離して配置するが、見かけの
発光点は近くなるようにすることができる。これによ
り、対物レンズにより垂直に近い光が入射するので良好
なスポットを形成することができる。
【0006】請求項2に係る発明は、請求項1記載の光
ピックアップ装置において、上記複数の光源からの光束
を光記録媒体へと導く光学手段は、上記複数の光源から
の光束をそれぞれ異なる反射面で反射させる略三角プリ
ズムであり、少なくとも反射面の1つには回折格子が形
成されている構成としたものである。従って請求項2記
載の光ピックアップにおいては、例えばCD系の波長7
80nm系半導体レーザ(LD)チップと、DVD系の
波長635nm又は650nm系LDチップの発光点が
近づくように、三角プリズムの2つの面を使ってそれぞ
れの光を反射させることにより、LDチップ自体は離し
て配置するが、見かけの発光点は近くなるようにするこ
とができることに加えて、反射面に3ビーム化回折格子
を設けることにより、3ビームを用いるトラッキング検
出にも対応することができる。
【0007】請求項3に係る発明は、波長の異なる半導
体レーザからなる複数の光源を有し、上記複数の光源か
らの光束を光記録媒体へと導く光学手段を介して光記録
媒体上の記録面に照射し、上記記録面により反射された
戻り光束を、受光手段により受光しつつ情報の書き込
み、消去または再生を行う光ピックアップ装置におい
て、上記複数の光源からの光束を光記録媒体へと導く光
学手段は、上記複数の光源からの光束をそれぞれ異なる
反射面で反射させる複数の略三角プリズムであり、上記
複数の光源と光記録媒体の間には各波長の光を受光素子
の同一点に集光させる機能を有するホログラムを配した
構成としたものである。従って請求項3記載の光ピック
アップ装置においては、例えばCD系の波長780nm
系の光と、DVD系の波長635nm又は650nm系
の光にそれぞれ最適化した領域分割されたホログラムを
使うことにより、受光素子を大きくすることなく高速な
信号検出ができる。また、CD系の波長780nm系半
導体レーザ(LD)チップと、DVD系の波長635n
m又は650nm系LDチップの発光点が近づくよう
に、例えば三角プリズムを2つ使ってそれぞれの斜面で
光を反射させることにより、LDチップ自体は離して配
置するが、見かけの発光点は近くなるようにすることが
できる。特にLDのファーフィールドパターンの短軸方
向にプリズムを並べることにより、発光点をより近づけ
るようにすることができる。
【0008】請求項4に係る発明は、請求項1,2また
は3記載の光ピックアップ装置において、上記ホログラ
ムは各波長の光に対応して領域分割されたホログラムで
あり、この領域分割されたホログラムから生じた複数の
回折光のうち、少なくとも一つの回折光は光路変換素子
を通った後に受光手段へと導かれる構成としたものであ
る。また、請求項5に係る発明は、請求項4記載の光ピ
ックアップ装置において、領域分割されたホログラムか
ら生じた複数の回折光のうち少なくとも一つの回折光が
通る光路変換素子を、レンズ機能を有する素子、あるい
は可動な平板もしくはプリズム、あるいは回折格子(ホ
ログラム)もしくは断面形状をブレーズ化または階段状
にした回折格子(ホログラム)で構成したものである。
従って請求項4,5記載の光ピックアップ装置において
は、レーザ光源の位置が所望の位置からずれていた場合
でも、光路変換素子により光路のずれを補正することが
可能なため、CD系、DVD系のどちらの波長の光に対
してもオフセットの小さい良好な信号を得ることができ
る。
【0009】請求項6に係る発明は、請求項1〜5のい
ずれか一つに記載の光ピックアップ装置において、領域
分割されたホログラムは入射光の偏光状態により回折作
用が異なり、記録面により反射された戻り光束を回折さ
せる偏光ホログラムであることを特徴とするものであ
る。すなわち請求項6記載の光ピックアップ装置におい
ては、信号の高速化に対応するため、光利用効率の高い
偏光ホログラムを使用するものである。
【0010】請求項7に係る発明は、請求項1〜6のい
ずれか一つに記載の光ピックアップ装置において、記録
面により反射された戻り光束を回折させるホログラムの
断面形状をブレーズ化もしくは階段状にすることによ
り、回折光のうち受光手段に導かれる方の強度を大きく
する構成としたものである。すなわち請求項7記載の光
ピックアップ装置においては、記録面により反射された
戻り光束を回折させる偏光ホログラムの断面形状をブレ
ーズ化もしくは階段状にすることにより、±1次回折光
のうち受光手段に導かれる方の強度が大きくなるように
するものである。
【0011】請求項8に係る発明は、請求項6または7
記載の光ピックアップ装置において、回折格子としての
偏光ホログラムが無機物質を斜め蒸着により形成した異
方性膜もしくは有機物質を配向して形成した異方性膜に
より構成されていることを特徴とするものである。すな
わち請求項8記載の光ピックアップ装置においては、偏
光ホログラムの材料として、無機物質を斜め蒸着により
形成した異方性膜や有機物質を配向して形成した異方性
膜を用いることができるので、低コスト化が図れる。
【0012】請求項9に係る発明は、請求項1〜8のい
ずれか一つに記載の光ピックアップ装置において、光源
からの放射光束の一部をモニター用光束として反射回折
させる反射型ホログラムを備えた構成としたものであ
る。すなわち請求項9記載の光ピックアップ装置におい
ては、光源からの光のうち、光記録媒体に照射されない
光を、反射型ホログラムにより回折させ、受光素子に入
射させることにより、前方モニタ用受光素子としての機
能を果たすことが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施例1)以下、本発明の構成
及び動作を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。図
1は本発明の第1の実施例を示す光ピックアップ装置の
概略構成図であり、図中の符号1はDVD系の波長63
5nm又は650nmの半導体レーザ(LD)光源、2
はCD系の波長780nmの半導体レーザ(LD)光
源、3は上記2つの光源1,2からの光束を光記録媒体
へと導く略三角プリズムからなる光学手段、4はホログ
ラム、5はコリメートレンズ、6は対物レンズ、7は光
記録媒体であるDVD系またはCD系の光ディスク、9
は受光素子(PD)である。
【0014】図1において、光源である波長635nm
又は650nmの半導体レーザ1から出射された光ビー
ムは略三角プリズムからなる光学手段3の反射面で反射
されてホログラム4を透過し、コリメートレンズ5で平
行光になって対物レンズ6により光記録媒体(DVD系
光ディスク)7に照射される。そして光記録媒体7の記
録面で反射された光は、もと来た光路を戻りホログラム
4に入射し、ホログラム4で回折された+1次回折光8
aは、受光素子9により受光されて信号検出される。一
方、光源である波長780nmの半導体レーザ2から出
射された光ビームも同様に、略三角プリズムからなる光
学手段3の他の反射面で反射されてホログラム4を透過
し、コリメートレンズ5で平行光になって対物レンズ6
により光記録媒体(CD系光ディスク)7の記録面に照
射される。そして光記録媒体7の記録面で反射された光
は、もと来た光路を戻りホログラム4に入射し、ホログ
ラム4で回折された+1次回折光8bは、受光素子9に
より受光されて信号検出される。
【0015】このような構成において、ホログラム4と
しては、通常のホログラムでは色収差が大きいため図2
(a)に示すように、波長635nm又は650nmの
光と波長780nmの光では受光素子9上での集光点が
異なってしまう。この場合、受光素子9を大きくすれば
どちらの波長の光も検出できるが、集光点は約300μ
m位離れるので、その分だけ受光素子は大きくなり、フ
レアの影響を受けやすくなったり、応答速度が十分に早
くならなくなるという不具合が生じてくる。そこで図2
(b)に示すように、635nm又は650nm用に最
適化されたホログラム領域と780nm用に最適化され
たホログラム領域とを領域分割して配置することによ
り、どちらの光も同一点に結像させることができ、受光
素子9を大きくしなくてもよくなる(請求項1)。
【0016】尚、上記の実施例では2つの波長としてD
VD系の635nm又は650nmと、CD系の780
nmを例に説明したが、将来S−DVDのような青色光
源(波長400nm前後)を用いて光ディスクを記録再
生する場合においても、それぞれの波長に最適化された
ホログラムを領域分割して並べることにより同様な効果
が得られる。
【0017】(実施例2)図3に本発明の第2の実施例
を示す。本実施例においては光ピックアップ装置の全体
の光学系は図1と同じであるが、複数の波長の光を光記
録媒体に導く光学手段に違いがある。一般に波長780
nmのCD系のトラッキング制御には3ビーム法が使わ
れるのに対して、波長635nm又は650nmのDV
D系のトラッキング制御は1ビーム法で行われることが
多い。これはトラッキング信号のオフセット等の理由か
らくることである。前述した従来技術(1)のようにL
D発光点が離れている場合にはどちらか一方にだけ3ビ
ーム化するための回折格子を光路中に入れればよいが、
図3(a)のように2つのLDチップが近接配置されて
いる場合には、回折格子を光路に挿入するだけではどち
らの波長の光も3ビーム化されてしまう。そこで本発明
では図3(b)に示すように、複数の波長の光を光記録
媒体に導く光学手段3として、2つの反射面を持つ略三
角プリズムを使って、その一方の反射面に反射型の回折
格子を形成することとする。これにより一方の波長78
0nmの光束は3ビーム化され、もう一方の波長635
nm又は650nmの光束は1ビームとなり、どちらも
3ビーム化されるという問題は解決する(請求項2)。
【0018】このように反射面を2つ持つ略三角プリズ
ムを使って、複数の光を光記録媒体へと導くのは上記の
ように一方だけを3ビーム化するための他に、複数光源
の発光点をより近づけるためでもある。複数の光を光記
録媒体へと導くためには、図3(a)のようにプリズム
などを使わずに、LDチップを2つ並べるのが一番簡単
な方法である。しかしながらこのように並べると、LD
チップサイズ以上には発光点を近づけられない。すなわ
ち図4に示すように、一般的なLDチップのサイズは2
50〜300μmなので、これ以上近くには配置できな
いことになる。また、図4に示すように2つのLDチッ
プの発光点が250〜300μm位ずれていると、図5
に示すように対物レンズ6への入射が垂直ではなく、あ
る画角を持って入射することになってしまい、光記録媒
体7の記録面上の集光スポットは劣化する。一般的には
対物レンズ6の画角の許容値は±1°程度なので発光点
の間隔が300μm離れていては、これだけで許容値を
超えてしまう。従って、LDチップは発光点が近くなる
工夫をして配置する必要がある。通常、従来技術(2)
の一例(図19)のように、波長選択膜と複数のプリズ
ムからなるキューブ形状のビームスプリッタを使うのが
一般的だが、LDチップに近接配置するような小さなサ
イズ(1mm角以下)のビームスプリッタは加工が難し
く高価である。
【0019】そこで本発明では、図6に示すように、小
さな略三角形状のプリズム3の2つの面を反射面として
使い、波長の異なる2つのLDチップ1,2を対向して
配置することにより、LD発光点の間隔を250〜30
0μmよりも近づけることができる。また、できるだけ
発光点を近づけることにより、対物レンズへの入射画角
が小さくなり良好なスポットを得られるようになる。
尚、図6に示すような略三角形状の小さなプリズムはエ
ッチングにより加工することができる。
【0020】(実施例3)次に図7を用いて本発明の第
3の実施例について説明する。本実施例においても光ピ
ックアップ装置の全体の光学系は図1と同様である。上
述した第2の実施例では、図7(a)のように、発光点
の間隔を小さくするため三角プリズム3の2つの反射面
を使ったが、或る一定以上に近づけるとプリズムの稜線
で光が蹴られてしまうので、それ以上には近づけられな
い。そこで、2つのLD1,2の発光パターンは楕円な
ので、発光パターンの長軸方向よりも短軸方向に近づけ
るようにする。すなわち2つの発光点間の距離は、長軸
方向で近接している場合の距離:a1+a2に比べて、短
軸方向で近接している場合の距離:b1+b2の方が短く
なるので、より発光点間隔は狭くなる。また、この時の
プリズムの形状は、図7(b)に示すように、2つの三
角プリズム3a,3bを用いて、この2つのプリズム3
a,3bの斜面(反射面)の方向を90°違えて配置し
たようにするとよい(請求項3)。さらに請求項2と同
様に、2つのプリズム3a,3bのうちの一方の反射面
に反射型の回折格子を形成することにより、所望の波長
の光を3ビーム化でき、3ビームを使ったトラッキング
検出ができるようになる。
【0021】(実施例4)次に本発明の第4の実施例に
ついて説明する。2つのLDチップとPDチップを1つ
のパッケージに実装した後に、ホログラムの回転調整等
でフォーカス(Fo)信号、トラッキング(Tr)信号
を最適化する場合、一方のLDを基準に調整すると、他
方のLDについては調整できない。すなわち一方のLD
基準で最適調整した時点で、もう一方のLDについては
自動的に最適調整できていなければならない。そのため
には、2つのLD間隔が精度良く配置されなければなら
ないが、その精度は数ミクロンのオーダであり非常に厳
しいので、本実施例では一方の波長に対してホログラム
の位置を最適化した後に、もう一方の波長に対しても別
に最適調整できる方法を提案する。
【0022】図8は本発明の第4の実施例を示す光ピッ
クアップ装置の概略要部構成図であり、コリメートレン
ズ5以降の構成は図1と同じである。また、同符号を付
したものは同様の構成部材である。本実施例では図8に
示すように、ホログラム4からの+1次回折光で波長6
35nm又は650nmのDVD系の信号検出を行い、
−1次回折光で波長780nmのCD系の信号検出を行
う構成にする。つまり波長635nm又は650nmの
DVD系の光は+1次回折光が受光素子9上で最適スポ
ットを形成するようにホログラム4を設計し、波長78
0nmのCD系の光は−1次回折光が受光素子10上で
最適スポットを形成するようにホログラム4を設計す
る。そしてこのように設計したホログラム4を、まず波
長635nm又は650nmの光源であるLDチップ1
を基準に組付け調整する。すなわち波長635nm又は
650nmのLDチップ1を発光させながら、ホログラ
ム4を動かして受光素子9から最適な信号がでるように
調整する。この時点で今度は波長780nmの光源であ
るLDチップ2を発光させ、受光素子10からの信号を
確認する。受光素子10の信号は、波長780nmのL
Dチップ2がパッケージ等に所定の公差内でボンディン
グされていれば所望の信号が出力されるはずだが、位置
ずれがあった場合は、図9に示すように受光素子10上
の集光位置が中心からずれてしまい、オフセットを持っ
た信号が出力される。そこでこの場合には、図8、図9
に示すように、ホログラム4から受光素子10に至る光
路上にオフセット補正用の光路変換素子11を配設し、
このオフセット補正用光路変換素子11を動かして−1
次回折光の集光位置を調整し、−1次回折光が受光素子
10上で最適な位置に来るようにする。ここで光路変換
素子11としては、ミラー、レンズ、プリズム、平板、
回折格子(ホログラム)など、それを動かすことにより
光路が変わって受光素子10上のスポット位置が変わる
ものであれば何でも利用することが可能である。尚、以
下の実施例5〜8に光路変換素子の具体的な実施例を示
す(請求項5)。
【0023】(実施例5)上記光路変換素子としてレン
ズを使う場合の実施例について説明する。図10に示す
ように、入射ビームの光軸Oに対してレンズ11Aの位
置を動かすと、それに応じて結像点Pも動くので、これ
を利用して、ホログラムから受光素子(PD)に至る光
路上に光路変換素子としてレンズ11Aを配設し、レン
ズの位置を調整してPD上のスポットを動かし、PD上
の最適な位置に集光点を位置合わせする。光路変換素子
として使用するレンズは、マイクロレンズのような小さ
いレンズの他、ガラス基板に屈折率分布を付けた平板マ
イクロレンズのようなものでもよい。また、図11に示
すように、波長780nmの光が通る−1次回折光のと
ころにだけレンズ13を配した透明な平板ガラス11B
を使えば、−1次回折光調整時にも+1次回折光は何ら
影響は受けない。さらに図11に示す構成では、平板ガ
ラス11Bを取り扱いやすい程度の大きさに大きくする
ことができるので調整が容易になる。また、調整後にこ
の平板ガラス11BをLD1,2とPD9,10が実装
されたパッケージに接着等により貼り付けてしまえば安
定性が増す上にLDやPDの封止ができ、信頼性も向上
する。
【0024】(実施例6)次に上記光路変換素子として
平板もしくはプリズムを使う場合の実施例について説明
する。まず図12に示すように、ホログラムからの−1
次回折光が透明な平行平板14を透過した後に受光素子
(PD)10に入射する構成にする。ここでPD10の
分割線位置と−1次回折光の光軸Oが合っているときは
図12(b)のように平板14は傾いていない。一方、
PD10の分割線の位置と−1次回折光の光軸Oが合っ
ていないときは、図12(a)のように平行平板14を
反時計回りに回転させることにより−1次回折光の光軸
をシフトさせてPD10の分割線位置と光軸を合わせる
ように調整する。また、PD10が反対側にずれていた
ときは、図12(c)のように平行平板14を(a)と
は反対側の時計回りに回転させて光軸をシフトさせてず
れを補正する。
【0025】次に光路変換素子としてプリズムを使う例
について説明する。まず、図13に示すように、ホログ
ラムからの−1次回折光がプリズム15を透過した後に
受光素子(PD)10に入射する構成にする。ここで、
PD10の分割線位置と−1次回折光の光軸Oが合って
いるときは図13(b)のような位置にプリズム15が
存在する。一方、PD10の分割線の位置と−1次回折
光の光軸Oが合っていないときは、図13(a)のよう
にプリズム15を例えば右方向にシフトして図中の点線
の位置に移動することにより−1次回折光の光軸をシフ
トさせてPD10の分割線位置と光軸を合わせるように
調整する。また、PD10が反対側にずれていたとき
は、図13(c)のようにプリズム15を左方向にシフ
トして図中の点線の位置に移動することにより−1次回
折光の光軸をシフトさせてずれを補正する。
【0026】(実施例7)次に光路変換素子として回折
格子(またはホログラム)を使う例について説明する。
図8に示したように、ホログラム4からの+1次回折光
で波長635nm又は650nmの信号検出を行い、−
1次回折光で波長780nmの信号検出を行う構成にす
る。このように設計したホログラム4を、まず波長63
5nm又は650nmのLD光源1を基準にホログラム
4を組付け調整する。すなわち波長635nm又は65
0nmのLD光源1を発光させながら、ホログラム4を
光軸に直交する方向(例えばXY方向)に動かす、ある
いは角度θ回転する等により動かして、受光素子9から
最適な信号がでるように調整する。この時点で今度は波
長780nmのLD光源2を発光させ、受光素子10か
らの信号を確認する。受光素子10の信号は、波長78
0nmのLDチップがパッケージ等に所定の公差内でボ
ンディングされていれば所望の信号が出るはずだが、位
置ずれがあった場合はオフセットを持った信号が出る。
【0027】そこで本実施例ではオフセット補正用の光
路変換素子11として回折格子の一種であるホログラム
を配置し、このホログラムを回転調整して、−1次回折
光が受光素子10上で最適な位置に来るようにする。こ
のオフセット補正用ホログラムは−1次回折光の光路中
にのみ存在すればよいので、例えば図14に示すよう
に、取り扱いやすい程度の大きさに形成した透明な平板
ガラスの一部にホログラム16を配してオフセット補正
用光路変換素子11Cを構成することができ、このよう
に構成すれば、ホログラム16は−1次回折光の光路中
にのみ存在し、その他の部分は透明媒質であるので、こ
の光路変換素子11Cを動かしても既に調整を終えた波
長635nm又は650nmの+1次回折光には何ら影
響を及ぼすことはない。
【0028】尚、ホログラム4と、オフセット補正用ホ
ログラム16からなる光路変換素子11Cは、調整した
後に貼り合わせるなり、筐体に貼って固定するなりすれ
ば安定性は向上する。また、ホログラム4を可動部に搭
載する場合は、光路変換素子11CだけをLDやPDが
一体化されているパッケージやユニット等に接着固定し
てもよい。
【0029】(実施例8)実施例7に示したオフセット
補正用ホログラム16を用いた光路変換素子11Cは、
通常のホログラムを用いた場合だと図15(a)のよう
に0次光、±1次回折光、±2次回折光、…が生じる
が、一つの回折光だけが生じれば実施例4(請求項4)
の機能は満たせるので、オフセット補正用ホログラム1
6は断面形状をブレーズ化もしくは階段状にした方が、
図15(b)に示すように余計な回折光が生じなくなる
ため光利用効率が高くできる。また、検出しない他の回
折光がフレアとして入る可能性が無くなるので信号にオ
フセットが生じにくくなる。
【0030】(実施例9)図1あるいは図8等に示した
光ピックアップ装置において、ホログラム4は、理想的
には光源(LD)1,2からの光を100%透過させて
光記録媒体7に導き、光記録媒体7からの反射光は、1
00%回折させて受光素子に導くことが望ましい。そこ
でホログラム4を、入射光の偏光状態により回折作用が
異なり、光記録媒体7の記録面により反射された戻り光
束を回折させる偏光ホログラムとすることにする(請求
項6)。このようにホログラム4を偏光ホログラムとす
ることにより、追記型、書換え型の光記録媒体に対して
より多くの光量を照射できることになり、高速に記録で
きるようになる。
【0031】(実施例10)実施例9で示した偏光ホロ
グラム4は、例えば図16(a)に示すように、断面形
状が「ブレーズ化」されており、このため±1次回折光
のうち一方の強度を0にすることができる。換言すれ
ば、受光素子9に導く回折光の強度を実質的に倍にする
ことができる。従って信号強度を高めることができ、光
ディスクを高速回転する場合にも良好な信号を検出する
ことができる。また、偏光ホログラム4は、ブレーズ化
する代わりに、図16(b)に示すように断面形状を
「階段状」にしてもよい。階段状にすることにより±1
次回折光のうち一方の強度を強くすることができるの
で、強度の強いほうを受光素子9に入射するようにすれ
ば断面形状をブレーズ化する場合と同様の効果が得られ
る(請求項7)。
【0032】(実施例11)次に、上記偏光ホログラム
を形成する複屈折材料について説明する。現在は、Li
NbO3やCaCO3のような結晶材料がよく用いられて
いるがコストが高く、より低コスト化が望まれている。
低コストな複屈折膜として、誘電体材料を真空蒸着で成
膜する際に、蒸発源に対して基板を傾けて配置させる、
いわゆる斜め蒸着膜と言うものがある(「位相差膜」豊
田中研 多賀、表面技術Vol.46,N0.7,1995)。一例と
しては、蒸発源としてTa25、SiO2等の誘電体材
料を用い、基板を斜めにして蒸着すると、複屈折Δn
(=np−ns)が0.08程度の膜を作ることができ
る。これはLiNbO3結晶が有する複屈折Δnと同等
で、かつ真空蒸着法と言う簡便な方法で大面積に作れる
ので低コスト化を図ることができる。加えて蒸着膜なの
で非常に薄く(10μm以下、LiNbO3結晶の厚さ
はおよそ500〜1000μm位)、発散光路中に置い
ても収差の発生量は非常に小さく抑えられる。
【0033】複屈折膜を容易に得る別の方法として、有
機の高配向膜を用いる方法がある。一例として、ガラス
などの透明基板上にSiOなどを斜め蒸着する。あるい
はポリエチレンテレフタレート(PET)などの有機膜
を布で擦ってラビング処理した配向膜上にポリジアセチ
レンモノマーを真空蒸着して配向させ、この後、紫外線
を照射してポリマー化して異方性膜を作る方法である
(J.Appl.phys.,vol.72,No.3,P.938,1992)。この
方法により、有機材料の真空蒸着で複屈折膜を安価に生
産することができる。また複屈折膜を得るさらに別の加
工法として、スピンコートなどにより作製したポリイミ
ドのフィルムを延伸によりポリイミド分子鎖を一軸方向
に配向させ、面内複屈折を発現させる方法もある。延伸
の時の温度や加える力により、複屈折Δnは変えること
ができ、安価で量産可能な方法である(「ポリイミド光
波長板の開発とその特性」 澤田等、信学技報1994
−08)。以上のような方法を用いて得られた複屈折膜
にエッチング等により凹凸を形成し、ホログラム加工を
施し、その表面を等方性の屈折率の物質で平坦化するこ
とにより、低コストで高効率な偏光ホログラムが形成さ
れる(請求項8)。
【0034】(実施例12)次に、図17は本発明によ
る光ピックアップ装置をより小型、低コスト化するため
の実施例を示す図であり、信号光と同時にLDのモニタ
光も同じ受光素子で検出できるようにするために、ホロ
グラム4の一部に光源からの放射光束の一部をモニタ用
光束として反射回折させる反射型ホログラムを形成した
例を示している(請求項9)。図1あるいは図8等に示
した光ピックアップ装置においては、光源(LD)1も
しくは2から出射された光はホログラム4を透過してコ
リメートレンズ5に向かうが、この時、LDからの光は
所定の一定の強度を保つ必要がある。一般的には光路の
途中のホログラムの前方等に受光素子(PD)を配置さ
せてLD光の強度をモニタしている。しかしながら、こ
の方法はPDを狭いスペースに配置するため組付けにく
いうえに、LD発散角ばらつきや組付け誤差による信号
レベルの変動も大きい。そこで図17(a)又は(b)
に示すように、ホログラム4の一部に反射型ホログラム
12−a,12−b又は12−c,12−dを設け、L
D1,2からの光を反射回折させて受光素子9もしくは
受光素子10へと入射させる(請求項9)。このように
することにより受光素子の分割数を1つ増やしてモニタ
用の受光領域を設けるだけで、従来の前方側PDは不要
となる。また、ホログラム4の一部に反射型ホログラム
12−a,12−b又は12−c,12−dを設けるこ
とにより、ホログラム4の位置合わせと同時に反射型ホ
ログラムも位置合わせされることになり、従来の前方側
PDの組付け調整等も不要になる。
【0035】ただし、2つの異なる波長に対してモニタ
検出でき、かつモニタ用の受光素子は1つで兼用した
い。そこで図17(a)に示すように、波長の異なる2
つのレーザ光のFFP(ファーフィールドパターン)の
違いを用いて、違う場所にそれぞれの波長用の反射ホロ
グラム12−a,12−bを設けるか、図17(b)に
示すように、同じ場所で領域分割して、それぞれの波長
に最適化した反射ホログラム12−c,12−dを分割
して配置するといった方法を取ることが望ましい。尚、
一例として、図17(a)の12−aは波長635nm
又は650nm用の反射ホログラム、12−bは波長7
80nm用の反射ホログラムであり、図17(b)の1
2−cは波長635nm又は650nm用の反射ホログ
ラム、12−dは波長780nm用の反射ホログラムで
ある。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば複
数の光源を有する光ピックアップ装置を実現することが
できる。そして本発明による光プックアップ装置は、ホ
ログラムと受光素子を共通化できるので小型化を図れる
上に、2つの波長の光源(LDチップ)を近接配置しな
くても見かけの発光点を近づけることができるので収差
は小さく、2つの波長を合成する従来の波長選択プリズ
ム等の特殊なプリズムを不要とした構成を提供すること
ができる。
【0037】より具体的に述べると、請求項1記載の光
ピックアップ装置では、略三角プリズムの2つの面を使
って2つの波長の光を合成するので、波長の異なる複数
の光源であるLDチップを近接配置しないでよいのでL
Dのボンディングが容易で、熱的影響を受けにくい。ま
た、複数光源の各波長毎に最適化を図って設計したホロ
グラムにより、受光素子を共通化でき、受光面積も大き
くしなくてよいので、フレアの影響も小さく、高速に信
号検出ができる。請求項2記載の光ピックアップ装置で
は、請求項1の構成及び効果に加えて、略三角プリズム
の少なくとも1面に反射型回折格子を形成することによ
り、3ビームを使ったトラッキング法による信号検出も
できるようになる。請求項3記載の光ピックアップ装置
では、請求項1と同様の効果に加え、複数の略三角プリ
ズムをLDの出射パターンの短軸方向に並べることによ
り、見かけの発光点をより近づけて対物レンズへの入射
角を小さくなるようにすることができる。
【0038】請求項4記載の光ピックアップ装置では、
請求項1,2または3の構成及び効果に加えて、ホログ
ラムからの2つの回折光のうち、一方の回折光のみがオ
フセット補正用光路変換素子を通って受光素子に入るよ
うにしたことにより、一方の波長に対してホログラムを
組付け調整した後に、もう一方の波長に対してスポット
位置が最適になるように調整することができる。これに
より、LDチップやPDチップのボンディング誤差を組
付け調整時に補うことができる。そして請求項5記載の
光ピックアップ装置では、上記光路変換素子の具体的な
例を示しており、例えば上記光路変換素子としてレンズ
を使うことにより、受光素子面上のスポットのサイズを
大きくして位置ずれに対してより安定にボンディング時
のずれを組付け調整時に補うことができる。また、光路
変換素子として平板やプリズムを使うことにより、安価
な部品でボンディング時のずれを組付け調整時に補うこ
とができる。さらに光路変換素子として回折格子(ホロ
グラム)を使い、領域分割されたホログラムからの2つ
の回折光のうち、一方の回折光のみが光路変換素子であ
る補正用回折格子を通って受光素子に入るようにするこ
とにより、回折格子という安価で調整しやすい部品で一
方の波長に対してホログラムを組付け調整した後に、調
整済みのスポットに影響を与えることなく、もう一方の
波長に対してスポット位置を最適になるようにできる。
これにより、LDチップやPDチップのボンディング誤
差を組付け調整時に補うことができる。さらにまた光路
変換素子である補正用回折格子をブレーズ化もしくは階
段状にすることにより、スポット位置を補正するため以
外の回折光が生じないので、フレアが低減でき高感度な
信号検出を行うことができる。
【0039】請求項6記載の光ピックアップ装置では、
請求項1〜5のいずれか一つの構成及び効果に加えて、
領域分割されたホログラムを、入射光の偏光状態により
回折作用が異なり、記録面により反射された戻り光束を
回折させる偏光ホログラムとすることにより、光利用効
率が高くなり、高速記録ができるようになると同時に、
LDの発光パワーはロスが無くなる分だけ低くできるの
で、駆動電流を低くでき、省エネルギー化も図ることが
できる。請求項7記載の光ピックアップ装置では、請求
項1〜6のいずれか一つの構成及び効果に加えて、光記
録媒体の記録面により反射された戻り光束を回折させる
ホログラムの断面形状をブレーズ化もしくは階段状に
し、回折光に強度差を付けて、受光素子に入る光の強度
が強くなるようにすることにより、S/N比が向上し、
光記録媒体である光ディスクをより高速に回転させた時
でも安定した信号検出ができるため、データの読み出し
速度を向上させることができる。
【0040】請求項8記載の光ピックアップ装置では、
請求項6または7の構成及び効果に加えて、回折格子と
しての偏光ホログラムが無機物質を斜め蒸着により形成
した異方性膜もしくは有機物質を配向して形成した異方
性膜により構成されていることにより、大面積に短時間
で偏光ホログラムを構成する複屈折膜を作ることができ
るので、低コスト化が図れる。さらに、膜厚が薄いので
収差の発生を抑えることができ、収差の少ない集光スポ
ットが得られるので、信頼性の高い信号検出を実現する
ことができる。請求項9記載の光ピックアップ装置で
は、請求項1〜8のいずれか一つの構成及び効果に加
え、光源からの放射光束の一部をモニター用光束として
反射回折させる反射型ホログラムを備えた構成としたこ
とにより、光源からの光のうち、光記録媒体に照射され
ない光を、反射型ホログラムにより回折させ、信号検出
用の受光素子に入射させることにより、前方モニタ用受
光素子としての機能を持たせることができるので、部品
数を削減することができる。また、偏光ホログラムの一
部に上記反射型ホログラムを設けることにより、偏光ホ
ログラムの位置合わせを行うと同時に反射型ホログラム
の位置合わせも行われるので、組付け工程の簡略化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す光ピックアップ装置の
概略構成図である。
【図2】図1の光ピックアップ装置に用いられるホログ
ラムの構成説明図である。
【図3】複数の波長の光を光記録媒体に導く光学手段の
説明図である。
【図4】2つのLDチップを平行に配置した場合の問題
点の説明図である。
【図5】対物レンズへの入射光束が垂直ではなく、ある
画角を持って入射する場合の問題点の説明図である。
【図6】図1に示す光ピックアップ装置の光学手段とし
て略三角プリズムを用いた場合の構成説明図である。
【図7】図1に示す光ピックアップ装置の光学手段とし
て一つの略三角プリズムを用いた場合と、2つの略三角
プリズムを用いた場合の構成例を比較して示す説明図で
ある。
【図8】本発明の別の実施例を示す図であって、光路変
換素子を備えた光ピックアップ装置の概略要部構成図で
ある。
【図9】図8に示す光ピックアップ装置においてスポッ
ト位置ずれが発生した際の光路変換素子によるスポット
位置の調整方法の説明図である。
【図10】図8に示す光ピックアップ装置の光路変換素
子としてレンズを用いた場合の調整方法の説明図であ
る。
【図11】光路変換素子として一部にレンズを配置した
平板ガラスを設けた例を示す光ピックアップ装置の概略
要部構成図である。
【図12】図8に示す光ピックアップ装置の光路変換素
子として平行平板を用いた場合の調整方法の説明図であ
る。
【図13】図8に示す光ピックアップ装置の光路変換素
子としてプリズムを用いた場合の調整方法の説明図であ
る。
【図14】図8に示す光ピックアップ装置の光路変換素
子として回折格子(ホログラム)を用いた場合の例を示
す概略斜視図である。
【図15】光路変換素子として回折格子(ホログラム)
を用いる場合に、その断面形状をブレーズ化しない時と
ブレーズ化した時の回折光の違いを示す図である。
【図16】本発明の光ピックアップに用いられる偏光ホ
ログラムの例を示す図であって、(a)は断面形状をブ
レーズ形状とした偏光ホログラム、(b)は断面形状を
階段形状とした偏光ホログラムを示す図である。
【図17】本発明のさらに別の実施例を示す図であっ
て、ホログラムの一部に反射型ホログラムを形成した場
合の構成例を示す図である。
【図18】従来技術の一例を示す光ピックアップ装置の
概略斜視図である。
【図19】従来技術の別の例を示す光ピックアップ装置
の概略要部構成図である。
【符号の説明】
1:光源(波長635nm又は650nmの半導体レー
ザ(LD)) 2:光源(波長780nmの半導体レーザ(LD)) 3,3a,3b:光学手段(略三角プリズム) 4:ホログラム 5:コリメートレンズ 6:対物レンズ 7:光記録媒体 8a:+1次回折光(波長635nm又は650nm) 8b:−1次回折光 9,10:受光素子(PD) 11:光路変換素子 12−a〜12−d:反射型ホログラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/32 G02B 5/32 13/00 13/00 G11B 7/22 G11B 7/22 Fターム(参考) 2H042 CA09 CA12 CA17 2H049 AA07 AA25 AA37 BA08 BA43 BB22 BB63 BC09 BC21 CA05 CA09 CA15 CA20 CA28 2H087 KA13 PA01 PB01 QA02 QA06 QA14 QA34 RA21 RA42 RA44 RA45 RA46 5D119 AA01 AA40 AA41 EC47 FA05 FA08 JA24 JA57 JA70 NA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】波長の異なる半導体レーザからなる複数の
    光源を有し、上記複数の光源からの光束を光記録媒体へ
    と導く光学手段を介して光記録媒体上の記録面に照射
    し、上記記録面により反射された戻り光束を、受光手段
    により受光しつつ情報の書き込み、消去または再生を行
    う光ピックアップ装置において、 上記複数の光源からの光束を光記録媒体へと導く光学手
    段は、上記複数の光源からの光束をそれぞれ異なる反射
    面で反射させる略三角プリズムであり、上記複数の光源
    と光記録媒体の間には各波長の光を受光素子の同一点に
    集光させる機能を有するホログラムを配したことを特徴
    とする光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光ピックアップ装置におい
    て、上記複数の光源からの光束を光記録媒体へと導く光
    学手段は、上記複数の光源からの光束をそれぞれ異なる
    反射面で反射させる略三角プリズムであり、少なくとも
    反射面の1つには回折格子が形成されていることを特徴
    とする光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】波長の異なる半導体レーザからなる複数の
    光源を有し、上記複数の光源からの光束を光記録媒体へ
    と導く光学手段を介して光記録媒体上の記録面に照射
    し、上記記録面により反射された戻り光束を、受光手段
    により受光しつつ情報の書き込み、消去または再生を行
    う光ピックアップ装置において、 上記複数の光源からの光束を光記録媒体へと導く光学手
    段は、上記複数の光源からの光束をそれぞれ異なる反射
    面で反射させる複数の略三角プリズムであり、上記複数
    の光源と光記録媒体の間には各波長の光を受光素子の同
    一点に集光させる機能を有するホログラムを配したこと
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3記載の光ピックアッ
    プ装置において、上記ホログラムは各波長の光に対応し
    て領域分割されたホログラムであり、この領域分割され
    たホログラムから生じた複数の回折光のうち、少なくと
    も一つの回折光は光路変換素子を通った後に受光手段へ
    と導かれることを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の光ピックアップ装置におい
    て、領域分割されたホログラムから生じた複数の回折光
    のうち少なくとも一つの回折光が通る光路変換素子は、
    レンズ機能を有する素子、あるいは可動な平板もしくは
    プリズム、あるいは回折格子(ホログラム)もしくは断
    面形状をブレーズ化または階段状にした回折格子(ホロ
    グラム)であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか一つに記載の光ピ
    ックアップ装置において、領域分割されたホログラムは
    入射光の偏光状態により回折作用が異なり、記録面によ
    り反射された戻り光束を回折させる偏光ホログラムであ
    ることを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか一つに記載の光ピ
    ックアップ装置において、記録面により反射された戻り
    光束を回折させるホログラムの断面形状をブレーズ化も
    しくは階段状にすることにより、回折光のうち受光手段
    に導かれる方の強度を大きくすることを特徴とする光ピ
    ックアップ装置。
  8. 【請求項8】請求項6または7記載の光ピックアップ装
    置において、回折格子としての偏光ホログラムが無機物
    質を斜め蒸着により形成した異方性膜もしくは有機物質
    を配向して形成した異方性膜により構成されていること
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか一つに記載の光ピ
    ックアップ装置において、光源からの放射光束の一部を
    モニター用光束として反射回折させる反射型ホログラム
    を備えたことを特徴とする光ピックアップ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100655545B1 (ko) * 2004-12-23 2006-12-08 엘지전자 주식회사 집적광학 유닛 및 이를 이용한 광 픽업 장치
CN100334477C (zh) * 2005-07-18 2007-08-29 中国科学院上海技术物理研究所 大口径宽视场双波段折射式红外相机光学系统
KR100879974B1 (ko) * 2007-08-27 2009-01-23 삼성전기주식회사 멀티 레이저 모듈 패키지

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