JP2004327136A - 樹脂組成物および燃料電池用セパレータの製造方法ならびに燃料電池用セパレータ - Google Patents

樹脂組成物および燃料電池用セパレータの製造方法ならびに燃料電池用セパレータ Download PDF

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雅一 塚本
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Abstract

【課題】例えば、片面または両面に溝(流路)が形成された複雑な形状を有する高性能な燃料電池用セパレータを低廉なコストで提供することである。
【解決手段】樹脂と導電性フィラーと界面活性剤とを含み、前記導電性フィラーは前記樹脂100重量部に対して200〜900重量部であり、前記界面活性剤は前記樹脂100重量部に対して5〜25重量部である組成物を、射出成形または射出圧縮成形により成形する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば燃料電池用セパレータに好適な樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、火力発電やガソリンエンジン等に代わるクリーンなエネルギー源・動力源として、燃料電池が注目されている。このような燃料電池の概略を図1に示す。図1中、1は厚さが0.02〜2.5mm程度の薄板状のセパレータ、2は負極、3は電解質板、4は正極、5,6はセパレータ1に設けられた溝(ガス流路)である。尚、溝5,6は、水素や酸素と電極の接触面積を大きくする為のもので、発電効率を向上させる為に重要な役割を担っている。このような構造の燃料電池は、電解質板3で挟まれた負極2や正極4に接触するように、各々、酸素O及び水素Hが流されると、正極4側においては下記(1)式の反応により電子が生成され、負極2側においては下記(2)式の反応によりHOが生成し、そして正極4側から負極2側に電子が移動することによって、発電が行われる。
(1)式 2H→4H+4e
(2)式 O+4H+4e→2H
【0003】
ところで、燃料電池は正負の電極間に挟まれた電解質の種類から、リン酸型、溶融炭酸塩型、高温固体電解質型、固体高分子電解質型、アルカリ型等に分類されるが、実用に際しては、活物質として水素と空気が使用でき、又、発電効率が高いことから、リン酸型や溶融炭酸塩型が主流と考えられて来た。しかしながら、これら燃料電池の運転温度は、リン酸型で約200℃、溶融炭酸塩型で約650℃と高く、セパレータにも高温での耐熱性が要求される為、セパレータ材料としては金属、黒鉛シート、ガラス状カーボン等の高耐熱性を有する材料が必要である。かつ、上述した溝5,6を形成する必要があり、加工に手間が掛かり、低コスト化が困難である等の問題点が有り、今ひとつ普及していない。
【0004】
これに対して、近年、燃料電池の本格的な普及を目指し、固体高分子電解質型と呼ばれるタイプの燃料電池が注目されて来ている。この固体高分子電解質型燃料電池は、電解質板を挟んで、例えばカーボン製の電極板が配置され、更にその外側にセパレータが配置された単位セルから構成されるもので、従来の燃料電池に比べ、低温の動作(70〜100℃)が可能で、軽量かつ量産性に優れ、低コスト化が図れるといった特徴を有すると言われている。そして、セパレータを熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの高分子材料を用いた樹脂成形品にて構成することが可能であり、特に射出成形法を用いて製造でき、低コスト化が図り易いと言われている。
【0005】
但し、樹脂は電気絶縁性のものである為、高い導電性が必要とされる燃料電池用セパレータとして用いる為には、導電性の大幅な改善が必要不可欠である。そして、樹脂の導電性向上は、通常、黒鉛やカーボンブラック等の導電性フィラー(導電性粒子)を樹脂に添加することにより行われている(特許文献1,2,3,4,5,6)。
【特許文献1】
特公昭64−340号公報
【特許文献2】
特開2002−294079号公報
【特許文献3】
特開2002−332328号公報
【特許文献4】
特開2002−338785号公報
【特許文献5】
特開2003−34746号公報
【特許文献6】
特開2003−34751号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した通り、燃料電池用セパレータを樹脂で構成することが提案されているものの、実用化は達成されていない。
【0007】
すなわち、セパレータとして必須の導電性を確保する為、樹脂を用いた場合には導電性フィラーを大量に添加しなければならないのであるが、そうすると、成形性が低下し、樹脂使用の利点が消失する。特に、燃料電池用セパレータには、燃料ガスの反応を安定して進める為に、薄板の片面または両面に溝(流路)が形成されなければならない。この為、導電性フィラーの大量添加による成形性の低下と相俟って、益々、成形性が低下する。このようなことから、樹脂を用いた燃料電池用セパレータが未だ実用化できていない。特に、コストの関係から、成形方法としては、押出成形や圧縮成形では無く、射出成形や射出圧縮成形などの手法を採用することが好ましいものの、このような成形方法を用いて大量の導電性フィラー含有樹脂組成物を成形して燃料電池用セパレータとすることは実現できていない。
【0008】
又、熱硬化性樹脂と黒鉛粉末とを混練した樹脂組成物から成形体を成形し、該成形体を炭化焼成して燃料電池用セパレータを得る方法も提案されているが、この技術により得られた燃料電池用セパレータは、焼成に長時間を必要とし、コストが高く付き、又、焼成時に成形体の収縮により反りが発生するなどの問題点も有る。
【0009】
従って、本発明が解決しようとする課題は、例えば片面または両面に溝(流路)が形成された複雑な形状を有する燃料電池用セパレータを低廉なコストで提供することである。
【0010】
特に、導電性に優れ、かつ、成形性にも優れ、例えば射出成形や射出圧縮成形などの手法により、樹脂製の燃料電池用セパレータを簡単に提供できる技術を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明者によって、研究が鋭意行われた。
ところで、燃料電池用セパレータを樹脂で構成するには、樹脂の他に導電性フィラーが絶対に必要なことは言うまでも無い。そして、成形性の低下は導電性フィラーの大量添加に起因しているものの、導電性フィラーの大量添加も避けることが出来ない結論に到達した。例えば、導電性フィラーの導電度を向上させ、添加量を少なくすることも考えたのであるが、この方針は現時点では採用できないものであった。
【0012】
従って、残された方針は、前記組成物以外の物質を添加し、導電性を低下させないものの、成形性を向上させることが出来る物質を探すことであった。
【0013】
このような方針に沿っての検討が鋭意押し進められている中で、界面活性剤を添加するのは如何であろうかと思われた。
但し、最初、界面活性剤の添加は、成形性の向上には役立つかも知れないが、添加された界面活性剤が滲出し、これによって導電性が阻害されるのでは無いかと思われた。事実、燃料電池用セパレータを樹脂で構成するに際して、該樹脂組成物中に界面活性剤を添加しておくと言う技術思想は皆無なものであった。すなわち、これまで、樹脂、導電性フィラー、及び界面活性剤を含む樹脂組成物を用いて射出成形により燃料電池用セパレータを構成したと言うことは聴いたことが無い。
【0014】
そして、上記方針に沿って、界面活性剤を添加した導電性樹脂組成物を用い、射出成形によって燃料電池用セパレータを成形してみた。
【0015】
ところが、添加する界面活性剤の量を制御した場合、予想に反し、導電性は阻害されず、かつ、成形性も良く、低廉なコストで燃料電池用セパレータを手にすることが出来た。
【0016】
このような知見に基づいて本発明がなされたものである。
すなわち、前記の課題は、樹脂と導電性フィラーと界面活性剤とを含む樹脂組成物であって、
前記導電性フィラーは、前記樹脂100重量部に対して200〜900重量部であり、
前記界面活性剤は、前記樹脂100重量部に対して5〜25重量部である
ことを特徴とする樹脂組成物によって解決される。
【0017】
特に、樹脂と導電性フィラーと界面活性剤とを含む成形性および導電性に優れた樹脂組成物であって、
前記導電性フィラーは、前記樹脂100重量部に対して200〜900重量部であり、
前記界面活性剤は、前記樹脂100重量部に対して5〜25重量部である
ことを特徴とする樹脂組成物によって解決される。
【0018】
更には、射出成形または射出圧縮成形に際して用いられる樹脂と導電性フィラーと界面活性剤とを含む導電性に優れた樹脂組成物であって、
前記導電性フィラーは、前記樹脂100重量部に対して200〜900重量部であり、
前記界面活性剤は、前記樹脂100重量部に対して5〜25重量部である
ことを特徴とする樹脂組成物によって解決される。
【0019】
又、前記の課題は、上記の樹脂組成物を用い、射出成形または射出圧縮成形により成形することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法によって解決される。
【0020】
又、前記の課題は、上記の樹脂組成物を用いて成形されてなることを特徴とする燃料電池用セパレータによって解決される。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明になる樹脂組成物(特に、燃料電池用セパレータの為の樹脂組成物)は、樹脂と導電性フィラーと界面活性剤とを含む樹脂組成物であって、前記導電性フィラーは、前記樹脂100重量部に対して200〜900重量部であり、前記界面活性剤は、前記樹脂100重量部に対して5〜25重量部である。特に、樹脂と導電性フィラーと界面活性剤とを含む成形性および導電性に優れた樹脂組成物であって、前記導電性フィラーは、前記樹脂100重量部に対して200〜900重量部であり、前記界面活性剤は、前記樹脂100重量部に対して5〜25重量部である。更には、射出成形または射出圧縮成形に際して用いられる樹脂と導電性フィラーと界面活性剤とを含む導電性に優れた樹脂組成物であって、前記導電性フィラーは、前記樹脂100重量部に対して200〜900重量部であり、前記界面活性剤は、前記樹脂100重量部に対して5〜25重量部である。
【0022】
本発明になる燃料電池用セパレータの製造方法は、上記の樹脂組成物を用い、射出成形または射出圧縮成形により成形する方法である。
【0023】
本発明になる燃料電池用セパレータは、上記の樹脂組成物を用いて成形されてなる。
【0024】
以下、更に詳しく説明する。
本発明において、燃料電池用セパレータの成形には樹脂が用いられる。
上記樹脂としては、その如何は問われないが、一般的には熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が用いられる。熱硬化性樹脂としては、例えばフェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂などが用いられる。特に、耐熱性や耐薬品性、更には成形性の観点から、フェノール樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アミド系樹脂、アセタール系樹脂、カーボネート系樹脂、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等が用いられる。特に、耐熱性や成形性の観点からポリフェニレンサルファイドは好ましい。
【0025】
本発明において、上記熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂の他に、導電性フィラーが用いられることは言うまでも無い。
導電性フィラーとしては各種のものが用いられる。例えば、金属製のもの、黒鉛とかカーボンブラック或いは炭素繊維が代表的なものである。黒鉛としては、例えば鱗片状天然黒鉛、塊状天然黒鉛、土状天然黒鉛、膨張黒鉛、或いは人造黒鉛などが挙げられる。カーボンブラックとしては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、サーマルブラック、或いはファーネスブラック等が挙げられる。炭素繊維としては、ピッチ系炭素繊維とかPAN系炭素繊維などが挙げられる。尚、前記導電性フィラーの中でも人造黒鉛やケッチェンブラックが特に好ましい。中でも人造黒鉛は好ましい。そして、導電性フィラーの含有量は、前記の樹脂100重量部に対して200〜900重量部である。特に、表面に溝を有する燃料電池用セパレータとしての導電性や成形性の観点から、300重量部以上、更には400重量部以上であることが好ましい。又、750重量部以下、更には600重量部以下であることが好ましい。
【0026】
本発明にあっては、樹脂100重量部に対して導電性フィラーを200〜900重量部と言うように大量に含有させたこと、かつ、表面に微細な溝を有する燃料電池用セパレータとしての機能上の要請(複雑性)から来る成形性の低下を向上させる為に、組成物中に界面活性剤を含有することが大きな特徴の一つである。
【0027】
本発明で使用できる界面活性剤としては、例えば非イオン系、カチオン系、或いはアニオン系の界面活性剤が用いられる。導電性や成形性の観点からすると、非イオン系界面活性剤が特に好ましい。非イオン系界面活性剤としては、例えばポリエチレングリコール;ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルケニルエーテル;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ポリオキシエチレンラノリンアルコールエーテル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンオレエート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンジステアレート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー;グリセリンモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル;ソルビタンモノステアリン酸エステル等のソルビタン脂肪酸エステル及び/又はそのエチレンオキサイド付加物;ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル;ラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド;セルロースエーテル類;高級脂肪酸とアルカノールアミドとの縮合によって合成される脂肪族アルカノールアミド等が用いられる。そして、市販品としては、例えば商品名「エパンU−103」(第一工業製薬(株)製)、商品名「ノイゲンET−97」(第一工業製薬(株)製)、商品名「レオドールSP−L10」(花王(株)製)等がある。
【0028】
上記非イオン系界面活性剤などの界面活性剤の含有量は、樹脂100重量部に対して5〜25重量部である。ここで、5重量部以上としたのは、これより少ないと、成形性の向上効果が小さく、例えば射出成形または射出圧縮成形により高性能な燃料電池用セパレータを低廉なコストで成形し難いからである。逆に、25重量部を越えて多くなり過ぎると、含有させた界面活性剤が燃料電池用セパレータ表面に滲出し、導電性が低下し、燃料電池用セパレータとしての機能低下が引き起こされるからである。尚、界面活性剤は、表面に微細な溝を有する燃料電池用セパレータとしての導電性や成形性の観点から、樹脂100重量部に対して7重量部以上、更には10重量部以上であることが好ましい。又、23重量部以下、更には20重量部以下であることが好ましい。
【0029】
上記のような組成物が用いられて所定形状の成形体が成形される。成形手法としては、例えば押出成形、圧縮成形、射出成形、射出圧縮成形、スタンピング成形やトランスファー成形の手法が用いられる。但し、成形性などの観点から、好ましくは射出成形、射出圧縮成形、スタンピング成形、特に射出成形または射出圧縮成形が採用される。
【0030】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。尚、本発明は実施例に限定されるものでは無い。
【0031】
【実施例1】
フェノール樹脂100重量部、人造黒鉛500重量部、及び非イオン系界面活性剤15重量部の組成物を、混合機により常温で十分に混合した。そして、この樹脂組成物を成形温度170℃、成形圧力140MPa、成形時間60秒の条件で射出成形し、図1に示される如く、表面に溝を有する燃料電池用セパレータを得た。
【0032】
【実施例2】
実施例1において、非イオン系界面活性剤の量を7重量部とした以外は実施例1に準じて行い、表面に溝を有する燃料電池用セパレータを得た。
【0033】
【実施例3】
実施例1において、非イオン系界面活性剤の量を23重量部とした以外は実施例1に準じて行い、表面に溝を有する燃料電池用セパレータを得た。
【0034】
【実施例4】
実施例1において、人造黒鉛の量を300重量部とした以外は実施例1に準じて行い、表面に溝を有する燃料電池用セパレータを得た。
【0035】
【実施例5】
実施例1において、人造黒鉛の量を750重量部とした以外は実施例1に準じて行い、表面に溝を有する燃料電池用セパレータを得た。
【0036】
【実施例6】
実施例1において、人造黒鉛の量を260重量部とし、更にカーボンブラックを40重量部用いた以外は実施例1に準じて行い、表面に溝を有する燃料電池用セパレータを得た。
【0037】
【実施例7】
実施例1において、人造黒鉛の量を450重量部とし、更にカーボンブラックを50重量部用いた以外は実施例1に準じて行い、表面に溝を有する燃料電池用セパレータを得た。
【0038】
【比較例1】
実施例1において、非イオン系界面活性剤の量を3重量部とした以外は実施例1に準じて行った。
【0039】
【比較例2】
実施例1において、非イオン系界面活性剤の量を30重量部とした以外は実施例1に準じて行った。
【0040】
【比較例3】
実施例1において、人造黒鉛の量を100重量部とした以外は実施例1に準じて行った。
【0041】
【比較例4】
実施例1において、人造黒鉛の量を1000重量部とした以外は実施例1に準じて行った。
【0042】
【特性】
上記各例で得られたものについて、燃料電池用セパレータとしての特性を調べる為、成形性や導電性について調べたので、その結果を表−1に示す。尚、成形性、樹脂組成物の流動性、成形体の体積抵抗値については、下記の評価方法により調べたものである。
【0043】
成形性:燃料電池用セパレータとしての表面形状や外観を目視で評価した。
◎:良好
○:ほぼ良好
×:不良
流動性:樹脂組成物30gを投入し、9.8MPaの圧力を掛け、1分間かけて硬化させ、硬化後、下金型の半円ランナースパイラルに樹脂組成物が流れた距離(mm)を求めた。
体積抵抗値:5cm×5cm×2tの成形体1枚を金属板で挟み、金属板と外部とを絶縁して1.96MPaの加圧下で100mAの電流を流した時の電位差より抵抗値を算出した。尚、積抵抗値は下記の式より算出した。
体積抵抗値(mΩ・cm)=抵抗値×試料の表面積(25cm)/試料の板厚(2t)
【0044】
Figure 2004327136
【0045】
この表−1から、樹脂100重量部に対して、導電性フィラーを200〜900重量部、界面活性剤を5〜25重量部配合してなる樹脂組成物により成形された燃料電池用セパレータは、燃料電池用セパレータに要求される導電性が確保されており、本来の目的が達成される。しかも、成形性が良く、射出成形によって効率良く低廉なコストで得られる。
【0046】
これに対して、界面活性剤の量が3重量部と少ない場合(比較例1)は、成形性が悪く、表面に微細な溝を有する燃料電池用セパレータが高精度には出来ておらず、歩留まり良く燃料電池用セパレータが得られ無い。逆に、界面活性剤の量が30重量部と多い場合(比較例2)は、成形された燃料電池用セパレータ表面から界面活性剤が滲出し、導電性が低下し、高出力を得る為の燃料電池用セパレータが得られ無いことになる。
【0047】
又、人造黒鉛の量が100重量部と少ない場合(比較例3)は、導電性が悪く、高出力を得る為の燃料電池用セパレータが得られず、逆に、人造黒鉛の量が1000重量部と多い場合(比較例4)は、成形性が悪く、表面に微細な溝を有する燃料電池用セパレータが高精度には出来ておらず、歩留まり良く燃料電池用セパレータが得られない。
【0048】
【発明の効果】
高い出力が得られる燃料電池用セパレータを低廉なコストで提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池の概略説明図

Claims (5)

  1. 射出成形または射出圧縮成形に際して用いられる樹脂と導電性フィラーと界面活性剤とを含む導電性に優れた樹脂組成物であって、
    前記導電性フィラーは、前記樹脂100重量部に対して200〜900重量部であり、
    前記界面活性剤は、前記樹脂100重量部に対して5〜25重量部である
    ことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 樹脂と導電性フィラーと界面活性剤とを含む成形性および導電性に優れた樹脂組成物であって、
    前記導電性フィラーは、前記樹脂100重量部に対して200〜900重量部であり、
    前記界面活性剤は、前記樹脂100重量部に対して5〜25重量部である
    ことを特徴とする樹脂組成物。
  3. 樹脂と導電性フィラーと界面活性剤とを含む樹脂組成物であって、
    前記導電性フィラーは、前記樹脂100重量部に対して200〜900重量部であり、
    前記界面活性剤は、前記樹脂100重量部に対して5〜25重量部である
    ことを特徴とする樹脂組成物。
  4. 請求項1〜請求項3いずれかの樹脂組成物を用い、射出成形または射出圧縮成形により成形することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  5. 請求項1〜請求項3いずれかの樹脂組成物を用いて成形されてなることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006156080A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Nichias Corp 燃料電池用セパレータ用樹脂組成物及び燃料電池用セパレータ

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