JP2003249239A - 燃料電池用セパレータおよび製造方法 - Google Patents

燃料電池用セパレータおよび製造方法

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JP2003249239A
JP2003249239A JP2002048867A JP2002048867A JP2003249239A JP 2003249239 A JP2003249239 A JP 2003249239A JP 2002048867 A JP2002048867 A JP 2002048867A JP 2002048867 A JP2002048867 A JP 2002048867A JP 2003249239 A JP2003249239 A JP 2003249239A
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separator
artificial graphite
mass
resin
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Tomozo Sakaguchi
知三 坂口
Hitomi Beppu
仁美 別府
Masami Takahashi
正美 高橋
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量でかつ高強度であり、体積抵抗率が小さ
く導電性に優れた燃料電池用セパレータと、この燃料電
池用セパレータを大量生産が可能な成形加工により生産
性良く実現できる燃料電池用セパレータの製造方法を提
供する。 【解決手段】 ディスクキュアー法で測定した熱流動性
が100〜190mmの範囲であるノボラック系フェノ
ールを樹脂40〜80質量%含有し、かつ人造黒鉛粉末
または炭素繊維の少なくとも一方を60〜20質量%含
有する樹脂組成物を用いて成形加工する。得られた成形
加工品を炭化焼成してアモルファスカーボン複合体から
なる燃料電池用セパレータとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アモルファスカー
ボン複合体からなる燃料電池用セパレータおよびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、低公害で、高い発電効率を
持つ次世代の発電装置として期待されている。この燃料
電池の種類としては、電解質の種類により、アルカリ
型、リン酸型、固体高分子型、溶融炭酸塩型、固体電解
質型などがある。これらの燃料電池には、水素含有ガス
(アノードガス)と酸素含有ガス(カソードガス)との
電気化学反応により起電力を生ずる単位電池と、積層さ
れた隣合う単位電池間に介在した燃料電池用セパレータ
(以下、「セパレータ」と略称する。)とが備えられて
いる。
【0003】セパレータは、隣合う単位電池双方の電極
と接触して、これら単位電池間を電気的に接続するとと
もに反応ガスを分離する作用を担うものであり、その表
面にガス流路を形成するために溝加工が施されているの
が一般的である。
【0004】また、アルカリ型、リン酸型、固体高分子
型などの比較的低温で動作する燃料電池には、動作温度
の安定を図る目的でセパレータの片側に冷却水を流すた
めの溝を備えているものもある。
【0005】上記セパレータに要求される特性として
は、導電性を有すること、ガス透過性が小さいこと、軽
量であること、耐熱性及び耐食性があること、アノード
ガス及びカソードガスと反応しないことなどが挙げられ
る。
【0006】セパレータがチタンやステンレス等の耐食
性のある金属からなるものは、酸化劣化等により、一般
的に接触抵抗が大きくなる傾向があるため、その表面を
貴金属メッキする必要があり、作業が煩雑でコスト高に
なるだけでなく、重量が大きくなるという問題がある。
【0007】また、黒鉛に代表されるカーボン材からな
るセパレータは、軽量で耐食性に優れており、しかも良
好な導電性を有するものである。しかし、このような素
材からなるセパレータは、上記のような溝形状を形成す
るためには切削加工が必要であり、このため加工コスト
が高いなどの問題がある。さらに、密度が2g/cm 3
程度あるため、セパレータを積層して用いる燃料電池で
は重量が大きくなるという問題がある。
【0008】また、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリ
イミド樹脂などの三次元網目構造を形成する熱硬化性樹
脂を成形加工し、得られた成形体を真空中または不活性
ガス雰囲気中で炭化焼成して得られるアモルファスカー
ボン材もセパレータに用いることができる。アモルファ
スカーボン材からなるセパレータは、軽量かつ高強度で
あり、耐薬品性、ガス不透過性に優れ、熱膨張係数が小
さいなどの優れた特性を有するものである。しかし、セ
パレータは発生した電子の集電板および集電した電子を
効率よく運ぶ良導電体である必要があるが、このアモル
ファスカーボン材からなるセパレータは体積抵抗率は5
〜7×10-3Ω・cm程度と高く、電気抵抗が大きいた
め発電ロスが生じるという問題がある。
【0009】また、特開平10−334927号公報、
特開昭59−213610号公報、特開昭60−150
559号公報、特開2000−21421号公報、特開
2001−143719号公報等には、熱硬化性樹脂に
黒鉛粉末を含有させた樹脂製セパレータが提案されてい
る。これらのセパレータは軽量ではあるが、機械的特性
や電気的性能はカーボン材やアモルファスカーボン材か
らなるセパレータに比べて劣るため、更なる改良が望ま
れている。
【0010】また、炭素材と熱硬化性樹脂の混合物を炭
化焼成するセパレータも検討されている。例えば、特開
昭60−150559号のように炭素材にレゾール系液
状フェノール樹脂を加え混練したペーストをロール成形
した後、炭化焼成してセパレータを得る方法が開示され
ている。しかし、このような方法で製造したセパレータ
は、液状のフェノール樹脂を用いているために気泡が発
生しやすく、また硬化速度が非常に遅くロール成形後す
ぐに炭化焼成すると焼成品の形状が安定しないなどの問
題がある。そのため、炭化焼成前に常圧または加圧下で
硬化処理を施す必要があるが、作業が煩雑で生産性に劣
るなどの問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を
解決し、軽量でかつ高強度であり、体積抵抗率が小さく
導電性に優れた燃料電池用セパレータと、この燃料電池
用セパレータを大量生産が可能な成形加工により生産性
良く実現できる燃料電池用セパレータの製造方法を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を行った結果、ノボラック系フェノ
ール樹脂と人造黒鉛粉末または炭素繊維とが特定の割合
で配合された樹脂組成物を炭化焼成することで得られる
アモルファスカーボン複合体にて燃料電池用セパレータ
を形成することで上記課題が解決されることを見出し、
本発明に到達した。
【0013】すなわち、本発明は、ディスクキュアー法
で測定した熱流動性が100〜190mmの範囲である
ノボラック系フェノール樹脂を40〜80質量%含有
し、かつ人造黒鉛粉末または炭素繊維の少なくとも一方
を60〜20質量%含有する樹脂組成物を成形加工し、
炭化焼成して得られるアモルファスカーボン複合体より
なることを特徴とする燃料電池用セパレータを要旨とす
る。
【0014】また、ディスクキュアー法で測定した熱流
動性が100〜190mmの範囲であるノボラック系フ
ェノール樹脂を40〜80質量%含有し、かつ人造黒鉛
粉末または炭素繊維の少なくとも一方を60〜20質量
%含有する樹脂組成物を用いて成形加工し、得られた成
形加工品を炭化焼成してアモルファスカーボン複合体と
することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法
を要旨とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の燃料電池セパレータは、特定の熱特性を
有するノボラック系フェノール樹脂を特定の割合で含有
し、かつ人造黒鉛粉末または炭素繊維の少なくとも一方
を特定の割合で含有する樹脂組成物を成形加工し、得ら
れた成形体を炭化焼成して得られるアモルファスカーボ
ン複合体よりなる必要がある。このように特定の熱特性
を有するノボラック系フェノール樹脂を所定量含有し、
かつアモルファスカーボン材との接合性に優れると共に
共通する特性を数多く備え、しかもアモルファスカーボ
ン材よりも低い体積抵抗率を有する人造黒鉛粉末または
炭素繊維の少なくとも一方を特定の割合で含有すること
で、ノボラック系フェノール樹脂と人造黒鉛粉末または
炭素繊維との複合効果によりアモルファスカーボン複合
体の体積抵抗率を低くすることができ、軽量でかつ高強
度であり、耐薬品性やガス不透過性に優れ、熱膨張係数
が小さいといったアモルファスカーボン材の優れた特性
を損ねることなく発電ロスを抑えた燃料電池用セパレー
タとすることができる。また、主成分が100%カーボ
ン材であるため、長期間使用しても燃料電池性能の低下
がほとんどない燃料電池用セパレータとすることができ
る。
【0016】本発明におけるノボラック系フェノール樹
脂は、ディスクキュアー法で測定した熱流動性が100
〜190mmの範囲である必要がある。このような熱特
性を有することで成形時の流動性が良好となり、複雑な
溝構造を有する燃料電池用セパレータであってもその形
状を容易に形成できる。ノボラック系フェノール樹脂の
熱流動性が100mm未満であると、流動性が不足して
複雑な形状を形成できなくなり、熱流動性が190mm
を超えると、成形時に流動しすぎてかえって成形性が悪
化する。なお、本発明における熱流動性とは、常温では
固体であるが、加熱状態にて負荷をかけたときに流動性
を示す特性をいう。熱硬化性を有するフェノール樹脂
は、通常の熱可塑性樹脂の場合と異なって、ある程度以
上の長時間にわたって流動性を示す温度にて加熱を続け
ると、分子内及び分子間での縮合が始まって架橋し、こ
れによって硬化する性質を持っている。そこで、熱流動
性を表す尺度として、JIS規格のディスクキュアー法
で測定した160℃における所定荷重下の試料樹脂円板
の流れ(直径の延び:mm)で表す。
【0017】ノボラック系フェノール樹脂は、例えば特
開平4−159320号公報に記載のように、ノボラッ
ク樹脂をヘキサメチレンテトラミンのようなアルカリ触
媒兼メチレン架橋剤と懸濁安定剤との存在下で、水媒体
中で懸濁重合を行う方法(自己硬化型変性ノボラック樹
脂法)により得ることができる。
【0018】上記の熱特性を有するフェノール樹脂に
は、人造黒鉛粉末又は炭素繊維の少なくとも一方を添加
する必要がある。人造黒鉛粉末又は炭素繊維は、耐熱性
や耐薬品性を有し、低電気抵抗、低摩擦係数、高熱伝導
性というアモルファスカーボン材と共通する性質を多々
有し、しかもアモルファスカーボン材との接合性が良い
ものである。人造黒鉛粉末又は炭素繊維は、単独で使用
しても良く、あるいは混合して使用しても良い。
【0019】人造黒鉛粉末を用いる場合には、算術平均
粒子径が小さいほどノボラック系フェノール樹脂への分
散性が良くなるため、算術平均粒子径が0.1〜50μ
mの範囲にあるものが好ましい。算術平均粒子径が0.
1μm未満のものは工業的に製造するのが難しく、算術
平均粒子径が50μmを越えると、セパレータの強度が
低下したり、表面粗度が悪くなる傾向にある。
【0020】炭素繊維を用いる場合には、繊維径が5μ
m以下でアスペクト比(繊維長と繊維径の比)が150
以下であるものが好ましい。繊維径が5μmを越える
と、セパレータの強度が低下したり表面粗度が悪くなる
傾向にある。また、アスペクト比が150を越えると、
繊維が直線でなく曲率をもって存在しやすくなるため繊
維自体が絡まりあって樹脂がその間にうまく入らず、結
果として緻密化が困難となって強度が低下する。
【0021】人造黒鉛粉末または炭素繊維の密度は、そ
の材料にもよるが概ね1.8g/cm3〜2.2g/c
3gあり、アモルファスカーボン材の1.5g/cm3
に比べると高いため、人造黒鉛粉末または炭素繊維の添
加があまりに多くなるとアモルファスカーボン複合体の
密度が高くなり、セパレータ1枚あたりの重量が重くな
り、燃料電池全体の軽量化の妨げとなる。
【0022】人造黒鉛粉末または炭素繊維の体積抵抗率
は、その材料にもよるが概ね1.0×10-3Ω・cm程
度あり、アモルファスカーボン材の5〜7×10-3Ω・
cm程度より低いため、人造黒鉛粉末または炭素繊維を
添加することでアモルファスカーボン複合体の体積抵抗
率を低くすることができる。
【0023】なお、人造黒鉛粉末または炭素繊維には、
多孔質であるため曲げ強度が低く、ガス不透過性が悪い
という欠点もあるが、本発明においてはノボラック系フ
ェノール樹脂に特定の割合で配合してアモルファスカー
ボン材複合材とすることで、この欠点を解消できる。
【0024】ノボラック系フェノール樹脂と人造黒鉛粉
末または炭素繊維との配合割合は、(ノボラック系フェ
ノール樹脂)/(人造黒鉛粉末または炭素繊維)=40
/60〜80/20(質量%)の範囲である必要があ
る。ノボラック系フェノール樹脂の配合割合が40質量
%よりも少なくなると、アモルファスカーボン複合体の
密度が高くなって軽量化が妨げられるとともに、曲げ強
度が弱くなり、さらにアモルファスカーボン材と人造黒
鉛粉末または炭素繊維との結合力が低下して粉落ちが発
生する。また、ノボラック系フェノール樹脂の配合割合
が80質量%を超えると、成形材料の溶融粘度が高くな
りすぎて成形性が極端に悪くなる。従って、ノボラック
系フェノール樹脂と人造黒鉛粉末または炭素繊維との配
合割合は、(ノボラック系フェノール樹脂)/(人造黒
鉛粉末または炭素繊維)=45/55〜70/30(質
量%)であることが好ましい。
【0025】本発明における燃料電池用セパレータを形
成する樹脂組成物は、上記のノボラック系フェノール樹
脂と人造黒鉛粉末または炭素繊維とを主成分とするもの
であるが、その特性を損なわない範囲において、更なる
性能向上を目的として熱硬化性樹脂、例えば、上記熱特
性以外とは異なるフェノール樹脂、ポリカルボジイミド
樹脂、フルフリルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、セル
ロース、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステ
ル、芳香族ポリイミド、これらの共重合体や混合物を含
有させることが可能であり、架橋剤等の改質剤を添加す
ることも可能である。また、無機繊維、無機粉末、ガラ
ス状カーボン等の炭素材料や、焼成により炭化する物質
を含有していてもよい。
【0026】上記の樹脂組成物を成形加工し、炭化焼成
して得られるアモルファスカーボン複合体よりなる燃料
電池用セパレータの体積抵抗率は、5.0×10-3Ω・
cm以下であることが好ましい。体積抵抗率が5.0×
10-3Ω・cmを超えると、電気抵抗が大きいため発電
ロスが生じることとなる。従って、体積抵抗率は4.2
×10-3Ω・cm以下であることがより好ましく、4.
0×10-3Ω・cm以下であることが特に好ましい。
【0027】また、燃料電池用セパレータの密度は1.
58〜1.77g/cm3の範囲であることが好まし
い。セパレータの密度は1.58g/cm3未満であっ
てもフェノール樹脂単体で作製したセパレータの密度に
近づくだけであり、特に問題はないが、密度が1.77
g/cm3を超えると、セパレータが重くなりすぎて軽
量化が図れなくなる。
【0028】また、燃料電池用セパレータの曲げ強度
は、80〜125MPaの範囲であることが好ましい。
曲げ強度が80MPa未満であると、セパレータとして
要求される強度を満たさなくなる。セパレータの曲げ強
度は125MPaを超えていても特に問題はないが、フ
ェノール樹脂に人造黒鉛等を本発明の範囲内で添加した
ときのセパレータの曲げ強度は高々125MPa程度で
ある。
【0029】本発明の燃料電池用セパレータを製造する
際には、まず、上記の熱特性を有するノボラック系フェ
ノール樹脂40〜80質量%と、人造黒鉛粉末または炭
素繊維60〜20質量%とを混練して樹脂組成物を作成
する。ノボラック系フェノール樹脂原料と人造黒鉛粉末
または炭素繊維との混練は、例えばハイスピードミキサ
ーや二軸押出機を用いるなど、均一に混ぜることができ
る方法であればいかなる方法を用いても良い。
【0030】混練された成形材料は、少なくとも成形時
には水分含有量が1重量%以下となるように制御するこ
とが好ましい。水分含有量が1重量%を越えると、成形
の際に成形品中に気孔が残り、また成形条件によっては
加水分解等の劣化現象が派生することもある。従って、
成形材料における水分含有量は0.5重量%以下である
ことがより好ましい。
【0031】通常、重合後のノボラック系フェノール樹
脂原料は、数重量%以上の水分を含有するので、使用に
先立っては、上記限度内に水分が低減するように乾燥し
ておき、上記混練を施すのが有効である。この際の乾燥
法としては、粒状ノボラック系フェノール樹脂原料を真
空中又は乾燥空気循環下に60〜120℃の温度に加熱
して行う方法が推奨される。
【0032】上記のように配合された樹脂組成物は、予
め焼成時の寸法収縮を見込んだ寸法形状の金型で成形加
工する。樹脂組成物の成形加工方法は、射出成形法や圧
縮成形法やトランスファー成形などの、定法の成形加工
方法を採用することができる。このうち、射出成形は、
成形サイクルが短く、複雑な形状にも容易に対応でき、
また製品の寸法精度も良好であるうえ、連続生産に適し
ているため好ましい。圧縮成形は、成形サイクルは中く
らいであるが、原料樹脂に起因する粒界が生じやすく、
複雑な製品形状には対応しにくく、また、製品の寸法精
度も若干劣る傾向にある。トランスファー成形は、原料
樹脂に起因する粒界が生じにくいものの、成形サイクル
が長くなる傾向にあり、金型構造も複雑となる。従っ
て、樹脂組成物の成形加工は射出成形によるのが最良で
ある。
【0033】成形加工により得られた成形品には焼成が
行われ、アモルファスカーボン複合体が得られるが、こ
の炭化焼成は、真空あるいは不活性ガス雰囲気中で行う
ことが好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガス、ヘリ
ウムガス、アルゴンガス等が挙げられる。焼成温度は8
00〜1600℃の範囲であることが好ましい。焼成温
度が800℃未満であると、充分に炭化することができ
ないためアモルファスカーボンの特性が発現しなくな
る。また、焼成温度が1600℃を超えても、得られる
アモルファスカーボンの特性に大きな変化は生じなくな
るため、焼成温度の上限は1600℃とすることが妥当
である。従って焼成温度は800〜1600℃の範囲と
することが製造時におけるエネルギーを有効に活用する
観点からも好ましい。
【0034】このように予め焼成時の寸法収縮を見込ん
だ金型で成形加工した成形加工品を炭化焼成して、アモ
ルファスカーボン複合体よりなるセパレータとすること
で、燃料電池用セパレータに適した形状の構造体を連続
的かつ均一に製造することができ、さらに、切削工程の
ような後加工を必要とせず、あるいは少なくすることが
できるため、量産性良くアモルファスカーボン複合体製
の燃料電池用セパレータを得ることができる。従って、
このセパレータを積層して燃料電池に用いると、寿命が
長くて、信頼性が高く、しかも軽量な燃料電池が得られ
る。
【0035】なお、本発明に用いられるセパレータのサ
イズは特に限定されるものではなく目的に応じて設計変
更できるものであって、またその平面形状及び溝形状も
目的に応じて種々に変更可能である。
【0036】
【実施例】次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、実施例、比較例における各種物性値の
測定は以下の方法により行った。 (1)熱流動性(mm):JIS K 6911に記載
の方法に基づき、試料2gを160℃で1分間1145
kgの荷重で熱プレスし、形成される円板の直径(最長
径と最短径の平均値)から求めた。 (2)算術平均粒子径(nm):サンプルを電子顕微鏡
観察し、粒子1000個の粒径を実際に測定して、その
平均を算術平均粒子径とした。 (3)繊維径(μm)および繊維長(mm):サンプル
を電子顕微鏡観察し、繊維1000個の繊維径および繊
維長を実際に測定して、その平均を繊維径および繊維長
とした。 (4)体積抵抗率(mΩ・cm):抵抗計(三菱油化社
製、Loresta AP 形式:MCP−T400)
を用いて測定した。 (5)曲げ強度(MPa):JIS R1601に記載
の方法に基づき、長さ40mm、幅4mm、厚さ2mm
の試験片を島津製作所製オートグラフAGS−100G
を用い曲げ試験測定を行った。データ処理システムTr
apeziumにより曲げ強度を求めた。 (6)密度(g/cm3):長さ40mm、幅4mm、
厚さ2mmの試験片を作製し、この試験片の質量を測定
して、体積で除することにより算出した。 (7)燃料電池特性:図1は燃料電池の単位セルを示
す。固体高分子電解質膜であるイオン交換膜1の両側に
正極2及び負極3を接合した膜電極接合体の外側に、多
孔質の黒鉛でできたガス拡散層4を配置し、セパレータ
5で挟み込んで単位セル7を作製した。6はパッキンで
ある。この単位セル7を用いて、燃料に水素を、酸化剤
には酸素を用いて、大気圧、セル温度70℃の条件下で
発電試験を行った。そして、単位セルの電流―電圧特性
から0.5A/cm2における電池電圧(V)及び1.
0A/cm2における電池電圧(V)を求めた。 実施例1 熱流動性が150mmのノボラック系フェノール樹脂8
0質量%と、算術平均粒子径が20μmの人造黒鉛粉末
20重量%とからなる樹脂組成物を、予め焼成収縮を見
込んだ金型を用いて射出成形して、縦125mm×横1
25mm、厚さ2.5mmで、片面にガス流路となる深
さ1.0mm、幅1.2mmの溝を備えた成形体を得
た。この成形体を高性能焼成炉を用い窒素ガス雰囲気中
1000℃で炭化焼成して、縦100mm×横100m
m、厚さ2.0mmで片面にガスの流路となる深さ0.
8mm、幅1.0mmの溝を備えたアモルファスカーボ
ン複合体製の燃料電池用セパレータを得た。
【0037】得られた燃料電池用セパレータの組成及び
物性等を表1に示す。
【0038】
【表1】 実施例2〜5 上記実施例1に代えて、諸条件を表1に示すように変化
させた樹脂材料を用いた。そしてそれ以外は実施例1と
同様にして射出成形を行い、燃料電池用セパレータを得
た。
【0039】得られた燃料電池用セパレータの組成及び
物性等を表1に示す。 実施例6〜10 上記実施例1に代えて、人造黒鉛粉末の代わりに炭素繊
維を用い、諸条件を表2に示すように変化させた樹脂組
成物を用いた。そしてそれ以外は実施例1と同様にして
射出成形を行い、燃料電池用セパレータを得た。
【0040】得られた燃料電池用セパレータの組成及び
物性等を表2に示す。
【0041】
【表2】 実施例1〜10は、燃料電池用セパレータを形成する樹
脂組成物として、ノボラック系フェノール樹脂と人造黒
鉛粉末または炭素繊維とが本発明の割合で配合された樹
脂組成物を用いたため、得られたアモルファスカーボン
複合材からなるセパレータは、体積低効率が低く導電性
に優れ、曲げ強度が高く、軽量なセパレータとすること
ができた。また、ノボラック系フェノール樹脂は好適な
熱流動性を有していたため、燃料電池用セパレータに適
した複雑な溝形状を有する成形品であっても、良好にし
かも安価に量産できた。また、主成分が100%カーボ
ン材であるため長期間使用しても燃料電池性能の低下が
ほとんどないものであった。 比較例1 燃料電池用セパレータの基材として、厚み0.3mmの
ステンレス鋼(SUS304)を用い、プレス成形によ
り基材の片面にガスの流路となる溝を形成した。溝の形
状は溝部のトータル断面積が実施例1と同様になるよう
にした。これにより縦100mm×横100mm、厚み
1.44mmで片面にガスの流路となる深さ1.14m
m、幅0.7mmの溝を備えたステンレス製の燃料電池
用セパレータを得た。
【0042】得られた燃料電池用セパレータの組成及び
物性等を表2に示す。
【0043】
【表3】 比較例2 密度が2.0g/cm3である人造黒鉛ブロックから、
縦100mm×横100mm、厚み2.0mmの人造黒
鉛平板を切り出し、この人造黒鉛平板の片面に切削加工
を施してガスの流路となる溝を形成した。溝の形状は溝
部のトータル断面積が実施例1と同様になるようにし
た。これにより幅100mm×横100mm、厚み2.
0mmで片面にガスの流路となる深さ約0.8mm、幅
約1.0mmの溝を備えた人造黒鉛製の燃料電池用セパ
レータを得た。
【0044】得られた燃料電池用セパレータの組成及び
物性等を表2に示す。 比較例3 算術平均粒子径が10μmの人造黒鉛粉末を用い、フェ
ノール樹脂に添加する人造黒鉛粉末の配合割合を本発明
の範囲よりも多く70質量%とした。そしてそれ以外は
実施例1と同様にして射出成形を行い、燃料電池用セパ
レータを得た。
【0045】得られた燃料電池用セパレータの物性等を
表3に示す。 比較例4〜8 上記実施例1に代えて、諸条件を表4に示すように変化
させた樹脂材料を用いた。そしてそれ以外は実施例1と
同様にして射出成形を行い、燃料電池用セパレータを得
た。
【0046】得られた燃料電池用セパレータの組成及び
物性等を表4に示す。
【0047】
【表4】 比較例1は、ステンレス鋼にてセパレータを作製したた
め体積抵抗率が小さく初期の燃料電池特性は良いもので
あったが、長時間の使用ではセパレータの表面が酸化さ
れて接触抵抗が大きくなり、燃料電池特性が悪くなっ
た。また、密度が高いため数100セルの燃料電池スタ
ックとした場合には、重量が大きくなり軽量化が図れな
かった。
【0048】比較例2は、人造黒鉛にてセパレータを作
製したため体積抵抗率が小さく初期の燃料電池特性は良
いものであったが、曲げ強度が弱く燃料電池スタックに
組み付ける時に割れやすくなった。また、密度が高いた
め比較例1と同様に軽量化が図れなかった。さらに、切
削加工により作製したため量産性に劣り、コスト高とな
った。
【0049】比較例3は、フェノール樹脂に添加する人
造黒鉛粉末の配合割合を本発明の範囲よりも多くしたた
め、体積抵抗率が高くなり燃料電池特性に劣るものとな
った。また、曲げ強度が低く、燃料電池スタックに組み
付ける時に割れやすく、さらにバインダーにフェノール
樹脂を用いているため長期間の使用で性能がますます低
下するおそれのあるものとなった。
【0050】比較例4は人造黒鉛粉末も炭素繊維もいず
れも添加されておらず、比較例5は人造黒鉛粉末の添加
量が本発明の範囲よりも少なかったため、体積抵抗率が
高くなり燃料電池性能に劣るものとなった。
【0051】比較例6は、フェノール樹脂の熱流動性が
高すぎたため硬化速度が非常に遅くなり、しかも気泡が
多く発生して量産性に劣るものとなった。比較例7は、
フェノール樹脂の熱流動性が低すぎたため所望の形状の
セパレータを得ることができなかった。
【0052】比較例8は、人造黒鉛粉末の添加量が多す
ぎたためセパレータの密度が高くなり、軽量化が図れな
かった。また、曲げ強度が低く燃料電池スタックに必要
な締めつけ力で組み付けることができなかった。
【0053】なお、上記実施例ではセパレータの片面に
反応ガスの流路となる溝を形成させた例を挙げて説明し
たが、予め焼成収縮を見込んだ金型を作成することによ
り、セパレータの両側に反応ガスの流路となる溝を形成
することも可能であり、溝には燃料電池の反応温度を安
定させる熱媒体を流すことも可能である。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明の燃料電池用セパレ
ータによると、特定の熱特性を有するノボラック系フェ
ノール樹脂を特定量含有し、かつ人造黒鉛粉末または炭
素繊維の少なくとも一方を特定の割合で含有する樹脂組
成物を成形加工し、さらに成形加工品を真空または不活
性ガス雰囲気中で焼成することで、軽量かつ高強度であ
り、耐熱性、耐食性、ガス不透過性や導電性を有するセ
パレータが得られる。従って、このセパレータを備えた
燃料電池は、軽量かつ長寿命で信頼性の高いものとな
る。
【0055】また、本発明の燃料電池用セパレータの製
造方法によると、本発明の燃料電池用セパレータを生産
性良く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池特性の測定に用いた単位セルの断面概
略図である。
【符号の説明】 1 イオン交換膜 2 正極 3 負極 4 ガス拡散層 5 セパレータ 6 パッキン 7 単位セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 正美 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 Fターム(参考) 5H026 AA03 AA04 AA06 BB01 BB02 CC03 CX02 EE05 EE06 EE18 HH00 HH05 HH06 HH09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクキュアー法で測定した熱流動性
    が100〜190mmの範囲であるノボラック系フェノ
    ール樹脂を40〜80質量%含有し、かつ人造黒鉛粉末
    または炭素繊維の少なくとも一方を60〜20質量%含
    有する樹脂組成物を成形加工し、炭化焼成して得られる
    アモルファスカーボン複合体よりなることを特徴とする
    燃料電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 体積抵抗率が5.0×10-3Ω・cm以
    下であり、密度が1.58〜1.77g/cm3の範囲
    であり、曲げ強度が80〜125MPaの範囲であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の燃料電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 ディスクキュアー法で測定した熱流動性
    が100〜190mmの範囲であるノボラック系フェノ
    ール樹脂40〜80質量%含有し、かつ人造黒鉛粉末ま
    たは炭素繊維の少なくとも一方を60〜20質量%含有
    する樹脂組成物を用いて成形加工し、得られた成形加工
    品を炭化焼成してアモルファスカーボン複合体とするこ
    とを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  4. 【請求項4】 800〜1600℃で炭化焼成を行うこ
    とを特徴とする請求項3記載の燃料電池用セパレータの
    製造方法。
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WO2013027674A1 (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 積水化学工業株式会社 炭素繊維複合材
JPWO2013027674A1 (ja) * 2011-08-19 2015-03-19 積水化学工業株式会社 炭素繊維複合材
US10696804B2 (en) 2011-08-19 2020-06-30 Sekisui Chemical Co., Ltd. Carbon fiber composite material

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