JP2004127646A - 固体高分子型燃料電池用セパレータの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間に亘って、安定に使用することのできる固体高分子型燃料電池用セパレータの製造方法を提供する。
【解決手段】硬化物の飽和吸水率が3%以下のフェノール樹脂溶液と黒鉛粉末を、樹脂固形分10〜25重量%、黒鉛粉末90〜75重量%の重量比に混合して混練し、混練物を乾燥した後粉砕し、粉砕粒を成形型に充填して熱圧成形することを特徴とする固体高分子型燃料電池用セパレータの製造方法。具体的には、オイル変性あるいはアルキルベンゼン変性したフェノール樹脂が好適である。この方法により、反りが少なく、吸水による電気抵抗の増加も少ないセパレータを提供することが可能となる。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車をはじめ小型分散型電源などに使用される固体高分子型燃料電池用セパレータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子型燃料電池は、リン酸型燃料電池などの燃料電池に比較して低温でかつ高出力の発電が可能であるので、自動車の電源をはじめ、小型の移動型電源や定置型電源として期待されている。固体高分子型燃料電池は、通常、スルホン酸基を有するフッ素樹脂系イオン交換膜のような高分子イオン交換膜からなる電解質膜と、その両面に白金触媒を担持させた触媒電極と、それぞれの電極に水素などの燃料ガスあるいは酸素や空気などの酸化剤ガスを供給するガス供給用の凹凸を設けたセパレータなどからなる単セルを積層したスタック、およびその外側に設けた2つの集電体から構成されている。
【0003】
単セルの構造は、図1に示すように、例えばフッ素系樹脂により形成されたイオン交換膜からなる電解質膜5を挟んで配置される一対の電極3、4(アノード4、カソード3)と、これをさらに両側から挟む緻密質のカーボン材からなるセパレータ1、セパレータの端部にはガス溝と平行方向に設置されたシール材6とから構成されている。電極3、4は白金などの触媒を担持させた炭素短繊維からなる多孔質体あるいは触媒担持したカーボンブラックを樹脂で結着したものなどから形成される。
【0004】
セパレータ1には複数の凹凸形状の溝2が形成され、溝2とカソード3との間に形成される空間を酸化剤ガス(空気などの酸素含有ガス)流路とし、溝2とアノード4との間に形成される空間を燃料ガス(例えば水素ガスや水素ガスを主成分とする混合ガスなど)流路として、燃料ガスと酸化剤ガスとが電極に接触して起こる化学反応を利用して、電極間から電流を取り出すようになっている。そして、通常、この単セルを数十層〜数百層に積層して電池スタックが組み立てられている。
【0005】
このセパレータには、燃料ガスと酸化剤ガスとを完全に分離した状態で電極に供給するために高度のガス不透過性が要求され、また、発電効率を高くするために電池の内部抵抗を小さくすること、すなわち低抵抗であることが必要である。更に、材質強度が充分でないとセパレータの破損や欠損が生じ、電池性能が低下するばかりではなく、ガスリークによる爆発の危険性もある。特に、電池の作動温度である100℃程度の高温においても充分な材質強度を備えるとともに耐食性にも優れていることなどが必要とされている。
【0006】
また、燃料電池性能の向上を図るためには、スタック中の各単セル間が密着するように組立て、かつ発電中も良好な接触状態が維持されてセパレータと電極との接触電気抵抗を最小にするとともに、単セル間のガスリークや単セル外へのガスリークを防止することが重要となる。すなわち、セパレータには反りがなく、平面性が高いことが要求される。
【0007】
このような材質性状が要求されるセパレータ材には、従来から炭素質系の材料が用いられており、黒鉛などの炭素粉末と熱硬化性樹脂を結合材として成形した炭素/樹脂硬化成形体が好適に使用されている。
【0008】
例えば、本出願人は平均粒子径50μm 以下、最大粒子径100μm 以下の粒度分布を有する黒鉛粉末60〜85重量%と熱硬化性樹脂15〜40重量%とからなる板状成形体であって、その面方向の固有抵抗が300×10−4Ωcm以下、厚さ方向/面方向の固有抵抗の比が7以下、曲げ強度が300 kgf/cm2 以上の材質性状を備える黒鉛−樹脂硬化成形体から形成された固体高分子型燃料電池用セパレータ部材(特許文献1)を開発、提案した。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−21421号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
結合材となる樹脂成分には、電池稼働時の使用環境下、例えば100℃程度の高温下で十分な強度および耐食性を有していることが必要であり、通常、価格的に安価なフェノール樹脂が使用されることが多い。
【0011】
しかしながら、フェノール樹脂は吸水性で、飽和吸水率が5%程度あり、吸水すると体積膨張を起こすため、炭素/樹脂硬化成形体中の樹脂成分が膨張を起こしてセパレータ自体に伸びが発生する。また、セパレータは電池稼働時には、常時80℃以上の温度において電池反応に伴って生成する水および冷却水に曝されており、吸水し易い環境下にある。
【0012】
更に、セパレータは、集電/冷却面とその外周のシール面で構成されており、集電/冷却面の方が外周シール部よりも吸水速度が速いため、吸水による伸びにバラツキが生じ、不均一な伸びの発生によりセパレータに亀裂、割損が発生する危険がある。
【0013】
また、亀裂、割損が生じないまでも、吸水速度差に基づく膨張の不均一化によって、セパレータに反りが発生する難点がある。セパレータに反りが発生すると単セルを積層して電池スタックを組み立てる際に、各単セルを密着させることが難しく、接触電気抵抗が増大して電池性能の低下をもたらす問題がある。また、単セル間にガスリークが発生する危険もあり、セル外周部に設置したシール材が充分に機能しなくなり、セル外へのガスリークが生じ、長期間安定して発電操業ができなくなる問題がある。更に、単セルを積層して電池スタックを組み立てる際に、セパレータに偏加重が掛かり易くセパレータが割損する問題もある。
【0014】
また、炭素/樹脂硬化成形体からなるセパレータが吸水すると、樹脂部の膨張によりセパレータ全体の固有抵抗が大きくなり、結果的に電池の内部抵抗が増大するため電池出力の低下を招き、長期発電において電池性能が低下する問題もある。
【0015】
このように、フェノール樹脂の吸水性が電池組立および電池性能に大きな影響を与えることから、本発明者らは、結合材としてフェノール樹脂を用いた炭素/樹脂硬化成形体からなる固体高分子型燃料電池用のセパレータとして好適なフェノール樹脂の性状として吸水性について鋭意検討した結果、フェノール樹脂を変性して、硬化物の飽和吸水率を低減化することにより、上記の問題を改善、抑制できることを確認した。
【0016】
すなわち、本発明の目的は、反りの発生が少なく、電池スタック組立て時のセル間の密着性を維持して接触電気抵抗および内部抵抗の増大化を抑止して、電池性能の低下を防止し、更に、セル間およびセル外へのガスリークを抑止して長期間安定して発電操業が可能な固体高分子型燃料電池用セパレータの製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による固体高分子型燃料電池用セパレータの製造方法は、硬化物の飽和吸水率が3%以下のフェノール樹脂溶液と黒鉛粉末を、樹脂固形分10〜25重量%、黒鉛粉末90〜75重量%の重量比に混合して混練し、混練物を乾燥した後粉砕し、粉砕粒を成形型に充填して熱圧成形することを構成上の特徴とする。
【0018】
フェノール樹脂としては、オイル変性あるいはアルキルベンゼン変性したフェノール樹脂が好適である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の固体高分子型燃料電池用セパレータは、黒鉛粉末がフェノール樹脂を結合材として一体化した黒鉛/フェノール樹脂硬化成形体からなる板状成形体で形成されており、黒鉛粉末には人造黒鉛、天然黒鉛、膨張黒鉛あるいはこれらの混合物が用いられ、適宜な粉砕機により粉砕し、篩い分けして所定の粒度に調整して使用に供される。
【0020】
セパレータは、通常、厚さ1〜3mm程度のその表裏両面に燃料ガスあるいは酸化剤ガスの流路となる深さ約0.5〜1mmのガス溝が形成された板状体である。ガス溝を形成する方法としては、ガス溝をセパレータの成形時に付設し、さらに仕上げ加工するか、平板状に成形後に機械加工によって設ける方法がある。このようなガス溝がある構造のため、黒鉛粉末の粒径が大きいと、前記のガス溝の形成時に黒鉛粒子の脱落ないしは粒子間クラックが発生する関係でガス不透過性が低下し、電池性能が損なわれることになる。そのため、黒鉛粉末の粒度として、好ましくは平均粒子径が50μm 以下、最大粒子径が100μm 以下の粒度特性に調整した黒鉛粉末が用いられる。
【0021】
黒鉛粉末の結合材となるフェノール樹脂には、硬化物の飽和吸水率が3%以下のフェノール樹脂が用いられる。飽和吸水率が3%を越えるフェノール樹脂を用いて黒鉛/フェノール樹脂硬化成形体を作製してセパレータとした場合には、吸水によるセパレータ板の伸びや反りを十分に抑制することが困難となる。したがって、セパレータの固有抵抗が高くなり電池の内部抵抗の増大をもたらし、電池性能の低下を招くこととなる。また、反りの発生により単セル間の密着性が損なわれるため、電池スタック組立て時に単セル間の接触抵抗が増大して電池スタックの内部抵抗の増大を招き、電池性能が低下する。なお、飽和吸水率は、フェノール樹脂の硬化成形体からサンプルを切り出し、80℃の温水中に10日間浸漬した時の重量変化を測定して、飽和吸水率とした。
【0022】
飽和吸水率が3%以下のフェノール樹脂は、具体的にはフェノール樹脂を合成する際にオイル変性あるいはアルキルベンゼン変性することにより調製することができる。
【0023】
例えば、オイル変性は、フェノール樹脂を合成する際にオレイン酸などの不飽和脂肪酸を添加して、脂肪酸の二重結合をフェノール樹脂官能基と反応させると脂肪酸がフェノール樹脂中の取り込まれて、吸水の原因となるメチロール基やフェノール水酸基が相対的に減少する。更に、取り込まれた脂肪酸が吸水した水の移動を抑えるので、結果的に樹脂硬化物の吸水性が低下し、飽和吸水率を3%以下にすることができる。
【0024】
アルキルベンゼン変性したフェノール樹脂も、オイル変性と同様にメチロール基やフェノール水酸基量が相対的に減少するので、吸水率が低下する。
【0025】
このフェノール樹脂と黒鉛粉末は、フェノール樹脂溶液中の樹脂固形分を10〜25重量%、黒鉛粉末を90〜75重量%の重量比になるように混合して混練する。混練はニーダー、加圧型ニーダー、二軸スクリュー式混練機などの適宜な混練機により混練する。なお、混練時に揮発性成分が除去されるように、混練は減圧脱気下に行うことが望ましい。この場合、黒鉛粉末とフェノール樹脂溶液とを均一に混合するために、フェノール樹脂初期縮合物をアルコールやエーテルなどの適宜な有機溶媒に溶解した低粘度のフェノール樹脂溶液を用いて混練し、次いで有機溶媒を除去する方法を採ることもできる。
【0026】
混合比として、フェノール樹脂溶液中の樹脂固形分が10重量%未満、黒鉛粉末が90重量%を越える重量比では、混練物の流動性が低下するので熱圧成形により形状精度の高い板状成形体を作製することが困難となり、成形性の悪化によりガス不透過性や強度が低下する。一方、樹脂固形分が25重量%を越え、黒鉛粉末が75重量%を下回ると電気抵抗の増大が著しく、電池性能が低下することになる。なお、オイル変性フェノール樹脂やアルキルベンゼン変性フェノール樹脂は、未変性フェノール樹脂に比べて黒鉛粉末との濡れ性が良いために混練物の流動性が向上し、成形性が良好となる利点もある。
【0027】
混練物は、乾燥して揮発性物質を除去したのち、粉砕機により適宜な粒度に粉砕して、粉砕粒を成形型に充填して熱圧成形することにより板状成形体が製造される。混練物は表面が樹脂被膜で覆われているので導電性が低くなるが、混練物を粉砕して黒鉛部を露出させることにより低下した導電性を回復させることができ、更に、材質性状の異方性の是正を図ることもでき、板状成形体の厚さ方向の電気抵抗を低くすることができる。
【0028】
なお、セパレータとしてガス流路となる板状体の片面もしくは両面に形成する溝部は、この成形時に形成するか、または機械加工により板面に溝加工を施すなどの方法により形成される。次いで、150〜200℃の温度で200kg/cm以上の圧力で熱圧成形して固体高分子型燃料電池用のセパレータが製造される。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明する。
【0030】
実施例1〜3、比較例2〜3
オイル変性フェノール樹脂〔住友ベークライト(株)製、PR−13349、硬化物の飽和吸水率2.4%〕を固形分が70重量%になるようにメタノールに溶解し、樹脂固形分100に対し7の重量比となるようにヘキサミンを添加して、フェノール樹脂溶液を調製した。このフェノール樹脂溶液に平均粒径50μm の人造黒鉛粉末を重量比を変えて混合し、ニーダーによって30分間混練した。混練物を乾燥した後、粉砕して所定数の溝形状を彫った金型に充填して、圧力300kg/cm、温度170℃で熱圧成形した。このようにして、縦150mm、横150mm、厚さ3mmで、ガス流路となる溝部(幅1.5mm、高さ1mm)を、片面に33本づつ形成したセパレータ材を製造した。
【0031】
比較例1
オイル変性フェノール樹脂に変えて未変性のフェノール樹脂〔住友ベークライト(株)製、PR−311、硬化物の飽和吸水率5.2%〕を使用した他は、全て実施例2と同じ条件でセパレータ材を製造した。
【0032】
これらのセパレータについて、下記の方法により材質特性を測定し、得られた結果を製造条件と対比して表1に示した。
▲1▼曲げ強度(室温、MPa );
JISK6911に準じて測定した。
▲2▼飽和吸水率(%);
80℃の温水に10日間浸漬した後の吸水率を測定した。
▲3▼飽和伸び率(%);
80℃の温水に10日間浸漬した後の伸び率を測定した。
▲4▼体積固有抵抗(Ωm);
乾燥時と80℃の温水に10日間浸漬した後の体積固有抵抗を測定した。
▲5▼接触抵抗(Ωm2 );
乾燥時と80℃の温水に10日間浸漬した後の接触抵抗を測定した。
▲6▼反り量(mm);
湿度85%、温度35℃の多湿雰囲気中に10日間放置した後のセパレータを定盤上に置いて、基準位置でダイヤルゲージをゼロセットし、全体で9点について反り量を測定し、最大値を採用した。
【0033】
【表1】
Figure 2004127646
【0034】
実施例4〜6
フェノール樹脂としてアルキルベンゼン変性フェノール樹脂〔住友ベークライト(株)製、PR−51992、硬化物の飽和吸水率2.5%〕、黒鉛粉末に平均粒径35μm の天然黒鉛粉末を用いた他は、実施例1〜3と同じ方法によりセパレータ材を製造した。これらのセパレータについて、実施例1〜3と同じ方法により材質特性を測定し、得られた結果を製造条件と対比して表2に示した。
【0035】
比較例4
黒鉛粉末に平均粒径35μm の天然黒鉛粉末を用いた他は、比較例1と同じ方法でセパレータ材を製造して材質特性を測定し、得られた結果を製造条件と対比して表2に示した。
【0036】
比較例5〜6
黒鉛粉末に平均粒径35μm の天然黒鉛粉末を用いた他は、比較例2〜3と同じ方法でセパレータ材を製造して材質特性を測定し、得られた結果を製造条件と対比して表2に示した。
【0037】
【表2】
Figure 2004127646
【0038】
表1〜2の結果から、硬化物の飽和吸水率が2.4%のオイル変性フェノール樹脂および2.5%のアルキルベンゼン変性フェノール樹脂を用いた実施例1〜6のセパレータは、吸水による伸び率が小さく、反りの増加も小さい。また、80℃の温水に10日間浸漬した後の電気抵抗の変化も少なく、発電時の内部抵抗の増加も極めて小さいことが分かる。したがって、長期に亘って安定した電池性能を維持することが可能である。
【0039】
これに対して、硬化物の飽和吸水率が5.2%と高いフェノール樹脂を使用した比較例1および4では、吸水による伸び率、反り量とも大きく、また、吸水による電気抵抗の増加が大きく、経時的な電池性能の低下が大きいことが認められる。
【0040】
また、樹脂分の混合重量比が多い比較例2および5では電気抵抗が高く、初期電池性能が劣り、一方、樹脂分の混合重量比が少ない比較例3、6では曲げ強度が低く、電池の耐久性に劣ることが認められる。
【0041】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の固体高分子型燃料電池用セパレータの製造方法によれば、吸水率の低いフェノール樹脂を用いることにより、反りの発生が少なく、また吸水に伴う電気抵抗の増加も殆どない黒鉛/硬化樹脂成形体からなるセパレータを製造することができ、このセパレータを使用することにより長期間、安定して発電操業が可能な固体高分子型燃料電池を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体高分子型燃料電池の概略構造を示す一部断面図である。
【符号の説明】
1 セパレータ
2 ガス流路用溝
3 カソード
4 アノード
5 電解質膜
6 シール材

Claims (3)

  1. 硬化物の飽和吸水率が3%以下のフェノール樹脂溶液と黒鉛粉末を、樹脂固形分10〜25重量%、黒鉛粉末90〜75重量%の重量比に混合して混練し、混練物を乾燥した後粉砕し、粉砕粒を成形型に充填して熱圧成形することを特徴とする固体高分子型燃料電池用セパレータの製造方法。
  2. フェノール樹脂がオイル変性した樹脂である請求項1記載の固体高分子型燃料電池用セパレータの製造方法。
  3. フェノール樹脂がアルキルベンゼン変性した樹脂である請求項1記載の固体高分子型燃料電池用セパレータの製造方法。
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