JP3919522B2 - 燃料電池用セパレータ及びその製造方法 - Google Patents

燃料電池用セパレータ及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アモルファスカーボン製の燃料電池用セパレータおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、低公害で、高い発電効率を持つ次世代の発電装置として期待されている。この燃料電池の種類としては、電解質の種類により、アルカリ型、リン酸型、固体高分子型、溶融炭酸塩型、固体電解質型などがある。これらの燃料電池には、水素含有ガス(アノードガス)と酸素含有ガス(カソードガス)との電気化学反応により起電力を生ずる単位電池と、積層された隣合う単位電池間に介在した燃料電池用セパレータ(以下、「セパレータ」と略称する。)とが備えられている。
【0003】
セパレータは、隣合う単位電池双方の電極と接触して、これら単位電池間を電気的に接続するとともに反応ガスを分離する作用を担うものであり、その表面にはガス流路を形成するために溝加工が施されているのが一般的である。また、アルカリ型、リン酸型、固体高分子型などの比較的低温で動作する燃料電池には、動作温度の安定を図る目的でセパレータの片側に冷却水を流すための溝を備えているものもある。
【0004】
上記セパレータに要求される特性としては、導電性を有すること、ガス透過性が小さいこと、軽量であること、耐熱性及び耐食性があること、アノードガス及びカソードガスと反応しないことなどが挙げられる。
【0005】
セパレータがチタンやステンレス等の耐食性のある金属からなるものは、耐熱性及び導電性に優れているものの、上記のような溝形状を形成するには切削加工が必要となる。また、切削加工後の成型品は、一般的に接触抵抗が大きくなる傾向があるため、その表面を貴金属メッキする必要があり、作業が煩雑でコスト高になるだけでなく、重量が大きくなるという問題がある。
【0006】
一方、黒鉛に代表されるカーボンブラック材やアモルファスカーボン材からなるセパレータは、軽量で耐食性に優れており、しかも良好な導電性を有するものである。しかし、このような素材からなるセパレータは、機械的な加工が金属材料に比べ困難であるにもかかわらず、上記のような溝形状を形成するためには切削加工が必要であり、このため加工コストが高いなどの問題がある。
【0007】
また、特開平10−334927号公報、特開昭59−213610号公報、特開昭60−150559号公報、特開2000−21421号公報、特開2001−143719号公報等には、熱硬化性樹脂に黒鉛粉末を含有させた樹脂製セパレータが提案されている。これらのセパレータは軽量ではあるが、機械的特性や電気的性能はカーボン材やアモルファスカーボン材からなるセパレータに比べて劣るため、更なる改良が望まれている。また、樹脂組成物を用いてセパレータを作製する場合には、上記のようにセパレータの表面にガス流路である溝を形成することが必要であるため、射出成形や圧縮成形などの大量生産に適した成形方法を用いることが望まれるが、単に熱硬化性樹脂に黒鉛粉末を含有させただけでは、溶融成形時に粘度上昇が生じて成形時の流動性が悪化したり、あるいは熱硬化時の硬化速度が遅くなるなどして成形性に劣る場合が多く、歩留まりが悪く、生産性に劣るなどの問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、このような問題点を解決して、成形加工時の流動性が良く、熱硬化の促進性に優れた成形性の良いセパレータ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、特定の熱特性を有する熱硬化性樹脂と特定の炭素材質とを含む組成物を炭化焼成することで得られるアモルファスカーボンにて燃料電池用セパレータを形成することで上記課題が解決されることを見出し、本発明に到達した。
【0010】
すなわち、本発明は、ディスクキュアー法で測定した熱流動性が100〜190mmのフェノール樹脂30〜95質量%と、算術平均粒子径が25nm以上で窒素吸着比表面積が100m/g以下であるカーボンブラック70〜5質量%とを含有する樹脂組成物が射出成形加工され、炭化焼成されて得られるアモルファスカーボンよりなるものであることを特徴とする燃料電池用セパレータを要旨とする。
【0011】
また、ディスクキュアー法で測定した熱流動性が100〜190mmのフェノール樹脂30〜95質量%と、算術平均粒子径が25nm以上で窒素吸着比表面積が100m/g以下であるカーボンブラック70〜5質量%とを含有する樹脂組成物を用いて射出成形加工し、得られた成形加工品を炭化焼成してアモルファスカーボンとすることを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法を要旨とするものである。また、700〜1600℃で炭化焼成を行うことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
燃料電池用のセパレータには、少なくとも一方の面にアノードガス、カソードガス等の反応ガスの流路となる溝が多数形成されたものや、一方の面には前記反応ガス用の溝が形成され、他方の面には燃料電池の動作温度を安定させるために冷却水等の熱媒体を流すための溝が形成されているものがある。あるいは、溝の形態のほかに、セパレータの表面から突出する多数の突起を有することによって反対に凹状の流路を形成した形態のものがある。
【0013】
本発明の燃料電池用セパレータは、特定の熱特性を有するフェノール樹脂と特定のカーボンブラックとを含む樹脂組成物を成形加工してなる必要がある。このように特性の熱特性を有するフェノール樹脂を用いることで、成形時の流動性の向上が図れ、このフェノール樹脂に特定のカーボンブラックを特定の割合で配合することで、樹脂中にカーボンブラックを均一に分散でき、溶融成形時に適度な溶融粘度が得られる。また、熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂にフィラー的な役割を担うカーボンブラックを配合することで、熱硬化時における樹脂の熱硬化が促進される。このように成形性の良い樹脂組成物を用いて成形加工を行うことで、上記のように複雑な溝形状や凹状の流路が形成されたセパレータであっても、容易に成形品とすることができる。
【0014】
しかし、この成形品のままでは、電気的特性、特に電気抵抗率が高く、燃料電池用セパレータとして使用することができないため、炭化焼成してアモルファスカーボン化する必要がある。成形品を炭化焼成してアモルファスカーボン化することで、燃料電池用セパレータとしての電気的特性を満足するものとなる。
【0015】
焼成に際しては、フェノール樹脂により成形品の形状を保持した状態で炭化させることができ、また、炭素質材料であるカーボンブラックを配合することにより焼成工程における焼成時間の短縮が可能になり、生産性の向上が図れる。
【0016】
本発明におけるフェノール樹脂は、ディスクキュアー法で測定した熱流動性が100〜190mmの範囲である必要がある。このような特性を有することで成形時の流動性が良好となり、上記のような複雑な溝構造を有する燃料電池用セパレータであってもその形状を容易に形成できる。フェノール樹脂の熱流動性が100mm未満であると流動性が不足して複雑な形状を形成できなくなり、熱流動性が190mmを超えると、成形時に流動しすぎてかえって成形性が悪化する。
【0017】
なお、本発明における熱流動性とは、常温では固体であるが、加熱状態にて負荷をかけたときに流動性を示す特性をいう。熱硬化性を有するフェノール樹脂は、通常の熱可塑性樹脂の場合と異なって、ある程度以上の長時間にわたって流動性を示す温度にて加熱を続けると、分子内及び分子間での縮合が始まって架橋し、これによって硬化する性質を持っている。そこで、熱流動性を表す尺度として、JIS規格のディスクキュアー法で測定した160℃における所定荷重下の試料樹脂円板の流れ(直径の延び:mm)で表す。
【0018】
本発明におけるカーボンブラックは、算術平均粒子径が25nm以上であることが必要である。算術平均粒子径が25nm未満であると、フェノール樹脂に混ぜ込んだ際にカーボンブラック粒子間での凝集が起こりやすくなるとともに、カーボンブラック粒子の分散性が悪化する。カーボンブラック粒子の凝集体が発生すると、成形時に粒子が気泡を巻き込みやすくなり、成型品の品質を低下させるだけでなく、機械的物性の低下をもたらす。また、炭化焼成時に気泡が膨れたり、気泡を外部に放出しようとする作用により、割れが生じることがある。算術平均粒子径の上限は特に限定されるものではないが、実用的な粒子径の範囲としては50〜150nmが適当である。粒子の形状は球形、円筒形、円柱形、立方体形等のいずれでもよいが、粒子径が小さい場合は球形の方が成形等に際しての輸送性が優れている。
【0019】
また、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は100m2/g以下であることが必要である。窒素吸着比表面積が100m2/gを超えると、カーボンブラックのフェノール樹脂とのぬれ性が上がりすぎて、溶融成形時における粘度上昇が起こり成形性が悪化する。
【0020】
上記のように構成されたフェノール樹脂とカーボンブラックとは、燃料電池用セパレータを形成する樹脂組成物中に、フェノール樹脂が30〜95質量%、カーボンブラックが70〜5質量%の割合で含まれる必要がある。フェノール樹脂の含有量が30重量%よりも少ないと、フェノール樹脂の特性が混合物に十分に反映されず、流動性が悪化して成形性が悪くなる。逆にカーボンブラックの含有量が5重量%以下であると、カーボンブラックのフィラー的な役割が十分なものではなくなり、熱硬化の促進効果が低くなり成形性が低下する。
【0021】
本発明における燃料電池用セパレータを形成する樹脂組成物は、上記のフェノール樹脂とカーボンブラックとを主成分とするものであるが、その特性を損なわない範囲において、更なる性能向上を目的として熱硬化性樹脂、例えば、上記熱特性以外とは異なるフェノール樹脂、ポリカルボジイミド樹脂、フルフリルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、芳香族ポリイミド、これらの共重合体や混合物を含有させることが可能であり、架橋剤等の改質剤を添加することも可能である。また、黒鉛粉末、炭素繊維、無機繊維、無機粉末、ガラス状カーボン等の炭素材料や、焼成により炭化する物質を含有していてもよい。
【0022】
上記のように構成された樹脂組成物は、射出成形によって成形加工される。射出成形は、成形サイクルが短く、複雑な形状にも容易に対応でき、また製品の寸法精度も良好であるうえ、連続生産に適している。
【0023】
成形加工により得られた成形品には焼成が行われ、アモルファスカーボンが得られるが、この炭化焼成は、真空あるいは不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等が挙げられる。焼成温度は700〜1600℃の範囲であることが好ましい。焼成温度が700℃未満であると、充分に炭化することができないためアモルファスカーボンの特性が発現しなくなる。また、焼成温度が1600℃を超えても、得られるアモルファスカーボンの特性に大きな変化は生じなくなるため、焼成温度の上限は1600℃とすることが妥当である。従って焼成温度は700〜1600℃の範囲にあることが好ましく、900〜1200℃の範囲とすることが製造時におけるエネルギーを有効に活用する観点からも好ましい。
【0024】
このように成形加工した成形加工品を炭化焼成したアモルファスカーボンよりなるセパレータとすることで、燃料電池用セパレータに適した形状の構造体を連続的かつ均一に製造することができ、さらに、切削工程のような後加工を必要とせず、あるいは少なくすることができるため、量産性良くアモルファスカーボン製の燃料電池用セパレータを得ることができる。従って、このセパレータを積層して燃料電池に用いると、寿命が長くて、信頼性が高く、しかも軽量な燃料電池が得られる。
【0025】
なお、本発明に用いられるセパレータのサイズは特に限定されるものではなく目的に応じて設計変更できるものであって、またその平面形状及び溝形状も目的に応じて種々に変更可能である。
【0026】
【実施例】
次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例、比較例における各種物性値の測定は以下の方法により行った。
(1)熱流動性(mm):JIS−K−6911 1995 5.3.2[成形材料(円板式)]に記載の方法に基づき、試料2gを160℃で1分間1145kgの荷重で熱プレスし、形成される円板の直径(最長径と最短径の平均値)から求めた。
(2)算術平均粒子径(nm):カーボンブラックサンプルを電子顕微鏡観察し、粒子1000個の粒径を実際に測定して、その平均を算術平均粒子径とした。
(3)窒素吸着比表面積(m2/g):−196℃での窒素吸着等温線からBET法に基づいて求めた。
(4)成形性:成形加工時における樹脂組成物の流動性が良く金型に良好に充填でき、適度な硬化速度が得られたものを成形性に優れているとして○で表した。また、樹脂組成物の流動性に劣り金型への充填が良好に行えなかったもの、あるいは硬化時の硬化速度が遅いものなどを、成形性に劣るとして×で表した。
(5)気泡の有無:得られた成型品の外観を目視にて観察し、気泡の有無を調べた。
実施例1
熱流動性が120mmのフェノール樹脂60質量%と、算術平均粒子径が95nm、窒素吸着比表面積が23m2/gのカーボンブラック40質量%とからなる樹脂組成物を、予め焼成収縮を見込んだ金型を用いて射出成形して、縦125mm×横125mm、厚さ2.5mmで、表裏両面にガスの流路となる深さ1.0mm、幅1.2mmの溝を備えた成形体を得た。この成形体を高性能焼成炉を用い窒素ガス雰囲気中1000℃で炭化焼成して、縦100mm×横100mm、厚さ2.0mmで表裏両面にガスの流路となる深さ0.8mm、幅1.0mmの溝を備えたアモルファスカーボン製の燃料電池用セパレータを得た。
【0027】
得られた燃料電池用セパレータの組成および成形性などを表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0003919522
実施例2〜6
上記実施例1に代えて、諸条件を表1に示すように変化させた樹脂材料を用いた。そしてそれ以外は実施例1と同様にして射出成形を行い、燃料電池用セパレータを得た。
【0029】
得られた燃料電池用セパレータの組成および成形性などを表1に示す。
実施例1〜6は、燃料電池用セパレータを形成する樹脂組成物として、本発明の熱流動性を有するフェノール樹脂と、本発明の算術平均粒子径および窒素吸着比表面積を有するカーボンブラックとが本発明の範囲内で含有された樹脂組成物を用いたため、この樹脂組成物は溶融時あるいは金型内での流動性に優れており、燃料電池用セパレータに適した複雑な溝形状を有する成形品であっても、射出成形により良好に成形加工できた。また、得られた成形品には気泡の混入がなく、この成型品を炭化焼成することで、アモルファスカーボン製の燃料電池用セパレータを得ることができた。
比較例1
フェノール樹脂として熱流動性が本発明の範囲よりも高いものを用いた。そしてそれ以外は実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製しようとしたが、溶融時における流れ性が高すぎ、また溶融粘度が低すぎて、成形品を得ることができなかった。
比較例2
フェノール樹脂として熱流動性が本発明の範囲よりも低いものを用いた。そしてそれ以外は実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製しようとしたが、金型内での流動性が乏しく充分な充填が困難であり、成形品を得ることができなかった。
比較例3
カーボンブラックとして算術平均粒子径を本発明の範囲よりも小さく24nmとした。そしてそれ以外は実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
【0030】
得られた燃料電池用セパレータの組成および成形性などを表1に示す。
比較例4
カーボンブラックの算術平均粒子径を本発明の範囲よりも小さく21nmとし、窒素吸着比表面積を本発明の範囲よりも大きく135m2/gとした。そしてそれ以外は実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
【0031】
得られた燃料電池用セパレータの組成および成形性などを表1に示す。
比較例5
フェノール樹脂の配合割合を本発明の範囲よりも少なく25質量%とし、カーボンブラックの配合割合を本発明の範囲よりも多く75質量%とした。そしてそれ以外は実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
【0032】
得られた燃料電池用セパレータの組成および成形性などを表1に示す。
比較例6
フェノール樹脂の配合割合を本発明の範囲よりも多く97質量%とし、カーボンブラックの配合割合を本発明の範囲よりも少なく3質量%とした。そしてそれ以外は実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
【0033】
得られた燃料電池用セパレータの組成および成形性などを表1に示す。
比較例1はフェノール樹脂の熱流動性が高すぎ、比較例2はフェノール樹脂の熱流動性が低すぎたため、いずれも成形品を得ることができなかった。
【0034】
比較例3はカーボンブラック樹脂の算術平均粒子径が本発明の範囲よりも小さかったため、カーボンブラック粒子の凝集体が発生して、成型品に気泡が発生しやすくなった。
【0035】
比較例4はカーボンブラックの窒素の吸着比表面積が本発明の範囲を超えていたため、フェノール樹脂とのぬれ性が上がりすぎてしまい、樹脂組成物の溶融粘度が高くなりすぎて金型への充填が充分に行えなえず、成形性に劣るものとなった。また、成型品を得ることはできたが、カーボンブラック樹脂の算術平均粒子径が本発明の範囲よりも小さかったため、カーボンブラック粒子の凝集体が発生して成型品には気泡が多発していた。
【0036】
比較例5は、フェノール樹脂の含有量が少なすぎたため、溶融時の樹脂組成物の流動性に劣るものとなり、良好な成形性が得られなかった。また、得られた成型品には気泡が多発していた。
【0037】
比較例6は、カーボンブラックの含有量が少なすぎたため、溶融時の流動性は良いが金型内での硬化反応の進行が遅くなり、成形性に劣るものとなった。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明の燃料電池用セパレータによると、特定の熱特性を有する熱硬化性樹脂と特定の炭素材質とを含む樹脂組成物を用いることで、流動性と熱硬化時の促進性が良くなり成形性の向上が図れるため、射出成形によって大量生産が可能でかつ寸法精度の良い成型品が得られる。また、この成型品を炭化焼成してアモルファスカーボンとすることで、軽量かつ高強度であり、耐熱性、耐食性、ガス不透過性や導電性を有するセパレータが得られる。従って、このセパレータを備えた燃料電池は、軽量かつ長寿命で信頼性の高いものとなる。
【0039】
また、本発明の燃料電池用セパレータの製造方法によると、本発明の燃料電池用セパレータを生産性良く製造できる。

Claims (3)

  1. ディスクキュアー法で測定した熱流動性が100〜190mmのフェノール樹脂30〜95質量%と、算術平均粒子径が25nm以上で窒素吸着比表面積が100m/g以下であるカーボンブラック70〜5質量%とを含有する樹脂組成物が射出成形加工され、炭化焼成されて得られるアモルファスカーボンよりなるものであることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. ディスクキュアー法で測定した熱流動性が100〜190mmのフェノール樹脂30〜95質量%と、算術平均粒子径が25nm以上で窒素吸着比表面積が100m/g以下であるカーボンブラック70〜5質量%とを含有する樹脂組成物を用いて射出成形加工し、得られた成形加工品を炭化焼成してアモルファスカーボンとすることを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  3. 700〜1600℃で炭化焼成を行うことを特徴とする請求項2記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
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