JP2004326211A - 情報処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

情報処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム Download PDF

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Masamichi Asukai
正道 飛鳥井
Eijiro Mori
栄二郎 森
Shingo Utsuki
慎吾 宇津木
Akio Yoshioka
章夫 吉岡
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Abstract

【課題】ユーザが置かれた状況に応じて、より適切な情報を提供する。
【解決手段】端末装置11−1は、端末装置11−1を所持するユーザAが存在する場所と、ユーザAの周囲にいる人を検知することにより、ユーザAが置かれている状況を取得し、情報提供サーバ12に通知する。情報提供サーバ12は、ユーザに提供可能な、複数の情報を蓄積し、また、ユーザの嗜好等を表すプロファイルをユーザ毎に管理している。情報提供サーバ12は、端末装置11−1から、ユーザAが置かれた状況に関する通知を受信すると、ユーザAが置かれた状況、およびユーザAのプロファイルに基づいて、ユーザAに提供すべき情報を選択し、端末装置11−1に送信し、提示させる。情報提供サーバ12は、提供した情報に対するユーザAの興味度に応じて、プロファイルを更新する。本発明は、携帯端末装置に適用することができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、状況に応じて、より適切な情報を提示することができるようにした情報処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、場所と情報を関連付けたデータベースを用意し、ユーザのいる場所に応じて適切な情報を提示するシステムがある(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
上記のようなシステムの主な目的は、場所に依存して、提示する情報をフィルタリングすることにより、場所毎に特定の情報のみを提供することである。これにより、特定の情報を特定の場所でしか見られなくして、その情報の希少価値を上げたりすることができる。
【0004】
また、上記においては、場所に基づいて、情報をフィルタリングしているが、その他、場所、時間、およびチャンネルと称する情報の意味内容に基づいたフィルタリング(例えば、非特許文献1および非特許文献2参照)、場所、およびモードと称する情報の意味内容に基づいたフィルタリング(例えば、非特許文献3参照)、場所、時間、および人の嗜好の組み合わせによるフィルタリング(例えば、特許文献1および非特許文献4参照)、場所、物、および人の組み合わせによるフィルタリング(例えば、特許文献2参照)、場所および時間に基づいたフィルタリング(例えば、特許文献3参照)等が存在する。
【0005】
さらにまた、場所と時間に基づいて人の嗜好情報を取得し、取得した嗜好情報に基づいて情報を提示するシステムもある(例えば、特許文献4乃至8参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−236443号公報
【特許文献2】
特開2000−47980号公報
【特許文献3】
特開2002−108918号公報
【特許文献4】
特開2001−109810号公報
【特許文献5】
特開2001−128097号公報
【特許文献6】
特開2001−290727号公報
【特許文献7】
特開2001−282834号公報
【特許文献8】
特開2002−108918号公報
【非特許文献1】
安村通晃 編「インタラクティブシステムとソフトウェアVI」近代科学社、1998年12月発行、p.1−10「時空間限定型オブジェクトシステム:SpaceTag」
【非特許文献2】
垂水 浩幸、“SpaceTag’s Homepage”、[online]、[平成15年4月2日検索]、インターネット,<URL:http://www.eng.kagawa−u.ac.jp/%7Etarumi/research/spacetag/index.html>
【非特許文献3】
フレパーネットワークス株式会社、“いまだ系 ここだ系 ナビゲッティ”、[online]、[平成15年4月2日検索]、インターネット,<URL:http://www.navigety.tv/>
【非特許文献4】
日本電気株式会社、“Network Solution:TPOCASTのご紹介”、[online]、[平成15年4月2日検索]、インターネット,<URL:http://www1.ias.biglobe.ne.jp/ipqos/solution/tpocast.html>
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、ユーザ毎に、ユーザの近傍にいる人の組み合わせに基づいたプロファイルのデータベースを用意して、フィルタリングするものは存在せず、その結果、必ずしも、個人毎に最適な情報を提供することができるとはいえないという課題があった。
【0008】
また、従来のフィルタリングにおいては、いずれも場所などに依存した人の嗜好などのプロファイルは予め与えられており、状況に合わせて、プロファイルを生成、および更新するものは存在せず、その結果、必ずしも、状況に応じた最適な情報を提供することができるとはいえないという課題があった。
【0009】
すなわち、従来は、場所と時間のみに依存したプロファイリングの技術しか存在せず、ユーザのいる場所やユーザの近傍にいる人などの組合せの状況に応じて適切な情報を提示するために、ユーザのプロファイルを自動的に生成するプロファイリングの技術は存在しなかった。従って、ユーザがいる場所や、ユーザの近傍にいる人などの自由な組合せの状況に応じて適切な情報を提示するための、ユーザのプロファイルを自動的に生成することができないという課題があった。
【0010】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザが置かれた状況に応じて、より適切なプロファイルを生成することができるようにするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報処理装置は、ユーザと実在と組み合わせ毎に、情報の属性に対するユーザの嗜好の指標となる嗜好度を、ユーザのプロファイルとして記憶する記憶手段と、記憶手段により記憶されたプロファイルに基づいて、ユーザに提示可能な1以上の情報の中から、ユーザに提示する提示情報を選択する選択手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
前記選択手段により選択された前記提示情報を提示する提示手段と、提示手段により提示された前記提示情報に対する前記ユーザの興味度を算出する算出手段と、算出手段により算出された前記ユーザの興味度に基づいて、前記プロファイルを更新する更新手段とをさらに設けるようにすることができる。
【0013】
前記ユーザの周囲にいる人を特定する第1の特定手段をさらに設けるようにし、前記選択手段には、前記記憶手段により記憶された前記プロファイル、および第1の特定手段により特定された、前記ユーザの周囲にいる人に基づいて、前記提示情報を選択するようにさせることができる。
【0014】
前記ユーザがいる場所を特定する第2の特定手段をさらに設けるようにし、前記記憶手段には、前記人および場所の組み合わせ毎に、前記情報の属性に対する前記ユーザの前記嗜好度を前記プロファイルとして記憶するようにさせ、前記選択手段には、前記プロファイル、前記ユーザの周囲にいる前記人、および前記ユーザがいる場所に基づいて、前記提示情報を選択するようにさせることができる。
【0015】
前記ユーザの周囲に存在する物を特定する第3の特定手段をさらに設けるようにし、前記記憶手段には、前記人、前記場所、および物の組み合わせ毎に、前記情報の属性に対する前記ユーザの前記嗜好度を前記プロファイルとして記憶するようにさせ、前記選択手段には、前記プロファイル、前記ユーザの周囲にいる前記人、前記ユーザがいる前記場所、および前記ユーザの周囲に存在する物に基づいて、前記提示情報を選択するようにさせることができる。
【0016】
前記記憶手段には、前記ユーザに提示可能な前記情報を、前記情報に含まれてる前記属性の割合、および前記情報を提示可能な状況とともに情報データベースとして記憶するようにさせ、前記選択手段には、前記プロファイル、前記ユーザの周囲にいる前記人、並びに前記情報に含まれてる前記属性の割合、および前記情報を提示可能な状況に基づいて、前記提示情報を選択するようにさせることができる。
【0017】
本発明の情報処理方法は、ユーザと実在と組み合わせ毎に、情報の属性に対するユーザの嗜好の指標となる嗜好度を、ユーザのプロファイルとして記憶する記憶ステップと、記憶ステップの処理により記憶されたプロファイルに基づいて、ユーザに提示可能な1以上の情報の中から、ユーザに提示する提示情報を選択する選択ステップとを含むことを特徴とする。
【0018】
本発明の記録媒体のプログラムは、ユーザと実在と組み合わせ毎の、情報の属性に対するユーザの嗜好の指標となる嗜好度の、ユーザのプロファイルとしての記憶を制御する記憶制御ステップと、記憶制御ステップの処理により記憶が制御されたプロファイルに基づいて、ユーザに提示可能な1以上の情報の中から、ユーザに提示する提示情報を選択する選択ステップとを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明のプログラムは、情報処理装置を制御するコンピュータに、ユーザと実在と組み合わせ毎の、情報の属性に対するユーザの嗜好の指標となる嗜好度の、ユーザのプロファイルとしての記憶を制御する記憶制御ステップと、記憶制御ステップの処理により記憶が制御されたプロファイルに基づいて、ユーザに提示可能な1以上の情報の中から、ユーザに提示する提示情報を選択する選択ステップとを実行させることを特徴とする。
【0020】
本発明の情報処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムにおいては、ユーザと実在と組み合わせ毎に、情報の属性に対するユーザの嗜好の指標となる嗜好度が、ユーザのプロファイルとして記憶され、記憶されたプロファイルに基づいて、ユーザに提示可能な1以上の情報の中から、ユーザに提示する提示情報が選択される。
【0021】
本発明は、例えば携帯端末装置に適用することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようになる。
【0023】
すなわち、本発明の情報処理装置(例えば、図3の情報提供サーバ12)は、ユーザと実在と組み合わせ毎に、情報の属性に対するユーザの嗜好の指標となる嗜好度を、ユーザのプロファイル(例えば、図5のプロファイルデータベース192)として記憶する記憶手段(例えば、図5の記憶部158)と、記憶手段により記憶されたプロファイルに基づいて、ユーザに提示可能な1以上の情報の中から、ユーザに提示する提示情報を選択する選択手段(例えば、図5のフィルタリング部181)とを備えることを特徴とする。
【0024】
なお、勿論この記載は、各手段を上記したものに限定することを意味するものではない。
【0025】
本発明は、基本的には場所に依存した情報提供の方法に関連するものである。この場所に依存した情報提供の方法とは、様々な場所に相当する「場」の概念と、「場」に存在する様々な「モノ」の概念、「場」におけるユーザの様々な「行為」の概念の3つにより定義されるものである。図1および図2を参照して、これらの概念について説明する。
【0026】
図1に示すように、「場」は現実世界に存在する任意の大きさの仮想的な閉領域であり、その「場」に入ることにより「場」に応じた情報提供が行なわれる。「場」には図2に示すように、「Enter」、「Direct」、「Release」というユーザの「行為」が存在する。
【0027】
「Enter」は、その「場」に入るという行為であり、入ることにより「場」に応じた情報を受信することができる。
【0028】
「Direct」は、その「場」に入り、ある方向を向くという行為であり、向くことにより向いた方向に応じた情報を受信することができる。
【0029】
「Release」は、その「場」に情報を置くという行為であり、置くことにより、後で別のユーザが、その情報を見ることが可能となる。
【0030】
「モノ」は現実世界に実際に存在する物に情報が付加されたものであり、その「モノ」を見ることにより、「モノ」に応じた情報提供が行なわれる。「モノ」には「Enter」、および「Release」というユーザの「行為」が存在する。
【0031】
「Enter」は、その「モノ」を見るという行為であり、見ることによって「モノ」に応じた情報を受信することができる。
【0032】
「Release」は、その「モノ」に情報を置くという行為であり、情報を置くことにより、後で別のユーザが、その情報を見ることが可能となる。
【0033】
本発明はこのような場所に依存した情報提供の方法に関して、さらにユーザのいる場所やユーザの近傍にいる人(実在)などの組合せの状況に応じて適切な情報を提示するために、ユーザのプロファイルを自動的に作成する情報処理装置(プロファイル学習装置)に関するものである。
【0034】
図3は、本発明を適用した情報提供システムの構成例を表している。
【0035】
図3において、インターネットを含むネットワーク10には、IEEE802.11などの規格による無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイント(AP)16が接続されている。アクセスポイント16は、端末装置11−1および11−2と無線通信を行い、端末装置11−1および11−2をネットワーク10に接続させる。
【0036】
端末装置11−1および11−2は、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話機、およびカーナビゲーションシステム等のようにユーザとともに移動可能な装置とされる。端末装置11−1は、ユーザAにより所持され、端末装置11−2は、ユーザBにより所持されている。
【0037】
端末装置11−1は、端末装置11−1(ユーザA)の現在位置を表す場所ID、および端末装置11−1(ユーザA)の周囲に居る人を個々に識別する人IDを取得し、これを情報提供サーバ12に送信するとともに、情報提供サーバ12から供給された情報(以下、提示情報とも称する)をユーザAに提示する。また、端末装置11−1は、ユーザAに提示した提示情報に対して、ユーザAが、どの位、興味を持ったかを示す値(以下、興味度と称する)を演算し、これを情報提供サーバ12に送信する。
【0038】
端末装置11−2は、端末装置11−2(ユーザB)の現在位置を表す場所ID、および端末装置11−2(ユーザB)の周囲に居る人を個々に識別する人IDを取得し、これを情報提供サーバ12に送信するとともに、情報提供サーバ12から供給された提示情報をユーザBに提示する。また、端末装置11−2は、ユーザBに提示した提示情報に対するユーザBの興味度を演算し、これを情報提供サーバ12に送信する。
【0039】
なお、以下の説明において、端末装置11−1および11−2のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、まとめて端末装置11と称する。以下、他の構成についても同様とする。
【0040】
ネットワーク10には、情報提供サーバ12、場所ID管理サーバ13、人ID管理サーバ14、および物ID管理サーバ15も接続されている。
【0041】
情報提供サーバ12は、ユーザに提供する情報(宣伝、広告を含む)をデータベース(以下、情報データベースと称する)に蓄積、管理するとともに、ユーザに関するプロファイルをユーザ毎に分類したデータベース(以下、プロファイルデータベースと称する)を管理している。そして、情報提供サーバ12は、情報データベースに蓄積された情報の中から、ユーザのプロファイルを参照して、ユーザが興味を持ちそうな情報を、ユーザ毎に選択し、端末装置11に送信する。なお、情報提供サーバ12は、端末装置11から送信された場所IDおよび人IDに基づいて、情報データベースに蓄積された情報の中から、端末装置11に送信する提示情報を選択する。また、情報提供サーバ12は、端末装置11から、ユーザの興味度が通知された場合、通知された興味度に基づいて、ユーザのプロファイルを更新する(プロファイリングする)。
【0042】
場所ID管理サーバ13は、端末装置11の現在位置に対応する場所IDを端末装置11に通知する。すなわち、場所ID管理サーバ13は、例えば、県、市、公園、施設、店舗等のように、特定の範囲に区切られた領域毎に、その領域を識別するための場所IDを設定したテーブルを有しており、端末装置11から、端末装置11が存在する場所の場所IDを送信するように要求された場合、端末装置11が存在する領域の場所IDを、以下に説明する種々の手段により特定し、端末装置11に送信する。端末装置11が存在する場所の場所IDを特定する手段の例について、以下に説明する。
【0043】
現在、無線LANやブルートゥースなどのアクセスポイントを設置し、所定の空間内で、無線によるインターネット接続サービスをユーザに提供する、所謂ホットスポットサービスがある。従って、ユーザの端末装置11が、このアクセスポイントを介して、インターネットに接続した場合、その端末装置11が、所定の空間(ホットスポット)内に存在することが分かる。従って、アクセスポイントが無線通信可能な範囲に対して、1つの場所IDを設定しておくことにより、アクセスポイントにアクセスした端末装置11の現在位置を示す場所IDを特定することができる。そこで、場所ID管理サーバ13は、場所IDと無線LANサーバのMACアドレス(Media Access Control Address)との対応表を予め有しており、端末装置11がアクセスポイント16にアクセスした場合、そのアクセスポイント16の無線LANサーバから、端末装置11が接続した旨の通知を受信し、無線LANサーバのMACアドレスに基づいて、端末装置11が存在する場所の場所IDを求める。
【0044】
また、場所ID管理サーバ13は、例えば、場所IDとブルートゥースのアクセスポイントのIDとの対応表を予め有しており、端末装置11がブルートゥースのアクセスポイントにアクセスした場合、そのアクセスポイントから、端末装置11が接続した旨の通知を受信し、アクセスポイントのIDに基づいて、端末装置11が存在する領域の場所IDを求める。
【0045】
人ID管理サーバ14は、端末装置11の周囲にいる人の人IDを、端末装置11に通知する。すなわち、人ID管理サーバ14は、端末装置11から、端末装置11の現在位置を示す場所IDを受信した場合、受信された場所IDを、その端末装置11を所持するユーザを識別するための人IDと関連付けて記憶するとともに、同一の場所IDと関連付けて記憶されている他のユーザの人IDのリストを、端末装置11に通知する。
【0046】
物ID管理サーバ15は、端末装置11の周囲にある物の物IDを、端末装置11に通知する。すなわち、人以外の物(例えば、自動車や電車などの乗り物や、パーソナルコンピュータなどの家電製品等)に、予め、物を識別するための物IDを設定しておき、物ID管理サーバ15は、物の物IDを、物がある場所の場所IDと関連付けて記憶している。そして、物ID管理サーバ15は、端末装置11から、端末装置11の現在位置を示す場所IDを受信した場合、受信された場所IDと関連付けて記憶されている物IDのリストを、端末装置11に通知する。
【0047】
次に、図4は、端末装置11の内部の構成例を表すブロック図である。
【0048】
図4において、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)104、HDD(Hard Disk Drive)105、撮像部105、入力部107、表示部109、音声出力部110、GPS受信部111、RFIDリーダ112、通信部113、およびドライブ114は、バス108を介して、相互に接続されている。
【0049】
CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムや、HDD105からRAM103にロードされたプログラムに従って、各処理を実行する。ROM102には、基礎的なプログラムやデータが記憶される。RAM103には、CPU101が各種の処理を実行する上で必要なプログラムやデータが適宜記憶される。図4において、場所検知部121、および人検知部122は、HDD105からRAM103にロードされたプログラムの例を表している。
【0050】
場所検知部121は、端末装置11が存在する場所の場所IDを取得するプログラムである。人検知部122は、端末装置11の周囲に居る人の人IDを取得するプログラムである。
【0051】
場所検知部121が、場所IDを取得する方法の例について、以下に4つの例を説明する。
【0052】
HDD105には、位置情報と場所IDの対応表が記憶されている。そこで、場所検知部121は、例えば、GPS受信部111から、端末装置11の位置情報(緯度、経度、および高度)を取得するとともに、HDD105から位置情報と場所IDの対応表を読み出し、読み出された対応表に基づいて、端末装置11が存在する位置に対応する場所IDを特定する。
【0053】
また、場所検知部121は、例えば、アクセスポイント16を介して、場所ID管理サーバ13に端末装置11が存在する場所の場所IDを要求する。場所ID管理サーバ13は、上記したように、無線LANサーバのMACアドレス等に基づいて、端末装置11が存在する場所の場所IDを特定し、端末装置11に通知する。場所検知部121は、場所ID管理サーバ13より受信した場所IDを、端末装置11が存在する位置に対応する場所IDとして取得する。
【0054】
また、HDD105には、2次元コードと場所IDの対応表が記憶されており、場所検知部121は、例えば、店舗などに設置された、店舗を識別する2次元コードが撮像部106により撮像された場合、撮像された画像データを解析するとともに、HDD105から2次元コードと場所IDの対応表を読み出し、読み出された対応表に基づいて、撮像された2次元コードに対応する場所IDを特定する。
【0055】
また、HDD105には、RFID(Radio Frequency Identification)と場所IDの対応表が記憶されており、場所検知部121は、例えば、店舗などに設置された、店舗を識別するRFIDが、RFIDリーダ112により読み取られた場合、HDD105からRFIDと場所IDの対応表を読み出し、読み出された対応表に基づいて、読み取られたRFIDに対応する場所IDを特定する。
【0056】
なお、場所検知部121が、端末装置11が存在する場所の場所IDを取得する方法は、上記の例に限定されるものではない。
【0057】
人検知部122が人IDを取得する方法について、以下に1つの例を説明する。
【0058】
人検知部122は、例えば、場所検知部121により取得された、端末装置11が存在する場所の場所IDを人ID管理サーバ14に通知し、周囲にいる人の人IDのリストを要求する。人ID管理サーバ14は、上記したように、人IDと場所IDを関連付けて記憶、管理しており、端末装置11から受信された場所IDに関連付けて記憶された人IDを全て読み出し、端末装置11に送信する。人検知部122は、人ID管理サーバ14より受信した人IDのリストを、端末装置11(ユーザ)の周囲にいる人の人IDのリストとして取得する。
【0059】
HDD105には、CPU101が実行するオペレーティングシステム(OS)、その他のプログラム、並びに上記した位置情報と場所IDの対応表、2次元コードと場所IDの対応表、およびRFIDと場所IDの対応表を含む種々のデータが格納されている。EEPROM104には、アプリケーションプログラムなどの各種のプログラム、および各種の情報が格納されている。携帯性を重視し、より小型化を図るために、HDD105が省略される場合、OSを含む全てのプログラム、データは、EEPROM104に保持される。
【0060】
撮像部106は、例えば、CCD(Charged Coupled Device)、またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、被写体を撮像する。
【0061】
入力部107は、例えば、タッチペンあるいはキーボード等により構成され、ユーザの指示により、表示部109に表示される各種アイコンを選択することができる。
【0062】
例えば、ユーザは、入力部107を操作することにより表示部109上でカーソルを移動させ、各種アイコンの中から所望のアイコンを選択することができる。所望のアイコンが選択されると、選択されたアイコンに対応しているプログラムが起動される。
【0063】
表示部109は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、供給された映像信号を表示する。
【0064】
音声出力部110は、供給された音声信号に対応する音声を出力する。
【0065】
GPS受信部111は、GPS衛星から送信される信号を受信し、受信した信号に基づいて、端末装置11の現在位置を測位する(経度、緯度、および高度を算出する)。
【0066】
RFIDリーダ112は、RFIDを読み取り、CPU101に通知する。
【0067】
通信部113は、例えば、IEEE802.11やブルートゥースなどの無線通信規格により、外部と通信する。
【0068】
ドライブ114は、例えば半導体メモリなどにより構成されたリムーバブルメディア115に記録された情報を読み出したり、情報をリムーバブルメディア115に書き込む。
【0069】
次に、図5は、情報提供サーバ12の内部の構成例を表している。
【0070】
図5において、CPU151は、ROM152に記憶されているプログラム、または記憶部158からRAM153にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。図5において、フィルタリング部181、およびプロファイリング部182は、RAM153にロードされたプログラムの例を表している。RAM153にはまた、CPU151が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。なお、フィルタリング部181は、後述するフィルタリング処理を実行するプログラムであり、プロファイリング部182は、後述するプロファイリング処理を実行するプログラムである。
【0071】
CPU151、ROM152、およびRAM153は、バス154を介して相互に接続されている。このバス154にはまた、入出力インタフェース155も接続されている。
【0072】
入出力インタフェース155には、キーボード、マウスなどよりなる入力部156、CRT、LCDなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部157、ハードディスクなどより構成される記憶部158、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部159が接続されている。記憶部158には、例えば、端末装置11に提供する情報のデータベースである情報データベース(DB)191、端末装置11のユーザのプロファイルのデータベースであるプロファイルデータベース(DB)192、および各種のプログラム193が記憶されている。記憶部158には、この他、図示しないデータ等も記憶されている。通信部159は、インターネットを含むネットワーク10を介しての通信処理を行う。
【0073】
入出力インタフェース155にはまた、必要に応じてドライブ160が接続され、磁気ディスク171、光ディスク172、光磁気ディスク173、或いは半導体メモリ174などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部158にインストールされる。
【0074】
本発明を適用した情報提供システムにおいては、図6に示されるサービス提供処理を実行することにより、ユーザのおかれた状況に応じて、ユーザにとって最も有益な情報を提供する。
【0075】
すなわち、図7のステップS1において、情報提示処理が実行される。情報提示処理とは、ユーザにとって有益と思われる情報を選択して、ユーザに提示する処理である。そして、ステップS2において、プロファイリング処理が実行される。プロファイリング処理とは、ステップS1でユーザに提示した情報に対して、ユーザが示した興味の度合いに基づいて、ユーザの嗜好等のプロファイルを作成する処理である。そして、ステップS3において、情報提供システムによるサービスの提供を終了するか否かが判定され、例えば、ユーザが、端末装置11の入力部156を介して、サービスの終了を指示した場合、処理を終了する。サービスの終了が指示されていない場合、処理はステップS1に戻り、上述したステップS1以降の処理がくり返される。
【0076】
そこで、以下、ステップS1およびステップS2の処理を個別に説明する。
【0077】
最初に、図7のフローチャートを参照して、図6のステップS1の情報提示処理について説明する。なお、以下の説明において、端末装置11の場所検知部121および人検知部122により実行される処理は、これらのプログラムをCPU101が実行することにより実行される。また、情報提供サーバ12のフィルタリング部181およびプロファイリング部182により実行される処理は、これらのプログラムをCPU151が実行することにより実行される。
【0078】
端末装置11の場所検知部121は、図7のステップS51において、端末装置11(ユーザ)が現在いる場所の場所IDを取得する。すなわち、場所検知部121は、上記したように、例えば、GPS111から取得した位置情報(緯度、経度、および高度)、撮像部106により撮像された2次元コード(サイバーコード)、もしくはRFIDリーダ112により読み取られたRFIDに基づいて、または、場所ID管理サーバ13にアクセスすることにより、場所IDを取得する。
【0079】
ステップS52において、人検知部122は、上記したように、例えば、場所検知部121により取得された場所IDに基づいて、人ID管理サーバ14にアクセスすることにより、端末装置11(ユーザ)の近傍(周囲)にいる人の人IDを取得する。図8は、ユーザの周囲にいる人の概念を表している。
【0080】
図8において、場251は、例えば、県、市、店舗等の施設等、1つの場所IDで識別された領域を表している。場251は、例えば、アクセスポイント16が端末装置11と無線通信可能な範囲であっても良い。端末装置11−1を所持するユーザAにとって、同じ場251にいるユーザBが、ユーザAの周囲(近傍)にいるユーザである。
【0081】
なお、端末装置11は、他の端末装置と直接通信して、端末装置11の存在する位置の場所IDを相互に交換することにより、他の端末装置と同じ場251にいるか否かを判定するようにしても良い。この場合、通信を行う相手の端末装置は、予め端末装置11に、友達や知り合いとして登録された相手でも良いし、アクセスポイント16にアクセスしている全ての端末装置11でも良い。
【0082】
ステップS53において、CPU101は、ステップS51で取得した場所ID、およびステップS52で取得した人IDを、通信部113から、アクセスポイント16を介して、情報提供サーバ12に送信し、ユーザに提示する提示情報の提供を要求する。
【0083】
情報提供サーバ12の通信部159は、図7のステップS61において、端末装置11より、場所IDおよび人IDを受信し、また同時に、提示情報の提供要求を受信する。
【0084】
ステップS62において、情報提供サーバ12のフィルタリング部181は、フィルタリング処理を実行する。すなわち、フィルタリング部181は、ステップS61で受信した場所IDおよび人ID、並びにプロファイルデータベース192に基づいて、情報データベース191から、端末装置11に送信すべき提示情報を選択する。なお、ステップS62のフィルタリング処理の詳細な説明は後述する。
【0085】
ステップS63において、情報提供サーバ12のCPU151は、ステップS62でフィルタリングされた結果、選択された提示情報を、通信部159から、端末装置11に送信する。
【0086】
端末装置11は、ステップS54において、情報提供装置12がステップS63で送信した提示情報を、通信部113により受信する。端末装置11は、受信した提示情報を、一旦HDD105に記憶させる。
【0087】
ステップS55において、端末装置11のCPU101は、ステップS54で受信した提示情報を表示部109に表示する。また、提示情報に音声データが含まれている場合、CPU101は、音声データに対応する音声を音声出力部110から出力させる。
【0088】
以上のようにして、情報提示処理が実行される。
【0089】
次に、図9のフローチャートを参照して、図7のステップS62の処理について詳細に説明する。
【0090】
ステップS101において、フィルタリング部181は、場所IDと人IDを取得する。例えば、ユーザが、端末装置11を携帯して、1人で、本屋Aに入店したとすると、フィルタリング部181は、図7のステップS61で受信した場所IDと人IDをRAM153に取得する。
【0091】
ステップS102において、フィルタリング部181は、情報検索処理を実行する。
【0092】
ここで、図10のフローチャートを参照して、図9のステップS102の情報検索処理について詳細に説明する。
【0093】
図10のステップS121において、フィルタリング部181は、情報データベース191に含まれている情報を全て検索したか否かを判定し、情報データベース191に含まれている情報を全て検索していない場合(まだ検索していない情報が存在する場合)、処理はステップS122に進む。
【0094】
ここで、情報データベース191について説明する。情報データベース191は、情報の個々を識別するための情報ID、情報のタイトル、情報の属性と属性の値の対のリスト、提供する情報内容、および情報を提供可能な状況により構成されている。情報データベース191の例を、以下に示す。
【0095】
IID1, 書評1, [[アート, 1.0]], テキストデータ1, [本屋A]
IID2, 書評2, [[ビジネス, 1.0]], テキストデータ2, [本屋A]
IID3, 書評3, [[マンガ, 0.5], [料理, 0.5]], テキストデータ3, [本屋B]
IID4, 視聴サンプル1, [[クラシック, 1.0]], サウンドデータ1, [CDショップB]
IID5, 視聴サンプル2, [[現代音楽, 1.0]], サウンドデータ2, [CDショップB]
【0096】
以上の情報データベース191の例においては、情報データベース191は、情報IDが、IID1乃至IID5の5つの情報により構成されている。
【0097】
情報IDがIID1の情報は、情報タイトルが「書評1」、情報の属性と属性の値が[[アート, 1.0]]、情報内容が「テキストデータ1」、情報を提供可能な状況が[本屋A]である。情報タイトルは、その情報のタイトルを表している。情報の属性とは、その情報がどのような分野に関する情報なのかという分類を示すものであり、属性の値は、その属性を含む割合を示す指標である。属性の値は、1.0が最高値である。従って、[[アート, 1.0]]は、その情報がアートの分野の情報を1.0だけ含んでいる(情報の内容は、全てアートに関するものである)ことを表している。情報内容「テキストデータ1」は、実際には、情報の内容となるテキストデータ(例えば、「本書は、アートの発展に影響を与えた数々の発明について研究してきた著者の集大成である。・・・」のようなテキストデータ)とされる。情報を提供可能な状況は、情報を提供することができる端末装置11の状況を表している。従って、情報を提供可能な状況が[本屋A]であるということは、端末装置11が、本屋Aにある(ユーザが本屋Aにいる)とき、この情報を端末装置11に提供しても良いことを表している。
【0098】
情報IDがIID2の情報は、情報タイトルが「書評2」、情報の属性と属性の値が[[ビジネス, 1.0]]、情報内容が「テキストデータ2」、情報を提供可能な状況が[本屋A]である。すなわち、情報IDがIID2の情報は、情報のタイトルが「書評2」であり、ビジネスの分野の情報を1.0だけ含み、情報内容は、「テキストデータ2」であり、端末装置11が本屋Aにあるときだけ、端末装置11に提供可能であることを表している。
【0099】
情報IDがIID3の情報は、情報タイトルが「書評3」、情報の属性と属性の値が[[マンガ, 0.5], [料理, 0.5]]、情報内容が「テキストデータ3」、情報を提供可能な状況が[本屋B]である。すなわち、情報IDがIID3の情報は、情報のタイトルが「書評3」であり、マンガと料理に関する内容をそれぞれ0.5ずつ(半分ずつ)含み、情報内容は、「テキストデータ3」であり、端末装置11が本屋Bにあるときだけ、端末装置11に提供可能であることを表している。このように、1つの情報の中に、複数の属性を含んでいる場合、それらの属性の値の合計が1.0になるように、属性の値が設定される。
【0100】
情報IDがIID4の情報は、情報タイトルが「視聴サンプル1」、情報の属性と属性の値が[[クラシック, 1.0]]、情報内容が「サウンドデータ1」、情報を提供可能な状況が[CDショップB]である。すなわち、情報IDがIID4の情報は、情報のタイトルが「視聴サンプル1」であり、クラシックに関する内容を1.0だけ含み、情報内容は、「サウンドデータ1」であり、端末装置11がCDショップBにあるときだけ、端末装置11に提供可能であることを表している。なお、サウンドデータは、例えば、MP3(MPEG−1 Audio Layer 3)とすることができる。
【0101】
情報IDがIID5の情報は、情報タイトルが「視聴サンプル2」、情報の属性と属性の値が[[現代音楽, 1.0]]、情報内容が「サウンドデータ2」、情報を提供可能な状況が[CDショップB]である。すなわち、情報IDがIID5の情報は、情報のタイトルが「視聴サンプル2」であり、現代音楽に関する内容を1.0だけ含み、情報内容は、「サウンドデータ2」であり、端末装置11がCDショップBにあるときだけ、端末装置11に提供可能であることを表している。
【0102】
なお、状況における場所(例えば、「本屋A」、「本屋B」、「CDショップB」)は、説明の便宜上、上記のように記載したが、実際には、場所IDにより管理される(以下、プロファイルデータベース192も同様)。
【0103】
例えば、情報データベース191が、上記のIID1乃至IID5の5つの情報により構成されていた場合、ステップS121において、フィルタリング部181は、5つの情報を、全て検索したか否かを判定し、情報データベース191に含まれている情報を全て検索していない場合(まだ検索していない情報がある場合)、処理はステップS122に進む。
【0104】
ステップS122において、フィルタリング部181は、情報データベース191に含まれている情報の中から、1つをピックアップし、図9のステップS101で取得した場所IDおよび人IDに基づいて、現在の状況が、この情報の状況を包含しているか否かを判定する。
【0105】
すなわち、状況は場所や人の論理積で表現されているので、現在の状況が情報の状況を包含しているということは、現在の状況の方が情報の状況よりも特殊な状況にあり、現在の状況でも情報が成立することを示している。例えば、今、ユーザは本屋Aにいるという状況[本屋A]であるとする。IID1では、状況が[本屋A]であるので、情報の状況が現在の状況を包含すると判定され、処理はステップS123に進む。
【0106】
ステップS123において、フィルタリング部181は、ステップS122で情報の状況が現在の状況を包含すると判定された情報を、情報リストに追加する。その後、処理はステップS121に戻り、上述したステップS121以降の処理がくり返される。すなわち、ステップS123の後、ステップS121において、フィルタリング部181は、全ての情報を検索したか否かを判定する。例えば、上記のように、IID1の情報の検索が終了した段階では、まだIID2乃至IID5の情報が検索されずに残っているので、フィルタリング部181は、まだ検索していない情報があると判定し、処理はステップS122に進む。
【0107】
その後、ステップS122において、フィルタリング部181は、まだ判定されていない情報について、現在の状況が情報の状況を包含しているか否かを判定する。例えば、上記のように、IID1の情報についての判定は既に終了している場合、フィルタリング部181は、IID1の情報については、現在の状況が情報の状況を包含しているかの判定は行わず、それ以外の情報(例えばIID2の情報)について、現在の状況が情報の状況を包含しているかを判定する。そして、現在の状況が情報の状況を包含していた場合、その情報を情報リストに追加する。そして、処理はステップS121に戻る。
【0108】
ステップS122において、フィルタリング部181が、現在の状況が情報の状況を包含していないと判定した場合、ステップS123の処理はスキップされ、処理はステップS121に戻り、上述したステップS121以降の処理がくり返される。例えば、IID3の情報の状況は[本屋B]、すなわち、本屋Bにいるという状況であり、現在の状況「ユーザは本屋Aにいる」は、IID3の状況[本屋B]を包含していないため、ステップS122において、フィルタリング部181は、現在の状況が情報の状況を包含していないと判定し、ステップS123の処理はスキップされ、処理はステップS121に戻る。結果的に、IID3の情報は、情報リストには追加されない。
【0109】
IID4およびIID5の情報についても、ステップS122において、同様の判定処理が実行されるが、いずれも、現在の状況が情報の状況を包含していないため、ステップS123の処理はスキップされ、処理はステップS121に戻る。
【0110】
そして、IID1乃至IID5の全ての情報の検索が終了した場合、ステップS121において、フィルタリング部181は、全ての情報を検索したと判定し、情報検索処理を終了し、処理は図9のステップS103に進む。
【0111】
以上のようにして、情報検索処理が実行された結果、現在の状況が情報の状況を包含する情報により構成される情報リストが生成される。
【0112】
例えば、上記の情報データベース191の場合、IID1およびIID2の情報により構成される情報リストが生成される。結果として、情報のリストは[IID1, IID2]となる。
【0113】
図9に戻って、ステップS103において、フィルタリング部181は、プロファイルの属性ベクトル計算処理を実行する。
【0114】
ここで、図11のフローチャートを参照して、図9のステップS103の処理について詳細に説明する。
【0115】
図11のステップS141において、フィルタリング部181は、プロファイルデータベース192内の全てのプロファイルを検索したか否かを判定する。
【0116】
ここで、プロファイルデータベース192について説明する。プロファイルデータベース192は、プロファイルの個々を識別するためのプロファイルID、属性と属性の値のリスト、および属性の状況により構成されている。プロファイルデータベース192の例を、以下に示す。
【0117】
PID1, [アート, 0.7], [本屋A]
PID2, [心理学, 0.2], [本屋A]
PID3, [ビジネス, 0.1], [本屋A]
PID4, [現代音楽, 1.0], [CDショップB]
【0118】
以上のプロファイルデータベース192の例においては、プロファイルデータベース192は、プロファイルIDがPID1乃至PID4の4つのプロファイルにより構成されている。
【0119】
プロファイルIDがPID1のプロファイルは、属性と属性の値が[アート, 0.7]、属性の状況が[本屋A]である。これは、プロファイルIDがPID1のプロファイルは、ユーザが、本屋Aに1人でいる場合、アートの分野に対して、0.7だけ嗜好度があることを表している。すなわち、プロファイルIDがPID1のプロファイルは、「ユーザは、本屋Aに1人でいる場合、かなりアートを嗜好する」ことを表している。
【0120】
同様に、プロファイルIDがPID2のプロファイルは、属性と属性の値が[心理学, 0.2]、属性の状況が[本屋A]である。これは、プロファイルIDがPID2のプロファイルは、ユーザが、本屋Aに1人でいる場合、心理学の分野に対して、0.2だけ嗜好度があることを表している。すなわち、プロファイルIDがPID2のプロファイルは、「ユーザは、本屋Aに1人でいる場合、あまり心理学を嗜好しない」ことを表している。
【0121】
同様に、プロファイルIDがPID3のプロファイルは、属性と属性の値が[ビジネス, 0.1]、属性の状況が[本屋A]である。これは、プロファイルIDがPID3のプロファイルは、ユーザが、本屋Aに1人でいる場合、ビジネスの分野に対して、0.1だけ嗜好度があることを表している。すなわち、プロファイルIDがPID3のプロファイルは、「ユーザは、本屋Aに1人でいる場合、ほとんどビジネスを嗜好しない」ことを表している。
【0122】
同様に、プロファイルIDがPID4のプロファイルは、属性と属性の値が[現代音楽, 1.0]、属性の状況が[CDショップB]である。これは、プロファイルIDがPID4のプロファイルは、ユーザが、CDショップBに1人でいる場合、現代音楽の分野に対して、1.0だけ嗜好度があることを表している。すなわち、プロファイルIDがPID4のプロファイルは、「ユーザは、CDショップBに1人でいる場合、非常に現代音楽を嗜好する」ことを表している。
【0123】
なお、上記のプロファイルデータベース192の例においては、状況として、場所(「本屋A」、「CDショップB」)しか示されていないが、ユーザの周囲の人に関する情報も状況に含まれる(詳細は後述する)。
【0124】
例えば、プロファイルデータベース192が、上記のPID1乃至PID4の4つのプロファイルにより構成されていた場合、ステップS141において、フィルタリング部181は、4つのプロファイルを、全て検索したか否かを判定し、プロファイルデータベース192に含まれているプロファイルを全て検索していない場合(まだ検索していないプロファイルがある場合)、処理はステップS142に進む。
【0125】
ステップS142において、フィルタリング部181は、プロファイルデータベース192に含まれているプロファイルの中から、1つをピックアップし、図9のステップS101で取得した場所IDおよび人IDに基づいて、現在の状況が、このプロファイルの状況を包含しているか否かを判定する。
【0126】
すなわち、状況は場所や人の論理積で表現されているので、現在の状況が属性の状況を包含しているということは、現在の状況の方が属性の状況よりも特殊な状況にあり、現在の状況でも属性が成立することを示している。例えば、今、ユーザは1人で本屋Aにいるという状況[本屋A]であるとする。PID1では、状況が[本屋A]であるので、ステップS142において、フィルタリング部181は、現在の状況が属性の状況を包含していると判定し、処理はステップS143に進む。
【0127】
ステップS143において、フィルタリング部181は、ステップS142で、現在の状況が属性の状況を包含していると判定されたプロファイルの属性の値を、プロファイルの属性ベクトルに付加する。プロファイルの属性ベクトルは、[[アート, 0.7]]となる。
【0128】
ステップS143の処理の後、処理はステップS141に戻り、上述したステップS141以降の処理がくり返される。すなわち、ステップS143の後、ステップS141において、フィルタリング部181は、全ての属性を検索したか否かを判定する。例えば、上記のように、PID1のプロファイルの検索が終了した段階では、まだPID2乃至PID4のプロファイルが検索されずに残っているので、フィルタリング部181は、まだ検索していないプロファイルがあると判定し、処理はステップS142に進む。
【0129】
その後、ステップS142において、フィルタリング部181は、まだ判定されていないプロファイルについて、現在の状況が属性の状況を包含しているか否かを判定する。例えば、上記のように、PID1のプロファイルについての判定は既に終了している場合、フィルタリング部181は、PID1のプロファイルについては、現在の状況が属性の状況を包含しているか否かの判定は行わず、それ以外のプロファイル(例えばPID2のプロファイル)について、現在の状況が属性の状況を包含しているか否かを判定する。そして、現在の状況が属性の状況を包含していた場合(例えば、PID2およびPID3の場合)、ステップS143に進み、そのプロファイルの属性の値を、属性ベクトルに追加する。そして、処理はステップS141に戻る。
【0130】
ステップS142において、フィルタリング部181が、現在の状況が属性の状況を包含していないと判定した場合、ステップS143の処理はスキップされ、処理はステップS141に戻り、上述したステップS141以降の処理がくり返される。例えば、PID4のプロファイルは、現在の状況「ユーザは本屋Aにいる」が属性の状況[CDショップB]を包含しないので、ステップS143の処理はスキップされる。従って、PID4の属性の値は、属性ベクトルに追加されない。
【0131】
以上のステップS141乃至ステップS143の処理の結果、プロファイルの属性ベクトルは、PID1乃至PID3の属性の値が付加されて、[[アート, 0.7], [心理学, 0.2], [ビジネス, 0.1]]となる。
【0132】
そして、PID1乃至PID4の全てのプロファイルについて、検索が終了した場合、ステップS141において、フィルタリング部181は、全てのプロファイルを検索したと判定し、処理はステップS144に進む。
【0133】
ステップS144において、フィルタリング部181は、属性ベクトルの各値の自乗和が1になるように、属性ベクトルを正規化する。上記の例においては、属性ベクトル[[アート, 0.7], [心理学, 0.2], [ビジネス, 0.1]]が正規化されて、[[アート, 0.95], [心理学, 0.28], [ビジネス, 0.14]]となる。
【0134】
以上で、プロファイルの属性ベクトル計算処理が終了すると、処理は図9のステップS104に進む。
【0135】
ステップS104において、フィルタリング部181は、ステップS102で生成された情報リスト[IID1, IID2]の全ての情報に対して、以下のステップS105以降の処理を実行したか否かを判定し、まだ、ステップS105以降の処理を実行していない情報が存在した場合、処理はステップS105に進む。
【0136】
ステップS105において、フィルタリング部181は、ステップS102で生成された情報リストの中から1つの情報をピックアップし、その情報の属性ベクトルとプロファイルの属性ベクトルの内積を計算する。例えば、上記したステップS103の処理の結果、プロファイルの属性ベクトル[[アート, 0.95], [心理学, 0.28], [ビジネス, 0.14]]が求められた場合、これに対応する情報の属性ベクトルは、例えばIID1の場合には[[アート, 1.0], [心理学, 0.0], [ビジネス, 0.0]]である。すなわち、IID1の属性と属性の値は[[アート, 1.0]]であり、IID1の情報は、アートの属性しか含んでいない(心理学とビジネスの属性を含んでいない)。よって、属性ベクトルの心理学とビジネスの値は、ともに0.0となる。従って、情報の属性ベクトルは、[[アート, 1.0], [心理学, 0.0], [ビジネス, 0.0]]となる。
【0137】
フィルタリング部181は、この情報の属性ベクトルとプロファイルの属性ベクトルの内積を計算する。この情報の属性ベクトルとプロファイルの属性ベクトルの内積は0.95となる。また、例えばIID2の場合には、情報の属性とその値は、[[ビジネス, 1.0]]であり、IID2の情報は、ビジネスの情報しか含んでいない(アートと心理学の属性を含んでいない)。よって、属性ベクトルのアートと心理学の値は、ともに0.0となる。従って、情報の属性ベクトルは[[アート, 0.0], [心理学, 0.0], [ビジネス, 1.0]]であり、この情報の属性ベクトルとプロファイルの属性ベクトル[[アート, 0.95], [心理学, 0.28], [ビジネス, 0.14]]の内積は0.14となる。
【0138】
ステップS106において、フィルタリング部181は、ステップS105で計算された内積が、予め設定された所定の基準値以上か否かを判定し、ステップS105で計算された内積が、予め設定された基準値以上であった場合、処理はステップS107に進む。すなわち、プロファイルの属性ベクトルと情報の属性ベクトルの内積は、大きい値であるほど、その情報がユーザの嗜好に合っていることを示している。そこで、ステップS106において、フィルタリング部181は、内積の値が、基準値以上であるかを判定することにより、情報がユーザの嗜好に合っているか否かを判定する。そして、内積の値が基準値以上である場合、その情報は、ユーザの嗜好に合っているとして、処理はステップS107に進む。なお、フィルタリング部181には、予めこの基準値が設定されている。
【0139】
ステップS107において、フィルタリング部181は、ステップS105で内積を計算した情報を、ユーザに提示すべき提示情報のリストに追加する。その後、処理はステップS104に戻り、上述したステップS104以降の処理がくり返される。
【0140】
ステップS106において、フィルタリング部181が、ステップS105で計算された内積は、基準値以上ではない(基準値未満である)と判定した場合、その情報は、ユーザの嗜好に合っていないと判定し、ステップS107の処理はスキップされ、処理はステップS104に戻る。
【0141】
以上のようにして、ステップS102で生成された情報リストに含まれている全情報について、ステップS105以降の処理が実行された場合、ステップS104において、フィルタリング部181は、全情報を処理したと判定し、処理はステップS108に進む。
【0142】
ステップS108において、フィルタリング部181は、ステップS107の処理により生成された、ユーザに提示すべき提示情報のリストに含まれている情報を、ステップS105で計算された内積の値で降順に(内積の値が大きい順に)、ソートする。
【0143】
以上のようにして、フィルタリング処理が終了する。ステップS108において、ソートされた、ユーザに提示すべき提示情報のリストは、上述した図7のステップS63において、情報提供サーバ12から端末装置11に送信される。端末装置11は、受信した提示情報を表示部109に表示したり、音声出力部110から出力する。
【0144】
以上のようなフィルタリング処理により、蓄積された情報データベース191の中から、ユーザにとって有益な(ユーザが所望しそうな)情報を提示情報として選択することが可能となる。
【0145】
次に、図6のステップS2のプロファイリング処理について、図12および図13のフローチャートを参照して説明する。なお、図12のフローチャートは、端末装置11の処理を、図13のフローチャートは、情報提供サーバ12の処理をそれぞれ表している。また、以下の説明は、ユーザが、上司(他のユーザ)と一緒に本屋Aにいるという状況[本屋A, 上司X]であるとする。
【0146】
図12のステップS161において、端末装置11のCPU101は、ステップS1でユーザに提示した情報に対するユーザの興味度を求める。例えば、情報IDがIID2の情報の「書評2」のタイトルが端末装置11の表示部109に表示され、ユーザがタイトルを選択して、「書評2」の内容のテキストデータ2を、画面をスクロールして全体の80%まで進ませたとする。このとき、CPU101は、テキストの80%まで読んだと仮定して興味度を0.8とする。もちろん、タイトルを選択しなければ興味度は0.0である。
【0147】
ステップS162において、端末装置11のCPU101は、ステップS161で求められた興味度を、通信部113から、アクセスポイント16を介して、情報提供サーバ12に送信する。
【0148】
情報提供サーバ12は、図13のステップS181において、端末装置11より、情報に対する興味度を受信する。
【0149】
ステップS182において、情報提供サーバ12のプロファイリング部182は、情報の全ての属性に対して、ステップS183以降の処理を実行したか否かを判定し、情報の全ての属性に対して、ステップS183以降の処理を実行していない(まだ処理していない属性が存在する)と判定した場合、処理はステップS183に進む。すなわち、例えば、IID3の情報の場合、複数の属性[[マンガ, 0.5], [料理, 0.5]]を有している。プロファイリング部182は、これら複数の属性について、個別にステップS183以降の処理を実行する。そこで、ステップS182において、プロファイリング部182は、情報の全ての属性(IID3の場合、[マンガ]と[料理])に対して、ステップS183以降の処理が実行済みであるか否かを判定する。
【0150】
ステップS183において、プロファイリング部182は、プロファイルデータベース192から、同じ属性で、現在の状況と同じ状況を有するプロファイルを検索する。ステップS161で上記した例では、IID2の興味度が0.8となり、IID2の属性「ビジネス」と同じ属性で、現在の状況[本屋A, 上司X]と同じ状況を有するプロファイルをプロファイルデータベース192から検索する。
【0151】
ステップS184において、プロファイリング部182は、ステップS183で、プロファイルデータベース192から、同じ属性で、現在の状況と同じ状況を有するプロファイルが検出されたか否かを判定し、プロファイルデータベース192から、同じ属性で、現在の状況と同じ状況を有するプロファイルが検出されなかった場合、処理はステップS185に進む。
【0152】
ステップS185において、プロファイリング部182は、同じ属性で、現在の状況と同じ状況を有するプロファイルをプロファイルデータベース192に生成する。例えば、上記の例の場合、現在の状況[本屋A, 上司X]を状況に持つプロファイルが新たに生成される。
【0153】
ステップS184において、プロファイリング部182が、ステップS183で、プロファイルデータベース192から、同じ属性で、現在の状況と同じ状況を有するプロファイルが検出されたと判定した場合、ステップS185の処理はスキップされ、処理はステップS186に進む。
【0154】
ステップS186において、プロファイリング部182は、情報の属性の値と興味度の積を属性の値に加算する。例えば、上記の例の場合、IID2の情報の属性「ビジネス」の値1.0と、IID2の情報に対するユーザの興味度0.8の積0.8が、属性[本屋A, 上司X]の値に加算される。
【0155】
その結果、プロファイルデータベース192は、例えば、以下のようになる。
【0156】
PID1, [アート, 0.7], [本屋A]
PID2, [心理学, 0.2], [本屋A]
PID3, [ビジネス, 0.1], [本屋A]
PID4, [現代音楽, 1.0], [CDショップB]
PID5, [ビジネス, 0.8], [本屋A, 上司X]
【0157】
すなわち、プロファイルデータベース192には、新たにPID5のプロファイルが追加されている。PID5のプロファイルは、ステップS185の処理により生成されたものである。
【0158】
なお、状況における人(例えば、「上司X」)は、説明の便宜上、上記のように記載したが、実際には、人IDにより管理される。
【0159】
このプロファイルデータベース192の場合のフィルタリング処理においては、ユーザが、1人で本屋Aに行くという状況[本屋A]では、上記した図11のステップS142の処理により、PID1乃至PID3のプロファイルが選択され、プロファイルの属性ベクトルに、属性の値が付加される。従って、プロファイルの属性ベクトルは[[アート, 0.7], [心理学, 0.2], [ビジネス, 0.1]]を正規化した[[アート, 0.95], [心理学, 0.28], [ビジネス, 0.14]]のままであり、アート関係の書評が提示される。
【0160】
しかし、上司Xが近くに来た状況[本屋A, 上司X]では、上記した図11のステップS142の処理により、PID1乃至PID3とともに、PID5のプロファイルも選択され、プロファイルの属性ベクトルに、属性の値が付加される。ここで、PID3とPID5は、いずれも同じ属性[ビジネス]を有しているので、この属性[ビジネス]の値0.1と0.8の和0.9が、この属性の値として採用される。すなわち、プロファイルの属性ベクトルは[[アート, 0.7], [心理学, 0.2], [ビジネス, 0.9]]となる。その後、プロファイルの属性ベクトルの値は、図11のステップS144において、自乗和が1になるように正規化され、[[アート, 0.60], [心理学, 0.17], [ビジネス, 0.78]]となる。この属性ベクトルにおいては、ビジネスの値が1番大きくなっている。そのため、図9のステップS105乃至ステップS108の処理により、ビジネス関係の情報が多く選択される。結果的に、ビジネス関係の情報が、より多くユーザに提示される。
【0161】
従来、場所に依存して選択した情報をユーザに提示する装置は存在したが、上記のように、場所だけではなく、周囲の人との組み合わせまで考慮して、情報をユーザに提示するものはなかった。それに対して、上記のように、場所と周囲の人(上記の例の場合「上司X」)の組み合わせの状況に応じて、ユーザに提示する提示情報を選択することにより、ユーザにとってより有益な情報を的確に提示することが可能となる。なお、以上の例においては、ユーザの周囲にいる人は「上司X」の1人であったが、勿論、ユーザの周囲にいる人の人数は複数の場合もある。
【0162】
図13の説明に戻り、ステップS186の処理の後、処理はステップS182に戻り、上述したステップS182以降の処理がくり返される。そして、情報の全ての属性が処理された場合、ステップS182において、プロファイリング部182は、情報の全ての属性を処理したと判定し、処理はステップS187に進む。
【0163】
ステップS187において、プロファイリング部182は、プロファイル統合処理を実行する。
【0164】
ここで、図14のフローチャートを参照して、情報提供サーバ12のプロファイル統合処理について詳細に説明する。なお、以下においては、上記した状況から、さらに同僚Yが近くに来た状況[本屋A, 上司X, 同僚Y]に移行し、ユーザは引き続きビジネス関係の書評を読んでいた場合を例にして説明する。プロファイルデータベース192が下記のようになったとする。
【0165】
PID1, [アート, 0.7], [本屋A]
PID2, [心理学, 0.2], [本屋A]
PID3, [ビジネス, 0.1], [本屋A]
PID4, [現代音楽, 1.0], [CDショップB]
PID5, [ビジネス, 0.8], [本屋A, 上司X]
PID6, [ビジネス, 0.6], [本屋A, 上司X, 同僚Y]
【0166】
この状況[本屋A, 上司X, 同僚Y]では、プロファイルの属性ベクトルは[[アート, 0.7], [心理学, 0.2], [ビジネス, 1.5]]を正規化した[[アート, 0.42], [心理学, 0.12], [ビジネス, 0.90]]となる。
【0167】
図14のステップS201において、プロファイリング部182は、現在の状況の全ての部分集合の状況を、要素の多い順に並べる。上記の場合、現在の状況は、[本屋A, 上司X, 同僚Y]であるので、その部分集合の状況を要素の多い順番に並べると、[[本屋A, 上司X], [本屋A, 同僚Y], [上司X, 同僚Y], [本屋A], [上司X], [同僚Y]]となる。
【0168】
ステップS202において、プロファイリング部182は、ステップS201で並べられた全ての部分集合に対して、後述するステップS203以降の処理を実行したか否かを判定し、後述するステップS203以降の処理を実行していない部分集合がまだ存在する場合、処理はステップS203に進む。なお、ステップS203以降の処理は、ステップS201で並べられた要素の多い部分集合から順番に実行される。
【0169】
ステップS203において、プロファイリング部182は、状況のプロファイルの属性ベクトルを計算する。なお、要素の多い部分集合から順番にステップS203以降の処理が実行されるため、上記の例では、まず状況[本屋A, 上司X]について、ステップS203の処理が実行される。状況[本屋A, 上司X]のプロファイルの属性ベクトルは[[アート, 0.60], [心理学, 0.17], [ビジネス, 0.78]]となる。
【0170】
ステップS204において、プロファイリング部182は、ステップS203で求められた属性ベクトルと、現在の状況[本屋A, 上司X, 同僚Y]の属性ベクトルの内積を計算する。上記の例の場合、状況[本屋A, 上司X]の属性ベクトル[[アート, 0.60], [心理学, 0.17], [ビジネス, 0.78]]と、現在の状況[本屋A, 上司X, 同僚Y]のプロファイルの属性ベクトル[[アート, 0.42], [心理学, 0.12], [ビジネス, 0.90]]との内積を計算すると内積は0.97となる。この内積は、最大値が1.0である。なお、この値は、1.0に近いほど、2つの状況におけるユーザの嗜好が似通っていることを表している。
【0171】
ステップS205において、プロファイリング部182は、ステップS204で計算された内積の値が、予め設定された所定の基準値以上であるか否かを判定し、ステップS204で計算された内積の値が、予め設定された所定の基準値以上であった場合、処理はステップS206に進む。例えば、上記の例において内積の値0.97が、基準値以上であったとすると、これは、状況[本屋A, 上司X]と現在の状況[本屋A, 上司X, 同僚Y]とのプロファイルはほぼ同じであり、状況の違いである同僚Yはほとんどユーザのプロファイルに影響を与えていないことを示している。
【0172】
ステップS206において、プロファイリング部182は、現在の状況を有する属性の状況[本屋A, 上司X, 同僚Y]を、比較対照の状況[本屋A, 上司X]に変更するとともに、同じ属性で同じ状況を有するものを統合する。
【0173】
その結果、PID6の状況[本屋A, 上司X, 同僚Y]は[本屋A, 上司X]に変更されるとともに、同じ属性で同じ状況を持つPID5に統合され、プロファイル・データベースは下記のようになる。
【0174】
PID1, [アート, 0.7], [本屋A]
PID2, [心理学, 0.2], [本屋A]
PID3, [ビジネス, 0.1], [本屋A]
PID4, [現代音楽, 1.0], [CDショップB]
PID5, [ビジネス, 1.4], [本屋A, 上司X]
【0175】
ステップS206の後、処理はステップS202に戻り、上述したステップS202以降の処理がくり返される。
【0176】
ステップS205において、プロファイリング部182が、ステップS204で計算された内積の値が、予め設定された所定の基準値以上ではない(基準値未満である)と判定した場合、現在の状況[本屋A, 上司X, 同僚Y]と、比較対照の状況[本屋A, 上司X]とで、プロファイルの違いは大きいと判定し、ステップS206の処理はスキップされ、処理はステップS202に戻り、上述したステップS202以降の処理がくり返される。その結果、現在の状況[本屋A, 上司X, 同僚Y]のプロファイルは、統合されずに残ることになる。
【0177】
そして、全ての状況の処理が終了した場合、ステップS202において、プロファイリング部182は、全ての状況の処理が終了したと判定し、プロファイル統合処理が終了する。
【0178】
以上のようにして、図13のステップS187のプロファイル統合処理が終了すると、図13のプロファイリング処理が終了する。
【0179】
以上のようにして、本発明によれば、場所だけではなく、ユーザの周囲にいる人をも考慮して、プロファイリングを行うことにより、ユーザが置かれた状況毎に、より適切なプロファイルを作成することが可能となる。その結果、個々のユーザにとって、より適切な情報を提供することが可能となる。
【0180】
ところで、以上の説明においては、ユーザがいる場所と、ユーザの周囲にいる人の組み合わせの状況に基づいて、ユーザに提供する情報を選択しているが、ユーザの置かれた状況をより詳細に分類するために、「場所」と「周囲の人」の他に、さらに要素を加えるようにしても良い。加える要素は、例えば、ユーザの周囲に存在する物とすることができる。この場合の端末装置11の構成例を図15に示す。
【0181】
図15の端末装置11において、図4と同一の部分については、同一の符号を付してある。図15の端末装置11は、図4の端末装置11のRAM103に、さらに物検知部301が加えられた構成になっている。物検知部301は、HDD105からRAM103にロードされ、CPU101により実行されるプログラムであり、端末装置11の周囲に存在する物の物IDを取得する。
【0182】
例えば、物検知部301は、場所検知部121により取得された、端末装置11が存在する場所の場所IDを物ID管理サーバ15に通知し、周囲に存在する物の物IDのリストを要求する。物ID管理サーバ15は、上記したように、物IDと場所IDを関連付けて記憶、管理しており、端末装置11から受信された場所IDに関連付けて記憶された全ての物IDを読み出し、端末装置11に送信する。物検知部301は、物ID管理サーバ15より受信した物IDのリストを、端末装置11(ユーザ)の周囲にいる人の物IDのリストとして取得する。
【0183】
次に、図16のフローチャートを参照して、図15の端末装置11における情報提示処理について説明する。
【0184】
ステップS231およびステップS232の処理は、それぞれ図7のステップS51およびステップS52と同様であるので、説明を省略する。
【0185】
ステップS233において、物検知部301は、物ID管理サーバ15にアクセスして、端末装置11が存在する場所の場所IDに対応する物IDを取得する。
【0186】
なお、物IDの取得には、例えば、バーコードや2次元コード(サイバーコード)の画像認識を利用したり、RFIDを用いたりするようにしても良い。バーコードや2次元コード(サイバーコード)を利用する場合、端末装置11は、撮像部106から取り込まれた画像を画像認識する画像認識部を備えるとともに、物IDとバーコードや2次元コード(サイバーコード)の対応表を保持し、撮像部106からの画像を画像認識部で処理して取得したコードから物IDを求める。また、例えば物の検知にRFID(Radio Frequency Identification)を利用する場合には、物IDとRFIDとの対応表を保持し、RFIDリーダ112から取得したRFIDから物IDを求める。
【0187】
ステップS234において、CPU101は、ステップS231で取得した場所ID、ステップS232で取得した人ID、およびステップS233で取得した物IDを、通信部113から、アクセスポイント16を介して、情報提供サーバ12に送信し、ユーザに提示する提示情報の提供を要求する。
【0188】
情報提供サーバ12の通信部159は、図16のステップS241において、端末装置11より、場所ID、人ID、および物IDを受信し、また同時に、ユーザに提示する情報の提供要求を受信する。
【0189】
ステップS242において、情報提供サーバ12のフィルタリング部181は、ステップS241で受信した場所ID、人ID、および物ID、並びにプロファイルデータベース192に基づいて、情報データベース191から、端末装置11に送信すべき提示情報を選択する。なお、ステップS242のフィルタリング処理の詳細な説明は後述する。
【0190】
ステップS243において、情報提供サーバ12のCPU151は、ステップS242でフィルタリングされた結果、選択された提示情報を、通信部159から、端末装置11に送信する。
【0191】
端末装置11は、ステップS235において、情報提供装置12がステップS243で送信した提示情報を、通信部113により受信する。端末装置11は、受信した提示情報を、一旦HDD105に記憶させる。
【0192】
ステップS236において、端末装置11のCPU101は、ステップS235で受信した提示情報を表示部109に表示する。また、情報に音声データが含まれている場合、CPU101は、音声データに対応する音声を音声出力部110から出力させる。
【0193】
以上のようにして、情報提示処理が実行される。
【0194】
次に、図17のフローチャートを参照して、図7のステップS242の処理について詳細に説明する。
【0195】
ステップS261において、フィルタリング部181は、場所ID、人ID、および物IDを取得する。例えば、ユーザが、端末装置11を携帯して、1人で、本屋Aに入店したとすると、フィルタリング部181は、図16のステップS241で受信した場所ID、人ID、および物IDをRAM153に取得する。
【0196】
ステップS262において、フィルタリング部181は、情報検索処理を実行する。なお、ステップS262の情報検索処理は、図10を参照して説明したものと同様である。ただし、図17の処理の場合、場所IDおよび人IDに、物IDも追加されているので、フィルタリング部181は、ユーザが置かれた状況として「場所」、「ユーザの周囲の人」、および「ユーザの周囲の物」を考慮して、処理を実行する。
【0197】
ステップS263において、フィルタリング部181は、プロファイルの属性ベクトル計算処理を実行する。なお、ステップS263のプロファイルの属性ベクトル計算処理は、図11を参照して説明したものと同様である。ただし、図17の処理の場合、場所IDおよび人IDに、物IDも追加されているので、フィルタリング部181は、ユーザが置かれた状況として「場所」、「ユーザの周囲の人」、および「ユーザの周囲の物」を考慮して、処理を実行する。
【0198】
ステップS263の処理の後、処理はステップS264に進む。
【0199】
ステップS264乃至ステップS268の処理は、図9のステップS104乃至ステップS108の処理と同様であるため、説明を省略する。ただし、図17の処理の場合、場所IDおよび人IDに、物IDも追加されているので、フィルタリング部181は、ユーザが置かれた状況として「場所」、「ユーザの周囲の人」、および「ユーザの周囲の物」を考慮して、処理を実行する。
【0200】
以上のように、「場所」、「周囲の人」、および「周囲の物」まで考慮して、情報を提供することにより、ユーザの置かれた状況に合わせて、さらに的確な情報を提供することが可能となる。なお、「場所」、「周囲の人」、および「周囲の物」を考慮した場合のプロファイリング処理については、詳細な説明は省略するが、この場合、プロファイリング処理についても、プロファイリング部182は、「場所」、「周囲の人」、および「周囲の物」を考慮した処理を実行する。
【0201】
ところで、このようなプロファイル学習装置(端末装置11)は、本屋での適切な広告のためのプロファイルの学習だけでなく、車での音楽推薦のためのプロファイルの学習にも応用できる。車での音楽推薦では、走っている場所や一緒に乗っている人によって適切な音楽を推薦することができる。
【0202】
車では場所の検知は車載GPS受信装置を利用することができ、人の検知はカメラによる顔認識を利用することができ、ユーザは何も身に着けることなく、車に搭載されたプロファイル学習装置(端末装置11)により音楽を楽しむことができる。情報データベースやプロファイルデータベースは、車載のHDDに設けられ、音楽はMP3などの形式でHDDに蓄積され、車載のオーディオ・システムに接続することができる。なお、この場合、運転席を撮影するカメラと助手席を撮影するカメラを取り付け、各カメラにより撮影された画像に基づいて、顔画像認識を行い、車に乗っている人の人IDを特定するようにしても良い。この場合、端末装置11は、人の顔の特徴を人IDとして、予め保持している。
【0203】
また、音楽に対する興味度の計算は、再生された音楽に対するユーザの行動で判断することができる。ユーザがオーディオ・システムのストップ・ボタンを押して音楽の再生を止めた場合、それまでに再生された時間の全体の時間に対する割合を興味度と考えることができる。すなわち、すぐにストップ・ボタンで音楽の再生を止めた場合には興味度は0.0、音楽を最後まで聞いた場合には興味度は1.0となる。
【0204】
図18は、このような場合の端末装置11の構成例を示している。
【0205】
図18において、図4の端末装置11と同一の部分には同一の符号を付してある。図18においては、図4の端末装置11のRAM103内に、さらに、フィルタリング部351とプロファイリング部352が付け足され、HDD105内に、情報データベース361およびプロファイルデータベース362が付け足されている。
【0206】
フィルタリング部351は、HDD105からRAM103にロードされ、CPU101により実行されるプログラムであり、図5のフィルタリング部181と同様の処理を実行する。また、プロファイリング部352は、HDD105からRAM103にロードされ、CPU101により実行されるプログラムであり、図5のプロファイリング部182と同様の処理を実行する。
【0207】
また、情報データベース361は、図5の情報データベース191と同様の構成であり、プロファイルデータベース362は、図5のプロファイルデータベース192と同様の構成である。
【0208】
すなわち、図18の端末装置11は、図4の端末装置11とは異なり、端末装置11自身で、情報データベース361とプロファイルデータベース362を保持し、フィルタリング部351により、ユーザに提示する情報を選択し、プロファイリング部352により、ユーザのプロファイルを作成、更新する。
【0209】
近年、PDAなどの携帯端末装置の演算処理速度は向上し、記憶容量は増加し、バッテリは大容量になってきている。従って、このように、端末装置11自身で、情報データベース361とプロファイルデータベース362を保持し、端末装置11自身が、フィルタリング処理およびプロファイリング処理を実行するようにすることも可能である。これにより、端末装置11は、情報提供サーバ12と通信する必要が無くなる。従って、端末装置11は、通信環境が良好でない場合でも、情報をユーザに提示することができる。
【0210】
図18の端末装置11においても、図6のサービス提供処理が実行される。すなわち、端末装置11は、ステップS1において、情報提供処理を実行し、ステップS2において、プロファイリング処理を実行する。
【0211】
次に、図19のフローチャートを参照して、図18の端末装置11による情報提示処理について説明する。
【0212】
ステップS301およびステップS302の処理は、それぞれ図7のステップS51およびステップS52の処理と同様であるので、説明を省略する。
【0213】
ステップS303において、端末装置11のフィルタリング部351は、フィルタリング処理を実行する。このフィルタリング処理は、図9の情報提供サーバ12によるフィルタリング処理と同様である。すなわち、ステップS303の処理は、図9のフローチャートの説明におけるフィルタリング部181、情報データベース191、およびプロファイルデータベース192を、それぞれフィルタリング部351、情報データベース361、およびプロファイルデータベース362と読み替えることにより、説明することができる。
【0214】
ステップS303の処理の後、ステップS304において、端末装置11のCPU101は、ステップS303のフィルタリング処理の結果、ユーザに提示すべき情報として選択された情報を表示部109に表示する。また、情報に音声データが含まれている場合、CPU101は、音声データに対応する音声を音声出力部110から出力させる。
【0215】
以上のようにして、図18の端末装置11におけるフィルタリング処理が実行される。
【0216】
次に、図20のフローチャートを参照して、図18の端末装置11によるプロファイリング処理について説明する。
【0217】
ステップS371において、端末装置11のCPU101は、ステップS1でユーザに提示した情報に対するユーザの興味度を求める。この処理は、図12のステップS161の処理と同様である。
【0218】
ステップS371の処理の後、処理はステップS372に進む。ステップS372乃至ステップS377の処理は、図13のフローチャートを参照して説明した、情報提供サーバ12によるステップS182乃至ステップS186の処理と同様である。すなわち、図20のステップS372乃至ステップS377の処理は、図13のフローチャートの説明におけるプロファイリング部182、およびプロファイルデータベース192を、それぞれプロファイリング部352、およびプロファイルデータベース362と読み替えることにより、説明することができる。
【0219】
以上、説明したように、本発明によれば、場所のみではなく、ユーザの周囲の人や物の組み合わせの状況毎に、プロファイルを作成し、そのプロファイルに基づいて、ユーザに提示する提示情報を選択するようにしたので、ユーザが置かれた状況により適切な情報をユーザに提供することが可能となる。
【0220】
なお、本実施の形態中で述べた「人」とは、人間に限定されるものではない。擬人化可能な動物(ペットを含む)、植物、人形、ぬいぐるみ、ロボットも「人」として含んでも良い。すなわち、ユーザとの間に、固有ないしは特別の関係を定義できるものであれば、特許請求の範囲に記載の「実在」として適用することができる。
【0221】
なお、以上の説明は、「本屋に行くと、プロファイル学習装置に新刊書の書評が提示される。一人で本屋に行くときは、アート関係の本の書評を良く読むので、本屋ではアートを嗜好するというプロファイルが蓄積されており、アート関係の新刊書の書評が提示される。しかし、会社の上司と本屋に行くときは、ビジネス関係の本の書評を読むので、上司と一緒の本屋ではビジネスを嗜好するというプロファイルが新たに蓄積される。別の日に本屋で書評を読んでいると、アート関係の書評が提示されていたのが、突然にビジネス関係の書評が提示されだした。気が付くと上司が書店に来ていた。」という場合を例にして説明したが、これは、一例であり、本発明は、上述した例以外にも適用可能である。
【0222】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワーク10や記録媒体からインストールされる。
【0223】
この記録媒体は、図4、図5、図15、および図18に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されているリムーバブルメディア115、磁気ディスク171(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク172(CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク173(MD(Mini−Disk)を含む)、もしくは半導体メモリ174などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM102,152、EEPROM104、HDD105や、記憶部158に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0224】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0225】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0226】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、ユーザにとって有益な情報を選択して、ユーザに提示することができる。
【0227】
特に、ユーザが置かれた状況の細かい違いに応じて、より適切なプロファイルを生成することができる。その結果、より適切な情報を選択し、ユーザに提示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を説明する図である。
【図2】本発明の概念を説明する他の図である。
【図3】本発明を適用した情報提供システムの構成例を示す図である。
【図4】図3の端末装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】図3の情報提供サーバの構成例を示すブロック図である。
【図6】サービス提供処理を説明するフローチャートである。
【図7】情報提示処理を説明するフローチャートである。
【図8】ユーザの周囲にいる人の概念を説明する図である。
【図9】図7のステップS62の処理を詳細に説明するフローチャートである。
【図10】図9のステップS102の処理を詳細に説明するフローチャートである。
【図11】図9のステップS103の処理を詳細に説明するフローチャートである。
【図12】端末装置のプロファイリング処理を説明するフローチャートである。
【図13】情報提供サーバのプロファイリング処理を説明するフローチャートである。
【図14】図13のステップS187の処理を詳細に説明するフローチャートである。
【図15】図3の端末装置の他の構成例を示す図である。
【図16】情報提示処理を説明する他のフローチャートである。
【図17】図16のステップS242の処理を詳細に説明するフローチャートである。
【図18】図3の端末装置の他の構成例を示す図である。
【図19】図18の端末装置による情報提示処理を説明するフローチャートである。
【図20】図18の端末装置によるプロファイリング処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 ネットワーク, 11−1,11−2 端末装置, 12 情報提供サーバ, 13 場所ID管理サーバ, 14 人ID管理サーバ, 15 物ID管理サーバ, 16 アクセスポイント, 101 CPU, 102 ROM, 103 RAM, 104 EEPROM, 105 HDD, 106 撮像部, 107 入力部, 108 バス, 109 表示部, 110 音声出力部, 111 GPS受信部, 112 RFIDリーダ, 113 通信部, 114 ドライブ, 115 リムーバブルメディア, 121 場所検知部, 122 人検知部,151 CPU, 152 ROM, 153 RAM, 158 記憶部, 159通信部, 181 フィルタリング部, 182 プロファイリング部, 191 情報データベース, 192 プロファイルデータベース, 301 物検知部, 351 フィルタリング部, 352 プロファイリング部, 361 情報データベース, 362 プロファイルデータベース

Claims (9)

  1. ユーザと実在と組み合わせ毎に、情報の属性に対する前記ユーザの嗜好の指標となる嗜好度を、前記ユーザのプロファイルとして記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段により記憶された前記プロファイルに基づいて、前記ユーザに提示可能な1以上の情報の中から、前記ユーザに提示する提示情報を選択する選択手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記選択手段により選択された前記提示情報を提示する提示手段と、
    前記提示手段により提示された前記提示情報に対する前記ユーザの興味度を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された前記ユーザの前記興味度に基づいて、前記プロファイルを更新する更新手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記ユーザの周囲にいる人を特定する第1の特定手段をさらに備え、
    前記選択手段は、前記記憶手段により記憶された前記プロファイル、および前記第1の特定手段により特定された、前記ユーザの周囲にいる前記人に基づいて、前記提示情報を選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記ユーザがいる場所を特定する第2の特定手段をさらに備え、
    前記記憶手段は、前記人および前記場所の組み合わせ毎に、前記情報の属性に対する前記ユーザの前記嗜好度を前記プロファイルとして記憶し、
    前記選択手段は、前記プロファイル、前記ユーザの周囲にいる前記人、および前記ユーザがいる前記場所に基づいて、前記提示情報を選択する
    ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記ユーザの周囲に存在する物を特定する第3の特定手段をさらに備え、
    前記記憶手段は、前記人、前記場所、および前記物の組み合わせ毎に、前記情報の属性に対する前記ユーザの前記嗜好度を前記プロファイルとして記憶し、
    前記選択手段は、前記プロファイル、前記ユーザの周囲にいる前記人、前記ユーザがいる前記場所、および前記ユーザの周囲に存在する前記物に基づいて、前記提示情報を選択する
    ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記記憶手段は、前記ユーザに提示可能な前記情報を、前記情報に含まれてる前記属性の割合、および前記情報を提示可能な状況とともに情報データベースとして記憶し、
    前記選択手段は、前記プロファイル、前記ユーザの周囲にいる前記人、並びに前記情報に含まれてる前記属性の割合、および前記情報を提示可能な状況に基づいて、前記提示情報を選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  7. ユーザと実在と組み合わせ毎に、情報の属性に対する前記ユーザの嗜好の指標となる嗜好度を、前記ユーザのプロファイルとして記憶する記憶ステップと、
    前記記憶ステップの処理により記憶された前記プロファイルに基づいて、前記ユーザに提示可能な1以上の情報の中から、前記ユーザに提示する提示情報を選択する選択ステップと
    を含むことを特徴とする情報処理方法。
  8. 情報処理装置用のプログラムであって、
    ユーザと実在と組み合わせ毎の、情報の属性に対する前記ユーザの嗜好の指標となる嗜好度の、前記ユーザのプロファイルとしての記憶を制御する記憶制御ステップと、
    前記記憶制御ステップの処理により記憶が制御された前記プロファイルに基づいて、前記ユーザに提示可能な1以上の情報の中から、前記ユーザに提示する提示情報を選択する選択ステップと
    を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録された記録媒体。
  9. 情報処理装置を制御するコンピュータに、
    ユーザと実在と組み合わせ毎の、情報の属性に対する前記ユーザの嗜好の指標となる嗜好度の、前記ユーザのプロファイルとしての記憶を制御する記憶制御ステップと、
    前記記憶制御ステップの処理により記憶が制御された前記プロファイルに基づいて、前記ユーザに提示可能な1以上の情報の中から、前記ユーザに提示する提示情報を選択する選択ステップと
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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