JP2004325604A - 表示器 - Google Patents

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良二 横谷
Masao Yamaguchi
昌男 山口
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Abstract

【課題】実装基板が外的な力を受けにくい状態で、LED素子が発生する熱を、より効率よく外部に放熱することのできる表示器を提供すること。
【解決手段】LED素子8からの光を導光するとともに導光した光を前面に放射する導光板9と、導光板9の前面に設けられた表示パネル10と、を有し、導光板9及び表示パネル10を収納する筐体の一部である表示器本体1内にLED素子8が実装された実装基板3を収納し、実装基板3と筐体の一部である表示ユニット2に熱的に接続する放熱板7を設けている。表示器本体1は、略長方体の箱体であって、その内部には、実装基板3、電源4、非常用電源5、表示ユニット2を係止する表示ユニットホルダー6、及び実装基板3に接続される放熱板7が設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示器、特に導光板を備える表示器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の表示器の従来例として、特開2002−216525号公報に示されるものがある。このものは、透光性板材からなり伝搬光の一部を拡散させる拡散パタンを有する導光板と、導光板の一端部に配された複数のチップ型LEDからなる光源部とを有す面照明装置において、チップ型LEDがサイド発光タイプであって、絶縁性を有する、もしくは絶縁層を表面に形成した高熱伝導性材料からなる回路基板に、実装されるように構成したものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−216525号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例においては、上記回路基板に相当すると考えられる絶縁金属基板の絶縁層へ拡散した熱は、速やかにその下に続く金属基板へと伝わる。金属基板へ伝わった熱は、絶縁層と反対側の外気と接している面より放熱される。
【0005】
しかしながら、回路部品が実装された基板を外気と接するようにした場合には、基板に直接、外的な力がかかり易く、基板にかかった力は、回路部品を実装するハンダ等に劣化を引き起こすことが懸念される。
【0006】
本発明は、かかる事由に鑑みてなしたものであり、その目的とするところは、実装基板が外的な力を受けにくい状態で、LED素子が発生する熱を、より効率よく外部に放熱することのできる表示器を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、LED素子からの光を導光するとともに導光した光を前面に放射する導光板と、導光板の前面に設けられた表示パネルと、を有する表示器において、前記導光板及び表示パネルを収納する筐体にLED素子が実装された実装基板を収納し、実装基板と筐体を熱的に接続する放熱板を設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、前記放熱板は、前記導光板及び表示パネルを収納する筐体の一部を兼用するものであることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記導光板は、中空であって、内部に液体を有するものであることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第一の実施形態)
第一の実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。図1(a)は、本実施形態の表示器の分解斜視図、(b)は、断面図である。図2は、本実施形態の表示器の別例1を示す図である。図3は、本実施形態の表示器の別例2を示す図である。
【0011】
本実施形態の表示器は、LED素子8からの光を導光するとともに導光した光を前面に放射する導光板9と、導光板9の前面に設けられた表示パネル10と、を有している。
【0012】
図1に示すように、表示器の筐体は、表示器本体1と表示ユニット2で構成されている。表示器本体1は、略長方体の箱体であって、その内部には、実装基板3、電源4、非常用電源5、表示ユニット2を係止する表示ユニットホルダー6、及び実装基板3に接続される放熱板7が設けられている。
【0013】
実装基板3は、略長方形であってその表面には、12個のLED素子8が実装されている。そして、実装基板3は、筐体の一部である表示器本体1内に収納され、後述する導光板9の端に向かって設置される。電源4は、LED素子8に電力を供給するもので、表示器本体1の上部に設置されている。非常用電源5は、電源4の遮断時に、電源4に代わってLED素子8に電力を供給するもので、蓄電池からなり、電源4と同じく表示器本体1の上部に設置されている。
【0014】
表示器本体1の側面近傍には、表示器本体1の上面から垂下し、その中央付近に開口部6aを有する一対の板材からなる表示ユニットホルダー6が設けられている。
【0015】
表示ユニット2は、導光板9、表示パネル10、拡散反射パネル11、及び係止片12を有している。導光板9は、LED素子8からの光を導光するとともに導光した光を前面に放射するもので、例えばアクリル樹脂からなる板材からなる。この導光板9の背面、すなわち、拡散反射パネル11側の面には、微細な凹凸(図示はしない)が形成されており、その凹凸の密度は、LED素子8からの光が入射する端部で低く、LED素子8から離れるにしたがって次第に高くなっている。
【0016】
表示パネル10は、光を透過する材料からなり、導光板9からの光により、表示内容をパネル面に表示するものである。
【0017】
拡散反射パネル11は、たとえばアルミ等の光を反射する材料からなるもので、導光板9の背面に密着して設置されている。そして、導光板9、表示パネル10、拡散反射パネル11は、表示パネル10に対応する部分が開口された表示ユニット2に収納されている。
【0018】
導光板9、表示パネル10及び拡散反射パネル11の端部には、表示ユニットホルダー6の開口部6aに対応して、表示ユニット2を表示器本体1に係止する突起する部分を有する係止片12が設けられている。
【0019】
また、実装基板3の背面には、実装基板3と筐体を熱的に接続する放熱板7を設けている。放熱板7は、例えばアルミ、銅等の高熱伝導材からなるものである。放熱板7は、略L字形状であって、実装基板3に接する一片7a及び導光板9に対して平行に延設される他片7bからなる。放熱板7は、、表示ユニット2が挿入される開口部1aを貫通して、筐体の一部である表示ユニット2に接続されている。
【0020】
以上の構成において、LED素子8から出力された光の大部分は、導光板9に入射し、導光板9の内部で反射を繰り返すことにより導光される。ここで、前述のように導光板9の裏面には、凹凸(図示はしない)が設けられており、この凹凸で一部の光は、反射し、反射した光は、表示パネル10に入射し、表示パネル10を発光させる。また、凹凸で反射しない光、すなわち凹凸で透過する光は、拡散反射パネル11に入射し、拡散反射パネル11で反射されて、表示パネル10に入射し、表示パネル10を発光させる。また、凹凸の密度がLED素子8から遠ざかるにつれて高くなっていることにより、LED素子8から離れるほど表示パネル10出力される光の割合が高くなるため、表示パネル10は均一に発光する。
【0021】
また、LED素子8に入力される電力のうち、光に変換されなかった電力は、熱ロスとなり、LED素子8は発熱する。LED素子8が発生した熱は、実装基板3を介して放熱板7に伝導する。そして、放熱板7に伝導した熱は、放熱板7の略直角に折れ曲がった部分を介して筐体である表示ユニット2に伝導して、外部に放熱される。
【0022】
以上のように、表示器本体1内にLED素子8が実装される実装基板3を収納し、放熱板7を介して筐体の一部である表示ユニット2に伝導させるので、実装基板3が外的な力を受けにくい状態で、LED素子8の実質的な放熱面積を大きく取ることができ、LED素子8の発熱を抑制することができる。
【0023】
なお、本実施形態においては、放熱板7を略L字形状としたが、図2に示すように、放熱板7の略L字に折れ曲がる部分に、略T字形状の放熱板7cを延設し、電源に接触するようにしてもよい。このようにすることにより、LED素子8が発生する熱だけでなく、電源4が発生する熱についても放熱板7を介して放熱させることができ、これにより、表示器本体1内の温度を低下させ、結果的にLED素子8の温度を抑制することが可能となる。
【0024】
また、図3に示すように、図2に示す放熱板7の形状に加えて、放熱板7の略L字に折れ曲がる部分に、水平方向に放熱板7dを延設し、表示器本体1の垂直な面に接触するようにしてもよい。これにより、LED素子8と表示器本体1の熱抵抗をさらに抑制することができ、LED素子8の温度をより抑制することができる。
(第二の実施形態)
第二の実施形態を図4に基づいて説明する。図4(a)は、本実施形態の表示器の分解斜視図、(b)は、断面図である。
【0025】
本実施形態は、表示ユニット2の拡散反射パネル11側の面にも開口部2aを設け、開口部2aを放熱板7で塞いだ点が第一の実施形態と異なり、他は同じである。すなわち、放熱板7は、導光板及9び表示パネル10を収納する表示ユニット2の一部を兼用しているのである。
【0026】
具体的には、表示ユニット2の背面に表示パネル10と面積が略等しい開口部2aを設け、実装基板3の面に略直交し、放熱板7の他片7bを、開口部2aよりも若干面積の大きくして、開口部2aを塞いでいるのである。
【0027】
この構成により、LED素子8が発生した熱は、実装基板3を介して放熱板7の一片7aに伝導する。そして、放熱板7の一片7aに伝導した熱は、放熱板7の略直角に折れ曲がった部分を介して他片7bに伝導し、他片7bから外部に直接放熱される。これにより、LED素子8の発熱を抑制することができるのである。
(第三の実施形態)
第三の実施形態を図5に基づいて説明する。図5は,本実施形態の表示器の断面図である。本実施形態は、放熱板7の他片7bに熱伝導シート14を接続した点が第一の実施形態と異なる。
【0028】
具体的には、熱伝導シート14を放熱板7の導光板9に沿って延設された部分に接続し、放熱板7と熱伝導シート14とで、導光板の面積とほぼ等しくなるようにするのである。熱伝導シート14としては、たとえばグラファイトシートである。グラファイトシートは、面方向の熱伝導率が、銅の約2倍の特性を有するものである。
【0029】
以上の構成により、LED素子8が発生した熱は、LED素子8が実装される実装基板3、及び放熱板7を介して熱伝導シート14に伝導し、更に熱伝導シート14から表示ユニット2に伝導して、外部に放熱される。
【0030】
以上のように、放熱板7の他片7bに熱伝導シート14を接続した場合にも、熱伝導シート14から放熱することができるので、LED素子8の発熱を抑制することができるのである。
(第四の実施形態)
第四の実施形態を図6に基づいて説明する。図6(a)は、本実施形態の表示器の断面図、(b)は表示ユニットの一部の断面図である。
【0031】
本実施形態においては、基本的な構成は、第三の実施形態と同じであるが、導光板9が、中空であって、内部に液体を有するものである点が異なる。すなわち、導光板9をアクリル等の透明樹脂により形成される箱体形状とし、箱体内に水或いはシリコーン等の液体が封入されている。また、LED素子8の前面には凸レンズ17を設置している。
【0032】
以上の構成により、LED素子8が発生した熱は、LED素子8が実装される実装基板3、及び放熱板7を介して熱伝導シート14に伝導し、熱伝導シート14から表示ユニット2に伝導して外部に放熱される。さらに、熱伝導シート14の熱により、導光板9内の液体が温められると、導光板9内の液体が均一な温度となるまで、対流が発生する。これにより、導光板9から表示パネル10へ熱が伝導し、表示パネル10から外部へ熱が放熱される。
【0033】
以上のように、導光板9をアクリル等の透明樹脂により形成される箱体形状とし、箱体内に水或いはシリコーン等の液体を封入したので、導光板9から表示パネル10へ熱が容易に伝導し、LED素子8の発熱を抑制することができるのである。
【0034】
なお、導光板9内に液体を封入した場合には、導光板9をアクリル板のみにした場合に比べて、導光板9内を導光できる入射角は小さくなる。例えば、導光板9がアクリル板のみの場合には、屈折率が1.49であり、入射角の制限は無いが、導光板9内の液体が水の場合には、屈折率が1.33であり、光軸に対して±61°となり、導光板9内の液体がシリコーンの場合には、屈折率が1.41であり、光軸に対して±83°となる。しかしながら、この入射角は、LED素子8の前面に凸レンズ17を用いれば容易に制御できる範囲である。
(第五の実施形態)
第五の実施形態を図7〜図10に基づいて説明する。図7(a)は、本実施形態の表示器を背方から見た斜視図、(b)は断面図である。図8は、本実施形態の表示器の別例1の断面図である。図9は、本実施形態の表示器の別例2の断面図である。図10は、本実施形態の表示器の別例3の断面図である。図11(a)は、本実施形態の表示器の別例4における表示ユニットの正面図、(b)は上面図である。
【0035】
本実施形態は、第一の実施形態において、表示ユニット2を省き、表示器本体1内に放熱板7、導光板9、表示パネル10及び拡散反射パネル11を収納したものである。表示器本体1の下部には、電源4及び非常用電源5が設置されている。また、放熱板7は、実装基板3に沿って背方に向かって延設し、表示器本体1の背面上で直角に折れ曲がり、表示器本体1の背面に接触している。
【0036】
以上の構成とすることにより、LED素子8が発生した熱は、実装基板3を介して放熱板7の一片7aに伝導する。そして、放熱板7に伝導した熱は、放熱板7の略直角に折れ曲がった部分を介して表示器本体1の背面に伝導して、外部に放熱される。
【0037】
以上のように、LED素子8が発生した熱は、LED素子8が実装される実装基板3、及び放熱板7を介して表示器本体1に伝導することになるので、LED素子8の実質的な放熱面積を大きく取ることができ、LED素子8の発熱を抑制することができる。
【0038】
なお、本実施形態においては、表示器本体1に放熱板7が接触するようにしたが、図8(a)及び(b)に示すように表示器本体1の背面を省いて、開口部18を形成し、開口部18を放熱板7で塞ぐようにしても良い。また、図9に示すように、放熱板7を略L字形状に形成し、更に放熱板7のL字状に折れ曲がる部分に、表示器本体1の背面の方向に伸び、表示器本体1の背面でL字形状に折れ曲がって、表示器本体1の背面に沿って延びるように片7eを形成してもよい。さらにまた、図10に示すように、放熱板7の導光板9に沿って延設された部分に、グラファイト等の熱伝導シート14を接続してもよい。そしてまた、図11に示すように導光板9の対向する両端に、LED素子8が実装された実装基板3及び略L字形状の放熱板7を設け、放熱板7の導光板9に沿って延設された面を表示器本体1に接続しても良い。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、LED素子が発生した熱は、表示器本体に収納された実装基板を介して放熱板の実装基板が接触する面に伝導する。放熱板に伝導した熱は、筐体である表示器本体及び表示ユニットに伝導して、外部に放熱される。これにより、実装基板が外的な力を受けにくい状態で、LED素子の実質的な放熱面積を大きく取ることができ、LED素子の発熱を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、第一の実施形態の表示器の分解斜視図、(b)は、断面図である。
【図2】同表示器の別例1を示す図である。
【図3】同表示器の別例2を示す図である。
【図4】(a)は、第二の実施形態の表示器の分解斜視図、(b)は、断面図である。
【図5】第三の実施形態の表示器の断面図である。
【図6】(a)は、第四の実施形態の表示ユニットの断面図、(b)は表示ユニットの一部の断面図である。
【図7】(a)は、第五の実施形態の表示器を背方から見た斜視図、(b)は断面図である。
【図8】同表示器の別例1の断面図である。
【図9】同表示器の別例2の断面図である。
【図10】同表示器の別例3の断面図である。
【図11】同表示器の別例4における表示ユニットの正面図、(b)は上面図である。
【符号の説明】
1 表示器本体
2 表示ユニット
3 実装基板
4 電源
5 非常用電源
6 表示ユニットホルダー
7 放熱板7
8 LED素子
9 導光板
10 表示パネル
11 拡散反射パネル

Claims (3)

  1. LED素子からの光を導光するとともに導光した光を前面に放射する導光板と、導光板の前面に設けられた表示パネルと、を有する表示器において、前記導光板及び表示パネルを収納する筐体にLED素子が実装された実装基板を収納し、実装基板と筐体を熱的に接続する放熱板を設けたことを特徴とする表示器。
  2. 前記放熱板は、前記導光板及び表示パネルを収納する筐体の一部を兼用するものであることを特徴とする請求項1記載の表示器。
  3. 前記導光板は、中空であって、内部に液体を有するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の表示器。
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