JP2004325211A - 散乱光式煙感知器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】検煙空間に向け、第1波長λ1を発する第1発光素子9と、第1波長λ1とは異なる第2波長λ2を発する第2発光素子10と、第1発光素子9と第2発光素子10から発せられる光を直接受光しない位置に設けられた受光素子11とを備え、第1発光素子9と受光素子11の光軸9a、11aの交差で構成される第1散乱角θ1に対し、第2発光素子10と受光素子11の光軸10a、11aの交差で構成される第2散乱角θ2を大きく構成し、第1発光素子9から発せられる第1波長λ1に対し、第2発光素子10から発せられる第2波長λ2を短くする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、受光素子に対する散乱特性が異なるように光を発する2個の発光素子を備えた散乱光式煙感知器に関する。
【0002】
【従来技術】
従来の煙感知器は、火災による煙に限らず、調理の煙やバスルームの湯気等により非火災報を発してしまうことがある。
【0003】
このような火災以外の原因による非火災報を防止するため、2種類の波長の光を検煙空間に照射し、煙による散乱光について異なる波長の光強度の比を求めて煙の種類を判定する方法や、散乱面に対し垂直な偏光面をもつ光と水平な偏光面を持つ光を照射し、煙による散乱光の各偏光成分の光強度の比を求めて煙の種類を判定する方法が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−109631号公報
【特許文献2】
特開平7−12724号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の異なる波長の光や偏光面の異なる光を用いて煙の種類を判別する方法にあっては、火災による煙と火災以外の原因による調理の煙やバスルームの湯気等を識別する確度が必ずしも十分とはいえず、さらに高度な煙識別が望まれている。
【0006】
本発明は、煙識別の確度を高めて非火災報防止を確実なものとする散乱光式煙感知器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成すため本発明は次のように構成する。
【0008】
本発明は、検煙空間に向け、第1波長を発する第1発光素子と、第1波長とは異なる第2波長を発する第2発光素子と、第1発光素子と第2発光素子から発せられる光を直接受光しない位置に設けられた受光素子とを備えた散乱光式煙感知器に於いて、第1発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角θ1に対し、第2発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角θ2を大きく構成し、第1発光素子から発せられる第1波長λ1に対し、第2発光素子から発せられる第2波長λ2を短くしたことを特徴とする。
【0009】
このように本発明は2つの発光素子につき、受光素子に対する散乱角を異ならせることで、煙の種類による散乱特性の相違を作り出し、同時に、2つの発光素子から発する光の波長を異ならせることで、波長に起因した散乱特性の相違を作り出し、この散乱角の相違と波長の相違の相乗効果によって煙の種類による散乱光の光強度に顕著な差をもたせることで、煙の識別確度を高めて調理の湯気などによる非火災報を防止する。
【0010】
また本発明の別の形態にあっては、検煙空間に向け、所定波長の光を発する第1発光素子と、第2発光素子と、第1発光素子と第2発光素子から発せられる光を直接受光しない位置に設けられた受光素子とを備えた散乱光式煙感知器に於いて、第1発光素子は、自己の光軸と交差する受光素子の光軸とを通る第1散乱面に垂直な偏光面(φ=90°)をもつ光を発し、第2発光素子は、自己の光軸と交差する受光素子の光軸とを通る第2散乱面に水平な偏光面(φ=0°)をもつ光を発し、第1発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角θ1に対し、第2発光素子と受光素子での光軸の交差で構成される第2散乱角θを大きく構成したことを特徴とする。
【0011】
この場合にも、2つの発光素子から発する光の各散乱面に対する偏光面を異ならせることで、光の偏光方向に起因した散乱特性の相違を作り出し、同時に2つの発光素子につき、受光素子に対する散乱角を異ならせることで、煙の種類による散乱特性の相違を作り出し、この偏光方向の相違と散乱角の相違の相乗効果によって煙の種類による散乱光の光強度に顕著な差をもたせることで、煙の識別確度を高めて調理の湯気などによる非火災報を防止する。
【0012】
本発明の散乱光式煙感知器は、第1発光素子と受光素子で構成する光軸と、第2発光素子と受光素子で構成する光軸が、同一平面上に存在するよう、第1発光素子と第2発光素子及び受光素子を平面角配置としたことを特徴とする。
【0013】
また散乱光式煙感知器は、第1発光素子と受光素子で構成する光軸と、第2発光素子と受光素子で構成する光軸が、同一平面上に存在しないよう、第1発光素子と第2発光素子及び受光素子を立体角配置としたことを特徴とする。
【0014】
ここで、第1発光素子による煙の散乱光量と、第2発光素子による煙の散乱光量とを比較することにより、例えば両者の比を取って閾値と比較することで煙の種類を識別し、煙の種類に応じた判断基準により火災判断を行う。
【0015】
この判断基準は、煙の種類に応じて閾値を変更する。また判断基準は、煙の種類に応じて火災を判断するカウント回数を設定する。
【0016】
また本発明の散乱光式煙感知器は、通常の監視状態では、第1発光素子のみを駆動し、受光素子から所定の受光出力が得られた際、第2発光素子を駆動することを特徴とする。このため発光素子を2つ設けていても、通常は1つしか駆動されていないため、消費電流の増加を防止する。
【0017】
ここで散乱角と波長を異ならせた本発明の散乱光式煙感知器は、例えば第1発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角を20°〜50°の範囲に定め、第2発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角を100°〜150°の範囲に定め、また第1発光素子から発せられる第1波長の中心波長を800nm以上に定め、第2発光素子から発せられる第2波長の中心波長を500nm以下に定めたことを特徴とする。
【0018】
また偏光方向と散乱角を異ならせた本発明の散乱光式煙感知器は、例えば第1発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角θ1を80°以下に定め、第2発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角θ2を100°以上に定めたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による散乱光式煙感知器の回路ブロックである。図1において、本発明の散乱光式煙感知器1は、発報回路2、CPUを用いた信号処理部3、記憶部4、第1発光制御部5、第2発光制御部6、増幅回路7及び検煙部8で構成される。
【0020】
検煙部8は外部からの光を遮断するために煙の流入が可能な検煙空間を内部に備える。この検煙空間に第1発光素子9、第2発光素子10及び受光素子11を設けている。
【0021】
図2は図1の散乱光式煙感知器1の検煙部8の構造の実施形態を示した説明図である。図2において、検煙部8内には第1発光素子9、第2発光素子10及び受光素子11が配置されており、この実施例はそれぞれの光軸9a、10a、11aが同一平面内に配置された平面角配置の構造としている。
【0022】
第1発光素子9は、その光軸9aと受光素子11の光軸11aの交点Pに対する第1散乱角θ1を、この実施形態にあってはθ=30°に設定している。また第1発光素子9としては近赤外線LEDを使用しており、第1発光素子9から発せられる光は、中心波長λ1として、この実施形態にあってはλ1=900nm(=0.9μm)を設定している。
【0023】
このような第1発光素子9に対し、本発明にあっては更に第2発光素子10を設けている。第2発光素子は、その光軸10aと受光素子11aとの交点Pに対する第2散乱角θ2を、第1発光素子9と受光素子11の第1散乱角θ1より大きく構成している。この実施形態にあっては第2散乱角θ2はθ2=120°としている。
【0024】
また第2発光素子10は可視光LEDを使用しており、第2発光素子10から発生される光の中心波長を第2波長λ2とすると、この波長λ2は第1発光素子9の波長λ1より短く設定されており、この実施形態にあってはλ2=500nm(=0.5μm)としている。
【0025】
図3は図2の検煙部構造において綿灯芯の燃焼煙(白色煙)を対象とした第1発光素子9及び第2発光素子10からの光による散乱効率Iを散乱角θについて示したグラフ図である。
【0026】
図3において、横軸は散乱角θとしてθ=0〜180°をとり、縦軸に指数関数により散乱効率Iをとっている。この図3の綿灯心の煙を対象とした散乱角に対する散乱効率の特性にあっては、図2の第1発光素子9からの第1波長λ1=900nmの光による受光素子11側で受光される散乱効率は特性曲線13のようになる。一方、図2の第2波長λ2=500nmの光を発する第2発光素子10からの光による煙の散乱効率は特性曲線14のようになる。
【0027】
この図3の特性曲線13、14について、まず発光素子から発する光の波長について見ると、第1発光素子9の短い波長λ1=900nmの特性曲線13の方が散乱効率が低く、第2波長λ2=500nmと波長の短い第2発光素子10からの光による特性曲線14の散乱効率の方が高い事がわかる。
【0028】
一方、第1発光素子9及び第2発光素子10の各散乱効率の特性曲線13、14における散乱角θの変化に対しては、両方とも散乱角θが小さいほど散乱効率が高く、散乱角の増加に従って散乱効率が低下し、120°地点で最低値を示すが、その後散乱角の増加に伴って散乱効率が上昇する特性となっている。
【0029】
本発明にあっては第1発光素子9の散乱角をθ=30°に設定しており、従って特性曲線13におけるP1点の散乱効率A1が得られている。一方、第2発光素子10については第2散乱角θ2をθ=120°に設定しており、このため特性曲線14におけるP2点の散乱効率A2が得られている。
【0030】
このような第1発光素子9及び第2発光素子10からの散乱角及び波長の異なる光による散乱効率より得られる受光素子11の受光量は
(受光量)=(発光量)×(受光効率)
で与えられるため、図3の散乱効率Iに比例した受光信号量を得ることができる。
【0031】
本発明にあっては、第1発光素子9と第2発光素子10からの各光による同じ煙についての散乱光による受光素子11で得られる受光量の比率Rを求める。この受光量の比率Rは、散乱効率に比例することから、散乱効率A1、A2につき、
R=A1/A2
として求まる。そして、この比率Rを予め定めて閾値と比較することで、煙の種類を判断する。
【0032】
図4は図2の検煙部構造について燃焼物としてケロシンの燃焼煙(黒色煙)に対する第1発光素子9と第2発光素子10からの光による散乱効率Iを散乱角θについて示したグラフ図である。
【0033】
図4において、第1波長λ1=900nmの光を発する第1発光素子9からの光による散乱効率Iは特性曲線15のようになり、一方、第2波長λ2=500nmとなる第2発光素子10から発せられる光による散乱効率Iは特性曲線16のようになる。
【0034】
この図4のグラフについて、まず波長に着目すると図3の綿灯芯の煙と同様、第1波長λ1=900nmの第1発光素子9から発した光による散乱効率の特性曲線15が低く、これに対し第2波長λ2=500nmと波長の短い第2発光素子10から発した光による散乱効率の特性曲線16の方が大きい値を示している。
【0035】
また散乱角θに対する散乱効率の変化は、図3の場合と同様、特性曲線15、16共に散乱角が小さいほど散乱効率が高く、散乱角θが120°付近で最低値を示した後、散乱角の増加に対し、散乱効率が上昇する特性となっている。
【0036】
このようなケロシンの燃焼煙について、第1発光素子9の第1散乱角θ1=30°を特性曲線15について見ると、P3点により散乱効率A1’が与えられる。また第2発光素子10については第2散乱角θ2=120°であることから特性曲線16のP4点より散乱効率A2’が与えられる。
【0037】
この散乱効率A1’、A2’は、図3の場合と同様、発光量に受光効率をかけた受光量に比例することから、この場合についても第1発光素子9と第2発光素子10から発せられた光による受光素子11の受光量の比Rを、散乱効率A1’、A2’を用いて
R=A1’/A2’
として求める。
【0038】
図5は図3及び図4について綿灯芯による燻焼煙とケロシンによる燃焼煙を例にとって第1発光素子9による受光信号量A1、第2発光素子による受光信号量A2、更に各信号量の比率Rを一覧表に示している。尚、受光信号量は散乱効率に比例することから図3、図4の散乱効率Iの値をそのまま使用している。
【0039】
この図5の一覧表から明らかなように、綿灯芯を燃焼させた場合の白っぽい煙となる燻焼煙については、第1発光素子9からの光と第2発光素子10からの光の受光信号量の比率RはR=8.0となっている。
【0040】
これに対しケロシンを燃焼させた時の黒っぽい煙となる燃焼煙については、第1発光素子9と第2発光素子10からの光による受光信号量の比率がR=2.3となっている。
【0041】
従って、白っぽい煙となる燻焼煙と黒っぽい煙となる燃焼煙について、第1発光素子9からの光と第2発光素子10からの光による受光信号量の比率の間には十分な差が生じており、例えば比率Rについて煙の種類を判断するための閾値として例えば閾値=6を設定することで、火災発生時の煙から燻焼煙か燃焼煙かを識別することができる。
【0042】
一方、水蒸気や湯気などにあっては、煙粒子に比べ粒子径が十分に大きいことから、図3及び図4の散乱角θが小さい場合の散乱効率が火災時の煙に比べ十分に高く、第1散乱角θ1となる第1発光素子9からの光による受光信号量が十分大きく、第2散乱角θ2=120°となる第2発光素子10からの光による受光信号量との比率Rは10以上の大きな値を持つことになる。
【0043】
このため第1発光素子9からの光による受光信号量と第2発光素子10からの光による受光信号量の比率Rについて閾値=10を設定し、これを上回るような場合には水蒸気や湯気などの非火災と判断することができる。
【0044】
この点はタバコの煙についても同様であり、比率Rに対する閾値を閾値=10とすればタバコの煙については比率Rが10以上の大きな値が得られることから同様に非火災と判断することができる。
【0045】
図6は図2の検煙部を用いた図1の回路ブロックによる本発明の火災感知処理のフローチャートであり、信号処理部3を実現するCPUのプログラム制御により実現される。
【0046】
この火災感知処理にあっては、通常時は第1発光素子9のみを発光駆動しており、第1発光素子9からの光による受光レベルがプリアラーム的な所定閾値を超えた時に、第2発光素子10を発光駆動して両方の光による受光信号量の比率から火災を判断するようにしている。
【0047】
図6において、まずステップS1でカウンタnをn=1にセットする。次にステップS2で第1発光素子9をパルス的に発光駆動し、ステップS3で第1発光素子9の発光駆動に応じて受光素子11の受光信号をサンプルホールドとして受光データA1を記憶部4に記憶する。
【0048】
続いてステップS4で受光データA1が火災のプリアラームを判断する所定の閾値を超えたか否かチェックしており、この閾値が超えた場合にはステップS5で第2発光素子10をパレス的に発光駆動し、これによって受光素子10から得られる受光信号をサンプルホールド行って受光データA2として記憶部4に記憶する。
【0049】
次にステップS7で記憶部4に記憶している第1発光素子9からの光による受光データA1と第2発光素子10からの光による受光データA2との比率Rを算出する。
【0050】
続いてステップS8で比率Rを予め定めて非火災を判断するための閾値=10と比較する。比率Rが閾値=10より小さければ火災による煙と判断し、ステップS9で燃焼物の種類を判別する閾値=6と比較する。
【0051】
この時比率Rが閾値=6以上であれば、ステップS10で白煙火災(燻焼火災)と判断し、ステップS11でカウンタnをひとつ増加し、ステップS12でカウンタnがn=3に達しているか否かチェックする。
【0052】
この場合、カウンタn=2であることからステップS2に戻り、ステップS2〜S11と同じ処理を繰り返し、これによってステップS12でカウンタnがn=3に達した事が判別されるとステップS14で火災断定とし、火災信号を送出し、その際に必要であれば白煙火災を示す情報を同時に送信する。
【0053】
一方、ステップS9で比率Rが閾値=6未満であった場合にはステップS13に進み、黒煙火災(燃焼火災)と判断し、ステップS14で火災断定を行って受信器側に火災信号を送出し、必要があれば黒煙火災を示す情報を同時に送信する。またステップS8で比率Rが閾値10以上であれば、非火災を断定し、ステップS1に戻り、カウンタnをn=1にリセットする。
【0054】
このように本発明にあっては、図2に示した波長及び散乱角が異なる第1発光素子9と第2発光素子10からの光による散乱光を受光素子11で受光して両者の比率を求め、これを所定の閾値と比較して判断することで火災と非火災の判断、さらに火災と判断した場合の白煙火災か黒煙火災かの燃焼物の種類を確実に判断することができる。
【0055】
ここで図2の検煙部構造にあっては、第1発光素子9として、第1波長λ1=900nm、第1散乱角θ1=30°、第2発光素子10として第2波長λ2=500nm、第2散乱角θ2=120°とした場合を例にとっているが、本発明にあってはこの値を最適値として次の数値的な範囲で同様の効果を実現することができる。
【0056】
まず第1発光素子9の第1波長λ1としては800nm以上の中心波長であれば良い。第1発光素子9の第1散乱角θ1としてはθ1=20°〜50°の範囲に定めれば良い。一方、第2発光素子10については第2波長λ2としては中心波長を500nm以上とすれば良く、第2散乱角θ2はθ2=100°〜150°の範囲に定めれば良い。
【0057】
より具体的には第1発光素子9の第1波長λ1及び散乱角θ1と、第2発光素子10の第2波長λ2と散乱角θ2は、図3の綿灯芯の煙、即ち燻焼煙(白色煙)について、それぞれの光による受光量の比率Rが燃焼物の種類を識別する閾値=6より大きく、一方、図4のケロシンの燃焼による燃焼煙(黒色煙)については、第1発光素子9と第2発光素子10から発した煙による散乱による受光信号量の比率Rが閾値=6より小さくなるように設定すれば良い。
【0058】
図7は図2の検煙部構造の具体的な配置構造の説明図である。図7において、第1発光素子9、第2発光素子10及び受光素子11はそれぞれの光軸9a、10a、11aが同一平面内に存在する平面角配置とした点が同じであるが、第1発光素子9からの光が直接受光素子11に入射するのを防ぐために、遮光板17、18を第2発光素子10の配置側に設けている。
【0059】
また第2発光素子10からの光は遮光板17、18の間を通ってP点に向かうように第2発光素子10を配置している。このため遮光板17、18は第1発光素子側からの光の受光素子11の直接入射を防ぐとともに第2発光素子10からの不要な成分の光の受光素子11への入射も防ぐ作用を同時に果たしている。
【0060】
図8は図2の検煙部についての他の具体的な配置構造の説明図である。図8の配置構造にあっては、受光素子11と第1発光素子9との配置関係は図7の配置と同じである。第2発光素子10については受光素子11の光軸11aの反対側に配置している。
【0061】
この場合、第1発光素子9から受光素子11から直接光が入射するのを防ぐため、遮光板17、18を配置しているが、第2発光素子10については遮光板を設ける必要がない。もし第2発光素子10について想像線が遮光板19を設けると、この遮光板19に第1発光素子9からの光が当たって受光素子11に入射することになるため、遮光板19は不要である。
【0062】
また遮光板19がなくても第2発光素子10の光軸10aは受光素子11から遠ざかる方向に向くように第2散乱角θ2=100°〜150°の範囲に設定されており、これによって第2発光素子10の光が受光素子11への入射は起きない。
【0063】
実際の煙感知器における検煙部の構造は、感知器の設置スペースの必要性から図7の配置構造、もしくは図8の配置構造を必要に応じて選択することができる。
【0064】
図9は立体角配置をとる図2の検煙部の他の具体的な配置構造の説明図である。図9において、検煙部の一端を構成するチャンバーベース20の検煙空間側の面には第1発光開口9b、第2発光開口10b及び受光開口11bが形成され、それぞれの開口の内部に第1発光素子、第2発光素子さらに受光素子を組み込んでいる。
【0065】
図10は図9のチャンバーベース20の裏側から見た説明図であり、チャンバーベース20の裏側にホルダー21が一体に形成されており、ホルダー21の裏側に第1発光収納部9c、第2発光収納部10cさらに受光収納部11cが形成され、第1発光素子、第2発光素子さらに受光素子を組み込んでいる。
【0066】
図11は図9、図10のチャンバーベース20を用いた立体角配置をとる検煙部全体の配置図である。図11において、チャンバーベース20の上部にはチャンバー24が装着され、チャンバー24は周囲にラビリンス23を形成しており、外部からの光の入射を遮断するとともに、煙の流入を可能とし、内部に検煙空間を形成している。
【0067】
チャンバーベース20の内部には、この断面図にあっては図9の第1発光開口9bと受光開口11bを通る断面であることから、第1発光素子9と受光素子11が組み込まれ、それぞれの光軸9a、11aはチャンバー24内の検煙空間で立体交差している。この点は第2発光開口10b内に組み込まれている第2発光素子10についても同様である。
【0068】
図12は図11における発光素子と受光素子の立体角配置の説明図である。図12(A)は第1発光素子9、第2発光素子10及び受光素子11についてその光軸9a、10a、11aによる立体角配置を示している。
【0069】
この第1発光素子9、第2発光素子10及び受光素子11の光軸9a、10a、11aが交差するP点が図11のチャンバー24内の検煙空間に存在しており、これに対し第1発光素子9、第2発光素子10及び受光素子11は図11のチャンバーベース20の中に配置されている。
【0070】
図12(B)は第1発光素子9のA点と受光素子11のC点の間の立体角配置を取り出している。この場合、第1発光素子9のA点と受光素子11のC点からの光軸9a、11aを含む面は三角形PCAで与えられ、この三角形PCAを含む面の光軸9aと光軸11aのなす角が第1発光素子9の第1散乱角θ1となる。
【0071】
図12(C)は第2発光素子10のB点と受光素子11のC点との立体角配置を取り出している。この場合、光軸10aと11aは三角形PCBを含む面に存在しており、第2発光素子10と受光素子11の光軸10a、11aのなす散乱角は三角形PCBを含む面上の光軸10aと光軸11aのなす場合に散乱角θ2として与えられている。
【0072】
このような立体角配置をとる検煙部構造によれば、第1発光素子9、第2発光素子10及び受光素子11をチャンバーベース20の内部に組み込み、それぞれの光軸の交点Pを検煙空間内となるように配置すればよく、結果的に検煙部の高さを小さくでき感知器の小型化を図ることができる。
【0073】
図13は2つの発光素子の散乱角と偏光方向を異ならせた本発明の検煙部構造の他の実施形態を示した説明図である。図13において、この実施形態の検煙部8にあっては、第1発光素子25、第2発光素子29、受光素子33を配置している。
【0074】
第1発光素子25は、その光軸25aと受光素子33の光軸33aを通る平面を第1散乱面27とすると、第1散乱面27に対し垂直な偏光面を持つ垂直偏光面をもつ光28を発する。
【0075】
この例では第1発光素子25としてLEDを使用しており、したがって第1発光素子25の前面に偏光フィルタ26を配置し、第1散乱面27に垂直な偏光面を持つ光28を発するようにしている。この第1発光素子25の第1散乱面27における光軸25aと受光素子33の光軸33aの成す第1散乱角θ1は、例えばθ1=70°に設定している。
【0076】
一方、第2発光素子29の光軸29aと受光素子33の光軸33aを通る平面を第2散乱面31とすると、第2発光素子29は第2散乱面31に平行な偏光面を持つ光32を発する。また第2発光素子29の光軸29aと受光素子33の光軸33aの第2散乱面31において成す角となる第2散乱角θ2としては、第1散乱角θ1より大きい例えばθ2=120°に設定している。
【0077】
第2発光素子28もLEDを使用していることから、第2発光素子29の前に偏光フィルター31を配置して水平偏光面をもつ光32を発するようにしている。
【0078】
このように第1発光素子25からの第1散乱面27に対し垂直偏光面を持つ光28と第2発光素子29からの第2散乱面31に対し水平偏光面をもつ光32により、P点における煙の散乱による受光素子33に向かう散乱光は、いずれの光についても第2散乱面31に平行な水平偏光面をもつ光34として煙粒子に照射されることになる。
【0079】
図14は、図13の検煙部構造において散乱角と偏光角を変えた場合の煙の種類に対する受光信号量の実験的に得られた結果の一覧表である。図14において、散乱角θとしては70°、90°、120°をとっており、それぞれの散乱角θについて偏光角φを0°(水平偏光)及び90°(垂直偏光)とした場合を示している。
【0080】
また図13の検煙部構造における本発明の散乱光式煙感知器の回路ブロックは図1の実施形態と同じものを使用しており、その感知器処理の手順は図6のフローチャートに従っており、またステップS8の非火災を判断する閾値も、ステップS9において白煙火災か黒煙火災かを判断するための閾値も、同じものを使用することができる。
【0081】
図14の濾紙、ケロシン、タバコのそれぞれの燃焼煙に対し第1発光素子25から光を発した場合の受光信号量と第2発光素子29から光を発した場合の受光信号量を、散乱角θと偏光角φについて見ると次のことがわかる。
【0082】
まず散乱角θの変化に対しては、第1発光素子25による垂直偏光及び第2発光素子29による水平偏光のいずれについても、散乱角が小さいほど受光信号量が大きく、散乱角が大きくなると受光信号量が低下する関係にある。
【0083】
一方、同じ散乱角θ例えば70°について見ると、第1発光素子25による垂直偏光の光による受光信号量の方が、第2発光素子29による水平偏光の光による受光信号量より大きくなっていることが分かる。
【0084】
本発明の火災判断にあっては、第1発光素子25からの光による受光信号量A1と第2発光素子29からの光による受光信号量A2の比率Rを
R=A1/A2
として算出して、火災か非火災か、火災であった場合の白煙火災か黒煙火災かを判別する。
【0085】
ここで比率Rを大きくするためには、図14における散乱角θとして、第1発光素子25については受光信号量が大きくなる小さい方の散乱角θ1=70°を選択し、第2発光素子29については受光信号量が小さくなる散乱角θ2=120°を選択する。
【0086】
一方、同じ散乱角における水平偏光と垂直偏光の光では、垂直偏光による光の方が受光信号量が大きく、水平偏光による光の方が受光信号量が小さくなることから、比率Rを大きくとるためには、第1発光素子25について受光信号量を大きくするために偏光角φ1=90°となる垂直偏光を選択し、第2発光素子29については受光信号量が小さくなる偏光角θ2=0°となる水平偏光を選択する。
【0087】
この図14のような散乱角θ及び偏光角φに対する測定結果に基づき、図13の実施形態にあっては
(1)第1発光素子25は垂直偏光で第1散乱角θ1=70°
(2)第2発光素子29は水平偏光で第2散乱角θ2=120°
を設定している。
【0088】
図15は、(1)(2)のように偏光方向と散乱角を設定した場合の燃焼物の種類に対する第1発光素子25からの光による受光信号量A1と第2発光素子29による受光信号量A2を図14から取り出して一覧表で示し、更に2つの信号量による比率Rを算出して示している。
【0089】
この図15の一覧表から明らかなように、濾紙やケロシンなどの火災時の燃焼物については比率Rは4.44、5.60と小さく、これに対し非火災となるタバコについては比率は16.47と十分に大きく、したがって図6のフローチャートのように、ステップS8で閾値=10により比率Rを判断することで、火災か非火災かを確実に識別することができる。
【0090】
また図15のケロシン及び濾紙の燃焼による煙は黒煙火災に属することから、図6のステップS9で閾値=6を使用することで、ステップS13に進んで黒煙火災(燃焼火災)であることを識別できる。もちろん図5に示した燻焼火災による煙である綿灯芯については、図15には示されていないが、その比率Rとしてケロシンより大きな値が必然的に得られ、したがって図6のステップS9で閾値=6以上の比率Rとなって、ステップS10で白煙火災と判断され、カウンタnによる3カウントで火災が断定される。
【0091】
ここで図13の実施形態にあっては、第1発光素子25の第1散乱角θ1=70°とした場合を例にとっているが、実用的にはθ1=80°以下の値とすればよい。また第2発光素子29の第2構成角θ2としてθ2=120°を例にとっているが、実用的な値としてはθ2=100°以上とすればよい。
【0092】
また図13の実施形態にあっては、第1発光素子25及び第2発光素子29としてLEDを使用し、偏光フィルター26、30と組み合わせることで垂直偏光面をもつ光28と水平偏光面をもつ光32を発するようにしているが、これに代えて偏光された光を出力するレーザダイオードを第1発光素子25及び第2発光素子29に使用すれば、偏光フィルータ26、30は不要となる。
【0093】
また図13の実施形態にあっては、第1発光素子及び第2発光素子の波長を等しくとったが、これを異ならせることで、より煙の識別精度を高めることもできる。
【0094】
なお図2の2つの発光素子の波長と散乱角を異ならせた検煙部構造の他の実施形態として、第1発光素子9及び第2発光素子10における波長と散乱角の関係が維持できる構成であれば、2つの発光素子に対し2つの受光素子を設けるようにしてもよい。
【0095】
また発光素子として白熱球や白色LEDなどの発光スペクトルの広い発光素子を用いることにより発光素子を1つとし、この発光素子に波長切替用のフィルタを設け、図2の第1発光素子9及び第2発光素子10の配置位置から光を出すように光路設定を行うことで本発明を実施することができる。
【0096】
更に図13の2つの発光素子の散乱角と偏光方向を異ならせた本発明の検煙部構造についても、異なる偏光面をもつ2つの発光素子に対し各々別の受光素子を2ヵ所に設けるようにしてもよい。また2つの発光素子から発する光の偏光面については、図13における偏光フィルター26、30を機械的に回転させたり液晶フィルタを駆動するなどにより偏光面を変化させることで、偏光面の偏光方向を適宜に調整して最適な検出状態を得ることができる。
【0097】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、2つの発光素子につき受光素子に対する散乱角を異ならせることで煙の種類による散乱特性の相違を作り出し、同時に2つの発光素子から発する光の波長を異ならせることで波長に起因した散乱特性の相違を作り出し、この散乱角の相違と波長の相違の相乗効果によって煙の種類による散乱光の光強度に顕著な差を持たせることで煙の識別確度を高め、調理の湯気やタバコの煙による非火災報を防止し、更に火災による煙についても黒煙火災と白煙火災といった燃焼物の種類を確実に識別することができる。
【0098】
また本発明の別の形態にあっては、2つの発光素子から発する光の各散乱面に対する偏光面を異ならせることで光の偏光方向に起因した散乱特性の相違を作り出し、同時に2つの発光素子につき受光素子に対する散乱角を異ならせることで煙の種類による散乱特性の相違を作り出し、この偏光方向の相違と散乱角の相違の相乗効果によって煙の種類による散乱光の光強度に顕著な差を持たせることで煙の識別確度を高め、調理の湯気やタバコの煙などによる非火災報を確実に防止し、また火災時の煙についても黒煙火災と白煙火災を識別して燃焼物の種類を確実に識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による散乱光式煙感知器の回路ブロック図
【図2】2つの発光素子の波長と散乱角を異ならせた本発明の検煙部構造の実施形態を示した説明図
【図3】綿灯芯の燃焼煙における図2の検煙部による散乱角に対する2つの発光素子からの光による散乱効率を示したグラフ図
【図4】ケロシンの燃焼煙における図2の検煙部による散乱角に対する2つの発光素子からの光による散乱効率を示したグラフ図
【図5】図3及び図4において第1発光素子の波長を900nm、散乱角θ1を30°とし、第2発光素子の波長を500nm、散乱角θ1を120°とした場合の受光信号量とその比率を示した説明図
【図6】図2の検煙部を用いた図1の回路ブロックによる火災感知処理のフローチャート
【図7】図2の検煙部の具体的な配置構造の説明図
【図8】図2の検煙部の他の具体的な配置構造の説明図
【図9】立体角配置をとる図2の検煙部の他の具体的な配置構造の説明図
【図10】図9のチャンバーベースを裏側から見た説明図
【図11】図9のチャンバーベースを用いた検煙部全体の断面図
【図12】図11における発光素子と受光素子の立体角配置の説明図
【図13】2つの発光素子の散乱角と偏光方向を異ならせた本発明の検煙部構造の他の実施形態を示した説明図
【図14】図13の検煙部構造で散乱角と偏光角を変えた場合の煙の種類に対する受光信号量を示した説明図
【図15】図13において第1発光素子の散乱角θ1を70°、偏向角を90°(垂直)とし、第2発光素子の散乱角θ1を120°、偏向角を0°(水平)としとした場合の受光信号量とその比率を煙の種類について示した説明図
【符号の説明】
1:散乱光式煙感知器
2:発報回路
3:信号処理部
4:記憶部
5:第1発光制御部
6:第2発光制御部
7:増幅回路
8:検煙部
9、25:第1発光素子
10、29:第2発光素子
11、33:受光素子
9a、10a、11a:光軸
17、18、19:遮光板
20:チャンバーベース
21:ホルダー
22:検煙部
23:ラビリンス
24:チャンバー
26、30:偏光フィルター
27:第1散乱面
28:垂直偏光面をもつ光
31:第2散乱面
32、34:水平偏光面をもつ光
Claims (10)
- 検煙空間に向け、第1波長を発する第1発光素子と、第1波長とは異なる第2波長を発する第2発光素子と、第1発光素子と第2発光素子から発せられる光を直接受光しない位置に設けられた受光素子とを備えた散乱光式煙感知器に於いて、
前記第1発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角に対し、第2発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角を大きく構成し、
第1発光素子から発せられる第1波長に対し、第2発光素子から発せられる第2波長を短くしたことを特徴とする散乱光式煙感知器。 - 検煙空間に向け、所定波長の光を発する第1発光素子と、第2発光素子と、第1発光素子と第2発光素子から発せられる光を直接受光しない位置に設けられた受光素子とを備えた散乱光式煙感知器に於いて、
第1発光素子は、自己の光軸と交差する受光素子の光軸とを通る第1散乱面に垂直な偏光面をもつ光を発し、
第2発光素子は、自己の光軸と交差する受光素子の光軸とを通る第2散乱面に水平な偏光面をもつ光を発し、
前記第1発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角に対し、第2発光素子と受光素子での光軸の交差で構成される第2散乱角を大きく構成したことを特徴とする散乱光式煙感知器。 - 請求項1又は2記載の散乱光式煙感知器に於いて、前記第1発光素子と受光素子で構成する光軸と、前記第2発光素子と受光素子で構成する光軸が、同一平面上に存在するよう、前記第1発光素子と第2発光素子及び受光素子を平面角配置としたことを特徴とする散乱光式煙感知器。
- 請求項1又は2記載の散乱光式煙感知器に於いて、前記第1発光素子と受光素子で構成する光軸と、前記第2発光素子と受光素子で構成する光軸が、同一平面上に存在しないよう、前記第1発光素子と第2発光素子及び受光素子を立体角配置としたことを特徴とする散乱光式煙感知器。
- 請求項1又は2記載の散乱光式煙感知器に於いて、前記第1発光素子による煙の散乱光量と、第2発光素子による煙の散乱光量とを比較することにより煙の種類を識別し、煙の種類に応じた判断基準により火災判断を行うことを特徴とする散乱光式煙感知器。
- 請求項1又は2記載の散乱光式煙感知器に於いて、前記判断基準は、煙の種類に応じて閾値を変更することを特徴とする散乱光式煙感知器。
- 請求項1又は2記載の散乱光式煙感知器に於いて、前記判断基準は、煙の種類に応じて火災を判断するカウント回数を設定することを特徴とする散乱光式煙感知器。
- 請求項2乃至7記載の散乱光式煙感知器に於いて、通常の監視状態では、第1発光素子のみを駆動し、前記受光素子から所定の受光出力が得られた際、前記第2発光素子を駆動することを特徴とする散乱光式煙感知器。
- 請求項1記載の散乱光式煙感知器に於いて、
前記第1発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角を20°〜50°の範囲に定め、第2発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角を100°〜150°の範囲に定め、
第1発光素子から発せられる第1波長の中心波長を800nm以上に定め、第2発光素子から発せられる第2波長の中心波長を500nm以上に定めたことを特徴とする散乱光式煙感知器。 - 請求項2記載の散乱光式煙感知器に於いて、
前記第1発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角を80°以下に定め、第2発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角を100°以上に定めたことを特徴とする散乱光式煙感知器。
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