JP5432271B2 - 煙感知器 - Google Patents

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Description

本発明は、煙によって火災発生を感知する煙感知システム、煙感知器、及び受信機に関する。
従来から、火災による煙に限らず、調理の煙やバスルームの湯気等の煙の種類を判別することができる様々な煙感知器が提案されている。例えば、特許文献1には、波長の異なる発光素子を複数使用した煙感知器が開示されている。この煙感知器は、煙が存在しうる環境に向け、比較的短波長の光を発光する発光素子(例えば、青色発光ダイオードLED)と、比較的長波長の光を発光する発光素子(例えば、近赤外発光ダイオードLED)と、これら発光素子から発せられる光を直接受光しない位置に設けられた1つの受光素子とを備えて構成されている。そして、この煙感知器は、これら発光素子を交互に異なるタイミングで発光させ、煙によって散乱された光を受光した受光素子から受光量を取得し、当該取得した受光量に基づいて煙の種類を判別する。
特開平11−023458号公報
しかしながら、上述の如き従来の煙感知器は、2つの発光素子によって異なるタイミングで光が発光され、当該光が受光素子によって異なるタイミングで受光されることから、受光素子から出力された各受光量が全く同じ煙に対する受光量ではなかったために、正確に煙の種類を判別することが困難であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、正確に煙の種類を判別することができる、煙感知システム、煙感知器、及び受信機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の煙感知システムは、監視領域に対して検出光を投光する投光手段と、前記監視領域に存在する粒子によって、散乱された前記検出光を同じタイミングで受光する複数の受光手段であって、当該受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度が各々異なるように配置された複数の受光手段と、前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定する煙種別判定手段と、前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する火災判定手段と、前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する障害物判定手段とを備え、前記煙種別判定手段は、前記複数の受光手段から出力された出力値の相互間の比に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定し、前記障害物判定手段は、前記複数の受光手段から出力された出力値の合計値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する。
また、請求項に記載の煙感知システムは、請求項に記載の煙感知システムにおいて、前記煙種別判定手段は、前記複数の受光手段のうち、出力値が最も大きい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別の判定を行うか否かを判定する。
また、請求項に記載の煙感知システムは、請求項1又は2に記載の煙感知システムにおいて、前記火災判定手段は、前記複数の受光手段のうち、出力値が最も大きい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する。
また、請求項に記載の煙感知システムは、請求項に記載の煙感知システムにおいて、前記煙種別判定手段は、前記複数の受光手段のうち、当該受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度が最も小さい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別の判定を行うか否かを判定する。
また、請求項に記載の煙感知システムは、請求項1又は4に記載の煙感知システムにおいて、前記火災判定手段は、前記複数の受光手段のうち、当該受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度が最も小さい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する。
また、請求項に記載の煙感知システムは、請求項1からのいずれか一項に記載の煙感知システムにおいて、前記火災判定手段は、前記煙種別判定手段によって判定された前記煙の種別に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する判定基準を変更する。
また、請求項に記載の煙感知システムは、請求項1からのいずれか一項に記載の煙感知システムにおいて、前記火災判定手段は、前記煙種別判定手段によって判定された前記煙の種別に基づいて、前記受光手段から出力された出力値を補正する。
また、請求項8に記載の煙感知システムは、請求項1から7のいずれか一項に記載の煙感知システムにおいて、前記障害物判定手段は、前記複数の受光手段のうち、出力値が最も大きい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する。
また、請求項9に記載の煙感知システムは、請求項1から7のいずれか一項に記載の煙感知システムにおいて、前記障害物判定手段は、前記複数の受光手段のうち、当該受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度が最も小さい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する。
また、請求項10に記載の煙感知システムは、請求項1から9のいずれか一項に記載の煙感知システムにおいて、前記複数の受光手段のうち少なくとも1つの受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度の範囲が、150°〜160°の範囲である。
また、請求項11に記載の煙感知器は、監視領域に対して検出光を投光する投光手段と、前記監視領域に存在する粒子によって、散乱された前記検出光を同じタイミングで受光する複数の受光手段であって、当該受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度が各々異なるように配置された複数の受光手段と、前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定する煙種別判定手段と、前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する火災判定手段と、前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する障害物判定手段と、を備え、前記煙種別判定手段は、前記複数の受光手段から出力された出力値の相互間の比に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定し、前記障害物判定手段は、前記複数の受光手段から出力された出力値の合計値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する。
また、請求項12に記載の受信機は、監視領域に対して検出光を投光する投光手段と、前記監視領域に存在する粒子によって、散乱された前記検出光を同じタイミングで受光する複数の受光手段とを備えた煙感知器から出力された出力値を受信する受信機であって、前記煙感知器から受信した出力値に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定する煙種別判定手段と、前記煙感知器から受信した出力値に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する火災判定手段と、前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する障害物判定手段とを備え、前記煙種別判定手段は、前記煙感知器から受信した出力値の相互間の比に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定し、前記障害物判定手段は、前記複数の受光手段から出力された出力値の合計値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する。
請求項1に記載の煙感知システム、請求項11に記載の煙感知器、又は請求項12に記載の受信機によれば、煙種別判定手段が、一つの投光手段に対して異なる位置に配置された複数の受光手段から出力された出力値であって、監視領域で散乱した検出光に対して出力された出力値に基づいて煙の種別を判定するので、複数の受光手段によって同じタイミングで投光手段の検出光が受光されることにより、監視領域で発生した全く同じ煙に対して複数の受光手段から出力された出力値に基づいて煙の種別を判定することができ、正確に煙の種類を判別することができる。
また、煙種別判定手段が、複数の受光手段から出力された出力値の相互間の比に基づいて煙の種別を判定するので、複数の受光手段から出力される出力値の大きさにとらわれずに、煙の種別を判定することができ、一層正確に煙の種類を判別することができる。
また、障害物判定手段が、一つの投光手段に対して異なる位置に配置された複数の受光手段から出力された出力値であって、監視領域で散乱した検出光に対して出力された出力値に基づいて障害物が存在するか否かを判定するので、複数の受光手段によって同じタイミングで投光手段の検出光が受光されることにより、全く同じ障害物に対して複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、障害物が存在するか否かを判定することができ、正確に障害物を検出することができる。
また、障害物判定手段が、異なる位置に配置された複数の受光手段から出力された出力値の合計値に基づいて、障害物が存在するか否かを判定するので、複数の受光手段から出力された出力値を統合して、障害物が存在するか否かを判定することができ、一層正確に障害物を検出することができる。
また、請求項に記載の煙感知システムによれば、煙種別判定手段が、出力値が最も大きい受光手段の出力値に基づいて、煙の種別の判定を行うか否かを判定するので、煙の検出状況に応じて煙を精度良く検出可能な受光手段を用いて、煙の種別の判定を行うか否かを判定でき、正確かつ迅速に煙の種類を判別することができる。
また、請求項に記載の煙感知システムによれば、火災判定手段が、出力値が最も大きい受光手段の出力値に基づいて、火災が発生したか否かを判定するので、煙の検出状況に応じて煙を精度良く検出可能な受光手段を用いて、火災が発生したか否かを判定することができ、正確かつ迅速に火災を検出することができる。
また、請求項に記載の煙感知システムによれば、煙種別判定手段が、受光手段の受光軸と投光手段の投光軸とのなす角度が最も小さい受光手段の出力値に基づいて、煙の種別の判定を行うか否かを判定するので、検出光が散乱しづらい煙であっても、煙を精度良く検出可能な受光手段を用いて煙の種別の判定を行うか否かを判定でき、正確かつ迅速に煙の種類を判別することができる。
また、請求項に記載の煙感知システムによれば、火災判定手段が、受光手段の受光軸と投光手段の投光軸とのなす角度が最も小さい受光手段の出力値に基づいて、火災が発生したか否かを判定するので、検出光が散乱しづらい煙であっても、煙を精度良く検出可能な受光手段を用いて火災が発生したか否かを判定することができ、正確かつ迅速に火災を検出することができる。
また、請求項に記載の煙感知システムによれば、火災判定手段が、煙種別判定手段によって判定された煙の種別に基づいて、監視領域で火災が発生したか否かを判定する判定基準を変更するので、各種別ごとの煙の特性に対応する判定基準に基づいて火災の発生を判定することができ、さらに正確に火災を検出することができる。
また、請求項に記載の煙感知システムによれば、火災判定手段が、煙種別判定手段によって判定された煙の種別に基づいて、受光手段から出力された出力値を補正するので、各種別ごとの煙の特性に応じて、受光手段の出力値を補正することができ、さらに正確に火災を検出することができる。
また、請求項8に記載の煙感知システムによれば、障害物判定手段が、出力値が最も大きい受光手段の出力値に基づいて、障害物が存在するか否かを判定するので、障害物の検出状況に応じて障害物を精度良く検出可能な受光手段を用いて障害物が存在するか否かを判定でき、正確かつ迅速に障害物を検出することができる。
また、請求項9に記載の煙感知システムによれば、受光手段の受光軸と投光手段の投光軸とのなす角度が最も小さい受光手段の出力値に基づいて、監視領域に障害物が存在するか否かを判定するので、検出光が散乱しづらい障害物であっても、障害物を精度良く検出可能な受光手段を用いて障害物が存在するか否かを判定でき、正確かつ迅速に障害物を検出することができる。
本実施の形態に係る煙感知器の斜視図である。 図1の平面図である。 図2のA−A矢視断面図である。 投光部と受光部との関係を模式的に示した説明図である。 散乱角に対応する受光部の出力値の解析結果を示す図である。 確認実験より得られた受光部の出力値の相互間の比を示す図である。 煙感知器の電気的構成を概念的に示すブロック図である。 火災検知処理のフローチャートである。 障害物処理のフローチャートである。 変形例に係る火災検知処理のフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る煙感知システム、煙感知器、及び受信機の実施の形態を詳細に説明する。まず、本実施の形態の構成について説明した後、本実施の形態の処理について説明し、最後に、本実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。なお、本実施の形態では、工場施設やビル等の大規模な建物内や地下街、あるいは、一般住宅の台所や寝室等の部屋にも設置された煙感知器であって、監視領域で発生した煙を感知する煙感知器を挙げて説明する。
(煙感知器の構成)
まず、煙感知器の構成を説明する。図1は、本実施の形態に係る煙感知器の斜視図である。図2は、図1の平面図、図3は、図2のA−A矢視断面図である。
図1に示すように、煙感知器1は、煙の発生を監視する対象となる監視領域に配置されている。煙感知器1は、当該煙感知器1から監視領域に検出光を投光し、当該監視領域に存在する粒子によって散乱された検出光を受光し、当該受光した検出光に基づいて出力される出力値を監視する。また、図2及び図3に示すように、煙感知器1は基本構造体となる感知器本体10を有しており、当該感知器本体10の下部が滑らかに湾曲した略円筒状に形成されている。この感知器本体10の材質は任意であり、例えば樹脂から形成される。また、この感知器本体10には、ホルダ11、回路基板12、投光部13、及び受光部14(具体的には、後述する第1受光部14a、第2受光部14b、第3受光部14c)が設けられている。
ホルダ11は、投光部13、受光部14、及び回路基板12を保持するものである。例えば、ホルダ11の内部下側には、投光部13及び受光部14が保持されており、ホルダ11の外部上側には、回路基板12が保持されている。このホルダ11は、樹脂等の絶縁材料で形成されており、感知器本体10の内部下側に配置されている。このホルダ11と感知器本体10との接続方法は任意であるが、例えば、ホルダ11と感知器本体10がネジ等の固定部材によって接続されている。また、このホルダ11の底部は、フラットに形成されており、当該ホルダ11の底部には、投光部13及び受光部14を外部に露出させて保持するための開口部11a〜11dが設けられている。なお、このホルダ11の底部には、これら開口部11a〜11dを介して煙感知器1の内部に粉塵等が侵入することを防止するために、これら開口部11a〜11dを覆うための薄厚状の透明カバー11eが設けられている。
回路基板12は、各種電気素子を実装するためのものである。この回路基板12には、後述する図7に示すように、投光部駆動回路20、第1受光部増幅回路21、第2受光部増幅回路22、第3受光部増幅回路23、発振部30、制御部40、及び記憶部50が実装されている。
投光部13は、煙の検出に用いられる検出光を監視領域に対して投光するため投光手段である。この投光部13の具体的な構成や、投光部13から投光される光の波長等は任意であるが、例えば、870nmの長波長の光を発光する長波長発光素子である赤外LED(Light Emitting Diode)が用いられる。
受光部14は、監視領域に存在する粒子によって、散乱された検出光を受光する受光手段である。具体的には、図2に示すように、本実施の形態では、この受光部14として、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cの合計3つの受光部14がホルダ11に設置されている。これら第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cの具体的な構成は任意であるが、例えば、投光部13が赤外LED等の長波長発光素子である場合には、監視領域の粒子によって、散乱された長波長発光素子の検出光を受光するフォトダイオードを有する長波長受光素子が用いられる。
このように、図1から図3の煙感知器1の構造にあっては、投光部13によって検出光が開口部11a及び透明カバー11eを介して煙感知器1の外部に向けて投光され、この検出光が透明カバー11e及び開口部11b〜11dを介して受光部14によって受光される。すなわち、煙を検知するための検知空間15が煙感知器1の外部に存在する。これにより、この煙感知器1は、従来のような煙感知器1の内部に検知空間15を設ける必要がないため、煙感知器1の全高を小さくすることができ、煙感知器1の薄型化を達成することができる。
図4は、投光部13と受光部14との関係を模式的に示した説明図である。図4に示すように、投光部13の投光軸と第1受光部14aの受光軸とのなす角度(以下、第1散乱角θ1とする)、投光部13の投光軸と第2受光部14bの受光軸とのなす角度(以下、第2散乱角θ2とする)、及び投光部13の投光軸と第3受光部14cの受光軸とのなす角度(以下、第3散乱角θ3とする)がそれぞれ異なるように、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cが配置されている。
ここで、第1散乱角θ1、第2散乱角θ2、及び第3散乱角θ3の設定について説明する。図5は、散乱角に対応する受光部14の出力値の解析結果を示す図であり、縦軸には、受光部14の出力値、横軸には散乱角を示す。図5に示すように、各種煙(図5では、木材燃焼、木材燻焼、及び粉塵(ここでは、フライアッシュ))に対応する出力値は、散乱角が大きくなるにしたがって低下する傾向となった。また、散乱角30°〜60°の範囲では、各種煙の出力値の変動が大きく、散乱角140°〜160°の範囲では、木材燃焼と木材燻焼との出力値の差が安定する傾向となった。一方、散乱角0°〜30°の範囲では、受光部14が投光部13からの直接光を受けやすくなるため、煙感知器1として構成することが難しく、散乱角60°〜140°の範囲では、各種煙の出力値の変動が小さく、散乱角160°〜180°の範囲では、受光部14が投光部13に近すぎるため、煙感知器1として構成することが難しい。以上のことから、煙の種別を判別するための最適な散乱角の範囲としては、散乱角30°〜60°の範囲、及び散乱角140°〜160°の範囲であると考えられる。また、本実施の形態のように、複数の受光部14を用いて煙を検出する場合には、各種煙の出力値の変動が大きい散乱角30°〜60°の範囲に受光部14を多く配置することで、煙の種類が判別しやすくなると考えられる。
上述の内容を考慮すると、第1散乱角θ1、第2散乱角θ2、及び第3散乱角θ3に関しては、第1散乱角θ1、及び第2散乱角θ2を、θ1、θ2=30°〜60°の範囲内とし、第3散乱角θ3を、θ3=140°〜160°の範囲内に設定することが好ましいため、本実施の形態では、第1散乱角θ1をθ1=40°、第2散乱角θ2をθ2=50°、及び第3散乱角θ3をθ3=150°と設定している。
次に、本実施の形態で設定した第1散乱角θ1(θ1=40°)、第2散乱角θ2(θ2=50°)、及び第3散乱角θ3(θ3=150°)に基づいて、実際に煙の種類を判別することができるかを検証した結果について説明する。図6は、確認実験より得られた受光部14の出力値の相互間の比を示す図である。図6には、各種煙に対応する散乱角50°の出力値と散乱角40°の出力値との比(以下、出力比50°/40°)、散乱角150°の出力値と散乱角50°の出力値との比(以下、出力比150°/50°)、及び散乱角150°の出力値と散乱角40°の出力値との比(以下、出力比150°/40°)が示されている。図6に示すように、木材燃焼の場合には、出力比50°/40°=0.70、出力比150°/50°=0.65、出力比150°/40°=0.45となり、木材燻焼の場合には、出力比50°/40°=0.60、出力比150°/50°=0.45、出力比150°/40°=0.30となり、粉塵の場合には、出力比50°/40°=0.80、出力比150°/50°=0.80、出力比150°/40°=0.60となった。
このように、煙の種類によって出力比に差異があることがわかる。この原因は、煙の粒子径、粒子形状、屈折率によって散乱パターンが異なるためであると考えられる。例えば、木材燃焼の場合には、粒子径が小さいため、Mie理論により前方散乱だけでなく、後方散乱も比較的多く発生したものと考えられる。また、木材燻焼の場合には、前方散乱が多く発生したが、後方散乱が少なかったものと考えられる。また、粉塵の場合には、大小複数の粒子径が存在するため、一概には言えないが、多重散乱により後方散乱も多く発生したものと考えられる。さらに、木材燻焼の出力比と木材燃焼の出力比の差が、出力比50°/40°=0.70−0.60=0.10、出力比150°/50°=0.65−0.45=0.20、出力比150°/40°=0.45−0.30=0.15であることから、木材燻焼の出力比は、木材燃焼の出力比に比べて小さいと言える。このように、煙の種類に応じて、複数の散乱角の出力比が相互に異なるので、本実施の形態で設定した第1散乱角θ1(θ1=40°)、第2散乱角θ2(θ2=50°)、及び第3散乱角θ3(θ3=150°)に基づいて、煙の種類を判別できることが確認された。
(煙感知器の電気的構成)
次に、煙感知器1の電気的構成について説明する。図7は、煙感知器1の電気的構成を概念的に示すブロック図である。煙感知器1は、投光部駆動回路20、第1受光部増幅回路21、第2受光部増幅回路22、第3受光部増幅回路23、発振部30、制御部40、記憶部50を備えて構成されている。
投光部駆動回路20は、投光部13を投光駆動するために、当該投光部13に電源を供給するための投光部駆動手段である。
第1受光部増幅回路21は、監視領域で散乱した投光部13の検出光が第1受光部14aによって受光されることで、当該第1受光部14aから出力された出力値を増幅して、制御部40へ出力するための第1受光部増幅手段である。
第2受光部増幅回路22は、監視領域で散乱した投光部13の検出光が第2受光部14bによって受光されることで、当該第2受光部14bから出力された出力値を増幅して、制御部40へ出力するための第2受光部増幅手段である。
第3受光部増幅回路23は、監視領域で散乱した投光部13の検出光が第3受光部14cによって受光されることで、当該第3受光部14cから出力された出力値を増幅して、制御部40へ出力するための第3受光部増幅手段である。
発振部30は、所定のタイミングで投光部13によって検出光を投光させるための基準信号を出力する発振手段である。
制御部40は、煙感知器1における各種の制御を行う制御手段である。この制御部40の具体的構成は任意であるが、例えば、記憶部50に記憶されたプログラムを呼出して解析実行するCPU(Central Processing Unit)として構成することができる。本実施の形態において、この制御部40は、投光タイミング切替部41、投光電流可変部42、補正部43、演算部44、閾値設定部45、ゲイン調整部46、煙種別判定部47、火災判定部48、及び、障害物判定部49を備えて構成されている。投光タイミング切替部41は、発振部30から出力される基準信号に基づいて、投光部13の投光のタイミングを段階的に切り替えるための投光タイミング切替手段である。投光電流可変部42は、投光部13の輝度を調整するための投光電流可変手段である。補正部43は、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cによって出力される出力値を補正するための補正手段である。演算部44は、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cによって出力された出力値を用いて所定の演算を行う演算手段である。閾値設定部45は、火災判定部48によって火災が発生したか否かを判定する閾値を設定するための閾値設定手段である。ゲイン調整部46は、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cの出力の感度を向上させるために、第1受光部増幅回路21、第2受光部増幅回路22、及び第3受光部増幅回路23のゲインを調整するためのゲイン調整手段である。煙種別判定部47は、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力された出力値に基づいて、監視領域で発生した煙の種別を判定する煙種別判定手段である。火災判定部48は、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力された出力値に基づいて、監視領域で火災が発生したか否かを判定する火災判定手段である。障害物判定部49は、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力される出力値に基づいて、監視領域に障害物が存在するか否かを判定する障害物判定手段である。
記憶部50は、制御部40による制御に必要なプログラム及び各種のデータ(例えば、火災発生の有無の判定に用いられる閾値等)を記憶する記憶手段である。この記憶部50の具体的な構成は任意であり、例えば、フラッシュメモリやEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)の如き不揮発性の記憶媒体を用いることができる。
(処理)
このように構成される煙感知器1によって実行される処理について以下説明する。この処理は、火災検知処理及び障害物処理に大別される。以下の各処理では、煙感知器1の電源は常時ONされており、記憶部50にて記憶されたプログラムに従って、各処理を常に実行することが可能となっているものとし、特記する主体を除いて制御部40にて処理が行われる。
(処理−火災検知処理)
最初に、火災検知処理について説明する。火災検知処理は、監視領域で発生した火災を検知する処理である。この処理は、煙種別処理及び火災発生処理に大別される。煙種別処理は、監視領域で発生した煙の種別を判定する処理であり、火災発生処理は、監視領域で火災が発生したか否かを判定する処理である。この火災検知処理では、煙種別処理が行われた後に(主に煙種別判定部47によって処理される)、火災発生処理が行われる(主に火災判定部48によって処理される)。図8は火災検知処理のフローチャートである。なお、以下の説明では、「ステップ」を「S」と略記する。
まず、監視領域で火災発生の疑いのある煙が発生しているか否かを判別するために、煙種別判定部47は、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cのうち、散乱角が最も小さい第1受光部14aから出力された出力値(以下、第1受光部14aの出力値A40)を監視する(SA1)。このとき、第1受光部14aは、発振部30から出力された基準信号に同期して、投光部駆動回路20から電源の供給を受けた投光部13によって監視領域に対して投光された検出光であって、当該監視領域の粒子によって散乱した検出光を受光し、第1受光部増幅回路21を介して出力値A40を出力する。ここで、第1受光部14aの出力値A40は第1受光部14aから第1受光部増幅回路21を介して出力されるが、これと同様に、第2受光部14bから出力される出力値(以下、第2受光部14bの出力値A50)は第2受光部14bから第2受光部増幅回路22を介して出力され、第3受光部14cから出力される出力値(以下、第3受光部14cの出力値A150)は第3受光部14cから第3受光部増幅回路23を介して出力される。なお、投光部13によって投光される検出光の投光のタイミングは、投光タイミング切替部41によって、発振部30から出力される基準信号に基づいて切り替えられることで、任意に変更できる。
ここで、SA1の処理にて、散乱角が最も小さい第1受光部14aに基づいて煙の監視を行う理由は、図5に示すように、火災時に発生する煙に関しては、散乱角が小さいほど、受光部14から出力される出力値が大きくなるからである。すなわち、散乱角が小さい受光部14ほど煙の検出精度は高いと言える。これより、本実施の形態では、第1散乱角θ1から第3散乱角θ3の出力値の大きさの関係が、第1散乱角θ1(θ1=40°)>第2散乱角θ2(θ2=50°)>第3散乱角θ3(θ3=150°)となるので、第1散乱角θ1である第1受光部14aに基づいて、SA1の処理を行う。
ただし、SA1の処理にて用いられる受光部14は、散乱角が最も小さい第1受光部14aに限られない。例えば、煙種別判定部47は、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cの各出力値を必要に応じて比較し、出力値が最も大きい受光部14を特定し、当該受光部14から出力された出力値を取得し、当該取得された出力値と記憶部50に記憶された所定値とを相互に比較することにより、監視領域で火災発生の疑いのある煙が発生したか否かを判定してもよい。これにより、煙感知器1は、煙の検出状況に応じて煙の検出精度が高い受光部14を用いて、煙の種類を判別することができる。なお、後述するSA5、SA9、SB5、及びSB9の処理にて用いられる受光部14は、上述した特定方法を用いて特定してもよい。本実施の形態では、後述するSA5、SA9、SB5、及びSB9の処理においても、第1受光部14aが用いられる。
第1受光部の出力値A40が所定値を上回った場合には(SA1、Yes)、監視領域で火災発生の疑いのある煙が発生していると考えられるので、次いで、煙種別判定部47は、発生した煙の種類を判別する処理を行う。例えば、煙種別判定部47は、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力された出力値に基づいて、監視領域で発生した煙が発炎火災時(例えば、木材の燃焼火災時)に発生する煙であるか否かを判別する処理を行う。本実施の形態では、二段階の判定を行っており、最初の判定では、第3受光部14cの出力値A150と第1受光部14aの出力値A40の出力比(以下、出力比A150/A40)に基づいて行い、次の判定では、第2受光部14bの出力値A50と第1受光部14aの出力値A40との出力比(以下、出力比A50/A40)と、第3受光部14cの出力値A150と第2受光部14bの出力値A50との出力比(以下、出力比A150/A50)の差に基づいて行う。
具体的には、最初の判定では、演算部44が出力比A150/A40を演算した後に、煙種別判定部47は、演算部44によって演算された出力比A150/A40が、0.40≦A150/A40≦0.55を満たすか否かを判定する(SA2)。ここで、SA2の判定値を0.40と0.55とした理由は、図6に示す各種煙の出力比150°/40°より、木材燃焼の出力比(=0.45)は要件を満たすが、木材燻焼の出力比(=0.30)及び粉塵の出力比(=0.60)は要件を満たさないようにして、木材燃焼以外の煙を排除するためである。そして、出力比A150/A40が、0.40≦A150/A40≦0.55を満たす場合には(SA2、Yes)、次の判定に進む。
続いて、次の判定では、演算部44が、出力比A50/A40と出力比A150/A50を演算し、さらに、出力比A50/A40と出力比A150/A50との差の絶対値を演算した後、煙種別判定部47は、出力比A50/A40と出力比A150/A50との差の絶対値が、|A50/A40−A150/A50|≦0.10を満たすか否かを判定する(SA3)。ここで、SA3の判定値を0.10とした理由は、図6に示す出力比50°/40°と出力比150°/50°との差の絶対値より、木材燃焼の差の絶対値(=0.05)は要件を満たすが、木材燻焼の差の絶対値(=0.15)は要件を満たさないようにして、木材燃焼以外の煙を排除するためである。
ここで、出力比A50/A40と出力比A150/A50との差の絶対値が、|A50/A40−A150/A50|≦0.10を満たす場合には(SA3、Yes)、監視領域で発生した煙が発炎火災による煙であると判別されるが、さらに監視領域で火災が実際に発生しているか否かを確認するために、火災判定部48は、第1受光部14aの出力値A40を監視する。本実施の形態では、補正部43が、第1受光部14aの出力値A40のbit値を3倍にした後に(SA4)、火災判定部48は、補正部43によって増幅された第1受光部14aの出力値A40が閾値設定部45にて設定された閾値を上回るか否かを判定する(SA5)。このSA4の処理において、第1受光部14aの出力値A40を補正する理由は、発炎火災時に発生する煙の煙量が発煙火災時に発生する煙の煙量に比べて少ないために、第1受光部14aの出力値A40が小さいので、SA5の発炎火災を判定するための閾値が後述するSA9の発煙火災を判定するための閾値と同じである場合に、発炎火災発生時の第1受光部14aの出力値A40が閾値を上回らない場合があるからである。
ここで、補正部43によって増幅された第1受光部14aの出力値A40が閾値設定部45にて設定された閾値を下回った場合には(SA5、No)、監視領域で発炎火災が発生していないので、補正部43が、SA4にて増幅させた第1受光部14aの出力値A40のbit値を元の値に戻した後に(SA6)、火災判定部48は、SA1の直前に戻る。一方、補正部43によって増幅された第1受光部14aの出力値A40が閾値設定部45にて設定された閾値を上回った場合には(SA5、Yes)、監視領域に発炎火災が発生していると考えられるので、火災判定部48は、監視領域又はそれ以外の領域に配置された図示しない受信機等に向けて発報信号を出力する(SA10)。これにて火災検知処理が終了する。なお、SA10の処理にて、図示しない受信機等に向けて発報信号を出力する際には、制御部40は、煙の種類を特定する信号を発報信号と合わせて出力してもよい。また、煙感知器1が火災発生時に警報音を鳴らす場合には、制御部40は、煙の種類に応じて警報音の種類を変更するように、制御してもよい。
一方、出力比A150/A40が、0.40≦A150/A40≦0.55を満たさない場合(SA2、No)、あるいは、出力比A50/A40と出力比A150/A50との差の絶対値が、|A50/A40−A150/A50|≦0.10を満たさない場合には(SA3、No)、監視領域で発炎火災時に発生する煙以外の煙が発生していると考えられるので、さらに、煙種別判定部47は、監視領域で発生した煙が発煙火災時(例えば、木材の燻焼火災時)に発生する煙であるか否かを判別する処理を行う。本実施の形態では、二段階の判定を行っており、最初の判定では、出力比A150/A40に基づいて発煙火災時に発生する煙の判定を行い、次の判定では、出力比A150/A50に基づいて発煙火災時に発生する煙の判定を行う。
具体的には、最初の判定では、煙種別判定部47は、出力比A150/A40が、A150/A40<0.40を満たすか否かを判定する(SA7)。ここで、SA7の判定値を0.40とした理由は、図6に示す出力比150°/40°より、木材燻焼の出力比(=0.30)は要件を満たし、木材燃焼の出力比(=0.45)や粉塵の出力比(=0.60)は要件を満たさないようにすることで、木材燻焼以外の煙を排除するためである。そして、出力比A150/A40が、A150/A40<0.40を満たす場合には(SA7、Yes)、次の判定に進む。
続いて、次の判定では、煙種別判定部47は、出力比A150/A50が、A150/A50<0.80を満たすか否かを判定する(SA8)。ここで、SA8の判定値を0.80とした理由は、図6に示す出力比150°/50°より、木材燻焼の出力比(=0.45)は要件を満たし、粉塵の出力比(=0.80)は要件を満たさないようにすることで、木材燻焼以外の煙を排除するためである。
ここで、出力比A150/A40が、A150/A40<0.40を満たさない場合(SA7、No)、又は、出力比A150/A50が、A150/A50<0.80を満たさない場合には(SA8、No)、監視領域で火災発生に関係しない煙(例えば、調理の煙やバスルームの湯気等)が発生していると考えられるので、煙種別判定部47は、SA1の直前に戻る。
一方、出力比A150/A50が、A150/A50<0.80を満たす場合には(SA8、Yes)、監視領域で発生した煙が発煙火災時に発生する煙であると判別されるが、さらに監視領域で火災が実際に発生しているか否かを確認するために、火災判定部48は、第1受光部14aの出力値A40を監視する。本実施の形態では、火災判定部48は、第1受光部14aの出力値A40が閾値設定部45にて設定された閾値を上回るか否かを判定する(SA9)。ここで、第1受光部14aの出力値A40が閾値設定部45にて設定された閾値を下回った場合には(SA9、No)、監視領域で発煙火災が発生していないので、火災判定部48は、SA1の直前に戻る。一方、第1受光部14aの出力値A40が閾値設定部45にて設定された閾値を上回った場合には(SA9、Yes),監視領域に発煙火災が発生していると考えられることから、火災判定部48が、監視領域又はそれ以外の領域に配置された図示しない受信機等に向けて発報信号を出力する(SA10)。これにて火災検知処理が終了する。なお、SA9の処理において、SA5の処理のように、補正部43によって増幅された第1受光部14aの出力値A40を用いない理由は、発煙火災時に発生する煙の煙量が発炎火災時に発生する煙の煙量に比べて多いために、第1受光部14aの出力値A40が大きいので、SA9の発煙火災を判定するための閾値がSA5の発炎火災を判定するための閾値と同じである場合に、閾値を補正しなくても、発煙火災発生時の第1受光部14aの出力値A40が閾値を上回るからである。
(処理−障害物処理)
次に、障害物処理について説明する。この処理は、監視領域に障害物が存在するか否かを判定するための処理である。図9は障害物処理のフローチャートである。
最初に、監視領域に障害物が存在するか否かを判別するために、障害物判定部49は、第1受光部14aの出力値A40、第2受光部14bの出力値A50、及び第3受光部14cの出力値A150を監視する。本実施の形態では、第1受光部14a、第2受光部14b、又は第3受光部14cから出力される出力値がノイズ等によって増強されることにより、障害物が存在すると誤認される場合があることから、障害物の検出ミスを防止するために、障害物が存在するか否かを判別する処理を繰り返す。まず、以降の処理に使用する変数の初期化を行うために、処理の繰返し回数m=0と初期化する(SB1)。次いで、演算部44が、第1受光部14aの出力値A40、第2受光部14bの出力値A50、及び第3受光部14cの出力値A150の合計値を演算した後に、障害物判定部49は、演算部44によって演算された合計値が、A40+A50+A150>600を満たすか否かを判定する(SB2)。ここで、SB2の判定値を600とした理由は、第1受光部14aの出力値A40、第2受光部14bの出力値A50、及び第3受光部14cの出力値A150の合計値が最大出力に近似したときに障害物が存在すると判定する場合に、1つの受光部14の最大出力が255ビットとすると、3つの受光部14の最大出力の合計値が765ビットとなるため、この合計値に近い値(ここでは、600ビット)で障害物が存在するか否かを判定するためである。
ここで、第1受光部14aの出力値A40、第2受光部14bの出力値A50、及び第3受光部14cの出力値A150の合計値が、A40+A50+A150>600を満たす場合には(SB2、Yes)、監視領域に障害物が存在する疑いがあるとして、障害物判定部49は、繰返し回数mを1つ増分することにより、当該繰返し回数mを更新する(SB3)。本実施の形態では、障害物判定部49は、繰返し回数m=0+1=1とする(SB3)。そして、障害物判定部49は、SB3にて更新した繰返し回数mを監視し(SB4)、繰返し回数mが10回を超えるまで、SB2及びSB3の処理を繰り返す。
一方、第1受光部14aの出力値A40、第2受光部14bの出力値A50、及び第3受光部14cの出力値A150の合計値が、A40+A50+A150>600を満たさない場合には(SB2、No)、さらに、第1受光部14a、第2受光部14b、又は第3受光部14bの受光軸と投光部13の投光軸とのなす角度が最も小さい第1受光部14aの出力値に基づいて、監視領域に障害物が存在するか否かを判定するために、障害物判定部49は、第1受光部14aの出力値A40を監視する。本実施の形態では、障害物判定部49は、第1検出部14aが検出光を受光してから所定時間以内に(ここでは、5sec以内とする)、第1受光部14aの出力値A40が、A40>133を満たすか否かを判定する(SB5)。ここで、所定時間以内の第1受光部14aの出力値A40を用いて、SB5の処理を行う理由は、障害物の方が煙に比べて検出光を散乱しやすいために、障害物に対する出力値の時間当たりの上昇率が、煙に対する出力値の時間当たりの上昇率に比べて高くなることを利用して、障害物に対する出力値と、煙に対する出力値とを区別するためである。また、SB5の判定値を133とした理由は、第1受光部14aの出力値A40がノイズ等によって増加している場合であっても、当該煙感知器1が飽和せずに最大煙感度まで煙を検出することが可能になることを判定するように決定されている。すなわち、煙感知器1が飽和する時の出力値A40のビット値=255ビットであり、一般的な煙感知器1の最大煙感度が17%/mであり、かつ、ここでは煙濃度が1%/m増加する毎に出力値A40が7.2ビット増加することから、SB5の判定値=煙感知器1が飽和する時のビット値−煙濃度17%/m検出時のビット上昇分=255ビット−122(≒17×7.2)ビット=133ビットとなる。
ここで、SB3にて更新した繰返し回数mが10回を超える場合(SB4、Yes)、又は、第1受光部14aの出力値A40が、第1検出部14aが検出光を受光してから5sec以内に、A40>133を満たす場合には(SB5、Yes)、監視領域に障害物が存在する疑いがあると考えられるので、さらに当該障害物が確実に存在することを確認するために、障害物判定部49は、投光部13の輝度を通常の状態よりも下げて、監視領域に障害物が存在するか否かを判別する処理を再度行う。本実施の形態では、投光部13の輝度が通常の状態であるため(SB6、No)、投光電流可変部42は、投光部13の輝度を通常の状態の1/2倍にし、ゲイン調整部46は、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cのゲインを通常の状態の2倍にする(SB7)。ただし、ここで示すゲインの対象は、障害物の所定状態を基準とした場合の変化分のみである。その後、障害物判定部49は、SB1の直前に戻る。ここで、投光部13の輝度を通常の状態の1/2倍にする理由は、投光部13の輝度が通常の状態の場合に、SB2及びSB5より、障害物に対する第1受光部14aの出力値A40、第2受光部14bの出力値A50、及び第3受光部14cの出力値A150が飽和する可能性があるので、これら出力値A40、A50、A150を飽和しないレベルに低下させるためである。
そして再度SB3にて更新した繰返し回数mが10回を超える場合(SB4、Yes)、又は、第1受光部14aの出力値A40が、第1検出部14aが検出光を受光してから5sec以内に、A40>133を満たす場合には(SB5、Yes)、監視領域に障害物が確実に存在すると考えられることから、1回目のSB6の処理にて投光電流可変部42が投光部13の輝度が変えられているので(SB6、Yes)、補正部43は、第1受光部14aの出力値A40、第2受光部14bの出力値A50、及び第3受光部14cの出力値A150のbit値を1/4倍にする(SB8)。ここで、補正部43が第1受光部14aの出力値A40、第2受光部14bの出力値A50、及び第3受光部14cの出力値A150のbit値を1/4倍にする理由は、障害物による第1受光部14aの出力値A40、第2受光部14bの出力値A50、及び第3受光部14cの出力値A150のノイズを低減するためである。
一方、第1受光部14aの出力値A40が、第1検出部14aが検出光を受光してから5sec以内に、A40>133を満たさない場合には(SB5、No)、監視領域に障害物が存在しないと考えられるので、火災判定部48は、補正されていない第1受光部14aの出力値A40の出力値を、閾値設定部45にて設定された閾値にて判定することとし(SB9)、SB1の直前に戻る。
(効果)
このように本実施の形態によれば、煙種別判定部47が、一つの投光部13に対して異なる位置に配置された第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力された出力値であって、監視領域で散乱した検出光に対して出力された出力値に基づいて煙の種別を判定するので、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cによって同じタイミングで投光部13の検出光が受光されることにより、監視領域で発生した全く同じ煙に対して第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力された出力値に基づいて煙の種別を判定することでき、正確に煙の種類を判別することができる。
また、煙種別判定部47が、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力された出力値の相互間の比に基づいて煙の種別を判定するので、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力される出力値の大きさにとらわれずに、発炎火災時の煙又は発煙火災時の煙を判定することができ、一層正確に煙の種類を判別することができる。
また、煙種別判定部47が、第1受光部14a、第2受光部14b、又は第3受光部14bの受光軸と投光部13の投光軸とのなす角度が最も小さい第1受光部14aの出力値A40に基づいて、煙の種別の判定を行うか否かを判定するので、検出光が散乱しづらい煙であっても、煙を精度良く検出可能な第1受光部14aを用いて煙の種別の判定を行うか否かを判定でき、正確かつ迅速に煙の種類を判別することができる。
また、火災判定部48が、第1受光部14a、第2受光部14b、又は第3受光部14bの受光軸と投光部13の投光軸とのなす角度が最も小さい第1受光部14aの出力値A40に基づいて、火災が発生したか否かを判定するので、検出光が散乱しづらい煙であっても、煙を精度良く検出可能な第1受光部14aを用いて火災が発生したか否かを判定することができ、正確かつ迅速に火災を検出することができる。
また、火災判定部48が、煙種別判定部47によって発炎火災時の煙であると判定された場合に、第1受光部14aの出力値A40を補正するので、各種別ごとの煙の特性に応じて、第1受光部14aの出力値A40を補正することができ、さらに正確に火災を検出することができる。
また、障害物判定部49が、一つの投光部13に対して異なる位置に配置された第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力された出力値であって、監視領域で散乱した検出光に対して出力された出力値に基づいて障害物が存在するか否かを判定するので、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cによって同じタイミングで投光部13の検出光受光されることにより、全く同じ障害物に対して第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力された出力値に基づいて、障害物が存在するか否かを判定することができ、正確に障害物を検出することができる。
また、障害物判定部49が、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力された出力値の合計値に基づいて、監視領域に障害物が存在するか否かを判定するので、第1受光部14a、第2受光部14b、及び第3受光部14cから出力された出力値を統合して、障害物が存在するか否かを判定することができ、一層正確に障害物を検出することができる。
また、障害物判定部49が、第1受光部14a、第2受光部14b、又は第3受光部14cの受光軸と投光部13の投光軸とのなす角度が最も小さい第1受光部14aの出力値A40に基づいて、障害物が存在するか否かを判定するので、検出光が散乱しづらい障害物であっても、障害物を精度良く検出可能な第1受光部14aを用いて障害物が存在するか否かを判定でき、正確かつ迅速に障害物を検出することができる。
〔本実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成できる。例えば、煙感知器1から受信機にアナログ出力値を出力し、受信機側で煙の種別判定や火災発生の判定を行ってもよい。この場合には、本実施の形態で説明した煙感知器1の制御部40や記憶部50の全部又は一部を、受信機に備えて構成してもよい。
(投光タイミング切替部について)
本実施の形態では、投光タイミング切替部41は、投光部13によって投光される検出光の投光のタイミングを任意に切り替えることができるが、例えば、投光タイミング切替部41は、処理の内容に応じて投光のタイミングを切り替えてもよい。例えば、火災検知処理において、第1受光部14aの出力値A40が所定値を下回るまでは(SA1、No)、投光部13が5secにつき1回検出光を投光し、第1受光部14aの出力値A40が所定値を上回った後は(SA1、Yes)、投光部13が2secにつき1回検出光を投光するように、投光タイミング切替部41は投光のタイミングを切り替えてもよい。
(火災検知処理について)
本実施の形態では、SA2からSA5の処理は、発炎火災の判別とその火災発生の判定を行う処理であり、これら処理の詳細は省略するが、このうちのSA4の処理において、補正部43が第1受光部14aの出力値A40を3倍にすると説明したが、煙種別判定部47よって判定された煙の種別に基づいて、監視領域で火災が発生したか否かを判定する判定基準を変更してもよい。
例えば、図10は変形例に係る火災検知処理のフローチャートである。この処理において、図10に示すSC2からSC5の処理は、図8のSA2からSA5の処理と同じであるためにその説明は省略する。このSC4の処理において、閾値設定部45は、第1受光部14aの出力値A40を判定する閾値を1/3倍に設定してもよい。あるいは、閾値設定部45は、SC5の処理にて用いられる閾値と、SC7の処理にて用いられる閾値とを、相互に別個に設定するようにして、SC4の処理を省略してもよい。
なお、図8から図10に示した処理における各工程は、特記した場合を除き、任意に変更可能である。例えば、図8の処理では、SA7及びSA8にて発煙火災の判別を行った後に、SA9にて火災発生の判定を行っているが、図10の処理のように、SC7の処理にて火災発生の判定を行った後に、SC8及びSC9の処理にて発煙火災の判別を行ってもよい。
1 煙感知器
10 感知器本体
11 ホルダ
11a、11b、11c、11d 開口部
11e 透明カバー
12 回路基板
13 投光部
14 受光部
14a 第1受光部
14b 第2受光部
14c 第3受光部
15 検知空間
20 投光部駆動回路
21 第1受光部増幅回路
22 第2受光部増幅回路
23 第3受光部増幅回路
30 発振部
40 制御部
41 投光タイミング切替部
42 投光電流可変部
43 補正部
44 演算部
45 閾値設定部
46 ゲイン調整部
47 煙種別判定部
48 火災判定部
49 障害物判定部
50 記憶部

Claims (12)

  1. 監視領域に対して検出光を投光する投光手段と、
    前記監視領域に存在する粒子によって、散乱された前記検出光を同じタイミングで受光する複数の受光手段であって、当該受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度が各々異なるように配置された複数の受光手段と、
    前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定する煙種別判定手段と、
    前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する火災判定手段と、
    前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する障害物判定手段と、を備え、
    前記煙種別判定手段は、前記複数の受光手段から出力された出力値の相互間の比に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定し、
    前記障害物判定手段は、前記複数の受光手段から出力された出力値の合計値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する、
    煙感知システム。
  2. 前記煙種別判定手段は、前記複数の受光手段のうち、出力値が最も大きい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別の判定を行うか否かを判定する、
    請求項1に記載の煙感知システム。
  3. 前記火災判定手段は、前記複数の受光手段のうち、出力値が最も大きい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する、
    請求項1又は2に記載の煙感知システム。
  4. 前記煙種別判定手段は、前記複数の受光手段のうち、当該受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度が最も小さい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別の判定を行うか否かを判定する、
    請求項1に記載の煙感知システム。
  5. 前記火災判定手段は、前記複数の受光手段のうち、当該受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度が最も小さい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する、
    請求項1又は4に記載の煙感知システム。
  6. 前記火災判定手段は、前記煙種別判定手段によって判定された前記煙の種別に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する判定基準を変更する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の煙感知システム。
  7. 前記火災判定手段は、前記煙種別判定手段によって判定された前記煙の種別に基づいて、前記受光手段から出力された出力値を補正する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の煙感知システム。
  8. 前記障害物判定手段は、前記複数の受光手段のうち、出力値が最も大きい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の煙感知システム。
  9. 前記障害物判定手段は、前記複数の受光手段のうち、当該受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度が最も小さい受光手段の出力値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の煙感知システム。
  10. 前記複数の受光手段のうち少なくとも1つの受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度の範囲が、150°〜160°の範囲である、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の煙感知システム。
  11. 監視領域に対して検出光を投光する投光手段と、
    前記監視領域に存在する粒子によって、散乱された前記検出光を同じタイミングで受光する複数の受光手段であって、当該受光手段の受光軸と前記投光手段の投光軸とのなす角度が各々異なるように配置された複数の受光手段と、
    前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定する煙種別判定手段と、
    前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する火災判定手段と、
    前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する障害物判定手段と、を備え、
    前記煙種別判定手段は、前記複数の受光手段から出力された出力値の相互間の比に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定し、
    前記障害物判定手段は、前記複数の受光手段から出力された出力値の合計値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する、
    煙感知器。
  12. 監視領域に対して検出光を投光する投光手段と、前記監視領域に存在する粒子によって、散乱された前記検出光を同じタイミングで受光する複数の受光手段とを備えた煙感知器から出力された出力値を受信する受信機であって、
    前記煙感知器から受信した出力値に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定する煙種別判定手段と、
    前記煙感知器から受信した出力値に基づいて、前記監視領域で火災が発生したか否かを判定する火災判定手段と、
    前記複数の受光手段から出力された出力値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する障害物判定手段と、を備え、
    前記煙種別判定手段は、前記煙感知器から受信した出力値の相互間の比に基づいて、前記監視領域で発生した煙の種別を判定し、
    前記障害物判定手段は、前記複数の受光手段から出力された出力値の合計値に基づいて、前記監視領域に障害物が存在するか否かを判定する、
    受信機。
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