JP2020004162A - 光電式煙感知器 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、光電式煙感知器に於いて、
検煙空間に向け、第1波長の光と第1波長とは異なる第2波長の光を個別に発する発光素子と、
発光素子から発せられる光を直接受光しない位置に設けられ、第1波長及び第2波長の双方の感度をもつ受光素子と、
発光素子に対向した位置に配置され、第1波長又は第2波長の光を反射する反射鏡と、
を備えたことを特徴とする。
発光素子の光軸と受光素子の光軸が30°〜70°の範囲の所定角度で交差するように配置され、
反射鏡は第1波長の光のみを反射し、
発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角を110°〜150°の範囲に定め、反射鏡と受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角を30°〜70°の範囲に定める。
検煙部構造1にあっては、受光素子で受光された、発光素子から発せられた第1波長の光による煙の散乱光量と反射鏡で反射された第1波長の光による煙の散乱光量との合計散乱光量の受光出力と、発光素子から発せられた第2波長の光による煙の散乱光量の受光出力とを比較することにより、煙の種類を識別し、煙の種類に応じた判断基準により火災判断を行う。
発光素子の光軸と受光素子の光軸が110°〜150°の範囲の所定角度で交差するように配置され、
反射鏡は第2波長の光のみを反射し、
発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角を30°〜70°の範囲に定め、反射鏡と受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角を110°〜150°の範囲に定める。
検煙部構造2にあっては、受光素子で受光された、発光素子から発せられた第1波長の光による煙の散乱光量の受光出力と、発光素子から発せられた第2波長の光による煙の散乱光量と反射鏡で反射された第2波長の光による煙の散乱光量との合計散乱光量の受光出力とを比較することにより、煙の種類を識別し、煙の種類に応じた判断基準により火災判断を行う。
発光素子から発せられる第1波長に対し、第2波長を短くする。例えば、発光素子から発せられる第1波長の中心波長を800nm以上に定め、第2波長の中心波長を600nm以下に定める。
反射鏡をダイクロイックミラーとする。
発光素子を、第1波長の光を発する第1発光チップと第2波長の光を発する第2発光チップを備え、第1波長と第2波長の光を間欠的に発する2色LEDとする。
通常の監視状態では、発光素子から第1波長の光を発するように駆動し、受光素子から所定の閾値以上又は閾値を超える受光出力が得られた際に、発光素子から第2波長の光を発するように駆動する。
本発明は、光電式煙感知器に於いて、検煙空間に向け、第1波長の光と第1波長とは異なる第2波長の光を個別に発する発光素子と、発光素子から発せられる光を直接受光しない位置に設けられ、第1波長及び第2波長の双方の感度をもつ受光素子と、発光素子に対向した位置に配置され、第1波長又は第2波長の光を反射する反射鏡とを備えたため、検煙空間に対する発光素子からの光軸が1本となり、光が照射される範囲が限定され、粉塵や結露による内部反射光が低減して非火災報が抑制され、構造も簡単になることでコストも低減できる。
また、検煙部構造1にあっては、発光素子の光軸と受光素子の光軸が30°〜70°の範囲の所定角度で交差するように配置され、反射鏡は第1波長の光のみを反射し、発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角を110°〜150°の範囲に定め、反射鏡と受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角を30°〜70°の範囲に定められ、更に、受光素子で受光された、発光素子から発せられた第1波長の光による煙の散乱光量と反射鏡で反射された第1波長の光による煙の散乱光量との合計散乱光量の受光出力と、発光素子から発せられた第2波長の光による煙の散乱光量の受光出力とを比較することにより、煙の種類を識別し、煙の種類に応じた判断基準により火災判断を行うようにしたため、発光素子から発した第1波長の光については、発光素子からの第1波長の散乱光と反射鏡で反射した第1波長の散乱光よる散乱角を異ならせた第1波長の合成散乱光を受光素子で受光し、発光素子からの第2波長の光については、第1波長の光に対し散乱角を異ならせた第2波長の散乱光を受光素子で受光することで、煙の種類による散乱特性の相違を作り出し、同時に発光素子から発する光の波長を異ならせることで波長に起因した散乱特性の相違を作り出し、この散乱角の相違と波長の相違の相乗効果によって煙の種類による散乱光の光強度に顕著な差を持たせることで煙の識別確度を高め、火災による煙から燻焼と燃焼を識別することにより、以降の火災対応、制御が異なり、更に、湯気やタバコは白煙よりもさらに大きな粒子である場合が多いことで、非火災要因として識別することにより、調理の湯気やタバコの煙による非火災報を確実に防止できる。
また、検煙部構造2にあっては、発光素子の光軸と受光素子の光軸が110°〜150°の範囲の所定角度で交差するように配置され、反射鏡は第2波長の光のみを反射し、発光素子と受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角を30°〜70°の範囲に定め、反射鏡と受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角を110°〜150°の範囲に定め、更に、受光素子で受光された、発光素子から発せられた第1波長の光による煙の散乱光量の受光出力と、発光素子から発せられた第2波長の光による煙の散乱光量と反射鏡で反射された第2波長の光による煙の散乱光量との合計散乱光量の受光出力とを比較することにより、煙の種類を識別し、煙の種類に応じた判断基準により火災判断を行うようにしたため、発光素子からの第1波長の光については、第2波長の光に対し散乱角を異ならせた第1波長の散乱光を受光素子で受光し、発光素子から発した第2波長の光については、発光素子からの第2波長の散乱光と反射鏡で反射した第2波長の散乱光との合成散乱光を受光素子で受光することで、煙の種類による散乱特性の相違を作り出し、同時に発光素子から発する光の波長を異ならせることで波長に起因した散乱特性の相違を作り出し、この散乱角の相違と波長の相違の相乗効果によって煙の種類による散乱光の光強度に顕著な差を持たせることで煙の識別確度を高め、調理の湯気やタバコの煙による非火災報を防止し、更に火災による煙についても黒煙火災と白煙火災といった燃焼物の種類を確実に識別することができる。
また、発光素子から発せられる第1波長に対し、第2波長を短くし、例えば、発光素子から発せられる第1波長の中心波長を800nm以上に定め、第2波長の中心波長を600nm以下に定めるようにしたため、発光素子から発する光の波長を十分に異ならせることで波長に起因した散乱特性の相違を作り出し、煙の種類による散乱光の光強度に顕著な差を持たせることができる。
また、反射鏡をダイクロイックミラーとしたため、誘電体の多層膜などの薄膜を鏡面に形成させることで、発光素子からの第1波長又は第2波長の光を効率よく反射して仮想的な発光素子として利用できる。また、反射により光量を確保できるため、反射する波長の発光量が従来より少なくて済み、省電力化できる。
また、発光素子を、第1波長の光を発する第1発光チップと第2波長の光を発する第2発光チップを備え、第1波長と第2波長の光を間欠的に発する2色LEDとしたため、第1発光チップと第2発光チップは個別に駆動することができ、これにより第1波長の光と第2波長の光を間欠的に発することができる。また、2色LEDを使用したことで、波長の異なるLEDを2個配置した場合に比べ、部品点数の低減と省スペース化及び省電力化を図ることができる。
また、通常の監視状態では、発光素子から第1波長の光を発するように駆動し、受光素子から所定の閾値以上又は閾値を超える受光出力が得られた際に、発光素子から第2波長の光を発するように駆動するようにしたため、通常の監視状態での消費電力を低減できる。
図1は本発明による光電式煙感知器の回路構成を示したブロック図である。図1に示すように、本実施形態の光電式煙感知器10は、CPU、メモリ及び各種の入出力ポートを備えたコンピュータ回路で構成される制御部12、S端子とSC端子に接続された伝送線11a,11bを介して火災受信機との間で信号を送受信する伝送部14、伝送線11a,11bを介して供給された電源電圧を所定の安定化電圧に変換して出力する電源部15、発光駆動部16、検煙部18、増幅回路部28で構成される。
図2は図1における検煙部の構造の第1実施形態を示した説明図であり、発光素子20と受光素子26の交差角θ2を90°以下とした場合である。
図1に示した制御部12は、通常の監視状態では、発光駆動部16に指示して発光素子20の第1発光チップ22を所定周期で間欠駆動することで、第1波長λ1の光を発し、第1波長λ1による後方散乱光とダイクロイックミラー30の反射による前方散乱光の和となる合成散乱光が受光素子26で受光され、これに対応して増幅回路部28から出力される受光出力A1を検出しており、受光出力A1が所定の煙濃度、例えば注意警報を必要とする煙濃度に対応した閾値Ath以上となったことを判別すると、受光出力A1をメモリに記憶する。
図3は綿灯芯とケロシンを燃焼した場合の煙に対する図2の検煙部構造により検出された受光出力とその比率を示した説明図であり、燻焼煙となる白煙と燃焼煙となる黒煙を識別するため、その代表サンプルとして綿灯芯とケロシンを選んでいる。
図4は図2の検煙部構造を用いた図1の回路ブロックによる火災感知制御を示したフローチャートであり、制御部12による制御動作となる。
図5は図1における検煙部の構造の第2実施形態を示した説明図であり、発光素子20と受光素子26の交差角θ2を90°以上とした場合である。
図6は綿灯芯とケロシンを燃焼した場合の煙に対する図5の検煙部構造により検出された受光出力とその比率を示した説明図である。
(発光素子の駆動制御)
上記の実施形態は、発光素子20から間欠的に第1波長λ1の光を発して受光出力A1を検出し、受光出力A1が閾値以上の場合に第2波長λ2を発して受光出力A2を検出して煙の種類を識別しているが、所定周期毎に、発光素子20から第1波長λ1の光と第2波長λ2の光を時間をずらして発して受光出力A1,A2を検出して煙の種類を識別するようにしても良い。
上記の実施形態では、散乱角θ1を150°又は30°とした例を挙げているが、散乱角θ1は光電式煙感知器の要求仕様に合わせて適宜選択することができる。例えば感知器の大きさを小さくしたければ、散乱角θ1を小さくして検煙部18の幅を狭くすることができる。ただし、散乱角θ1が小さくなることに伴い、発光素子20からの光線が受光素子26に直接入射したり、検煙部18の壁面での反射光が受光素子26に入射する可能性があり、検煙部18の内部反射光対策が必要となる。
また、本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
11a,11b:伝送線
12:制御部
14:伝送部
15:電源部
16:発光駆動部
18:検煙部
20:発光素子
20a,26a:光軸
22:第1発光チップ
24:第2発光チップ
26:受光素子
28:増幅回路部
30:ダイクロイックミラー
Claims (10)
- 検煙空間に向け、第1波長の光と前記第1波長とは異なる第2波長の光を個別に発する発光素子と、
前記発光素子から発せられる光を直接受光しない位置に設けられ、前記第1波長及び前記第2波長の双方の感度をもつ受光素子と、
前記発光素子に対向した位置に配置され、前記第1波長又は前記第2波長の光を反射する反射鏡と、
を備えたことを特徴とする光電式煙感知器。
- 請求項1記載の光電式煙感知器に於いて、
前記発光素子の光軸と前記受光素子の光軸が30°〜70°の範囲の所定角度で交差するように配置され、
前記反射鏡は前記第1波長の光のみを反射し、
前記発光素子と前記受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角を110°〜150°の範囲に定め、前記反射鏡と前記受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角を30°〜70°の範囲に定めたことを特徴とする光電式煙感知器。
- 請求項2記載の光電式煙感知器に於いて、
前記受光素子で受光された、前記発光素子から発せられた前記第1波長の光による煙の散乱光量と前記反射鏡で反射された前記第1波長の光による煙の散乱光量との合計散乱光量の受光出力と、前記発光素子から発せられた前記第2波長の光による煙の散乱光量の受光出力とを比較することにより、煙の種類を識別し、煙の種類に応じた判断基準により火災判断を行うことを特徴とする光電式煙感知器。
- 請求項1記載の光電式煙感知器に於いて、
前記発光素子の光軸と前記受光素子の光軸が110°〜150°の範囲の所定角度で交差するように配置され、
前記反射鏡は前記第2波長の光のみを反射し、
前記発光素子と前記受光素子の光軸の交差で構成される第1散乱角を30°〜70°の範囲に定め、前記反射鏡と前記受光素子の光軸の交差で構成される第2散乱角を110°〜150°の範囲に定めたことを特徴とする光電式煙感知器。
- 請求項4記載の光電式煙感知器に於いて、
前記受光素子で受光された、前記発光素子から発せられた前記第1波長の光による煙の散乱光量の受光出力と、前記発光素子から発せられた前記第2波長の光による煙の散乱光量と前記反射鏡で反射された前記第2波長の光による煙の散乱光量との合計散乱光量の受光出力とを比較することにより、煙の種類を識別し、煙の種類に応じた判断基準により火災判断を行うことを特徴とする光電式煙感知器。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の光電式煙感知器に於いて、
前記発光素子から発せられる前記第1波長に対し、前記第2波長を短くしたことを特徴とする光電式煙感知器。
- 請求項6記載の光電式煙感知器に於いて、
前記発光素子から発せられる前記第1波長の中心波長を800nm以上に定め、前記第2波長の中心波長を600nm以下に定めたことを特徴とする光電式煙感知器。
- 請求項1乃至7の何れかに記載の光電式煙感知器に於いて、前記反射鏡をダイクロイックミラーとしたことを特徴とする光電式煙感知器。
- 請求項1乃至8の何れかに記載の光電式煙感知器に於いて、
前記発光素子を、前記第1波長の光を発する第1発光チップと前記第2波長の光を発する第2発光チップを備え、前記第1波長と前記第2波長の光を間欠的に発する2色発光ダイオードとしたことを特徴とする光電式煙感知器。
- 請求項1乃至9の何れかに記載の光電式煙感知器に於いて、通常の監視状態では、前記発光素子から前記第1波長の光を発するように駆動し、前記受光素子から所定の閾値以上又は前記閾値を超える受光出力が得られた際に、前記発光素子から前記第2波長の光を発するように駆動することを特徴とする光電式煙感知器。
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---|---|---|---|
JP2018124036A JP7150497B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 光電式煙感知器 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018124036A Active JP7150497B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 光電式煙感知器 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57794A (en) * | 1980-05-31 | 1982-01-05 | Matsushita Electric Works Ltd | Scattered light smode sensor |
US4857895A (en) * | 1987-08-31 | 1989-08-15 | Kaprelian Edward K | Combined scatter and light obscuration smoke detector |
JPH1123458A (ja) * | 1997-05-08 | 1999-01-29 | Nittan Co Ltd | 煙感知器および監視制御システム |
JP2004325211A (ja) * | 2003-04-24 | 2004-11-18 | Hochiki Corp | 散乱光式煙感知器 |
-
2018
- 2018-06-29 JP JP2018124036A patent/JP7150497B2/ja active Active
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