JP2004324751A - ベルト式無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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    • F16H2342/04Calibrating engagement of friction elements
    • F16H2342/044Torque transmitting capability

Abstract

【課題】プライマリプーリ油圧とセカンダリプーリ油圧を独立に制御可能なベルト式無段変速機の変速油圧装置において、変速比が大きく変化する場合であっても高油圧を必要とすることなく、素早く変速を達成可能なベルト式無段変速機の変速油圧装置を提供すること。
【解決手段】プライマリプーリ油圧とセカンダリプーリ油圧を独立に制御可能なベルト式無段変速機の変速制御装置において、変速制御手段に、プライマリ側可動プーリの推力を演算するプライマリ推力演算部と、セカンダリ側可動プーリの推力を演算するセカンダリ推力演算部と、演算されたプライマリ推力とセカンダリ推力のうち、大きい方の推力を選択する推力選択部と、選択された推力を、クランプ室の受圧面積と選択された側のシリンダ室の受圧面積との和で除した値をクランプ室圧として設定するクランプ室圧設定部とを設けた。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルト式無段変速機の変速油圧装置に関し、特にプライマリプーリ油圧とセカンダリプーリ油圧を独立に制御する変速油圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機の変速油圧装置として、例えば特許文献1に記載の記述が知られている。この公報に記載の技術では、プライマリプーリ油圧制御用の制御弁と、セカンダリプーリ油圧制御用の制御弁の二つを備え、プライマリプーリの必要圧とセカンダリプーリの必要圧を独立に制御することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−32916号公報(第6頁、左側中段参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、下記に示す問題があった。すなわち、変速時に高めに設定する必要のあるプーリ側の油圧は、他方のプーリ圧をベースにし、それ以上の油圧にしなければ変速に必要な差推力がでない。ここで、プーリ比がオーバードライブ側からキックダウン等により最low側に変速する場合を想定する。
【0005】
図6(a)は従来技術におけるダウンシフト変速時におけるプライマリプーリ油圧とセカンダリプーリ油圧の変化を表すタイムチャートである。図6(a)に示すように、プーリ比がオーバードライブ状態にあるときは、プライマリプーリ油圧がセカンダリプーリ油圧よりも高い状態にある。このとき、アクセルが踏み込まれ、キックダウン変速指令が出力されるとベルト滑りが発生しないように、プライマリプーリ油圧がオーバードライブ状態よりも高い油圧に設定される。更に、セカンダリプーリ油圧は、変速を進行させるために高く設定されたプライマリプーリ油圧よりも更に高い油圧を設定し、差推力を確保することで、始めて最low変速を達成することができる。よって、高油圧を発生可能なポンプが必要となり、また、ポンプロスも多くなるという問題があった。
【0006】
本発明は、上述のような問題点に着目してなされたもので、プライマリプーリ油圧とセカンダリプーリ油圧を独立に制御可能なベルト式無段変速機の変速油圧装置において、変速比が大きく変化する場合であっても高油圧を必要とすることなく、素早く変速を達成可能なベルト式無段変速機の変速油圧装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、プライマリプーリと、セカンダリプーリと、各プーリに掛け渡されたベルトとを備え、前記各プーリの溝幅を変更することで、無段階に変速可能なベルト式無段変速機であって、前記各プーリの溝幅を変更する可動プーリに推力を発生させる可動プーリピストン室を、ベルトのクランプ力発生用のクランプ室と、変速時における差推力発生用のシリンダ室とを有する二重ピストン構造とし、前記クランプ室の受圧面積をプライマリ側とセカンダリ側で同一とすると共に、前記各クランプ室を連通する連通路と、前記シリンダ室の油圧を調圧する変速用調圧弁と、油圧源と前記連通路との間に設けられ、クランプ室圧を調圧するクランプ用調圧弁と、検出された走行状態に応じて前記変速用調圧弁及び前記クランプ用調圧弁へ指令信号を出力し、所望の変速比を達成する変速制御手段と、を備えたベルト式無段変速機の変速制御装置において、前記変速制御手段に、前記プライマリ側可動プーリの推力を演算するプライマリ推力演算部と、前記セカンダリ側可動プーリの推力を演算するセカンダリ推力演算部と、演算されたプライマリ推力とセカンダリ推力のうち、大きい方の推力を選択する推力選択部と、選択された推力を、前記クランプ室の受圧面積と選択された側のシリンダ室の受圧面積との和で除した値を前記クランプ室圧として設定するクランプ室圧設定部と、を設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、前記ベルト式無段変速機の出力トルクを検出する出力トルク検出手段と、検出された出力トルクから入力トルクを演算する入力トルク演算手段と、入力トルクを推定する入力トルク推定手段とを設け、前記クランプ室圧設定部は、演算された入力トルク演算値が、推定された入力トルク推定値を越えたときは、前記クランプ室圧を最大値に設定することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、前記連通路に油圧を検出する油圧検出手段を設け、前記クランプ室圧設定部は、検出された実クランプ室圧がクランプ室設定圧よりも所定値以上大きいときは、前記クランプ室圧を最大値に設定することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、実変速比を検出する実変速比検出手段と、検出された実変速比と目標変速比との偏差を演算し、演算された偏差に基づいてプライマリ推力とセカンダリ推力の差である差推力を算出する差推力算出手段と、を設け、前記変速制御手段は、変速指令が出力されたときは、前記クランプ室圧設定部により目標変速比到達時における推力に基づいてクランプ室圧を設定すると共に、算出された差推力を発生可能な差圧を前記シリンダ室により発生させることを特徴とする。
【0011】
【発明の作用及び効果】
請求項1記載のベルト式無段変速機の変速制御装置にあっては、クランプ室とシリンダ室を有するダブルピストン構造としたことで、受圧面積を確保することが可能となり、低油圧で変速制御を達成することができる。また、本願発明では、油圧を設定する対象が、プライマリシリンダ室圧と、セカンダリシリンダ室圧と、クランプ室圧の3種類が存在する。クランプ室圧を設定する際、プライマリ側とセカンダリ側の推力を演算し、大きい方の推力をクランプ室の受圧面積とシリンダ室の受圧面積との和で除した値を設定することとした。
ここでクランプ室圧設定論理について説明する。ポンプの吐出圧を低くしつつ、変速比を維持するには、上記3種類の油圧のうちの最大値が最小となる油圧を設定する必要がある。
プライマリ必要推力をFzp、セカンダリ必要推力をFzsとすると、それぞれ下記式により表される。
Fzp=Pp・Asft+Pcl・Acl
Fzs=Ps・Asft+Pcl・Acl
ここで、プライマリシリンダ室が有する推力をYp、セカンダリシリンダ室が有する推力をYs、クランプ室が有する推力をXとし、Yについての方程式に変形すると、下記式により表される。
Yp=Fzp−X
Ys=Fzs−X
仮に、(プライマリ必要推力)>(セカンダリ必要推力)の関係が得られているとする。図9はこの関係が得られている場合の、シリンダ室が有する推力と、クランプ室が有する推力との関係を表す図である。図9に示すように、それぞれの関係はクランプ室が有する推力が同一であるため、平行な二直線により表される。
小さい方の推力であるFzs(:セカンダリ必要推力)に着目した場合、セカンダリシリンダ室圧とクランプ室圧の油圧の最大値を極力小さくするには、(セカンダリシリンダ室圧)=(クランプ室圧)=Xsとするのが最小となる(このポイントからYを小さくするとXsが大きくなり、Xを小さくするとYが大きくなる)。しかし、プライマリ必要推力が大きいため、プライマリシリンダ室の方がセカンダリシリンダ室よりも大きな油圧となり、3種類の油圧の最大値はプライマリシリンダ室圧の一つとなってしまう。よって、ポンプ吐出圧は、このプライマリシリンダ室圧以上を要求されることになってしまう。
一方、大きい方の推力であるFzp(:プライマリ必要推力)に着目した場合に、プライマリシリンダ室圧とクランプ室圧の油圧の最大値を極力小さくするには、(プライマリシリンダ室圧)=(クランプ室圧)=Xpとするのが最小となる。このとき、プライマリシリンダ室の方がセカンダリシリンダ室よりも大きな関係が得られており、セカンダリシリンダ室の油圧は確実に低い値を取る。よって、3種類の油圧の最大値はプライマリシリンダ室とクランプ室圧の2つとなる。すなわち、3種類の油圧のうち、2種類が最大値をとることで、最大値を極力小さくする目的にかなっている。
よって、必要推力の大きい方を基準とし、シリンダ室とクランプ室との油圧を同一に設定することで、3種類の油圧の最大値を最小とすることができる。これにより、オイルポンプの負荷を軽減することが可能となり、低油圧で変速制御を達成することができると共に、エンジン負荷軽減による燃費向上を図ることができる。
【0012】
請求項2記載のベルト式無段変速機の変速制御装置にあっては、入力トルク演算値が入力トルク推定値を越えたときは、クランプ室圧を最大値に設定することとした。すなわち、出力トルクに基づく入力トルク演算値が、他のパラメータ(例えばエンジン回転数やスロットル開度等)より推定された入力トルク推定値よりも大きいときは、出力軸側から異常なトルクが入力されている虞があると判断できる。このときは、クランプ室圧を最大値に設定することで、確実にベルト滑りを防止することができる。
【0013】
請求項3記載のベルト式無段変速機の変速制御装置にあっては、実クランプ室圧を検出し、設定圧よりも実クランプ圧が所定値以上大きいときは、クランプ室圧を最大値に設定することとした。すなわち、プライマリ側及びセカンダリ側のクランプ室圧は、連通路を介して閉じた回路を構成しているため、油圧剛性が高い。このとき、大きな外乱が入力されると、ピーキーな油圧変化を発生する。この油圧変化を油圧検出手段により検出することで、出力軸側から異常なトルクが入力されている虞があると判断できる。このときは、クランプ室圧を最大値に設定することで、確実にベルト滑りを防止することができる。
【0014】
請求項4記載のベルト式無段変速機の変速制御装置にあっては、目標変速比到達時における推力に基づいてクランプ室圧を設定すると共に、差推力を発生可能な差圧をシリンダ室により発生させることで、変速時におけるクランプ室の油量消費を極めて少なくしつつ、低い油圧でシリンダ室の差圧を確保することが可能となり、油の消費流量を従来のシングルピストンと同等にしつつ、素早い変速制御を達成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1におけるベルト式無段変速機3(以下CVTと記載する)を備えた自動変速機の制御系を表す図である。
【0017】
1はトルクコンバータ、1aはロックアップクラッチ、3はCVT、4は油圧コントロールバルブ、4aはオイルポンプ、5はCVTコントロールユニット、6はプライマリ回転数センサ、7はセカンダリ回転数センサ、8はアクセル開度センサ、9は油温センサ、51は出力軸トルクを検出するトルクセンサである。
【0018】
エンジン出力軸には回転伝達機構としてトルクコンバータ1が連結されるとともに、エンジンとCVT3を直結するロックアップクラッチ1aが備えられている。トルクコンバータ1の出力軸13は前後進切換機構2のリングギア2aと連結されている。前後進切換機構2は、トルクコンバータ出力軸13と連結したリングギア2a,ピニオンキャリア2b,変速機入力軸14と連結したサンギア2cからなる遊星歯車機構から構成されている。ピニオンキャリア2bには、変速機ケースにピニオンキャリア2bを固定する後進ブレーキ2eと、変速機入力軸14とピニオンキャリア2bを一体に連結する前進クラッチ2dが設けられている。
【0019】
変速機入力軸14の端部にはCVT3のプライマリプーリ10が設けられている。CVT3は、上記プライマリプーリ10とセカンダリプーリ40と、プライマリプーリ10の回転力をセカンダリプーリ40に伝達するベルト15等からなっている。プライマリプーリ10は、変速機入力軸14と一体に回転する固定プーリ14aと、固定プーリ14aに対向配置されてV字状プーリ溝を形成すると共にプライマリプーリシリンダ室20及びプライマリクランプ室30に作用する油圧によって変速機入力軸14の軸方向に移動可能である可動プーリ12からなっている。
【0020】
セカンダリプーリ40は、従動軸16上に設けられている。セカンダリプーリ40は、従動軸16と一体に回転する固定プーリ16aと、固定プーリ16aに対向配置されてV字状プーリ溝を形成すると共にセカンダリプーリシリンダ室60及びセカンダリクランプ室50に作用する油圧によって従動軸16の軸方向に移動可能である可動プーリ42とからなっている。
【0021】
ここで、プライマリプーリ10及びセカンダリプーリ40のピストン室構造について図2に基づいて説明する。プライマリプーリシリンダ室20は、可動プーリ12と可動プーリ12の延長部12aと固定壁21により区画された室である。延長部12aの内周部と固定壁21の外周部は、シール21aを介してシールされているため、可動プーリ12が軸方向に移動してもプライマリプーリシリンダ室20は液密状態を維持している。
【0022】
プライマリクランプ室30は、固定壁21,22とピストン24とで区画された室であり、ピストン24の外径部は可動プーリ12の延長部12aと当接する。また、ピストン24はシール24a,24bによってプライマリクランプ室30を液密状態に維持している。
【0023】
同様に、セカンダリプーリシリンダ室60は、可動プーリ42と可動プーリ42の延長部42aと固定壁41により区画された室である。延長部42aの内周部と固定壁41の外周部は、シール41aを介してシールされているため、可動プーリ42が軸方向に移動してもセカンダリプーリシリンダ室60は液密状態を維持している。
【0024】
セカンダリクランプ室50は、固定壁41,43とピストン44とで区画された室であり、ピストン44の外径部は可動プーリ42の延長部42aと当接する。また、ピストン44はシール44a,44bによってセカンダリクランプ室50を液密状態に維持している。
【0025】
尚、プライマリクランプ室30とセカンダリクランプ室50の受圧面積は等しく(断面積Acl)しており、両室30,50は油路70により連通している。また、プライマリプーリシリンダ室20とセカンダリプーリシリンダ室60の受圧面積も等しく(断面積Asft)している。
【0026】
従動軸16には駆動ギアが固着されており、この駆動ギアはアイドラ軸に設けられたピニオン、ファイナルギア、差動装置を介して図外の車輪に至るドライブシャフトを駆動する。
【0027】
上記のような動力伝達の際に、プライマリプーリ10の可動プーリ12及びセカンダリプーリ40の可動プーリ42を軸方向に移動させてベルト15との接触位置半径を変えることにより、プライマリプーリ10とセカンダリプーリ40との間の回転比つまり変速比を変えることができる。このようなV字状のプーリ溝の幅を変化させる制御は、CVTコントロールユニット5を介してプライマリプーリシリンダ室20,セカンダリプーリシリンダ室60,プライマリクランプ室30及びセカンダリクランプ室50への油圧制御により行われる。
【0028】
CVTコントロールユニット5には、スロットル開度センサ8からのスロットル開度TVO、油温センサ9からの変速機内油温f、プライマリ回転数センサ6からのプライマリ回転数Npri、セカンダリ回転数センサ7からのセカンダリ回転数Nsec、トルクセンサ51からの従動軸トルク等が入力される。この入力信号を元に制御信号を演算し、油圧コントロールバルブユニット4へ制御信号を出力する。
【0029】
油圧コントロールバルブユニット4へは、CVTコントロールユニット5からの制御信号が入力され、この制御信号に基づいて油圧コントロールバルブユニット4内のソレノイドを駆動し、各シリンダ室及びクランプ室へ制御圧を供給することで変速制御を行う。
【0030】
図3は実施の形態1におけるベルト式無段変速機の油圧回路を表す回路図である。
【0031】
84は油路81から供給されたオイルポンプ4aの吐出圧を、ライン圧として調圧するプレッシャレギュレータバルブである。油路81には油路82及び油路83が連通されている。油路82はプライマリプーリコントロールバルブ(以下、PP/C.Vと記載する)86及びセカンダリプーリコントロールバルブ(以下、SP/C.Vと記載する)88に接続されている。油路83は信号圧の元圧を供給するパイロットバルブ89に接続されている。
【0032】
プレッシャレギュレータバルブ84のリリーフ圧は、油路81aを介してプレッシャモディファイアバルブ91へ供給される。プレッシャモディファイアバルブ91は、パイロット圧を元圧とするライン圧ソレノイド100からの信号圧により調圧され、油路81bを介してプレッシャレギュレータバルブ84の背圧として作用し、ライン圧を調圧する。
【0033】
また、パイロットバルブ89により調圧された油圧は、油路83aを介してプライマリプーリ側変速比例制御弁85及びセカンダリプーリ側変速比例制御弁87に供給される。
【0034】
ここで、変速比例制御弁85,87の作動について説明する。基本的な作動はプライマリプーリ側及びセカンダリプーリ側とも同じであるため、プライマリプーリ側変速比例制御弁85についてのみ説明する。
【0035】
851はCVTコントロールユニット5からの電流指令値に比例してスプール駆動軸851aを作動するソレノイドである。852は油路を切り換えるスプールである。また、スプール852の図中下側であって、スプール駆動軸851aと対向する方向に付勢するスプリング853が設けられている。スプール852を収装するシリンダには、パイロットバルブ89からの信号圧が入力される入力ポート854と、PP/C.V86へ油圧を供給する油路83cと連通するポート855と、油路83cのフィードバック圧が入力されるポート856と、ドレンポート857,858が設けられている。
【0036】
スプール852には、ソレノイド851による下方への付勢力と、ポート856から供給されるフィードバック圧による下方への付勢力と、スプリング853による上方への付勢力のバランスによってドレン量が決定され、PP/C.V86の背圧を決定する。
【0037】
変速比例制御弁85,87により調圧された油圧は、油路83cを介してPP/C.V86及びSP/C.V88の背圧として供給される。PP/C.V86では、プレッシャレギュレータバルブ84から供給されるライン圧を調圧し、プライマリプーリシリンダ室20へ変速用の油圧を供給する。同様に、SP/C.V88では、プレッシャレギュレータバルブ84から供給されるライン圧を調圧し、セカンダリプーリシリンダ室60へ変速用の油圧を供給する。
【0038】
また、油路82には、プライマリクランプ室30とセカンダリクランプ室50とを連通する油路70が接続されている。また、油路82と油路70との間には、電子制御により作動するクランプ力設定用減圧弁90が設けられている。これにより、CVTコントロールユニット5からの指令信号に基づいてライン圧を減圧し、プライマリプーリ10及びセカンダリプーリ40のクランプ圧として供給する。
【0039】
(変速制御)
次に、プライマリプーリシリンダ室圧,セカンダリプーリシリンダ室圧,プライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室の設定について説明する。図4は各シリンダ室及びクランプ室の圧力設定制御内容を表すフローチャートである。
【0040】
ステップ101では、エンジン回転数、スロットル開度からエンジントルクTrqを推定し、変速マップから目標変速比Ipを読み込む。
【0041】
ステップ102では、目標変速比におけるプライマリプーリ側有効ベルト巻き付き半径R1と、セカンダリプーリ側有効ベルト巻き付き半径R2を下記式より計算する。
R1=f(Ip,L,a)
ただし、fは変速比Ip、ベルト周長L、軸間距離aをパラメータとするプライマリプーリ半径の関数である。
R2=Ip・R1
【0042】
ステップ103では、目標変速比Ipにおけるプライマリ側及びセカンダリ側の両方の必要プーリ推力Fzp,Fzsを推力バランス式に基づいて計算する。
【0043】
ステップ104では、トルクセンサ値Trqs、及び実変速比Ipを読み込む。
【0044】
ステップ105では、出力トルクであるトルクセンサ値Trqsの入力トルク換算値Trqs/Ipが入力トルク推定値Trqの一定倍率K(例えば1.2〜1.5)以上になった場合には、出力軸側から異常なトルクが入力されていると判断してステップ108へ進み、ベルト滑り防止制御処理を実行する。尚、処理内容については後述する。それ以外のときは、ステップ106へ進む。
【0045】
ステップ106では、ステップ103において計算した必要プーリ推力FzpがFzsよりも大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ106aに進み、小さいときはステップ106bに進む。
ステップ106aでは、Fzpを2重ピストンの受圧面積AclとAsftの和で割った値をクランプ油圧Pclとして設定し、クランプ力設定用減圧弁90により調圧する。
ステップ106bでは、Fzsを2重ピストンの受圧面積AclとAsftの和で割った値をクランプ油圧Pclとして設定し、クランプ力設定用減圧弁90により調圧する。
【0046】
ステップ107では、プライマリプーリシリンダ室20の油圧Ppsifと、セカンダリプーリシリンダ室60の油圧Pssifは、図6に示す差推力マップから決定してオープン制御する。そして、目標変速比Ipと実変速比Ipの偏差が所定値以内となったら、目標変速比Ipと実変速比Ipの偏差に基づくPID制御を実行する。
【0047】
(ベルト滑り防止制御処理)
【0048】
ステップ108では、ベルト滑り防止制御に進んだ時点のプライマリプーリシリンダ室20の油圧Ppsifと、セカンダリプーリシリンダ室60の油圧Pssifを維持することで変速比を維持する。
【0049】
ステップ109では、プライマリクランプ室30及びセカンダリクランプ室50の油圧をクランプ力設定用減圧弁90により最大ににセットすると共に、ライン圧ソレノイド100に対し、最大圧指令を出力してライン圧を最大にする。
【0050】
このように、出力軸側からの異常なトルク入力によりベルト滑りの虞があるときには、プライマリプーリシリンダ室20及びセカンダリプーリシリンダ室60の油圧を維持し、プーリクランプ圧のみ最大とすることで、確実にベルト滑りを防止することができる。尚、プーリクランプ圧を最大にしつつ、プライマリプーリシリンダ室20及びセカンダリプーリシリンダ室60の油圧を変速比が変化しないように高めてもよいことは言うまでもない。
【0051】
(クランプ室圧設定論理)
次に、クランプ室圧の設定について説明する。本実施の形態では、プライマリクランプ室30とセカンダリクランプ室50の受圧面積は等しく(断面積Acl)しており、両室30,50は油路70により連通している。また、プライマリプーリシリンダ室20とセカンダリプーリシリンダ室60の受圧面積も等しく(断面積Asft)している。
【0052】
まず、プライマリ側の可動プーリ12に要求される必要推力をFzp、セカンダリ側の可動プーリ42に要求される必要推力をFzsとする。プライマリクランプ室圧30及びセカンダリクランプ室50に入力される油圧をPclとする。プライマリプーリシリンダ室20に入力される油圧をPp、セカンダリプーリシリンダ室60に入力される油圧をPsとすると、必要推力は、下記式により表される。
Fzp=Pp・Asft+Pcl・Acl
Fzs=Ps・Asft+Pcl・Acl
【0053】
ここで、Asft,Aclは固定値であり、パラメータ(設定される油圧)はPp,Ps,Pclの3種類である。ポンプの吐出圧を低くしつつ、変速比を維持するには、この3種類の油圧のうちの最大値が最小となる油圧を設定する必要がある。Pclは、どちらの必要推力にも同じ力がかかるため、差推力を決定している要素はPp,Psとなる。
ここで、上記式を変形し、Pp・Asft=Yp,Ps・Asft=Ys,Pcl・Acl=Xとし、YをXの関数と見なすと下記式により表される。
Yp=−X+Fzp
Ys=−X+Fzs
【0054】
仮に、Fzp>Fzsの関係が得られているとする。図9はこのXとYの関係を表す図である。小さい方の推力であるFzsに着目した場合、PsとPclの油圧の最大値を極力小さくするには、Ps=Pclとするのが最小となる。このときのXをXsとすると、図9から明らかなように、Pp>Psであるため、3種類の油圧の最大値はプライマリシリンダ室圧Pp一つとなってしまう。
【0055】
一方、大きい方の推力であるFzpに着目した場合に、PpとPclの油圧の最大値を極力小さくするには、Pp=Pclとするのが最小となる。このときのXをXpとすると、図9から明らかなように、Pp>Psの関係が得られており、セカンダリシリンダ室圧PsはXpより小さいため、3種類の油圧の最大値はPpとPclの2つとなる。すなわち、3種類の油圧のうち、2種類が最大値をとることで、最大値を極力小さくする目的にかなっている。よって、Pclは下記式により算出されることとなる。
Pcl=Fzp/(Asft+Acl)
同様に、Fzp<Fzsの関係が得られているときは、下記式より算出される。
Pcl=Fzs/(Asft+Acl)
【0056】
すなわち、必要推力の大きい方を基準とし、シリンダ室とクランプ室との油圧を同一に設定することで、3種類の油圧の最大値を最小とすることができる。これにより、オイルポンプの負荷を軽減することが可能となり、燃費向上を図ることができる。
【0057】
次に、変速指令が出力されたときは、目標変速比到達後の必要推力を演算し、この推力に応じたクランプ圧を設定する。同時に、変速に必要な差推力を差推力マップより算出し、プライマリプーリシリンダ室圧とセカンダリプーリシリンダ室圧をPID制御によって制御することで、低い油圧で変速を達成できるものである。
【0058】
図6は従来技術と本実施の形態における、変速時のプライマリプーリ油圧とセカンダリプーリ油圧の変化を表す図である。図6(a)は、プライマリプーリ油圧とセカンダリプーリ油圧を一つの油圧室で行っている場合の油圧の変化であり、図6(b)は本実施の形態のクランプ室を設けたダブルピストンで行っている場合の油圧の変化である。
【0059】
図6(a)に示すように、オーバードライブ状態から最low状態へ、一つの油圧室で変速を行う場合、受圧面積が小さいため、クランプ圧を確保しつつ、差推力を発生させるべくセカンダリプーリ油圧をかなり高圧にする必要がある。これに対し、図6(b)に示すように、クランプ室を別途設けることで、受圧面積を確保することが可能となる。また、クランプ圧を上述したクランプ圧設定ロジックに基づいて設定することで、低い油圧で推力を確保することができる。
【0060】
以上説明したように、実施の形態1における無段変速機の変速制御装置にあっては、クランプ室30,50とシリンダ室20,60を有するダブルピストン構造としたことで、受圧面積を確保することが可能となり、低油圧で変速制御を達成することができる。また、クランプ室圧Pclを設定する際、プライマリ側とセカンダリ側の推力を演算し、大きい方の推力をクランプ室の受圧面積Aclとシリンダ室の受圧面積Asftとの和で除した値を設定することで、各油圧Pp,Ps,Pclの最大値が最小となる値を設定することが可能となり、低油圧で変速制御を達成することができる(請求項1に対応)。
【0061】
また、入力トルク換算値Trqsが入力トルク推定値TrqのK倍(例えば1.2〜1.5)を越えたときは、クランプ室圧Pclを最大値に設定することで、異常なトルク入力があった場合にも確実にベルト滑りを防止することができる(請求項2に対応)。
【0062】
また、目標変速比到達時における推力に基づいてクランプ室圧Pclを設定すると共に、差推力を発生可能な差圧をシリンダ室20,60により発生させることで、変速時におけるクランプ室30,50の油量消費を極めて少なくしつつ、低い油圧でシリンダ室20,60の差圧を確保することが可能となり、油の消費流量を従来のシングルピストンと同等にしつつ、素早い変速制御を達成することができる(請求項4に対応)。
【0063】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。基本的な構成は実施の形態1と同様であるため異なる点についてのみ説明する。図7は実施の形態2の構成を表す油圧回路図である。プライマリクランプ室30及びセカンダリクランプ室50を連通する油路70には、実クランプ圧Pclを検出する油圧センサ71が設けられている。
【0064】
図8は実施の形態2における各シリンダ室の圧力設定制御内容を表すフローチャートである。
【0065】
ステップ201では、エンジン回転数、スロットル開度からエンジントルクTrqを推定し、変速マップから目標変速比Ipを読み込み、プライマリ回転数及びセカンダリ回転数から実変速比Ipを読み込む。
【0066】
ステップ202では、目標変速比と実変速比の偏差の絶対値|Ip−Ip|が、予め設定された所定値ε未満かどうかを判断し、偏差が小さいときはステップ207へ進み、それ以外はステップ203へ進む。
【0067】
ステップ203では、目標変速比におけるプライマリプーリ側有効ベルト巻き付き半径R1と、セカンダリプーリ側有効ベルト巻き付き半径R2を下記式より計算する。
R1=f(Ip,L,a)
ただし、fは変速比Ip、ベルト周長L、軸間距離aをパラメータとするプライマリプーリ半径の関数である。
R2=Ip・R1
【0068】
ステップ204では、目標変速比Ipにおけるそれぞれのプーリ推力Fzp,Fzsを推力バランス式に基づいて計算する。
【0069】
ステップ205では、ステップ204において計算した必要プーリ推力FzpがFzsよりも大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ205aに進み、小さいときはステップ205bに進む。
ステップ205aでは、Fzpを2重ピストンの受圧面積AclとAsftの和で割った値をクランプ油圧Pclとして設定し、クランプ力設定用減圧弁90により調圧する。
ステップ205bでは、Fzsを2重ピストンの受圧面積AclとAsftの和で割った値をクランプ油圧Pclとして設定し、クランプ力設定用減圧弁90により調圧する。
【0070】
ステップ206では、プライマリプーリシリンダ室20の油圧Ppsifと、セカンダリプーリシリンダ室60の油圧Pssifは、図6に示す差推力マップから決定してオープン制御する。そして、目標変速比Ipと実変速比Ipの偏差が所定値以内となったら、目標変速比Ipと実変速比Ipの偏差に基づくPID制御を実行する。
【0071】
ステップ207では、ステップ205において演算された目標クランプ圧Pcltと、油圧センサ71から実クランプ圧Pclを読み込む。
【0072】
ステップ208では、実クランプ圧Pcl0と目標クランプ圧Pcltの偏差が所定値δより大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ108へ進みベルト防止制御処理を実行する。小さいときはステップ203へ進み、通常の変速制御を実行する。
【0073】
すなわち、目標変速比Ipと実変速比Ipとの偏差が所定値ε未満のときは、変速比の安定した定常状態であると判断できる。このとき、油圧センサ71により検出された実クランプ圧Pclと目標クランプ圧Pcltとの偏差が所定値δより大きいかどうかを判断する。ここで、プライマリクランプ室30とセカンダリクランプ室50とは油路70により連通されているため、油圧剛性が高い。このとき、大きな外乱が入力されると、ピーキーな油圧変化を発生する。この油圧変化を油圧センサ71により検出することで、出力軸側から異常なトルクが入力されている虞があると判断できる。このときは、クランプ室圧Pclを最大値に設定することで、確実にベルト滑りを防止することができる(請求項3に対応)。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態におけるベルト式無段変速機を備えた車両の主要ユニットの構成を示す図である。
【図2】実施の形態1におけるベルト式無段変速機の断面図である。
【図3】実施の形態1におけるベルト式無段変速機の油圧回路を表す回路図である。
【図4】実施の形態1におけるベルト式無段変速機の変速制御を表すフローチャートである。
【図5】実施の形態1における目標変速比と実変速比との偏差に対する必要差推力を表す差推力マップである。
【図6】実施の形態1と従来技術における変速時のプライマリ及びセカンダリ油圧を表すタイムチャートである。
【図7】実施の形態2におけるベルト式無段変速機の油圧回路を表す回路図である。
【図8】実施の形態2におけるベルト式無段変速機の変速制御を表すフローチャートである。
【図9】実施の形態におけるクランプ圧設定論理におけるクランプ室圧とシリンダ室圧との関係を表す図である。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ
1a ロックアップクラッチ
2 前後進切換機構
3 ベルト式無段変速機
4 油圧コントロールバルブユニット
4a オイルポンプ
5 コントロールユニット
6 プライマリ回転数センサ
7 セカンダリ回転数センサ
8 スロットル開度センサ
9 油温センサ
10 プライマリプーリ
12 可動プーリ
12a 延長部
13 トルクコンバータ出力軸
14 変速機入力軸
14a 固定プーリ
15 ベルト
16 従動軸
16a 固定プーリ
20 プライマリプーリシリンダ室
21a シール
21 固定壁
22 固定壁
24 ピストン
24a,24b シール
30 プライマリクランプ室
40 セカンダリプーリ
41 固定壁
41a シール
42 可動プーリ
42a 延長部
43 固定壁
44 ピストン
44a,44b シール
50 セカンダリクランプ室
51 トルクセンサ
60 セカンダリプーリシリンダ室
70 連通路
71 油圧センサ
84 プレッシャレギュレータバルブ
85 プライマリプーリ側変速比例制御弁
87 セカンダリプーリ側変速比例制御弁
89 パイロットバルブ
90 クランプ力設定用減圧弁
91 プレッシャモディファイアバルブ
100 ライン圧ソレノイド

Claims (4)

  1. 各プーリの溝幅を変更する可動プーリに推力を発生させる可動プーリピストン室を、ベルトのクランプ力発生用のクランプ室と、変速時における差推力発生用のシリンダ室とを有する二重ピストン構造とし、
    前記クランプ室の受圧面積をプライマリ側とセカンダリ側で同一とすると共に、前記各クランプ室を連通する連通路と、
    前記シリンダ室の油圧を調圧する変速用調圧弁と、
    油圧源と前記連通路との間に設けられ、クランプ室圧を調圧するクランプ用調圧弁と、
    検出された走行状態に応じて前記変速用調圧弁及び前記クランプ用調圧弁へ指令信号を出力し、所望の変速比を達成する変速制御手段と、
    を備えたベルト式無段変速機の変速制御装置において、
    前記変速制御手段に、前記プライマリ側可動プーリの推力を演算するプライマリ推力演算部と、前記セカンダリ側可動プーリの推力を演算するセカンダリ推力演算部と、演算されたプライマリ推力とセカンダリ推力のうち、大きい方の推力を選択する推力選択部と、選択された推力を、前記クランプ室の受圧面積と選択された側のシリンダ室の受圧面積との和で除した値を前記クランプ室圧として設定するクランプ室圧設定部と、
    を設けたことを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、
    前記ベルト式無段変速機の出力トルクを検出する出力トルク検出手段と、
    検出された出力トルクから入力トルクを演算する入力トルク演算手段と、
    入力トルクを推定する入力トルク推定手段と、
    を設け、
    前記クランプ室圧設定部は、演算された入力トルク演算値が、推定された入力トルク推定値を越えたときは、前記クランプ室圧を最大値に設定することを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
  3. 請求項1に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、
    前記連通路に油圧を検出する油圧検出手段を設け、
    前記クランプ室圧設定部は、検出された実クランプ室圧がクランプ室設定圧よりも所定値以上大きいときは、前記クランプ室圧を最大値に設定することを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
  4. 請求項1ないし3に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、
    実変速比を検出する実変速比検出手段と、
    検出された実変速比と目標変速比との偏差を演算し、演算された偏差に基づいてプライマリ推力とセカンダリ推力の差である差推力を算出する差推力算出手段と、
    を設け、
    前記変速制御手段は、変速指令が出力されたときは、前記クランプ室圧設定部により目標変速比到達時における推力に基づいてクランプ室圧を設定すると共に、算出された差推力を発生可能な差圧を前記シリンダ室により発生させることを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
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