JP2004324698A - 船外機用縦型エンジンの二次バランサ - Google Patents

船外機用縦型エンジンの二次バランサ Download PDF

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Abstract

【課題】コンパクト化を図ると共に、既存の部品を流用可能とした船外機用縦型エンジンの二次バランサを提供するにある。
【解決手段】前方からクランクケース16、シリンダブロック17およびシリンダヘッド18の順に配置した直列多気筒エンジン3内にクランクシャフト4を略垂直に配置すると共に、エンジン3の一側に吸気管47を、クランクケース16の前方にスロットルボディ44および吸気サイレンサ43を配置した船外機用縦型エンジン3において、クランクケース16と、このクランクケース16前方の吸気サイレンサ43との間にスペースを設け、このスペースに二本のバランサシャフト57,58から構成される二次バランサ59を配置したものである。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船外機用縦型エンジンの二次バランサに関する。
【0002】
【従来の技術】
4サイクルエンジンは、ピストンの往復運動に基づく振動が発生しやすい。そのため、エンジンはこの振動を除去するために、ピストンやコンロッド等の全質量に見合ったバランサウェイトをバランサシャフトに設け、このウェイトをクランクシャフトと連動回転させることによりエンジン運転時の振動を除去するバランサ装置を備えたものがある。バランサ装置は、例えばクランクシャフトの一回転に対し一回起振力が発生する一次振動を打ち消す一次バランサと、クランクシャフトの一回転に対し二回起振力が発生する二次振動を打ち消す二次バランサとがある。
【0003】
例えば船外機のエンジンは、クランクシャフトが鉛直方向を向くように縦起きに搭載されており、クランクケース、シリンダブロック、シリンダヘッド等の部品が組み合わされて構成されている。
【0004】
このようなエンジンの、二次バランサの配置例としては、例えば特開平10−184798号公報(特許文献1参照)に示すように、シリンダブロックの両側面にこのシリンダブロックに形成された四個のシリンダを挟むように右二次バランサ軸および左二次バランサ軸を上下方向に配置したものがある。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−184798号公報(段落番号[0018]、図5および図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、二軸式のバランサの場合、シリンダ軸直交方向に対する起振力を打ち消すためにバランサ軸を相互に逆回転させる必要があるが、シリンダブロックの両側面にバランサ軸を分けて配置すると、バランサ軸とその駆動源でもあるクランクシャフトとの間隔が開き、バランサ軸駆動系のレイアウトが複雑になる。その結果、部品点数が増え、組み付け工数が増えたり重量が増加したりするといった問題が生じる。
【0007】
また、シリンダブロックの側面にバランサ軸の収納および支持用のハウジングが必要となるため、既存のシリンダブロックが流用できず、シリンダブロックを新設しなければならない。その結果、コストが、特に設備投資額が大幅に増える。
【0008】
さらに、バランサ軸用のハウジングはシリンダブロック側面に突出するため、周辺部品のレイアウトの見直しが必要となる。船外機は従来全体をコンパクト化するためにエンジン周りに吸気系や排気系、燃料系のほかに電装品等を集約して配置しているため、大幅なレイアウトの変更は困難を伴う。
【0009】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、コンパクト化を図ると共に、既存の部品を流用可能とした船外機用縦型エンジンの二次バランサを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る船外機用縦型エンジンの二次バランサは、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、前方からクランクケース、シリンダブロックおよびシリンダヘッドの順に配置した直列多気筒エンジン内にクランクシャフトを略垂直に配置すると共に、上記エンジンの一側に吸気管を、上記クランクケースの前方にスロットルボディおよび吸気サイレンサを配置した船外機用縦型エンジンにおいて、上記クランクケースと、このクランクケース前方の上記吸気サイレンサとの間にスペースを設け、このスペースに二本のバランサシャフトから構成される二次バランサを配置したものである。
【0011】
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記二次バランサを上記クランクケースとは別体に形成されたバランサシャフトハウジング内に収納すると共に、このバランサシャフトハウジングを上記クランクケースの外側に固定したものである。
【0012】
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記二次バランサを側面視で上記クランクシャフトの上下方向略中央近傍の気筒に相対する位置に配置したものである。
【0013】
そして、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記バランサシャフトを回転駆動する駆動ギヤを上記クランクシャフトおよび上記バランサシャフトの下側に配置したものである。
【0014】
そしてまた、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、上記クランクシャフトに形成されるクランクウェブにバランサシャフト駆動ギヤを設けると共に、上記二本のバランサシャフトのうち、シリンダの軸線を挟んで上記エンジンの一側に配置された上記吸気管とは反対側に配置されるバランサシャフトの下方に他のバランサシャフトの駆動ギヤを配置したものである。
【0015】
そしてさらに、上述した課題を解決するために、請求項6に記載したように、上記両バランサシャフト同士を作動連結するバランサシャフトギヤを上記バランサシャフトハウジング内に配置する一方、上記クランクシャフトの下端にバランサドライブスプロケットを、一方のバランサシャフトの下端にバランサドリブンスプロケットをそれぞれ設け、上記両スプロケットをバランサチェーンで作動連結したものである。
【0016】
そして、上述した課題を解決するために、請求項7に記載したように、上記バランサシャフトハウジング内にて上記二本のバランサシャフトを軸支する軸受けボスを、上記エンジン内を上下方向に区画する隔壁に形成された上記クランクシャフトの軸受け部と水平方向で一致する部位に配置したものである。
【0017】
さらに、上述した課題を解決するために、請求項8に記載したように、上記軸受けボスの内部に上記バランサシャフト潤滑用のオイル供給路を形成すると共に、上記シリンダブロックおよび上記クランクケースの隔壁内部に上記オイル供給路とメインギャラリとを連通するオイル連通路を形成したものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、この発明を適用した船外機の第一実施形態を示す右側面図である。図1に示すように、この船外機1はエンジンホルダ2を備え、このエンジンホルダ2の上方にエンジン3が設置される。なお、このエンジン3はその内部にクランクシャフト4を略垂直に配置したバーティカル(縦)型のエンジンである。
【0020】
エンジンホルダ2の下方にはオイルパン5が配置されると共に、例えば船外機1にはクランプブラケット6が取付けられ、このクランプブラケット6を介して船外機1が船体7のトランサム7aに装着される。また、この船外機1のエンジン3の周囲はエンジンカバー8によって覆われる。
【0021】
オイルパン5の周囲および下部にはドライブシャフトハウジング9が設置される。クランクシャフト4より後方の、エンジンホルダ2、オイルパン5およびドライブシャフトハウジング9内にはドライブシャフト10が略垂直に配置され、その上端部がクランクシャフト4の下端部にリダクションギヤ11を介して連結される。ドライブシャフト10はドライブシャフトハウジング9内を下方に向かって延び、ドライブシャフトハウジング9の下部に設けられたギヤケース12内のベベルギヤ13およびプロペラシャフト14を介して推進装置であるプロペラ15を駆動するように構成される。
【0022】
図2は船外機1中央部の縦断面図である。また、図3は図2のIII−III線に沿う断面図であり、図4は図2のIV−IV線に沿う断面図である。図2、図3および図4に示すように、この船外機1に搭載されるエンジン3は、例えばクランクケース16、シリンダブロック17およびシリンダヘッド18等を組み合わせて構成された水冷サイクル直列四気筒エンジンである。
【0023】
エンジン3の前部、図1および図2においては向かって右側(船首側)に配置されるクランクケース16の後方(向かって左側、船尾側)にはシリンダブロック17が配置される。また、シリンダブロック17の後方にはシリンダヘッド18が配置される。
【0024】
そして、図2に示すように、シリンダヘッド18、シリンダブロック17およびクランクケース16の下面は略同一の平面上に形成され、エンジンホルダ2の上面に載置される。
【0025】
シリンダブロック17内には四つのシリンダ19a〜19d(気筒)が上下方向に略水平に並んで形成され、各シリンダ19a〜19d内にはピストン20がシリンダの軸線21上を軸方向に摺動自在に挿入される。また、クランクケース16とシリンダブロック17との間にはクランク室22が形成され、このクランク室22は隔壁23,24によって気筒毎に上下方向に区画される。
【0026】
クランクケース16とシリンダブロック17との接合面にはクランクシャフト4が垂直に配置される。クランクシャフト4には各気筒に対応して一次バランサであるクランクウェブ25が形成される。各気筒のクランクウェブ25は各気筒のクランクピン26を挟んで上下に設けられると共に、隣接するクランクウェブ25はジャーナル部27によって接続される。
【0027】
そして、クランクシャフト4はその各ジャーナル部27がベアリング28を介して隔壁23,24の、シリンダブロック17とクランクケース16との合せ面に形成される軸受け部29によって軸支される。さらに、クランクシャフト4のクランクピン26とピストン20とがコンロッド30によって連結され、ピストン20の往復ストロークがクランクシャフト4の回転運動に変換されるようになっている。
【0028】
さらにまた、図4に詳細に示すように、シリンダブロック17内には上下方向に延びる潤滑オイル供給用のメインギャラリ31が形成され、このメインギャラリ31からオイル供給路32がシリンダブロック17側隔壁23内部をクランクシャフト4の軸受け部29に向かって延びる。
【0029】
シリンダヘッド18にはシリンダ19a〜19dに整合する燃焼室33が形成され、その外方から点火プラグ34が結合される。また、シリンダヘッド18内には燃焼室33に繋がる吸気ポート35やシリンダブロック17に形成された排気通路36に繋がる排気ポート37も形成される。さらに、シリンダヘッド18内には両ポート35,37を開閉する吸気バルブ38および排気バルブ39が配置され、さらにまた、シリンダヘッド18の後部にはこれらのバルブ38,39を開閉させる二本の動弁用(吸気用および排気用)カムシャフト40がクランクシャフト4と平行に配置される。そして、シリンダヘッド18はシリンダヘッドカバー41によって覆われる。
【0030】
エンジン3には吸気装置42が備えられる。吸気装置42は主に吸気サイレンサ43と、スロットルボディ44と、サージタンク45と、吸気マニフォールド46とから構成され、エンジン3の一側、本実施形態においてはエンジン3の前側から右側面にかけて配置される。
【0031】
スロットルボディ44は、エンジン3のクランクケース16近傍、例えば右前方に配置され、このスロットルボディ44の下流側(後方)のクランクケース16右側部前方にサージタンク45が並設される。サージタンク45からは吸気マニフォールド46を構成する複数の吸気管47がシリンダブロック17の側部を後方に向かって気筒毎に延びてシリンダヘッド18に形成された各吸気ポート35に接続される。
【0032】
また、吸気サイレンサ43は、吸気騒音を低減させるためのものであって、エンジン3前部とエンジンカバー8との間のスペースに収納可能な形状を有し、スロットルボディ44の上流側(前方)に接続される。
【0033】
また、図2に示すように、クランクシャフト4の上端はエンジン3の上方に突出する。この突出部にはフライホイール48および発電用のマグネト装置49が設けられ、これらはマグネトカバー50によって覆われる。
【0034】
図2に示すように、クランクシャフト4およびドライブシャフト10はそれぞれの軸芯がオフセットした状態で配置される。クランクシャフト4およびドライブシャフト10の軸芯は平面視で例えばシリンダの軸線21上に配置され、ドライブシャフト10の軸芯はクランクシャフト4の軸芯より後方(シリンダヘッド18)寄りにオフセットして配置される。
【0035】
クランクシャフト4の下端はエンジン3の下方に突出し、この突出部にはクランクギヤ51が圧入されると共に、エンジンホルダ2の上方に突出しているドライブシャフト10の上端には上記クランクギヤ51が噛合うリダクションギヤ11がドライブシャフト10と同軸上に例えばスプライン嵌合される。そして、クランクシャフト4が回転すると、その回転力はクランクギヤ51からリダクションギヤ11に伝達され、ドライブシャフト10を回転駆動させる。
【0036】
エンジン3の下部とエンジンホルダ2の上面との間の空間には、クランクシャフト4の回転をカムシャフト40に伝達してカムシャフト40を回転駆動させるカムシャフト駆動機構52が設けられる。このカムシャフト駆動機構52は、例えばチェーン駆動方式であり、上記リダクションギヤ11の下方に一体に形成されたカムシャフト40駆動用のタイミングスプロケット53と、エンジン3の下面に突出している二本のカムシャフト40の下端に回転一体に設けられた左右(吸・排気)一対のカムスプロケット54と、これらのスプロケット53,54の周囲に巻装された一本のタイミングチェーン55とから構成される。
【0037】
このエンジン3にはピストン20の往復運動に基づく振動を除去するためのバランサ装置を備えており、バランサ装置は前述した一次バランサと、ピストン20やコンロッド30等の全質量に見合ったバランサウェイト56をバランサシャフト57,58に設け、このウェイトをクランクシャフト4と連動回転させることによりエンジン3運転時の振動を除去する二次バランサ59とから構成される。
【0038】
二次バランサ59は、平面視でクランクケース16の前方に、このクランクケース16と吸気サイレンサ43との間のスペースにこの吸気サイレンサ43によって前方が覆われるように配置されると共に、側面視でクランクシャフト4の上下方向略中央、本実施形態においては上から二番目および三番目のシリンダ19b,19c(気筒)に相対する位置に、吸気サイレンサ43によって上方が覆われるように配置される。
【0039】
二次バランサ59は、クランクシャフト4と平行に配置された二本のバランサシャフト57,58を備え、これらのバランサシャフト57,58はシリンダの軸線21と直交する方向に並設されると共に、両バランサシャフト57,58にはそれぞれバランサウェイト56が一体に形成される。
【0040】
二本のバランサシャフト57,58は、クランクケース16とは別体に形成されたバランサシャフトハウジング60内に収納された状態でクランクケース16の前面に固定される。バランサシャフトハウジング60の内面には上下二箇所の軸受けボス61がクランクケース16側に向かって突設され、これらの軸受けボス61と軸受けキャップ62とによって二本のバランサシャフト57,58はバランサシャフトハウジング60内に軸支される。
【0041】
軸受けボス61および軸受けキャップ62は、クランク室22を上下方向に区画する隔壁23,24に形成されたクランクシャフト4の軸受け部29と水平方向で一致する部位に配置される。そして、軸受けボス61の内部にはバランサシャフト57,58との摺接面に向かって延びるオイル供給路63が形成されると共に、シリンダブロック17およびクランクケース16の隔壁23,24内部にはこのオイル供給路63とメインギャラリ31とを連通するオイル連通路64が形成される。
【0042】
一方、クランクシャフト4の下側、本実施形態においては上から四番目のシリンダ19d(気筒)のクランクウェブ25にはバランサシャフトの駆動ギヤであるバランサドライブギヤ65が一体に形成されると共に、二本のバランサシャフト57,58のうち、シリンダの軸線21を挟んでエンジン3の一側に配置された吸気マニフォールド46とは反対側に配置されたバランサシャフト57の下方にはバランサドライブギヤ65に作動連結する他のバランサシャフトの駆動ギヤであるバランサドリブンギヤ66が回転一体に取り付けられる。
【0043】
また、二本のバランサシャフト57,58はそれぞれ互いに噛合うバランサシャフトギヤ67をそれぞれ備える。バランサドライブギヤ65とバランサドリブンギヤ66との歯数比は2:1に設定され、バランサドリブンギヤ66を備えたバランサシャフト57はクランクシャフト4の二倍の速度で回転すると共に、両バランサシャフトギヤ67の歯数は同一に設定され、両バランサシャフト57,58は互いに異なる方向に同速度で回転する。
【0044】
図5は本発明の第二実施形態を示すものであり、クランクシャフト101および二次バランサ102の側面図である。また、図6は図5のVI矢視図である。第一実施形態においてはバランサシャフト57,58の駆動をクランクウェブ25のバランサドライブギヤ65で行う例を示したが、第二実施形態においてはクランクシャフト101の下端にバランサドライブスプロケット103を、一方のバランサシャフト104,105の下端にバランサドリブンスプロケット106をそれぞれ設け、両スプロケット103,106を例えばバランサチェーン107で作動連結したものである。なお、両バランサシャフト104,105同士を作動連結するバランサシャフトギヤ108はバランサシャフトハウジング109内に配置される。また、バランサチェーン107はテンショナー110によってその張り(テンション)が保たれる。
【0045】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0046】
エンジン3の前部に配置されたクランクケース16と、このクランクケース16の前方に配置された吸気サイレンサ43との間にスペースを設け、このスペースに二軸式の二次バランサ59を配置したことにより、エンジン3の大型化が防止され、船外機1全体のコンパクト化が図れると共に、周辺機器の大幅なレイアウトの変更も不要となる。
【0047】
また、二次バランサ59をクランクケース16とは別体に形成されたバランサシャフトハウジング60内に収納された状態でクランクケース16の外側、例えば前面に固定したことにより、二次バランサ59をユニット化でき、組付性が向上すると共に、二次バランサ59が不要な場合、単にクランクケース16のバランサシャフトハウジング60取り付け部をカバー(図示せず)で塞げばよいので、異なる機種間の変換作業が容易になる。そして、構造が複雑なシリンダブロック17には何ら加工が必要ないので、既存のシリンダブロックを流用することが可能になる。すなわち、本発明は従来機種の構造がシンプルなクランクケース16のみを設計変更すれば適用可能となる。
【0048】
さらに、二次バランサ59を側面視でクランクシャフト4の上下方向略中央、本実施形態においては上から二番目および三番目の気筒19b,19cに相対する位置に配置したことにより、エンジン3の水平方向中心近傍に二次バランサ59の重心を配置でき、振動低減効果が向上すると共に、二次バランサ59上方のスペースを吸気サイレンサ43の容量確保に利用可能である。
【0049】
さらにまた、バランサシャフト57,58を回転駆動する駆動ギヤ(バランサドライブギヤ65およびバランサドリブンギヤ66)をクランクシャフト4およびバランサシャフト57の下側に配置したことにより、エンジン3の重心が低くなって船体7の操縦安定性が増すと共に、駆動ギヤによるオイル吸出し効果によってバランサシャフトハウジング60内に溜まる潤滑オイルを積極的にクランクケース16内に戻すことができる。
【0050】
また、バランサシャフト57をクランクシャフト4の二倍の速度で回転させるためにバランサシャフトの駆動ギヤが大型化するが、クランクウェブ25にバランサシャフトの駆動ギヤであるバランサドライブギヤ65を設けると共に、二本のバランサシャフト57,58のうち、シリンダの軸線21を挟んでエンジン3の一側に配置された吸気管47とは反対側に配置されたバランサシャフト57の下方にバランサドライブギヤ65に作動連結する他のバランサシャフトの駆動ギヤであるバランサドリブンギヤ66を配置したことにより、クランクケース16の吸気マニフォールド46側にスロットルボディ44を近接配置でき、エンジン3のコンパクト化を図ることができる。
【0051】
さらに、バランサシャフトハウジング60内にて二本のバランサシャフト57,58を軸支する軸受けボス61および軸受けキャップ62を、クランク室22を上下方向に区画する隔壁23,24に形成されたクランクシャフト4の軸受け部29と水平方向で一致する部位に配置したことにより、軸受けボス61の内部にオイル供給路63を、シリンダブロック17およびクランクケース16の隔壁23,24内部にこのオイル供給路63とメインギャラリ31とを連通するオイル連通路64を形成することが可能となる。その結果、クランクケース16とは別体に設けられる二次バランサ59にも潤滑オイルの供給が可能となる。
【0052】
そして、両バランサシャフト104,105同士を作動連結するバランサシャフトギヤ108をバランサシャフトハウジング109内に配置する一方、クランクシャフト101の下端にバランサドライブスプロケット103を、一方のバランサシャフト104の下端にバランサドリブンスプロケット106をそれぞれ設け、両スプロケット103,106をバランサチェーン107で作動連結したことにより、バランサシャフトハウジング109内に径の大きなバランサドリブンギヤ66を収納しなくてよく、エンジン3のコンパクト化が図れると共に、潤滑オイルもクランクケース16内に戻す必要がないので、メカニカルロスが低減する。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る船外機用縦型エンジンの二次バランサによれば、船外機全体のコンパクト化が図れると共に、周辺機器の大幅なレイアウトの変更も不要となり、さらに二次バランサをユニット化でき、組付性が向上する。
【0054】
また、エンジンの水平方向中心近傍に二次バランサの重心を配置でき、振動低減効果が向上すると共に、二次バランサ上方のスペースを吸気サイレンサの容量確保に利用でき、さらにエンジンの重心が低くなって船舶の操縦安定性が増し、そして駆動ギヤによるオイル吸出し効果によってバランサシャフトハウジング内に溜まる潤滑オイルを積極的にクランクケース内に戻すことができる。
【0055】
さらにまた、シリンダブロックおよびクランクケースの隔壁内部にバランサシャフト潤滑用のオイル供給路とメインギャラリとを連通するオイル連通路を形成することが可能となり、クランクケースとは別体に設けられる二次バランサにも潤滑オイルの供給が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船外機用縦型エンジンの二次バランサの一実施形態を示す船外機の右側面図。
【図2】船外機中央部の縦断面図。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図。
【図5】本発明の第二実施形態を示すクランクシャフトおよび二次バランサの側面図。
【図6】図5のVI矢視図。
【符号の説明】
1 船外機
3 エンジン
4,101 クランクシャフト
16 クランクケース
17 シリンダブロック
18 シリンダヘッド
21 シリンダの軸線
23,24 隔壁
25 クランクウェブ
29 クランクシャフトの軸受け部
31 メインギャラリ
32 クランクシャフト潤滑用のオイル供給路
43 吸気サイレンサ
44 スロットルボディ
47 吸気管
57,58,104,105 バランサシャフト
59,102 二次バランサ
60,109 バランサシャフトハウジング
61 バランサシャフトの軸受けボス
63 バランサシャフト潤滑用のオイル供給路
64 オイル連通路
65 バランサドライブギヤ(駆動ギヤ)
66 バランサドリブンギヤ(駆動ギヤ)
67,108 バランサシャフトギヤ
103 バランサドライブスプロケット
106 バランサドリブンスプロケット
107 バランサチェーン

Claims (8)

  1. 前方からクランクケース、シリンダブロックおよびシリンダヘッドの順に配置した直列多気筒エンジン内にクランクシャフトを略垂直に配置すると共に、上記エンジンの一側に吸気管を、上記クランクケースの前方にスロットルボディおよび吸気サイレンサを配置した船外機用縦型エンジンにおいて、上記クランクケースと、このクランクケース前方の上記吸気サイレンサとの間にスペースを設け、このスペースに二本のバランサシャフトから構成される二次バランサを配置したことを特徴とする船外機用縦型エンジンの二次バランサ。
  2. 上記二次バランサを上記クランクケースとは別体に形成されたバランサシャフトハウジング内に収納すると共に、このバランサシャフトハウジングを上記クランクケースの外側に固定した請求項1記載の船外機用縦型エンジンの二次バランサ。
  3. 上記二次バランサを側面視で上記クランクシャフトの上下方向略中央近傍の気筒に相対する位置に配置した請求項1または2記載の船外機用縦型エンジンの二次バランサ。
  4. 上記バランサシャフトを回転駆動する駆動ギヤを上記クランクシャフトおよび上記バランサシャフトの下側に配置した請求項1、2または3記載の船外機用縦型エンジンの二次バランサ。
  5. 上記クランクシャフトに形成されるクランクウェブにバランサシャフト駆動ギヤを設けると共に、上記二本のバランサシャフトのうち、シリンダの軸線を挟んで上記エンジンの一側に配置された上記吸気管とは反対側に配置されるバランサシャフトの下方に他のバランサシャフトの駆動ギヤを配置した請求項1〜4のいずれかに記載の船外機用縦型エンジンの二次バランサ。
  6. 上記両バランサシャフト同士を作動連結するバランサシャフトギヤを上記バランサシャフトハウジング内に配置する一方、上記クランクシャフトの下端にバランサドライブスプロケットを、一方のバランサシャフトの下端にバランサドリブンスプロケットをそれぞれ設け、上記両スプロケットをバランサチェーンで作動連結した請求項1、2または3記載の船外機用縦型エンジンの二次バランサ。
  7. 上記バランサシャフトハウジング内にて上記二本のバランサシャフトを軸支する軸受けボスを、上記エンジン内を上下方向に区画する隔壁に形成された上記クランクシャフトの軸受け部と水平方向で一致する部位に配置した請求項1〜6のいずれかに記載の船外機用縦型エンジンの二次バランサ。
  8. 上記軸受けボスの内部に上記バランサシャフト潤滑用のオイル供給路を形成すると共に、上記シリンダブロックおよび上記クランクケースの隔壁内部に上記オイル供給路とメインギャラリとを連通するオイル連通路を形成した請求項7記載の船外機用縦型エンジンの二次バランサ。
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