JP2004324082A - 路側設置用コンクリート製品およびその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】支柱に対して穿孔等の面倒な加工を施すことなく、大きな支持強度を得ることが出来ると共に、現場での支柱の立設施工を速やかに且つ容易に行うことが出来る、新規な構造の路側設置用コンクリート製品を提供することを目的とする。
【解決手段】予め工場で成形されて現場施工されることにより、道路の路肩や歩車道境界等に沿って設置される路側設置用コンクリート製品に対して、略鉛直方向で上下に延びるように設けた保持孔28に対して別体の支柱30が差し込まれるようにすると共に、保持孔28に差し込まれた支柱30に対して拘束力を及ぼす締付手段20,26を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】予め工場で成形されて現場施工されることにより、道路の路肩や歩車道境界等に沿って設置される路側設置用コンクリート製品に対して、略鉛直方向で上下に延びるように設けた保持孔28に対して別体の支柱30が差し込まれるようにすると共に、保持孔28に差し込まれた支柱30に対して拘束力を及ぼす締付手段20,26を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【技術分野】
本発明は、予め工場で成形されて現場施工されることにより、道路の路肩や歩車道境界等に沿って設置される路側設置用コンクリート製品に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、法面の崩落や落石等から路面を保護するための保護柵や案内標識等は、歩行者や車両の通行の妨げとならないように、その支柱が路側に立設されるようになっている。ところで、このような保護柵や案内標識等の支柱は、保護柵や案内標識等がその機能を十分に発揮するために、容易に倒れないように立設されることが要求される。
【0003】
しかしながら、支柱を地盤に打ち込むのは、地盤条件等によって難しい場合もあり、また、作業も面倒で時間がかかるという問題もある。特に、保護柵等のように多数の支柱を立設する必要がある場合には、その問題が非常に大きい。
【0004】
また、支柱を地盤に打ち込むだけでは支持強度が不足する場合がある。更に、打ち込んだ当時は支持強度が十分であったとしても、その後の流水等で地盤が堀削等された場合に支持強度が不足して支柱が倒壊するおそれがある。なお、このような支持強度の問題を解消するために、支柱の基礎としてコンクリート基礎や基台ブロックを打設することも考えられるが、その施工が面倒で時間がかかるという問題がある。
【0005】
そこで、このような問題に鑑み、L型側溝用ブロックの垂直部と水平部に亘って平板状の台座板を埋設してブロック内の補強用鉄筋に連結すると共に、この台座板で支持された中実の棒状体を垂直部から上方に向かって突設して、かかる棒状体の側面に開口形成したねじ穴に螺着されるボルトにより、棒状体に外挿したパイプ状の支柱の下端をねじ止めするようにした構造も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
ところが、このようなL型側溝用ブロックでは、支柱を棒状体にねじ止め固定するために、支柱の基端部をパイプ状として、その筒壁部にねじ止め用の挿通孔を形成しなければならないことから構造上の制限があり、例えば、木製の支柱への適用は現実的に不可能である等という問題がある。また、このようにパイプ構造体に対してねじ止め用挿通孔を形成することにより、支柱の強度と耐久性を十分に確保することが難しいという問題もある。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−109617号公報
【0008】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、支柱に対して穿孔等の面倒な加工を施すことなく、大きな支持強度を得ることが出来ると共に、現場での支柱の立設施工を速やかに且つ容易に行うことが出来る、新規な構造の路側設置用コンクリート製品およびその施工方法を提供することにある。
【0009】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することが出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0010】
路側設置用コンクリート製品に関する本発明の第一の態様は、予め工場で成形されて現場施工されることにより、道路の路肩や歩車道境界等に沿って設置される路側設置用コンクリート製品において、略鉛直方向で上下に延びる保持孔を設けて、該保持孔に対して別体の支柱が差し込まれるようにすると共に、該保持孔に差し込まれた支柱に対して拘束力を及ぼす締付手段を設けたことを、特徴とする。
【0011】
このような本態様に従う構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、略鉛直方向で上下に延びるように設けられた保持孔に対して別体の支柱が差し込まれるようになっていると共に、保持孔に差し込まれた支柱に対して締付手段が拘束力を及ぼすようになっていることから、支柱を地盤に打ち込む作業を行わなくても、また、支柱の基礎として特別なコンクリート基礎や基台ブロックの打設を行わなくても、支柱を大きな支持強度で安定して支持することが可能となる。
【0012】
また、本態様においては、保持孔に差し込まれた支柱に対して締付手段が拘束力を及ぼすようになっていることから、支柱に対して穿孔等の特別な加工を施す必要がなくなり、それによって、支柱の強度を確保した状態で支柱を支持することが可能となる。
【0013】
さらに、本態様においては、保持孔に差し込まれた支柱に対して締付手段による拘束力が外周面から及ぼされるようになっていることから、保持孔に差し込まれる支柱の構造や形状に拘わらず、支柱に拘束力を及ぼすことが可能となる。また、例えば、支柱の形成材料等に応じて拘束力の大きさを調整出来るようにすること等も容易に実現可能である。
【0014】
なお、本態様における保持孔とは、支柱を差し込むことが出来るものであれば、その形状等は、特に限定されるものではなく、例えば、貫通していても良いし、貫通していなくても良い。また、本態様における保持孔の断面形状は、円形や楕円形,三角形,矩形,多角形等の各種の形状が何れも採用可能である。更に、本態様における保持孔の断面形状は、支柱の断面に対応していても良いし、対応していなくても良い。また、本態様における保持孔は、路側設置用コンクリート製品そのものに対して直接設けられていても良いし、路側設置用コンクリート製品に取り付けられる部材と路側設置用コンクリート製品が協働することで設けられていても良い。更にまた、本態様における保持孔の数は、一つであっても良いし、複数であっても良い。
【0015】
また、本態様における支柱は、例えば、標識等が取り付けられる支柱であっても良いし、保護柵等の柵構造体の支柱等であっても良い。更に、本態様における支柱の形成材料は、特に限定されるものではなく、木材や金属材,合成樹脂材等が何れも採用可能である。また、本態様における支柱は、直線的に延びる形状であっても良いし、軸方向の途中で湾曲乃至は屈曲せしめられた形状であっても良い。更にまた、本態様における支柱は、中空形状であっても良いし、中実形状であっても良い。また、本態様における支柱の断面形状は、特に限定されず、例えば、円形や楕円形,三角形,矩形,多角形等の各種の断面形状が何れも採用可能である。更に、本態様における支柱の数は、一本であっても良いし、複数本であっても良い。更にまた、本態様における支柱は、保持孔に差し込まれた状態下で、保持孔を貫通していても良いし、貫通していなくても良い。また、本態様における支柱の下端は、地盤に打ち込まれていても良いし、路側設置用コンクリート製品を設置する際の均し用の捨てコンクリート等で支持するようにしても良い。
【0016】
さらに、本態様における締付手段は、所期の支持強度でもって支柱を支持することが出来るものであれば、特に、限定されるものではないが、保持孔に差し込まれた支柱に及ぼす拘束力を調節乃至は変更することが出来るという点においてねじ止め構造を備えたものが好適に採用される。そこにおいて、ねじ止め構造とは、例えば、保持孔が路側設置用コンクリート製品に直接設けられている場合には、保持孔の内周面および路側設置用コンクリート製品の外面に貫通して開口するねじ穴を設け、該ねじ穴に対して外面側からボルトをねじ込むことで、ボルトの先端部分を支柱に押し当てるものや、保持孔が路側設置用コンクリート製品とかかる路側設置用コンクリート製品に取り付けられる保持孔形成部材が協働することで設けられている場合には、保持孔形成部材を路側設置用コンクリート製品に取り付けるためのものであっても良い。また、本態様における締付手段は、路側設置用コンクリート製品が施工された状態下で外部に露出しないようにすることが望ましく、それによって、締付手段によって支柱に及ぼされている拘束力が無断で調節されることを有利に阻止することが可能となる。
【0017】
また、本態様において、締付手段が支柱に及ぼす拘束力は、一つの方向から及ぼされるものであっても良いし、複数の方向から及ぼされるものであっても良い。更に、支柱に対して複数の方向から拘束力が及ぼされる場合には、各方向から及ぼされる拘束力の大きさは、全て同じであっても良いし、互いに異なっていても良い。
【0018】
路側設置用コンクリート製品に関する本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る路側設置用コンクリート製品において、前記道路の外側に位置せしめられる外側端面に対して、別体形成された保持部材をねじ止め構造で取り付けることによって、該外側端面と該保持部材の間に前記保持孔を形成すると共に、該保持部材を取り付けるねじ止め構造を利用して該保持部材を該外側端面に向かって締付可能として、該保持孔に差し込まれる前記支柱に対して拘束力を及ぼし得るようにすることで前記締付手段を構成したことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、支柱の外形形状や大きさ等に応じてねじ込み位置を調節することで支柱に対して所期の拘束力を及ぼすことが可能となる。
【0019】
特に、本態様においては、ねじ込み位置を調節するだけでは、支柱の外形形状に対応できない場合であっても、形状の異なる保持部材を予め複数種類準備しておいて、適当な保持部材に取り替えることで支柱の外形形状や大きさ等に容易に対応することが可能となる。
【0020】
また、本態様においては、施工後にねじ止めが緩んできたとしても、増し締めをすることが可能となっており、それによって、支柱に対する拘束力を長期間に亘って維持することが可能となる。
【0021】
なお、本態様における保持部材は、路側設置用コンクリート製品に取り付けられた際に、路側設置用コンクリート製品と協働することで保持孔を形成するものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、路側設置用コンクリートにおける保持部材が取り付けられる取付面に切欠等が設けられている場合には、保持部材は平板形状であっても良いし、かかる取付面と反対側に突出するように湾曲乃至は屈曲せしめられた部分を備えた形状であっても良い。また、例えば、路側設置用コンクリート製品における保持部材が取り付けられる取付面に切欠等が設けられていない場合には、保護部材は取付面と反対側に突出するように湾曲乃至は屈曲せしめられて支柱の外周面に重ね合わせられて直接に保持せしめる面を備えた形状とされる。更に、本態様における保護部材の形成材料は、支柱に拘束力を及ぼした際に変形することはあるとしても破損等して拘束力を及ぼすことが不可能な状態とならない程度の強度を有していれば良く、例えば、金属材や硬質の合成樹脂材,コンクリート等が採用可能である。また、本態様における保持部材は、一本の支柱に対して一つ使用しても良いし、複数使用しても良い。
【0022】
また、本態様におけるねじ止め構造は、支柱を挟んで左右対称となる位置に設けられていることが望ましく、それによって、支柱に対してより大きな拘束力を効果的に及ぼすことが可能となる。
【0023】
さらに、本態様における外側端面は、保持部材を取り付けることが可能な面であれば、特に限定されず、例えば、平坦な面であっても良いし、円弧状に湾曲した面であっても良い。
【0024】
路側設置用コンクリート製品に関する本発明の第三の態様は、前記第二の態様に係る路側設置用コンクリート製品において、略円弧溝形の金属プレートの開口部両端に対してそれぞれ外方に広がる平板形状を有する一対の取付板部を一体形成した保持金具を、前記保持部材として採用して、該保持金具における一対の取付板部を、それぞれ、ねじ止め構造で前記外側端面に締付固定するようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、略円弧溝形の金属プレートの開口部両端に対してそれぞれ外方に広がる平板形状を有する一対の取付板部が一体形成された保持金具によって保持部材が構成されており、かかる保持金具における一対の取付板部を、それぞれ、ねじ止め構造で外側端面に締付固定するようになっていることから、保持部材の強度を確保することが可能となり、それによって、支柱に対して大きな拘束力を及ぼすことが可能となる。
【0025】
また、本態様においては、保持金具に一体形成された一対の取付板部が、それぞれ、ねじ止め構造で外側端面に締付固定されるようになっていることから、各取付板部におけるねじ止めの位置およびねじ込み位置を適当に調節することで、各取付板部をねじ止めすることで支柱に及ぼす拘束力を均等にすることが可能となり、それによって、安定した支持強度を得ることが可能となる。
【0026】
路側設置用コンクリート製品に関する本発明の第四の態様は、前記第二又は第三の態様に係る路側設置用コンクリート製品において、路側に側溝を形成する溝部を有しており、該溝部の外壁部の外面を前記外側端面として、該外壁部の外面に対して前記保持部材をねじ止め構造で取り付けるようにしたことを、特徴とする。このような構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、路側に側溝を形成する溝部の外壁部の外面に対して保持部材をねじ止め構造で取り付けるようになっていることから、側溝を形成しつつ、目的とする支持強度で支柱を支持することが可能となる。
【0027】
路側設置用コンクリート製品に関する本発明の第五の態様は、前記第二乃至第四の何れかの態様に係る路側設置用コンクリート製品において、前記外側端面にねじ穴が開口するようにナット部材を埋設せしめて、該ナット部材に対して外部からねじ込まれるボルト部材によって、前記保持部材を該外側端面に対して締付可能に取り付けるようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、外側端面にねじ穴が開口するように埋設されたナット部材に対して外部からボルト部材がねじ込まれることによって、保持部材を外側端面に対して締付可能に取り付けるようにしたことから、保持部材を取り付けない状態で、支柱を立設することなく、一般的な路側設置用コンクリート製品として利用することが可能となる。
【0028】
また、本発明は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る路側設置用コンクリート製品を道路の路肩や歩車道境界に沿って所定長さに亘って設置せしめて、それら路側設置用コンクリート製品で立設支持せしめた前記支柱の間に跨がって柵体を装着した路側保護柵構造体も特徴とする。
【0029】
このような路側保護柵構造体においては、所期の支持強度で支柱を支持することが可能な路側設置用コンクリート製品によって支持された支柱の間に跨って柵体が装着されていることから、路側保護柵構造体の施工、特に、支柱の立設に要する時間を短縮して作業効率を向上することが可能となる。
【0030】
さらに、本発明は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る路側設置用コンクリート製品を施工するに際して、前記支柱として木製支柱を採用し、該木製支柱を前記保持孔に差し込んで前記締付手段により締付固定する路側設置用コンクリート製品の施工方法も特徴とする。このような路側設置用コンクリート製品の施工方法に従えば、木製支柱の立設を容易に行うことが可能となる。即ち、一般に、木製支柱は、▲1▼その外形形状が一定でない、▲2▼腐食等で細径化する場合がある、▲3▼地盤への打ち込みが難しい等の問題を有しているが、支柱が差し込まれる保持孔を備えていると共に、かかる保持孔に差し込まれた支柱に対して拘束力を及ぼす締付手段を備えた路側設置用コンクリート製品を利用して木製支柱を立設するようになっていることから、締付手段によって及ぼす拘束力を適当に調節することで、たとえ外形や大きさ等が一定でないような木製支柱であっても、それらを有効な支持強度でもって容易に立設支持することが可能となる。また、腐食等により細径化した場合であっても、締付手段によって及ぼす拘束力を調節することで目的とする支持強度を得ることが可能となる。更に、締付手段によって拘束力が及ぼされるようになっていることから、地盤に打ち込む必要もなくなる。
【0031】
また、本発明は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る路側設置用コンクリート製品を施工するに際して、前記保持孔に対して前記支柱を貫通させて、該支柱の下端部を前記路側設置用コンクリート製品を支持するためのコンクリート基盤によって支持せしめた路側設置用コンクリート製品の施工方法も特徴とする。
このような施工方法に従えば、路側設置用コンクリート製品を支持するためのコンクリート基盤によって支柱の下端部を支持するようになっていることから、支柱の下端をコンクリート基盤に沿って揃えることが可能となり、また、支柱の下端部を安定して支持することが可能となる。
【0032】
さらに、本発明は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る路側設置用コンクリート製品を施工するに際して、前記保持孔による前記支柱の締付固定部位の少なくとも一部を土中に埋設する路側設置用コンクリート製品の施工方法も特徴とする。このような施工方法に従えば、保持孔による支柱の締付固定部位の少なくとも一部を土中に埋設するようになっていることから、保持孔と支柱の隙間に土砂を充填して、支柱における保持孔に差し込まれている部分の全体に亘って拘束力を及ぼすことが可能となり、その結果、支柱の支持強度の向上を図ることが可能となる。
【0033】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0034】
先ず、図1乃至図3には、本発明の第一の実施形態としてのL型側溝10が示されている。このL型側溝10は、側溝本体12に対して保持金具としての締付金具14がボルト固定された構造とされている。
【0035】
より詳細には、側溝本体12は、コンクリートによって形成されており、全体として厚肉の平板形状を呈する底部16の幅方向一方(図3における左方)の端部に対して厚さ方向(図3における上下方向)に突出する外壁部としての外側壁部18が設けられた構造とされている。また、底部16の厚さ寸法は、外側壁部18における幅方向他方の側面から幅方向他方の側に行くに従って次第に大きくなっている。これにより、底部16の上側であって、且つ、外側壁部18よりも幅方向他方の側において、溝部が形成されている。更に、外側壁部18には、図4に示されているように、幅方向一方の側にねじ穴が開口するようにして、複数(本実施形態では、2つ)のナット20が埋め込まれている。なお、底部16および外側壁部18には、強度を確保するための鉄筋が埋め込まれていても良い。
【0036】
一方、締付金具14は、U字状に湾曲せしめられた溝形金具の両側壁部がそれぞれ外方に屈曲せしめられた構造とされており、両側壁部における外方に屈曲せしめられた部分によって、締付金具14を側溝本体12に取り付けるための一対の取付板部としての一対の取付部22,22が形成されている。また、各取付部22には、図5に示されているように、ボルト挿通孔24が一つ形成されている。そして、一対の取付部22,22を側溝本体12における外側壁部18の幅方向一方の側の面に重ね合わせて、ボルト挿通孔24,24に挿通したボルト26,26を外側壁部18に埋め込まれたナット20,20に螺着することで締付金具14を側溝本体12に取り付けるようになっている。
【0037】
このように側溝本体12に締付金具14を取り付けることで、側溝本体12の幅方向一方の側に略一定の断面で略鉛直方向に貫通して延びる保持孔28が設けられるようになっており、かかる保持孔28に対して支柱30が差し込まれるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、保持孔28に差し込まれた支柱30は、締付金具14と外側壁部18によって挟圧保持されることで支持されるようになっており、それによって、支柱30の軸方向への抜出しが阻止されている。
【0038】
続いて、このような構造とされたL型側溝10の施工方法について、説明する。先ず、予め工場で製造した側溝本体12と締付金具14を現場まで搬送する。続いて、側溝本体12を、図6に示されているように、道路の路肩や歩車道境界に沿って必要な数だけ設置する。その際、側溝本体12は、外側壁部18が設けられた側が道路の外側に位置せしめられるようにして、側溝本体12を支持するためのコンクリート基盤32上に設置される。
【0039】
このようにコンクリート基盤32上に設置された側溝本体12に対して、図7に示されているように、締付金具14を緩く取り付けた後、図8に示されているように、締付金具14と外側壁部18の間に、保護柵34の支柱36を、その下端部がコンクリート基盤32によって支持されるまで差し込む。この保護柵34は、図面上では明示されていないが、複数本の支柱36および支柱36と支柱36を連結する複数本の連結柱38を含んで構成されており、それら複数本の支柱36および連結柱38の全てが木材によって形成されている。また、5本の連結柱38は、連結板40によって相互に固定された状態で、支柱36に固定されている。
【0040】
そして、締付金具14を強固に取り付けることで、締付金具14と外側壁部18の間に差し込まれた支柱36を、締付金具14と外側壁部18で挟圧保持し、それによって、図9に示されているように、支柱36が道路の外側に支持される。
【0041】
その後、図10に示されているように、締付金具14に土41を被せて、締付金具14を土の中に埋めこむ。その際、保持孔28と支柱36の隙間に土を充填するようになっている。
【0042】
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、ボルト26,26とナット20,20によって締付手段が構成されている。
【0043】
このような構造とされたL型側溝10は、側溝本体12と側溝本体12にボルト固定される締付金具14によって形成された保持孔28に対して支柱36が差し込まれた状態で、締付金具14を外側壁部18に向けて締めつけることで、締付金具14と外側壁部18で支柱36を挟圧保持するようになっていることから、支柱36を、地盤に打ち込まなくても、目的とする支持強度で支持することが出来る。
【0044】
特に、本実施形態では、木製の支柱36が採用されているが、締付金具14の締め付けを調節することで、支柱36の太さが異なっている場合であっても、目的とする支持強度で支柱36を支持することが出来るのである。
【0045】
また、本実施形態では、支柱36が腐食等によって細くなったとしても、締付金具14の締め付けを再び行うこと出来ることから、長期間に亘って目的とする支持強度を得ることが出来る。
【0046】
さらに、図11には、本発明の第二の実施形態としてのL型側溝42が示されている。本実施形態のL型側溝42は、第一の実施形態のL型側溝(10)に比して、締付金具(14)が採用されておらず、その代わりに、締付ブロック44が採用されている。なお、以下の記載において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0047】
より詳細には、この締付ブロック44は、コンクリートによって形成されており、全体として矩形ブロック形状を呈している。また、締付ブロック44には、略一定の断面形状で厚さ方向に延びる切欠部46が形成されていると共に、図12に示されているように、長手方向で切欠部46を挟んだ両側にそれぞれボルト挿通孔48が一つずつ形成されている。そして、ボルト挿通孔48,48に挿通されたボルト26,26を、外側壁部18に埋め込まれたナット(図11および図12では図示していない)に螺着固定することで、締付ブロック44が外側壁部18に取り付けられるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、ボルト26は、ナットに螺着固定された状態下において、締付ブロック44に設けられた凹所49内に収容位置せしめられている。
【0048】
このように側溝本体12に締付ブロック44を取り付けることで、側溝本体12の幅方向一方の側に略一定の断面で略鉛直方向に貫通して延びる保持孔50が設けられるようになっており、かかる保持孔50に対して支柱30が差し込まれるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、保持孔50に差し込まれた支柱30は、締付ブロック44に形成された切欠部46と外側壁部18によって挟圧保持されることで支持されるようになっており、それによって、支柱30の軸方向への抜出しが阻止されている。
【0049】
このような構造とされたL型側溝42においても、締付ブロック44をボルト固定によって外側壁部18に取り付けるようになっていることから、第一の実施形態と同様な効果を得ることが出来る。
【0050】
また、図13および14には、本発明の第三の実施形態としてのL型側溝52が示されている。なお、以下の説明において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0051】
より詳細には、本実施形態のL型側溝52は、第一の実施形態のL型側溝(10)に比して、締付金具(14)が採用されておらず、その代わりに、外側壁部18に対して上側に開口して略一定の断面形状で延びるように形成された保持孔としての凹所54が形成されている。また、外側壁部18には、凹所54の内周面と外側壁部18における幅方向一方の面の両側にねじ穴が開口するように、二つのナット56,56が埋め込まれている。
【0052】
そして、凹所54の底面に当接するまで差し込まれた支柱30は、外側からナット56,56に螺着固定されるボルト58,58の先端部分が押し当てられることで、凹所54の内周面とボルト58,58で挟圧保持されるようになっており、それによって、支柱30の凹所54からの抜出しが阻止されるようになっている。
【0053】
このような本実施形態に従う構造とされたL型側溝52においては、凹所54に差し込まれた支柱30に対して、外側からナット56,56に螺着固定されたボルト58,58が押し当てられるようになっていることから、第一の実施形態と同様な効果を得ることが出来る。
【0054】
以上、本発明の幾つかの実施形態について、詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0055】
例えば、前記第一乃至第三の実施形態では、L型側溝に対して、本発明を適用したものの、具体例が示されていたが、本発明は、例えば、L型側溝やU字溝等のように、溝部を備えた路側設置用コンクリート製品に対してのみ適用されるのではなく、溝部を備えていないものに対しても適用可能であることは、言うまでもない。
【0056】
また、保護柵等のように、路側に沿って設けられるものの支柱を立設する場合には、路側に沿って設置されるL型側溝の全てにおいて、保持孔が形成されている必要はなく、支柱を立設する必要がある箇所に設置されたL型側溝のみに保持孔を形成するようにしても良い。
【0057】
さらに、保持孔の内周面と支柱の外周面との隙間にモルタル等を充填しても良い。
【0058】
また、前記第一の実施形態では、締付金具14を緩く取り付けた状態で締付金具14と外側壁部18の間に支柱36を差し込むようになっていたが、支柱36の下端面に締付金具14を重ね合わせた後、締付金具14を外側壁部18に取り付けるようにしても良い。
【0059】
さらに、前記第一の実施形態では、支柱36は、その下端部が平坦面を備えた構造とされていたが、その下端部が錐状に尖った構造であっても良い。また、支柱36の下端部は、地面に打ち込まれていても良い。
【0060】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、保持孔に差し込まれた支柱に対して締付手段により拘束力を及ぼすようになっていることから、目的とする支持強度で支柱を支持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのL型側溝の平面図である。
【図2】図1に示されたL型側溝の左側面図である。
【図3】図1におけるIII−III断面図である。
【図4】図1に示されているL型側溝を構成する側溝本体の左側面図である。
【図5】図1に示されているL型側溝を構成する締付金具の正面図である。
【図6】図1に示されたL型側溝をコンクリート基盤に設置した状態を示す説明図である。
【図7】締付金具を緩く取り付けた状態を示す説明図である。
【図8】締付金具と外側端面の間に支柱を差し込んだ状態を示す説明図である。
【図9】締付金具を強固に取り付けた状態を示す説明図である。
【図10】締付金具を土で覆い隠した状態を示す説明図である。
【図11】本発明の第二の実施形態としてのL型側溝の平面図である。
【図12】図11に示されたL型側溝に採用されている締付ブロックの左側面図である。
【図13】本発明の第三の実施形態としてのL型側溝の平面図である。
【図14】図13におけるXIV−XIV断面図である。
【符号の説明】
10 L型側溝
12 側溝本体
14 締付金具
20 ナット
26 ボルト
28 保持孔
30 支柱
【技術分野】
本発明は、予め工場で成形されて現場施工されることにより、道路の路肩や歩車道境界等に沿って設置される路側設置用コンクリート製品に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、法面の崩落や落石等から路面を保護するための保護柵や案内標識等は、歩行者や車両の通行の妨げとならないように、その支柱が路側に立設されるようになっている。ところで、このような保護柵や案内標識等の支柱は、保護柵や案内標識等がその機能を十分に発揮するために、容易に倒れないように立設されることが要求される。
【0003】
しかしながら、支柱を地盤に打ち込むのは、地盤条件等によって難しい場合もあり、また、作業も面倒で時間がかかるという問題もある。特に、保護柵等のように多数の支柱を立設する必要がある場合には、その問題が非常に大きい。
【0004】
また、支柱を地盤に打ち込むだけでは支持強度が不足する場合がある。更に、打ち込んだ当時は支持強度が十分であったとしても、その後の流水等で地盤が堀削等された場合に支持強度が不足して支柱が倒壊するおそれがある。なお、このような支持強度の問題を解消するために、支柱の基礎としてコンクリート基礎や基台ブロックを打設することも考えられるが、その施工が面倒で時間がかかるという問題がある。
【0005】
そこで、このような問題に鑑み、L型側溝用ブロックの垂直部と水平部に亘って平板状の台座板を埋設してブロック内の補強用鉄筋に連結すると共に、この台座板で支持された中実の棒状体を垂直部から上方に向かって突設して、かかる棒状体の側面に開口形成したねじ穴に螺着されるボルトにより、棒状体に外挿したパイプ状の支柱の下端をねじ止めするようにした構造も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
ところが、このようなL型側溝用ブロックでは、支柱を棒状体にねじ止め固定するために、支柱の基端部をパイプ状として、その筒壁部にねじ止め用の挿通孔を形成しなければならないことから構造上の制限があり、例えば、木製の支柱への適用は現実的に不可能である等という問題がある。また、このようにパイプ構造体に対してねじ止め用挿通孔を形成することにより、支柱の強度と耐久性を十分に確保することが難しいという問題もある。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−109617号公報
【0008】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、支柱に対して穿孔等の面倒な加工を施すことなく、大きな支持強度を得ることが出来ると共に、現場での支柱の立設施工を速やかに且つ容易に行うことが出来る、新規な構造の路側設置用コンクリート製品およびその施工方法を提供することにある。
【0009】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することが出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0010】
路側設置用コンクリート製品に関する本発明の第一の態様は、予め工場で成形されて現場施工されることにより、道路の路肩や歩車道境界等に沿って設置される路側設置用コンクリート製品において、略鉛直方向で上下に延びる保持孔を設けて、該保持孔に対して別体の支柱が差し込まれるようにすると共に、該保持孔に差し込まれた支柱に対して拘束力を及ぼす締付手段を設けたことを、特徴とする。
【0011】
このような本態様に従う構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、略鉛直方向で上下に延びるように設けられた保持孔に対して別体の支柱が差し込まれるようになっていると共に、保持孔に差し込まれた支柱に対して締付手段が拘束力を及ぼすようになっていることから、支柱を地盤に打ち込む作業を行わなくても、また、支柱の基礎として特別なコンクリート基礎や基台ブロックの打設を行わなくても、支柱を大きな支持強度で安定して支持することが可能となる。
【0012】
また、本態様においては、保持孔に差し込まれた支柱に対して締付手段が拘束力を及ぼすようになっていることから、支柱に対して穿孔等の特別な加工を施す必要がなくなり、それによって、支柱の強度を確保した状態で支柱を支持することが可能となる。
【0013】
さらに、本態様においては、保持孔に差し込まれた支柱に対して締付手段による拘束力が外周面から及ぼされるようになっていることから、保持孔に差し込まれる支柱の構造や形状に拘わらず、支柱に拘束力を及ぼすことが可能となる。また、例えば、支柱の形成材料等に応じて拘束力の大きさを調整出来るようにすること等も容易に実現可能である。
【0014】
なお、本態様における保持孔とは、支柱を差し込むことが出来るものであれば、その形状等は、特に限定されるものではなく、例えば、貫通していても良いし、貫通していなくても良い。また、本態様における保持孔の断面形状は、円形や楕円形,三角形,矩形,多角形等の各種の形状が何れも採用可能である。更に、本態様における保持孔の断面形状は、支柱の断面に対応していても良いし、対応していなくても良い。また、本態様における保持孔は、路側設置用コンクリート製品そのものに対して直接設けられていても良いし、路側設置用コンクリート製品に取り付けられる部材と路側設置用コンクリート製品が協働することで設けられていても良い。更にまた、本態様における保持孔の数は、一つであっても良いし、複数であっても良い。
【0015】
また、本態様における支柱は、例えば、標識等が取り付けられる支柱であっても良いし、保護柵等の柵構造体の支柱等であっても良い。更に、本態様における支柱の形成材料は、特に限定されるものではなく、木材や金属材,合成樹脂材等が何れも採用可能である。また、本態様における支柱は、直線的に延びる形状であっても良いし、軸方向の途中で湾曲乃至は屈曲せしめられた形状であっても良い。更にまた、本態様における支柱は、中空形状であっても良いし、中実形状であっても良い。また、本態様における支柱の断面形状は、特に限定されず、例えば、円形や楕円形,三角形,矩形,多角形等の各種の断面形状が何れも採用可能である。更に、本態様における支柱の数は、一本であっても良いし、複数本であっても良い。更にまた、本態様における支柱は、保持孔に差し込まれた状態下で、保持孔を貫通していても良いし、貫通していなくても良い。また、本態様における支柱の下端は、地盤に打ち込まれていても良いし、路側設置用コンクリート製品を設置する際の均し用の捨てコンクリート等で支持するようにしても良い。
【0016】
さらに、本態様における締付手段は、所期の支持強度でもって支柱を支持することが出来るものであれば、特に、限定されるものではないが、保持孔に差し込まれた支柱に及ぼす拘束力を調節乃至は変更することが出来るという点においてねじ止め構造を備えたものが好適に採用される。そこにおいて、ねじ止め構造とは、例えば、保持孔が路側設置用コンクリート製品に直接設けられている場合には、保持孔の内周面および路側設置用コンクリート製品の外面に貫通して開口するねじ穴を設け、該ねじ穴に対して外面側からボルトをねじ込むことで、ボルトの先端部分を支柱に押し当てるものや、保持孔が路側設置用コンクリート製品とかかる路側設置用コンクリート製品に取り付けられる保持孔形成部材が協働することで設けられている場合には、保持孔形成部材を路側設置用コンクリート製品に取り付けるためのものであっても良い。また、本態様における締付手段は、路側設置用コンクリート製品が施工された状態下で外部に露出しないようにすることが望ましく、それによって、締付手段によって支柱に及ぼされている拘束力が無断で調節されることを有利に阻止することが可能となる。
【0017】
また、本態様において、締付手段が支柱に及ぼす拘束力は、一つの方向から及ぼされるものであっても良いし、複数の方向から及ぼされるものであっても良い。更に、支柱に対して複数の方向から拘束力が及ぼされる場合には、各方向から及ぼされる拘束力の大きさは、全て同じであっても良いし、互いに異なっていても良い。
【0018】
路側設置用コンクリート製品に関する本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る路側設置用コンクリート製品において、前記道路の外側に位置せしめられる外側端面に対して、別体形成された保持部材をねじ止め構造で取り付けることによって、該外側端面と該保持部材の間に前記保持孔を形成すると共に、該保持部材を取り付けるねじ止め構造を利用して該保持部材を該外側端面に向かって締付可能として、該保持孔に差し込まれる前記支柱に対して拘束力を及ぼし得るようにすることで前記締付手段を構成したことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、支柱の外形形状や大きさ等に応じてねじ込み位置を調節することで支柱に対して所期の拘束力を及ぼすことが可能となる。
【0019】
特に、本態様においては、ねじ込み位置を調節するだけでは、支柱の外形形状に対応できない場合であっても、形状の異なる保持部材を予め複数種類準備しておいて、適当な保持部材に取り替えることで支柱の外形形状や大きさ等に容易に対応することが可能となる。
【0020】
また、本態様においては、施工後にねじ止めが緩んできたとしても、増し締めをすることが可能となっており、それによって、支柱に対する拘束力を長期間に亘って維持することが可能となる。
【0021】
なお、本態様における保持部材は、路側設置用コンクリート製品に取り付けられた際に、路側設置用コンクリート製品と協働することで保持孔を形成するものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、路側設置用コンクリートにおける保持部材が取り付けられる取付面に切欠等が設けられている場合には、保持部材は平板形状であっても良いし、かかる取付面と反対側に突出するように湾曲乃至は屈曲せしめられた部分を備えた形状であっても良い。また、例えば、路側設置用コンクリート製品における保持部材が取り付けられる取付面に切欠等が設けられていない場合には、保護部材は取付面と反対側に突出するように湾曲乃至は屈曲せしめられて支柱の外周面に重ね合わせられて直接に保持せしめる面を備えた形状とされる。更に、本態様における保護部材の形成材料は、支柱に拘束力を及ぼした際に変形することはあるとしても破損等して拘束力を及ぼすことが不可能な状態とならない程度の強度を有していれば良く、例えば、金属材や硬質の合成樹脂材,コンクリート等が採用可能である。また、本態様における保持部材は、一本の支柱に対して一つ使用しても良いし、複数使用しても良い。
【0022】
また、本態様におけるねじ止め構造は、支柱を挟んで左右対称となる位置に設けられていることが望ましく、それによって、支柱に対してより大きな拘束力を効果的に及ぼすことが可能となる。
【0023】
さらに、本態様における外側端面は、保持部材を取り付けることが可能な面であれば、特に限定されず、例えば、平坦な面であっても良いし、円弧状に湾曲した面であっても良い。
【0024】
路側設置用コンクリート製品に関する本発明の第三の態様は、前記第二の態様に係る路側設置用コンクリート製品において、略円弧溝形の金属プレートの開口部両端に対してそれぞれ外方に広がる平板形状を有する一対の取付板部を一体形成した保持金具を、前記保持部材として採用して、該保持金具における一対の取付板部を、それぞれ、ねじ止め構造で前記外側端面に締付固定するようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、略円弧溝形の金属プレートの開口部両端に対してそれぞれ外方に広がる平板形状を有する一対の取付板部が一体形成された保持金具によって保持部材が構成されており、かかる保持金具における一対の取付板部を、それぞれ、ねじ止め構造で外側端面に締付固定するようになっていることから、保持部材の強度を確保することが可能となり、それによって、支柱に対して大きな拘束力を及ぼすことが可能となる。
【0025】
また、本態様においては、保持金具に一体形成された一対の取付板部が、それぞれ、ねじ止め構造で外側端面に締付固定されるようになっていることから、各取付板部におけるねじ止めの位置およびねじ込み位置を適当に調節することで、各取付板部をねじ止めすることで支柱に及ぼす拘束力を均等にすることが可能となり、それによって、安定した支持強度を得ることが可能となる。
【0026】
路側設置用コンクリート製品に関する本発明の第四の態様は、前記第二又は第三の態様に係る路側設置用コンクリート製品において、路側に側溝を形成する溝部を有しており、該溝部の外壁部の外面を前記外側端面として、該外壁部の外面に対して前記保持部材をねじ止め構造で取り付けるようにしたことを、特徴とする。このような構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、路側に側溝を形成する溝部の外壁部の外面に対して保持部材をねじ止め構造で取り付けるようになっていることから、側溝を形成しつつ、目的とする支持強度で支柱を支持することが可能となる。
【0027】
路側設置用コンクリート製品に関する本発明の第五の態様は、前記第二乃至第四の何れかの態様に係る路側設置用コンクリート製品において、前記外側端面にねじ穴が開口するようにナット部材を埋設せしめて、該ナット部材に対して外部からねじ込まれるボルト部材によって、前記保持部材を該外側端面に対して締付可能に取り付けるようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、外側端面にねじ穴が開口するように埋設されたナット部材に対して外部からボルト部材がねじ込まれることによって、保持部材を外側端面に対して締付可能に取り付けるようにしたことから、保持部材を取り付けない状態で、支柱を立設することなく、一般的な路側設置用コンクリート製品として利用することが可能となる。
【0028】
また、本発明は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る路側設置用コンクリート製品を道路の路肩や歩車道境界に沿って所定長さに亘って設置せしめて、それら路側設置用コンクリート製品で立設支持せしめた前記支柱の間に跨がって柵体を装着した路側保護柵構造体も特徴とする。
【0029】
このような路側保護柵構造体においては、所期の支持強度で支柱を支持することが可能な路側設置用コンクリート製品によって支持された支柱の間に跨って柵体が装着されていることから、路側保護柵構造体の施工、特に、支柱の立設に要する時間を短縮して作業効率を向上することが可能となる。
【0030】
さらに、本発明は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る路側設置用コンクリート製品を施工するに際して、前記支柱として木製支柱を採用し、該木製支柱を前記保持孔に差し込んで前記締付手段により締付固定する路側設置用コンクリート製品の施工方法も特徴とする。このような路側設置用コンクリート製品の施工方法に従えば、木製支柱の立設を容易に行うことが可能となる。即ち、一般に、木製支柱は、▲1▼その外形形状が一定でない、▲2▼腐食等で細径化する場合がある、▲3▼地盤への打ち込みが難しい等の問題を有しているが、支柱が差し込まれる保持孔を備えていると共に、かかる保持孔に差し込まれた支柱に対して拘束力を及ぼす締付手段を備えた路側設置用コンクリート製品を利用して木製支柱を立設するようになっていることから、締付手段によって及ぼす拘束力を適当に調節することで、たとえ外形や大きさ等が一定でないような木製支柱であっても、それらを有効な支持強度でもって容易に立設支持することが可能となる。また、腐食等により細径化した場合であっても、締付手段によって及ぼす拘束力を調節することで目的とする支持強度を得ることが可能となる。更に、締付手段によって拘束力が及ぼされるようになっていることから、地盤に打ち込む必要もなくなる。
【0031】
また、本発明は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る路側設置用コンクリート製品を施工するに際して、前記保持孔に対して前記支柱を貫通させて、該支柱の下端部を前記路側設置用コンクリート製品を支持するためのコンクリート基盤によって支持せしめた路側設置用コンクリート製品の施工方法も特徴とする。
このような施工方法に従えば、路側設置用コンクリート製品を支持するためのコンクリート基盤によって支柱の下端部を支持するようになっていることから、支柱の下端をコンクリート基盤に沿って揃えることが可能となり、また、支柱の下端部を安定して支持することが可能となる。
【0032】
さらに、本発明は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る路側設置用コンクリート製品を施工するに際して、前記保持孔による前記支柱の締付固定部位の少なくとも一部を土中に埋設する路側設置用コンクリート製品の施工方法も特徴とする。このような施工方法に従えば、保持孔による支柱の締付固定部位の少なくとも一部を土中に埋設するようになっていることから、保持孔と支柱の隙間に土砂を充填して、支柱における保持孔に差し込まれている部分の全体に亘って拘束力を及ぼすことが可能となり、その結果、支柱の支持強度の向上を図ることが可能となる。
【0033】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0034】
先ず、図1乃至図3には、本発明の第一の実施形態としてのL型側溝10が示されている。このL型側溝10は、側溝本体12に対して保持金具としての締付金具14がボルト固定された構造とされている。
【0035】
より詳細には、側溝本体12は、コンクリートによって形成されており、全体として厚肉の平板形状を呈する底部16の幅方向一方(図3における左方)の端部に対して厚さ方向(図3における上下方向)に突出する外壁部としての外側壁部18が設けられた構造とされている。また、底部16の厚さ寸法は、外側壁部18における幅方向他方の側面から幅方向他方の側に行くに従って次第に大きくなっている。これにより、底部16の上側であって、且つ、外側壁部18よりも幅方向他方の側において、溝部が形成されている。更に、外側壁部18には、図4に示されているように、幅方向一方の側にねじ穴が開口するようにして、複数(本実施形態では、2つ)のナット20が埋め込まれている。なお、底部16および外側壁部18には、強度を確保するための鉄筋が埋め込まれていても良い。
【0036】
一方、締付金具14は、U字状に湾曲せしめられた溝形金具の両側壁部がそれぞれ外方に屈曲せしめられた構造とされており、両側壁部における外方に屈曲せしめられた部分によって、締付金具14を側溝本体12に取り付けるための一対の取付板部としての一対の取付部22,22が形成されている。また、各取付部22には、図5に示されているように、ボルト挿通孔24が一つ形成されている。そして、一対の取付部22,22を側溝本体12における外側壁部18の幅方向一方の側の面に重ね合わせて、ボルト挿通孔24,24に挿通したボルト26,26を外側壁部18に埋め込まれたナット20,20に螺着することで締付金具14を側溝本体12に取り付けるようになっている。
【0037】
このように側溝本体12に締付金具14を取り付けることで、側溝本体12の幅方向一方の側に略一定の断面で略鉛直方向に貫通して延びる保持孔28が設けられるようになっており、かかる保持孔28に対して支柱30が差し込まれるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、保持孔28に差し込まれた支柱30は、締付金具14と外側壁部18によって挟圧保持されることで支持されるようになっており、それによって、支柱30の軸方向への抜出しが阻止されている。
【0038】
続いて、このような構造とされたL型側溝10の施工方法について、説明する。先ず、予め工場で製造した側溝本体12と締付金具14を現場まで搬送する。続いて、側溝本体12を、図6に示されているように、道路の路肩や歩車道境界に沿って必要な数だけ設置する。その際、側溝本体12は、外側壁部18が設けられた側が道路の外側に位置せしめられるようにして、側溝本体12を支持するためのコンクリート基盤32上に設置される。
【0039】
このようにコンクリート基盤32上に設置された側溝本体12に対して、図7に示されているように、締付金具14を緩く取り付けた後、図8に示されているように、締付金具14と外側壁部18の間に、保護柵34の支柱36を、その下端部がコンクリート基盤32によって支持されるまで差し込む。この保護柵34は、図面上では明示されていないが、複数本の支柱36および支柱36と支柱36を連結する複数本の連結柱38を含んで構成されており、それら複数本の支柱36および連結柱38の全てが木材によって形成されている。また、5本の連結柱38は、連結板40によって相互に固定された状態で、支柱36に固定されている。
【0040】
そして、締付金具14を強固に取り付けることで、締付金具14と外側壁部18の間に差し込まれた支柱36を、締付金具14と外側壁部18で挟圧保持し、それによって、図9に示されているように、支柱36が道路の外側に支持される。
【0041】
その後、図10に示されているように、締付金具14に土41を被せて、締付金具14を土の中に埋めこむ。その際、保持孔28と支柱36の隙間に土を充填するようになっている。
【0042】
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、ボルト26,26とナット20,20によって締付手段が構成されている。
【0043】
このような構造とされたL型側溝10は、側溝本体12と側溝本体12にボルト固定される締付金具14によって形成された保持孔28に対して支柱36が差し込まれた状態で、締付金具14を外側壁部18に向けて締めつけることで、締付金具14と外側壁部18で支柱36を挟圧保持するようになっていることから、支柱36を、地盤に打ち込まなくても、目的とする支持強度で支持することが出来る。
【0044】
特に、本実施形態では、木製の支柱36が採用されているが、締付金具14の締め付けを調節することで、支柱36の太さが異なっている場合であっても、目的とする支持強度で支柱36を支持することが出来るのである。
【0045】
また、本実施形態では、支柱36が腐食等によって細くなったとしても、締付金具14の締め付けを再び行うこと出来ることから、長期間に亘って目的とする支持強度を得ることが出来る。
【0046】
さらに、図11には、本発明の第二の実施形態としてのL型側溝42が示されている。本実施形態のL型側溝42は、第一の実施形態のL型側溝(10)に比して、締付金具(14)が採用されておらず、その代わりに、締付ブロック44が採用されている。なお、以下の記載において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0047】
より詳細には、この締付ブロック44は、コンクリートによって形成されており、全体として矩形ブロック形状を呈している。また、締付ブロック44には、略一定の断面形状で厚さ方向に延びる切欠部46が形成されていると共に、図12に示されているように、長手方向で切欠部46を挟んだ両側にそれぞれボルト挿通孔48が一つずつ形成されている。そして、ボルト挿通孔48,48に挿通されたボルト26,26を、外側壁部18に埋め込まれたナット(図11および図12では図示していない)に螺着固定することで、締付ブロック44が外側壁部18に取り付けられるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、ボルト26は、ナットに螺着固定された状態下において、締付ブロック44に設けられた凹所49内に収容位置せしめられている。
【0048】
このように側溝本体12に締付ブロック44を取り付けることで、側溝本体12の幅方向一方の側に略一定の断面で略鉛直方向に貫通して延びる保持孔50が設けられるようになっており、かかる保持孔50に対して支柱30が差し込まれるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、保持孔50に差し込まれた支柱30は、締付ブロック44に形成された切欠部46と外側壁部18によって挟圧保持されることで支持されるようになっており、それによって、支柱30の軸方向への抜出しが阻止されている。
【0049】
このような構造とされたL型側溝42においても、締付ブロック44をボルト固定によって外側壁部18に取り付けるようになっていることから、第一の実施形態と同様な効果を得ることが出来る。
【0050】
また、図13および14には、本発明の第三の実施形態としてのL型側溝52が示されている。なお、以下の説明において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0051】
より詳細には、本実施形態のL型側溝52は、第一の実施形態のL型側溝(10)に比して、締付金具(14)が採用されておらず、その代わりに、外側壁部18に対して上側に開口して略一定の断面形状で延びるように形成された保持孔としての凹所54が形成されている。また、外側壁部18には、凹所54の内周面と外側壁部18における幅方向一方の面の両側にねじ穴が開口するように、二つのナット56,56が埋め込まれている。
【0052】
そして、凹所54の底面に当接するまで差し込まれた支柱30は、外側からナット56,56に螺着固定されるボルト58,58の先端部分が押し当てられることで、凹所54の内周面とボルト58,58で挟圧保持されるようになっており、それによって、支柱30の凹所54からの抜出しが阻止されるようになっている。
【0053】
このような本実施形態に従う構造とされたL型側溝52においては、凹所54に差し込まれた支柱30に対して、外側からナット56,56に螺着固定されたボルト58,58が押し当てられるようになっていることから、第一の実施形態と同様な効果を得ることが出来る。
【0054】
以上、本発明の幾つかの実施形態について、詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0055】
例えば、前記第一乃至第三の実施形態では、L型側溝に対して、本発明を適用したものの、具体例が示されていたが、本発明は、例えば、L型側溝やU字溝等のように、溝部を備えた路側設置用コンクリート製品に対してのみ適用されるのではなく、溝部を備えていないものに対しても適用可能であることは、言うまでもない。
【0056】
また、保護柵等のように、路側に沿って設けられるものの支柱を立設する場合には、路側に沿って設置されるL型側溝の全てにおいて、保持孔が形成されている必要はなく、支柱を立設する必要がある箇所に設置されたL型側溝のみに保持孔を形成するようにしても良い。
【0057】
さらに、保持孔の内周面と支柱の外周面との隙間にモルタル等を充填しても良い。
【0058】
また、前記第一の実施形態では、締付金具14を緩く取り付けた状態で締付金具14と外側壁部18の間に支柱36を差し込むようになっていたが、支柱36の下端面に締付金具14を重ね合わせた後、締付金具14を外側壁部18に取り付けるようにしても良い。
【0059】
さらに、前記第一の実施形態では、支柱36は、その下端部が平坦面を備えた構造とされていたが、その下端部が錐状に尖った構造であっても良い。また、支柱36の下端部は、地面に打ち込まれていても良い。
【0060】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた路側設置用コンクリート製品においては、保持孔に差し込まれた支柱に対して締付手段により拘束力を及ぼすようになっていることから、目的とする支持強度で支柱を支持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのL型側溝の平面図である。
【図2】図1に示されたL型側溝の左側面図である。
【図3】図1におけるIII−III断面図である。
【図4】図1に示されているL型側溝を構成する側溝本体の左側面図である。
【図5】図1に示されているL型側溝を構成する締付金具の正面図である。
【図6】図1に示されたL型側溝をコンクリート基盤に設置した状態を示す説明図である。
【図7】締付金具を緩く取り付けた状態を示す説明図である。
【図8】締付金具と外側端面の間に支柱を差し込んだ状態を示す説明図である。
【図9】締付金具を強固に取り付けた状態を示す説明図である。
【図10】締付金具を土で覆い隠した状態を示す説明図である。
【図11】本発明の第二の実施形態としてのL型側溝の平面図である。
【図12】図11に示されたL型側溝に採用されている締付ブロックの左側面図である。
【図13】本発明の第三の実施形態としてのL型側溝の平面図である。
【図14】図13におけるXIV−XIV断面図である。
【符号の説明】
10 L型側溝
12 側溝本体
14 締付金具
20 ナット
26 ボルト
28 保持孔
30 支柱
Claims (9)
- 予め工場で成形されて現場施工されることにより、道路の路肩や歩車道境界等に沿って設置される路側設置用コンクリート製品において、
略鉛直方向で上下に延びる保持孔を設けて、該保持孔に対して別体の支柱が差し込まれるようにすると共に、該保持孔に差し込まれた支柱に対して拘束力を及ぼす締付手段を設けたことを特徴とする路側設置用コンクリート製品。 - 前記道路の外側に位置せしめられる外側端面に対して、別体形成された保持部材をねじ止め構造で取り付けることによって、該外側端面と該保持部材の間に前記保持孔を形成すると共に、該保持部材を取り付けるねじ止め構造を利用して該保持部材を該外側端面に向かって締付可能として、該保持孔に差し込まれる前記支柱に対して拘束力を及ぼし得るようにすることで前記締付手段を構成した請求項1に記載の路側設置用コンクリート製品。
- 略円弧溝形の金属プレートの開口部両端に対してそれぞれ外方に広がる平板形状を有する一対の取付板部を一体形成した保持金具を、前記保持部材として採用して、該保持金具における一対の取付板部を、それぞれ、ねじ止め構造で前記外側端面に締付固定するようにした請求項2に記載の路側設置用コンクリート製品。
- 路側に側溝を形成する溝部を有しており、該溝部の外壁部の外面を前記外側端面として、該外壁部の外面に対して前記保持部材をねじ止め構造で取り付けるようにした請求項2又は3に記載の路側設置用コンクリート製品。
- 前記外側端面にねじ穴が開口するようにナット部材を埋設せしめて、該ナット部材に対して外部からねじ込まれるボルト部材によって、前記保持部材を該外側端面に対して締付可能に取り付けるようにした請求項2乃至4の何れかに記載の路側設置用コンクリート製品。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の路側設置用コンクリート製品を道路の路肩や歩車道境界に沿って所定長さに亘って設置せしめて、それら路側設置用コンクリート製品で立設支持せしめた前記支柱の間に跨がって柵体を装着したことを特徴とする路側保護柵構造体。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の路側設置用コンクリート製品を施工するに際して、前記支柱として木製支柱を採用し、該木製支柱を前記保持孔に差し込んで前記締付手段により締付固定することを特徴とする路側設置用コンクリート製品の施工方法。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の路側設置用コンクリート製品を施工するに際して、前記保持孔に対して前記支柱を貫通させて、該支柱の下端部を前記路側設置用コンクリート製品を支持するためのコンクリート基盤によって支持せしめたことを特徴とする路側設置用コンクリート製品の施工方法。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の路側設置用コンクリート製品を施工するに際して、前記保持孔による前記支柱の締付固定部位の少なくとも一部を土中に埋設することを特徴とする路側設置用コンクリート製品の施工方法。
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- 2003-04-22 JP JP2003116644A patent/JP2004324082A/ja active Pending
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