JP2004323877A - Ito薄膜作製用ターゲットとその製造方法 - Google Patents

Ito薄膜作製用ターゲットとその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高硬度、高摩耗性となる高結晶性ITO薄膜を得ることができるITO薄膜作製用ターゲット、およびこのようなITO薄膜作製用ターゲットを安定的かつ安価に製造できる方法を提供する。
【解決手段】比表面積値が3〜15m/gであり、かつ、平均粒径が0.1μm以上、0.5μm以下である酸化インジウム粉末と、比表面積値が10〜15m/gであり、かつ、平均粒径が0.1μm以上、1.5μm以下である酸化スズ粉末とを、酸化スズの含有量が1質量%以上、10質量%未満となるように、混合および粉砕することにより原料粉末を得た後、98MPa以上の圧力で加圧成形することにより成形体を得て、該成形体を常圧の酸素雰囲気中で1400℃以上、1500℃未満の温度で焼結することにより、ITO薄膜作製用ターゲットを製造する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タッチパネル等で使用する透明導電膜をスパッタリング法にて形成する際に用いられるターゲットおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、表示素子の発達に伴い、透明導電膜が広く用いられるようになってきている。特に、低抵抗、高透過率等の長所から、酸化インジウム−酸化スズからなるITO薄膜を用いることが主流となってきた。ITO薄膜を大面積に均一に得る手段としては、酸化インジウム−酸化スズからなるITOターゲットを用いたスパッタリング法が優れており、現在主流となってきている。
【0003】
基板が柔らかいフィルム基板等の各種基板へのITO成膜が実施されると同時に、ペン強度等の強度試験においてITO薄膜の耐久性が求められるようになってきた。その要求を満たすためには、ITO薄膜をより結晶化させることにより、膜硬度を高くすることが求められ、高結晶性のITO薄膜を作製できるターゲットが要望されてきている。結晶性は、X線回折あるいはTEMにて評価される。なお、通常、ITO薄膜は、酸化スズを10%程度含んでいる。
【0004】
ITOは、酸化スズの濃度が10%未満になると、酸化スズの蒸発が減少し、拡散および結晶化が阻害されることが少なくなり、通常よりも低温度で焼結しても粒成長速度が速いという知見を得ている。また、酸化スズ濃度が10%未満になると、ITOターゲットを用いてスパッタリング法で成膜した場合についても、高結晶性のITO薄膜が得られる知見を得ている。
【0005】
しかし、酸化スズ濃度が10%未満になるITO焼結体を作製する場合には、原料粉の粒度分布が不均一、焼結温度が不均一であったり、あるいは焼結温度が1500℃以上と高すぎると、焼結体には異常に成長した粒が見られるようになり、クラックが進展しやすくなり、強度が低下する。こうした条件によりITOターゲットを作製すると、割れが発生しやすく、歩留りを悪化させる。さらに、成膜時にも、ターゲットのクラック発生による異常放電が見られるようになり、膜欠陥を生じてしまい、膜質の悪化が引き起こされる。
【0006】
また、ITO焼結体の密度が不均一となる場合もあり、スパッタリングによる成膜時にノジュールの発生が多くなり、成膜速度の低下や、異常放電の発生が起こる。これらが発生すると、膜厚分布の悪化、異常放電の発生、パーティクルの生成による膜質の悪化が引き起こされる。
【0007】
特開平7−166341号公報では、スズを2〜6質量%に調整した平均粒径0.1μm以下の酸化インジウム−酸化スズ複合粉末をプレス成形した後、1〜10気圧の加圧酸素雰囲気中、1500〜1700℃で焼結することにより、ITOターゲットを製造する方法が提案されている。
【0008】
この方法によれば、ITOターゲットを高密度にできるが、SEMで測定した結晶粒が10μm以上になり、焼結体のクラックの進展がしやすくなる。そのため、焼結時、加工時またはボンディング時に、割れが発生しやすく、安定的な生産には適していない。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−166341号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高硬度、高摩耗性となる高結晶性ITO薄膜を得ることができるITO薄膜作製用ターゲット、およびこのようなITO薄膜作製用ターゲットを安定的かつ安価に製造できる方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るITO薄膜作製用ターゲットは、酸化インジウム−酸化スズからなり、酸化スズの含有量が1質量%以上、10質量%未満であり、平均密度が7.0g/cm以上であり、平均粒径が1μm以上、10μm未満であることを特徴とし、かかるターゲットを使用することで、室温でスパッタリング法によりITO薄膜を得ることができる。
【0012】
本発明による高濃度酸化スズITOターゲットの製造方法は、比表面積値が3〜15m/gであり、かつ、平均粒径が0.1μm以上、0.5μm以下である酸化インジウム粉末と、比表面積値が10〜15m/gであり、かつ、平均粒径が0.1μm以上、1.5μm以下である酸化スズ粉末とを、酸化スズの含有量が1質量%以上、10質量%未満となるように、混合および粉砕することにより原料粉末を得た後、98MPa以上の圧力で加圧成形することにより成形体を得て、該成形体を常圧の酸素雰囲気中で1400℃以上、1500℃未満の温度で焼結することによりITO薄膜作製用ターゲットを製造する。
【0013】
さらに、加圧成形する前に、前記原料粉末を平均粒径10μm以上の顆粒状に造粒することが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のITO薄膜作製用ターゲットは、酸化スズの含有量が1質量%以上、10質量%未満である。酸化スズの含有率が、1質量%未満になると、焼結時に酸化スズの揮発により、組成制御が困難となる。また、酸化スズの含有率が、10質量%を超えると、室温で成膜したITO膜が結晶化しにくくなる。なお、原料粉末における酸化スズの割合は、ほぼそのままターゲットにおける割合となる。
【0015】
また、平均密度は7.0g/cm 以上であり、これ未満では、成膜時にノジュールの発生が多くなり、膜質の悪化が引き起こされる。さらに、平均粒径は、SEMで測定され、1μm以上、10μm未満である。これは、1μm未満では、粒同士の焼結が進んでいないため強度が低下し、また、10μm以上となると、クラックが粒界で進展しやすくなるため強度が低下するからである。
【0016】
本発明のITO薄膜作製用ターゲットの原料粉末は、比表面積値が3〜15m/gであり、かつ、平均粒径が0.1μm以上、0.5μm以下である酸化インジウム粉末と、比表面積値が10〜15m/gであり、かつ、平均粒径が0.1μm以上、1.5μm以下である酸化スズ粉末である。
【0017】
酸化インジウム粉末の比表面積値が3m/g未満であると、一次粒子径が大きくなり、粒子間に生じる空孔も大きくなるため、焼結時にも空孔を除くことが困難となる。一方、15m/gを超えると、一次粒子が小さすぎるために、凝集を生じやすく、成形体中に粗大空孔が生じやすく、焼結で空孔を除き難くなる。
【0018】
また、酸化インジウム粉末の平均粒径が0.5μmを超えると、粒子間に発生している凝集が多いために、粗大空孔が多く存在する。
【0019】
以上のいずれの場合でも、ITO焼結体の密度低下を引き起こす。
【0020】
また、酸化インジウム粉末の平均粒径が、0.1μm未満であると、酸化スズ粉末と混合および粉砕した場合に、過粉砕を生じやすく、焼結時に異常粒成長が見られ、焼結体の強度低下を引き起こす。
【0021】
酸化スズ粉末についても、比表面積値が、10m/g未満、もしくは15m/gを超える場合には、酸化インジウム粉末の場合と同様の理由により、ITO焼結体の密度低下を引き起こす。
【0022】
また、酸化スズ粉末の平均粒径が、1.5μm超える場合には、粒子間に発生している凝集が多いために、粗大空孔が多く存在し、ITO焼結体の密度低下を引き起こす。
【0023】
また、酸化スズ粉末の平均粒径が、0.1μm未満であると、酸化インジウム粉末と混合および粉砕した場合に、過粉砕を生じやすく、焼結時に異常粒成長が見られ、焼結体の強度低下を引き起こす。さらに、安定して高密度を得るためには、平均粒径が1μm以下であることが望ましい。
【0024】
原料粉末を、混合および粉砕する方法としては、粒子間に存在する空孔を取り除ける粉砕方法が望ましく、微粒子化が可能であるボールミルまたはビーズミルが望ましい。
【0025】
さらに、混合および粉砕後、加圧成形する前に、前記原料粉末を平均粒径10μm以上の顆粒状に造粒することが好ましい。造粒する場合には、混合および粉砕時に、分散剤、PVA等のバインダーを加えた上で行い、また、スプレードライヤ等の乾燥設備を用いて行い、球状の造粒紛を得ることが望ましい。これにより、流動性が良くなり、成形型への充填が容易になる。さらに、造粒紛の水分量を調整し、造粒紛が硬くなりすぎないようにすることが望ましい。
【0026】
原料粉末または造粒粉末を、98MPa以上の圧力で加圧成形して、成形体を得る。98MPa未満であると、粒子間に存在する空孔を除去することが困難であり、ITO焼結体の密度低下を引き起こす。また成形体強度も低くなるために安定した製造が困難である。従って、高圧力が得られるCIP(Cold Isostatic
Press)を用いることが望ましい。
【0027】
得られた成形体を、常圧の酸素雰囲気中で、焼結保持温度を1400℃以上、1500℃未満の温度で焼結する。酸素雰囲気とは、純酸素雰囲気または高濃度酸素雰囲気である。焼結保持温度が1400℃未満では、体積拡散および表面拡散が進まず、ITO焼結体の密度が7.0g/cm以上とならない。焼結保持温度が1500℃を超えると、異常粒成長が見られ、焼結体の強度が低下し、焼結時の割れや、次工程での割れが発生する。
【0028】
本発明のITOターゲットからスパッタリング法により作製したITO薄膜は、結晶性が高い。すなわち、TEMによる評価法により、結晶粒の形状が明確であり、結晶性が高いと評価される。
【0029】
【実施例】
(実施例1)
比表面積値11.3m/g、平均粒径0.39μmの酸化インジウム粉末を91質量%と、比表面積値10.9m/g、平均粒径1.1μmの酸化スズ粉末を9質量%となるように、それぞれ秤量して得た原料粉末に、ポリビニルアルコールと分散剤を原料粉末に対し各1.25質量%となるように加え、さらに純水を所定量加えて、濃度60質量%のスラリーを作製し、ビーズミルにて混合および粉砕を行った。混合および粉砕後のスラリーを、熱風温度150℃でスプレードライヤで乾燥し、粒径10〜100μm、タップ密度1.56g/cmの造粒粉を作製した。
【0030】
得られた造粒粉から、常温にて294MPaの圧力で成形体を作製した。得られた成形体を、1490℃で20時間、焼結し、280×130×10mmの焼結体を得た。得られた焼結体の密度は、7.020g/cm であり、その粒径範囲は1〜10μmであり、その平均粒径は3μmであった。
【0031】
得られた焼結体をターゲットに用いて、室温でスパッタリング法により得られたITO薄膜は、TEM観察により結晶粒の明りょうさを評価すると、十分に結晶性が高いことが確認された。
【0032】
(実施例2)
比表面積値11.3m/g、平均粒径0.40μmの酸化インジウム粉末を95質量%、比表面積値11.3m/g、平均粒径1.2μmの酸化スズ粉末を5質量%となるようにした以外は、実施例1と同様に、造粒粉を作製した。得られた造粒紛の粒径は10〜100μmで、タップ密度は1.51g/cmであった。
【0033】
得られた造粒紛から、常温にて294MPaの圧力で成形体を作製した。得られた成形体を1450℃で20時間、焼結し、280×130×10mmの焼結体を得た。得られた焼結体の密度は、7.070g/cmであり、その粒径範囲は1〜10μmであり、その平均粒径は4μmであった。
【0034】
得られた焼結体を用いて、室温でスパッタリング法により得られたITO薄膜は、TEM観察により結晶粒の明りょうさを評価すると、十分に結晶性が高いことが確認された。
【0035】
(実施例3)
比表面積値11.3m/g、平均粒径0.39μmの酸化インジウム粉末を97質量%、比表面積値11.1m/g、平均粒径1.1μmの酸化スズ粉末を3質量%となるようにした以外は、実施例1と同様に、造粒粉を作製した。得られた造粒粉の粒径は10〜100μmで、タップ密度は1.50g/cmであった。
【0036】
得られた造粒紛から、常温にて294MPaの圧力で成形体を作製した。得られた成形体を1450℃で20時間、焼結し、280×130×10mmの焼結体を得た。得られた焼結体の密度は、7.060g/cmであり、その粒径範囲は1〜10μmであり、その平均粒径は5μmであった。
【0037】
得られた焼結体を用いて、室温でスパッタリング法により得られたITO薄膜は、TEM観察により結晶粒の明りょうさを評価すると、十分に結晶性が高いことが確認された。
【0038】
(実施例4)
比表面積値11.2m/g、平均粒径0.41μmの酸化インジウム粉末を99質量%、比表面積値11.5m/g、平均粒径1.3μmの酸化スズ粉末を1質量%となるようにした以外は、実施例1と同様に造粒紛を作製した。得られた造粒紛の粒径は10〜100μmで、タップ密度は1.49g/cmであった。
【0039】
得られた造粒紛から、常温にて294MPaの圧力で成形体を作製した。得られた成形体を1450℃で20時間、焼結し、280×130×10mmの焼結体を得た。得られた焼結体の密度は、7.050g/cmであり、その粒径範囲は1〜10μmであり、その平均粒径は3μmであった。
【0040】
得られた焼結体を用いて、室温でスパッタリング法により得られたITO薄膜は、TEM観察により結晶粒の明りょうさを評価すると、十分に結晶性が高いことが確認された。
【0041】
(比較例1)
比表面積値11.4m/g、平均粒径0.39μmの酸化インジウム粉末を95質量%、比表面積値6.2m/g、平均粒径3.1μmの酸化スズ粉末を5質量%となるようにした以外は、実施例1と同様に造粒紛を作製した。得られた造粒紛の粒径は10〜100μmで、タップ密度は1.59g/cmであった。
【0042】
得られた造粒粉から、実施例1と同様にして焼結体を得た。得られた焼結体の密度は、7.100g/cmであったが、焼結時に割れが発生した。さらに、結晶粒径は不均一で10μm以上であった。
【0043】
(比較例2)
比表面積値11.3m/g、平均粒径0.39μmの酸化インジウム粉末を97質量%、比表面積値6.2m/g、平均粒径3.0μmの酸化スズ粉末を3質量%となるようにした以外は、実施例1と同様に造粒紛を作製した。得られた造粒紛の粒径は10〜100μmで、タップ密度は1.55g/cmであった。
【0044】
得られた造粒粉から、実施例1と同様にして成形体を作製した。得られた成形体を1500℃で20時間、焼結し、280×130×10mmの焼結体を得た。得られた焼結体の密度は、7.090g/cmであったが、焼結時に割れが発生した。さらに、結晶粒径は不均一で10μm以上であった。
【0045】
(比較例3)
比表面積値11.2m/g、平均粒径0.39μmの酸化インジウム粉末を90質量%、比表面積値10.9m/g、平均粒径1.2μmの酸化スズ粉末を10質量%となるようにした以外は、実施例1と同様に造粒紛を作製した。得られた造粒紛の粒径は10〜100μmで、タップ密度は1.57g/cmであった。
【0046】
得られた造粒粉から、実施例1と同様にして成形体を作製した。得られた成形体を1550℃で20時間、焼結し、280×130×10mmの焼結体を得た。得られた焼結体の密度は、7.120g/cmであり、その粒径範囲は1〜10μmであり、その平均粒径は4μmであった。
【0047】
得られた焼結体をターゲットに用いて、室温でスパッタリング法により得られたITO薄膜は、TEM観察により結晶粒の明りょうさを評価すると、結晶性が低い部分が存在することが確認された。
【0048】
(比較例4)
比表面積値11.3m/g、平均粒径0.39μmの酸化インジウム粉末を90質量%、比表面積値10.9m/g、平均粒径1.1μmの酸化スズ粉末を10質量%となるようにした以外は、実施例1と同様に造粒紛を作製した。得られた造粒紛の粒径は10〜100μmで、タップ密度は1.55g/cmであった。
【0049】
得られた造粒粉から、実施例1と同様にして成形体を作製した。得られた成形体を1500℃で20時間、焼結し、280×130×10mmの焼結体を得た。得られた焼結体の密度は、6.95g/cmであり、その粒径範囲は1〜10μmであり、その平均粒径は3μmであった。
【0050】
(比較例5)
比表面積値11.2m/g、平均粒径0.39μmの酸化インジウム粉末を91質量%、比表面積値18.0m/g、平均粒径3.0μmの酸化スズ粉末を9質量%となるようにした以外は、実施例1と同様に造粒紛を作製した。得られた造粒紛の粒径は10〜100μmで、タップ密度は1.48g/cmであった。
【0051】
得られた造粒粉から、実施例1と同様にして成形体を作製した。得られた成形体を1490℃で20時間、焼結し、280×130×10mmの焼結体を得た。得られた焼結体の密度は、6.80g/cmであり、その粒径範囲は1〜10μmであり、その平均粒径は2μmであった。
【0052】
各実施例および比較例の条件を表1にまとめて示す。
【0053】
【表1】
Figure 2004323877
【0054】
【発明の効果】
本発明により、密度分布が少ない高密度ターゲットが得られるために、成膜中にノジュールの発生が少なく、使用末期まで成膜速度の変化が小さくなるため、成膜段階での高収率が期待できる。
【0055】
また、異常粒成長した結晶粒がないために、安定生産が可能となる上に、成膜時にもクラック等が生じにくくなるために、膜欠陥が生じにくくなり、成膜段階での高収率が期待できる。

Claims (3)

  1. 酸化インジウム−酸化スズからなり、酸化スズの含有量が1質量%以上、10質量%未満で、平均密度が7.0g/cm以上であるITO薄膜作製用ターゲットにおいて、平均粒径が1μm以上、10μm未満であることを特徴とするITO薄膜作製用ターゲット。
  2. 比表面積値が3〜15m/gであり、かつ、平均粒径が0.1μm以上、0.5μm以下である酸化インジウム粉末と、比表面積値が10〜15m/gであり、かつ、平均粒径が0.1μm以上、1.5μm以下である酸化スズ粉末とを、酸化スズの含有量が1質量%以上、10質量%未満となるように、混合および粉砕することにより原料粉末を得た後、98MPa以上の圧力で加圧成形することにより成形体を得て、該成形体を常圧の酸素雰囲気中で1400℃以上、1500℃未満の温度で焼結することによりITO薄膜作製用ターゲットを製造する方法。
  3. 加圧成形する前に、前記原料粉末を平均粒径10μm以上の顆粒状に造粒することを特徴とする請求項2に記載のITO薄膜作製用ターゲットの製造方法。
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