JP2004321991A - 籾摺選別機の伝動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】籾摺選別機の粃揚穀機をコンパクトに構成し、伝動構成を簡素化する。
【解決手段】籾摺選別機において、機体の右側部にベルト伝動装置を配置して主モータ48からベルト伝動装置を経由して籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3及び混合米揚穀機4に動力を伝達するように構成する。機体の左側部に操作レバー42を配置した操作側とし、混合米揚穀機4を機体右側のベルト伝動装置の配置側に設ける。摺落米風選部2の粃受樋11には粃移送螺旋34を支架し、粃移送螺旋34により移送された粃を粃揚穀機31に供給して、粃揚穀機31により粃を籾摺部1に揚穀するように構成する。この粃揚穀機31を機体の右側部の混合米揚穀機4の内側に配置する。
【選択図】 図6
【解決手段】籾摺選別機において、機体の右側部にベルト伝動装置を配置して主モータ48からベルト伝動装置を経由して籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3及び混合米揚穀機4に動力を伝達するように構成する。機体の左側部に操作レバー42を配置した操作側とし、混合米揚穀機4を機体右側のベルト伝動装置の配置側に設ける。摺落米風選部2の粃受樋11には粃移送螺旋34を支架し、粃移送螺旋34により移送された粃を粃揚穀機31に供給して、粃揚穀機31により粃を籾摺部1に揚穀するように構成する。この粃揚穀機31を機体の右側部の混合米揚穀機4の内側に配置する。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、籾摺選別機の動力伝動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
籾摺部、摺落米風選部、混合米選別部を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置し、主モータからベルト伝動装置Aを経由して籾摺部、摺落米風選部、混合米選別部に動力を伝達し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作側Bとし、摺落米風選部の粃受樋には粃移送螺旋を支架し、この粃移送螺旋34により移送された粃を粃揚穀機の下部に受入れて籾摺部に揚穀するするものは公知である(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−63148号公報(第3〜4頁、第3〜5図)
【特許文献2】
特開平10−28886号公報(第2〜3頁、第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来装置では、籾摺部、摺落米風選部、混合米選別部を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作側Bとし、粃揚穀機を機体の左右他側の操作側Bに配置しているので、操作レバーの操作の支障になったり、籾摺部の籾摺ロールの点検などの支障となっていた。
【0005】
また、粃揚穀機を機体のベルト伝動装置Aの配置側に設けたものもあるが、混合米揚穀機や玄米揚穀機を機体の操作部Bに配置しているので、これらの混合米揚穀機や玄米揚穀機が邪魔になり操作レバーの操作に支障を来すという不具合が発生していた。そこで、この発明はこのような不具合を解消しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために、次のような技術的手段を講じた。
請求項1の発明は、籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置して主モータ48からの動力をベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3に伝達するように構成し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作部Bとし、前記摺落米風選部2の粃受樋11には粃移送螺旋34を支架し、該粃移送螺旋34から移送された粃を受けて前記籾摺部1に揚穀する粃揚穀機31を機体の前記ベルト伝動装置A配置側に設け、前記主モータ48から前記粃移送螺旋34に伝達された動力を粃伝動装置を介して前記粃揚穀機31に伝達することを特徴とする。
【0007】
前記構成によると、主モータ48から機体の左右一側に配置したベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3に動力が伝達される。摺落米風選部2の粃受樋11に支架されている粃移送螺旋34には前記ベルト伝動装置Aを経て動力が伝達され、機体のベルト伝動装置Aの配置側における前記混合米揚穀機4の内側に配置している粃揚穀機31には、前記粃移送螺旋34、粃伝動装置を経由して動力が伝達される。また、オペレータはベルト伝動装置Aの反対側に設けられている操作レバーを操作することができる。
【0008】
請求項2の発明は、籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3及び混合米揚穀機4を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置して主モータ48からの動力をベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3に伝達するように構成し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作部Bとし、前記混合米揚穀機4を機体の前記ベルト伝動装置Aの配置側に設け、前記摺落米風選部2の粃受樋11には粃移送螺旋34を支架し、該粃移送螺旋34から移送された粃を受けて前記籾摺部1に揚穀する粃揚穀機31を機体の前記ベルト伝動装置A配置側の前記混合米揚穀機4の内側に配置し、前記主モータ48から前記粃移送螺旋34に伝達された動力を粃伝動装置を介して前記粃揚穀機31に伝達することを特徴とする。
【0009】
前記構成によると、主モータ48から機体の左右一側に配置したベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3及び混合米揚穀機4に動力が伝達される。摺落米風選部2の粃受樋11に支架されている粃移送螺旋34には前記ベルト伝動装置Aを経て動力が伝達され、機体のベルト伝動装置A側に配置されている混合米揚穀機4の内側に粃揚穀機31が配置されていて、この粃揚穀機31には粃移送螺旋34及び粃伝動装置を経由して動力が伝達される。また、オペレータはベルト伝動装置Aの反対側に設けられている操作レバーを操作することができる。
【0010】
請求項3の発明は、籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3及び混合米揚穀機4を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置して主モータ48からの動力をベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3に伝達するように構成し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作部Bとし、前記混合米揚穀機4を機体の前記ベルト伝動装置Aの配置側に設け、前記摺落米風選部2の粃受樋11には粃移送螺旋34を支架し、該粃移送螺旋34から移送された粃を受けて前記籾摺部1に揚穀する粃揚穀機31を前記混合米揚穀機4の内側に配置し、前記主モータ48から前記粃移送螺旋34に伝達された動力を粃伝動装置を介して前記粃揚穀機31及び混合米揚穀機4に伝達することを特徴とする。
【0011】
前記構成によると、主モータ48から機体の左右一側に配置したベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3に動力が伝達される。摺落米風選部2の粃受樋11に支架されている粃移送螺旋34には前記ベルト伝動装置Aを経由して動力が伝達され、機体のベルト伝動装置A配置側に設けられている前記混合米揚穀機4、及び、混合米揚穀機4の内側に配置している粃揚穀機31には、粃移送螺旋34及び粃伝動装置を経由して動力が伝達される。また、オペレータはベルト伝動装置Aの反対側に設けられている操作レバーを操作することができる。
【0012】
【発明の効果】
請求項1の発明は、機体の操作部Bには混合米揚穀機4や粃揚穀機31が配置されいないので、操作レバー等を楽に操作でき、また、籾摺部1の籾摺ロールの点検を楽に行なうことができる。
【0013】
請求項2の発明は、機体のベルト伝動装置A側に配置されている混合米揚穀機4の内側に粃揚穀機31を配置しているので、機体をコンパクトに構成することができる。
請求項3の発明は、機体のベルト伝動装置A側に配置されている混合米揚穀機4の内側に粃揚穀機31を配置しているので、機体をコンパクトに構成することができ、また、粃移送螺旋34から粃伝動装置を経由して粃揚穀機34及び混合米揚穀機4に動力を伝達するので、伝動構成を簡素化することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示すこの発明の実施の形態について説明する。
まず、図1に基づき、籾摺選別機の全体構成について説明する。
籾摺選別機は、籾摺部1、籾摺部1からの摺落米を風選する摺落米風選部2、摺落米風選部2での風選後の混合米を籾・玄米に分離選別する揺動選別型の混合米選別部3、穀粒を揚穀する混合米揚穀機4及び玄米揚穀機5等により構成されている。
【0015】
籾摺部1は、籾ホッパ6、籾摺ロ−ル7,7の内装されている籾摺室8等で構成されている。摺落米風選部2は、摺落米風選箱体9、摺落米風選箱体9内に斜設されている摺落米風選路10、摺落米風選路10の中途部下方に設けられている粃受樋11、摺落米風選路10の始端部下方に設けられている摺落米受樋12、摺落米風選路10の終端部に配設されている吸引フアン13、排塵筒14等により構成されている。
【0016】
次に、揺動選別型の混合米選別部3について説明する。多段の揺動選別板15,15…には、板面に選別用の凹凸が形成されていて、横方向の一側を高い供給側、他側を低い排出側とし、横方向に直交する縦方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として、揺動選別板15の縦横2方向ともに傾斜した構成とし、揺動選別板15,15…は揺動アーム,揺動リンクから構成されている揺動装置により横方向斜め上下に往復揺動される構成である。
【0017】
この揺動選別板15,15…の供給側には供給口が構成されていて、摺落米受樋12に風選された混合米が混合米揚穀機4,混合米タンク24,分配供給樋16及び分配ケース17を経由して供給口から揺動選別板15,15…に供給される構成である。揺動選別板15,15…に供給された混合米は、粒形の大小,比重の大小,摩擦係数の大小等の関係で、比重の重い小形の玄米は揺上側に偏流分布し、玄米に比較して大形で比重の軽い籾は、揺下側に偏流分布し、その中間部には分離されない籾・玄米の混合米が分布しながら選別される。しかして、これらの選別穀粒は、揺動選別板15の排出側に設けられている玄米仕切板18及び籾仕切板19で仕切られて取り出される。
【0018】
取り出された玄米は、玄米取出樋20,玄米流路21,玄米揚穀機5を経て機外に取り出され、混合米は混合米取出樋22,混合米流路23,摺落米受樋12,混合米揚穀機4,混合米タンク24,分配供給樋16,分配ケース17を経て、揺動選別板15,15…に再度供給されて再選別される。また、取り出された籾は、籾取出樋25,籾流路26,籾揚穀機27を経て籾摺部1に揚穀還元されて、再度の籾摺がなされる構成である。
【0019】
次に、図2〜図5に基づき籾摺選別機の動力伝動構成について説明する。
摺落米風選箱体9の左右一側(例えば右側面部)をベルト伝動装置Aを配置した動力伝動側とし、摺落米風選箱体9の後部に配置した主モータ48の原動プーリ49からベルト50、主軸プーリ51を介して機体前側部の主軸52に動力を伝達している。該主軸52からギヤ伝動装置(図示省略)を介して籾摺ロール7,7に動力を伝達している。主軸52には第2主軸プーリ53を取り付け、第2主軸プーリ53からベルト54を介して吸引ファン駆動プーリ55、粃移送螺旋駆動プーリ56、中間プーリ57に夫れ夫れ動力を伝達し、吸引ファン9及び粃受樋11の粃移送螺旋34を駆動している。
【0020】
粃移送螺旋駆動プーリ56には動力取出用のプーリ56aを取り付け、プーリ56aから混合米揚穀機ベルト58、混合米揚穀機プーリ59を介して混合米揚穀機4に動力を伝達し、混合米揚穀機4の下部外側には動力取出プーリ60を取り付け、動力取出プーリ60からベルト61、プーリ62を介して摺落米受樋12の摺落米移送螺旋12aを駆動するように構成している。
【0021】
また、中間プーリ57には第2中間プーリ57aを取り付け、第2中間プーリ57aから揺動伝動ベルト63、揺動中間プーリ64、第2揺動伝動ベルト65、揺動プーリ66を介して揺動クランク軸67に動力を伝達し、混合米選別部3の揺動装置を駆動するように構成している。また、機体の伝動ベルト配置側の反対側である左側部には操作レバー42を配置した操作部Bに構成している。
【0022】
次に、図6に基づき粃揚穀機34の伝動構成について説明する。
摺落米風選箱体9の伝動ベルト配置側である例えば右側部に粃揚穀機31を配置している。この粃揚穀機31は、粃揚穀筒31a、粃揚穀筒31a内に支架されている粃揚穀螺旋31b、粃揚穀筒31aの下部に設けられている粃受入れ筒31c、粃揚穀筒31aの上部に設けられている粃取出筒31dにより構成されている。粃揚穀筒31aの上端部に粃伝動軸32を軸架し、粃伝動軸32の一側端と粃揚穀螺旋31bの軸部上端部間とを、一対のベベルギヤ33,33により伝動するように構成している。
【0023】
摺落米風選箱体9の粃受樋11には粃移送螺旋34を軸架し、粃移送螺旋34の端部を摺落米風選箱体9の伝動ベルト配置側である右側面部から突出して、粃揚穀筒31aの粃受入れ筒31cに臨ませ、粃移送螺旋34から粃揚穀機31に粃を供給するように構成している。粃移送螺旋34の軸端部に取り付たプーリ35と、前記粃伝動軸32の他端部に取り付けたプーリ36との間に伝動ベルト36を巻き掛け、粃移送螺旋34から粃揚穀機31に動力を伝達するように構成し、粃揚穀機31により揚穀された粃を籾摺部1の籾ホッパ6に揚穀したり、機外に取り出すように構成している。なお、前記プーリ35,36及び伝動ベルト36をカバー37により被覆している。
【0024】
従来装置として特別のモータにより粃揚穀機31を駆動するものもあるが、コスト高となり、また、モータのトルク不足による揚穀中の粃が詰まる等の不具合が発生していた。しかし、前記構成のように、粃移送螺旋34からベルト伝動装置Aを経由して粃揚穀機31に動力を伝達するようにしたので、前記不具合を解消することができ、また、籾摺選別機の駆動・停止と粃揚穀機31の駆動・停止を同期させることができ、運転操作を簡単なものとすることができる。
【0025】
また、粃移送螺旋34の軸端部にプーリ35を取り付けるにあたり、図7に示すように、カップリング38,38を介してプーリ35を取り付けるように構成してもよい。また、粃移送螺旋34の軸端部にプーリ35のボス部をスプライン嵌合して着脱自在に取り付けてもよい。また、粃移送螺旋34の軸端部に構成したスプライン溝39に、プーリ35のスプライン溝を嵌合して着脱自在に取り付け、プーリ35を外したときには粃移送螺旋34の軸端部をカバー40により被覆するように構成してもよい。
【0026】
また、粃移送螺旋34から粃揚穀機31に動力を伝達するにあたり、図8に示すように、チエン伝動装置41により伝動する構成としてもよい。即ち、粃揚穀機31には、チエンケース41a、スプロケット41b、チエン41c、スプロケット41dからなるチエン伝動装置41を粃揚穀機31に組み付け、チエン伝動装置41側のスプロケット41bと粃移送螺旋34の軸端部とをスプライン嵌合させる構成である。このように構成することにより、籾摺選別機に粃揚穀機31を簡単容易に組み付けることができる。
【0027】
次に、図9及び図10に基づき粃揚穀機31の他の実施例について説明する。
摺落米風選箱体9の伝動ベルト配置側にスローワ型の粃揚穀機31を配置している。この粃揚穀機31は、粃移送螺旋34の軸端部に取り付けられている揚穀羽根31f、揚穀羽根31fを被覆している揚穀ケース31g、揚穀ケース31gに接続されている揚穀筒31h、揚穀羽根31fの軸部に設けられているプーリ43により構成されている。
【0028】
籾摺部1の籾ホッパ6の後側部には、混合米選別部3からの還元穀粒を受け入れる還元穀粒通路44を設けて、埃が飛散しないように還元穀粒を籾摺室8に還元するように構成している。そして、粃揚穀機31の揚穀筒31hの上端部を籾ホッパ6の還元穀粒通路44に接続し、粃還元に際し塵埃の飛散を防止している。
【0029】
このスローワ型の粃揚穀機31を摺落米風選箱体9の外側で前記混合米揚穀機4の内側に配置している。そして、主軸プーリ45と、前記吸引ファン13の駆動用プーリ46と、粃揚穀機31のプーリ43とに伝動ベルト47を巻き掛け、主モータ(図示省略)から主軸プーリ45に動力を伝達し、伝動ベルト47を介して吸引ファン13、粃揚穀機31及び吸引ファン13を駆動するように構成している。
【0030】
前記のように、スローワ型の粃揚穀機31を摺落米風選箱体9と混合米揚穀機4との間に配置し、伝動ベルト配置側の反対側に設けられている操作レバー42の操作や籾摺部1の籾摺ロール7,7の交換時に粃揚穀機31が邪魔にならないので操作が容易となり、また、粃揚穀機31及び伝動装置をコンパクトにまとめることができる。また、粃還元にあたり塵埃の飛散を防止することができると共に、籾ホッパ6への穀粒供給時に粃揚穀機31が邪魔にならない。
【0031】
また、図11及び図12に示すように、摺落米風選箱体9と混合米揚穀機4との間にバケット揚穀型の粃揚穀機31を配置し、粃揚穀機31により粃を籾ホッパ6に揚穀するように構成してもよい。そして、混合米揚穀機4の下部プーリ69及び粃揚穀機31の下部プーリ70を単一の伝動軸71により軸支し、伝動軸71の端部に揚穀プーリ72を取り付け、主軸プーリ45から伝動ベルト68を介して、粃移送螺旋34駆動用プーリ73、揚穀プーリ72に動力を伝達し、混合米揚穀機4、粃移送螺旋34及び粃揚穀機31を駆動するように構成している。
【0032】
次に、図13について説明する。バケット揚穀型の粃揚穀機31を摺落米風選箱体9と混合米揚穀機4との間に配置し、粃移送螺旋34の端部を被覆する粃移送筒74を介して粃揚穀機31に連通するように構成する。そして、粃移送螺旋34の終端部に支持片75aを介してプーリ75を一体的に取り付け、主軸プーリ45に伝達された動力を伝動ベルト68を介してプーリ75に伝達して粃移送螺旋34を駆動し、また、伝動ベルト68を介して図11に示す実施例と同様にして混合米揚穀機4及び粃揚穀機31に動力を伝達するように構成している。
【0033】
また、粃移送筒74の終端部には開閉差し戸76をスライド自在に設け、粃移送螺旋34により送られた粃を粃揚穀機31に供給したり、粃移送筒74の終端部から機外に取り出すように構成している。なお、粃移送螺旋34はプーリ75の取付部を境にして始端側粃移送螺旋34aと終端側粃移送螺旋34bとの分割構成し、その分割部を側面視で重合させると共に軸方向から見て間隙を設け、始端側から搬送される粃が終端側に円滑に搬送されるように構成している。
【0034】
次に、図14及び図15に基づき粃揚穀機31の他の実施例について説明する。
スローワ型の前記籾揚穀機27に粃揚穀機31を併設した構成である。籾揚穀機27は、スローワ室27aと、スローワ室27aにスローワ軸27bを介して軸支されているスローワ羽根27cと、スローワ室27aに接続されているスローワ筒27dにより構成されている。粃揚穀機31は、粃スローワ羽根31jを内装している粃スローワ室31kと、粃スローワ室31kに接続されている粃スローワ筒31mとにより構成している。そして、粃揚穀機31側のスローワ軸27bを粃スローワ室31k内まで延長して、スローワ軸27bの延長部に粃スローワ羽根31jを取り付け、粃スローワ筒31mの中途部に粃移送螺旋34により粃が供給される構成とし、粃スローワ筒31mの上端部を籾ホッパ6に連通している。
【0035】
しかして、粃揚穀機31のスローワ軸27bにより粃揚穀機31の粃スローワ羽根31jを駆動するので、駆動構成を簡素化することができ、また、粃揚穀機31のスローワ筒31mをビニールホース等の柔軟性材により構成すると、レイアウトの自由度を向上させることができる。
【0036】
また、粃スローワ筒31mの先端部に、図16に示すように、揚穀方向に交叉するスリット状反射板77を設けると、埃及び揚穀風はスリット状反射板77から通過排出されて粃と分離され、きれいな粃を籾ホッパ6に還元することができる。
【0037】
また、粃スローワ筒31mの先端部に、図17〜図19に示すように、揚穀方向に交叉するようにスリット状反射板77を設け、粃スローワ筒31mの先端部に排風筒78を接続し、排風筒78の終端部を摺落米風選路10の始端側における籾取出樋25及び籾流路26の前側位置に連通するように構成してもよい。
【0038】
このように構成すると、揚穀風により揚穀された粃はスリット状反射板77で分離案内されて籾ホッパ6に供給され、粃スローワ筒31mの終端側に流れた揚穀風は更に排風筒78を経由して摺落米風選路10に供給される。従って、埃を除去したきれいな粃を籾ホッパ6に還元できると共に、籾ホッパ6部での埃の飛散を防止できる。また、摺落米風選路10の始端部における籾取出樋25及び籾流路26に対向する部分は、空気の流入量が少なくなり、選別風路での左右のバランスが崩れがちとなるところを排風筒78から供給される排風で補うことができ、選別風路の左右の風量のバランスを良くすることができる。
【0039】
次に、図20に基づき、粃受樋11の他の実施例について説明する。
摺落米風選箱体9の摺落米風選路10の中途部には粃受樋11を設け、粃受樋11に選別された粃を粃流下棚板79を経て下方に取り出すように構成している。
そして、粃受樋11にはレール80,80により調節棚板81を摺落米風選路10の長手方向に沿って調節可能に設け、粃選別風路82を通過して摺落米風選路10に流れる粃選別風量を増減調節できるように構成している。従って、調節アーム83により調節棚板81を前後調節し粃選別風路82を広狭に調節することにより、粃選別量を容易に調節することができる。
【0040】
次に、図21及び図22に基づき揺動選別型混合米選別部3からの籾摺部1への穀粒還元構成について説明する。
籾摺部1の籾ホッパ6の後部寄りに還元室84を設け、この還元室84内には玄米の漏下できる小孔の無数に設けられている回転選別筒85を回転ローラー86,86により回転自在に支持し、籾揚穀機27のスローワ筒の先端を回転選別筒85の選別始端側に臨ませている。回転選別筒85に揚穀還元された穀粒は、回転選別筒85の回転により始端側から終端側へ流動しながら選別され、小さい玄米や粃は小孔から漏下して玄米流下通路87を経て摺落米風選路10に供給されて風選される。また、回転選別筒85内に残留している大きな籾は回転選別筒85内を終端側に流動して排出筒部85aから籾流下通路88に流下し、籾流下通路88から籾摺ロール7,7に供給されて再度籾摺される。
【0041】
なお、玄米流下通路87の上端部には切替弁89を設けて、流下中の穀粒を籾摺ロール7,7に供給したり、あるいは、摺落米風選路10に切り替えて供給できるように構成している。
前記のように、混合米選別部3からの還元穀粒から玄米・粃の分離された籾を籾摺ロール7,7に供給し、また、玄米・粃を摺落米風選路10に供給し再処理するので、玄米の二度摺り現象を回避し穀粒の損傷を防止しながら選別作業をすることができる。
【0042】
次に、図23及び図24に基づき籾摺選別機から取り出された玄米を粒選別する縱型粒選別機90について説明する。
籾及び玄米を選別する縦型粒選別機90は次のように構成されている。同一の縦軸心回りに回転する大径の玄米選別網筒91及び小径の玄米揚穀移送螺旋筒92と、大径の玄米選別網筒91の外周部に構成されている屑米選別室(大)93及び屑米選別室(小)94と、屑米選別室(大)93の下端部に接続している屑米取出筒(大)95と、屑米選別室(小)94の下端部一側に接続している屑米取出筒(小)96と、玄米揚穀移送螺旋筒92の下端部に玄米を投入する玄米投入ホッパ97と、選別された精玄米を取り出す精玄米取出ホッパ98と、屑米選別室(小)94の下端部下方に選別網99で仕切って構成した糠の選別される糠選別室100と、糠取出筒101とから構成されていている。そして、前記糠取出筒101の終端部に吸塵通路102の始端部を接続し、吸塵通路102の終端部を機体下部に設けた吸塵ファン103に接続している。
【0043】
しかして、玄米投入ホッパ97に玄米が供給されると、玄米は玄米揚穀移送螺旋筒92の下端部に流下供給され、玄米揚穀移送螺旋筒92により玄米選別網筒91内を揚穀される。そして、玄米は揚穀されながら、小粒の屑米は玄米選別網筒91から漏れて外側の屑米選別室(小)94及び屑米選別室(大)95に排出され、また、大粒の精玄米は上方まで揚穀されて精玄米取出ホッパ98から機外に取り出される。
【0044】
また、屑米選別室(大)93の下端部に落下した屑米は回転する取出羽根104aにより集められて屑米取出筒(大)95から機外に取り出される。また、屑米選別室(小)94の下端部に落下した屑米は回転する取出羽根104により集められて屑米取出筒(小)96に機外に取り出され、また、取出羽根104で掻き集められる際に、屑米に付着している糠類は選別網99から漏下して下方の糠選別室100に落下排出され、更に、糠は糠取出筒101及び吸塵通路102を経て吸塵ファン103に吸塵除去される。従って、糠の付着しないきれいな屑米を取り出すことができる。
【0045】
次に、図25に基づき籾摺ロール7,7のロール間隙制御装置について説明する。
制御部105の入力側には、入力インターフェイスを経由して、籾摺ロール7,7駆動用の主モータ106の負荷電流値を検出する負荷電流センサ107、籾供給調節弁の開度を検出する籾供給調節弁開度センサ108、運転スイッチ109、ロール間隙制御入/切スイッチ110が接続されている。また、制御部105の出力側には、出力インターフェイスを介して、籾摺ロール7,7を駆動する主モータ106、籾摺ロール7,7のロール間隙を調節するロール間隙調節モータ111が接続されている。
【0046】
次に、制御部105のロール間隙制御内容について説明する。
運転が開始されると、運転スイッチ109、ロール間隙制御入/切スイッチ110のON・OFF入力の有無を検出し、運転スイッチ109及びロール間隙制御入/切スイッチ110がONのときには、先ず、籾摺ロール7,7の初期間隙設定制御が実行される。
【0047】
籾摺ロールの初期間隙設定制御は、例えば、次のように実行される。先ず、ロール間隙を開調節して、負荷電流センサ107の検出負荷電流値が変化しなくなると、籾摺ロール7,7の非接触状態と判定してロール間隙の開調節を停止し、次いで、ロール間隙を閉調節する。そして、負荷電流センサ107が負荷電流値の増加を検出すると、籾摺ロール7,7の微接触と判定して閉調節を停止し、次いで、ロール間隙を所定時間にわたり開調節して、所定の初期ロール間隙(例えば、1mm)に調節設定する。
【0048】
ロ−ル間隙の初期設定制御が終了すると、次いで、負荷電流値基準によるロール間隙制御に移行する。本制御に移行すると、所定時間(例えば、5分)の作業安定待ち行程に移行し、その間はロール間隙の開閉制御を停止し、ロール間隙を前記初期間隙で固定状態とし籾摺作業をする。
【0049】
前記所定時間が終了すると、籾供給調節弁開度センサ108により籾供給調節弁の弁開度が検出されて制御部105に入力される。次いで、籾供給調節弁の当該弁開度に対応する基準負荷電流値を所定の計算式により算出し、ロール間隙制御基準値を決定する。次いで、負荷電流センサ107の検出負荷電流値と基準負荷電流値とを比較して、検出負荷電流値が基準負荷電流値より高い(あるいは、低い)場合には、ロール間隙調節モータ111を所定時間開側(あるいは閉側)に調節し、検出負荷電流値が基準負荷電流値に復帰するようなロール間隙制御が実行される。また、検出負荷電流値が基準負荷電流値の範囲内であれば、ロール間隙制御指令は出されず、そのままのロール間隙を維持しながら籾摺作業を継続する。
【0050】
そして、前記負荷電流値基準によるロール間隙制御中には、籾摺ロールの偏摩耗防止制御が実行される。即ち、前記負荷電流値基準によるロール間隙制御中に、所定時間におけるロール間隙の開閉調節の回数を記録していく。そして、前記所定時間が終了すると、予め設定している基準ロール間隙閉調節回数と実行ロール間隙閉調節回数とを比較し、実行ロール間隙閉調節回数が基準ロール間隙閉調節回数より多い場合には、負荷電流値基準によるロール間隙制御を所定時間にわたって停止し、籾摺ロールのロール間隙を固定状態とした籾摺作業に移行する。
【0051】
前記のように、負荷電流値基準によるロール間隙制御中にロール間隙の閉調節回数が多い場合に、負荷電流値基準によるロール間隙制御を停止して籾摺ロールのロール間隙を固定状態とした籾摺作業に移行するので、籾摺ロールの偏摩耗を防止し、電力事情の悪いところでも安定した籾摺作業をすることができる。
【0052】
また、前記負荷電流値基準によるロール間隙制御中に、次のような籾摺ロールの偏摩耗防止制御を実行してもよい。即ち、前記負荷電流値基準によるロール間隙制御中に、所定時間におけるロール間隙の開閉調節の回数を記録していく。そして、前記所定時間が終了すると、予め設定している基準ロール間隙開閉調節回数と実行ロール間隙開閉調節回数とを比較し、実行ロール間隙開閉調節回数が基準ロール間隙開閉調節回数より多い場合には、負荷電流値基準によるロール間隙制御を所定時間にわたって停止し、籾摺ロールのロール間隙を固定状態とした籾摺作業に移行する。このように制御しても前記と同様の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】籾摺選別機の全体の切断側面図。
【図2】籾摺選別機の全体の平面図。
【図3】要部の側面図。
【図4】要部の切断平面図。
【図5】要部の切断平面図。
【図6】要部の切断側面図、切断平面図。
【図7】要部の切断側面図。
【図8】要部の切断側面図。
【図9】要部の斜視図。
【図10】要部の切断側面図。
【図11】要部の切断側面図。
【図12】要部の切断平面図。
【図13】要部の切断平面図、切断正面図。
【図14】要部の切断側面図。
【図15】要部の切断側面図、切断平面図。
【図16】要部の側面図。
【図17】要部の切断側面図。
【図18】要部の側面図。
【図19】切断平面図。
【図20】要部の側面図、切断正面図。
【図21】要部の切断側面図。
【図22】要部の切断正面図。
【図23】要部の切断側面図。
【図24】要部の斜視図。
【図25】制御ブロック図。
【符号の説明】
1 籾摺部
2 摺落米風選部
3 混合米選別部
4 混合米揚穀機
5 玄米揚穀機
6 籾ホッパ
7 籾摺ロール
8 籾摺室
9 摺落米風選箱
10 摺落米風選路
11 粃受樋
12 摺落米受樋
13 吸引フアン
14 排塵筒
15 揺動選別板
31 粃揚穀機
34 粃移送螺旋
48 主モータ
【発明の属する技術分野】
この発明は、籾摺選別機の動力伝動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
籾摺部、摺落米風選部、混合米選別部を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置し、主モータからベルト伝動装置Aを経由して籾摺部、摺落米風選部、混合米選別部に動力を伝達し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作側Bとし、摺落米風選部の粃受樋には粃移送螺旋を支架し、この粃移送螺旋34により移送された粃を粃揚穀機の下部に受入れて籾摺部に揚穀するするものは公知である(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−63148号公報(第3〜4頁、第3〜5図)
【特許文献2】
特開平10−28886号公報(第2〜3頁、第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来装置では、籾摺部、摺落米風選部、混合米選別部を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作側Bとし、粃揚穀機を機体の左右他側の操作側Bに配置しているので、操作レバーの操作の支障になったり、籾摺部の籾摺ロールの点検などの支障となっていた。
【0005】
また、粃揚穀機を機体のベルト伝動装置Aの配置側に設けたものもあるが、混合米揚穀機や玄米揚穀機を機体の操作部Bに配置しているので、これらの混合米揚穀機や玄米揚穀機が邪魔になり操作レバーの操作に支障を来すという不具合が発生していた。そこで、この発明はこのような不具合を解消しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために、次のような技術的手段を講じた。
請求項1の発明は、籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置して主モータ48からの動力をベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3に伝達するように構成し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作部Bとし、前記摺落米風選部2の粃受樋11には粃移送螺旋34を支架し、該粃移送螺旋34から移送された粃を受けて前記籾摺部1に揚穀する粃揚穀機31を機体の前記ベルト伝動装置A配置側に設け、前記主モータ48から前記粃移送螺旋34に伝達された動力を粃伝動装置を介して前記粃揚穀機31に伝達することを特徴とする。
【0007】
前記構成によると、主モータ48から機体の左右一側に配置したベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3に動力が伝達される。摺落米風選部2の粃受樋11に支架されている粃移送螺旋34には前記ベルト伝動装置Aを経て動力が伝達され、機体のベルト伝動装置Aの配置側における前記混合米揚穀機4の内側に配置している粃揚穀機31には、前記粃移送螺旋34、粃伝動装置を経由して動力が伝達される。また、オペレータはベルト伝動装置Aの反対側に設けられている操作レバーを操作することができる。
【0008】
請求項2の発明は、籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3及び混合米揚穀機4を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置して主モータ48からの動力をベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3に伝達するように構成し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作部Bとし、前記混合米揚穀機4を機体の前記ベルト伝動装置Aの配置側に設け、前記摺落米風選部2の粃受樋11には粃移送螺旋34を支架し、該粃移送螺旋34から移送された粃を受けて前記籾摺部1に揚穀する粃揚穀機31を機体の前記ベルト伝動装置A配置側の前記混合米揚穀機4の内側に配置し、前記主モータ48から前記粃移送螺旋34に伝達された動力を粃伝動装置を介して前記粃揚穀機31に伝達することを特徴とする。
【0009】
前記構成によると、主モータ48から機体の左右一側に配置したベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3及び混合米揚穀機4に動力が伝達される。摺落米風選部2の粃受樋11に支架されている粃移送螺旋34には前記ベルト伝動装置Aを経て動力が伝達され、機体のベルト伝動装置A側に配置されている混合米揚穀機4の内側に粃揚穀機31が配置されていて、この粃揚穀機31には粃移送螺旋34及び粃伝動装置を経由して動力が伝達される。また、オペレータはベルト伝動装置Aの反対側に設けられている操作レバーを操作することができる。
【0010】
請求項3の発明は、籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3及び混合米揚穀機4を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置して主モータ48からの動力をベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3に伝達するように構成し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作部Bとし、前記混合米揚穀機4を機体の前記ベルト伝動装置Aの配置側に設け、前記摺落米風選部2の粃受樋11には粃移送螺旋34を支架し、該粃移送螺旋34から移送された粃を受けて前記籾摺部1に揚穀する粃揚穀機31を前記混合米揚穀機4の内側に配置し、前記主モータ48から前記粃移送螺旋34に伝達された動力を粃伝動装置を介して前記粃揚穀機31及び混合米揚穀機4に伝達することを特徴とする。
【0011】
前記構成によると、主モータ48から機体の左右一側に配置したベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3に動力が伝達される。摺落米風選部2の粃受樋11に支架されている粃移送螺旋34には前記ベルト伝動装置Aを経由して動力が伝達され、機体のベルト伝動装置A配置側に設けられている前記混合米揚穀機4、及び、混合米揚穀機4の内側に配置している粃揚穀機31には、粃移送螺旋34及び粃伝動装置を経由して動力が伝達される。また、オペレータはベルト伝動装置Aの反対側に設けられている操作レバーを操作することができる。
【0012】
【発明の効果】
請求項1の発明は、機体の操作部Bには混合米揚穀機4や粃揚穀機31が配置されいないので、操作レバー等を楽に操作でき、また、籾摺部1の籾摺ロールの点検を楽に行なうことができる。
【0013】
請求項2の発明は、機体のベルト伝動装置A側に配置されている混合米揚穀機4の内側に粃揚穀機31を配置しているので、機体をコンパクトに構成することができる。
請求項3の発明は、機体のベルト伝動装置A側に配置されている混合米揚穀機4の内側に粃揚穀機31を配置しているので、機体をコンパクトに構成することができ、また、粃移送螺旋34から粃伝動装置を経由して粃揚穀機34及び混合米揚穀機4に動力を伝達するので、伝動構成を簡素化することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示すこの発明の実施の形態について説明する。
まず、図1に基づき、籾摺選別機の全体構成について説明する。
籾摺選別機は、籾摺部1、籾摺部1からの摺落米を風選する摺落米風選部2、摺落米風選部2での風選後の混合米を籾・玄米に分離選別する揺動選別型の混合米選別部3、穀粒を揚穀する混合米揚穀機4及び玄米揚穀機5等により構成されている。
【0015】
籾摺部1は、籾ホッパ6、籾摺ロ−ル7,7の内装されている籾摺室8等で構成されている。摺落米風選部2は、摺落米風選箱体9、摺落米風選箱体9内に斜設されている摺落米風選路10、摺落米風選路10の中途部下方に設けられている粃受樋11、摺落米風選路10の始端部下方に設けられている摺落米受樋12、摺落米風選路10の終端部に配設されている吸引フアン13、排塵筒14等により構成されている。
【0016】
次に、揺動選別型の混合米選別部3について説明する。多段の揺動選別板15,15…には、板面に選別用の凹凸が形成されていて、横方向の一側を高い供給側、他側を低い排出側とし、横方向に直交する縦方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として、揺動選別板15の縦横2方向ともに傾斜した構成とし、揺動選別板15,15…は揺動アーム,揺動リンクから構成されている揺動装置により横方向斜め上下に往復揺動される構成である。
【0017】
この揺動選別板15,15…の供給側には供給口が構成されていて、摺落米受樋12に風選された混合米が混合米揚穀機4,混合米タンク24,分配供給樋16及び分配ケース17を経由して供給口から揺動選別板15,15…に供給される構成である。揺動選別板15,15…に供給された混合米は、粒形の大小,比重の大小,摩擦係数の大小等の関係で、比重の重い小形の玄米は揺上側に偏流分布し、玄米に比較して大形で比重の軽い籾は、揺下側に偏流分布し、その中間部には分離されない籾・玄米の混合米が分布しながら選別される。しかして、これらの選別穀粒は、揺動選別板15の排出側に設けられている玄米仕切板18及び籾仕切板19で仕切られて取り出される。
【0018】
取り出された玄米は、玄米取出樋20,玄米流路21,玄米揚穀機5を経て機外に取り出され、混合米は混合米取出樋22,混合米流路23,摺落米受樋12,混合米揚穀機4,混合米タンク24,分配供給樋16,分配ケース17を経て、揺動選別板15,15…に再度供給されて再選別される。また、取り出された籾は、籾取出樋25,籾流路26,籾揚穀機27を経て籾摺部1に揚穀還元されて、再度の籾摺がなされる構成である。
【0019】
次に、図2〜図5に基づき籾摺選別機の動力伝動構成について説明する。
摺落米風選箱体9の左右一側(例えば右側面部)をベルト伝動装置Aを配置した動力伝動側とし、摺落米風選箱体9の後部に配置した主モータ48の原動プーリ49からベルト50、主軸プーリ51を介して機体前側部の主軸52に動力を伝達している。該主軸52からギヤ伝動装置(図示省略)を介して籾摺ロール7,7に動力を伝達している。主軸52には第2主軸プーリ53を取り付け、第2主軸プーリ53からベルト54を介して吸引ファン駆動プーリ55、粃移送螺旋駆動プーリ56、中間プーリ57に夫れ夫れ動力を伝達し、吸引ファン9及び粃受樋11の粃移送螺旋34を駆動している。
【0020】
粃移送螺旋駆動プーリ56には動力取出用のプーリ56aを取り付け、プーリ56aから混合米揚穀機ベルト58、混合米揚穀機プーリ59を介して混合米揚穀機4に動力を伝達し、混合米揚穀機4の下部外側には動力取出プーリ60を取り付け、動力取出プーリ60からベルト61、プーリ62を介して摺落米受樋12の摺落米移送螺旋12aを駆動するように構成している。
【0021】
また、中間プーリ57には第2中間プーリ57aを取り付け、第2中間プーリ57aから揺動伝動ベルト63、揺動中間プーリ64、第2揺動伝動ベルト65、揺動プーリ66を介して揺動クランク軸67に動力を伝達し、混合米選別部3の揺動装置を駆動するように構成している。また、機体の伝動ベルト配置側の反対側である左側部には操作レバー42を配置した操作部Bに構成している。
【0022】
次に、図6に基づき粃揚穀機34の伝動構成について説明する。
摺落米風選箱体9の伝動ベルト配置側である例えば右側部に粃揚穀機31を配置している。この粃揚穀機31は、粃揚穀筒31a、粃揚穀筒31a内に支架されている粃揚穀螺旋31b、粃揚穀筒31aの下部に設けられている粃受入れ筒31c、粃揚穀筒31aの上部に設けられている粃取出筒31dにより構成されている。粃揚穀筒31aの上端部に粃伝動軸32を軸架し、粃伝動軸32の一側端と粃揚穀螺旋31bの軸部上端部間とを、一対のベベルギヤ33,33により伝動するように構成している。
【0023】
摺落米風選箱体9の粃受樋11には粃移送螺旋34を軸架し、粃移送螺旋34の端部を摺落米風選箱体9の伝動ベルト配置側である右側面部から突出して、粃揚穀筒31aの粃受入れ筒31cに臨ませ、粃移送螺旋34から粃揚穀機31に粃を供給するように構成している。粃移送螺旋34の軸端部に取り付たプーリ35と、前記粃伝動軸32の他端部に取り付けたプーリ36との間に伝動ベルト36を巻き掛け、粃移送螺旋34から粃揚穀機31に動力を伝達するように構成し、粃揚穀機31により揚穀された粃を籾摺部1の籾ホッパ6に揚穀したり、機外に取り出すように構成している。なお、前記プーリ35,36及び伝動ベルト36をカバー37により被覆している。
【0024】
従来装置として特別のモータにより粃揚穀機31を駆動するものもあるが、コスト高となり、また、モータのトルク不足による揚穀中の粃が詰まる等の不具合が発生していた。しかし、前記構成のように、粃移送螺旋34からベルト伝動装置Aを経由して粃揚穀機31に動力を伝達するようにしたので、前記不具合を解消することができ、また、籾摺選別機の駆動・停止と粃揚穀機31の駆動・停止を同期させることができ、運転操作を簡単なものとすることができる。
【0025】
また、粃移送螺旋34の軸端部にプーリ35を取り付けるにあたり、図7に示すように、カップリング38,38を介してプーリ35を取り付けるように構成してもよい。また、粃移送螺旋34の軸端部にプーリ35のボス部をスプライン嵌合して着脱自在に取り付けてもよい。また、粃移送螺旋34の軸端部に構成したスプライン溝39に、プーリ35のスプライン溝を嵌合して着脱自在に取り付け、プーリ35を外したときには粃移送螺旋34の軸端部をカバー40により被覆するように構成してもよい。
【0026】
また、粃移送螺旋34から粃揚穀機31に動力を伝達するにあたり、図8に示すように、チエン伝動装置41により伝動する構成としてもよい。即ち、粃揚穀機31には、チエンケース41a、スプロケット41b、チエン41c、スプロケット41dからなるチエン伝動装置41を粃揚穀機31に組み付け、チエン伝動装置41側のスプロケット41bと粃移送螺旋34の軸端部とをスプライン嵌合させる構成である。このように構成することにより、籾摺選別機に粃揚穀機31を簡単容易に組み付けることができる。
【0027】
次に、図9及び図10に基づき粃揚穀機31の他の実施例について説明する。
摺落米風選箱体9の伝動ベルト配置側にスローワ型の粃揚穀機31を配置している。この粃揚穀機31は、粃移送螺旋34の軸端部に取り付けられている揚穀羽根31f、揚穀羽根31fを被覆している揚穀ケース31g、揚穀ケース31gに接続されている揚穀筒31h、揚穀羽根31fの軸部に設けられているプーリ43により構成されている。
【0028】
籾摺部1の籾ホッパ6の後側部には、混合米選別部3からの還元穀粒を受け入れる還元穀粒通路44を設けて、埃が飛散しないように還元穀粒を籾摺室8に還元するように構成している。そして、粃揚穀機31の揚穀筒31hの上端部を籾ホッパ6の還元穀粒通路44に接続し、粃還元に際し塵埃の飛散を防止している。
【0029】
このスローワ型の粃揚穀機31を摺落米風選箱体9の外側で前記混合米揚穀機4の内側に配置している。そして、主軸プーリ45と、前記吸引ファン13の駆動用プーリ46と、粃揚穀機31のプーリ43とに伝動ベルト47を巻き掛け、主モータ(図示省略)から主軸プーリ45に動力を伝達し、伝動ベルト47を介して吸引ファン13、粃揚穀機31及び吸引ファン13を駆動するように構成している。
【0030】
前記のように、スローワ型の粃揚穀機31を摺落米風選箱体9と混合米揚穀機4との間に配置し、伝動ベルト配置側の反対側に設けられている操作レバー42の操作や籾摺部1の籾摺ロール7,7の交換時に粃揚穀機31が邪魔にならないので操作が容易となり、また、粃揚穀機31及び伝動装置をコンパクトにまとめることができる。また、粃還元にあたり塵埃の飛散を防止することができると共に、籾ホッパ6への穀粒供給時に粃揚穀機31が邪魔にならない。
【0031】
また、図11及び図12に示すように、摺落米風選箱体9と混合米揚穀機4との間にバケット揚穀型の粃揚穀機31を配置し、粃揚穀機31により粃を籾ホッパ6に揚穀するように構成してもよい。そして、混合米揚穀機4の下部プーリ69及び粃揚穀機31の下部プーリ70を単一の伝動軸71により軸支し、伝動軸71の端部に揚穀プーリ72を取り付け、主軸プーリ45から伝動ベルト68を介して、粃移送螺旋34駆動用プーリ73、揚穀プーリ72に動力を伝達し、混合米揚穀機4、粃移送螺旋34及び粃揚穀機31を駆動するように構成している。
【0032】
次に、図13について説明する。バケット揚穀型の粃揚穀機31を摺落米風選箱体9と混合米揚穀機4との間に配置し、粃移送螺旋34の端部を被覆する粃移送筒74を介して粃揚穀機31に連通するように構成する。そして、粃移送螺旋34の終端部に支持片75aを介してプーリ75を一体的に取り付け、主軸プーリ45に伝達された動力を伝動ベルト68を介してプーリ75に伝達して粃移送螺旋34を駆動し、また、伝動ベルト68を介して図11に示す実施例と同様にして混合米揚穀機4及び粃揚穀機31に動力を伝達するように構成している。
【0033】
また、粃移送筒74の終端部には開閉差し戸76をスライド自在に設け、粃移送螺旋34により送られた粃を粃揚穀機31に供給したり、粃移送筒74の終端部から機外に取り出すように構成している。なお、粃移送螺旋34はプーリ75の取付部を境にして始端側粃移送螺旋34aと終端側粃移送螺旋34bとの分割構成し、その分割部を側面視で重合させると共に軸方向から見て間隙を設け、始端側から搬送される粃が終端側に円滑に搬送されるように構成している。
【0034】
次に、図14及び図15に基づき粃揚穀機31の他の実施例について説明する。
スローワ型の前記籾揚穀機27に粃揚穀機31を併設した構成である。籾揚穀機27は、スローワ室27aと、スローワ室27aにスローワ軸27bを介して軸支されているスローワ羽根27cと、スローワ室27aに接続されているスローワ筒27dにより構成されている。粃揚穀機31は、粃スローワ羽根31jを内装している粃スローワ室31kと、粃スローワ室31kに接続されている粃スローワ筒31mとにより構成している。そして、粃揚穀機31側のスローワ軸27bを粃スローワ室31k内まで延長して、スローワ軸27bの延長部に粃スローワ羽根31jを取り付け、粃スローワ筒31mの中途部に粃移送螺旋34により粃が供給される構成とし、粃スローワ筒31mの上端部を籾ホッパ6に連通している。
【0035】
しかして、粃揚穀機31のスローワ軸27bにより粃揚穀機31の粃スローワ羽根31jを駆動するので、駆動構成を簡素化することができ、また、粃揚穀機31のスローワ筒31mをビニールホース等の柔軟性材により構成すると、レイアウトの自由度を向上させることができる。
【0036】
また、粃スローワ筒31mの先端部に、図16に示すように、揚穀方向に交叉するスリット状反射板77を設けると、埃及び揚穀風はスリット状反射板77から通過排出されて粃と分離され、きれいな粃を籾ホッパ6に還元することができる。
【0037】
また、粃スローワ筒31mの先端部に、図17〜図19に示すように、揚穀方向に交叉するようにスリット状反射板77を設け、粃スローワ筒31mの先端部に排風筒78を接続し、排風筒78の終端部を摺落米風選路10の始端側における籾取出樋25及び籾流路26の前側位置に連通するように構成してもよい。
【0038】
このように構成すると、揚穀風により揚穀された粃はスリット状反射板77で分離案内されて籾ホッパ6に供給され、粃スローワ筒31mの終端側に流れた揚穀風は更に排風筒78を経由して摺落米風選路10に供給される。従って、埃を除去したきれいな粃を籾ホッパ6に還元できると共に、籾ホッパ6部での埃の飛散を防止できる。また、摺落米風選路10の始端部における籾取出樋25及び籾流路26に対向する部分は、空気の流入量が少なくなり、選別風路での左右のバランスが崩れがちとなるところを排風筒78から供給される排風で補うことができ、選別風路の左右の風量のバランスを良くすることができる。
【0039】
次に、図20に基づき、粃受樋11の他の実施例について説明する。
摺落米風選箱体9の摺落米風選路10の中途部には粃受樋11を設け、粃受樋11に選別された粃を粃流下棚板79を経て下方に取り出すように構成している。
そして、粃受樋11にはレール80,80により調節棚板81を摺落米風選路10の長手方向に沿って調節可能に設け、粃選別風路82を通過して摺落米風選路10に流れる粃選別風量を増減調節できるように構成している。従って、調節アーム83により調節棚板81を前後調節し粃選別風路82を広狭に調節することにより、粃選別量を容易に調節することができる。
【0040】
次に、図21及び図22に基づき揺動選別型混合米選別部3からの籾摺部1への穀粒還元構成について説明する。
籾摺部1の籾ホッパ6の後部寄りに還元室84を設け、この還元室84内には玄米の漏下できる小孔の無数に設けられている回転選別筒85を回転ローラー86,86により回転自在に支持し、籾揚穀機27のスローワ筒の先端を回転選別筒85の選別始端側に臨ませている。回転選別筒85に揚穀還元された穀粒は、回転選別筒85の回転により始端側から終端側へ流動しながら選別され、小さい玄米や粃は小孔から漏下して玄米流下通路87を経て摺落米風選路10に供給されて風選される。また、回転選別筒85内に残留している大きな籾は回転選別筒85内を終端側に流動して排出筒部85aから籾流下通路88に流下し、籾流下通路88から籾摺ロール7,7に供給されて再度籾摺される。
【0041】
なお、玄米流下通路87の上端部には切替弁89を設けて、流下中の穀粒を籾摺ロール7,7に供給したり、あるいは、摺落米風選路10に切り替えて供給できるように構成している。
前記のように、混合米選別部3からの還元穀粒から玄米・粃の分離された籾を籾摺ロール7,7に供給し、また、玄米・粃を摺落米風選路10に供給し再処理するので、玄米の二度摺り現象を回避し穀粒の損傷を防止しながら選別作業をすることができる。
【0042】
次に、図23及び図24に基づき籾摺選別機から取り出された玄米を粒選別する縱型粒選別機90について説明する。
籾及び玄米を選別する縦型粒選別機90は次のように構成されている。同一の縦軸心回りに回転する大径の玄米選別網筒91及び小径の玄米揚穀移送螺旋筒92と、大径の玄米選別網筒91の外周部に構成されている屑米選別室(大)93及び屑米選別室(小)94と、屑米選別室(大)93の下端部に接続している屑米取出筒(大)95と、屑米選別室(小)94の下端部一側に接続している屑米取出筒(小)96と、玄米揚穀移送螺旋筒92の下端部に玄米を投入する玄米投入ホッパ97と、選別された精玄米を取り出す精玄米取出ホッパ98と、屑米選別室(小)94の下端部下方に選別網99で仕切って構成した糠の選別される糠選別室100と、糠取出筒101とから構成されていている。そして、前記糠取出筒101の終端部に吸塵通路102の始端部を接続し、吸塵通路102の終端部を機体下部に設けた吸塵ファン103に接続している。
【0043】
しかして、玄米投入ホッパ97に玄米が供給されると、玄米は玄米揚穀移送螺旋筒92の下端部に流下供給され、玄米揚穀移送螺旋筒92により玄米選別網筒91内を揚穀される。そして、玄米は揚穀されながら、小粒の屑米は玄米選別網筒91から漏れて外側の屑米選別室(小)94及び屑米選別室(大)95に排出され、また、大粒の精玄米は上方まで揚穀されて精玄米取出ホッパ98から機外に取り出される。
【0044】
また、屑米選別室(大)93の下端部に落下した屑米は回転する取出羽根104aにより集められて屑米取出筒(大)95から機外に取り出される。また、屑米選別室(小)94の下端部に落下した屑米は回転する取出羽根104により集められて屑米取出筒(小)96に機外に取り出され、また、取出羽根104で掻き集められる際に、屑米に付着している糠類は選別網99から漏下して下方の糠選別室100に落下排出され、更に、糠は糠取出筒101及び吸塵通路102を経て吸塵ファン103に吸塵除去される。従って、糠の付着しないきれいな屑米を取り出すことができる。
【0045】
次に、図25に基づき籾摺ロール7,7のロール間隙制御装置について説明する。
制御部105の入力側には、入力インターフェイスを経由して、籾摺ロール7,7駆動用の主モータ106の負荷電流値を検出する負荷電流センサ107、籾供給調節弁の開度を検出する籾供給調節弁開度センサ108、運転スイッチ109、ロール間隙制御入/切スイッチ110が接続されている。また、制御部105の出力側には、出力インターフェイスを介して、籾摺ロール7,7を駆動する主モータ106、籾摺ロール7,7のロール間隙を調節するロール間隙調節モータ111が接続されている。
【0046】
次に、制御部105のロール間隙制御内容について説明する。
運転が開始されると、運転スイッチ109、ロール間隙制御入/切スイッチ110のON・OFF入力の有無を検出し、運転スイッチ109及びロール間隙制御入/切スイッチ110がONのときには、先ず、籾摺ロール7,7の初期間隙設定制御が実行される。
【0047】
籾摺ロールの初期間隙設定制御は、例えば、次のように実行される。先ず、ロール間隙を開調節して、負荷電流センサ107の検出負荷電流値が変化しなくなると、籾摺ロール7,7の非接触状態と判定してロール間隙の開調節を停止し、次いで、ロール間隙を閉調節する。そして、負荷電流センサ107が負荷電流値の増加を検出すると、籾摺ロール7,7の微接触と判定して閉調節を停止し、次いで、ロール間隙を所定時間にわたり開調節して、所定の初期ロール間隙(例えば、1mm)に調節設定する。
【0048】
ロ−ル間隙の初期設定制御が終了すると、次いで、負荷電流値基準によるロール間隙制御に移行する。本制御に移行すると、所定時間(例えば、5分)の作業安定待ち行程に移行し、その間はロール間隙の開閉制御を停止し、ロール間隙を前記初期間隙で固定状態とし籾摺作業をする。
【0049】
前記所定時間が終了すると、籾供給調節弁開度センサ108により籾供給調節弁の弁開度が検出されて制御部105に入力される。次いで、籾供給調節弁の当該弁開度に対応する基準負荷電流値を所定の計算式により算出し、ロール間隙制御基準値を決定する。次いで、負荷電流センサ107の検出負荷電流値と基準負荷電流値とを比較して、検出負荷電流値が基準負荷電流値より高い(あるいは、低い)場合には、ロール間隙調節モータ111を所定時間開側(あるいは閉側)に調節し、検出負荷電流値が基準負荷電流値に復帰するようなロール間隙制御が実行される。また、検出負荷電流値が基準負荷電流値の範囲内であれば、ロール間隙制御指令は出されず、そのままのロール間隙を維持しながら籾摺作業を継続する。
【0050】
そして、前記負荷電流値基準によるロール間隙制御中には、籾摺ロールの偏摩耗防止制御が実行される。即ち、前記負荷電流値基準によるロール間隙制御中に、所定時間におけるロール間隙の開閉調節の回数を記録していく。そして、前記所定時間が終了すると、予め設定している基準ロール間隙閉調節回数と実行ロール間隙閉調節回数とを比較し、実行ロール間隙閉調節回数が基準ロール間隙閉調節回数より多い場合には、負荷電流値基準によるロール間隙制御を所定時間にわたって停止し、籾摺ロールのロール間隙を固定状態とした籾摺作業に移行する。
【0051】
前記のように、負荷電流値基準によるロール間隙制御中にロール間隙の閉調節回数が多い場合に、負荷電流値基準によるロール間隙制御を停止して籾摺ロールのロール間隙を固定状態とした籾摺作業に移行するので、籾摺ロールの偏摩耗を防止し、電力事情の悪いところでも安定した籾摺作業をすることができる。
【0052】
また、前記負荷電流値基準によるロール間隙制御中に、次のような籾摺ロールの偏摩耗防止制御を実行してもよい。即ち、前記負荷電流値基準によるロール間隙制御中に、所定時間におけるロール間隙の開閉調節の回数を記録していく。そして、前記所定時間が終了すると、予め設定している基準ロール間隙開閉調節回数と実行ロール間隙開閉調節回数とを比較し、実行ロール間隙開閉調節回数が基準ロール間隙開閉調節回数より多い場合には、負荷電流値基準によるロール間隙制御を所定時間にわたって停止し、籾摺ロールのロール間隙を固定状態とした籾摺作業に移行する。このように制御しても前記と同様の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】籾摺選別機の全体の切断側面図。
【図2】籾摺選別機の全体の平面図。
【図3】要部の側面図。
【図4】要部の切断平面図。
【図5】要部の切断平面図。
【図6】要部の切断側面図、切断平面図。
【図7】要部の切断側面図。
【図8】要部の切断側面図。
【図9】要部の斜視図。
【図10】要部の切断側面図。
【図11】要部の切断側面図。
【図12】要部の切断平面図。
【図13】要部の切断平面図、切断正面図。
【図14】要部の切断側面図。
【図15】要部の切断側面図、切断平面図。
【図16】要部の側面図。
【図17】要部の切断側面図。
【図18】要部の側面図。
【図19】切断平面図。
【図20】要部の側面図、切断正面図。
【図21】要部の切断側面図。
【図22】要部の切断正面図。
【図23】要部の切断側面図。
【図24】要部の斜視図。
【図25】制御ブロック図。
【符号の説明】
1 籾摺部
2 摺落米風選部
3 混合米選別部
4 混合米揚穀機
5 玄米揚穀機
6 籾ホッパ
7 籾摺ロール
8 籾摺室
9 摺落米風選箱
10 摺落米風選路
11 粃受樋
12 摺落米受樋
13 吸引フアン
14 排塵筒
15 揺動選別板
31 粃揚穀機
34 粃移送螺旋
48 主モータ
Claims (3)
- 籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置して主モータ48からの動力をベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3に伝達するように構成し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作側Bとし、前記摺落米風選部2の粃受樋11には粃移送螺旋34を支架し、該粃移送螺旋34から移送された粃を受けて前記籾摺部1に揚穀する粃揚穀機31を機体の前記ベルト伝動装置A配置側に設け、前記主モータ48から前記粃移送螺旋34に伝達された動力を粃伝動装置を介して前記粃揚穀機31に伝達することを特徴とする籾摺選別機の動力伝動装置。
- 籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3及び混合米揚穀機4を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置して主モータ48からの動力をベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3に伝達するように構成し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作側Bとし、前記混合米揚穀機4を機体の前記ベルト伝動装置Aの配置側に設け、前記摺落米風選部2の粃受樋11には粃移送螺旋34を支架し、該粃移送螺旋34から移送された粃を受けて前記籾摺部1に揚穀する粃揚穀機31を機体の前記ベルト伝動装置A配置側の前記混合米揚穀機4の内側に配置し、前記主モータ48から前記粃移送螺旋34に伝達された動力を粃伝動装置を介して前記粃揚穀機31に伝達することを特徴とする籾摺選別機の動力伝動装置。
- 籾摺部1、摺落米風選部2、混合米選別部3及び混合米揚穀機4を具備する籾摺選別機において、機体の左右一側にベルト伝動装置Aを配置して主モータ48からの動力をベルト伝動装置Aを経由して籾摺部1、摺落米風選部2及び混合米選別部3に伝達するように構成し、機体の左右他側を操作レバーを配置した操作側Bとし、前記混合米揚穀機4を機体の前記ベルト伝動装置Aの配置側に設け、前記摺落米風選部2の粃受樋11には粃移送螺旋34を支架し、該粃移送螺旋34から移送された粃を受けて前記籾摺部1に揚穀する粃揚穀機31を前記混合米揚穀機4の内側に配置し、前記主モータ48から前記粃移送螺旋34に伝達された動力を粃伝動装置を介して前記粃揚穀機31及び混合米揚穀機4に伝達することを特徴とする籾摺選別機の動力伝動装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN100394834C (zh) * | 2006-07-19 | 2008-06-18 | 瞿庆涛 | 可分离杂物的脱粒机 |
CN111921583A (zh) * | 2020-07-31 | 2020-11-13 | 陕西省泾阳县自强面粉有限责任公司 | 一种面粉生产系统 |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003122177A patent/JP2004321991A/ja active Pending
Cited By (3)
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CN100394834C (zh) * | 2006-07-19 | 2008-06-18 | 瞿庆涛 | 可分离杂物的脱粒机 |
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CN111921583B (zh) * | 2020-07-31 | 2021-10-26 | 陕西省泾阳县自强面粉有限责任公司 | 一种面粉生产系统 |
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