JP2004319515A - 火薬機械式のバッテリ電極分断装置 - Google Patents

Abstract

【課題】導電体全体をバッテリ端子として構成して、この導電体を補強ハウジングに挿入ことができ、かつ導電体を分断箇所において外部の機械的な負荷から遠ざけることができるようにする。
【解決手段】火薬機械式のバッテリ電極分断装置であって、内部に導電体が配置されているハウジング１と、分断箇所１１において導電体を切り離すために働く分断エレメント７を備えた分断プランジャを有する火薬技術式の作用エレメント１４と、分断エレメント７を駆動するための火薬技術式の装薬とが設けられている形式のものにおいて、作用エレメント１４以外のすべての通電部分が、一体的なバッテリ端子エレメント５にまとめられている。
【選択図】図１

Description

本発明は、火薬機械式のバッテリ電極分断装置であって、内部に導電体が配置されているハウジングと、分断箇所において導電体を切り離すために働く分断エレメントを備えた分断プランジャを有する火薬技術式の作用エレメントと、分断エレメントを駆動するための火薬技術式の装薬とが設けられている形式のものに関する。

ケーブルやワイヤ等を分断するための火薬機械式の分断装置が公知である。基本的な形式では、駆動ガスもしくは推進ガスを生ぜしめる火薬技術式のエレメントによって、プランジャが推進され、このプランジャの作用側には、たがね、カッタ又は打抜きエレメントが配置されている。このような火薬機械式の分断装置はしかしながら、周囲の取付けジオメトリと共働する。通常、導電体と、バッテリ電極に取り付けられたバッテリ端子とは、複数の構成部材から構成されているので、そのために組立てが困難である。同様に、導電体に太いケーブル素線がクランプ接続され、該ケーブル素線が低抵抗の要求に基づいて極めて太い接点ねじによって固定されねばならないような場合にも、問題がある。このようなバッテリ端子がバッテリの電極に位置している場合には、自動車の振動及び衝撃によってかなりの機械的な振動負荷が電極端子に作用することがある。そしてその結果導電体は破損することがある。

ゆえに本発明の課題は、導電体全体をバッテリ端子として構成して、この導電体を補強ハウジングに挿入ことができ、かつ導電体を分断箇所において外部の機械的な負荷から遠ざけることができるようにすることである。

本発明の別の課題は、火薬技術式の分断エレメント及び導電体を、簡単ではあるが極めてしっかりとした形式でバッテリ端子ハウジングに組み込めるようにすることである。

これらの課題を解決するために本発明の構成では、冒頭に述べた形式の火薬機械式のバッテリ電極分断装置において、作用エレメント以外のすべての通電部分が、一体的なバッテリ端子エレメントにまとめられている。

本発明の有利な構成では、バッテリ端子エレメントがバッテリ端子への接続のためにクランプ装置を有しており、該クランプ装置から、互いにほぼ直角に配置された２つの脚が延びており、両方の脚のうち第１の脚に分断箇所が配置され、かつクランプ装置を起点として該分断箇所の後ろに、緊急時に遮断されるユニットを接続するための第１の固定エレメントが配置されており、第２の脚に、緊急時に遮断されないユニットを接続するための第２の固定エレメントが配置されている。

また、ハウジングが補強リブ及び／又はウェブを有していて、該補強リブ及び／又はウェブにバッテリ端子エレメント及び作用エレメントが挿入可能であると、有利である。

脱落を防止するために有利な構成では、バッテリ端子エレメントの第１の脚において分断箇所と第１の固定エレメントとの間に、肉厚部が配置されており、該肉厚部がハウジング内においてリブの間に配置されている、もしくはリブの間において緊締されている。

本発明の別の有利な構成では、第２の固定エレメントが支持ポイントねじであり、第１の固定エレメントが固定孔である。

本発明の別の有利な構成では、バッテリ端子エレメントのうちの両固定エレメントだけが、ハウジングの外に突出している。

また、バッテリ端子エレメントの両方の脚が、扁平帯材状に形成されていると、有利である。

さらにまたバッテリ電極分断装置のハウジングを強化するためには、このハウジングが繊維補強されたプラスチックから製造されていると、有利である。

すなわち本発明のように構成されたバッテリ電極分断装置では、火薬技術式の分断箇所を含めて電流ピックアップ端子全体を、特殊な支持ハウジングに挿入することが提案されていて、ハウジングの内部における補強ウェブが、分断箇所を備えた一体的なバッテリ端子と火薬技術式の作用エレメントとを支持して、作用複合体全体がコンパクトな構成ユニットとして閉鎖されたハウジング内に収容されている。

次に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。

図１には、火薬機械式のバッテリ電極分断装置を断面して上から見た図が示されている。繊維補強されたプラスチック製のハウジング１内には、異なった形式の補強リブ２，３が配置されている。これらの補強リブ又はウェブは、バッテリ端子エレメント５を差込みによって受容できるように配置されている。同時に、ハウジング１３内に配置されていて分断エレメント７を備えた作用エレメント１４も、ハウジング１のウェブに挿入されることができる。補強ウェブ２，３はバッテリ端子エレメント５と作用エレメント１４のハウジング１３とをしっかりとクランプしていて、分断箇所１１と分断エレメント７との間に規定の自由飛行部(Freiflug）つまり自由運動空間が形成され得るようになっている。曲げ振動に対する機械的な負荷軽減及び保護のために、バッテリ端子エレメント５の導体には箇所６に、規定の肉厚部が設けられている。系全体を固定するために、一般的に公知のクランプ装置１２が設けられており、このクランプ装置１２は、火薬機械式のバッテリ電極分断装置全体をバッテリのプラス電極にしっかりと保持する。一体的なバッテリ端子エレメント５は、分断時においても緊急供給ユニット用の給電を維持する電気的な支持ポイントねじを、第２の固定エレメント１０として第２の脚１５ｂに有しており、さらに、分断箇所１１の破壊によって電極端子から電気的に絶縁される固定孔を、第１の固定エレメント９としてバッテリ端子の脚１５ａに有している。

図２には、分かり易くするために、金属製の一体的なバッテリ端子エレメント５全体が示されており、このバッテリ端子エレメント５は、支持ポイント１０とクランプ装置１２と、切り離された脚端部の抜け出ることを防止するために設けられた肉厚部６と、主電流ケーブルを接続することができる電流接続孔９とを有している。

図３には、火薬機械式のバッテリ電極分断装置全体の外側形状が示されており、このバッテリ電極分断装置は、接続部９と電気的な支持ポイント１０とクランプ装置１２と電気式の点火プラグ接続部８とを備えている。

次に本発明による火薬機械式のバッテリ電極分断装置の作用形式を説明する：
火薬機械式のバッテリ電極分断装置全体は、バッテリの電極にクランプねじ１２によってコレットチャック又はこれに類したものを用いて堅く取り付けられる。電気的な支持ポイント１０には、ケーブルアイを備えた種々様々な消費機を電気接続することができる。接続部である接続孔９には、遮断される消費機を接続することができる。火薬機械式の分断エレメント７の点火プラグ接続部８には、センサから延びる点火プラグが差し込まれる。例えば事故が起きて、レリーズセンサが事故信号に基づいて応働すると、点火プラグ接続部８には電気的な点火電流インパルスが加えられる。そして分断エレメント７において推進圧が形成され、この推進圧によって分断エレメントは加速されて、分断箇所１１に向かって発射される。この分断箇所１１への衝突時に解放される大きな運動エネルギに基づいて、分断箇所１１において電流レールは２つに切断され、図１に破線で示されているように、空間４内に折れ曲げられる。これによってバッテリからバッテリ端子５を介して電流接続孔９に通じる電流回路は、中断される。

火薬機械式のバッテリ電極分断装置を断面して上から見た図である。 金属製のバッテリ端子エレメント全体を示す図である。 火薬機械式のバッテリ電極分断装置全体の外側形状を示す図である。

符号の説明

１ ハウジング、 ２，３ 補強リブ、 ５ バッテリ端子エレメント、 ６ 肉厚部、 ７ 分断エレメント、 ８ 点火プラグ接続部、 ９ 電流接続孔、 １０ 支持ポイント、 １１ 分断箇所、 １２ クランプ装置、 １３ ハウジング、 １４ 作用エレメント、 １５ａ，１５ｂ 脚

Claims (10)

1. 火薬機械式のバッテリ電極分断装置であって、内部に導電体が配置されているハウジング（１）と、分断箇所（１１）において導電体を切り離すために働く分断エレメント（７）を備えた分断プランジャを有する火薬技術式の作用エレメント（１４）と、分断エレメント（７）を駆動するための火薬技術式の装薬とが設けられている形式のものにおいて、作用エレメント（１４）以外のすべての通電部分が、一体的なバッテリ端子エレメント（５）にまとめられていることを特徴とする、火薬機械式のバッテリ電極分断装置。
2. バッテリ端子エレメント（５）がバッテリ端子への接続のためにクランプ装置（１２）を有しており、
   該クランプ装置（１２）から、互いにほぼ直角に配置された２つの脚（１５ａ，１５ｂ）が延びており、
   両方の脚のうち第１の脚（１５ａ）に分断箇所（１１）が配置され、かつクランプ装置（１２）を起点として該分断箇所（１１）の後ろに、緊急時に遮断されるユニットを接続するための第１の固定エレメント（９）が配置されており、
   第２の脚（１５ｂ）に、緊急時に遮断されないユニットを接続するための第２の固定エレメント（１０）が配置されている、請求項１記載のバッテリ電極分断装置。
3. ハウジング（１）が補強リブ及び／又はウェブ（２，３）を有していて、該補強リブ及び／又はウェブ（２，３）にバッテリ端子エレメント（５）及び作用エレメント（１４）が挿入可能である、請求項１又は２記載のバッテリ電極分断装置。
4. 第１の脚（１５ａ）において分断箇所（１１）と第１の固定エレメント（９）との間に、肉厚部（６）が配置されている、請求項２又は３記載のバッテリ電極分断装置。
5. 第１の脚（１５ａ）の切り離された端部の脱落を防止するために、肉厚部（６）がハウジング内においてリブ（３）の間に配置されている、請求項４記載のバッテリ電極分断装置。
6. 第２の固定エレメント（１０）が支持ポイントねじである、請求項２から５までのいずれか１項記載のバッテリ電極分断装置。
7. 第１の固定エレメント（９）が固定孔である、請求項２から６までのいずれか１項記載のバッテリ電極分断装置。
8. バッテリ端子エレメント（５）のうちの両固定エレメント（９，１０）だけが、ハウジング（１）の外に突出している、請求項２から７までのいずれか１項記載のバッテリ電極分断装置。
9. バッテリ端子エレメント（５）の両方の脚（１５ａ，１５ｂ）が、扁平帯材状に形成されている、請求項２から８までのいずれか１項記載のバッテリ電極分断装置。
10. ハウジング（１）が繊維補強されたプラスチックから製造されている、請求項１から９までのいずれか１項記載のバッテリ電極分断装置。

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