JP2004315336A - 高抵抗シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記シリコン原料として、トリクロロシランを原料としてシーメンス法により製造された多結晶シリコンを使用する場合、原料中の不純物濃度が(ドナー濃度−アクセプター濃度)で表して−5〜50pptaの範囲内のものを選別して使用する。MCZ法の場合は、−25〜20pptaの範囲内のものを選別して使用する。前記原料に代えて、モノシランを原料としてシーメンス法により製造された多結晶シリコンを使用する。或いは、多結晶シリコン原料からCZ法又はMCZ法により製造したシリコン結晶を使用する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波通信デバイスにおける支持基板等に使用される高抵抗シリコン単結晶の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、近距離無線LANに使用される高周波通信デバイスの普及に伴い、高抵抗基板の需要が増大している。高抵抗抵抗が要求されるRF(Radio Frequency :高周波)回路の支持基板には、従来はGaAsなどの化合物半導体技術が用いられることが多かった。しかし、このような化合物半導体基板は非常に高価である。
【0003】
一方、シリコンCMOSは、消費電力が大きく、RF回路には不適と考えられていたが、近時の著しい微細化や設計の進展によってRF回路にも適用可能となってきた。このため、チョクラルスキー法(CZ法)による高抵抗結晶を使った鏡面シリコンウエーハやSOI(Silicon On Insulater)ウエーハなどの、RF特性に優れ且つ経済性に優れた高抵抗のシリコンウエーハが、GaAsなどの化合物半導体基板に代わって注目を集めている。
【0004】
高抵抗のシリコンウエーハは、CZ法によって製造された高抵抗のシリコン単結晶から採取される。CZ法によるシリコン単結晶の製造では、周知のとおり、石英ルツボ内でシリコン原料を溶融して形成されたシリコン融液からシリコン単結晶が回転しながら引上げられる。シリコン原料としては、シーメンス法、特にトリクロロシランを原料とするシーメンス法によって製造された多結晶シリコンロッドが多用されており、高抵抗シリコン単結晶を製造する場合も例外ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような単結晶製造方法では、高抵抗シリコン単結晶を製造する場合に、抵抗率がその狙い値に対してばらつき、この傾向は抵抗率が大きくなるほど顕著化することが判明した。
【0006】
即ち、CZ法による単結晶製造に使用される多結晶シリコン原料は最近は十分に高純度化されており、この高級原料に対して少量のドーパントを添加することにより、所定の抵抗率を確保すると共に、高品質ルツボの使用やルツボ回転速度、引上げ炉内圧力等の調整により低酸素化を図っているが、通常抵抗製品の製造では生じなかった抵抗率のバラツキが問題になるのである。
【0007】
本発明の目的は、抵抗率の狙い値に対するバラツキを軽減し、抵抗率が揃った高抵抗シリコン単結晶を安定に製造できる、高歩留りの高抵抗シリコン単結晶の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者は高抵抗シリコン単結晶の抵抗率のバラツキの原因について調査検討した。その結果、通常抵抗シリコン単結晶の製造では問題にならないとされていた多結晶シリコン原料における不純物濃度のバラツキが、高抵抗シリコン単結晶の製造では、その高抵抗シリコン単結晶における抵抗率のバラツキの原因となることが判明した。
【0009】
即ち、近時のシリコン単結晶製造分野にあっては、製品品質を高めるために、抵抗率に関係なく不純物が十分に少ない高品質の多結晶シリコンが以前から使用されており、高抵抗シリコン単結晶の製造だからといって、特別な多結晶シリコン原料を使用することはなかった。実際、高抵抗シリコン単結晶の製造であっても、多結晶シリコン原料中の不純物濃度は抵抗率の狙い値に対して十分に低く、シリコン単結晶に添加されるドーパント量の低減により所定の抵抗率が確保されていた。
【0010】
ところが、高抵抗シリコン単結晶の製造では、その抵抗率の増大に伴って抵抗率に対する不純物濃度の影響度が大きくなり、不純物濃度の僅かの違いも抵抗率の大きな変動となって現れる。本発明者はこの傾向に着目して、多結晶シリコン原料中の不純物濃度が、高抵抗シリコン単結晶の抵抗率に及ぼす影響度を実際に調査した。その結果、以下の事実が判明した。
【0011】
多結晶シリコン原料は、カットロッド、ランプなどの使用形態で袋詰めにされて、原料メーカから単結晶メーカに納入される。原料品質は表示されない場合もあるが、通常はその袋ごとに不純物濃度、抵抗率、ライフタイムなどにより表示されている。これらの品質は、高抵抗シリコン単結晶の場合といえども、抵抗率を十分にクリアするものであるため、その品質を考慮することはなかった。ところが、実際はこの品質が抵抗率に影響し、バラツキの原因になっていること、及びその抵抗率のバラツキを低減するためには、多結晶シリコン原料のなかからより高純度の良品を選別して、原料中の不純物量を現状より一段と低位に管理する必要のあることが、本発明者による調査から判明した。
【0012】
即ち、トリクロロシランを原料としてシーメンス法により製造された多結晶シリコン原料は、製造メーカーにより、また同一メーカーでもバッチや炉内位置、ロッド内の採取位置等により、不純物濃度が大きくばらつき、不純物濃度が比較的高いものもあれば、その濃度が比較的低いものもある。多結晶シリコン原料のなかからより高純度の良品を選別して使用すれば、高抵抗シリコン単結晶を製造する場合の抵抗率のバラツキを軽減できることになる。
【0013】
また、多結晶シリコン原料の製造方法としては、前述したように、我が国ではトリクロロシランを原料とするシーメンス法が多用されているが、モノシランを原料とするものも諸外国では用いられている。我が国でトリクロロシランが多用されているのは、原料コストが安く、結晶性、操業性が良いことによるが、不純物汚染の観点からは反応温度が低いモノシランのほうが有利とされている。実際、モノシランを原料として製造された多結晶シリコン原料は、トリクロロシランから製造されたものに比して不純物濃度が低い。したがって、モノシランから製造された多結晶シリコン原料の使用も、前記バラツキの軽減に有効である。
【0014】
また、多結晶シリコン原料を使用してCZ法によりシリコン単結晶を引上げると、偏析のために、シリコン単結晶中の不純物濃度は多結晶シリコン原料より大幅に低減する。従って、多結晶シリコンを使用してCZ法により引上げたシリコン結晶をCZ法でのシリコン原料として使用することも、高抵抗シリコン単結晶における抵抗率のバラツキを軽減するのに有効である。なお、このシリコン結晶は単結晶である必要はない。
【0015】
本発明の高抵抗シリコン単結晶の製造方法は、上記知見を基礎として開発されたものであって、シリコン原料を溶解してCZ法又はMCZ法により抵抗率が100〜2000Ωcmの高抵抗シリコン単結晶を製造する際に、前記シリコン原料として、原料中の不純物濃度が(ドナー濃度−アクセプター濃度)で表してCZ法の場合は−5〜50pptaの範囲内に管理されたものを使用し、MCZ法の場合は−25〜20pptaの範囲内に管理されたものを使用するものである。
【0016】
シリコン原料としては、トリクロロシランを原料としてシーメンス法により製造された多結晶シリコン、モノシランを原料としてシーメンス法により製造された多結晶シリコン、又は多結晶シリコン原料からCZ法又はMCZ法により製造したシリコン結晶を使用できる。シリコン原料がトリクロロシランから製造された多結晶シリコンの場合は、前記不純物濃度を満足するものを選別して使用する。シリコン原料がモノシランから製造された多結晶シリコンの場合、及びシリコン単結晶の場合は、不純物濃度が低いために、この選別は不要である。
【0017】
シリコン原料中の不純物濃度を(ドナー濃度−アクセプター濃度)で表してCZ法の場合は−5〜50ppta、MCZ法の場合は−25〜20pptaに規定した理由は以下のとおりである。
【0018】
本発明者による調査によると、CZ法により抵抗率が100Ωcm以上の高抵抗シリコン単結晶を製造する場合、その抵抗率の狙い値に対するバラツキを問題がない程度に軽減するには、シリコン原料中の不純物濃度を理想値で0±20ppta程度の範囲内に制限する必要がある。CZ法では原料融液を収容する石英ルツボから、アクセプター(p)であるB及びAl等の溶出があり、この分ドナー(n)側に余裕ができるので、CZ法の場合は、シリコン原料中の不純物濃度を(ドナー濃度−アクセプター濃度)で−5〜50pptaの範囲内に管理する。MCZ法の場合は石英ルツボからのB及びAl等の溶出を殆ど考慮する必要がないので、シリコン原料中の不純物濃度を(ドナー濃度−アクセプター濃度)で−25〜20pptaの範囲内にする。好ましい不純物濃度は、CZ法の場合で0〜20ppta、MCZ法の場合で−5〜10pptaであり、特にはCZ法の場合もMCZ法の場合も石英ルツボからの溶け込みを考慮した後の不純物濃度差で±5ppta以下である。
【0019】
高抵抗シリコン単結晶製品の抵抗率を100〜2000Ωcmに限定したのは次の理由による。100Ωcm未満の場合は通常の原料で対応できる。2000Ωcmを超える場合はそのような製品の要求が少ない上に、抵抗率の測定値のバラツキが大きくなって品質の保証が困難になり、更にはドープによる結晶抵抗率のコントロールも困難になる。なお、本発明でのシリコン単結晶の抵抗率は単結晶直胴部の先端部分における抵抗率である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を説明する。
【0021】
本実施形態では、まずルツボ内にシリコン原料を装填する。シリコン原料は、トリクロロシランを原料としてシーメンス法により製造された多結晶シリコンのカットロッド及び/又はランプであり、単結晶製造メーカに納入された原料に対して選別を行うことにより、高純度品のなかでも特に不純物濃度が(ドナー濃度−アクセプター濃度)で−5〜50pptaのものが使用される。これと共に、製造すべきシリコン単結晶の抵抗率として100〜2000Ωcmの範囲内の所定の狙い値が満足されるように、微量のドーパントがシリコン原料に添加される。
【0022】
ちなみに、トリクロロシランを原料としてシーメンス法により製造されるCZ用多結晶シリコンの不純物濃度は、本発明者の調査によると、(ドナー濃度−アクセプター濃度)で−10〜180pptaの範囲内で大きくばらついている。本実施形態では、この多結晶シリコンのなかから−5〜50pptaのものを選別して使用するのである。
【0023】
シリコン原料が装填されたルツボをチャンバ内にセットして、所定の手順によりルツボ内のシリコン原料を熱溶解し、そのルツボ内に原料融液を形成する。原料融液の形成が終わると、所定の手順により、その原料融液からシリコン単結晶を引上げる。製造されるシリコン単結晶は、直胴部のトップ部分における抵抗率が100〜2000Ωcmの範囲内に入る高抵抗品となり、且つシリコン原料の選別使用によりその抵抗率のバラツキが少ないものとなる。高品質ルツボの使用やルツボ回転速度、引上げ炉内圧力等の調整により低酸素化を図ることは、前述したとおりでる。
【0024】
トリクロロシランによる多結晶シリコンに代えて、モノシランによる多結晶シリコンを使用することもできる。また、トリクロロシランを用いた多結晶シリコンからCZ法により製造したシリコン単結晶をシリコン原料として使用することもできる。これらのシリコン原料は、選別なしで−5〜50pptaを満足することが可能である。
【0025】
【実施例】
次に、本発明の実施例を示し、比較例と対比することより、本発明の効果を明らかにする。
【0026】
トリクロロシランから製造され、且つ製造メーカーが異なる3種類の多結晶シリコンを原料としてCZ法により抵抗率が100Ωcm、300Ωcm、500Ωcm、1000Ωcm、2000Ωcmであるp型の高抵抗シリコン単結晶、及び抵抗率が100Ωcm、500Ωcm、2000Ωcmであるn型の高抵抗シリコン単結晶を製造した。3種類の多結晶シリコンに含まれる不純物の分析結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
比較例として、3種類の多結晶シリコンを選別することなく混合使用した。実施例では、選別により、(ドナー濃度−アクセプター濃度)で−5〜50pptaの範囲内ものを取り出し、使用した。狙い抵抗率に対する実際の抵抗率を表2(p型単結晶)及び表3(n型単結晶)に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
原料選別により、原料中の不純物濃度を(ドナー濃度−アクセプター濃度)で−5〜50pptaに管理することにより、抵抗率の狙い値とのズレが減少することが表2及び表3から分かる。選別をした場合の抵抗率の狙い値とのズレは、石英ルツボからの溶け込み量のズレ、原料中の不純物濃度測定でAl、Asの各濃度が測定限界となっているかことからのズレ、及びドナー消去熱処理時の冷却状況によるズレなどに起因する。選別を行わなかった場合は、これらのズレ要因に加えて使用原料中の不純物濃度の差によるズレが生じる。p型の場合、1000Ωcm以上の抵抗率では、ドーパント濃度は1.3×1013atoms/cm3 であるため、1/10の1×1012atoms/cm3 以上のズレがドーパント濃度に生じた場合は抵抗率が大きく変動する。選別なしのときのドーパント濃度のズレは約2×1012atoms/cm3 以上であるため、抵抗率のバラツキを避けえないが、選別ありのときのドーパント濃度のズレは約5×1011atoms/cm3 に抑制されるため、高抵抗といえども抵抗率のバラツキは軽減される。
【0032】
トリクロロシランから製造された前記3種類の多結晶シリコンを選別することにより、(ドナー濃度−アクセプター濃度)で−25〜20pptaの範囲内ものを取り出し、MCZ法に供した。狙い抵抗率に対する実際の抵抗率を表4(p型単結晶)及び表5(n型単結晶)に示す。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
表4及び表5から分かるように、MCZ法の場合は石英ルツボからのB、Al等の溶け込みが少なくなるため、原料選別により、原料中の不純物濃度を(ドナー濃度−アクセプター濃度)で−25〜20pptaに管理することにより、狙い抵抗率に近いものが得られる。
【0036】
モノシランを原料とするシーメンス法により製造された多結晶シリコンから、CZ法により抵抗率が500Ωcm、2000Ωcmであるp型及びn型の高抵抗シリコン単結晶を製造した。多結晶シリコンに含まれる不純物の分析結果を表1に示す。(ドナー濃度−アクセプター濃度)は−2〜4pptaである。
【0037】
製造された高抵抗シリコン単結晶の狙い抵抗率に対する実際の抵抗率を表6(p型単結晶)及び表7(n型単結晶)に示す。
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】
表6及び表7から分かるように、モノシランから製造した多結晶シリコン原料はP(リン)濃度が低く、(ドナー濃度−アクセプター濃度)で表す不純物濃度が低いことにより、原料選別を行わずとも高抵抗シリコン単結晶の抵抗率のバラツキを小さくできる。
【0041】
トリクロロシランから製造された多結晶シリコンを原料シリコンとしてMCZ法によりノンドープで総装填重量140kgから約5キロのシリコン単結晶を12本育成した。この精製原料12個(60キロ)を切断、洗浄を行い、石英ルツボ内に装填して抵抗率が1000Ωcmであるp型及びn型の6インチシリコン単結晶を育成した。CZ法による精製原料中の不純物濃度を表8に示し、この原料を使用して製造した高抵抗シリコン単結晶の抵抗率を表9(p型単結晶)及び表10(n型単結晶)に示す。精製原料の(ドナー濃度−アクセプター濃度)は−5〜11pptaである。
【0042】
【表8】
【0043】
【表9】
【0044】
【表10】
【0045】
表8、表9及び表10から分かるように、CZ法乃至はMCZ法により、トリクロロシラン法による多結晶シリコン中のP(リン)濃度を低減でき、モノシラン法と同レベルの原料に精製することができる。これを使用した高抵抗シリコン単結晶においても原料選別を行わずに抵抗率のバラツキを小さくできる。この精製方法では、所定重量のノンドープ結晶育成後にドープを投入し、通常抵抗率の単結晶製品を製造することができる。結晶育成中にドープ剤を投入すれば、通常製品の規格外になりやすい部位を高抵抗用原料とすることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上に説明したとおり、本発明の高抵抗シリコン単結晶の製造方法は、シリコン原料を溶解してCZ法又はMCZ法により抵抗率が100〜2000Ωcmの高抵抗シリコン単結晶を製造する際に、前記シリコン原料として、原料中の不純物濃度が(ドナー濃度−アクセプター濃度)で表してCZ法の場合は−5〜50pptaのものを使用し、MCZ法の場合は−25〜20pptaのものを使用することにより、抵抗率の狙い値に対するバラツキを軽減し、抵抗率が揃った高抵抗シリコン単結晶を安定に製造できるので、歩留りを大幅に改善できる効果がある。
Claims (5)
- シリコン原料を溶解してCZ法により抵抗率が100〜2000Ωcmの高抵抗シリコン単結晶を製造する際に、前記シリコン原料として、原料中の不純物濃度が(ドナー濃度−アクセプター濃度)で表して−5〜50pptaの範囲内に管理されたものを使用することを特徴とする高抵抗シリコン単結晶の製造方法。
- シリコン原料を溶解してMCZ法により抵抗率が100〜2000Ωcmの高抵抗シリコン単結晶を製造する際に、前記シリコン原料として、原料中の不純物濃度が(ドナー濃度−アクセプター濃度)で表して−25〜20pptaの範囲内に管理されたものを使用することを特徴とする高抵抗シリコン単結晶の製造方法。
- 前記シリコン原料は、トリクロロシランを原料としてシーメンス法により製造された多結晶シリコンであり、前記不純物濃度の管理範囲を満足するように選別して使用する請求項1又は2に記載の高抵抗シリコン単結晶の製造方法。
- 前記シリコン原料は、モノシランを原料としてシーメンス法により製造された多結晶シリコンである請求項1又は2に記載の高抵抗シリコン単結晶の製造方法。
- 前記シリコン原料は、多結晶シリコン原料からCZ法又はMCZ法により製造したシリコン結晶である請求項1又は2に記載の高抵抗シリコン単結晶の製造方法。
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