JP2004315002A - 粘着テープ貼付装置 - Google Patents

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隆由 藤野
Masayuki Kubota
雅之 久保田
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Abstract

【課題】粘着テープ貼付装置において、様々な輪郭形状の被着面領域に対して、作業者の熟練を要することなく粘着テープを迅速かつ正確に貼付する。
【解決手段】粘着テープ貼付装置10は、被着面領域の輪郭に合致する輪郭を有する粘着テープTを、その粘着面T1を外側に向けた状態で保持する保持機構12と、保持機構に保持した粘着テープを被着面領域に圧着する圧着機構14とを備える。保持機構は、粘着テープの背面T2に接触する弾性を有した保持面16を備える吸着部材18と、吸着部材を保持面に交差する圧着方向へ平行移動可能に支持する基部20と、吸着部材に接続され、保持面に隣接して負圧を生成することにより粘着テープを保持面に吸着保持させる真空源22とを備える。圧着機構は、吸着部材を基部に対し圧着方向αへ平行移動させて、保持面に吸着保持した粘着テープの粘着面を被着面領域に押し付ける駆動部24を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着テープ貼付装置に関し、特に、被着面領域の輪郭に合致する輪郭に予め成形された粘着テープをその被着面領域に貼付するための粘着テープ貼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
貼付対象となる特定の被着面領域の輪郭に合致する輪郭に予め成形された粘着テープを、その被着面領域に貼付する際には、粘着テープを被着面領域に対して正確に位置決めした状態で、粘着テープの皺や粘着面への空気取込みを排除しながら迅速に貼付することが要求される。そのような貼付作業を可能にするために、従来、粘着テープを被着面領域に対して所定位置に位置決めして保持する治具(例えば特許文献1参照)や、粘着テープをその皺や粘着面への空気取込みを排除しながら被着面領域に漸進的に貼付する手持操作式の貼付装置(例えば特許文献2参照)が提案されている。
【特許文献1】
特開2001−39365号公報
【特許文献2】
特開2001−115117号公報
【0003】
上記特許文献1に開示される粘着テープ貼付用の治具は、自動車のドアフレーム(すなわち窓枠)上の特定被着面領域に塗装代替用途の成形粘着テープを貼付するために使用されるものであって、粘着テープの長手方向一端を係合保持する係合部を有する治具本体と、治具本体をドアフレームの一部分に取り付ける挟持部材と、治具本体をドアフレームの被着面領域に対して適正位置に位置決めする位置調整手段とを備えて構成される。この治具によれば、ドアフレームに取り付けた治具本体に粘着テープを吊り下げ式に保持させて被着面領域の前方に垂下させ、その状態で、治具本体の位置を調整して、粘着テープをその輪郭が被着面領域の輪郭に整合する位置に配置できる。そして、このようにして被着面領域に対し正確に位置合せされた粘着テープを、スキージを用いた手作業により、被着面領域に迅速に貼付することができる。
【0004】
また、上記特許文献2に開示される粘着テープ貼付装置は、同様に自動車のドアフレーム(窓枠)上の特定被着面領域に塗装代替用途の成形粘着テープを貼付するために使用されるものであって、粘着テープをその粘着面が露出するように保持する基部と、回転軸を介して基部に支持され、粘着テープを被着面領域に圧着する弾性ローラと、基部を被着面領域に対し適正位置に配置してドアフレームに取り付ける手段とを備えて構成される。この貼付装置によれば、基部内のテープ導入路に粘着テープを導入してその粘着面を露出させた状態で弾性ローラに載せ、次いで基部をドアフレームに適正配置で取り付けて、弾性ローラと被着面領域との間に粘着テープを圧力下で挟持することができる。その状態で、手持操作により基部をドアフレームに沿って移動させることにより、粘着テープを被着面領域に正確に位置合せしながら迅速に貼付することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1に開示される従来の粘着テープ貼付治具は、治具本体に粘着テープを吊り下げ式に保持させて被着面領域の前方に垂下させた状態で、スキージによる貼付作業を実施するものであるから、重力方向とは異なる方向に長く延びる被着面領域(例えばドアフレームの傾斜枠部分の表面)への粘着テープ貼付作業に適用することは困難である。また、貼付作業自体はスキージを用いた手作業のみで行なうので、作業者の熟練度によって、貼付した粘着テープの仕上がり具合にばらつきが生じる傾向がある。
【0006】
他方、上述した特許文献2に開示される従来の粘着テープ貼付装置は、基部をドアフレームに沿って移動させるだけで、弾性ローラの作用により粘着テープを被着面領域に圧着することができる。しかしこの貼付装置は、粘着テープをその一端から長手方向へ漸進的に貼付する構成であるから、基部とドアフレームとの間の僅かな取付位置誤差に起因して、被着面領域に対する粘着テープの貼付位置が漸増的にずれを生じる危惧がある。また、複雑な輪郭形状を有する被着面領域に対しては、その輪郭形状を幾つかの区画に分割して、それら区画に対応する単純形状の複数の粘着テープを順次貼付する作業が必要になり、その作業の煩雑さ、及び特に隣接区画間の境界部位におけるテープ貼付形態のばらつきが課題となる。
【0007】
本発明の目的は、被着面領域の輪郭に合致する輪郭を有する粘着テープをその被着面領域に貼付するための粘着テープ貼付装置において、様々な輪郭形状の被着面領域に対して、作業者の熟練を要することなく粘着テープを迅速かつ正確に貼付でき、しかも貼付した粘着テープの仕上がり具合のばらつきを排除できる粘着テープ貼付装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、粘着面及び粘着面の反対側の背面を有するとともに貼付対象の被着面領域の輪郭に合致する輪郭を有する粘着テープを、その粘着面を外側に向けた状態で保持する保持機構と、保持機構に保持した粘着テープを被着面領域に圧着する圧着機構とを具備する粘着テープ貼付装置において、保持機構は、粘着テープの背面に接触する弾性を有した保持面を備える吸着部材と、吸着部材を保持面に交差する圧着方向へ平行移動可能に支持する基部と、吸着部材に接続され、保持面に隣接して負圧を生成することにより粘着テープを保持面に吸着保持させる真空源とを備え、圧着機構は、吸着部材を基部に対し圧着方向へ平行移動させて、保持面に吸着保持した粘着テープの粘着面を被着面領域に押し付ける駆動部を備えること、を特徴とする粘着テープ貼付装置を提供する。
【0009】
上記粘着テープ貼付装置は、吸着部材の保持面に粘着テープを吸着保持した状態で、駆動部が作動することにより、粘着テープをその実質的全体に渡って略同時に被着面領域に自動貼付するように作用する。保持面は、粘着テープの粘着面を被着面領域に押し付けるときに、被着面領域の形状に合せて弾性変形し、粘着テープの略全体に一様に圧力を加えるようにする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の粘着テープ貼付装置において、吸着部材が、保持面及び保持面に開口する貫通孔を有する弾性壁と、保持面の反対側で弾性壁に隣接形成され、貫通孔を介して保持面に連通するとともに真空源に接続される負圧室と、負圧室に配置され、弾性壁を支持する弾性柱とを備える粘着テープ貼付装置を提供する。この構成では、弾性柱は、真空源の作動により負圧室に負圧が生じたときに弾性壁を支持する一方で、保持面に外部から押圧力が加わったときに弾性壁と共に弾性的に撓む。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の粘着テープ貼付装置において、負圧室が、保持面に個別に連通するとともに真空源に個別に接続される互いに独立した複数の負圧区画を有し、それら負圧区画のそれぞれに弾性柱が設けられる粘着テープ貼付装置を提供する。この構成では、個々の負圧区画が独立して吸着機能を発揮するから、1つの負圧区画の機能不全が保持面全体に及ぶことは回避される。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の粘着テープ貼付装置において、吸着部材が、それぞれに負圧区画を有して相互に組み合わされる互いに独立した複数の吸着ブロックを備え、それら吸着ブロックのそれぞれに、互いに協働して保持面を形成する保持面区画が設けられる粘着テープ貼付装置を提供する。この構成では、吸着ブロックの組み合わせにより、多様な形状の保持面を有する吸着部材を容易に作製できる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の粘着テープ貼付装置において、複数の吸着ブロックは、それぞれの保持面区画が互いに隣接して粘着テープの背面の略全体に接触し得る協働配置で、保持機構の基部に支持され、圧着機構の駆動部は、複数の吸着ブロックを、それぞれの保持面区画に交差する圧着方向へ、基部に対し同期して移動させる粘着テープ貼付装置を提供する。この構成では、複数の吸着ブロックに吸着保持される粘着テープを、被着面領域に正確に貼付できる。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の粘着テープ貼付装置において、保持機構は、複数の吸着ブロックを固定的に支持して基部に可動支持される中間支持部材をさらに備え、圧着機構は、駆動部の作動時に中間支持部材を基部上で圧着方向へ案内する案内部材をさらに備える粘着テープ貼付装置を提供する。この構成では、テープ圧着時に複数の吸着ブロックを圧着方向へ正確に移動できる。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項3〜6のいずれか1項に記載の粘着テープ貼付装置において、真空源は、複数の負圧区画のそれぞれに個別に接続される互いに独立した複数の真空発生装置を有する粘着テープ貼付装置を提供する。この構成では、複数の負圧区画の負圧生成機能が向上する。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の粘着テープ貼付装置において、吸着部材の保持面が、全体として実質的に捩れ及び段差の無い平面又は曲面からなる粘着テープ貼付装置を提供する。この構成では、粘着テープの皺や空気取込みを効果的に排除できる。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の粘着テープ貼付装置において、保持機構を被着面領域に対して予め定めた貼付準備位置に位置決めする位置決め機構をさらに具備し、位置決め機構は、基部に固定支持される第1係合部材と、基部に可動支持される第2係合部材と、第2係合部材を基部に対して移動させる駆動要素とを備え、駆動要素の駆動により、被着面領域を有する物体にそれら第1及び第2係合部材が固定的に係合して、吸着部材を貼付準備位置に位置決めする粘着テープ貼付装置を提供する。この構成では、粘着テープを被着面領域に対し正確に位置決めして貼付できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図1は、本発明の一実施形態による粘着テープ貼付装置10の主要部を粘着テープTと共に示す概念図、図2は、粘着テープ貼付装置10を適用する粘着テープT及びその貼付対象の被着面領域Sを示す図、図3及び図4は、粘着テープ貼付装置10の全体をそれぞれ異なる方向から示す図である。粘着テープ貼付装置10は、貼付対象となる特定の被着面領域の輪郭に合致する輪郭に予め成形された粘着テープを当該被着面領域に貼付するものであって、具体的には図2に示すように、自動車のドアフレーム(すなわち窓枠)F上の特定被着面領域Sに塗装代替用途の成形粘着テープTを自動貼付するための構造を有する。しかし、本発明に係る粘着テープ貼付装置の用途はこれに限定されない。
【0019】
図1に示すように、粘着テープ貼付装置10は、粘着面T1及び粘着面T1の反対側の背面T2を有する粘着テープTを、その粘着面T1を外側に向けた状態で保持する保持機構12と、保持機構12に保持した粘着テープTを被着面領域Sに圧着する圧着機構14とを具備する。保持機構12は、粘着テープTの背面T2に接触する弾性を有した保持面16を備える吸着部材18と、吸着部材18を保持面16に交差する圧着方向へ平行移動可能に支持する基部20と、吸着部材18に接続され、保持面16に隣接して負圧を生成することにより粘着テープTを保持面16に吸着保持させる真空源22とを備える。圧着機構14は、吸着部材18を基部20に対し圧着方向(図示矢印α)へ平行移動させて、保持面16に吸着保持した粘着テープTの粘着面T1を被着面領域Sに押し付ける駆動部24を備える。このような構成を有する粘着テープ貼付装置10は、吸着部材18の保持面16に粘着テープTを吸着保持した状態で、駆動部24が作動することにより、粘着テープTをその実質的全体に渡って略同時に被着面領域Sに自動貼付することができる。
【0020】
保持機構12の吸着部材18は、本体26と、本体26に取り付けられ、保持面16を有する弾性壁28と、保持面16の反対側で弾性壁28に隣接して本体26と弾性壁28との間に形成される負圧室30と、本体26上で負圧室30に分散配置される複数の弾性柱32とを備えて構成される。本体26は、金属、プラスチック等の硬質材料から作製され、互いに対向して負圧室30を画定する一対の側壁34と、それら側壁34の間に一体に延設される底壁36とを有する。それら側壁34の相互対向面34aは、底壁36に隣接する下方部分と底壁36から離れた上方部分との間に段差を有する段付面として形成され、この段差部位に、全体として粘着テープTの輪郭に合致する輪郭を外縁(すなわち側壁34の対向面の上方部分との交線)に呈する肩面38がそれぞれ設けられる。
【0021】
弾性壁28は、合成ゴム等の弾性に富む材料から作製される平板状部材であり、その保持面16に、全体として粘着テープTの輪郭に合致する輪郭を備えている。弾性壁28には、その板厚方向へ貫通して保持面16に開口する複数の貫通孔40が、適当な分散配置で形成される。弾性壁28は、長手方向へ延びるその両側縁近傍領域で、本体26の一対の側壁34に対し実質的に隙間を生じないように、例えば接着剤等を介して両肩面38に固定的に取り付けられる。それにより、本体26の両側壁34の対向面34aの上方部分と、弾性壁28の保持面16との間に、粘着テープTを適正位置に位置決めしながら受容するテープ受容凹所41が形成される。
【0022】
負圧室30は、弾性壁28に設けた複数の貫通孔40を介して保持面16に連通するとともに、本体26に設けた管路42を介して真空源22に接続される。負圧室30に設置される複数の弾性柱32は、合成ゴム等の弾性に富む材料から作製され、貫通孔40からずれた位置で本体底壁36と弾性壁28との間に介在する。これら弾性柱32は、真空源22の作動により負圧室30に負圧が生じたときに、弾性壁28が本体26に吸着されてしまわないように、弾性壁28を本来の(特に横断方向に見て)平板状の形態に支持する。その一方で、それら弾性柱32は、保持面16に外部から既定値を超える押圧力が加わったときに、弾性壁28と共に本体底壁36に接近する方向へ弾性的に撓むことができる。
【0023】
上記構成を有する吸着部材18は、粘着テープTを、保持面16の全体に渡って十分に伸展した状態で、吸着部材18上の適正位置に吸着保持することができる。またその状態で、吸着部材18は、自動車ドアフレームFの外表面のような膨出湾曲する横断面形状を有する被着面領域Sに対して粘着テープTの粘着面T1を押し付けるときに、弾性壁28が、被着面領域Sの横断面形状に合致する形状に受動的に弾性変形し、それにより粘着テープTの実質的全体に渡って一様な押圧力を加えることができる。しかもこのとき、本質的に平板状の弾性壁28は、粘着テープTを、最初に被着面領域Sの最も膨出する中心部位に押し付けた後、被着面領域Sの両側縁に向かって漸進的に押し付けるように作用する。したがって吸着部材18は、粘着テープTをその皺や粘着面T1への空気取込みを効率良く排除しながら被着面領域Sに貼付することができる。
【0024】
圧着機構14の駆動部24は、例えば油空圧シリンダ装置等の、吸着部材18を基部20に対して所定方向へ直線的に往復動作させる機械構成を有することができる。このような往復動作の精度を確保するために、圧着機構14は、駆動部24の作動時に吸着部材18を基部20上で、圧着方向α及びその逆方向へ案内する案内部材44を備えることが有利である。また、粘着テープTを被着面領域Sに対し正確に位置決めして貼付することを可能にするために、貼付作業の開始前に、保持機構12を被着面領域Sに対して予め定めた貼付準備位置に位置決めする位置決め機構をさらに備えることが有利である。以下、図3〜図11を参照して、粘着テープ貼付装置10の実用上有利な具体的構成を説明する。
【0025】
図3及び図4に示すように、保持機構12の吸着部材18は、その負圧室30を、互いに独立した複数(図で12個)の負圧区画46に分割して構成される。それら負圧区画46は、吸着部材18の保持面16に個別に連通するとともに、真空源22に個別に接続される。これに対応して、真空源22は、複数の負圧区画46のそれぞれに個別に接続される互いに独立した複数(図で12個)の真空発生装置48から構成される。このような構成によれば、負圧室30を形成する複数の負圧区画46のいずれかが、周囲空気の無用な侵入等に起因して所望の負圧を生成できなくなった場合にも、他の正常な負圧区画46の負圧生成作用により、負圧室30がその全体として発揮する粘着テープの真空吸着機能の低下を最小限に留めることができる。
【0026】
さらに具体的には、吸着部材18は、それぞれに負圧区画46を有する互いに独立した複数の吸着ブロック50を、予め定めた相対配置で相互に組み合わせて構成される。それら吸着ブロック50には、互いに協働して弾性壁28を構成する弾性壁片52がそれぞれ設けられる。それら弾性壁片52は、互いに協働して保持面16を形成する保持面区画54をそれぞれに有する。各弾性壁片52には、保持面区画54に開口する複数の貫通孔40(図1)が形成される。また後述するように、各負圧区画46には、前述した弾性柱32(図1)が分散配置で設けられる。したがって各吸着ブロック50は、前述した吸着部材18の作用と同等の作用をそれ自体単独で遂行して、粘着テープTの対応の小部分を保持面区画54に吸着保持することができる。
【0027】
保持機構12の基部20は、金属等の硬質材料からなる平面視で略台形の平板状部材であり、その第1面20aに、真空源22を構成する複数の真空発生装置48と、圧着機構14の駆動部24を構成する複数(図で3個)の空気圧シリンダ装置56とが、適宜配置で設置される(図3)。図5に示すように、各空気圧シリンダ装置56は、そのピストンロッド58を基部20の第1面20aの反対側の第2面20bから突出させて、基部20上に設置される。これら空気圧シリンダ装置56は、圧縮空気供給路及び切換弁(図示せず)を介して共通の空気圧縮機60に接続される。
【0028】
基部20にはまた、圧着機構14の案内部材44を構成する複数(図で6個)のリニアガイド62が、各空気圧シリンダ装置56に対し平衡した適宜配置で設置される。図5に示すように、各リニアガイド62は、その可動要素64を基部20の第2面20bから突出させて、基部20上に設置される。さらに、基部20の第1面20aの適当な位置には、作業者が粘着テープ貼付装置10を手持操作するための一対のハンドル66が設置される。上記した真空発生装置48及び空気圧縮機60は、所望により適当な制御回路(図示せず)を介して、例えばハンドル66の近傍に設置されるそれぞれのオンオフスイッチ(図示せず)に接続される。
【0029】
基部20の第2面20b側には、吸着部材18を構成する複数の吸着ブロック50を所定配置で固定的に支持する中間支持部材68が設置される(図4及び図5)。中間支持部材68は、金属等の硬質材料からなる平面視で略L形の平板状部材であり、吸着部材18の略L字状に延びる本体底面に重畳するように、基部20に対し略平行な姿勢で基部20上に可動支持される。基部20に設置された複数の空気圧シリンダ装置56は、それらのピストンロッド58が各々の先端領域で、基部第2面20bに対向する中間支持部材68の第1面68aに揺動可能に連結される。また、中間支持部材68の第1面68aにはさらに、基部20に設置した複数のリニアガイド62の可動要素64が、各々の先端領域で固定的に連結される。
【0030】
他方、中間支持部材68の第1面68aの反対側の第2面68bには、複数の吸着ブロック50が、必要に応じて脚70を介して固定される。それら吸着ブロック50は、それぞれの保持面区画54が互いに隣接して粘着テープTの背面T2の略全体に接触可能な協働配置で、中間支持部材68の第2面68b上に設置される。圧着機構14は、複数の空気圧シリンダ装置56の同期作動により、複数のリニアガイド66の直動案内作用の下で、中間支持部材68に協働配置で固定された複数の吸着ブロック50を、それぞれの保持面区画54に交差する圧着方向α及びその逆方向へ、基部20に対し同期して平行移動させる。
【0031】
図6に示すように、複数の吸着ブロック50は上記した協働配置において、それぞれの保持面区画54の協働により形成される保持面16が、全体として粘着テープTの輪郭に合致する輪郭を有するように組み合わされている。このとき保持面16は、全体として実質的に捩れ及び段差の無い平面又は曲面からなることが好ましい。このような保持面16は、それぞれが実質的に捩れの無い平面又は曲面からなる保持面区画54を有する複数の吸着ブロック50を、隣接する保持面区画54の間に段差が生じないように組み合わせることにより、比較的容易に形成できる。この場合、被着面領域Sが若干の捩れや段差を有する場合であっても、前述した弾性壁28及び弾性柱32の弾性変形作用により、被着面領域Sの三次元的形状に保持面16を追従させて、粘着テープTの実質的全体に一様な押圧力を加えることができる。
【0032】
図7及び図8に拡大して示すように、各吸着ブロック50は、吸着部材18の本体26の一部となる本体部分72と、本体部分72に取り付けられ、保持面区画54を有する弾性壁片52と、保持面区画54の反対側で弾性壁片52に隣接して本体部分72と弾性壁片52との間に形成される負圧区画46と、本体部分72上で負圧区画46に分散配置される複数の弾性柱32とを備えて構成される。本体部分72は、互いに対向して負圧区画46を画定する一対の側壁74と、それら側壁74の間に一体に延設される底壁76とを有する。それら側壁74の相互対向面74aは、底壁76に隣接する下方部分と底壁76から離れた上方部分との間に段差を有する段付面として形成され、この段差部位に、全体として粘着テープTの輪郭に合致する輪郭を外縁(すなわち側壁74の対向面の上方部分との交線)に呈する肩面78がそれぞれ設けられる。さらに、本体部分72の両側壁74の長手方向両端位置には、それら側壁74の対向面74aの間に、肩面78に段差無く一体に連通する肩面80を有する隆起部分が延設される。
【0033】
また、弾性壁片52は、長手方向へ延びるその両側縁近傍領域で、本体部分72の一対の側壁74に対し実質的に隙間を生じないように、例えば接着剤等を介して肩面78、80に固定的に取り付けられる。それにより、本体部分72と弾性壁片52との間に負圧区画46が画定され、また、本体部分72の両側壁74の対向面74aの上方部分と弾性壁片52の保持面区画54との間に、粘着テープTの一部分を適正位置に位置決めしながら受容するテープ受容凹所81が形成される。
【0034】
図示実施形態では、複数の吸着ブロック50のうち幾つか(図では11個)は、それぞれの負圧区画46を複数(図では2個)の小区画82にさらに分割して備えている(図6)。このような吸着ブロック50では、本体部分72の両側壁74の長手方向中間位置でそれらの対向面間に、上記した肩面80を有する隆起部分を延設することにより、負圧区画46が小区画82に分割されている(図7)。この場合、それら小区画82は、弾性壁片52に設けた複数の貫通孔40を介して保持面区画54に連通するとともに、本体部分72に個別に設けた管路84を介して共通の真空発生装置48に接続される。このような構成により、各吸着ブロック50の負圧区画46における負圧生成作用の確実性及び安定性を向上させることができる。なお、各小区画82に個別に真空発生装置48を接続することもできる。
【0035】
再び図3及び図4を参照すると、粘着テープ貼付装置10は、保持機構12を被着面領域Sに対して予め定めた貼付準備位置に位置決めする位置決め機構86をさらに備える。位置決め機構86は、基部20に固定支持される第1係合部材88と、基部20に可動支持される第2係合部材90と、第2係合部材90を基部20に対して移動させる駆動要素92とを備えて構成される。第1係合部材88は、取付部分94を一体的に有し、取付部分94にて基部20の所望位置に固定的に取り付けられた状態で、被着面領域Sを有するドアフレームF(図2)に固定的に係合できるようになっている。また第2係合部材90は、取付部分96を相対移動可能に有し、取付部分96にて基部20の所望位置に固定的に取り付けられた状態で、駆動要素92の駆動により、ドアフレームFに連結されるドアパネルP(図2)に固定的に係合できるようになっている。なお図示実施形態では、複数(図で3個)の第1係合部材88と、複数(図で2個)の第2係合部材90と、それら第2係合部材90のそれぞれに関連する複数(図で2個)の駆動要素92とが使用されている。
【0036】
基部20の第2面20bには、複数の吸着ブロック50を支持する略L形の中間支持部材68に対し平面視で内側にずれた位置に、複数(図で4個)の取付レール98が固定的に設置される。3個の第1係合部材88は、取付部分94に位置調整可能に装着されたボルト100により、基部第2面20bの図示上方及び側方に設置される3個の取付レール98の所望位置に、それぞれ1個ずつ固定される。また、2個の第2係合部材90は、取付部分96に位置調整可能に装着されたボルト100により、基部第2面20bの図示下方に設置される1個の取付レール98の所望位置に固定される。第1及び第2係合部材88、90は、ボルト100を緩めた状態で、関連する取付レール98の長手方向に移動でき、かつ関連する取付レール98への取付角度を変更できる。したがって、第1及び第2係合部材88、90の各々を対応の取付レール98上で予め調整した最適位置に固定しておくことにより、後述するように保持機構12を適正な貼付準備位置に位置決めすることが可能になる。
【0037】
各駆動要素92は、空気圧シリンダ装置からなり、関連する第2係合部材90の取付部分96に搭載されるとともに、そのピストンロッド102が支軸104(図9(b))を介して相対揺動可能に第2係合部材90に連結される。2個の駆動要素92は、圧縮空気供給路及び切換弁を介して共通の空気圧縮機106に接続され、空気圧縮機106の作動により、関連する第2係合部材90を基部20に対して側方(図示矢印β)へ直線的に往復移動させる。空気圧縮機106は、前述した保持機構12の真空発生装置48及び圧着機構14の空気圧縮機60と同様に、所望により適当な制御回路(図示せず)を介して、例えばハンドル66の近傍に設置されるオンオフスイッチ(図示せず)に接続される。なお、位置決め機構86の空気圧縮機106と圧着機構14の空気圧縮機60とを、同一の機械から構成することもできる。
【0038】
上記構成を有する位置決め機構86は、各駆動要素92の駆動により、被着面領域Sを有する物体(すなわちドアフレームF及びドアパネルPを有する自動車ドア)に、複数の第1及び第2係合部材88、90がそれぞれ固定的に係合して、基部20上の吸着部材18を貼付準備位置に正確に位置決めするように作用する。なお、この貼付準備位置は、駆動部24の作動による吸着部材18の平行移動方向を考慮して、予め設定される。
【0039】
次に、上記構成を有する粘着テープ貼付装置10のテープ貼付操作手順を説明する。
粘着テープ貼付装置10によるテープ貼付操作の開始時には、圧着機構14の駆動部24を構成する3個の空気圧シリンダ装置56を、それらのピストンロッド58が引込位置にある初期状態に設定する。また、位置決め機構86の3個の第1係合部材88及び2個の第2係合部材90を、基部20上で予め適正位置に固定するとともに、各第2係合部材90を、関連する駆動要素92のピストンロッド102が引込位置にある初期状態に設定する。
【0040】
この初期設定状態で、まず準備作業として、テープ貼付対象の自動車ドアから離れた位置で、保持機構12の真空源22を構成する12個の真空発生装置48を起動して、吸着部材18を構成する複数の吸着ブロック50の負圧区画46に一様に負圧を生成する。この状態で、吸着部材18の保持面16の全体に粘着テープTの背面T2を接触させるとともに、吸着部材18の両側壁34の対向面34aに粘着テープTの両側縁を添わせて配置して、粘着テープTを十分に伸展した状態で吸着部材18のテープ受容凹所41に適正に吸着保持させる。このとき、粘着テープTの粘着面T1に予め離型紙(図示せず)を添着しておき、吸着部材18に粘着テープTを適正に吸着保持した後に、この離型紙を剥がすようにすることが、作業上有利である。
【0041】
上記準備作業の後に、粘着テープ貼付装置10を、その吸着部材18が被着面領域Sに対向するように自動車ドアに近接させ、初期設定された複数の第2係合部材90を、ドアパネルPの上端のガラス摺動溝Gに嵌入して係合させる(図9(a))。次いで、複数の第1係合部材88のうちで側方に位置する1個の第1係合部材88を、ドアフレームFの縦枠部分F1(図2)のガラス受容溝C1に嵌入して係合させる(図9(b))。それにより基部20は、自動車ドアに対し、接近及び離反方向へは移動しない仮装着状態に置かれる。この仮装着状態で、空気圧縮機106を起動して2個の駆動要素92を同期作動させ、両第2係合部材90を基部20から離れる方向γ1(図11(a))へ移動させる。それにより基部20は、側方1個の第1係合部材88とドアフレームFの縦枠部分F1との摺動係合下で、重力に抗してドアパネルPから離れる方向γ2(図11(a))へ持ち上げられ、その結果、上方2個の第1係合部材88が、ドアフレームFの傾斜枠部分F2(図2)のガラス受容溝C2に嵌入して係合する(図9(b))。この状態で、各駆動要素92の作動圧力を維持することにより、基部20が自動車ドアに固定的に装着され、基部20上の吸着部材18が、保持面16に吸着保持した粘着テープTを被着面領域Sに適正に対面させる貼付準備位置に、正確に位置決めして保持される(図10及び図11(a))。
【0042】
上記した貼付準備位置において、空気圧縮機60を起動して3個の空気圧シリンダ装置56を同期作動させ、中間支持部材68に支持された吸着部材18を基部20から離れる方向γ3(図11(b))へ平行移動させる。それにより、吸着部材18に吸着保持された粘着テープTの粘着面T2が、その実質的全体で被着面領域Sに同時に当接される(図11(b))。そして、各空気圧シリンダ装置56の作動圧力を維持することにより、前述した弾性壁28及び弾性柱32の弾性変形作用の下で、粘着テープTの実質的全体に渡って一様な押圧力が加えられ、粘着テープTが被着面領域Sの略全体に、正確に位置決めして自動貼付される。このとき、前述したように粘着テープTは、被着面領域Sの最も膨出する中心部位から被着面領域Sの両側縁に向かって、微小時間で漸進的に圧着されるので、粘着テープTの皺や粘着面T1への空気取込みが効率良く排除される。
【0043】
このようにして粘着テープTを被着面領域Sに自動貼付した後、3個の空気圧シリンダ装置56を同期して逆転動作させ、吸着部材18を基部20に接近する方向へ平行移動させる。それにより粘着テープTは、吸着部材18から脱離して被着面領域S上に残される。なお、粘着テープTの粘着面T2が被着面領域Sに当接されたときに、略同時に又は所定時間経過後に、各真空発生装置48を停止して吸着部材18の真空吸着作用を休止させることが、粘着テープTを保持面16から円滑に脱離させる観点で有利である。次いで、2個の駆動要素92を同期して逆転動作させ、両第2係合部材90を基部20に接近する方向へ移動させる。その結果、重力の作用により上方2個の第1係合部材88がドアフレームFの傾斜枠部分F2から脱離する。そこで、側方1個の第1係合部材88をドアフレームFの縦枠部分F1から脱離させ、2個の第2係合部材90をドアパネルPから脱離させて、粘着テープ貼付装置10を自動車ドアから取り外す。
【0044】
最後に仕上作業として、粘着テープTの不完全な貼付部分を、スキージを用いて粘着面T2への取込空気を排除しながら手作業で完全に貼付する。このとき、粘着テープTの横断方向寸法を被着面領域Sの横断方向寸法よりも若干大きく形成しておくことにより、粘着テープTの両側縁領域をドアフレームFの裏側に巻き込ませることができ、それにより、粘着テープTの端縁剥離を防止し得る望ましい貼付形態を実現することができる。
【0045】
このように、粘着テープ貼付装置10によれば、吸着部材18の保持面16に粘着テープTを吸着保持した状態で、駆動部24が作動することにより、粘着テープTをその実質的全体に渡って略同時に被着面領域Sに自動貼付するように構成したから、重力方向とは異なる方向に長く延びる部分(ドアフレームFの傾斜枠部分F2)を有する被着面領域Sに対しても、容易に粘着テープTを貼付できる。この貼付作業は、スキージを用いた手作業に依存するものではないので、作業者の熟練度に左右されること無く、貼付した粘着テープの仕上がり具合を向上させることができる。
【0046】
また、L字状に長く延びる被着面領域Sに対し、略同一の輪郭に予め成形した粘着テープTを、駆動部24の作動によって瞬時に貼付できるので、単純形状の複数の粘着テープを組み合わせて貼付する従来の貼付方法に比べて、再現性に優れた貼付作業を容易かつ迅速に実施できる。しかも、弾性ローラを用いた漸進的貼付作業とは異なり、吸着部材18を被着面領域Sに対して予め正確に位置決めしておけば、貼付作業中に被着面領域Sに対する粘着テープTの貼付位置がずれることは未然に回避される。
【0047】
この観点で、位置決め機構86を備えた粘着テープ貼付装置10は、被着面領域Sを有する自動車ドアに対し基部20を所定位置に固定的に装着することにより、吸着部材18を被着面領域Sに対して予め定めた貼付準備位置に位置決めするように構成したから、その後の駆動部24の作動による吸着部材18の平行移動により、粘着テープTを被着面領域Sに正確に位置決めして貼付することができる。
【0048】
さらに、吸着部材18の保持面16の輪郭を、予め被着面領域の輪郭に合致するように作製することにより、図示の被着面領域S以外の様々な輪郭を有する被着面領域に、予め成形した粘着テープを貼付することができる。この観点では、複数の吸着ブロック50を組み合わせて吸着部材18を構成することで、多様な保持面16を比較的容易に形成できる利点が得られる。
【0049】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明に係る粘着テープ貼付装置の構成は上記実施形態に限定されず、様々な変形を施すことができる。
例えば図12及び図13に示すように、粘着テープ貼付装置は、自動車ドアのドアパネルPの外面所定位置に粘着テープを貼付するための構成を有することもできる。この構成では、吸着部材18′の保持面16′に粘着テープTを適正に吸着保持させた後、第2係合部材90′をドアパネルPの上端に嵌入係合させて基部20′を仮装着状態に置き、次いで第2係合部材90′を基部20′から離れる方向γ1′へ移動させることにより、基部20′を上方γ2′へ持ち上げて、第1係合部材88′をドアパネルPの下端に嵌入係合させる。それにより、基部20′上の吸着部材18′が貼付準備位置に正確に位置決めして保持される(図12及び図13(a))。この貼付準備位置において、空気圧シリンダ装置56′を作動させて、吸着部材18′を基部20′から離れる方向γ3′へ平行移動させることにより、吸着部材18′に吸着保持された粘着テープTの実質的全体に渡って一様な押圧力が加えられ、粘着テープTが被着面領域S′の略全体に正確に位置決めした状態で自動貼付される(図13(b))。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、被着面領域の輪郭に合致する輪郭を有する粘着テープをその被着面領域に貼付するための粘着テープ貼付装置において、様々な輪郭形状の被着面領域に対して、作業者の熟練を要することなく粘着テープを迅速かつ正確に貼付でき、しかも貼付した粘着テープの仕上がり具合のばらつきを排除できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による粘着テープ貼付装置の主要部を概念的に示す図である。
【図2】図1の粘着テープ貼付装置を適用する粘着テープ及び被着面領域を示す図である。
【図3】図1の粘着テープ貼付装置の全体を、一部分にブロック図を用いて示す平面図である。
【図4】図3の粘着テープ貼付装置を反対側から示す平面図である。
【図5】図3の線V−Vに沿った断面図である。
【図6】図3の粘着テープ貼付装置に装備される吸着部材の平面図である。
【図7】図6の吸着部材の一部分を拡大して示す平面図である。
【図8】図7の線VIII−VIIIに沿った断面図である。
【図9】図3の粘着テープ貼付装置の貼付操作手順を示す図で、(a)第2係合部材の係合状態、及び(b)第1係合部材の係合状態を示す。
【図10】図3の粘着テープ貼付装置の貼付操作手順を概念的に示す図である。
【図11】図3の粘着テープ貼付装置の貼付操作手順を概念的に示す図で、(a)吸着部材が貼付準備位置にある状態、及び(b)吸着部材が貼付完了位置にある状態を示す。
【図12】変形例による粘着テープ貼付装置の貼付操作手順を概念的に示す図である。
【図13】図12の粘着テープ貼付装置の貼付操作手順を概念的に示す図で、(a)吸着部材が貼付準備位置にある状態、及び(b)吸着部材が貼付完了位置にある状態を示す。
【符号の説明】
10…粘着テープ貼付装置
12…保持機構
14…圧着機構
16…保持面
18…吸着部材
20…基部
22…真空源
24…駆動部
28…弾性壁
30…負圧室
32…弾性柱
40…貫通孔
44…案内部材
46…負圧区画
48…真空発生装置
50…吸着ブロック
52…弾性壁片
54…保持面区画
56…空気圧シリンダ装置
62…リニアガイド
68…中間支持部材
82…小区画
86…位置決め機構
88…第1係合部材
90…第2係合部材
92…駆動要素

Claims (9)

  1. 粘着面及び該粘着面の反対側の背面を有するとともに貼付対象の被着面領域の輪郭に合致する輪郭を有する粘着テープを、その粘着面を外側に向けた状態で保持する保持機構と、該保持機構に保持した該粘着テープを該被着面領域に圧着する圧着機構とを具備する粘着テープ貼付装置において、
    前記保持機構は、前記粘着テープの前記背面に接触する弾性を有した保持面を備える吸着部材と、該吸着部材を該保持面に交差する圧着方向へ平行移動可能に支持する基部と、該吸着部材に接続され、該保持面に隣接して負圧を生成することにより該粘着テープを該保持面に吸着保持させる真空源とを備え、
    前記圧着機構は、前記吸着部材を前記基部に対し前記圧着方向へ平行移動させて、前記保持面に吸着保持した前記粘着テープの前記粘着面を前記被着面領域に押し付ける駆動部を備えること、
    を特徴とする粘着テープ貼付装置。
  2. 前記吸着部材が、前記保持面及び該保持面に開口する貫通孔を有する弾性壁と、前記保持面の反対側で該弾性壁に隣接形成され、該貫通孔を介して該保持面に連通するとともに前記真空源に接続される負圧室と、該負圧室に配置され、該弾性壁を支持する弾性柱とを備える請求項1に記載の粘着テープ貼付装置。
  3. 前記負圧室が、前記保持面に個別に連通するとともに前記真空源に個別に接続される互いに独立した複数の負圧区画を有し、それら負圧区画のそれぞれに前記弾性柱が設けられる請求項2に記載の粘着テープ貼付装置。
  4. 前記吸着部材が、それぞれに前記負圧区画を有して相互に組み合わされる互いに独立した複数の吸着ブロックを備え、それら吸着ブロックのそれぞれに、互いに協働して前記保持面を形成する保持面区画が設けられる請求項3に記載の粘着テープ貼付装置。
  5. 前記複数の吸着ブロックは、それぞれの前記保持面区画が互いに隣接して前記粘着テープの前記背面の略全体に接触し得る協働配置で、前記保持機構の前記基部に支持され、前記圧着機構の前記駆動部は、該複数の吸着ブロックを、それぞれの該保持面区画に交差する前記圧着方向へ、該基部に対し同期して移動させる、請求項4に記載の粘着テープ貼付装置。
  6. 前記保持機構は、前記複数の吸着ブロックを固定的に支持して前記基部に可動支持される中間支持部材をさらに備え、前記圧着機構は、前記駆動部の作動時に該中間支持部材を該基部上で前記圧着方向へ案内する案内部材をさらに備える請求項4又は5に記載の粘着テープ貼付装置。
  7. 前記真空源は、前記複数の負圧区画のそれぞれに個別に接続される互いに独立した複数の真空発生装置を有する請求項3〜6のいずれか1項に記載の粘着テープ貼付装置。
  8. 前記吸着部材の前記保持面が、全体として実質的に捩れ及び段差の無い平面又は曲面からなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の粘着テープ貼付装置。
  9. 前記保持機構を前記被着面領域に対して予め定めた貼付準備位置に位置決めする位置決め機構をさらに具備し、該位置決め機構は、前記基部に固定支持される第1係合部材と、該基部に可動支持される第2係合部材と、該第2係合部材を該基部に対して移動させる駆動要素とを備え、該駆動要素の駆動により、前記被着面領域を有する物体にそれら第1及び第2係合部材が固定的に係合して、前記吸着部材を前記貼付準備位置に位置決めする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の粘着テープ貼付装置。
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