JP2004312263A - ドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニット - Google Patents
ドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニット Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004312263A JP2004312263A JP2003101749A JP2003101749A JP2004312263A JP 2004312263 A JP2004312263 A JP 2004312263A JP 2003101749 A JP2003101749 A JP 2003101749A JP 2003101749 A JP2003101749 A JP 2003101749A JP 2004312263 A JP2004312263 A JP 2004312263A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- visitor
- unit
- information
- slave unit
- intercom
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Telephonic Communication Services (AREA)
- Closed-Circuit Television Systems (AREA)
- Interconnected Communication Systems, Intercoms, And Interphones (AREA)
Abstract
【課題】システム導入時のコストを削減することができ,高画質の映像信号や高音質の音声信号による通信を行うことの可能なドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニットを提供する
【解決手段】ドアホンシステム10は,訪問者が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報をIPで送信する子機100と,被訪問者が訪問者に応答するために用いられ,子機から送信される訪問者情報を受信する親機200と,子機と親機との間で,IPで訪問者情報を伝送する電話回線300と,親機が接続され訪問者情報を伝送するインターネット400と,インターネットに接続されて,子機または親機の少なくとも一方を制御する制御装置500を含んで構成される。電話回線上にIP信号を重畳して送出可能なHomePNA技術を採用している。
【選択図】 図4
【解決手段】ドアホンシステム10は,訪問者が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報をIPで送信する子機100と,被訪問者が訪問者に応答するために用いられ,子機から送信される訪問者情報を受信する親機200と,子機と親機との間で,IPで訪問者情報を伝送する電話回線300と,親機が接続され訪問者情報を伝送するインターネット400と,インターネットに接続されて,子機または親機の少なくとも一方を制御する制御装置500を含んで構成される。電話回線上にIP信号を重畳して送出可能なHomePNA技術を採用している。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニットにかかり,特に,既設の電話回線上にIP信号を重畳して送るという確立した技術であるHomePNA技術を利用したドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より,室外に設置され,訪問者が在宅者に対して訪問したことを知らしめるために用いられる子機と,室内に設置され,在宅者が訪問者に応答するために用いられる親機とからなるドアホン装置がある。また近年では,子機に訪問者を撮影するためのカメラなどを内蔵したものもあり,在宅者は室内にいながら訪問者を視覚的に確認することができる。子機で撮影された訪問者の画像データは,同軸ケーブルを通じて親機に転送される。このケースでは,数十m程度の比較的長い距離を伝送しなければならないので,NTSC信号を同軸ケーブルで伝送する方式が簡易的である。
【0003】
NTSC(National Television System Committee)は,日本やアメリカなどで使われているテレビ放送の映像信号の方式である。他の伝送方式には,イギリスや西ヨーロッパの一部,アジアで使用されているPAL(Phase Alternation by Line)や,フランスやロシア,東欧などで使用されているSECAM(Sequential Couleur a Meroire)がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−92221
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来のドアホン装置では,子機で撮影された訪問者の画像データを同軸ケーブルで伝送する方式であるため,通信帯域の限界があった。このため,高画質映像信号の伝送や高音質ディジタル通信などを行うことが不可能であった。また,近年開発された指紋認識機器や虹彩認識機器などのディジタルセキュリティ機器からの出力信号を重畳して送出することも不可能であり,そのような機器を導入する場合には,ドアホンの接続信号線の他に別の通信信号線を敷設する必要があった。
【0006】
また,上記従来のドアホン装置では,家族全員で家を不在にすると不意の訪問者に対する応答ができないため,緊急の連絡ができないなどの不具合がある。この課題を解決するために,近年,携帯電話やオフィスのコンピュータなどを使って,遠隔地からドアホン装置へアクセスする試みがある。しかしながら,上述のドアホン装置における子機と親機との通信は,インターネットで使われているネットワーク層プロトコル(Internet Protocol:IP)技術を利用した通信方式ではないために,携帯電話に接続するためのIP通信網や,オフィスのコンピュータに接続するためのLAN(Local Area Network)等への接続には,プロトコル変換装置を介さねばならず,容易かつ安価に実現することは不可能である。
【0007】
本発明は,従来のドアホン装置が有する上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の主な目的は,システム導入時のコストを削減することができ,高画質の映像信号や高音質の音声信号による通信を行うことの可能な,新規かつ改良されたドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニットを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,ドアホンシステムであって,以下のシステム構成要素を含むシステムが提供される(請求項1)。
・訪問者が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報を所定のプロトコルで送信する子機
・被訪問者が訪問者に応答するために用いられ,子機から送信される訪問者情報を受信する親機
・子機と親機との間で,所定のプロトコルで訪問者情報を伝送する情報回線
・親機が接続され所定のプロトコルで訪問者情報を伝送する情報ネットワーク
・情報ネットワークに接続されて,子機または親機の少なくとも一方を制御する制御装置
【0009】
かかるドアホンシステムによれば,室外に設置された子機と室内に設置された親機との間で訪問者情報を伝送するプロトコルと,子機または親機を制御する制御装置が接続される情報ネットワークのプロトコルを同じプロトコルにしている。このため,情報ネットワークへの接続のためにプロトコル変換装置を介する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0010】
より具体的には,子機と親機との間の伝送プロトコルはインターネットプロトコルであり(請求項2),情報ネットワークはインターネットである(請求項4)。インターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)は,インターネットで使われているネットワーク層プロトコルである。TCP/IPプロトコル・スイートの中心的なプロトコルで,コネクションレス型のパケット交換を行う。
【0011】
子機と親機との間で訪問者情報を伝送する情報回線としては,一般の家庭などに配されている電話回線をそのまま利用することができる。すなわち,子機と親機との間を電話回線で接続し,HomePNA技術を適用することにより,ドアホン専用の信号線を敷設する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0012】
また,子機と親機との間で訪問者情報を伝送する情報回線に電話回線をそのまま利用し,HomePNA技術を適用することにより,通信帯域の制限を緩和することができる。すなわち,HomePNA技術では,電話回線において通常の音声信号や,ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line:非対称式ディジタル加入者線)などのxDSLの周波数帯域とは異なる5.5MHz〜9.5MHzの周波数帯域が用いられる(請求項3)。
【0013】
また,HomePNAでは,一般の電話回線と異なる周波数帯域を使用するので,電話を掛けながら同時にインターネットに接続できる。例えば,ADSLなどのxDSL方式に比べて,高帯域を使用するので,ISDN(Integrated Services Digital Network:総合サービスディジタル通信網)との干渉も起こらず,電話の音声にノイズがまったく発生しない。これにより,高速かつ高度な通信,制御機能などの機能拡張が実現可能である。具体的には,高画質の映像信号や高音質の音声信号による通信が可能であるとともに,制御装置から子機または親機を制御するための制御信号を高速に伝送することが可能である。
【0014】
そしてさらに,親機をインターネットやLAN(請求項5)などの情報ネットワークに接続することにより,インターネットやLANに接続されたコンピュータや携帯型端末装置などの制御装置から子機または親機の制御を実現することが可能となる。
【0015】
また,近年の情報通信技術の進展にともない,小型の携帯型コンピュータや携帯電話からもインターネットに接続することができるようになっている。すなわち,外出先やオフィスのコンピュータなどからインターネットに容易に接続できる環境が整っている。本発明によれば,外出先やオフィスのコンピュータなどからインターネットに接続して,自宅やオフィスなどへの訪問者の対応が可能となる。また,インターネットを利用することで,緊急時などには,遠隔地のセキュリティ関連業者(警備会社のほか警察なども含む)に通報することができ,防犯にも役立つ。
【0016】
また,情報ネットワークは,LANであってもよい。本発明のドアホンシステムがオフィスビルや二世帯住宅などに設置される場合,そのオフィス内や住宅内においても,情報ネットワークとしてLANがある程度大きな規模で構築される場合がある。本発明をこのようなLANに適用することにより,広いオフィスや住宅内の任意のまたは特定のコンピュータから子機または親機を制御することが可能である。
【0017】
上記課題を解決するため,本発明の第2の観点によれば,ドアホン装置であって,訪問者が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報をインターネットプロトコルで送信する子機と,被訪問者が訪問者に応答するために用いられ,子機から送信される訪問者情報を受信する親機とを含むことを特徴とする,ドアホン装置が提供される(請求項6)。
【0018】
かかるドアホン装置によれば,室外に設置された子機と室内に設置された親機との間で訪問者情報を伝送するプロトコルをインターネットプロトコルにしている。このため,インターネットへの接続のためにプロトコル変換装置を介する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0019】
子機と親機との間で訪問者情報を伝送する情報回線としては,一般の家庭などに配されている電話回線をそのまま利用することができる。すなわち,子機と親機との間を電話回線で接続し,HomePNA技術を適用することにより,ドアホン専用の信号線を敷設する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。このようにして,本発明は,ドアホンシステム導入への新たな需要(買い換え需要)を喚起することが可能である。
【0020】
また,HomePNAでは,一般の電話回線と異なる周波数帯域を使用するので,電話を掛けながら同時にインターネットに接続できる。例えば,ADSLなどのxDSL方式に比べて,高帯域を使用するので,ISDNとの干渉も起こらず,電話の音声にノイズがまったく発生しない。これにより,高速かつ高度な通信,制御機能などの機能拡張が実現可能である。具体的には,高画質の映像信号や高音質の音声信号による通信が可能であるとともに,制御装置から子機または親機を制御するための制御信号を高速に伝送することが可能である。
【0021】
また,このドアホン装置を家庭やオフィスに導入する際には,子機および親機の接続は,単にコネクタの差し替え程度の作業であり,誰にでも容易に行うことができる。
【0022】
本発明の第2の観点にかかるドアホン装置において,以下のような応用が可能である。
【0023】
子機は,訪問者情報を記録したカードを認証するカード認証手段を備えることも可能である(請求項7)。セキュリティが要求される施設などにも本発明のドアホン装置を設置することが可能である。ここでカード認証手段としては,情報を磁気テープに記録した磁気カードを認証するタイプや,情報をICに記録したICカードを認証するタイプがある。ICカード認証するタイプとしては,カードをカード認証手段に接触しない非接触型のタイプがある(請求項8)。
【0024】
非接触型ICカードとしては,ソニー株式会社が規格化したFelica(フェリカ)がある。FeliCaは,リーダ/ライタ(読み取り・書き込み装置)にかざすだけでデータの読み取りと書き込みが可能である。また,リーダ/ライタとICカード間の通信に暗号化処理を用いているので,確実なセキュリティを要求される用途に使用可能である。また,ICカードをリーダ/ライタが検出・起動し,相互認証を行い,データの読み書きを行う一連の動作を高速に行えるので,スピーディーな処理が必要な用途に向いている。
【0025】
子機は,バイオメトリック認証手段を備えることも可能である(請求項9)。バイオメトリック認証は,指紋や網膜などの人体の特徴に基づいて個人を認証する技術である。ほかにも使われる人体のデータとして,指紋,声紋,網膜のパターン,虹彩のパターン,手の大きさ,署名するときのペンの速度や筆圧がある。セキュリティが要求される施設などにも本発明のドアホン装置を設置することが可能である。
【0026】
子機は,暗証コード入力手段を備えることも可能である(請求項10)。暗証コードは,例えば,文字,数字,英文字,記号などの組み合わせからなるものとすることができ,暗証コード入力手段としては,例えば,キーボード(テンキー)やタッチパネルなどを採用することができる。
【0027】
子機は,訪問者を撮像する撮像手段を備えることができる(請求項11)。訪問者情報として,訪問者の容姿を被訪問者に伝えることができる。また,訪問者の容姿を映像として親機の側で記録等することができるので,セキュリティの向上を図ることができる。
【0028】
親機は,被訪問者を撮像する撮像手段を備えることができる(請求項12)。被訪問者が訪問者に対する応答の際にも,画像情報を送ることができるので,わざわざ玄関先まで行かなくても済ませることのできる用件が多くなり,被訪問者の手間を削減できる。
【0029】
上記課題を解決するため,本発明の第3の観点によれば,ドアホンユニットであって,訪問者が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報を所定のプロトコルで送信する子機と,被訪問者が訪問者に応答するために用いられ,子機から送信される訪問者情報を受信し,所定のプロトコルで訪問者情報を伝送する情報ネットワークに送信する親機と,情報ネットワークに接続されて,子機または親機の少なくとも一方を制御する携帯型端末装置とを含むことを特徴とする,ドアホンユニットが提供される(請求項13)。
【0030】
かかるドアホンユニットによれば,室外に設置された子機と室内に設置された親機との間で訪問者情報を伝送するプロトコルと,子機または親機を制御する制御装置が接続される情報ネットワークのプロトコルを同じプロトコルにしている。このため,情報ネットワークへの接続のためにプロトコル変換装置を介する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0031】
そしてさらに,子機または親機の少なくとも一方を制御する携帯型端末装置をユニットに一体に含むことにより,外出先などから子機または親機の制御を実現することが可能となる。また,携帯型端末装置と子機または親機との間で,情報の暗号処理などを行うことができるので,セキュリティを高めることができる。
【0032】
本発明の第3の観点にかかるドアホンユニットにおいて,以下のような応用が可能である。
【0033】
子機は,訪問者情報を記録したカードを認証するカード認証手段を備えることも可能である(請求項14)。セキュリティが要求される施設などにも本発明のドアホン装置を設置することが可能である。ここでカード認証手段としては,情報を磁気テープに記録した磁気カードを認証するタイプや,情報をICに記録したICカードを認証するタイプがある。ICカード認証するタイプとしては,カードをカード認証手段に接触しない非接触型のタイプがある(請求項15)。
【0034】
子機は,バイオメトリック認証手段を備えることも可能である(請求項16)。バイオメトリック認証は,指紋や網膜などの人体の特徴に基づいて個人を認証する技術である。ほかにも使われる人体のデータとして,指紋,声紋,網膜のパターン,虹彩のパターン,手の大きさ,署名するときのペンの速度や筆圧がある。セキュリティが要求される施設などにも本発明のドアホン装置を設置することが可能である。
【0035】
子機は,暗証コード入力手段を備えることも可能である(請求項17)。暗証コードは,例えば,文字,数字,英文字,記号などの組み合わせからなるものとすることができ,暗証コード入力手段としては,例えば,キーボード(テンキー)やタッチパネルなどを採用することができる。
【0036】
子機は,訪問者を撮像する撮像手段を備えることができる(請求項18)。訪問者情報として,訪問者の容姿を被訪問者に伝えることができる。また,訪問者の容姿を映像として親機の側で記録等することができるので,セキュリティの向上を図ることができる。
【0037】
親機は,被訪問者を撮像する撮像手段を備えることができる(請求項19)。被訪問者が訪問者に対する応答の際にも,画像情報を送ることができるので,わざわざ玄関先まで行かなくても済ませることのできる用件が多くなり,被訪問者の手間を削減できる。
【0038】
携帯型端末装置は,被訪問者を撮像する撮像手段を備えることも可能である(請求項20)。被訪問者が訪問者に対応するにあたり,被訪問者から映像を送ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照しながら,本発明にかかるドアホンシステムの好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書および図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0040】
本実施の形態にかかるドアホンシステムを説明するにあたり,まず,その前提となる技術である,HomePNA(Home Phoneline Network Alliance)について説明する。
【0041】
(HomePNA)
一般にアナログ電話回線では,電話局と加入者宅の間は直径0.5mm程度の銅線で接続されており,ここにアナログ電気信号を流して通話をしている。しかし音声信号を送るために必要となる周波数帯域は0〜4KHz程度であり,それより上の部分は使われていない。HomePNA(Home Phoneline Networking Alliance)は,この未使用部分を使って高速通信を行うために開発された技術である。家庭内にある既設の電話線を利用してネットワークを構築することで,接続や設定が簡単であるとともに,配線工事やケーブルの費用がかからない。
【0042】
図1は,HomePNA方式で接続サービスが提供された家庭内ネットワークの概略構成を示す説明図である。
HomePNAを使えば,図1の家庭内ネットワーク1のように,1本の電話回線2に電話機3のほか,複数のコンピュータ4,5とプリンタ6を接続することができる。そして,1本の電話回線2で複数のパソコン4,5から同時にファイルや,プリンタ6を共有することが可能である。また,HomePNAと,10BASE−T/100BASE−TXのLANの両方で利用可能なアダプタ(ハイブリッドアダプタ)を使うことにより,通常のネットワークに接続することも可能である。
【0043】
HomePNAの規格の一例としては,例えば,通信速度は1Mbps,通信距離は約150メートル,接続可能な機器は25台である。このように,HomePNAでは家庭内に既に配線された電話線を利用して,各部屋間のネットワークが簡単に構築できる。これにより,家庭でもローコストなLANシステムが使用できる。また,HomePNAの周波数帯域は,5.5MHz〜9.5MHzの高い帯域を使用するため,電話やADSLといった通信サービスと共存できる。
【0044】
図2は,電話回線を利用した各種情報伝送方式の使用周波数帯域を示す説明図である。
▲1▼電話が中継する音声信号の帯域は,0〜3.4kHzである。
▲2▼欧米式ISDN(エコー・キャンセラ方式)の周波数帯域は,0〜80kHzである。
▲3▼NTT方式のISDN(ピンポン伝送方式)の周波数帯域は,0〜320kHzである。
▲4▼ADSLの上りチャンネルの周波数帯域は,80kHz〜200kHzである。▲5▼ADSLの下りチャンネルの周波数帯域は,200kHz〜1MHzである。▲6▼HomePNAの周波数帯域は,5.5MHz〜9.5MHzである。
【0045】
このように,HomePNAの周波数帯域は,5.5MHz〜9.5MHzの高い帯域を使用するため,電話やADSLといった通信サービスと共存できる。例えば,電話を掛けながら同時にインターネットに接続できる。また,ISDNとの干渉も起こらず,電話の音声にノイズがまったく発生しない。
【0046】
(インターネットマンション)
HomePNA方式で提供される接続サービスの一つに,インターネットマンションがある。図3は,インターネットマンションの概略構成を示す説明図である。インターネットマンション20は,図3に示したように,各部屋21,22,23,24(ここでは,4部屋からなるマンションとする)内に上述の家庭内ネットワーク1が構築されている。なお,各部屋のネットワーク構成はそれぞれ違うものであってもよい。各部屋からの電話回線2は,HomePNA機器30に集約される。
【0047】
HomePNA機器30は,電話会社からの電話回線40と各部屋からの電話回線2とを接続するための配線端子盤31と,インターネット50に接続され,リピータ機能あるいはスイッチング機能を有し,各部屋からの電話回線2を集線する集線装置(ハブ)32と,OSI基本参照モデルのネットワーク層でパケット中継処理を行い,LAN同士やLANとWAN(Wide Area Network)を相互に接続するための中継装置(ルータ)33を含んで構成されている。なお,HomePNA機器30は,インターネットマンション20内に設置してもよい。
【0048】
インターネットマンション20は,上述のような構成からなり,高速の常時接続環境が整備されているインターネット対応マンションである。
【0049】
上述のインターネットマンションのように,光ファイバや電話回線,無線を使って定額制でインターネットに常時接続できる接続サービスは,購入希望者や入居者の注目を集めている。単なるインターネット接続機能の提供のみでなく,ネット・スーパーなど生活に身近なサービスの提供といった取り組みも始まっている。このようなインターネットマンションの実現にあたり,上述のHomePNA方式で接続サービスが提供される。
【0050】
以上,図1〜図3を参照しながら,本実施の形態にかかるドアホンシステムの前提となる技術である,HomePNA技術について説明した。次いで,本実施の形態にかかるドアホンシステムについて説明する。図4は,本実施の形態にかかるドアホンシステムの概略構成を示す説明図である。
【0051】
ドアホンシステム10は,図4に示したように,訪問者50が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報を所定のプロトコルで送信する子機100と,被訪問者が訪問者50に応答するために用いられ,子機から送信される訪問者情報を受信する親機200と,子機100と親機200との間で,所定のプロトコルで訪問者情報を伝送する情報回線としての電話回線300と,親機200が接続され所定のプロトコルで訪問者情報を伝送する情報ネットワーク400と,情報ネットワーク400に接続されて,子機100または親機200の少なくとも一方を制御する制御装置500を含んで構成されている。
【0052】
以下に,ドアホンシステム10の各システム構成要素について詳細に説明する。
【0053】
(子機100)
子機100は,家の門や玄関あるいはオフィスの受付などに設置され,訪問者50が訪問を希望する相手(被訪問者)に対して,自分が訪問したことを知らしめるために用いられる機器である。本実施の形態では,子機100が家の玄関に設置される場合について説明するものとし,訪問者50が訪問を希望する相手(被訪問者)を「在宅者」という。
【0054】
図5は,子機100の一例を示す説明図である。
子機100は,図5に示したように,訪問者50の各種情報(訪問者情報)を取得するための手段として,訪問者50を認証する認証装置110と,撮像手段の一例たるCCD/CMOSカメラ120と,集音手段の一例たるマイク130と,呼び出しボタン140を備えている。また,在宅者が訪問者50に対して応答するための手段として,表示手段の一例たるモニタ150と,音声出力手段の一例たるスピーカ160を備えている。また,訪問者50が子機200に近づいたことを検知する検知手段の一例たる人感センサ170を備えている。
【0055】
子機100に搭載されるあるいは接続される認証装置は,訪問者50の正当性を認証するために用いられる。本実施の形態では,認証装置の一例として,接触型カード認証装置110と,非接触型カード認証装置112を例に挙げて説明する。なお,これらを区別する必要がないときには,単に認証装置110という。
【0056】
図5に示した一例では,認証装置の一例たる接触型カード認証装置110を,子機100と一体的に構成している。接触型カード認証装置110は,所定の情報を記録した磁気テープを塗布した磁気カードを読み取るための手段である。接触型カード認証装置110は,磁気カードに付与された情報を,磁気カードに接触しながら順次読み取る。図5に示した一例では,接触型カード認証装置110を子機100と一体的に構成しているが,接触型カード認証装置110を子機100とを別体に構成し,接触型カード認証装置110をケーブルなどを用いて子機100に接続するようにしてもよい。
【0057】
図6は,非接触型カード認証装置112を示す説明図である。
非接触型カード認証装置(リーダー/ライターとも称される)112は,非接触型カード114を認証するための装置である。非接触型カード114は,このカードに記録された情報を,非接触型カード認証装置112に接触することなく送信する機能を有するカードである。情報の記録には例えばICが用いられる,また,非接触型カード114は,情報の送信あるいは受信のためのアンテナを備えている。非接触型カード認証装置112は,上述の接触型カード認証装置110と異なり,非接触型カード114に対する情報の書き込みを行うこともできる。図6に示した一例では,非接触型カード認証装置112を子機100とを別体に構成し,例えばケーブルなどを用いて子機100に接続することができるが,非接触型カード認証装置111を子機100と一体に構成してもよい。
【0058】
上述の非接触型カード114としては,ソニー株式会社が規格化したFelica(フェリカ)がある。FeliCaは,リーダ/ライタ(読み取り・書き込み装置)にかざすだけでデータの読み取りと書き込みが可能である。また,リーダ/ライタとICカード間の通信に暗号化処理を用いているので,確実なセキュリティを要求される用途に使用可能である。また,ICカードをリーダ/ライタが検出・起動し,相互認証を行い,データの読み書きを行う一連の動作を高速に行えるので,スピーディーな処理が必要な用途に向いている。
【0059】
また,認証手段の他の例として,バイオメトリック認証手段がある。バイオメトリック認証手段の一例として,例えば指紋認証装置と虹彩認証装置がある。指紋認証装置は,訪問者50の指紋を読み取ることにより,訪問者50の認証を行う装置である。また,虹彩認証装置は,訪問者50の虹彩を読み取ることにより,訪問者50の認証を行う装置である。このように,指紋や網膜などの人体の特徴に基づいて個人を認証する技術は,バイオメトリック認証技術と称される。ほかにも使われる人体のデータとして,指紋,声紋,網膜のパターン,手の大きさ,署名するときのペンの速度や筆圧がある。
【0060】
また,認証手段の他の例として,暗証コード入力手段がある。暗証コード入力装置は,訪問者50が暗証コードを入力することにより,訪問者50の認証を行うための装置である。具体的には,キーボード(テンキー)やタッチパネルなどを採用することができる。暗証コードは,例えば,文字,数字,英文字,記号などの任意の組み合わせからなるものとすることができる。
【0061】
再び図5を参照しながら,子機100の他の構成要素について説明する。
CCD/CMOSカメラ120,マイク130,および呼び出しボタン140は,訪問者50の各種情報(訪問者情報)を取得するために用いられる。すなわち,CCD/CMOSカメラ120は訪問者50の容姿を撮像するのに用いられる。また,マイク130は,訪問者50が話して名前や訪問目的を伝えたりするのに用いられる。また,呼び出しボタン140は,訪問者50が押すことにより,チャイムやベルなどを発する。マイク130のほかにCCD/CMOSカメラ120を備えたことで,在宅者は訪問者50の様々な情報を得ることができ,わざわざ玄関先まで行かなくても済ますことのできる用件が増大する。なお,子機100には,CCD/CMOSカメラ120,マイク130,または呼び出しボタン140の少なくともいずれかがあればよく,必ずしもすべてが子機100の必須の構成要素ではない。
【0062】
この子機100で得られた訪問者情報は,子機100に搭載されたIP化回路(不図示)によりIPプロトコルに変換されて後述の電話回線300に伝送される。IP化回路はワンチップ化されて子機100の集積回路に搭載される。IP化回路は,上述の認証装置110や,CCD/CMOSカメラ120やマイク130,あるいは呼び出しボタン140により得られた訪問者情報を,IP変換するための回路である。この際,画像情報などデータ量の大きな情報は,データ圧縮処理を行うことも可能である。画像の圧縮処理にはMPEG(Motion Picture Expert Group)変換を行うためのチップを併せて搭載することができる。
【0063】
モニタ150とスピーカ160は,在宅者が訪問者50に対して応答するために用いられる。すなわち,モニタ150は,在宅者の容姿を訪問者50に知らせたり,物や書面を訪問者50に見せたりするのに用いられる。スピーカ160のほかにモニタ150を備えたことで,在宅者がわざわざ玄関先まで行かなくても済ますことのできる用件が増大する。なお,子機100には,モニタ150とスピーカ160は少なくともいずれかがあればよく,必ずしもすべてが子機100の必須の構成要素ではない。
【0064】
人感センサ170は,人感センサ170が設置された子機100の近傍に人(訪問者50)が近づいたことを検知して,所定の信号を送ることができる装置である。この技術自体は既存のもの(例えば,赤外線を利用した装置など)であるので,詳細な説明は省略する。人感センサ170が訪問者50が近づいたことを検知して様々な制御を行うことができる。例えば,通常は子機100の電源をオフしておき,訪問者50が近づいたと人感センサ170が検知して初めて,子機100の電源をオンするように制御することができる。かかる構成によれば,たとえ暗闇であっても子機100の電源がオンすることにより訪問者50に子機100の存在を知らせることができる。また,CCD/CMOSカメラ120やモニタ150など消費電力の大きい装置の電源を常時オンしておく必要がないため,省電力化が図れるとともに,これら装置の寿命を延ばすことができる。
【0065】
以上説明した子機100の様々な機能は,必要に応じて付加および削除することができる。すなわち,子機100を製品化するにあたり,ユーザのニーズに応じて様々な機能を搭載した子機を製品化することができる。このことは,本実施の形態では,子機100がIPで訪問者情報を送信することができ,これを利用した様々な機能が実現可能であることに起因している。
【0066】
上記構成からなる子機100は,訪問者情報を所定のプロトコルで送信する機能を有する。まず訪問者情報について説明し,次いで,訪問者情報を送信するための所定のプロトコルについて説明する。
【0067】
訪問者情報は,訪問者50に関する各種情報である。訪問者情報には,例えば,子機100に内蔵されたCCD/CMOSカメラ120により得られた訪問者50の容姿に関する静止画(画像),動画(映像)などの画像情報や,子機100に内蔵されたマイク130により得られた音声情報や,訪問者50が呼び出しボタン140を押すことにより得られる情報(訪問者50が玄関先にいるかいないかを示す1ビットの情報)などがある。さらには,子機100の認証手段110から得られる情報も訪問者情報に含まれる。例えば,上述の非接触型カード114に記録された各種情報や,暗証コードを入力するシステムの場合の暗証コード(キャラクタ情報)なども訪問者情報に含まれる。
【0068】
子機100は,上記訪問者情報をインターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)で送信する。
【0069】
IPは,インターネットで使われているネットワーク層プロトコルである。TCP/IPプロトコル・スイートの中心的なプロトコルであり,コネクションレス型のパケット交換を行う。現在の標準IPはバージョン4(IPv4)であるが,現在のインターネットのアドレス空間が内包している様々な問題を解決するために,IPv4に代わる次世代プロトコルとして,バージョン6(IPv6)が策定されている。
【0070】
子機100が上記訪問者情報をインターネットプロトコルは,上述のIPv4であってもよく,IPv6であってもよい。IPv4からIPv6への主な変更点は,▲1▼32ビットから128ビットへのアドレス空間の飛躍的な拡大,▲2▼ヘッダ・フォーマットの簡素化,▲3▼経路処理などの高速化,▲4▼機能の拡張性と柔軟性,▲5▼フロー・ラベル機能やセキュリティ機能の導入などである。また,IPv4ではIPで扱うパケットはIPデータグラムと称されているが,IPv6ではIPパケットと称されている。
【0071】
以上,訪問者50が在宅者に対して訪問したことを知らしめるために用いられる子機100について説明した。次いで,親機200について説明する。
【0072】
(親機200)
親機200は,上述の訪問者50に対して応答するために用いられる機器であり,子機100が家の玄関に設置される場合には,親機200は家庭内に設置される。また,子機100がオフィスの受付に設置される場合には,親機200は例えば受付担当者の近くに設置される。本実施の形態では,子機100が家の玄関に設置されることに対応して,親機200が家庭内に設置される場合について説明する。そして,以下の説明においても,親機200を用いて訪問者50に対して応答する者(被訪問者)を「在宅者」という。
【0073】
図7は,親機200の一例を示す説明図である。
親機200は,図7に示したように,訪問者50の各種情報(訪問者情報)を表示するための手段として,表示手段の一例たる液晶パネル210と,音声出力手段の一例たる受話器220とを備えている。また,在宅者が訪問者50に対して応答するための手段として,撮像手段の一例たるCCD/CMOSカメラ230と,集音手段の一例たる受話器220とを備えている。
【0074】
図7に示した親機200は,通常の電話機と同様の形状をしており,訪問者50からの音声を出力するスピーカ部220aと,在宅者が訪問者50に対して応答するためのマイク部220bとを一体化した受話器220として構成している。
【0075】
液晶パネル210と受話器220のスピーカ部220aは,在宅者が訪問者50の各種情報(訪問者情報)を取得するために用いられる。すなわち,液晶パネル210は訪問者50の容姿を表示するのに用いられる。また,受話器220のスピーカ部220aは,訪問者50が名前や訪問目的を伝えたりする音声を聞くのに用いられる。受話器220のスピーカ部220aのほかに液晶パネル210を備えたことで,在宅者は訪問者50の様々な情報を得ることができ,防犯にも役立つ。なお,液晶パネル210または受話器220のスピーカ部220aの少なくともいずれかがあればよく,必ずしもすべてが必須の構成要素ではない。
【0076】
CCD/CMOSカメラ230と受話器220のマイク部220bは,在宅者が訪問者50に対して応答するために用いられる。すなわち,CCD/CMOSカメラ230は,在宅者の容姿を訪問者50に知らせたり,物や書面を訪問者50に見せたりするのに用いられる。また,在宅者は,通常の電話機の場合と同様に,受話器220のマイク部220bを通して訪問者50に対して応答することができる。受話器220のマイク部220bのほかにCCD/CMOSカメラ210を備えたことで,在宅者がわざわざ玄関先まで行かなくても済ますことのできる用件が増大する。なお,CCD/CMOSカメラ210とマイク部220bは少なくともいずれかがあればよく,必ずしもすべてが必須の構成要素ではない。
【0077】
以上説明した親機200の様々な機能は,必要に応じて付加および削除することができる。すなわち,親機200を製品化するにあたり,ユーザのニーズに応じて様々な機能を搭載した子機を製品化することができる。このことは,本実施の形態では,親機200が子機100との間でIPで訪問者情報を送受信することができ,これを利用した様々な機能が実現可能であることに起因している。
【0078】
以上,親機200の構成について説明した。なお,本実施の形態では,受話器に親機200の機能を持たせた場合について説明した。これは,親機200が電話回線300に接続されることから,通常の電話機能と親機200の機能とを一体とすることができるためである。ただし,本発明はこれに限定されない。例えば,インターホンやテレビジョン装置やコンピュータのモニタ装置などに親機200の機能を持たせるようにしてもよい。あるいは,他の機能とは一体化せずに,親機専用の単体装置としてもよい。
【0079】
以上,子機100および親機200について説明した。この子機100および親機200は,それぞれが独立して商取引の対象となるほか,子機100と親機200とを一緒に,ドアホン装置として商取引の対象とすることが可能である。
【0080】
再び図4を参照しながら,上述の子機100と親機200とを接続する情報回線としての電話回線300,および,親機200と後述の制御装置500とを接続する情報ネットワークとしてのインターネット400について説明する。
【0081】
(電話回線300)
電話回線300は,子機100と親機200との間で,上述のように,IPで訪問者情報を伝送する情報回線として機能する。本実施の形態では,上述したように,電話回線300を利用したHomePNAネットワークが構築されているものとする。すなわち,電話回線300における上記訪問者情報の伝送は,図2に示したように,5.5MHz〜9.5MHzの周波数帯域が用いられる。
【0082】
(インターネット400)
インターネット400は,親機200が接続され,IPで訪問者情報を伝送する情報ネットワークとして機能する。インターネット400は,多数の情報ネットワークを相互に接続することによって,世界中に広がったネットワーク環境である。インターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)は,インターネット400で使われているネットワーク層プロトコルである。TCP/IPプロトコル・スイートの中心的なプロトコルで,コネクションレス型のパケット交換を行う。インターネット400上では,インターネットプロトコル(IP)により,電子メールのやり取りのほか,WWW(World Wide Web)によるウェブページの公開や,ニュースグループによる情報交換などが可能である。
【0083】
次いで,インターネット400に接続される制御装置500について説明する。
【0084】
制御装置500は,情報ネットワークであるインターネット400に接続されて,子機100または親機200の少なくとも一方を制御する機能を有するものである。本実施の形態では,制御装置500の一例として,コンピュータ510と,携帯電話520を例に挙げて説明する。なお,コンピュータ510と携帯電話520を区別する必要がないときには,単に制御装置500という。
【0085】
コンピュータ510は,デスクトップ型のものでもノート型(ラップトップ型)のものでもよく,あるいはパーム型のPDA(Personal Digital Assistant)と称されるものであってもよい。コンピュータ510には,インターネット400に接続してHTTP(HyperText Transfer Protocol)ファイルを閲覧するためのソフト(ブラウザソフト)が組み込まれている。そして,ブラウザソフトには,子機100または親機200を制御するためのプラグインソフトが追加されている。このプラグインソフトによって,ユーザは子機100または親機200を制御することができる。
【0086】
コンピュータ510には,子機100または親機200から伝送される画像を記録するための記録手段を備えることができる。被訪問者はコンピュータ510の記録手段に訪問者情報を記録することができる。これにより,被訪問者が外出先で訪問者に対して応答できない場合であっても,訪問者情報を記録しておくことができ,これを用いて後に訪問者に連絡を取ることもできる。また,訪問者情報を残しておけることで防犯にも役立つ。
【0087】
携帯電話520は,少なくともインターネット400を介して画像の受信を行うことができる受信機能と,画像を表示可能な表示機能と,表示部に対する所定の操作を行うための操作部を備えている。その他の機能,例えば音声通話機能や音声や画像の記録機能などについてはどのようなものであってもよい。携帯電話520にも,上述のコンピュータ510に組み込まれるようなプラグインソフトが組み込まれており,このプラグインソフトによって,被訪問者は子機100または親機200を制御することができる。また,上述のコンピュータ510と同様に,訪問者情報を記録するための記録手段を備えることも可能である。
【0088】
この携帯電話520を一例とする携帯型端末装置は,独立して商取引の対象となるほか,上述の子機100および親機200を一緒に,ドアホンユニットとして商取引の対象とすることが可能である。
【0089】
以上,本実施の形態にかかるドアホンシステム10のシステム概略構成について説明した。次いで,ドアホンシステム10を用いた家庭内ネットワークの構築について説明する。
【0090】
対比説明のために再び図1を参照すると,図1の家庭内ネットワーク1には,1本の電話回線2に電話機3のほか,複数のコンピュータ4,5とプリンタ6が接続されている。そして,1本の電話回線2で複数のパソコン4,5から同時にファイルや,プリンタ6が共有されている。このような家庭内ネットワークに,本実施の形態にかかる子機100と親機200を以下のように接続する。
【0091】
図8は,HomePNA技術を用いた家庭内ネットワークに,本実施の形態にかかる子機100と親機200が接続された状態を示す説明図である。
図8の家庭内ネットワーク2では,電話回線2に子機100が接続されて,玄関先まで延長されている。また,通常の電話機3に代えて,親機200が接続される。子機100および親機200の接続は,単にコネクタの差し替え程度の作業であり,家庭内において容易に行うことができる。
【0092】
次いで,外出先から訪問者50に対して応答する場合について説明する。
被訪問者が外出先にいる場合であって,コンピュータが利用可能な状態であれば,コンピュータから訪問者50に対して応答することができる。例えば,被訪問者がオフィスにいる場合や,コンピュータの設置された図書館やインターネットカフェなどにいる場合など,外出先から訪問者50に対して応答することができる。図9(a)は,コンピュータ510のモニタに訪問者50が映し出された状態を示している。
【0093】
また,被訪問者が外出先にいる場合であって,コンピュータが利用できない場合でも,インターネット400に接続可能な携帯電話などの携帯型端末装置を所有している場合には,これを用いて訪問者50に対して応答することができる。図9(b)は,携帯電話520の画面に訪問者50が映し出された状態を示している。
【0094】
(本実施の形態の効果)
以上説明したように,本実施の形態によれば,室外に設置された子機100と室内に設置された親機200との間で訪問者情報を伝送するプロトコルと,子機100または親機200を制御する制御装置500が接続されるインターネット400のプロトコルを同じインターネットプロトコル(IP)にしている。このため,インターネット400への接続のためにプロトコル変換装置を介する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0095】
そして,子機100と親機200との間で訪問者情報を伝送する情報回線としては,一般の家庭などに配されている電話回線300をそのまま利用することができる。すなわち,子機100と親機200との間を電話回線で接続し,HomePNA技術を適用することにより,ドアホン専用の信号線を敷設する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0096】
また,子機100と親機200との間で訪問者情報を伝送する情報回線に電話回線300をそのまま利用し,HomePNA技術を適用することにより,通信帯域の制限を緩和することができ,高速かつ高度な通信,制御機能などの機能拡張が実現可能である。具体的には,高画質の映像信号や高音質の音声信号による通信が可能であるとともに,制御装置から子機100または親機200を制御するための制御信号を高速に伝送することが可能である。
【0097】
以上,添付図面を参照しながら本発明にかかるドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニットの好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0098】
例えば,上記実施の形態においては,親機200が接続されて,IPで訪問者情報を伝送する情報ネットワークの一例として,インターネット400を例に挙げて説明したが,本発明はこれに限定されない。例えば,情報ネットワークはLANであってもよい。例えば,本発明のドアホンシステムをオフィスビルや二世帯住宅などに適用する場合,そのオフィス内や住宅内においても,情報ネットワークとしてある程度大きな規模でLANが構築される場合がある。本発明をこのようなLANに適用することにより,広いオフィスや住宅内の任意のまたは特定のコンピュータから子機または親機を制御することが可能である。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,室外に設置された子機と室内に設置された親機との間で訪問者情報を伝送するプロトコルと,子機または親機を制御する制御装置が接続される情報ネットワークのプロトコルを同じプロトコルにしている。このため,情報ネットワークへの接続のためにプロトコル変換装置を介する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0100】
より具体的には,子機と親機との間の伝送プロトコルはIPプロトコルであり,情報ネットワークはインターネットである。子機と親機との間で訪問者情報を伝送する情報回線としては,一般の家庭などに配されている電話回線をそのまま利用することができる。すなわち,子機と親機との間を電話回線で接続し,HomePNA技術を適用することにより,ドアホン専用の信号線を敷設する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0101】
また,子機と親機との間で訪問者情報を伝送する情報回線に電話回線をそのまま利用し,HomePNA技術を適用することにより,通信帯域の制限を緩和することができ,高速かつ高度な通信,制御機能などの機能拡張が実現可能である。具体的には,高画質の映像信号や高音質の音声信号による通信が可能であるとともに,制御装置から子機または親機を制御するための制御信号を高速に伝送することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】HomePNA方式で接続サービスが提供された家庭内ネットワークの概略構成を示す説明図である。
【図2】HomePNAの周波数帯域を示す説明図である。
【図3】インターネットマンションの概略構成を示す説明図である。
【図4】ドアホンシステムの概略構成を示す説明図である。
【図5】子機100の概略構成を示す説明図である。
【図6】非接触型カード認証装置112を示す説明図である。
【図7】親機200の概略構成を示す説明図である。
【図8】子機100および親機200の接続を示す説明図である。
【図9】制御装置500を用いて訪問者と対応する場合を示す説明図である。
【符号の説明】
1 家庭内ネットワーク
10 ドアホンシステム
20 インターネットマンション
30 HomePNA機器
100 子機
110 接触型カード認証装置
112 被接触型カード認証装置
114 被接触型カード
200 親機
300 電話回線(情報回線)
400 インターネット(情報ネットワーク)
500 制御装置
510 コンピュータ
520 携帯電話
【発明の属する技術分野】
本発明はドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニットにかかり,特に,既設の電話回線上にIP信号を重畳して送るという確立した技術であるHomePNA技術を利用したドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より,室外に設置され,訪問者が在宅者に対して訪問したことを知らしめるために用いられる子機と,室内に設置され,在宅者が訪問者に応答するために用いられる親機とからなるドアホン装置がある。また近年では,子機に訪問者を撮影するためのカメラなどを内蔵したものもあり,在宅者は室内にいながら訪問者を視覚的に確認することができる。子機で撮影された訪問者の画像データは,同軸ケーブルを通じて親機に転送される。このケースでは,数十m程度の比較的長い距離を伝送しなければならないので,NTSC信号を同軸ケーブルで伝送する方式が簡易的である。
【0003】
NTSC(National Television System Committee)は,日本やアメリカなどで使われているテレビ放送の映像信号の方式である。他の伝送方式には,イギリスや西ヨーロッパの一部,アジアで使用されているPAL(Phase Alternation by Line)や,フランスやロシア,東欧などで使用されているSECAM(Sequential Couleur a Meroire)がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−92221
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来のドアホン装置では,子機で撮影された訪問者の画像データを同軸ケーブルで伝送する方式であるため,通信帯域の限界があった。このため,高画質映像信号の伝送や高音質ディジタル通信などを行うことが不可能であった。また,近年開発された指紋認識機器や虹彩認識機器などのディジタルセキュリティ機器からの出力信号を重畳して送出することも不可能であり,そのような機器を導入する場合には,ドアホンの接続信号線の他に別の通信信号線を敷設する必要があった。
【0006】
また,上記従来のドアホン装置では,家族全員で家を不在にすると不意の訪問者に対する応答ができないため,緊急の連絡ができないなどの不具合がある。この課題を解決するために,近年,携帯電話やオフィスのコンピュータなどを使って,遠隔地からドアホン装置へアクセスする試みがある。しかしながら,上述のドアホン装置における子機と親機との通信は,インターネットで使われているネットワーク層プロトコル(Internet Protocol:IP)技術を利用した通信方式ではないために,携帯電話に接続するためのIP通信網や,オフィスのコンピュータに接続するためのLAN(Local Area Network)等への接続には,プロトコル変換装置を介さねばならず,容易かつ安価に実現することは不可能である。
【0007】
本発明は,従来のドアホン装置が有する上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の主な目的は,システム導入時のコストを削減することができ,高画質の映像信号や高音質の音声信号による通信を行うことの可能な,新規かつ改良されたドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニットを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,ドアホンシステムであって,以下のシステム構成要素を含むシステムが提供される(請求項1)。
・訪問者が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報を所定のプロトコルで送信する子機
・被訪問者が訪問者に応答するために用いられ,子機から送信される訪問者情報を受信する親機
・子機と親機との間で,所定のプロトコルで訪問者情報を伝送する情報回線
・親機が接続され所定のプロトコルで訪問者情報を伝送する情報ネットワーク
・情報ネットワークに接続されて,子機または親機の少なくとも一方を制御する制御装置
【0009】
かかるドアホンシステムによれば,室外に設置された子機と室内に設置された親機との間で訪問者情報を伝送するプロトコルと,子機または親機を制御する制御装置が接続される情報ネットワークのプロトコルを同じプロトコルにしている。このため,情報ネットワークへの接続のためにプロトコル変換装置を介する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0010】
より具体的には,子機と親機との間の伝送プロトコルはインターネットプロトコルであり(請求項2),情報ネットワークはインターネットである(請求項4)。インターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)は,インターネットで使われているネットワーク層プロトコルである。TCP/IPプロトコル・スイートの中心的なプロトコルで,コネクションレス型のパケット交換を行う。
【0011】
子機と親機との間で訪問者情報を伝送する情報回線としては,一般の家庭などに配されている電話回線をそのまま利用することができる。すなわち,子機と親機との間を電話回線で接続し,HomePNA技術を適用することにより,ドアホン専用の信号線を敷設する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0012】
また,子機と親機との間で訪問者情報を伝送する情報回線に電話回線をそのまま利用し,HomePNA技術を適用することにより,通信帯域の制限を緩和することができる。すなわち,HomePNA技術では,電話回線において通常の音声信号や,ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line:非対称式ディジタル加入者線)などのxDSLの周波数帯域とは異なる5.5MHz〜9.5MHzの周波数帯域が用いられる(請求項3)。
【0013】
また,HomePNAでは,一般の電話回線と異なる周波数帯域を使用するので,電話を掛けながら同時にインターネットに接続できる。例えば,ADSLなどのxDSL方式に比べて,高帯域を使用するので,ISDN(Integrated Services Digital Network:総合サービスディジタル通信網)との干渉も起こらず,電話の音声にノイズがまったく発生しない。これにより,高速かつ高度な通信,制御機能などの機能拡張が実現可能である。具体的には,高画質の映像信号や高音質の音声信号による通信が可能であるとともに,制御装置から子機または親機を制御するための制御信号を高速に伝送することが可能である。
【0014】
そしてさらに,親機をインターネットやLAN(請求項5)などの情報ネットワークに接続することにより,インターネットやLANに接続されたコンピュータや携帯型端末装置などの制御装置から子機または親機の制御を実現することが可能となる。
【0015】
また,近年の情報通信技術の進展にともない,小型の携帯型コンピュータや携帯電話からもインターネットに接続することができるようになっている。すなわち,外出先やオフィスのコンピュータなどからインターネットに容易に接続できる環境が整っている。本発明によれば,外出先やオフィスのコンピュータなどからインターネットに接続して,自宅やオフィスなどへの訪問者の対応が可能となる。また,インターネットを利用することで,緊急時などには,遠隔地のセキュリティ関連業者(警備会社のほか警察なども含む)に通報することができ,防犯にも役立つ。
【0016】
また,情報ネットワークは,LANであってもよい。本発明のドアホンシステムがオフィスビルや二世帯住宅などに設置される場合,そのオフィス内や住宅内においても,情報ネットワークとしてLANがある程度大きな規模で構築される場合がある。本発明をこのようなLANに適用することにより,広いオフィスや住宅内の任意のまたは特定のコンピュータから子機または親機を制御することが可能である。
【0017】
上記課題を解決するため,本発明の第2の観点によれば,ドアホン装置であって,訪問者が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報をインターネットプロトコルで送信する子機と,被訪問者が訪問者に応答するために用いられ,子機から送信される訪問者情報を受信する親機とを含むことを特徴とする,ドアホン装置が提供される(請求項6)。
【0018】
かかるドアホン装置によれば,室外に設置された子機と室内に設置された親機との間で訪問者情報を伝送するプロトコルをインターネットプロトコルにしている。このため,インターネットへの接続のためにプロトコル変換装置を介する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0019】
子機と親機との間で訪問者情報を伝送する情報回線としては,一般の家庭などに配されている電話回線をそのまま利用することができる。すなわち,子機と親機との間を電話回線で接続し,HomePNA技術を適用することにより,ドアホン専用の信号線を敷設する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。このようにして,本発明は,ドアホンシステム導入への新たな需要(買い換え需要)を喚起することが可能である。
【0020】
また,HomePNAでは,一般の電話回線と異なる周波数帯域を使用するので,電話を掛けながら同時にインターネットに接続できる。例えば,ADSLなどのxDSL方式に比べて,高帯域を使用するので,ISDNとの干渉も起こらず,電話の音声にノイズがまったく発生しない。これにより,高速かつ高度な通信,制御機能などの機能拡張が実現可能である。具体的には,高画質の映像信号や高音質の音声信号による通信が可能であるとともに,制御装置から子機または親機を制御するための制御信号を高速に伝送することが可能である。
【0021】
また,このドアホン装置を家庭やオフィスに導入する際には,子機および親機の接続は,単にコネクタの差し替え程度の作業であり,誰にでも容易に行うことができる。
【0022】
本発明の第2の観点にかかるドアホン装置において,以下のような応用が可能である。
【0023】
子機は,訪問者情報を記録したカードを認証するカード認証手段を備えることも可能である(請求項7)。セキュリティが要求される施設などにも本発明のドアホン装置を設置することが可能である。ここでカード認証手段としては,情報を磁気テープに記録した磁気カードを認証するタイプや,情報をICに記録したICカードを認証するタイプがある。ICカード認証するタイプとしては,カードをカード認証手段に接触しない非接触型のタイプがある(請求項8)。
【0024】
非接触型ICカードとしては,ソニー株式会社が規格化したFelica(フェリカ)がある。FeliCaは,リーダ/ライタ(読み取り・書き込み装置)にかざすだけでデータの読み取りと書き込みが可能である。また,リーダ/ライタとICカード間の通信に暗号化処理を用いているので,確実なセキュリティを要求される用途に使用可能である。また,ICカードをリーダ/ライタが検出・起動し,相互認証を行い,データの読み書きを行う一連の動作を高速に行えるので,スピーディーな処理が必要な用途に向いている。
【0025】
子機は,バイオメトリック認証手段を備えることも可能である(請求項9)。バイオメトリック認証は,指紋や網膜などの人体の特徴に基づいて個人を認証する技術である。ほかにも使われる人体のデータとして,指紋,声紋,網膜のパターン,虹彩のパターン,手の大きさ,署名するときのペンの速度や筆圧がある。セキュリティが要求される施設などにも本発明のドアホン装置を設置することが可能である。
【0026】
子機は,暗証コード入力手段を備えることも可能である(請求項10)。暗証コードは,例えば,文字,数字,英文字,記号などの組み合わせからなるものとすることができ,暗証コード入力手段としては,例えば,キーボード(テンキー)やタッチパネルなどを採用することができる。
【0027】
子機は,訪問者を撮像する撮像手段を備えることができる(請求項11)。訪問者情報として,訪問者の容姿を被訪問者に伝えることができる。また,訪問者の容姿を映像として親機の側で記録等することができるので,セキュリティの向上を図ることができる。
【0028】
親機は,被訪問者を撮像する撮像手段を備えることができる(請求項12)。被訪問者が訪問者に対する応答の際にも,画像情報を送ることができるので,わざわざ玄関先まで行かなくても済ませることのできる用件が多くなり,被訪問者の手間を削減できる。
【0029】
上記課題を解決するため,本発明の第3の観点によれば,ドアホンユニットであって,訪問者が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報を所定のプロトコルで送信する子機と,被訪問者が訪問者に応答するために用いられ,子機から送信される訪問者情報を受信し,所定のプロトコルで訪問者情報を伝送する情報ネットワークに送信する親機と,情報ネットワークに接続されて,子機または親機の少なくとも一方を制御する携帯型端末装置とを含むことを特徴とする,ドアホンユニットが提供される(請求項13)。
【0030】
かかるドアホンユニットによれば,室外に設置された子機と室内に設置された親機との間で訪問者情報を伝送するプロトコルと,子機または親機を制御する制御装置が接続される情報ネットワークのプロトコルを同じプロトコルにしている。このため,情報ネットワークへの接続のためにプロトコル変換装置を介する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0031】
そしてさらに,子機または親機の少なくとも一方を制御する携帯型端末装置をユニットに一体に含むことにより,外出先などから子機または親機の制御を実現することが可能となる。また,携帯型端末装置と子機または親機との間で,情報の暗号処理などを行うことができるので,セキュリティを高めることができる。
【0032】
本発明の第3の観点にかかるドアホンユニットにおいて,以下のような応用が可能である。
【0033】
子機は,訪問者情報を記録したカードを認証するカード認証手段を備えることも可能である(請求項14)。セキュリティが要求される施設などにも本発明のドアホン装置を設置することが可能である。ここでカード認証手段としては,情報を磁気テープに記録した磁気カードを認証するタイプや,情報をICに記録したICカードを認証するタイプがある。ICカード認証するタイプとしては,カードをカード認証手段に接触しない非接触型のタイプがある(請求項15)。
【0034】
子機は,バイオメトリック認証手段を備えることも可能である(請求項16)。バイオメトリック認証は,指紋や網膜などの人体の特徴に基づいて個人を認証する技術である。ほかにも使われる人体のデータとして,指紋,声紋,網膜のパターン,虹彩のパターン,手の大きさ,署名するときのペンの速度や筆圧がある。セキュリティが要求される施設などにも本発明のドアホン装置を設置することが可能である。
【0035】
子機は,暗証コード入力手段を備えることも可能である(請求項17)。暗証コードは,例えば,文字,数字,英文字,記号などの組み合わせからなるものとすることができ,暗証コード入力手段としては,例えば,キーボード(テンキー)やタッチパネルなどを採用することができる。
【0036】
子機は,訪問者を撮像する撮像手段を備えることができる(請求項18)。訪問者情報として,訪問者の容姿を被訪問者に伝えることができる。また,訪問者の容姿を映像として親機の側で記録等することができるので,セキュリティの向上を図ることができる。
【0037】
親機は,被訪問者を撮像する撮像手段を備えることができる(請求項19)。被訪問者が訪問者に対する応答の際にも,画像情報を送ることができるので,わざわざ玄関先まで行かなくても済ませることのできる用件が多くなり,被訪問者の手間を削減できる。
【0038】
携帯型端末装置は,被訪問者を撮像する撮像手段を備えることも可能である(請求項20)。被訪問者が訪問者に対応するにあたり,被訪問者から映像を送ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照しながら,本発明にかかるドアホンシステムの好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書および図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0040】
本実施の形態にかかるドアホンシステムを説明するにあたり,まず,その前提となる技術である,HomePNA(Home Phoneline Network Alliance)について説明する。
【0041】
(HomePNA)
一般にアナログ電話回線では,電話局と加入者宅の間は直径0.5mm程度の銅線で接続されており,ここにアナログ電気信号を流して通話をしている。しかし音声信号を送るために必要となる周波数帯域は0〜4KHz程度であり,それより上の部分は使われていない。HomePNA(Home Phoneline Networking Alliance)は,この未使用部分を使って高速通信を行うために開発された技術である。家庭内にある既設の電話線を利用してネットワークを構築することで,接続や設定が簡単であるとともに,配線工事やケーブルの費用がかからない。
【0042】
図1は,HomePNA方式で接続サービスが提供された家庭内ネットワークの概略構成を示す説明図である。
HomePNAを使えば,図1の家庭内ネットワーク1のように,1本の電話回線2に電話機3のほか,複数のコンピュータ4,5とプリンタ6を接続することができる。そして,1本の電話回線2で複数のパソコン4,5から同時にファイルや,プリンタ6を共有することが可能である。また,HomePNAと,10BASE−T/100BASE−TXのLANの両方で利用可能なアダプタ(ハイブリッドアダプタ)を使うことにより,通常のネットワークに接続することも可能である。
【0043】
HomePNAの規格の一例としては,例えば,通信速度は1Mbps,通信距離は約150メートル,接続可能な機器は25台である。このように,HomePNAでは家庭内に既に配線された電話線を利用して,各部屋間のネットワークが簡単に構築できる。これにより,家庭でもローコストなLANシステムが使用できる。また,HomePNAの周波数帯域は,5.5MHz〜9.5MHzの高い帯域を使用するため,電話やADSLといった通信サービスと共存できる。
【0044】
図2は,電話回線を利用した各種情報伝送方式の使用周波数帯域を示す説明図である。
▲1▼電話が中継する音声信号の帯域は,0〜3.4kHzである。
▲2▼欧米式ISDN(エコー・キャンセラ方式)の周波数帯域は,0〜80kHzである。
▲3▼NTT方式のISDN(ピンポン伝送方式)の周波数帯域は,0〜320kHzである。
▲4▼ADSLの上りチャンネルの周波数帯域は,80kHz〜200kHzである。▲5▼ADSLの下りチャンネルの周波数帯域は,200kHz〜1MHzである。▲6▼HomePNAの周波数帯域は,5.5MHz〜9.5MHzである。
【0045】
このように,HomePNAの周波数帯域は,5.5MHz〜9.5MHzの高い帯域を使用するため,電話やADSLといった通信サービスと共存できる。例えば,電話を掛けながら同時にインターネットに接続できる。また,ISDNとの干渉も起こらず,電話の音声にノイズがまったく発生しない。
【0046】
(インターネットマンション)
HomePNA方式で提供される接続サービスの一つに,インターネットマンションがある。図3は,インターネットマンションの概略構成を示す説明図である。インターネットマンション20は,図3に示したように,各部屋21,22,23,24(ここでは,4部屋からなるマンションとする)内に上述の家庭内ネットワーク1が構築されている。なお,各部屋のネットワーク構成はそれぞれ違うものであってもよい。各部屋からの電話回線2は,HomePNA機器30に集約される。
【0047】
HomePNA機器30は,電話会社からの電話回線40と各部屋からの電話回線2とを接続するための配線端子盤31と,インターネット50に接続され,リピータ機能あるいはスイッチング機能を有し,各部屋からの電話回線2を集線する集線装置(ハブ)32と,OSI基本参照モデルのネットワーク層でパケット中継処理を行い,LAN同士やLANとWAN(Wide Area Network)を相互に接続するための中継装置(ルータ)33を含んで構成されている。なお,HomePNA機器30は,インターネットマンション20内に設置してもよい。
【0048】
インターネットマンション20は,上述のような構成からなり,高速の常時接続環境が整備されているインターネット対応マンションである。
【0049】
上述のインターネットマンションのように,光ファイバや電話回線,無線を使って定額制でインターネットに常時接続できる接続サービスは,購入希望者や入居者の注目を集めている。単なるインターネット接続機能の提供のみでなく,ネット・スーパーなど生活に身近なサービスの提供といった取り組みも始まっている。このようなインターネットマンションの実現にあたり,上述のHomePNA方式で接続サービスが提供される。
【0050】
以上,図1〜図3を参照しながら,本実施の形態にかかるドアホンシステムの前提となる技術である,HomePNA技術について説明した。次いで,本実施の形態にかかるドアホンシステムについて説明する。図4は,本実施の形態にかかるドアホンシステムの概略構成を示す説明図である。
【0051】
ドアホンシステム10は,図4に示したように,訪問者50が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報を所定のプロトコルで送信する子機100と,被訪問者が訪問者50に応答するために用いられ,子機から送信される訪問者情報を受信する親機200と,子機100と親機200との間で,所定のプロトコルで訪問者情報を伝送する情報回線としての電話回線300と,親機200が接続され所定のプロトコルで訪問者情報を伝送する情報ネットワーク400と,情報ネットワーク400に接続されて,子機100または親機200の少なくとも一方を制御する制御装置500を含んで構成されている。
【0052】
以下に,ドアホンシステム10の各システム構成要素について詳細に説明する。
【0053】
(子機100)
子機100は,家の門や玄関あるいはオフィスの受付などに設置され,訪問者50が訪問を希望する相手(被訪問者)に対して,自分が訪問したことを知らしめるために用いられる機器である。本実施の形態では,子機100が家の玄関に設置される場合について説明するものとし,訪問者50が訪問を希望する相手(被訪問者)を「在宅者」という。
【0054】
図5は,子機100の一例を示す説明図である。
子機100は,図5に示したように,訪問者50の各種情報(訪問者情報)を取得するための手段として,訪問者50を認証する認証装置110と,撮像手段の一例たるCCD/CMOSカメラ120と,集音手段の一例たるマイク130と,呼び出しボタン140を備えている。また,在宅者が訪問者50に対して応答するための手段として,表示手段の一例たるモニタ150と,音声出力手段の一例たるスピーカ160を備えている。また,訪問者50が子機200に近づいたことを検知する検知手段の一例たる人感センサ170を備えている。
【0055】
子機100に搭載されるあるいは接続される認証装置は,訪問者50の正当性を認証するために用いられる。本実施の形態では,認証装置の一例として,接触型カード認証装置110と,非接触型カード認証装置112を例に挙げて説明する。なお,これらを区別する必要がないときには,単に認証装置110という。
【0056】
図5に示した一例では,認証装置の一例たる接触型カード認証装置110を,子機100と一体的に構成している。接触型カード認証装置110は,所定の情報を記録した磁気テープを塗布した磁気カードを読み取るための手段である。接触型カード認証装置110は,磁気カードに付与された情報を,磁気カードに接触しながら順次読み取る。図5に示した一例では,接触型カード認証装置110を子機100と一体的に構成しているが,接触型カード認証装置110を子機100とを別体に構成し,接触型カード認証装置110をケーブルなどを用いて子機100に接続するようにしてもよい。
【0057】
図6は,非接触型カード認証装置112を示す説明図である。
非接触型カード認証装置(リーダー/ライターとも称される)112は,非接触型カード114を認証するための装置である。非接触型カード114は,このカードに記録された情報を,非接触型カード認証装置112に接触することなく送信する機能を有するカードである。情報の記録には例えばICが用いられる,また,非接触型カード114は,情報の送信あるいは受信のためのアンテナを備えている。非接触型カード認証装置112は,上述の接触型カード認証装置110と異なり,非接触型カード114に対する情報の書き込みを行うこともできる。図6に示した一例では,非接触型カード認証装置112を子機100とを別体に構成し,例えばケーブルなどを用いて子機100に接続することができるが,非接触型カード認証装置111を子機100と一体に構成してもよい。
【0058】
上述の非接触型カード114としては,ソニー株式会社が規格化したFelica(フェリカ)がある。FeliCaは,リーダ/ライタ(読み取り・書き込み装置)にかざすだけでデータの読み取りと書き込みが可能である。また,リーダ/ライタとICカード間の通信に暗号化処理を用いているので,確実なセキュリティを要求される用途に使用可能である。また,ICカードをリーダ/ライタが検出・起動し,相互認証を行い,データの読み書きを行う一連の動作を高速に行えるので,スピーディーな処理が必要な用途に向いている。
【0059】
また,認証手段の他の例として,バイオメトリック認証手段がある。バイオメトリック認証手段の一例として,例えば指紋認証装置と虹彩認証装置がある。指紋認証装置は,訪問者50の指紋を読み取ることにより,訪問者50の認証を行う装置である。また,虹彩認証装置は,訪問者50の虹彩を読み取ることにより,訪問者50の認証を行う装置である。このように,指紋や網膜などの人体の特徴に基づいて個人を認証する技術は,バイオメトリック認証技術と称される。ほかにも使われる人体のデータとして,指紋,声紋,網膜のパターン,手の大きさ,署名するときのペンの速度や筆圧がある。
【0060】
また,認証手段の他の例として,暗証コード入力手段がある。暗証コード入力装置は,訪問者50が暗証コードを入力することにより,訪問者50の認証を行うための装置である。具体的には,キーボード(テンキー)やタッチパネルなどを採用することができる。暗証コードは,例えば,文字,数字,英文字,記号などの任意の組み合わせからなるものとすることができる。
【0061】
再び図5を参照しながら,子機100の他の構成要素について説明する。
CCD/CMOSカメラ120,マイク130,および呼び出しボタン140は,訪問者50の各種情報(訪問者情報)を取得するために用いられる。すなわち,CCD/CMOSカメラ120は訪問者50の容姿を撮像するのに用いられる。また,マイク130は,訪問者50が話して名前や訪問目的を伝えたりするのに用いられる。また,呼び出しボタン140は,訪問者50が押すことにより,チャイムやベルなどを発する。マイク130のほかにCCD/CMOSカメラ120を備えたことで,在宅者は訪問者50の様々な情報を得ることができ,わざわざ玄関先まで行かなくても済ますことのできる用件が増大する。なお,子機100には,CCD/CMOSカメラ120,マイク130,または呼び出しボタン140の少なくともいずれかがあればよく,必ずしもすべてが子機100の必須の構成要素ではない。
【0062】
この子機100で得られた訪問者情報は,子機100に搭載されたIP化回路(不図示)によりIPプロトコルに変換されて後述の電話回線300に伝送される。IP化回路はワンチップ化されて子機100の集積回路に搭載される。IP化回路は,上述の認証装置110や,CCD/CMOSカメラ120やマイク130,あるいは呼び出しボタン140により得られた訪問者情報を,IP変換するための回路である。この際,画像情報などデータ量の大きな情報は,データ圧縮処理を行うことも可能である。画像の圧縮処理にはMPEG(Motion Picture Expert Group)変換を行うためのチップを併せて搭載することができる。
【0063】
モニタ150とスピーカ160は,在宅者が訪問者50に対して応答するために用いられる。すなわち,モニタ150は,在宅者の容姿を訪問者50に知らせたり,物や書面を訪問者50に見せたりするのに用いられる。スピーカ160のほかにモニタ150を備えたことで,在宅者がわざわざ玄関先まで行かなくても済ますことのできる用件が増大する。なお,子機100には,モニタ150とスピーカ160は少なくともいずれかがあればよく,必ずしもすべてが子機100の必須の構成要素ではない。
【0064】
人感センサ170は,人感センサ170が設置された子機100の近傍に人(訪問者50)が近づいたことを検知して,所定の信号を送ることができる装置である。この技術自体は既存のもの(例えば,赤外線を利用した装置など)であるので,詳細な説明は省略する。人感センサ170が訪問者50が近づいたことを検知して様々な制御を行うことができる。例えば,通常は子機100の電源をオフしておき,訪問者50が近づいたと人感センサ170が検知して初めて,子機100の電源をオンするように制御することができる。かかる構成によれば,たとえ暗闇であっても子機100の電源がオンすることにより訪問者50に子機100の存在を知らせることができる。また,CCD/CMOSカメラ120やモニタ150など消費電力の大きい装置の電源を常時オンしておく必要がないため,省電力化が図れるとともに,これら装置の寿命を延ばすことができる。
【0065】
以上説明した子機100の様々な機能は,必要に応じて付加および削除することができる。すなわち,子機100を製品化するにあたり,ユーザのニーズに応じて様々な機能を搭載した子機を製品化することができる。このことは,本実施の形態では,子機100がIPで訪問者情報を送信することができ,これを利用した様々な機能が実現可能であることに起因している。
【0066】
上記構成からなる子機100は,訪問者情報を所定のプロトコルで送信する機能を有する。まず訪問者情報について説明し,次いで,訪問者情報を送信するための所定のプロトコルについて説明する。
【0067】
訪問者情報は,訪問者50に関する各種情報である。訪問者情報には,例えば,子機100に内蔵されたCCD/CMOSカメラ120により得られた訪問者50の容姿に関する静止画(画像),動画(映像)などの画像情報や,子機100に内蔵されたマイク130により得られた音声情報や,訪問者50が呼び出しボタン140を押すことにより得られる情報(訪問者50が玄関先にいるかいないかを示す1ビットの情報)などがある。さらには,子機100の認証手段110から得られる情報も訪問者情報に含まれる。例えば,上述の非接触型カード114に記録された各種情報や,暗証コードを入力するシステムの場合の暗証コード(キャラクタ情報)なども訪問者情報に含まれる。
【0068】
子機100は,上記訪問者情報をインターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)で送信する。
【0069】
IPは,インターネットで使われているネットワーク層プロトコルである。TCP/IPプロトコル・スイートの中心的なプロトコルであり,コネクションレス型のパケット交換を行う。現在の標準IPはバージョン4(IPv4)であるが,現在のインターネットのアドレス空間が内包している様々な問題を解決するために,IPv4に代わる次世代プロトコルとして,バージョン6(IPv6)が策定されている。
【0070】
子機100が上記訪問者情報をインターネットプロトコルは,上述のIPv4であってもよく,IPv6であってもよい。IPv4からIPv6への主な変更点は,▲1▼32ビットから128ビットへのアドレス空間の飛躍的な拡大,▲2▼ヘッダ・フォーマットの簡素化,▲3▼経路処理などの高速化,▲4▼機能の拡張性と柔軟性,▲5▼フロー・ラベル機能やセキュリティ機能の導入などである。また,IPv4ではIPで扱うパケットはIPデータグラムと称されているが,IPv6ではIPパケットと称されている。
【0071】
以上,訪問者50が在宅者に対して訪問したことを知らしめるために用いられる子機100について説明した。次いで,親機200について説明する。
【0072】
(親機200)
親機200は,上述の訪問者50に対して応答するために用いられる機器であり,子機100が家の玄関に設置される場合には,親機200は家庭内に設置される。また,子機100がオフィスの受付に設置される場合には,親機200は例えば受付担当者の近くに設置される。本実施の形態では,子機100が家の玄関に設置されることに対応して,親機200が家庭内に設置される場合について説明する。そして,以下の説明においても,親機200を用いて訪問者50に対して応答する者(被訪問者)を「在宅者」という。
【0073】
図7は,親機200の一例を示す説明図である。
親機200は,図7に示したように,訪問者50の各種情報(訪問者情報)を表示するための手段として,表示手段の一例たる液晶パネル210と,音声出力手段の一例たる受話器220とを備えている。また,在宅者が訪問者50に対して応答するための手段として,撮像手段の一例たるCCD/CMOSカメラ230と,集音手段の一例たる受話器220とを備えている。
【0074】
図7に示した親機200は,通常の電話機と同様の形状をしており,訪問者50からの音声を出力するスピーカ部220aと,在宅者が訪問者50に対して応答するためのマイク部220bとを一体化した受話器220として構成している。
【0075】
液晶パネル210と受話器220のスピーカ部220aは,在宅者が訪問者50の各種情報(訪問者情報)を取得するために用いられる。すなわち,液晶パネル210は訪問者50の容姿を表示するのに用いられる。また,受話器220のスピーカ部220aは,訪問者50が名前や訪問目的を伝えたりする音声を聞くのに用いられる。受話器220のスピーカ部220aのほかに液晶パネル210を備えたことで,在宅者は訪問者50の様々な情報を得ることができ,防犯にも役立つ。なお,液晶パネル210または受話器220のスピーカ部220aの少なくともいずれかがあればよく,必ずしもすべてが必須の構成要素ではない。
【0076】
CCD/CMOSカメラ230と受話器220のマイク部220bは,在宅者が訪問者50に対して応答するために用いられる。すなわち,CCD/CMOSカメラ230は,在宅者の容姿を訪問者50に知らせたり,物や書面を訪問者50に見せたりするのに用いられる。また,在宅者は,通常の電話機の場合と同様に,受話器220のマイク部220bを通して訪問者50に対して応答することができる。受話器220のマイク部220bのほかにCCD/CMOSカメラ210を備えたことで,在宅者がわざわざ玄関先まで行かなくても済ますことのできる用件が増大する。なお,CCD/CMOSカメラ210とマイク部220bは少なくともいずれかがあればよく,必ずしもすべてが必須の構成要素ではない。
【0077】
以上説明した親機200の様々な機能は,必要に応じて付加および削除することができる。すなわち,親機200を製品化するにあたり,ユーザのニーズに応じて様々な機能を搭載した子機を製品化することができる。このことは,本実施の形態では,親機200が子機100との間でIPで訪問者情報を送受信することができ,これを利用した様々な機能が実現可能であることに起因している。
【0078】
以上,親機200の構成について説明した。なお,本実施の形態では,受話器に親機200の機能を持たせた場合について説明した。これは,親機200が電話回線300に接続されることから,通常の電話機能と親機200の機能とを一体とすることができるためである。ただし,本発明はこれに限定されない。例えば,インターホンやテレビジョン装置やコンピュータのモニタ装置などに親機200の機能を持たせるようにしてもよい。あるいは,他の機能とは一体化せずに,親機専用の単体装置としてもよい。
【0079】
以上,子機100および親機200について説明した。この子機100および親機200は,それぞれが独立して商取引の対象となるほか,子機100と親機200とを一緒に,ドアホン装置として商取引の対象とすることが可能である。
【0080】
再び図4を参照しながら,上述の子機100と親機200とを接続する情報回線としての電話回線300,および,親機200と後述の制御装置500とを接続する情報ネットワークとしてのインターネット400について説明する。
【0081】
(電話回線300)
電話回線300は,子機100と親機200との間で,上述のように,IPで訪問者情報を伝送する情報回線として機能する。本実施の形態では,上述したように,電話回線300を利用したHomePNAネットワークが構築されているものとする。すなわち,電話回線300における上記訪問者情報の伝送は,図2に示したように,5.5MHz〜9.5MHzの周波数帯域が用いられる。
【0082】
(インターネット400)
インターネット400は,親機200が接続され,IPで訪問者情報を伝送する情報ネットワークとして機能する。インターネット400は,多数の情報ネットワークを相互に接続することによって,世界中に広がったネットワーク環境である。インターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)は,インターネット400で使われているネットワーク層プロトコルである。TCP/IPプロトコル・スイートの中心的なプロトコルで,コネクションレス型のパケット交換を行う。インターネット400上では,インターネットプロトコル(IP)により,電子メールのやり取りのほか,WWW(World Wide Web)によるウェブページの公開や,ニュースグループによる情報交換などが可能である。
【0083】
次いで,インターネット400に接続される制御装置500について説明する。
【0084】
制御装置500は,情報ネットワークであるインターネット400に接続されて,子機100または親機200の少なくとも一方を制御する機能を有するものである。本実施の形態では,制御装置500の一例として,コンピュータ510と,携帯電話520を例に挙げて説明する。なお,コンピュータ510と携帯電話520を区別する必要がないときには,単に制御装置500という。
【0085】
コンピュータ510は,デスクトップ型のものでもノート型(ラップトップ型)のものでもよく,あるいはパーム型のPDA(Personal Digital Assistant)と称されるものであってもよい。コンピュータ510には,インターネット400に接続してHTTP(HyperText Transfer Protocol)ファイルを閲覧するためのソフト(ブラウザソフト)が組み込まれている。そして,ブラウザソフトには,子機100または親機200を制御するためのプラグインソフトが追加されている。このプラグインソフトによって,ユーザは子機100または親機200を制御することができる。
【0086】
コンピュータ510には,子機100または親機200から伝送される画像を記録するための記録手段を備えることができる。被訪問者はコンピュータ510の記録手段に訪問者情報を記録することができる。これにより,被訪問者が外出先で訪問者に対して応答できない場合であっても,訪問者情報を記録しておくことができ,これを用いて後に訪問者に連絡を取ることもできる。また,訪問者情報を残しておけることで防犯にも役立つ。
【0087】
携帯電話520は,少なくともインターネット400を介して画像の受信を行うことができる受信機能と,画像を表示可能な表示機能と,表示部に対する所定の操作を行うための操作部を備えている。その他の機能,例えば音声通話機能や音声や画像の記録機能などについてはどのようなものであってもよい。携帯電話520にも,上述のコンピュータ510に組み込まれるようなプラグインソフトが組み込まれており,このプラグインソフトによって,被訪問者は子機100または親機200を制御することができる。また,上述のコンピュータ510と同様に,訪問者情報を記録するための記録手段を備えることも可能である。
【0088】
この携帯電話520を一例とする携帯型端末装置は,独立して商取引の対象となるほか,上述の子機100および親機200を一緒に,ドアホンユニットとして商取引の対象とすることが可能である。
【0089】
以上,本実施の形態にかかるドアホンシステム10のシステム概略構成について説明した。次いで,ドアホンシステム10を用いた家庭内ネットワークの構築について説明する。
【0090】
対比説明のために再び図1を参照すると,図1の家庭内ネットワーク1には,1本の電話回線2に電話機3のほか,複数のコンピュータ4,5とプリンタ6が接続されている。そして,1本の電話回線2で複数のパソコン4,5から同時にファイルや,プリンタ6が共有されている。このような家庭内ネットワークに,本実施の形態にかかる子機100と親機200を以下のように接続する。
【0091】
図8は,HomePNA技術を用いた家庭内ネットワークに,本実施の形態にかかる子機100と親機200が接続された状態を示す説明図である。
図8の家庭内ネットワーク2では,電話回線2に子機100が接続されて,玄関先まで延長されている。また,通常の電話機3に代えて,親機200が接続される。子機100および親機200の接続は,単にコネクタの差し替え程度の作業であり,家庭内において容易に行うことができる。
【0092】
次いで,外出先から訪問者50に対して応答する場合について説明する。
被訪問者が外出先にいる場合であって,コンピュータが利用可能な状態であれば,コンピュータから訪問者50に対して応答することができる。例えば,被訪問者がオフィスにいる場合や,コンピュータの設置された図書館やインターネットカフェなどにいる場合など,外出先から訪問者50に対して応答することができる。図9(a)は,コンピュータ510のモニタに訪問者50が映し出された状態を示している。
【0093】
また,被訪問者が外出先にいる場合であって,コンピュータが利用できない場合でも,インターネット400に接続可能な携帯電話などの携帯型端末装置を所有している場合には,これを用いて訪問者50に対して応答することができる。図9(b)は,携帯電話520の画面に訪問者50が映し出された状態を示している。
【0094】
(本実施の形態の効果)
以上説明したように,本実施の形態によれば,室外に設置された子機100と室内に設置された親機200との間で訪問者情報を伝送するプロトコルと,子機100または親機200を制御する制御装置500が接続されるインターネット400のプロトコルを同じインターネットプロトコル(IP)にしている。このため,インターネット400への接続のためにプロトコル変換装置を介する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0095】
そして,子機100と親機200との間で訪問者情報を伝送する情報回線としては,一般の家庭などに配されている電話回線300をそのまま利用することができる。すなわち,子機100と親機200との間を電話回線で接続し,HomePNA技術を適用することにより,ドアホン専用の信号線を敷設する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0096】
また,子機100と親機200との間で訪問者情報を伝送する情報回線に電話回線300をそのまま利用し,HomePNA技術を適用することにより,通信帯域の制限を緩和することができ,高速かつ高度な通信,制御機能などの機能拡張が実現可能である。具体的には,高画質の映像信号や高音質の音声信号による通信が可能であるとともに,制御装置から子機100または親機200を制御するための制御信号を高速に伝送することが可能である。
【0097】
以上,添付図面を参照しながら本発明にかかるドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニットの好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0098】
例えば,上記実施の形態においては,親機200が接続されて,IPで訪問者情報を伝送する情報ネットワークの一例として,インターネット400を例に挙げて説明したが,本発明はこれに限定されない。例えば,情報ネットワークはLANであってもよい。例えば,本発明のドアホンシステムをオフィスビルや二世帯住宅などに適用する場合,そのオフィス内や住宅内においても,情報ネットワークとしてある程度大きな規模でLANが構築される場合がある。本発明をこのようなLANに適用することにより,広いオフィスや住宅内の任意のまたは特定のコンピュータから子機または親機を制御することが可能である。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,室外に設置された子機と室内に設置された親機との間で訪問者情報を伝送するプロトコルと,子機または親機を制御する制御装置が接続される情報ネットワークのプロトコルを同じプロトコルにしている。このため,情報ネットワークへの接続のためにプロトコル変換装置を介する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0100】
より具体的には,子機と親機との間の伝送プロトコルはIPプロトコルであり,情報ネットワークはインターネットである。子機と親機との間で訪問者情報を伝送する情報回線としては,一般の家庭などに配されている電話回線をそのまま利用することができる。すなわち,子機と親機との間を電話回線で接続し,HomePNA技術を適用することにより,ドアホン専用の信号線を敷設する必要がなくなり,システム導入時のコストを下げることができる。
【0101】
また,子機と親機との間で訪問者情報を伝送する情報回線に電話回線をそのまま利用し,HomePNA技術を適用することにより,通信帯域の制限を緩和することができ,高速かつ高度な通信,制御機能などの機能拡張が実現可能である。具体的には,高画質の映像信号や高音質の音声信号による通信が可能であるとともに,制御装置から子機または親機を制御するための制御信号を高速に伝送することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】HomePNA方式で接続サービスが提供された家庭内ネットワークの概略構成を示す説明図である。
【図2】HomePNAの周波数帯域を示す説明図である。
【図3】インターネットマンションの概略構成を示す説明図である。
【図4】ドアホンシステムの概略構成を示す説明図である。
【図5】子機100の概略構成を示す説明図である。
【図6】非接触型カード認証装置112を示す説明図である。
【図7】親機200の概略構成を示す説明図である。
【図8】子機100および親機200の接続を示す説明図である。
【図9】制御装置500を用いて訪問者と対応する場合を示す説明図である。
【符号の説明】
1 家庭内ネットワーク
10 ドアホンシステム
20 インターネットマンション
30 HomePNA機器
100 子機
110 接触型カード認証装置
112 被接触型カード認証装置
114 被接触型カード
200 親機
300 電話回線(情報回線)
400 インターネット(情報ネットワーク)
500 制御装置
510 コンピュータ
520 携帯電話
Claims (20)
- ドアホンシステムであって,
訪問者が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報を所定のプロトコルで送信する子機と,
前記被訪問者が前記訪問者に応答するために用いられ,前記子機から送信される前記訪問者情報を受信する親機と,
前記子機と前記親機との間で,前記所定のプロトコルで前記訪問者情報を伝送する情報回線と,
前記親機が接続され前記所定のプロトコルで前記訪問者情報を伝送する情報ネットワークと,
前記情報ネットワークに接続されて,前記子機または前記親機の少なくとも一方を制御する制御装置と,
を含んで構成されることを特徴とする,ドアホンシステム。 - 前記所定のプロトコルはインターネットプロトコルであることを特徴とする,請求項1に記載のドアホンシステム。
- 前記情報回線における前記訪問者情報の伝送は,5.5MHz〜9.5MHzの周波数帯域が用いられることを特徴とする,
- 前記情報ネットワークは,インターネットであることを特徴とする,請求項1に記載のドアホンシステム。
- 前記情報ネットワークは,LANであることを特徴とする,請求項1に記載のドアホンシステム。
- ドアホン装置であって,
訪問者が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報をインターネットプロトコルで送信する子機と,
前記被訪問者が前記訪問者に応答するために用いられ,前記子機から送信される前記訪問者情報を受信する親機と,
を含むことを特徴とする,ドアホン装置。 - 前記子機は,前記訪問者情報を記録したカードを認証するカード認証手段を備えたことを特徴とする,請求項6に記載のドアホン装置。
- 前記カード認証手段は,
ICに記録された前記訪問者情報を前記子機に接触することなく送信する機能を有する非接触型ICカードを認証することを特徴とする,請求項7に記載のドアホン装置。 - 前記子機は,バイオメトリック認証手段を備えたことを特徴とする,請求項6に記載のドアホン装置。
- 前記子機は,暗証コード入力手段を備えたことを特徴とする,請求項6に記載のドアホン装置。
- 前記子機は,前記訪問者を撮像する撮像手段を備えたことを特徴とする,請求項6に記載のドアホン装置。
- 前記親機は,前記被訪問者を撮像する撮像手段を備えたことを特徴とする,請求項6に記載のドアホン装置。
- ドアホンユニットであって,
訪問者が被訪問者に対して訪問したことを知らしめるために用いられ,訪問者情報を所定のプロトコルで送信する子機と,
前記被訪問者が前記訪問者に応答するために用いられ,前記子機から送信される前記訪問者情報を受信し,前記所定のプロトコルで前記訪問者情報を伝送する情報ネットワークに送信する親機と,
前記情報ネットワークに接続されて,前記子機または前記親機の少なくとも一方を制御する携帯型端末装置と,
を含むことを特徴とする,ドアホンユニット。 - 前記子機は,前記訪問者情報を記録したカードを認証するカード認証手段を備えたことを特徴とする,請求項13に記載のドアホンユニット。
- 前記カード認証手段は,
ICに記録された前記訪問者情報を前記子機に接触することなく送信する機能を有する非接触型ICカードを認証することを特徴とする,請求項13に記載のドアホンユニット。 - 前記子機は,バイオメトリック認証手段を備えたことを特徴とする,請求項13に記載のドアホンユニット。
- 前記子機は,暗証コード入力手段を備えたことを特徴とする,請求項13に記載のドアホンユニット。
- 前記子機は,前記訪問者を撮像する撮像手段を備えたことを特徴とする,請求項13に記載のドアホンユニット。
- 前記親機は,前記被訪問者を撮像する撮像手段を備えたことを特徴とする,請求項13に記載のドアホンユニット。
- 前記携帯型端末装置は,前記被訪問者を撮像する撮像手段を備えたことを特徴とする,請求項13に記載のドアホンユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003101749A JP2004312263A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | ドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003101749A JP2004312263A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | ドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004312263A true JP2004312263A (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=33465437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003101749A Withdrawn JP2004312263A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | ドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004312263A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006270853A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Matsushita Electric Works Ltd | 無線対応型インターホンシステム |
JP2007013287A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Canon Inc | 撮像装置 |
JP2007274177A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Aiphone Co Ltd | インターホンシステム |
GB2485413A (en) * | 2010-11-15 | 2012-05-16 | Christos Savva | Communication device for requesting access to premises |
WO2014024362A1 (ja) * | 2012-08-06 | 2014-02-13 | 株式会社ニコン | 電子機器、方法およびプログラム |
JP2015056853A (ja) * | 2013-09-13 | 2015-03-23 | パナソニック株式会社 | 共同玄関機 |
RU2609141C1 (ru) * | 2015-12-17 | 2017-01-30 | Алексей Вячеславович Нечаев | Устройство для подключения вызывной панели домофонной сети к сетям операторов связи услуг доступа в сеть интернет |
-
2003
- 2003-04-04 JP JP2003101749A patent/JP2004312263A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006270853A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Matsushita Electric Works Ltd | 無線対応型インターホンシステム |
JP2007013287A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Canon Inc | 撮像装置 |
US8269846B2 (en) | 2005-06-28 | 2012-09-18 | Canon Kabushiki Kaisha | Imaging apparatus and control method configured to authenticate a user |
JP2007274177A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Aiphone Co Ltd | インターホンシステム |
GB2485413A (en) * | 2010-11-15 | 2012-05-16 | Christos Savva | Communication device for requesting access to premises |
WO2014024362A1 (ja) * | 2012-08-06 | 2014-02-13 | 株式会社ニコン | 電子機器、方法およびプログラム |
JP2015056853A (ja) * | 2013-09-13 | 2015-03-23 | パナソニック株式会社 | 共同玄関機 |
RU2609141C1 (ru) * | 2015-12-17 | 2017-01-30 | Алексей Вячеславович Нечаев | Устройство для подключения вызывной панели домофонной сети к сетям операторов связи услуг доступа в сеть интернет |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20040170262A1 (en) | Network system, server apparatus, and communication method | |
JP2004104788A (ja) | 通信装置、通信システム、無線通信ネットワーク形成方法 | |
JP2002033839A (ja) | ドアホンによるセキュリティシステム及びサービス提供方法 | |
US20080069326A1 (en) | Method of integrating an intercom system and a mobile communication device | |
JP2008295020A (ja) | ホームセキュリティシステム及びその制御方法。 | |
TW516321B (en) | Video transceiver, method of providing remote video surveillance, and method of providing electronic commerce | |
JP2004312263A (ja) | ドアホンシステム,ドアホン装置,およびドアホンユニット | |
JP4945356B2 (ja) | 電気錠システム | |
JP4260591B2 (ja) | 端末装置、宅内制御装置、及び、来訪通知システム | |
JP2017192034A (ja) | インターホンシステム、このインターホンシステム用のインターホン及びサーバ装置 | |
US7814212B1 (en) | Data delivery system using local and remote communications | |
JP2019193095A (ja) | インターホンシステム | |
CN108616873A (zh) | 数据传输、信息发送方法、装置、移动设备及存储介质 | |
JP2004260735A (ja) | インターホン装置 | |
JP3974350B2 (ja) | 情報発行方法及び通信システム | |
JP2004056370A (ja) | インターフォンシステムおよび情報提供方法 | |
JP2007043593A (ja) | 携帯電話システム及び携帯電話通信方法 | |
WO2023127180A1 (ja) | 端末装置を用いたコミュニケーションのためのシステム | |
JP2011015019A (ja) | 電子機器および撮像装置 | |
JP2003023441A (ja) | ホームセキュリティシステム | |
JP6967740B2 (ja) | 通知システム及び通知プログラム | |
JP7297462B2 (ja) | 来訪者対応システム | |
TWI248724B (en) | Media center | |
JP2006254394A (ja) | インターネット・インターホン | |
TWI261454B (en) | Long distance gate security audio/video communication method using mobile communication device |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060606 |