JP2004311482A - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1に、有機溶媒に、第4級アンモニウムカチオンとカルボン酸アニオンからなる電解質塩を溶解せしめた電解液であって、該有機溶媒の加水分解物の電解液の重量に基づいた合計重量含有率が2%以下である電解コンデンサ用電解液であり、第2に、有機溶媒に第4級アンモニウムカチオンとカルボン酸アニオンからなる電解質塩を溶解せしめた電解液であって、該第4級アンモニウムカチオンに相当する第3級アミン及び第3級アンモニウム塩の電解液の重量に基づいた合計重量含有率が1%以下である電解コンデンサ用電解液であり、第3に、カルボン酸アニオンと第4級アンモニウムカチオンからなる電解質塩を、有機溶媒に溶解せしめた電解液であって、該カルボン酸アニオン由来のエステルの電解液の重量に基づいた合計重量含有率が2%以下である電解コンデンサ用電解液である。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解コンデンサに使用する電解液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電解コンデンサの低インピーダンス化を目的として、高電導度の電解液が要望されている。これに対して従来は、芳香族カルボン酸の4級アンモニウム塩を溶質とする電解液(例えば、特許文献1参照。)、マレイン酸の4級アンモニウム塩、シトラコン酸の4級アンモニウム塩を溶質とする電解液(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
【特許文献1】
特公平3−8092号公報(第1頁)
【特許文献2】
特公平3−6646号公報(第1頁)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの電解液は、しばしばその電導度が不十分であった。本発明の目的は、高電導度の電解コンデンサ用電解液を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、この原因は電解液中に不純物、すなわち▲1▼溶媒由来の不純物である溶媒の加水分解物質、▲2▼電解質のカチオン成分由来の不純物である第3級アミンおよび第3級アンモニウム塩、▲3▼電解質のアニオン成分由来の不純物であるエステルのいずれか、が含まれているためであり、この量を低減することにより電導度が高くできることを見いだした。
すなわち、本発明は、第1に、γ−ブチロラクトン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、および2−ピロリジノンからなる群より選ばれる少なくとも1種である有機溶媒(B)に、第4級アンモニウムカチオン(a1)とカルボン酸アニオン(a2)からなる電解質塩(A)を溶解せしめた電解液であって、下記一般式(1)、(2)、および(3)で示される有機溶媒の加水分解物(C)の電解液の重量に基づいた合計重量含有率が2%以下であることを特徴とする電解コンデンサ用電解液であり、
第2に、有機溶媒(E)に第4級アンモニウムカチオン(g1)とカルボン酸アニオン(g2)からなる電解質塩(G)を溶解せしめた電解液であって、該第4級アンモニウムカチオン(g1)に相当する第3級アミン(j1)及び第3級アンモニウム塩(j2)の電解液の重量に基づいた合計重量含有率が1%以下であることを特徴とする電解コンデンサ用電解液であり、
第3に、フタル酸アニオン、マレイン酸アニオンおよびシトラコン酸アニオンからなる群より選ばれる少なくとも1種のカルボン酸アニオン(m2)と第4級アンモニウムカチオン(m1)からなる電解質塩(M)を有機溶媒(L)に溶解せしめた電解液であって、下記一般式(4)、(5)および(6)で示されるエステル(N)の電解液の重量に基づいた合計重量含有率が2%以下であることを特徴とする電解コンデンサ用電解液である。
【0005】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0006】
【発明の実施の形態】
まず、第1の発明について説明する。
本発明に係わる電解液の溶媒由来の不純物である溶媒の加水分解物質(C)の電解液の重量に基づく合計含有量は、通常2重量%以下である。2重量%を超える該加水分解物質が含まれている場合は、電導度が低下する。電解液中の該加水分解物質の含有量は、好ましくは1重量%以下、さらに好ましくは0.5重量%以下である。
(C)としては、溶媒にγ−ブチロラクトンを用いた場合には上記一般式(1)で示される物質ヒドロキシ酪酸[以下(C1)と記載]、溶媒に3−メチル−2−オキサゾリジノンを用いた場合には上記一般式(2)で示される物質N−ヒドロキシエチル−N−メチルカルバミド酸[以下(C2)と記載]および溶媒に2−ピロリジノンを用いた場合には上記一般式(3)で示される物質4−アミノブタン酸[以下(C3)と記載]が挙げられる。
【0007】
本発明の電解液に使用される溶媒(B)はγ−ブチロラクトン、3−メチル−2−オキサゾリジノンおよび2−ピロリジノンからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、これらの溶媒を使用した電解液は電導度が高く、溶媒の蒸発揮散によって引き起こされる電解液のドライアップを抑制でき、かつ使用温度範囲が広いため好んで使用される。これらの溶媒は、各々エステル結合、ウレタン結合、およびアミド結合を有するため水分の存在下で熱履歴を受けた場合、加水分解され上記で示した加水分解物(C)が生成する。従ってこれらの溶媒を主成分とし溶質を溶解してなる電解液にも(C)が含まれることになる。
【0008】
本発明で規定される加水分解物(C)の含量は、例えば核磁気共鳴吸収分析(1H−NMR)で定量することができる。1H等磁気モーメントを有する原子核は、磁場の中に入れ、適当な周波数の電磁場を与えると核磁気共鳴を起こし、その電磁エネルギーを吸収する。観測される核磁気共鳴吸収の化学シフトの位置、共鳴吸収の強さから構造および定量的な知見を得ることができる。
【0009】
加水分解物(C)の内、上記一般式(1)で示されるものは、電解液を重DMSOで希釈して核磁気共鳴吸収分析装置を使用して300MHzで1H−NMR分析を実施した時、〜3.5ppm〜の位置に2プロトン分の特徴的なピークが現れる。上記一般式(2)で示されるものは、同様にして1H−NMR分析を実施した時、〜3.8ppm〜の位置に2プロトン分の特徴的なピークが現れる。上記一般式(3)で示されるものは、同様にして1H−NMR分析を実施した時、〜2.7ppm〜の位置に2プロトン分の特徴的なピークが現れる。電解液中に既知量の標準物質を添加し、標準物質の1H−NMRピーク積分比と上記一般式(1)、(2)、(3)の1H−NMRピーク積分比を比較することで上記一般式(1)、(2)、(3)の含有量を定量することができる。標準物質としては、クロロホルム、ベンゼン等が挙げられ、好ましくはクロロホルムである。
【0010】
電解液中の(C)の含有量を2重量%以下に低減する方法としては、例えば▲1▼シリカゲル、活性炭、活性アルミナ、特殊なモレキュラーシーブス等で(C)を吸着処理する方法、▲2▼電解液を加熱下、減圧脱水することで加水分解の要因となる水分を0.2重量%以下とする方法。▲3▼電解液の酸/塩基バランスを調整する方法が挙げられる。(C)は特に塩基性領域でその生成が促進されるため、電解質塩(A)を形成する第4級アンモニウムカチオン(a1)とカルボン酸アニオン(b1)のmol比率を1:1〜1:1.05、好ましくは1:1〜1:1.02とし電解液を中性から弱酸性とすることでその生成を抑制する事ができる。▲1▼の方法において吸着処理により加水分解物(C)をどこまで低減させ得るかは、用いる吸着剤の種類および処理条件に依存する。▲2▼の方法においては、他の不純物の副生をおさえるため、温度、減圧度などの設定条件が重要となる。▲3▼の方法は他の不純物の副生および混入の可能性がないことから好ましい。▲1▼、▲2▼、▲3▼の方法はそれぞれ単独で行っても良いし、組み合わせて行っても良い。
【0011】
本発明に用いられる第4級アンモニウムカチオン(a1)としては、例えば下記のものが挙げられる。
【0012】
▲1▼脂肪族第4級アンモニウム
テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等
▲2▼脂環式第4級アンモニウム
N,N−ジメチルピロリジニウム、N,N−ジエチルピロリジニウム、N−メチル−N−エチルピロリジニウム、N,N−ジメチルピペリジニウム、N,N−ジエチルピペリジニウム等N−メチルピリジニウム、N−エチルピリジニウム等
▲3▼芳香族第4級アンモニウム
N−メチルピリジニウム、N−エチルピリジニウム等
【0013】
本発明に用いられるカルボン酸アニオン(a2)にプロトンが付加したカルボン酸(a2’)としては、例えば下記のものが挙げられる。
【0014】
モノカルボン酸{C1〜30の脂肪族モノカルボン酸[飽和モノカルボン酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ベラルゴン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸など)および不飽和モノカルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸など)]および芳香族モノカルボン酸[安息香酸、ケイ皮酸、ナフトエ酸など]}およびポリカルボン酸(2〜4価のポリカルボン酸){脂肪族ポリカルボン酸[飽和ポリカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸など);不飽和ポリカルボン酸(マレイン酸、シトラコン酸、フマール酸、イタコン酸など)];芳香族ポリカルボン酸[フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸など];脂肪族オキシカルボン酸[グリコール酸、乳酸、酒石酸など];芳香族オキシカルボン酸[サリチル酸、マンデル酸など];S含有ポリカルボン酸[チオジプロピオン酸]およびその他のポリカルボン酸[シクロブテン−1,2−ジカルボン酸、シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸、フラン−2,3−ジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプタ−2−エン−2,3−ジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプタ−2,5−ジエン−2,3−ジカルボン酸]など}
これらのうち好ましいのは、比電導度が高く、溶媒溶解性に優れるマレイン酸、シトラコン酸、また、比電導度が高く熱的に安定な芳香族モノカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸、芳香族オキシカルボン酸である。
【0015】
本発明の電解質塩(A)としては、例えば、以下のものが挙げられる。
フタル酸モノテトラメチルアンモニウム、マレイン酸モノテトラメチルアンモニウム、シトラコン酸モノテトラメチルアンモニウム、フタル酸モノエチルトリメチルアンモニウム、マレイン酸モノエチルトリメチルアンモニウム、シトラコン酸モノエチルトリメチルアンモニウム、フタル酸モノN,N−ジメチルピロリジニウム、マレイン酸モノN,N−ジメチルピロリジニウム、シトラコン酸モノN,N−ジメチルピロリジニウム、フタル酸モノN,N−ジエチルピロリジニウム、マレイン酸モノN,N−ジエチルピロリジニウム、シトラコン酸モノN,N−ジエチルピロリジニウム、フタル酸モノN−メチルピリジニウム、マレイン酸モノN−メチルピリジニウム、シトラコン酸モノN−メチルピリジニウム等。
【0016】
本発明の電解液における電解質塩(A)の含量は、電気電導度の観点から、電解液の重量に基づいて好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上であり、電解液溶媒への溶解度の観点から好ましくは70重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。
【0017】
本発明の電解液には必要により、副溶媒(B’)として、例えば以下の群から選ばれる1種以上の溶媒を添加することができる。副溶媒(B’)の添加量は電解液合計重量に対して0重量%以上50重量%以下である。
【0018】
▲1▼アルコール類;
1価アルコール;炭素数1〜6の1価アルコール(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコールなど)、炭素数7以上の1価アルコール(ベンジルアルコール、オクタノールなど)、
2価アルコール;炭素数1〜6の2価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコールなど)、炭素数7以上の2価アルコール(オクチレングリコールなど)、
3価アルコール;炭素数1〜6の3価アルコール(グリセリンなど)、
4価から6価またはそれ以上のアルコール;炭素数1〜6の4価から6価またはそれ以上のアルコール(ヘキシトールなど)、
▲2▼エーテル類;
モノエーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフランなど)、ジエーテル(エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなど)など。
▲3▼アミド類;
ホルムアミド類(N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなど)、アセトアミド類(N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなど)、プロピオンアミド類(N,N−ジメチルプロピオンアミド、ヘキサメチルホスホリルアミドなど)、オキサゾリジノン類(3,5−ジメチル−2−オキサゾリジノンなど)。
▲4▼ラクトン類;
α−アセチル−γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンなど。
▲5▼ニトリル類;
アセトニトリル、アクリロニトリルなど。
▲6▼カーボネート類;
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなど。
▲7▼その他の有機極性溶剤;
N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、など。
上記のうち、好ましものはスルホラン、エチレングリコールである。
【0019】
本発明の電解液には必要により、電解液に通常用いられる種々の添加剤(D)を添加することができる。該添加剤(D)としては、例えばリン酸誘導体(例えば、リン酸、リン酸エステルなど)、ホウ酸誘導体(例えば、ホウ酸、ホウ酸と多糖類〔マンニット、ソルビットなど〕との錯化合物、ホウ酸と多価アルコール〔エチレングリコール、グリセリンなど〕との錯化合物など)、ニトロ化合物(例えば、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、o−ニトロフェノール、p−ニトロフェノールなど)などを挙げることができる。(D)の合計添加量は、電解液合計重量に対して10重量%以下が好ましい。
【0020】
次に、第2の発明について説明する。
本発明に係わる電解液の電解質のカチオン成分由来の不純物である第3級アミン(j1)および第3級アンモニウム塩(j2)の電解液の重量に基づいた合計含有量は1重量%以下である。1重量%を超える(j1)および(j2)が含まれている場合は、電導度が低下する。(j1)および(j2)の含有量は、好ましくは0.5重量%以下、さらに好ましくは0.2重量%以下である。
【0021】
(j1)および(j2)としては、例えば以下のものが挙げられる。
▲1▼脂肪族第3級アミンおよび3級アンモニウム塩
脂肪族第3級アミン:トリメチルアミン、エチルジメチルアミン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミン、、トリ−n−プロピルアミン、トリブチルアミン、ジエチル−i−プロピルアミン等
脂肪族第3級アンモニウム塩:フタル酸モノトリメチルアンモニウム、マレイン酸モノトリメチルアンモニウム、シトラコン酸モノトリメチルアンモニウム、マレイン酸モノエチルジメチルアンモニウム、フタル酸モノエチルジメチルアンモニウム、シトラコン酸モノエチルジメチルアンモニウム、シトラコン酸モノメチルジエチルアンモニウム、フタル酸モノメチルジエチルアンモニウム、マレイン酸モノメチルジエチルアンモニウム、フタル酸モノトリエチルアンモニウム、マレイン酸モノトリエチルアンモニウム、シトラコン酸モノトリエチルアンモニウム、フタル酸モノトリ−n−プロピルアンモニウム、マレイン酸モノトリ−n−プロピルアンモニウム、シトラコン酸モノトリ−n−プロピルアンモニウム、フタル酸モノトリブチルアンモニウム、マレイン酸モノトリブチルアンモニウム、シトラコン酸モノトリブチルアンモニウム、フタル酸モノジエチル−i−プロピルアンモニウム、マレイン酸モノジエチル−i−プロピルアンモニウム、シトラコン酸モノジエチル−i−プロピルアンモニウム等
▲2▼脂環式第3級アミンおよび第3級アンモニウム塩
脂環式第3級アミン:N−メチルピロリジン、N−エチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン等。
脂環式第3級アンモニウム塩:フタル酸モノN−メチルピロリジニウム、マレイン酸モノN−メチルピロリジニウム、シトラコン酸モノN−メチルピロリジニウム、フタル酸モノN−エチルピロリジニウム、マレイン酸モノN−エチルピロリジニウム、シトラコン酸モノN−エチルピロリジニウム、フタル酸モノN−メチルピペリジニウム、マレイン酸モノN−メチルピペリジニウム、シトラコン酸モノN−メチルピペリジニウム、フタル酸モノN−エチルピペリジニウム、マレイン酸モノN−エチルピペリジニウム、シトラコン酸モノN−エチルピペリジニウム等。
▲3▼芳香族第3級アミンおよび3級アンモニウム塩
芳香族第3級アミン:ピリジン等。
芳香族第3級アンモニウム塩:フタル酸モノピリジニウム、マレイン酸モノピリジニウム、シトラコン酸モノピリジニウム等。
【0022】
本発明で規定される(j1)および(j2)の合計含有量は、例えば液体クロマトグラフで定量することができる。予め、既知濃度の(j1)および(j2)の移動相溶液で液体クロマトグラフ測定を行い検量線を作成した後、内部標準法で定法に従い定量する。
【0023】
本発明の電解質塩(G)である第4級アンモニウム塩の代表的な製造方法としては、有機溶媒中で(j1)に炭酸ジエステルを反応させ4級化した後、酸を反応させ、しかる後に脱炭酸、脱溶媒する方法等が知られている。(j1)の4級化が不十分であると電解液中に(j1)および(j2)が混入することとなる。
【0024】
電解液中の(j1)および(j2)を低減させるためには、例えば、▲1▼炭酸ジエステルによる第3級アミンの4級化反応の際にその転化率を極力あげる方法、▲2▼第4級アンモニウム塩を減圧下で加熱することにより残留した第3級アミンを留挙する方法、▲3▼第4級アンモニウム塩を再結晶することにより第3級アンモニウム塩を除去する方法等が挙げられる。▲1▼の方法において転化率を極力完全に行うためには原料モル比、溶媒、温度、圧力、時間等の反応条件の設定が重要となる。また、転化の進行は液体クロマトグラフで反応追跡を行うことによって確認することができる。▲2▼の方法においては、他の不純物の副生をおさえるため、温度、減圧度等の設定条件が重要となる。▲3▼の方法においては再結晶を行う際には、再結晶に使用する溶媒の種類、量、晶析温度、回数等の条件が重要となる。▲1▼、▲2▼、▲3▼の方法はそれぞれ単独で行っても良いし、組み合わせて行っても良い。
【0025】本発明の電解質塩(G)としては、例えば、上記で挙げた電解質塩(A)が挙げられる。
【0026】
本発明に用いられる有機溶媒(E)としては、例えば、上記で挙げた有機溶媒(B)が挙げられる。又、有機溶媒(E)は、必要により、上記で挙げた副溶媒(B’)を電解液合計重量に対して0重量%以上50重量%以下添加することができる。
有機溶媒(E)としては、好ましいのは、γ−ブチロラクトン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、2−ピロリジノンである。
【0027】
本発明の第3級アミンおよび第3級アンモニウム塩に相当する第4級アンモニウム塩(g1)としては、例えば上記に(a1)として例示したものが挙げられる。
【0028】
本発明のカルボン酸アニオン(g2)としては、例えば上記に(a2)として例示したものが挙げられる。
【0029】
本発明の電解液における電解質塩(G)の含量は電気電導度の観点から、電解液の重量に基づいて好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上であり、電解液溶媒への溶解度の観点から好ましくは70重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。
【0030】
本発明の電解液には必要により、電解液に通常用いられる種々の添加剤(K)を添加することができる。該添加剤(K)としては、上記に(D)として例示したものが挙げられる。(K)の合計添加量は、電解液合計重量に対して10重量%以下が好ましい。
【0031】
次に第3の発明について説明する。
本発明に係わる電解液の電解質のアニオン成分由来の不純物であるエステル(N)、すなわち上記一般式(4)で示されるエステル、フタル酸モノメチルエステル(N1)、上記一般式(5)で示されるエステル、マレイン酸モノメチルエステル(N2)、および上記一般式(6)で示されるエステル、シトラコン酸モノメチルエステル(N3)の電解液の重量に基づく合計含有量は2重量%以下である。含有量が2重量%を超える場合は、電導度が低下する。含有量は、好ましくは1重量%以下、さらに好ましくは0.5重量%以下である。
【0032】
本発明の電解質塩(M)である第4級アンモニウム塩の代表的な製造方法としては、アルコール溶媒中で、第3級アミンに炭酸ジエステルを反応させ4級化したものを、無水フタル酸及び/又は無水マレイン酸及び/又は無水シトラコン酸を水で加水分解したものに反応させ、しかる後に脱水、脱炭酸、脱溶媒する方法がある。
無水フタル酸及び/又は無水マレイン酸及び/又は無水シトラコン酸の加水分解が不十分であった場合、電解液中にこれらが残留する。残留した無水フタル酸及び/又は無水マレイン酸及び/又は無水シトラコン酸は反応溶媒であるアルコール等と反応し上記一般式(4)、(5)および(6)のエステル(N)を生成する。
【0033】
本発明で規定されるエステルの含量は、例えば核磁気共鳴吸収分析(1H−NMR)で定量することができる。
(N)は、いずれも、電解液を重DMSOで希釈して、核磁気共鳴吸収分析装置を使用して300MHzで1H−NMR分析を実施した時、〜3.8ppm〜の位置に3プロトン分の特徴的なピークが現れる。電解液中に既知量の標準物質を添加し標準物質の1H−NMRピーク積分比と上記(N)の1H−NMRピーク積分比を比較することで上記(N)の含有量を定量することができる。標準物質としては、クロロホルム、ベンゼン等が挙げられ、好ましくはクロロホルムである。
【0034】
電解液中の(N)を低減させるためには、例えば▲1▼無水フタル酸、無水マレイン酸および無水シトラコン酸の加水分解の際にその転化率を極力あげる方法、▲2▼第4級アンモニウム塩を再結晶することにより残留した不純物を除去する方法等が挙げられる。.▲1▼の方法において転化率をどこまであげられるかは、水と酸無水物のモル比、温度、時間等の反応条件の選定が重要である。▲2▼の方法においては再結晶を行う際には、再結晶に使用する溶媒の種類、量、晶析温度、回数等の条件が重要となる。▲1▼、▲2▼の方法はそれぞれ単独で行っても良いし、組み合わせて行っても良い。
【0035】
本発明に使用される第4級アンモニウムカチオン(m1)としては、上記に(a1)として例示したものが挙げられる。
【0036】
本発明の電解質塩(M)としては、例えば、上記で挙げた電解質塩(A)が挙げられる。
【0037】
本発明に用いられる有機溶媒(L)としては、例えば、上記で挙げた有機溶媒(B)が挙げられる。又、有機溶媒(L)は、必要により、上記で挙げた副溶媒(B’)を電解液合計重量に対して0重量%以上50重量%以下添加することができる。
有機溶媒(L)としては、好ましいのは、γ−ブチロラクトン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、2−ピロリジノンである。
【0038】
本発明の電解液における電解質塩(M)の含量は、電気電導度の観点から、電解液の重量に基づいて好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上であり、電解液溶媒への溶解度の観点から好ましくは70重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。
【0039】
本発明の電解液には必要により、電解液に通常用いられる種々の添加剤(P)を添加することができる。該添加剤(P)としては、上記に(D)として例示したものが挙げられる。(P)の合計添加量は、電解液合計重量に対して10重量%以下が好ましい。
【0040】
本願第1、第2、及び第3発明の電解液は電解コンデンサに用いられる。
【0041】
【実施例】
次に本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0042】
<電解液の調製>
実施例1
1Lオートクレーブにメタノール67.3gとジメチルカーボネート66.2g(0.74モル)を仕込み、密閉下で120℃まで昇温した。ついで加圧下、トリメチルアミン41.4g(0.7モル)を10時間かけて吹き込み4級化反応を行った。反応液の4級化転化率は92.6%であった。その後、温度を135℃に上げ、液体クロマトグラフで反応を追跡しながら4級化転化率が99.9%以上になるまで更に反応を継続し、テトラメチルアンモニウム−メチル炭酸塩のメタノール溶液174.9gを得た。
1L4つ口フラスコに無水フタル酸108.8g(0.74モル)と大過剰のイオン交換水189.0g(10.5モル)を仕込み、95℃で2時間、加水分解反応を行った。1H−NMR分析の結果、無水フタル酸の加水分解率は99.9%であった。ついで酸/塩基mol比が1.05になるよう、上記のテトラメチルアンモニウム−メチル炭酸塩174.9gを4時間かけて滴下した。滴下終了後、120℃、常圧ついで減圧で脱炭酸、脱溶媒、脱水を行いテトラメチルアンモニウム−フタル酸塩206gを得た。これを、市販のγ−ブチロラクトンで塩濃度が25重量%となるよう希釈し、コンデンサ内で電解紙から混入する水分を考慮して、水分が5.5wt%となるよう調整して、電解液を仕上げた。
1H−NMR分析および液体クロマトグラフ分析の結果、(C1)の含有量が0.01wt%、(C2)の含有量が0wt%、(C3)の含有量が0wt%で溶媒の加水分解物(C)の合計含有量は0.01wt%であった。
また、カチオン由来の不純物第3級アミン(j1)であるトリメチルアミン、および第3級アンモニウム塩(j2)であるトリメチルアンモニウムの合計含有量は0.03wt%であった。
さらに、(N1)の含有量が0wt%、(N2)の含有量が0wt%、(N3)の含有量が0wt%でアニオン由来の不純物エステル(N)の合計含有量は0wt%であった。
【0043】
実施例2
ジメチルカーボネート66.2g(0.74モル)をジエチルカーボネート86.8g(0.74モル)、トリメチルアミン41.4g(0.7モル)をN−エチルピロリジン69.4g(0.7モル)、無水フタル酸108.8g(0.74モル)を無水マレイン酸72.0g(0.74モル)とした以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。尚、120℃での4級化反応後の4級化転化率は91.6%であった。
1H−NMR分析および液体クロマトグラフ分析の結果、(C1)の含有量が0.01wt%、(C2)の含有量が0wt%、(C3)の含有量が0wt%で(C)の合計含有量は0.01wt%であった。また、カチオン由来の不純物である(j1)および(j2)の合計含有量は0.02wt%であった。さらに、(N1)の含有量が0wt%、(N2)の含有量が0wt%、(N3)の含有量が0wt%で(N)の合計含有量は0wt%であった。
【0044】
実施例3
無水フタル酸108.8g(0.74モル)を無水シトラコン酸82.3g(0.74モル)とした以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。尚、120℃での4級化反応後の4級化転化率は91.4%であった。
1H−NMR分析および液体クロマトグラフ分析の結果、(C1)の含有量が0.01wt%、(C2)の含有量が0wt%、(C3)の含有量が0wt%で(C)の合計含有量は0.01wt%であった。また、カチオン由来の不純物である(j1)および(j2)の合計含有量は0.02wt%であった。さらに、(N1)の含有量が0wt%、(N2)の含有量が0wt%、(N3)の含有量が0wt%で(N)の合計含有量は0wt%であった。
【0045】
実施例4
γ−ブチロラクトンを3−メチル−2−オキサゾリジノンとした以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。尚、120℃での4級化反応後の4級化転化率は91.4%であった。
1H−NMR分析および液体クロマトグラフ分析の結果、(C1)の含有量が0wt%、(C2)の含有量が0.01wt%、(C3)の含有量が0wt%で(C)の合計含有量は0.01wt%であった。また、カチオン由来の不純物である(j1)および(j2)の合計含有量は0.02wt%であった。さらに、(N1)の含有量が0wt%、(N2)の含有量が0wt%、(N3)の含有量が0wt%で(N)の合計含有量は0wt%であった。
【0046】
実施例5
γ−ブチロラクトンを2−ピロリジノンとした以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。尚、120℃での4級化反応後の4級化転化率は91.5%であった。
1H−NMR分析および液体クロマトグラフ分析の結果、(C1)の含有量が0wt%、(C2)の含有量が0wt%、(C3)の含有量が0.02wt%で(C)の合計含有量は0.02wt%であった。また、カチオン由来の不純物である(j1)および(j2)の合計含有量は0.02wt%であった。さらに、(N1)の含有量が0wt%、(N2)の含有量が0wt%、(N3)の含有量が0wt%で(N)の合計含有量は0wt%であった。
【0047】
比較例1
無水フタル酸の仕込量を98.4g(0.67モル)とし、酸/塩基mol比を0.96とした以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。
1H−NMR分析および液体クロマトグラフ分析の結果、(C1)の含有量が3.1wt%、(C2)の含有量が0wt%、(C3)の含有量が0wt%で(C)の合計含有量は3.1wt%であった。また、カチオン由来の不純物である(j1)および(j2)の合計含有量は0.03wt%であった。さらに、(N1)の含有量が0wt%、(N2)の含有量が0wt%、(N3)の含有量が0wt%で(N)の合計含有量は0wt%であった。
【0048】
比較例2
実施例1で4級化反応の際135℃での再加熱反応を実施せず、また、γ−ブチロラクトンを2−ピロリジノンとした以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。
1H−NMR分析および液体クロマトグラフ分析の結果、(C1)の含有量が0.01wt%、(C2)の含有量が0wt%、(C3)の含有量が0wt%で(C)の合計含有量は0.01wt%であった。また、カチオン由来の不純物である(j1)および(j2)の合計含有量は1.8wt%であった。さらに、(N1)の含有量が0wt%、(N2)の含有量が0wt%、(N3)の含有量が0wt%で(N)の合計含有量は0wt%であった。
【0049】
比較例3
実施例3の無水シトラコン酸の加水分解反応の際、イオン交換水の量を18.9g(1.05モル)とした以外は実施例2と同様にして電解液を調製した。
1H−NMR分析および液体クロマトグラフ分析の結果、(C1)の含有量が0.01wt%、(C2)の含有量が0wt%、(C3)の含有量が0wt%で(C)の合計含有量は0.01wt%であった。また、カチオン由来の不純物である(j1)および(j2)の合計含有量は0.02wt%であった。さらに、(N1)の含有量が0wt%、(N2)の含有量が0wt%、(N3)の含有量が3.2wt%で(N)の合計含有量は3.2wt%であった。
【0050】
比較例4
実施例4の無水フタル酸の仕込量を98.4g(0.67モル)とし、酸/塩基mol比を0.96とした以外は実施例4と同様にして電解液を調製した。
1H−NMR分析および液体クロマトグラフ分析の結果、(C1)の含有量が0wt%、(C2)の含有量が2.9wt%、(C3)の含有量が0wt%で(C)の合計含有量は2.9wt%であった。また、カチオン由来の不純物である(j1)および(j2)の合計含有量は0.02wt%であった。さらに、(N1)の含有量が0wt%、(N2)の含有量が0wt%、(N3)の含有量が0wt%で(N)の合計含有量は0wt%であった。
【0051】
比較例5
実施例5の無水フタル酸の仕込量を98.4g(0.67モル)とし、酸/塩基mol比を0.96とした以外は実施例5と同様にして電解液を調製した。
1H−NMR分析および液体クロマトグラフ分析の結果、(C1)の含有量;0wt%、(C2)の含有量;0wt%、(C3)の含有量;4.0wt%で(C)の合計含有量は4.0wt%であった。また、カチオン由来の不純物である(j1)および(j2)の合計含有量は0.02wt%であった。さらに、(N1)の含有量が0wt%、(N2)の含有量が0wt%、(N3)の含有量が0wt%で(N)の合計含有量は0wt%であった。
【0052】
実施例1〜5、および比較例1〜5に記載した電解液中の不純物の含有量を表1にまとめた。1H−NMR、液体クロマトグラフの測定条件は以下の通り。
<1H−NMR分析>
装置:核磁気共鳴吸収分析装置A−300(日本ブルカー社製)
測定溶媒:重DMSO
周波数 :300MHz
<液体クロマトグラフ分析>
装置 :高速液体クロマトグラフLC−10A(島津製作所製)
カラム:Capcell PAK(SHISEIDO社製)
移動相:リン酸10mMと過塩素酸ナトリウム100mMを含むイオン交換 水。
流速 :0.8ml/min
サンプル希釈倍率:移動相で100倍に希釈
サンプル注入量 :20μl
検出器:UVIDEC−100V
検出波長:210nm
【0053】
実施例1〜5および比較例1〜5の電解液を用い、電導度を測定し、その結果を表1に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
<電導度>
東亜電波工業株式会社製電導度計CM−40Sを用い、30℃での電導度を測定した。
【0056】
表1から明らかなように、本発明の実施例1〜5の電解液は比較例1〜5の電解液に比べて、電導度特性に優れることがわかる。
【0057】
【発明の効果】
本発明の電解液は不純物である溶媒の加水分解物、第3級アミンおよび第3級アンモニウム塩およびエステルの含有量が少ないために、電導度に優れるものである。従って本発明の電解液を使用することで電解コンデンサの高性能化を図ることができる。
Claims (7)
- カルボン酸アニオン(a2)がマレイン酸アニオン、シトラコン酸アニオン、芳香族カルボン酸のアニオンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の電解液。
- 有機溶媒(E)に第4級アンモニウムカチオン(g1)とカルボン酸アニオン(g2)からなる電解質塩(G)を溶解せしめた電解液であって、該第4級アンモニウムカチオン(g1)に相当する第3級アミン(j1)及び第3級アンモニウム塩(j2)の電解液の重量に基づいた合計重量含有率が1%以下であることを特徴とする電解コンデンサ用電解液。
- 有機溶媒(E)がγ−ブチロラクトン、3−メチル−2−オキサゾリジノンおよび2−ピロリジノンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載の電解液。
- カルボン酸アニオン(g2)がマレイン酸アニオン、シトラコン酸アニオン、芳香族カルボン酸のアニオンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3又は4に記載の電解液。
- 有機溶媒(L)がγ−ブチロラクトン、3−メチル−2−オキサゾリジノンおよび2−ピロリジノンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6に記載の電解液。
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