JP2701874B2 - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents

電解コンデンサ用電解液

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JP2701874B2
JP2701874B2 JP20389488A JP20389488A JP2701874B2 JP 2701874 B2 JP2701874 B2 JP 2701874B2 JP 20389488 A JP20389488 A JP 20389488A JP 20389488 A JP20389488 A JP 20389488A JP 2701874 B2 JP2701874 B2 JP 2701874B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、非プロトン溶媒を主体とする溶媒中にフェ
ニルカルボン酸化合物のスピロアンモニウム化合物の塩
を電解質として含有する電解コンデンサ用電解液に関す
るものである。
(従来の技術) 電解コンデンサは、アルミニウム又はタンタルなどの
表面に絶縁性の酸化皮膜が形成された弁金属を陽極電極
に使用し、前記酸化皮膜層を誘電体とし、この酸化皮膜
層の表面に電解質層となる電解液を接触させ、更に通常
陰極と称する集電用の電極を配置して構成されている。
電解コンデンサ用電解液は、上述したように誘電体層
に直接接触し、真の陰極として作用する。即ち、電解液
は電解コンデンサの誘電体層と集電陰極との間に介在し
て、電解液の抵抗分が電解コンデンサに直列に挿入され
ていることになる。故に、その特性が電解コンデンサ特
性を左右する大きな要因となる。例えば、電解液の電導
度が低いと、電解コンデンサの内部の等価直列抵抗分を
増大させ、高周波特性や損失特性が悪くなる欠点があ
る。このような背景から電導度の高い電解質がもとめら
れており、従来から知られた電導度の高い電解質とし
て、アジピン酸などの有機酸又はその塩をエチレングリ
コールなどのグリコール類やアルコール類に溶解したも
のが通常の用途に対し主流をなして使用されている。
(発明が解決しようとする課題) 近年の電子機器の利用範囲の増大から電解コンデンサ
性能の向上改善の要求が高まり、現状の電解液の電導度
では充分とはいえない。特に現状の電解液の場合、所望
の電導度が得られない場合や、電解度が低い電解質を用
いた時などは、意図的に水を添加して電導度の向上を図
ることが行われている。
しかしながら、最近のように従来品を越える高温下で
長時間の使用が求められる電解コンデンサの使用状況に
おいては、電解液中の水分の存在は、誘電体皮膜層の劣
化や、電解コンデンサの内部蒸気圧を高め、封口部の破
損や電解液の蒸散による寿命劣化を招来し、長期間に亙
って安定した特性を維持出来ない欠点があった。
それ故、本発明の目的は、非プロトン溶媒を主体とす
る実質的に非水系の高電導度の電解液を提供することに
より、電解コンデンサの電気的特性を向上させ、かつ安
定した特性を長期間維持することによって電解コンデン
サの信頼性を向上させることにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、非プロトン溶媒を主体とする実質的に
非水系の電解液でかつ高電導度を与える電解質につき鋭
意研究を重ねた結果、フェニルカルボン酸化合物のスピ
ロアンモニウム化合物との塩が非プロトン溶媒に溶解性
が高く、かつ解離度も高く高電導度を付与することを見
出して本発明に到達したものである。
即ち、本発明に係る電解コンデンサ用電解液は、非プ
ロトン溶媒を主体とする溶媒中に一般式: (式中、nは4〜8の整数、mは3〜6の整数、、X1
X2、X3は水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ基、低
級アルコキシ基、ニトロ基又はカルボキシル基から選択
される基を表す)のフェニルカルボン酸化合物のスピロ
アンモニウム化合物塩を電解質として含有することを特
徴とするものである。
非プロトン溶媒を主体とする溶媒は非プロトン溶媒10
0〜50重量部と多価アルコール化合物0〜50重量部とか
らなる。
使用される非プロトン溶媒としては、 (1) アミド系 N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムア
ミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセト
アミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセ
トアミド、ヘキサメチルホスホリックアミド (2) オキシド系 ジメチルスルホキシド (3) ニトリル系 アセトニトリル (4) 環状エステル、アミド系 γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、
エチレンカーボネート、プロピレンーカーボネート などが代表として挙げられるが、これに限定されるもの
でない。
本発明の対象となる多価アルコール化合物は、2価ア
ルコール化合物又は2価アルコール化合物のモノアルキ
ルエーテルが好適で、2価アルコール化合物がエチレン
グリコールであり、2価アルコールモノアルキルエーテ
ル化合物がメチルセルソルブ又はエチルセルソルブであ
る。
非プロトン溶媒に対する多価アルコール化合物の重量
割合は、(100〜50):(0〜50)であって、非プロト
ン溶媒100%が適切であるが、約50%までの多価アルコ
ール化合物は実質的に製品劣化を避け得て、適宜使用し
て良い。
本発明の対象となるフェニルカルボン酸化合物は安息
香酸、トルイル酸、エチル安息香酸、クミン酸、ヘメリ
ト酸、メシチレン酸、ズリル酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、ヘミメリ
ト酸、トリメリト酸、トリメシン酸、プレーニト酸、メ
ロファン酸、ピロメリト酸、ニトロ安息香酸、ジニトロ
安息香酸、2,4,6−トリニトロ安息香酸、ニトロフタル
酸、ニトロイソフタル酸、ニトロテレフタル酸、ヒドロ
キシ安息香酸、サリチル酸、3−ニトロサリチル酸、3,
5−ジニトロサリチル酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、
ゲンチシン酸、γ−レゾルシル酸、プロトカテク酸、α
−レゾルシル酸、没食子酸、2,3,4−トリヒドロキシ安
息香酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸、6−メチル
サリチル酸、3−メチルサリチル酸、o−チモン酸、オ
ルセリン酸、ヒドロキシイソフタル酸、ヒドロキシテレ
フタル酸、ノルヘミピン酸、アニス酸、バニリン酸、イ
ソバニリン酸、ベラトラム酸、トリメトキシ安息香酸、
及びヘミピン酸等であるがこれらに限定されるものでな
い。
スピロアンモニウム化合物は、1,1′−スピロビピロ
リジニウム 1,1′−スピロビピペリジニウム スピロ[ピペリジン−1,1′−ピロリジニウム] スピロ[アゼチジン1,1′−ビピペリジニウム] 等であるがこれらに限定されるものでない。
スピロアンモニウム化合物は、J.V.ブラウン、ベリヒ
テ.第49巻、第466頁(1916)に記載の方法により合成
出来、例えば、ピロリジンに1,4−ジブロムブタンを作
用させて臭化1,1−スピロビピロリジニウムを得ること
が出来る。
得られた臭化1,1′−スピロビピロリジニウムをイオン
交換膜を使用した電気透析を行いアニオン交換を行うこ
とにより水酸化1,1′−スピロビピロリジニウム水溶液
が合成出来る。
得られた水酸化1,1′−スピロビピロリジニウム水溶
液に所望のフェニルカルボン酸化合物を添加し、中和反
応させた後、減圧乾燥して水を除くことによりフェニル
カルボン酸化合物の1,1′−スピロビピロリジニウム塩
を得ることが出来る。
本発明に係る電解コンデンサ用電解液は、一般的に、
非プロトン溶媒に必要に応じ多価アルコール化合物又は
そのモノアルキルエーテル化合物を混合した溶媒に所望
のフェニルカルボン酸化合物のスピロアンモニウム化合
物塩の当量を添加溶解して得られる。
(実施例) 以下、本発明に係る電解コンデンサ用電解液の実施例
につき、各種フェニルカルボン酸化合物のスピロアンモ
ニウム化合物塩の各種非プロトン溶媒又はこれとエチレ
ングリコール又はメチルセルソルブ(エチレングリコー
ルモノメチルエーテル)に対する15〜20重量%溶液の電
導度を第1表に示す。なお、比較例として従来の標準的
電解液(エチレングリコール78重量%、水10%、アジピ
ン酸アンモニウム12%)を示している。
以上の結果から分かるように、本発明の電解液は、従
来のものに比べて高い電導度を示している。
次に、実施例1〜10及び比較例の電解液を用いて電解
コンデンサを製作し、その特性の比較を行った。
製作した電解コンデンサは、アルミニウム箔を陽極並
びに陰極に用い、スパレータ紙を挟んで重ね合わせて巻
回して円筒状のコンデンサ素子としたものに、各々の実
施例及び比較例の電解液を含浸して外装ケースに収納し
て密封したものである。
いずれも同一のコンデンサ素子を用いており、定格電
圧16V定格容量180μFである。
第2表は、これら電解コンデンサの初期値並びに85℃
で定格電圧を印加して1000時間経過後の静電容量値(μ
F)、損失角の正接(tanδ)漏れ電流(μA)(2分
値)を表している。
この試験の結果から明らかなように、本発明の電解液
の電導度が高いことから、従来のものに比べ損失、即ち
tanδの値が低くなる。
また、本質的に水を含まないので高温負荷状態に置い
ても、内圧上昇による外観異常や静電容量の減少が少な
く、初期値と1000時間後の特性の値の比較においても、
本発明のものは極めて変化が少ない。
(発明の効果) 本発明に係る電解液を用いた電解コンデンサは、低い
損失値と、高温で長時間使用しても安定した特性が維持
出来るので、高い周波数で使用され、かつ高効率が求め
られるスイッチングレギュレータなどの電源装置や、高
温度で長期間使用される各種電気機器等に用いることが
出来る。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非プロトン溶媒を主体とする溶媒中に一般
    式: (式中、nは4〜8の整数、mは3〜6の整数、、X1
    X2、X3は水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ基、低
    級アルコキシ基、ニトロ基又はカルボキシル基から選択
    される基を表す)のフェニルカルボン酸化合物のスピロ
    アンモニウム化合物塩を電解質として含有する電解コン
    デンサ用電解液。
  2. 【請求項2】非プロトン溶媒を主体とする溶媒は非プロ
    トン溶媒100〜50重量部と多価アルコール化合物0〜50
    重量部とからなる請求項1記載の電解コンデンサ用電解
    液。
  3. 【請求項3】非プロトン溶媒はN−メチルホルムアミ
    ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムア
    ミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセト
    アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセ
    トアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、γ−ブチロラ
    クトン、N−メチル−2−ピロリドン、エチレンカーボ
    ネート、プロピレン−カーボネート、ジメチルスルホキ
    シド、アセトニトリル又はこれらの混合物の群より選択
    される請求項1または2に記載の電解コンデンサ用電解
    液。
  4. 【請求項4】多価アルコール化合物は2価アルコール化
    合物又は2価アルコール化合物のモノアルキルエーテル
    である請求項2記載の電解コンデンサ用電解液。
  5. 【請求項5】2価アルコール化合物がエチレングリコー
    ルであり、2価アルコールモノアルキルエーテル化合物
    がメチルセルソルブ又はエチルセルソルブである請求項
    2記載の電解コンデンサ用電解液。
  6. 【請求項6】フェニルカルボン酸化合物は安息香酸、フ
    タル酸、サリチル酸、ヘミメリト酸、ノルヘミピン酸又
    はp−アニス酸である請求項1記載の電解コンデンサ用
    電解液。
  7. 【請求項7】スピロアンモニウム化合物は1,1′−スピ
    ロビピロリジニウム、スピロ[ピペリジン−1,1′−ピ
    ロリジニウム]又は1,1′−スピロビピペリジニウムで
    ある請求項1記載の電解コンデンサ用電解液。
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