JP2732407B2 - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents

電解コンデンサ用電解液

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電解コンデンサに用いる電解液に関し、特
に非プロトン溶媒を主溶媒とした電解液に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
電解コンデンサは、表面に絶縁性の酸化皮膜が形成さ
れたアルミニウムまたはタンタルなどの弁金属を電極箔
に使用し、前記酸化皮膜層を誘電体とするとともに、こ
の酸化皮膜層の表面に電解質層となる電解液を接触さ
せ、更に通常陰極と称する集電用の電極を配置して構成
されている。
電解コンデンサ用電解液は、上述したように誘電体に
直接接触し、真の陰極として作用する。すなわち、電解
液は電解コンデンサの誘電体層と集電陰極との間に介在
して、電解液の抵抗分が電解コンデンサに直列に挿入さ
れていることになる。そのため、電解液の特性は、電解
コンデンサ特性を左右する大きな要因となっている。例
えば、電解液の電導度が低いと、電解コンデンサの内部
の等価直列抵抗分を増大させ、高周波特性や損失特性が
悪くなる欠点がある。
従来では、高周波特性、損失特性等の向上を図るため
に、電導度の高い電解質として、アジピン酸などの有機
酸またはその塩をエチレングリコールなどのグリコール
類やアルコール類に溶解したものが使用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕 ところが、近年の電子機器の利用範囲の増大から電解
コンデンサ性能の向上改善の要求が高まり、現状の電解
液の電導度では充分とはいえない。特に現状の電解液の
場合、所望の電導度が得られない場合や、溶解度が低い
電解質を用いた場合などは、意図的に水を添加して電導
度の向上を図ることが行われている。
しかし最近のように従来品を越える広範囲にわたる温
度環境下での長時間の使用が求められる電解コンデンサ
では、電解液中の水分の存在が誘電体皮膜層の劣化、電
解コンデンサの内部蒸気圧の異常上昇、封口体の破損や
電解液の蒸散による寿命劣化等を招来してしまい、長時
間にわたる安定した特性を維持することが困難になって
いる。
本発明の目的は、非プロトン溶媒を主体とする実質的
に非水系の高電導度の電解液を提供することにより、電
解コンデンサの電気的特性を向上させ、かつ安定した特
性を長期間維持することにある。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、電解コンデンサ用の電解液として (1)非プロトン溶媒を主体とする溶媒中に、 一般式: (式中、p+m=4であり、p=0〜2、n=3〜8、
X1,X2,X3は水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ
基、低級アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、ま
たは前記カルボキシル基の任意の一つと式中に示される
N,N−アルキレンテトラヒドロオキサジニウム化合物基
との塩基から選択される基を表す。)のフェニルカルボ
ン酸化合物のN,N−アルキレンテトラヒドロオキサジニ
ウム化合物塩を電解質として含有することを特徴として
いる。
また、使用される非プロトン溶媒としては、 (1)アミド系として、N−メチルホルムアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,
N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホ
リックアミド、 (2)オキシド系としてジメチルスルホキシド、 (3)ニトリル系としてアセトニトリル、 (4)環状エステル、アミド系として、γ−ブチロラク
トン、N−メチル−2−ピロリドン、エチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネートなどが代表的に挙げられ
る。
また、更に本発明の対象となる多価アルコール化合物
は、2価アルコール化合物または2価アルコール化合物
のモノアルキルエーテルが好適で、2価アルコール化合
物がエチレングリコールであり、2価アルコールモノア
ルキルエーテル化合物がメチルセロソルブまたはエチル
セロソルブである。
非プロトン溶媒に対する多価アルコール化合物の重量
割合は、(100〜50):(0〜50)であって、非プロト
ン溶媒100%が適切であるが、約50%までの多価アルコ
ール化合物は実質的に製品劣化を避け得て適宜使用して
よい。
また具体的なフェニルカルボン酸化合物としては、安
息香酸、トルイル酸、エチル安息香酸、クミン酸、ヘメ
リト酸、メシチレン酸、ズリル酸、フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、ヘミメ
リト酸、トリメリト酸、トリメシン酸、プレーニト酸、
メロファン酸、ピロメリト酸、ニトロ安息香酸、ジニト
ロ安息香酸、2,4,6−トリニトロ安息香酸、ニトロフタ
ル酸、ニトロイソフタル酸、ニトロテレフタル酸、ヒド
ロキシ安息香酸、サリチル酸、3−ニトロサリチル酸、
3,5−ジニトロサリチル酸、2,4−ジヒドロキシ安息香
酸、ゲンチシン酸、γ−レゾルシル酸、プロトカテク
酸、α−レゾルシル酸、没食子酸、2,3,4−トリヒドロ
キシ安息香酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸、6−
メチルサリチル酸、3−メチルサリチル酸、チモチン
酸、オルセリン酸、ヒドロキシイソフタル酸、ヒドロキ
シテレフタル酸、ノルヘミピン酸、アニス酸、バニリン
酸、イソバニリン酸、ベラトルム酸、トリメトキシ安息
香酸、ヘミピン酸等がある。
更に、N,N−アルキレンテトラヒドロオキサジニウム
化合物の代表的な具体例は、次の構造式で示される。
また、この他にもN,N−ヘプタメチレンモルホリニウ
ム、N,N−オクタメチレンモルホリニウム、N,N−ペンタ
メチレンテトラヒドロ−1,2−オキサジニウム、N,N−ペ
ンタメチレンテトラヒドロ−1,3−オキサジニウム等が
ある。
本発明で使用されるN,N−アルキレンテトラヒドロオ
キサジニウム化合物は、例えばF.F.ブリッケ、E.B.ホテ
ルリング、ジャーナル オブ アメリカンケミカルソサ
ィエティ第76巻、第5099頁(1951)等に記載の方法によ
り合成でき、例えばモルホリンに1,4−ジブロムブタン
を作用させて、次に示す反応により臭化N,N−テトラメ
チレンモルホリニウムを得ることができる。
得られた臭化N,N−テトラメチレンモルホリニウムを
イオン交換膜を使用した電気透析によりアニオン交換を
行うことで水酸化N,N−テトラメチレンモルホリニウム
水溶液を得る。この水溶液に所望のフェニルカルボン酸
の化合物を添加し、中和反応させ、減圧下に蒸発乾固し
てフェニルカルボン酸化合物のN,N−テトラメチレンモ
ルホリニウムを得ることができる。
本発明にかかる電解コンデンサ用電解液は、一般的に
非プロトン溶媒に必要に応じ多価アルコール化合物また
はそのモノアルキルエーテル化合物を混合した溶媒に所
望のフェニルカルボン酸化合物のN,N−アルキレンテト
ラヒドロオキサジニウム化合物塩を添加溶解して得られ
る。
〔実施例〕
以下、本発明にかかる電解コンデンサ用電解液の実施
例につき、フェニルカルボン酸化合物のN,N−アルキレ
ンテトラヒドロオキサジニウム化合物塩の各種非プロト
ン溶媒またはこれと多価アルコール溶液の電導度を第1
表に示す。なお、従来例として標準的な電解液を示して
いる。
以上の結果から分かるように、本発明の電解液は、従
来のものに比べて高い電導度を示している。
次に、実施例1〜10および比較例の電解液を用いて各
10個の電解コンデンサを製作し、その特性の比較を行っ
た。
製作した電解コンデンサは、アルミニウム箔を陽極な
らびに陰極に用い、セパレータ紙を挟んで重ね合わせて
巻回して円筒状のコンデンサ素子としたものに、各々の
実施例および比較例の電解液を含浸して外装ケースに収
納して密封したものである。
いずれも同一のコンデンサ素子を用いており、定格電
圧16V、定格容量180μFである。
第2表はこれら電解コンデンサの初期値ならびに110
℃で定格電圧を印加して1000時間経過後の静電容量値
(CAP:μF)、損失角の正接(tanδ)、および2分値
による漏れ電流(LC:μA)を表している。
この試験の結果から明らかなように、本発明の電解液
の電導度が高いことから、従来のものに比べ、損失すな
わちtanδの値が低くなる。
また、本質的に水を含まないので、低温環境下であっ
てもその特性の変化が少なく、かつ高温負荷状態での内
圧上昇による外観異常発生や静電容量の減少率は極めて
少ないことが理解される。
〔発明の効果〕
本発明にかかる電解液を用いた電解コンデンサは、低
い損失値と、広範囲にわたる温度環境下でも長時間安定
した特性を維持することができるので、高い周波数で使
用され、かつ高効率が求められるスイッチングレギュレ
ータなどの電源装置や、高温度で長時間使用される各種
電気機器等に用いることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非プロトン溶媒を主体とする溶媒中に、一
    般式: (式中、p+m=4であり、p=0〜2、n=3〜8、
    X1,X2,X3は水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ
    基、低級アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、ま
    たは前記カルボキシル基の任意の一つと式中に示される
    N,N−アルキレンテトラヒドロオキサジニウム化合物基
    との塩基から選択される基を表す。)のフェニルカルボ
    ン酸化合物のN,N−アルキレンテトラヒドロオキサジニ
    ウム化合物塩を電解質として含有する電解コンデンサ用
    電解液。
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