JP2004310683A - 鉄道用icカードの利用システム、及び鉄道用icカードの利用方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鉄道用ICカードを券売する自動券売機13がバージョンアップされたとき、これまで使用していた現鉄道用ICカード11を自動券売機13に挿入すると新鉄道用ICカード12が発行される。このとき、新鉄道用ICカード12のICチップ12aには、新ID番号が記録されると共に、現鉄道用ICカード11のICチップ11aに記録されていた現ID番号が旧ID番号として記録される。新鉄道用ICカード12をカードリーダ14に挿入するとホストコンピュータに記録されていて旧ID番号は新ID番号に自動更新される。これにより、新鉄道用ICカード12によって鉄道施設で利用できると共に、旧ID番号で登録されているビル入退館システムにおいても利用することができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道施設で利用できる機能を備えた鉄道用ICカードを複数の分野で利用するための鉄道用ICカードの利用システムおよび鉄道用ICカードの利用方法に関するものであり、より詳細には、鉄道施設の自動改札機を通過できる機能を備えた鉄道用ICカードを用いて、建物の入退館管理や人的行動管理などの鉄道施設以外の分野で利用するための鉄道用ICカード利用システムおよび鉄道用ICカードの利用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、鉄道会社などにおいてリサイクル使用できるICカードを用いた自動改札システムが利用され始めている。このようなICカード、つまり鉄道用ICカードは、たとえば、乗車券をプリペイドするための金額情報が書き込まれた『Suica(登録商標)』などと呼ばれ、定期券やプリペイド型の乗車券として広く普及し始めている。このような鉄道用ICカードをプリペイド乗車券として利用する場合には、あらかじめ鉄道用ICカードに所定の金額情報をチャージ(入金処理)しておけば、この鉄道用ICカードを自動改札機の読取部に触れることによって鉄道用ICカードにチャージされている金額情報が読み取られる。これによって、この鉄道用ICカードにチャージされている金額情報から乗車料金が相殺されて行くので、プリペイド型の乗車券として極めて便利なカードである。このような鉄道用ICカードに金額情報をチャージする場合は、通常、カード発売機や乗越し精算機などの読書装置に鉄道用ICカードと所定の金額を投入すれば、鉄道用ICカードに所定の金額情報が書き込まれてチャージが行われる。このようなチャージを繰り返すことによって、鉄道用ICカードは何回でもリサイクル使用することができる。
【0003】
また、下記の特許文献1には、磁気カードとICカードとが一体化されたプリペイド型の鉄道用カードの技術が開示されている。この技術によれば、一枚のカードの表面にIC記憶部を備え裏面に磁気記憶部を備えているので、磁気カード用改札機とICカード用改札機の双方で使用することができる。また、下記の特許文献2には、IC定期券とクレジットカードとが一体化された鉄道用ICカードの技術が開示されている。この技術によれば、既発行のクレジットカードとIC定期券申込書によってクレジット機能付きIC定期券の発行を申し込むと、クレジットカード会員データに基づいてクレジット機能付きIC定期券に与信が与えられる。これにより、1枚のカードでクレジット処理と定期券処理を行うことができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−251098号公報(段落番号0013〜0038、図1〜図4)
【特許文献2】
特開2002−109570号公報(段落番号0014〜0033、図1〜図4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1の技術から明らかなように、従来の鉄道用ICカードは、定期券としての利用や乗車券購入のためのプリペイドカードとしての利用など鉄道施設内での利用はできるが、鉄道施設以外の分野には利用することができない。また、上記の特許文献2の技術においては、定期券としての利用以外にクレジットカードとしての利用はできるものの、カードに記録されているID番号に基づいて個人認証を行うようなシステム、例えば、建物の入退館管理や人的行動管理などのシステムには利用することができない。その理由は、鉄道用ICカードの券売機などがバージョンアップされて新しい鉄道用ICカードが発行された場合には、これまで使用していた旧鉄道用ICカードに記録されている旧ID番号とは異なる新ID番号が新しい鉄道用ICカードに記録されるからである。つまり、ユーザは、これまで旧鉄道用ICカードを用いて旧ID番号に基づいて建物の入退館や人的行動のチェックを受けていたが、新しい鉄道用ICカードによって旧ID番号とは異なる新ID番号が付与されることにより正当なチェックが受けられなくなってしまうという不具合が生じる。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、新しい鉄道用ICカードの取得によってID番号が更新されても、これまで使用していた旧鉄道用ICカードの旧ID番号でも利用することができる鉄道用ICカードの利用システムおよび鉄道用ICカードの利用方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明における鉄道用ICカードの利用システムは、鉄道施設の自動改札機を通過できる機能を備えた鉄道用ICカードを用い、この鉄道用ICカードに記録された固有情報に基づいて鉄道施設以外の分野でも利用できる鉄道用ICカードの利用システムであって、鉄道用ICカードが更新されたとき、更新後の鉄道用ICカードには更新前後の固有情報が記録されることを特徴とする。
【0008】
すなわち、本発明における鉄道用ICカードの利用システムによれば、鉄道用ICカードを券売する券売機のバージョンアップなどの理由で、これまで使用していた旧鉄道用ICカードから新鉄道用ICカードに変更されても、新鉄道用ICカードには、新鉄道用ICカードの新固有情報と旧鉄道用ICカードの旧固有情報が並べて併記される。したがって、新鉄道用ICカードを用いても、旧鉄道用ICカードの旧固有情報で個人認証チェックをしている利用施設の認証チェックを行うことができる。
【0009】
また、本発明における鉄道用ICカードの利用システムにおいては、前記固有情報はID番号であって、更新後の鉄道用ICカードには、更新後の新ID番号及び対応する新フラグが記録されると共に、更新前の旧ID番号及び対応する旧フラグが記録されることを特徴とする。
【0010】
すなわち、本発明における鉄道用ICカードの利用システムによれば、鉄道用ICカードを券売する券売機のバージョンアップなどの理由で、これまで使用していた旧鉄道用ICカードから新鉄道用ICカードに変更されても、新鉄道用ICカードには、新鉄道用ICカードの新ID番号及びこの新ID番号に対応する新フラグが記録されると共に、旧鉄道用ICカードの旧ID番号及びこの旧ID番号に対応する旧フラグが並べて記録される。例えば、旧ID番号が“123450”のとき旧フラグに“1”を立て、更新後の新ID番号が“123451”のとき新フラグに“0”を立てたとき、旧フラグに対応する“1234501”と新フラグに対応する“1234510”が併記される。これによって、読書手段(つまり、カードリーダ)が新鉄道用ICカードのデータを読み取っても、新フラグと旧フラグを弁別して、A施設で利用するときは新フラグ“0”に基づく番号“1234510”で認証チェックを行い、A施設以外の施設で利用するときは旧フラグ“1”に基づく番号“1234501”で認証チェックを行というような使い分けをすることができる。つまり、一枚の新鉄道用ICカードを用いても、旧鉄道用ICカードの旧ID番号で認証チェックをしている利用施設の認証チェックを行うことができる。
【0011】
また、本発明における鉄道用ICカードの利用システムにおいては、鉄道用ICカードを用いて鉄道施設で利用するときは、新フラグに対応する新ID番号に基づいて正当性の照合が行われ、鉄道用ICカードを用いて鉄道施設以外の分野で利用するときは、旧フラグに対応する旧ID番号に基づいて正当性の照合が行われることを特徴とする。
【0012】
すなわち、本発明における鉄道用ICカードの利用システムによれば、新鉄道用ICカードには、新鉄道用ICカードの新ID番号(例えば、“123451”)及びこの新ID番号に対応する新フラグ(例えば、“0”)が記録されると共に、旧鉄道用ICカードの旧ID番号(例えば、“123450”)及びこの旧ID番号に対応する旧フラグ(例えば、“1”)が記録される。これによって、鉄道施設で利用するときは新鉄道用ICカードをカードリーダにかざせば、新フラグに基づく新番号“1234510”で認証チェックを行うことができ、鉄道施設以外の分野で利用するときに新鉄道用ICカードをカードリーダにかざせば、旧フラグに基づく旧番号“1234501”で認証チェックを行うことができる。つまり、一枚の新鉄道用ICカードを用いて、鉄道施設での認証チェックを行うことができると共に、旧鉄道用ICカードの旧ID番号で認証チェックをしている鉄道施設以外の利用施設の認証チェックを行うこともできる。
【0013】
また、本発明における鉄道用ICカードの利用システムにおいては、鉄道用ICカードを用いて鉄道施設で利用するときは、新フラグに対応する新ID番号に基づいて正当性の照合が行われ、鉄道用ICカードを用いて鉄道施設以外の分野で最初に利用するときは、ID番号を読み書きする読書手段(カードリーダ)が、新フラグに対応する新ID番号と旧フラグに対応する旧ID番号とを読み取り、カードリーダに記録されている旧フラグに対応する旧ID番号を新フラグに対応する新ID番号に更新し、更新以降に利用するときは新フラグに対応する新ID番号に基づいて正当性の照合が行われることを特徴とする。
【0014】
すなわち、本発明における鉄道用ICカードの利用システムによれば、旧鉄道用ICカードの旧ID番号を“123450”、この旧ID番号に対応する旧フラグを“1”とし、新鉄道用ICカードの新ID番号を“123451”、この新ID番号に対応する新フラグを“0”とすれば、新鉄道用ICカードには、旧ID番号に相当する“1234501”と新ID番号に相当する“1234510”が併記される。これによって、鉄道施設で利用する時には新ID番号に相当する番号“1234510”で認証チェックを行う。しかし、鉄道施設以外の分野で最初に利用するときには、これまでカードリーダに記録されていた旧ID番号に相当する“1234501”が新ID番号に相当する“1234510”に更新される。したがって、2回目以降に鉄道施設以外の分野で利用するときには、新ID番号に相当する番号“1234510”で認証チェックを行うことができる。
【0015】
また、本発明における鉄道用ICカードの利用システムにおいては、鉄道用ICカードを用いて鉄道施設で利用するときは、新フラグに対応する新ID番号に基づいて正当性の照合が行われ、鉄道用ICカードを用いて鉄道施設以外の分野で利用するとき、旧フラグに対応する旧ID番号と新フラグに対応する新ID番号との対照表に基づいて正当性の照合が行われることを特徴とする。
【0016】
すなわち、本発明における鉄道用ICカードの利用システムによれば、旧鉄道用ICカードが新鉄道用ICカードに更新されたとき、鉄道施設で利用する時には新ID番号に相当する新番号“1234510”で認証チェックを行う。しかし、新鉄道用ICカードを用いて鉄道施設以外の分野で利用するときは、カードリーダまたは上位装置が旧フラグに対応する旧番号“1234501”と新フラグに対応する新番号“1234510”との対照表を持っていて、この対象表に基づいて認証チェックを行う。したがって、カードリーダや上位装置が旧フラグに対応する旧番号“1234501”で登録されていても、新鉄道用ICカードで認証チェックを行うことができる。
【0017】
また、本発明における鉄道用ICカードの利用システムにおいては、鉄道施設以外の分野の利用システムは、建物に入退館するときの正当性をチェックする建物入退館システムであることを特徴とする。
【0018】
すなわち、本発明における鉄道用ICカードの利用システムによれば、鉄道用ICカードを券売する券売機のバージョンアップなどの理由で、これまで使用していた旧鉄道用ICカードから新鉄道用ICカードに変更されても、新鉄道用ICカードには、新鉄道用ICカードの新ID番号と旧鉄道用ICカードの旧ID番号が並べて併記される。したがって、新鉄道用ICカードを用いて鉄道施設で乗車券や定期券などを購入できるのは勿論のことであるが、カードリーダが旧鉄道用ICカードの旧ID番号で登録されているビルなどの建物入退館システムにおいても新鉄道用ICカードを用いて利用することができる。これによって、鉄道用ICカードを利用しているユーザは、鉄道用ICカードが更新されたことを意識することなく、鉄道施設で乗車券や定期券の購入などに利用することができると共に、ビルなど入退場の際の個人認証チェックとして利用することができる。
【0019】
また、本発明は鉄道用ICカードの利用方法を提供することもできる。すなわち、鉄道施設の自動改札機を通過できる機能を備えた鉄道用ICカードを用い、この鉄道用ICカードに記録された固有情報に基づいて鉄道施設以外の分野でも利用できる鉄道用ICカードの利用方法において、鉄道用ICカードを販売する券売機がバージョンアップされ、現在使用している現鉄道用ICカードを券売機に挿入して新鉄道用ICカードを発行するとき、新鉄道用ICカードへ新ID番号を記録すると共に現鉄道用ICカードの現ID番号を旧ID番号として記録する手順と、新鉄道用ICカードを用いて鉄道施設で利用するときに新ID番号に基づいて正当性の照合を行う手順と、新鉄道用ICカードを用いて鉄道施設以外の分野で利用するときに旧ID番号に基づいて正当性の照合を行う手順とを含むことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明における鉄道用ICカードの利用システムの実施の形態を詳細に説明するが、まず、一般的なICカードを利用したビル入退館システムについてその概要を説明する。図1は、通常のICカードを使用したビル入退館システムの概念図である。市内のビルディング(以下、ビルと略す)等の出入り口にICカードのデータを読み書きすることができるカードリーダ1a,1b,1c…1nが設置され、それぞれ、コントローラ2a,2b…2nを介してホストサーバ(制御器)3に接続されている。これによって、例えば、カードリーダ1aにICカードを挿入したり近づけたりすると、カードリーダ1aがICカード内のデータ(例えば、ID番号)を読み取る。そして、カードリーダ1aは、自己にあらかじめ記録されているデータ(例えば、ID番号)とICカード内の読み取りデータ(ID番号)とを照合し、照合結果が一致すれば、コントローラ2aを経由してホストサーバ(制御器)3へ照合結果OKの情報を送信する。これによって、ホストサーバ(制御器)3からビル内の連動機器4へ所定の指示情報が出力される。なお、本明細書におけるID番号には、数字のみならず、識別に用いられる文字列をも含むものとする。
【0021】
ホストサーバ(制御器)3からビル内の連動機器4へ出力される所定の指示情報は、例えば、電気錠連動、防犯機器連動、照明機器連動、空調設備連動、エレベータ不停止連動、及びその他の各種設備連動などを指示するための情報である。したがって、これらの指示情報に基づいて、ビルの出入り口に設置してある電気錠を開錠したり、防犯システムを起動させたり、あるいは、照明機器や空調設備などの各種機器や設備の連動制御を行う。このとき、カードリーダ1aがICカードから読み取ったデータは、カードリーダ1a自体に記録される場合と上位装置のホストサーバ(制御器)3に記録される場合とがある。また、入退館等の履歴情報についても、カードリーダ1a自体に記録される場合とホストサーバ(制御器)3に記録される場合とがある。
【0022】
ところで、上記のビル入退館システムではICカードを利用する場合について説明したが、一般のビル入退館システムに利用されるカードリーダには、磁気カードに磁気記録されたデータを読み取る磁気カード読み取りタイプとICカードのICチップに記録されたデータを読み取るICカード読み取りタイプとがある。前者の磁気カード読み取りタイプは、通常、磁気カードの磁気ストライプをカードリーダにスライドさせて、磁気カードの磁気データとカードリーダに記録されているデータとを照合させている。また、後者のICカード読み取りタイプは、ICカードをカードリーダに接触させてデータを読み取る接触タイプと、ICカードからカードリーダへ微弱な電波を飛ばしてデータを読み取る非接触タイプがあるが、両者ともICチップ内のID番号や製造番号などのユニークなデータを読み取る。尚、磁気カード読み取りタイプ及びICカード読み取りタイプは、何れもカードに割り振られたID番号が変更になることはない。
【0023】
また、磁気カードまたはICカードに記録されたデータとカードリーダに記録されているデータとの照合結果がOKの場合でも、カードリーダ1a,1b,1c…1nから各種の連動機器4へ直接指示情報が出力されることは少なく、ホストサーバ(制御器)3やさらに上位のホストコンピュータ(図示せず)を介して連動機器4へ出力されることが多い。さらに、ホストサーバ(制御器)3やホストコンピュータで過去の履歴(例えば、カードの照合履歴・電気錠開錠履歴・信号発報の特定など)を確認することもできる。また、磁気カードやICカードの抹消や登録は、カードリーダ1a,1b,1c…1n自体で行うものと、ホストサーバ(制御器)3やさらに上位のホストコンピュータで行うものの2種類がある。
【0024】
次に、本発明の鉄道用ICカードを利用したビル入退館システムについて説明する。本発明の鉄道用ICカードは乗車券のプリペイド販売に利用できると共にビル入退館システムにも利用することができる。もちろん、このような鉄道用ICカードは、将来、電子マネー等にも活用することができる多目的なICカードであるが、以下の説明では入退館システムに利用する場合について述べる。
【0025】
鉄道用ICカードをビル入退館システムに利用する場合は、前述の一般的なICカードを利用する場合の動作と全く同様に、鉄道用ICカード内に書き込まれているID番号を読み取ることによって実行される。例えば、前述の図1を用いて説明すれば、カードリーダ1aに図示しない鉄道用ICカードを挿入したり近づけたりすると、カードリーダ1aが鉄道用ICカード内のID番号を読み取る。そして、カードリーダ1aは読み取ったID番号をコントローラ2aに送信し、このコントローラ2aは、自己にあらかじめ記憶されているID番号とICカード内から読み取ったID番号とを照合し、記憶されたID番号のいずれかと一致すれば、照合結果OKの情報を送信する。これによって、ホストサーバ(制御器)3からビル内の連動機器4へ所定の指示情報が出力される。ホストサーバ(制御器)3からビル内の連動機器4へ出力される所定の指示情報は、例えば、電気錠連動、防犯機器連動、照明機器連動、空調設備連動、エレベータ不停止連動、及びその他の各種設備連動などを指示するための情報である。これによって、ビルの出入り口の電気錠を開錠したり、防犯システムを起動させたり、照明機器や空調設備などを連動制御することができる。
【0026】
ところで、鉄道用ICカードは、自動券売機等のバージョンアップによってカードそのものが変わってしまった場合はID番号も変更になってしまう。したがって、一般的なビル入退館システムでは、ID番号が変わってしまうとカードリーダで正当なID番号を読み取ることができず、結果的に、その鉄道用ICカードはカードリーダからはじかれてしまう。
【0027】
そこで、本発明では、自動券売機等のバージョンアップなどにより新しい鉄道用ICカードに切り替わって新ID番号が付与さたときは、直前まで使用していた旧鉄道用ICカードの旧ID番号を新しい鉄道用ICカードに併記しておく。これによって、ビル入退館システムにおいて新しい鉄道用ICカードをカードリーダにかざした場合は、新ID番号が違っていても旧ID番号が合致すれば、カードリーダは照合結果OKという判定を行う。その際、上位装置のホストコンピュータが自動的にID番号の更新を行うため、ホストコンピュータでその都度ID番号を書き換えるという手間がなくなる。
【0028】
図2は、本発明における鉄道用ICカードの利用システムにおいて、自動券売機で発行された新しい鉄道用ICに新ID番号と旧ID番号が併記される状態を示すシステム概念図である。図2において、自動券売機13がバージョンアップされた場合、現在使用している現鉄道用ICカード11を自動券売機13に挿入すると新鉄道用ICカード12が発行される。このとき、新鉄道用ICカード12には「新ID番号」が付与される。さらに、現鉄道用ICカード11に記録されていた「現ID番号」が自動券売機13に読み取られ、この「現ID番号」が、新鉄道用ICカード12に「旧ID番号」として転記される。したがって、新鉄道用ICカード12には「新ID番号」と「旧ID番号」が併記される。このとき、新鉄道用ICカード12をカードリーダ14にかざすと、カードリーダ14が新鉄道用ICカード12の全てのデータを読み取って上位装置のホストコンピュータ15へ転送する。これによって、ホストコンピュータ15は自動的にID番号の更新を行うので、ホストコンピュータ15側でその都度ID番号を書き換える手間が省ける。
【0029】
一方、図1に示すビル入退館システムにおいて、カードリーダ1aに新鉄道用ICカード12を挿入したり近づけたりすると、カードリーダ1aが新鉄道用ICカード12内の「旧ID番号」を読み取る。そして、カードリーダ1aは、自己にこれまで記録されている「旧ID番号」と、新鉄道用ICカード12から読み取った「旧ID番号」とを照合し、照合結果が一致すればコントローラ2aを経由してホストサーバ(制御器)3へ照合結果OKの情報を送信する。これによって、ホストサーバ(制御器)3からビル内の連動機器4へ、電気錠連動、防犯機器連動、照明機器連動、空調設備連動、エレベータ不停止連動、及びその他の各種設備連動などを指示するための情報を送信する。したがって、新鉄道用ICカード12が発行されて「新ID番号」になっても、現鉄道用ICカード11の「現ID番号」(つまり、「旧ID番号」)に基づいてビル入退館システムを正常に動作させることができる。尚、新鉄道用ICカード12の「新ID番号」による認証によって鉄道施設で利用できることは勿論である。
【0030】
次に、新旧IDカードの照合についてさらに詳しく説明する。前述のように、自動券売機のバージョンアップなどによって鉄道用ICカード自体が変わっても、元の1D番号(旧ID番号)は新しい鉄道用ICカードに残される。例えば、鉄道用ICカードが交換されてID番号が旧ID番号の“123450”から新ID番号の“12345l”へ変更された場合、旧番号“123450l”と新番号“12345l0”とを記憶しておく。尚、最終桁は、旧ID番号の場合は“1”、新ID番号の場合は“0”として立てられたフラグである。ここで、新しい鉄道用ICカードによって鉄道施設で乗車券や定期券を購入する場合はカードリーダが新フラグ“0”を読み込み、新しい鉄道用ICカードによってビル入退館システムを利用する場合はカードリーダが旧フラグ“1”を読み込む。これによって、新しい鉄道用ICカードを鉄道施設で利用すれば新番号“12345l0”を読み取って鉄道施設での処理を行い、新しい鉄道用ICカードをビル入退館システムで利用すれば旧番号“123450l”を読み取ってビル入退館システムに関連する動作を行うことができる。
【0031】
尚、ビル入退館システムでは、常に旧フラグ“1”が立っている方のID番号を読む方式と、新フラグ“0”が立っているID番号と旧フラグ“1”が立っているID番号の両方を読み込んで、ビル入退館システム側に記録されている旧ID番号を新フラグ“0”の立っている新ID番号に更新してしまう方式と、ホストサーバ(制御器)がID番号の新旧対照表を持っている方式とがある。
【0032】
上記の何れの方式にするかによって、鉄道用ICカードの交換時にどのID番号を記憶しておくかの方法も変わってくる。また、ビル入退館システムの方式に応じて、上記の何れの方式でも使えるようなデータの入力の仕方もある。例えば、1回だけのID番号更新の場合は、上記のようなフラグの弁別によって利用施設の切り分けを行えばよいが、3回以上に亘ってID番号が更新される場合は別な弁別方法を行う。例えば、ID番号が3回更新される場合は(つまり、前述のようにビル入退館システム側のID番号が変わっている方式の場合は)、一番最初の旧ID番号“123450”を消して、更新後のID番号“12345l”と再更新後のID番号“123452”とを鉄道用ICカードに書き込む。このとき、フラグを立てると、更新後のID番号は“12345ll”となり、再更新後のID番号は“1234520”という番号になるので、これらの番号を用いて鉄道施設での利用とビル入退館システムでの利用とを弁別すればよい。
【0033】
また、ビル入退館システムにより、変更履歴として、“123450”、“12345l”、“123452”の全部のID番号を鉄道用ICカードに記録しておき、さらに1桁使って無効フラグ(例えば“9”)を立てる方式もある。つまり、全部の旧ID番号のうち、有効なID番号以外は無効フラグ“9”を立てる。前述の例で述べれば、“1234509”、“12345l1”、“1234520”というようにする。これによって、有効な1D番号を読み取って鉄道施設とビル入退館システムとを弁別して正常に実行させることができる。なお、本実施形態では、IDを示す一連のビットの末尾の1ビットを用いて新旧の識別フラグとしたが、所定数のビットを用いて表現される文字列をフラグとして用いても良い。
【0034】
次に、一般の非接触ICカードによるビル入退館システムと鉄道用ICカードによるビル入退館システムとの違いを比較してみる。尚、以下の説明では、一般の非接触ICカードと鉄道用ICカードの両方を一括して表現するときは、単にカードということにする。
【0035】
カードに書き込まれる情報は、一般の非接触ICカードの場合は、メーカや管理会社や警備会社などのユーザコード、ビル入退館システム設置先のビルコード、ICカード個別のID番号、カード製造番号やICチップ製造番号などのIDM、及びメーカが個別に書き込む情報である。一方、鉄道用ICカードの場合は、鉄道用ICカード個別の新ID番号と旧ID番号のみである。
【0036】
カードリーダに読み込まれる情報は、一般の非接触ICカードによるビル入退館システムの場合は、ICカードに書き込まれている上記の情報全てである場合と、上記の情報のうち必要な一部の情報である場合とがある。一方、鉄道用ICカードによるビル入退館システムの場合は、鉄道用ICカード固有の個別の新ID番号と旧ID番号のみである。
【0037】
ホストサーバで構築されるデータベースの内容は、一般の非接触ICカードによるビル入退館システムと鉄道用ICカードによるビル入退館システムの場合はほぼ同じである。つまり、何れのカードの場合も、ID番号などのカード番号、ビルコード、会社名や部署名などの所属、セキュリティ対象のビル名、カード所持者の個人名や生年月日や性別、登録や未登録や紛失などのカード登録状態、割り振りなどの照合可能な場所の設定、カードの有効期限、ログインや登録作業などのホストサーバの操作履歴、及びカードごとに定められているその他の情報、などがデータベースに構築される。なお、一般の非接触ICカードの場合はカード番号としてカード製造番号やICチップ製造番号などのIDMもデータベースに構築される。
【0038】
カードをビル入退館システムで使用可能にするためのカード登録方法は、一般の非接触ICカードによるビル入退館システムと鉄道用ICカードによるビル入退館システムの場合は同じである。つまり、何れのカードの場合も、ホストサーバが存在するときは、ホストサーバにて前述のデータベースの内容を登録し、カードリーダ及びホストサーバ(制御器)の読み込み時にID番号など必要な内容を送信する。また、ホストサーバが存在しないときは、パソコンなどによって、カードに書き込まれている内容をコントローラまたはカードリーダへ登録する。
【0039】
カードを発行するときは、一般の非接触ICカードによるビル入退館システムの場合は、テナントがICカードの発行元に依頼してから新規カードを手配し、新規カードが登録作業を実施する会社に届いてから登録作業を行う。このため、ICカードの発行手続きにかなりの時間を要する。一方、鉄道用ICカードによるビル入退館システムの場合は、鉄道用ICカードが準備されていれば直ちに登録が可能であるため、鉄道用ICカードの発行手続きに殆ど時間を要しない。
【0040】
カードの発注から引渡しまでのカード運用方法は、一般の非接触ICカードによるビル入退館システムの場合は以下の手順を経るためにかなりの時間を要する。すなわち、(1)必要なICカードの手配をテナントからビルオーナまたは管理会社へ依頼する。(2)依頼を受けたビルオーナまたは管理会社は、メーカや警備会社などのシステム会社へ再依頼する。(3)システム会社は依頼内容に基づいてICカードを作成し、前述のICカードを入退館システムで使用可能にするためのカード登録方法を実施する。(4)そして、完成した登録済みのICカードをビルオーナまたは管理会社へ引き渡す。(5)さらに、ビルオーナまたは管理会社は引き渡されたカードをテナントに配布する。
【0041】
一方、鉄道用ICカードによるビル入退館システムの場合のカード発注から引渡しまでのカード運用方法は、以下の手順で実施されるので鉄道用ICカードの行き来が発生しないため、鉄道用ICカードの発行までに殆ど時間がかからない。すなわち、(1)テナントが登録を希望する鉄道用ICカードについて、前述のID番号やデータベースの内容の中から必要なデータをビルオーナまたは管理会社に渡す。(2)データを受け取ったビルオーナまたは管理会社はメーカや警備会社などのシステム会社に登録依頼を行う。(3)依頼を受けたシステム会社は、前述の鉄道用ICカードを入退館システムで使用可能にするためのカード登録方法を実現するための作業を実施する。(4)カード登録作業が完了した時点でビルオーナまたは管理会社に鉄道用ICカードが使用可能となった旨を連絡する。(5)連絡を受けたビルオーナまたは管理会社はテナントに対して鉄道用ICカードが使用可能となった旨を連絡する。
【0042】
カード登録時におけるホストサーバのデータベース処理方法については、一般の非接触ICカードによるビル入退館システムの場合も鉄道用ICカードによるビル入退館システムの場合も、同様に、ホストサーバで構築されたデータベースの内容を入力する。また、登録済みのカードを使用不能にするカード抹消方法は、一般の非接触ICカードによるビル入退館システムの場合も鉄道用ICカードによるビル入退館システムの場合も同じである。すなわち、ホストサーバが存在する場合は、ホストサーバにて前述のデータベースの内容を消去し、カードリーダやコントローラにデータの抹消実績を送信する。また、ホストサーバが存在しない場合は、パソコンなどによってカードリーダやコントローラに記録された該当カードのデータを消去する。
【0043】
カード抹消時のカードの処理方法は、一般の非接触ICカードによるビル入退館システムの場合は、ビルを管理している管理会社またはビルオーナへ該当するICカードを返却するか、カード所持者にICカードの廃棄をしてもらう。一方、鉄道用ICカードによるビル入退館システムの場合は、鉄道用ICカードは鉄道でのプリペイド利用が可能であるため、利用者が鉄道用ICカードをそのまま保管する。
【0044】
カード抹消時のホストサーバのデータベースの処理方法は、一般の非接触ICカードによるビル入退館システムの場合も鉄道用ICカードによるビル入退館システムの場合も、同様に、前述のカード登録時においてホストサーバのデータベース処理で入力された内容を全て抹消する。
【0045】
次に、バージョンアップ等で鉄道用ICカードが自動券売機で交換されるときの対応について説明する。ホストサーバで鉄道用ICカードを自動更新する場合は以下の手順で更新を行う。(1)駅の自動券売機等でバージョンアップのために鉄道用ICカードを取り替える場合は、新しい鉄道用ICカードになるため新ID番号が付与される。このとき、旧鉄道用ICカードの旧ID番号が新しい鉄道用ICカードに記録される。したがって、新しい鉄道用ICカードは新旧のID番号の2つが記録された状態となる。(2)ビル入退館システム用のカードリーダは新しい鉄道用ICカードのデータ内の新旧ID番号の2つを読み込む。(3)このとき、新ID番号とホストサーバの鍵番号が違っていても、旧ID番号が同じであれば登録済みの鉄道用ICカード(つまり、使用可能な鉄道用ICカード)と見なす。(4)ホストサーバ内で新たに付与された新ID番号を旧ID番号に上書きする。この時点でホストサーバに記録された旧ID番号は抹消される。
【0046】
以上説明したように、一般の非接触ICカードは該当するビルの入退館システムのみにしか使用できないが、本発明による鉄道用ICカードは、鉄道施設における乗車券のプリペイド購入や定期券としての使用と該当するビルの入退館システムでの使用の両方が可能となる。
【0047】
次に、鉄道用ICカードを使用して今後期待できるシステムについて述べる。現在のところは、乗車券用の鉄道用ICカードに書き込まれているデータ内容はID番号のみであるが、定期券用の鉄道用ICカードには紛失時に対応のために生年月日も書き込まれている。また、今後は、暗証番号・電話番号・指紋・虹彩・社員番号・PIN(Personal Identification Number)などを書き込む可能性もあり、今後に期待できるシステムとして、セキュリティを高める上で、ID番号と共に上記の各情報がすべて一致したときに照合結果がOKになるという仕組みを構築することもできる。
【0048】
例えば、ID番号の照合結果が不一致の場合、上記の情報内容、特に、個々に割り振られ同一番号は存在しないPIN番号を申告し、ホストコンピュータにてこのPIN番号を確認するシステムを構築することもできる。また、各テナントに登録機を持たせ、そのテナントの賃貸部分に関して新規カードの登録権限を与えるシステムを構築することもできる。さらに、共用部に関しては希望箇所を登録機からホストコンピュータに伝送させ、管理会社等が使用許可の返答を出すことにより、該当する鉄道用ICカードを多機能に使用できる仕組みを構築することもできる。
【0049】
以上述べた実施の形態は本発明を説明するための一例であり、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲で種々の変形が可能である。例えば、鉄道用ICカードの応用的な利用方法として、旅費清算システムや出退勤システムとの連携を行うことができる。もちろん、この場合は、旅費清算システムや出退勤システムの一部変更や新たな構築が必要となる。また、鉄道用ICカードをエレベータの操作部にかざすと、操作部が鉄道用ICカードに記録されている部屋番号を読み取り、鉄道用ICカードを所持している者が行ける指定階しか止まらないようなエレベータの運転制御(つまり、エレベータ不停止動作)を行うこともできる。また、鉄道用ICカード内のICチップに所持者の行動経路の情報を書き込み、カードリーダによって鉄道用ICカード所持者の行動範囲を読み取ることもできる。このような利用方法は、例えば犯罪捜査などに応用することができる。
【0050】
また、イベントなどの会場において鉄道用ICカードをカードリーダにかざすことによって不正入場の防止や入退場のチェックなどを行うことができる。さらに、鉄道用ICカードをホームネットワーク機器と連動させることにより、あらかじめ登録しておいたブラインドやエアコンやビデオ装置などの制御を行うこともできる。また、鉄道用ICカードを鉄道会社の改札機と連動させることにより、鉄道用ICカードに電車の遅延証明を記録するなどして出退勤システムと連携させることもできる。さらに、鉄道用ICカードと一般のICカードとの連携システムを、前述のビル入退館システムのみでなく、日常生活に必要な種々のシステムに応用することもできる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による鉄道用ICカードの利用システムによれば、鉄道用ICカードを券売する券売機のバージョンアップなどの理由で、これまで使用していた旧鉄道用ICカードから新鉄道用ICカードに変更されても、新鉄道用ICカードには、新鉄道用ICカードの新ID番号と旧鉄道用ICカードの旧ID番号が並べて併記される。したがって、新鉄道用ICカードを用いて鉄道施設で利用できることは勿論であるが、カードリーダが旧鉄道用ICカードの旧ID番号で登録されているビルなどの建物入退館システムにおいても新鉄道用ICカードを用いて利用することができる。これによって、鉄道用ICカードを利用しているユーザは、鉄道用ICカードが更新されたことを意識することなく、鉄道施設で乗車券の購入や定期券として利用することができると共に、ビルなど入退館の際の個人認証チェックとしても利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常のICカードを使用したビル入退館システムの概念図である。
【図2】本発明における鉄道用ICカードの利用システムにおいて、自動券売機で発行された新しい鉄道用ICに新ID番号と旧ID番号が併記される状態を示すシステム概念図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c〜1n,14…カードリーダ、2a,2b〜2n…コントローラ、3…ホストサーバ(制御器)、4…連動機器、11…現鉄道用ICカード、11a,12a…ICチップ、12…新鉄道用ICカード、13…自動券売機、15…ホストコンピュータ
Claims (7)
- 鉄道施設の自動改札機を通過できる機能を備えた鉄道用ICカードを用い、該鉄道用ICカードに記録された固有情報に基づいて前記鉄道施設以外の分野でも利用できる鉄道用ICカードの利用システムであって、
前記鉄道用ICカードが更新されたとき、更新後の前記鉄道用ICカードには更新前後の固有情報が記録されることを特徴とする鉄道用ICカードの利用システム。 - 前記固有情報はID番号であって、更新後の前記鉄道用ICカードには、更新後の新ID番号及び対応する新フラグが記録されると共に、更新前の旧ID番号及び対応する旧フラグが記録されることを特徴とする請求項1に記載の鉄道用ICカードの利用システム。
- 前記鉄道用ICカードを用いて前記鉄道施設で利用するときは、前記新フラグに対応する新ID番号に基づいて正当性の照合が行われ、
前記鉄道用ICカードを用いて前記鉄道施設以外の分野で利用するときは、前記旧フラグに対応する旧ID番号に基づいて正当性の照合が行われる
ことを特徴とする請求項2に記載の鉄道用ICカードの利用システム。 - 前記鉄道用ICカードを用いて前記鉄道施設で利用するときは、前記新フラグに対応する新ID番号に基づいて正当性の照合が行われ、
前記鉄道用ICカードを用いて前記鉄道施設以外の分野で最初に利用するときは、ID番号を読み書きする読書手段が、前記新フラグに対応する新ID番号と前記旧フラグに対応する旧ID番号とを読み取り、前記読書手段に記録されている前記旧フラグに対応する旧ID番号を前記新フラグに対応する新ID番号に更新し、更新以降に利用するときは前記新フラグに対応する新ID番号に基づいて正当性の照合が行われる
ことを特徴とする請求項2に記載の鉄道用ICカードの利用システム。 - 前記鉄道用ICカードを用いて前記鉄道施設で利用するときは、前記新フラグに対応する新ID番号に基づいて正当性の照合が行われ、
前記鉄道用ICカードを用いて前記鉄道施設以外の分野で利用するとき、前記旧フラグに対応する旧ID番号と前記新フラグに対応する新ID番号との対照表に基づいて正当性の照合が行われる
ことを特徴とする請求項2に記載の鉄道用ICカードの利用システム。 - 前記鉄道施設以外の分野の利用システムは、建物に入退館するときの正当性をチェックする建物入退館システムであることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の鉄道用ICカードの利用システム。
- 鉄道施設の自動改札機を通過できる機能を備えた鉄道用ICカードを用い、該鉄道用ICカードに記録された固有情報に基づいて前記鉄道施設以外の分野でも利用できる鉄道用ICカードの利用方法において、
前記鉄道用ICカードを販売するシステムがバージョンアップされ、現在使用している現鉄道用ICカードを券売機に挿入して新鉄道用ICカードを発行するとき、前記新鉄道用ICカードへ新ID番号を記録すると共に前記現鉄道用ICカードの現ID番号を旧ID番号として記録する手順と、
前記新鉄道用ICカードを用いて鉄道施設で利用するときに前記新ID番号に基づいて正当性の照合を行う手順と、
前記新鉄道用ICカードを用いて前記鉄道施設以外の分野で利用するときに前記旧ID番号に基づいて正当性の照合を行う手順と
を含むことを特徴とする鉄道用ICカードの利用方法。
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