JP2007141017A - 通行制御システム、通行券情報処理装置、ゲート装置、及び精算端末 - Google Patents

通行制御システム、通行券情報処理装置、ゲート装置、及び精算端末 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易で低価格な自動改札システムを導入すること。
【解決手段】本実施の形態では、例えば、電子マネーカードなどの用途に市中で大量に流通している汎用の非接触型ICカードをそのまま定期券として使用できるようにする。通行券情報サーバにIDm、区間、利用期間を登録する。通行券情報サーバは、区間間の駅に設置されたゲート装置に対してIDmを配信する。ゲート装置は、配信されたIDmを記憶して保持し、ユーザが提出した非接触型ICカードのIDmと照合する。IDmが一致する場合は扉を開いてユーザの通行を許可し、一致するものが無い場合は、扉を閉じてユーザの通行を制限する。利用期間が経過すると、通行券情報サーバは、ゲート装置に対して当該IDmの取消を命令し、これによってゲート装置から利用期間を経過した非接触IDカードのIDmが消去される。
【選択図】図1

Description

本実施の形態は、通行制御システム、通行券情報処理装置、ゲート装置、及び精算端末に関し、例えば、通行券の固有情報を読み取って扉を開閉するものに関する。
近年、自動改札装置が普及してきた。自動改札装置は、例えば、ICカードや磁気媒体などに記憶された乗車区間や有効期間などを読み取り、乗客の入退場を許可するか否かを判断する。
自動改札装置は、乗客が通過する通路と、その通路上で開閉する扉を備えている。そして、自動改札装置は、乗客の入退場を認める場合は扉を開いて乗客を通過させ、乗客の入退場を認めない場合は、扉を閉じて乗客の通過を制限する。
自動改札装置には、主に、非接触型ICカードを乗車・定期券とするものと、磁気媒体を乗車・定期券とするものが用いられている。
このような自動改札装置に関する技術として次の自動改札装置がある。
特開平10−091823号
この技術は、非接触型ICカードに定期券とプリペイドカードの機能を持たせて、切符や定期券を搬送する機構を不要とするものである。精算の必要などがある場合、プリペイド機能を用いて自動精算することができる。
また、近年の自動改札システムは、このような自動精算機能のほか、指定席の予約機能や家族分のチケットを1枚のICカードで対応できる高度な付加機能を備えており、ICカード側もこれらの高機能に対応したものとなっている。
自動改札システムは非常に高価であり、これに使用する高機能なICカードも高価である。そのため、中小の事業体が自動改札システムを導入する場合、多額の設備投資を行わなければならない。また、ICカードも高価であるので、利用者にとっても負担となり、場合によっては、事業体がICカードの費用の一部を負担する必要も生じてくる。
更に、このように多額の投資を行って導入した自動改札システムには、中小の事業体では必要のない高度な機能が多数搭載されており、使用しない機能は無駄な投資となってしまう。
そこで、本発明の目的は、簡易で低価格な自動改札システムを導入することである。
本発明は、前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、通行券情報処理装置と、通信回線を介して前記通行券情報処理装置と接続可能な複数のゲート装置と、から構成され、固有情報を記憶した通行券媒体を用いた通行の制御を行う通行制御システムであって、前記通行券情報処理装置は、前記ゲート装置ごとに、当該ゲート装置で通行可能な通行券媒体の固有情報を配信し、前記ゲート装置は、通行者が提出した通行券媒体から固有情報を読み取り、前記読み取った固有情報と前記配信された固有情報が一致する場合に前記通行者の通行を許可する通行許可動作を行い、一致しない場合に前記通行者の通行を許可しない通行非許可動作を行うことを特徴とする通行制御システムを提供する。
請求項2に記載の発明では、通行券媒体に記憶されている固有情報と、前記通行券媒体による通行者の通過を許可するゲート装置を特定するゲート特定情報の入力を受け付ける入力受付手段と、前記入力を受け付けた固有情報とゲート特定情報を対応付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、ゲート装置に対して、当該ゲート装置のゲート特定情報に前記記憶装置で対応付けられている固有情報の登録を要求する登録要求手段と、を具備したことを特徴とする通行券情報処理装置を提供する。
請求項3に記載の発明では、ゲート装置で登録されている固有情報と、当該ゲート装置のゲート特定情報に前記記憶装置で対応付けられている固有情報が一致するように、前記ゲート装置で登録されている固有情報の更新を要求する更新要求手段を具備したことを特徴とする請求項2に記載の通行券情報処理装置を提供する。
請求項4に記載の発明では、通行券媒体に記憶されている固有情報と、精算金額の算出基準となる精算基準情報と、を精算端末から受信する精算情報受信手段と、前記受信した精算基準情報と、前記受信した固有情報に前記記憶装置で対応付けられているゲート特定情報と、を用いて精算金額を算出する精算金額算出手段と、前記算出した精算金額を前記精算端末に送信する精算金額送信手段と、を具備したことを特徴とする請求項2、又は請求項3に記載の通行券情報処理装置を提供する。
請求項5に記載の発明では、通行券情報処理装置から、通行を許可する通行券媒体の固有情報の登録要求を受け付ける登録要求受付手段と、前記受け付けた登録要求に係る固有情報を登録する固有情報登録手段と、通行者が提出する通行券媒体から固有情報を読み取る固有情報読取手段と、前記読み取った固有情報が前記登録した固有情報と一致する場合に前記通行者の通行を許可する通行許可動作を行い、一致しない場合に前記通行者の通行を許可しない通行非許可動作を行う動作手段と、を具備したことを特徴とするゲート装置を提供する。
請求項6に記載の発明では、通行券情報処理装置から、固有情報の更新要求を受け付ける更新要求受付手段と、前記受け付けた更新要求に応じて、前記登録した固有情報を更新する更新手段と、を具備したことを特徴とする請求項5に記載のゲート装置を提供する。
請求項7に記載の発明では、通行者が提出する通行券媒体から固有情報を読み取る固有情報読取手段と、精算金額の算出基準となる精算基準情報と、前記読み取った固有情報と、を通行券情報処理装置に送信する精算情報送信手段と、前記送信した固有情報と精算基準情報に対する精算金額を前記通行券情報処理装置から受信する精算金額受信手段と、通行者が提供した貨幣価値を用いて前記受信した精算金額分の精算処理を行う精算手段と、を具備したことを特徴とする精算端末を提供する。
本発明によれば、低コストで自動改札システムの導入と管理を行うことができる。
(1)実施の形態の概要
本実施の形態では、例えば、電子マネーカードなどの用途で市中で大量に流通している汎用の非接触型ICカードをそのまま定期券として使用できるようにする。
このため、汎用の非接触型ICカードを既に所有しているユーザは定期用にICカードを新規に購入する必要がない。また、汎用の非接触型ICカードは安価で大量に出回っているため、まだ所有していないユーザも容易に入手することができる。
一方、事業体が用いるゲート装置(自動改札装置)も簡易な構造とし、既に磁気媒体用の自動改札を備えている場合には、これに非接触型ICカード用のリーダライタなどを追加することにより対応することができる。
このような、非接触型ICカードの定期券への利用は、個々の非接触型ICカードに付与されているIDmと呼ばれる固有の製造番号を、区間、利用期間などと共に通行券情報サーバに登録することにより実現することができる。
通行券情報サーバは、これらの情報の登録を受け付けると、利用区間内の駅(区間両端の駅を含む)に設置されたゲート装置に対してIDmを配信する。ゲート装置は、配信されたIDmを記憶して保持し、ユーザが提出した非接触型ICカードのIDmと照合する。
IDmが一致する場合は扉を開いてユーザの通行を許可し、一致するものがない場合は、扉を閉じてユーザの通行を制限する。
利用期間が経過すると、通行券情報サーバは、ゲート装置に対して当該IDmの取消を命令し、これによってゲート装置から利用期間を経過した非接触IDカードのIDmが消去される。
(2)実施の形態の詳細
図1は、本実施の形態の一例に係る通行制御システムの構成を示したブロック図である。
本実施の形態では、通行制御システム1を鉄道事業の自動改札システムとして利用する場合について説明する。
通行制御システム1は、登録端末2、通行券情報サーバ3、ゲート4、4、・・・(以下、単にゲート4と記す)などから構成されている。
登録端末2は、1台のみ図示してあるが、複数台あってもよい。また、図示しないが、各駅には運賃を精算する精算端末が駅構内に備えられている。
利用者は、非接触型ICカードを通行券情報サーバ3に定期券として登録し、この非接触型ICカードを用いてゲート4を通過する。非接触型ICカードは通行券情報サーバ3に登録することにより通行券媒体となる。
登録端末2は、例えば、主要駅の定期券窓口などに設置されており、ユーザの非接触型ICカードを定期券として登録するための端末である。
登録端末2には、ユーザと対面しながら駅の担当者が操作する手動式のものと、ユーザが指示に従って必要な情報を入力する自動式のものがある。まず、手動式の場合について説明する。
登録端末2は、キーボード、マウスなどの入力装置、ディスプレイやプリンタなどの出力装置を備えるほか、非接触型ICカードと近距離の無線通信を行うリーダライタや、リーダライタを介して非接触型ICカードに対してデータやコマンドの送受信を行うICカード通信モジュールを備えている。
担当者は、ユーザから非接触型ICカードを受け取ってこれをリーダライタに設置すると共に、ユーザから申請された利用区間と利用期間を入力装置から入力する。
登録端末2は、リーダライタを介して非接触型ICカードと通信し、非接触型ICカードからIDmを読み出す。ここで、IDmは非接触型ICカードに固有な固有情報を構成しており、これについては後ほど詳細に説明する。
そして、登録端末2は、読み出したIDmと、担当者が入力した利用区間、利用期間を一時記憶装置に記憶する。
登録端末2は、例えば、インターネットなどのネットワークを介して通行券情報サーバ3と通信が可能となっており、一時記憶装置に記憶したIDm、利用区間、利用期間を通行券情報サーバ3に送信する。
一方、自動式の場合、登録端末2は、外面に非接触型ICカードの挿入口、情報の表示と入力が行えるタッチパネル、現金の投入口、釣り銭口などを備えている。
また、内部には、非接触型ICカードとの通信を行うリーダライタとICカード通信モジュールを備えるほか、電子マネー決済機能、現金処理機能、通行券情報サーバ3との通信機能などを備えている。
まず、ユーザは、「非接触型ICカードを挿入してください。」などのタッチパネルの指示に従って、非接触型ICカードを挿入口から挿入する。続いてユーザは、「利用区間と利用金を入力してください。」などの指示に従って、利用区間と利用期間を入力する。すると、登録端末2は、「電子マネーで決済しますか?現金で決済しますか?」などと、ユーザに問い合わせ、ユーザは電子マネーによる決済か現金による決済を選択する。
登録端末2は、これらの処理と並行して、リーダライタとICカード通信モジュールによって非接触型ICカードのIDmを読み取る。そして、登録端末2は、読み取ったIDmのほか、ユーザから入力された利用区間と利用期間を一時記憶装置に記憶する。
次に、登録端末2は、一時記憶したIDm、利用区間、利用期間を通行券情報サーバ3に送信し、更に、現金又は電子マネーのうち、ユーザが選択した貨幣価値による決済を行う。
非接触型ICカードは、電子マネー処理機能を備えており、ユーザが電子マネーにより決済を選択した場合、登録端末2は、電子マネー決済機能により非接触型ICカードに記憶されている電子マネーを代金分だけ減額して決済を行う。
なお、ここで減額する電子マネーはバリューと呼ばれており、電子マネーによる商取引では、バリューと呼ばれるこの貨幣価値を非接触型ICカードなどに記憶しておき、バリューの値を加減算することにより行われている。
ユーザが現金による決済を選択した場合、登録端末2は、ユーザから投入された現金を確認して現金処理機能により決済を行う。
通行券情報サーバ3は、登録端末2からIDm、利用区間、利用期間を受信することによってこれらの情報の入力を受け付け(入力受付手段)、これらの情報を後述の定期券データベースに記憶する(記憶手段)。
ここで、利用区間は、非接触型ICカードで通行するゲートを特定するゲート特定情報を構成している。
詳細は後述するが、利用区間により非接触型ICカードを使用する駅が特定され、更に駅が特定されるとこの駅に設置されているゲート4が特定されるためである。
通行券情報サーバ3はこのようにして非接触型ICカードを定期券として登録し、以降、非接触型ICカードは非接触型ICカードとして使用することができる。
通行券情報サーバ3は、定期券データベースに登録したIDmのうち利用期間が開始するものを、当該IDmによる利用区間にある各駅のゲート4に配信し、当該IDmの登録を要求する(登録要求手段)。登録の要求は、当該IDmの登録を行う登録命令(コマンド)を送信することにより行われる。
また、利用期間が切れるものに関しては、当該IDmを登録しているゲート4に対してこのIDmを無効にするように取消要求を行うと共に、定期券データベースから当該IDmを消去する。
通行券情報サーバ3は、以上の処理を、例えば、終電終了後などに1日1回程度バッチ処理にて行う。取消要求は取消命令を送信することにより行われる。
このように、通行券情報サーバ3は、定期的にゲート4にIDmの更新を要求する(更新要求手段)。
ゲート4は、各駅(A駅、B駅、・・・、F駅)の改札口に設置されたゲート装置であって、ユーザが通行する通路、ユーザが非接触型ICカードをかざすリーダライタ、リーダライタを介して非接触型ICカードと通信するICカード通信モジュール、通路を開閉する扉などが設けられている。
ゲート4は、インターネットや専用回線などのネットワークを介して通行券情報サーバ3と接続可能に配設されており、通行券情報サーバ3と通信を行うことができる。
ゲート4は、非接触型ICカードのIDmなどを記憶するIDmデータベースを備えており、通行券情報サーバ3から登録命令を受信することにより当該IDmの登録要求を受け付けると(登録要求受付手段)、当該登録命令を実行して当該命令に係るIDmをIDmデータベースに登録する(固有情報登録手段)。
また、ゲート4は、通行券情報サーバ3からIDmの取消命令を受信すると、当該取消命令を実行して当該命令に係るIDmをIDmデータベースから消去する。
このように、ゲート4は、通行券情報サーバ3からIDmの登録要求と取消要求を受け付ける(更新要求受付手段)ことにより、IDmデータベースに登録してあるIDmを更新することができる(更新手段)。
ゲート4は、ユーザが非接触型ICカードをリーダライタにかざすと、この非接触型ICカードからIDmを読み取り(固有情報読取手段)、IDmデータベースに記憶してあるIDmと照合する。
照合の結果、非接触型ICカードのIDmが登録されていた場合は扉を開き、登録されていなかった場合は扉を閉じる(動作手段)。
ゲート4の動作手段は、扉の開閉を行うが、例えば、警告灯を点灯したり、警告音を発したり、あるいは、係員の端末でアラームを発するなど他の動作を行うこともできる。
精算端末は各駅の改札口構内側に1台程度備えられており、ネットワークを介して通行券情報サーバ3と通信できるようになっている。
ユーザが、利用区間以外の駅で下車しようとすると、ゲート4によって退場が制限されるが、この場合、ユーザは、非接触型ICカードと精算端末を通信させて精算処理を行う。
精算端末には、非接触型ICカードのリーダライタ、非接触型ICカードの挿入口、現金の投入口、釣り銭口、情報の表示とユーザからの入力を受け付けるタッチパネルなどを備えている。また、精算端末は、精算を非接触型ICカードに記憶した電子マネーで行うための電子マネー処理モジュールも備えている。電子マネー処理モジュールはリーダライタを介して非接触型ICカードと通信することができる。
ユーザが非接触型ICカードの挿入口に非接触型ICカードを挿入すると、精算端末は、リーダライタを介してIDmを読み取って(固有情報読取手段)、当該精算端末が設置されている駅を特定できる駅特定情報と共に通行券情報サーバ3に送信する。
ここで、駅特定情報は、例えば、駅ID、精算端末ID(通行券情報サーバ3は、精算端末と、当該精算端末を設置した駅を対応付けたデータベースを有しているため、精算端末IDが特定できると設置駅を特定することができる)などであり、精算金額を計算する際の基準となる精算基準情報を構成しており、精算端末は、固有情報と精算基準情報を送信する精算情報送信手段を備えている。
通行券情報サーバ3は、精算端末からIDmと駅特定情報を受信し(精算情報受信手段)、これを用いてユーザの利用区間とユーザが下車しようとしている駅を特定することができる。通行券情報サーバ3は、これによって精算金額を算出し(精算金額算出手段)、精算装置に送信する(精算金額送信手段)。
精算端末は、通行券情報サーバ3から送信されてきた精算金額を表示し、ユーザに現金で精算するか、あるいは電子マネーで精算するかの選択を行わせる。
ユーザが現金での精算を選択した場合、現金投入口からの現金の投入を受け付け、投入された現金によって精算処理を行う(精算手段)。
ユーザが電子マネーでの精算を選択した場合、電子マネー処理モジュールが非接触型ICカードに精算金額分のバリューを減算する減算情報を入力し、バリューの減算を非接触型ICカードに行わせる(精算手段)。
以上に説明したように、本実施の形態の通行制御システム1は、各ゲート装置(ゲート4)に通行可能な非接触型ICカードのIDmを予め記憶させておくことにより、乗客の入退場を制御することができる。
なお、このように通行可能なIDmをゲート4で記憶しておきこれを照合する方式をポジチェックといい、逆に通行を不可とするIDmをゲート4で記憶しておきこれを照合する方式をネガチェックという。本実施の形態は、ポジチェックを採用するが、ネガチェックにより同様の機能を実現することもできる。
以下、通行制御システム1を構成する各構成要素について詳細に説明する。
図2は、本実施の形態で定期券(通行券)を構成する非接触型ICカードのハードウェア的な構成の一例を示したブロック図である。この非接触型ICカードは、通行券媒体を構成している。
本実施の形態で使用する非接触型ICカードは、CPU(Central Processing Unit)21、高周波回路22、アンテナ26、ROM(Read Only Memory)23、RAM(Random Access Memory)24、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)25などを内蔵している。
これらの素子は、非接触型ICカード内に埋め込まれたICチップ上に形成されている。ただし、アンテナ26は、非接触型ICカード内部の外縁部付近に張り巡らされた空中線により構成され、端部がICチップに接続されている。
CPU21は、ROM23やEEPROM25に記憶されているプログラムに従って情報処理を行う中央処理装置である。
本実施の形態では、CPU21は、リーダライタを介して登録端末2や各ゲート4と通信を行い、通行券情報サーバ3やゲート4にIDmを送信する。
また、EEPROM25に電子マネー処理プログラムがインストールされている場合、CPU21は、非接触型ICカードに記憶されたバリューによって乗り越しなどの精算処理を行うことも可能である。
アンテナ26は、リーダライタに内蔵されたアンテナと近距離の無線通信を行うためのアンテナである。
非接触型ICカードは、アンテナ26を介してリーダライタから無線により発電して駆動電力を得ると共に無線通信を行う。
高周波回路22は、リーダライタからアンテナ26に送信されてきた高周波をデジタル信号に変換してCPU21に出力したり、逆にCPU21が出力したデジタル信号を高周波に変換してアンテナ26に出力し、リーダライタに送信する。
RAM24は、CPU21が情報処理を行う際のワーキングメモリを提供する随時書き込み読み出しメモリである。
RAM24は、非接触型ICカードに電力が供給されている間、記憶内容を保持することができるが、電力の供給が止まると記憶内容は失われる。
ROM23は、非接触型ICカードを機能させるための基本的なプログラムやパラメータ、データなどを記憶した読み出し専用メモリである。
これらの情報は、予めROM23に固定されており、再度の情報の書き込みや情報の消去を行うことは通常行わない。
EEPROM25は、情報を書き込んだり消去したりが可能なROMである。EEPROM25に記憶してある情報は、非接触型ICカードへの電力の供給がない場合でも保たれる。
このように、ROM23とEEPROM25は、非接触型ICカードのプログラム・データ記憶領域を構成している。
EEPROM25には、例えば、非接触型ICカードを機能させるための基本的なプログラムであるOS(Operating System)や、アプリケーションプログラムなどが記憶されている。
更に、EEPROM25には、非接触型ICカードごとに異なる固有の情報、即ち固有情報であるIDmが記憶されている。
図3の各図は、EEPROM25の構成を模式的に示した図である。
非接触型ICカードには、図3(a)に示したように、EEPROM25にパブリック領域とプライベート領域がそれぞれ1つずつ形成されたものと(第1のタイプ)、図3(b)に示したように、プライベート領域が2つ形成されたもの(第2のタイプ)がある。
このように、EEPROM25を複数の領域に区分して使用するのは、1枚の非接触型ICカードを複数のアプリケーションで使用できるようにするためである。即ち、1枚の非接触型ICカードをあたかも複数の非接触型ICカードのように使用することができ、非接触型ICカードの汎用性が向上すると共に、利用者にとっても使い勝手のよいものとなる。
パブリック領域は、アプリケーションを組み込むエリアが複数あり、複数のアプリケーションを組み込むことができるようになっている。一方、プライベート領域は、アプリケーションを組み込むエリアが単数(1つ)あり、単数のアプリケーションを組み込むことができるようになっている。
どのようなアプリケーションを何れの領域に組み込むかは、非接触型ICカードを利用する事業体の自由であるが、主にプライベート領域は非接触型ICカードの発行体が自社のサービス提供のために用い、パブリック領域には付加的なサービスを提供するためのアプリケーションが組み込まれる。
例えば、非接触型ICカードの発行主体がフェリーの運航会社である場合、プライベート領域にはポイントサービスや座席の指定予約機能など、自社で使用するアプリケーションを組み込み、パブリック領域には汎用の電子マネー機能を発揮する電子マネープログラムを組み込むなどする。
このようにすることにより、ユーザは、非接触型ICカードをフェリーの運航会社のサービスを受けるためのカードとして用いることもできるし、電子マネーカードとして用いることもできる。
パブリック領域、プライベート領域には、それぞれ当該領域に固有の情報であるIDmが付与されている。これらIDmは、非接触型ICカードの製造事業者が個々の領域に付与する値であり、同じものは存在しない。
例えば、図3(a)の例では、パブリック領域のIDm(以下、パブリックIDm)が「524765879」となっており、プライベート領域のIDm(以下、プライベートIDm)は「987254867」となっている。図3(b)の例でも、一方のプライベート領域と他方のプライベート領域にそれぞれ固有の値が付与されている。
これらの領域には、それぞれのIDmをポーリングして読み出すためのシステムコードが設定されている。
図3(a)の例では、パブリック領域にシステムコード「AA00」が設定されており、プライベート領域にシステムコード「BB00」が設定されている。
このため、非接触型ICカードにシステムコード「AA00」を入力すると、非接触型ICカードは、パブリックIDmを出力し、システムコード「BB00」を入力すると、非接触型ICカードは、プライベートIDmを出力する。
なお、パブリック領域のシステムコードは各非接触型ICカードに共通であるが、プライベート領域は、例えば、非接触型ICカードの発行体ごとに設定されるなど各種ある。
このように、パブリック領域用のシステムコードが各非接触型ICカードに共通であるため、パブリック領域を有する非接触型ICカードに関しては、パブリック領域用のシステムコード「BB00」を用意しておけば、対応することができる。
一方、プライベート領域のみ有する非接触型ICカードに関しては、プライベート領域用のシステムコードが発行体などによって異なるため、非接触型ICカードに対応したプライベート領域用のシステムコードを用意する必要がある。
そこで、本実施の形態では、パブリック領域用のシステムコード「AA00」と、ある特定のプライベート領域用のシステムコード「BB00」を用いてダブルポーリングすることとした。
即ち、登録端末2、ゲート4、精算端末は、非接触型ICカードに、システムコード「AA00」と「BB00」を入力し、これによってパブリック領域やプライベート領域のIDmを読み取るのである。
非接触型ICカードが、システムコード「AA00」と「BB00」の少なくとも一方に対応したものであれば、IDmを読み取ることができる。
これによって、通行制御システム1は、第1のタイプ(パブリック領域を有する)の非接触型ICカードと、第2のタイプ(プライベート領域のみ有する)のうちシステムコード「BB00」を有するものに対応することができる。
この場合、第2のタイプで、システムコード「BB00」を有しないものには対応できないが、更に他のシステムコード(「CC00」など)でトリプルポーリングするなど、ポーリングに使用するシステムコードを増やすことにより、より多くの非接触型ICカードに対応することができる。
即ち、通行制御システム1は、汎用の非接触型ICカードに対応するために、複数のシステムコードを用いてポーリングを行うのである。
なお、本実施の形態では、通行券を非接触型ICカードで構成するが、これは通行券の媒体を限定するものではなく、例えば、接触型ICカード、磁気記憶媒体など、媒体に固有の情報を読み取り可能に記憶してあるものならばよい。
接触型ICカードは、アンテナ26の代わりに接触端子が設けられており、接触端子を介してリーダライタと通信するほかは非接触型ICカードと同じである。
通行券を磁気記憶媒体で構成する場合は、磁気記憶媒体にIDmに相当する固有の情報を記憶しておき、これをゲート4などが読み取るように構成する。
図4は、ゲート4のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
ゲート4は、CPU61、ROM63、RAM64、通信制御部65、リーダライタ部67、扉制御部69、記憶部66などがバスライン46で接続されて構成されている。
CPU61は、ROM63や記憶部66に記憶されたプログラムに従って各種の情報処理及びゲート4の各部の制御を行う。CPU61が行う処理には次のようなものがある。
(IDmの読み取り処理)
CPU61は、リーダライタ部67を介して非接触型ICカードにシステムコードを送信し、これに応じて非接触型ICカードが送出したIDmを受信してRAM64に一時記憶する。
(IDmの判定処理)
記憶部66には、定期券として登録されたIDmを記憶したIDmデータベースが備えられており、CPU61は、RAM64に一時記憶したIDmとIDmデータベースに記憶されているIDmを照合し、一致するものがあるか否かを判定する。
(扉の開閉処理)
CPU61は、IDmデータベースに記憶してあるIDmで、RAM64に一時記憶したIDmと一致するものがあると判定した場合、扉制御部69を制御して扉を開く扉開動作を行わせる。
一方、一致するものがないと判断した場合、CPU61は扉制御部69を制御して扉を閉じる扉閉動作を行わせる。
(データベース更新処理)
CPU61は、通信制御部65を介して通行券情報サーバ3と通信し、通行券情報サーバ3からIDmの登録命令と取消命令を受信する。
そして、CPU61は、登録命令を受信した場合、この命令で指定されているIDmをIDmデータベースに登録する。一方、取消命令を受信した場合、この命令で指定されているIDmをIDmデータベースから消去する。CPU61は、このようにして記憶部66に記憶したIDmデータベースを更新する。
RAM64は、CPU61が各種の情報処理や制御を行う際のワーキングエリアを提供する。
通信制御部65は、ネットワークに接続されており、CPU61が通行券情報サーバ3と通信を行う際の制御を行う。
リーダライタ部67は、リーダライタ及び非接触型ICカードと通信するためのモジュールなどから構成されている。リーダライタ部67は、CPU61が非接触型ICカードと通信する際の制御を行う。
扉制御部69は、扉本体、扉本体を開閉するアクチュエータ、及び、アクチュエータを制御する制御装置などから構成されている。
CPU61は、制御装置に命令を送り、これによってアクチュエータを作動させて扉本体の開閉を制御する。
記憶部66は、例えば、半導体記憶装置やハードディスク装置などの記憶装置や、これらの組み合わせによって構成されている。
記憶部66には、プログラムを記憶するプログラム格納部72とデータを格納するデータ格納部74が形成されている。
プログラム格納部72には、CPU61が先に説明した各機能を発揮するためのプログラムや、CPU61を動作させるための基本的なプログラムであるOS(Operating System)などが記憶されている。
データ格納部74には、IDmデータベースなどが格納されている。
図6(a)は、データ格納部74に格納されているIDmデータベースの論理的な構成を示した図である。
IDmデータベースには、登録された各非接触型ICカードのパブリックIDmとプライベートIDmが対応付けられて記憶されている。
このように、IDmデータベースにパブリックIDmとプライベートIDmを記憶しているため、何れか一方が一致する非接触型ICカードを有するユーザを通過させることができる。
なお、図6(a)のIDmデータベースには、パブリック領域用とプライベート領域用のIDmの双方が記憶されている場合が例示されているが、非接触型ICカードの種類によっては、パブリックIDmのみが記憶されたものや、プライベートIDmのみが記憶されたものもある。
図5は、通行券情報サーバ3のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
通行券情報サーバ3の構成は基本的にゲート4と同じであり、CPU81、ROM83、RAM84、通信制御部85、記憶部86、プログラム格納部92、データ格納部94などがバスライン56で接続されている。
CPU81は、ROM83や記憶部86に記憶されたプログラムに従って各種の情報処理を行う。CPU81が行う処理には次のようなものがある。
(IDmの登録処理)
CPU81は、登録端末2からIDm、利用区間、利用期間などの情報を受信し、記憶部86に記憶した定期券データベースを更新する。
(IDmの登録要求)
CPU81は、例えば、毎日1回列車運行終了後にバッチ処理にて、次の日から利用開始となる非接触型ICカードのIDmを定期券データベースで検索する。
そして、検索されたIDmの登録命令を利用区間に属する各駅のゲート4に送信する。
(IDmの取消要求)
CPU81は、登録要求の場合と同様に、バッチ処理にて、本日で利用終了となる非接触型ICカードのIDmを定期券データベースで検索する。
そして、検索されたIDmの取消命令を利用区間に属する各駅のゲート4に送信する。
(データベース更新処理)
CPU81は、利用期間が経過したIDmを定期券データベースより消去する。
RAM84は、CPU81が各種の情報処理や制御を行う際のワーキングエリアを提供する。
通信制御部85は、ネットワークに接続されており、CPU81が登録端末2やゲート4と通信を行う際の制御を行う。
記憶部86は、例えば、半導体記憶装置やハードディスク装置などの記憶装置や、これらの組み合わせによって構成されている。
記憶部86には、プログラムを記憶するプログラム格納部92とデータを格納するデータ格納部94が形成されている。
プログラム格納部92には、CPU81が先に説明した各機能を発揮するためのプログラムや、CPU81を動作させるための基本的なプログラムであるOS(Operating System)などが記憶されている。
データ格納部94には、ゲート情報データベースや定期券データベースなどが格納されている。
図6(b)は、データ格納部94に格納されているゲート情報データベースの論理的な構成を示した図である。
ゲート情報データベースでは、各駅を特定する駅IDと、当該駅に設置されているゲート4のゲートIDが対応付けられて記憶されている。
通行券情報サーバ3は、駅IDをゲート情報データベースで照合することにより、当該駅に設置されているゲートを特定することができ、また、ゲートIDを検索することにより当該ゲート4が設置されている駅を特定することができる。
図6(c)は、データ格納部94に格納されている定期券データベースの論理的な構成を示した図である。
定期券データベースには、定期券として登録された各非接触型ICカードのパブリックIDmとプライベートIDm、及び利用区間、利用期間などが各非接触型ICカードごとに対応付けられて記憶されている。
これらの情報は、通行券情報サーバ3が登録端末2から受信して定期券データベースに記憶させたものである。
このように、定期券データベースはIDmと駅を対応付け、ゲート情報データベースは、駅とゲート4を対応付けているため、定期券データベースとゲート情報データベースにより、IDmとゲート4が対応付けられている。
次に、図7のフローチャートを用いてゲート4が自動改札処理を行う手順について説明する。
まず、ユーザが、入退場の際にゲート4のリーダライタに非接触型ICカードをかざす。
すると、ゲート4は、非接触型ICカードとの通信を確立し、システムコードを非接触型ICカードに送信してIDmを要求する(ステップ5)。
より詳細には、ゲート4は、パブリック領域用のシステムコードとプライベート領域用のシステムコードを非接触型ICカードに送信し、ダブルポーリングを行う。
非接触型ICカードは、ゲート4からポーリングを受け、要求されたIDmをゲート4に送信する(ステップ10)。例えば、プライベート領域のみ有する非接触型ICカードは、パブリックIDmを有しないが、この場合はプライベートIDmのみ送信する。非接触型ICカードは、このように要求されたIDmが存在する場合にそのIDmを送信する。
ゲート4は、非接触型ICカードからIDmを受信して一時記憶し、IDmデータベースに記憶してあるIDmと照合する(ステップ15)。
ゲート4は、IDmデータベースに記憶してあるパブリックIDmとプライベートIDmのうち、少なくとも一方と一致するものがあるか否かを照合する。
照合順序は任意でよいが、例えば、非接触型ICカードから送信されたIDmがパブリックIDmとプライベートIDmの2つある場合、まず、パブリックIDmを照合し、一致するパブリックIDmがなかった場合にプライベートIDmを照合する。
また、非接触型ICカードから受信したIDmが、パブリックIDmとプライベートIDmのうち、いずれか一方であった場合は、これをIDmデータベースの対応する領域で照合する。
非接触型ICカードから送信されたIDmと、IDmデータベースに記憶したIDmとで一致するものがあった場合(ステップ20;Y)、ゲート4は扉を開く扉開動作を行う(ステップ25)。
一方、非接触型ICカードから送信されたIDmと、データベースに記憶したIDmとで一致するものがなかった場合(ステップ20;N)、ゲート4は扉を閉じる扉閉動作を行う(ステップ30)。
次に、図8のフローチャートを用いて通行券情報サーバ3が非接触型ICカードを定期券として登録する手順について説明する。
まず、登録しようとする非接触型ICカードを登録端末2のリーダライタに設置する。登録端末2は、自動式でも手動式でもどちらでもよい。
登録端末2は、リーダライタに非接触型ICカードが置かれると、非接触型ICカードと通信を確立し、非接触型ICカードにIDmを要求する(ステップ50)。
これは、ゲート4が非接触型ICカードにIDmを要求したのと同じようにダブルポーリングにて行う。
非接触型ICカードは、この要求に応じてIDmを登録端末2に送信する(ステップ55)。非接触型ICカードは、パブリックIDmとプライベートIDmの両方を有している場合は、両方を送信し、一方を有している場合は一方を送信する。
登録端末2は、非接触型ICカードからIDmを受信し、これを一時記憶する(ステップ60)。
次に、登録端末2は、利用区間の入力を受け付けてこれも一時記憶する(ステップ65)。利用区間の入力は、自動方式の場合はユーザが入力することにより行われ、手動方式の場合は駅の担当者が入力することにより行われる。
次に、登録端末2は、利用期間の入力を受け付けて一時記憶する(ステップ70)。
利用期間の入力は、自動方式の場合はユーザが入力することにより行われ、手動方式の場合は駅の担当者が入力することにより行われる。
次に、登録端末2は、一時記憶してあった、IDm、利用区間、及び利用期間などの情報を通行券情報サーバ3に送信する(ステップ75)。
通行券情報サーバ3は、登録端末2から、IDm、利用区間、利用期間などの情報を受信して定期券データベースに記憶する(ステップ80)。
なお、決済は、通行券情報サーバ3が定期券サーバにIDmなどの情報を登録する前に行うことができる。
次に、図9のフローチャートを用いて通行券情報サーバ3が、ゲート4にIDmの登録要求と取消要求を行う手順について説明する。
通行券情報サーバ3は、列車運行の終了後、翌営業日の列車運行開始前に、次の一連の処理を行う。
まず、カウンタiを1に初期化する(ステップ100)。このカウンタは、i番目の駅を特定するパラメータである。駅の順番は、例えば、ゲート情報データベースで登録してある順序を用いる。
なお、カウンタを用いる方法は一例であって、全ての駅が網羅される方式であればどのようなものであってもよい。
カウンタを初期化すると、通行券情報サーバ3は、i番目の駅を利用区間に含むIDmをデータベースで検索して抽出する(ステップ105)。
次に、通行券情報サーバ3は、抽出したIDmの利用期間を確認し、翌営業日を利用期間の開始日とするものを抽出する(ステップ110)。
次に、通行券情報サーバ3は、抽出したIDmをゲート4に登録させるための登録命令を生成し、一時記憶する(ステップ115)。
次に、通行券情報サーバ3は、ステップ105で検索したIDmの利用期間を確認し、当日で期限切れとなるものを抽出する(ステップ120)。
次に、通行券情報サーバ3は、抽出したIDmをゲート4に取り消させるための取消命令を生成し、一時記憶する(ステップ125)。
次に、通行券情報サーバ3は、i番目の駅に設置されているゲート4をゲート情報データベースで検索して特定する。
そして、通行券情報サーバ3は、一時記憶しておいた登録命令と取消命令をi番目の駅に設置されているゲート4に送信する(ステップ130)。
i番目の駅のゲート4は、通行券情報サーバ3から登録命令と取消命令を受信し、登録命令で指定されているIDmをデータベースに新たに記憶させ、取消命令で指定されているIDmをデータベースから消去する。
このように、通行券情報サーバ3からは、当日有効なIDmと翌営業日有効なIDmの差分が送信され、ゲート4は、この差分によりIDmデータベースを更新する。
次に、通行券情報サーバ3は、全ての駅に対して命令を送信したか否かを判断し(ステップ135)、まだ、送信していない駅がある場合は(ステップ135;N)、iに1を加えて(ステップ140)、i+1番目の駅に対して以上の処理を繰り返す。
一方、全ての駅に対して命令を送信した場合は(ステップ135;Y)、処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、各ゲート4に差分となるIDmを送信してIDmデータベースを更新したが、このほかにも各種の方法が可能である。
例えば、各駅のゲート4ごとに、通行券情報サーバ3が翌営業日に有効なIDmを一括して送信し、ゲート4の側で差分を抽出するように構成することができる。
更には、通行券情報サーバ3が翌営業日に有効なIDmを一括送信し、ゲート4は、一括送信されたIDmでIDmデータベースを上書きするように構成することもできる。
後者の方法の場合は、差分の抽出処理が必要ないため、処理が容易である。
次に、図10を用いて精算端末や通行券情報サーバ3が精算処理を行う手順について説明する。
ユーザは、乗り越し精算を行う場合、精算端末に赴き、非接触型ICカード挿入口から非接触型ICカードを挿入する。
すると精算端末は、リーダライタを介して非接触型ICカードと通信を開始し、非接触型ICカードにIDmを要求する(ステップ150)。この要求は、登録端末2、ゲート4と同様にダブルポーリングにて行う。
非接触型ICカードは、精算端末からの要求を受けて、IDmを精算端末に送信する(ステップ155)。
精算端末は、非接触型ICカードからIDmを受信すると、このIDmと、当該精算端末が設置されている駅を特定する駅特定情報(精算端末に記憶されているものとする)を通行券情報サーバ3に送信する(ステップ160)。
通行券情報サーバ3は、精算端末からIDmと駅特定情報を受信し、一時記憶する。
そして、通行券情報サーバ3は、駅特定情報から当該精算端末が設置されている駅を特定する(ステップ165)。
次に、通行券情報サーバ3は、IDmを定期券データベースで検索し、当該IDmに対して登録されている利用区間を特定する(ステップ170)。
次に、通行券情報サーバ3は、精算端末が設置されている駅と利用区間中の最寄りの駅の間の運賃から精算金額を計算し、これを精算端末に送信する(ステップ175)。
精算端末は、通行券情報サーバ3から精算金額を受信し、これを表示装置(タッチパネルなど)に表示する。
更に、精算端末は、現金による精算と電子マネーによる精算をユーザに選択させる。
ここでは、ユーザが電子マネーによる精算を選択したものとする。
精算端末は、ユーザが電子マネーによる精算を選択すると、精算金額分のバリューを非接触型ICカードに行わせる減算情報を生成して非接触型ICカードに送信する(ステップ180)。
非接触型ICカードは、精算端末から減算情報を受信し、これを用いて電子マネーとして記憶しているバリューを精算金額分だけ減算する減算処理を実行する(ステップ185)。
精算端末は、後ほどバッチ処理などにて、バリューによる精算記録を電子マネーの事業体が運用する電子マネーサーバに送信する。
以上に説明した本実施の形態により次のような効果が得られる。
(1)電子マネーカードなどで市中に広く普及している非接触型ICカードをそのまま定期券として利用することができる。
(2)IDmを各ゲート4に配信するだけで、非接触型ICカードを定期券化することができる。
(3)事業体が磁気媒体で構成した定期券・乗車券用の自動改札装置を導入している場合、この自動改札装置にリーダライタ、非接触型ICカードと通信するモジュールなどを追加することにより、低コストで本実施の形態のゲート4を構成することができる。
(4)パブリック領域とプライベート領域を有する非接触型ICカードや、パブリック領域を有しないものなど、各種の非接触型ICカードに対応することができる。
本実施の形態では、利用区間中の各駅に非接触型ICカードのIDmを登録したが、例えば、利用区間の両端の駅にのみIDmを登録したり、あるいはユーザが選択した複数の駅のみIDmを登録するように構成し、選択した駅の組み合わせによる料金体系とすることもできる。
この場合、ユーザは選択した駅では自由に乗降することができるが、その他の駅で途中下車、又は途中乗車する場合は精算を行うことになる。
また、本実施の形態では、通行制御システム1を鉄道の自動改札システムとして構成したが、各種の応用が可能である。
例えば、通行制御システム1をイベント会場に設置し、入場客の整理に用いることができる。
この場合、コンサート会場などで、アリーナ席用のゲート、S席用のゲート、A席用のゲートなど、席ごとのゲートを用意し、アリーナ席用のゲートにはアリーナ席客の非接触型ICカードのIDmを登録し、S席用のゲートにはS席客の非接触型ICカードのIDmを登録し、A席用のゲートにはA席客の非接触型ICカードのIDmを登録する。
このようにして、客の誘導を補助することができる。
非接触型ICカード用のICチップと同等のICチップを携帯電話に埋め込んで、携帯電話を電子マネーカードと同様に利用できるサービスが行われているが、非接触型ICカードと同様にIDmを通行券情報サーバ3に登録することにより、定期券として使用することができる。
本実施の形態の一例に係る通行制御システムの構成を示したブロック図である。 本実施の形態で通行券を構成する非接触型ICカードのハードウェア的な構成の一例を示したブロック図である。 非接触型ICカードのEEPROMの構成を模式的に示した図である。 ゲートのハードウェア的な構成の一例を示した図である。 通行券情報サーバのハードウェア的な構成の一例を示した図である。 データベースの論理的な構成の一例を示した図である。 ゲートが自動改札処理を行う手順を説明するためのフローチャートである。 通行券情報サーバが非接触型ICカードを定期券として登録する手順について説明するためのフローチャートである。 通行券情報サーバがゲートにIDmの登録要求と取消要求を行う手順を説明するためのフローチャートである。 精算端末や通行券情報サーバが精算処理を行う手順について説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 通行制御システム
2 登録端末
3 通行券情報サーバ
4 ゲート
21 CPU
22 高周波回路
23 ROM
24 RAM
25 EEPROM
26 アンテナ
61 CPU
63 ROM
64 RAM
65 通信制御部
66 記憶部
67 リーダライタ部
69 扉制御部
72 プログラム格納部
74 データ格納部
81 CPU
83 ROM
84 RAM
85 通信制御部
86 記憶部
92 プログラム格納部
94 データ格納部

Claims (7)

  1. 通行券情報処理装置と、通信回線を介して前記通行券情報処理装置と接続可能な複数のゲート装置と、から構成され、固有情報を記憶した通行券媒体を用いた通行の制御を行う通行制御システムであって、
    前記通行券情報処理装置は、前記ゲート装置ごとに、当該ゲート装置で通行可能な通行券媒体の固有情報を配信し、
    前記ゲート装置は、通行者が提出した通行券媒体から固有情報を読み取り、前記読み取った固有情報と前記配信された固有情報が一致する場合に前記通行者の通行を許可する通行許可動作を行い、一致しない場合に前記通行者の通行を許可しない通行非許可動作を行うことを特徴とする通行制御システム。
  2. 通行券媒体に記憶されている固有情報と、前記通行券媒体による通行者の通過を許可するゲート装置を特定するゲート特定情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
    前記入力を受け付けた固有情報とゲート特定情報を対応付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
    ゲート装置に対して、当該ゲート装置のゲート特定情報に前記記憶装置で対応付けられている固有情報の登録を要求する登録要求手段と、
    を具備したことを特徴とする通行券情報処理装置。
  3. ゲート装置で登録されている固有情報と、当該ゲート装置のゲート特定情報に前記記憶装置で対応付けられている固有情報が一致するように、前記ゲート装置で登録されている固有情報の更新を要求する更新要求手段を具備したことを特徴とする請求項2に記載の通行券情報処理装置。
  4. 通行券媒体に記憶されている固有情報と、精算金額の算出基準となる精算基準情報と、を精算端末から受信する精算情報受信手段と、
    前記受信した精算基準情報と、前記受信した固有情報に前記記憶装置で対応付けられているゲート特定情報と、を用いて精算金額を算出する精算金額算出手段と、
    前記算出した精算金額を前記精算端末に送信する精算金額送信手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項2、又は請求項3に記載の通行券情報処理装置。
  5. 通行券情報処理装置から、通行を許可する通行券媒体の固有情報の登録要求を受け付ける登録要求受付手段と、
    前記受け付けた登録要求に係る固有情報を登録する固有情報登録手段と、
    通行者が提出する通行券媒体から固有情報を読み取る固有情報読取手段と、
    前記読み取った固有情報が前記登録した固有情報と一致する場合に前記通行者の通行を許可する通行許可動作を行い、一致しない場合に前記通行者の通行を許可しない通行非許可動作を行う動作手段と、
    を具備したことを特徴とするゲート装置。
  6. 通行券情報処理装置から、固有情報の更新要求を受け付ける更新要求受付手段と、
    前記受け付けた更新要求に応じて、前記登録した固有情報を更新する更新手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項5に記載のゲート装置。
  7. 通行者が提出する通行券媒体から固有情報を読み取る固有情報読取手段と、
    精算金額の算出基準となる精算基準情報と、前記読み取った固有情報と、を通行券情報処理装置に送信する精算情報送信手段と、
    前記送信した固有情報と精算基準情報に対する精算金額を前記通行券情報処理装置から受信する精算金額受信手段と、
    通行者が提供した貨幣価値を用いて前記受信した精算金額分の精算処理を行う精算手段と、
    を具備したことを特徴とする精算端末。
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