JP2004308037A - 接着布及びその製造方法 - Google Patents

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俊弘 近藤
Masahiro Sakurai
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Abstract

【課題】表地が高い伸縮性を有する布帛であっても、その寸法変化に容易に追従することができ、かつ接着性に優れた接着布であって、スポーツ衣料などに適用してテーピング機能やサポート機能を部分的に向上させることができる接着布、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】弾性繊維を少なくとも一部に含み、縦方向または横方向の少なくとも一方向の伸長率が2N/2.5cmの荷重において20〜200%、かつ80%伸長後の回復率が70〜100%である基布の表面に、直接、粒状の熱可塑性樹脂が固着して配置されてなることを特徴とする接着布である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接着布及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、スポーツ衣料など伸縮性を有する表地に接着し、表地の保型性はもちろん、人体の筋肉や関節など目的とする部位をカバーする部分にテーピング機能やサポート機能を付与することができる接着布及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
衣服には保型性を持たせる目的で芯地が用いられており、一般にホットメルト樹脂と呼ばれる熱可塑性樹脂を基布に対して付与したものが知られている。芯地用の基布としては、従来、その保型性が重視され、伸縮性を有さない織物や不織布が用いられてきた。ところが、多様化する表地に対応するため、また、着用感を向上させるため、さらにまた、温度変化や湿度変化による表地の寸法変化に対応するため、伸縮性を有する基布及びそれを用いた芯地が多数提案されるようになった。
【0003】
例えば、ポリウレタンなどの弾性糸を、綿などの非弾性繊維糸で被覆した被覆弾性糸を用いて織成された織物を基布とする伸縮性芯地(特許文献1)や、ポリウレタン弾性繊維不織布と編物との積層体を基布とする伸縮性芯地(特許文献2)が提案されている。しかしながら、これらの芯地は、基布の製織が困難であったり、積層工程が煩雑であったりするなど製造過程に問題があり、また芯地適性としても、伸縮性が不足して表地の寸法変化への追従性が悪いなどの問題があった。
【0004】
これらの芯地を改良する目的で、熱処理により弾性を発現する弾性発現糸、あるいは該弾性発現糸を非弾性繊維で被覆した被覆弾性発現糸を用いて織成された織物を基布として用いることにより、基布の製織を容易にするとともに、表地の寸法変化への追従性や、ソフト性、軽量性を向上させた伸縮性芯地が提案されている(特許文献3)。また、熱処理により捲縮を発現する捲縮性糸、あるいは被覆捲縮性糸を用いた織物(特許文献4および5)や不織布(特許文献6)を基布とする伸縮性芯地も提案されている。
【0005】
しかしながら、これらはあくまでも紳士用、婦人用スーツやシャツ、ブラウスなどの一般衣料に用いられる芯地であり、スポーツ衣料などの高い伸縮性を必要とする衣料用途には伸縮性が不足し追従性が対応できないため、ほとんど用いられていないのが現状である。また、スポーツ衣料は、一般に動き易さが追求されるため、動き易さを阻害するこれらの芯地は必要とされていなかった点も、芯地が用いられなかった理由の一つである。
【0006】
一方、スポーツによる筋肉への負荷を軽減したり、肉離れや骨折などを防止したりするための保護用衣料が多数提案されている(例えば特許文献7、8および9)。
これらは、伸縮性布帛(本明細書において「表地」に相当する)よりなり体表面に密着して着用される衣料であって、筋肉や関節など保護したい部位をカバーする部分に、緊締力を有する伸縮性布帛(本明細書において「基布」に相当する)を縫合して貼り合わせることにより、あるいは縫合してつなぎ合わせることにより、テーピング機能やサポート機能を付与するものである。しかしながら、縫合によるテーピング機能やサポート機能の付与は、コストがかかるばかりでなく、着用した際、体表面に縫い目あたりが発生し、擦れ感が生じるなど、体感性が悪いという問題があった。
【0007】
縫い目あたりは、前記張り合わせにおいて、接着剤を用いることにより解消される。具体的には、例えば、伸縮性を有する熱可塑性樹脂からなるウェブまたはフィルムを、表地または基布のいずれか一方の布帛に貼り合わせた後、もう一方の布帛に貼り合わせる方法や、前記ウェブまたはフィルムを表地−基布間に挟み込んで接着する方法などを挙げることができる。しかしながら、これらの方法では、熱可塑性樹脂からウェブまたはフィルムを別途調製する必要があり、また、市販のウェブまたはフィルムを用いたとしても、前者にあっては接着工程が2段階である、後者にあっては位置決めが困難であるなど、作業効率の悪いものであった。さらに貼り合わせ後の布帛についても、接着強度が不十分であったり、フィルムを使用した場合には追従性が著しく低下したりするなどの問題があった。
【0008】
接着剤を用いる方法としては、この他、従来から行われている芯地の製造方法を適用することも考えられる。例えば、パウダー状の熱可塑性樹脂をグラビアロールなどによりドット状に散々させて配置し、加熱した基布に転写して固着させる方法(ドット法)や、基布に比較的融点の高い樹脂(枕樹脂という)をロータリースクリーンロールなどによりドット状に配置した後、パウダー状の熱可塑性樹脂を散布して基布にドット状の熱可塑性樹脂を固着させる方法(ダブルドット法)などである。
【0009】
しかしながら、これらの方法では、熱可塑性樹脂の付与工程において、樹脂が基布の開孔部や内部に入り込み易く、表地と貼り合わせる際、樹脂全体が接着に効率よく寄与することができず十分な接着強度が得られなかったり、加熱溶融した樹脂が基布に浸透し、基布裏面に染み出す逆染みが発生したりするという問題があった。さらには、芯地から樹脂が脱落しやすいという問題もあり、基布表面に樹脂を安定して固着させることは困難であった。これらの問題は、パワーネットなど開孔率の大きな伸縮性布帛を基布とした場合、より顕著であった。
【0010】
【特許文献1】特開昭60−45636号公報
【特許文献2】特開昭63−235509号公報
【特許文献3】特開平3−294503号公報
【特許文献4】特開平3−152203号公報
【特許文献5】特開平4−343701号公報
【特許文献6】特開平9−228121号公報
【特許文献7】特開平4−343868号公報
【特許文献8】特開平8−117382号公報
【特許文献9】特開平10−280209号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、表地が高い伸縮性を有する布帛であっても、その寸法変化に容易に追従することができ、かつ接着性に優れた接着布であって、スポーツ衣料などに適用してテーピング機能やサポート機能を部分的に向上させることができる接着布、およびその製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、このような技術的背景をもとに鋭意研究を重ねた結果、伸長率および伸長回復率が特定数値条件を満たし、高い伸縮性を有する基布の表面に、直接、粒状の熱可塑性樹脂を多数固着して配置することにより、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、
(1)弾性繊維を少なくとも一部に含み、縦方向または横方向の少なくとも一方向の伸長率が2N/2.5cmの荷重において20〜200%、かつ80%伸長後の回復率が70〜100%である基布の表面に、直接、粒状の熱可塑性樹脂が固着して配置されてなることを特徴とする接着布である。
(2)弾性繊維がポリウレタン繊維、ポリエーテル・エステル系繊維、熱可塑性エラストマー繊維より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(1)記載の接着布である。
(3)基布が、弾性繊維を5〜60%含有する織物または編物であることを特徴とする(1)または(2)記載の接着布である。
(4)基布が、弾性繊維を5〜100%含有する不織布であることを特徴とする(1)または(2)記載の接着布である。
(5)粒状の熱可塑性樹脂の個数の95%以上が基布表面部に配置されていることを特徴とする(1)〜(4)いずれかに記載の接着布である。
(6)熱可塑性樹脂がポリウレタン系であることを特徴とする(1)〜(5)いずれかに記載の接着布である。
(7)基布の表面に熱可塑性樹脂を微細線状に付与する工程、熱可塑性樹脂を微細線状に付与した基布を加熱処理し、微細線状の熱可塑性樹脂を分断して孤立した粒状の熱可塑性樹脂に凝集させる工程、とよりなることを特徴とする接着布の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明で使用される基布は、縦方向または横方向の少なくとも一方向の伸長率が2N/2.5cmの荷重において20〜200%で、かつ80%伸長後の回復率が70〜100%であることが重要である。ここで、伸長率とは、布帛の伸びの程度を表すもので、この数値が大きいほど表地の寸法変化に追従し易く、スポーツ衣料に適用した場合、動き易いものとなる。また、伸長回復率とは、伸長した布帛が元の状態に戻ろうとする回復程度を表すもので、この数値が大きいほどサポート機能に寄与する緊締力が大きいものとなる。
【0014】
本発明で使用される基布は、縦方向または横方向の少なくとも一方向の伸長率が2N/2.5cmの荷重において20〜200%である必要があり、好ましくは40〜60%である。伸長率が20%未満であると伸縮性が不十分となって、表地の寸法変化に追従し難い。伸長率が200%を超えると、スポーツ衣料に適用した場合、十分なサポート機能が得られない。
【0015】
また、80%伸長後の回復率が70〜100%である必要があり、好ましくは90〜100%である。回復率が70%未満であると布帛が伸ばされた状態となって身体への密着感が低下したり、また表地の寸法変化に追従し難い。
【0016】
上記伸縮特性を満足するため、本発明で使用される基布は、ポリウレタン繊維、ポリエーテル・エステル系繊維に代表される弾性繊維(ゴム状弾性をもっている繊維)を少なくとも一部に含有してなるものである。
【0017】
ここでポリウレタン繊維とは、単量体相互の結合部分または基本となる重合体相互の結合部分が、主としてウレタン結合による長鎖状合成高分子からなる繊維をいい、例えば東レ・デュポン(株)製のライクラ、旭化成(株)製のロイカ、東洋紡績(株)製のエスパ、富士紡績(株)製のフジボウスパンデックス、カネボウ合繊(株)製のルーベル、日清紡績(株)製のモビロン、クラレ(株)製のスパンテルなどを挙げることができる。
【0018】
ポリエーテル・エステル系繊維とは、ポリエステルをハードセグメントとし、ポリエーテルをソフトセグメントとするポリエーテル・エステルブロック共重合体よりなる繊維をいい、例えば帝人(株)製のレクセ、ユニチカ(株)製のサクセスなどを挙げることができる。
【0019】
この他、熱可塑性エラストマーを溶融紡糸などにより繊維化したものも、本発明において好ましく用いることができる。熱可塑性エラストマーは、ゴムとプラスチックの中間またはゴムに近い物性を示し、プラスチックと同様の熱可塑性を示す樹脂で、その種類としてはポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系などを挙げることができる。
【0020】
ウレタン繊維、ポリエーテル・エステル系繊維、熱可塑性エラストマー繊維などの弾性繊維は、2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
【0021】
弾性繊維の含有量は特に限定されず、基布の形態によっても異なるが、基布が織物または編物である場合の含有量は、基布重量の5〜60%が好ましく、より好ましくは10〜40%である。含有量が5%未満であると、本発明において必要な伸縮特性を満足できないおそれがある。含有量が60%を超えると、製織や編み立てが困難となる。基布が不織布である場合の含有量は5〜100%であることが好ましく、より好ましくは60〜100%である。含有量が5%未満であると、本発明において必要な伸縮特性を満足できないおそれがある。一方、弾性繊維100%の不織布は、例えばメルトブローン方式により原料樹脂を溶融紡糸することにより、製造することができる。
【0022】
弾性繊維と組み合わせる非弾性繊維としては、6ナイロン、66ナイロンを含むポリアミド系、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートを含むポリエステル系、ポリエチレン、ポリプロピレンを含むポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系、ポリ塩化ビニル系、ポリアクリロニトリル系、ポリウレタン系などの合成繊維、ジアセテート、トリアセテートを含むセルロース系、プロミックスを含む蛋白質系、塩化ゴムなどの半合成繊維、レーヨン、キュプラを含むセルロース系、カゼインを含む蛋白質系、天然ゴムなどの再生繊維、木綿、麻を含むセルロース系、羊毛、絹を含む蛋白質系などの天然繊維を挙げることができ、これらが組み合わされていてもよい。
【0023】
基布に使用される弾性繊維は、裸糸または加工糸の状態で使用される。加工糸としては、弾性繊維を芯糸に非弾性繊維をコイル状に巻き付けてなるカバードヤーン、弾性繊維を芯糸とし非弾性繊維を鞘糸とする芯鞘構造のコアスパンヤーン、弾性繊維と非弾性繊維を撚り合わせるプライヤーンなどを挙げることができ、これらを単独または組み合わせて使用することができる。特に高い伸長性を必要とする場合には、カバードヤーンを用いることが好ましい。カバードヤーン、コアスパンヤーン、プライヤーンなどの加工糸で弾性繊維と組み合わせて使用される非弾性繊維には、木綿、羊毛、ポリエステル、ナイロン、アクリルやこれらを混合したものを使用することができる。
【0024】
基布の形態は、上述の通り、編物、織物、不織布のいずれも使用可能であるが、なかでも、高い伸縮性を得やすい編物が好ましく、丸編物やトリコット編物、ラッセル編物がより好ましい。最も好適には、パワーネットと称されるポリウレタン繊維含有ラッセル編物を挙げることができる。図3はパワーネット(基布2)の編目を示す図面であり、非弾性繊維3で編まれたチュール組織に、ポリウレタン繊維(裸糸)4が編み込まれた状態を示すものである。なお、図3は編目をわかりやすくするため、実際の製品に比べて編目を粗く示している。
【0025】
伸縮性を有する布帛は、伸縮性の方向特性から、縦または横のいずれか一方向に伸びるワンウェイストレッチ、縦および横の二方向に伸びるツーウェイストレッチに分類されるが、本発明ではどちらのタイプも使用可能である。
【0026】
基布の開孔率(開孔部の総面積が、基布面積に占める割合をいう)は特に限定されるものでないが、パワーネットのように開孔率が比較的大きなもの(通常20〜40%)であると、基布の表面にのみ樹脂を安定して固着させる、という本発明の効果の一つを最大限に発揮することができる。ただし、開孔率が大きすぎると、具体的には50%を超えると、製造過程において樹脂が空隙に入り込み、樹脂の染み出しや、接着強度低下などの不具合が発生するおそれがあるため、好ましくない。
【0027】
基布の目付は、上記伸縮特性、およびテーピング機能やサポート機能を満足するものであれば特に限定されず、一般衣料、スポーツ衣料として通常使用され得る50〜400g/mの範囲のものを使用することができる。目付が50g/m未満であると、スポーツ衣料に適用した場合、十分なサポート機能が得られない。目付が400g/mを超えると貼り合わせた後の生地重量が大きくなり、動き難くなる。
【0028】
また、予め基布に撥水加工を施しておくと、後述する基布表面に熱可塑性樹脂を微細線状に付与する工程、及び加熱して樹脂の形状を微細な線状から微細な無数の孤立した粒状へと移行させる工程において、樹脂が基布内部へ染み込んでしまう不具合を防止することに効果的である。また、加熱処理時、表面張力がより有効に作用して、微細な無数の粒状樹脂を形成させることにも効果的である。撥水加工に使用する撥水剤は特に限定されるものではなく、一般的な繊維素材の加工に使用される撥水剤でよく、特に撥水性が良好なフッ素系撥水剤が好ましい。ただし、スポーツ衣料用途の場合、吸汗性を求められる場合が多く、このような機能を優先する場合には、耐久性を有さない撥水剤を使用するか、または使用しなくともよい。
【0029】
本発明の接着布は、上記基布の表面に、直接、粒状の熱可塑性樹脂を多数固着して配置した構成のものである。ここで「直接」とは、接着に寄与する熱可塑性樹脂が、枕樹脂を介することなく、基布表面に直に接している状態を意味する。枕樹脂は、一般に、熱可塑性樹脂に比べ粘度が低い状態で付与されるため、基布組織内部に入り込みやすく、固化後、基布組織の自由度を大きく阻害するため好ましくない。また、粒状の熱可塑性樹脂は基布表面部に配置されていることが重要であり、その個数の95%以上が基布表面部に配置されることが好ましい。基布表面部に配置されている粒状樹脂の個数が全体の95%未満であると、十分な接着強度が得られなかったり、逆染みが発生したりするおそれがある。
【0030】
本発明の接着布に使用される熱可塑性樹脂の種類としては、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系、エチレン酢酸ビニル共重合体などの公知のホットメルト接着剤が使用できるが、接着強度、耐洗濯性および伸縮性の面からポリウレタン系の樹脂が好ましい。
【0031】
また熱可塑性樹脂の融点は、90〜150℃の範囲にあるものが好ましい。融点が150℃を超えると、接着布と表地を張り合わせる際に温度や圧力を上げたり、接着時間を長くしなければならず、生産性が低下する。また、貼り合せる接着布および表地が変形するおそれがある。融点が90℃未満であると、接着加工は容易となり、生産性は低下しないが、製品後の取り扱い時に、例えばアイロン掛け時などに、樹脂の染み出しといった不具合が生じるおそれがある。
【0032】
基布への熱可塑性樹脂の付与量は、貼り合せる表地の目付にもよるが、10〜50g/mが好ましい。付与量が10g/m未満であると十分な接着強度が得られないおそれがあり、50g/mを超えると表地と貼り合わせた後の風合いが硬くなったり、樹脂の染み出しが発生したりするおそれがある。
【0033】
次に、本発明の接着布の製造方法を説明する。
本発明の接着布は、基布の表面に熱可塑性樹脂を微細線状に付与する工程、熱可塑性樹脂を微細線状に付与した基布を加熱処理し、微細線状の熱可塑性樹脂を分断して孤立した粒状の熱可塑性樹脂に凝集させる工程、を経ることにより製造することができる。
【0034】
まず、基布の表面に熱可塑性樹脂を微細線状に付与する方法として、例えば、連続的に基布が移動する状態で、加熱溶融し流動性の維持された熱可塑性樹脂を、基布が移動する方向に対して垂直方向に直線状で等間隔に配列された微細孔を通じて微細な線状(糸状ともいう)に押し出し、エアー等を用いて基布表面に直接、クモの巣状(不織布状のうち、特に開孔の大きなものをいう)、又は不織布状に樹脂を形成させる方法がある。一般にカーテンスプレーシステムまたはメルトブローンシステムと呼ばれる熱可塑性樹脂の付与装置を用いることによりこれらが可能となる。
【0035】
図1は、基布の表面に熱可塑性樹脂が微細線状に付与されている状態を模式的に示した図面である。図1に示すような、基布の表面に微細線状に形成された熱可塑性樹脂を全体的に見ると、不織布状のものが形成されて見える。この不織布状の代わりに、クモの巣状とすることも当然可能である。熱可塑性樹脂1は、線Aとなって開孔部Sに充填されることなく、開孔部を渡って糸条(基布2)の上に乗った状態である。なお、図1は、実際の製品に比べて熱可塑性樹脂のミスト状態を粗く示している。
【0036】
基布に、直接、熱可塑性樹脂を微細線状に付与する方法において、熱可塑性樹脂の粘度は、温度調整により10,000〜50,000mPa・sとすることが好ましく、より好ましくは10,000〜20,000mPa・sである。粘度が10,000mPa・s未満であると、樹脂を微細線状に維持することができなくなり、樹脂が大きな粒状で付与されてしまう不具合が生じるおそれがある。粘度が50,000mPa・sを超えると、樹脂を押出すための微細孔が配列された吐出ノズルに無理がかかるため、樹脂を均一に微細線状に付与しにくくなる。なお、この際の、温度条件としては200℃以下であることが好ましい。粘度を調整するための温度が200℃を超えると、熱劣化による樹脂の性能低下や、劣化した樹脂が炭化して流路の目詰まりなどを生じさせるおそれがある。
【0037】
基布に付与する微細線状樹脂の線径(最大線径をいう)や付与量、基布との密着性、ミスト性(長さおよび幅方向での線状樹脂の分布密度状態をいい、ミスト性が高いほど分布密度が高く不透明な状態である)は、加熱処理後に形成される粒状樹脂の粒径や個数を左右するもので、基布や表地の目付、開孔率などを考慮し、適宜調整する必要がある。
【0038】
微細線状樹脂の線径が太いほど、また微細線状樹脂の付与量が多いほど、さらに微細線状樹脂と基布の密着性が弱いほど、形成される粒状樹脂の粒径が大きくなる。また、ミスト性が高いほど、形成される粒状樹脂の個数が多くなる。上述のカーテンスプレーシステムまたはメルトブローシステムにおいて、これらを総合的に制御することにより、所望の粒径分布を有する接着布を得ることができる。
【0039】
微細線状樹脂の線径は、吐出口径、ホットエアー流量などを調整することにより制御可能である。例えば、線径を太くするには、吐出口径を大きくして、ホットエアー流量を少なくすればよい。また、吐出ヘッドと基布とのクリアランスを調整することによって、線径を制御することもできる。この場合、線径を太くするには、クリアランスを狭めればよい。逆に、クリアランスを広げると線径は細くなるが、クリアランスを広げすぎると基布上への樹脂の付与が困難となる。
【0040】
熱可塑性樹脂の付与量は、樹脂を押出すための微細孔が配列された吐出ノズルに溶融した樹脂を送液する樹脂アプリケーターの送液ギア回転数を調整することにより制御でき、付与量を多くするには回転数を上げればよい。ただし、ギア回転数を上げすぎると吐出ノズルまでの系内の圧力が上昇して各接合部分に負荷がかかり、樹脂漏れなどの不具合が発生するおそれがある。
【0041】
微細線状樹脂と基布との密着性は、吐出ヘッドと基布とのクリアランスを調整することにより制御でき、密着性を弱めるにはクリアランスを広げればよい。但し、この方法では、上述した微細線状樹脂の線径、および後述するミスト性をも変化させることになる。密着性のみを効果的に制御する方法としては、熱可塑性樹脂を微細線状に付与後、樹脂を粒状に移行させるための加熱処理を行う前に、加熱したニップロールなどで基布と熱可塑性樹脂をニップする方法を挙げることができる。ロールの加熱温度、ニップ圧力を調整することにより密着性を制御することが可能である。ロールの加熱温度は樹脂の融点により調整する必要があり、樹脂がロールに対し溶着する温度以下に調整する必要がある。密着性を弱くするには、ロールの加熱温度を下げるか、あるいはニップ圧力を低くすればよい。
【0042】
ミスト性は、吐出ヘッドと基布とのクリアランス、ホットエアー流量などを調整することにより制御可能である。ミスト性を高くするには、クリアランスを広げるか、あるいはホットエアー流量を多くすればよい。また、樹脂付与時の加工スピードを調整することによって、ミスト性を制御することもできる。この場合、加工スピードを遅くすることによりミスト性を有効に高くすることができるが、加工スピードを遅くすることは生産効率上好ましくないため、ミスト性を特に高めたいときなど特殊な場合を除き、できるだけクリアランスやホットエアー流量の調整により対応することが好ましい。
【0043】
次に、熱可塑性樹脂を微細線状に付与した基布を加熱処理し、微細線状の熱可塑性樹脂を分断して孤立した粒状の熱可塑性樹脂に凝集させるための処理方法としては、熱可塑性樹脂を微細線状に付与した基布に対して、直接接触しないで加熱する方法が採用される。具体的には、熱風加熱処理、電熱加熱処理、赤外線加熱処理、高周波加熱処理などを挙げることができる。また、加熱ロールなどにより基布の樹脂が塗布されていない面を加熱する方法でも良い。
このような加熱により、微細線状に付与された熱可塑性樹脂は、一度溶融することにより表面張力が働いて、微細線状のものが分断して孤立し基布の表面(表層)に粒となって固着される。
【0044】
図2は、基布の表面に孤立した粒状の熱可塑性樹脂が固着されている状態を模式的に示した図面である。図1に示したような微細線状の線Aの状態から加熱により、図2のように、熱可塑性樹脂1は、溶融して表面張力により分断されて孤立した粒Bとなる。この場合も、熱可塑性樹脂は開孔部Sに充填されることなく基布2の表面にのみ固着される。
【0045】
このように、単に、微細線状の熱可塑性樹脂を基布に付与するにとどまらず、表地と接着させる前の段階において、熱可塑性樹脂を付与した基布を加熱処理して、熱可塑性樹脂の形状を微細な線状から微細な孤立した粒状に移行させたことに大きな意味がある。
【0046】
加熱処理により微細線状の熱可塑性樹脂が溶融し、表面張力により無数の微細な孤立した粒状に凝集することから、基布が目合いの空いた開孔率の大きな布帛であっても、微細線状に連続して付与された熱可塑性樹脂は基布の表面にのみ載り易く、また、加熱処理により凝集して基布の表面に微細な孤立した粒状に固着するため、樹脂が基布の組織内部に入り込ことがなく、接着性に有効に寄与することができる。
【0047】
加熱処理条件は、使用する熱可塑性樹脂の種類にもよるが、熱可塑性樹脂の粘度が50,000mPa・s以下とならない温度で処理することがより好ましい。粘度が50,000mPa・s以下となるまで加熱すると、流動性の高くなった熱可塑性樹脂が基布に染み込む不具合が発生する恐れがある。
加熱時間についても微細線状の熱可塑性樹脂が溶融して物理的に分断し孤立した粒状に凝集するに十分な移動時間を確保することが必要である。
この加熱処理は、微細線状に熱可塑性樹脂を付与した後、連続して行う。
【0048】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0049】
【実施例】
<評価方法>
(1)2N/2.5cmの荷重における伸長率
JIS L1018−1999の定速伸長法に準拠して測定した。すなわち2.5cm×25cmの試験片を採取し、引張試験機を用いて、試験幅2.5cm、試験長10cm、引張速度10cm/分で荷重2Nまで引き伸ばしたときの伸長率を測定した。
測定は、染色後の基布、および表地と貼り合わせ後の複合接着布について行った。
【0050】
(2)80%伸長後の回復率
JIS L1018−1999の定伸長法に準拠して測定した。すなわち、2.5cm×25cmの試験片を採取し、自記装置付定速伸長形引張試験機を用いて、試験幅2.5cm、試験長10cm、引張速度10cm/分で80%まで引き伸ばした後、同じ速度で元の位置まで戻す。この荷重−除重による挙動を自動記録計に荷重−伸び曲線として描き、この曲線から荷重が0Nとなったときの残留伸びを測り、次式によって回復率を算出した。
回復率(%)=[(80%伸長時の伸び−残留伸び)/80%伸長時の伸び]×100
測定は、染色後の基布、および表地と貼り合わせ後の複合接着布について行った。
【0051】
(3)樹脂の基布表面配置率、平均粒径
接着布を電子顕微鏡により観察し、適宜に5箇所以上を写真撮影する。スケールゲージをもとに、形成されている樹脂の数と粒径をそれぞれ測定した。また、測定した粒径およびその数から、平均粒径および基布表面配置率を計算により求めた。
【0052】
(4)接着強度
JIS L1086−1999により測定した(試験幅2.5cm、引張速度10cm/分)。
測定は、表地と貼り合わせ後の複合接着布、および表地と貼り合わせ後、水洗洗濯処理(JIS L1018−1999)を10回行った複合接着布について行った。
【0053】
(5)複合接着布の風合い
表地と貼り合わせ後の複合接着布における風合いを感性的に以下の基準で評価した。
◎ 貼り合わせ前の状態と変化なし
○ 若干剛性感がある
△ 剛性感がある
× 剛性感が強い
【0054】
[実施例1]
44dTの単糸ポリウレタン弾性糸(旭化成(株)製ロイカ、フロント糸として使用)と、44dT/36fの6ナイロン糸(バック糸として使用)を用いて、ツーウェイストレッチのトリコットハーフを編み立てた。この編地設計における糸含有量は、ポリウレタン弾性糸が18%、6ナイロン糸が82%であった。該編地を一般的な染色方法により染色し、目付260g/mの基布を得た。得られた基布の伸長率および伸長回復率は表1に示すとおりであった。
【0055】
該基布をテンションコントロールが可能な走行ラインにより一定テンションで走行させ、押出しスクリュー式ホットメルトアプリケーター((株)笠松加工研究所製)を用いて200℃に加熱溶融したポリウレタン系熱可塑性樹脂(日本ポリウレタン工業(株)製E785MSNN、融点105℃)を、カーテンスプレー装置((株)サンツール製、シム径0.3mm×0.3mm、ピッチ間隔0.5mm)により、以下の条件にて微細線状に付与して全体として不織布状にした。この場合の線径は約30μmであった。
<付与条件> ヘッド温度:200℃
ホットエアー流量:0.25m/分
加工スピード:30m/分
クリアランス:60mm
付与量:25g/m
【0056】
付与後、連続してクリップテンター(熱風加熱処理)にて130℃×60秒熱風処理し、熱可塑性樹脂を溶融させて本発明の接着布を得た。電子顕微鏡で確認したところ、形成された粒状樹脂のすべてが基布表面部に配置されていた。また、平均粒径は200μmであった。
【0057】
次いで、基布と同一の編地よりなる表地に、得られた接着布を重ねて、ローラープレス機にて、時間15秒、温度140℃、プレス圧力147.1kPaの条件で処理して接着した。得られた複合接着布について、接着強度、風合い、伸長率および伸長回復率を測定した。結果を表1に示す。
【0058】
[実施例2]
122dTの単糸ポリウレタン弾性糸(旭化成(株)製ロイカ)と、110dT/72fの6ナイロン糸を用いて、ツーウェイストレッチの6コースパワーネットを編み立てた。この編地設計における糸含有量は、ポリウレタン弾性糸が23%、6ナイロン糸が77%であった。該編地を一般的な染色方法により染色し、目付200g/mの基布を得た。得られた基布の伸長率および伸長回復率は表1に示すとおりであった。
【0059】
該基布に対して、実施例1と同様の方法により、実施例1と同様の熱可塑性樹脂を付与、固着して、本発明の接着布を得た。電子顕微鏡で確認したところ、形成された粒状樹脂のすべてが基布表面部に配置されていた。また、平均粒径は250μmであった。
【0060】
次いで、得られた接着布を、実施例1と同様の表地に、実施例1と同様に接着し、得られた複合接着布について、接着強度、風合い、伸長率および伸長回復率を測定した。結果を表1に示す。
【0061】
[実施例3]
基布として、ポリアミド系熱可塑性エラストマースパンボンド不織布(出光ユニック(株)製ストラフレックスPN2150、目付150g/m)を用いた。伸長率および伸長回復率は表1に示すとおりであった。
【0062】
該基布に対して、熱可塑性樹脂付与後の熱風加熱処理条件を120℃×120秒とした以外は実施例1と同様の方法により、実施例1と同様の熱可塑性樹脂を付与、固着して、本発明の接着布を得た。電子顕微鏡で確認したところ、形成された粒状樹脂のすべてが基布表面部に配置されていた。また、平均粒径は200μmであった。
【0063】
次いで、得られた接着布を、実施例1と同様の表地に、実施例1と同様に接着し、得られた複合接着布について、接着強度、風合い、伸長率および伸長回復率を測定した。結果を表1に示す。
【0064】
[比較例1]
22dT/7fの66ナイロン糸(鎖糸として使用)と、78dT/34fの66ナイロン嵩高加工糸、および48dTのアクリルスパン糸(いずれも挿入糸として使用)を用いて、緯糸挿入経編地を編み立てた。この編地設計における糸含有量は、66ナイロン糸が27%、66ナイロン嵩高加工糸が20%、アクリルスパン糸が53%であった。該編地を一般的な染色方法により染色し、目付50g/mの基布を得た。得られた基布の伸長率および伸長回復率は表1に示すとおりであった。
【0065】
該基布に対して、実施例1と同様の方法により、実施例1と同様の熱可塑性樹脂を付与、固着して、接着布を得た。電子顕微鏡で確認したところ、形成された粒状樹脂のすべてが基布表面部に配置されていた。また、平均粒径は200μmであった。
【0066】
次いで、得られた接着布を、実施例1と同様の表地に、実施例1と同様に接着し、得られた複合接着布について、接着強度、風合い、伸長率および伸長回復率を測定した。結果を表1に示す。
本比較例では、複合接着布における基布が80%引き伸ばしに追従できず、測定中に破断し、回復不能となった。
【0067】
[比較例2]
実施例2と同様の基布に対して、アクリル酸エステル系樹脂エマルジョンをペースト化したものを、ロータリースクリーンプリント機にて140個/cmの密度にてドット状に付与し、枕樹脂を配置した。
【0068】
続いて、この枕樹脂が粘着性を有する状態で、ポリアミド系熱可塑性樹脂粉末(東レ(株)製842P14、融点115℃、平均粒径250μm)を35g/mで散布し、0.5mmのスリットを有する30cm幅のスリットノズルにより0.9Nm/分の風量で、粉末散布面の裏側からエアーブローを行い、未接着の余分な粉末を除去した。余分な粉末を除去した後の熱可塑性樹脂の付与量は24g/mであった。
【0069】
次に、130℃の電熱式温風ドライヤーにて加熱し、接着布を得た。電子顕微鏡で確認したところ、枕樹脂によるドットの多くが、基布空隙部に入り込んでおり、基布表面部に配置されている割合は60%であった。また、基布表面部に配置されている枕樹脂によるドットの平均径は250μmであり、そのうちの95%に熱可塑性樹脂が積層されていた。
【0070】
次いで、得られた接着布を、実施例1と同様の表地に、実施例1と同様に接着し、得られた複合接着布について、接着強度、風合い、伸長率および伸長回復率を測定した。結果を表1に示す。
【0071】
[比較例3]
実施例2と同様の基布と実施例1と同様の表地の間に、ポリウレタン系熱可塑性樹脂フィルム(ダイセル化学工業(株)製サーモライト6501、融点100℃、厚み30μm)を挟み込み、ローラープレス機にて、時間15秒、温度140℃、プレス圧力147.1kPaの条件で処理して接着した。得られた複合接着布について、接着強度、風合い、伸長率および伸長回復率を測定した。結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
Figure 2004308037
【0073】
【発明の効果】
本発明の接着布は、縦方向または横方向の少なくとも一方向の伸長率が2N/2.5cmの荷重において20〜200%で、かつ80%伸長後の回復率が70〜100%である基布の表面に、直接、粒状の熱可塑性樹脂が固着して配置されてなる構成のものであり、その優れた伸縮特性により、表地の寸法変化に容易に追従することが可能で、また、熱可塑性樹脂が基布表面部にのみ固着されているため、樹脂全体が接着に効率よく寄与することができる。本発明の接着布は、上述の優れた特性により、スポーツ衣料などに適用して、保型性はもちろん、テーピング機能やサポート機能を部分的に向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】基布の表面に熱可塑性樹脂が微細線状に付与されている状態を模式的に示した図面である。
【図2】基布の表面に孤立した粒状の熱可塑性樹脂が固着されている状態を模式的に示した図面である。
【図3】パワーネットの編目を示す図面である。
【符号の説明】
1 熱可塑性樹脂
2 基布
3 非弾性繊維
4 弾性繊維
A 線
B 粒
S 開孔部

Claims (7)

  1. 弾性繊維を少なくとも一部に含み、縦方向または横方向の少なくとも一方向の伸長率が2N/2.5cmの荷重において20〜200%、かつ80%伸長後の回復率が70〜100%である基布の表面に、直接、粒状の熱可塑性樹脂が固着して配置されてなることを特徴とする接着布。
  2. 弾性繊維がポリウレタン繊維、ポリエーテル・エステル系繊維、熱可塑性エラストマー繊維より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の接着布。
  3. 基布が、弾性繊維を5〜60%含有する織物または編物であることを特徴とする請求項1または2記載の接着布。
  4. 基布が、弾性繊維を5〜100%含有する不織布であることを特徴とする請求項1または2記載の接着布。
  5. 粒状の熱可塑性樹脂の個数の95%以上が基布表面部に配置されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の接着布。
  6. 熱可塑性樹脂がポリウレタン系であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の接着布。
  7. 基布の表面に熱可塑性樹脂を微細線状に付与する工程、熱可塑性樹脂を微細線状に付与した基布を加熱処理し、微細線状の熱可塑性樹脂を分断して孤立した粒状の熱可塑性樹脂に凝集させる工程、とよりなることを特徴とする接着布の製造方法。
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