JP2004307686A - エポキシ樹脂、その製法、エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂、その製法、エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
【解決手段】下記一般式(1)で表されるフェノール化合物とエピハロヒドリンの反応によって得られるエポキシ樹脂であって、1,2−グリコール基の含有量が0.01〜0.1当量/kgであるエポキシ樹脂。該樹脂とエポキシ樹脂硬化剤からなる樹脂組成物、該樹脂組成物とシリカ粉末充填剤を含有する半導体封止用樹脂組成物及びその硬化物で封止されている樹脂封止型半導体装置。
【化1】
Figure 2004307686

〔R:炭素数1〜10の炭化水素基、X:炭素数1〜18の2価の炭化水素基、p:1〜3の整数、m:0〜10の整数、n:0又は1の数。ただし、Rがメチル基である場合は、pは2以上である。〕
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なエポキシ樹脂、該エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物、及び該エポキシ樹脂組成物を用いて製造されている耐ハンダクラック性に優れた半導体装置に関する。本発明の新規なエポキシ樹脂は、速硬化性に優れかつ低吸湿性に優れたエポキシ樹脂硬化物を与えることができ、特に半導体封止の用途に有用である。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は、その優れた硬化物性や取り扱いの容易さから、幅広い用途で使用されている。また、エポキシ樹脂には、様々な種類があり、その選択により硬化物性が大きく変わるため、各用途の目的に応じて使い分けられている。近年、高分子材料の使用条件が過酷になるに従って、高分子材料に課される諸特性は厳しくなってきた。エポキシ樹脂が使用される用途においても、一般に用いられている各種のエポキシ樹脂では、要求特性を十分に満足できなくなってきた。
【0003】
例えば、エポキシ樹脂組成物は半導体封止用に用いられているが、この分野でも、要求性能は厳しくなってきている。即ち、半導体装置の高集積化のため、半導体素子の大型化とパッケージの小型化、薄型化が進み、また、実装方式も表面実装へと移行している。この場合、実装時には半導体装置全体がハンダの溶融温度近くの高温に曝されるため、パッケージが吸湿した水分の急激な気化により蒸気圧が発生しパッケージ全体に大きな応力がかかり、クラックが入ることが問題となっている。このため、耐ハンダクラック性の良好な封止材用には低吸湿性が要求される。この要求は、ハンダの鉛フリー化に伴う融点の上昇により、近年、さらに厳しくなってきている。
【0004】
また、半導体装置は、非常に大量に生産されるため、硬化が速いことが生産性を上げるために必要とされている。
現在、この用途に主に使用されているクレゾールノボラック型エポキシ樹脂では、低吸湿性が十分とは言えなくなってきた。
これらの問題を解決するために、フェノール核に炭素数2以上の炭化水素基を置換基として持つフェノール樹脂又は、各フェノール核に複数の炭化水素基を置換基として持つフェノール樹脂から誘導されたエポキシ樹脂が提案されている(特許文献1〜特許文献5)。
【0005】
これらのエポキシ樹脂は、炭素数1の置換基(メチル基)を1つだけもつクレゾールノボラック型エポキシ樹脂に比べ、疎水性が高くなるため、低吸湿性は改良できる。しかし、嵩高い置換基や複数の置換基の立体障害によりエポキシ基の反応性が低下し、速硬化性が損なわれてしまうため実用化されていないのが実状であった。
【0006】
【特許文献1】
特開昭60−40123号公報
【特許文献2】
特開平3−163129号公報
【特許文献3】
特開平5−1052号公報
【特許文献4】
特開平9−12674号公報
【特許文献5】
特開昭61−98726号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、種々の用途に使用でき、速硬化性に優れかつ低吸湿性に優れた硬化物を与えることができる新規なエポキシ樹脂を提供すること、該エポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物を提供すること、該エポキシ樹脂組成物と無機充填剤を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び該半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止されている樹脂封止型半導体装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の課題を解決するために種々研究を重ねた結果、エポキシ樹脂として、特定量の1,2−グリコール基を含有するフェノール核に炭素数2以上の炭化水素基を置換基として持つフェノール樹脂、又は、各フェノール核に複数の炭化水素基を置換基として持つフェノール樹脂から誘導されたエポキシ樹脂を使用することによりその目的を達成できることを見いだし、本発明に到達した。本発明は以下の各発明を包含する。
【0009】
(1)下記一般式(1)で表されるフェノール化合物とエピハロヒドリンの反応によって得られるエポキシ樹脂であって、1,2−グリコール基の含有量が0.01〜0.1当量/kgであるエポキシ樹脂。
【化2】
Figure 2004307686
〔式中、Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜10の炭化水素基であり、Xは互いに同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜18の2価の炭化水素基であり、pは互いに同一であっても異なっていてもよく、1〜3の整数、mは0〜10の整数、nは互いに同一であっても異なっていてもよく、0又は1の数である。ただし、Rがメチル基である場合は、pは2以上である。〕
【0010】
(2)可鹸化ハロゲン量が500ppm以下であることを特徴とする(1)項記載のエポキシ樹脂。
【0011】
(3)前記(1)項又は(2)項に記載のエポキシ樹脂及びエポキシ樹脂用硬化剤を必須成分として含有するエポキシ樹脂組成物。
【0012】
(4)前記エポキシ樹脂用硬化剤が、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールノボラック樹脂、テルペンフェノール樹脂、ビフェニルフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種類のフェノール樹脂である(3)項記載のエポキシ樹脂組成物。
【0013】
(5)前記(3)項又は(4)項に記載のエポキシ樹脂組成物と、全組成物中80〜95質量%の破砕型及び/又は球状の溶融シリカ粉末及び破砕型及び/又は球状の結晶シリカ粉末から選ばれる無機充填材を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0014】
(6)前記(5)項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止されていることを特徴とする樹脂封止型半導体装置。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のエポキシ樹脂は、前記一般式(1)で表されるフェノール化合物とエピハロヒドリンとの反応により製造することができる。
前記一般式(1)において、Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アリル基、フェニル基、クミル基等があげられる。pは、Rが炭素数1(つまりメチル基)の場合は2又は3の整数であり、Rが炭素数2以上の場合は1〜3の整数である。Xは炭素数1〜18の2価の炭化水素基であり、たとえば、次の一般式(2)〜(7)で表される基である。mは0〜10の整数であり、mが大きいほど官能基数が増え耐熱性が向上するが、粘度が高くなり流動性が損なわれるため、使用目的等により調整される。
【0016】
【化3】
Figure 2004307686
(式中、Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基である。ただし、各Rの炭素数の合計数は17以下である。)
【0017】
【化4】
Figure 2004307686
(式中、Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基である。ただし、各Rの炭素数の合計数は10以下である。)
【0018】
【化5】
Figure 2004307686
(式中、Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基である。ただし、各Rの炭素数の合計数は4以下である。)
【0019】
【化6】
Figure 2004307686
(式中、Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基である。ただし、各Rの炭素数の合計数は16以下である。)
【0020】
【化7】
Figure 2004307686
【0021】
一般式(1)で表されるフェノール化合物とエピハロヒドリンとの反応は公知の方法で行えるが、代表的な態様例を以下に詳述する。
まず、フェノール化合物をそのフェノール性水酸基1モル当り3〜20モルに相当する量のエピハロヒドリンに溶解させて均一な溶液とする。次いで、その溶液を撹拌しながらこれにフェノール性水酸基1モル当り0.9〜2モル量のアルカリ金属水酸化物を固体又は水溶液で加えて反応させる。この反応は、常圧下又は減圧下で行わせることができ、反応温度は、通常、常圧下の反応の場合に約30〜105℃であり、減圧下の反応の場合に約30〜80℃である。
【0022】
反応中は、必要に応じて所定の温度を保持しながら反応液を共沸させ、揮発する蒸気を冷却して得られた凝縮液を油/水分離し、水分を除いた油分を反応系に戻す方法によって反応系より脱水する。アルカリ金属水酸化物の添加は、急激な反応をおさえるために、1〜8時間かけて少量ずつを断続的もしくは連続的に添加する。その全反応時間は、通常、1〜10時間程度である。
反応終了後、不溶性の副生塩を濾別して除くか、水洗により除去したのち、未反応のエピハロヒドリンを減圧留去して除くと目的のエポキシ樹脂が得られる。
【0023】
この反応におけるエピハロヒドリンとしては、通常、エピクロルヒドリン又はエピブロモヒドリンが用いられ、またアルカリ金属水酸化物としては、通常、NaOH又はKOHが用いられる。
また、この反応においては、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド などの第四級アンモニウム塩;ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの第三級アミン;2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾール類;エチルトリフェニルホスホニウムイオダイドなどのホスホニウム塩;トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類等の触媒を用いてもよい。
【0024】
さらに、この反応においては、エタノール、2−プロパノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒等の不活性な有機溶媒を使用してもよい。
【0025】
さらに、上記のようにして得られたエポキシ樹脂の可鹸化ハロゲン量が多すぎる場合には、再処理して、充分に可鹸化ハロゲン量が低下した精製エポキシ樹脂を得ることができる。つまり、その粗製エポキシ樹脂を、2−プロパノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジメチルスルホキシドなどの不活性な有機溶媒に再溶解し、アルカリ金属水酸化物を固体又は水溶液で加えて約30〜120℃の温度で、0.5〜8時間再閉環反応を行った後、水洗等の方法で過剰のアルカリ金属水酸化物や副生塩を除去し、さらに有機溶媒を減圧留去して除くと、精製されたエポキシ樹脂が得られる。
以上のようにして製造されたエポキシ樹脂は、通常、主成分として下記一般式(8)で表される構造を有する化合物となる。
【0026】
【化8】
Figure 2004307686
【0027】
式中のYの大部分はグリシジル基であるが、反応の未完結や副反応などにより、水素原子や他の有機基としても存在する。それら他の有機基の中でも1,2−グリコールを含有する有機基は、極性の高い水酸基を2個持つため、硬化反応を促進する作用を持つ。本発明のエポキシ樹脂においては、1,2−グリコール基の含有量を一定範囲にすることにより、速硬化性と低吸湿性を両立させることができたのである。その含有量は、0.01〜0.1当量/kgであり、好ましくは、0.015〜0.06当量/kgである。1,2−グリコール基の含有量が少なすぎると速硬化性が不十分となり、多すぎると極性が高くなるため低吸湿性が損なわれる。
【0028】
1,2−グリコール基はエポキシ樹脂の製造反応において、グリシジル基と水の反応によって生成する。また、フェノール性水酸基へのグリシドールの付加によっても生成する。グリシドールは、エピハロヒドリンへの水の付加とアルカリによる閉環により生成するので、通常エピハロヒドリン中に不純物として存在する。
したがって、エポキシ樹脂中の1,2−グリコール基の含有量は、反応系中の水の量やエピハロヒドリン中のグリシドールの量により、調整することができる。本発明においては、1,2−グリコール基の含有量が所定の範囲に入るように、使用するエピハロヒドリン中のグリシドールの量や反応系中の水の量を調整する必要がある。
【0029】
一度製造したエポキシ樹脂から、アルコール類などの極性溶媒を使用して1,2−グリコール基の多い成分を抽出したり、逆に炭化水素類などの非極性溶媒を使用して1,2−グリコール基の少ない成分を抽出する事により、1,2−グリコール基の含有量を後から調整することもできる。
【0030】
なお、一般式(8)中のYとして、グリシジル基の中間体である1,2−ハロヒドリン基も存在する。この基も水酸基を有するが、1個であるため硬化反応を促進する作用は、1,2−グリコール基より弱く、また、腐食などの不具合を起こしやすいハロゲンイオンを生成しやすいため、1,2−ハロヒドリン基は少ないほど好ましい。本発明においては、可鹸化ハロゲン量(1,2−ハロヒドリン基としてのハロゲン量)として500ppm以下が好ましく、より好ましくは、200ppm以下である。
【0031】
以上のようにして製造される本発明のエポキシ樹脂の品質性状は、各原料成分の種類、使用割合等により変化するが、エポキシ当量が180〜400g/eq.、好ましくは180〜300g/eq.、150℃の溶融粘度が5P以下、好ましくは3P以下となるよう各種条件等を調整することが好ましい。エポキシ当量が小さすぎると低吸湿性に劣り、大きすぎると硬化性が悪化する。溶融粘度が高すぎると成型時の流動性が損なわれる。
【0032】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明のエポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤を必須成分として配合して成るエポキシ樹脂組成物である。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、本発明のエポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂も配合することができる。その併用できるエポキシ樹脂としては、特に指定は無く、本発明のエポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂であれば、どのようなエポキシ樹脂でも使用可能である。
【0033】
その混合することができる他のエポキシ樹脂としては、たとえば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ジブチルハイドロキノン、レゾルシン、メチルレゾルシン、ビフェノール、ジヒドロキシジフェニルエーテル、チオジフェノール類、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシスチルベン類、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、ビフェニルフェノール樹脂などの種々のフェノール類や、種々のフェノール類と、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザールなどの種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂類、重質油又はピッチ類とフェノール類とホルムアルデヒド類との共縮合樹脂等の各種のフェノール系化合物と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂やジアミノジフェニルメタン、アミノフェノール、キシレンジアミンなどの種々のアミン化合物と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂、メチルヘキサヒドロフタル酸、ダイマー酸などの種々のカルボン酸類と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂などが挙げられる。
【0034】
併用される他のエポキシ樹脂の使用量は全エポキシ樹脂量に対して80質量%以下、好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下である。他のエポキシ樹脂量の併用量が多すぎると本発明のエポキシ樹脂の効果が十分発揮されなくなる。
【0035】
次に、本発明のエポキシ樹脂組成物にはエポキシ樹脂用硬化剤が必須成分として配合されるが、このエポキシ樹脂硬化剤には、特に制約は無く、一般的なエポキシ樹脂用の硬化剤が使用できる。
エポキシ樹脂用硬化剤の例としては、エポキシ樹脂中のエポキシ基と反応する基を持つ化合物として、たとえば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ハイドロキノン、レゾルシン、メチルレゾルシン、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシジフェニルエーテル、チオジフェノール類、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ビフェニルフェノール樹脂、臭素化ビスフェノールA、臭素化フェノールノボラック樹脂などの種々の多価フェノール類や、種々のフェノール類とベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザールなどの種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂類、重質油又はピッチ類とフェノール類とホルムアルデヒド類との共縮合樹脂等の各種のフェノール樹脂類、それら各種のフェノール(樹脂)類のフェノール性水酸基の全部もしくは一部をベンゾエート化あるいはアセテート化などのエステル化することによって得られる活性エステル化合物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、メチルナジック酸等の酸無水物類、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド等のアミン類などがあげられる。
【0036】
また、エポキシ基の重合を開始するタイプの硬化剤としては、たとえば、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジンなどのイミダゾール類、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテ−ト、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、2−エチル−1,4−ジメチルイミダゾリウムテトラフェニルボレートなどのイミダゾリウム塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミンなどのアミン類、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレートなどのアンモニウム塩、1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5−ノネンなどのジアザビシクロ化合物、それらジアザビシクロ化合物のテトラフェニルボレート、フェノール塩、フェノールノボラック塩、2−エチルヘキサン酸塩などを用いることができる。
【0037】
さらにトリフル酸(Triflic acid)塩、三弗化硼素エーテル錯化合物、金属フルオロ硼素錯塩、ビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩、アリールジアゾニウム化合物、芳香族オニウム塩、IIIa〜Va族元素のジカルボニルキレート、チオピリリウム塩、MF6−陰イオン(ここで、Mは燐、アンチモン及び砒素から選択される)の形のVIb元素、アリールスルホニウム錯塩、芳香族ヨードニウム錯塩、芳香族スルホニウム錯塩、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等)、アリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム又はヨードニウム塩等を用いることができる。
【0038】
本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体の封止に使用する場合には、それら各種のエポキシ樹脂用硬化剤の中では、硬化物性や取り扱いやすさなどから、フェノール樹脂類が好ましく、より好ましくは、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、ビフェニルフェノール樹脂である。
【0039】
本発明のエポキシ樹脂組成物で使用されるエポキシ樹脂用硬化剤の使用量は、エポキシ基と反応する基を持つ化合物の場合は、全エポキシ樹脂成分中のエポキシ基1モルに対して、全エポキシ樹脂硬化剤成分中のエポキシ基と反応する基の合計が0.5〜2.0モルになる量が好ましく、より好ましくは、0.7〜1.5モルになる量である。
エポキシ基の重合を開始するタイプの硬化剤の場合は、エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、より好ましくは、0.3〜5質量部である。
【0040】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、他の一般のエポキシ樹脂組成物と同様に、各種添加剤を配合することができる。それら各種添加剤としては、例えば、硬化促進剤、無機充填材、カップリング剤、難燃剤、可塑剤、反応性希釈剤、顔料等があげられ、必要に応じて適宜に配合することができる。
【0041】
その硬化促進剤としては、例えば、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホスフィンなどのホスフィン化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノエチルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチルS−トリアジン、2,4−ジシアノ−6−[2−ウンデシルイミダゾリル−(1)]−エチルS−トリアジンなどのイミダゾール類、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテ−ト、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、1,4−ジメチルイミダゾリウムテトラフェニルボレートなどのイミダゾリウム塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン、テトラメチルブチルグアニジン、N−メチルピペラジン、2−ジメチルアミノ−1−ピロリンなどのアミン類、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレートなどのアンモニウム塩、1,5−ジアザビシクロ(5.4.0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ(2.2.2)−オクタンなどのジアザビシクロ化合物、それらジアザビシクロ化合物のテトラフェニルボレート、フェノール塩、フェノールノボラック塩、2−エチルヘキサン酸塩などが挙げられる。それらの硬化促進剤となる化合物の中では、ホスフィン化合物、イミダゾール化合物、ジアザビシクロ化合物、及びそれらの塩が好ましい。
【0042】
その充填材としては、例えば、溶融シリカ、結晶性シリカ、ガラス粉、アルミナ、炭酸カルシウムなどが挙げられる。また、本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体封止の用途に用いる場合には、無機充填材として、破砕型及び/又は球状の、溶融及び/又は結晶性シリカ粉末充填材を組成物全体の80〜95質量%配合することが好ましい。
【0043】
また、難燃剤としては、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノール樹脂などのハロゲン系難燃剤、三酸化アンチモンなどのアンチモン化合物、赤燐、リン酸エステル類、ホスフィン類などのリン系難燃剤、メラミン誘導体などの窒素系難燃剤及び水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機系難燃剤などが挙げられる。
【0044】
本発明の樹脂封止型半導体装置は、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオードなどの半導体素子及び/又は半導体集積回路が本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止されている半導体装置であり、半導体素子及び/又は半導体集積回路の種類、封止方法、パッケージ形状などには特に限定されない。
【0045】
その封止方法としては、低圧トランスファー成形法、インジェクション成形法、プレス成形法などである。
成形時及び/又は成形後の硬化条件は、エポキシ樹脂組成物の各成分の種類や、配合量により異なるが、通常、150〜220℃の温度で30秒〜10時間である。
樹脂封止型半導体装置のパッケージ形状は、DIP、ZIP、SOP、SOJ、QFPなどのリードフレームタイプ、BGAなどの片面封止タイプ、TAB、CSPなどである。
【0046】
本発明の新規なエポキシ樹脂は種々の用途に使用することができ、同エポキシ樹脂を主成分として用いた場合、速硬化性に優れかつ低吸湿性に優れた硬化物を与える。また、そのエポキシ樹脂を用いた本発明のエポキシ樹脂組成物は速硬化性に優れかつ低吸湿性に優れた硬化物を与えるので、電気電子分野、特に半導体封止の用途に有用である。
【0047】
【実施例】
以下に、本発明のエポキシ樹脂の製造実施例及び製造比較例、さらに本発明のエポキシ樹脂組成物の実施例及び比較例を挙げる。
【0048】
尚、1,2−グリコール基の濃度は以下の電位差滴定法にて測定した。
三角フラスコにエポキシ樹脂5gを精秤し、クロロホルム25mlを加え、完全に溶解した。フラスコをウォーターバス中に浸し30分冷却した後、ベンジルトリメチル過沃素酸アンモニウム溶液25mlをホールピペットで加えた。ウォーターバスにて2時間30分反応させた後、氷水100mlを加え、フラスコを密栓し、30秒間強く振り内容物を均一にした。フラスコに回転子を入れ10%硫酸5ml、20%沃化カリウム溶液15ml、乳化剤1mlを加え、0.2Nチオ硫酸ナトリウム溶液を用い、電位差滴定装置にて滴定した。次式より1,2−グリコール基濃度を計算した。
1,2−グリコール基濃度(mol/kg)=(A−B)×N×F/(2×W)
【0049】
但し、A:ブランクの滴定に要したチオ硫酸ナトリウム溶液の量(ml)、B:エポキシ樹脂の滴定に要したチオ硫酸ナトリウム溶液の量(ml)、N:チオ硫酸ナトリウム溶液の規定度、F:チオ硫酸ナトリウム溶液の力価、W:エポキシ樹脂の質量(g)。
また、可鹸化塩素量の測定は、JIS K6755に従って行なった。
【0050】
〔エポキシ化合物の製造例〕
<製造比較例1>
温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量2Lの三口フラスコに、o−tert−ブチルフェノールとホルムアルデヒドの重縮合物〔一般式(1)においてRがtert−ブチル基、Xはメチレン基であり、pは1、mは0〜5の整数、nは1であるフェノール化合物〕158g、精製されたエピクロルヒドリン(グリシドールの含有量:0.01質量%以下)555gを仕込み、90℃に昇温して溶解させたのち、48.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液82.5gを1時間かけて滴下した。その間、反応液の温度を95℃以上に保持しながら反応液を共沸させ、揮発する蒸気を冷却して得られた凝縮液を油/水分離し、水分を除いた油分を反応系に戻す方法によって反応系より脱水した。水酸化ナトリウム水溶液の滴下終了後も、30分間脱水操作を継続して反応を行わせた。次いで、生成物から減圧下で過剰のエピクロルヒドリンを留去して、粗製エポキシ樹脂を得た。
【0051】
この粗製エポキシ樹脂をメチルイソブチルケトン250gに溶解させ、48.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液2gを加え、70℃の温度で1時間反応させた。その反応終了後に、第一リン酸ナトリウムを加えて過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩を除去した。次いで、加熱しながら減圧下でメチルイソブチルケトンを完全に除去して、目的のエポキシ樹脂を得た。
このエポキシ樹脂は、エポキシ当量227g/eq.、1,2−グリコール基の含有量0.008当量/kg、可鹸化塩素量120ppm、150℃での溶融粘度0.16Pa・sの赤褐色固体であった。
【0052】
<製造実施例1>
精製されたエピクロルヒドリンの替わりに、製造比較例1と同様のエポキシ樹脂製造に使用し、回収したエピクロルヒドリン(グリシドールの含有量:0.5重量%)600gを使用した以外は、製造比較例1と同様の操作を行い、エポキシ樹脂を得た。このエポキシ樹脂は、エポキシ当量229g/eq.、1,2−グリコール基の含有量0.05当量/kg、可鹸化塩素量110ppm、150℃での溶融粘度0.18Pa・sの赤褐色固体であった。
【0053】
<製造実施例2>
温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量2Lの三口フラスコに、2,5−キシレノールとキシレンジメタノールの重縮合物〔一般式(1)においてRがメチル基、Xは一般式(3)においてすべてのRが水素原子である基であり、pは2、mは0〜4の整数、nは1であるフェノール化合物〕204g、精製されたエピクロルヒドリン(グリシドールの含有量:0.01質量%以下)555g、及び2−プロパノール210gを仕込み、50℃に昇温して溶解させたのち、48.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液94.8gを1時間かけて滴下した。その間に徐々に昇温し、滴下終了時には系内が70℃になるようにした。その後、70℃で30分間保持して反応を行わせた。その反応終了後、水洗して副生塩及び過剰の水酸化ナトリウムを除去した。次いで、生成物から減圧下で過剰のエピクロルヒドリン、2−プロパノール及び水を留去して、粗製エポキシ樹脂を得た。
【0054】
この粗製エポキシ樹脂をメチルイソブチルケトン300gに溶解させ、48.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液2gを加え、70℃の温度で1時間反応させた。その反応終了後に、第一リン酸ナトリウムを加えて過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩を除去した。次いで、加熱しながら減圧下でメチルイソブチルケトンを完全に除去して、目的のエポキシ樹脂を得た。
このエポキシ樹脂は、エポキシ当量279g/eq.、1,2−グリコール基の含有量0.04当量/kg、可鹸化塩素量80ppm、150℃での溶融粘度0.16Pa・sの赤褐色固体であった。
【0055】
<製造比較例2>
精製されたエピクロルヒドリンと2−プロパノールの替わりに、製造実施例2と同様のエポキシ樹脂製造に使用し、回収したエピクロルヒドリン、2−プロパノール及び水の混合物(組成:エピクロルヒドリン600g、2−プロパノール280g、水105g、グリシドール9g)1000gを使用した以外は、製造実施例2と同様の操作を行い、エポキシ樹脂を得た。このエポキシ樹脂は、エポキシ当量282g/eq.、1,2−グリコール基の含有量0.12当量/kg、可鹸化塩素量100ppm、150℃での溶融粘度0.17Pa・sの赤褐色固体であった。
【0056】
<製造実施例3>
2,5−キシレノールとキシレンジメタノールの重縮合物の替わりに、キシレノールダイマー〔一般式(1)においてRがメチル基、pは2、mは0、nは0であるフェノール化合物〕114gを使用した以外は、製造実施例2と同様の操作を行い、エポキシ樹脂を得た。このエポキシ樹脂は、エポキシ当量187g/eq.、1,2−グリコール基の含有量0.05当量/kg、可鹸化塩素量70ppm、150℃での溶融粘度0.02Pa・sの黄褐色固体であった。
【0057】
〔エポキシ樹脂組成物〕
実施例4〜7及び比較例3〜5
表1に示したような配合で、製造実施例1〜3で製造したエポキシ樹脂、又はクレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤として、フェノ−ルアラルキル樹脂又はフェノ−ルノボラック樹脂、無機充填剤として溶融シリカ粉末、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィンを用い、さらにカップリング剤としてエポキシシラン、離形剤としてカルナバワックスをそれぞれ用いて、各エポキシ樹脂組成物を製造した。次いで、各組成物をミキシングロールを用いて70〜120℃の温度で5分間溶融混練した。得られた各溶融混合物は薄板状に取り出して冷却した後、粉砕して各成形材料を得た。
これらの各成形材料のゲルタイムを測定した。
【0058】
さらにこれらの各成形材料を用い、低圧トランスファー成形機で金型温度175℃、成形時間180秒で成形して、各試験片を得、180℃で8時間ポストキュアさせた。
ポストキュア後の各試験片の吸湿率、及びガラス転移温度試験した結果を表1に示した。また各成形材料により封止された模擬半導体装置の耐ハンダクラック性を試験した結果を表1に示した。
これらの試験結果から明らかなように、実施例4〜7の各成形材料は、比較例3〜5の成形材料と比較して速硬化性(即ち、ゲルタイムが短い)と低吸湿性のバランスに優れ、さらに耐ハンダクラック性に優れていた。
【0059】
【表1】
Figure 2004307686
【0060】
【発明の効果】
本発明の新規なエポキシ樹脂は、速硬化性に優れかつ低吸湿性に優れた硬化物を与える。同エポキシ樹脂を用いた本発明のエポキシ樹脂組成物は半導体封止の用途に有利に用いることができる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表されるフェノール化合物とエピハロヒドリンの反応によって得られるエポキシ樹脂であって、1,2−グリコール基の含有量が0.01〜0.1当量/kgであるエポキシ樹脂。
    Figure 2004307686
    〔式中、Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜10の炭化水素基であり、Xは互いに同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜18の2価の炭化水素基であり、pは互いに同一であっても異なっていてもよく、1〜3の整数、mは0〜10の整数、nは互いに同一であっても異なっていてもよく、0又は1の数である。ただし、Rがメチル基である場合は、pは2以上である。〕
  2. 可鹸化ハロゲン量が500ppm以下であることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂。
  3. 請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂及びエポキシ樹脂用硬化剤を必須成分として含有するエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記エポキシ樹脂用硬化剤が、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールノボラック樹脂、テルペンフェノール樹脂、ビフェニルフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種類のフェノール樹脂である請求項3記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項3又は4に記載のエポキシ樹脂組成物と、全組成物中80〜95質量%の破砕型溶融シリカ粉末、球状溶融シリカ粉末、破砕型結晶シリカ粉末及び球状結晶シリカ粉末から選ばれる無機充填材を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  6. 請求項5記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止されていることを特徴とする樹脂封止型半導体装置。
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