JP2004083789A - 難燃性エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流動性に優れ、難燃性に優れるため環境や樹脂特性に悪影響を与える難燃剤を添加する必要が無く、耐湿性に優れた硬化物を与える難燃性エポキシ樹脂組成物に関する。さらに、環境に悪影響を与える物質を含有せず、かつ耐湿信頼性に優れた樹脂封止型半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂組成物は、その優れた硬化物性や取扱いの容易さから、接着、注型、封止、積層、成型、塗装、絶縁等の広い分野で使用されている。また、エポキシ樹脂には、多くの種類があり、その選択により硬化物性が大きく変わるため、使用分野目的に応じて使い分けられている。
近年、高分子材料の使用条件が苛酷になるに従って、高分子材料に対して要求される諸特性は厳しくなり、一般に用いられている各種のエポキシ樹脂では、要求特性を充分に満足できなくなってきた。
例えば、エポキシ樹脂組成物は、半導体封止用に用いられているが、この分野でも、要求性能は、厳しくなっている。すなわち、半導体装置の高集積化、実装方法の表面実装化、パッケージの小型化、薄型化などにより、封止材用のエポキシ樹脂組成物には、高流動性、耐熱性、耐湿性、高温安定性などが要求されている。
一方、高分子材料の難燃化は重要な課題であり、JIS規格、自動車製品用規格、電気製品用規格、UL規格等においてもその規定が設けられている。一般的なエポキシ樹脂組成物の硬化物は可燃性であり、難燃化が必要である。
エポキシ樹脂の難燃化には種々の手法があるが、臭素化エポキシ樹脂などのハロゲン化合物を難燃剤として用いるか、ハロゲン化合物とアンチモン化合物を併用する方法が安定した難燃性が得られ、樹脂特性を損なうことも少ないため、最も一般的に用いられている。
【0003】
ところが、近年樹脂材料に対する要求性能が、厳しくなっており、高温条件下や加水分解雰囲気下でハロゲン化合物より発生する微量のハロゲンイオンが電気特性等に悪影響を与える場合が出てきた。特に半導体封止などの分野においては配線の微細化などに伴って、ハロゲン系難燃剤による悪影響の低減が要求されている。
さらに、環境保護の観点から、焼却時にダイオキシン類似物質を発生させる可能性のあるハロゲン化合物を排除することが求められつつある。
アンチモン化合物を併用することにより、ハロゲン系難燃剤の使用量を削減することができるが、上記の目的には充分ではない。また、アンチモン化合物自体が劇物であり、使用を制限する動きが強くなってきた。
ハロゲン系やアンチモン系難燃剤の代わりに、リン系などの難燃剤を使用することも試みられているが、耐湿信頼性や高温安定性等の大幅な悪化や、高価格などの問題があり、実用的な代替難燃剤は知られていないのが現状である。
溶融シリカ粉末のような無機充填剤を高充填することにより、難燃性は向上する。しかし、超小型、超薄型のパッケージに用いられる封止材用エポキシ樹脂組成物には、高流動性も要求されており、エポキシ樹脂の溶融粘度をいくら下げても無機充填剤の充填量には限界がある。そのため、エポキシ樹脂硬化物自体の難燃性を向上させないと一般に要求される程度以上の難燃性を達成することは困難である。
【0004】
現在、主として半導体封止用に用いられているノボラック型エポキシ樹脂(特にクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)は、耐熱性には優れるが、低溶融粘度や難燃性の点において充分なものとは言えなくなってきた。
低溶融粘度のビフェニル型エポキシ樹脂を用いることも広く検討されているが、難燃性や耐湿性に劣る。
特開平8−157560号公報及び特開平2001−131389号公報には、分子蒸留等によりビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量を高めたエポキシ樹脂を使用することが示されている。低分子量のビスフェノールA型エポキシ樹脂は低粘度であるが、ビスフェノールA型エポキシ樹脂だけでは、難燃性や耐湿性に対する要求が厳しい用途には使用できない。
また、同様のエポキシ樹脂を用いた組成物は、粉体塗料、粉体絶縁材料等にも使用されているが、これらの分野でも難燃性、耐湿性及び高流動性が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、流動性に優れ、難燃性、耐湿性に優れた硬化物を与える新規な難燃性エポキシ樹脂組成物、さらに環境に悪影響を与える物質を含有せず、かつ耐湿信頼性に優れた樹脂封止型半導体装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記の課題を解決するために種々研究を重ねた結果、エポキシ樹脂として純度を高めた特定のビスフェノールA型エポキシ樹脂と芳香族基を多く含む特定のエポキシ樹脂を使用することによりその目的を達成できたのである。
本発明は、以下の各発明を包含する。
【0007】
「 1. (a) エポキシ樹脂成分として、
(a−1) ビスフェノールAとエピハロヒドリンとの反応で得られるエポキシ樹脂であって、
式(1)
【0008】
【化7】
【0009】
で表されるビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量が95重量%以上であるエポキシ樹脂;5〜90重量%、
(a−2) 式(2)で表される化学構造を有するエポキシ樹脂;10〜95重量%、
式(2)
【0010】
【化8】
【0011】
(式中、Gは、グリシジル基であり、Qは、互いに同一であっても異なっていても良く、炭素数1〜10のアルキル基、置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置換のアラルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子であり、Xは、互いに同一であっても異なっていても良く、式(3)から式(6)で表される2価の基であり、nは、平均値で0〜8の数であり、kは、互いに同一であっても異なっていても良く、0〜3の整数である。)
式(3)
【0012】
【化9】
【0013】
(式中、R1は、互いに同一であっても異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、置換又は無置換のフェニル基、又は置換又は無置換のアラルキル基である。)
式(4)
【0014】
【化10】
【0015】
(式中、R2は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、置換又は無置換のフェニル基、又は置換又は無置換のアラルキル基であり、R3は、互いに同一であっても異なっていても良く、炭素数1〜10のアルキル基、置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置換のアラルキル基又はハロゲン原子であり、mは0〜5の整数である。)
式(5)
【0016】
【化11】
【0017】
(式中、R4は、互いに同一であっても異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、置換又は無置換のフェニル基、又は置換又は無置換のアラルキル基である。)
式(6)
【0018】
【化12】
【0019】
(式中、R5は、互いに同一であっても異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、置換又は無置換のフェニル基、又は置換又は無置換のアラルキル基である。)
(a−3) (a−1)および(a−2)成分以外のエポキシ樹脂;0〜60重量%、
(b) エポキシ樹脂硬化剤、
(c) 無機充填剤
を必須成分として配合してなる難燃性エポキシ樹脂組成物。
2. 組成物中のハロゲン元素、およびリン元素の含有量が組成物全体に対してそれぞれ0.1重量%以下であり、かつその硬化物がUL−94規格V−0相当以上の難燃性を有する、1項に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物。
3. (a−1)のエポキシ樹脂が、前記式(1)のビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量が95重量%以上であり、融点が44℃以上の結晶であるエポキシ樹脂である、1項または2項に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物。
4.(a−1)のエポキシ樹脂が結晶核を添加し5℃〜30℃で結晶化した樹脂組成物である、1項ないし3 項のいずれか1項に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物。
5. (b)のエポキシ樹脂硬化剤が、フェノール樹脂類である、1項ないし4項のいずれか1項に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物。
6. (c)無機充填剤として溶融及び/又は結晶シリカ粉末からなる無機充填剤を組成物全体の70〜95重量%の割合で配合してなる、1項ないし5項のいずれか1項に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物。
7. 6項に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物による硬化物で封止されている半導体素子及び/又は半導体集積回路を有する樹脂封止型半導体装置。」に関する。
本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物においては、そのエポキシ樹脂成分として、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量を非常に高め、超低溶融粘度とした高純度のビスフェノールA型エポキシ樹脂と、難燃性及び耐湿性に優れた芳香族基を多く含む特定の構造のエポキシ樹脂とを特定の割合で併用することにより、流動性、難燃性及び耐湿性のすべてを満足させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、ビスフェノールAとエピハロヒドリンとをアルカリの存在下に、縮合反応させエポキシ樹脂としたものである。一般にビスフェノールA型エポキシ樹脂中には、前記式(1)で表されるビスフェノールAジグリシジルエーテルに加えて、下記一般式(7)で表される高分子化合物等が含まれる。
一般式(7)
【0021】
【化13】
【0022】
(式中pは1以上の整数)
本発明のエポキシ樹脂組成物で用いられる前記(a−1)成分は、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量が95重量%以上であり、好ましくは97重量%以上であるビスフェノールA型エポキシ樹脂である。その製造は常法に従って行うことができるが、そのような高純度のビスフェノールA型エポキシ樹脂を製造するためには、エピハロヒドリンをビスフェノールAに対して大過剰に用いるなどの反応条件の最適化を行ったり、いったん製造したビスフェノールA型エポキシ樹脂を蒸留、晶析、抽出などの方法で精製し、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量を高める必要がある。それらの方法の中では、蒸留又は晶析が得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂の純度や、操作の容易性の点から好ましい。ビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量が低いと溶融粘度が充分に低くならないうえ、後述する結晶化が困難となる。
【0023】
半導体の封止は、常温で固形の成形材料を使用した低圧トランスファー成形法が通常用いられる。そのため、その成形材料(組成物)に用いられるエポキシ樹脂も、常温で固形であることが好ましい。
通常のビスフェノールA型エポキシ樹脂は、高純度であっても常温では液状となるため、結晶化させることにより固形化し、常温で固形のエポキシ樹脂とする必要がある。一般にビスフェノールA型エポキシ樹脂は、純度を高めても結晶化速度が非常に遅いため、結晶核を加えて良く混合するなどの結晶化促進の操作を行うことが好ましい。結晶核としては別途用意したビスフェノールAジグリシジルエーテルの結晶粉末が好ましいが、本発明のエポキシ樹脂組成物で用いられる無機充填材であるシリカ粉末等も使用できる。その結晶核の使用量は液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂に対して0.1〜10重量%である。
また、結晶化の温度は0〜30℃が好ましく、より好ましくは5〜30℃であり、さらに好ましくは、5〜25℃である。結晶化の温度が低すぎても高すぎても結晶化速度が遅く、完全な結晶化が起こりにくい。
さらに、その結晶の融点は、44℃以上が好ましく、より好ましくは46℃以上である。融点が低すぎると粉砕作業や粉体としての取り扱いなどの固形としての取り扱いが困難になる。一般にビスフェノールAジグリシジルエーテルの結晶の融点は、50℃未満である。
【0024】
また、本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物には(a−2)成分として式(2)で表される化学構造を有するエポキシ樹脂を混合使用する。
この(a−2)成分として用いられるエポキシ樹脂としては、各種物性や入手のしやすさから、化学構造としては式(2)〜(6)においてQがメチル基、kが0又は1、nが平均値で0〜3、R1、R2、R4及びR5が水素原子又はメチル基、mが0である組み合わせのエポキシ樹脂が好ましく使用される。分析値としては、エポキシ当量が210g/eq.〜330g/eq.、好ましくは、230g/eq.〜300g/eq.、軟化点が50℃〜90℃、好ましくは、55℃〜80℃、150℃での溶融粘度が0.03Pa・s〜5Pa・s、好ましくは、0.05Pa・s〜1Pa・sの物が好ましく使用される。
本発明の前記(a−2)成分は、一種単独で用いても良いし、二種以上混合して用いても良い。
【0025】
さらに、本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物には、各種特性の調整のため、(a−3)成分として、(a−1)成分あるいは(a−2)成分以外のエポキシ樹脂を必要に応じて使用することができる。
その混合することができる他のエポキシ樹脂としては、たとえば、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ジブチルハイドロキノン、レゾルシン、メチルレゾルシン、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、テトラメチルビスフェノールF、ジヒドロキシジフェニルエーテル、チオジフェノール類、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシスチルベン類、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂などの種々のフェノール類や、種々のフェノール類と、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザールなどの種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂類、重質油又はピッチ類とフェノール類とホルムアルデヒド類との共縮合樹脂等の各種のフェノール系化合物と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂やジアミノジフェニルメタン、アミノフェノール、キシレンジアミンなどの種々のアミン化合物と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂、メチルヘキサヒドロフタル酸、ダイマー酸などの種々のカルボン酸類と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂などが挙げられる。
本発明の(a−3)成分は、一種単独で用いても良いし、二種以上混合して用いても良い。
【0026】
本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物における(a)成分中の各成分の使用割合は、使用する各成分の種類や目的とする特性により調整されなければならないが、一般的には、(a−1)成分が5〜90重量%であり、好ましくは、10〜60重量%である。(a−1)成分の使用割合が少なすぎると得られたエポキシ樹脂組成物の流動性が充分ではなく、使用割合が多すぎると、難燃性及び/又は耐湿性が充分ではなくなる。
【0027】
本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物における(a−2)成分の使用割合は、10〜95重量%であり、好ましくは、20〜60重量%である。(a−2)成分の使用割合が少なすぎると得られたエポキシ樹脂組成物の難燃性及び/又は耐湿性が充分ではなく、使用割合が多すぎると、流動性が充分ではなくなる。
【0028】
本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物における(a−3)成分の使用割合は、0〜60重量%であり、好ましくは、0〜40重量%である。(a−3)成分の使用割合が多すぎると、本発明の効果が充分ではなくなる。
【0029】
次に、本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物には、(b)のエポキシ樹脂硬化剤成分が必須成分として配合されるが、このエポキシ樹脂硬化剤には、特に制約は無く一般的なエポキシ樹脂用の硬化剤が使用できる。
(b)成分のエポキシ樹脂硬化剤の例としては、エポキシ樹脂中のエポキシ基と反応する基を持つ化合物としては、たとえば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ハイドロキノン、レゾルシン、メチルレゾルシン、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシジフェニルエーテル、チオジフェノール類、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ビフェニルフェノール樹脂などの種々の多価フェノール類や、種々のフェノール類とベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザールなどの種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂類、重質油又はピッチ類とフェノール類とホルムアルデヒド類との共縮合樹脂等の各種のフェノール樹脂類、それら各種のフェノール(樹脂)類のフェノール性水酸基の全部もしくは一部をベンゾエート化あるいはアセテート化などのエステル化することによって得られる活性エステル化合物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、メチルナジック酸等の酸無水物類、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド等のアミン類などが挙げられる。
【0030】
また、エポキシ基の重合を開始するタイプの硬化剤としては、たとえば、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジンなどのイミダゾール類、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、2−エチル−1,4−ジメチルイミダゾリウムテトラフェニルボレートなどのイミダゾリウム塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミンなどのアミン類、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレートなどのアンモニウム塩、1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5−ノネンなどのジアザビシクロ化合物、それらジアザビシクロ化合物のテトラフェニルボレート、フェノール塩、フェノールノボラック塩、2−エチルヘキサン酸塩など。さらにトリフル酸(Triflic Acid)塩、三弗化硼素エーテル錯化合物、金属フルオロ硼素錯塩、ビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩、アリールジアゾニウム化合物、芳香族オニウム塩、IIIA〜VA族元素のジカルボニルキレート、チオピリリウム塩、MF6−陰イオン(ここでMはリン、アンチモン及び砒素から選択される)の形のVIb元素、アリールスルホニウム錯塩、芳香族ヨードニウム錯塩、芳香族スルホニウム錯塩、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフルオロ金属塩(例えばリン酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等)、アリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム又はヨードニウム塩等を用いることができる。
【0031】
本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物を半導体の封止に使用する場合には、それら各種のエポキシ樹脂硬化剤の中では、硬化物性や取り扱いのしやすさなどから、フェノール樹脂類が好ましく、より好ましくは、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、ビフェニルフェノール樹脂である。
本発明のエポキシ樹脂組成物で使用される(b)成分の使用量は、エポキシ基と反応する基を持つ化合物の場合は、全エポキシ樹脂((a)成分)中のエポキシ基1モルに対して、全エポキシ樹脂硬化剤((b)成分)中のエポキシ基と反応する基の合計が0.5〜2.0モルになる量が好ましく、より好ましくは、0.7〜1.5モルになる量である。
エポキシ基の重合を開始するタイプの硬化剤の場合は、エポキシ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは、0.3〜5重量部である。
【0032】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、(c)成分として無機充填剤が必須成分として配合される。その無機充填剤の種類としては、たとえば、溶融シリカ、結晶性シリカ、ガラス粉、アルミナ、炭酸カルシウム、層状クレーなどが挙げられる。その形状としては、破砕型、球状又は平板状である。各種の無機充填剤は、単独で又は、2種以上混合して用いられるが、それらの中では溶融シリカ又は結晶性シリカが好ましい。その使用量は、組成物全体の70〜95重量%であり、より好ましくは、80〜93重量%である。
(c)成分の使用量が少なすぎると、難燃性及び耐湿性の改良効果が少なく、(c)成分の使用量が多すぎると、成型時の流動性が損なわれる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤、カップリング剤、可塑剤、顔料、溶剤、強化用繊維、離型剤、イオン捕捉剤等を適宜に配合することができる。
【0033】
硬化促進剤としては、たとえば、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホスフィンなどのホスフィン化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノエチルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジシアノ−6−[2−ウンデシルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジンなどのイミダゾール類、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、2−エチル−1,4−ジメチルイミダゾリウムテトラフェニルボレートなどのイミダゾリウム塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン、テトラメチルブチルグアニジン、N−メチルピペラジン、2−ジメチルアミノ−1−ピロリンなどのアミン類、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレートなどのアンモニウム塩、1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4,3.0)−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)−オクタンなどのジアザビシクロ化合物、それらジアザビシクロ化合物のテトラフェニルボレート、フェノール塩、フェノールノボラック塩、2−エチルヘキサン酸塩などが挙げられる。
【0034】
本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物においては、配合される各成分は、硬化促進剤のような微量添加物を除いてハロゲン元素およびリン元素を実質的に含有しない化合物を使用する必要がある。一般的にエピハロヒドリンから誘導されるエポキシ樹脂中には、数100ppmから数1000ppmのハロゲン元素が不純物として含まれる。また、一般的な硬化促進剤には、リン元素を含む物が多い。本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物においては、上記のようにして持ち込まれる物を含めて、ハロゲン元素およびリン元素の含有量が組成物全体に対してそれぞれ0.1重量%以下となるよう各成分の選択や配合量の調整をする必要がある。各元素の含有量は、それぞれ0.05重量%以下がより好ましい。これらの元素の含有量が多いと耐湿信頼性に劣る。
【0035】
本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は、難燃性に優れる硬化物をあたえるが、各成分の種類や配合割量により難燃性は変化する。UL−94規格V−0相当以上の難燃性を確保できるよう各成分の選択や配合量の調整をする必要がある。
【0036】
本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は、成型時の流動性に優れるが、各成分の種類や配合割量により流動性は変化する。本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物を、低圧トランスファー成形による半導体封止に用いる場合には、スパイラルフローで70cm以上、好ましくは、80cm以上の流動性を確保できるよう各成分の選択や配合量の調整をする必要がある
本発明の樹脂封止型半導体装置は、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオードなどの半導体素子及び/又は半導体集積回路が本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止されている半導体装置であり、半導体素子及び/又は半導体集積回路の種類、封止方法、パッケージ形状などには特に限定されない。
その封止方法としては、低圧トランスファー成形法、インジェクション成形法、プレス成形法などである。
成形時及び/又は成形後の硬化条件は、エポキシ樹脂組成物の各成分の種類や、配合量により異なるが、通常、150〜220℃の温度で30秒から10時間である。
樹脂封止型半導体装置のパッケージ形状は、DIP、ZIP、SOP、SOJ、QFPなどのリードフレームタイプ、BGAなどの片面封止タイプ、TAB、CSPなどである。
本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は、流動性に優れ、難燃性、耐湿性に優れた硬化物を与えるので、封止材料、粉体塗料、粉体絶縁材料等に使用することができる。また本発明の樹脂封止型半導体装置は環境に有害な物質を含有せず、かつ耐湿信頼性に優れる。
【0037】
【実施例】
以下に、本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物で用いられるエポキシ樹脂の製造例、さらに本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物の実施例及び比較例を挙げてさらに詳述する。
各製造例で用いた分析方法は次のとおりである。
エポキシ当量:JIS K−7236による。
ビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量:HPLCの面積%。
融点:DSCの吸熱ピーク温度。
【0038】
エポキシ樹脂の製造例1
温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量3リッターの三つ口フラスコに、ビスフェノールA 114g、エピクロルヒドリン 1300gを仕込み、80℃に昇温して均一に溶解させたのち、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液82.5gを2時間かけて滴下した。その間に徐々に昇温し、93〜98℃でエピクロルヒドリンと水を共沸させ、凝縮液を分離し、エピクロルヒドリンだけを反応系に戻して脱水した。滴下終了後、30分間脱水を継続して反応を行わせた。次いで、生成物から減圧下で過剰のエピクロルヒドリンを留去して、粗製エポキシ樹脂を得た。
この粗製エポキシ樹脂をメチルイソブチルケトン200gに溶解させ、20重量%の水酸化ナトリウム水溶液50gを加え、80℃の温度で1時間反応させた。その反応終了後に、第一リン酸ナトリウムを加えて過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩を除去した。次いで、減圧下でメチルイソブチルケトンを完全に除去して、常温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂を得た。
このエポキシ樹脂のエポキシ当量は、178g/eq.、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量は、91.2%であった。
【0039】
エポキシ樹脂の製造例2
エポキシ樹脂の製造例1で製造したビスフェノールA型エポキシ樹脂をメチルエチルケトンとメタノールの1:1混合液に40℃で完全に溶解し、濃度50重量%とした。この溶液を5℃に冷却し、1週間保持した。析出した結晶を濾別した後、減圧下150℃で溶媒を完全に除去して、常温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂を収率39%で得た。
このビスフェノールA型エポキシ樹脂に別途用意したビスフェノールAジグリシジルエーテルの結晶粉末を3重量%添加し、良く混合した。このものを10℃で3日間保持して完全に結晶化させた。
このエポキシ樹脂のエポキシ当量は、173g/eq.、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量は、96.5%、融点は、45.0℃であった。
【0040】
エポキシ樹脂の製造例3
エポキシ樹脂の製造例1で製造したビスフェノールA型エポキシ樹脂を内部コンデンサー型フィルムエバポレーターを用い、0.1mmHg、180〜200℃で蒸留した。収率は68%であった。
得られた常温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂に別途用意したビスフェノールAジグリシジルエーテルの結晶粉末を1重量%添加し、良く混合した。このものを15℃で1日間保持して完全に結晶化させた。
このエポキシ樹脂のエポキシ当量は、171g/eq.、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量は、98.3%、融点は、48.5℃であった。
【0041】
エポキシ樹脂の製造例4〜7
温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量1リッターの三つ口フラスコに、化学構造式(8)〜(11)で表されるフェノール樹脂を表1に表される量、エピクロルヒドリン 463gを仕込み、80℃に昇温して均一に溶解させたのち、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液82.5gを2時間かけて滴下した。その間に徐々に昇温し、93〜98℃でエピクロルヒドリンと水を共沸させ、凝縮液を分離し、エピクロルヒドリンだけを反応系に戻して脱水した。滴下終了後、30分間脱水を継続して反応を行わせた。次いで、生成物から減圧下で過剰のエピクロルヒドリンを留去して、粗製エポキシ樹脂を得た。
この粗製エポキシ樹脂をメチルイソブチルケトン200gに溶解させ、20重量%の水酸化ナトリウム水溶液50gを加え、80℃の温度で1時間反応させた。その反応終了後に、第一リン酸ナトリウムを加えて過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩を除去した。次いで、減圧下でメチルイソブチルケトンを完全に除去して、各エポキシ樹脂を得た。
これらのエポキシ樹脂のエポキシ当量、軟化点、150℃での溶融粘度をそれぞれ表1に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
(註)
構造式(8)
【0044】
【化14】
【0045】
(式中、nは平均値で1.9である)
構造式(9)
【0046】
【化15】
【0047】
(式中、nは平均値で0.8である)
構造式(10)
【0048】
【化16】
【0049】
(式中、nは平均値で1.3である)
構造式(11)
【0050】
【化17】
【0051】
(式中、nは平均値で1.1である)
【0052】
半導体封止用エポキシ樹脂組成物実施例1〜5及び比較例1〜4
表2に示したように、(a−1)成分として、製造例2又は3で製造した各エポキシ樹脂、(a−2)成分として、製造例4〜7で製造した各エポキシ樹脂、市販のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、市販のテトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂、又は/及び市販のテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、(b)エポキシ樹脂硬化剤として市販のフェノールノボラック樹脂、市販のフェノールアラルキル樹脂、又は市販のビフェニルフェノール樹脂、(c)無機充填剤として球状溶融シリカ粉末を比較例2および比較例4以外は組成物全体の85重量%、比較例2および比較例4は組成物全体の80重量%、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン、リン系難燃剤として赤リン、難燃助剤として三酸化アンチモンを用い、さらに充填剤表面処理剤としてエポキシシラン、離型剤としてカルナバワックスをそれぞれ用いて、各エポキシ樹脂組成物を配合した。
次いで、各配合物をミキシングロールを用いて70〜100℃の温度で5分間溶融混合した。得られた各溶融混合物はシート状に取り出し、粉砕して各成形材料を得た。各成形材料中のハロゲン元素およびリン元素の含有量を表2に示した。
【0053】
【表2】
【0054】
(註)
*1:A;テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社商 品名 エピコ−トYX4000H,エポキシ当量:193)
*2:B;オルソクレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社 商品名 エピコ−ト180S65,エポキシ当量:212)
*3:C;臭素化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社商品 名 エピコ−ト5050,エポキシ当量:385、臭素含有量:49%)
*4:D;フェノ−ルアラルキル樹脂(三井化学社商品名 ミレックスXL225−3L、水 酸基当量:170)
*5:E;ビフェニルフェノ−ル樹脂(明和化成製 MEH7851S,水酸基当量:205)
*6:F;フェノ−ルノボラック樹脂(群栄化学社製,水酸基当量:105)
*7:球状溶融シリカ粉末(日本アエロジル社商品名 ELSIL BF100)
*8:エポキシシラン(信越化学工業社商品名 KBM−403)
*9:各原料の含有量から算出
*10:85℃、85%RH、72時間後の吸湿率
*11:UL−94に従って測定
*12:実装後の160ピンTQFP で不飽和型PCTバイアステスト(130℃、85%RH V=50V)を行い,平均故障寿命を求めた。
【0055】
これらの各成形材料を用い低圧トランスファー成形機で金型温度180℃、成形時間180秒で成形して、各試験片および模擬素子を封入した160ピンTQFP型樹脂封止半導体装置を得、180℃で8時間ポストキュアーさせた。また、各成形材料のスパイラルフローを測定した。
各成形材料のスパイラルフロー及びポストキュアー後の吸湿率、および難燃性を試験した結果を表2に示した。
さらに各樹脂封止型半導体装置の耐湿信頼性を試験した結果も表2に示した。 実施例1〜5の各成形材料は、比較例1〜4の成形材料に較べて環境に悪影響を与える物質を含まず、流動性(即ち高スパイラルフロー)、難燃性及び耐湿信頼性のバランスに優れていた。
【0056】
【発明の効果】
本発明のエポキシ樹脂組成物は流動性に優れており、難燃性と耐湿性に優れた硬化物を形成し、これを用いた半導体封止装置は優れた耐湿信頼性を示す。
そして、このエポキシ樹脂組成物は環境に悪影響を与える物質を含まず環境汚染を生じない効果も奏する。
Claims (7)
- (a) エポキシ樹脂成分として、
(a−1) ビスフェノールAとエピハロヒドリンとの反応で得られるエポキシ樹脂であって、
式(1)
(a−2) 式(2)で表される化学構造を有するエポキシ樹脂;10〜95重量%、
式(2)
式(3)
式(4)
式(5)
式(6)
(a−3) (a−1)および(a−2)成分以外のエポキシ樹脂;0〜60重量%、
(b) エポキシ樹脂硬化剤、
(c) 無機充填剤
を必須成分として配合してなる難燃性エポキシ樹脂組成物。 - 組成物中のハロゲン元素、およびリン元素の含有量が組成物全体に対してそれぞれ0.1重量%以下であり、かつその硬化物がUL−94規格V−0相当以上の難燃性を有する、請求項1に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物。
- (a−1)のエポキシ樹脂が、前記式(1)のビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量が95重量%以上であり、融点が44℃以上の結晶であるエポキシ樹脂である、請求項1または2に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物。
- (a−1)のエポキシ樹脂が結晶核を添加し5℃〜30℃で結晶化した樹脂組成物である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物。
- (b)のエポキシ樹脂硬化剤が、フェノール樹脂類である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物。
- (c)無機充填剤として溶融及び/又は結晶シリカ粉末からなる無機充填剤を組成物全体の70〜95重量%の割合で配合してなる、請求項1ないし5のいずれか1項に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物。
- 請求項6に記載された難燃性エポキシ樹脂組成物による硬化物で封止されている半導体素子及び/又は半導体集積回路を有する樹脂封止型半導体装置。
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JP2005330475A (ja) * | 2004-04-20 | 2005-12-02 | Nippon Kayaku Co Ltd | 結晶性エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 |
-
2002
- 2002-08-28 JP JP2002248815A patent/JP2004083789A/ja active Pending
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