JP2004305512A - 球払出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】供給形態に対応して任意にパチンコ球の払出速度が変更できる球払出装置を提供する。
【解決手段】パチンコ球が流下する球通路29と、外周に複数の凹部36,凸部37が定ピッチで設けられ前記球通路29に臨んで該球通路29のパチンコ球を自重で流下させることにより回転する払出回転体30とを備えた球払出装置24であって、前記払出回転体30は前記凸部37の背面を凹部36にわたり該払出回転体30の回転中心39からの距離が漸次減少する外膨状に形成すると共に該払出回転体30を交換自在に設け、該払出回転体30を前記凸部37の背面の沿面距離Cが異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにした。
【選択図】 図4
【解決手段】パチンコ球が流下する球通路29と、外周に複数の凹部36,凸部37が定ピッチで設けられ前記球通路29に臨んで該球通路29のパチンコ球を自重で流下させることにより回転する払出回転体30とを備えた球払出装置24であって、前記払出回転体30は前記凸部37の背面を凹部36にわたり該払出回転体30の回転中心39からの距離が漸次減少する外膨状に形成すると共に該払出回転体30を交換自在に設け、該払出回転体30を前記凸部37の背面の沿面距離Cが異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにした。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機の球払出装置に関するもので、特に自重で流下するパチンコ球を制御することにより所定個数のパチンコ球を払出す球払出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来パチンコ球の自重によりパチンコ球を払出す球払出装置は、パチンコ球の自重により回転するスプロケットを球通路に臨ませて、該スプロケットの凸部にソレノイドの可動鉄片を当接させ、ソレノイドの励磁によって前記可動鉄片をスプロケットから離反させて、パチンコ球の自重によりスプロケットを回転させてパチンコ球を払出し、ソレノイドの消磁により前記可動鉄片をスプロケットの凸部に再当接させて、スプロケットの回転を停止させるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−256767号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の球払出装置は、球荷重により回転するスプロケットの凸部にソレノイドの可動鉄片を当接することによって該スプロケットの回転を停止させるため、高速の払出しは可能であるものの、球払出装置の上方の誘導樋の状態によってはパチンコ球の供給が追いつかなくなり、パチンコ球間に隙間が生じ球噛みを起したり空切りを起したりするという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、誘導樋の状況に応じて確実な払出しができる球払出装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、パチンコ球が流下する球通路と、外周に複数の凹部,凸部が定ピッチで設けられ前記球通路に臨んで該球通路のパチンコ球を自重で流下させることにより回転する払出回転体とを備えた球払出装置であって、前記払出回転体は前記凸部の背面を凹部にわたり該払出回転体の回転中心からの距離が漸次減少する外膨状に形成すると共に該払出回転体を交換自在に設け、該払出回転体を前記凸部の背面の沿面距離が異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とし、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更するようにした。ここでいう「沿面距離」とは、凸部から凹部にわたる表面に沿った最短距離を意味する。
【0007】
請求項2記載の発明は、パチンコ球が流下する球通路と、前記球通路に臨んで該球通路を自重で流下するパチンコ球を制御する払出制御体とを備えた球払出装置であって、前記球通路にパチンコ球の流れを規制する流速規制手段を設けると共に該球通路を交換自在に設け、該球通路を前記流速規制手段が異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とし、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更するようにした。
【0008】
請求項3記載の発明は、パチンコ球が流下する球通路と、外周に複数の凹部,凸部が定ピッチで設けられ前記球通路に臨んで該球通路のパチンコ球を自重で流下させることにより回転する払出回転体とを備えた球払出装置であって、前記払出回転体は前記凸部の背面を凹部にわたり該払出回転体の回転中心からの距離が漸次減少する外膨状に形成すると共に該払出回転体を交換自在に設け、一方前記球通路はパチンコ球の流れを規制する流速規制手段を設けると共に該球通路を交換自在に設け、前記凸部の背面の沿面距離が異なる払出回転体又は流速規制手段が異なる球通路の少なくともいずれか一方を交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とし、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更するようにした。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の発明において、前記流速規制手段は、パチンコ球の流下方向を変えることにより流速が変化するように球通路の傾斜角度を異ならせるようにしたことを特徴とする。また、球通路の屈曲具合(湾曲率)を変更することでパチンコ球の流れを規制し、払出回転体への供給を調整して空切り・球噛みをなくすようにするのがよい。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載の発明において、前記流速規制手段は、前記球通路に臨んで設けられ該球通路を流下するパチンコ球が接触する可動体である。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記可動体は付勢部材により前記球通路内に進入するように付勢され該付勢部材の付勢力を異ならせることによりパチンコ球の流速を規制するようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明は、パチンコ球が流下する球通路と、前記球通路に臨んで該球通路を自重で流下するパチンコ球を制御する払出制御体とを備えた球払出装置であって、前記球通路は流下方向を変えることにより流速が変化する流速規制通路部を有すると共に該流速規制通路部を交換自在に設け、前記流速規制通路部を流下方向が異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とし、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更するようにした。
【0013】
また、前記球通路を、前記供給路と連通する流入通路部と、前記払出回転体によってパチンコ球が移動する移送通路部と、前記払出回転体の支持から外れて払出される排出通路部とに分割形成して、それぞれを交換自在とするようにしてもよい。
【0014】
また、パチンコ球が流下する球通路と、前記球通路に臨んで該球通路を自重で流下するパチンコ球を制御する払出制御体とを備えた球払出装置であって、前記球通路に臨んでパチンコ球の流れを規制する流速規制手段を設けると共に該流速規制手段を交換自在に設け、前記流速規制手段を異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしてもよく、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更することができる。
【0015】
前記払出回転体は制御手段により回転を制御され、該制御手段は前記払出回転体の側方に位置して凹凸部と同ピッチで設けられる突出体と、電気的駆動源の作動によって前記突出体間に進退自在に回動する作動体とを備え、前記突出体を受け止める前記作動体の受止面を該作動体の回動軸がほぼ中心である円弧面状に形成するのが好ましい。このように、作動体の受止面がほぼ回転軸を中心とする円弧面状に形成すると、停止時の作動体への球荷重は回動軸に掛かることになり、払出回転体を確実に制御することができる。ここでいう「突出体」とは、棒状のものまたは板状のものを含む。前記突出体を板状のものとし、前記払出回転体に放射状となるように設けるのが好ましく、前記払出回転体が回転することにより周辺の空気を拡散し、生じる風を電気的駆動源に当てることで該電気的駆動源を冷却することができるので、電気的駆動源が頻繁に作動したとき等に従来生じていた過熱を防止することができる。
【0016】
前記作動体を作動する電気的駆動源は、ソレノイド,正逆モータ,ロータリーソレノイドである。また、作動体はリンク部材を介して可動するようにしてもよい。
【0017】
前記球通路は、パチンコ球が複列又は半複列に流下する幅広とするのが好ましく、該球通路にパチンコ球の球心がずれてランダムに連続して並びその流下方向のパチンコ球の球心間がパチンコ球の径より小となることから、払出時にパチンコ球間に間隙が生じることなく、間断なく払出回転体に供給でき高速の払出しに対応することができる。
【0018】
なお、本発明の球払出装置は、貸球または賞球用の球払出装置に限られることなく、パチンコ遊技機間に設けられる球貸し機、球タンクへの補給機にも適用することができる。さらに、本発明の球払出装置が高速の払出しに対応できることから、パチンコ球を賭数として回収して変動図柄を揃える「パチロット」の賭数回収装置及び賞球払出装置にも適用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1はパチンコ遊技機の正面図、図2はパチンコ遊技機の裏面図である。図において、1はパチンコ遊技機の機枠であり、該機枠1の前面に合成樹脂又はベニヤ等の木材によってほぼ中央部に窓孔を有する額縁状に形成された前面枠2が開閉可能に取付けられている。前記前面枠2の前面にはガラス扉枠3と前面板4とが開閉自在に装着されており、その前面板4の前面に打球を供給する上部球受皿5が取付けられている。また、前面枠2の下部には前記上部球受皿5から溢出る余剰球を貯留する下部球受皿6及びパチンコ球の弾発力を調節する操作ハンドル7が設けられている。
【0020】
前記前面枠2の窓孔の後部位置には遊技盤8が設けられ、該遊技盤8の前面には打球を遊技領域8a誘導するガイドレール9が配設されている。そして、このガイドレール9によって囲まれる遊技領域8aのほぼ中央に可変表示装置10が設けられ、下方に始動入賞口11,一般入賞口12,可変大入賞口13が配設されている。
【0021】
一方、前面枠2の裏面には遊技盤8の全体を覆うように合成樹脂製の機構板15が開閉自在に装着されており、その遊技盤8の裏面と相対する機構板15の開口窓16下部に前記始動入賞口11,一般入賞口12,可変大入賞口13に入賞し入賞球検出器で検出された入賞球を集合する入賞球集合部17が形成されている。そして、前記入賞球集合部17の下方であり、かつ平坦面として形成された板状部に球払出制御基板18が設置されている。19は遊技盤8の裏面に設置され、前記開口窓16から臨む大型の基板ボックスであり、該基板ボックス19には遊技機全体の遊技動作を制御する遊技制御基板が収納されている。
【0022】
また、機構板15の裏面上部にはパチンコ球を貯留する球タンク20が設けられており、該球タンク20の下方には球払出装置24に該球タンク20のパチンコ球を整列して導く誘導樋22が設けられている。該誘導樋22は開口窓16の上方に位置する傾斜樋22aと開口窓16の側方に位置する屈曲樋22bとで構成され、球タンク20の球出口から導出されたパチンコ球がランダムな状態で流下する約20mm幅の供給通路21を有している。
【0023】
また、前記球払出装置24の下方に位置して該球払出装置24から払出されたパチンコ球を前面枠2の前面の上部球受皿5に導く球排出樋25と、該上部球受皿5にパチンコ球が充満したとき、その余剰球を下部球受皿6に導く余剰球通路26が後面を開口した樋状として形成されており、その後面開口がカバー板27によって覆われている。
【0024】
次に、図3乃至図6を参照して球払出装置24の構成について説明する。球払出装置24は、箱枠状のケース体28に前記屈曲樋22bの供給通路21と連通する球通路29と、前記球通路に臨んで該球通路を自重で流下するパチンコ球を制御する払出制御体と、前記払出回転体30の回転を制御する制御手段31とを備え構成している。前記払出制御体は、実施の形態において外周に複数の凹部,凸部が定ピッチで設けられ、前記球通路29に臨み最先のパチンコ球を制御支持しパチンコ球の荷重により回転する払出回転体30であり、該払出回転体30はケース体28に交換自在に設けられる。前記ケース体28は、前記球通路29が形成される本体28aと該球通路29を閉塞する仕切板28bとカバー体28cとで構成されている。
【0025】
前記球通路29は、図6に示すように始端部を前記屈曲樋22bの供給通路21と同幅であり払出回転体30の回転方向にパチンコ球が2個並ばない約20mmの通路幅として、緩やかな湾曲壁35によって下流に向うに従いほぼパチンコ球1個分に漸次絞られた流入通路部29aと、払出回転体30に沿った円弧状の移送通路部29bと、前記払出回転体30の支持から外れて払出される傾斜状の排出通路部29cとで構成されている。前記排出通路部29cは、払出回転体30の高速回転(1分間に800個以上の払出し回転,1km/時以上)によって巻き込むように払出されるパチンコ球が、側壁に衝突しないように幅広の傾斜状に形成されている。なお、前記排出通路部29cを払出回転体30に沿った円弧状の通路としてもよい。このとき、前記移送通路部29b及び排出通路部29cは、払出回転体30の回転軸心39を中心とした円弧状でもよい。
【0026】
前記払出回転体30は、外周に凹部,凸部としての凹歯36,凸歯37が複数(本実施の形態において5個)定ピッチで設けられるスプロケットタイプで、前記球通路29内に臨んでパチンコ球を凸歯37で支持して、該パチンコ球の重量が該払出回転体30に回転トルクを及ぼすように軸支39している。前記凸歯37は、頂点から背面にわたり該払出回転体30の回転中心である軸心39からの距離が漸次減少する外膨状の巴形状として、凸歯37で支持されたパチンコ球を円弧凹状の凹歯36に素早く受入れるようにしている。このため、高速回転による払出しに対応することができる。具体的には、払出回転体30は直径を約30mmとして凸歯37から凹歯36にかけての円弧面を、支軸39の回転中心に対して偏心したR6.5の円弧により巴形状としている。そして、この巴形状を変えることで、凸歯37から凹歯36に亘る表面に沿った最短距離である沿面距離Cが変更され、払出回転体30の回転速度が変化して、それに伴いパチンコ球の払出速度が変更され、所定時間内に払出される連続払出個数の最大個数も変化する。つまり、凸歯37から凹歯36にかけての巴形状を、軸心39からの距離の逓減率を小さくして変形させることによって、凸歯37の背面の沿面距離Cが長くなって凹歯36に受入れられる時間が遅くなり、パチンコ球の流下速度を減速するブレーキ効果を得ることができる。
【0027】
この実施の形態においては、前記払出回転体30とほぼ直径を同じにして互換性を有し、交換可能な払出回転体として、図7(イ),(ロ)に示すように支軸39の回転中心に対して偏心した半径R8及び半径R10の円弧により巴形状とした払出回転体30を例にして説明する。該払出回転体30の半径Rが大きくなればなるほど巴形状が緩やかとなり、前記凸歯37の凹歯36にかけての背面の沿面距離Cが短くなり、凸歯37で支持されたパチンコ球が凹歯36に早く受入れられることから、払出回転体30が高速で回転してパチンコ球の払出速度が速くなり、所定時間内(例えば1分間)に払出される最大払出個数を多くすることができる。なお、前記払出回転体30は実施の形態のものに限定されるものではなく、例えば凸歯37の背面の一部に直線部を備える等して巴形状を異ならせてもよく、沿面距離Cは任意に変更可能である。このとき、凸歯37の背面形状は、当然払出回転体30の回転中心からの距離が漸次減少するように形成される。また、前記直線部は回転中心から該直線部に向って引かれる仮想線が直交しないようにするのが好ましく、前記仮想線が直交する直線部を有すると球圧が軸心39に向って作用するようになり、パチンコ球の自重により回転しにくくなるからである。このため、仮想線が直角に近しい鋭角をなす直線部を有すると、払出回転体30の回転速度が遅くなり、パチンコ球の払出速度が変更される。また、凸歯37上面の凹歯36に向けての角度を異ならせるようにしてもよい。払出回転体30は合成樹脂に限らず、強度及び静電気除去を目的として合成樹脂に金属繊維を混合したもの,アルミ合金等のダイカストまたはマグネシウムをチクソーモールディングで成形する等金属で成形したものであってもよい。また、前記凹歯36は円弧凹状に限定されることなく、パチンコ球の半球分以下が嵌入しパチンコ球を支持するV溝状であってもよい。
【0028】
前記制御手段31は、前記払出回転体30の軸方向側方に位置して前記凹凸歯36,37と同ピッチで突出して設けられる突出体としての軸ピン38と、電気的駆動源の作動によって前記軸ピン38,38間に進退自在に出没する作動体32とを備えている。前記軸ピン38は、前記凹歯36と同数(5個所)設けられた円柱ピンである。なお、前記軸ピン38は円柱ピンに限定されることなく多角柱等の軸状の突出体であってもよく、作動体32と接触する少なくとも回転方向側を円弧面状に形成するのが好ましく、蒲鉾状の半円柱としてもよい。一方、前記作動体32は、前記払出回転体30の回転方向側方に位置して、リンク部材65を介して電気的駆動源としてのソレノイド33により可動するようにしている。前記作動体32は、回動軸34によって鉛直面内で揺動自在に軸支され、先端部を嘴状に尖らせて受止面32aを該作動体32の回動軸34がほぼ曲率中心である円弧面状に形成している。そして、前記払出回転体30の軸支39位置より上方位置で、作動体32の先端部を前記軸ピン38,38間に臨ませて、該軸ピン38を前記受止面32aで支持することにより、払出回転体30の回転を制御し得るように設けられている。前記作動体32は、基部に透孔40が開設され、該透孔40に略く字状に形成したリンク部材65の係合ピン66を係合させている。また、リンク部材65は、作動体32の下方に位置して軸67により回動自在に軸着され、後端に二股状の係合部68が形成されており、ソレノイド33のプランジャ41に固着された操作体69の突片70を係合させている。そして、ソレノイド33を励磁することによってプランジャ41がスプリング42の弾性に抗して牽引されることから、リンク部材65を介して、該作動体32が回動軸34を中心として図4矢印方向に回転するように構成されている。なお、作動体32の配設位置は限定されるものではなく、払出回転体30の周方向に移動可能であり、前記払出回転体30の軸支39位置より下方位置で、軸ピン38を前記受止面32aで支持するようにしてもよい。というのも、例え作動体32が逆さになった状態としても軸ピン38が受止面32aに係止することになり、どの状態で係止しても払出回転体30の荷重を回動軸34で受けることになるため、作動体32が誤作動することはない。
【0029】
なお、前記作動体32をリンク部材65を介して電気的駆動源としてのソレノイド33と連繋するようにしたが、リンク部材65を介すことなく作動体32に二股状の係合部等を形成し、ソレノイド33のプランジャ41のプランジャヘッドに直接係止させて、作動体32をソレノイド33と連繋するようにしてもよい。
【0030】
また、前記排出通路部29cには、払出回転体30の凹歯36の支持から解放され、払出された直後のパチンコ球を検知して計数する検知センサ47を位置調整自在に設けている。該検知センサ47は、発光部47aと受光部47bからなる光学式センサであり、排出通路部29cの中心線からずれた位置(排出通路部29cの側壁から2.5mm〜5.5mm離間した位置)でその光軸が交差するように配置され、前記払出回転体30による拘束から解放されたパチンコ球が光軸を遮ることで、該パチンコ球を検知し得るように配置される。なお、発光部47a及び受光部47bの光を通すスリットは、図6に示すようにパチンコ球の流下方向に対して直交状に設けられ、その幅は約1mmである。これにより、パチンコ球の検出時間が長くなり高速の払出し(1分間に1,800個の払出し)に対応できるようにしている。また、この実施の形態では検知センサ47を、発光部47aと受光部47bとが別体に形成されたものとしたが、当然のことながら発光部47aと受光部47bとが一体式のものであってもよい。また、前記検知センサ47の位置調整として、例えば検知センサ47の固定手段をビス着としてケース体28に取付用長孔を設けて位置調整可能としても、検知センサ47を取着部材を介して取付けるようにして、該取着部材の係止位置を調整可能としてもよい。このとき、調整位置を確実にさせるための目盛りを設けたり、凹凸の噛合により調整位置を確実なものとするのが好ましい。さらに、検知センサ47は光学式のものに限定されることはなく、電磁式,静電容量式等の検知形式のセンサを使用することも可能である。このとき、パチンコ球が払出されてからセンサに検知されるまでのタイムラグを踏まえ、過剰払出しを防止するために、払出回転体30の凸歯37の沿面距離Cを適宜長くするのが好ましい。なお、前記検知センサ47は、凹歯36の支持から解放される直前のパチンコ球を検知するようにしてもよい。また、前記移送通路部29bに、払出回転体30に支持される最先のパチンコ球を検知してパチンコ球の有無を検出する検知センサを設けるようにしてもよい。また、払出回転体30が球荷重によってのみ回転することから、直接パチンコ球を検知することなく払出回転体30の回転を検知するようにしてもパチンコ球の有無を検知することができる。
【0031】
上記構成の球払出装置24は、常態では図4に示すように、ソレノイド33が消磁状態でプランジャ41に巻装したスプリング42の付勢により作動体32の先端部が軸ピン38,38間に突出している。そして、球通路29にパチンコ球が供給されると、図6に示すように最先のパチンコ球が払出回転体30の凸歯37で受けられると共に、該パチンコ球の荷重により払出回転体30が回転しようとするも、軸ピン38,38間に突入した作動体32の受止面32aで軸ピン38が受けられて払出回転体30の回転を停止制御する。このとき、作動体32の受止面32aが回動軸34を中心とした真円弧面であるため、軸ピン38にかかる流入通路部29a内のパチンコ球の荷重は、すべて作動体32の回動軸34に向い該回動軸34で受けることになり、球荷重によって作動体32を無用に回動させることはなく、確実に払出回転体30の停止状態を保持することができる。
【0032】
この状態で、入賞または貸球操作が行われると、球払出制御基板18から球払出装置24に球払出指令信号が発せられる。そして、その信号により図4鎖線に示すようにソレノイド33が励磁し、それに伴い作動体32が同図矢印方向に回動して、軸ピン38との接触が解除されて払出回転体30がフリー状態となる。このため、払出回転体30が球通路29のパチンコ球の荷重により同図矢印方向に回転し、図6鎖線に示すように凹歯36の支持から解放されたパチンコ球は球検知センサ47により検知計数される。このとき、凹歯36に受入れられた最先のパチンコ球と該パチンコ球に支持された後続のパチンコ球間に凸歯37の先端が臨み、後続のパチンコ球を逆流動させることなく分離する。そして、払出回転体30の回転に伴い凹歯36に受入れられた最先のパチンコ球は、凸歯37の背面で支持されながら流下することになり、該パチンコ球と凹歯36の後面側との間に隙間が生じ払出しがスムーズなものとなる。また、払出されるパチンコ球は、円弧状の移送通路部29bにより流速が制御されて、該払出回転体30の盲動を防止するようにしている。
【0033】
そして、この状態で球検知センサ47により所定数のパチンコ球の払出しが計数されると、ソレノイド33が消磁してスプリング42の付勢により作動体32を図4実線位置に回動し、先端部が軸ピン38,38間に突出して該軸ピン38を受止面32aで受止め、払出回転体30の回転を停止制御する。このとき、凹歯36に支持された最先のパチンコ球は、まだ移送通路部29b内に位置している。
【0034】
また、常に作動体32の回動軸34をほぼ中心とした円弧面である受止面32aで軸ピン38を制御支持することから、球荷重は必ず回動軸34で受けられることになり、衝撃にも強く誤作動することもない。しかも、作動体32の作動時も受止面32aが真円弧面であるために、軸ピン38,38間をスムーズに進退することができて負荷も少なく、払出回転体30の停止及び解除を確実なものとすることができる。そのため、ソレノイド33の吸引力は小さくてもよく、ソレノイド33の小型化ができてコストの低減を図ることができる。
【0035】
また、球通路29の通路幅をパチンコ球がランダムに並ぶ幅広にすると共に、湾曲壁35によってほぼパチンコ球1個分に漸次絞られることにより、湾曲壁35で流速が弱められるブレーキ効果が得られる。しかも、図6に示すように該球通路29の流入通路部29aに位置するパチンコ球の球心がずれて、その流下方向の球心間がパチンコ球の径より小となり、高速回転で払出しが行われてもパチンコ球間に隙間が生じることがなく、いわゆる「大当り」になって短時間に大量の賞球が払出される際にも、払出回転体30に間断なく供給され確実に払出しが行われる。この実施の形態において、該払出回転体30によって1分間に払出される最大払出個数は約1,650〜1,750個である。
【0036】
また、高速の回転で払出しが行われると、凹歯36で咥えられたパチンコ球を払出回転体30の回転方向に運ぶ作用が生じるが、移送通路部29bが軸心39の側方から下方にかけて払出回転体30を巻回するように下傾面状に設けられているため、凹歯36で咥え込みながら払出回転体30に沿って移送され、パチンコ球の拘束を無理なく解除して確実に払出すことができる。しかも、前記検出センサ47が、払出回転体30の回転方向に相対する側壁側に沿って位置をずらして設けられているため、払出されたパチンコ球がチャタリングを起すことなく確実に検出されることになる。
【0037】
また、高速の払出しに伴ってパチンコ球の検出信号と静電気等によるノイズとが区別しづらくなり、パチンコ球の検出信号を確実に識別するために、パチンコ球の検出時に10(ms)の波形(検出時間)を得るようにするのが好ましい。そのために、センサ47を流下方向に例えば6mmの間隔を隔てて複数並列して配設し、パチンコ球の検出時間を長くして10(ms)の波形を得るのがよい。なお、このとき発光部47aを1つとして、この1つの発光部47aから発光した光を複数の受光部47bで受光するようにしてもよい。このとき、センサ47は排出通路部29cの側壁から約4.5mm離間した球心に近い位置でその光軸が交差するように配置し、発光部47aのスリット幅を1.5mmとし、上流側の受光部47bと下流側の受光部47bのスリット幅を異ならせ、それぞれ1.5mmと1mmとするのが好ましい。このように上流側を1.5mmのスリット幅とすることで、パチンコ球間の波形(非検出時間)も適宜得ることができる。さらに、高速の払出しによって払出回転体30の凹歯36で咥え込まれたパチンコ球が、払出回転体30の回転方向に運ばれるのに対応するために、複数のセンサ47を流下方向に所定間隔を隔てて複数並列して設けると共に、例えば側壁から4mmと6.5mmというように複数のセンサ47のそれぞれを排出通路部29cの幅方向にも位置をずらして設けるようにしてもよい。なお、電気的駆動源をソレノイド33とした際には、パチンコ球間の波形(非検出時間)はパチンコ球検出時の10(ms)の波形より長い15〜20(ms)として、ソレノイド33を停止制御しやすくするのがよい。
【0038】
上記球払出装置24の払出速度を速くするには、前記したように凸歯37の背面の沿面距離Cを短くすればよく、例えば払出回転体30を図7(イ)に示す巴形状が半径R8.5の払出回転体30に交換することで、パチンコ球が凹歯36に速く受入れられることになり、1分間に最大1,750〜1,850個払出すことが可能となる。また、図7(ロ)に示す凸歯37の背面の沿面距離Cがさらに短い巴形状が半径R10の払出回転体30に交換することで、1分間に最大約1,900〜2,000個払出すことが可能となる。このように、巴形状の径を約10〜15mm単位で変えて、凸歯37の背面の沿面距離Cを異ならせることで払出速度が変化し1分間の最大払出個数が約100〜150個間隔で変化する。また、その払出個数の増加に伴って、センサ47の位置を変更するのが好ましく、例えば側壁からの検知距離を徐々にパチンコ球の球心近傍を検知するようにずらすようにして、検知時間を長くするのがよい。当然パチンコ球の流下方向にセンサ47を移動するようにしてもよい。なお、誘導樋22の状況によっては払出しにパチンコ球が追いつかず球噛み又は空切りする怖れがあるため、その誘導樋22の流下状況に合うように、前記凸歯37の背面の沿面距離Cが異なる払出回転体30を選択し交換するのが好ましく、パチンコ球の払出速度を変更するのがよい。また、例えば当初は半径R10の払出回転体30で払出しを行い、その払出速度に対応して供給が十分されていても、後日誘導樋22が汚れ等により供給が間に合わなくなった場合に、凸歯37の背面が半径R8又は半径R6.5の払出回転体30に交換すればパチンコ球の払出速度が遅く変更され、供給と払出しのバランスがとれて球噛み又は空切りを解消することができる。
【0039】
なお、この実施の形態における球通路29の形状及び通路幅は限定されるものではなく、例えば球通路29全体をほぼパチンコ球1個分の通路幅を有する垂直状としてもよい。
【0040】
また、前記突出体としての軸ピン38を払出回転体30の側面に直接突設するようにしたが、払出回転体30の側面に板状部を一体もしくは一体的に形成して該板状部に軸ピン38を設けるようにしてもよい。さらに、図8に示すように払出回転体30と同軸39上に一体的に回転する円盤状の制御盤48を設け、該制御盤48に軸ピン38を凹凸歯36,37と同ピッチで設けるようにすることで、払出回転体30に軸ピン38を設けることなく、該払出回転体30を交換しても制御盤48をそのまま使用することができ、コストの低減化を図ることができる。
【0041】
このように、パチンコ球の荷重により従動回転する払出回転体30を、凸歯の頂点から背面にわたり該払出回転体30の回転中心39からの距離が漸次減少するように形成されると共に該沿面距離が異なる様々な形状の払出回転体30に交換するだけで、所定時間内に払出される連続払出個数の最大値を変更することができる。延いては、供給経路の所定時間内に供給し得る個数に対応して、払出回転体30を交換することができる。
【0042】
次に、図9乃至図15を参照して流速規制手段を備えた球通路を交換自在とした実施の形態を説明する。なお、前記実施の形態と同じ構成要素には同一符号を付して説明する。この実施の形態において屈曲樋22bの供給通路21は、ほぼパチンコ球1個分の12mmとしている。ケース体28は、図10に示すように所定範囲を球通路設置部49としてその上下を開放した枠状に形成され、前記球通路設置部49に球通路29を備えた通路部51が交換自在に設けられる。前記球通路設置部49は、前記払出回転体30の軸止部39aを除いたほぼ方形状をしており、該軸止部39aが交換自在に設けられる通路部51の位置決めとなっている。前記通路部51は互換性を有するように、前記球通路設置部49に合致するベース板50に球通路29を形成している。該球通路29は、パチンコ球の流れを規制する流速規制手段として、所定形状に屈曲又は湾曲する等してパチンコ球の流下方向を変えることにより流速が変化するようにしている。そして、実施の形態において、図9に示すように流入通路部29aの下流一部を湾曲してその曲壁52の曲率を変えることで流速を変更し、パチンコ球の払出速度が変更され払出個数が変更するようにしている。例えば、曲壁52の曲率を大きくすると曲率が滑らかになるため減速度合が小さくなって流速が速くなり、逆に湾曲率を小さくすると減速度合が大きくなってブレーキ効果が強くなる。それに伴って払出回転体30の払出速度が変更され、所定時間(1分間)に払出される最大払出し個数が変化する。
【0043】
なお、この実施の形態の制御手段は、突出体を作動体32との接触時の衝撃に強くなるように板状の立壁75として、回転方向にやや螺旋状に湾曲して基部を連ならせ、前記払出回転体30(半径R6.5の巴形状)の側面に支軸39を中心とした放射状となるように設けている。そして、リンク部材を介在させることなく、作動体32の後端に二股状の係合部68を形成し上端を軸支34して、突出体としての立壁75と確実に接触係合するようにしており、作動体32と接触する回転方向側を作動体32の受止面32aとほぼ同形状としている。前記作動体32は、払出回転体30の支軸39より下方であり軸支34直下より作用方向側で係合するようにしており、作動体32の復動時には払出回転体30の回転に伴って立壁75が作動体32と共に互いに近づくように移動するため、回転制御が確実なものとなり、過剰切りすることがない。
【0044】
この実施の形態において、その曲壁52を半径R15,半径R25,半径R40の湾曲とした3種類の球通路29を例にして説明する。図9に示す球払出装置24の流入通路部29aは、払出回転体30を回転させる方向に球圧が付与するように屈曲(半径R15の円弧)して形成されている。また、排出通路部29cは、側壁位置をほぼ支軸39直下に位置して回転方向に幅広に形成され、払出回転体30の高速回転によって巻き込むように払出されるパチンコ球が、側壁に衝突して払出回転体30の回転が乱れ、それに伴い後続のパチンコ球の流下態様に影響を及ぼして、球噛み或いはパチンコ球が踊り検知センサ47でチャタリングを起こして誤作動を惹き起す等の不具合を解消するようにしている。なお、移送通路部29bは、通路幅を11.5mm程度としてパチンコ球の遊びをなくすのが好ましく、パチンコ球が踊らずセンサ47でチャタリングを発生させることがない。なお、流入通路部29aの終端から移送通路部29bにかけて、払出回転体30の軸心39を中心とした円弧状に形成してもよい。
【0045】
このように構成される球払出装置24は、ソレノイド33が励磁して作動体32が後退して立壁75との係合を解除すると、払出回転体30が球荷重により回転し排出通路部29cでセンサ47により所定個数がカウントされる。そして、ソレノイド33が消磁して作動体32が復動すると、該作動体32が立壁75に係合し払出回転体30が停止制御される。この実施の形態の1分間の最大払出個数は、約1,650〜1,750個である。そして、例えばホールからもう少し早くパチンコ球を払出したいという要望により、前記通路部51を図11に示す曲壁52の湾曲度合の緩い半径R25又は半径R40の球通路29に交換することで、流下速度が速くなりパチンコ球の払出速度が変更されて、1分間に約1,750〜1,900個の払出しが可能となる。また、逆に最初に球通路29の曲壁52が半径R40の通路部51が組付けられ、誘導樋22の汚れ等により供給が追いつかなくなり球噛み・空切りが起きた場合には、半径R15又は半径R25の球通路29の通路部51に交換するだけで、流速が規制されて流下速度が遅くなり確実な払出しを行うことができる。なお、前記流速規制手段を曲壁52としてパチンコ球の流下方向を変えることにより流速が変化するようにしたが、球通路を直線的に屈曲させて傾斜角度を異ならせるようにしてもよい。また、通路部51は上記形態に限定されることなく、様々な形状が考えられる。例えば図12(イ)に示すように流速規制部(曲壁52)を複数設けるようにしてもよく、さらに前記第1実施の形態に示したように、流入通路部29aの始端部を幅広として、流速規制部としての曲壁52の湾曲度合を変化させてパチンコ球の流下方向を変えるようにしてもよい(図12(ロ)参照)。また、実施の形態において、流速規制手段として球通路29を払出回転体30の回転面内で屈曲するようにしたが、払出回転体30の回転面内と交差する方向に屈曲させるようにしてもよい。さらに、流速規制部(曲壁52)を複数設ける際には、払出回転体30の回転面内及び回転面内と交差するように屈曲方向を異ならせて三次元的に方向性を変えることで、払出しのばらつきが少なくなる。なお、払出しの速度に対応して、排出通路部29cの形状を傾斜状にする等変化させるようにしてもよい。なお、この実施の形態において払出制御体として、スプロケットタイプの払出回転体30としたが、球通路29内に回動又はスライドにより進退して該球通路29を自重で流下するパチンコ球を直接制御する制御体としてもよい。
【0046】
また、突出体を板状の立壁75とすることにより、作動体32との接触時の衝撃にも強くなると共に、前記立壁75を放射状となるように設けることで該立壁75が羽根となり、前記払出回転体30が回転することにより周辺空気が拡散され、生じる風をソレノイド33に当てることで該ソレノイド33を冷却することができる。このため、ソレノイド33が頻繁に作動したとき等に生じていた過熱を防止することができ、熱によるソレノイド33の能力低下をきたすことがなく、予め容量の小さいソレノイドとすることができ、コストの低減化を図ることができる。なお、他のソレノイドの過熱防止として、ソレノイド33を励磁して作動体32と突出体との係止を解除した状態で、所定個数の払出しが検知されるまでプランジャ41が復動しないようにオン・オフ制御を連続して行うようにしてもソレノイドの過熱を防止することができる。
【0047】
また、実施の形態において、球通路29全体を含む通路部51を交換可能としたが、前記球通路29を、前記供給通路21と連通する流入通路部29aと、前記払出回転体30によってパチンコ球が移動する移送通路部29bと、前記払出回転体30の支持から外れて払出される排出通路部29cとで構成し、それぞれを分割形成するようにして、例えば流入通路部29aのみを交換自在としてもよい。また、図13に示すように流入通路部29aの一部であり流下方向を変えることにより流速を変化させる流速規制部(曲壁52)を有する流速規制通路部51aだけを交換可能としてもよく、流速を規制する主要部の交換だけで済むため、部品の共有化が多くできコストの低減化を図ることができる。さらに、流速規制手段を有する球通路29を交換自在とすると共に前記実施の形態で示したように、払出回転体30を交換自在としてもよく、この組合せにより、自重による高速払出しの上限(1分間に約2,000〜2,300個)としてより多くの払出態様が可能となり、前記凸歯37の背面の沿面距離Cが異なる払出回転体30又は流速規制手段が異なる球通路29の少なくともいずれか一方を交換することによりパチンコ球の払出速度が変更され、任意に最大払出個数を変更設定することができ、ホール毎又は機種(供給経路)毎に適応した球払出装置24とすることができる。
【0048】
また、作動体32の内面に球噛み防止用の突部82を設けるようにしてもよく、該突部82は、払出回転体30の静止時に突出体としての立壁75の真後ろに位置するように設定するのがよい。好ましくは、図14に示すように受止面32aの先端から突出体に干渉する位置まで帯状に設けるのがよく、作動体32の復動時に突出体が突部82に係止して、払出回転体30の正規位置への復動を妨げないようにするのがよい。突部82を設けることで、同図鎖線に示すように万一凸歯37の先端と球通路29の側壁でパチンコ球を挟んで球噛みしても、作動体32の復帰時に前記突部82が立壁75を押して払出回転体30の回転を促し、球噛みを確実に解除することができる。さらに、払出回転体30の正規位置を検知するセンサを設け、ソレノイド33が消磁した時に前記センサが検知されないと、ソレノイド33を所定回数励磁・消磁を繰返し、前記突部82により払出回転体30を正規位置に誘導させるようにしてもよい。なお、作動体32の突部82に換えて立壁75の後面に突出部を設けて、突部82と同様の働きをさせるようにしてもよい。また、作動体32の先端を直接立壁75の基部に衝止するようにして、球噛みを解除したり払出回転体30を正規位置に誘導させたりするようにしてもよい。
【0049】
なお、作動体32とソレノイド33と連繋させる際に、図14に示すように操作体69を介すことなく、作動体32に突出形成した係止部80を、ソレノイド33のプランジャ41の先端に形成されるダブル皿81間に直接係止するようにしてもよい。前記ダブル皿81の形状は、係止部80に確実に係止するように方形状とするのが好ましい。このとき、プランジャ41の先端に荷重があるため復帰ばね42を弱くすることができる。
【0050】
図15及び図16に流速規制手段の他の実施の形態を示す。この実施の形態の流速規制手段は、球通路29に進退自在に臨んで設けられ、該球通路29を流下するパチンコ球が接触する可動体53である。この実施の形態の可動体53は、球通路29に臨んで揺動自在に設けられ、球通路29を流下するパチンコ球が接触することにより流速が規制される。そして、前記可動体53が設けられる通路部51がケース体28に交換自在に設けられ、前記可動体53の荷重を異ならせた通路部51に交換することにより、該球通路29を流下するパチンコ球の流速が変更し、パチンコ球の払出速度が変更される。そして、該通路部51を任意に交換することで所定時間内に連続して払出される最大払出個数を変更することができる。なお、前記可動体53の荷重を変えることなく、図16に示すように可動体53を球通路29内に進出させるように付勢する付勢部材としてのスプリング54を設け、該スプリング54の付勢力を異ならせた通路部51に交換することで、スプリング54の付勢力の相違によりパチンコ球の流下速度を変更することができ、延いては所定時間内に連続して払出される最大払出個数を変更することができる。なお、付勢部材としては、板ばね,ウレタン等の弾性復帰し得るものであればよい。
【0051】
また、前記可動体53を実施の形態に示した払出回転体30と同様の回転体としてもよく、該回転体は球通路29のパチンコ球を自重で流下させることにより従動して回転し、外周に複数の凹凸部が定ピッチで設けられ、該凸部の頂点から背面にわたり該回転体の回転中心からの距離が漸次減少する巴形状に形成される。そして、前記巴形状の沿面距離Cが異なる回転体を備えた通路部51に交換することにより、球通路29を流下するパチンコ球の流速が変化し、それに伴いパチンコ球の払出速度が変更されて所定時間内に連続して払出される最大払出個数を変更することができる。なお、前記回転体は、球通路29に対して払出制御体と同じ側に設けても該払出制御体と相対する側に設けてもよい。
【0052】
また、球通路29に臨みパチンコ球に接触して負荷を付与する可動体53は、板ばねを球通路29に臨ませる等、他に様々な形態が考えられる。また、流速規制手段としての可動体53を球通路29に交換自在に設け、前記可動体53を荷重又は付勢力等が異なるものに交換するようにしてもよく、パチンコ球の流れが規制されてパチンコ球の払出速度が変更され、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更することができる。
【0053】
さらに、他の流速規制手段として、前記払出回転体30に負荷を掛けるように同軸39にウェイト盤を設けるようにしてもよく、該ウェイト盤の荷重を変更することでパチンコ球の払出速度を変更するようにしてもよい。また、払出回転体30と同軸39にギアを設け、該ギアに負荷ギアを噛合させるようにしてもよい。このとき、負荷ギアの荷重を変更するようにしても、予め負荷ギア用の軸孔を複数形成し、負荷ギアの径を変更することで払出回転体30に掛かる負荷を変更して、パチンコ球の払出速度を変更するようにしてもよい。
【0054】
なお、払出回転体30の回転制御を軸ピン38を介して行うようにしたが、払出回転体30に軸ピン38を設けることなく、作動体32を直接凹凸歯36,37に係合させて回転を制御するようにしてもよい。また、他の回転制御方法として、払出回転体30の凹歯36に受入れられたパチンコ球を制御することで払出回転体30の回転を制御することができる。また、払出回転体30の回転により凹歯36から進退して該払出回転体30を所定角度位置で停止させる位置決め用球体を備え、該位置決め用球体を押圧等により規制することで、払出回転体30の回転を制御するようにしてもよい。
【0055】
また、球タンク20に貯留されたパチンコ球を誘導樋22を介して球払出装置24に導くようにしたが、球タンク20にパチンコ球を貯留することなく、パチンコ遊技機にパチンコ球を補給する補給樋から誘導樋を介して直接球払出装置24に供給するようにしてもよい。
【0056】
なお、本発明の球払出装置24は、実施の形態に示したパチンコ遊技機に設けられる賞球及び貸球の払出しに限られることなく、パチンコ遊技機間に設けられる球貸し機,球タンク20への補給機としても適用することができる。さらに、本発明の球払出装置24が高速の払出しに対応できることから、パチンコ球を賭数として回収して変動図柄を揃えて遊技する「パチロット」の供給皿に設けられる回収装置及び賞球払出装置にも適用することができる。特に、球通路29を幅広とした球払出装置24を回収装置として使用した際には、供給皿の整流通路を幅広とすることができ該整流通路を掃除しやすくできる効果を奏する。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る球払出装置は、パチンコ球の球荷重により従動回転する払出回転体又は球通路を交換自在として、該払出回転体又は球通路を交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更され、所定時間に連続して払出される最大払出個数を任意に設定変更できるようにしたので、その供給状態,機種毎により最適な払出状態を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の裏面図である。
【図3】本発明に係る球払出装置の分解斜視図である。
【図4】一部断面にして示す球払出装置の正面図である。
【図5】球払出装置の平断面図である。
【図6】球払出装置の正断面図である。
【図7】(イ),(ロ)は他の実施の形態の払出回転体の正面図である。
【図8】他の実施の形態の側面断面図である。
【図9】他の実施の形態の球払出装置の正断面図である。
【図10】ケース体の斜視図である。
【図11】(イ),(ロ)は他の実施の形態の通路部の正面図である。
【図12】(イ),(ロ)は他の実施の形態の通路部の正面図である。
【図13】他の実施の形態の球払出装置の正断面図である。
【図14】他の実施の形態の球払出装置の正断面図である。
【図15】他の実施の形態の通路部の要部正断面図である。
【図16】他の実施の形態の通路部の要部正断面図である。
【符号の説明】
24 球払出装置
29 球通路
29a 流入通路部(球通路)
29b 移送通路部(球通路)
29c 排出通路部(球通路)
30 払出回転体(払出制御体)
36 凹歯(凹部)
37 凸歯(凸部)
39 回転軸心(回転中心)
51 通路部
51a 流速規制通路部
52 曲壁(流速規制手段)
53 可動体(流速規制手段)
54 スプリング(付勢部材)
C 沿面距離
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機の球払出装置に関するもので、特に自重で流下するパチンコ球を制御することにより所定個数のパチンコ球を払出す球払出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来パチンコ球の自重によりパチンコ球を払出す球払出装置は、パチンコ球の自重により回転するスプロケットを球通路に臨ませて、該スプロケットの凸部にソレノイドの可動鉄片を当接させ、ソレノイドの励磁によって前記可動鉄片をスプロケットから離反させて、パチンコ球の自重によりスプロケットを回転させてパチンコ球を払出し、ソレノイドの消磁により前記可動鉄片をスプロケットの凸部に再当接させて、スプロケットの回転を停止させるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−256767号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の球払出装置は、球荷重により回転するスプロケットの凸部にソレノイドの可動鉄片を当接することによって該スプロケットの回転を停止させるため、高速の払出しは可能であるものの、球払出装置の上方の誘導樋の状態によってはパチンコ球の供給が追いつかなくなり、パチンコ球間に隙間が生じ球噛みを起したり空切りを起したりするという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、誘導樋の状況に応じて確実な払出しができる球払出装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、パチンコ球が流下する球通路と、外周に複数の凹部,凸部が定ピッチで設けられ前記球通路に臨んで該球通路のパチンコ球を自重で流下させることにより回転する払出回転体とを備えた球払出装置であって、前記払出回転体は前記凸部の背面を凹部にわたり該払出回転体の回転中心からの距離が漸次減少する外膨状に形成すると共に該払出回転体を交換自在に設け、該払出回転体を前記凸部の背面の沿面距離が異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とし、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更するようにした。ここでいう「沿面距離」とは、凸部から凹部にわたる表面に沿った最短距離を意味する。
【0007】
請求項2記載の発明は、パチンコ球が流下する球通路と、前記球通路に臨んで該球通路を自重で流下するパチンコ球を制御する払出制御体とを備えた球払出装置であって、前記球通路にパチンコ球の流れを規制する流速規制手段を設けると共に該球通路を交換自在に設け、該球通路を前記流速規制手段が異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とし、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更するようにした。
【0008】
請求項3記載の発明は、パチンコ球が流下する球通路と、外周に複数の凹部,凸部が定ピッチで設けられ前記球通路に臨んで該球通路のパチンコ球を自重で流下させることにより回転する払出回転体とを備えた球払出装置であって、前記払出回転体は前記凸部の背面を凹部にわたり該払出回転体の回転中心からの距離が漸次減少する外膨状に形成すると共に該払出回転体を交換自在に設け、一方前記球通路はパチンコ球の流れを規制する流速規制手段を設けると共に該球通路を交換自在に設け、前記凸部の背面の沿面距離が異なる払出回転体又は流速規制手段が異なる球通路の少なくともいずれか一方を交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とし、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更するようにした。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の発明において、前記流速規制手段は、パチンコ球の流下方向を変えることにより流速が変化するように球通路の傾斜角度を異ならせるようにしたことを特徴とする。また、球通路の屈曲具合(湾曲率)を変更することでパチンコ球の流れを規制し、払出回転体への供給を調整して空切り・球噛みをなくすようにするのがよい。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載の発明において、前記流速規制手段は、前記球通路に臨んで設けられ該球通路を流下するパチンコ球が接触する可動体である。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記可動体は付勢部材により前記球通路内に進入するように付勢され該付勢部材の付勢力を異ならせることによりパチンコ球の流速を規制するようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明は、パチンコ球が流下する球通路と、前記球通路に臨んで該球通路を自重で流下するパチンコ球を制御する払出制御体とを備えた球払出装置であって、前記球通路は流下方向を変えることにより流速が変化する流速規制通路部を有すると共に該流速規制通路部を交換自在に設け、前記流速規制通路部を流下方向が異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とし、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更するようにした。
【0013】
また、前記球通路を、前記供給路と連通する流入通路部と、前記払出回転体によってパチンコ球が移動する移送通路部と、前記払出回転体の支持から外れて払出される排出通路部とに分割形成して、それぞれを交換自在とするようにしてもよい。
【0014】
また、パチンコ球が流下する球通路と、前記球通路に臨んで該球通路を自重で流下するパチンコ球を制御する払出制御体とを備えた球払出装置であって、前記球通路に臨んでパチンコ球の流れを規制する流速規制手段を設けると共に該流速規制手段を交換自在に設け、前記流速規制手段を異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしてもよく、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更することができる。
【0015】
前記払出回転体は制御手段により回転を制御され、該制御手段は前記払出回転体の側方に位置して凹凸部と同ピッチで設けられる突出体と、電気的駆動源の作動によって前記突出体間に進退自在に回動する作動体とを備え、前記突出体を受け止める前記作動体の受止面を該作動体の回動軸がほぼ中心である円弧面状に形成するのが好ましい。このように、作動体の受止面がほぼ回転軸を中心とする円弧面状に形成すると、停止時の作動体への球荷重は回動軸に掛かることになり、払出回転体を確実に制御することができる。ここでいう「突出体」とは、棒状のものまたは板状のものを含む。前記突出体を板状のものとし、前記払出回転体に放射状となるように設けるのが好ましく、前記払出回転体が回転することにより周辺の空気を拡散し、生じる風を電気的駆動源に当てることで該電気的駆動源を冷却することができるので、電気的駆動源が頻繁に作動したとき等に従来生じていた過熱を防止することができる。
【0016】
前記作動体を作動する電気的駆動源は、ソレノイド,正逆モータ,ロータリーソレノイドである。また、作動体はリンク部材を介して可動するようにしてもよい。
【0017】
前記球通路は、パチンコ球が複列又は半複列に流下する幅広とするのが好ましく、該球通路にパチンコ球の球心がずれてランダムに連続して並びその流下方向のパチンコ球の球心間がパチンコ球の径より小となることから、払出時にパチンコ球間に間隙が生じることなく、間断なく払出回転体に供給でき高速の払出しに対応することができる。
【0018】
なお、本発明の球払出装置は、貸球または賞球用の球払出装置に限られることなく、パチンコ遊技機間に設けられる球貸し機、球タンクへの補給機にも適用することができる。さらに、本発明の球払出装置が高速の払出しに対応できることから、パチンコ球を賭数として回収して変動図柄を揃える「パチロット」の賭数回収装置及び賞球払出装置にも適用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1はパチンコ遊技機の正面図、図2はパチンコ遊技機の裏面図である。図において、1はパチンコ遊技機の機枠であり、該機枠1の前面に合成樹脂又はベニヤ等の木材によってほぼ中央部に窓孔を有する額縁状に形成された前面枠2が開閉可能に取付けられている。前記前面枠2の前面にはガラス扉枠3と前面板4とが開閉自在に装着されており、その前面板4の前面に打球を供給する上部球受皿5が取付けられている。また、前面枠2の下部には前記上部球受皿5から溢出る余剰球を貯留する下部球受皿6及びパチンコ球の弾発力を調節する操作ハンドル7が設けられている。
【0020】
前記前面枠2の窓孔の後部位置には遊技盤8が設けられ、該遊技盤8の前面には打球を遊技領域8a誘導するガイドレール9が配設されている。そして、このガイドレール9によって囲まれる遊技領域8aのほぼ中央に可変表示装置10が設けられ、下方に始動入賞口11,一般入賞口12,可変大入賞口13が配設されている。
【0021】
一方、前面枠2の裏面には遊技盤8の全体を覆うように合成樹脂製の機構板15が開閉自在に装着されており、その遊技盤8の裏面と相対する機構板15の開口窓16下部に前記始動入賞口11,一般入賞口12,可変大入賞口13に入賞し入賞球検出器で検出された入賞球を集合する入賞球集合部17が形成されている。そして、前記入賞球集合部17の下方であり、かつ平坦面として形成された板状部に球払出制御基板18が設置されている。19は遊技盤8の裏面に設置され、前記開口窓16から臨む大型の基板ボックスであり、該基板ボックス19には遊技機全体の遊技動作を制御する遊技制御基板が収納されている。
【0022】
また、機構板15の裏面上部にはパチンコ球を貯留する球タンク20が設けられており、該球タンク20の下方には球払出装置24に該球タンク20のパチンコ球を整列して導く誘導樋22が設けられている。該誘導樋22は開口窓16の上方に位置する傾斜樋22aと開口窓16の側方に位置する屈曲樋22bとで構成され、球タンク20の球出口から導出されたパチンコ球がランダムな状態で流下する約20mm幅の供給通路21を有している。
【0023】
また、前記球払出装置24の下方に位置して該球払出装置24から払出されたパチンコ球を前面枠2の前面の上部球受皿5に導く球排出樋25と、該上部球受皿5にパチンコ球が充満したとき、その余剰球を下部球受皿6に導く余剰球通路26が後面を開口した樋状として形成されており、その後面開口がカバー板27によって覆われている。
【0024】
次に、図3乃至図6を参照して球払出装置24の構成について説明する。球払出装置24は、箱枠状のケース体28に前記屈曲樋22bの供給通路21と連通する球通路29と、前記球通路に臨んで該球通路を自重で流下するパチンコ球を制御する払出制御体と、前記払出回転体30の回転を制御する制御手段31とを備え構成している。前記払出制御体は、実施の形態において外周に複数の凹部,凸部が定ピッチで設けられ、前記球通路29に臨み最先のパチンコ球を制御支持しパチンコ球の荷重により回転する払出回転体30であり、該払出回転体30はケース体28に交換自在に設けられる。前記ケース体28は、前記球通路29が形成される本体28aと該球通路29を閉塞する仕切板28bとカバー体28cとで構成されている。
【0025】
前記球通路29は、図6に示すように始端部を前記屈曲樋22bの供給通路21と同幅であり払出回転体30の回転方向にパチンコ球が2個並ばない約20mmの通路幅として、緩やかな湾曲壁35によって下流に向うに従いほぼパチンコ球1個分に漸次絞られた流入通路部29aと、払出回転体30に沿った円弧状の移送通路部29bと、前記払出回転体30の支持から外れて払出される傾斜状の排出通路部29cとで構成されている。前記排出通路部29cは、払出回転体30の高速回転(1分間に800個以上の払出し回転,1km/時以上)によって巻き込むように払出されるパチンコ球が、側壁に衝突しないように幅広の傾斜状に形成されている。なお、前記排出通路部29cを払出回転体30に沿った円弧状の通路としてもよい。このとき、前記移送通路部29b及び排出通路部29cは、払出回転体30の回転軸心39を中心とした円弧状でもよい。
【0026】
前記払出回転体30は、外周に凹部,凸部としての凹歯36,凸歯37が複数(本実施の形態において5個)定ピッチで設けられるスプロケットタイプで、前記球通路29内に臨んでパチンコ球を凸歯37で支持して、該パチンコ球の重量が該払出回転体30に回転トルクを及ぼすように軸支39している。前記凸歯37は、頂点から背面にわたり該払出回転体30の回転中心である軸心39からの距離が漸次減少する外膨状の巴形状として、凸歯37で支持されたパチンコ球を円弧凹状の凹歯36に素早く受入れるようにしている。このため、高速回転による払出しに対応することができる。具体的には、払出回転体30は直径を約30mmとして凸歯37から凹歯36にかけての円弧面を、支軸39の回転中心に対して偏心したR6.5の円弧により巴形状としている。そして、この巴形状を変えることで、凸歯37から凹歯36に亘る表面に沿った最短距離である沿面距離Cが変更され、払出回転体30の回転速度が変化して、それに伴いパチンコ球の払出速度が変更され、所定時間内に払出される連続払出個数の最大個数も変化する。つまり、凸歯37から凹歯36にかけての巴形状を、軸心39からの距離の逓減率を小さくして変形させることによって、凸歯37の背面の沿面距離Cが長くなって凹歯36に受入れられる時間が遅くなり、パチンコ球の流下速度を減速するブレーキ効果を得ることができる。
【0027】
この実施の形態においては、前記払出回転体30とほぼ直径を同じにして互換性を有し、交換可能な払出回転体として、図7(イ),(ロ)に示すように支軸39の回転中心に対して偏心した半径R8及び半径R10の円弧により巴形状とした払出回転体30を例にして説明する。該払出回転体30の半径Rが大きくなればなるほど巴形状が緩やかとなり、前記凸歯37の凹歯36にかけての背面の沿面距離Cが短くなり、凸歯37で支持されたパチンコ球が凹歯36に早く受入れられることから、払出回転体30が高速で回転してパチンコ球の払出速度が速くなり、所定時間内(例えば1分間)に払出される最大払出個数を多くすることができる。なお、前記払出回転体30は実施の形態のものに限定されるものではなく、例えば凸歯37の背面の一部に直線部を備える等して巴形状を異ならせてもよく、沿面距離Cは任意に変更可能である。このとき、凸歯37の背面形状は、当然払出回転体30の回転中心からの距離が漸次減少するように形成される。また、前記直線部は回転中心から該直線部に向って引かれる仮想線が直交しないようにするのが好ましく、前記仮想線が直交する直線部を有すると球圧が軸心39に向って作用するようになり、パチンコ球の自重により回転しにくくなるからである。このため、仮想線が直角に近しい鋭角をなす直線部を有すると、払出回転体30の回転速度が遅くなり、パチンコ球の払出速度が変更される。また、凸歯37上面の凹歯36に向けての角度を異ならせるようにしてもよい。払出回転体30は合成樹脂に限らず、強度及び静電気除去を目的として合成樹脂に金属繊維を混合したもの,アルミ合金等のダイカストまたはマグネシウムをチクソーモールディングで成形する等金属で成形したものであってもよい。また、前記凹歯36は円弧凹状に限定されることなく、パチンコ球の半球分以下が嵌入しパチンコ球を支持するV溝状であってもよい。
【0028】
前記制御手段31は、前記払出回転体30の軸方向側方に位置して前記凹凸歯36,37と同ピッチで突出して設けられる突出体としての軸ピン38と、電気的駆動源の作動によって前記軸ピン38,38間に進退自在に出没する作動体32とを備えている。前記軸ピン38は、前記凹歯36と同数(5個所)設けられた円柱ピンである。なお、前記軸ピン38は円柱ピンに限定されることなく多角柱等の軸状の突出体であってもよく、作動体32と接触する少なくとも回転方向側を円弧面状に形成するのが好ましく、蒲鉾状の半円柱としてもよい。一方、前記作動体32は、前記払出回転体30の回転方向側方に位置して、リンク部材65を介して電気的駆動源としてのソレノイド33により可動するようにしている。前記作動体32は、回動軸34によって鉛直面内で揺動自在に軸支され、先端部を嘴状に尖らせて受止面32aを該作動体32の回動軸34がほぼ曲率中心である円弧面状に形成している。そして、前記払出回転体30の軸支39位置より上方位置で、作動体32の先端部を前記軸ピン38,38間に臨ませて、該軸ピン38を前記受止面32aで支持することにより、払出回転体30の回転を制御し得るように設けられている。前記作動体32は、基部に透孔40が開設され、該透孔40に略く字状に形成したリンク部材65の係合ピン66を係合させている。また、リンク部材65は、作動体32の下方に位置して軸67により回動自在に軸着され、後端に二股状の係合部68が形成されており、ソレノイド33のプランジャ41に固着された操作体69の突片70を係合させている。そして、ソレノイド33を励磁することによってプランジャ41がスプリング42の弾性に抗して牽引されることから、リンク部材65を介して、該作動体32が回動軸34を中心として図4矢印方向に回転するように構成されている。なお、作動体32の配設位置は限定されるものではなく、払出回転体30の周方向に移動可能であり、前記払出回転体30の軸支39位置より下方位置で、軸ピン38を前記受止面32aで支持するようにしてもよい。というのも、例え作動体32が逆さになった状態としても軸ピン38が受止面32aに係止することになり、どの状態で係止しても払出回転体30の荷重を回動軸34で受けることになるため、作動体32が誤作動することはない。
【0029】
なお、前記作動体32をリンク部材65を介して電気的駆動源としてのソレノイド33と連繋するようにしたが、リンク部材65を介すことなく作動体32に二股状の係合部等を形成し、ソレノイド33のプランジャ41のプランジャヘッドに直接係止させて、作動体32をソレノイド33と連繋するようにしてもよい。
【0030】
また、前記排出通路部29cには、払出回転体30の凹歯36の支持から解放され、払出された直後のパチンコ球を検知して計数する検知センサ47を位置調整自在に設けている。該検知センサ47は、発光部47aと受光部47bからなる光学式センサであり、排出通路部29cの中心線からずれた位置(排出通路部29cの側壁から2.5mm〜5.5mm離間した位置)でその光軸が交差するように配置され、前記払出回転体30による拘束から解放されたパチンコ球が光軸を遮ることで、該パチンコ球を検知し得るように配置される。なお、発光部47a及び受光部47bの光を通すスリットは、図6に示すようにパチンコ球の流下方向に対して直交状に設けられ、その幅は約1mmである。これにより、パチンコ球の検出時間が長くなり高速の払出し(1分間に1,800個の払出し)に対応できるようにしている。また、この実施の形態では検知センサ47を、発光部47aと受光部47bとが別体に形成されたものとしたが、当然のことながら発光部47aと受光部47bとが一体式のものであってもよい。また、前記検知センサ47の位置調整として、例えば検知センサ47の固定手段をビス着としてケース体28に取付用長孔を設けて位置調整可能としても、検知センサ47を取着部材を介して取付けるようにして、該取着部材の係止位置を調整可能としてもよい。このとき、調整位置を確実にさせるための目盛りを設けたり、凹凸の噛合により調整位置を確実なものとするのが好ましい。さらに、検知センサ47は光学式のものに限定されることはなく、電磁式,静電容量式等の検知形式のセンサを使用することも可能である。このとき、パチンコ球が払出されてからセンサに検知されるまでのタイムラグを踏まえ、過剰払出しを防止するために、払出回転体30の凸歯37の沿面距離Cを適宜長くするのが好ましい。なお、前記検知センサ47は、凹歯36の支持から解放される直前のパチンコ球を検知するようにしてもよい。また、前記移送通路部29bに、払出回転体30に支持される最先のパチンコ球を検知してパチンコ球の有無を検出する検知センサを設けるようにしてもよい。また、払出回転体30が球荷重によってのみ回転することから、直接パチンコ球を検知することなく払出回転体30の回転を検知するようにしてもパチンコ球の有無を検知することができる。
【0031】
上記構成の球払出装置24は、常態では図4に示すように、ソレノイド33が消磁状態でプランジャ41に巻装したスプリング42の付勢により作動体32の先端部が軸ピン38,38間に突出している。そして、球通路29にパチンコ球が供給されると、図6に示すように最先のパチンコ球が払出回転体30の凸歯37で受けられると共に、該パチンコ球の荷重により払出回転体30が回転しようとするも、軸ピン38,38間に突入した作動体32の受止面32aで軸ピン38が受けられて払出回転体30の回転を停止制御する。このとき、作動体32の受止面32aが回動軸34を中心とした真円弧面であるため、軸ピン38にかかる流入通路部29a内のパチンコ球の荷重は、すべて作動体32の回動軸34に向い該回動軸34で受けることになり、球荷重によって作動体32を無用に回動させることはなく、確実に払出回転体30の停止状態を保持することができる。
【0032】
この状態で、入賞または貸球操作が行われると、球払出制御基板18から球払出装置24に球払出指令信号が発せられる。そして、その信号により図4鎖線に示すようにソレノイド33が励磁し、それに伴い作動体32が同図矢印方向に回動して、軸ピン38との接触が解除されて払出回転体30がフリー状態となる。このため、払出回転体30が球通路29のパチンコ球の荷重により同図矢印方向に回転し、図6鎖線に示すように凹歯36の支持から解放されたパチンコ球は球検知センサ47により検知計数される。このとき、凹歯36に受入れられた最先のパチンコ球と該パチンコ球に支持された後続のパチンコ球間に凸歯37の先端が臨み、後続のパチンコ球を逆流動させることなく分離する。そして、払出回転体30の回転に伴い凹歯36に受入れられた最先のパチンコ球は、凸歯37の背面で支持されながら流下することになり、該パチンコ球と凹歯36の後面側との間に隙間が生じ払出しがスムーズなものとなる。また、払出されるパチンコ球は、円弧状の移送通路部29bにより流速が制御されて、該払出回転体30の盲動を防止するようにしている。
【0033】
そして、この状態で球検知センサ47により所定数のパチンコ球の払出しが計数されると、ソレノイド33が消磁してスプリング42の付勢により作動体32を図4実線位置に回動し、先端部が軸ピン38,38間に突出して該軸ピン38を受止面32aで受止め、払出回転体30の回転を停止制御する。このとき、凹歯36に支持された最先のパチンコ球は、まだ移送通路部29b内に位置している。
【0034】
また、常に作動体32の回動軸34をほぼ中心とした円弧面である受止面32aで軸ピン38を制御支持することから、球荷重は必ず回動軸34で受けられることになり、衝撃にも強く誤作動することもない。しかも、作動体32の作動時も受止面32aが真円弧面であるために、軸ピン38,38間をスムーズに進退することができて負荷も少なく、払出回転体30の停止及び解除を確実なものとすることができる。そのため、ソレノイド33の吸引力は小さくてもよく、ソレノイド33の小型化ができてコストの低減を図ることができる。
【0035】
また、球通路29の通路幅をパチンコ球がランダムに並ぶ幅広にすると共に、湾曲壁35によってほぼパチンコ球1個分に漸次絞られることにより、湾曲壁35で流速が弱められるブレーキ効果が得られる。しかも、図6に示すように該球通路29の流入通路部29aに位置するパチンコ球の球心がずれて、その流下方向の球心間がパチンコ球の径より小となり、高速回転で払出しが行われてもパチンコ球間に隙間が生じることがなく、いわゆる「大当り」になって短時間に大量の賞球が払出される際にも、払出回転体30に間断なく供給され確実に払出しが行われる。この実施の形態において、該払出回転体30によって1分間に払出される最大払出個数は約1,650〜1,750個である。
【0036】
また、高速の回転で払出しが行われると、凹歯36で咥えられたパチンコ球を払出回転体30の回転方向に運ぶ作用が生じるが、移送通路部29bが軸心39の側方から下方にかけて払出回転体30を巻回するように下傾面状に設けられているため、凹歯36で咥え込みながら払出回転体30に沿って移送され、パチンコ球の拘束を無理なく解除して確実に払出すことができる。しかも、前記検出センサ47が、払出回転体30の回転方向に相対する側壁側に沿って位置をずらして設けられているため、払出されたパチンコ球がチャタリングを起すことなく確実に検出されることになる。
【0037】
また、高速の払出しに伴ってパチンコ球の検出信号と静電気等によるノイズとが区別しづらくなり、パチンコ球の検出信号を確実に識別するために、パチンコ球の検出時に10(ms)の波形(検出時間)を得るようにするのが好ましい。そのために、センサ47を流下方向に例えば6mmの間隔を隔てて複数並列して配設し、パチンコ球の検出時間を長くして10(ms)の波形を得るのがよい。なお、このとき発光部47aを1つとして、この1つの発光部47aから発光した光を複数の受光部47bで受光するようにしてもよい。このとき、センサ47は排出通路部29cの側壁から約4.5mm離間した球心に近い位置でその光軸が交差するように配置し、発光部47aのスリット幅を1.5mmとし、上流側の受光部47bと下流側の受光部47bのスリット幅を異ならせ、それぞれ1.5mmと1mmとするのが好ましい。このように上流側を1.5mmのスリット幅とすることで、パチンコ球間の波形(非検出時間)も適宜得ることができる。さらに、高速の払出しによって払出回転体30の凹歯36で咥え込まれたパチンコ球が、払出回転体30の回転方向に運ばれるのに対応するために、複数のセンサ47を流下方向に所定間隔を隔てて複数並列して設けると共に、例えば側壁から4mmと6.5mmというように複数のセンサ47のそれぞれを排出通路部29cの幅方向にも位置をずらして設けるようにしてもよい。なお、電気的駆動源をソレノイド33とした際には、パチンコ球間の波形(非検出時間)はパチンコ球検出時の10(ms)の波形より長い15〜20(ms)として、ソレノイド33を停止制御しやすくするのがよい。
【0038】
上記球払出装置24の払出速度を速くするには、前記したように凸歯37の背面の沿面距離Cを短くすればよく、例えば払出回転体30を図7(イ)に示す巴形状が半径R8.5の払出回転体30に交換することで、パチンコ球が凹歯36に速く受入れられることになり、1分間に最大1,750〜1,850個払出すことが可能となる。また、図7(ロ)に示す凸歯37の背面の沿面距離Cがさらに短い巴形状が半径R10の払出回転体30に交換することで、1分間に最大約1,900〜2,000個払出すことが可能となる。このように、巴形状の径を約10〜15mm単位で変えて、凸歯37の背面の沿面距離Cを異ならせることで払出速度が変化し1分間の最大払出個数が約100〜150個間隔で変化する。また、その払出個数の増加に伴って、センサ47の位置を変更するのが好ましく、例えば側壁からの検知距離を徐々にパチンコ球の球心近傍を検知するようにずらすようにして、検知時間を長くするのがよい。当然パチンコ球の流下方向にセンサ47を移動するようにしてもよい。なお、誘導樋22の状況によっては払出しにパチンコ球が追いつかず球噛み又は空切りする怖れがあるため、その誘導樋22の流下状況に合うように、前記凸歯37の背面の沿面距離Cが異なる払出回転体30を選択し交換するのが好ましく、パチンコ球の払出速度を変更するのがよい。また、例えば当初は半径R10の払出回転体30で払出しを行い、その払出速度に対応して供給が十分されていても、後日誘導樋22が汚れ等により供給が間に合わなくなった場合に、凸歯37の背面が半径R8又は半径R6.5の払出回転体30に交換すればパチンコ球の払出速度が遅く変更され、供給と払出しのバランスがとれて球噛み又は空切りを解消することができる。
【0039】
なお、この実施の形態における球通路29の形状及び通路幅は限定されるものではなく、例えば球通路29全体をほぼパチンコ球1個分の通路幅を有する垂直状としてもよい。
【0040】
また、前記突出体としての軸ピン38を払出回転体30の側面に直接突設するようにしたが、払出回転体30の側面に板状部を一体もしくは一体的に形成して該板状部に軸ピン38を設けるようにしてもよい。さらに、図8に示すように払出回転体30と同軸39上に一体的に回転する円盤状の制御盤48を設け、該制御盤48に軸ピン38を凹凸歯36,37と同ピッチで設けるようにすることで、払出回転体30に軸ピン38を設けることなく、該払出回転体30を交換しても制御盤48をそのまま使用することができ、コストの低減化を図ることができる。
【0041】
このように、パチンコ球の荷重により従動回転する払出回転体30を、凸歯の頂点から背面にわたり該払出回転体30の回転中心39からの距離が漸次減少するように形成されると共に該沿面距離が異なる様々な形状の払出回転体30に交換するだけで、所定時間内に払出される連続払出個数の最大値を変更することができる。延いては、供給経路の所定時間内に供給し得る個数に対応して、払出回転体30を交換することができる。
【0042】
次に、図9乃至図15を参照して流速規制手段を備えた球通路を交換自在とした実施の形態を説明する。なお、前記実施の形態と同じ構成要素には同一符号を付して説明する。この実施の形態において屈曲樋22bの供給通路21は、ほぼパチンコ球1個分の12mmとしている。ケース体28は、図10に示すように所定範囲を球通路設置部49としてその上下を開放した枠状に形成され、前記球通路設置部49に球通路29を備えた通路部51が交換自在に設けられる。前記球通路設置部49は、前記払出回転体30の軸止部39aを除いたほぼ方形状をしており、該軸止部39aが交換自在に設けられる通路部51の位置決めとなっている。前記通路部51は互換性を有するように、前記球通路設置部49に合致するベース板50に球通路29を形成している。該球通路29は、パチンコ球の流れを規制する流速規制手段として、所定形状に屈曲又は湾曲する等してパチンコ球の流下方向を変えることにより流速が変化するようにしている。そして、実施の形態において、図9に示すように流入通路部29aの下流一部を湾曲してその曲壁52の曲率を変えることで流速を変更し、パチンコ球の払出速度が変更され払出個数が変更するようにしている。例えば、曲壁52の曲率を大きくすると曲率が滑らかになるため減速度合が小さくなって流速が速くなり、逆に湾曲率を小さくすると減速度合が大きくなってブレーキ効果が強くなる。それに伴って払出回転体30の払出速度が変更され、所定時間(1分間)に払出される最大払出し個数が変化する。
【0043】
なお、この実施の形態の制御手段は、突出体を作動体32との接触時の衝撃に強くなるように板状の立壁75として、回転方向にやや螺旋状に湾曲して基部を連ならせ、前記払出回転体30(半径R6.5の巴形状)の側面に支軸39を中心とした放射状となるように設けている。そして、リンク部材を介在させることなく、作動体32の後端に二股状の係合部68を形成し上端を軸支34して、突出体としての立壁75と確実に接触係合するようにしており、作動体32と接触する回転方向側を作動体32の受止面32aとほぼ同形状としている。前記作動体32は、払出回転体30の支軸39より下方であり軸支34直下より作用方向側で係合するようにしており、作動体32の復動時には払出回転体30の回転に伴って立壁75が作動体32と共に互いに近づくように移動するため、回転制御が確実なものとなり、過剰切りすることがない。
【0044】
この実施の形態において、その曲壁52を半径R15,半径R25,半径R40の湾曲とした3種類の球通路29を例にして説明する。図9に示す球払出装置24の流入通路部29aは、払出回転体30を回転させる方向に球圧が付与するように屈曲(半径R15の円弧)して形成されている。また、排出通路部29cは、側壁位置をほぼ支軸39直下に位置して回転方向に幅広に形成され、払出回転体30の高速回転によって巻き込むように払出されるパチンコ球が、側壁に衝突して払出回転体30の回転が乱れ、それに伴い後続のパチンコ球の流下態様に影響を及ぼして、球噛み或いはパチンコ球が踊り検知センサ47でチャタリングを起こして誤作動を惹き起す等の不具合を解消するようにしている。なお、移送通路部29bは、通路幅を11.5mm程度としてパチンコ球の遊びをなくすのが好ましく、パチンコ球が踊らずセンサ47でチャタリングを発生させることがない。なお、流入通路部29aの終端から移送通路部29bにかけて、払出回転体30の軸心39を中心とした円弧状に形成してもよい。
【0045】
このように構成される球払出装置24は、ソレノイド33が励磁して作動体32が後退して立壁75との係合を解除すると、払出回転体30が球荷重により回転し排出通路部29cでセンサ47により所定個数がカウントされる。そして、ソレノイド33が消磁して作動体32が復動すると、該作動体32が立壁75に係合し払出回転体30が停止制御される。この実施の形態の1分間の最大払出個数は、約1,650〜1,750個である。そして、例えばホールからもう少し早くパチンコ球を払出したいという要望により、前記通路部51を図11に示す曲壁52の湾曲度合の緩い半径R25又は半径R40の球通路29に交換することで、流下速度が速くなりパチンコ球の払出速度が変更されて、1分間に約1,750〜1,900個の払出しが可能となる。また、逆に最初に球通路29の曲壁52が半径R40の通路部51が組付けられ、誘導樋22の汚れ等により供給が追いつかなくなり球噛み・空切りが起きた場合には、半径R15又は半径R25の球通路29の通路部51に交換するだけで、流速が規制されて流下速度が遅くなり確実な払出しを行うことができる。なお、前記流速規制手段を曲壁52としてパチンコ球の流下方向を変えることにより流速が変化するようにしたが、球通路を直線的に屈曲させて傾斜角度を異ならせるようにしてもよい。また、通路部51は上記形態に限定されることなく、様々な形状が考えられる。例えば図12(イ)に示すように流速規制部(曲壁52)を複数設けるようにしてもよく、さらに前記第1実施の形態に示したように、流入通路部29aの始端部を幅広として、流速規制部としての曲壁52の湾曲度合を変化させてパチンコ球の流下方向を変えるようにしてもよい(図12(ロ)参照)。また、実施の形態において、流速規制手段として球通路29を払出回転体30の回転面内で屈曲するようにしたが、払出回転体30の回転面内と交差する方向に屈曲させるようにしてもよい。さらに、流速規制部(曲壁52)を複数設ける際には、払出回転体30の回転面内及び回転面内と交差するように屈曲方向を異ならせて三次元的に方向性を変えることで、払出しのばらつきが少なくなる。なお、払出しの速度に対応して、排出通路部29cの形状を傾斜状にする等変化させるようにしてもよい。なお、この実施の形態において払出制御体として、スプロケットタイプの払出回転体30としたが、球通路29内に回動又はスライドにより進退して該球通路29を自重で流下するパチンコ球を直接制御する制御体としてもよい。
【0046】
また、突出体を板状の立壁75とすることにより、作動体32との接触時の衝撃にも強くなると共に、前記立壁75を放射状となるように設けることで該立壁75が羽根となり、前記払出回転体30が回転することにより周辺空気が拡散され、生じる風をソレノイド33に当てることで該ソレノイド33を冷却することができる。このため、ソレノイド33が頻繁に作動したとき等に生じていた過熱を防止することができ、熱によるソレノイド33の能力低下をきたすことがなく、予め容量の小さいソレノイドとすることができ、コストの低減化を図ることができる。なお、他のソレノイドの過熱防止として、ソレノイド33を励磁して作動体32と突出体との係止を解除した状態で、所定個数の払出しが検知されるまでプランジャ41が復動しないようにオン・オフ制御を連続して行うようにしてもソレノイドの過熱を防止することができる。
【0047】
また、実施の形態において、球通路29全体を含む通路部51を交換可能としたが、前記球通路29を、前記供給通路21と連通する流入通路部29aと、前記払出回転体30によってパチンコ球が移動する移送通路部29bと、前記払出回転体30の支持から外れて払出される排出通路部29cとで構成し、それぞれを分割形成するようにして、例えば流入通路部29aのみを交換自在としてもよい。また、図13に示すように流入通路部29aの一部であり流下方向を変えることにより流速を変化させる流速規制部(曲壁52)を有する流速規制通路部51aだけを交換可能としてもよく、流速を規制する主要部の交換だけで済むため、部品の共有化が多くできコストの低減化を図ることができる。さらに、流速規制手段を有する球通路29を交換自在とすると共に前記実施の形態で示したように、払出回転体30を交換自在としてもよく、この組合せにより、自重による高速払出しの上限(1分間に約2,000〜2,300個)としてより多くの払出態様が可能となり、前記凸歯37の背面の沿面距離Cが異なる払出回転体30又は流速規制手段が異なる球通路29の少なくともいずれか一方を交換することによりパチンコ球の払出速度が変更され、任意に最大払出個数を変更設定することができ、ホール毎又は機種(供給経路)毎に適応した球払出装置24とすることができる。
【0048】
また、作動体32の内面に球噛み防止用の突部82を設けるようにしてもよく、該突部82は、払出回転体30の静止時に突出体としての立壁75の真後ろに位置するように設定するのがよい。好ましくは、図14に示すように受止面32aの先端から突出体に干渉する位置まで帯状に設けるのがよく、作動体32の復動時に突出体が突部82に係止して、払出回転体30の正規位置への復動を妨げないようにするのがよい。突部82を設けることで、同図鎖線に示すように万一凸歯37の先端と球通路29の側壁でパチンコ球を挟んで球噛みしても、作動体32の復帰時に前記突部82が立壁75を押して払出回転体30の回転を促し、球噛みを確実に解除することができる。さらに、払出回転体30の正規位置を検知するセンサを設け、ソレノイド33が消磁した時に前記センサが検知されないと、ソレノイド33を所定回数励磁・消磁を繰返し、前記突部82により払出回転体30を正規位置に誘導させるようにしてもよい。なお、作動体32の突部82に換えて立壁75の後面に突出部を設けて、突部82と同様の働きをさせるようにしてもよい。また、作動体32の先端を直接立壁75の基部に衝止するようにして、球噛みを解除したり払出回転体30を正規位置に誘導させたりするようにしてもよい。
【0049】
なお、作動体32とソレノイド33と連繋させる際に、図14に示すように操作体69を介すことなく、作動体32に突出形成した係止部80を、ソレノイド33のプランジャ41の先端に形成されるダブル皿81間に直接係止するようにしてもよい。前記ダブル皿81の形状は、係止部80に確実に係止するように方形状とするのが好ましい。このとき、プランジャ41の先端に荷重があるため復帰ばね42を弱くすることができる。
【0050】
図15及び図16に流速規制手段の他の実施の形態を示す。この実施の形態の流速規制手段は、球通路29に進退自在に臨んで設けられ、該球通路29を流下するパチンコ球が接触する可動体53である。この実施の形態の可動体53は、球通路29に臨んで揺動自在に設けられ、球通路29を流下するパチンコ球が接触することにより流速が規制される。そして、前記可動体53が設けられる通路部51がケース体28に交換自在に設けられ、前記可動体53の荷重を異ならせた通路部51に交換することにより、該球通路29を流下するパチンコ球の流速が変更し、パチンコ球の払出速度が変更される。そして、該通路部51を任意に交換することで所定時間内に連続して払出される最大払出個数を変更することができる。なお、前記可動体53の荷重を変えることなく、図16に示すように可動体53を球通路29内に進出させるように付勢する付勢部材としてのスプリング54を設け、該スプリング54の付勢力を異ならせた通路部51に交換することで、スプリング54の付勢力の相違によりパチンコ球の流下速度を変更することができ、延いては所定時間内に連続して払出される最大払出個数を変更することができる。なお、付勢部材としては、板ばね,ウレタン等の弾性復帰し得るものであればよい。
【0051】
また、前記可動体53を実施の形態に示した払出回転体30と同様の回転体としてもよく、該回転体は球通路29のパチンコ球を自重で流下させることにより従動して回転し、外周に複数の凹凸部が定ピッチで設けられ、該凸部の頂点から背面にわたり該回転体の回転中心からの距離が漸次減少する巴形状に形成される。そして、前記巴形状の沿面距離Cが異なる回転体を備えた通路部51に交換することにより、球通路29を流下するパチンコ球の流速が変化し、それに伴いパチンコ球の払出速度が変更されて所定時間内に連続して払出される最大払出個数を変更することができる。なお、前記回転体は、球通路29に対して払出制御体と同じ側に設けても該払出制御体と相対する側に設けてもよい。
【0052】
また、球通路29に臨みパチンコ球に接触して負荷を付与する可動体53は、板ばねを球通路29に臨ませる等、他に様々な形態が考えられる。また、流速規制手段としての可動体53を球通路29に交換自在に設け、前記可動体53を荷重又は付勢力等が異なるものに交換するようにしてもよく、パチンコ球の流れが規制されてパチンコ球の払出速度が変更され、パチンコ球の払出速度を制御可能として所定時間内に払出される最大払出個数を変更することができる。
【0053】
さらに、他の流速規制手段として、前記払出回転体30に負荷を掛けるように同軸39にウェイト盤を設けるようにしてもよく、該ウェイト盤の荷重を変更することでパチンコ球の払出速度を変更するようにしてもよい。また、払出回転体30と同軸39にギアを設け、該ギアに負荷ギアを噛合させるようにしてもよい。このとき、負荷ギアの荷重を変更するようにしても、予め負荷ギア用の軸孔を複数形成し、負荷ギアの径を変更することで払出回転体30に掛かる負荷を変更して、パチンコ球の払出速度を変更するようにしてもよい。
【0054】
なお、払出回転体30の回転制御を軸ピン38を介して行うようにしたが、払出回転体30に軸ピン38を設けることなく、作動体32を直接凹凸歯36,37に係合させて回転を制御するようにしてもよい。また、他の回転制御方法として、払出回転体30の凹歯36に受入れられたパチンコ球を制御することで払出回転体30の回転を制御することができる。また、払出回転体30の回転により凹歯36から進退して該払出回転体30を所定角度位置で停止させる位置決め用球体を備え、該位置決め用球体を押圧等により規制することで、払出回転体30の回転を制御するようにしてもよい。
【0055】
また、球タンク20に貯留されたパチンコ球を誘導樋22を介して球払出装置24に導くようにしたが、球タンク20にパチンコ球を貯留することなく、パチンコ遊技機にパチンコ球を補給する補給樋から誘導樋を介して直接球払出装置24に供給するようにしてもよい。
【0056】
なお、本発明の球払出装置24は、実施の形態に示したパチンコ遊技機に設けられる賞球及び貸球の払出しに限られることなく、パチンコ遊技機間に設けられる球貸し機,球タンク20への補給機としても適用することができる。さらに、本発明の球払出装置24が高速の払出しに対応できることから、パチンコ球を賭数として回収して変動図柄を揃えて遊技する「パチロット」の供給皿に設けられる回収装置及び賞球払出装置にも適用することができる。特に、球通路29を幅広とした球払出装置24を回収装置として使用した際には、供給皿の整流通路を幅広とすることができ該整流通路を掃除しやすくできる効果を奏する。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る球払出装置は、パチンコ球の球荷重により従動回転する払出回転体又は球通路を交換自在として、該払出回転体又は球通路を交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更され、所定時間に連続して払出される最大払出個数を任意に設定変更できるようにしたので、その供給状態,機種毎により最適な払出状態を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の裏面図である。
【図3】本発明に係る球払出装置の分解斜視図である。
【図4】一部断面にして示す球払出装置の正面図である。
【図5】球払出装置の平断面図である。
【図6】球払出装置の正断面図である。
【図7】(イ),(ロ)は他の実施の形態の払出回転体の正面図である。
【図8】他の実施の形態の側面断面図である。
【図9】他の実施の形態の球払出装置の正断面図である。
【図10】ケース体の斜視図である。
【図11】(イ),(ロ)は他の実施の形態の通路部の正面図である。
【図12】(イ),(ロ)は他の実施の形態の通路部の正面図である。
【図13】他の実施の形態の球払出装置の正断面図である。
【図14】他の実施の形態の球払出装置の正断面図である。
【図15】他の実施の形態の通路部の要部正断面図である。
【図16】他の実施の形態の通路部の要部正断面図である。
【符号の説明】
24 球払出装置
29 球通路
29a 流入通路部(球通路)
29b 移送通路部(球通路)
29c 排出通路部(球通路)
30 払出回転体(払出制御体)
36 凹歯(凹部)
37 凸歯(凸部)
39 回転軸心(回転中心)
51 通路部
51a 流速規制通路部
52 曲壁(流速規制手段)
53 可動体(流速規制手段)
54 スプリング(付勢部材)
C 沿面距離
Claims (7)
- パチンコ球が流下する球通路と、外周に複数の凹部,凸部が定ピッチで設けられ前記球通路に臨んで該球通路のパチンコ球を自重で流下させることにより回転する払出回転体とを備えた球払出装置であって、
前記払出回転体は前記凸部の背面を凹部にわたり該払出回転体の回転中心からの距離が漸次減少する外膨状に形成すると共に該払出回転体を交換自在に設け、該払出回転体を前記凸部の背面の沿面距離が異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とする球払出装置。 - パチンコ球が流下する球通路と、前記球通路に臨んで該球通路を自重で流下するパチンコ球を制御する払出制御体とを備えた球払出装置であって、
前記球通路にパチンコ球の流れを規制する流速規制手段を設けると共に該球通路を交換自在に設け、該球通路を前記流速規制手段が異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とする球払出装置。 - パチンコ球が流下する球通路と、外周に複数の凹部,凸部が定ピッチで設けられ前記球通路に臨んで該球通路のパチンコ球を自重で流下させることにより回転する払出回転体とを備えた球払出装置であって、
前記払出回転体は前記凸部の背面を凹部にわたり該払出回転体の回転中心からの距離が漸次減少する外膨状に形成すると共に該払出回転体を交換自在に設け、一方前記球通路はパチンコ球の流れを規制する流速規制手段を設けると共に該球通路を交換自在に設け、前記凸部の背面の沿面距離が異なる払出回転体又は流速規制手段が異なる球通路の少なくともいずれか一方を交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とする球払出装置。 - 前記流速規制手段は、パチンコ球の流下方向を変えることにより流速が変化するように球通路の傾斜角度を異ならせるようにしたことを特徴とする請求項2又は3記載の球払出装置。
- 前記流速規制手段は、前記球通路に臨んで設けられ該球通路を流下するパチンコ球が接触する可動体である請求項2乃至4のいずれかに記載の球払出装置。
- 前記可動体は付勢部材により前記球通路内に進入するように付勢され該付勢部材の付勢力を異ならせることによりパチンコ球の流速を規制するようにしたことを特徴とする請求項5記載の球払出装置。
- パチンコ球が流下する球通路と、前記球通路に臨んで該球通路を自重で流下するパチンコ球を制御する払出制御体とを備えた球払出装置であって、
前記球通路は流下方向を変えることにより流速が変化する流速規制通路部を有すると共に該流速規制通路部を交換自在に設け、前記流速規制通路部を流下方向が異なるものに交換することにより、パチンコ球の払出速度が変更されるようにしたことを特徴とする球払出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003104562A JP2004305512A (ja) | 2003-04-08 | 2003-04-08 | 球払出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003104562A Pending JP2004305512A (ja) | 2003-04-08 | 2003-04-08 | 球払出装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008245753A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Sophia Co Ltd | 遊技機 |
JP2012045354A (ja) * | 2010-07-28 | 2012-03-08 | Glory Ltd | 景品払出装置および景品管理システム |
-
2003
- 2003-04-08 JP JP2003104562A patent/JP2004305512A/ja active Pending
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