JP2004305069A - 植栽計画支援方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】専門家でなくとも植物の経年変化を考慮した適切な植栽計画を立案できる植栽計画支援方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】コンピュータ1に植物41の種類別に導出した植物齢と三次元形状との関数100を記憶し、植物41毎に植栽地40上の位置と種類と三次元形状とを入力する入力手段3、植物41毎の位置と種類と三次元形状とが記録された植栽計画図Igaを作成する計画図作成手段5、及び関数100に基づき植栽計画図Iga上の植栽の経年変化を算出する経年変化算出手段6を設ける。記憶手段2に植物41の種類別に導出した三次元形状に応じた材積推定式101と材積に応じた含有炭素量推定式102とを記憶し、経年変化算出手段6により植栽による大気中二酸化炭素(CO)の固定量を算出する。また、記憶手段2に植物のCO固定量と大気汚染物質吸収量との関係式103を記憶し、経年変化算出手段6により植栽による大気汚染物質の吸収量を算出する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は植栽計画支援方法及びプログラムに関し、とくに植栽の有する環境保全機能を考慮した植栽計画を支援する方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から都市部では、都市の環境条件に対する耐性がある植物材料を用い、全体の景観や植物材料毎の機能・配植等を考慮した植栽(緑地開発)が進められている。また最近では植栽の環境保全機能、例えば火災の延焼防止や避難広場となる公益的機能、野鳥・昆虫等の動物の生息を図る生物多様性保全機能(自然との共生機能)、水分の蒸発散により都市全体の気象を緩和する機能(ヒートアイランド現象を抑制する機能)、二酸化炭素(CO)の固定による地球温暖化防止機能等が重視され、環境耐性や景観の観点だけからでなく環境を保全する観点からの植栽計画が求められている。
【0003】
【数1】
Figure 2004305069
【0004】
例えば非特許文献1は、自然との共生や防災を考慮した植栽計画の一例として、ビオトープの創生や人工地盤緑化(建物の屋上緑化・壁面緑化を含む。以下同じ。)等の植栽の考え方を提示している(非特許文献1の35〜39頁参照)。また非特許文献2及び3は、ヒートアイランド現象を抑制するために人工地盤緑化や街路樹等の植栽シミュレーション方法を提案している。ヒートアイランド現象の主な要因は都市の表面被覆の人工化による顕熱の増加(日射等で暖められた地表面や建物表面から周囲の大気中に放出される熱の増加)や潜熱の減少(暖められた地表面の含水分が大気中に蒸発する際に奪う熱の減少)にあると考えられており、例えば(1)式に示すヒートアイランドポテンシャル(Heat Island Potential;都市の水平投影面積Aに対する都市の表面温度Tsと気温Taとの差(Ts−Ta)の面積算値の割合。以下、HIPということがある。)によってヒートアイランド現象が起こり得る度合を一定程度評価できる。非特許文献2は、HIPが低下するように街路樹の本数や樹高、建物の屋上・壁面の緑化割合(緑被率)をコンピュータ・シミュレーションにより評価する植栽計画を提案している(非特許文献2の120頁、126〜127頁、131頁、136〜137頁等を参照)。
【0005】
更に特許文献1及び2は、都市部の人工地盤緑化(屋上緑化)の具体的手法として、建物の屋根に植生用の軽量人工土壌材又は地震に対する同調質量の土壌を敷設することにより自然との共生やヒートアイランド対策を図る建物の屋上緑化方法を開示している。特許文献1及び2が開示するように、屋上緑化では薄い土壌厚等で対応できる植物材料等を選択することにより、できるだけ荷重を軽くすることが望ましい。また特許文献3は、景観の向上やヒートアイランド現象の緩和を目的とした人工地盤緑化(壁面緑化)の具体的手法として、建物の壁に緑化植物が植栽された自然環境ユニットを着脱自在に配備する自然環境復元壁体を開示している。
【0006】
【非特許文献1】建築環境技術研究会編著「建築環境エンジニアリング1 環境からみた建築計画」1999年9月25日発行、pp.140〜146
【非特許文献2】「平成12年度ヒートアイランド現象の実体解析と対策のあり方について報告書(増補版)」環境省発行、平成13年10月
【非特許文献3】「平成13年度ヒートアイランド対策手法調査検討業務報告書」環境省発行、平成14年3月
【非特許文献4】株式会社プレック研究所編「大気浄化植樹マニュアル−きれいな大気をとりもどすために−」公害健康被害補償予防協会発行、平成7年3月
【非特許文献5】社団法人日本建築学会編集「拡張アメダス気象データ」丸善株式会社、2000年1月25日第1版
【非特許文献6】福嶋司他「樹木の構成と配置からみた都市公園の防火機能に関する研究」森林立地、森林立地懇話会、1989年12月30日、第31巻第2号、pp.35〜45
【特許文献1】特開2002−364130号公報
【特許文献2】特開2001−336307号公報
【特許文献3】特開2002−266422号公報
【特許文献4】特開2000−334057号公報
【特許文献5】特開平10−198269号公報
【特許文献6】特開2002−024324号公報
【特許文献7】特許第3047075号公報
【特許文献8】特開2002−183240号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一人の技術者が植栽の有する様々な環境保全機能を全て適切に評価することは困難であり、環境保全の観点から植栽を計画するには多くの専門家を必要とする問題点がある。例えばヒートアイランド対策効果についてはある程度統一的な評価手法が提案されているが(例えば、非特許文献3の第5章135〜184頁参照)、ヒートアイランド対策と共に生物多様性保全や地球温暖化防止等を考慮する場合には、野鳥や昆虫等に関する専門技術者、地球温暖化に関する専門技術者等が必要とされる場合がある。
【0008】
また、植栽の計画は植物の経年変化を考慮して立案しなければならない困難性もある。例えば公園等の植栽では各植物材料の生長に応じて環境保全機能も変化するが、様々な植物材料の生長を考慮して植栽全体の環境保全機能の経年変化を予想することは容易でない。植栽全体の生長が適切に予想できなければ、植栽後の植物の生育によって獲得される機能の向上を評価することができない。建物では建設時のイニシャルコストだけでなく維持管理等に要するランニングコストを含めたライフサイクルコストを考慮した設計が進められており、植栽においても植物材料の生長を考慮して所望の環境保全機能を確実に達成できる設計手法が必要である。更に最近では、設計段階で施主や住民等がその内容を客観的に評価して合意できることが要求されており、環境保全機能の経年的変化を考慮した適切な植栽計画を分り易く提示できる技術の開発が求められている。
【0009】
そこで本発明の目的は、専門家でなくとも植物の経年変化を考慮した適切な植栽計画を立案できる植栽計画支援方法及びプログラムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
図9の流れ図を参照するに、本発明の植栽計画支援方法は、植物41の種類別に植物齢と三次元形状との関数100を導出してコンピュータ1に記憶し、植栽する植物41毎の植栽地40上の位置と種類と三次元形状とが記録された植栽計画図Iga(図5及び図6参照)をコンピュータ1に入力し、関数100に基づき植栽計画図Iga上の植栽の経年変化を算出してなるものである。好ましくは、植栽計画図Igaに植栽地40上の構造物42の位置と種類と三次元形状との記録を含める。
【0011】
また、図1のブロック図を参照するに、本発明の植栽計画支援プログラムは、植栽計画のためにコンピュータ1を、植物41の種類別に導出した植物齢と三次元形状との関数100を記憶する記憶手段2、植物41毎に植栽地40上の位置と種類と三次元形状とを入力する入力手段3、植物41毎の位置と種類と三次元形状とが記録された植栽計画図Iga(図5及び図6参照)を作成する計画図作成手段5、及び関数100に基づき植栽計画図Iga上の植栽の経年変化を算出する経年変化算出手段6として機能させるものである。好ましくは、入力手段3により植栽地40上の構造物42の位置と種類と三次元形状とを入力し、計画図作成手段5により構造物42の位置と種類と三次元形状との記録を含む植栽計画図Igaを作成する。
【0012】
更に好ましくは、記憶手段2に植物41の種類別に導出する三次元形状に応じた材積推定式101と材積に応じた含有炭素量推定式102とを記憶し、経年変化算出手段6により関数100と両推定式101、102とに基づき植栽による大気中二酸化炭素(CO)の固定量を算出する。また、記憶手段2に植物のCO固定量(固定速度)と大気汚染物質量(吸収速度)と大気汚染物質濃度との関係式103を記憶し、経年変化算出手段6により所定大気汚染物質濃度と前記算出したCOの固定量と関係式103とに基づき植栽による大気汚染物質の吸収量を算出する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による植栽計画支援プログラムが内蔵されたコンピュータ・システムの一実施例のブロック図を示す。図示例のコンピュータ1は、植栽する植物41毎の植物齢と三次元形状との関数100その他を記憶する記憶手段2と、植栽計画図Igaの作成プログラムである計画図作成手段5と、植栽計画図Iga上の植物41毎の種類や位置、三次元形状等を計画図作成手段5に入力するマウス・キーボード等の入力手段3と、植栽計画図Igaを表示するディスプレイ・プリンタ等の出力手段4とを有する。またコンピュータ1は、後述するプログラム群からなる経年変化算出手段6を有する。
【0014】
計画図作成手段5の一例は3次元CAD(Computer−Aided Design)プログラムであり、例えば図5のように出力手段4にxy平面として植栽地40を表示し、入力手段3から植栽地40上の植物41毎の二次元座標(x,y)とその植物41の高さH・直径D・葉張W等の三次元形状とその植物41の種類その他の属性とを入力することにより、図6に示すような三次元植栽計画図Igaを作成する。同図の計画図作成手段5は、入力手段3から植栽地40上の構造物42(例えばコンクリート構造物・コンクリート被覆地・木造構造物等の人工構造物や、池や湿地等の水域等)の位置と種類と三次元形状とを入力することにより、構造物42の記録を含む植栽計画図Igaを作成することができる。また植栽計画図Igaには植栽地40の地形や面積、日射量、表面被覆別の領域や面積、属性(物性値)等を記録することができる。
【0015】
植栽計画図Igaのデータ構成の一例を図2に示す。同図の植栽計画図Igaは、植物41毎の植栽データから構成されており、コンピュータ1の記憶手段2に記憶することができる。図示例の植栽データは、植物41毎の位置及び三次元形状に関するCADデータと、植物41毎の種類・絶乾比重・幹に対する枝葉根等の幹以外の重量比(以下、幹以外重量比ということがある。)・株立数等の属性を示すデータとを含む。図示例の三次元形状データは、植物41の高さ(例えば樹高)H、胸高直径D(通常は地上1.2mの幹直径)、幹周C(通常は地上1.2mの幹周り長さ)、葉張W(四方に伸長した枝葉の幅。枝張ともいう。)を含む。但し、胸高直径Dは幹周Cから演算(D=C/π)により算出可能であり、幹周Cが不明である場合は植物41の種類別に導出した(11)式(単幹の場合。この場合はスギ。)や(12)式(株立の場合)の胸高直径−高さ(樹高)関係式を用いて高さHから推定できる。(12)式のa及びbは植栽地40の気候等に応じて植物41の種類別に定まる定数である。また、葉張Wは胸高直径D又は幹周Cから演算(W=D×10)により推定できる。
【0016】
【数2】
Figure 2004305069
【0017】
図示例では植栽計画図Igaの植栽データに上述した植物41毎の三次元形状で定まる植物外観形状、例えば図7に示す複数の図式的形状から選択した植物外観形状を含めている。同図はドーム型、球型、楕円形型、逆円錐型、円錐型及び円柱型の6種類の外観形状(図示例では樹形)を示し、各外観形状の大きさA、B、Cは同図に示す計算式により植物41の高さH及び葉張Wから算出できる。植栽データに図式的植物外観形状を含める理由は、後述する表面温度算出処理(図13参照)や景観図作成処理(図14参照)における計算負荷を軽減することができ、且つ、図式的形状でも表面温度や景観の経年変化を十分精確に予想できるからである。但し、計算負荷が問題とならない場合は、図式的形状に代えて実際の植物41に近似した形状を用いてもよい。
【0018】
図示例の植栽データの種類欄には、後述する関数100等との対応付けのために必要な識別子、例えば植物41の名称等を記録する。絶乾比重と幹以外重量比とは、植物41の材積から重量を算出する際に使用する。必要に応じて分類欄を設けて植物41の分類に必要な識別子、例えば針葉樹、落葉広葉樹、常緑広葉樹等の分類を記録し、例えば絶乾比重や幹以外重量比は種類別でなく分類別に記録することも可能であるが、分類欄は本発明に必須のものではない。植物齢(例えば樹齢)の欄には、後述する関数100に基づく演算結果を記録する。算出用データ及び動物親和度の欄には後述する経年変化の算出の際に使用する推定式やパラメタ等を記憶するが、詳細は後述する。
【0019】
植物齢と三次元形状との関数100の一例を、スギを例として(21)式及び(22)式に示す。(21)式は植物41の種類別(この場合はスギ)の植物齢xと高さ(樹高)Hとの関数100、(22)式は植物41の種類別の植物齢xと胸高直径Dとの関数100の例である。これらの関数100は、東京営林局現実林分収穫予測表(昭和54年編)より抽出した樹木の実測データに基づいて、植物齢xを独立変数とし樹高H又は胸高直径Dを従属変数とする二次関係式を設定し、回帰分析により樹木の種類別に係数を定めたものである。例えば(21)式の寄与率Rは0.978、(22)式の寄与率Rは0.9793であり、十分実用的な精度の関係式であることを確認できた。すなわち、この関係式により少なくとも東京及びその周辺地域において植物41(この場合はスギ)の植物齢xからその高さ(樹高)H及び胸高直径Dを算出でき、逆に植物41の高さ(樹高)H及び胸高直径Dから植物齢xを算出できる。なお、(11)式の胸高直径−高さ(樹高)関係式は(21)式及び(22)式の関数100から導出したものである。
【0020】
【数3】
Figure 2004305069
【0021】
(21)式及び(22)式は東京及びその周辺地域の植物41に適用可能な関数100を示すが、他の地域の植栽地40及び他の植物41についても適当な実測データに基づき関数100を導出することができる。一般に樹木では植物齢の増加に応じて生長速度が徐々に減少するので二次式回帰モデルにより関数100を導出できると考えられるが、他の適当な回帰モデルを用いて関数100を導出してもよい。また、植栽地40毎に樹高H又は胸高直径Dを複数年に亘り実測し、その実測値に基づいて植栽地40毎に関数100を導出又は補正することも可能である。植物齢xと胸高直径Dとの関数100に代えて又は加えて、植物齢xと葉張W又は幹周Cとの関数100を導出してもよい。
【0022】
本発明による植栽計画方法の流れ図の一例を図9に示す。先ずステップS001において植栽対象の植物41別に植物齢と三次元形状との関数100を導出して記憶手段2に記憶する。植栽地40の地域や地形、気候等に応じて植物41の光合成能力が変化するので、関数100は植栽対象の植栽地40毎に導出することが望ましい。但し、地域毎の光合成補正係数(地域補正係数)等を導出して記憶手段2に予め記憶しておき、後述する経年変化の算出時に地域補正係数を選択して全地域共通の関数100から地域毎の関数100を導出してもよい。ステップS002において、植栽の経年変化の算出に必要な他の計算式・関係式・パラメタ等を植物41別に導出する。後述するように、導出すべき計算式・関係式・パラメタ等は、算出すべき経年変化の種類に応じて異なる。
【0023】
次にステップS003〜S004において、入力手段3により植栽する植物41の位置及び三次元形状と種類等の属性データとをコンピュータ1に入力し、計画図作成手段5により植栽計画図Igaを作成する。作成した植栽計画図Igaを経年変化算出手段6に取り込み、経年変化算出手段6により関数100に基づいて植栽計画図Iga上の植栽の経年変化を算出する。図1に示すように経年変化算出手段6は植栽の様々な経年変化を算出するプログラムの集合体とすることができ、図示例の算出手段6は、(A)植栽の三次元形状の経年変化を算出する植栽状態図作成手段7と、(B)植栽による大気中のCO固定量を算出するCO固定量算出手段8と、(C)植栽による大気中の汚染物質吸収量を算出する大気汚染物質吸収量算出手段9とを含む。必要に応じて算出すべき経年変化の種類の選択画面を出力手段4に表示し、入力手段3で選択されたプログラムを起動することができる。
【0024】
(A)植栽の三次元形状の経年変化算出処理
図9のステップS005は植栽状態図作成手段7による植栽の三次元形状の経年変化を算出する処理を示す。その詳細な流れ図を示す図10を参照するに、植栽状態図作成手段7は植栽計画図Igaを入力し(ステップS101)、植栽計画図Igaの植物41毎の種類と三次元形状、例えば樹高Hと胸高直径Dとを検出する(ステップS102)。検出した樹高H及び胸高直径Dを、対応する種類の植物41の関数100((21)〜(22)式参照)に代入し、樹高Hから見た植物齢xと胸高直径Dから見た植物齢xとをそれぞれ算出する(ステップS103)。両算出結果はは必ずしも一致していなくてもよい。対応する植物41の関数100は、植栽データ(図2参照)に含めることができる。
【0025】
次いで、算出した植物41毎の植物齢xにy年を加えた植物齢(x+y)を、対応する植物41の関数100((21)〜(22)式参照)へ代入することにより、y年後の植物41毎の樹高H及び胸高直径Dを算出する(ステップS104)。ステップS105において、植栽計画図Igaの植物41毎の位置に、y年後の樹高H及び胸高直径Dの三次元形状を記入することにより、y年後の植栽状態図Igbを作成することができる。作成した植栽状態図Igbは、植栽計画図Igaと対比可能に出力手段4へ表示することができる。また、期間(y年)の問い合わせ処理を植栽状態図作成手段7に含め、指定された任意期間後の植栽状態図Igbを作成することができる。
【0026】
(B)植栽によるCO固定量の算出処理
図9のステップS006は、植栽による大気中のCO固定量を算出するCO固定量算出手段8の処理を示す。CO固定量を算出する場合は、ステップS002において植物41の種類別に三次元形状に応じた材積の推定式101を導出し、また植物41の材積に応じた含有炭素量の推定式102を導出し、それぞれ記憶手段2に記憶しておく(図1参照)。(41)〜(44)式に示す植物41(この場合はスギ)の材積推定式101の一例は、林野庁関東営林局の樹木の実測データに基づいて、幹材積Vを独立変数とし樹高H及び胸高直径Dを従属変数とする推定式を設定し、樹木の種類別の重回帰分析により係数を定めたものである。この例では推定式101の精度を上げるため、植物41の種類が同一であっても胸高直径Dに応じて複数の材積推定式101を導出しているが、本発明で用いる推定式101はこの例に限定されない。(61)式は植物41の含有炭素量推定式102の一例を示す。(61)式における炭素率は、植物の全重量に占める含有炭素重量(含有炭素量)の割合(例えば0.5)である。(61)式は植物41の種類に依存しない推定式102であるが、植物41の種類別に推定式102を導出してもよい。
【0027】
【数4】
Figure 2004305069
【0028】
【数5】
Figure 2004305069
【0029】
CO固定量算出手段8による処理の詳細を図11に示す。同図を参照するに、CO固定量算出手段8は植栽計画図Igaを入力し(ステップS201)、植栽計画図Igaの植物41毎に種類と高さ(樹高)H・胸高直径Dと絶乾比重・幹以外重量比とを検出する(ステップS202)。検出した植物41の種類及び胸高直径Dに応じた材積推定式101を選択し(ステップS203、(41)〜(44)式参照)、その推定式101に、検出した樹高H及び胸高直径Dを代入して植物41毎の幹材積Vを算出する。選択した材積推定式101は、植栽データ(図2参照)に含めることができる。ステップS204において、算出した材積Vと検出した絶乾比重及び幹以外重量比とを(61)式へ代入することにより、植物41毎の含有炭素量を算出する。植栽計画図Igaの全ての植物41の含有炭素量を合計すれば、計画時点における植栽全体の累積炭素量を算出できる。
【0030】
次いで、上述した植栽状態図Igbの作成の場合と同様に、植栽計画図Igaから検出した植物41毎の樹高H及び胸高直径Dを、対応する種類の植物41の植物齢・形状関数100((21)〜(22)式参照)に代入して植物齢xを算出し(ステップS205)、算出した植物41毎の植物齢xにy年を加えた植物齢(x+y)を、対応する植物41の関数100へ代入してy年後の樹高H及び胸高直径Dを算出する(ステップS206)。ステップS207〜S208において、算出したy年後の胸高直径Dに応じた材積推定式101を選択し((41)〜(44)式参照)、その推定式101にy年後の樹高H及び胸高直径Dを代入してy年後の幹材積Vを算出し、算出した材積Vと植物41の絶乾比重及び幹以外重量比とを(61)式へ代入して植物41毎のy年後の含有炭素量を算出する。但し、絶乾比重と幹以外重量比とはy年後も計画時点と同一であると仮定した。ステップS209において、y年後の全ての植物41の含有炭素量を合計することにより、y年後における植栽全体の累積炭素量を算出し、計画時点の累積炭素量とy年後の累積炭素量との差を(62)式へ代入することにより、植栽全体によるy年間の大気中のCO固定量を算出することができる。この場合も、CO固定量算出手段8に期間(y年)の問い合わせ処理を含め、求めたCO固定量を植栽状態図Igbと共に出力手段4へ表示することができる。
【0031】
(C)植栽による大気汚染物質の吸収量の算出処理
更に植栽による大気汚染物質の吸収量を算出する場合は、図9のステップS007へ進む。大気汚染物質吸収量を算出する場合は、ステップS002において植物41のCO固定量(固定速度)と大気汚染物質吸収量(吸収速度)と大気汚染物質濃度との関係式103を導出して記憶手段2に記憶する(図1参照)。非特許文献4は、植物41による年間の大気汚染物質吸収量がその植物41の年間CO固定量と大気中の汚染ガス濃度とから推定できることを記載し、大気中の二酸化イオウ(SO)の吸収量として(71)式の関係式103、大気中の二酸化窒素(NO)の吸収量として(72)式の関係式103を提案している(非特許文献4の69〜75頁参照)。
【0032】
【数6】
Figure 2004305069
【0033】
CO固定量と大気汚染物質吸収量との関係式103も光合成能力により変化するため、植栽対象の植栽地40毎に導出することが望ましいが、(71)及び(72)式は光合成補正係数(地域補正係数)により様々な地域に適用可能である。但し、CO固定速度を地域別に算出した場合は、(71)及び(72)式の地域補正は不要である。地域補正係数は予め検出して記憶手段2に記憶しておくことができ、地域補正係数を選択するための問い合わせ処理(図12のステップS302参照)を後述の大気汚染物質吸収量算出手段9に含めることができる。(71)及び(72)式は植物41の種類に依存しない関係式103であるが、植物41の種類別に関係式103を導出してもよい。また、SOやNO以外の大気汚染物質についても同様の関係式103を導出することが可能である。
【0034】
ステップS007における処理の詳細を図12に示す。同図を参照するに、大気汚染物質吸収量算出手段9は植栽計画図Igaを取り込むと共に(ステップS301)、入力手段3から植栽地40の地域とその大気中の汚染物質濃度(例えば、SO濃度やNO濃度)とを入力する(ステップS302)。ステップS303において上述した図9の流れ図に従ってy年間のCO固定量を算出し、ステップS304において入力地域に応じた地域補正係数を選択する。ステップS305において、算出したy年間のCO固定量と大気中の汚染物質濃度と地域補正係数とを(71)式又は(72)式へ代入することにより、植物41毎のy年間の大気汚染物質(SO又はNO)の吸収量を算出する。植栽計画図Igaの全ての植物41の吸収量を合計することにより、植栽全体によるy年間の大気汚染物質吸収量を算出することができる。
【0035】
図9の流れ図のステップS012〜S013は、ステップS005〜S007で算出した植栽の経年変化すなわち植栽状態図IgbやCO固定量、大気汚染物質吸収量を検討する処理を示す。例えば、経年変化の算出結果と、CO固定量や汚染物質吸収量の目標値とを対比し、計算結果が目標値に達していない場合はステップS013からステップS003へ戻り、植栽計画の植物41の種類や数、高さ(樹高)や胸高直径等の三次元形状を修正してステップS003〜S007を繰り返す。また、経年後の植栽状態図Igbから植物41の日影部分が大きくなり過ぎると判断した場合は、光合成能力が低下して目標値が達成できないおそれがあるのでステップS003へ戻り、植物41の植栽位置等を修正してステップS003〜S007を繰り返す。このステップS003〜S007の繰り返しにより、目標値を確実に達成できる植栽計画を立案することができる。
【0036】
本発明によれば、植物材料の経年変化を考慮しつつ所望の目標値を確実に達成できる植栽を設計することができる。とくに、植栽の有する大気中のCO固定や大気汚染物質吸収といった環境保全機能の経年変化を適切に予想できるので、従来は多くの専門家による検討が必要であった環境保全の観点からの植栽を素人でも簡単に計画することが可能となる。また、植栽の三次元形状の経年変化から重量の経年変化を算出し、人工地盤緑化、例えば建物の屋上緑化等に際して経年後においても植栽荷重が所定範囲内に収まるような計画を立案することも可能である。更に、植栽の三次元形状や環境保全機能の経年的変化を分り易く提示できるので、植栽計画に対する施主や住民等との合意を形成する際のツールとして有効利用が期待できる。本発明は、新たな植栽を計画する場合だけでなく既存緑地の評価等にも利用することができ、その評価結果に基づき緑地の適切な変更提案を立案することも可能である。また本発明において、例えば(41)〜(44)式等の材積推定式101、(61)式等の含有炭素量推定式102、(71)〜(72)式等のCO固定量と大気汚染物質吸収量と大気汚染物質濃度との関係式103を用いて、現段階での三次元形状の実測値と任意年数経過後の三次元形状の実測値とから実際のCO固定量や大気汚染物質吸収量を求めることもできるので、既存の緑地の一層正確な評価を行うことも可能である。
【0037】
こうして本発明の目的である「専門家でなくとも植物の経年変化を考慮した適切な植栽計画を立案できる植栽計画支援方法及びプログラム」の提供を達成することができる。
【0038】
【実施例】
図1の経年変化算出手段6は、上述したCO固定量や大気汚染物質吸収量の算出プログラムに加えて、(D)植栽による植栽地40の表面温度分布の経年変化を算出するプログラム群、(E)植栽の景観の経年変化を算出するプログラム群、(F)植栽による防火力の経年変化を算出するプログラム群、及び(G)植栽による生物多様性保全機能の経年変化を算出するプログラム群を有する。以下、各経年変化の算出プログラム群を詳細に説明する。
【0039】
(D)植栽による植栽地40の表面温度の経年変化算出処理
図9のステップS008は、植栽地40の表面温度分布の経年変化を算出する処理を示す。表面温度分布を算出する場合は、ステップS002において植物41の種類別及び植栽地40の表面被覆別の表面温度を日射量から求める表面温度計算式108と表面温度計算用パラメタ107とを導出し、記憶手段2に記憶する(図1参照)。またステップS003〜S004において、植栽地40の地表面上に表面被覆別の領域(例えば裸地域、砂地域、芝生域、水面域、コンクリート域、アスファルト域等)の位置と形状(拡がり)と種類とを入力し、表面被覆の記録を含む植栽計画図Igaを作成する。植栽地40上に構造物42がある場合は、その構造物42毎に表面被覆別の領域(窓域、コンクリート域、屋上緑化域、壁面緑化域等)の位置と形状と種類とを記録する。
【0040】
一般に地表面又は被覆表面iの表面温度は関連する短波放射Sと赤外放射Iと対流顕熱Hと蒸発潜熱Lと表面下への熱伝導Gとのエネルギーバランスにより決定され、地表面又は被覆表面iにおける熱収支は(81)式のように表わすことができる(非特許文献3の140〜142頁参照)。定常状態では前記エネルギー量の収支合計(蓄熱量)=0となり、地表面又は被覆表面iの蓄熱がある場合は熱収支が非定常の関数となる。同式においてアルベドα、蒸発散係数β、赤外放射率ε、熱伝導率λ、比熱Cp、及び比重ρは被覆表面i毎の属性値(物性値)であり、これらの属性値と表面下の熱伝導率・比熱等と大気の気温・風速・湿度等とを計算用パラメタとして与えれば、(81)式を日射量から表面温度を求める計算式108と考えることができる。
【0041】
【数7】
Figure 2004305069
【0042】
表面温度計算用パラメタ107のデータ構成の一例を図3に示す。図3の表面温度計算用パラメタ107は、植栽地40の気象データ107aと、植栽地40の表面被覆別の熱物性パラメタ107bと、表面下の地中又は建物内の熱物性パラメタ107cと、その他の計算パラメタ107dとを有する。気象データ107aは植栽対象の植栽地40毎に導出した気温・風速・湿度・日射量(直達日射量及び天空日射量)等である。表面被覆別の熱物性パラメタ107bは、図4に示すように、植栽地40に存在する表面被覆別及び植物41の種類別に導出した物性値である。図4は水平面被覆別、垂直面被覆別、及び植物種類別の熱物性パラメタを含むが、植物41の種類別の熱物性パラメタ107bは植栽データ(図2参照)に含めてもよい。表面下の熱物性パラメタ107cは被覆表面下の土壌や建材等の種類別に導出した物性値であり、例えば表面下に表面素材−建材−断熱材−内装材等の複数層からなる建物壁がある場合は各層毎の厚みと物性値とを記録する。その他の計算パラメタ107dは植栽地40の緯度や経度のデータを含む。
【0043】
図1の経年変化算出手段6は、植栽地40の表面温度分布の経年変化を算出するプログラム群として、分布図作成手段10と表面温度変化算出手段11とを有する。分布図作成手段10は、植栽計画図Igaを植物41毎の三次元形状により植物被覆域Isaと植物非被覆域Isaとに分け、例えば気象データ107aに記録された所定日射量と例えば(81)式の表面温度計算式108と表面温度計算用パラメタ107とに基づき植栽地40の表面温度分布図Igcを作成する。作成した表面温度分布図Igcを表面温度変化算出手段11へ入力し、表面温度変化算出手段11が例えば(21)〜(22)式の植物齢・三次元形状関数100に基づき表面温度分布図Igcの経年変化を算出する。
【0044】
好ましくは、気象データ107aに記録された所定日射量から表面温度分布図Igcを作成するのではなく、コンピュータ1の記憶手段2に日射量を日射角から求める日射量計算式105と植物41毎の日射透過率106とを記憶し、分布図作成手段10により植栽計画図Igaを植栽地40の所定日射角と植物毎41の三次元形状とにより植物被覆域Isaと植物非被覆日向域Isaと植物非被覆日影域Isaとに分け、植栽地40の所定日射角と日射量計算式105と植物41毎の日射透過率106とに基づき被覆域Isaと日向域Isaと日影域Isaとの日射量をそれぞれ算出し、算出した日射量と例えば(81)式の表面温度計算式108と表面温度計算用パラメタ107とに基づき植栽地40の表面温度分布図Igcを作成する。
【0045】
日射量計算式105の一例を(91)式に示す。同式は、所定日射角から演算により求まる大気外水平面日射量を代入して全天日射量(=直達日射量+天空日射量)を算出するものである。同式のa及びbは、植栽地40の日平均気温(空気透過率等の影響)と日別日照率(雲量等の影響)と太陽高度(光路長の影響)等とから導出される係数である(非特許文献5の297〜304頁参照)。植物41の日射透過率106は図2に示すように植栽データに含めることができ、落葉期の日射透過率106と非落葉期の日射透過率106とに分けて記録することができる。更に、コンピュータ1の記憶手段2に植栽地40の日射角を日時から求める日射角計算式104を記憶し、入力手段3により日時を入力し、分布図作成手段10により入力日時の植栽地40の表面温度分布図Igcを作成することができる。日射角計算式104の一例は、例えば図3の計算パラメタ107dに記録された植栽地40の緯度及び経度と日時に応じた太陽位置とから植栽地40の日射角を計算するものである。
【0046】
【数8】
Figure 2004305069
【0047】
分布図作成手段10と表面温度変化算出手段11とによる表面温度経年変化算出処理の詳細な流れ図を図13に示す。同流れ図を参照するに、先ず分布図作成手段10に植栽計画図Igaを取り込み(ステップS401)、植栽計画図Igaの植物41毎の三次元形状である植物外観形状(図7参照)と日射透過率106とを検出する(ステップS402)。また、入力手段3から植栽地40の地域と日時とを入力し(ステップS403)、日射角計算式104により入力された日時の植栽地40の日射角を算出する(ステップS404)。図示例ではステップS403において植栽地40の気温も入力しているが、植栽地40の気温は植栽地別気象データ107a(図3参照)に記録されたデータを用いてもよい。
【0048】
次に図13のステップ405において、植栽計画図Igaを植物毎41の外観形状と入力日時の日射角とに応じて植物被覆域Isaと植物非被覆日向域Isaと植物非被覆日影域Isaとに分割する。また、例えば(91)式の日射量計算式105により入力日時の日射角に応じた日射量を算出し、入力日時に応じて植物41毎に落葉期か否かを判断して日射透過率106を選択し、算出した日射量と選択した日射透過率106とに基づき植物被覆域Isaと植物非被覆日向域Isaと植物非被覆日影域Isaとの日射量をそれぞれ算出する(ステップS406)。なお簡単のため、建物の垂直な壁面に対する天空日射量は、水平面に対する天空日射量の1/2とすることができる。更に、例えば図4に示す表面被覆別の熱物性パラメタ107bから、植物被覆域Isaと植物非被覆日向域Isaと植物非被覆日影域Isaとの表面被覆に応じた熱物性パラメタα、β、ε、λ、Cp、ρ等の表面温度計算用パラメタ107を選択する(ステップS407)。算出した日射量と選択した表面温度計算用パラメタ107とを例えば(81)式の表面温度計算式108へ代入することにより、植物被覆域Isaと植物非被覆日向域Isaと植物非被覆日影域Isaとの表面温度Tをそれぞれ算出する(ステップS408)。植栽地40の全体について植物被覆域Isaと植物非被覆日向域Isaと植物非被覆日影域Isaとの各々の表面温度Tをそれぞれ適当に識別可能に表示、例えば色分けして表示することにより植栽地40の表面温度分布図Igcを作成し、作成した表面温度分布図Igcを表面温度変化算出手段11へ入力する。
【0049】
表面温度変化算出手段11は、経年後の表面温度分布図Igcが作成済みであるか否かを判断し、未作成である場合は植栽状態図作成手段7により経年(y年)後の植栽状態図Igbを作成し、上述したステップS402〜S410を繰り返すことにより経年(y年)後の表面温度分布図Igcを作成する(ステップS412)。また、図9のステップS012〜S013において植栽時及び経年後の表面温度分布図Igcを比較・検討することにより、表面温度分布図Igcの経年変化を求める。
【0050】
なお、図13の流れ図のステップS410では、分布図作成手段10により、植栽計画図Igaの表面温度分布図Igcと、経年後の植栽状態図Igbの表面温度分布図IgcとからそれぞれヒートアイランドポテンシャルHIPを算出している。上述したようにHIPはヒートアイランド現象が起こり得る度合を評価する環境指標であり、HIPの算出により植栽の経年変化によってヒートアイランド現象を抑制する機能がどの程度変化するかを簡単に評価できる。例えば経年後に所望のヒートアイランド現象の抑制機能が得られない場合は、植栽計画の植物41の種類や位置・三次元形状を修正して図13の流れ図を繰り返すことにより、所望のヒートアイランド現象の抑制機能を確実に達成できる植栽を計画できる。また、図13の流れ図では計算負荷低減のため植物41は影を落とすのみで植物41への影の当りを判断していないが、植物被覆域Isaについても日向域と日影域とに分割して表面温度分布図Igcを作成することも可能である。従って、植物41への影の当りを考慮しながら上述したCO固定量や大気汚染物質量の算出を行うことも可能であり、ヒートアイランド現象を抑制しつつ所望のCO固定量等が得られる植栽計画等の立案に寄与できる。
【0051】
(E)植栽の景観の経年変化算出処理
図9のステップS009は、植栽地40の景観の経年変化を算出する処理を示す。図1の経年変化算出手段6は、植栽地40の景観の経年変化を算出するプログラム群として、景観図作成手段12と景観変化算出手段13とを有する。景観図作成手段12は、入力手段3により視点と視線向きと視野角度とを入力し、植栽計画図Igaに基づいて入力視点から見た入力視線向き及び視野角度の景観図Igd(図8参照)を作成する。作成した景観図Igdを景観変化算出手段13へ入力し、景観変化算出手段13において例えば(21)〜(22)式の植物齢・三次元形状関数100に基づき景観図Igdの経年変化を算出する。
【0052】
図14に示す景観経年変化算出処理の詳細な流れ図を参照するに、先ず植栽計画図Igaを景観図作成手段12に取り込み(ステップS501)、植栽計画図Igaの植物41毎の三次元形状である植物外観形状(図7参照)と構造物42毎の三次元形状とを検出する(ステップS502)。入力手段3から視点と視線向きと視野角度とを入力し(ステップS503)、入力された視点と視線向きと視野角度とに基づき二次元の景観図Igdを作成する(ステップS504)。次に二次元景観図Igdを植物41とそれ以外とに識別、例えば色分けや模様分けし(ステップ505)、景観図Igd中に占める植物41の割合、例えば色の割合(緑視率)を算出する。また、二次元景観図Igdを人工構造物(コンクリート構造物等)とそれ以外(池や湿地等の水域等)とに識別、例えば色分けや模様分けすることにより、景観図Igd中に占める人工構造物の割合、例えば色の割合(人工物率)を算出することができる。作成した景観図Igdを景観変化算出手段13へ入力する。
【0053】
景観変化算出手段13は、経年後の景観図Igdが作成済みであるか否かを判断し、未作成である場合は植栽状態図作成手段7により経年(y年)後の植栽状態図Igbを作成し、上述したステップS502〜S506を繰り返すことにより経年(y年)後の景観図Igdを作成する(ステップS508)。更に、図9のステップS012〜S013において植栽時の景観図Igdと経年後の景観図Igdとを比較・検討する。例えば公園の歩道等に植物の苗木を植栽する場合等に、経年後には歩行者の視野内に常に植物が一定割合以上入るような植栽計画が望まれる場合がある。また、人工物率は一種の不快視率と考えることができ、植物の生長に応じて歩行者の視野内に入る人工構造物の割合を減らすような植栽計画が望まれる場合もある。図14の流れ図によれば、経年変化後の景観を確認しながら植栽計画を立案できるので、経年後に所望の緑視率が確実に達成できるような植栽又は経年後に人工物率が確実に低下するような植栽を簡単に計画できる。
【0054】
(F)植栽による防火力の経年変化算出処理
図9のステップS010は、植栽地40の植栽による防火力の経年変化を算出する処理を示す。植栽の防火力を算出する場合は、ステップS002において植物41の種類別及び植栽地40の表面被覆別の防火性得点109、110を導出して記憶手段2に記憶する。例えば、常緑広葉樹のように葉肉の厚い植物は一般に防火性の高いものが多く、枝葉に樹脂を多く含むマツ類やスギ・幹に油を含み薄い葉を持つタケやササ類等は燃焼しやすく危険であることが知られている(非特許文献6参照)。例えば既存文献等から植物41毎の防火性得点109を導出して植栽データ(図2参照)に記録する。
【0055】
一般に植物41の防火性は季節(夏季又は冬季)により変化すると考えられ、火の粉等の飛散防止等には植物41が高いほど有効であると考えられるので、植物41毎の防火性得点は図2に示すように季節別(夏冬別)及び高さ別(高木・亜高木・低木別)に導出することが望ましい。また、植栽地40の構造物42が含まれる表面被覆を裸地・コンクリート面・水面・落ち葉堆積地・イネ科草地・その他の草地・可燃性構造物・不燃構造物等に分類してそれぞれ防火性得点110を記録する。図4に示す表面被覆別の熱物性パラメタ107bと防火性得点110とを一体化したデータベースを設けてもよい。
【0056】
図1の経年変化算出手段6は、防火力の経年変化を算出するプログラム群として、防火力図作成手段14と防火力変化算出手段15とを有する。防火力図作成手段14は、植栽計画図Igaを植物41毎の三次元形状で定まる植物形状により植物被覆域Isaと植物非被覆域Isaとに分け、被覆域Isaと非被覆域Isaとを水平面上に投影して防火性得点別に識別、例えば色分けや模様分けした二次元防火力図Igeを作成する。作成した防火力図Igeを防火力変化算出手段15へ入力し、防火力変化算出手段15が例えば(21)〜(22)式の植物齢・三次元形状関数100に基づき防火力図Igeの経年変化を算出する。
【0057】
図15に示す防火力経年変化算出処理の詳細な流れ図を参照するに、先ず植栽計画図Igaを防火力図作成手段14に取り込み(ステップS601)、植栽計画図Igaの植物41毎の三次元形状である高さHと植物外観形状(図7参照)とを検出する(ステップS602)。また、植栽計画図Igaを植物毎41の外観形状に応じて植物被覆域Isaと植物非被覆域Isaとに分割する(ステップS604)。更に、入力手段3から季節を入力し(ステップS603)、入力された季節と検出した高さHとに応じた植物41毎の防火性得点を検出し、植物非被覆域Isaの各々について防火性得点を検出する(ステップS605)。被覆域Isaと非被覆域Isaとを水平面上に投影した投影図を作成し(ステップS606)、被覆域Isa及び非被覆域Isaの投影図を防火性得点別に識別、例えば色分けや模様分けした防火力図Igeを作成する(ステップS607〜S608)。この場合、高さHの異なる植物41が層状に重なり複層となっている部分の防火力は大きいと考えられるので、異なる高さHの植物被覆域Isaの重なり部分の防火性得点を重なる植物41の防火性得点の合計として色分けすることが望ましい。作成した防火力図Igeを防火力変化算出手段15へ入力する。
【0058】
防火力変化算出手段15は、経年後の防火力図Igeが作成済みであるか否かを判断し、未作成である場合は植栽状態図作成手段7により経年(y年)後の植栽状態図Igbを作成し、上述したステップS602〜S608を繰り返すことにより経年(y年)後の防火力図Igeを作成する(ステップS610)。更に、図9のステップS012〜S013において植栽時の防火力図Igeと経年後の防火力図Igeとを比較・検討する。この防火力の経年変化の算出処理は、例えば公園や避難場所において、所望の防火力が長期間維持できる植栽計画を立案する際などに利用できる。
【0059】
(G)植栽による生物多様性保全機能の経年変化算出処理
図9のステップS011は、植栽地40による生物多様性保持機能(自然との共生機能)の経年変化を算出する処理を示す。この場合は、ステップS002において野生動物(例えば昆虫・鳥・小動物等)毎にその動物が生息可能な植物41の種類とその生息可能植物41の群落の規模、密度及び/又は形状と立地条件とを導出し、動物・植物群落対応表111として記憶手段2に記憶する(図1参照)。植物41の種類別に親和度の高い動物を植栽データ(図2参照)に含め、その植栽データを動物・植物群落対応表111に含めてもよい。望ましくは、動物・植物群落対応表111に野生動物毎の生息可能な地域を含める。更に望ましくは、動物・植物群落対応表111に野生動物毎に生息可能な水域又は湿原の規模、流量、流速及び/又は水辺状態を含め、入力手段3により植栽地40上の水域又は湿原の規模、流量、流速及び/又は水辺状態を入力し、計画図作成手段5により水域又は湿原の規模、流量、流速及び/又は水辺状態の記録を含む植栽計画図Igaを作成する。
【0060】
図1の経年変化算出手段6は、生物多様性の経年変化を算出するプログラム群として、生息可能動物一覧表作成手段16と生息動物変化算出手段17とを有する。一覧表作成手段16は、植栽計画図Igaから植物41の種類別の群落の規模、密度及び/又は形状を求め、また必要に応じて植栽地40上の水域又は湿原の規模、流量、流速及び/又は水辺状態を求め、植栽地40の所定立地条件と動物・植物群落対応表111とに基づき植栽地40で生息可能な動物一覧表Igfを作成する。作成した動物一覧表Igfを生息動物変化算出手段17へ入力し、生息動物変化算出手段17が(21)〜(22)式の植物齢・三次元形状関数100に基づき動物一覧表Igfの経年変化を算出する。
【0061】
図16に生物多様性の経年変化算出処理の詳細な流れ図を示す。同図を参照するに、先ず植栽計画図Igaを生息可能動物一覧表作成手段16に取り込み(ステップS701)、植栽計画図Igaの植物41毎の種類と位置と三次元形状とを検出し、植栽地40上の水域又は湿原の規模、流量、流速及び/又は水辺状態を検出する(ステップS702)。検出した植物41毎の種類と位置と三次元形状とから植物41の種類別の群落の規模、密度及び/又は形状を求める(ステップS704)。また、入力手段3から植栽地40の地域と立地条件とを入力し(ステップS703)、入力された地域及び立地条件で生息可能な野生動物のみを動物・植物群落対応表111から抽出し、そこから植栽地40上の植物41の種類別の群落規模、密度及び/又は形状で生息可能な野生動物のみを抽出し、更にそこから植栽地40上の水域又は湿原の規模、流量、流速及び/又は水辺状態で生息可能な野生動物のみを抽出して生息可能動物一覧表Igfを作成する(ステップS705〜S706)。入力された地域及び立地条件で生息可能な野生動物全てを動物一覧表Igfに含め、植栽地40上の植物41の群落状態等で生息可能なものに下位の優先順位を付し、植栽地40上の水域又は湿原の状態で生息可能なものに上位の優先順位を付し、優先順位に応じて並べた動物一覧表Igfを作成することも可能である。作成した動物一覧表Igfを生息動物変化算出手段17へ入力する。
【0062】
生息動物変化算出手段17は、経年後の動物一覧表Igfが作成済みであるか否かを判断し、未作成である場合は植栽状態図作成手段7により経年(y年)後の植栽状態図Igbを作成し、上述したステップS702〜S706を繰り返すことにより経年(y年)後の動物一覧表Igfを作成する(ステップS708)。更に、図9のステップS012〜S013において植栽時の動物一覧表Igfと経年後の動物一覧表Igfとを比較・検討する。この植栽地40による生物多様性保持機能の経年変化の算出処理は、複数の植栽計画に対する野生動物の生息状況評価の比較・検討を可能とし、例えば公園等の環境アセスメントへの利用も期待できる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による植栽計画支援方法及びプログラムは、植物の種類別に植物齢と三次元形状との関数を導出してコンピュータに記憶し、植栽する植物毎の植栽地上の位置と種類と三次元形状とが記録された植栽計画図をコンピュータに入力し、前記関数に基づき前記計画図上の植栽の経年変化を算出するので、次の顕著な効果を奏する。
【0064】
(イ)植物材料の経年変化を考慮しつつ所望の機能を確実に達成できる植栽を設計できる。
(ロ)従来は多くの専門家による検討が必要であった環境保全の観点からの植栽を、素人でも簡単に計画することが可能となる。
(ハ)植栽の三次元形状の経年変化から重量の経年変化を算出し、建物の人工地盤緑化等において経年後に植栽荷重が所定範囲内に収まるような計画を立案できる。
(ニ)植栽による環境保全機能の経年的変化を分り易く提示できるので、植栽計画に対する施主や住民等との合意形成の円滑化に寄与できる。
【0065】
(ホ)新たな植栽を計画する場合だけでなく既存の緑地の評価にも利用することができ、その評価結果に基づき緑地の適切な変更を提案することができる。
(ヘ)植物の種類別の三次元形状に応じた材積推定式と材積に応じた含有炭素量推定式とを導出しておけば、植栽による大気中CO(二酸化炭素)の固定量を算出して植栽計画に寄与できる。
(ト)植物のCO(二酸化炭素)固定量と大気汚染物質吸収量と大気汚染物質濃度との関係式を用いることにより、植栽による大気汚染物質の吸収量を算出できる。
(チ)植物毎の三次元形状の経年変化に基づき、植栽地の表面温度分布の経年変化を算出できる。
【0066】
(リ)表面温度分布の経年変化に基づき、植栽計画によるヒートアイランド現象を抑制する機能の経年変化を評価できる。
(ヌ)植物毎の三次元形状の経年変化に基づき、植栽の景観図の経年変化を算出して植栽計画に寄与できる。
(ル)植物毎の三次元形状の経年変化に基づき、植栽の有する防火力の経年変化を算出し、更にこれを視覚的に表現することにより植栽計画に寄与できる。
(ヲ)植物毎の群落の規模や密度の経年変化に基づき、野生動物の生息可能性の経年変化を算出して植栽計画に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の植栽計画支援プログラムを含むシステムのブロック図である。
【図2】は、本発明で用いる植栽データの一例である。
【図3】は、本発明で用いる植栽地の表面温度算出用パラメタの一例である。
【図4】は、図3の植栽地の表面被覆別の熱物性パラメタの一例である。
【図5】は、本発明で用いる植栽計画図の一例の平面図である。
【図6】は、本発明で用いる植栽計画図の一例の斜視図である。
【図7】は、図6の植栽計画図における植物毎の三次元形状の一例である。
【図8】は、本発明で用いる植栽地の景観図の一例である。
【図9】は、本発明による植栽地の植栽計画支援プログラムの流れ図の一例である。
【図10】は、図9における植栽状態図作成プログラムの流れ図の一例である。
【図11】は、図9におけるCO(二酸化炭素)固定量算出プログラムの流れ図の一例である。
【図12】は、図9における大気汚染物質吸収量算出プログラムの流れ図の一例である。
【図13】は、図9における表面温度分布経年変化算出プログラムの流れ図の一例である。
【図14】は、図9における景観経年変化算出プログラムの流れ図の一例である。
【図15】は、図9における防火力経年変化算出プログラムの流れ図の一例である。
【図16】は、図9における生物多様性経年変化算出プログラムの流れ図の一例である。
【符号の説明】
1…コンピュータ 2…記憶手段
3…入力手段 4…出力手段
5…計画図作成手段 6…経年変化算出手段
7…植栽状態図作成手段
8…CO(二酸化炭素)固定量算出手段
9…大気汚染物質吸収量算出手段
10…分布図作成手段 11…表面温度変化算出手段
12…景観図作成手段 13…景観変化算出手段
14…防火力図作成手段 15…防火力変化算出手段
16…生息可能動物一覧表作成手段
17…生息動物変化算出手段
100…植物齢と三次元形状との関数
101…材積推定式 102…含有炭素量推定式
103…CO(二酸化炭素)固定量(固定速度)と大気汚染物質吸収量(吸収速度)と大気汚染物質濃度との関係式
104…日射角計算式 105…日射量計算式
106…植物日射透過率 107…表面温度計算用パラメタ
108…表面温度計算式 109…植物防火性得点
110…植栽地の表面被覆防火性得点
111…動物・植物群落対応表
Iga…植栽計画図 Igb…植栽状態図
Igc…表面温度分布図 Igd…景観図
Ige…防火力図 Igf…生息可能動物一覧表

Claims (28)

  1. 植物の種類別に植物齢と三次元形状との関数を導出してコンピュータに記憶し、植栽する植物毎の植栽地上の位置と種類と三次元形状とが記録された植栽計画図をコンピュータに入力し、前記関数に基づき前記計画図上の植栽の経年変化を算出してなる植栽計画支援方法。
  2. 請求項1の方法において、前記植栽計画図に植栽地上の構造物の位置と種類と三次元形状との記録を含めてなる植栽計画支援方法。
  3. 請求項1又は2の方法において、前記植物の種類別に三次元形状に応じた材積推定式と材積に応じた含有炭素量推定式とを導出してコンピュータに記憶し、前記関数と前記両推定式とに基づき植栽による大気中二酸化炭素の固定量を算出してなる植栽計画支援方法。
  4. 請求項3の方法において、前記植物の二酸化炭素固定量と大気汚染物質吸収量と大気汚染物質濃度との関係式をコンピュータに記憶し、所定大気汚染物質濃度と前記二酸化炭素の固定量と前記関係式とに基づき植栽による大気汚染物質の吸収量を算出してなる植栽計画支援方法。
  5. 請求項1から4の何れかの方法において、前記植物の種類別及び前記植栽地の表面被覆別に表面温度を日射量から求める表面温度計算式を導出してコンピュータに記憶し、前記植栽計画図を植物毎の三次元形状により植物被覆域と植物非被覆域とに分け且つ所定日射量と前記表面温度計算式とに基づき植栽地の表面温度分布図を作成し、前記関数に基づき前記表面温度分布図の経年変化を算出してなる植栽計画支援方法。
  6. 請求項5の方法において、日射量を日射角から求める日射量計算式と前記植物毎の日射透過率とをコンピュータに記憶し、前記植栽計画図を植物毎の三次元形状と所定日射角とにより植物被覆域と植物非被覆日向域と植物非被覆日影域とに分け、所定日射角と前記日射量計算式及び日射透過率とに基づき前記被覆域と日向域と日影域との日射量をそれぞれ算出し、算出した日射量と前記表面温度計算式とに基づき植栽地の表面温度分布図を作成してなる植栽計画支援方法。
  7. 請求項6の方法において、前記植栽地の日射角を日時から求める日射角計算式をコンピュータに記憶し、日時に応じた前記植栽地の表面温度分布図を作成してなる植栽計画支援方法。
  8. 請求項5から7の何れかの方法において、前記植栽地の気温と前記表面温度分布図とから当該植栽地の表面温度と気温との差の面積平均値をヒートアイランドポテンシャルとして算出し、前記関数に基づき植栽地のヒートアイランドポテンシャルの経年変化を算出してなる植栽計画支援方法。
  9. 請求項1から8の何れかの方法において、前記植栽計画図を所定視点から見た所定視線向き及び視野角度の景観図を作成し、前記関数に基づき前記景観図の経年変化を算出してなる植栽計画支援方法。
  10. 請求項9の方法において、前記景観図を二次元とし且つ植物と非植物とに識別し、前記関数に基づき景観図中に占める植物の割合の経年変化を算出してなる植栽計画支援方法。
  11. 請求項9の方法において、前記景観図を二次元とし且つ人工構造物とそれ以外とに識別し、前記関数に基づき景観図中に占める人工構造物の割合の経年変化を算出してなる植栽計画支援方法。
  12. 請求項1から11の何れかの方法において、前記植物の種類別及び前記植栽地の表面被覆別に防火性得点を導出してコンピュータに記憶し、前記植栽計画図を植物毎の三次元形状により植物被覆域と植物非被覆域とに分け且つ当該被覆域及び非被覆域を水平面上に投影して防火性得点別に識別した二次元防火力図を作成し、前記関数に基づき前記防火力図の経年変化を算出してなる植栽計画支援方法。
  13. 請求項1から12の何れかの方法において、野生動物毎に当該動物が生息可能な植物の種類と当該生息可能植物の群落の規模、密度及び/又は形状と立地条件とを導出してコンピュータに動物・植物群落対応表として記憶し、前記植栽計画図から植物種類別の群落の規模、密度及び/又は形状を求め且つ前記植栽地の所定立地条件と前記動物・植物群落対応表とに基づき当該植栽地で生息可能な動物一覧表を作成し、前記関数に基づき前記一覧表の経年変化を算出してなる植栽計画支援方法。
  14. 請求項13の方法において、前記動物・植物群落対応表に野生動物毎に生息可能な水域又は湿原の規模、流量、流速及び/又は水辺状態を含め、前記植栽計画図に植栽地上の水域又は湿原の規模、流量、流速及び/又は水辺状態の記録を含めてなる植栽計画支援方法。
  15. 植栽計画のためにコンピュータを、植物の種類別に導出した植物齢と三次元形状との関数を記憶する記憶手段、植物毎に植栽地上の位置と種類と三次元形状とを入力する入力手段、前記植物毎の位置と種類と三次元形状とが記録された植栽計画図を作成する計画図作成手段、及び前記関数に基づき前記計画図上の植栽の経年変化を算出する経年変化算出手段として機能させる植栽計画支援プログラム。
  16. 請求項15のプログラムにおいて、前記入力手段により植栽地上の構造物の位置と種類と三次元形状とを入力し、前記計画図作成手段により構造物の位置と種類と三次元形状の記録を含む植栽計画図を作成してなる植栽計画支援プログラム。
  17. 請求項15又は16のプログラムにおいて、前記記憶手段に植物の種類別の三次元形状に応じた材積推定式と材積に応じた含有炭素量推定式とを記憶し、前記経年変化算出手段により前記関数と両推定式とに基づき植栽による大気中二酸化炭素の固定量を算出してなる植栽計画支援プログラム。
  18. 請求項17のプログラムにおいて、前記記憶手段に植物の二酸化炭素固定量と大気汚染物質吸収量と大気汚染物質濃度との関係式を記憶し、前記経年変化算出手段により所定大気汚染物質濃度と前記二酸化炭素の固定量と前記関係式とに基づき植栽による大気汚染物質の吸収量を算出してなる植栽計画支援プログラム。
  19. 請求項15から18の何れかのプログラムにおいて、前記記憶手段に前記植物の種類別及び前記植栽地の表面被覆別の表面温度を日射量から求める表面温度計算式を記憶し、前記経年変化算出手段に、前記植栽計画図を植物毎の三次元形状により植物被覆域と植物非被覆域とに分け且つ所定日射量と前記表面温度計算式とに基づき植栽地の表面温度分布図を作成する分布図作成手段と、前記関数に基づき前記表面温度分布図の経年変化を算出する表面温度変化算出手段とを設けてなる植栽計画支援プログラム。
  20. 請求項19のプログラムにおいて、前記記憶手段に日射量を日射角から求める日射量計算式と前記植物毎の日射透過率とを記憶し、前記分布図作成手段により、前記植栽計画図を植物毎の三次元形状と所定日射角とにより植物被覆域と植物非被覆日向域と植物非被覆日影域とに分け、所定日射角と前記日射量計算式及び日射透過率とに基づき前記被覆域と日向域と日影域との日射量をそれぞれ算出し、算出した日射量と前記表面温度計算式とに基づき植栽地の表面温度分布図を作成してなる植栽計画支援プログラム。
  21. 請求項19又は20のプログラムにおいて、前記記憶手段に植栽地の日射角を日時から求める日射角計算式を記憶し、前記入力手段により日時を入力し、前記分布図作成手段により入力日時の植栽地の表面温度分布図を作成してなる植栽計画支援プログラム。
  22. 請求項19から21の何れかのプログラムにおいて、前記入力手段により植栽地の気温を入力し、前記分布図作成手段により表面温度分布図から当該植栽地の表面温度と気温との差の面積平均値をヒートアイランドポテンシャルとして算出し、前記表面温度変化算出手段により植栽地のヒートアイランドポテンシャルの経年変化を算出してなる植栽計画支援プログラム。
  23. 請求項15から22の何れかのプログラムにおいて、前記入力手段により視点と視線向きと視野角度とを入力し、前記経年変化算出手段に、前記植栽計画図を入力視点から見た入力視線向き及び視野角度の景観図を作成する景観図作成手段と、前記関数に基づき前記景観図の経年変化を算出する景観変化算出手段とを設けてなる植栽計画支援プログラム。
  24. 請求項23のプログラムにおいて、前記景観図作成手段により植物と非植物とが識別された二次元景観図を作成し、前記景観変化算出手段により景観図中に占める植物の割合の経年変化を算出してなる植栽計画支援プログラム。
  25. 請求項23のプログラムにおいて、前記景観図作成手段により人工構造物とそれ以外とが識別された二次元景観図を作成し、前記景観変化算出手段により景観図中に占める人工構造物の割合の経年変化を算出してなる植栽計画支援プログラム。
  26. 請求項15から25の何れかのプログラムにおいて、前記記憶手段に前記植物の種類別及び前記植栽地の表面被覆別の防火性得点を記憶し、前記経年変化算出手段に、前記植栽計画図を植物毎の三次元形状により植物被覆域と植物非被覆域とに分け且つ当該被覆域及び非被覆域を水平面上に投影して防火性得点別に識別した二次元防火力図を作成する防火力図作成手段と、前記関数に基づき前記防火力図の経年変化を算出する防火力変化算出手段を設けてなる植栽計画支援プログラム。
  27. 請求項15から26の何れかのプログラムにおいて、前記記憶手段に野生動物毎の生息可能な植物の種類と当該生息可能植物の群落の規模、密度及び/又は形状と立地条件とを動物・植物群落対応表として記憶し、前記経年変化算出手段に、前記植栽計画図から植物種類別の群落の規模、密度及び/又は形状を求め且つ前記植栽地の所定立地条件と前記動物・植物群落対応表とに基づき当該植栽地で生息可能な動物一覧表を作成する一覧表作成手段と、前記関数に基づき前記一覧表の経年変化を算出する生息動物変化算出手段とを設けてなる植栽計画支援プログラム。
  28. 請求項27のプログラムにおいて、前記動物・植物群落対応表に野生動物毎に生息可能な水域又は湿原の規模、流量、流速及び/又は水辺状態を含め、前記入力手段により植栽地上の水域又は湿原の規模、流量、流速及び/又は水辺状態を入力し、前記計画図作成手段により水域又は湿原の規模、流量、流速及び/又は水辺状態の記録を含む植栽計画図を作成してなる植栽計画支援プログラム。
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