JP2004303050A - 会計システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】会計事務所側でメールサーバ2は受信したメールを後述するようにメール別に格納し、メーリ切出プログラムにより受信したメールを解析し、ヘッダ、メール本文、添付ファイル等に分解し、データベース4に記憶する。会計処理装置3は、同期処理時には、データベースと連動したGUIベースのアプリケーションソフトにより、会計データの選択、保存メモリに記憶されている会計ファイルの更新を行うと共に、更新ファイルに記憶されている会計データを編集して所定のフォーマットで画面表示する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット会計システムに関し、特に、インターネットを利用して会計事務所と顧客(顧問先)間で電子メールで送信される添付ファイル(例えば、会計ファイル)の取り扱いの効率化に関する。
【0002】
【従来の技術】
会計事務所とその顧問先(会計事務所との契約により会計処理又は会計処理にかかわる指導を委託した個人又は企業をいう)の間でインターネットを利用して会計処理を行なう、いわゆるインターネット会計がある。
ここで、インターネット上において、会計データを授受する場合、顧問先で会計データの入力や訂正を行なうタイミングは任意或いは顧問先で定めた一定の時であり、顧問先から一括して送られてくる変動データを処理する会計事務所側との処理タイミングとは一致しない場合が普通である。このため、顧問先の会計ファイルと会計事務所にある当該顧問先用の会計ファイルの内容とが異なること、つまり、会計ファイルの非同期が生ずる。
【0003】
つまり、顧問先での前回の更新時期の会計ファイルの内容をCとし、次の更新時期までに生じた変動データをDとすると、変動データDによって更新された顧問先の会計ファイルの内容はC’=C+Dとなる。また、会計事務所での前回の更新時期の会計ファイルの内容もCであるが次の更新時期までに会計事務所の監査処理による訂正データs等の入力によって変更されたとすると、当該顧問先用の会計マスタファイルの内容はC”=C+sとなる。この会計マスタファイルC”を変動データDで更新すると顧問先の会計ファイルの変動分はDであるが、会計事務所側の変動分はs+Dとなり、顧問先と会計事務所で本来一致(同期)しなければならない変動分が処理タイミングによって不一致(非同期)となることがある。
【0004】
従来は、会計データの同期を一致させるために、顧問先と会計事務所で操作可能な月をロック(プロテクト)可能に構成し、会計データ授受のためのデータ通信時に特定の期間の会計データ(例えば、特定の月単位で「入力可」のデータ)を相手側に送り、その他の期間(月)の会計データは入力できないようにして特定の期間の会計データを合成するようにしてデータ更新を実現していた。
しかし、インターネット会計では、受信データの正誤判定を相手に通知するために通信データの受信処理を直ちに行わなければならないが、各会計ファイルが同期していなければデータの正誤判定が直ちにできない。そこで、インターネット会計で従来のロック方式(排他処理)によって同期をとろうとすると、データ授受の際の手順、特に返信時における手順の制約が多く煩雑となるといった問題点があった。
【0005】
このような問題点を解決する技術として、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)上において、図22に示すような同期方法により同期処理(会計事務所と顧問先それぞれにおいて入力した会計情報の無矛盾性を確保する処理)を行う会計処理システムがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0006】
以下、図22に従って上述の同期方法について、会計事務所の会計処理装置Aと顧問先企業の会計処理装置Bとの間でインターネットを利用して正式会計ファイルを同期させる例について説明する。
【0007】
会計処理装置Bで入力処理を行なった会計データ(仕訳データ)は画面14Bに表示されると共に一次会計ファイル13Bに記憶され、訂正等の修正処理を経て、送信指示がなされると、一次会計ファイル13Bは添付ファイルF1とされ、送信通知メールM1に添付されてインターネット6に送出され、メールサーバSを介して会計事務所側の会計処理装置Aの顧問先別一次会計ファイル13Aに記憶され、同時に画面14Bに表示されたフォーマットと同様のフォーマットで画面14Aに表示される。
【0008】
会計事務所側では仕訳内容や摘要をチェック(監査)して誤りがあった場合にはそれを訂正するための訂正入力を行う(監査は直ちに行う必要はなく、会計事務所のスケジュールで行うことができる)。
【0009】
訂正(監査)終了後、所望の時期に(通常は、修正処理後、直ちに)会計事務所の担当者が会計処理装置Aで同期指示操作を行なうと(或いは所定のタイミングで直ちに)一次会計ファイル13Aに記憶されている受信データ(訂正処理後の一次会計ファイル)と、正式会計ファイル18Aとの同期処理が行われる。
【0010】
同期処理終了後、直ちに、同期処理された正式会計ファイル18Aが一次会計ファイル13Aに上書きされ、一次会計ファイル13Aは添付ファイルF2とされて送信通知メールM2に添付され、インターネット6に送出される。メール受信後、一次会計ファイル13AはメールサーバSを介して顧問先側の会計処理装置Bの一次会計ファイル13Bとして記憶される。一次会計ファイル13Bの内容(つまり、会計処理装置Aで同期処理した正式会計ファイルの内容)と正式会計ファイル18Bの同期処理が行われる。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−195378公報
【特許文献2】
特開2001−195521公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電子メールに添付されたファイルには、図23に示すように会計ファイル(図示の例では財務ファイル211)のほか、会計事務所と顧問先間に生ずる他の業務に関するものや連絡文書212等、会計処理に全く関係の無いものが種々雑多に含まれているので、上記特許文献の同期処理において、添付ファイルF1とされた一次会計ファイル13Bを会計事務所側の会計処理装置Aの顧問先別一次会計ファイル13Aとして記憶する際や、添付ファイルF2とされた一次会計ファイル13Aを顧問先側の会計処理装置Bの一次会計ファイル13Bとして記憶する際に、受信した電子メールの中からオペレータが会計ファイルが添付されているメールを選んで開いていく作業が生じる。更に、会計ファイルが添付されたメールを開く際には、どの顧問先の会計処理がどこまで進んでいるかという状態を確認し、例えば、受信会計ファイルが同期済みの場合は更に上書処理済かどうかの確認が必要となり、同期済みでない場合は同期指示を行う必要があり、また、上書処理済でない場合は上書き指示が必要となるが、受信会計ファイルが同期済みか否かとか、上書処理済か否かといった状態がわからないので、いちいち会計ファイルを開いて確かめなければならず、円滑に業務を遂行するにあたって不具合があった。
【0013】
つまり、図24のデータフローに示すように、メール送受信ソフト(以下、メーラ)を起動した結果受信トレイに3件の添付ファイル(会計ファイル)があったとすると、顧問先である「山田工務店」、「日本海物産」、「新日本海運」のうちまず一つ(この例では「山田工務店」)を選択し、財務入力を実行し、次に、同期処理を行って会計ファイルに書き込む必要があった。また、「日本海物産」についても同様の操作を行い、「新日本海運」についても同様の操作を行う必要があるが、メーラベースの管理であるため、受信会計ファイルが同期済みか否かや、上書処理済か否かがわからないので、同期処理を行う際、受信側のメーラを起動し、メールを受信するたびに(図23のような受信トレイ表示画面から)会計ファイルが添付されたメールを選択し、同期処理対象の会計ファイルをクリックして財務入力プログラムを起動し、添付された会計ファイルを開いて同期処理済みであるかや、上書処理済であるかといった確認を行う必要があった。
【0014】
また、本願特許の出願人による平成11年8月19日(1999年8月19日)の特許出願(特開2001−056838)に開示の会計データの総置換対話処理方式(以下、「インターネット会計」)によれば、会計事務所と顧問先間で通信ネットワークを介した簡単な操作によりデータの授受や受信した会計データの検証を簡単に行なうことができるが、更に、随時、顧問先側又は会計事務所で効率的に同期処理を行なうことができればデータの送信後、相手先からの返信を待つことなく、互いの正式ファイルに対し更新(追加訂正)処理を行なうことができ、顧問先或いは会計事務所独自のタイミングでの入力・訂正作業を可能とすることが期待できる。
【0015】
本発明は、上記課題を解決することを目的としてなされたものであり、インターネット等のWANネットワークを利用した会計処理において、送信された会計ファイルを利用して同期処理、上書処理を行う際の処理効率を向上させ得る、会計システムの提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、複数の会計処理装置に記憶されているデータと上書き保存後においては同じデータを記憶した監査用会計処理装置と、通信ネットワークを介してデータ授受可能な複数の会計処理装置とからなる会計システムにおいて、監査用会計処理装置及びメモリと接続し、会計処理装置から受信した電子メールから会計ファイルを添付した電子メールを抽出する抽出手段を有するメールサーバを備えたことを特徴とする会計システムを提供する。
【0017】
また、請求項2に記載の発明では、複数の会計処理装置に記憶されているデータと上書き保存後においては同じデータを記憶した監査用会計処理装置と通信ネットワークを介してデータ授受可能な複数の会計処理装置からなる会計システムにおいて、各会計処理装置からの電子メールを受信するメール受信手段と、受信した電子メールから会計ファイルを添付した電子メールを抽出する抽出手段と、抽出した電子メールを会計ファイルと会計ファイル以外の会計情報に分離する分離手段と、該会計ファイルと会計ファイル以外の会計情報それぞれをメモリに記憶する手段とを含み、監査用会計処理装置及びメモリと接続するメールサーバを備えたことを特徴とする会計システムを提供する。
【0018】
また、請求項3に記載の発明では、メールサーバは、監査用会計処理装置によりメモリから取り出した会計ファイルに対するデータ入力処理に基づき会計ファイルが更新された後、送信元の会計処理装置宛ての電子メールが作成されると、更新後の会計ファイルを作成した電子メールに自動添付し、送信元の会計処理装置宛て送信する手段を備えた、ことを特徴とする請求項2記載の会計システムを提供する。
【0019】
また、請求項4に記載の発明では、会計情報は、電子メールの送信元情報、受信日時、ヘッダ、及び本文からなることを特徴とする請求項2記載の会計システムを提供する。
【0020】
また、請求項5に記載の発明では、監査用会計処理装置は、メモリに記憶された会計ファイルの処理状態を示すステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、該会計ファイルに対応付けて記憶するステータス情報記憶手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の会計システム。
【0021】
また、請求項6に記載の発明では、ステータス情報は、会計ファイルが同期処理済みか否か、及び上書処理済か否かを示す情報を含んでいることを特徴とする請求項5記載の会計システムを提供する。
【0022】
また、請求項7に記載の発明では、メモリは会計ファイル及び会計情報を電子メールの送信元別に格納するデータベースであることを特徴とする請求項2、3又は5記載の会計システムを提供する。
【0023】
また、請求項8に記載の発明では、メモリは監査用会計システムの保存メモリであって、会計ファイル及び会計情報を電子メールの送信元別に記憶することを特徴とする請求項2又は3記載の会計システムを提供する。
【0024】
また、請求項9に記載の発明では、監査用会計処理装置は、ステータス情報を基に送信元毎に会計ファイルの処理状態を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の会計システムを提供する。
【0025】
また、請求項10に記載に発明では、監査用会計処理装置は、ステータス情報を基に送信元毎に会計ファイルの送受信状況一覧を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の会計システムを提供する。
【0026】
また、請求項11に記載の発明では、監査用会計処理装置は、送信元毎に会計ファイルの送受信状況一覧を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項9又は10記載の会計システムを提供する。
【0027】
また、請求項12に記載の発明では、複数の会計処理装置に記憶されているデータと上書き保存後においては同じデータを記憶した監査用会計処理装置と通信ネットワークを介してデータ授受可能な複数の会計処理装置からなる会計システムにおいて、通信ネットワークを介して監査用会計処理装置とデータ授受可能なデータベースを備え、データベースは、監査用会計処理装置宛て送信された電子メールから抽出された会計ファイルを添付した電子メールから取り出された該会計ファイルと該会計ファイル以外の会計情報と該会計ファイルの処理状態を示すステータス情報を記憶していることを特徴とする会計システムを提供する。
【0028】
また、請求項13に記載の発明では、会計処理装置は、データベースに記憶されているステータス情報を基に会計ファイルの処理状態を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項12記載の会計システムを提供する。
【0029】
また、請求項14に記載の発明では、複数の会計処理装置に記憶されているデータと上書き保存後においては同じデータを記憶した監査用会計処理装置と通信ネットワークを介してデータ授受可能な複数の会計処理装置からなる会計システムにおいて、通信ネットワークを介して各会計処理装置とデータ授受可能なデータベースを備え、データベースは、各会計処理装置宛て送信された電子メールから抽出された会計ファイルを添付した電子メールから取り出された該会計ファイルと該会計ファイル以外の会計情報と該会計ファイルの処理状態を示すステータス情報を記憶していることを特徴とする会計システムを提供する。
【0030】
また、請求項15記載の発明では、監査用会計処理装置は、データベースに記憶されているステータス情報を基に各会計処理装置での会計ファイルの処理状態を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項14記載の会計システムを提供する。
【0031】
また請求項16に記載の発明では、会計処理装置は、監査用会計処理装置での会計ファイルの処理状態を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項14記載の会計システムを提供する。
【0032】
また、請求項17に記載の発明では、会計ファイルは商号情報を含み、監査用会計処理装置は、会計ファイルを添付したメールの送信時には送付先メールアドレスに対応する商号情報をメールのアドレステーブルから検索する商号情報検索手段と、商号情報検索手段による検索結果と会計ファイルに含まれる商号情報とを比較する比較手段と、比較比各手段による比較結果が一致しない場合には、前記メール送信手段によるメールの送信処理を中断又は禁止する手段と、を備えたことを特徴とする請求項3記載の会計システムを提供する。
また、請求項18に記載の発明では、会計ファイルは商号情報を含み、メールサーバは、会計ファイルを添付したメールの送信時には送付先メールアドレスに対応する商号情報をメールのアドレステーブルから検索する商号情報検索手段と、商号情報検索手段による検索結果と会計ファイルに含まれる商号情報とを比較する比較手段と、比較比各手段による比較結果が一致しない場合には、メール送信手段によるメールの送信処理を中断又は禁止する手段と、を備えたことを特徴とする請求項3記載の会計システムを提供する。
【0033】
【発明の実施の形態】
[発明の概要]
図1は本発明に基づき同期処理時に表示される会計ファイル情報の一実施例を示す図である。
本発明では、インターネット等のWAN(Wide Area Network)ネットワーク上で会計処理を行う際に必要な同期処理を行う際、受信側で、先ず、メール切出しプログラムによるデータベースへの会計ファイル情報の切り出しを行い、その上でデータベースと連動したGUI(Graphical User Interface)ベースのアプリケーションソフトを管理する。ここで、GUIはグラフィックを主体としたユーザインターフェイスであり、代表的なものとしてWindows(R)(マイクロソフト社の登録商標)シリーズがあるが、Windows(R)に限定されない。
【0034】
これにより、メーラ(メール送受信ソフト)をいちいち起動しなくてもメールに添付された会計ファイルの処理を可能とした。また、受信メールを調べ、メールに添付されている会計ファイルを開いて会計処理ソフトを起動しなくても、図1に示すように「受信した会計ファイルが同期済みか否か」、「上書処理済か否か」といった会計ファイルの処理状況を確認することができる。図1の記号Aは受信した会計ファイルが上書処理済みであることを表示した例である。
【0035】
図2は本発明をデータフローで示した概念説明図である。
複数の顧問先から送信された各種メールは会計事務所側のサーバ2(図3、図4参照)のメール受信機能によって受信され、メール切出しプログラム22等の処理(後述(図6))により、会計ファイル情報が切り出されてデータベース4に記憶される。そして、同期処理時には、データベースと連動したGUIベースのアプリケーションソフトにより、監査用会計処理装置3(以下、会計処理装置3)において会計データの選択、保存メモリに記憶されている会計ファイルの更新を行う。また、ある顧問先(例えば、「山田工務店」)への会計ファイル送信時には保存メモリからその顧問先(「山田工務店」)の会計ファイルを取り出してから、財務入力(修正データや監査データ等のキー入力)を行い、その顧問先宛てのメールを作成すると、財務入力後の会計ファイルを自動的にそのメールの添付ファイルとし、メールサーバ2を介してその顧問先の会計処理装置1宛て送信する。
【0036】
これにより、受信データは人手を介することなく切り分けられて会計ファイル情報だけがデータベース4に記憶され、会計処理装置3の保存メモリ上の会計ファイルが更新される。つまり、同期処理は人手を介することなく行われる。
【0037】
なお、上記説明では、メールサーバ2で切り出した会計ファイル情報をデータベース4に記憶するものとして説明したが、これに限定されず、データベース4なしでもよい。つまり、メールサーバ2で切り出した会計ファイル情報を会計処理装置3の保存ファイルに記憶して管理することもできる。
【0038】
また、上記説明では、本発明を会計事務所の会計処理装置3に適用した場合、つまり、会計事務所側の同期処理について述べたが、本発明は顧問先の会計処理装置1(図3)の同期処理にも適用可能である(以下の説明においても同様である)。
【0039】
[会計システム]
図3は本発明の会計システムのネットワーク構成の一実施例を示す図であり、符号1は顧問先(又は支店等)に備えられた会計処理機能及び通信制御機能を備えたコンピュータ装置(以下、会計処理装置)を示し、符号2は会計事務所(又は、本社或いはセンタといった関係の部署)に備えられ、監査用会計計処理装置3、データベース4、及び通信用ネットワーク6と接続するメールサーバを、符号3は会計事務所(又は、本社或いはセンタといった関係の部署)に備えられ、会計処理機能を備えたコンピュータ装置(以下、会計処理装置)を、符号4はデータベースを、符号6は通信ネットワークを示す。また、メールサーバ2の内部構成の実施例を図27に示す。
【0040】
なお、図3ではデータベース4とメールサーバ2を別体とした例を示したが、データベース4はメールサーバ2に内蔵されていてもよい。この場合には当該データベース4の実体は図27の記憶領域27−1に存在することになる。また、データベース4は監査用会計処理装置3に内蔵されていてもよい。また、メールサーバ2と監査用会計処理装置3とデータベース4がひとつの装置に内蔵されていてもよい。
【0041】
また、図3では、説明上、会計処理装置1を1台だけ示したが、通常は顧問先の数に応じて複数台の会計処理装置1と会計事務所側とのデータ授受が行われる。また、通信ネットワーク6はインターネット等のWANのほか各種の通信ネットワーク(LAN(ローカルエリアネットワークも含む))のほか一対の専用線も含む)を用いることができる。
【0042】
図3で、顧問先の会計処理装置1は顧問先の担当者によって入力された会計データか、会計事務所の会計処理装置3から通信ネットワーク6を介して送信された会計データを所定のフォーマットに基づいて表示し、表示された会計データに対し、顧問先側担当者による検証(チェック)を経て、検証の結果必要に応じて会計データの訂正操作(追加、訂正、削除操作をいう(以下、同じ))が行われた場合は訂正操作に基づく会計データの訂正処理(追加、訂正、削除処理をいう(以下、同じ))を行ない、担当者による送信指示があると表示されている会計データおよび表示対象の会計データを通信ネットワーク6を介して会計事務所側に送信する。
また、この際、会計処理装置1は財務入力(会計データの一連の入力をいう)、更新処理後、或いは任意の時期に更新ファイル及び会計ファイルとの同期処理を行なう(つまり、会計処理装置1の各会計ファイルと会計処理装置3の各会計ファイル同士を同期させる)。
【0043】
また、会計事務所側でメールサーバ2は受信したメールを後述するようにメール別に格納し、メール切出しプログラム22により受信したメールを解析し、ヘッダ、メール本文、添付ファイル等に分解し(図6(c))、データベース4に記憶する(図6(d))。ここで、メール切出しプログラム22は、電子メール処理プログラムの一種であり、後述(図8)のようなメールの処理を行う。
【0044】
以下、メール切出しプログラム22はメールサーバー2(記憶領域27−1)にインストールしてあることを前提に説明するが、監査用会計処理装置にインストールしてあってもよい。
【0045】
また、会計事務所側で会計処理装置3は、複数の顧問先の会計ファイルと同じ複数のファイルを各顧問先別に記憶している。また、同期処理時には、データベースと連動したGUIベースのアプリケーションソフトにより、会計データの選択、保存メモリに記憶されている会計ファイルの更新を行うと共に、データベース4に記憶された会計ファイルの処理状態(例えば、同期処理済か否かや上書処理済か否か)を示すステータス情報を取得し、保存メモリ等に記憶する。
【0046】
また、会計処理装置3は更新ファイルに記憶されているレコード(会計データ)を編集して所定のフォーマットで画面表示する。表示された会計データに対して行われる会計事務所(又は本社)担当者による検証(チェック)の結果、訂正操作が行われた場合には訂正内容に応じて会計データの訂正処理等を行なう。
【0047】
また、同期処理は通常ファイル単位に行なうが、送受信候補ファイルが重複する場合(送信元、受信元双方で訂正入力等を行った場合のようにあるファイルについて双方で個別に更新を行っている場合)にはファイル単位でなくレコード(会計データ)単位で同期処理を行なう。
また、会計処理装置1及び会計処理装置3は、会計データの送受信と、訂正、削除又は追加入力処理等の訂正処理と、会計ファイルへの登録に係わる履歴をそれぞれの保存メモリ上の履歴保存ファイルに保存記憶する。
【0048】
また、会計処理装置1及び会計処理装置3は、送信する会計データを暗号化して送信し、受信側コンピュータ装置で復号してからその受信側コンピュータ装置で所定の入力フォーマット上に表示することもできる。また、会計処理装置1、3は送信する会計データを圧縮して送信し、受信側会計処理装置で伸張してから所定の入力フォーマット上に表示することもできる。また、いうまでもないが、会計処理装置1及び会計処理装置3で訂正にかかわる会計データだけを送信し、受信側装置で同期処理に利用することもできる。
【0049】
なお、図3(b)に示すようにデータベースを通信ネットワーク6と接続する装置とした場合、データベース4に会計処理装置3宛て送信された電子メールから抽出された会計ファイルを添付した電子メールから取り出された該会計ファイルと該会計ファイル以外の会計情報と該会計ファイルの処理状態を示すステータス情報ばかりでなく、各会計処理装置宛て送信された電子メールから抽出された会計ファイルを添付した電子メールから取り出された該会計ファイルと該会計ファイル以外の会計情報と該会計ファイルの処理状態を示すステータス情報を記憶することもできる。
【0050】
これにより、会計事務所の会計処理装置3側で各会計ファイルの処理状態を表示することができるばかりでなく、顧問先の各会計処理装置1側でも各会計ファイルの処理状態を表示することができる。
【0051】
[会計処理装置の構成例]
(顧問先会計処理装置)
図4は、本発明の会計システムを構成する顧問先の会計処理装置の一実施例の構成を示すブロック図であり、会計処理装置1は、データ入力部10、制御部12、作業メモリ13、表示部14、通信制御部15、受信部16、送信部17、保存メモリ18および印刷出力部(プリンタ)19を備えている。なお、データ入力部10の一部機能(指示(ポイント)機能)を代わって実行するポインティングデバイス(例えば、マウス)11を備えるようにしてもよい。また、会計データを光学的に読み取って電気信号に変換し、文字認識して文字コードを得るOCR(光学的文字読取装置(図示せず))を備えるようにしてもよい。
【0052】
データ入力部10は会計データや訂正データ入力等の財務データ入力や、削除指示入力、及びメール作成時のメッセージ入力等を行なう。
【0053】
制御部12はCPU、プログラム格納メモリ、RAM及びクロック等の周辺回路からなるプロセッサ構成をなし、会計処理装置1全体の動作を制御すると共に、プログラム格納メモリに格納されている会計データの同期処理プログラムの実行を制御し、本発明の会計データの同期処理を実行させる。また、プログラム格納メモリに格納されている会計処理アプリケーションプログラム(会計データ入力処理を含む)の実行制御を行なう。また、プログラム格納メモリは各種プログラムのほか表示用フォーマットデータや、添付ファイルの有無や同期処理や上書き処理等の状態を示すアイコンデータ等を格納することができる(表示用フォーマットデータやアイコンデータ等を格納する格納メモリを別に設けてもよい)。
【0054】
表示部14はデータバッファ131に記憶された更新ファイル中の会計データを表示制御データに基づいて所定の入力フォーマットで表示する。また、通信制御部15は通信制御用のプログラムで構成され、接続する通信ネットワーク6で規定された通信プロトコルをメールサーバ2との間で確立し、通信ネットワーク6を介してデータの授受を制御する。
【0055】
受信部16は受信データを図示しない受信バッファに取込み、受信データがパケットのように通信ネットワーク6のプロトコルで規定される送信データ方式のデータの場合はそれを分解して会計データ等を取り出してデータバッファ131に記憶する。
【0056】
送信部17は、データバッファ131から取り出され、送信データバッファ132に記憶された送信データ及び表示制御データを図示しない送信バッファ(=受信バッファ)に取込む。
【0057】
また、送信部17は、例えば、送信データがパケットのように通信ネットワーク6のプロトコルで規定される送信データ方式のデータの場合はパケットを組み立てて会計データ等を格納して同期用データとして送信バッファに送信し、通信ネットワーク6に送出する。
【0058】
保存メモリ18は磁気ディスクや光ディスク、又はフラッシュメモリ等の書き換え可能な保存メモリからなり、各仕訳ファイルをはじめ会計処理用の各種ファイルや基礎ファイルからなる複数の会計ファイルを記憶する会計ファイル領域181及び入力された会計データや訂正データ等の更新会計データを記憶する更新ファイル領域182の他、会計ファイル領域181に記憶されている会計ファイルのバックアップファイル183や履歴データ保存用の履歴ファイル等を備えている。
【0059】
(監査用会計処理装置)
図5は、会計事務所の会計処理装置(つまり、監査用会計処理装置)の一実施例の構成を示すブロック図であり、会計処理装置3は、データ入力部30、制御部32、作業メモリ33、表示部34、データベースアクセス部35、送信部36、保存メモリ38および印刷出力部(プリンタ)39を備えている。なお、データ入力部30の一部機能(指示(ポイント)機能)を代わって実行するポインティングデバイス(例えば、マウス)31を備えるようにしてもよい。また、会計データを光学的に読み取って電気信号に変換し、文字認識して文字コードを得るOCR(光学的文字読取装置(図示せず))を備えるようにしてもよい。
【0060】
また、データ入力部30は財務データ入力(会計データや訂正データ入力或いは監査データ入力)、削除指示入力又はメール作成時のメッセージ入力等を行なう。
【0061】
制御部32はCPU、プログラム格納メモリ、RAM及びクロック等の周辺回路からなるプロセッサ構成をなし、会計処理装置3全体の動作を制御すると共に、プログラム格納メモリに格納されている会計データの同期処理プログラムの実行を制御し、本発明に基づく会計データの同期処理を実行させる。また、プログラム格納メモリに格納されている監査用アプリケーションプログラム(会計データ入力処理を含む)の実行制御を行なう。また、 プログラム格納メモリは各種プログラムのほか表示用フォーマットデータや、添付ファイルの有無や同期処理や上書き処理等の状態を示すアイコンデータ等を格納することができる(表示用フォーマットデータやアイコンデータ等を格納する格納メモリを別に設けてもよい)。
【0062】
また、制御部32は同期処理が開始されると先ず指定された顧問先の会計ファイルのバックアップ処理を行なう。
また、制御部32は同期処理時にデータ送信制御があると、同期用データを保存メモリ38から取り出し、メールの添付ファイルとして送信部36を介してメールサーバ2に送る。また、同期用データ等を圧縮して送信する場合には制御部32は保存メモリ38から同期用データ等を取り出して所定の圧縮プログラムで圧縮された同期用データ等をメールの添付ファイルとして送信部36を介してメールサーバ2に送る。また、同期用データ等を暗号化して送信する場合には制御部32は保存メモリ38から同期用データ等を取り出して所定の暗号化プログラムで圧縮された同期用データ等をメールの添付ファイルとして送信部36を介してメールサーバに送る。なお、同期用データ等は訂正に係わる会計データだけを含むものであってもよい。
【0063】
また、制御部32はデータベース4に記憶されている会計ファイル(同期用データ)等をデータベースアクセス部35を介して読み出し、保存メモリ38に記憶するよう記憶制御する。この際、読み出した会計ファイル等が圧縮されている場合には作業メモリ33で伸張プログラムによる圧縮データの伸張を実行制御し、伸張された同期用データ等の保存メモリ38への記憶制御を行なう。また、同期用データ等が暗号化されている場合には復号プログラムによる暗号化データの復号を行ない、復号された同期用データ等の保存メモリ38への記憶制御を行なう。
【0064】
また、制御部32は後述するように、データベース4に記憶された顧問先(又は、会計事務所)の会計情報(ヘッダ、本文、添付ファイル)を基に、受信メールについて送信元毎に送受信状況や送受信履歴を表示部34に一覧表示する。
【0065】
作業メモリ33はDRAM等の揮発性メモリからなり、通常、会計処理装置1の作業メモリ13より大きなメモリ容量を有している。
【0066】
保存メモリ38は磁気ディスクや光ディスク、又はフラッシュメモリ等の書き換え可能な保存メモリからなり、各仕訳ファイルをはじめ会計処理用の各種ファイルや基礎ファイルからなる複数の会計ファイルを記憶する会計ファイル領域381及び会計ファイル領域38に格納されている各顧問先の各会計ファイルのうち同期対象の顧問先の会計ファイルをバックアップするバックアップファイル領域383や履歴データ保存用の履歴ファイル(図示せず)等を備えている。なお、履歴ファイルを別の保存メモリに設けるようにしてもよい。
【0067】
図6は本発明の一構成要素を示すブロックダイアグラムである。
図6で、顧問先1のメールには会計ファイルが添付されており、図6(a)に示すように、顧問先2から送信されたメールにはワープロ文書が添付され、顧問先3からのメールは単なる連絡文書であってファイルは添付されていなかったとする。
【0068】
図6(b)に示すように、プロバイダ等のメールサーバ(SMTPサーバ)5−1、5−2、5−3は通信ネットワーク6を介して顧問先1、顧問先2、顧問先3からのメールを受信すると、受信メールを通信ネットワーク6を介してそれぞれ会計事務所側のメールサーバ2に送信する。
【0069】
メールサーバ2は、制御部27−2(図27)の制御により、受信したメールをキュー21にメール別に格納する。図6(c)の例ではキュー21−1には顧問先1からのメール(会計ファイル添付)、キュー21−2には顧問先2からのメール(文書ファイル添付)、キュー21−3には顧問先からのメール(ファイル添付なし)が格納されている。メールサーバのメール切出しプログラム22は、受信したメールを解析し、ヘッダ、メール本文、添付ファイルに分解し、データベースアクセス部27−6(図27)の処理により、図6(d)に示すようにデータベース4に記憶する。ここで、メールサーバ2のキュー21の実体は、通常、図27に示す記憶領域27−1に存在する。
【0070】
(会計処理業務フロー)
図7は本発明に基く会計処理業務全体の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図7で、ステップP1〜P4はメールサーバ2の動作、ステップP5〜P7及びP10は会計処理装置3の動作、ステップP9、P11及びP12は担当者による手動動作に相当する。
【0071】
メールサーバ2は、会計処理装置1から電子メールを受信すると、先ず、受信メールをキュー(バッファ)に格納し、メール切出しプログラム22を起動させる(ステップP1)。
【0072】
次に、メール切り出しプログラムに基づき、キューに格納されているメールの属性(会計ファイル添付、文書ファイル添付、添付ファイルなし等)を調べ(ステップP2)、会計ファイルが添付されているメールの場合はヘッダ、本文、添付されていた会計ファイルに分解し、顧問先名及び受信日時等と共に、会計情報として顧問先別にデータベース4に登録(記憶)する(ステップP3、P4)。
【0073】
次に、会計処理装置3はデータベース4に登録されているメール情報を読み出し、特開2001−056838公報に開示の「インターネット会計」処理を実行し、会計データ上書処理や同期処理等のような会計データの処理が完了しているか否かの情報を取得し(ステップP5)、処理(会計データ上書処理や同期処理等)状態を図1に示したようにメールヘッダ、メール送信者、送信日付等と共に表示し(ステップP6)、担当者に同期処理済みか否かの確認を促す(ステップP7)。
【0074】
担当者は、表示内容を見て添付された会計ファイルが同期処理済みであることを確認キー入力等により確認した場合はステップP11に進む(ステップP8)。また、同期済みでない場合は同期指示入力(参考文献1、参考文献2参照)を行い、ステップP10に進む(ステップP8)。
【0075】
同期指示があった場合には、会計処理装置3は財務入力及び同期処理を行ってから、担当者が顧問先宛てのメールを作成すると、同期処理した会計ファイルを作成したメールの添付ファイルとしてメールサーバ2に送り、当該会計ファイルが添付された受信メールの処理を終了する(ステップP10)。
【0076】
同期処理済みの場合は、処理状態が表示されている画面上で上書処理済みか否かの確認入力を促し、上書き済みの場合は確認入力を行い(ステップP11)、上書き済みでない場合は上書処理入力を行う(ステップP12)。
【0077】
上記図7のフローチャートにより、受信データは人手を介することなく切り分けられて会計ファイル情報(ヘッダ、メール本文、会計ファイル)だけがデータベース4に記憶されるので、人手により受信トレイを見て会計ファイルを選択しなくても済む。また、同期処理済みか否かや上書処理済みか否か等の処理状態を示す情報(以下、ステータス情報)を自動的に取得できるので、従来のように、人手により添付ファイルを開いてインターネット会計プログラムを起動して処理状態を調べる手間がかからないので業務遂行能率が向上する。また、同期処理済みの場合、送信メールを作成すれば、財務入力により更新された会計ファイルが自動的に添付され、メールサーバに引き渡されるので、メール作成後の人手による添付ファイルの選択及びファイル添付の手間がかからないので、インターネット会計そのものを円滑に実行することができる。
【0078】
図8は、図7のステップP2〜P4に示したメール切り出し部分の動作例を示すフローチャートであり、メール切出しプログラム22(図6)に基づくメールサーバ2の動作例を示すフローチャートである。
【0079】
メールサーバ2はメール切り出しプログラムに基づき、メールサーバ2のキューにメールが到着しているか(=格納されているか)否かを調べ(ステップS1)、到着している場合はそのメールの属性を調べ、メール添付ファイルがある場合はステップS3に進み、メール添付ファイルがない場合はステップS6に進む(ステップS2)。
【0080】
メール添付ファイルがある場合は、添付されているファイルが会計ファイルか否かを調べ、会計ファイルの場合はステップS4に進み、そうでない場合はステップS6に進む(ステップS3)。
【0081】
メール添付ファイルが会計ファイルの場合は、そのメールをヘッダ、メール本文、添付ファイルに分解し(ステップS4)、分解したヘッダ、本文、会計ファイルをデータベース4に登録(記憶)しステップS6に進む(ステップS5)。
【0082】
メール送受信ソフトの各クライアント毎に用意されたメールボックスに夫々のメールを格納し(ステップS6)、メールサーバのキューが空か否か、つまり、メール受信の有無を調べ、空の場合はメールの切り出し処理を終了し、空でない場合はステップS2に戻って次のメールの切り出し処理を開始する(ステップS7)。
【0083】
上記図8のフローチャートに示すメール切り出しプログラムにより、受信データは人手を介することなく切り分けられて会計ファイル情報(ヘッダ、メール本文、会計ファイル)だけがデータベース4に記憶されるので、人手により受信トレイを見て会計ファイルを選択しなくても済む。
【0084】
図9は、図7のステップP6に示したインターネット会計プログラムによる会計データの処理状態の情報(ステータス情報)取得部分の動作例を示すフローチャートであり、インターネット会計プログラムを構成するプログラム群中の財務入力プログラムに基づく会計処理装置3の「個別選択」(図11参照)による動作例を示すフローチャートである。
【0085】
図9で、個別選択では、先ず、財務プログラムが起動し(ステップT1)、会計データ入力や監査データ入力、訂正データ入力等の入力処理が終わると(ステップT2)、同期処理が終了しているか否かを調べ、同期処理が終わっている場合はステップT4に進み、終わっていない場合はステップT5に進む(ステップT3)。
【0086】
同期処理が終わっている場合は保存メモリ18のステータス情報保存領域(図示略)に「同期処理済み」の旨(例えば、同期処理フラグ=1)を記憶し、ステップT5に進む(ステップT4)。
【0087】
次に、対象としている会計ファイルの上書処理が終了しているか否かを調べ、上書処理が終わっている場合はステップT6に進み、終わっていない場合はステップT7に進む(ステップT5)。
【0088】
上書処理が終わっている場合は保存メモリ18のステータス情報保存領域に「上書処理済み」の旨(例えば、上書処理フラグ=1)を記憶し、ステップT7に進む(ステップT6)。
【0089】
次の会計ファイルについて財務入力を行う場合はステップT2に戻り、そうでない場合は処理を終了する(ステップT7)。
【0090】
上記図9の動作により、会計ファイルのステータス情報が記憶されるので、これを利用して後述(図13)するように会計ファイルの処理状態を表示することができる。従って、従来のように、会計処理プログラムを起動して会計ファイルをいちいち開いて同期処理済みか否かや上書処理済か否かを担当者が調べなくてもよい。
【0091】
図10は、図7のステップP10に示したインターネット会計プログラムによる会計データの処理を行う際のユーザインターフェイスの一実施例を示す図である。
【0092】
図7のステップP10(図8のステップS2)では受信した多数のメールの中から添付ファイルのあるメールを切り出してきて添付ファイルの属性を取得するので、インターネット会計処理の際、図10(a)に示すような顧問先別の会計ファイル一覧を表示することができる。
【0093】
この例では、会計ファイル毎に受信内容81が表示されるので、受信している会計ファイルの種類や処理状況を簡単に知ることができる。また、顧問先名82をクリックすることにより、図10(b)に示すように顧問先の会計ファイルのプロパティ及び送信元アドレス、受信日時、メール本文等を表示できる。
【0094】
また、受信日時83をクリックすることにより、図10(c)に示すようにその顧問先の受信済み会計ファイルの履歴を一覧表示することもできる。なお、表示切替えボタン84をクリックすることにより、図10(d)に示すように「更新」、{受信」、「送信」といった状態をアイコン表示することもできる。
【0095】
図11は会計システムにおける会計ファイル管理の概要説明図であり、図7のステップP5で取得した会計ファイルのステータス情報を利用した会計ファイルの処理形態の説明図である。
【0096】
メールに添付された会計ファイルが取り出されている場合(図7のステップP3、P4参照)、会計ファイルの処理形態は図示するように一括処理と個別処理に分類される。
【0097】
一括処理は、データベース4に取り込んだ会計ファイルを一件ずつではなく、一回の操作で複数を選択し、会計ファイルへ上書き又は同期処理する処理形態であり、下記の個別選択機能に比べ会計ファイルの同期処理について一層の効率向上を図ることができる。なお、「個別選択」は、データベース4に取り込んだ会計ファイルを一件ずつ選択し、上書き又は同期処理する処理形態である。
【0098】
図12は会計ファイル管理時のユーザインターフェイスの一実施例を操作面からみたフローチャートである。
先ず、オペレータ(担当者)が会計処理装置3に表示されるメニュー又は機能選択ボタンで、データベース4の「会計ファイル受付管理」機能を選択すると(ステップV1)、会計処理装置3は図13(a)に示すような送受信一覧選択欄を表示する(ステップV2)。
【0099】
次に、オペレータが会計処理装置3に表示されるメニュー又は機能選択ボタンで「送受信履歴一覧表示」機能を選択すると(ステップV3)、会計処理装置3は図9のステップT4、T6で保存メモリ18のステータス情報保存領域に記憶された会計ファイルのステータス情報を基に図13(b)又は図13(c)に示すような送受信履歴確認欄を表示する(ステップV4)。
【0100】
更に、オペレータが会計処理装置3に表示されるメニュー又は機能選択ボタンで「詳細表示」機能を選択すると(ステップV5)、会計処理装置3は図20、図21に示すような会計ファイル受付・送受信履歴の詳細を表示する(ステップV6)。
【0101】
上記図12のフローチャートに示す動作で表示される進捗表示や履歴表示により、より一層多面的に会計ファイルの処理状況を確認することが可能となる。
【0102】
図13は個別選択における個別選択画面の一実施例を示す図であり、図13(a)は個別選択による送受信状況一覧表示の一実施例を示し、図13(b)、(c)は送受信履歴確認表示の一実施例を示す。
【0103】
図13(a)の例は、顧問先である会社Aからの会計ファイルの送受信状況を示したものであり、受信日時、更新日時、返信日付(この例では空欄(未返信))、及び処理内容が1件ずつ表示される。ここで、例えば、更新日付131がクリックされると、図13(b)又は図13(c)に示すような送受信履歴確認画面が表示される。
【0104】
図13(b)の例は、顧問先である会社Aの12月26日に更新した会計ファイルが同期処理済みの場合に表示される送受信履歴確認画面であり、確認欄132に同期処理済みである旨の表示がなされ、処理日付表示欄133に処理日付が表示される。なお、担当者が調べた結果、同期処理が終わっていないような場合は確認欄132をクリックして訂正(例えば、未同期の旨の表示を選択してクリック)することができる。
【0105】
図13(c)の例は、顧問先である会社Aの12月26日に更新した会計ファイルが保存メモリ32に登録済みである場合に表示される送受信履歴確認画面であり、その会計ファイルのステータスが確認欄134に表示され、登録日付表示欄135に登録日付が表示される。なお、担当者が調べた結果、ステータスを変更したいような場合は確認欄134をクリックして修正(例えば、「なし」の旨の表示を選択してクリック)することができる。
【0106】
図14は、一括選択における一括選択画面の一実施例を示す図であり、図14(a)は一括選択前の送受信状況一覧表示の一実施例を、図14(b)は一括登録後の送受信状況一覧表示の一実施例を、図14(c)は送受信履歴確認表示の一実施例を示す。ここで、「送受信状況一覧表」とは会計ファイルの受信、更新、返信の最新状況を送信元毎に一覧にした表をいう。
【0107】
図14(a)の例は、顧問先の会計ファイルの送受信状況の一覧表であり、顧問先A、Bからの会計ファイルの受信日時、更新日付(この時点では空欄)141、返信日時(この例では空欄(未返信))、及び処理内容が表示される。ここで、図14(a)において選択の有無を示す左端のチェックボックスをクリックし、一括登録と表示されたアイコンをクリックすると、一括して上書き処理(一括登録)が行われ、図14(b)に示すように更新日付142が一括表示される。更に、更新日付142をクリックするとクリックされた行の顧問先(この例では、会社B)が図14(c)に示すような送受信履歴確認欄として表示される。
【0108】
図15は、「デーモン処理」と「受付管理の画面表示処理」に大きく分けられる本発明の会計ファイル受付管理処理機能(プログラム)のうち、デーモン処理(いわゆる、バックグラウンド処理)の動作例を示すフローチャートである。
【0109】
会計処理プログラムでは、ステータス情報(同期済みか否かや、上書き済みか否か等を示す情報)を所定のメモリに保存している(図9におけるステップT4又はT6参照)。また、本発明の会計ファイル受付処理機能(プログラム)では、会計ファイルが添付されたメールの情報をデータベース4(図6)に保存している(図7のステップP4参照)。
【0110】
これら、ステータス情報及び会計ファイルが添付されたメールの情報は、会計ファイル受付管理機能(プログラム)で使用するために、絶えず最新状態で当該プログラムの作業領域に更新保存する必要があり、これをデーモン処理で行っている。
【0111】
図15で、先ず、会計処理装置3は、データベース4から会計ファイルの添付されたメールの情報を取得し作業メモリ33に保持(一時記憶)し(ステップW1)、次に、保存メモリ38のステータス情報保存領域から財務入力プログラム(又は、会計入力プログラム)による会計ファイルのステータス情報を取り出し、作業メモリ33に保持(一時記憶)し、ステップW1に戻る(ステップW2)。
【0112】
上記図15のフローチャートに示す動作により、メールに添付されて送付されてきた会計ファイルに対し受付側(つまり、会計事務所)側で財務入力処理がなされていたかが分かり、次に示すような表示処理を行うことができる。
【0113】
図16は、本発明の会計ファイル受付管理処理機能(プログラム)のうち、受付管理の画面表示処理時の動作例を示すフローチャートであり、図12に示したフローチャートのステップV4以降に対応するフローチャートである。
【0114】
先ず、会計処理装置3の制御部32は表示部34に表示されている表の種類を調べ、「送受信状況一覧表」の場合はステップX2に進み、「送受信履歴一覧表」の場合はステップX5に進む(ステップX1)。
【0115】
「送受信状況一覧表」が表示されている場合は、「日付による送受信状況一覧表示」機能が選択された場合(例えば、図18で「日時で表示」ボタン181がクリックされた場合)はステップX3に進み、「アイコンによる送受信状況一覧表表示」機能が選択された場合(例えば、図17で「アイコンによる表示」ボタン171がクリックされた場合)はステップX4に進む(ステップX2)。
【0116】
「日付による送受信状況一覧表示」機能が選択された場合は、図17に示すように「処理日時」表示欄172に前述したデーモン処理(図15)で作業メモリ33に保持したステータス情報を取り出し、顧問先毎に処理結果を表示し、ステップX6に進む(ステップX3)。
【0117】
「アイコンによる送受信状況一覧表示」機能が選択された場合は、図18に示すように「処理」表示欄182に前述したデーモン処理で作業メモリ33に保持したステータス情報を取り出し、顧問先毎に処理結果をアイコンで表示し、ステップX6に進む(ステップX4)。
【0118】
「送受信履歴一覧表」が表示されている場合は、図19に示すように「更新日時」表示欄191に前述したデーモン処理で作業メモリ33に保持したステータス情報を取り出し、顧問先毎に処理結果を表示し、ステップX6に進む(ステップX5)。
【0119】
次に、「送受信状況一覧表」又は「送受信履歴一覧表」の表示選択欄で表示モードの選択が行われた場合(例えば、図17〜図19で表示選択ボタンがクリックされた場合)はステップX2に戻り、そうでない場合は詳細表示指示の有無(例えば、図17の「処理日時」表示欄171に表示されている処理日付173の下線部分がクリックされているか否か)を調べ(ステップX7)、詳細表示指示があった場合は図20又は図20に示すようなポップアップ表示を行う(ステップV8)。また、ユーザがポップアップ表示を閉じる操作(例えば、図20、図20の欄外のクリック)があるとステップX7に戻る(ステップX8)。
【0120】
上記図16のフローチャートに示す動作により、会計ファイルの処理がどこまで進んでいるかが一目で分かる。
【0121】
図17は送受信状況一覧表の一実施例を示す図であり、図16のステップX2で「日付による送受信状況一覧表示」機能が選択された場合に表示される一覧表である。ここで、図17で「処理日時」表示欄172に処理日時173が表示されている行の顧問先の会計ファイルは更新処理がなされていることを意味し、処理日時173が表示されていない(つまり、空欄表示)行の顧問先の会計ファイルは更新処理がなされていないことを意味する。
【0122】
図18は送受信状況一覧表の一実施例を示す図であり、図16のステップX2で「アイコンによる送受信状況一覧表示」機能が選択された場合に表示される一覧表である。ここで、「処理」表示欄182にアイコン183が表示されている行の顧問先の会計ファイルは更新処理がなされていることを意味し、アイコン183が表示されていない(つまり、空欄表示)行の顧問先の会計ファイルは更新処理がなされていないことを意味する。
【0123】
また、「送信」表示欄184にはアイコン185が表示されている行の顧問先に対しては会計ファイルの送付がなされていることを示し、アイコン185が表示されていない(つまり、空欄表示186)行の顧問先に対しては会計ファイルの送付がなされていないことを示している。
【0124】
ここで、同期処理では最終的に顧問先と会計事務所側の会計ファイルの内容が一致していることが必要であり、このため、一方で同期処理或いは上書き処理が終了しても、もう一方に送付する必要があるが、上記の表示処理により、送付したかどうかもアイコンで表示されるため、送付が必要か否かが一目で分かる。
【0125】
以上、図17、図18のフローチャートで説明したように、送信元毎に送受信状況が表示でき最新の処理状況を確認することができる。つまり、会計事務所において、各顧問先毎のインターネット会計処理の進捗管理の効率向上を図ることができる。
【0126】
図19は送受信履歴一覧表の一実施例を示す図であり、「更新日時」表示欄191には更新日時192が表示される。
ここで、送受信履歴一覧表は、全ての顧問先に対する会計ファイルの送受信状況を時系列的に一覧した表である。
【0127】
これにより、全ての顧問先に対する送受信状況の情報が時系列的に表示でき、会計ファイルの更新または送受信を何時、誰が行ったかを参照できる。
【0128】
図20、図21は会計ファイル受付・送受信履歴表示の一実施例を示す図であり、図12のフローチャートのステップ16で「詳細表示」機能が選択された場合、及び図16のフローチャートのステップX7で詳細表示指示があった場合(この例では、図17の処理日時173、図18のアイコン183、又は図19の更新日時192、の下線部分がクリックされた場合)に表示される。ここで、送受信履歴とは、各顧問先毎に会計ファイルの受信、更新、返信の状況を時系列に表示する表である。
以上、図20、図21で説明したように、送信元毎に送受信履歴が表示できるので、各顧問先毎に会計ファイルの更新または送受信を何時、誰が行ったかを参照できる。
【0129】
これにより、会計事務所において、各顧問先毎のインターネット会計処理の履歴管理の効率向上を図ることができる。また、履歴が確認できることにより、会計処理の誤りを早期に発見することもできる。
【0130】
(メールに添付される会計ファイルの誤送信防止)
図25は会計データ及び送信ファイルの一実施例を示す図であり、図25(a)は会計データ(レコード)の一実施例、図25(b)は送信ファイルの構造を示す説明図、図25(c)は送信ファイルの先頭に格納される制御データの構成を示す図である。
【0131】
なお、この制御データは図5の会計ファイル領域381に存在するが、必要に応じてバックアップファイル383に保存される。また、送信時には作業メモリに一時保存される。
【0132】
図25(a)で、会計データ(レコード)40は日付欄41、借方科目欄42、貸方科目欄43、金額欄44、摘要欄45、伝票番号欄46、区分コード欄47および訂正フラグ欄48からなっており、仕訳された取引が記憶されている。また、図25(b)で、送信ファイル50は1個の制御データ51と表示制御データ52及び会計データ40が1対1に対応付けられた複数の送信データの組からなっている。また、図25(c)で、制御データは商号コード511、商号512、決算年月日513のような書誌的データのほかに送信識別コード514を格納するように構成されている。
【0133】
また、図26はメールアドレスと商号、商号コードとの対応を示すアドレステーブルの一実施例を示す図である。当該テーブルは、通常、メールサーバの記憶領域27−1に記憶されているが、監査用会計処理装置の保存メモリ38に記憶されていてもよい。
【0134】
図27はメールサーバの構成の一実施例を示す図である。
記憶領域27−1は、各種の記憶を行なう領域であって、例えば、前記アドレステーブルを記憶しておくほか、メールの送受信に必要なプログラムなどがインストールされている。また、LAN回線27−8は監査用会計処理装置3と接続されるローカルエリアネットワークを示す。
【0135】
制御部27−2は各種制御を行なう部分であって、例えばWAN回線に対するメールの送受信制御(送受信部A27−5に対する制御)、データベースに対するアクセス制御(データベースアクセス部27−6に対する制御)、会計事務所内のLAN回線27−8に対する送受信制御(送受信部B27−7に対する制御)、作業メモリ21−3に対する制御を行なう。また、表示部27−4に対する表示制御も行なう。
【0136】
送受信部A27−5はWAN回線に対するメールの送受信制御を実際に行なう部分であり、データベースアクセス部27−6はデータベース4に対するアクセス制御を行なう部分であり、送受信部B27−7はLAN回線の制御を行なう。また、監査用会計処理装置3に対してデータの送受信を行なうほか、メールの送受信を行なうこともできる。
【0137】
次に、図25、図26、及び図27により、誤送信を防止する機能について説明する。 会計ファイルは企業の会計データを含むものであるから、いわば機密情報である。このため、A社の会計ファイルをB社に送付するなどといったことは許されない。そこで、以下のような処理を行なうことにより、会計ファイル(メールに添付される会計ファイル)の誤送信を防止する。
【0138】
まず、予め会計ファイルに商号情報(図25(c)の商号コード511、商号512の一方または両方)を組み込んでおき、さらには、メールアドレスと商号情報との対応を示すアドレステーブルを用意しておく(図26)。
そして、会計ファイルの添付されたメールを送信するに際には、メールサーバの制御部27−2によって、送付先メールアドレスに対応する商号情報をメールの図26のアドレステーブルから検索し、該商号情報と会計ファイルに含まれる商号情報とを比較し、その結果、両商号情報が一致しない場合には、送信処理を中断することとすればよい。
【0139】
具体的例として、まず、会計ファイルと送付先商号コードが一致する場合(例えばA社に対しA社の会計ファイルを送付する場合)について説明する。
オペレータからA社に対する会計ファイルの送信指示があった場合には、メールサーバの制御部27−2は、会計ファイルから商号情報(例えば図25(c)の商号コード511)を抽出し作業メモリに一時保存する。ここで、会計ファイルからの商号情報の抽出に当っては、送受信部B27−7によって、LAN回線を経由して監査用会計処理装置の会計ファイル領域181から抽出することもできるし、図6に示すように、会計ファイルの情報はメール切出しプログラム22によってデータベース4に保存されているので、これを利用して商号情報の抽出を行なうことができる。
【0140】
そして、図26のアドレステーブルから送信先のメールアドレス26−3に対応する商号コード26−2を抽出し作業メモリに一時保存してから両者を比較すると、この例では一致しているので送信処理を中断しない。
【0141】
次に、会計ファイルと送付先商号コードが一致しない場合(例えばA社に対しB社の会計ファイルを送付する場合)について説明する。
オペレータからA社に対する会計ファイルの送信指示があった場合、メールサーバの制御部27−2は、会計ファイルから商号情報(例えば図25(c)の商号コード511)を抽出し作業メモリに一時保存する。ここで、会計ファイルがB社のものが添付されていることすると、図26のアドレステーブルから送信先のメールアドレス26−6に対応する商号コード26−5を抽出し作業メモリに一時保存し、両者を比較すると、この例では一致しないので送信処理を中断する。この結果、誤って異なる顧問先に会計ファイルを送信することを防止することができる。
【0142】
なお、送信処理の中断の際には、メールサーバの制御部27−2は、画面表示部27−4に「送付先アドレスに対応する商号と会計ファイルの商号が一致しません」といったワーニング(警告)を表示してもよい。もちろん、LAN回線27−8を経由して監査用会計処理装置3の表示部34に表示してもよい。
以上、メールの誤送信防止機能の一実施例について。メールサーバの制御部27−2の処理による一実施例を示したが、これに限定されない。
例えば、監査用会計処理装置にメーラ(メール送受信ソフト)をインストールし、監査用会計処理装置が当該メーラによってメールサーバにメールを転送する際に行なうこともできる。
【0143】
すなわち、監査用会計処理装置がメールサーバのメールクライアントとして機能している場合はメールの元の発信元は監査用会計処理装置であり、メールサーバを介してWAN回線上にメールが発信されることとなる。
この場合は、監査用会計処理装置の制御部32が記憶領域38に記憶しているアドレステーブルに存在する商号情報と、データベース4あるいは会計ファイル領域381に存在する商号情報を利用して、前記と同様の比較処理を行ない、送信処理を中断するか否かを判断する。
なお、上記各実施例の説明では、会計事務所と顧問先の間の会計システムについて説明したが、これに限定されない。例えば、本店−支店、本社−支社、或いは親会社−子会社などのようにWAN又はLAN回線を経由する場合にも適用できる。
【0144】
以上、本発明の一実施例について説明したが本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能であることはいうまでもない。
【0145】
【発明の効果】
上記説明したように、本発明によれば、受信データは人手を介することなく切り分けられて会計ファイル情報(ヘッダ、メール本文、会計ファイル)だけがメモリ(データベース)に記憶されるので、人手によりメール送受信ソフトを起動した上で受信トレイを見て会計ファイルを選択しなくても済む。また、ステータス情報を自動的に取得できるので、従来のように、人手により添付ファイルを開いてインターネット会計プログラムを起動して同期処理済みか否かや、上書処理済みか否か等の処理状態を調べる手間がかからず、業務遂行能率が向上する。また、同期処理済みの場合、送信メールを作成すれば、財務入力により更新された会計ファイルが自動的に添付され、メールサーバに引き渡されるので、メール作成後の人手による添付ファイルの選択及びファイル添付の手間がかからず、会計システムを円滑に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づき同期処理時に表示される会計ファイル情報の一実施例を示す図である。
【図2】本発明をデータフローで示した概念説明図である。
【図3】本発明の会計システムのネットワーク構成の一実施例を示す図である。
【図4】顧問先会計処理装置の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図5】会計事務所の監査用会計処理装置の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の一構成要素を示すブロックダイアグラムである。
【図7】本発明に基く会計処理業務全体の処理の流れを示すフローチャートである
【図8】図7に示したメール切り出し部分の動作例を示すフローチャートである。
【図9】図7に示した会計データの処理状態の情報(ステータス情報)取得部分の動作例を示すフローチャートである。
【図10】会計データの処理を行う際のユーザインターフェイスの一実施例を示す図である。
【図11】会計システムにおける会計ファイル管理の概要説明図である。
【図12】会計ファイル管理時のユーザインターフェイスの一実施例を操作面からみたフローチャートである。
【図13】個別選択における個別選択画面の一実施例を示す図である。
【図14】一括選択における一括選択画面の一実施例を示す図である。
【図15】デーモン処理の動作例を示すフローチャートである。
【図16】受付管理の画面表示処理時の動作例を示すフローチャートである。
【図17】送受信状況一覧表の一実施例を示す図である。
【図18】送受信状況一覧表の一実施例を示す図である。
【図19】送受信履歴一覧表の一実施例を示す図である。
【図20】会計ファイル受付・送受信履歴表示の一実施例を示す図である。
【図21】会計ファイル受付・送受信履歴表示の一実施例を示す図である。
【図22】本発明を適用するインターネット会計システムの概要説明図である。
【図23】受信トレイに表示される受信メール一覧の例を示す図である。
【図24】従来技術による、メールに添付された会計ファイルの処理方式を示すデータフローである。
【図25】会計データ及び同期ファイルの一実施例を示す図である。
【図26】メールアドレスと商号、商号コードとの対応を示すアドレステーブルの一実施例を示す図である。
【図27】メールサーバの一実施例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 顧問先の会計処理装置
2 メールサーバ
3 監査用会計処理装置
4 データベース(メモリ、データベース、ステータス情報記憶手段)
6 通信ネットワーク
22 メール切出しプログラム22(抽出手段、分離手段)
32 制御部(ステータス情報取得手段)
38 保存メモリ(ステータス情報記憶手段)
Claims (18)
- 複数の会計処理装置に記憶されているデータと上書き保存後においては同じデータを記憶した監査用会計処理装置と通信ネットワークを介してデータ授受可能な前記複数の会計処理装置からなる会計システムにおいて、
前記監査用会計処理装置及びメモリと接続し、前記会計処理装置から受信した電子メールから会計ファイルを添付した電子メールを抽出する抽出手段を有するメールサーバを備えたことを特徴とする会計システム。 - 複数の会計処理装置に記憶されているデータと上書き保存後においては同じデータを記憶した監査用会計処理装置と通信ネットワークを介してデータ授受可能な前記複数の会計処理装置からなる会計システムにおいて、
各会計処理装置からの電子メールを受信するメール受信手段と、受信した電子メールから会計ファイルを添付した電子メールを抽出する抽出手段と、抽出した電子メールを会計ファイルと会計ファイル以外の会計情報に分離する分離手段と、該会計ファイルと会計ファイル以外の会計情報を前記メモリに記憶する手段とを含み、前記監査用会計処理装置及び前記メモリと接続するメールサーバを備えたことを特徴とする会計システム。 - 更に、前記メールサーバは、監査用会計処理装置により前記メモリから取り出した会計ファイルに対するデータ入力処理に基づき会計ファイルが更新された後、前記送信元の会計処理装置宛ての電子メールが作成されると、前記更新後の会計ファイルを前記作成した電子メールに自動添付し、前記送信元の会計処理装置宛て送信するメール送信手段を備えた、ことを特徴とする請求項2記載の会計システム。
- 前記会計情報は、電子メールの送信元情報、受信日時、ヘッダ,及び本文からなることを特徴とする請求項2記載の会計システム。
- 前記監査用会計処理装置は、前記メモリに記憶された会計ファイルの処理状態を示すステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、該会計ファイルに対応付けて記憶するステータス情報記憶手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の会計システム。
- 前記ステータス情報は、前記会計ファイルが同期処理済みか否か、及び上書処理済か否かを示す情報を含んでいることを特徴とする請求項5記載の会計システム。
- 前記メモリは前記会計ファイル及び会計情報を前記電子メールの送信元別に格納するデータベースであることを特徴とする請求項2、3又は5記載の会計システム。
- 前記メモリは前記監査用会計システムの保存メモリであって、前記会計ファイル及び会計情報を前記電子メールの送信元別に記憶することを特徴とする請求項2又は3記載の会計システム。
- 前記監査用会計処理装置は、前記ステータス情報を基に送信元毎に会計ファイルの処理状態を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の会計システム。
- 前記監査用会計処理装置は、前記ステータス情報を基に送信元毎に会計ファイルの送受信状況一覧を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の会計システム。
- 前記監査用会計処理装置は、送信元毎に会計ファイルの送受信状況履歴一覧を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項9又は10記載の会計システム。
- 複数の会計処理装置に記憶されているデータと上書き保存後においては同じデータを記憶した監査用会計処理装置と通信ネットワークを介してデータ授受可能な前記複数の会計処理装置からなる会計システムにおいて、
前記通信ネットワークを介して前記監査用会計処理装置とデータ授受可能なデータベースを備え、
前記データベースは、前記監査用会計処理装置宛て送信された電子メールから抽出された会計ファイルを添付した電子メールから取り出された該会計ファイルと該会計ファイル以外の会計情報と該会計ファイルの処理状態を示すステータス情報を記憶していることを特徴とする会計システム。 - 前記会計処理装置は、前記データベースに記憶されているステータス情報を基に会計ファイルの処理状態を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項12記載の会計システム。
- 複数の会計処理装置に記憶されているデータと上書き保存後においては同じデータを記憶した監査用会計処理装置と通信ネットワークを介してデータ授受可能な前記複数の会計処理装置からなる会計システムにおいて、
前記通信ネットワークを介して前記各会計処理装置とデータ授受可能なデータベースを備え、
前記データベースは、前記各会計処理装置宛て送信された電子メールから抽出された会計ファイルを添付した電子メールから取り出された該会計ファイルと該会計ファイル以外の会計情報と該会計ファイルの処理状態を示すステータス情報を記憶していることを特徴とする会計システム。 - 前記監査用会計処理装置は、前記データベースに記憶されているステータス情報を基に前記各会計処理装置での会計ファイルの処理状態を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項14記載の会計システム。
- 前記会計処理装置は、前記監査用会計処理装置での会計ファイルの処理状態を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項14記載の会計システム。
- 前記会計ファイルは商号情報を含み、前記監査用会計処理装置は、会計ファイルを添付したメールの送信時には送付先メールアドレスに対応する商号情報をメールのアドレステーブルから検索する商号情報検索手段と、前記商号情報検索手段による検索結果と前記会計ファイルに含まれる商号情報とを比較する比較手段と、前記比較比各手段による比較結果が一致しない場合には、前記メール送信手段によるメールの送信処理を中断又は禁止する手段と、を備えたことを特徴とする請求項3記載の会計システム。
- 前記会計ファイルは商号情報を含み、前記メールサーバは、会計ファイルを添付したメールの送信時には送付先メールアドレスに対応する商号情報をメールのアドレステーブルから検索する商号情報検索手段と、前記商号情報検索手段による検索結果と前記会計ファイルに含まれる商号情報とを比較する比較手段と、前記比較比各手段による比較結果が一致しない場合には、前記メール送信手段によるメールの送信処理を中断又は禁止する手段と、を備えたことを特徴とする請求項3記載の会計システム。
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