JP2004301963A - 光導波路 - Google Patents

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智仁 大槻
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Abstract

【課題】低温硬化プロセスによる伝播損失劣化のない光導波路を提供する。
【解決手段】コア層とクラッド層からなる導波路において、前記クラッド層が、一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミドからなる光導波路用材料により形成され、加熱処理して縮合反応及び架橋反応させて得られる樹脂の層からなり、かつ、微細孔を有することを特徴とする光導波路。
【化1】
Figure 2004301963

(但し、式中のmは、1〜1000の整数を表し、Wは4価の有機基を示し、Zは式(2)、式(3)、式(4)、式(5)、および、式(6)で表される基の中から選ばれる2価の有機基を示し、Yは熱分解性オリゴマーを含んでなる2価の基を示す。)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路に関するものである。更に詳しくは、レーザー光などを低損失で結合伝送するプラスチック光導波路を用いたインターコネクション・光通信デバイス・光回路等に好適で、耐熱性、電気特性、機械特性及び物理特性に優れた光導波路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から波路材料として、ガラス(石英)やプラスチックなどの材料が検討されている。それらのうち、石英で構成した光導波路は、低損失および高耐熱性などの利点を有するため光ファイバーや光インターコネクション・光通信デバイス・光回路などの分野において、数多く検討され実際に利用されている。
【0003】
しかしながら、上記した従来の石英光導波路では、製作プロセスにおいて、1000℃前後の高熱処理を要するため電気回路基板との融合性が悪い上、大面積化が困難である問題があった。また、作製に長い工程を要するため本質的に低価格化は困難である。
【0004】
一方、プラスチックで構成された光導波路は、石英光導波路よりも作製および大面積化が容易であり、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、エポキシおよび紫外線硬化型樹脂などのポリマーを用いたプラスチック光導波路が検討されている。
【0005】
ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、エポキシもしくは紫外線硬化型樹脂で構成したプラスチック光導波路では、その構成材料の耐熱性は、100℃〜200℃前後であるため使用環境が限定されると共に実装回路として組み込むためには数百度のハンダ工程を通過することが必要となり、電気回路基板との融合性が悪くなるという問題があった。
【0006】
また、プラスチック材料でありながら、300℃以上の耐熱性を有するポリイミドをプラスチック光導波路に用いようとする試みも一部でなされているが、現状のポリイミドでは、その特異な分子構造のため構造に起因する吸収による光損失がはなはだ大きく光導波路には適さないという問題があった。また、ポリイミド樹脂において、その構造から結晶性の高い樹脂では、導波路構成に必要な膜厚さになるとその結晶性の高さから膜が脆くなる場合や屈折率が変化する場合がある。また、その弾性率の高さから製造過程で反りや樹脂クラックが生じるなどの問題がありこれらの問題に対応することができる樹脂からなる光導波路用材料が求められている。
【0007】
ポリベンゾオキサゾール樹脂は、ポリイミド樹脂をしのぐ、耐熱性、低吸湿性から耐熱用途、電子用途に向けた研究開発がなされている。しかしながら、通常、ポリベンゾオキサゾール樹脂は黄色あるいは褐色に着色していて、光通信、光デバイス用途における光導波路用材料などに適用するのは困難であったが、ポリベンゾオキサゾールを用いた光導波路材料についても報告されている(例えば、特許文献1参照。)。これまで、ポリベンゾオキサゾール樹脂は、プラスチック光導波路への適用の実績が無く、また、この方法による導波路材料を用いて、300℃近辺で加熱硬化してクラッド層を形成し、その上層に同様にしてコア層を形成し、リアクティブイオンエッチング(RIE)により、矩形導波路を作製すると、コア側部の下部クラッドと接する部分にクラックが発生していた。また、そのコア層の上に、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒に溶解したポリベンゾオキサゾール前駆体溶液を塗布すると、コア層表面に微小なクラック(ソルベントクラック)が発生していた。これらのクラックは380℃以上の硬化温度で各層を処理すれば、回避可能であるが、そうした場合、樹脂自体の光吸収が大きくなり、光伝播損失が悪くなる傾向があった。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−173532号公報(第1−11頁)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、低温硬化プロセスによる伝播損失劣化のない光導波路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特定構造のポリベンゾオキサゾール前駆体を閉環した構造を有するポリベンゾオキサゾール樹脂を用いることにより、その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて、更に検討を進めて、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
1. コア層とクラッド層からなる導波路において、前記クラッド層が、一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミドからなる光導波路用材料により形成され、加熱処理して縮合反応及び架橋反応させて得られる樹脂の層からなり、かつ、微細孔を有することを特徴とする光導波路、
【化8】
Figure 2004301963
(但し、式中のmは、1〜1000の整数を表し、Wは4価の有機基を示し、Zは式(2)、式(3)、式(4)、式(5)、および、式(6)で表される基の中から選ばれる2価の有機基を示し、Yは熱分解性オリゴマーを含んでなる2価の基を示す。)
【化9】
Figure 2004301963
【化10】
Figure 2004301963
(式(2)、(3)中のRは、水素原子、または1価の有機基を示す。)
【化11】
Figure 2004301963
【化12】
Figure 2004301963
【化13】
Figure 2004301963
(式(2)〜式(6)で表される基において、ベンゼン環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、フッ素原子、及びトリフルオロメチル基の中から選ばれる、少なくとも1個の基で置換されていても良い。)
2. 前記ポリアミドが、一般式(1)におけるWとして、下記式(7)で表される基の中より選ばれる4価の基を有するものである第1項記載の光導波路、
【化14】
Figure 2004301963
3. 前記クラッド層における微細孔が、前記ポリアミドの架橋反応の後に、加熱により、熱分解性オリゴマーを熱分解し揮散させて形成される第1項または第2項記載の光導波路、
を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるポリアミドは、前記一般式(1)で表される構造を有するものであり、ビスアミノフェノールと、式(2)〜式(6)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するジカルボン酸と、熱分解性オリゴマーの両末端ジアミン化合物とを、従来の酸クロリド法、活性化エステル法またはポリリン酸もしくはジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下での縮合反応等の方法により、反応させて得ることができる。また、本発明において、前記ビスアミノフェノールは、式(7)で表される基の中から選ばれる4価を有するビスアミノフェノールが好ましい。
【0012】
本発明に用いる、式(2)及び式(3)で表される2価の基を有するエチニル骨格を有するジカルボン酸化合物の例としては、3−エチニルフタル酸、4−エチニルフタル酸、2−エチニルイソフタル酸、4−エチニルイソフタル酸、5−エチニルイソフタル酸、2,4−ジエチニルイソフタル酸、2,5−ジエチニルイソフタル酸、4,5−ジエチニルイソフタル酸、4,6−ジエチニルイソフタル酸、2−エチニルテレフタル酸、3−エチニルテレフタル酸、5−エチニル−テレフタル酸、2,3−ジエチニルテレフタル酸、2,5−ジエチニルテレフタル酸、2−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、3−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、4−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、1−エチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、3−エチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、4−エチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、2−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、3−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、4−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、5−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、7−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、8−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、4−(3−エチニル−4−カルボキシフェノキシ)安息香酸、4−(4−エチニル−3−カルボキシフェノキシ)安息香酸、4−(2−エチニル−4−カルボキシフェノキシ)安息香酸、ビス(3−エチニル−4−カルボキシフェニル)エーテル、ビス(4−エチニル−3−カルボキシフェニル)エーテル、2−(3−エチニル−4−カルボキシフェニル)−2’−(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2−(2−エチニル−4−カルボキシフェニル)−2’−(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−4−エチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−5−エチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−エチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−エチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−エチニル−4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(4−カルボキシ−フェノキシ)−5−エチニル−ベンゼンの構造異性体、5−(3−エチニル−フェノキシ)−イソフタル酸、5−(1−エチニル−フェノキシ)−イソフタル酸、5−(2−エチニル−フェノキシ)イソフタル酸、2−(1−エチニル−フェノキシ)テレフタル酸、2−(2−エチニル−フェノキシ)テレフタル酸、2−(3−エチニル−フェノキシ)テレフタル酸、5−(1−エチニル−フェニル)−イソフタル酸、5−(2−エチニル−フェニル)−イソフタル酸、5−(3−エチニル−フェニル)−イソフタル酸、2−(1−エチニル−フェニル)−テレフタル酸、2−(2−エチニル−フェニル)−テレフタル酸、2−(3−エチニル−フェニル)−テレフタル酸、3−フェニルエチニルフタル酸、4−フェニルエチニルフタル酸、2−フェニルエチニルイソフタル酸、4−フェニルエチニルイソフタル酸、5−フェニルエチニルイソフタル酸、2−フェニルエチニルテレフタル酸、3−フェニルエチニルテレフタル酸、2−フェニルエチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、3−フェニルエチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、4−フェニルエチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、1−フェニルエチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、3−フェニルエチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、4−フェニルエチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、2−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、3−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、4−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、5−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、7−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、8−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、4−(3−フェニルエチニル−4−カルボキシフェノキシ)安息香酸、4−(4−エチニル−3−カルボキシフェノキシ)安息香酸、4−(2−フェニルエチニル−4−カルボキシフェノキシ)安息香酸、ビス(3−フェニルエチニル−4−カルボキシ)エーテル、ビス(4−フェニルエチニル−3−カルボキシ)エーテル、2,2−ビス(2−カルボキシ−4−フェニルエチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−5−フェニルエチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−フェニルエチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(4−カルボキシ−フェノキシ)−5−フェニルエチニル−ベンゼンの構造異性体、5−(1−フェニルエチニル−フェノキシ)−イソフタル酸、5−(2−フェニルエチニル−フェノキシ)−イソフタル酸、5−(3−フェニルエチニル−フェノキシ)イソフタル酸、2−(1−フェニルエチニル−フェノキシ)テレフタル酸、2−(2−フェニルエチニル−フェノキシ)テレフタル酸、2−(3−フェニルエチニル−フェノキシ)テレフタル酸、5−(1−フェニルエチニル−フェニル)−イソフタル酸、5−(2−フェニルエチニル−フェニル)−イソフタル酸、5−(3−フェニルエチニル−フェニル)−イソフタル酸、2−(1−フェニルエチニル−フェニル)−テレフタル酸、2−(2−フェニルエチニル−フェニル)−テレフタル酸、2−(3−フェニルエチニル−フェニル)−テレフタル酸等が挙げられる。
【0013】
式(2)及び式(3)で表される2価の基を有するジカルボン酸におけるRがアルキル基である例としては、3−ヘキシニルフタル酸、4−へキシニルフタル酸、2−へキシニルイソフタル酸、4−へキシニルイソフタル酸、5−へキシニルイソフタル酸、2−へキシニルテレフタル酸、3−へキシニルテレフタル酸、2−へキシニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、3−へキシニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、4−へキシニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、1−へキシニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、3−へキシニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、4−へキシニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、2−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、3−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、4−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、5−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、7−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、8−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、4−(3−ヘキシニル−4−カルボキシフェノキシ)安息香酸、4−(4−ヘキシニル−3−カルボキシフェノキシ)安息香酸、4−(2−ヘキシニル−4−カルボキシフェノキシ)安息香酸、ビス(3−ヘキシニル−4−カルボキシ)エーテル、ビス(4−ヘキシニル−3−カルボキシ)エーテル、2,2−ビス(2−カルボキシ−4−へキシニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−5−へキシニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−へキシニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−へキシニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(4−カルボキシ−フェノキシ)−5−ヘキシニル−ベンゼンの構造異性体、5−(3−ヘキシニル−フェノキシ)−イソフタル酸、5−(1−ヘキシニル−フェノキシ)−イソフタル酸、5−(2−ヘキシニル−フェノキシ)イソフタル酸、2−(1−ヘキシニル−フェノキシ)テレフタル酸、2−(2−ヘキシニル−フェノキシ)テレフタル酸、2−(3−ヘキシニル−フェノキシ)テレフタル酸、5−(1−ヘキシニル−フェニル)−イソフタル酸、5−(2−ヘキシニル−フェニル)−イソフタル酸、5−(3−ヘキシニル−フェニル)−イソフタル酸、2−(1−ヘキシニル−フェニル)−テレフタル酸、2−(2−ヘキシニル−フェニル)−テレフタル酸、2−(3−ヘキシニル−フェニル)−テレフタル酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0014】
本発明に用いる、式(4)で表される2価の基を有するビフェニレン骨格を有するジカルボン酸の例としては、1,2−ビフェニレンジカルボン酸、1,3−ビフェニレンジカルボン酸、1,4−ビフェニレンジカルボン酸、1,5−ビフェニレンジカルボン酸、1,6−ビフェニレンジカルボン酸、1,7−ビフェニレンジカルボン酸、1,8−ビフェニレンジカルボン酸、2,3−ビフェニレンジカルボン酸、2,6−ビフェニレンジカルボン酸、2,7−ビフェニレンジカルボン酸などが挙げられ、得られる塗膜の性能から、2,6−ビフェニレンジカルボン酸、2,7−ビフェニレンジカルボン酸が特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0015】
本発明に用いる式(5)で表される2価の基を有するジカルボン酸の例としては、4,4’−トランジカルボン酸、3,4’−トランジカルボン酸、3,3’−トランジカルボン酸、2,4’−トランジカルボン酸、2,3’−トランジカルボン酸、2,2’−トランジカルボン酸などを1種、または2種以上混合して用いることが出来る。
【0016】
本発明に用いる式(6)で表される2価の基を有するジカルボン酸としては、4,4’−オキシビス安息香酸、3,3’−オキシビス安息香酸、3,4’−オキシビス安息香酸、2,4’−オキシビス安息香酸、3,4’−オキシビス安息香酸、2,3’−オキシビス安息香酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−カルボキシフェニル)−スルホン、ビス(4−カルボキシフェニル)−メタン、ビス(3−カルボキシフェニル)−メタン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)−プロパン、ビス(4−カルボキシフェニル)−ケトン、ビス(3−カルボキシフェニル)−ケトン、1,2−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、ビス(3−カルボキシフェニル)ビフェニル、ビス(4−カルボキシフェニル)ビフェニル、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。これらのジカルボン酸は単独、または組み合わせて使用することができる。
【0017】
本発明に用いる式(7)で表される4価の基を有するビスアミノフェノールとしては、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ビフェニル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ビフェニル等を挙げることができる。これらのビスアミノフェノールは単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0018】
本発明に用いることが出来るジアミノジヒドロキシ化合物およびビスアミノフェノール化合物で、前記ビスアミノフェノール化合物以外の例としては、1−トリフルオロメチル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシジクロロベンゼン、1,4−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシジクロロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−ジヒドロキシジクロロベンゼン1,6−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシテトラクロロナフタレン、3,6−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシテトラクロロナフタレン、2,7−ジアミノ−1,8−ジヒドロキシテトラクロロナフタレン、9,9−ビス−((4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス−((3−アミノ−4−ヒドロキシ)フェニル)フルオレン等を挙げることができ、またこれらのエステル化合物やエーテル化合物などの誘導体を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。これらのジアミノジヒドロキシ化合物およびビスアミノフェノール化合物は単独、または複数を組み合わせて使用することができる。
【0019】
また、本発明において使用する熱分解性オリゴマーを含んでなる基は、前記ポリアミドの熱分解温度より低い温度の不活性雰囲気下もしくは減圧雰囲気下で熱分解し、熱分解物が気化揮散するオリゴマーを含む基でなければならない。熱分解性オリゴマーについて、具体的に例示すると、ポリオキシメチレン、ポリオキシエチレン、ポリオキシメチレン−オキシエチレン共重合体、ポリオキシメチレン−オキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレン−オキシプロピレン共重合体等のポリオキシアルキレンや、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、ポリα−メチルスチレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリカプロラクトン等が好適に使用できる。本発明においては、これらのオリゴマーの両末端ジアミン化合物として、ポリアミドに導入することができる。これらの内、更に、好適なのは、ポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)ポリ(プロピレングリコール)ブロックポリ(エチレングリコール)ブロック(ポリエチレングリコール)ブロック(ポリエチレングリコール)ビス(2−アミノプロピレンエーテル)である。
【0020】
熱分解性オリゴマーは、数平均分子量が100〜10,000の範囲のものが好ましい。好ましくは、数平均分子量が100〜5,000の範囲のものである。分子量が100未満であると、分解・気化した後の空隙が小さく潰れやすいためである。また分子量が10,000を越えると、空隙が大きくなりすぎて導波路層の機械特性が極端に低下し、実用に供すことができなくなるといった問題が発生するおそれがある。また、導波路層に空隙があることにより誘電率が下がり絶縁性が向上するとともに屈折率も低下する。したがって、同一配合で熱分解性オリゴマーの導入量の差によって屈折率差を付けコア層とクラッド層を形成させることは可能である。
【0021】
本発明において、一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミドは、前記ビスアミノフェノールと、前記ジカルボン酸とからポリアミドを合成し、該ポリアミド構造中のカルボキシル基と反応し得る置換基、アミノ基を有する熱分解性オリゴマーの両末端ジアミン化合物とを反応させて得られる。
本発明に用いる一般式(1)で表されるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法の一例として、酸クロリド法による合成の例を挙げる。まず、前記ジカルボン酸を、N,N−ジメチルホルムアミド等の触媒存在下、過剰量の塩化チオニルと、室温から75℃で反応させ、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去する。その後、残査を、ヘキサン等の溶媒で再結晶することにより、酸クロリドであるジカルボン酸クロリドを得ることができる。次いで、前記ビスアミノフェノール化合物もしくはジアミノジヒドロキシ化合物を、N−メチル−2−ピロリドン等の極性溶媒に溶解し、ピリジン等の酸受容剤存在下で、上記で得たジカルボン酸クロリドと、−30℃から室温で反応することにより、ポリベンゾオキサゾール前駆体を得ることができる。
次に、N−メチル−2−ピロリドン等の極性溶媒等の溶媒に溶かした熱分解性オリゴマーの両末端ジアミン化合物を、前記ジカルボン酸クロリドと同様にして、−30℃から室温で反応させることにより、熱分解オリゴマーを含んだ基を有するポリベンゾオキサゾール前駆体を得ることができる。次に、反応物を水中に投入し、沈殿物を濾集し、水で十分洗浄後、真空下80℃で、一昼夜乾燥させる。このようにして、ポリアミドを得ることができる。
【0022】
本発明に用いる一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミドからなる光導波路用材料は、有機溶剤に溶解させて、ワニス状にして、使用するのが好ましい。溶剤としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、ジクロロメタン、クロロホルム等を例示できる。これらの溶媒は単独で用いてもよいし、複数を混合して用いても良い。これらの溶媒の中でもポリベンゾオキサゾール前駆体の溶解性に優れたテトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。
【0023】
本発明に用いる前記導波路用材料の使用方法は、まず前記溶剤に溶解し、ワニスとして、適当な支持体、例えば、シリコンウエハやセラミック基板等に塗布した後、加熱処理により、縮合反応及び架橋反応させて、ポリベンゾオキサゾール樹脂に変換して用いられる。また、ジアミノヒドロキシ化合物およびビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸化合物あるいはその誘導体との組み合わせを選ぶことにより、溶剤に可溶なポリベンゾオキサゾール樹脂を得ることも可能であるので、予め、脱水閉環したポリベンゾオキサゾール樹脂を溶剤に溶解し、ポリベンゾオキサゾ−ル樹脂溶液として用いることもできる。
【0024】
また、本発明に用いる前記ポリアミドは、感光剤のナフトキノンジアジド化合物と一緒に用いることでポジ型の感光性樹脂組成物として用いることが可能である。また一般式(1)のZの構造においてメタクリロイル基のような光架橋性基を有する基がある場合は、光開始剤を用いることでネガ型感光性樹脂組成物として用いることが可能である。
【0025】
本発明に用いる光導波路用材料は、前記ポリアミドを主たる成分とするものであり、その他の成分としては、レベリング剤、消泡剤、密着助剤等の添加剤を適宜配合して用いることができる。
【0026】
本発明に用いる光導波路用材料は、一般に製造されている基板上のシングルモード光導波路、またはマルチモード光導波路と同様の構造に適用できる。その構造には、スラブ型、リッジ型、埋め込み型等がある。また、フレキシブルなフィルム光導波路等としても適用できる。本発明の光導波路は、光屈折率の異なる光導波路用材料を、コア層およびクラッド層として用いることにより得られる。この時、光導波路の種類により、コア層とクラッド層に用いる光導波路用材料は、その屈折率差を設定して、それぞれ選ばれる。例えば、シングルモード光導波路を作製する場合は、屈折率差を0.3〜1.5%、マルチモード光導波路を作製する場合は、屈折率差を1.0%以上にすることが、光損失を少なくすることができるので好ましい。
【0027】
本発明の光導波路の製造方法について、前記光導波路構造の内、埋め込み型シングルモード光導波路を用いて、図1を参照しつつ説明する。
まず、シリコン等の基板1の上に、下部クラッド用として、本発明のポリアミドからなる導波路用材料の溶液を、スピンコート等の方法により塗布し、これを加熱により、縮合反応及び架橋反応させ、微細孔を形成した樹脂層とした下部クラッド層2を得る。次に、この上に、前記下部クラッド層として用いた前記導波路用材料より、屈折率が高いポリアミドからなる導波路用材料の溶液を、コア材として用いて、前記下部クラッド層2を形成したときと同様の方法により、コア層3を形成する。次に、この上に、コアパターンを形成するためのマスク層4を形成する(図1(a))。マスク層用材料としては、Cr、Al、Ti等の金属、SiO、スピンオングラス(SOG)、Si含有レジスト等を用いることができる。
【0028】
次いで、マスク層4の上に、レジストを塗布して、プリベーク、露光、現像、ポストベークを行い、パターニングされたレジスト層5を得る(図1(b))。
次に、レジスト層5で保護されていないマスク層4をエッチングで除去(図1(c))した後、レジスト層5をエッチング液で除去し、マスク層4でコア層3をリアクティブイオンエッチングにより除去する(図1(d))。なお、マスク層4にSi含有レジストを用いた場合には、フォトレジストを使用する必要はない。
【0029】
次に、残ったマスク層4を、ドライエッチングや剥離液を用いることにより除去することにより、コアを形成する(図1(e))。更に、この上に、前記下部クラッド層に用いたのと同じ導波路用材料の溶液を、スピンコート等で塗布して、上部クラッド層6を形成し、これを、前記同様にして、加熱により硬化して、微細孔を有する樹脂層とした上部クラッド層6を得る(図1(f))。
このようにして、光損失等の光導波路特性の良好なポリベンゾオキサゾール樹脂からなるシングルモード光導波路を作製できる。
【0030】
前記クラッド層形成における加熱としては、まず、ポリアミドを、縮合反応及び架橋反応させ、次いで、前記ポリアミド前記オリゴマーの熱分解温度以上で、ポリアミド骨格の熱分解温度を下回る温度で加熱して、ポリアミド中の熱分解性オリゴマー部を、熱分解して、気化、揮散させて、微細孔を形成して保持することが好ましい。縮合反応及び架橋反応の前に、熱分解性オリゴマー部を分解した場合、樹脂層の弾性率低下を生じ、空孔が潰れる可能性がある。また、縮合反応と架橋反応は、樹脂層の耐熱性や吸水性及び屈折率などの特性の点から、縮合反応を先に行うのが好ましい。
微細孔の大きさとしては、光散乱を考慮すると、導波路に導入される波長に対して1/10より小さいことが、好ましい。例えば、幹線の通信で用いられている波長は、1300nmおよび1550nmであるので、微細孔の平均空孔径が100nm以下が好ましく、50nm以下であることが、より好ましい。
【0031】
本発明の光導波路用材料であるポリアミドを閉環させたポリベンゾオキサゾール樹脂からなるシングルモード光導波路を作製することにより、その光導波路における光損失等の光導波特性の偏光波に対する相違を低減できる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらによりなんら限定されるものではない。
【0033】
合成例1
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン73.3部(0.2mol)を乾燥したジメチルアセトアミド200部に溶解し、ピリジン39.6部(0.5mol)を添加後、乾燥窒素下、−15℃でシクロヘキサン100部に、3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)を溶解したものを、30分掛けて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、室温で5時間撹拌した。その後、γ−ブチロラクトン30部にポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)3.8g(数平均分子量4,000)1.6部(0.01mol)を溶解したものを添加し、−10℃で1時間、室温で1時間攪拌した後、反応溶液を蒸留水7Lに滴下し、沈殿物を集め、乾燥することにより、ポリアミド(A)100.6部を得た。ポリアミド(A)の分子量を、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィ(以下GPCと略記)を用いて測定したところ、32,000であった。
合成したポリアミド(A)100重量部を、NMP200重量部に溶解し、孔径0.1μmのテフロン(R)フィルターでろ過し、ワニスを得た。このワニスを、窒素雰囲気下で硬化後、フィルム化し、屈折率の測定を行ったところ、1.530であった。
【0034】
合成例2
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン73.3部(0.2mol)をビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル46.4部(0.2mol)に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(B)76.5部を得た。ポリアミド(B)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、23,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.528であった。
【0035】
合成例3
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン73.3部(0.2mol)をビス(3−アミノ−4−カルボキシフェニル)ビフェニル48.9部(0.2mol)に、ポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)3.8g(数平均分子量2,000)1.6部(0.01mol)をポリ(プロピレングリコール)ブロックポリ(エチレングリコール)ブロック(ポリエチレングリコール)ブロック(ポリエチレングリコール)ビス(2−アミノプロピレンエーテル)(数平均分子量2,000)(0.01mol)に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(C)78.7部を得た。ポリアミド(C)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、23,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.526であった。
【0036】
合成例4
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン73.3部(0.2mol)をビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン46.1部(0.2mol)に、ポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)3.8g(数平均分子量4,000)1.6部(0.01mol)をポリ(プロピレングリコール)ブロックポリ(エチレングリコール)ブロック(ポリエチレングリコール)ブロック(ポリエチレングリコール)ビス(2−アミノプロピレンエーテル) (数平均分子量 900)2.8部(0.01mol)に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(D)76.2部を得た。ポリアミド(D)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、34,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.529であった。
【0037】
合成例5
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン73.3部(0.2mol)を1,3−ビス(3−アミノ−4−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン64.9部(0.2mol)に、ポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)3.8g(数平均分子量4,000)1.6部(0.01mol)をポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)3.8g(数平均分子量2000)2.8部(0.01mol)に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(E)93.1部を得た。ポリアミド(E)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、32,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.531であった。
【0038】
合成例6
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン73.3部(0.2mol)をビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ビフェニル43.2部(0.2mol)に、3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)を2−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸クロリド22.8部(0.095mol)と4−(3−エチニルカルボキシフェノキシ安息香酸クロリド21.5部(0.095mol)の混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(F)74.6部を得た。ポリアミド(F)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、34,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.519であった
【0039】
合成例7
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)をビス(4−カルボキシフェニル)ビフェニルクロリド29.2部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.095mol)との混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(G)107.3部を得た。ポリアミド(G)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、23,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.526であった。
【0040】
合成例8
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)を2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパンクロリド30.5部(0.095mol)と5−(1−エチニル−フェニルイソフタル酸)クロリド26.8部(0.095mol)との混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(H)108.5部を得た。ポリアミド(H)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、24,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.523であった。
【0041】
合成例9
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)を1,3−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼンクロリド36.8部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.095mol)との混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(I)114.2部を得た。ポリアミド(I)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、32,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.521であった。
【0042】
合成例10
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)をイソフタル酸クロリド19.3部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.095mol)との混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(J)98.4部を得た。ポリアミド(J)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、25,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.530であった。
【0043】
合成例11
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)を2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンクロリド40.8部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド11.6部(0.095mol)との混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(K)113.0部を得た。ポリアミド(K)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、34,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.520であった。
【0044】
合成例12
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)をイソフタル酸クロリド19.3部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.057mol)と5−エチニルイソフタル酸クロリド8.63部(0.038mol)の混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AA)106.2部を得た。ポリアミド(AA)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、24,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.512であった。
【0045】
合成例13
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン73.3部(0.2mol)をビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル46.4部(0.2mol)に、3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)をイソフタル酸クロリド19.3部(0.095mol)と4−(3−フェニルエチル−4−カルボキシフェノキシ安息香酸クロリド18.6部(0.057mol)と2−フェニルエチニル1,5ナフタレンジカルボン酸クロリド12.0部(0.038mol)の混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AB)82.9部を得た。ポリアミド(AB)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、35,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.524であった。
【0046】
合成例14
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン73.3部(0.2mol)をビス(3−アミノ−4−カルボキシフェニル)ビフェニル48.9部(0.2mol)に、3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)を3−エチニルフタル酸クロリド18.2部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.057mol)とビス(3−エチニル−4−カルボキシフェニル)エーテルクロリド13.0部(0.038mol)の混合物に、ポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)3.8g(数平均分子量4,000)1.6部(0.01mol)をポリ(プロピレングリコール)ブロックポリ(エチレングリコール)ブロック(ポリエチレングリコール)ブロック(ポリエチレングリコール)ビス(2−アミノプロピレンエーテル) (数平均分子量 900)1.0部(0.01mol)に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AC)88.2部を得た。ポリアミド(AC)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、33,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.533であった。
【0047】
合成例15
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン73.3部(0.2mol)を1,3−ビス(3−アミノ−4−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン64.9部(0.2mol)に、3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)をイソフタル酸クロリド19.3部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.057mol)と2,2−ビス(3−エチニル−4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンクロリドの混合物に、ポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)3.8g(数平均分子量4,000)
1.6部(0.01mol)を2,2−ビス(3−エチニル−4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンクロリドの混合物に、ポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)3.8g(数平均分子量2,000)2.8部(0.01mol)に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AD)107.2部を得た。ポリアミド(AD)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、34,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.511であった。
【0048】
合成例16
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン73.3部(0.2mol)をビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ビフェニル43.2部(0.2mol)に、3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)を4,4’−オキシビス安息香酸クロリド28.0部(0.095mol)とイソフタル酸クロリド11.6部(0.057mol)と5−フェニルエチニルイソフタル酸クロリド12.1部(0.038mol)の混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AE)85.5部を得た。ポリアミド(AE)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、22,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.517であった。
【0049】
合成例17
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)を5−(1−ヘキシニルーフェニルイソフタル酸クロリド32.6部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド15.2部(0.057mol)と1,3−ビス(4−カルボキシ−フェノキシ)−5−エチニル−ベンゼンクロリド15.6部(0.038mol)の混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AF)124.5部を得た。ポリアミド(AF)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、23,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.525であった。
【0050】
合成例18
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)をビス(4−カルボキシフェニル)ビフェニルクロリド29.2部(0.95mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.057mol)と2,7−ビフェニレンジカルボン酸クロリド10.5部(0.038mol)の混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AG)116.8部を得た。ポリアミド(AG)の分子量を、GPCを用いて測定した所、32,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.529であった。
【0051】
合成例19
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)を2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパンクロリド30.5部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.057mol)と4,4’−トランジカルボン酸クロリド11.5部(0.038mol)の混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AH)118.9部を得た。ポリアミド(AH)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、24,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.519であった。
【0052】
合成例20
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)をビス(4−カルボキシフェニル)メタンクロリド27.8部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.057mol)と5−エチニルイソフタル酸クロリド8.63部(0.038mol)の混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AI)113.9部を得た。ポリアミド(AI)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、28,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.522であった。
【0053】
合成例21
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)をビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼンクロリド36.8部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.057mol)と5−エチニルイソフタル酸クロリド8.63部(0.038mol)の混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AJ)121.9部を得た。ポリアミド(AJ)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、26,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.530であった。
【0054】
合成例22
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)をビス(3−カルボキシフェニル)ビフェニルクロリド26.5部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.057mol)と5−エチニルイソフタル酸クロリド8.63部(0.038mol)の混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AK)112.7部を得た。ポリアミド(AK)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、21,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.520あった。
【0055】
合成例23
3−エチニルフタル酸クロリド36.4部(0.19mol)をイソフタル酸クロリド19.3部(0.095mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド16.8部(0.057mol)と5−エチニルイソフタル酸クロリド8.63部(0.038mol)の混合物に置き換えた以外は合成例1と同様にして、ポリアミド(AL)106.2部を得た。ポリアミド(AL)の分子量を、GPCを用いて測定したところ、36,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率の測定を行ったところ、1.518であった。
【0056】
合成例24
1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシジフルオロベンゼン34.8部(0.2mol)を乾燥したジメチルアセトアミド200部に溶解し、ピリジン39.6部(0.5mol)を添加後、乾燥窒素下、−15℃でシクロヘキサン100部に2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビフェニレンジカルボン酸クロリド58.1部(0.14mol)と4,4’−オキシビス安息香酸クロリド17.7部(0.06mol)を溶解したものを30分掛けて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、室温で5時間かく拌した。その後、反応溶液を蒸留水7Lに滴下し、沈殿物を集め、乾燥することによりポリベンゾオキサゾール前駆体(AAA)99.5部を得た。前駆体の分子量をGPCを用いて測定した所、32,000であった。合成例1と同様にワニス化し硬化させ、屈折率は1.533であった。
【0057】
実施例1
光導波路の製造;
合成例1で得られたポリアミド(A)を、スピンコート法により、シリコン基板上に塗布して成膜した。形成した薄膜は、320℃で1時間加熱することにより硬化し、下部クラッド層とした。次いで、この上に合成例24で得られたポリアミド(AAA)を用いて、コア層を、スピンコート法により形成した。下部クラッド膜とコア膜の間でインターミキシングはまったく認められなかった。形成したコア層は、320℃で1時間加熱することにより硬化した。
【0058】
次に、このコア層上に、膜厚0.3μmのアルミニウム層を蒸着し、マスク層を形成した。次に、このアルミニウム層上に、ポジ型フォトレジスト(ジアゾナフトキノン−ノボラック樹脂系、東京応化製、商品名OFPR−5000)を、スピンコート法により塗布した後、約95℃でプリベークを行った。次に、パターン形成用のフォトマスク(Cr)を、超高圧水銀ランプを用いて、紫外線を照射した後、ポジ型レジスト用現像液〔TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)2.38%水溶液、東京応化製、商品名NMD−W〕を用いて現像した。その後、135℃でポストベークを行った。これにより、線幅7μmを有する直線状のレジストパターンが得られた。次に、アルミニウムのウエットエッチングを行い、レジストパターンをアルミニウム層に転写した。更に、パターニングされたアルミニウムを、マスクとして、コア層をリアクティブイオンエッチングにより加工した。加工後に、コア側部の下部クラッドと接する部分の観察を行ったが、クラックの発生は見られなかった。次に、ポリベンゾオキサゾールの上層にあるアルミニウムをエッチング液で除去した。更に、この上に、下部クラッド層と同じポリアミド(A)をスピンコートにより塗布した。この時、コア層に、ソルベントクラックは全く認められなかった。この塗膜を、320℃で1時間熱処理して、上部クラッドを形成した。最後に、光導波路の両端を、ダイシングソーで切り落として、光の入出射端面を形成した。このようにして、シリコン基板上に埋め込み型シングルモード光導波路が得られた。
【0059】
上記で得られた埋め込み型シングルモード光導波路の伝播損失を、カットバック法で測定したところ、波長1.3μmで0.1dB/cm、1.55μmで0.3dB/cmであった。この光導波路の伝播損失は、85℃/相対湿度85%の条件以下においても、1ヶ月以上変動しなかった。
【0060】
実施例2〜19及び参考例20は、表−1の組み合わせで、実施例1と同様にして行った。また、評価結果を表−1に示す。
【0061】
比較例1
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン73.3部(0.2mol)を乾燥したジメチルアセトアミド200部に溶解し、ピリジン39.6部(0.5mol)を添加後、乾燥窒素下、−15℃でシクロヘキサン100部にイソフタル酸クロリド40.6部(0.2mol)を溶解したものを30分掛けて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、室温で5時間撹拌した。反応溶液を蒸留水7Lに滴下し、沈殿物を集め、乾燥することにより、ポリベンゾオキサゾール前駆体(VV)102.5部を得た。前駆体の分子量を、GPCを用いて測定したところ、24,000であった。
合成したポリベンゾオキサゾール前駆体100重量部を、NMP200重量部に溶解し、孔径0.2μmのテフロン(R)フィルターでろ過し、ワニスを得た。このワニスを、窒素雰囲気下で硬化後フィルム化し、屈折率の測定を行ったところ、1.524であった。
【0062】
上記で得られたポリベンゾオキサゾールの前駆体(AAA)をコア層に、比較例1で得られたポリベンゾオキサゾールの前駆体(VV)を上部及び下部クラッド層に用いて、リアクティブイオンエッチングを用いてコア層の加工を行った。
加工後、光学顕微鏡で観察を行ったところ、コア側部の下部クラッドと接する部分にクラックが認められた。その後、実施例1と同様にして、埋め込み型シングルモード光導波路を作製した。作製終了後に光学顕微鏡で観察を行ったところ、コア上面にソルベントクラックが発生していた。カットバック法によって光伝播損失評価を行ったところ、波長1.3μmで0.8dB/cm、1.55μmで0.9dB/cmであった。結果の一覧を表−1に示す。
【0063】
【表1】
Figure 2004301963
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、ポリベンゾオキサゾール樹脂本来の耐熱性、電気特性、機械特性を維持したまま無色透明の優れた光導波路用材料を提供することができる。この材料を用いて作製した光導波路は光伝搬損失値の小さな優れた性能を容易に得ることができで光デバイス等の用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による埋め込み型光導波路の作成方法の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
1 基板
2 下部クラッド層
3 コア層
4 コアパターンを形成するためのマスク層
5 レジスト層
6 上部クラッド層

Claims (3)

  1. コア層とクラッド層からなる導波路において、前記クラッド層が、一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミドからなる光導波路用材料により形成され、加熱処理して縮合反応及び架橋反応させて得られる樹脂の層からなり、かつ、微細孔を有することを特徴とする光導波路。
    Figure 2004301963
    (但し、式中のmは、1〜1000の整数を表し、Wは4価の有機基を示し、Zは式(2)、式(3)、式(4)、式(5)、および、式(6)で表される基の中から選ばれる2価の有機基を示し、Yは熱分解性オリゴマーを含んでなる2価の基を示す。)
    Figure 2004301963
    Figure 2004301963
    (式(2)、(3)中のRは、水素原子、または1価の有機基を示す。)
    Figure 2004301963
    Figure 2004301963
    Figure 2004301963
    (式(2)〜式(6)で表される基において、ベンゼン環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、フッ素原子、及びトリフルオロメチル基の中から選ばれる、少なくとも1個の基で置換されていても良い。)
  2. 前記ポリアミドが、一般式(1)におけるWとして、下記式(7)で表される基の中より選ばれる4価の基を有するものである請求項1記載の光導波路。
    Figure 2004301963
  3. 前記クラッド層における微細孔が、前記ポリアミドの架橋反応の後に、加熱により、熱分解性オリゴマーを熱分解し揮散させて形成される請求項1または2記載の光導波路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014102348A (ja) * 2012-11-19 2014-06-05 Nitto Denko Corp 光導波路形成用樹脂組成物およびそれを用いた光導波路ならびに光伝送用フレキシブルプリント基板、およびその光導波路の製法

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