JP2004296231A - ピアノハンドル式スイッチ - Google Patents

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Kuniyasu Shimaoka
国康 島岡
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

【課題】従来に比較して耐久寿命を延ばす。
【解決手段】押釦ハンドル32に設けた規制リブ39に復帰ばね片37aの先端が当たって復帰ばね37の変位が規制される。このため、復帰ばね片37aの根本部分だけでなくその中間部分にも応力が集中することとなる。その結果、従来では復帰ばね片37aの根本部分に集中していた応力が復帰ばね片37aの中間部分に分散されるため、応力集中によるへたりやクラックの発生を抑制し、押釦ハンドル32の繰り返し操作による耐久寿命を延ばすことができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピアノハンドルの押操作によって接点を反転させるピアノハンドル式スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図25に示すように押操作される押釦ハンドル32を前面に具備し、押釦ハンドル32の押操作毎に接点100を開閉するスイッチ機構部並びに外部の電線と接続する複数の端子板15,18を器体5に収納したスイッチ本体1と、器体5の前面側に押釦ハンドル32に対向する形で配置され一端部が器体5に枢着されるとともに裏面が押釦ハンドル32に当接したピアノハンドル43とを備えたピアノハンドル式スイッチが提供されている(特許文献1参照)。ピアノハンドル43はピアノの鍵盤と同様に一端部を支点として他端部を押し込むことができる構成になっている。また、ピアノハンドル43は押釦ハンドル32よりも操作面が大型であって、指以外の部位を用いて押操作することも可能になっている。
【0003】
ところで、スイッチ本体1は、図25及び図26に示すように器体5内に収納されて外部の電線と電気的に接続する第1の端子板18並びに第2の端子板15と、第1の端子板18に設けられる固定接点25とを具備し、器体5に揺動可能に保持される反転ハンドル31と、押釦ハンドル32の押操作毎に反転ハンドル31を交互に反対向きに揺動させる反転機構部と、第2の端子板15に接触導通する一方の端縁を支点として回動自在に器体5内に収納されるとともに固定接点25に接離する可動接点29が設けられた開閉子24と、反転ハンドル31と開閉子24を連結し反転ハンドル31の揺動に伴って開閉子24を反転回動させる反転ばね30とをスイッチ機構部に設けて構成されている。このように構成されるスイッチ機構部は、器体5の長手方向の中央部に収納され、スイッチ機構部を挟んで器体5の長手方向両側部にはそれぞれ第1並びに第2の端子板18,15が収納される。
【0004】
ここで、反転ばね30は圧縮コイルばねからなり、反転ばね30の後端部には開閉子24の前縁に突設されたばね座片24aが挿入され、前端部は反転ハンドル31に設けた後面開口した筒部31a内に収められる。反転ハンドル31は、ボディ5bとともに器体5を構成するカバー5aの前面に設けた凹部51の底壁に貫設された貫通孔52を通して前端部がカバー5aの前面側に露出する。また、反転ハンドル31の中間部の両側面には前端部が先細りとなる三角形状の支点突起31bが突設され、貫通孔52の両側縁に形成され後方に開放された軸受部50に支点突起31bが枢支されることで、反転ハンドル31はカバー5aに対して揺動自在に取り付けられる。つまり、反転ハンドル31の前端部をカバー5aの貫通孔52に後方から挿入するとともに、支点突起31bを軸受部50に挿入することで、カバー5aに対して反転ハンドル31が揺動自在になる。上述のように反転ハンドル31は反転ばね30を介して開閉子24に連結されており、反転ハンドル31が揺動すると揺動範囲の中間で反転ばね30がもっとも圧縮される位置を通過する。この位置の前後において反転ばね30から開閉子24に作用するばね力の向きが反転し、反転ばね30のばね力により開閉子24が急速に移動するのである。
【0005】
ところで、反転ハンドル31において貫通孔52を通してカバー5aの前面側に露出する部位の両側部には前方に突出してスライドカム33に掛合する一対の掛合突起34を突設してある。スライドカム33はカバー5aに設けた押釦ハンドル32の押操作時に反転ハンドル31の位置関係に応じて反転ハンドル31の揺動方向を含む面内において押釦ハンドル32の裏面に沿ってスライドするように構成されている。
【0006】
押釦ハンドル32は長手方向の両外側面の後端部に突出するガイド突起36を備え、カバー5aの凹部51の両側内周面の後部に前後方向(図26の上下方向)に沿って形成された案内溝35にガイド突起36が挿入されることによって、前後方向に移動自在かつ前方への抜止がなされている。押釦ハンドル32の後面側にはスライドカム摺動溝69が凹設してあり、このスライドカム摺動溝69内にスライドカム33が摺動自在に収納される。スライドカム33はポリアセタールのような弾性に富む熱可塑性樹脂によりロ字状に成形してあり、対向する側辺部の後面に反転ハンドル31の掛合突起34に対応する掛合カム体38が突設され、さらに別の側辺部の中央部に一対のばね片33aがハ字状となるように一体に突設された形状を有している。そして、押釦ハンドル32の後面に突設された突起32aが上記両ばね片33aの間に挿入されることによって、ばね片33aの弾性によりスライドカム33に復帰力が与えられる。
【0007】
復帰ばね37は、孔37dが設けられた平片37bと、平片37bの両側縁中央から各々後方に向かって略ハの字状に開拡した2つの復帰ばね片37aとを一体に延設して形成され、復帰ばね片37aの先端が凹部51の底面に弾接されることにより押釦ハンドル32が前方に向かって付勢される。なお、各復帰ばね片37aの先端部が前方に向かって折り曲げられており、平片37bを挟んで隣り合う各一対の復帰ばね片37aの折り曲げられた先端部同士が幅細の連結片37eで連結されている。そして、復帰ばね37を平片37bに穿設された取付孔37cに押釦ハンドル32の下面に突設した突起32bを挿入することにより、復帰ばね37が押釦ハンドル32の下面に取り付けられ、この復帰ばね37の復帰ばね片37a、37aの先端を凹部51の底面に弾接することによって押釦ハンドル32が前方に弾性付勢される。この場合、図26に示すように、押釦ハンドル32の下面部のスライドカム摺動溝69内に摺動自在にはめ込んだスライドカム33の下面側に平片37bを位置させるように取り付けるものであって、このことによりスライドカム33が落下しないようになっている。そして、平片37に設けた孔37dに一対の掛合カム体38が対向して下方に突出している。
【0008】
反転ハンドル31の上部にはスライドカム33に設けた一対の掛合カム体38に対応する一対の掛合突起34を設けてあり、押釦ハンドル32の押し下げ時に、反転回動のいずれか一方に傾いた状態にある反転ハンドル31の上に位置する掛合突起34に該掛合突起34に対応する方の掛合カム体38の内面が当たってばね片33a,33aに抗して掛合カム体38を摺動させながら掛合突起34を押し下げて反転ハンドル31を反転回動するように一対の掛合カム体38と一対の掛合突起34との位置関係を設定してある。
【0009】
【特許文献1】
特開平6−111686号公報(第5−6頁、第1図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、押釦ハンドル32の押操作を繰り返すうちに復帰ばね37のへたりやクラック発生などが原因で充分な復帰力が得られなくなるとスイッチの耐久寿命が過ぎたと判断するのであるが、押釦ハンドル32の押操作に伴って復帰ばね片37a,37aが外側に開くように撓む際に復帰ばね37に働く応力が復帰ばね片37aの根本部分(図25において点線で囲まれた部分)Cに集中することになり、他の部分に比べて早い段階で上記根本部分にへたりやクラックが発生するために耐久寿命が短くなる虞があった。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、従来に比較して耐久寿命を延ばすことができるピアノハンドル式スイッチを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、押操作される押釦ハンドルを前面に具備し押釦ハンドルの押操作毎に接点を開閉するスイッチ機構部を器体に収納したスイッチ本体と、器体の前面側に押釦ハンドルに対向する形で配置され一端部が器体に枢着されるとともに裏面が押釦ハンドルに当接したピアノハンドルとを備え、板ばねを加工して形成され押釦ハンドルを反操作方向に弾性付勢する復帰ばねを器体内に収納してなるピアノハンドル式スイッチにおいて、押釦ハンドルの押操作方向と異なる方向における前記復帰ばねの変位を規制する規制手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記規制手段は、押釦ハンドルに設けられた規制リブからなることを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記復帰ばねは、前方より器体に弾接する少なくとも一対の復帰ばね片と、該復帰ばね片の先端同士を連結する連結片とを有し、前記規制リブは、前記連結片に当接して復帰ばねの変形を規制することを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において、前記規制リブの復帰ばねと当接する面を円筒面としたことを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記規制手段は、器体に設けられた規制リブからなることを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、請求項2又は5の発明において、前記規制リブは、耐久寿命の末期に達した前記復帰ばねの変位を規制することを特徴とする。
【0018】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、前記規制手段は、復帰ばねに設けられて器体と摺接する突起からなることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本実施形態のピアノハンドル式スイッチは、図16に示すように、押釦ハンドル32を備え押操作毎に接点を反転させるスイッチ本体1と、スイッチ本体1の前面(図16における上面)に対向する形で配設され一端部がスイッチ本体1に枢着されるとともに押釦ハンドル32を押し込み可能なピアノハンドル43とを備える。スイッチ本体1の器体5は、矩形枠状であって器具取付用の窓孔2aを有した取付枠2に保持される。また、取付枠2の前面側には取付枠2の窓孔2aよりも長寸かつ広幅の開口窓120a,130aを備えるプレート(プレート枠120および化粧プレート130)が重ね合わせて配置される。取付枠2は器具取付孔2bを長手方向において3組備える。
【0020】
以下では、まずスイッチ本体1について図1〜図9を参照して説明する。但し、従来例と共通の構成要素には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0021】
スイッチ本体1の器体5は直方体状であって、ともに合成樹脂成形品である前面開口したボディ5bと、ボディ5bの前面側に結合される後面開口したカバー5aとにより形成される。すなわち、カバー5aの短手方向の両側壁の後縁からは後方に向かって組立片3が延設され、組立片3に設けた組立孔4がボディ5bの短手方向の両側面に形成してある組立突起6に係合することによりボディ5bとカバー5aとが結合される。組立突起6にはボディ5bからの突出寸法をカバー5aに近い側ほど小さくする傾斜面6aが形成され、カバー5aをボディ5bに近付けるように力を作用させるだけで組立片3が組立突起6に簡単に結合されるようにしてある。
【0022】
器体5の短手方向の寸法は、大角連用形(JIS C8304参照)と称する埋込型の配線器具の施工時に用いる取付枠に3個まで取着可能な寸法に形成してある。つまり、上述した取付枠2の窓孔2aの長手方向の寸法は埋込型の配線器具の施工時に用いる取付枠の窓孔の長手方向の寸法と等しく設定してあり、したがって、本実施形態に示すスイッチ本体1の器体5の短手方向の寸法は取付枠2の窓孔2aの長手方向の寸法の略3分の1の寸法になる。この寸法を大角連用形の配線器具と同様に、「1個モジュール寸法」と呼ぶ。
【0023】
一方、器体5の長手方向の寸法は窓孔2aの短手方向の寸法に略等しく、器体5の前部を形成するカバー5aの長手方向の各側面には、取付枠2の窓孔2aを囲む部位に設けた上記器具取付孔2bに係合可能な取付爪11a,11bがそれぞれ一対ずつ突設してあり、取付爪11a,11bが器具取付孔2bに係合することによって器体5が取付枠2に保持されるようにしてある。カバー5aの長手方向の一方の側壁には後端が開放された前後方向の2本の切り込み溝11cが形成され、両切り込み溝11cの間の部位は厚み方向に可撓性を有する撓み片11dを形成している。カバー5a内において撓み片11dの裏面側には空所12が形成され、撓み片11dをカバー5aの内側に撓ませることによって取付爪11aをカバー5aの側面から弾性的に後退させることが可能になっている。
【0024】
したがって、カバー5aの長手方向の一方の側面に設けた取付爪11bを取付枠2の器具取付孔2bに挿入するとともに、取付爪11aをカバー5aの側面から後退させるようにして取付枠2の窓孔2aに器体5を挿入すれば、器具取付孔2bに取付爪11aが挿入されて器体5が取付枠2に保持される。また、撓み片11dをカバー5aに押し込むようにすれば、取付爪11aが器具取付孔2bから抜け、取付枠2から器体5を取り外すことができる。撓み片11dの後端部外側面には撓み片11dの押し込みを容易にするために押突起11eが突設されている。取付枠2は後述するように埋込型の配線器具と同様に壁面などの施工面に取り付けられ、器体5の後部は施工面に埋設される。
【0025】
ボディ5bの内部空間は長手方向において3室に区画され、両側の区画は端子が収納される端子収納室13,14となり、中央部はスイッチ機構部が収納される中央収納室23を形成している。端子収納室13には第2の端子板15と2個の鎖錠ばね16と解除釦17とからなる端子が収納され、端子収納室14には第1の端子板18と2個の鎖錠ばね19と解除釦21とからなる端子が収納される。また、端子収納室13,14に対応するボディ5bの後壁には、図1及び図6に示すように、各一対の電線挿入口13a,14aが貫設され、各一対の電線挿入口13a,14aの近傍にはそれぞれ1個ずつの解除孔13b,14bが貫設されている。
【0026】
鎖錠ばね16,19は、弾性を有する導電性金属の帯板の両端部をそれぞれ曲成することにより、中央片16c,19cの両端部に鎖錠片16a,19aと接触片16b,19bとをそれぞれ形成したものである。鎖錠片16a,19aはJ字状に曲成され、中央片16c,19cとの連結部位から先端に向かって中央片16c,19cとの距離を広げるように傾斜する。また、接触片16b,19bはS字状に曲成され、中央片16c,19cの厚み方向に弾性を有している。
【0027】
一方、各端子板15,18は、連結片15a,18aと、連結片15a,18aにより連結されて互いに対向する圧接片15b,18bおよび当接片15c,18cとを備える。鎖錠ばね16,19の中央片16c,19cは平板状であり、端子板15,18の当接片15c,18cに当接し、鎖錠片16a,19aおよび接触片16b,19bを圧接片15b,18bに対向させる。端子板15,18および鎖錠ばね16,19と電線挿入口13a,14aとの位置関係は、上述した電線挿入口13a,14aから器体5に導入される電線が鎖錠ばね16,19の鎖錠片16a,19aおよび接触片16b,19bと端子板15,18の圧接片15b,18bとの間に挿入されるように設定されている。したがって、器体5に電線が挿入されると、鎖錠片16a,19aおよび接触片16b,19bと端子板15,18の圧接片15b,18bとの間で電線が圧接して挟持され、鎖錠片16a,19aの先端が電線の芯線に食い込んで抜止がなされるとともに、鎖錠片16a,19aおよび接触片16b,19bによって電線と端子板15,18との電気的接続がなされる。鎖錠ばね16,19のばね力を利用して端子ねじを用いることなく電線を接続することができるこの種の構造の端子は速結端子(あるいは、ねじなし端子)と呼ばれている。なお、速結端子において電線の機械的接続状態および電気的接続状態として所要の性能を得るには、電線挿入口13a,14aへの電線の挿入量を一定にする必要がある。そこで、電線の絶縁被覆を剥く量が一定であるか否かを簡単に確認することができるように、ボディ5bの後面にはゲージ溝22が形成されている。絶縁被覆を剥くときには電線の端部をゲージ溝22に合わせて絶縁被覆を剥く量を確認すればよい。
【0028】
解除釦17,21はユリア樹脂のような熱硬化性樹脂を用いて形成され、後部を解除孔13b,14bに臨ませる形でボディ5bの各端子収納室13,14にそれぞれ収納される。解除釦17,21の一部は鎖錠ばね16,19の鎖錠片16a,19aに接触可能であって、解除孔13b,14bを通してマイナスドライバのような工具の先端部で解除釦17,21を押操作すれば、鎖錠片16a,19aを第1及び第2の端子板18,15の圧接片18b,15bから引き離して電線の保持力を弱め、この状態で電線を引き抜くことができる。ここに、各解除釦17,21は各端子板15,18に対応する各一対の鎖錠ばね16,19にそれぞれ跨るように配置され、各端子板15,18に対応する2個ずつの鎖錠ばね16,19の鎖錠片16a,19aを同時に押すことができるようになっている。
【0029】
端子収納室14に収納される第1の端子板18には、中央収納室23に挿入される接点保持片18dが一体に形成してあり、接点保持片18dの先端部には中央収納室23内で固定接点25が設けられる。また、端子収納室13に収納される第2の端子板15には、中央収納室23まで延長される連絡片15dが延出してあり、連絡片15dの先端部には中央収納室23の後壁内周面に沿って配置される支持片15eが形成されている。連絡片15dは当接片15cよりも圧接片15b寄りに位置するように形成され、中央収納室23内に配置される接点保持片18dとの絶縁距離を比較的大きくとってある。支持片15eには開閉子24の後端縁24bが当接する。開閉子24の両側縁には突部28が突設され、突部28は中央収納室23内で設けた前端側が広いV字状の位置規制凹部27に挿入される。したがって、開閉子24は支持片15eに後端縁24bが接触した状態で後縁を支点として位置規制凹部27の範囲内で回動可能になる。開閉子24は接点保持片18dに対向するように配置され、接点保持片18dに設けた固定接点25との対向部位には固定接点25とともに接点100を構成する可動接点29が設けてある。つまり、開閉子24が回動することにより、可動接点29が固定接点25に接離し、第2の端子板15と第1の端子板18とを電気的に接続する状態と分離する状態とが選択される。
【0030】
ところで、接点100は開閉子24を回動させるために設けた反転ばね30、反転ハンドル31、押釦ハンドル32、スライドカム33、復帰ばね37とともにスイッチ機構部を構成する。反転ばね30は圧縮コイルばねであり、反転ばね30の後端部には開閉子24の前縁に突設されたばね座片24aが挿入され、前端部は反転ハンドル31に設けた後面開口した筒部31a内に収められる。反転ハンドル31はカバー5aの前面に設けた凹部51の底壁に貫設された貫通孔52を通して前端部がカバー5aの前面側に露出する。また、反転ハンドル31の中間部の両側面には前端部が先細りとなる三角形状の支点突起31bが突設され、貫通孔52の両側縁に形成され後方に開放された軸受部50に支点突起31bが枢支されることで、反転ハンドル31はカバー5aに対して揺動自在に取り付けられる。つまり、反転ハンドル31の前端部をカバー5aの貫通孔52に後方から挿入するとともに、支点突起31bを軸受部50に挿入することで、カバー5aに対して反転ハンドル31が揺動自在になる。上述のように反転ハンドル31は反転ばね30を介して開閉子24に連結されており、反転ハンドル31が揺動すると揺動範囲の中間で反転ばね30がもっとも圧縮される位置を通過する。この位置の前後において反転ばね30から開閉子24に作用するばね力の向きが反転し、反転ばね30のばね力により開閉子24が急速に移動するのである。
【0031】
また、反転ハンドル31において貫通孔52を通してカバー5aの前面側に露出する部位の両側部には前方に突出してスライドカム33に掛合する一対の掛合突起34を突設してある。スライドカム33はカバー5aに設けた押釦ハンドル32の押操作時に反転ハンドル31の位置関係に応じて反転ハンドル31の揺動方向を含む面内において押釦ハンドル32の裏面に沿ってスライドするように構成されている。
【0032】
押釦ハンドル32は、図8に示すように長手方向の両外側面の後端部に突出するガイド突起36を備え、カバー5aの凹部51の両側内周面の後部に前後方向(図1の上下方向)に沿って形成された案内溝35にガイド突起36が挿入されることによって、前後方向に移動自在かつ前方への抜止がなされている。
【0033】
押釦ハンドル32の後面には突起32dが突設され、従来例と同様に板ばねからなる復帰ばね37の平片37bに穿孔した孔37dに突起32dを挿入することにより、復帰ばね37が押釦ハンドル32の後面に取り付けられる。そして、復帰ばね37の復帰ばね片37aの先端が凹部51の底面に弾接されることにより押釦ハンドル32が前方に向かって付勢される。
【0034】
スライドカム33はポリアセタールのような弾性に富む熱可塑性樹脂によりロ字状に成形してあり、対向する側辺部の後面に反転ハンドル31の掛合突起34に対応する掛合カム体38が突設され、さらに別の側辺部の中央部に一対のばね片33aがハ字状となるように一体に突設された形状を有している。図11に示すように押釦ハンドル32の後面に突設された突起32aが上記両ばね片33aの間に挿入されることによって、押釦ハンドル32の後面においてスライドカム33が摺動自在に装着され、かつばね片33aの弾性によってスライドカム33に復帰力が与えられる。
【0035】
カバー5aの表面側端部には、ピアノハンドル43を枢着するために、斜め前方に突出する一対の軸部192が一体に突設してある。軸部192の前端部はカバー5aの短手方向に沿った円柱状に形成される。ピアノハンドル43の背面の一端部には、図10に示すように、板ばねにより形成された金属製の軸受用ばね191bをはめ込み用穴191aに装着した軸受部191が設けてある。はめ込み用穴191aは内周面の片側に係止穴190を備え、はめ込み用穴191aに収納される軸受用ばね191bの抜け止め爪191cを係止して軸受用ばね体191bを固持している。軸受用ばね体191bは先端をはめ込み用穴191a内へ突出させるように曲げ形成され、突出部191dとはめ込み用穴191aとで軸部192を保持する。
【0036】
はめ込み用穴191aの開口付近には軸受用ばね191bの突出部191dが設けてあるから、はめ込み用穴191aの内部よりも開口幅が狭く、スイッチ本体1に設けた軸部192を軸受用ばね191bのばね力に抗してはめ込み用穴191aに弾性的にはめ込むと、軸部192と軸受部191とが枢着され、容易には外れないようにしてある。このように軸部192を軸受部191に回動自在に嵌め込むことでピアノハンドル43を回動自在に枢着することができる。なお、ピアノハンドル43の他端部には後方に向かって抜け止め用の抜止片43aを突設してある。抜止片43aはカバー5aの前壁に形成した挿入孔54を通して空所12内に挿入され、抜止片43aの先端部に設けた係止爪43bが挿入孔54の周縁に係止されることによって、ピアノハンドル43の回動範囲が規制される。挿入孔54は図4に示すように3個並んで設けられている。また、挿入孔54に近接して設けられている端子板15には、押さえ片15bから前方に案内片15fが延設され、端子板15に接続される電線が挿入孔54側に突出することによって抜止片43aに干渉するのが防止されている。
【0037】
上記のようにピアノハンドル43がスイッチ本体1に取り付けられることにより、ピアノハンドル43の上記他端部を押操作すると、軸受部191と軸部192の枢着部を中心にしてピアノハンドル43が回動する。ピアノハンドル43の後面には一対の操作用リブ43cが突設されており、ピアノハンドル43を押操作すれば上記操作用リブ43cによってスイッチ本体1に設けた押釦ハンドル32が器体5に押し込まれるのである。
【0038】
以下に、上記スイッチ本体1の動作を簡単に説明する。図11は可動接点29が固定接点25に接触している状態、すなわち接点100が閉成された状態を示しており、反転ハンドル31は図の右側に倒れている。このときスライドカム33はばね片33aにより移動範囲の中央位置に位置している。この状態からピアノハンドル43(図11では図示を省略している)に押力を作用させると、押釦ハンドル32が復帰ばね37に抗して器体5に押し込まれ、押釦ハンドル32とともにスライドカム33が図11の下向きに移動する。このときスライドカム33の図中左側の掛合カム体38が反転ハンドル31の左側の掛合突起34に当接して反転ハンドル31の左端部を押すから、反転ハンドル31が支点突起31bの前端を中心として左回りに回転する。スライドカム33の左側の掛合カム体38は反転ハンドル31の左側の掛合突起34よりも左側に位置しており、反転ハンドル31が回転するのに伴ってスライドカム33が左方に押されて図12に示すようにスライドカム33が図中の左側にスライドする。こうして図13のように反転ハンドル31が図の左側に倒れるようになり、反転ばね30が反転して開閉子24が反転し、可動接点29が固定接点25から切り離された状態、すなわち接点100が開放状態に反転する。その後、ピアノハンドル43に作用させた押力を解除すると、図14のように復帰ばね37のばね力により押釦ハンドル32が押し戻され、押釦ハンドル32に当接しているピアノハンドル43も元の位置に復帰する。また同時に、スライドカム33もばね片33aのばね力でスライドして中央位置に復帰する。
【0039】
こうして、接点100が開放状態となっているときにピアノハンドル43に再び押力を作用させると、上述の動作と同様にして反転ハンドル31を回転させることができる。ただし、接点100が開放状態であるときには、反転ハンドル31の右側の掛合突起34がスライドカム33の右側の掛合カム体38に当接するから、反転ハンドル31は右回りに回転し、反転ばね30を介して可動接点29を固定接点25に接触させることになる。こうして接点100を反転させた後にピアノハンドル43から押力を解除すれば、図11に示す状態に戻る。要するに、本実施形態ではピアノハンドル43の押操作毎に接点100が開閉されるのである。すなわち、スライドカム33と反転ハンドル31の掛合突起34と復帰ばね37とによって、押釦ハンドル33の押操作毎に反転ハンドル31を交互に反対向きに揺動させる反転機構部が構成される。
【0040】
次に本発明の要旨となる構成について説明する。本実施形態では、図1及び図8に示すように押釦ハンドル32の内側面におけるガイド突起36の両隣の部位に角柱状の規制リブ39がそれぞれ突設されている。よって、押釦ハンドル32の押操作に伴って復帰ばね37の復帰ばね片37aが撓んで外側に開いたとき、図13(b)に示すように各復帰ばね片37aの先端が規制リブ39に当たって押釦ハンドル32の押操作方向(図13(b)における上下方向)と異なる方向(図13(b)における左右方向)における復帰ばね37の変位が規制されることになる。
【0041】
すなわち、従来例では押釦ハンドル32の押操作にともなう応力が復帰ばね37における復帰ばね片37aの根本部分(図1及び図15(c)において実線で囲まれた部分)Cに応力が集中していたが、本実施形態では押釦ハンドル32に設けた規制リブ39に復帰ばね片37aの先端が当たって復帰ばね37の変位が規制されるために復帰ばね片37aの根本部分だけでなくその中間部分(図15(c)における長円で囲まれた部分)Dにも応力が集中することとなる。その結果、従来では復帰ばね片37aの根本部分に集中していた応力が復帰ばね片37aの中間部分に分散されるため、応力集中によるへたりやクラックの発生を抑制し、押釦ハンドル32の繰り返し操作による耐久寿命を延ばすことができる。ここで、図9に示すように上記規制リブ39の復帰ばね片37aと当接する表面を円筒面とすれば、図8に示すような平坦な面に比較して規制リブ39と復帰ばね37との間に働く摩擦力が低減されて摩耗粉の発生量が減少するという利点がある。
【0042】
ところで、上述した取付枠2は1個モジュール寸法のスイッチ本体1を3個取り付けることができるものであるから、3個用の取付枠2と呼ぶことにする。すなわち、取付枠2の窓孔2aの両側の側片には、スイッチ本体1の取付爪11a,11bが係止される2個1組の器具取付孔2b,2bが3組ずつ設けてあり、窓孔2a内でスイッチ本体1の取付位置を3箇所選択できるようになっている。ここで、窓孔2aの長手方向にスイッチ本体1の短手方向を一致させてスイッチ本体1を取付枠2に取り付ける場合の3つの取付位置を、それぞれ上端位置、中央位置、下端位置と呼ぶことにする。また、取付枠2に1個モジュール寸法のスイッチ本体1を1個取り付ける際に用いるピアノハンドル43であって、図16に示すようにプレート(プレート枠120および化粧プレート130)の開口窓120a,130aを1個で覆う程度の寸法を有したピアノハンドル43を1個用のピアノハンドル43と呼ぶことにする。同様に、3個用の取付枠2に1個モジュール寸法のスイッチ本体1を2個取り付ける際に用いるピアノハンドル43であって、図17に示すように各スイッチ本体1にそれぞれ取り付けられプレートの開口窓120a,130aを2個で覆う程度の寸法を有したピアノハンドル43を2個用のピアノハンドル43と呼ぶことにし、さらに、3個用の取付枠2に1個モジュール寸法のスイッチ本体1を3個取り付ける際に用いるピアノハンドル43であって、図18に示すように各スイッチ本体1にそれぞれ取り付けられプレートの開口窓120a,130aを3個で覆う程度の寸法を有したピアノハンドル43を3個用のピアノハンドル43と呼ぶことにする。
【0043】
上述した3種類のピアノハンドル43の上下方向(スイッチ本体1の短手方向)の寸法の関係は、(1個用のピアノハンドル43の上下寸法)≒(2個用のピアノハンドル43の上下寸法)×2≒(3個用のピアノハンドル43の上下寸法)×3になる。また、上述したようにプレートの開口窓120a,130aは取付枠2の窓孔2aよりも長寸かつ広幅であり、この窓孔2aにスイッチ本体1を挿入して取り付けるから、3個用のピアノハンドル43の上下寸法はスイッチ本体1の上下寸法よりも大きくなっている。つまり、いずれのピアノハンドル43も押釦ハンドル32よりも操作面の面積が大きく、したがって押釦ハンドル32を押操作するよりもピアノハンドル43を押操作するほうが操作が容易になっている。
【0044】
取付枠2の窓孔2aにスイッチ本体1を1個だけ取り付ける場合を図16に示す。上述したように、ピアノハンドル43の背面の一端部に設けられる軸受部191(図10参照)は、スイッチ本体1に設けた一対の軸部192に対応するように上下方向の中央部付近に2つ設けられている。ただし、ピアノハンドル43の各軸受部191に取り付けられる軸受用ばね191bは連続した1部材で形成される。ピアノハンドル43は、ピアノハンドル43の2つの軸受部191にスイッチ本体1の2つの軸部192を嵌め込むことにより、スイッチ本体1の上下方向の中心と1個用のピアノハンドル43の上下方向の中心とが一致するように取り付けられる。また、1個用のピアノハンドル43の背面の他端部には上下方向の中央部付近に2本の抜止片43aが突設され、各抜止片43aはスイッチ本体1の上下の挿入孔54に挿入される。
【0045】
ピアノハンドル43の表面における他端部には、上下方向の中央位置に押位置指示突起114が突設され、ピアノハンドル43に押力を作用させるべき端部が押位置指示突起114側であることが示されている。また、ピアノハンドル43の表面には、左右方向の多数本の平行な直線からなるストライプ状の化粧ライン115を形成してある。
【0046】
ところで、取付枠2の取付窓2aに2個のスイッチ本体1を取り付ける場合には、図17に示すように、上端位置と下端位置とにそれぞれスイッチ本体1を取り付けることになる。各スイッチ本体1には2個用のピアノハンドル43がそれぞれ取り付けられる。2個用のピアノハンドル43は3個用のピアノハンドル43と同様に、上下方向の中央部に2つの軸受部191を備え、取付枠2に対して上端位置および下端位置に取り付けた各スイッチ本体1の上下方向の中心位置と、各ピアノハンドル2の上下方向の中心位置とが一致するように取り付けられる。その結果、2個用のピアノハンドル43においても上端位置用と下端位置用とを区別することなく共通して同じものを使用できる。2個用のピアノハンドル43は上下寸法が1個用のピアノハンドル43と異なるが、他の構成は1個用のピアノハンドル43と同様である。
【0047】
取付枠2の取付窓2aに3個のスイッチ本体1を取り付ける場合には、図18に示すように、上端位置と中央位置と下端位置とにそれぞれスイッチ本体1を取り付け、各スイッチ本体1にそれぞれ3個用のピアノハンドル43を取り付ける。3個用のピアノハンドル43の背面の一端部には4個の軸受部191がスイッチ本体1の軸部192に対応する一定間隔で設けられる。また、上2個の軸受部191と下2個の軸受部191とに対応する軸受用ばね体191bはそれぞれ一体に形成されている。つまり、4個の軸受部191に対して軸受用ばね体191bを2部材で実現してある。また、3個用のピアノハンドル43では抜止片43aはピアノハンドル43の上下方向の中央付近に1個ずつ設けられる。
【0048】
取付枠2に3個のスイッチ本体1を並設した場合、中央位置のスイッチ本体1に取り付けるピアノハンドル43は、中央の2個の軸受部191にスイッチ本体1の軸部192をはめ込んで取り付ける。つまり、中央位置のスイッチ本体1についてはスイッチ本体1の上下方向の中心とピアノハンドル43の上下方向の中心とが一致する。また、ピアノハンドル43の抜止片43aはスイッチ本体1の中央の挿入孔54に挿入される。一方、上端位置のスイッチ本体1に取り付けられるピアノハンドル43は、下側の2個の軸受部191にスイッチ本体1の軸部192をはめ込んで取り付ける。つまり、上端位置についてはスイッチ本体1の上下方向の中心よりもピアノハンドル43の上下方向の中心が上にずれて位置することになり、ピアノハンドル43の抜止片43aはスイッチ本体1の上の挿入孔54に挿入される。また、下端位置のスイッチ本体1に取り付けられるピアノハンドル43は、上側の2個の軸受部191にスイッチ本体1の軸部192をはめ込んで取り付ける。つまり、下端位置についてはスイッチ本体1の上下方向の中心よりもピアノハンドル43の上下方向の中心が下にずれて位置することになり、ピアノハンドル43の抜止片43aはスイッチ本体1の下の挿入孔54に挿入される。
【0049】
取付枠2の前面側に取付ねじ123によって取り付けられるプレート枠120は、図16に示すように、ABS樹脂のような合成樹脂によって矩形枠状に形成された成形品であって、上片と下片とにそれぞれ取付ねじ123が挿通されるねじ挿通孔121が設けてある。また、プレート枠120の左片および右片にはそれぞれ化粧プレート130の係止片(図示せず)が挿入係止される係止孔122がそれぞれ3個ずつ設けてある。さらに、プレート枠120の四隅には金属製の簡易耐火プレート(図示せず)を取り付けるためのプレート保持孔125も設けられている。プレート枠120の周部には全周に亘って段部124が形成される。プレート枠120に結合される化粧プレート130は、プレート枠120と同様にABS樹脂のような合成樹脂によって矩形枠状に形成される。また、化粧プレート130の裏面にはプレート枠120に結合するための係止片が6本突設されている。なお、プレート枠120および化粧プレート130はともに角部に丸みがほとんどなく、アール部分を形成する場合に比較すると金型の製造が容易になっている。
【0050】
スイッチ本体1を取り付けた取付枠2に取付ねじ123によってプレート枠120を取り付け、さらに化粧プレート130をプレート枠120に結合するとともに、スイッチ本体1にピアノハンドル43を取り付けると、プレート枠120および化粧プレート130の中央部の開口窓120a,130aを通してピアノハンドル43の一部をプレートの前方に突出させることができ、この状態でピアノハンドル43を押操作することができることになる。また、化粧プレート130はプレート枠120に対して係止片によって係合しているだけであるから、プレート枠120の下端部に設けた外し溝126にマイナスドライバのような工具の先端部を挿入し、プレート枠120から化粧プレート130を引き離すように力を作用させれば、化粧プレート130をプレート枠120から外すことができる。したがって、化粧プレート130を取り付けた状態では表面に取付ねじ123が露出しないようにして優れた外観に仕上げながらも、メンテナンス時には化粧プレート130を比較的容易に取り外すことができる。
【0051】
(実施形態2)
本実施形態は、図19に示すように押釦ハンドル32のガイド突起36の内側面に規制リブ39を設けている点に特徴があり、これ以外の構成は実施形態1と共通である。よって、実施形態1と共通の構成要素には同一の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0052】
本実施形態では、押釦ハンドル32のガイド突起36の内側面に設けた規制リブ39は、復帰ばね37の復帰ばね片37a,37aの先端同士を連結する連結片37eに当接して復帰ばね37の変形を規制している。このため、復帰ばね片37aの先端に当接して復帰ばね37の変形を規制する場合に比較して、復帰ばね片37aよりも連結片37eの方が変形可能な範囲を大きくできるから規制リブ39の寸法ばらつきを吸収することができる。また、押釦ハンドル32に形成する規制リブ39の寸法精度をあまり高くする必要がないから、押釦ハンドル32の製造が容易になるという利点がある。なお、図20に示すように上記規制リブ39の連結片37eと当接する表面を円筒面とすれば、図19に示すような平坦な面に比較して規制リブ39と復帰ばね37との間に働く摩擦力が低減されて摩耗粉の発生量が減少するという利点がある。
【0053】
(実施形態3)
実施形態1,2では規制リブ39を押釦ハンドル32に設けていたが、本実施形態は器体5を構成するカバー5aに規制リブ39を設けている点に特徴があり、これ以外の構成は実施形態1,2と共通である。よって、実施形態1と共通の構成要素には同一の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0054】
本実施形態では、図21に示すようにカバー5aの凹部51の両側内周面における案内溝35の両側に角柱状の規制リブ39がそれぞれ突設されており、押釦ハンドル32を押操作したときにカバー5aに突設された規制リブ39に復帰ばね片37aの先端が当たって復帰ばね37の変位が規制されることになる。そのため、実施形態1,2と同様に復帰ばね37の応力を分散させて耐久寿命を延ばすことができる。なお、本実施形態では復帰ばね片37aに当接する規制リブ39の表面を平坦面としてるが、規制リブ39の復帰ばね片37aと当接する表面を円筒面とすれば、平坦面に比較して規制リブ39と復帰ばね37との間に働く摩擦力が低減されて摩耗粉の発生量が減少する。
【0055】
(実施形態4)
本実施形態は、押釦ハンドル32やカバー5aに規制手段たる規制リブ39を設ける代わりに復帰ばね37に規制用の突起37fを設けた点に特徴があり、これ以外の構成は実施形態1と共通である。よって、実施形態1と共通の構成要素には同一の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0056】
図22及び図23に示すように復帰ばね片37a,37aの先端同士を連結している連結片37eの片方にはその両端近傍にそれぞれ突起37f,37fが突設され、他方にはその中央部分に突起37fが突設されている。そして、復帰ばね37の連結片37eに設けた突起37f…が凹部51の底面に弾接されることにより押釦ハンドル32が前方に向かって付勢される。
【0057】
而して、押釦ハンドル32の押操作時に復帰ばね37の復帰ばね片37aが外側に開くように撓むが、このときに突起37f…が凹部51の底面に摺接して摩擦抵抗が増大するため、復帰ばね片37aの変位が規制される。また、突起37f…を復帰ばね片37aの先端に設ける場合に比較して、復帰ばね片37aよりも連結片37eの方が変形可能な範囲を大きくできるから復帰ばね37の寸法ばらつきを吸収することができる。
【0058】
(実施形態5)
これまで説明した実施形態1〜4では規制リブ39で復帰ばね片37aの変位を規制してへたりやクラックの発生を抑制しようとするものであったが、本実施形態では、へたりやクラック発生等により耐久寿命の末期に達した復帰ばね37の変位を規制する点に特徴がある。但し、これ以外の構成は実施形態1と共通であるから、実施形態1と共通の構成要素には同一の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0059】
本実施形態では、押釦ハンドル32に設けた規制リブ39の突出寸法を実施形態1よりも小さく設定し、図24(a)に示すように押釦ハンドル32が押操作されたときであっても寿命末期に達していない復帰ばね片37aの先端に規制リブ39が当接せず、へたりやクラック発生などが原因で復帰ばね片37aの開きが大きくなったとき、すなわち寿命末期に達したときに図24(b)に示すように復帰ばね片37aの先端が規制リブ39に当接してそれ以上の変位が規制される。
【0060】
よって、クラック発生等があれば本来なら寿命が過ぎたと考えられるが、本実施形態では上述のように寿命末期において復帰ばね片37aの変位を規制リブ39で規制しているためにへたりやクラック発生の進行を遅らせて耐久寿命を延ばすことができる。また、復帰ばね片37aが規制リブ39に当接する状態では押釦ハンドル32を押操作したときの感触が正常時から変化するため、使用者に復帰ばね37が寿命末期に近づいたことを知らせることができる。
【0061】
【発明の効果】
請求項1の発明は、押操作される押釦ハンドルを前面に具備し押釦ハンドルの押操作毎に接点を開閉するスイッチ機構部を器体に収納したスイッチ本体と、器体の前面側に押釦ハンドルに対向する形で配置され一端部が器体に枢着されるとともに裏面が押釦ハンドルに当接したピアノハンドルとを備え、板ばねを加工して形成され押釦ハンドルを反操作方向に弾性付勢する復帰ばねを器体内に収納してなるピアノハンドル式スイッチにおいて、押釦ハンドルの押操作方向と異なる方向における前記復帰ばねの変位を規制する規制手段を備えたことを特徴とし、従来では特定の部分に集中していた応力が分散されるために耐久寿命を延ばすことができる。
【0062】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記規制手段は、押釦ハンドルに設けられた規制リブからなることを特徴とし、規制手段が容易に形成できて製造コストの上昇が抑えられる。
【0063】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記復帰ばねは、前方より器体に弾接する少なくとも一対の復帰ばね片と、該復帰ばね片の先端同士を連結する連結片とを有し、前記規制リブは、前記連結片に当接して復帰ばねの変形を規制することを特徴とし、復帰ばね片よりも連結片の方が変形可能な範囲を大きくできるから規制リブの寸法ばらつきを吸収することができる。
【0064】
請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において、前記規制リブの復帰ばねと当接する面を円筒面としたことを特徴とし、規制リブと復帰ばねとの間に働く摩擦力が低減されて摩耗粉の発生量が減少する。
【0065】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記規制手段は、器体に設けられた規制リブからなることを特徴とし、規制手段が容易に形成できて製造コストの上昇が抑えられる。
【0066】
請求項6の発明は、請求項2又は5の発明において、前記規制リブは、耐久寿命の末期に達した前記復帰ばねの変位を規制することを特徴とし、へたりやクラックの発生等が原因で復帰ばね片の変位領域が拡がっても規制リブによって変位領域の拡がりが規制されるために耐久寿命を延ばすことができる。また、規制リブに当接する状態では押釦ハンドルを押操作したときの感触が正常時から変化するため、使用者に復帰ばねが寿命末期に近づいたことを知らせることができる。
【0067】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、前記規制手段は、復帰ばねに設けられて器体と摺接する突起からなることを特徴とし、規制手段が容易に形成できて製造コストの上昇が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1のスイッチ本体を示す断面図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上のスイッチ本体を示す斜視図である。
【図4】同上のスイッチ本体を示す正面図である。
【図5】同上のスイッチ本体を示す下面図である。
【図6】同上のスイッチ本体を示す背面図である。
【図7】同上のスイッチ本体を示す側面図である。
【図8】同上の押釦ハンドルを示す斜視図である。
【図9】同上の他の構造の押釦ハンドルを示す斜視図である。
【図10】同上の軸部近傍を示し、(a)はピアノハンドル取付前の断面図、(b)はピアノハンドル取付後の断面図である。
【図11】同上の動作説明図である。
【図12】同上の動作説明図である。
【図13】同上の動作説明図である。
【図14】同上の動作説明図である。
【図15】同上の動作説明図である。
【図16】同上で1個用のピアノハンドルを用いる使用形態での分解斜視図である。
【図17】同上で2個用のピアノハンドルを用いる使用形態での分解斜視図である。
【図18】同上で3個用のピアノハンドルを用いる使用形態での分解斜視図である。
【図19】実施形態2における押釦ハンドルを示す斜視図である。
【図20】同上における他の構成の押釦ハンドルを示す斜視図である。
【図21】実施形態3を示す分解斜視図である。
【図22】実施形態4における復帰ばねの斜視図である。
【図23】同上の復帰ばねを示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図24】実施形態5における押釦ハンドル及び復帰ばねを示す断面図である。
【図25】従来例を示す分解斜視図である。
【図26】同上の断面図である。
【符号の説明】
5 器体
32 押釦ハンドル
37 復帰ばね
39 規制リブ

Claims (7)

  1. 押操作される押釦ハンドルを前面に具備し押釦ハンドルの押操作毎に接点を開閉するスイッチ機構部を器体に収納したスイッチ本体と、器体の前面側に押釦ハンドルに対向する形で配置され一端部が器体に枢着されるとともに裏面が押釦ハンドルに当接したピアノハンドルとを備え、板ばねを加工して形成され押釦ハンドルを反操作方向に弾性付勢する復帰ばねを器体内に収納してなるピアノハンドル式スイッチにおいて、押釦ハンドルの押操作方向と異なる方向における前記復帰ばねの変位を規制する規制手段を備えたことを特徴とするピアノハンドル式スイッチ。
  2. 前記規制手段は、押釦ハンドルに設けられた規制リブからなることを特徴とする請求項1記載のピアノハンドル式スイッチ。
  3. 前記復帰ばねは、前方より器体に弾接する少なくとも一対の復帰ばね片と、該復帰ばね片の先端同士を連結する連結片とを有し、前記規制リブは、前記連結片に当接して復帰ばねの変形を規制することを特徴とする請求項1又は2記載のピアノハンドル式スイッチ。
  4. 前記規制リブの復帰ばねと当接する面を円筒面としたことを特徴とする請求項2又は3記載のピアノハンドル式スイッチ。
  5. 前記規制手段は、器体に設けられた規制リブからなることを特徴とする請求項1記載のピアノハンドル式スイッチ。
  6. 前記規制リブは、耐久寿命の末期に達した前記復帰ばねの変位を規制することを特徴とする請求項2又は5記載のピアノハンドル式スイッチ。
  7. 前記規制手段は、復帰ばねに設けられて器体と摺接する突起からなることを特徴とする請求項1記載のピアノハンドル式スイッチ。
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