JP2004293722A - スイベルホース継手 - Google Patents

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Takatoshi Sakai
隆敏 酒井
Tomoshige Hibino
委茂 日比野
Hideshi Watanabe
秀史 渡辺
Rikizo Tatsuta
力三 立田
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Abstract

【課題】ベアリング機構を内蔵したスイベルホース継手において、転動球の受面が過大な荷重の作用によりへたりを生じたり変形したりして、その影響がシール部におよび、シール漏れを生じる問題を解消する。
【解決手段】スイベルホース継手10を、雌管状の第1部材14と、雄管状の第2部材16と、それら第1部材14と第2部材16との間をシールするOリング32と、ベアリング機構36とを備え構成する。そしてそのベアリング機構36を軸方向の異なった位置に2列に設け、また保持溝42における転動球44の受面48,50に無電解Niメッキを施した後熱処理して得られるNi−Pメッキから成る高硬度メッキ54を所定膜厚で形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は油圧機器等の各種機器に油圧ホース等を回転可能に接続するためのスイベル継手(ロータリー継手)に関し、詳しくはベアリング機構を用いて回転能力を確保するようになしたものに関する。
【0002】
【発明の背景】
従来、油圧機器等の各種機器に油圧ホース等を接続する場合、ホース端部にねじ部を有する継手金具を回転不能に固定しておき、この継手金具のねじ部を相手側機器の対応するねじ部にねじ込むことでホース接続を行っていた。
しかしながらこの場合、継手金具を回転操作するとホースが一緒に回転して捩れを生じてしまったり、或いはホースの他方の端部が他の機器に固定状態にある場合には一方の端部を相手側機器に良好に接続することが難しくなるなどの問題があった。
【0003】
そこでこの問題を解決するためのスイベルホース継手として図5に示すようなものが提案されている(下記特許文献1)。
同図において、200及び201はスイベルホース継手202における金属製の継手本体(雌管状の第1部材)及びニップル(雄管状の第2部材)である。
ニップル201は嵌入部204を有しており、この嵌入部204がホース206の端部内周面に嵌入された状態で、ホース206の端部外周面にソケット金具208がかしめ付けられることでホース206端部に固定されている。
【0004】
一方、継手本体200には前端側外周面に相手側機器との螺合用の雄ねじ部210が形成され、また内周面には大径の嵌合凹部212が形成されていて、そこにニップル201の前端部に形成された大径の環状突部214がOリング216を介して回転可能に嵌合されている。
【0005】
この継手本体200とニップル201とは、継手本体200の内周面に形成された径方向内向きの段付部218と止め輪220とにより互いに軸方向に固定されている。
詳しくは、ニップル201は継手本体200に対し段付部218と大径の環状突部214との当接に基づいて図中右方向への抜けが防止され、また止め輪220によって逆方向の相対移動が阻止されている。
【0006】
しかしながらこのスイベルホース継手202の場合、配管接続作業に際してはホース206に回転力を加えることなく継手本体200を単独で回転操作できるものの、配管接続が終了した段階で油圧機器等に所定の圧力で油圧をかけたときに、ニップル201に対して軸方向に強い抜き力が働き、この時点で継手本体200とニップル201との間に回転方向の大きな摩擦力が働いて、ニップル201、即ちホース206が継手本体200に対して回転できなくなってしまう。
従って例えば相手側機器が可動体であるような場合、その相手側機器の移動に伴ってホース206が捩れた状態となる恐れがある。
スイベルホース継手としてはこのような油圧がかかった状態においてもホースを回転可能となし得るものが望ましい。
【0007】
その解決手段として、スイベルホース継手を雌管状の第1部材と雄管状の第2部材とを嵌合状態に組み付けて構成するとともにその内部に、内輪と外輪と複数の転動球とを有する市販のベアリング装置を組み込んで、そのベアリング装置により第1部材と第2部材とを回転可能となすようにしたものが従来提案されている。
しかしながら内輪,外輪及びそれらにて挟まれた転動球を有する市販のベアリング装置を内蔵した従来のスイベルホース継手は構造が複雑でかさ高く、しかも市販のベアリング装置は非常に高価であるために全体として価格の高いものとならざるを得ない。
【0008】
そこで本出願人は先の特許願において、図6に一例を示すようなスイベルホース継手を提案した(下記特許文献2)。
同図において222は雌管状の第1部材で、224は第1部材222内部に軸方向に挿入されて嵌合状態に組み付けられた雄管状の第2部材である。
【0009】
第1部材222は更に雄ねじ管228と内向きのフランジ230を有するスリーブ232とから成っており、そのスリーブ232の内側に環状凹所234が形成されている。
そしてその環状凹所234内に、リング座236とストッパリング238とが設けられている。
ここでストッパリング238は内周面に雌ねじを有し、その雌ねじにおいて、第2部材224の外周部に形成された雄ねじにねじ込まれている。
【0010】
これらリング座236とストッパリング238との間には環状の空間が形成されていて、そこに転動球240が周方向に沿って複数介装されており、この転動球240の転動に基づいて第1部材222と第2部材224とが回転可能とされている。
【0011】
このスイベルホース継手226の場合、油圧を作用させた状態においても第1部材222又は第2部材224に接続したホースを回転可能な状態に保持することができる。
またこのスイベルホース継手226では市販の高価なベアリング装置を用いておらず、リング座236とストッパリング238及び転動球240にて簡易的なベアリング機構を構成しているため、価格的にも安価に継手を構成できる利点を有する。
【0012】
しかしながらこのスイベルホース継手226の場合、ベアリング機構の構成部材として複数の転動球240の外にリング座236及びストッパリング238を必要とし、また環状凹所234を形成するために第1部材222が雄ねじ管228とスリーブ232とで構成されていることから、全体として必要な部品点数及び組付工数が多く、未だ改善の余地のあるものであった。
【0013】
このようなことから本発明者等は、更に図7に示すようなスイベルホース継手242を案出した。
このスイベルホース継手242は、雌管状の第1部材244内に雄管状の第2部材246を軸方向に挿入してそれらを嵌合状態に組付けるとともに、第1部材244の内周面に環状の内周溝248を、また第2部材246の外周面に環状の外周溝250を形成して、それらにより保持溝252を構成し、そこに転動球240を周方向に沿って複数介装してベアリング機構254を構成し、そのベアリング機構254により第1部材244と第2部材246とを相対回転可能となしたものである。
【0014】
このようにすれば、ベアリング機構254を少ない部品点数で簡単に構成でき、従ってスイベルホース継手242の構成もまた簡単となって、所要コストも更に低減することができる。
【0015】
このスイベルホース継手242では、油圧の作用によって第1部材244と第2部材246とに軸方向の抜き力が働いたとき、保持溝252における転動球240の当り面、即ち保持溝252の、転動球240に対する受面に大きな荷重が作用する。
【0016】
そのためこのスイベルホース継手242では、第1部材244,第2部材246及び転動球240として鋼材を用い且つそれらを焼入処理(必要な硬さを得るために、低い温度で再び加熱する焼戻し処理も含む)して使用するが、一方でこのような焼入処理によって、第1部材244及び第2部材246の靭性が低下してしまう問題を生ずる。
また焼入処理により第1部材244及び第2部材246の硬度があまり高くなると割れが発生し易くなる問題も生ずる。
【0017】
更にそのような焼入処理を施したとしても第1部材244及び第2部材246の母材硬さ、詳しくは上記受面の硬さは、同じく焼入処理して成る転動球240の硬さに比べて低く、従って転動球240からの荷重により受面がへたりや変形を生じて保持溝252の溝幅が広がり、また第2部材246が伸びを生じてその影響がシール部材によるシール部までおよび、これによりシール漏れを生ずる恐れがある問題も有している。
また転動球240の転動運動に伴って受面が摩耗し、初期の良好な転動特性が損われるといった問題も生ずる。
【0018】
このベアリング機構254を用いたスイベルホース継手242の場合、転動球240の円滑な転動を確保するためグリース等の潤滑剤を塗布するが、その場合、潤滑剤の塗布量等によってスイベルホース継手242の回転特性が影響され、従ってその回転特性を所望特性とするためのグリース等潤滑剤の塗布量その他の管理が難しいといった問題もある。
【0019】
【特許文献1】
特開平2−118297号公報
【特許文献2】
特開2001−99371号公報
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明のスイベルホース継手はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、(イ)雌管状の第1部材と、(ロ)挿入部を該第1部材の内部に軸方向に挿入して、該挿入部の外周面の雄嵌合面を該第1部材の内周面の雌嵌合面に相対回転可能に嵌合させる雄管状の第2部材と、(ハ)それら第1部材と第2部材との間をシールするシール部材と、(ニ)前記第1部材の内周面と第2部材の外周面との間に且つ周方向に沿って複数介装された転動球を有し、それら転動球の転動に基づいて該第1部材と第2部材とを回転可能とするベアリング機構と、を備え、油等流体を流通させるホースを相手側に回転可能に接続するためのスイベルホース継手において、前記第2部材の外周面と第1部材の内周面とに、互いに径方向に対向する位置において環状の外周溝と内周溝とを設け、それらにより前記転動球を転動可能に保持する保持溝を形成して、該保持溝と該転動球とを含んで前記ベアリング機構を構成し、且つ該ベアリング機構を軸方向の異なった位置に複数列に設けるとともに、前記保持溝における前記転動球の受面に、P含有の還元剤を用いた無電解Niメッキを施した後熱処理して得られるNi−Pメッキ若しくは電気Crメッキから成る高硬度メッキを所定膜厚で形成したことを特徴とする。
【0021】
請求項2のものは、請求項1において、前記受面がテーパ面となしてあることを特徴とする。
【0022】
【作用及び発明の効果】
以上のように本発明は、第1部材側の内周溝及び第2部材側の外周溝から成る保持溝と転動球とを含んでベアリング機構を構成するとともに、そのベアリング機構を、軸方向の異なった位置に複数列に設け、且つ保持溝における転動球の受面に高硬度メッキ、詳しくはP含有の還元剤を用いた無電解Niメッキを施した後熱処理して得られるNi−Pメッキ若しくは電気Crメッキから成るメッキを所定膜厚で形成したものである。
【0023】
本発明によれば、ベアリング機構が2列若しくはそれ以上の複数列に設けてあるため、第1部材及び第2部材の転動球に対する受面、即ち保持溝における受面への荷重が分散されて受面への荷重が小さくなり、これにより受面が荷重の作用でへたりを生じたり変形したりするのが良好に防止される。
従って受面のへたりや変形による影響がシール部材によるシール部までおよんでシール漏れを生じる問題を解消することができる。
【0024】
更に本発明ではその受面に高硬度メッキが施してあるため、更に確実に受面のへたりや変形を防止することができる。
またかかる高硬度メッキによって耐摩耗性が向上し、転動球の転動に伴う摩耗を抑制して、転動球の円滑な転動運動を長期に亘り維持することが可能となる。
【0025】
本発明においては、上記第1部材及び第2部材を鋼材で構成するとともにこれを焼入処理することによって、表層硬度をHV400〜500とすることができる。
また転動球の硬度はHV700〜900とすることができる。
この場合において上記高硬度メッキは母材即ち上記第1部材及び第2部材の硬度以上とすることが望ましく、より望ましくは転動球以上の硬度とする。
【0026】
ここで上記無電解NiメッキはP含有の還元剤、一般には次亜リン酸ソーダ(NaPH)を用いて行うもので、この無電解Niメッキでは自己触媒的にNiが析出する。その析出物の中にはリン(P)が含まれ、Ni−Pの合金が生成する。
そしてPの共析により無電解Niメッキ膜は硬度が高く、析出状態でHV500程度となる。この膜は熱処理によって更に硬くなって、硬度HV800〜900の高硬度となる。
【0027】
一方電気Crメッキは熱処理が不要で、電流密度を設定することによりHV450〜1000の硬度が得られる。
本発明において、この高硬度メッキの膜厚は5μm以上とすることが望ましく、より望ましくは10〜50μmである。
【0028】
本発明ではまた、上記保持溝における転動球の受面をテーパ面となしておくことができる(請求項2)。
例えば保持溝における開口縁のエッジ部で転動球を受けるようにすると、そのエッジ部が荷重の作用で変形し易く、しかもそのような変形が生じると、転動球が円滑に転動運動できなくなる恐れがあるが、本発明に従って受面を上記のようなテーパ面となしておくことでそうした不都合を回避することができ、転動球の円滑な転動運動を長期に亘って維持することが可能である。
【0029】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本例の油圧ホース用のスイベルホース継手(以下単にスイベル継手とする)で、軸方向に貫通する通路12を内部に有している。
このスイベル継手10は、雌管状の金属製の第1部材14と、雄管状の金属製の第2部材16とを有しており、それら第1部材14と第2部材16とが嵌合状態に組み付けられている。
【0030】
第1部材14は、図2,図3にも示しているように先端側外周面に雄ねじ18を有しており、またこれに続いて大径の六角形状の工具掛部20を外周部に有している。
一方第2部材16は後端側内周面に雌ねじ22を有しており、更に外周部に六角形状の工具掛部24を有している。
第2部材16は、先端側に挿入部26を有していて、その挿入部26が第1部材14内に軸方向に挿入され、そして挿入部26の外周面に形成された雄嵌合面28が、第1部材14の内周面に形成された雌嵌合面30に回転可能に嵌合している。
【0031】
これら雄嵌合面28と雌嵌合面30とは、Oリング(シール部材)32にて液密にシールされている。
尚、34はOリング32用のバックアップリングである。
【0032】
本例においてこれら第1部材14及び第2部材16は、それぞれJIS−SCM(クロム・モリブデン鋼)435にて構成されており、且つそれぞれ焼入処理されたものが用いられている。
これら第1部材14及び第2部材16は、焼入前の硬度がHV190〜270であったものが、焼入処理により硬度HV400〜500まで高められている。
【0033】
本例では、ベアリング機構36が軸方向の異なった位置において2列に設けられており、それらベアリング機構36によって第1部材14と第2部材16とが回転可能とされている。
それらベアリング機構36は、第1部材14の内周面に沿って形成された環状の内周溝38と、第2部材16の外周面に沿って形成された環状の外周溝40とから成る保持溝42を有しており、その保持溝42内部に、周方向に沿って複数介装された転動球44が転動可能に保持されている。
【0034】
ここで転動球44は鋼球から成るもので、この例では転動球44としてJIS−SUJ2が用いられている。
この転動球44もまた焼入処理されており、その硬度はHV770〜900の高硬度である。
【0035】
図4に示しているように、第1部材14の外周面には保持溝42に連通する開口46が設けられており、この開口46を通じて転動球44が保持溝42に装填されるようになっている。
装填後においてこの開口46は、金属製の栓体52にて閉鎖される。本例においてこの栓体52にはJIS−SUS416が用いられている。
【0036】
尚、開口46を通じて保持溝42に転動球44を装填した後に油圧を作用させると、第1部材14と第2部材16とが軸方向に互いに離れる方向即ち抜き方向に移動し、その時点で保持溝42内部の転動球44が、保持溝42の一対のテーパ形状の受面48,50によって軸方向に挟まれる。即ち転動球44からの荷重がそれら受面48,50に対して作用する。
尚、このときの第1部材14と第2部材16との軸方向の移動は微小なものである。
【0037】
本例において、転動球44からの荷重は保持溝42の受面48,50に作用する。
而して本例においてそれら受面48,50は、それぞれ同一角度α(α=30°)で傾斜するテーパ面とされている。
この保持溝42を構成する環状の内周溝38及び外周溝40の溝幅(開口部分の幅)はそれぞれ2.9mmとされている。尚、転動球44の直径は2.38mmである。
【0038】
本例において、保持溝42の受面48,50を含む第1部材14及び第2部材16の各表面には高硬度メッキ54が施してある。
この高硬度メッキ54は、次亜リン酸ソーダ(NaPH)を還元剤として無電解Niメッキを施した後熱処理して得られるNi−Pメッキから成るもので、高い硬度を有している。
【0039】
本例では、400℃×1時間の条件で熱処理が施してあり、その結果HV900の高硬度を呈している。
因みに、表1は無電解Niメッキ処理した後の熱処理条件と得られる硬度との関係を表したもので、このような熱処理によって、無電解Niメッキ当初において硬度HV540程度であったものをHV900まで高めることができる。
この高硬度メッキ54の膜厚は5μm以上で、望ましくは10〜50μmの範囲で適宜に定めることができる。
【0040】
【表1】
Figure 2004293722
【0041】
以上のような本例のスイベル継手10においては、ベアリング機構36が2列に設けてあるため、第1部材14及び第2部材16における転動球44の受部、詳しくは保持溝42における受面48,50への荷重が分散されて、それら受面48,50にかかる荷重が小さくなり、これによりその受面48,50が荷重の作用でへたりを生じたり、変形したりするのが良好に防止される。
従ってそれら受面48,50のへたりや変形により保持溝42の溝幅が広がってその影響がOリング32によるシール部までおよび、これによりシール漏れを生ずるといった恐れを無くすことができる。
【0042】
更に本例ではその受面48,50を含む第1部材14及び第2部材16表面に高硬度メッキ、具体的にはNi−Pから成る高硬度メッキ54が施してあるため、更に確実に受面48,50のへたりや変形を防止できる。
またかかる高硬度メッキ54によって耐摩耗性が向上し、転動球44の転動に伴う摩耗を抑制して、転動球44の円滑な転動運動を長期に亘り維持することができる。
【0043】
またこのような高硬度メッキ54が保持溝42の内面に施してあることによって第1部材14及び第2部材16の表面、詳しくは保持溝42の内面の平滑度が上がり、これによりグリース等潤滑剤の塗布をしなくても転動球44の円滑な転動運動を確保することができる。
従って所定の回転特性を得るために潤滑剤の塗布量その他を厳密に管理するといったことを省略することができる。
【0044】
本例ではまた、保持溝42における転動球44の受面48,50がテーパ面となしてあるため、保持溝42の開口縁のエッジ部で転動球44を受けるようになした場合のようにそのエッジ部が荷重の作用で変形し、転動球44の円滑な転動運動を阻害してしまう問題も回避することができる。
【0045】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上例では無電解Niメッキを施した後熱処理して高硬度メッキ54を形成しているが、本発明では電気Crメッキによってかかる高硬度メッキ54を形成することも可能である。
【0046】
更に本発明ではベアリング機構36を3列若しくはそれ以上に設けることも可能であるし、また上例のスイベルホース継手10はあくまで本発明のスイベルホース継手の一形態例であって、本発明は他の様々な形態のスイベルホース継手に適用することも可能であるなど、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のスイベルホース継手の断面図である。
【図2】同実施例のスイベルホース継手を各部材に分解して示す断面図である。
【図3】同実施例のスイベルホース継手を各部材に分解して示す斜視図である。
【図4】同実施例のスイベルホース継手の要部を拡大して示す図である。
【図5】従来公知のスイベルホース継手の一例を示す図である。
【図6】従来公知のスイベルホース継手の図5とは異なる例を示す図である。
【図7】本発明者等の案出したスイベルホース継手を比較例として示す比較例図である。
【符号の説明】
10 スイベルホース継手
14 第1部材
16 第2部材
26 挿入部
28 雄嵌合面
30 雌嵌合面
32 Oリング(シール部材)
36 ベアリング機構
38 内周溝
40 外周溝
42 保持溝
44 転動球
48,50 受面
54 高硬度メッキ

Claims (2)

  1. (イ)雌管状の第1部材と、(ロ)挿入部を該第1部材の内部に軸方向に挿入して、該挿入部の外周面の雄嵌合面を該第1部材の内周面の雌嵌合面に相対回転可能に嵌合させる雄管状の第2部材と、(ハ)それら第1部材と第2部材との間をシールするシール部材と、(ニ)前記第1部材の内周面と第2部材の外周面との間に且つ周方向に沿って複数介装された転動球を有し、それら転動球の転動に基づいて該第1部材と第2部材とを回転可能とするベアリング機構と、を備え、油等流体を流通させるホースを相手側に回転可能に接続するためのスイベルホース継手において、
    前記第2部材の外周面と第1部材の内周面とに、互いに径方向に対向する位置において環状の外周溝と内周溝とを設け、それらにより前記転動球を転動可能に保持する保持溝を形成して、該保持溝と該転動球とを含んで前記ベアリング機構を構成し、且つ該ベアリング機構を軸方向の異なった位置に複数列に設けるとともに、前記保持溝における前記転動球の受面に、P含有の還元剤を用いた無電解Niメッキを施した後熱処理して得られるNi−Pメッキ若しくは電気Crメッキから成る高硬度メッキを所定膜厚で形成したことを特徴とするスイベルホース継手。
  2. 請求項1において、前記受面がテーパ面となしてあることを特徴とするスイベルホース継手。
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