JP7034192B2 - 継手構造 - Google Patents
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Description
すなわち、上記した前者の従来技術では、接手本体と配管パイプとを、また、後者の従来技術では、ユニオンネジとユニオンツバとを、組み付ける作業が非常に手間の掛かるものであった。
この簡易スイベルホース継手では、管体の挿入部を継手本体の後端側開口からその内部に挿入可能となすとともに、挿入部の外周面又は継手本体の内周面の一方に弾性止め輪(弾性Cリング)を軸方向に固定且つ径方向に弾性変形可能な状態で保持させておき、そしてこれを縮径変形又は拡径変形させながら管体の挿入部を継手本体内に挿入させ、そして挿入完了後に弾性止め輪(弾性Cリング)を元形状に復元させて、これを他方に形成した係合凹部に係合させ、以ってその後の抜止めをなすようにしたものとなっている。
また、この従来の管継手簡易スイベルホース継手において、弾性止め輪は周方向の一部が切り欠かれた形状をなしており、その切欠部の位置する部位においては係合溝のエッジ部が弾性止め輪によって変形させられず、そのままの形状を保持している一方で、他のエッジ部は弾性止め輪によって変形してしまい、この結果弾性止め輪における切欠部と、変形しないまま残った係合溝のエッジ部とが周方向に嵌り合った状態となって、継手本体と管体とが円滑に相対回転できなくなってしまう虞がある。
請求項2に係る本発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、接続中空部材の連通孔には、閉鎖抜け止め部材の頭部の首面が係止される段差部が形成され、段差部により、閉鎖抜け止め部材の軸部の軸方向の移動範囲が規制されることを特徴とする、継手構造である。
請求項3に係る本発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、閉鎖抜け止め部材の軸部は、軸部の軸中心と頭部の中心とが同一直線上に位置し、軸部の直径が頭部の直径よりも小さく形成され、頭部の高さは、連通孔の深さと略同じに形成され、軸部の長さは、球状体の直径と略同じ長さに形成されていることを特徴とする、継手構造である。
この発明を実施するための形態に係る継手構造10は、特に、ガス配管、水道配管および空気配管等に用いられる管継手などの接続中空部材、および、当該管継手に接続される各種のコック,中継管,ホースなどの被接続中空部材を、互いに回動自在に接続するのに好適なものとなっている。
さらに、この継手構造10では、収納部20に複数の球状体22が配設されることで、接続中空部材12と被接続中空部材14を互いの軸線を中心として相対的に回動可能に接続することができる。この場合、球状体22は、主として、接続中空部材12の円周方向に面する雌側係止溝部16の内壁面16cおよび被接続中空部材14の円周方向に面する雄側係止溝部18の内壁面18cと、副次的に、接続中空部材12および被接続中空部材14の軸方向に面する雌側係止溝部16の内壁面16a,16bおよび雄側係止溝部18の内壁面18a,18bとに、それぞれ、点接触するため、滑り性が良く、接続中空部材12および被接続中空部材14を互いの軸線を中心として相対的に一層容易に回動させることができる。
図4~図6に示す継手構造30は、図1~図3に示す上記の継手構造10と比べて、特に、雌側係止凹部、雄側係止凹部および抜け止め部材の構造が相違し、接続中空部材12および被接続中空部材14の構造については同様の構造を有するものである。
さらに、抜け止め部材は、2つの雄側係止溝部34のネジ面34aに螺合される2つの螺合部材36で形成されている。2つの螺合部材36は、それぞれ、たとえば六角穴付き止めネジが用いられている。2つの螺合部材36は、接続中空部材12の外周面から複数の雌側係止溝部32に連通する連通部としてのたとえば2つの連通孔38を介して、雄側係止溝部34のネジ面34aに螺合される。
さらに、この継手構造30では、螺合部材36が配設されることで、接続中空部材12と被接続中空部材14を互いの軸線を中心として相対的に回動可能に接続することができる。
図7~図9に示す発明の実施の形態では、本発明に係る継手構造を、たとえば自在ホース口に適用したものである。
すなわち、この発明の実施の形態に係る継手構造40は、接続中空部材42含み、当該接続中空部材42は、円筒状の継手本体44を含む。継手本体44の軸方向の一端側(上流側)には、被接続中空部材46が回動自在に嵌合される。被接続中空部材46は、たとえば中空で断面L字状の中継管48を含み、中継管48の先端側(上流側)には、エンドホース部50が一体的に連接されている。また、継手本体44の軸方向の他端側(下流側)には、コック等を収容するコック収容部52が一体的に連接されている。コック収容部52の内周面には、ネジ面52aが形成されていて、適宜、コック(図示せず)等が取り付けられる。
この収納部20には、上記した図1~図3に示す継手構造10と同様に、接続中空部材42と被接続中空部材46を相互に抜け止めする抜け止め部材として、たとえば複数の球状体60が配設される。球状体60には、鋼球などが用いられている。この場合、接続中空部材42は、たとえば図7および図9に示すように、接続中空部材42の外周面から収納部58に連通する連通部としての連通孔62を有している。球状体60は、接続中空部材42の外周面から連通孔62を介して、収納部58に挿入されて配設されている。
さらに、連通孔62は、閉鎖部材としての例えば六角穴付き止めネジ等のネジ部材64により閉鎖される。すなわち、連通孔62は、たとえばその内周面にネジ面62aを有するものであり、当該連通孔62のネジ面62aにネジ部材64が螺合されることによって、当該連通孔624が閉鎖されるものとなっている。
なお、この継手構造40では、被接続中空部材46の軸方向の一端側の外周面に、たとえば2つの段差部66a,66bが配設されていて、当該段差部66a,66bには、それぞれ、密封手段としてのたとえばOリング68a,68bが配設されている。
さらに、この継手構造40では、収納部58に複数の球状体60が配設されることで、接続中空部材42と被接続中空部材46を互いの軸線を中心として相対的に回動可能に接続することができる。この場合、球状体60は、主として、接続中空部材42の円周方向に面する雌側係止溝部54の内壁面54cおよび被接続中空部材46の円周方向に面する雄側係止溝部56の内壁面56cと、副次的に、接続中空部材42および被接続中空部材46の軸方向に面する雌側係止溝部54の内壁面54a,54bおよび雄側係止溝部56の内壁面56a,56bとに、それぞれ、点接触するため、滑り性が良く、接続中空部材42および被接続中空部材46を互いの軸線を中心として相対的に一層容易に回動させることができる。
この実施の形態の継手構造10は、たとえば図1~図3に示す継手構造10のものと比べて、特に、収納部20に配置される抜け止め部材としての球状体22の数と、閉鎖部材としてのネジ部材26に替えて、閉鎖部材と抜け止め部材としての機能を兼用する閉鎖抜け止め部材80が配設されている点で相違している。そして、それ以外の構造は、図1~図3に示す継手構造10と同様であるので、この実施の形態に係る継手構造10においては、図1~図3に示す継手構造10のものと同様の作用・効果を奏するものとなっている。
一方で、接続中空部材12の連通孔24には、特に、図12の(b)に示すように、閉鎖抜け止め部材80の頭部82の首面83が係止される段差部88が形成されている。
この実施の形態では、特に、たとえば図12の(b)に示すように、閉鎖抜け止め部材80の軸部86の長さが球状体22の直径φrと略同じ長さに形成されているため、言い換えると、当該軸部86は、接続中空部材12の雌側係止溝部16および被接続中空部材14の雄側係止溝部18の両方に亘って配置されるため、接続中空部材12から被接続中空部材14を引き抜こうとしても、当該軸部86が抜け止め機能を発揮するものとなる。すなわち、この実施の形態に係る継手構造10では、閉鎖抜け止め部材80が閉鎖部材としての機能と抜け止め部材としての機能を兼用するものとなっている。
なお、図11~図13に示す実施の形態に係る継手構造10において、頭部82の溝部84の形状は、マイナス形以外にも、十字穴形でもよい。この場合、たとえばドライバーを頭部82の溝部84に当てたときに当該ドライバーの軸心の移動が少ないため、溝部84部分にドライバーをしっかりと嵌めることができる。そのため、この継手構造10では、閉鎖抜け止め部材80を安定して連通孔24に装着することができる。
図14~図16に示す発明の実施の形態では、たとえば図11~図13に示す継手構造10を、たとえば自在ホース口に適用したものである。
この実施の形態の継手構造10は、たとえば図7~図10に示す継手構造10のものと比べて、特に、収納部20に配置される抜け止め部材としての球状体22の数と、閉鎖部材としてのネジ部材26に替えて、閉鎖部材と抜け止め部材としての機能を兼用する閉鎖抜け止め部材80が配設されている点で相違している。そして、それ以外の構造は、図7~図10に示す継手構造10と同様である。そのため、この実施の形態に係る継手構造10は、図1~図3に示す継手構造10のものと同様の作用・効果を奏するものとなっている。
なお、上記した各継手構造10で用いられた抜け止め部材として、それぞれ、球状体22、螺合部材36、球状体60および閉鎖抜け止め部材80が適宜用いられていたが、それ以外にも、この発明に係る継手構造では、たとえば各種のピン、キー、コッタ、クサビなどの部材が適宜用いられ得る。また、これらの部材は、たとえば閉鎖部材としても用いられ得る。また、球状体としては、断面円形の球体以外にも、たとえば断面楕円状のものも用いられ得る。
12 接続中空部材
12A 接続中空部材の中空部
14 被接続中空部材
14A 被接続中空部材の中空部
16 雌側係止溝部
16a,16b,16c 雌側係止溝部の内壁面
18 雄側係止溝部
18a,18b,18c 雄側係止溝部の内壁面
20 収納部
22 球状体(抜け止め部材)
24 連通孔
24a 連通孔の雌ネジ面
26 ネジ部材(閉鎖部材)
26a ネジ部材の雄ネジ面
30 他の継手構造
32 他の継手構造の雌側係止溝部
32a,32b,32c 雌側係止溝部の内壁面
34 他の継手構造の雄側係止溝部
34a 他の継手構造の雄側係止溝部のネジ面
36 螺合部材(抜け止め部材)
38 他の継手構造の接続中空部材の連通孔
40 更に他の継手構造
42 接続中空部材
42A 中空部
44 継手本体
46 被接続中空部材
46A 中空部
48 中継管
50 エンドホース部
52 コック収容部
52a コック収容部のネジ面
54 雌側係止溝部
54a,54b,54c 雌側係止溝部の内壁面
56 雄側係止溝部
56a,56b,56c 雄側係止溝部の内壁面
58 収納部
60 球状体(抜け止め部材)
62 連通孔
62a 連通孔のネジ面
64 ネジ部材(閉鎖部材)
66a,66b 段差部
68a,68b Oリング
80 閉鎖抜け止め部材
82 頭部
82a 雄ネジ面
83 首面
84 溝部
86 軸部
88 段差部
Claims (3)
- 雌側となる接続中空部材、
その軸方向の一端側が前記接続中空部材の軸方向の一端側から突き出るように、前記接続中空部材の内側に回動自在に嵌合され、雄側となる被接続中空部材、
前記接続中空部材の軸方向の中間部の内周面に沿って配設される環状の雌側係止溝部、
前記雌側係止溝部と対向するように、前記被接続中空部材の軸方向の中間部の外周面に沿って配設される環状の雄側係止溝部、
前記雌側係止溝部と前記雄側係止溝部で囲繞された収納部に収納され、前記接続中空部材と前記被接続中空部材とを、互いの軸線を中心として相対的に回動可能に接続し、且つ、相互に抜け止めする球状体、
前記接続中空部材の外周面から前記収納部に連通し、その内周面に雌ネジ面を有する連通孔、および
前記連通孔を閉鎖可能とし、且つ、前記接続中空部材と前記被接続中空部材とを相互に抜け止めする閉鎖抜け止め部材を含み、
前記閉鎖抜け止め部材は、
その外周面に前記連通孔の前記雌ネジ面と螺号可能な雄ネジ面を有する円板状の頭部、
前記頭部の一方主面に配設されるネジ回し用の溝部、
前記頭部の他方主面から垂直に延びて形成される軸部を含み、
前記閉鎖抜け止め部材は、前記軸部が前記接続中空部材の前記雌側係止溝部および前記被接続中空部材の前記雄側係止溝部の両方に亘って配置されるようにしたことを特徴とする、継手構造。 - 前記接続中空部材の前記連通孔には、前記閉鎖抜け止め部材の前記頭部の首面が係止される段差部が形成され、前記段差部により、前記閉鎖抜け止め部材の軸部の軸方向の移動範囲が規制されることを特徴とする、請求項1に記載の継手構造。
- 前記閉鎖抜け止め部材の前記軸部は、前記軸部の軸中心と前記頭部の中心とが同一直線上に位置し、前記軸部の直径が前記頭部の直径よりも小さく形成され、前記頭部の高さは、前記連通孔の深さと略同じに形成され、前記軸部の長さは、前記球状体の直径と略同じ長さに形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の継手構造。
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