JP2004291409A - インラインスクリュ式可塑化射出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スクリュの長さ(L)/径(D)の比を18〜24とし、前記スクリュの供給部の長さLfを10〜14Dとし、スクリュ(14)の供給部の溝深さhfを13mm以上、スクリュ(14)の計量部の溝深さhmを8mm以上とし、ウエアプレート(22)とチェックリング(26)から形成される溶融樹脂通路における該溶融樹脂の流れ方向に対する垂直方向の幅をスクリュ径(D)の3〜6%にした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、直径が100mm以上のスクリュを備え、ガラス長繊維を含むペレットの可塑化射出に適したインラインスクリュ式可塑化射出装置に関し、特に、自動車部品等の大型射出成形品を安定して効率よく生産できるインラインスクリュ式可塑化射出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラス長繊維強化樹脂材料を通常の可塑化射出装置で成形すると繊維が破損し、材料本来の特性を得ることができないため、スクリュヘッドの構成を改良したことにより長繊維の破損を防止する特開平6−246802号公報に記載された逆流防止リング付きスクリュヘッドを備えた可塑化射出装置がある(特許文献1)。
【0003】
特許文献1(特開平6−246802号公報)に開示される可塑化射出装置では、図5および図6に示すように、中空の加熱シリンダ12と、スクリュヘッド20の後方に設けられたシャフト24と、シャフト24の後方に設けられた弁座として機能するウエアプレート22と、シャフト24のまわりに遊嵌されシャフト24と加熱シリンダ23との間の空間にてスクリュヘッド20とウエアプレート22の間を往復動自在な環状のチェックリング26とから構成された溶融樹脂通路34が形成されている。この装置では、ウエアプレート22からスクリュヘッド20に至る溶融樹脂通路34は、鋭角に曲がっていないこと、溶融樹脂通路34の流れ方向に対し垂直な方向の幅のスクリュ径に対する比率が8〜20%の範囲であること、ウエアプレート22と加熱シリンダ12の間隙のスクリュ径に対する比率が4〜10%の範囲であること、さらには、溶融樹脂通路34に突出する前記構成部品の突出部には流れ方向に沿ってアールが付けられており、このアールは少なくとも0.8mmであることを特徴としたものである。
【0004】
次に動作について説明する。
図5において供給口30から装入されたガラス長繊維強化樹脂材料である長軸ペレット28はスクリュ14の外周に設けられたフライト32による噛み込み作用によりスクリュヘッド20側へ供給される。この間長軸ペレット28は加熱シリンダ12により加熱されて溶融可塑化し、加熱シリンダ12と、ウエアプレート22と、チェックリング26と、スクリュヘッド20により画定される溶融樹脂通路34および切欠36(図6参照)を通ってシリンダ先端のチャンバ15に溶融状態で供給される。そして、一定量の溶融樹脂の供給が完了すると加圧機構16がスクリュ14を前方に加圧する。この時チェックリング26はウエアプレート22と加熱シリンダ12との間の溶融樹脂通路34を塞ぐので、溶融可塑化樹脂は、逆方向すなわち供給口30側へは戻らない。供給された長軸ペレット28は溶融可塑化され、先端のノズル18から成形用ダイ(図示せず)に射出されて、所望の形状に成形される。
【0005】
かかる特許文献1の可塑化装置で、型締力1470kN、スクリュ径50mmの射出成形機を用いて長さ12mmのグラスファイバー(GF)を含むポリプロピレン(PP)ペレットを射出成形した場合の上記GFの重量平均繊維長は、通常の可塑化装置では2.5mmであったものが6mmと長くなり、また48mmのGFを含むPPペレットを型締力7845kN、スクリュ径100mmで射出成形した場合では、4.5mmであったものが17mmとそれぞれ改善され、ガラス長繊維強化樹脂材料が本来有する特性、例えば強度、剛性、耐衝撃性に優れた成形品が得られた。
【0006】
なお、48mm程度の長いGFを含むガラス長繊維強化樹脂材料のPPペレットは製造可能であるが、実生産を考えた場合、嵩比重が小さくなるので梱包や運送面で不利となり、また供給口からスクリュに材料を供給する際にも、ホッパーブリッジを生じて正常な可塑化・計量動作が困難なため、通常は使用されておらず、実生産では10〜12mm程度のGF長さのペレットがガラス長繊維強化樹脂として一般に採用されている。
【0007】
以上説明したことは、主として逆流防止機能を有したスクリュヘッドの構成に関するものであるが、ガラス長繊維の破損を抑えるためには、材料供給口から材料を供給しながら可塑化溶融させるスクリュ自体の形状も重要な要素となる。
例えば、特許文献2(特開平2−292008号公報)に記載されている装置のように、スクリュの溝深さを5mm以上にすること、又はスクリュの長さ(L)/径(D)の比を7〜15に抑えるとともに、スクリュの圧縮比を1.8以下に抑えることが有効であるとされている。特許文献2に示されている装置では、スクリュの長さ(L)/径(D)が7〜15と小さいので、長繊維強化樹脂を溶融可塑化するためには、スクリュの計量部の長さLmは2〜3Dが必要で、圧縮部の長さLcは3〜5Dが必要となるため、供給部の長さLfは2〜7Dとなる。
【0008】
ここで、スクリュの供給部Lfとは、スクリュ根元(ホッパ側)のネジ溝の深い部分のことで、ホッパから加熱シリンダ内に落下した成形材料がスクリュの回転につれて前方に送られる際に、この材料輸送をできるだけ効率良く行うために、この部分のネジ溝は他の部分よりも深くされている。圧縮部Lcは溝深さの漸減している部分で成形材料がこの部分を通過する時に圧縮されながら可塑化されるので材料粒子間の空気は絞り出され、かつ必要な圧力が蓄積される。計量部Lmとはスクリュ先端部のネジ溝深さ一定の部分のことで、これは圧縮部Lcを通過して均一可塑化されたプラスチック材料を一定速度で送り出すために必要な部分である。なお、供給部Lfにおけるネジ溝の1ネジの空間容積と計量部Lmにおけるそれとの比を圧縮比という。
【0009】
このようなスクリュを用いるとともに、スクリュ回転数は20〜50rpm、スクリュ背圧は0〜5MPaと極力低く抑えながら可塑化・計量したものを、0.2〜1.0m/minの比較的低速で金型内に射出充填させることが繊維の破損を抑える上で効果があるとされている。
【0010】
ところで、近年、フロントエンドモジュール用基材、ドアーパネル、後部ハッチバックのドアーモジュール等の自動車用大型部品を成形しようとすると、金型の大きさが大きくなり、型締力は9806kN以上の大型機が必要となり、直径100mm以上のスクリュが採用されている。また、スクリュ径が100mm以上の大型機での成形において、低流動、低粘度のポリプロピレンを用いたガラス長繊維強化樹脂では、スクリュ径の大口径化に伴うせん断応力の増大が、ガラス繊維の大幅な破損につながり、強度、剛性、耐衝撃性に優れた成形品を得ることが困難であった。
【0011】
そこで、特許文献3(特開2002−220538号公報)に示す装置のように、ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂のマトリックスポリマーとして、メルトフローレート(MFR)100〜300g/10minという高流動のポリプロピレン樹脂を用いることで、ガラス繊維にかかるせん断応力を減じ、大型機においても、ガラス繊維破損(切断)を有効に抑制し、物性が向上することが見出された。
【0012】
ここで、メルトフローレートは、ポリマーの溶融粘度の指標となるものであり、JIS K7210(ASTM D1238)に準ずる円筒押出流10分間当たりのポリマー吐出量のグラム数である。円筒押出の条件は各ポリマー類により試験温度及び試験荷重が選定される。本出願におけるMFRは、試験温度が230℃、試験荷重が21.18Nの条件下で計測されるものである。
そこで、こうした粘度領域をもつ高流動のポリプロピレン樹脂を適用するため、GFの破損防止と成形安定性を両立するスクリュあるいは逆流防止弁付きスクリュヘッドからなる可塑化射出装置が必要となる。
【0013】
【特許文献1】
特開平6−246802号公報
【特許文献2】
特開平2−292008号公報
【特許文献3】
特開2002−220538号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述の特許文献1、2のスクリュ又はスクリュヘッドを、スクリュ径100mm未満の中型機用スクリュに適用した場合には、特に、大きな問題を生じることなく成形可能であるが、スクリュ径100mm以上の大型機に適応した場合、製品重量が不安定で安定生産ができず、長繊維の解繊不良にともなう外観不良が発生し、また可塑化能力が低いため、成形サイクルが長くなり、実生産に大きな弊害となるという問題がある。
【0015】
具体的には、特許文献1に示されるような溶融樹脂通路で形成された可塑化射出装置を、スクリュ径が100mm以上の大口径のスクリュを備える大型機に適用しようとすると、ウエアプレート22とチェックリング26で形成される溶融樹脂通路の流れ方向に対する垂直方向の通路幅B(すなわちシールストローク)(図4参照)が、スクリュ径の8〜20%であるため、例えばスクリュ径100mmでは8〜20mm、スクリュ径130mmでは10.4mm〜26mm、160mmでは12.8〜32mmとなる。かかる広い通路幅Bのものを採用した場合、射出開始時におけるチェックリング26とウエアプレート22が閉鎖される迄にチャンバ15からスクリュ14側へ逆流する樹脂量が多くなり、シールタイミングも溶融樹脂粘度等の微妙な影響を受けて一定しないこととなる。この結果、バリとショートショットが生じやすく安定した生産が出来ないという不具合が発生し、実用化の大きな障害になることが判明した。
特に、大型機での成形において有効な、後述するマトリックスポリマーとしてメルトフローレートが100〜300g/10minというような高流動性のポリプロピレン樹脂を用いたガラス長繊維強化樹脂材料において成形重量が安定しにくいという現象が顕著に認められた。
【0016】
一方、特許文献2(特開平2−292008号公報)のインラインスクリュ式可塑化射出装置では、可塑化溶融した材料をチャンバ内に計量蓄積したものを射出するため、スクリュは所定の計量ストローク分後退する。後退ストロークSをスクリュ径Dで除した値S/Dは通常2〜5のため、供給部の長さLfが2〜7Dのスクリュではスクリュの後退とともに供給部の有効Lfが小さくなり、材料の供給能力が低下するために、以下のような問題がある。
【0017】
すなわち、スクリュの供給部の長さLfが短い場合、材料の送り能力が低下し計量時間が長く、かつ不安定(いわゆるサージング現象)となり、生産性の低下とともに安定成形が困難であるという問題がある。さらに、供給部Lfが短いと外部ヒータからペレット材料に付加される熱量が不足して予熱が不十分な状態で圧縮ゾーンで高いせん断力を受けるため、ガラス長繊維が破損しやすくなり、溶融も不十分となって集束されたガラス長繊維の解繊不良に伴なう外観不良を生じ、極端な場合には未溶融樹脂が成形品に混入して物性低下が生じるという問題が生じる。
【0018】
かかる不都合を解消しようとしてスクリュ背圧を高くしたり、スクリュ回転数を高くすることが考えられるが、特許文献2にも記載されているようにガラス長繊維の破損が大きくなるので、L/Dの小さいスクリュの場合、スクリュ背圧、スクリュ回転数等の成形条件での対応には限界があるという問題がある。
【0019】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、大口径のスクリュ(特に、100mm以上のスクリュ径)の仕様(L/D、供給部の長さ、溝深さ等)をガラス長繊維強化樹脂に最適な値とすることにより、可塑化性能を安定させるとともに、チェックリングの形状、溶融樹脂通路を適正な範囲とすることによって、ガラス長繊維の破損を抑えるとともに、射出工程におけるチェックリングのシール機能を改善して、ガラス長繊維強化樹脂材料からなる自動車部品等の大型射出成形品を安定して効率よく生産可能とするインラインスクリュ式可塑化射出装置の提供を目的としている。
【0020】
さらに、本発明は、市販されているガラス長繊維強化樹脂材料の有する諸特性を効果的に発揮して成形できることはもちろんのこと、自動車の大型部品用に開発されたマトリックスポリマーとしてメルトフローレート100〜300g/10minの高流動性のPP樹脂を用いたガラス長繊維強化樹脂において、より物性が向上し、且つ高度な安定成形性を得ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明のうちで請求項1記載の発明は、直径が100mm以上のスクリュ(14)を備えると共に、中空の加熱シリンダ(12)と、スクリュヘッド(20)の後側に設けられたシャフト(24)と、前記シャフト(24)の後側に設けられたウエアプレート(22)と、前記シャフト(24)の周囲に遊嵌され前記シャフト(24)と加熱シリンダとの間の空間内でスクリュヘッド(20)とウエアプレート(22)との間を往復動可能な環状のチェックリング(26)とから構成された溶融樹脂通路が形成され、ペレットと実質的に同一長さを有しペレットの長手方向に配列したガラス長繊維を含む熱可塑性樹脂ペレットを可塑化して射出するためのインラインスクリュ式可塑化射出装置において、
前記スクリュの長さ(L)/径(D)の比を18〜24とし、前記スクリュの供給部の長さLfを10〜14Dとし、
前記スクリュ(14)の供給部の溝深さhfを13mm以上、スクリュ(14)の計量部の溝深さhmを8mm以上とし、
前記ウエアプレート(22)と前記チェックリング(26)から形成される溶融樹脂通路における該溶融樹脂の流れ方向に対する垂直方向の幅をスクリュ径(D)の3〜6%にしたことを特徴とする。
【0022】
本発明のうちで請求項2記載の発明は、請求項1記載のインラインスクリュ式可塑化射出装置において、
前記ウエアプレート(22)と前記チェックリング(26)の端面の鉛直軸との角θを70〜90°としたことを特徴とする。
【0023】
本発明のうちで請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のインラインスクリュ式可塑化射出装置において、
チェックリング(26)前方に設けた凸状切欠(26’)をスクリュヘッドの切欠(36)に嵌合して、スクリュ(14)回転時にチェックリング(26)を共廻りさせるように構成したことを特徴とする。
【0024】
本発明のうちで請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか記載のインラインスクリュ式可塑化射出装置において、前記チェックリング(26)の幅を、スクリュ径(D)の0.3〜0.4Dにしたことを特徴とする。
【0025】
本発明のうちで請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか記載のインラインスクリュ式可塑化射出装置において、ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂のマトリックスポリマーを、メルトフローレートが100〜300g/10minの高流動性のポリプロピレン樹脂としたことを特徴とする。
なお、上記かっこ内の符号は、後述する実施の形態の対応する部材を示す。
【0026】
【発明の実施の形態】
図により本発明の実施の形態のインラインスクリュ式可塑化射出装置について説明する。図1は、本願発明の実施の形態を示すインラインスクリュ式可塑化射出装置の部分断面図、図2は、インラインスクリュ式可塑化射出装置のスクリュの側面図、図3は、共廻り式チェックリングを備えたスクリュ先端部分の拡大図である。
【0027】
なお、インラインスクリュ式可塑化射出装置の基本的な構成については、図5に示す特許文献1(特開平6−246802号公報)のインラインスクリュ式可塑化射出装置と同様であるので、同様な構成及び作用を有するものについては、同一の符号を付している。
【0028】
以下、本発明の一実施の態様を図について説明する。
図5に示すように、この長軸ペレット用インラインスクリュ式可塑化射出装置は、基本的に、加熱シリンダ12と、この加熱シリンダ12の内部で回転自在かつ往復動自在なスクリュ14と、加熱シリンダ12とスクリュ14の間で溶融可塑化された熱可塑性樹脂を図示しないダイに射出するための加熱シリンダ12のノズル18と、前方に設けられたノズル18と反対側に設けられたスクリュ回転および加圧機構16とから構成される。スクリュ14のヘッド部には、ヘッド部の溶融樹脂通路34を構成する複数の切欠36(図5では一個所のみ示す)を有する円錐状のスクリュヘッド20が設けられている。その後側(ノズル18と反対側)に弁座として機能するウエアプレート22が設けられ、スクリュヘッド20とウエアプレート22との間のシャフト24の周囲にスクリュヘッド20とウエアプレート22との間を往復動可能な環状のチェックリング26が遊嵌されている。加熱シリンダ12の上部には、ガラス長繊維強化樹脂材料である長軸ペレット28を装填するためのペレット供給口30が設けられている。
【0029】
まず、本発明の実施の形態のスクリュヘッド部分の特徴について説明する。特許文献1で形成されている溶融樹脂通路34において、本実施の形態では、図1に示すように、樹脂通路の流れ方向に対する垂直な方向の通路幅Bのスクリュ径(D)に対する比率を3〜6%に抑えるとともに、チェックリング26とウエアプレート22の端面の鉛直軸とのなす角θを70〜90°とすることで、後述するように長繊維樹脂の有する諸特性を実用上要求されるレベルに抑えながら、射出時のシール性能の向上を可能とするものである。
【0030】
ウエアプレート22とチェックリング26の端面の鉛直軸との角θを70〜90°としているのは、60°以下の場合70〜90°に比較して、溶融樹脂が流動しやすいため、射出開始時のチェックリング26が閉じるまでの間にチャンバ15側から樹脂流路34を通ってスクリュ14側に逆流し易くなるという不具合があり、これを改善しようとすると、通路幅Bを3%以下に絞る必要があり、ガラス繊維の破損が大きくなるためである。このため、ウエアプレート22とチェックリング26の端面の鉛直軸との角θを70〜90°として、チャンバ15側からスクリュ14側への流動抵抗を増すことにより、チェックリング26がウエアプレート22に当接して通路幅Bを閉鎖する迄の間における逆流量が少なくなり、成形安定性を向上することができる。
【0031】
また、溶融樹脂通路の流れ方向に対する垂直方向の通路幅Bをスクリュ径の3〜6%としている。例えばスクリュ径100mmで3〜6mm、スクリュ径130mmで3.9〜7.8mm、スクリュ径160mmで4.8〜9.6mmとなる。かかる範囲とすることで、ガラス繊維の破損を実用上優れた残存繊維長に抑えながら、射出開始時におけるシールタイミングの遅れから生じる射出重量の変動を防止することができる。ここで、「シールタイミング」とは、可塑化計量中は、チェックリング26はスクリュヘッド20側に押し付けられて、樹脂流路34を通過して、溶融材料が前方のチャンバ15へ供給され所定量計量される。その後、次サイクルで射出されるが、射出開始から樹脂流路Bが完全に閉鎖されるまでの時間遅れをシールタイミングという。通路幅Bが大きい程、樹脂温度(溶融粘度)の微妙な変化等によって、シールタイミングがばらつくため、安定成形のためには適切な通路幅Bが必要となる。例えば、特許文献1の長繊維用可塑化装置では、溶融樹脂通路の流れ方向に対する垂直方向の通路幅Bをスクリュ径の8〜20%としているが、直径100mm以上の大口径のスクリュでは3〜6%が適当となる。すなわち、樹脂通路の通路幅Bの比率が6%超の場合はシールタイミングのバラツキが生じ易くなるため、ショートショットとバリが発生して安定した成形が困難となるという不都合がある。一方、3%未満の場合、通路幅Bが狭すぎるため、計量時間が長くなって生産性が低下するとともにガラス繊維の破損も大きくなって所定の物性が得られなくなるという不具合が生じる不都合があるためである。
【0032】
ところで、チェックリングの方式には、大別してスクリュ回転時にチェックリングが回転しないタイプ(非共廻り式)と、スクリュ回転時にスクリュと一緒に回転するタイプ(共廻り式)の2種類があるが、本発明では図3に示すように、チェックリング26の前側に、スクリュヘッド20の複数の切欠き36に嵌合するような凸形状の複数の凸状切欠26’を設け、スクリュ回転時にチェックリング26がスクリュヘッド20と一緒に回転するような共廻りの構成としている。これにより、ウエアプレート22とチェックリング26で形成される通路幅Bの鉛直方向の樹脂通路34b、およびチェックリング26とスクリュヘッド20のシャフト24とで形成される通路幅Aの水平方向の樹脂通路34aにおけるスクリュ回転時の樹脂にかかる回転方向におけるせん断速度をゼロに抑えて、ガラス長繊維の破損を低減させることができる。せん断速度をゼロにできる理由は、チェックリング26が、特許文献1のように、図4のような非共廻り式の場合、スクリュ回転時にチェックリング26がほとんど回転しないため、鉛直方向の樹脂通路34bおよび水平方向の樹脂通路34aにおいて、ウエアプレート22およびスクリュヘッド20のシャフト24との間に強いせん断速度が発生する。一方、図3の本発明の共廻り式のリングでは、スクリュ回転時にウエアプレート22、スクリュヘッド20(シャフト24)と同じ速度でチェックリング26が回転するため、回転方向のせん断速度が生じないものである。
なお、スクリュヘッド20の複数の切欠き36に嵌合する凸状の複数の切欠26’は、スクリュヘッドの複数の切欠(3〜4ヶ)の全てに、チェックリング26の凸状切欠26’を嵌合させるようにする。
【0033】
また、チェックリング26の凸状の切欠26’を除いたチェックリング26の幅(W)をチェックリング26外周からの樹脂漏れが実生産に支障を及ぼさない範囲のスクリュ径(D)の0.3〜0.4Dにしたことも、水平方向の樹脂流路34aでのガラス繊維の破損を抑えるために有効である。すなわち、0.3〜0.4Dとしているのは、0.3より小さい場合、チェックリング26外周と加熱シリンダ12内壁との隙間からの逆流量が大きくなり、充填完了後の保圧工程中のスクリュ14の前進量が大きくなってスクリュ14が最前進位置まで到達すると、保圧が効かなくなって、ヒケ不良が生じたり寸法精度が悪くなるためである。他方、0.4より大きい場合、上記のような不具合は生じないが、通路幅Aの水平方向の樹脂流路34aが長くなるため、ガラス長繊維の破損が増加する方向になる。このように、0.3〜0.4Dとすることにより、チェックリング26外周からの樹脂漏れと、チェックリング26内面の樹脂流路34aにおける繊維破損防止の両立を図ることができる。上述したこれらの相乗効果によって、可塑化性能の向上とともに射出時のシール性能が向上し、ガラス長繊維の破損を低減させるような構成にすることができる。
【0034】
次に、本発明のスクリュ形状の特徴について説明する。図2に示すように、スクリュの長さと径との比L/Dを18〜24とし、供給部の長さLfは10〜14D、圧縮部の長さLcは5〜6D、計量部の長さLmは3〜4Dとした。供給部の長さLfはスクリュ径(D)が大きくなるほど供給部の溝深さhfが深くなり外部ヒータからの予熱が伝わり難くなるので、供給部の長さLfを長くして予熱ゾーンを長く設けることが有効である。
【0035】
スクリュの長さ(L)/径(D)の比を18〜24としているのは、18より小さいと、樹脂の予熱効果が少ないため、溶融不十分となって、長繊維の解繊不良にともなう外観不良と強度不安定が生じ、また可塑化能力も低下して成形サイクルが長くなるためである。また、実験においては、スクリュ径160φでスクリュの長さ(L)/径(D)の比が24であれば十分な効果が得られていること、また、設計上、必要以上にL/Dを大きくすると、スクリュ内での過度のせん断作用によって、ガラス繊維長が短くなり、衝撃強度の低下が予測される。また、いたずらにL/Dを大きくすると、成形機全長が大きくなる弊害があり、必要最小に抑える必要があるため、24以下としている。
【0036】
また、スクリュの供給部の長さLfを10〜14Dとしているのは、計量ストローク(Smax)とスクリュ径(D)の比Smax/Dは、5〜6であるが、実際の成形においては、MAXストロークの1/2から1/3の計量ストロークで使用されるケースが多い。いずれにしてもインラインスクリュ式射出機では、必要な射出重量を確保するために、スクリュ14が後退するので、実質的な供給部の長さ(Lf)はスクリュ後退とともに短くなるので、材料の送り能力は徐々に低下し、また、外部ヒータからの予熱効果も低下してくる。このようなインラインスクリュ方式においても、Lfとして10〜14Dを確保しておけば、例えば、スクリュ径100mmのスクリュの供給部の長さLfが10Dの場合、通常成形で7〜8Dとなり十分な供給能力が確保されるとともに、MAXストロークでも4から5Dが確保されるので、可塑化能力は若干(10〜20%)低下するものの、極端なサージング現象を生じることなく可塑化可能なことが確認されている。すなわち、10Dより小さいスクリュの供給部の長さLfの場合、計量ストロークの増大とともに材料の供給能力が低下してサージング現象を生じることが確認されている。一方、スクリュ径Dが大きくなると、供給部の溝深さhfが深くなり、供給部での外部ヒータによる予熱効果が低下してくるため、圧縮部Lcでの負担が多くなって、可塑化能力が低下したり、サージング現象を生じてくるので、Lfを14Dと長くすることで、改善を図ったものである。他方、14Dより大きくしなかったのは、成形機全長が大きくなるという弊害があり必要最小に抑えることが重要になるため、Lfを14D以下としている。
【0037】
このように、スクリュ14の長さ及び径の比L/Dを18〜24と大きくして、供給部の長さLfを10〜14Dと長くすることで、外部ヒータから十分な熱量を原料ペレットに与えることが可能となり、軟化溶融しやすい状態で圧縮部に移送されるためせん断力が低くなり、集束されたガラス繊維に及ぼす破損を低く抑えられる。また、供給部の長さLfが10〜14Dと大きいので、シリンダ先端のチャンバ15内に溶融材料を計量するための計量ストロークSが2〜5D分迄スクリュ14が後退しても、スクリュ14の供給部の有効長さLfは8〜9D分が確保されるため、低速回転でも安定した計量動作を行うことが可能となる。
【0038】
スクリュ14の溝深さについては、供給部の溝深さhfはペレット長(通常10〜12mm程度)より大きくして、材料口からスクリュ14に噛み込む際の破損を防止するため13mm以上とし、計量部の溝深さhmについては、未溶融樹脂の混入防止、ガラス繊維の未解繊防止とともに、ガラス長繊維の破損を極力抑えるために8mm以上とすることが有効である。スクリュの溝深さについては、供給部hfで13mm以上、計量部hmで8mm以上とした。スクリュ供給部の溝深さhfを13mm以上、計量部の溝深さhmを8mm以上としているのは、以下の理由による。長繊維樹脂のペレット長は6〜24mmと目的に応じて変えることは、ペレット製造時に調整可能であるが、自動車用大型構造部品の用途には、目標とする衝撃強度、成形性、ペレットの取り扱いの容易性等から、通常10〜12mmのペレットが採用されている。このようなガラス長繊維強化樹脂材料であるペレットが、ホッパからスクリュ14に喰い込む際、供給部の溝深さhfがペレット長より浅いと、硬いペレットがスクリュ14に供給される際にスムースにスクリュ溝内に入っていかず、この時点でペレットが切断されたり、折り曲げられてしまうため、ペレット中の長いガラス繊維のスクリュ14に入った時点での破損を防止するように、ペレット長より深いhf13mm以上としている。次に計量部(メタリング)の溝深さhmを8mm以上にしたのは、8mmより小さくするとガラス長繊維の破損度合が大きくなるためである。
【0039】
本発明によれば、特に、現状鋼板で製作されている大型構造部品を樹脂化することが可能となるため、大幅な軽量化と、20〜25%程度のコストダウンを達成することができる。具体的には、自動車部品としては、フロントエンドモジュール用基材、ドアーパネル、後部ハッチバックのドアーモジュール等の各種構造部品に適用することが可能となる。勿論、自動車部品以外の大型構造部品に適用することも可能である。
【0040】
なお、上述してきた実施の形態は、単に本発明の例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。スクリュヘッド又はスクリュの各構成要件を各単独で、又は任意に組み合わせて実施することが可能である。
【0041】
【実施例】
表1は、特許文献1、2に基づいて製作された長繊維用インラインスクリュ式可塑化射出装置を比較例とし、本発明によるものを実施例として、スクリュ径100mm、130mm、160mmのそれぞれで可塑化性能、重量安定性、製品物性等を、初期のガラス繊維長が12mmで、含有量40%のPP樹脂製品切出し品で比較したものである。
【0042】
【表1】
【0043】
本実施例ではスクリュ径(D)が100mmの場合に供給部の長さLfを10D、スクリュ径(D)が130mmの場合に供給部の長さLfを12D、スクリュ径(D)が160mmの場合に供給部の長さLfを14Dとした。
【0044】
実施例ではスクリュ径(D)が100mmの場合に供給部溝深さ(hf)を14mm、計量部溝深さ(hm)を8mmとし、スクリュ径(D)が130mmの場合に供給部溝深さ(hf)を17mm、計量部溝深さ(hm)を10mm、スクリュ径(D)が160mmの場合に供給部溝深さ(hf)を20mm、計量部溝深さ(hm)を12mmとした。
【0045】
これより、本発明によるものはスクリュ径が100mm以上のインラインスクリュ式可塑化射出装置からなる大型射出成形機において、スクリュの長さ及び径の比L/Dを18〜24にするとともに、供給部の長さLfを10〜14Dにすることで、計量時間の安定化とともに可塑化能力が約1.4から2倍に改善されて生産性が大幅に向上できることが判明した。
【0046】
また溶融樹脂通路34の流れ方向に対する垂直方向の通路幅Bをスクリュ径の3〜6%に抑えるとともに、ウエアプレート22とチェックリング26の端面の鉛直軸との角θを70〜90°とし、チェックリング26前方に凸状切欠26’を設けてスクリュヘッド20の切欠に嵌合して、スクリュ回転時にチェックリング26を共廻りさせるように構成するとともに、チェックリング26の幅をスクリュ径の0.3〜0.4Dにしたことで、ガラス繊維の破損を実用上要求されるレベルに抑えながらシール性能が向上するため、ショートショット・バリ等の成形不良を生じること無く安定した成形が可能となるという効果があった。
【0047】
特に、マトリックスポリマーとしてメルトフローレートが100〜300g/10minというような高流動性のポリプロピレン樹脂を用いたガラス長繊維強化熱可塑性樹脂の大型成形品において、その効果が顕著に認められ、ショートショット・バリ等を生じること無く、安定した製品を、ハイサイクルで生産できることが確認された。またスクリュ14の長さ及び径の比L/Dを大きくすることで、外部ヒータから十分な熱量がペレット材料に付与されて溶融しやすくなり、集束されたガラス長繊維の解繊不良も発生しなくなり、良好な外観の製品を得ることができた。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1記載の発明は、スクリュの長さ(L)/径(D)の比を18〜24とし、スクリュの供給部の長さLfを10〜14Dとした構成としたことにより、外部ヒータから十分な熱量を原料ペレットに与えることが可能となり、軟化溶融しやすい状態で圧縮部に移送されるためせん断力が小さくなり、集束されたガラス長繊維の破損が低減できる。また、供給部の長さLfが10〜14Dと大きいので、シリンダ先端のチャンバ内に溶融材料を計量するための計量ストロークSが2〜5D分迄スクリュが後退しても、供給部の有効長さLfは8〜9D分が確保されるため、低速回転でも安定した計量動作を行うことができる。
【0049】
また、スクリュの供給部の溝深さhfを13mm以上、計量部の溝深さhmを8mm以上としたことにより、ペレット長より深い溝深さhfを13mm以上として、ペレットがスクリュに入った時点でのガラス長繊維の破損を防止し、且つ計量部の溝深さhmを8mm以上とすることにより、樹脂の溶融を効果的に行なうことができ、且つガラス長繊維の破損を可能な限り低減することができる。
【0050】
さらに、前記ウエアプレートとチェックリングから形成される溶融樹脂通路における該溶融樹脂の流れ方向に対する垂直方向の幅をスクリュ径の3〜6%に設定した構成により、シールタイミングのバラツキもなく、且つガラス長繊維の破損も低減できるため、特に、直径100mm以上の大口径のスクリュにとって有効となる。これにより、特に、大型自動車用部品を安定して効率的に成形することができる。
【0051】
本発明のうち請求項2記載の発明は、ウエアプレートとチェックリングの端面の鉛直軸との角θを70〜90°とした構成により、チャンバ側からスクリュ側への流動抵抗が増した結果、チェックリングがウエアプレートに当接して溶融樹脂通路Bを閉鎖する迄の逆流量が少なくなり、成形安定性が向上する。
【0052】
本発明のうち請求項3記載の発明は、チェックリングを有したスクリュヘッドを装着し、チェックリング前方に設けた凸状切欠をスクリュヘッドの切欠に嵌合して、スクリュ回転時にチェックリングを共廻りさせるように構成したことにより、ウエアプレートとチェックリングで形成される樹脂通路(通路幅Bの樹脂通路34b)、およびチェックリングとスクリュヘッドのシャフトとで形成される樹脂通路(通路幅Aの樹脂通路34a)におけるスクリュ回転時の樹脂にかかる回転方向におけるせん断力をゼロに抑えることができるので、ガラス長繊維の破損を低減させることができる。
【0053】
本発明のうち請求項4記載の発明は、チェックリングを有したスクリュヘッドを装着し、チェックリングの幅が、スクリュ径(D)の0.3〜0.4Dにした構成により、通路幅Aの樹脂通路(34a)でのガラス長繊維の破損を防止できる。
【0054】
本発明のうち請求項5記載の発明は、ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂のマトリックスポリマーとしてメルトフローレートが100〜300g/10minの高流動性のポリプロピレン樹脂とした場合にも、ショートショット・バリ等を生じること無く、安定した製品を、ハイサイクルで生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すインラインスクリュ式可塑化射出装置の部分断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すインラインスクリュ式可塑化射出装置のスクリュの側面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示すインラインスクリュ式可塑化射出装置の共廻り式チェックリングを備えたスクリュ先端部分の拡大図である。
【図4】従来のインラインスクリュ式可塑化射出装置の非共廻り式チェックリングを備えたスクリュ先端部分の拡大図である。
【図5】従来のインラインスクリュ式可塑化射出装置の概略断面図である。
【図6】図5の可塑化射出装置の要部拡大図である。
【符号の説明】
12 加熱シリンダ
14 スクリュ
18 ノズル
20 スクリュヘッド
22 ウエアプレート
24 シャフト
26 チェックリング
26’ 凸状切欠
28 長軸ペレット
34 溶融樹脂通路
36 切欠
Claims (5)
- 直径が100mm以上のスクリュを備えると共に、中空の加熱シリンダと、スクリュヘッドの後側に設けられたシャフトと、前記シャフトの後側に設けられたウエアプレートと、前記シャフトの周囲に遊嵌され前記シャフトと加熱シリンダとの間の空間内でスクリュヘッドとウエアプレートとの間を往復動可能な環状のチェックリングとから構成された溶融樹脂通路が形成され、ペレットと実質的に同一長さを有しペレットの長手方向に配列したガラス長繊維を含む熱可塑性樹脂ペレットを可塑化して射出するためのインラインスクリュ式可塑化射出装置において、
前記スクリュの長さ(L)/径(D)の比を18〜24とし、前記スクリュの供給部の長さLfを10〜14Dとし、
前記スクリュの供給部の溝深さhfを13mm以上、スクリュの計量部の溝深さhmを8mm以上とし、
前記ウエアプレートと前記チェックリングから形成される溶融樹脂通路における該溶融樹脂の流れ方向に対する垂直方向の幅をスクリュ径(D)の3〜6%にしたことを特徴とするインラインスクリュ式可塑化射出装置。 - 前記ウエアプレートと前記チェックリングの端面の鉛直軸との角θを70〜90°としたことを特徴とする請求項1記載のインラインスクリュ式可塑化射出装置。
- 前記チェックリング前方に設けた凸状切欠を前記スクリュヘッドの切欠に嵌合して、前記スクリュ回転時に前記チェックリングを共廻りさせるように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載のインラインスクリュ式可塑化射出装置。
- 前記チェックリングの幅を、スクリュ径(D)の0.3〜0.4Dにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインラインスクリュ式可塑化射出装置。
- 前記ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂のマトリックスポリマーを、メルトフローレートが100〜300g/10minの高流動性のポリプロピレン樹脂としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインラインスクリュ式可塑化射出装置。
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