JP2004290431A - スロットマシン - Google Patents

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佐藤  達也
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Abstract

【課題】特別遊技状態において実行するサブゲームにおいて、特別遊技状態の終了後もサブゲームに伴う興趣を持続させることができるスロットマシンを提供すること。
【解決手段】BB中、最初に移行したRBにおいて、サブリール60に3連図柄を目押しするサブゲームを行い、8回行われる全てのサブゲームにおいて3連図柄の2コマ目押しが成功することを条件に、当該BBが終了してから、次回BBが発生するまでの期間、小役入賞が内部当選したときに必ずその旨が報知される完全小役告知状態に制御する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関し、特にはビッグボーナス等の遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させることが可能なスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のスロットマシンとしては、通常よりも多くの価値を獲得できるビッグボーナス等、遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生可能とされたものが一般的である。
【0003】
近年においては、特別遊技状態における興趣を高めるために、特別遊技状態のゲームにおいて、効果音に合わせてストップボタンを操作することで、ランプが光ったり、効果音が変化する補助演出が行われる等、メインゲーム、すなわち可変表示装置によるゲームとは異なるサブゲーム(以後、付加遊技という)を実行するスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−340513号公報(第1−3頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように特別遊技状態において付加遊技を行うスロットマシンにおいては、特別遊技状態において付加遊技が行われている間は興趣を高めることができるものの、付加遊技の結果が特別遊技状態の終了後に反映されることはなく、付加遊技が行われているときしか興趣を高めることができなかった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、特別遊技状態において実行する付加遊技において、特別遊技状態の終了後も付加遊技に伴う興趣を持続させることができるスロットマシンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技者の遊技手順に応じて前記入賞の発生により付与される価値とは異なる遊技価値を付与することが可能な付加遊技を前記特別遊技状態において実行する付加遊技実行手段と、
前記付加遊技の結果に基づいて所定の付与条件が成立したか否かを判定する付与条件判定手段と、
前記付与条件判定手段が前記所定の付与条件が成立したと判定したときに、判定対象となった付加遊技が実行された特別遊技状態の終了時から次回の特別遊技状態が発生するまでの間、所定の特典が付与される特典付与状態に制御する特典付与状態制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者の遊技手順に応じて、すなわち遊技者の技術介入により入賞の発生により付与される価値とは異なる遊技価値を付与可能な付加遊技が、特別遊技状態において実行されるため、特別遊技状態における興趣を高めることができる。更に、付加遊技の結果が付与条件を満たすことで、当該付加遊技が実行された特別遊技状態の終了時から次回の特別遊技状態が発生するまでの間、所定の特典が付与される特典付与状態に制御されることとなるため、付加遊技の実行に伴う興趣を、特別遊技状態の終了後においても持続させることができる。
尚、本発明における遊技者にとって有利な特別遊技状態とは、例えば、通常に比較して入賞の発生確率が高い遊技状態や入賞の発生により通常よりも高い価値が付与される遊技状態等が該当する。
また、本発明の付加遊技とは、前記可変表示装置によるゲームに付随して行われる遊技、可変表示装置によるゲームとは独立して単独で行われる遊技、の双方を含み、前者としては、例えば、可変表示装置の表示結果を導出させるための操作のタイミングや操作する順番等に応じて、入賞の発生により付与される価値(メダルやクレジット等)とは異なる遊技価値(与条件判定手段による所定の付与条件の判定対象となるポイントや得点等)を付与することが可能な遊技が該当し、後者としては、例えば、可変表示装置とは別個に設けられた演出用可変表示装置等の表示結果を導出させるための操作のタイミングや操作する順番等に応じて、入賞の発生により付与される価値とは異なる遊技価値を付与することが可能な遊技が該当する。
【0008】
本発明のスロットマシンは、前記可変表示装置とは別個に設けられ、表示状態を変化させるとともに、表示結果を導出表示させることが可能な演出用可変表示装置と、
前記演出用可変表示装置の表示結果を導出表示させるための演出用停止操作手段と、
を備え、
前記付与条件判定手段は、前記演出用停止操作手段の操作に応じて前記演出用可変表示装置に特定の表示結果を導出表示させることができたか否かに基づいて前記所定の付与条件が成立したか否かを判定することが好ましい。
このようにすれば、演出用停止操作手段の操作によって演出用可変表示装置に特定の表示結果を導出表示させることができたか否か、すなわち遊技者の技量によって特典付与状態に制御されるか否かが判定されるため、付加遊技の実行に伴う興趣を一層高めることができる。更に、可変表示装置とは別個の演出用可変表示装置を用いて付加遊技が行われるため、可変表示装置の表示結果に応じて入賞の発生を伴うゲームと付加遊技とを明確に区別することができる。
【0009】
本発明のスロットマシンの前記付加遊技実行手段は、予め定められた回数にわたり連続して前記付加遊技を実行するとともに、
前記付与条件判定手段は、所定の結果となった前記付加遊技の回数が規定回数に到達することで前記所定の付与条件が成立したと判定し、
前記付加遊技の残り回数が、前記規定回数に到達するのに必要な残り回数未満となった段階で残りの付加遊技を中止する付加遊技中止手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、付加遊技が予め定められた回数にわたり実行されるため、長い期間にわたって興趣を高めることができるとともに、残りの付加遊技を行っても付与条件の成立が見込めないときには、その段階で付加遊技が中止されるため、必要のない付加遊技を行わなければならない煩わしさも解消できる。
【0010】
本発明のスロットマシンの前記付加遊技実行手段は、予め定められた回数にわたり連続して前記付加遊技を実行するとともに、
前記付与条件判定手段は、所定の結果となった前記付加遊技の回数が規定回数に到達することで前記所定の付与条件が成立したと判定し、
前記規定回数に到達するのに必要な残り回数を報知する回数報知手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、付加遊技が予め定められた回数にわたり実行されるため、長い期間にわたって興趣を高めることができるとともに、規定回数に到達するのに必要な回数、所定の付与条件が成立するまでの付加遊技の回数を把握できるため、興趣を高めることができる。
【0011】
本発明のスロットマシンの前記特別遊技状態は、第1遊技状態と、該第1遊技状態よりも技術介入性の低い第2遊技状態を含み、
前記付加遊技実行手段は、前記第2遊技状態において前記付加遊技を実行することが好ましい。
このようにすれば、付加遊技が第1遊技状態に比較して技術介入性の低い第2遊技状態において実行されるため、遊技者の意識を付加遊技に集中させることができる。
尚、本発明における技術介入性の低い第2の遊技状態とは、例えば、いわゆる目押しを行う必要のない入賞のみの発生が許容されるレギュラーボーナス等、遊技者が簡単な技術介入を行うのみで遊技を行うことができる遊技状態が該当する。
【0012】
本発明のスロットマシンの前記特別遊技状態は、前記第1遊技状態のゲーム回数が規定された回数に到達したとき、または前記第2遊技状態へ規定された回数移行し、該第2遊技状態が終了したとき、に終了するとともに、
前記付加遊技実行手段は、前記第1遊技状態から最初に移行した前記第2遊技状態において前記付加遊技を実行することが好ましい。
このようにすれば、最初に移行した第1遊技状態、すなわち最も移行する可能性の高い第1遊技状態において付加遊技が実行されることにより、付加遊技が実行されずに特別遊技状態が終了してしまう可能性が低くなるため、特別遊技状態が発生したときの付加遊技に対する期待感が損なわれることがない。
【0013】
本発明のスロットマシンの前記入賞は、遊技者にとって有利度の高い特別入賞と該特別入賞に比較して有利度の低い小役入賞とを含み、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段により前記小役入賞の発生が許容されている旨を報知する小役報知を行う小役報知手段と、
を備え、
前記特典付与状態は、前記事前決定手段により前記小役入賞の発生が許容されたときに、前記小役報知手段による小役報知が特典として付与される小役報知状態であることが好ましい。
このようにすれば、小役報知状態に制御されることにより、次回特別遊技状態が発生するまでの間、事前決定手段により許容された小役入賞を把握できるため、小役入賞の取りこぼしを軽減させることができる。
【0014】
本発明のスロットマシンの前記小役報知手段による小役報知態様は、前記小役報知状態においてのみ適用される特定小役報知態様を含むことが好ましい。
このようにすれば、小役報知状態に制御されているときと制御されていないときとの差別化を図ることで興趣を高めることができる。
【0015】
本発明のスロットマシンは、前記特典付与状態に制御されている旨を報知する特典付与状態報知手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、特典付与状態に制御されているか否かを外部から容易に判別できるとともに、特典付与状態に制御されたときと制御されていないときとの差別化を図ることで興趣を高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、図1に示すように、本実施例のスロットマシン1には、外周に複数種の図柄が配列されてメインリール2L、2C、2R及びサブリール60が水平方向に並設されており、これらメインリール2L、2C、2R及びサブリール60に配列された図柄のうち連続する3つの図柄がスロットマシン1の前面に設けられた透視窓3及び演出用窓51から見えるように配置されている。
【0018】
各メインリール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ34L、34C、34Rによって回転されることで、各メインリール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各メインリール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。また、同様にサブリール60も、対応して設けられたサブリールモータ80によって回転されることで、サブリール60の図柄が演出用窓51に連続的に変化しつつ表示されるとともに、サブリール60の回転を停止させることで、演出用窓51に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
【0019】
また、本実施例のスロットマシン1には、メダルが投入可能なメダル投入口4、クレジットを用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、メインリール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるメインストップスイッチ8L、8C、8R、サブリール60の回転を停止する際に操作されるサブストップスイッチ8Sが設けられている。
【0020】
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6、または1枚BETスイッチ5を操作すれば良い。賭数が設定されると、設定された賭数に応じて入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
【0021】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各メインリール2L、2C、2Rが回転し、各メインリール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのメインストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するメインリール2L、2C、2Rの回転が停止し、表示結果が導出表示される。
【0022】
そして全てのメインリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に予め定められた図柄の組合せが各メインリール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞にして定められた枚数のメダルが遊技者に対してクレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴9(図1参照)から払い出されるようになっている。
【0023】
図2は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図2に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板40によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御される。
【0024】
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、メインストップスイッチ8L、8C、8Rが接続されているとともに、メダル投入部4から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31、メダル払出穴9から払い出されるメダルを検出する払出センサ33、メインリール2L、2C、2Rの基準位置を検出するリールセンサ35が接続されており、これら接続されたスイッチ、センサの検出信号が入力されるようになっている。
【0025】
また、遊技制御基板40には、前述したリールモータ34L、34C、34Rが接続されているとともに、メダル払出穴9よりメダルを払い出すためのホッパーモータ32が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0026】
遊技制御基板40には、所定の手順で演算を行うCPU、CPUの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するROM、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うRAMを備えるメイン制御部41、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路42、ホッパーモータ32、リールモータ34L、34C、34Rの駆動制御を行うモータ回路43等、が搭載されており、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサの検出信号を受けて、ゲームの進行に応じた各種の制御を行う。
【0027】
演出制御基板90には、前述したサブストップスイッチ8Sが接続されているとともに、サブリール60の基準位置を検出するサブリールセンサ81が接続されており、これら接続されたスイッチ、センサの検出信号が入力されるようになっている。
【0028】
演出制御基板90には、前述したサブリールモータ80が接続されているとともに、スロットマシン1の前面に配置された遊技効果LED52(図1参照)、スピーカ53、54(図1参照)、メインリール2L、2C、2Rを上方から照射する冷陰極管ユニット55(図1参照)が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0029】
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様のCPU、ROM、RAMを備えるサブ制御部91、演出制御基板90に接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路92、サブリールモータ80の駆動制御を行うモータ回路93、遊技効果LED52や冷陰極管ユニット55の駆動制御を行うランプ駆動回路94、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路95等、が搭載されており、サブ制御部91は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41から送信されるコマンドや、演出制御基板90に接続されたスイッチ、センサからの検出信号を受けて、演出を行うための各種の制御を行う。
【0030】
図3は、各メインリール2L、2C、2R、の図柄配列及びサブリール60の図柄配列を示す図であり、各メインリール2L、2C、2Rには「1」〜「21」の各図柄番号に対応して、「7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」の図柄が各メインリールに21個配列されている。
【0031】
本実施例では、図4に示すように、通常遊技状態において「チェリー−any−any」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、2枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、12枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、8枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。また、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを実施可能なリプレイゲーム(再ゲーム)が付与されるリプレイ(再遊技)入賞が発生する。これら入賞のうち、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞は、本発明における小役入賞に該当する。
【0032】
また、通常遊技状態において有効化されたいずれかの入賞ライン上に「BAR−BAR−BAR」の図柄の組合せが揃えば、RB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利なレギュラーボーナス(RB)が発生し、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が遊技者に対して付与される。RBゲームにおいては、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃って、15枚のメダルが払い出されるJac入賞が高確率で発生する。RBでは、RBゲームが最大で12回提供されるとともに、このRBゲームが12回実行されるか、あるいはRBゲームが12回に達する前にJac入賞が8回発生するか、のいずれかの条件が満たされた時点で終了する。また、RBゲームは、「プラム−プラム−プラム」の組合せのみ揃えることが許容されるゲーム、すなわち後述するように目押しを必要としない入賞の発生のみが許容されるゲームであり、これらRBゲームが複数ゲーム付与されるRBは、本発明の特殊遊技状態として機能する。
【0033】
また、通常遊技状態において有効化された入賞ライン上に、「7−7−7」が揃えば、特別入賞であるBB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態としてのビッグボーナス(BB)が発生し、以下に説明するビッグボーナスゲーム(BBゲーム)と前述したRBが遊技者に対して付与される。BBゲームにおいて「チェリー−any−any」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、2枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、12枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、8枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。また、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、JacIn入賞が発生し、その対価として3枚のメダルが払い出されるとともに、前述したRBに移行し、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が遊技者に対して付与される。BBでは、BBゲームが最大で30ゲーム提供されるとともに、このBBゲームにおいてRBに移行可能な最大回数が規定されており、本実施例では最大で3回移行し得るように規定されている。そしてBBは、30回のBBゲームを実行した場合か、或いは30回のBBゲームを実行する前にRBへ3回移行し、3回目のRBが終了した場合のうち、少なくともいずれか1つの条件が満たされた時点で終了する。
【0034】
本実施例では、図4に示すように、各入賞に対応した内部当選フラグの種類が定められており、各ゲーム毎に実行される内部抽選処理に当選して各々対応する内部当選フラグが設定された場合にのみ、対応する入賞の発生が許容されることとなる。
【0035】
通常遊技状態においてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、BBフラグ、RBフラグ)が当選した場合であって、各メインリール2L、2C、2Rが停止された際に該当する図柄が引込範囲(本実施例では停止された際の図柄を除き最大4図柄)内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【0036】
BBゲームにおけるチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、JacIn入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、JacInフラグ)が当選した場合であって、各メインリールの停止操作が行われた際に該当する図柄が引込範囲内にあれば、各メインリールの停止操作が行われた順番に関わらず有効化された入賞ラインに揃う。
【0037】
RBゲームにおけるJac入賞の組合せは、内部抽選処理によりJac入賞を許容する内部当選フラグ(Jacフラグ)が当選した場合であって、各メインリールの停止操作が行われた際に該当する図柄が引込範囲内にあれば、各メインリールの停止操作が行われた順番に関わらず有効化された入賞ラインに揃う。
【0038】
また、図3に示すように、メインリール2L、2C、2Rにおける「チェリー」、「スイカ」、「BAR」、「7」の図柄は、配列上引込不可能な範囲、すなわち5図柄以上離れて配列されている箇所が設けられており、これらの図柄の組合せに基づく入賞であるチェリー入賞、スイカ入賞、RB入賞、BB入賞は、該当する図柄が有効な入賞ラインに引込可能な範囲となるタイミングにて該当するメインリールの停止操作が行われることを条件に入賞が発生することとなる。すなわちこれらチェリー入賞、スイカ入賞、RB入賞、BB入賞を揃える場合には、タイミングをはかって各メインリールの停止操作を行う必要があり、いわゆる目押しを必要とする。これに対して「ベル」、「プラム」の図柄は、全て引込可能となる配列とされており、これらの図柄の組合せに基づく入賞であるベル入賞、リプレイ入賞、JacIn入賞、Jac入賞は、どのタイミングでメインリールの停止操作を行った場合でも入賞が発生することとなる。すなわちこれらベル入賞、リプレイ入賞、JacIn入賞、Jac入賞を揃える場合には、目押しを必要としない。言い換えれば簡単の技術介入のみで揃えることができる。
【0039】
次に、本実施例における遊技制御基板40のメイン制御部41がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図5のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0040】
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行した後(Sa1)、BET処理(Sa2)、内部抽選処理(Sa3)、リール回転処理(Sa4)、リール停止処理(Sa5)、入賞判定処理(Sa6)、払出処理(Sa7)、遊技状態更新処理(Sa8)を繰返し実行するループ処理に移行する。
【0041】
Sa2のステップにおけるBET処理では、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機し、賭数が設定され、スタートスイッチ7が検出された時点でメダルの賭数を確定する処理を実行する。
【0042】
Sa3のステップにおける内部抽選処理では、スタートスイッチ7の検出によるゲームスタートに伴いサンプリングされた乱数値に基づいて各入賞の当選を判定し、当選した場合には該当する入賞の発生を許容する旨を示す内部当選フラグを設定する処理を行う。すなわち内部抽選処理は、本発明の事前決定手段として機能する。
【0043】
Sa4のステップにおけるリール回転処理では、Sa3のステップにおける内部抽選処理の終了に伴い各メインリール2L、2C、2Rを回転させる処理を実行する。
【0044】
Sa5のステップにおけるリール停止処理では、停止スイッチ8L、8C、8Rが検出されるか、または自動停止時間が経過したか、のいずれかの条件が満たされることで、Sa3のステップにおける内部抽選処理の結果に基づいて各メインリール2L、2C、2Rを停止させる処理を行う。
【0045】
Sa6のステップにおける入賞判定処理では、Sa5のステップにおいて全てのメインリール2L、2C、2Rの回転が停止した時点で、有効化された入賞ラインに停止した図柄の組合せを確認し、入賞の発生を判定する処理を行う。
【0046】
Sa7のステップにおける払出処理では、メダルの払出を伴う入賞の発生が判定された場合に、クレジットの加算並びにホッパーモータ32の駆動によるメダルの払出等の処理を行う。
【0047】
Sa8のステップにおける遊技状態更新処理では、BB入賞やRB入賞が発生した場合に、遊技状態をBBまたはRBに移行させる処理や、BBやRBの終了条件の成立に基づき遊技状態を通常遊技状態に移行させる処理、等を行う。すなわち遊技状態更新処理は、本発明の特別遊技状態発生手段として機能する。
【0048】
本実施例では、BB中の1回目のRBにおける各RBゲームにおいて、サブリール60を用いたサブゲームが実行される。
【0049】
サブゲームが実行される場合には、図6(a)に示すように、ゲームの開始とともにサブリール60が回転を開始する。その後、全てのメインリール2L、2C、2Rの停止に伴い、サブストップスイッチ8Sの操作が有効となり、この状態でサブストップスイッチ8Sが操作されると、サブリール60の回転が停止して表示結果が導出表示される。サブリール60には、図3に示すように、「1」〜「21」の各図柄番号に対応して、「7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」「外れ」の図柄が21個配列されており、演出用窓51に19〜21番の図柄、すなわち「7」の図柄が3個連続する表示態様(以下、3連図柄と称す)を2図柄未満の引き込みで導出できるタイミングにてサブストップスイッチ8Sが操作された場合、すなわち3連図柄の2コマ目押しが成功した場合には、図6(b)に示すように、3連図柄が表示結果として導出され、サブゲームに成功したこととなり、それ以外のタイミングにてサブストップスイッチ8Sが操作された場合、すなわち3連図柄の2コマ目押しに失敗した場合には、図6(c)に示すように、3連図柄は表示結果として導出されず、サブゲームも失敗したこととなる。
【0050】
本実施例では、BB中の1回目のRBにおける各RBゲームにおいて最大8回のサブゲームが行われるようになっており、その間1回でも3連図柄の2コマ目押しに失敗すると、その後のサブゲームは行われなくなる。また、5回以上3連図柄の2コマ目押しに成功すると、6回目以降のサブゲームのスタート時に、残りのサブゲーム数が音声により報知されるようになっている。具体的には、図7に示すように、残り3ゲームで「スリー」、残り2ゲームで「ツー」、最後のゲームで「ワン」という音声がスピーカ53、54より出力される。すなわち音声により残りのサブゲーム数がカウントダウンされるようになっている。
【0051】
そしてこれらサブゲームにおいて3連図柄の2コマ目押しに全て成功すること、すなわち3連図柄のビタ押しに8回成功したことを条件に、当該RBが発生したBBの終了後から、次回BBが発生するまでの間、内部抽選処理により許容された小役入賞が報知される小役告知が特典として付与される小役告知状態に制御される。
【0052】
小役告知遊技状態においては、図8(a)(b)に示すように、通常は、消灯された状態の遊技効果LED52が点灯した状態に制御され、小役告知状態に制御されている旨が報知されるとともに、図9に示すように、内部抽選処理により小役入賞の発生を許容する内部当選フラグが設定されたとき、すなわち小役入賞の発生が許容されたときに、冷陰極管ユニット55の発光色が許容された小役入賞に応じた発光色となるように制御される。すなわち冷陰極管ユニット55によりメインリール2L、2C、2Rを照射する色に応じて小役入賞が許容された旨の報知(以下小役告知と称す)が行われる。詳しくは、メインリール2L、2C、2Rが赤色に照射されることでチェリー入賞の発生が許容された旨が報知され、緑色に照射されることでスイカ入賞の発生が許容された旨が報知され、黄色に照射されることでベル入賞の発生が許容された旨が報知され、青色に照射されることでリプレイ入賞の発生が許容された旨が報知される。また、これら冷陰極管ユニット55の発光色により小役告知を行う告知態様は、サブゲームに8回成功したことに基づいて制御される小役告知状態においてのみ適用されるようになっている。
【0053】
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、遊技者の技術介入によって入賞の発生により付与されるメダルやクレジット等とは異なる遊技価値(成功回数)を付与することが可能なサブゲームがBB中に実行されるため、BBにおける興趣を高めることができる。更に、サブゲームが8回全て成功することで、当該BBの終了後から次回BBが発生するまでの間、小役告知が特典として付与される小役告知状態に制御されるため、サブゲームの実行に伴う興趣を、BBの終了後においても持続させることができる。
【0054】
また、本実施例では、サブゲームとしてサブリール60に3連図柄を2コマ目押しさせるゲーム、すなわち遊技者の目押しの技量によって成否が判定されるゲームが適用されているため、サブゲームの実行に伴う興趣を一層高めることができる。更に、メインリール2L、2C、2Rとは別個のサブリール60を用いてサブゲームが行われるため、メインリール2L、2C、2Rの表示結果に応じて入賞の発生を伴う通常のゲームとサブゲームとを明確に区別することができる。
【0055】
また、本実施例では、BB中に移行するRB中、すなわち簡単な技術介入を行うのみ(メインリール2L、2C、2Rを適当に停止させるのみの操作)で揃えることができるJac入賞のみが許容されるRBゲームにおいてサブゲームが行われるため、遊技者の意識をサブゲームに集中させることができる。
【0056】
更に、BB中において最初に移行したRB中、すなわち2回目や3回目に移行するRBに比較して最も移行する可能性の高いRB中のRBゲームにおいてサブゲームが行われることにより、サブゲームが実行されずにBBが終了してしまう可能性が低くなるため、BBが発生したときのサブゲームに対する期待感が損なわれることがない。
【0057】
また、本実施例では、BB中において最初に移行したRB中において、サブゲームが最大8ゲーム行われる。すなわち複数回にわたり連続してサブゲームが行われるため、長期間にわたり興趣を高めることができる。更に、残り3ゲーム以降においては、各サブゲームのスタート時に、残りゲーム数を示す音声が報知されるため、8回全て成功させるために必要なサブゲームの残りゲーム数、すなわち小役告知状態の発生条件を満たすまでのサブゲームの回数を把握できるため、興趣を高めることができる。すなわち、特典が付与されることに対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
【0058】
また、途中でサブゲームに失敗したとき、すなわち8ゲーム全てにおいて3連図柄の2コマ目押しを成功させることが見込めないときには、それ以降のサブゲームが中止されるようになっており、必要のないサブゲームを行わなければならない煩わしさも解消できる。
【0059】
また、本実施例では、サブゲームの成功により、当該BBの終了時から次回のBBが発生するまでの期間において小役告知が特典として付与される小役告知状態に制御されるようになっており、その期間は、許容された小役入賞を全て把握することができるため、許容された小役入賞の取りこぼしを軽減させることができる。
【0060】
尚、本実施例では、サブゲームの成功に基づく特典付与状態として、小役告知が特典として付与される小役告知状態を適用しているが、例えば、これら特典付与状態として、サブゲームに成功しなければ制御されることのない特定の演出態様(例えば、通常とは効果音やランプの発光態様を変化させる等、また液晶表示器を備える場合には、その背景色を変えたり、プレミアム画像を表示させる等)が特典として付与される特定演出状態を適用しても良い。
【0061】
また、本実施例では、冷陰極管ユニット55の発光色により小役告知を行う告知態様は、小役告知状態においてのみ適用されるようになっている。すなわち小役告知状態以外において小役告知が行われるときと、小役告知状態において小役告知が行われるときと、では、異なる告知態様により小役告知が行われるため、小役告知状態のときと、そうでないとき、すなわちサブゲームの成功により特典が付与されたときと特典が付与されなかったときの差別化を図ることが可能となり、興趣を高めることができる。
【0062】
更に、小役告知状態においては、遊技効果LED52が点灯状態となるため、小役告知状態であるか否かを、外部から容易に判別できるとともに、これら遊技効果LED52が点灯状態であるか否かによっても、サブゲームの成功により特典が付与されたときと特典が付与されなかったときの差別化を図ることが可能となり、興趣を高めることができる。
【0063】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0064】
例えば、前記実施例では、メダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これらスロットマシンの種別が限定されるものではない。
【0065】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0066】
本発明の請求項1は、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置(メインリール2L、2C、2R)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン1であって、遊技者にとって有利な特別遊技状態(ビッグボーナス(BB))を発生させる特別遊技状態発生手段(メイン制御部41(遊技状態更新処理))と、遊技者の遊技手順(サブリール60の停止操作)に応じて前記入賞の発生により付与される価値(メダル、クレジット)とは異なる遊技価値(成功回数)を付与することが可能な付加遊技(サブゲーム)を前記特別遊技状態において実行する付加遊技実行手段(サブ制御部91)と、前記付加遊技の結果に基づいて所定の付与条件(8回全て成功)が成立したか否かを判定する付与条件判定手段(サブ制御部91)と、前記付与条件判定手段が前記所定の付与条件が成立したと判定したときに、判定対象となった付加遊技が実行された特別遊技状態の終了時から次回の特別遊技状態が発生するまでの間、所定の特典(小役告知)が付与される特典付与状態(小役告知状態)に制御する特典付与状態制御手段(サブ制御部91)と、を備える。
【0067】
本発明の請求項2は、前記可変表示装置(メインリール2L、2C、2R)とは別個に設けられ、表示状態を変化させるとともに、表示結果を導出表示させることが可能な演出用可変表示装置(サブリール60)と、前記演出用可変表示装置の表示結果を導出表示させるための演出用停止操作手段(サブストップスイッチ8S)と、を備え、前記付与条件判定手段(サブ制御部91)は、前記演出用停止操作手段の操作に応じて前記演出用可変表示装置に特定の表示結果(3連図柄)を導出表示させることができたか否か(3連図柄のビタ押しができたか否か)に基づいて前記所定の付与条件が成立したか否かを判定する。
【0068】
本発明の請求項3は、前記付加遊技実行手段(サブ制御部91)は、予め定められた回数(8回)にわたり連続して前記付加遊技(サブゲーム)を実行するとともに、前記付与条件判定手段(サブ制御部91)は、所定の結果となった前記付加遊技の回数(サブゲームの成功回数)が規定回数(8回)に到達することで前記所定の付与条件が成立したと判定し、前記付加遊技の残り回数が、前記規定回数に到達するのに必要な残り回数未満となった段階で残りの付加遊技を中止する付加遊技中止手段(サブ制御部91)を備える。
【0069】
本発明の請求項4は、前記付加遊技実行手段(サブ制御部91)は、予め定められた回数(8回)にわたり連続して前記付加遊技(サブゲーム)を実行するとともに、前記付与条件判定手段(サブ制御部91)は、所定の結果となった前記付加遊技の回数(サブゲームの成功回数)が規定回数(8回)に到達することで前記所定の付与条件が成立したと判定し、前記規定回数に到達するのに必要な残り回数(残りゲーム数)を報知する回数報知手段(スピーカ53、54)を備える。
【0070】
本発明の請求項5は、前記特別遊技状態(BB)は、第1遊技状態(BBゲーム)と、該第1遊技状態よりも技術介入性の低い第2遊技状態(RB)を含み、前記付加遊技実行手段(サブ制御部91)は、前記第2遊技状態(RB)において前記付加遊技(サブゲーム)を実行する。
【0071】
本発明の請求項6は、前記特別遊技状態(BB)は、前記第1遊技状態(BBゲーム)のゲーム回数が規定された回数(30回)に到達したとき、または前記第2遊技状態(RB)へ規定された回数(3回)移行し、該第2遊技状態(RB)が終了したとき、に終了するとともに、前記付加遊技実行手段(サブ制御部91)は、前記第1遊技状態(BBゲーム)から最初に移行した前記第2遊技状態(RB)において前記付加遊技(サブゲーム)を実行する。
【0072】
本発明の請求項7は、前記入賞は、遊技者にとって有利度の高い特別入賞(BB入賞、RB入賞)と該特別入賞に比較して有利度の低い小役入賞(チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞)とを含み、前記可変表示装置(メインリール2L、2C、2R)の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(メイン制御部41(内部抽選処理))と、前記事前決定手段により前記小役入賞の発生が許容されている旨を報知する小役報知(小役告知)を行う小役報知手段(冷陰極管ユニット55)と、を備え、前記特典付与状態は、前記事前決定手段により前記小役入賞の発生が許容されたときに、前記小役報知手段による小役報知(小役告知)が特典として付与される小役報知状態(小役告知状態)である。
【0073】
本発明の請求項8は、前記小役報知手段による小役報知態様は、前記小役報知状態においてのみ適用される特定小役報知態様(冷陰極管ユニット55による小役告知態様)を含む。
【0074】
本発明の請求項9は、前記特典付与状態(サブ制御部91)に制御されている旨を報知する特典付与状態報知手段(遊技効果LED52)を備える。
【0075】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0076】
(a)請求項1項の発明によれば、遊技者の遊技手順に応じて、すなわち遊技者の技術介入により入賞の発生とは異なる遊技価値を付与可能な付加遊技が、特別遊技状態において実行されるため、特別遊技状態における興趣を高めることができる。更に、付加遊技の結果が付与条件を満たすことで、当該付加遊技が実行された特別遊技状態の終了時から次回の特別遊技状態が発生するまでの間、所定の特典が付与される特典付与状態に制御されることとなるため、付加遊技の実行に伴う興趣を、特別遊技状態の終了後においても持続させることができる。
【0077】
(b)請求項2項の発明によれば、演出用停止操作手段の操作によって演出用可変表示装置に特定の表示結果を導出表示させることができたか否か、すなわち遊技者の技量によって特典付与状態に制御されるか否かが判定されるため、付加遊技の実行に伴う興趣を一層高めることができる。更に、可変表示装置とは別個の演出用可変表示装置を用いて付加遊技が行われるため、可変表示装置の表示結果に応じて入賞の発生を伴うゲームと付加遊技とを明確に区別することができる。
【0078】
(c)請求項3項の発明によれば、付加遊技が予め定められた回数にわたり実行されるため、長い期間にわたって興趣を高めることができるとともに、残りの付加遊技を行っても付与条件の成立が見込めないときには、その段階で付加遊技が中止されるため、必要のない付加遊技を行わなければならない煩わしさも解消できる。
【0079】
(d)請求項4項の発明によれば、付加遊技が予め定められた回数にわたり実行されるため、長い期間にわたって興趣を高めることができるとともに、規定回数に到達するのに必要な回数、所定の付与条件が成立するまでの付加遊技の回数を把握できるため、興趣を高めることができる。
【0080】
(e)請求項5項の発明によれば、付加遊技が第1遊技状態に比較して技術介入性の低い第2遊技状態において実行されるため、遊技者の意識を付加遊技に集中させることができる。
【0081】
(f)請求項6項の発明によれば、最初に移行した第1遊技状態、すなわち最も移行する可能性の高い第1遊技状態において付加遊技が実行されることにより、付加遊技が実行されずに特別遊技状態が終了してしまう可能性が低くなるため、特別遊技状態が発生したときの付加遊技に対する期待感が損なわれることがない。
【0082】
(g)請求項7項の発明によれば、小役報知状態に制御されることにより、次回特別遊技状態が発生するまでの間、事前決定手段により許容された小役入賞を把握できるため、小役入賞の取りこぼしを軽減させることができる。
【0083】
(h)請求項8項の発明によれば、小役報知状態に制御されているときと制御されていないときとの差別化を図ることで興趣を高めることができる。
【0084】
(i)請求項9項の発明によれば、特典付与状態に制御されているか否かを外部から容易に判別できるとともに、特典付与状態に制御されたときと制御されていないときとの差別化を図ることで興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施例のスロットマシンの正面図である。
【図2】スロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図3】メインリール及びサブリールの図柄配列を示す図である。
【図4】通常遊技状態において入賞の対象となる図柄の組合せ等を示す図である。
【図5】遊技制御基板に搭載されたメイン制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図6】サブゲームの実行状況の一例を示す図である。
【図7】音声によりサブゲームの残りゲーム数を報知する際の報知態様を示す図である。
【図8】小役告知状態とそうでない状態の遊技効果LEDの発光態様の違いを示す図である。
【図9】小役告知状態において冷陰極管ユニットにより行われる小役告知の態様を示す図である。
【符号の説明】
1 スロットマシン
2L、2C、2R メインリール
8S サブストップスイッチ
41 メイン制御部
52 遊技効果LED
53、54 スピーカ
55 冷陰極管ユニット
60 サブリール
91 サブ制御部

Claims (9)

  1. 1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
    遊技者の遊技手順に応じて前記入賞の発生により付与される価値とは異なる遊技価値を付与することが可能な付加遊技を前記特別遊技状態において実行する付加遊技実行手段と、
    前記付加遊技の結果に基づいて所定の付与条件が成立したか否かを判定する付与条件判定手段と、
    前記付与条件判定手段が前記所定の付与条件が成立したと判定したときに、判定対象となった付加遊技が実行された特別遊技状態の終了時から次回の特別遊技状態が発生するまでの間、所定の特典が付与される特典付与状態に制御する特典付与状態制御手段と、
    を備えることを特徴とするスロットマシン。
  2. 前記可変表示装置とは別個に設けられ、表示状態を変化させるとともに、表示結果を導出表示させることが可能な演出用可変表示装置と、
    前記演出用可変表示装置の表示結果を導出表示させるための演出用停止操作手段と、
    を備え、
    前記付与条件判定手段は、前記演出用停止操作手段の操作に応じて前記演出用可変表示装置に特定の表示結果を導出表示させることができたか否かに基づいて前記所定の付与条件が成立したか否かを判定する請求項1に記載のスロットマシン。
  3. 前記付加遊技実行手段は、予め定められた回数にわたり連続して前記付加遊技を実行するとともに、
    前記付与条件判定手段は、所定の結果となった前記付加遊技の回数が規定回数に到達することで前記所定の付与条件が成立したと判定し、
    前記付加遊技の残り回数が、前記規定回数に到達するのに必要な残り回数未満となった段階で残りの付加遊技を中止する付加遊技中止手段を備える請求項1または2に記載のスロットマシン。
  4. 前記付加遊技実行手段は、予め定められた回数にわたり連続して前記付加遊技を実行するとともに、
    前記付与条件判定手段は、所定の結果となった前記付加遊技の回数が規定回数に到達することで前記所定の付与条件が成立したと判定し、
    前記規定回数に到達するのに必要な残り回数を報知する回数報知手段を備える請求項1〜3のいずれかに記載のスロットマシン。
  5. 前記特別遊技状態は、第1遊技状態と、該第1遊技状態よりも技術介入性の低い第2遊技状態を含み、
    前記付加遊技実行手段は、前記第2遊技状態において前記付加遊技を実行する請求項1〜4のいずれかに記載のスロットマシン。
  6. 前記特別遊技状態は、前記第1遊技状態のゲーム回数が規定された回数に到達したとき、または前記第2遊技状態へ規定された回数移行し、該第2遊技状態が終了したとき、に終了するとともに、
    前記付加遊技実行手段は、前記第1遊技状態から最初に移行した前記第2遊技状態において前記付加遊技を実行する請求項5に記載のスロットマシン。
  7. 前記入賞は、遊技者にとって有利度の高い特別入賞と該特別入賞に比較して有利度の低い小役入賞とを含み、
    前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段により前記小役入賞の発生が許容されている旨を報知する小役報知を行う小役報知手段と、
    を備え、
    前記特典付与状態は、前記事前決定手段により前記小役入賞の発生が許容されたときに、前記小役報知手段による小役報知が特典として付与される小役報知状態である請求項1〜6のいずれかに記載のスロットマシン。
  8. 前記小役報知手段による小役報知態様は、前記小役報知状態においてのみ適用される特定小役報知態様を含む請求項7に記載のスロットマシン。
  9. 前記特典付与状態に制御されている旨を報知する特典付与状態報知手段を備える請求項1〜8のいずれかに記載のスロットマシン。
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