図1に示される如く、パチスロ機300は、本体302と、本体302の正面に設けられた開閉カバーとしての操作兼装飾部303とを備えて構成されている。
操作兼装飾部303は、上から装飾部304、操作部306及び払出部310に分類することができる。
装飾部304は、内部でバックライト部(図示省略)が点灯することで、印刷された絵や文字が透過照明される表示パネル部312が取り付けられている。また、装飾部304の一部として、前記装飾部304の上部には、立体的な装飾ランプ304Aも左右方向に設けられている。また、装飾ランプ304近傍には、演出用の音声等を再生するためのスピーカ305R、305Lが設けられている。
装飾部304の表示パネル部312は、演出用の動画像を表示するための液晶表示装置313と、回胴表示図柄を表示するための表示窓314とを備えている。表示窓314は、前記表示パネル部312と一体成型される透明領域で構成されている。
この表示窓314の内部には、3個の回胴リール350A、350B、350Cを主要部として構成された図柄変動部316が配設されている。
また、表示窓314の下部には、このパチスロ機300の遊技媒体であるメダルの払出枚数を表示する7セグメント表示部315A、ジャックゲーム残回数や遊技状態の設定(6段階)表示等を行なう表示部315B、クレジット枚数を表示する7セグメント表示部315Cが設けられている。
操作部306は、その上部が手前に突き出ており、この突き出し部分の上面(テーブル306A)の右端部にはメダル投入部320が設けられ、また、上面左端部からは順にクレジットの払い戻しをする際に押下操作される精算ボタン103、1枚ベット(投入)ボタン352A、マックスベット(最大投入)ボタン352Bが設けられている。また、突き出し部分の前面左端部からは、順に始動レバー354、停止ボタン356A、356B、356C等が設けられている。
払出部310は、メダル排出口326と、このメダル排出口326から排出されるメダルを受取る受け皿328とを備えている。
3個のリール350A、350B、350Cは、回転することで周面に配列された図柄が順次前記表示窓314から見えるようになり、回転を停止した場合に表示窓314から見える図柄のうち、中行に並んだ図柄の中心を結ぶライン、上行に並んだ図柄の中心を結ぶライン、下行に並んだ図柄の中心を結ぶラインと、2本の対角線上に並んだ図柄の中心をそれぞれ結ぶ2本のラインと、の5本の有効ライン上に停止した図柄の組み合わせが遊技の結果を示す。
なお、5本のラインのうち、どのラインが有効ラインとされるかはメダルの投資数によって決まり、1枚のメダルがベットされた場合は中行に並んだ図柄の中心を結ぶラインが有効ラインとされ、3枚のメダルがベットされた場合は全てのラインが有効ラインとされる。これらの有効ラインは、表示ランプ317が点灯することにより遊技者に対して案内表示される。
前記停止ボタン356A、356B、356Cは、図柄変動部316下部に設けられており、各リール350A、350B、350Cに対応している。すなわち、対応するそれぞれのリール350A、350B、350Cの回転を遊技者による停止ボタン356A、356B、356Cの操作で停止させることができる。
また、この停止ボタン356A、356B、356Cの左側に設けられた始動レバー354を操作(傾倒)することで、各リール350A、350B、350Cが回転を開始するようになっている。なお、この回転は、通常は3個のリール350A、350B、350Cが同時に回転を開始するようになっている。
さらに、この始動レバー354による操作タイミングは、後述する内部抽選のタイミングとなっており、当該始動レバー354の操作によって、当たり(役当選)/外れが決定するようになっている。
図2には、上記パチスロ機300の動作を制御するための制御ブロック図が概略的に示されている。
パチスロ機300の制御系は、主制御部100を中心に構成されており、この主制御部100には、メダル投入部320から投入されたメダルを識別し、メダルの投入数や種類(不正又は純正)等を出力するメダルセレクタ102が接続されると共に、始動レバー354、上述したリール350A、350B、350Cのそれぞれに対応する停止ボタン356A、356B、356C、MAXベットボタン352B、1枚ベットボタン352A並びに遊技を中止する際に遊技機内部に貯留(クレジット)したメダルを戻すための精算ボタン103が、それぞれ操作状態を検出する不図示のセンサ等を介して接続されている。
また、主制御部100は、CPUを含んで構成される主制御回路110を備えており、主制御回路110には、主として遊技の進行状況等を一時的に記憶するRAM128と、各種プログラム等が記憶されたROM130と、が接続されると共に、主制御回路110の動作の基準となるクロックパルスを生成するクロックパルス発生回路124が分周器126を介して接続されている。
また、主制御回路110には、乱数発生器120及び乱数ラッチ回路122が接続されている。主制御回路110は、分周器126を介して入力されたクロックパルスに同期して乱数発生器120を制御して順次乱数を発生させ、乱数ラッチ回路122では、当該乱数発生器120により発生された乱数を取得する。
パチスロ機300では、始動レバー354による操作タイミングで役の当落を決定する内部抽選が主制御部100により行われるようになっており、主制御回路110では、始動レバー354が操作されると上記乱数ラッチ回路122に対して、乱数の取得、サンプリング及び出力を指示し、これにより乱数ラッチ回路122から入力された乱数に応じて抽選結果を導出する。
なお、内部抽選が当たり(役当選)の場合は、その後の停止ボタン356A、356B、356Cによる停止操作により当たり図柄が揃うと入賞となり、遊技者は各図柄に応じた数のメダルを獲得できるほか、揃った図柄に応じて遊技者に有利な遊技状態となる。
ここで、役には小役と大役とがあり、それぞれ遊技者に対する有利さの度合いが異なる。小役に入賞した場合には、役に応じて予め定められた枚数のメダルが配当される一方、大役に入賞した場合には役に応じた大役遊技が実行される。この大役遊技では、複数回の小役ゲームを実行可能に構成されている。このため、当然、小役よりも大役の方が、遊技者にとってより有利な遊技状態となる。
また、主制御部100には、モータ駆動回路132が接続されており、当該モータ駆動回路132には、左(L)、中(C)、右(R)用の各リールモータ106A、106B、106Cを介してそれぞれ左、中、右の各リール350A、350B、350Cが接続されている。
さらに、主制御部100には、3個のリール350A、350B、350Cの回転位置を検出するためのリール位置検出回路134が接続されており、主制御部100では、各リール350A、350B、350Cの位置を常時把握することができるようになっている。
また、パチスロ機300では、上記始動レバー354による操作タイミングで図柄変動部316による図柄変動を開始するようになっており、主制御部100は、始動レバー354が操作されると、モータ駆動回路132を介したリールモータ106A、106B、106Cの駆動をそれぞれ開始し、3個のリール350A、350B、350Cをそれぞれ回転させると共に、その後の停止ボタン356A、356B、356Cによる操作に基づいて、3個のリール350A、350B、350Cの回転を停止させる。
ここで、主制御部100では、上記停止ボタン356A、356B、356Cによる停止操作に基づいてリール350A、350B、350Cの回転を停止させる際、内部抽選の結果に応じて、所定図柄数のすべり制御を実行するようになっている。
すなわち、内部抽選が外れのとき、当りの場合のみ停止する図柄が有効ライン上に停止する停止タイミングで停止ボタン356A、356B、356Cが操作された場合、意図的にこの図柄での停止を回避するため、停止位置をずらし(蹴飛ばし)、外れ図柄配列で停止するように制御する。
また、内部抽選が当りのとき、遊技者が操作した停止タイミングでは当り図柄が停止しない場合でも、所定図柄数内であれば、意図的にこの当たり図柄が有効ライン上に揃って停止するように停止位置をずらす(引き込み)制御を行う。
上記蹴飛ばし、引き込みを行うことで、内部抽選の結果と遊技の結果との統一性を持たせることができると共に、若干停止操作タイミングがずれても当り図柄を揃えることが可能となることで、遊技者の取りこぼしを可能な範囲で防いでいる。
また、主制御部100には、パチスロ機300内部に設けられたホッパー138を作動させるためのホッパー駆動回路136が接続されている。ホッパー138にはメダルが貯留されており、主制御部100では、リール位置検出回路134からの出力により特定された停止図柄に応じて、ホッパー駆動回路136を介したホッパー138からのメダルの払い出しが実行される。
さらに、ホッパー138近傍には、ホッパー138から払出されるメダルを検出するメダル検出センサ140が配設されており、払出完了信号回路142を介して主制御部100に接続されている。払出完了信号回路142では、メダル検出センサ140からの検出信号に基づいて払出が完了したか否かが判定され、払出が完了したと判定された時点で払出完了信号が生成されて主制御部100に入力される。
主制御部100では、払出完了信号回路142から払出完了信号が入力されるとホッパー駆動回路136を介してホッパー138によるメダルの払出しを終了する。
さらに、主制御部100には、表示ランプ駆動回路144が接続されており、当該表示ランプ駆動回路144を介して前述した7セグメント表示部315A、表示部315B、7セグメント表示部315C、停止ボタン356A、356B、356Cの表示ランプ145及びメダルの投入枚数であるベット数表示ランプ146の点灯及び消灯を制御する。
一方、主制御部100には、副制御部150が接続されており、主制御部100は副制御部150に対して、随時制御状態を示すコマンド信号を入力する。なお、本実施の形態では、主制御部100と副制御部150との間の通信としては、主制御部100から副制御部150に対する一方的な通信だけが実行され、副制御部150から主制御部100に対する通信は一切行うことができない構成となっている。
副制御部150には、液晶制御回路152が接続されており、液晶制御回路152では、演出のために設けられた液晶表示装置(LCD)313の表示状態を制御する。
また、副制御部150には、ランプ駆動回路156が接続されており、当該ランプ駆動回路156を介して装飾ランプ304Aに内蔵されているランプ112や、停止ボタン356A、356B、356Cの内部に設けられ、停止ボタン356の操作可否状態や実行する演出等に応じて発光するバックライト158等の発光を制御する。なお、バックライト158は、赤色に発光する赤色LEDと緑色に発光する緑色LEDを含んで構成されており、赤色、緑色の一対のLEDが各停止ボタン356にそれぞれ内蔵されており、光を透過可能に構成された各停止ボタン356の操作部材を赤色又は緑色に光らせることができる。
なお、本実施の形態では、停止ボタンの操作が有効である場合は停止ボタン356A、356B、356Cが緑色になるように、無効である場合は停止ボタン356A、356B、356Cが赤色になるように、それぞれ制御される。
さらに、副制御部150には、スピーカ駆動回路154が接続され、スピーカ305L、305Rからの音声(効果音)出力を制御する。
副制御部150では、主制御部100のパチスロ機300の制御状態に応じて、LCD313、スピーカ305L、305R、バックライト158や装飾ランプ304Aに内蔵されたランプ112及び有効化ライン等の表示ランプ157等による報知演出を実行する。
図3は、本実施の形態に係る主制御部100における通常遊技制御のための制御系を機能的に示したブロック図である。
主制御部100は、抽選部180を含んで構成されており、当該抽選部180には、始動レバー354が操作されたことを示す操作信号が入力されるようになっている。抽選部180は、所定数のメダルの投入(ベット)がなされた後の始動レバー354の操作をトリガとして、内部抽選を実行するようになっている。
抽選部180では、始動レバー354の操作に同期して乱数値を取得し、当該乱数値をテーブル選択部182を経由して当選役・図柄決定部184へ送出する。
テーブル選択部182には、抽選部180により取得され得る数値に対応する役・図柄を示す情報がパチスロ機300の遊技状態毎に記憶されたテーブルが格納されている。なお、パチスロ機300の遊技状態としては、例えば、通常遊技、大役内部当選中、大役作動中等があげられる。
テーブル選択部182では、遊技状態制御部186から現在の遊技状態を示す情報を得て、上記遊技状態毎に設けられたテーブルから役・図柄を決定すべきテーブルを選択する。このテーブル選択部182で選択されたテーブルに基づいて、当選役・図柄決定部184は、当選役(小役(リプレイを含む)、大役(RB、BB))及び当選図柄を決定し、決定した当選役及び当選図柄を遊技状態制御部186に入力する。
遊技状態制御部186には、パチスロ機300の遊技状態に応じた各種プログラムを示すデータが記憶された遊技プログラムメモリ188が接続されている。遊技状態制御部186は、主として遊技実行制御部186Aにより遊技プログラムメモリ188から遊技状態に応じた遊技プログラムデータを適宜読み出して実行することにより、遊技状態を制御するようになっている。
なお、遊技プログラムメモリ188には、通常遊技プログラムを示すデータ及び大役遊技プログラムを示すデータがそれぞれ記憶されており、例えば、通常遊技状態の場合は、遊技プログラムメモリ188から通常遊技プログラムデータが読み出され、大役遊技状態の場合はBB、RBの内部当選状態、BB、RBの各遊技状態に応じて、大役遊技プログラムデータが読み出され、それぞれのプログラムデータに基づいて処理が実行される。
一方、主制御部100は、リール駆動制御部194を含んで構成されており、始動レバー354の始動操作に基づき、前回の遊技の開始後、4.1秒を経過した後、モータ駆動部132を介してリールモータ106A、106B、106Cを駆動させてリール350A、350B、350Cの回転を開始する。
また、リール駆動制御部194は、停止ボタン356A、356B、356Cの操作に基づいてリール350A、350B、350Cの回転を停止させる停止制御を行う。
また、リール350A、350B、350Cには、それぞれ位置検出センサ198A、198B、198Cが取り付けられており、リール位置検出回路134を介してリール駆動制御部194に接続されている。リール駆動制御部194では、リール350A、350B、350Cのそれぞれの回転位置を認識し、前記すべり制御を加味した状態でリール350A、350B、350Cを停止させると共に、停止したリール350A、350B、350Cの図柄配列を遊技状態制御部186へ送出する。
この停止したリール350A、350B、350Cの図柄配列により、遊技状態制御部186では、何らかの役に入賞したか否かが確認され、小役に入賞した場合には所定の配当が行われると共に、入賞した小役がリプレイであればリプレイゲームが実行され、大役であれば遊技実行制御部186Aにより大役遊技プログラムが遊技プログラムメモリ188から読み出されて実行される。
なお、大役には、ビッグボーナス(以下、適宜「BB」という)及びレギュラーボーナス(以下、適宜「RB」という)が含まれており、小役には、上述したリプレイのほか、チェリー、タケ、ベル等の小役が予め設定されている。
また、上述した大役プログラムとしては、レギュラーボーナスゲームプログラム及びビッグボーナスゲームプログラムがそれぞれ別個に記憶されている。
同図に示されるように、遊技状態制御部186には、フラグ管理制御部190を介してフラグメモリ192が接続されており、上述した内部抽選の当選結果に応じた役の内部当選状態をフラグの状態によって管理している。
各フラグは、内部抽選で当選することにより成立し、一般に、小役のフラグの状態は1回の遊技で消滅(フラグ不成立)するが、大役のフラグの状態はその後各リール350A、350B、350Cが停止して表示窓314に大役図柄が所定の配列で表示されることにより大役に入賞するまで維持される。
なお、フラグメモリ192は、上述したリール駆動制御部194に接続されており、当該フラグメモリ192に記憶されたフラグの状態は、リール駆動制御部194による停止ボタン356A、356B、356Cの操作に基づく停止制御の際の引き込みまたは蹴飛ばしのすべり制御のパラメータとして適用される。
また、副制御部150では、主制御部100による遊技の進行状況に応じてLCD313、スピーカ305L、305R及びバックライト158や装飾ランプ304Aに内蔵されたランプ112等による報知演出が実行される。当該演出を行うか否か及び演出の内容については、主制御部100における内部抽選時に決定されるようになっており、決定された演出に関する情報は演出コマンドとして副制御部150に送信されるようになっている。これにより、副制御部150では、適宜演出コマンドに基づく演出が実行される。
ここで、本実施の形態では、リール350A、350B、350Cの回転開始から所定期間(本実施の形態では、32秒)が経過した時点でリール350A、350B、350Cが回転を続けている場合、停止ボタン356A、356B、356Cの操作の有無に拘らず、リール350A、350B、350Cの回転を順次停止させる自動停止制御を実行するようにしている。
図4には、本実施の形態に係るリール停止制御に関する機能ブロック図が示されている。同図に示されるように、リール駆動制御部194は、リール350A、350B、350Cの回転開始を制御する回転制御部(図示省略)と、リール350A、350B、350Cの回転停止制御を実行するリール停止制御部10を含んで構成されている。
なお、リール駆動制御部194には、リール駆動制御部194全体の動作を制御するCPU(図示省略)も含まれており、当該CPUは、上記回転制御部によりリール350A、350B、350Cの回転を開始すると、リール停止制御部10により停止制御を実行する。
リール停止制御部10は、制御対象リール特定部12と、押下位置特定部14と、停止指示部16とを含んで構成されており、制御対象リール特定部12は停止ボタン356A、356B、356C及び押下位置特定部14と、押下位置特定部14は、リール位置検出回路134及び停止指示部16と、停止指示部16は、フラグメモリ192及びモータ駆動回路132と、それぞれ接続されている。
制御対象リール特定部12には、各停止ボタン356A、356B、356Cの操作状態を示す情報が入力されるようになっている。制御対象リール特定部12は、操作された停止ボタン356に対応するリール350A、350B、350Cを制御対象リールとして特定し、制御対象リールを示す情報を押下位置特定部14に出力する。なお、当該制御対象リール特定部12では、リール350A、350B、350Cの回転が開始された場合に制御対象リールの特定を開始し、その後、一旦特定されたリール350については、停止ボタン350が操作されても制御対象リールとして特定しない。
押下位置特定部14は、上記制御対象リール特定部12から入力された制御対象リールを示す情報に応じて、制御対象となるリール350の回転位置をリール位置検出回路134から取得して押下位置として特定し、制御対象リール及びその押下位置を示す情報を停止指示部16に出力する。
停止指示部16には、遊技状態を示す情報及び停止されたリール350の停止位置を示す情報も入力されるようになっており、当該停止位置を示す情報を一時的に記憶するための停止位置情報記憶部17と、停止位置を決定する停止位置決定部15と、各リール350A、350B、350Cの図柄配列に応じた停止図柄情報がそれぞれ格納された停止図柄情報格納部19と、を含んで構成されている。なお、停止位置情報記憶部17に記憶された停止位置は、各リール350A、350B、350Cの回転が開始される毎にリセットされる。
図13(A)には、左リール350Aの図柄配列の一例が示されている。同図に示されるように、本実施の形態では、1つのリールに21個の図柄が配列されており、各図柄には0〜20の数値が割り当てられており、この数値は、押下位置の特定や停止位置情報として用いられる。
図14には、停止図柄情報格納部19に格納された各リールの停止図柄情報のうち、左リール350Aの図柄配列に応じた停止図柄情報が示されている。同図に示される「上」、「中」、「下」、「右上」、「右下」は、上段、中段、下段、右上がり、右下がりの5本の有効ラインを示しており、各有効ライン上に停止した図柄が8ビットの情報により示されている。この8ビットの情報は、1ビットが1つの役に対応しており、各ライン上に停止した図柄に応じた役を示すビットが「1」とされる。
同図に示されるように、この各有効ライン上に停止した図柄を示す8ビットの情報は、停止位置0〜20に応じてそれぞれ記憶されており、これにより各停止位置で停止した場合に各有効ライン上に停止する図柄が把握可能となっている。
また、図13(B)には、左リール350Aが回転中(変動表示中)であり、右リール350Cにはリプレイ、ベル、バーが、中リール350Bにはスイカ、ベル、7が、それぞれ表示された状態で停止しているときの表示窓314が模式的に示されている。
図15には、一例として、表示窓314が図13(B)に示す状態のときの停止位置情報記憶部17の記憶状態が模式的に示されている。すなわち、停止位置情報としては、停止位置に応じた停止図柄情報が記憶されるようになっている。
図13(B)において、右リール350Cの停止位置は、上段の有効ライン上及び右上がりの有効ライン上に停止している図柄はリプレイ役の図柄であるので、これらの有効ラインの停止図柄を示す情報は、図15に示されるようにリプレイを示すビットが1とされた「00001000」となり、中段の有効ライン上に停止した図柄はベルであるので「00000010」、下段及び右下がりの有効ライン上に停止した図柄はバーであるので「00100000」となる。
3つのリール350A、350B、350Cが停止した状態で、3つの停止位置情報の論理積(AND)に「1」のビットが存在する場合、そのビットに応じた図柄が有効ライン上に揃って停止したことになり、論理積の「0」のビットについては、有効ライン上に揃わなかったことを意味する。
したがって、停止位置決定部15では、押下位置から所定図柄数の範囲にある停止位置のうち、停止位置情報記憶部17に記憶されている停止位置情報と停止図柄情報との論理積が、フラグメモリ192において成立しているフラグに応じた図柄のビットが「1」となり、かつ、成立していないフラグに応じた図柄のビットが「0」になるような停止位置を決定し、モータ駆動回路132を制御して決定した停止位置で制御対象リール350の回転を停止させる。
なお、押下位置から所定図柄数の範囲内に成立しているフラグに応じた図柄のビットが「1」となり、かつ、成立していないフラグに応じた図柄のビットが「0」になるような停止位置が存在しない場合、成立していないフラグに応じた図柄のビットが「0」になる停止位置から適当な停止位置を選択して決定する。
また、図4に示されるように、リール停止制御部10は、自動停止実行制御部18を含んで構成されている。自動停止実行制御部18は、実行タイミング判定部20及びタイマ22が含まれた構成とされており、実行タイミング判定部20では、リール350A、350B、350Cの回転が開始されるとタイマ22のカウント値をリセットして上記所定期間の計時を開始する。
ところで、本実施の形態では、リール350A、350B、350Cの回転開始から所定期間内に停止ボタン356A、356B、356Cのうちどれか1つでも操作された場合には、自動停止制御を行わないようにしている。
このため、実行タイミング判定部20は制御対象リール特定部12とも接続されており、制御対象リール特定部12において制御対象リールの特定が実行される毎に、停止ボタン356A、356B、356Cが操作されたことを示す操作信号が入力されるようになっている。これにより、実行タイミング判定部20では、タイマ22によるカウント値が所定値(本実施の形態では、32秒に相当する値)となった時点で、制御対象リール特定部12からの停止ボタン356の操作信号の入力の有無を判別し、タイマ22による所定期間のカウントを開始してから操作信号が1回も入力されていない場合には、自動停止の実行タイミングであると判定し、停止指示部16に対して自動停止実行信号を入力する。
一方、実行タイミング判定部20では、タイマ22による所定期間のカウントを開始してから1回でも操作信号が入力された場合には、自動停止を実行しないものと判定される。
ここで、本実施の形態に係る停止指示部16では、自動停止によりリール350A、350B、350Cを停止させた結果が入賞とならないように停止位置を決定するようにしている。
具体的には、自動停止により1個目のリール350を停止する際(第1停止時)及び2個目のリール350を停止する際(第2停止時)には、通常の停止位置決定と同様、当選した役に対応する図柄が表示窓314に表示されるようにすると共に当選していない役に応じた図柄を表示させないようにする一方、3個目のリール350を停止する際(第3停止時)には、抽選結果に拘らず全ての役に応じた図柄が有効ライン上に揃って表示させないようにする。
そこで、同図に示されるように、停止指示部16は、自動停止指示部24及び第3停止位置決定部26をさらに含んだ構成とされている。自動停止指示部24は、上記実行タイミング判定部20、停止位置決定部15及び第3停止位置決定部26と接続されている。
第3停止位置決定部26では、停止位置情報記憶部17に一時的に記憶された第1停止リール及び第2停止リールの停止位置情報及び停止図柄情報格納部19に格納された停止図柄情報に基づいて、フラグメモリ192の状態に拘らず全ての役に入賞しないように、有効ライン上に何れの役に応じた図柄も表示されないように蹴飛ばし制御を加味して第3停止の停止位置を決定する。
すなわち、第3停止位置決定部26では、上記押下位置や所定図柄数に関係なく、停止位置0〜20の全停止位置を対象として、フラグの状態に拘らず全ての図柄のビットが「0」になるような停止位置を検索して決定し、モータ駆動回路132を制御して決定した停止位置で制御対象リール350の回転を停止させる。
自動停止指示部24では、実行タイミング判定部20からの自動停止実行信号の入力に基づいて、適宜停止位置の決定指示を停止位置決定部15又は第3停止位置決定部26に入力してリール350A、350B、350Cを順次停止させる。自動停止指示部24は、第1停止及び第2停止の停止位置の決定を、フラグの状態に応じて停止位置を決定する停止位置決定部15に、第3停止の停止位置の決定を、フラグの状態に拘らず全ての役の入賞を回避するように停止位置を決定する第3停止位置決定部26に、それぞれ実行させる。
なお、本実施の形態では、左リール350Aが表示窓314にチェリーの図柄が表示される位置で停止された場合、中リール350B及び右リール350Cの停止位置に拘らずチェリー役に入賞するようにしており、自動停止により停止させる順番を、右リール350C、中リール350B、左リール350Aとして、左リール350Aを全ての役を蹴飛ばすように停止位置を決定する第3停止リールとすることで、自動停止によるチェリーへの入賞を回避している。
ところで、本実施の形態では、自動停止を実行する際に、全ての停止ボタン356A、356B、356Cによる停止操作を無効にすると共に、停止操作が無効である旨及び自動停止を実行する旨を遊技者に対して報知する。
このため、実行タイミング判定部20では、自動停止の実行タイミングであると判定した場合、制御対象リール特定部12及び副制御部150に対して自動停止の実行コマンドを入力する。
制御対象リール特定部12では、自動停止の実行コマンドが入力されると、次の遊技に移行してリール350A、350B、350Cが回転を開始するまでの間、停止ボタン356A、356B、356Cの操作に基づく制御対象リールの特定の実行を中止して停止ボタン356A、356B、356Cの操作を無効にする。
また、副制御部150では、自動停止の実行コマンドを受信すると、ランプ駆動回路156を介して停止ボタン356A、356B、356Cのバックライト158を制御して停止ボタン356A、356B、356Cにより停止操作が無効であることを報知すると共に、液晶制御回路152を介してLCD313により自動停止が実行される旨を報知する。
ここで、図9には、表示窓314の表示状態及び停止ボタン356が模式的に示されている。同図(A)には、停止ボタン356の操作が有効である場合が、(B)には、自動停止実行時に停止ボタンの操作が無効とされた場合が、それぞれ示されている。
同図に示されるように、自動停止実行時には、全ての停止ボタン356の色は停止操作が無効であることを示す色に変更される。
また、図10には、自動停止を実行する旨を示すメッセージM1がLCD313に表示された状態が模式的に示されている。当該メッセージM1は、実行中の演出画面に重ねて表示するようにしてもよいし、実行中の演出をキャンセルして表示してもよい。なお、同図に示されるように、停止ボタンの操作が無効である旨を示すメッセージM2を表示してもよい。
さらに、本実施の形態では、実行タイミング判定部20により、自動停止を実行しないものと判定された場合に、回転継続コマンドが副制御部150に入力されるようになっている。
副制御部150では、回転継続コマンドが入力されると、液晶制御回路152を介してLCD313により、自動停止を実行しない旨を報知する。
図12には、LCD313により自動停止を実行しない旨が報知された状態が一例として示されている。同図に示されるように、LCD313には、停止操作を促すメッセージM3が表示される。なお、同図に示されるように、回転が32秒以上続いている旨を示すメッセージM4を併せて表示してもよい。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
図5には、主制御部100で実行される遊技状態制御の処理の流れがフローチャートとして示されている。以下、同図を参照して本実施の形態に係る遊技状態制御処理について説明する。
まず、ステップ200では、ベットボタン352を介したベット操作に基づくベット処理の完了待ちを行い、その後に始動レバー354の操作を有効にしてステップ202に移行して始動レバー354の操作待ちを行う。
次のステップ204では、役の内部抽選を行い、その後にステップ206に移行して内部抽選により大役に当選したか否かを判定する。当該判定が肯定判定となった場合は当選した大役の種類に応じた大役フラグが成立し、ステップ208に移行して遊技状態をボーナス内部中に設定した後にステップ210に移行する。
一方、ステップ206で否定判定となった場合は遊技状態の設定を行うことなくステップ210に移行する。
ステップ210では、リール350A、350B、350Cの回転を開始し、その後にステップ212に移行して、後述するリール停止制御処理を実行することにより、リール350A、350B、350Cの回転を停止させる。
すなわち、ベットボタンを介したベット操作によりメダルが投資されると始動レバー354の操作を有効とし、始動レバー354を介した始動操作に基づいて内部抽選を実行すると共にリールの回転を開始する。
次のステップ214では、リール350A、350B、350Cの停止位置に基づいて有効ライン上に停止した図柄の組み合わせ(停止図柄)を特定し、特定した停止図柄を内部抽選により当選した役の入賞図柄と照合し、一致した場合には当該役に入賞したものと判定する。
次のステップ216では、入賞判定の結果が入賞であったか否かを判定し、当該判定が否定判定となった場合は、再びステップ200に戻る。また、ステップ216で肯定判定となった場合はステップ218に移行して、ステップ214による入賞判定の結果、入賞した役が大役であったか否かを判定する。ステップ218で肯定判定となった場合はステップ222に移行する。
ステップ222では、入賞した大役の種類を判別する。当該判別の結果、RB入賞と判別された場合にはステップ224に移行し、遊技状態をRB作動中とした後にステップ226に移行してRBゲームを実行し、その後にステップ236に移行する。
なお、RBゲームは小役への当選確率が高いRB遊技が実行され、何らかの小役に8回入賞した場合、又はRB遊技の実行回数が12回となった場合に終了する。
ステップ222の大役種類の判別によりBB入賞と判別された場合には、ステップ230に移行して遊技状態をBB作動中に設定し、その後にステップ232に移行してBBゲームを実行して、その後にステップ236に移行する。
なお、BBゲームは、上記RBゲームが連続して実行され、BBゲーム中の総払出枚数が予め設定された上限値に到達した時点で終了する。
ステップ236では、遊技状態を通常遊技に設定し、その後に再びステップ200に戻る。
一方、ステップ218で否定判定となった場合は、ステップ220に移行して、入賞役に応じた配当として予め設定された枚数のメダルの払出を実行し、その後に再びステップ200に戻る。
図6には、上記遊技状態制御処理において実行されるリール停止制御(図5のステップ212参照)の処理の流れが示されている。以下、同図を参照して本実施の形態に係るリール停止制御処理について説明する。
まず、ステップ240では、タイマ22をリセットし、次のステップ242では、タイマのカウント値が所定期間を示す所定値(ここでは、32秒に相当する値)よりも小さいか否かを判定する。
ステップ242で肯定判定となった場合はステップ244に移行して、停止ボタン356A、356B、356Cの何れかが押下されたか否かを判定し、当該判定が肯定判定となった場合は、今回の遊技においては自動停止処理を実行しないものと判断してステップ245に移行し、回転継続コマンドを副制御部に送信した後に、操作された停止ボタン356に対応するリール350を停止させるべくステップ246に移行する。
一方、当該判定が否定判定となった場合は再びステップ242に戻る。
ステップ246では、押下された停止ボタン356に対応するリール350を制御対象リールとして特定し、その後にステップ248に移行して、リール位置検出回路134から制御対象リールのリール位置を取得して停止ボタン356の押下位置として特定し、その後にステップ250に移行して、制御対象リール及び押下位置を示すコマンドを副制御部150に送信する。
次のステップ252では、フラグメモリ192のフラグの状態や遊技状態等を考慮して押下位置に応じた制御対象リールの停止位置の決定を行い、その後にステップ254に移行して制御対象リールの回転を停止させる。
次のステップ256では、制御対象リールの停止位置を示すコマンドを副制御部150に送信し、その後にステップ258に移行して、全てのリール350A、350B、350Cの回転が停止しているか否かを判定し、当該判定が否定判定となった場合は再びステップ242に戻る。
一方、ステップ242で否定判定となった場合はリールの回転が開始されてから32秒が経過したものと判断してステップ262に移行し、自動停止処理を行い、その後に本リール停止制御処理を終了して、遊技状態制御処理(図5のステップ214)に戻る。
ここで、図7には、自動停止処理(図6のステップ262参照)の流れが示されている。以下、同図を参照して本実施の形態に係る自動停止処理について説明する。
まず、ステップ270では、全ての停止ボタン356A、356B、356Cの操作を無効化し、その後にステップ272に移行して、自動停止を実行する旨(自動停止コマンド)を副制御部150に送信する。
次のステップ274では、停止ボタン356を介した停止操作に基づく停止制御と同様に、フラグの状態に基づいて第1停止リール(本実施の形態では、右リール350C)の回転を停止させる。その後、ステップ275に移行し、第1停止リールの停止位置を示す停止位置コマンドを副制御部150に送信する。その後にステップ276に移行し、ここでも停止ボタン356を介した停止操作に基づく停止制御と同様に、フラグの状態に基づいて第2停止リール(本実施の形態では、中リール350B)の回転を停止させる。その後、ステップ277に移行し、第2停止リールの停止位置を示す停止位置コマンドを副制御部150に送信し、その後にステップ278に移行する。
ステップ278では、フラグの状態に拘らず全ての役を蹴飛ばすように停止制御して、第3停止リール(本実施の形態では、左リール350A)の回転を停止させ、その後にステップ280に移行する。
図9及び図11には、本実施の形態に係る自動停止処理による表示窓314の表示状態の変化の一例が模式的に示されている。同図を参照して、ベルが内部当選している場合について説明する。まず、図9(B)に示されるように、内部当選したベルに対応する図柄を引込むように右リール350Cの回転が停止される。続けて図11(A)に示されるように、ベルに対応する図柄を右リール350Cのベルと同一の有効ライン上に引込むように中リール350Bの回転が停止される。その後、図11(B)に示されるように、内部当選しているベルを含む全ての役の入賞を回避するように左リール350Aの回転が停止される。
ステップ280では、第3停止リールの停止位置を示す停止位置を示す停止位置コマンドを副制御部150に送信し、その後に本自動停止処理を終了する。
ここで、副制御部150では、主制御部100からのコマンドに応じて適宜演出処理を実行するようになっている。
図8は、副制御部150で実行されるメイン処理の流れを示すフローチャートであり、以下、同図を参照して本実施の形態に係るメイン処理について説明する。
まず、ステップ500では、コマンドを受信したか否かを判定し、当該判定が肯定判定となった場合はステップ502に移行する。また、ステップ500で否定判定となった場合はそのまま本メイン処理を終了する。
ステップ502では、コマンドに応じた処理を実行すべく、受信したコマンドの種類を解析する。ステップ502のコマンド種類の解析の結果、受信したコマンドが当選役を示すコマンドであった場合にはステップ504に移行して、予め実行可能に設定された複数の演出パターンから実行すべき演出パターンを決定するための抽選が実行され、その後にステップ506に移行して、抽選により決定された演出パターンに応じて始動レバー、停止ボタンの操作時の演出をセットする。
すなわち、演出パターンは、各種ボタンの操作タイミングに同期させて実行可能な演出の組み合わせを示す情報であり、当該演出パターンを決定するための抽選は、始動レバー操作のタイミングに同期して実行される内部抽選の結果に応じた抽選確率で実行される。
次のステップ508では、始動レバー操作時の演出を開始し、その後に本メイン処理を終了する。
また、ステップ502の処理において、受信したコマンドが押下リールコマンドであった場合には、ステップ510に移行して、停止ボタン操作時の演出を開始し、その後に本メイン処理を終了する。
また、ステップ502の処理において、受信したコマンドが自動停止コマンドであった場合は、主制御部100の制御により、全ての停止ボタン356A、356B、356Cの表示ランプ145が操作無効を示す色(本実施の形態では、赤色)に光るように表示ランプ駆動回路144が制御した後に、副制御部150の制御はステップ516に移行して、自動停止処理が実行される旨を示すメッセージM1をLCD313に表示し、その後に本メイン処理を終了する。
なお、本実施の形態では、表示ランプ145を主制御部100により制御する構成としているが、表示ランプ145は、副制御部150により制御される構成としてもよい。
また、ステップ502の処理において、受信したコマンドが回転継続コマンドであった場合は、ステップ518に移行して、停止操作を促すメッセージM3をLCD313に表示した後に、本メイン処理を終了する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、複数個の図柄を配列したリール350A、350B、350Cの図柄を変動表示可能な表示窓314を有し、始動レバー354の操作による変動開始指示に応じて複数の役の内部抽選を行うと共に前記表示窓314におけるリール350A、350B、350Cの変動表示を開始し、各リール350A、350B、350Cに対してそれぞれ停止ボタン356A、356B、356Cを介して入力される変動停止指示に基づいて各リール350A、350B、350Cの変動表示を停止させ、全てのリール350A、350B、350Cの変動停止後に前記表示窓314が内部抽選により当選した役に応じた表示状態となった場合に当該役を入賞とするに際し、変動開始指示の入力に基づいてタイマ22による計時を開始し、計時時間が予め設定された時間を超えた場合に、内部抽選結果に拘らず変動停止後の表示窓314が何れの役にも入賞しない表示状態となるようにリール350A、350B、350Cの変動表示を停止ボタン356A、356B、356Cを介した変動停止指示によらず強制的に自動停止させ、当該自動停止時に、副制御部150によりその旨を報知するので、遊技の公平性及び遊技性を担保しつつ、遊技者が誤解することを防止できる。
また、本実施の形態によれば、遊技の進行状況に応じて演出を実行する構成となっているので、既に実行中の報知演出の内容と遊技の結果とが一致しないことになった原因を上記報知により遊技者に把握させることができるので、ソフト上のバグによる報知演出の間違いか、あるいは特別な意味のある(大役に当選していることを示す)報知演出か、と、遊技者が誤解することを防止できる。
更に、本実施の形態によれば、演出が実行されているLCD313に、自動停止を実行する旨を示すメッセージが表示されるので、実行中の演出と遊技の結果とが一致しない理由が確実に遊技者に伝わる可能性が高くなる。
なお、繰り返しこのような報知を受けることにより、遊技者は報知内容と遊技結果を一致させるためには遊技者の技術介入が必要であることがわかるため、遊技者の誤解を招くことがないだけでなく、技術介入の必要性を遊技者に認識させることもでき、さらに技術介入性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、3つのリール350A、350B、350Cが設けられた遊技機に本発明を適用した形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、2つのリールを備えた遊技機や、4つ以上のリールを備えた遊技機にも本発明を適用し得ることはいうまでもない。
さらに、本実施の形態では、第1停止時及び第2停止時には通常の停止制御を行うと共に、第3停止時に全ての役を蹴飛ばすような停止制御を実行することで入賞を回避する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、結果として入賞を回避するものであれば、どのような停止制御を行ってもよい。
なお、本実施の形態では、停止位置情報記憶部17に記憶する停止位置情報として各有効ライン上に停止した図柄を示す8ビットの停止図柄情報を用いると共に、停止図柄情報格納部19に各リールの配列に応じた停止図柄情報を格納しておき、停止図柄情報の論理積(AND)の各ビットの値が「1」又は「0」になるように停止位置を決定する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、押下位置に応じたすべりコマ数を記憶した停止制御テーブルをフラグの状態や遊技状態等に応じて選択的に用いて停止位置を決定する形態に適用することもできる。
また、本実施の形態では、自動停止を実行する旨をLCD313を用いて報知する形態について説明したが、本発明はLCDをはじめとした表示手段により報知する形態に限定されるものではなく、ランプやLEDのように点灯状態により報知を行う手段や音声の再生により報知を行う手段等により適宜報知を行うようにすることができる。
なお、本実施の形態におけるパチスロ機の構成(図1乃至図4参照)及び各処理の流れ(図5乃至8参照)は一例であり、適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態では、主制御部100において回転開始からの時間を計時する形態について説明したが、副制御部150において、主制御部100から入力される当選役コマンドを受信した時点からの経過時間を計時するようにしてもよい。なお、主制御部100の処理と副制御部150の処理との間にコマンド送信や処理速度等に起因する時間差が生じることになるが、コマンド送信には3.6msec程度を要することが分かっており、各制御部の計時時間の誤差は4.5msec以内であると想定される。この程度の誤差であれば人間が気付くことは困難であり、問題はないと考えられる。