図1に示される如く、パチスロ機300は、本体302と、本体302の正面に設けられた開閉カバーとしての操作兼装飾部303とを備えて構成されている。
操作兼装飾部303は、上から装飾部304、操作部306、払出部310とに分類することができる。
装飾部304は、内部でバックライト部(図示省略)が点灯することで、印刷された絵や文字が透過照明される表示パネル部312が取り付けられている。また、装飾部304の一部として、前記装飾部304の上部には、立体的な装飾ランプ304Aも左右方向に設けられている。また、装飾ランプ304近傍には、演出用の音声等を再生するためのスピーカ305R、305Lが設けられている。
装飾部304の表示パネル部312は、演出用の動画像を表示するための液晶表示装置(LCD)313と、回胴表示図柄を表示するための表示窓314とを備えている。表示窓314は、前記表示パネル部312と一体成型される透明領域で構成されている。
この表示窓314の内部には、3個の回胴リール350A、350B、350Cを主要部として構成された図柄変動部316が配設されている。
また、表示窓314の下部には、このパチスロ機300の遊技媒体であるメダルの払出枚数を表示する7セグメント表示部315A、ジャックゲーム残回数や遊技状態の設定(6段階)表示等を行なう表示部315B、クレジット枚数を表示する7セグメント表示部315Cが設けられている。
操作部306は、その上部が手前に突き出ており、この突き出し部分の上面(テーブル306A)の右端部にはメダル投入部320が設けられ、また、上面左端部からは順にクレジットの払い戻しをする際に押下操作される精算ボタン103、1枚ベット(投入)ボタン352A、マックスベット(最大投入)ボタン352Bが設けられている。また、突き出し部分の前面左端部からは、順に始動レバー354、停止ボタン356A、356B、356C等が設けられている。
払出部310は、メダル排出口326と、このメダル排出口326から排出されるメダルを受取る受け皿328とを備えている。
3個のリール350A、350B、350Cは、回転することで図柄が順次前記表示窓314から見えるようになり、回転を停止した場合に表示窓314から見える図柄のうち、中行に並んだ図柄の中心を結ぶライン、上行に並んだ図柄の中心を結ぶライン、下行に並んだ図柄の中心を結ぶラインと、2本の対角線上に並んだ図柄の中心をそれぞれ結ぶ2本のラインと、の5本の有効ライン上に停止した図柄の組み合わせが遊技の結果を示す。
なお、5本のラインのうち、どのラインが有効ラインとされるかはメダルの投資数によって決まり、1枚のメダルがベットされた場合は中行に並んだ図柄の中心を結ぶラインが有効ラインとされ、3枚のメダルがベットされた場合は全てのラインが有効ラインとされる。
前記停止ボタン356A、356B、356Cは、図柄変動部316下部に設けられており、各リール350A、350B、350Cに対応している。すなわち、対応するそれぞれのリール350A、350B、350Cの回転を遊技者による停止ボタン356A、356B、356Cの操作で停止させることができる。
また、この停止ボタン356A、356B、356Cの左側に設けられた始動レバー354を操作(傾倒)することで、各リール350A、350B、350Cが回転を開始するようになっている。なお、この回転は、通常は3個のリール350A、350B、350Cが同時に回転を開始するようになっている。
さらに、この始動レバー354による操作タイミングは、後述する内部抽選のタイミングとなっており、当該始動レバー354の操作によって、当たり(役当選)/外れが決定するようになっている。
図2には、上記パチスロ機300の動作を制御するための制御ブロック図が概略的に示されている。
パチスロ機300の制御系は、主制御部100を中心に構成されており、この主制御部100には、メダル投入部320から投入されたメダルを識別し、メダルの投入数や種類(不正又は純正)等を出力するメダルセレクタ102が接続されると共に、始動レバー354、上述したリール350A、350B、350Cのそれぞれに対応する停止ボタン356A、356B、356C、MAXベットボタン352B、1枚ベットボタン352A並びに遊技を中止する際に遊技機内部に貯留(クレジット)したメダルを戻すための精算ボタン103が、それぞれ操作状態を検出する不図示のセンサ等を介して接続されている。
また、主制御部100は、CPUを含んで構成される主制御回路110を備えており、主制御回路110には、主として遊技の進行状況等を一時的に記憶するRAM128と、各種プログラム等が記憶されたROM130と、が接続されると共に、主制御回路110の動作の基準となるクロックパルスを生成するクロックパルス発生回路124が分周器126を介して接続されている。
また、主制御回路110には、乱数発生器120及び乱数サンプリング回路122が接続されている。主制御回路110は、分周器126を介して入力されたクロックパルスに同期して乱数発生器120を制御して順次乱数を発生させ、乱数サンプリング回路122では、当該乱数発生器120により発生された乱数を取得してサンプリングする。
パチスロ機300では、始動レバー354による操作タイミングで大役、小役等の当落を決定する内部抽選が主制御部100により行われるようになっており、主制御回路110では、始動レバー354が操作されると上記乱数サンプリング回路122に対して、乱数の取得、サンプリング及び出力を指示し、これにより乱数サンプリング回路122から入力された乱数に応じて抽選結果を導出する。
なお、内部抽選が当たり(役当選)の場合は、その後の停止ボタン356A、356B、356Cによる停止操作により当たり図柄が揃うと、遊技者は各図柄に応じた数のメダルを獲得できるほか、揃った図柄に応じて遊技者に有利な遊技状態となる。
ここで、役には小役と大役とがある。このうち、大役には、ビッグボーナス(以下、適宜「BB」という)及びレギュラーボーナス(以下、適宜「RB」という)があり、それぞれに対応する遊技においては遊技者に対する有利さの度合いが異なる。RBに対応する遊技(以下、適宜「RBゲーム」という)は複数回の小役ゲームにより構成されており、BBに対応する遊技(以下、適宜「BBゲーム」という)は、その遊技中に、獲得したメダル数が上限値を超えない範囲で複数回入賞可能なRBゲームを含んで構成されている。このため、当然、小役ゲームよりもRBゲームの方が、RBゲームよりもBBゲームの方が、遊技者にとってより有利な遊技状態となる。
また、主制御部100には、モータ駆動回路132が接続されており、当該モータ駆動回路132には、左(L)、中(C)、右(R)用の各リールモータ106A、106B、106Cを介してそれぞれ左、中、右の各リール350A、350B、350Cが接続されている。
さらに、主制御部100には、3個のリール350A、350B、350Cの回転位置を検出するためのリール位置検出回路134が接続されており、主制御部100では、各リール350A、350B、350Cの位置を常時把握することができるようになっている。
また、パチスロ機300では、上記始動レバー354による操作タイミングで図柄変動部316による図柄変動を開始するようになっており、主制御部100は、始動レバー354が操作されると、モータ駆動回路132を介したリールモータ106A、106B、106Cの駆動をそれぞれ開始し、3個のリール350A、350B、350Cをそれぞれ回転させると共に、その後の停止ボタン356A、356B、356Cによる操作に基づいて、3個のリール350A、350B、350Cの回転を停止させる。
ここで、主制御部100では、上記停止ボタン356A、356B、356Cによる停止操作に基づいてリール350A、350B、350Cの回転を停止させる際、内部抽選の結果に応じて、所定コマ数の滑り制御を実行するようになっている。
すなわち、内部抽選が外れのとき、当りの場合のみ停止する図柄が有効ライン上に停止する停止タイミングで停止ボタン356A、356B、356Cが操作された場合、意図的にこの図柄での停止を回避するため、停止位置をずらし(蹴飛ばし)、外れ図柄配列で停止するように制御する。
また、内部抽選が当りのとき、遊技者が操作した停止タイミングでは当り図柄が停止しない場合でも、所定図柄数内であれば、意図的にこの当たり図柄が有効ライン上に揃って停止するように停止位置をずらす(引き込み)制御を行う。
上記蹴飛ばし、引き込みを行うことで、内部抽選の結果と遊技の結果との統一性を持たせることができると共に、若干停止操作タイミングがずれても当り図柄を揃えることが可能となることで、遊技者の取りこぼしを可能な範囲で防いでいる。
また、主制御部100には、パチスロ機300内部に設けられたホッパー138を作動させるためのホッパー駆動回路136が接続されている。ホッパー138にはメダルが貯留されており、主制御部100では、リール位置検出回路134からの出力により特定された停止図柄に応じて、ホッパー駆動回路136を介したホッパー138からのメダルの払い出しが実行される。
さらに、ホッパー138近傍には、ホッパー138から払出されるメダルを検出するメダル検出センサ140が配設されており、払出完了信号回路142を介して主制御部100に接続されている。払出完了信号回路142では、メダル検出センサ140からの検出信号に基づいて払出が完了したか否かが判定され、払出が完了したと判定された時点で払出完了信号が生成されて主制御部100に入力される。
主制御部100では、払出完了信号回路142から払出完了信号が入力されるとホッパー駆動回路136を介してホッパー138によるメダルの払出しを終了する。
さらに、主制御部100には、表示ランプ駆動回路144が接続されており、当該表示ランプ駆動回路144を介して前述した7セグメント表示部315A、表示部315B、7セグメント表示部315C及び有効化ライン等の表示ランプ146の点灯及び消灯を制御する。
一方、主制御部100には、副制御部150が接続されており、主制御部100は副制御部150に対して、随時制御状態を示すコマンド信号を入力する。なお、本実施の形態では、主制御部100と副制御部150との間の通信としては、主制御部100から副制御部150に対する一方的な通信だけが実行され、副制御部150から主制御部100に対する通信は一切行うことができない構成となっている。
副制御部150には、液晶制御回路152が接続されており、液晶制御回路152では、演出のために設けられた液晶表示装置(LCD)313の表示状態を制御する。
また、副制御部150には、ランプ駆動回路156が接続されており、当該ランプ駆動回路156を介して装飾ランプ304Aに内蔵されているランプ112や、リール350A、350B、350Cの内部に設けられ、表示窓314に表示されるリール350A、350B、350C周面の図柄に対向する位置に向けて発光するバックライト158等の発光を制御する。
さらに、副制御部150には、スピーカ駆動回路154が接続され、スピーカ305L、305Rからの音声(効果音)出力を制御する。
副制御部150では、主制御部100のパチスロ機300の制御状態に応じて、LCD313、スピーカ305L、305R及びバックライト158や装飾ランプ304Aに内蔵されたランプ112等による報知演出を実行する。
特に、LCD313では、始動レバー354が操作されときに実行される役抽選の結果に応じて、当該遊技に関わる予告演出を実行する場合があり、遊技者はこの予告演出を見ることで、当該遊技の役抽選における当選への期待感を持つことができる。
図3は、本実施の形態に係る主制御部100における通常遊技制御のための制御系を機能的に示したブロック図である。
主制御部100は、抽選部180を含んで構成されており、当該抽選部180には、始動レバー354が操作されたことを示す操作信号が入力されるようになっている。抽選部180は、所定数のメダルの投入(ベット)がなされた後の始動レバー354の操作をトリガとして、内部抽選を実行するようになっている。
抽選部180では、始動レバー354の操作に同期して乱数値を取得し、当該乱数値をテーブル選択部182を経由して当選役・図柄決定部184へ送出する。
テーブル選択部182には、抽選部180により取得され得る数値に対応する役・図柄を示す情報がパチスロ機300の遊技状態毎に記憶されたテーブルが格納されている。なお、パチスロ機300の遊技状態としては、例えば、通常遊技、BB内部当選中、RB内部当選中、BB作動時の通常遊技、BB作動時のRB内部当選中、RB遊技等があげられる。
テーブル選択部182では、遊技状態制御部186から現在の遊技状態を示す情報を得て、上記遊技状態毎に設けられたテーブルから役・図柄を決定すべきテーブルを選択する。このテーブル選択部182で選択されたテーブルに基づいて、当選役・図柄決定部184は、当選役(小役(リプレイを含む)、大役(RB、BB))及び当選図柄を決定し、決定した当選役及び当選図柄を遊技状態制御部186に入力する。
遊技状態制御部186には、パチスロ機300の遊技状態に応じた各種プログラムを示すデータが記憶された遊技プログラムメモリ188が接続されている。遊技状態制御部186は、主として遊技実行制御部186Aにより遊技プログラムメモリ188から遊技状態に応じた遊技プログラムデータを適宜読み出して実行することにより、遊技状態を制御するようになっている。
なお、遊技プログラムメモリ188には、通常遊技プログラムを示すデータ及び大役遊技プログラムを示すデータがそれぞれ記憶されており、例えば、通常遊技状態の場合は、遊技プログラムメモリ188から通常遊技プログラムデータが読み出され、大役遊技状態の場合はBB、RBの内部当選状態、BB、RBの各遊技状態に応じて、大役遊技プログラムデータが読み出され、それぞれのプログラムデータに基づいて処理が実行される。
一方、主制御部100は、リール駆動制御部194を含んで構成されており、始動レバー354の始動操作に基づき、前回の遊技の開始後、4.1秒を経過した後、モータ駆動部132を介してリールモータ106A、106B、106Cを駆動させてリール350A、350B、350Cの回転を開始する。
また、リール駆動制御部194は、停止ボタン356A、356B、356Cの操作に基づいてリール350A、350B、350Cの回転を停止させる停止制御を行う。
また、リール350A、350B、350Cには、それぞれ位置検出センサ198A、198B、198Cが取り付けられており、リール位置検出回路134を介してリール駆動制御部194に接続されている。リール駆動制御部194では、リール350A、350B、350Cのそれぞれの回転位置を認識し、前記滑り制御を加味した状態でリール350A、350B、350Cを停止させると共に、停止したリール350A、350B、350Cの図柄配列を遊技状態制御部186へ送出する。
この停止したリール350A、350B、350Cの図柄配列により、遊技状態制御部186では、何らかの役に入賞したか否かが確認され、入賞であれば所定の配当が行われると共に、入賞した役がリプレイであればリプレイ制御が実行され、大役であれば遊技実行制御部186Aにより大役遊技プログラムが遊技プログラムメモリ188から読み出されて実行される。
なお、大役プログラムには、レギュラーボーナスゲームプログラム及びビッグボーナスゲームプログラムが、それぞれ別個に記憶されており、当選した大役に基づいて選択的に読み出されるようになっている。
レギュラーボーナスプログラムでは、権利行使として小役の抽選確率が通常遊技中の抽選確率よりも高い状態で最高12回の遊技(最大遊技回数)を実行可能である。この12回の遊技の間で何らかの小役に最高8回入賞(最大入賞回数)すると、レギュラーボーナスゲームは終了する。
一方、ビッグボーナスプログラムでは、権利行使としてレギュラーボーナスゲームが高確率に実行可能であり、ビッグボーナスゲームにおける獲得枚数が予め設定された上限枚数に到達すれば、レギュラーボーナスゲームの実行中であってもビッグボーナスゲームは終了する。なお、本実施の形態では、ビッグボーナスゲーム中における小役の当選確率は、通常遊技とほぼ同じとなっている。
また、遊技状態制御部186には、フラグ管理制御部190を介してフラグメモリ192が接続されており、上述した内部抽選の当選結果に応じた役の内部当選状態をフラグの状態によって管理している。
各フラグは、内部抽選により当選することにより成立し、一般に、小役のフラグの状態は1回の遊技で消滅(フラグ不成立)するが(当選の無効)、大役のフラグの状態はその後各リール350A、350B、350Cが停止して表示窓314に大役図柄が所定の配列で表示されることにより大役に入賞するまで維持される(当選の持ち越し)。
なお、フラグメモリ192は、上述したリール駆動制御部194に接続されており、当該フラグメモリ192に記憶されたフラグの状態は、リール駆動制御部194による停止ボタン356A、356B、356Cの操作に基づく停止制御の際の引き込みまたは蹴飛ばしの滑り制御のパラメータとして適用される。
本実施の形態において、ベット操作された後、始動レバー354が操作されると、役抽選が実行されるが、このとき、役抽選に基づいて、副制御部150では、予告演出を実行する場合がある。この予告演出は、役抽選の当選の期待を持たせるためのものであり、遊技者にとって重要な情報である。
ところで、「1回の遊技」、すなわちベットボタン(主としてMAXベット352B)によるベット操作→始動レバー354による始動操作、停止ボタン356A、356B、356Cによる停止操作は、その最短時間が定められており、この最短時間を経過しない内は、次の遊技(すなわち、ベット操作)ができない仕様となっている。
遊技者は、遊技の進行を少しでも早めるべく、上記最短時間で遊技を進行させていくと、予告演出があった場合、当該予告演出時間よりも短い時間で次の遊技に移行してしまい、予告演出が途中で断ち切れとなっていた。この結果、遊技者にとって重要な情報を確実に告知することができない場合があった。
そこで、本実施の形態では、予告演出の実行状況を、遊技者に報知することで、遊技者が次の遊技のためのベット操作等の待機を促すようにしている。
図4は、副制御部150におけるLCD313を用いた予告演出に関する制御を機能的に示したブロック図である。
主制御部100から送出されるコマンドは、コマンド解析部200に入力され、当該コマンドが解析される。
コマンド解析部200には、予告演出実行有無判別部202及び予告演出画像データ読出実行部204がそれぞれ接続されている。
予告演出実行有無判別部202には、コマンド解析部200で解析された予告演出実行有無情報が入力され、当該遊技に関して予告演出が有るか否かが判別される。
この予告演出実行有無判別部202は、予告演出状態文字情報設定部206に接続され、予告演出有りの場合に、起動信号が予告演出状態文字情報設定部206へ送出される。この予告演出状態文字情報設定部206に起動信号が入力されると、予告演出中の文字情報の設定機能が起動する。
すなわち、予告演出状態文字情報設定部206には、予告演出状態管理部208が接続されている。この予告演出状態管理部208は、予告演出実行制御部210と接続されている。予告演出状態文字情報設定部206では、前記起動により、予告演出状態管理部208から現在の予告演出状態(演出中(H信号)/非演出中(L信号))の情報が入力される。
予告演出状態文字情報設定部206に、演出中信号(H信号)が入力された場合には、LCD313に文字情報として、「演出中」という文字を表示するべく、予告演出状態文字情報設定部206から画像合成部212へ文字情報データを送出する。一方、非演出中信号(L信号)との切り替え時には、文字情報として、LCD313に「演出終了」という文字を表示するべく、予告演出状態文字情報設定部206から画像合成部212へ文字情報データを送出する。なお、前記演出中信号(H信号)から非演出中信号(L信号)への切り替えは、予告演出の最終画面パートの開始後から完全終了直前までの時期が好ましい。
画像合成部212は、前記予告演出画像データ読出実行部204に接続されている。
この予告演出画像データ読出実行部204には、前記コマンド解析部200で解析された予告演出種情報が入力されており、予告演出画像データメモリ214から指定された種類の予告演出画像データを読み出す。
読み出された予告演出画像データは、前記画像合成部212へ送出されるようになっている。
画像合成部212では、前記文字情報データと予告演出画像データとを合成する。すなわち、図6に示される如く、予告演出中には、LCD313の画面右下隅に「演出中」という文字が付加される。また、予告演出終了時(最終画面)には、LCD313の画面右下隅に「演出終了」という文字が付加される。
画像合成部212は、前記予告演出実行制御部210に接続されており、合成されたデータ(文字合成予告演出画像データ)をこの予告演出実行制御部210に出力する。
予告演出実行制御部210には、前記コマンド解析部200から操作信号(ベット操作、始動操作、停止操作)が入力される予告演出パート起動信号生成部216が接続されている。この予告演出パート起動信号生成部216では、各操作毎に演出する画像の起動を指示するための予告演出パート起動信号を生成しており、予告演出実行制御部210では、当該予告演出パート起動信号に基づいて、予告演出を実行するべく、液晶制御回路152へ信号を送出する。液晶制御回路152では、入力された文字合成予告演出画像データに基づいて、液晶表示装置313に予告演出並びに文字情報を表示する。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
まず、通常遊技の流れについて説明する。
メダルがクレジットされている状態(或いは、メダル投入部320からメダルを投入した状態)で、1枚ベットボタン352A、またはマックスベットボタン352Bの操作によりメダルのベットが完了するか、或いは、メダル投入部320からメダルを投入することによりベットが完了すると、始動レバー354の操作が可能となる。
始動レバー354が操作されると、この操作と同時に抽選部180により役の内部抽選がなされると共に、リール駆動制御部194の制御により、リール350A、350B、350Cが回転を開始する。
上記内部抽選の結果は、当選役・図柄決定部1848から遊技状態制御部186に伝えられる。遊技状態制御部186は、フラグ管理制御部190を介してフラグメモリ192のフラグの状態を内部抽選の結果に応じて更新記憶させる。
その後、遊技者が、停止ボタン356A、356B、356Cを操作すると、この停止操作によってリール350A、350B、350Cの回転を停止させるが、フラグメモリ192に記憶されているフラグに従って、滑り制御を加味して該当する図柄を所定位置に引き込むように、或いは所定位置から蹴飛ばすようにリール350A、350B、350Cの停止制御が実行される。すなわち、リール駆動制御部194は、フラグメモリ192に記憶されたフラグの状態及び遊技状態制御部186による遊技状態に応じて停止制御テーブルを選択するようにしており、前記フラグが成立している場合には、的確な目押しタイミングによって当たり図柄を停止させることができる。また、多少の停止操作タイミングのずれは滑り制御によって矯正される。逆に、フラグが成立していない場合には、目押しを行っても、リール350A、350B、350Cの回転に滑りを生じさせ、当り図柄では停止しないようにする。
次に、全てのリール350A、350B、350Cが停止すると、停止図柄に基づいて入賞したか否かの入賞判定が行われる。なお、入賞した場合には入賞した役の判定も行う。
この判定により、大役に入賞したと判定された場合には、その停止図柄に従って、ビッグボーナス(BB)又はレギュラーボーナス(RB)のボーナスゲーム制御を実行し(権利行使)、小役と判定された場合には、当該小役に予め設定されている所定の払出し制御を実行する。
ここで、前記役抽選に基づいて、副制御部150では、役抽選の当選の期待を持たせるための予告演出を実行する場合がある。
予告演出は、その情報の重要度が高ければ高いほど、演出時間が長い傾向にある。このため、1回の遊技の最短時間よりも長い演出時間の場合は、遊技者が次の遊技(すなわち、ベット操作)を待たなければならない。言い換えれば、次の遊技のベット操作があると、予告演出が途中で終了してしまう。
そこで、1回の遊技の最短時間よりも長い時間の予告演出があっても、当該予告演出が完結するまで、遊技者によるベット操作等による次の遊技への移行を躊躇させる、きっかけを付加した。
図5は、副制御部150における予告制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ250では、予告演出指示があったか否かが判断され、否定判定の場合には、ステップ252へ移行して、現在が予告演出中か否かが判断される。このステップ252で否定判定された場合には、このルーチンは終了する。
また、前記ステップ250で肯定判定されると、予告演出指示があったと判断し、ステップ254へ移行する。このステップ254では、先発の予告演出が実行中か否かが判断される。すなわち、前回以前の遊技において予告演出の指示がなされ、当該予告演出が次の遊技に移行しても終了していないか否かを判断する。
このステップ254で肯定判定された場合には、ステップ256へ移行して当該先発の予告演出を中止して、ステップ258へ移行する。また、ステップ254で否定判定された場合には、現在は予告演出が実行されていないと判断され、ステップ258へ移行する。
ステップ258では、これから演出を実行する予告演出画像データに対して、「演出中」という文字情報を合成し、次いでステップ260へ移行する。ステップ260では、予告演出を開始し、ステップ262へ移行する。なお、前記ステップ252において肯定判定、すなわち予告指示が無く、かつ現在予告演出中である場合に、このステップ262へ移行する。
ステップ262では、現在実行中の予告演出の画像が最終画像か否か(予告演出終了か否か)が判断され、肯定判定されると、ステップ264へ移行して、当該最終画像データに対して、「演出終了」という文字情報を合成し、ステップ266へ移行する。また、ステップ262で否定判定の場合は、ステップ266へ移行する。
ステップ266では、予告演出が終了したか否かが判断され、否定判定された場合には、このルーチンは終了し、肯定判定された場合には、ステップ268で予告演出終了処理を実行した後、このルーチンは終了する。
図6は、上記予告演出制御における主制御部100、副制御部150並びに液晶制御回路152との間の通信プロトコルを示す一例であり、予告演出がない状態では、LCD313には通常画面が表示されており(ステップ270)、ゲームが開始され(ステップ272)、これに予告演出Aの実行が含まれていると、副制御部150に対して予告演出Aの実行を指示する。これにより、副制御部150では、予告演出Aを実行する(ステップ274)。
この演出Aの実行により、LCD313には予告演出画面が表示される(ステップ276)。このとき、予告演出画面の右下隅には、「演出中」という文字情報が合成されており、遊技者は予告演出中であることを目視によって認識することができる。
当該予告演出Aが終了するとき(ステップ278)、LCD313では、予告演出Aの最終画面が表示される(ステップ280)。このとき、予告演出画面の右下隅には、「演出終了」という文字情報が合成されており、遊技者は予告演出Aが終了することを、目視によって認識することができる。
また、図6において、予告演出Aが一応終了するが、この予告演出Aに関連する予告演出A’(図7参照)が存在する場合、次の遊技への移行操作を待って、再開するようにしている。
すなわち、図7において、遊技者のベット操作等により次の遊技への移行が確認されると(ステップ282)、副制御部150へ前記予告演出Aの終了指示を送信する。このとき、前記予告演出Aが複数ゲーム以上に跨る継続演出か(すなわち、予告演出A’)が存在するかを判断する(ステップ284)。なお、この判断は、液晶制御回路152でも実施される(ステップ286)。
継続演出がない場合は、通常画面に戻すべく(ステップ288)、副制御部150から液晶制御回路152へ通常状態への復帰信号を送出する。この結果、LCD313では、演出待ち(通常画面)状態となる(ステップ290)。
一方、予告演出A’が存在する場合には、副制御部150から予告演出A’の実行が開始され(ステップ292)、これに同期してLCD313には、予告演出A’の画面が表示される(ステップ294)。このとき、画面右下隅には、「演出再開」という文字情報が表示される。
次に、演出A’が終了するとき(ステップ296)、LCD313では、予告演出A’の最終画面が表示される(ステップ298)。このとき、予告演出画面の右下隅には、「演出終了」という文字情報が合成されており、遊技者は予告演出が終了することを、目視によって認識することができる。
このように本実施の形態では、遊技者に遊技に関して重要な情報(例えば、内部抽選の当選等)を告知する場合に適用される予告演出画像に対して、「演出中」、「演出終了」等の文字情報を合成することで、遊技者は予告演出を見ている視野の範囲で当該文字情報を認識することができ、次の遊技への移行を躊躇し(次の遊技への移行のための操作で予告演出は中止される)、当該予告演出が完結するまで表示する可能性を高めることができる。
なお、本実施の形態では、予告演出実行状況を示す情報として文字情報を適用したが、レベルメータ等のグラフィカルな情報で予告演出の状態、特に終了時期を認識させるようにしてもよい。