JP2004290241A - グリル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】グリルの焼成庫1の前面の開口3の下縁の左右両側にローラ(滑動体)14を取付け、扉2を前端に取付けたスイングアーム7がローラ14上を摺動するようにして、アーム7を焼成庫1内から軽く円滑に引き出し可能とした。グリル皿4の左右周壁4aの後部の上縁部4a1にローラ(滑動体)13を取り付け、引き出されたグリル皿の前部の下降防止のための焼成庫の前後方向のガイド突辺12の下面12aをローラ13が摺動するようにして、グリル皿を軽く円滑に引き出し可能とした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーブルこんろ等に組込む焼き物調理用のグリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のグリルとして、内部にガスバーナが設けられた焼成庫(グリル庫)内に焼き網を配設したグリル皿を焼成庫の前面の開口を介して出し入れ自在に収容し、焼成庫の前面の開口を開閉する扉をスイングアーム(連結枠)の前端に取付けると共にスイングアームをグリル皿に係合して、扉またはグリル皿に設けた把手を引いてグリル皿とスイングアームを一緒に引き出したときに、焼き網上の調理物を取り出しやすいように、引き出されたスイングアームが扉の自重により揺動して前端部が下降し、扉が下がるようにして、焼き網から魚を取り出す際、扉が邪魔にならないようにしたものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
上記の特許文献1では言及してないが、普通、焼成庫の左右の側壁には前後方向に略水平に伸びるガイド突辺が形成されており、グリル皿が引き出されたときにグリル皿の左右周壁の上縁部をガイド突辺の下面に当接させることにより、グリル皿の前部が下降するのをなくしている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−130696号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平9−89272号公報
【0006】
【特許文献3】
特開2002−22188号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のグリルでは、グリル皿と共に引き出されるスイングアームは、前端に取付けられた扉の重量により焼成庫の底壁上を摺動するため、軽く円滑に引き出されないことがあり、擦れ音も少なからず発生する。
【0008】
グリル皿の方も、左右周壁の上縁後部がガイド突辺の下面に断続的に当たりながら引き出されるので、円滑に引出せないことがあり、擦れ音も発生する。
【0009】
本発明の課題は、スイングアームやグリル皿を軽く円滑に引き出すことができ、引き出す際の擦れ音を低減することを可能としたグリルを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、内部に熱源が設けられた焼成庫内にグリル皿を前記焼成庫の前面の開口を介して出し入れ自在にし、焼成庫の前面の開口を開閉する扉を前端に取付けたスイングアームを係合手段で前記グリル皿に係合して、前記扉またはグリル皿に設けた把手を引いてグリル皿とスイングアームを一緒に引き出すと、前記引き出されたスイングアームの前端部が下降し、前記扉が下がるようにしたグリルにおいて、前記焼成庫の前面の開口の下縁の左右両側に滑動体を取付け、前記滑動体上を前記スイングアームが摺動することを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、前端に扉を取付けたスイングアームが焼成庫の前面の開口の下縁の左右両側に設けた滑動体上を摺動するので、スイングアームを焼成庫内から軽く円滑に引き出すことができ、スイングアームと焼成庫の底壁との擦れがないので、強い擦れ音の発生がない。滑動体をローラとし、左右のローラの外側および/または内側に鍔を付けた場合には、スイングアームの左右の位置を規制して左右にガタ付くのを防止できる。
【0012】
また本発明は、内部に熱源が設けられた焼成庫内にグリル皿を前記焼成庫の前面の開口を介して出し入れ自在にし、焼成庫の前面の開口を開閉する扉を前端に取付けたスイングアームを係合手段で前記グリル皿に係合して、前記扉またはグリル皿に設けた把手を引いてグリル皿とスイングアームを一緒に引き出すと、前記引き出されたスイングアームの前端部が下降し、前記扉が下がるようにし、さらに、前記焼成庫の左右の側壁に、前後方向に略水平に伸び前記グリル皿の左右周壁の上縁部の上方に位置するガイド突辺を形成して、前記グリル皿が引き出されたときグリル皿の左右周壁の上縁部が係合して、グリル皿の前部が下降しないようにしたグリルにおいて、前記グリル皿の左右周壁の後部の上縁部に滑動体を取り付けたことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、グリル皿を引き出す際、グリル皿の左右周壁の後部の上縁部に設けた滑動体がガイド突辺の下面を摺動するので、グリル皿は軽く円滑に引き出される。また該上縁部のガイド突辺の下面との擦れがないので、強い擦れ音の発生もない。
【0014】
【発明の実施の形態】
図面に基づき本発明の実施の形態を説明すると、図1乃至図3において、テーブルこんろ内に組み込まれたグリルは、扉2により前面の開口3を開閉される焼成庫(グリル庫)1には調理物を加熱するガスバーナーなどの熱源Hが例えば天井部に設けられ、焼成庫1内に調理物から落ちる脂等の汁を受けるグリル皿4が収容される。グリル皿4上には調理物を載せる図示しない焼き網が配設される。
【0015】
グリル皿4は、調理物の焼成のため焼成庫1内へ扉2を開閉して出し入れされ、その出し入れのためにグリル皿4の両側には取付け部材5、5を介して把手6が連結される。また、グリル皿4の出し入れに際して、開口3を開閉するためにグリル皿4と係合手段を介して連結されたスイングアーム7に扉2を取付けてある。把手6とグリル皿4をつなぐ取付け部材5は、扉2が上下動して開口3を開閉する作動を妨げないように、扉2の両側を迂回して延ばすようにしてある。扉2はその上方を透明耐火ガラス2aで構成し下方を金属枠2bで構成したもので、スイングアーム7の先端が該金属枠2bの両側にリベット等により固定される。
【0016】
焼成庫1の左右の側壁1bには、グリル皿4の引き出し時、引き出されるグリル皿4をガイドすると共に、引き出されたグリル皿4の前部が焼成庫1の開口3の外側で下降するのを防ぐために、側壁1bから中央方向に突出し前後方向に略水平に伸びるガイド突辺12が形成してあり、ガイド突辺12はグリル皿4の左右周壁の上縁部4aの上方に位置している。本実施の形態では、グリル皿4の左右周壁の後部上縁部4a1に滑動体としてローラ13を該後部上縁部4a1から上部を覗かせるように設けて、ローラ13を焼成庫1のガイド突辺12の下面12aに当接し得るようにした。このようにローラ13を設置するには、例えば、二つ折りにしたフレーム間にローラ13を軸支しておいて、左右周壁の後部上縁部4a1に設けた凹孔にフレームごと圧入して、ローラ13の上部を露出させればよい。
【0017】
スイングアーム7は、図3に示したようにグリル皿4を囲む略コ字状の線材により構成され、その開放された先端を扉2の両側に固定し、その中間部7aをグリル皿4の後部に係合させている。具体的には、スイングアーム7の中間部7aの両端に立ち下げ部7a1を設けて、中間部7aをグリル皿4の突出部9が設けられた後壁上縁部4bに該突出部9の前縁で当接する共に、立ち下げ部7a1を後壁上縁部4bの両端に切り欠き状に設けられた両端後端縁4cに当接することによって、スイングアーム7をグリル皿4に係合した。これら中間部7a、立ち下げ部7a1、突出部9、両端後端縁4cなどが係合手段を構成する。
【0018】
焼成庫1の開口3の下縁の左右両側に滑動体としてローラ14を設け、図4に示すように、該スイングアーム7の左右のアーム部7b、7bを支持させた。左右のローラ14は軸14bの左右の所要位置に回転フリーに取付けて、軸14bは焼成庫1の開口3の下縁近くの左右両壁の間に固定し、ローラ14は、焼成庫1の開口3を構成する底板と前板との角部に形成された窓1Mに臨むようにした。引き出されるアーム部7bが左右にガタつくのを防止するために、左右のローラ14には、内側または外側の同一側に若しくは両側に鍔14aを付けることが好ましい。本例では、左右ともローラ14の両側に鍔14aを付けた。
【0019】
把手6を引いてグリル皿4を引き出すと、グリル皿4とスイングアーム7の係合により、スイングアーム7がグリル皿4と一緒に引き出される。そしてグリル皿4を引き出すに従い、スイングアーム7は扉2の自重により揺動して前端部が下降しながら引き出され、扉2が把手6とグリル皿4との間を下降し、魚などの調理物を取り出す際、扉2の上端が邪魔にならない。
【0020】
このグリル皿4の引き出し時、左右周壁4aの後部上縁部4a1のローラ13がガイド突辺12の下面12aを摺動するので、グリル皿4は軽く円滑に引き出され、また左右周壁4aの上縁部4aとガイド突辺12の下面12aとの擦れがないので、強い擦れ音の発生がない。特にグリル皿4が前方に引き出されるにつれ、グリル皿4の前部が下降し、反対に後部が上昇する傾向になるが、後部上縁部4a1のローラ13がガイド突辺12の下面12aに係合して、グリル皿4の前部が下降するのが防止されると共に円滑に引き出される。
【0021】
また、グリル皿4と一緒に引き出されるスイングアーム7は、左右のアーム部7bがローラ14上を摺動するので、焼成庫1内から軽く円滑に引き出され、アーム部7bと焼成庫1の底壁1aとの擦れがないので、強い擦れ音の発生がない。さらに、左右のアーム部7bは鍔14aを設けたローラ14で支持されているので、アーム部7bの位置が規制され左右にガタ付くのが防止される。
【0022】
引き出したグリル皿4は、焼成庫1の底壁1aに突出形成したストッパー10へ該グリル皿4の底面に形成した突起11が当たり、グリル皿4の抜け落ちが防止される。そして、清掃などのためグリル皿4を外すには、把手6を持ち上げると、グリル皿4の後部上縁部4a1の側が下がり、ローラ13がガイド突辺12の下方に離れ、そのまま引き出すとストッパー10と突起11との係合も外れ、グリル皿4を庫外へ取り外すことができる。
【0023】
以上の実施の形態では、スイングアーム7の中間部7aをグリル皿4の後壁上縁部4bに載せ、両端の立ち下げ部7a1をグリル皿4の切り欠き状の両端後端縁4cに当接することによって、スイングアーム7をグリル皿4に係合して、スイングアーム7とグリル皿4が一緒に出し入れされるようにしたが、例えば図5に示すように、スイングアーム7の中間部7aに上方向の膨出部7Aを形成して、該膨出部7Aをグリル皿4の後壁上縁部4bに形成した長穴16に係合してもよい。長穴16、膨出部7Aなどがスイングアーム7とグリル皿4の係合手段を構成する。なお、この例では把手6を扉2に設けた。
【0024】
スイングアーム7とグリル皿4との係合手段は上記に限られず、図示はしないが、スイングアームをグリル皿にその左右周壁の外面側で係合させるように係合手段を構成してもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のグリルによれば、焼成庫の前面の開口の下縁の左右両側に滑動体を取付け、扉を前端に取付けたスイングアームが滑動体上を摺動するようにしたので、スイングアームを焼成庫内から軽く円滑に引き出すことができ、強い擦れ音の発生もない。また滑動体をローラとし、左右のローラの両者とも少なくとも外側または内側の同一側に鍔を付けたので、スイングアームの左右の位置を規制して左右にガタ付くのを防止できる。さらに、グリル皿の左右周壁の後部上縁部に滑動体を取り付けて、引き出されたグリル皿の前部の下降を防止するための焼成庫の左右の側壁のガイド突辺の下面を滑動体が摺動するようにしたので、グリル皿を軽く円滑に引き出すことができ、グリル皿の左右周壁の後部上縁部のガイド突辺の下面との擦れがないので、強い擦れ音の発生もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグリルの実施の形態を示す截断側面図である。
【図2】図1のグリルにおけるグリル皿の引出完了状態を示す截断側面図である。
【図3】図1のグリルの要部を示す斜視図である。
【図4】図1のグリルのスイングアームに対して設けたローラを示す図である。
【図5】本発明のグリルの他の実施の形態の部分を示す図である。
【符号の説明】
1 焼成庫、 1M 窓、 2 扉、 3 開口、 4 グリル皿、 4a 左右周壁の後部上縁部、 4b 後壁上縁部、 4A 引き出し方向後方部分、 5 連結部材、6 把手、 7 スイングアーム、 7a 中間部、 7b アーム部、 7B 膨出部、 8 ストッパー、9 突部、 12 ガイド突辺、 12 下面、 13 ローラ、 14 ローラ、 14a 鍔部
Claims (5)
- 内部に熱源が設けられた焼成庫内にグリル皿を前記焼成庫の前面の開口を介して出し入れ自在にし、焼成庫の前面の開口を開閉する扉を前端に取付けたスイングアームを係合手段で前記グリル皿に係合して、前記扉またはグリル皿に設けた把手を引いてグリル皿とスイングアームを一緒に引き出すと、前記引き出されたスイングアームの前端部が下降し、前記扉が下がるようにしたグリルにおいて、
前記焼成庫の前面の開口の下縁の左右両側に滑動体を取付け、前記滑動体上を前記スイングアームが摺動することを特徴とするグリル。 - 前記滑動体がローラであることを特徴とする請求項1のグリル。
- 前記ローラの外側および/または内側に鍔が付いていることを特徴とする請求項2のグリル。
- 内部に熱源が設けられた焼成庫内にグリル皿を前記焼成庫の前面の開口を介して出し入れ自在にし、焼成庫の前面の開口を開閉する扉を前端に取付けたスイングアームを係合手段で前記グリル皿に係合して、前記扉またはグリル皿に設けた把手を引いてグリル皿とスイングアームを一緒に引き出すと、前記引き出されたスイングアームの前端部が下降し、前記扉が下がるようにし、さらに、前記焼成庫の左右の側壁に、前後方向に略水平に伸び前記グリル皿の左右周壁の上縁部の上方に位置するガイド突辺を形成して、前記グリル皿が引き出されたときグリル皿の左右周壁の上縁部が係合して、グリル皿の前部が下降しないようにしたグリルにおいて、
前記グリル皿の左右周壁の後部の上縁部に滑動体を取り付けたことを特徴とするグリル。 - 前記滑動体がローラであることを特徴とする請求項4のグリル。
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