JP2004287039A - 広帯域1/2波長板および液晶プロジェクタ - Google Patents
広帯域1/2波長板および液晶プロジェクタ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】複数枚の位相差フィルムを積層して成る広帯域1/2波長板であって、前記位相差フィルムの少なくとも一枚が、脂環式構造含有重合体樹脂により形成され、波長550nmで測定されたレターデーション値Re(550)と波長450nmで測定されたレターデーション値Re(450)との比[Re(450)/Re(550)]が大きくとも1.007であり、飽和吸水率が大きくとも0.01質量%であり、かつ前記位相差フィルムの各々が全て、その残留揮発性成分量が大きくとも0.1質量%であることを特徴とする広帯域1/2波長板およびそれを利用した液晶プロジェクタ。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、広帯域1/2波長板および液晶プロジェクタに関し、さらに詳しくは、良好な耐熱性と耐湿熱性とを有することから、耐久性に優れ、長期間の使用に耐えることのできる広帯域1/2波長板およびこの広帯域1/2波長板を有して成る液晶プロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶プロジェクタ、液晶ディスプレー等の液晶表示装置には、波長の変化に伴う位相差の変化が少なく、広い波長域に亘り所定の位相差を与えることのできる波長板が用いられる。これまでに、このような波長板として、「単色光に対して1/2波長の位相差を与える複数の延伸フィルムをそれらの光軸を交差させて積層して成る積層波長板」(例えば、特許文献1参照)、および、「単色光に対して1/2波長の位相差を与える複数の延伸フィルムをそれらの光軸を交差させて積層してなり、かつ前記延伸フィルムの複屈折率差Δn1、Δn2の波長依存性が400nm(Δn1)と550nm(Δn2)の波長光に基づいてΔn1/Δn2<1.05であることを特徴とする積層波長板」(特許文献2)等がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−100114号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開平11−149015号公報(請求項1)
また、「レターデーション値が160〜300nmである位相差板の少なくとも2枚が、その遅相軸が互いに平行でも直交でもない角度になるように積層されて成る偏光軸回転積層位相差板」も知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献3】
特開平10−90521号公報(請求項1〜4)
さらに、温度や湿度が変化しても光学的に均一な液晶ディスプレイ用位相板として、「溶融法により整形した熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂シートを延伸配向してなるフィルムを複屈折層として有することを特徴とする位相板」が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【0005】
【特許文献4】
特開平5−2108号公報
しかしながら、前記特許文献1〜4に記載の波長板は、使用開始から初期の段階では優れた広帯域特性を有してはいるものの、長期安定性に影響を与える耐久性能については必ずしも充分ではない。特に、特許文献1および3には、波長板には長期安定性を具備しなければならないとの技術的課題およびその解決手段についての記載も示唆も見当たらない。特許文献2には、「耐熱性等に優れる円偏光板の開発を目的とする」との記載があり(特許文献2の
【発明の技術的課題】欄を参照)、その目的を達成する手段として「屈折率差が0.1以下の粘着層を介して接着することで、・・・耐熱性等の耐久性に優れる円偏光板を得ることができる」との記載があるけれど(特許文献2の[0005]欄および[0044]欄を参照)、長期間にわたって耐熱性等の耐久性が存在するかどうかの実証がなく、また耐湿熱性については全く記載がない。したがって、特許文献2に開示された波長板は、長期的安定性を有するか否かが全く不明である。また、特許文献4においては、特許文献4で提案されている波長板が長期間にわたって耐熱性等の耐久性が存在するかの実証がなく、性能としては今一つというところである。さらに、波長の変化に伴う位相差の変化についてもまだ十分ではなく、さらなる改善が必要である。
【0006】
一方、波長板は表示装置に組み込まれる。表示装置では、発熱源でもある光源から長時間にわたって光投射される。したがって、強い光が長時間にわたって透過される波長板には、耐熱性および耐湿熱性等の長期安定性が要求される。しかし、波長板に長期安定性を付与する適切な手段が未だ開発されていないのが、実状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような従来の問題点を解消し、良好な耐熱性と耐湿熱性とを有することから、耐久性に優れ、長期間の使用に耐えることのできる広帯域1/2波長板およびこの広帯域1/2波長板を有して成る液晶プロジェクタを提供することをその課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の前記課題を解決するための第1の手段は、
(1) 複数枚の位相差フィルムを積層して成る広帯域1/2波長板であって、前記位相差フィルムの少なくとも一枚は、脂環式構造含有重合体樹脂により形成され、波長550nmで測定されたレターデーション値Re(550)と波長450nmで測定されたレターデーション値Re(450)との比[Re(450)/Re(550)]が大きくとも1.007であり、飽和吸水率が大きくとも0.01質量%であり、かつ前記位相差フィルムの各々が全て、その残留揮発性成分量が大きくとも0.1質量%であることを特徴とする広帯域1/2波長板である。
【0009】
この第1の手段における好ましい態様としては、下記▲1▼および▲2▼の広帯域1/2波長板を挙げることができる。
▲1▼ 前記位相差フィルムの少なくとも一枚は、波長550nmで測定されたレターデーション値Re(550)が、275±10nmである広帯域1/2波長板。
▲2▼ 前記広帯域1/2波長板が、液晶プロジェクタ用である広帯域1/2波長板。
【0010】
この発明における前記課題を解決するための第2の手段は、
(2) 前記(1)の広帯域1/2波長板を有して成ることを特徴とする液晶プロジェクタである。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明の広帯域1/2波長板は、複数枚の位相差フィルムを積層してなる。
【0012】
理想的な広帯域1/2波長板は、例えば、450〜650nmという広い波長域の光について、1/2波長の位相差を有する。1/2波長板は、その遅相軸(面内で屈折率が最大になる方向)と45°の角度で交差する振動面を有する偏光を透過させた場合、その振動面を90°変換(回転)させる機能を有する。
【0013】
広帯域1/2波長板を構成する前記位相差フィルムそれぞれは、そのフィルム面内で屈折率異方性を有するフィルムであり、複屈折によって分かれた光波に位相のズレ(位相差)を生じさせるフィルムである。
【0014】
この発明の広帯域1/2波長板の一例を図1に示す。図1において、1は広帯域1/2波長板を、2は位相差フィルムを表す。この発明の広帯域1/2波長板は、2枚の位相差フィルムにおけるそれぞれの遅相軸が45±5°で交差するように積層されている。
【0015】
図1には、2枚の位相差フィルムを重ねて成る広帯域1/2波長板を示しているが、2枚に限定されることはなく、この発明の広帯域1/2波長板は、3枚以上の位相差フィルムを重ねて成っていてもよい。また、図1では、この発明の長尺状広帯域1/2波長板とこれを構成する位相差フィルムのみを示しているが、図2に示すように、位相差フィルムは接着剤層または粘着剤層3を介して積層してもよい。
【0016】
前記接着剤層または粘着剤層3に用いられる接着剤または粘着剤としては、所定の接着力を有し、透明性に優れたものであれば特に制限はなく、公知の接着剤または粘着剤を適宜、選択することができる。このような接着剤または粘着剤としては、例えば、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系または合成ゴム系の透明接着剤または粘着剤を挙げることができる。接着剤層または粘着剤層3の厚さは、通常は1〜100μm、好ましくは1〜30μmである。
【0017】
この発明に係る広帯域1/2波長板は、これを形成する少なくとも一枚の位相差フィルムが脂環式構造含有重合体樹脂により形成されている。
【0018】
前記脂環式構造含有重合体樹脂は、繰り返し単位中に脂環式構造を含有する重合体である。脂環式構造は、重合体の主鎖または側鎖に存在し得る。この脂環式構造としては、例えば、シクロアルカン構造、シクロアルケン構造等を挙げることができるが、熱安定性の観点からシクロアルカン構造が好ましい。
【0019】
脂環式構造を構成する炭化水素における炭素数には特に制限がなく、通常は4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは6〜15個である。炭素数がこのような範囲にあることにより、耐熱性および柔軟性に優れた位相差フィルムを得ることができる。
【0020】
繰り返し単位中に脂環式構造を含有する重合体中のその繰り返し単位の割合は、目的とする位相差フィルムの使用態様に応じて適宜に決定されるが、通常は50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上である。この繰り返し単位の割合が過度に小さいときは、位相差フィルムの耐熱性が低下することがあるので望ましくない。なお、脂環式構造を含有する繰り返し単位以外の繰り返し単位の割合も、位相差フィルムの使用態様に応じて適宜に、決定される。
【0021】
脂環式構造含有重合体樹脂としては、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体及びこれら重合体の水素化物等を挙げることができる。これらの中でも、透明性や成形性の観点から、ノルボルネン系重合体が好ましい。
【0022】
ノルボルネン系重合体としては、具体的には、ノルボルネン系単量体の開環重合体、ノルボルネン系単量体と開環共重合可能なその他の単量体との開環重合体およびそれらの水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体と共重合可能なその他の単量体との付加型共重合体等を挙げることができる。これらの中でも、透明性の観点から、ノルボルネン系単量体の開環重合体の水素添加物が最も好ましい。
【0023】
前記脂環式構造含有重合体樹脂は、例えば、特開2002−321302号公報等に開示されている公知の重合体である。
【0024】
この発明において好ましく用いられる脂環式構造含有重合体樹脂のガラス転移温度は、位相差フィルムの種類に応じて決定されるが、通常は80℃以上、好ましくは100〜250℃である。このようなガラス転移温度を有することにより、高温下の使用における変形や応力を生じることのない耐久性に優れた位相差フィルムとすることができる。また、脂環式構造含有重合体樹脂の分子量分布〔重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn) 〕に特に制限はないが、通常は1.0〜10.0、好ましくは1.1〜4.0、より好ましくは1.2〜3.5である。
【0025】
この発明に係る広帯域1/2波長板を構成する位相差フィルムのうち、前記脂環式構造含有重合体樹脂で形成された位相差フィルム以外の位相差フィルムは、熱可塑性樹脂で形成することができる。前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、脂環式構造含有重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルポリスルホン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、酢酸セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアクリレート系樹脂等を挙げることができる。これら樹脂の中でも、ポリオレフィン系樹脂及び脂環式構造含有重合体樹脂が好ましく、特に脂環式構造含有重合体樹脂が好ましい。したがって、この発明に係る好適な広帯域1/2波長板は、これを形成する全ての位相差フィルムが、前記脂環式構造含有重合体樹脂で形成されて成る。換言すると、好適な広帯域1/2波長板は、前記脂環式構造含有重合体樹脂で形成されて成る、複数枚の位相差フィルムを相互に重ね合わせて、つまり積層して成る。このような広帯域1/2波長板においては、各位相差フィルムを構成する脂環式構造含有重合体樹脂は同一であっても相違していても良い。
【0026】
この発明における位相差フィルムは、それが脂環式構造含有重合体樹脂で形成されたフィルムであれ、また他の熱可塑性樹脂で形成されたフィルムであれ、未延伸フィルムを延伸してなる延伸フィルムで形成することができる。
【0027】
未延伸フィルムは、前記熱可塑性樹脂をフィルム状に成形することにより得ることができる。熱可塑性樹脂をフィルム状に成形する方法としては特に制限がなく、公知の成形法、例えば加熱溶融成形法、および溶液流延法等を挙げることができる。成形されるフィルム中の残留揮発性成分の含有量を低減させる観点からすると、加熱溶融成形法が好ましい。
【0028】
加熱溶融成形法は、さらに詳しく言うと、溶融押出成形法、プレス成形法、インフレーション成形法、射出成形法、ブロー成形法等に分類することができる。この発明に使用される未延伸フィルムは前記いずれの加熱溶融法によっても好適に得ることができる。
【0029】
未延伸フィルムに成形する成形条件は、成形方法に応じて適宜に決定されるが、溶融押出成形法を採用する場合には、シリンダー温度が、好ましくは100〜600℃、より好ましくは150〜350℃の範囲で適宜に決定される。
【0030】
未延伸フィルムの厚みとしては、通常10〜300μm、好ましくは30〜200μmである。
【0031】
未延伸フィルムを製造する場合に、この発明の目的を阻害しない範囲内で、他の添加剤を前記熱可塑性樹脂に添加することができる。他の添加剤としては、例えば可塑剤、劣化防止剤等を挙げることができる。
【0032】
前記延伸フィルムは、前記未延伸フィルムを延伸処理してなる。延伸処理に当たっては、通常の延伸方法を採用することができる。例えば、ロール側の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法、テンター延伸機を用いて横方向に一軸延伸する方法等の一軸延伸法、固定するクリップの間隔を開いて縦方向の延伸と同時に、ガイドレールの広がり角度により横方向に延伸する同時二軸延伸法、ロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後、その両端部をクリップ把持してテンター延伸機を用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法等の二軸延伸法等を挙げることができる。
【0033】
前記延伸処理における延伸倍率に特に制限はないが、通常は1.01〜10倍、好ましくは1.01〜5倍である。
【0034】
この発明における広帯域1/2波長板を効率良く製造することを目的とするのであれば、前記延伸フィルムは未延伸フィルムを斜め延伸処理するのが好ましい。斜め延伸処理して得られた延伸フィルムは、所謂ロールtoロール方式で二枚の斜め延伸フィルムを積層するだけで長尺状の位相差フィルムを重ね合わせて成る位相差フィルム積層体を製造することができるからである。
【0035】
前記斜め延伸は、斜め延伸装置を使用して行うことができる。斜め延伸処理をする方法としては、未延伸フィルムの幅方向に対し、角度1〜50度の方向に連続的に延伸処理して、ポリマーの配向軸を所望の角度に傾斜させる方法であれば特に制限されることはなく、公知の方法を採用することができる。
【0036】
この発明に用いることのできる斜め延伸処理の方法としては、例えば、特開昭50−83482号公報、特開平2−113920号公報、特開平3−182701号公報、特開2000−9912号公報、特開2002−86554号公報、特開2002−22944号公報等に記載の方法を挙げることができる。
【0037】
未延伸フィルムを斜め延伸処理する際の温度は、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgとすると、好ましくはTg−30℃〜Tg+60℃の範囲、より好ましくはTg−10℃〜Tg+50℃の範囲である。また、延伸倍率は、通常1.01〜30倍、好ましくは1.01〜10倍、より好ましくは1.01〜5倍である。
【0038】
図3に、斜め延伸装置の一例を示す。この斜め延伸装置においては、斜め延伸装置から送り出される斜め延伸フィルムの送り出し速度を、この斜め延伸装置に送り込まれる未延伸フィルムの送り込み速度よりも大きくし、しかも、斜め延伸装置内では、未延伸フィルム4の送り方向に直交する方向即ち幅方向における一端の移動距離を他端の移動距離よりも大きくする。ただし、未延伸フィルムの両端における線速度は両端とも同じにしておく。
【0039】
図3において、4は未延伸フィルムを、5はフィルム保持開始点を、5−1は右側のフィルム保持開始点を、5−2は左側のフィルム保持開始点を、6はフィルム保持手段の軌跡を、6−1は右側のフィルム保持手段の軌跡を、6−2は左側のフィルム保持手段の軌跡を、7はテンターを、8はフィルム保持終了点を、8−1は右側のフィルム保持終了点を、8−2は左側のフィルム保持終了点を、9は斜め延伸フィルム(長尺の位相差フィルム、以下、同じ)をそれぞれ示す。
【0040】
この斜め延伸装置においては、送り込まれてくる未延伸フィルムがその幅方向における両端それぞれで左右のフィルム保持開始点5−1,5−2によりチャックされる。左右のフィルム保持手段6−1,6−2によるフィルムの線速度が一定にされてはいるが、左側のフィルム保持手段6−2によるフィルム移動距離が、右側のフィルム保持手段6−1によるフィルム移動距離よりも大きく設定されている。したがって、送られるフィルムの軸線方向つまり走行方向は、図3において右側にカーブする。そして、フィルム保持終了点では、延伸方向がフィルムの幅方向に対してθである斜め延伸フィルム9となってフィルムが送り出される。
【0041】
この発明においては、このθは、1〜45度の角度で斜め延伸を行えばよく、好ましくは22.5±2.5度の角度で行われる。例えば、二枚積層の場合、遅相軸の交差角を45度とするため、斜め延伸角度15度のフィルムと30度のフィルムとの組み合わせも可能である。好ましい態様は、二枚の延伸フィルムの斜め延伸角度が同じである場合であって、この場合は、あらためて角度の相違するフィルムを用意する必要がなく、斜め延伸角度を最小とすることができる。このときの角度が22.5±2.5度となるのである。
【0042】
次いで、このようにして作製されて長尺の斜め延伸されたフィルム9は巻き取られて、図4に示すように、倦回されたロール状のフィルム9−1となる。フィルム9−2は、次の工程に備えてフィルム9−1との遅相軸が45±5度で交差するように、θ=0度もしくはθ=90度となるように1軸延伸またはθが−44〜−1度の角度で斜め延伸して巻き取り、用意されている。
【0043】
フィルム9−1の延伸角度θが22.5±2.5度であるとき、延伸方向がフィルムの幅方向に対して、角度θ=−22.5±2.5度である斜め延伸フィルムを巻き取って、フィルム9−2とする。または、延伸角度θが22.5±2.5度である延伸フィルムを、フィルム9−1と逆回りに巻き取り、フィルム9−2としてもよい。フィルム9−2を用いる方法としては、生産性に優れた方法である限り、これらの方法に特に限定されることはない。
【0044】
続いて、図5に示すように、フィルム9−1及び9−2はそれぞれ、挟持ロール11及び12によって挟持されて送りロール10を介して走行し、挟圧ロール13により挟圧されて積層される。このように積層する方法を「ロールtoロール方式」と称する。図5には、2枚のフィルム9−1及び9−2の積層態様を示しているが、この発明においては、図6に示すように、3枚のフィルム9−1、9−2及び9−3を用いて積層することもできる。
【0045】
このとき、前記巻き取られたロール状の2個のフィルム同士を良好に接着するために、それら2個のフィルムの接着面に、接着剤または粘着剤を介在させても良い。このようにして長尺状の位相差フィルム積層体が製造される。製造された長尺状の位相差フィルム積層体においては、広い波長領域例えば450〜650nmの領域で1/2波長の位相差を与える。
【0046】
かくして製造された長尺状の位相差フィルム積層体を、図6に示す。図6において、14は長尺状の位相差フィルム積層体を、15は斜め延伸処理により矢印Aで表す方向に遅相軸を有する長尺の位相差フィルムを、16は斜め延伸処理により矢印Bで表す方向に遅相軸を有する長尺の位相差フィルムを示す。この長尺状の位相差フィルム積層体は、長尺の位相差フィルム15と長尺の位相差フィルム16とを、それぞれの遅相軸が互いに所定の角度(θ)で交差するように積層されている。それぞれの位相差フィルムの幅方向と遅相軸とのなす角度は、斜め延伸処理する際の処理条件を制御することにより、適宜に調整することができる。
【0047】
この発明に係る広帯域1/2波長板における特徴の一つとして、脂環式構造含有重合体樹脂により形成された位相差フィルムは、波長550nmで測定されたレターデーション値Re(550)と、波長450nmで測定されたレターデーション値Re(450)との比[Re(450)/Re(550)]が、大きくとも1.007である。
【0048】
位相差は、位相差フィルムによって生じる光波の位相のズレであり、レターデーション値Reは、位相差フィルムの屈折率の差△n(n1−n2)×位相差フィルムの厚さD、によって表される。n1は、位相差フィルムの遅相軸における屈折率であり、n2は、位相差フィルムの進相軸における屈折率である。ただし、n1>n2である。
【0049】
前記比[Re(450)/Re(550)]が、大きくとも1.007であることにより、複数の位相差フィルムを積層する際の張り合わせ角度のズレ(製造誤差)の許容範囲(広帯域1/2波長板としての性能:0.47≦Re/λ≦0.53)を広げることができる。なお、レターデーション値は、例えば、自動複屈折測定装置(王子計測機器(株)製、KOBRA)等を用いて常法により測定することができる。
【0050】
前記比[Re(450)/Re(550)]を、大きくとも1.007にするためには、重合体中に55〜99重量%のビシクロ[3.3.0]オクタン構造を繰り返し単位として有する脂環式構造含有重合体樹脂を用いるのが好ましい。前記ビシクロ[3.3.0]オクタン構造の含有量が55〜99重量%であることにより、レターデーションのばらつきが小さく、高倍率に延伸しても機械的強度に優れる波長板を得ることができる。
【0051】
また、前記含有量を、55〜99重量%にするためには、ノルボルネン環と五員環とが結合した構造を有するノルボルネン系モノマーを合計含有量が55〜99重量%となるように調製された、前記ノルボルネン系モノマーとこのノルボルネン系モノマーに共重合可能な他の重合性モノマーとを含有するモノマー混合物を、公知のメタセシス開環重合法により重合した後、環の炭素−炭素不飽和結合に公知の方法により水素を付加する。
【0052】
前記ノルボルネン系モノマーとしては、トリシクロ〔4.3.0.12,5〕デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン、略号:DCP)、7,8−ベンゾトリシクロ〔4.3.0.12,5〕デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)及びこれらの誘導体等を挙げることができ、これらのモノマーは、単独で用いてもよく、二以上のモノマーを組み合わせて用いてもよい。
【0053】
また、前記ノルボルネン系モノマーと共重合可能なモノマーとしては、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、テトラシクロ〔4.4.0.12.5.17,10〕ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)およびこれらの誘導体等のノルボルネン系モノマー、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等のモノ環状オレフィン類およびこの誘導体、並びにシクロヘプタジエン、シクロヘキサジエン等の環状共役ジエンおよびこの誘導体等を挙げることができる。
【0054】
この発明に係る広帯域1/2波長板における特徴の一つとして、少なくとも一枚の位相差フィルムは、その飽和吸水率が大きくとも0.01質量%であり、好ましくは大きくとも0.005質量%である。また、好適な広帯域1/2波長板は、前記脂環式構造含有重合体樹脂で形成された位相差フィルムの飽和吸水率が前記範囲内の値を有する。また、好適な広帯域1/2波長板は、全ての位相差フィルムの飽和吸水率が前記範囲内の値を有する。
【0055】
ここで飽和吸水率は、前記位相差フィルムの試験片を一定温度の水中に一定時間、浸漬し、増加した質量の浸漬前の試験片質量に対する百分率で表される値である。通常は、23℃の水中に24時間、浸漬して測定される。
【0056】
位相差フィルム積層体を構成する少なくとも一枚の位相差フィルムの飽和吸水率が、大きくとも0.01質量%であることにより、耐湿熱性が大幅に向上し、長期安定性の優れた広帯域1/2波長板を実現することができる。位相差フィルムにおける飽和吸水率は、例えば脂環式構造含有重合体樹脂を含む熱可塑性樹脂中の極性基の量を減少させることにより、前記値に調節することができるが、好ましくは、極性基を持たない樹脂であることが望まれる。
【0057】
この発明に係る広帯域1/2波長板における特徴の一つとして、位相差フィルム積層体を構成するいずれの位相差フィルムにあっても、その残留揮発性成分量が大きくとも0.1質量%、好ましくは0.05質量%である。
【0058】
位相差フィルム中に存在する残留揮発性成分として、脂環式構造含有重合体樹脂またはこれ以外の熱可塑性樹脂を製造する際の未反応単量体、低分子量重合体、溶媒、添加剤等の種々の成分を挙げることができる。
【0059】
位相差フィルム中の残留揮発性成分の量が多くとも0.1質量%であると、前記飽和吸水率が多くとも0.01質量%であることと相俟って、この発明に係る広帯域1/2波長板は、その耐熱性が大幅に向上して長期安定性が向上する。
【0060】
この残留揮発性成分の量は、前記脂環式構造含有重合体樹脂を含む熱可塑性樹脂を合成する際の合成条件および前記熱可塑性樹脂から未延伸フィルムを成形するときの成形条件等を調整することにより、調節することができる。
【0061】
この発明の広帯域1/2波長板にあっては、少なくとも一枚の位相差フィルムの、波長550nmで測定されたレターデーション値Re(550)が、275±10nmであることが好ましい。レターデーション値Re(550)が、275±10nmであることにより、積層したときに、波長450〜650nmを含む広波長領域で、より優れた1/2波長板としての機能を果たすからである。
【0062】
この発明に係る広帯域1/2波長板を製造する方法の典型的な一例として、広帯域1/2波長板は、図7に示すように、一軸延伸または二軸延伸してなる位相差フィルム2を2枚以上用意し、それぞれの位相差フィルム2の遅相軸が所定の角度で交差するように積層することによって製造することができる。積層するに当たっては、複数の位相差フィルムを接着剤層または粘着剤層を介して張り合わせてもよい。このような積層態様を「バッチ貼り方式」と称している。また、この発明に係る広帯域1/2波長板は、一例として、図3に示すように、斜め延伸処理をした長尺の複数の位相差フィルムをロールtoロール法により積層し、これによって得られた長尺の広帯域1/2波長板から、任意の大きさ、または幅方向もしくは長手方向から任意の角度で、通常は矩形に切り出して、製造されることもできる。
【0063】
この発明に係る広帯域1/2波長板の厚さは、20μm〜1000μmであればよく、特に、60μm〜700μmであるのが好ましい。
【0064】
この発明に係る広帯域1/2波長板は、波長の変化に伴うRe/λの変化が少なく、広い波長域に亘り所定の位相差を与えることのできる波長板であり、液晶プロジェクタ、液晶ディスプレー等の各種液晶表示装置に有効に用いることができる波長板である。中でも、特に液晶プロジェクタ用波長板として好適である。
【0065】
この発明に係る液晶プロジェクタは、この発明に係る広帯域1/2波長板を有する。この発明の液晶プロジェクタを、図8を参照しながら説明する。
【0066】
図8において、17は光源を、18はフライアイレンズを、19はPSコンバータを、20は反射鏡を、21はダイクロイックミラーを、22はLCDを、23はX−キューブプリズムを、24はプロジェクタレンズを、25はスクリーンをそれぞれ示す。
【0067】
広帯域1/2波長板は、液晶プロジェクタ部材として用いられる場合には、例えば、平面を有する透明なガラス成形品の平面部に添付して使用される。ガラス成形品としては、例えば、ガラス板、レンズ、プリズム等を挙げることができる。位相差フィルム積層体からなる広帯域1/2波長板を用いる場合には、この積層体の最上層が脂環式構造含有重合体樹脂により形成され、波長550nmで測定されたレターデーション値Re(550)と、波長450nmで測定されたレターデーション値Re(450)との比[Re(450)/Re(550)]が、大きくとも1.007であり、飽和吸水率が多くとも0.01質量%、好ましくは多くとも0.005質量%であることが望ましい。プリズムに位相差板を添付したものは、液晶プロジェクタにおいて、位相差板付きの偏光ビームスプリッタとして利用することができる。
【0068】
前記PSコンバータは、図9の原理図に示されるように、偏光ビームスプリッタ27とその偏光ビームスプリッタ27で分離されたp波が出射するp波透過部の前面それぞれに配置されるところの、この発明に係る長尺状広帯域1/2波長板から得られた広帯域1/2波長板28とを備えてなる。
【0069】
この発明における広帯域1/2波長板を組み込んでなる前記PSコンバータを採用した前記液晶プロジェクタにおいては、光源17より発した光が平行光線となってフライアイレンズ18に入射し、フライアイレンズ18を出射した光が偏光ビームスプリッタ27において、振動面が互いに90°ずれたp波とs波とに分離される。偏光ビームスプリッタ27から出射するp波の進行方向前面に配置された広帯域1/2波長板にp波が入射し、入射したp波がs波となって出射する。前記偏光ビームスプリッタ27におけるs波が出射するs波出射面の前方には広帯域1/2波長板が配置されていないので、結局、このPSコンバータ27からはs波のみが出射してダイクロミックミラー21に入射することになる。したがって、この発明に係る液晶プロジェクタによると、偏光を、その光量を減少させることなく、ダイクロミックミラーに投射することができる。
【0070】
【実施例】
以下に、実施例を挙げてこの発明をさらに詳細に説明するが、これら実施例によってこの発明はなんら限定されるものではない。なお、以下、「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
【0071】
以下の実施例及び比較例における各種の物性、特性等は以下の方法に従って測定された。
(分子量)
テトラヒドロフラン(THF)を溶媒として、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)によって測定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量を求めた。
(分子量分布)
THFを溶媒として、GPCによって測定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)とを求め、Mw/Mnを算出した。
(ガラス転移温度)
JIS K7121に基づいてDSCにて測定した。
(水素添加率)
重合体の主鎖及び芳香環の水素添加率は、1H−NMRにより測定して算出した。
(フィルムの厚さ)
オフライン厚み計測装置(山文電気製:TOF−4R)を用いて測定した。
(揮発成分量)
ガスクロマトグラフィーにより、分子量200以下の成分の合計として定量した。
(飽和吸水率)
JIS K7209に準拠して測定した。
(レターデーション値Re)
自動複屈折測定装置(王子計測機器(株)製、KOBRA)により測定した。
(広帯域1/2波長板の初期光学性能)
作成された広帯域1/2波長板を、クロスニコルに配置した偏光板間に配置して、透過光の着色の有無と、その色むら(色の均一性)とを調べた。着色・色むらが確認されなかったものを「良好」、わずかに着色・色むらが確認それたものを「やや不良」、著しく着色していたものを「不良」とした。なお、広帯域11/2波長板の配置は、入射側の偏光板の透過軸に対して、2枚の位相差フィルム(1/2波長板)の遅相軸がそれぞれ22.5度と67.5度となるようにした。
(0.47≦Re/λ≦0.53を満たす角度θの範囲)
レターデーション値Reの波長λ(450〜650nm)に対する割合(Re/λ)を王子計測機器(株)製のKOBRAにより測定した。位相差フィルム(1/2波長板)の遅相軸ともう1枚の位相差フィルム(1/2波長板)の遅相軸との角度θ(θ=45±5度)を0.4度づつ変化させたときのRe/λの値を測定し、波長450〜650nmの範囲で0.47≦Re/λ≦0.53を満たす、位相差フィルム(1/2波長板)の遅相軸ともう一枚の位相差フィルム(1/2波長板)の遅相軸との角度θを調べた。
(耐熱性および耐湿熱性の評価)
広帯域1/2波長をそれぞれ以下の環境に放置した。
耐久試験A:温度80℃の環境下に30日間放置
耐久試験B:温度60℃、および湿度90%RHの環境下に30日間放置
30日後のそれぞれの広帯域1/2波長板の広帯域性を評価した。評価は、広帯域1/2波長板を、クロスニコルに配置した偏光板間に配置して、透過光の着色の有無と、その色ムラ(色の均一性)とを調べ、前記広帯域1/2波長板の初期光学性能と同じようにして評価した。
(不良品数の評価)
広帯域1/2波長板を、一つの大きさを100×100mmとして、100個製造した。このうち、広帯域1/2波長板としての機能、0.48≦Re/λ≦0.52を満たす製品を「良」とし、満たさない製品を「不良」として、不良品数を調べた。
【0072】
(製造例1)
窒素雰囲気下、脱水したシクロヘキサン500部に、1−ヘキセン0.82部、ジブチルエーテル0.15部およびトリイソブチルアルミニウム0.30部を室温で反応器に入れて混合した後、45℃に保ちながら、トリシクロ〔4.3.0.12,5〕デカ−3,7−ジエン(以下、DCPと略記) 40部、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン(以下、MTFと略記)100部およびテトラシクロ〔4.4.0,12,5.17,10〕ドデカ−3−エン(以下、TCDと略記) 60部からなるノルボルネン系モノマー混合物と、六塩化タングステン(0.7%トルエン溶液)40部とを、2時間かけて連続的に添加し重合した。この重合溶液に、ブチルグリシジルエーテル1.06部およびイソプロピルアルコール0.52部を加えて、重合触媒を不活性化し、重合反応を停止した。
【0073】
次いで、得られた開環重合体を含有する反応溶液100部に対して、シクロヘキサン270部を加え、さらに水素化触媒としてニッケル−アルミナ触媒(日揮化学社製)5部を加えて、水素により5MPaに加圧して撹拌しながら、220℃まで昇温した後、4時間反応させて、DCP/MTF/TCD開環重合体水素化ポリマーを20%含有する反応溶液を得た。
【0074】
この反応溶液を濾過して水素化触媒を除去した後、酸化防止剤(チバスペシャリティ・ケミカルズ化学社製、イルガノックス1010)を、得られた溶液に添加して溶解させた(重合100部体当たり0.1部)。次いで、円筒型濃縮乾燥器((株)日立製作所製)を用いて、温度270℃、圧力1kPa以下で、溶液から溶媒であるシクロヘキサンおよびその他の揮発成分を除去しつつ、前記開環重合体水素化ポリマーを溶融状態で押出機からストランド状に押し出し、冷却後、ペレット化して回収した。
【0075】
重合体中の各ノルボルネン系モノマーの共重合比率を、重合後の溶液中の残留ノルボルネン類組成(ガスクロマトグラフィー法による)から計算したところ、DCP/MTF/TCD=20/50/30で、ほぼ仕込み組成に等しかった。また、この開環重合体水素添加物の重量平均分子量(Mw)は35000、水素添加率は99.9%、ガラス転移温度(Tg)は136℃であった。
【0076】
(製造例2)
窒素雰囲気下、脱水したトルエン600部と、1−ヘキセン30部と、8−メチルカルボキシメチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデカ−3−エン 200部とを室温で反応器に入れて混合した後、この溶液を60℃に加熱した。次いで、反応器内の溶液に、重合触媒としてトリエチルアルミニウム(1.5モル/l)のトルエン溶液0.5部と、t−ブタノールおよびメタノールで変性した六塩化タングステン(t−ブタノール:メタノール:タングステン=0.35モル:0.3モル:1モル)のトルエン溶液(濃度0.05モル/l)3.0部を添加し、この系を80℃で3時間、加熱撹拌して重合した。
【0077】
次いで、得られた開環重合体を含有する反応溶液400部に対して、水素化触媒としてRuHCl(CO)〔P(C6H5)3〕3.0部を加え、8−メチル−8−カルボキシメチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−3−ドデセン開環重合体水素化ポリマーを24%含有する反応溶液を得た。
【0078】
得られた溶液に、酸化防止剤(チバスペシャリティ・ケミカルズ化学社製、イルガノックス1010)を、重合体100部当たり0.3部添加して溶解させた。次いで、円筒型濃縮乾燥器((株)日立製作所製)を用いて、温度295℃、圧力1kPa以下で、溶液から溶媒であるトルエンおよびその他の揮発成分を除去しつつ、前記開環重合体水素化ポリマーを溶融状態で押出機からストランド状に押し出し、冷却後、ペレット化して回収した。この開環重合体水素添加物の重量平均分子量(Mw)は72000、水素添加率は99.9%、ガラス転移温度(Tg)は167℃であった。
【0079】
(実施例1)
製造例1で得られたペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥して水分を除去した後、65mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出成形機を使用して、溶融樹脂温度240℃、Tダイの幅300mmの成形条件で、押出成形して、厚さが100μmである2枚のフィルムを得た。
【0080】
得られた2枚のフィルムそれぞれから、100mm/秒の延伸速度、延伸温度145℃の自由収縮の一軸延伸によって、延伸倍率1.7の2枚の延伸フィルム(位相差フィルム、以下、同じ)それぞれを製造した。
【0081】
この位相差フィルムにつき、それぞれ残留揮発性成分量および飽和吸水率を前記方法により測定したところ、それぞれ0.01%以下および0.002%であった。また、この位相差フィルムの波長550nmのレターデーション値[Re(550)]は、275nmであり、Re(550)と、波長450nmにおけるレターデーション値[Re(450)]との比[Re(450)/Re(550)]は1.005であった。
【0082】
前記位相差フィルムを長方形(縦100mm×横50mm)に切断し、その片面に、アクリル系粘着剤層(ノガワケミカル社製、DD−624)をロールコータを用いて塗布し、100℃の温風を風速10m/秒で90秒間、吹き付けて粘着剤を乾燥させた(乾燥後の粘着剤の厚みは10μm)。これを1/2波長板(A)とする。この1/2波長板(A)を上層、1枚の位相差フィルム(これを、1/2波長板(B)と称する。)を中央、ガラス板(縦150mm×横70mm×厚さ2mm)を下層に、2枚の1/2波長板(A),(B)の遅相軸の交差角が45°になるように貼り合わせ、次いで、熱圧着ロールにより70℃で圧着し、40℃で3日間、エージングして、広帯域1/2波長板(1)を得た。
【0083】
得られた広帯域1/2波長板(1)につき、飽和吸水率、残留揮発性成分量、0.47≦Re/λ≦0.53を満たすθの範囲、不良品数、初期光学性能、耐熱性評価および耐湿熱性評価を行い、その結果を表1〜5に示した。
【0084】
(実施例2)
製造例2で得られたペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥して水分を除去した後、65mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出成形機を使用して、溶融樹脂温度270℃、Tダイの幅300mmの成形条件で、押出成形により、厚さが100μmである2枚のフィルムを得た。
【0085】
得られた100μmの2枚のフィルムそれぞれから、100mm/秒の延伸速度、延伸温度170℃の自由収縮の一軸延伸によって、延伸倍率1.5の延伸フィルム(位相差フィルム、以下、同じ)2枚を製造した。
【0086】
この位相差フィルムにつき、残留揮発性成分量および飽和吸水率を前記方法により測定したところ、それぞれ0.01%以下および0.2%であった。また、この位相差フィルムの波長550nmのレターデーション値[Re(550)]は、275nmであり、Re(550)と、波長450nmにおけるレターデーション値[Re(450)]との比[Re(450)/Re(550)]は1.01であった。
【0087】
前記位相差フィルムを長方形(縦100mm×横50mm)に切断し、その片面に、アクリル系粘着剤層(ノガワケミカル社製、DD−624)をロールコータを用いて塗布し、100℃の温風を風速10m/秒で90秒間、吹き付けて粘着剤を乾燥させた(乾燥後の粘着剤の厚みは10μm)。これを1/2波長板(C)とする。実施例1で中央の1/2波長板(B)を前記1/2波長板(C)に代えた以外は、実施例1と同様にして、1/2波長板(A)/1/2波長板(C)/ガラス板の順に積層してなる広帯域1/2波長板(2)を得た。
【0088】
得られた広帯域1/2波長板(2)につき、飽和吸水率、残留揮発性成分量、0.47≦Re/λ≦0.53を満たすθの範囲、不良品数、初期光学性能、耐熱性評価および耐湿熱性評価を行い、その結果を表1〜5に示した。
【0089】
(実施例3)
実施例2で、積層の順序を1/2波長板(C)/1/2波長板(A)/ガラス板とした以外は、実施例2と同様にして、広帯域1/2波長板(3)を得た。
【0090】
得られた広帯域1/2波長板(3)につき、飽和吸水率、残留揮発性成分量、0.47≦Re/λ≦0.53を満たすθの範囲、不良品数、初期光学性能、耐熱性評価および耐湿熱性評価を行い、その結果を表1〜5に示した。
【0091】
(比較例1)
ポリカーボネート樹脂(商標AD5503、帝人化成社製、Tg160℃、飽和含水率0.16%)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥した後、65mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出成形機を使用して、溶融樹脂温度270℃、Tダイの幅500mmの成形条件で、押出成形により、厚さ100μm、長さ300mである2枚のフィルムを得た。
【0092】
得られた100μmのフィルムから、100mm/秒の延伸速度、延伸温度170℃の自由収縮の一軸延伸によって、延伸倍率1.3の延伸フィルム(位相差フィルム、以下、同じ)を製造した。
【0093】
この位相差フィルムをそれぞれ、残留揮発性成分量および飽和吸水率を前記方法により測定したところ、それぞれ0.01%以下および0.16%であった。また、この位相差フィルムの波長550nmのレターデーション値[Re(550)]は、275nmであり、Re(550)と、波長450nmにおけるレターデーション値[Re(450)]との比[Re(450)/Re(550)]は1.08であった。
【0094】
前記位相差フィルムを長方形(縦100mm×横50mm)に切断し、その片面に、アクリル系粘着剤層(ノガワケミカル社製、DD−624)をロールコータを用いて塗布し、100℃の温風を風速10m/秒で90秒間、吹き付けて粘着剤を乾燥させた(乾燥後の粘着剤の厚みは10μm)。これを1/2波長板(D)とし、もう1枚の位相差フィルム(これを1/2波長板(E)と称する。)を用意した。このポリカーボネート樹脂製1/2波長板(D)および(E)を用いた以外は、実施例1と同様にして、1/2波長板(D)/1/2波長板(E)/ガラス板の順に積層してなる広帯域1/2波長板(4)を得た。
【0095】
得られた広帯域1/2波長板(4)につき、飽和吸水率、残留揮発性成分量、0.47≦Re/λ≦0.53を満たすθの範囲、不良品数、初期光学性能、耐熱性評価および耐湿熱性評価を行い、その結果を表1〜5に示した。
【0096】
(比較例2)
製造例2で得られたペレットを、トルエンに30%濃度になるように溶解し、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製、ルミラー)にバーコーターを用いて、400μmの膜厚になるように塗布し、これを50℃で一次乾燥した後、90℃で二次乾燥を行い、次いで、PETフィルムから剥離させて、厚さが100μmである2枚のフィルムを得た。得られたフィルムの残留溶媒量は、0.9%であった。
【0097】
得られた100μmのフィルムそれぞれから、100mm/秒の延伸速度、延伸温度170℃の自由収縮の一軸延伸によって、延伸倍率1.5の延伸フィルム(位相差フィルム、以下、同じ)を製造した。
【0098】
この位相差フィルムにつき、残留揮発性成分量および飽和吸水率を前記方法により測定したところ、それぞれ0.5%および0.2%であった。また、位相差フィルムの波長550nmのレターデーション値[Re(550)]は、275nmであり、Re(550)と、波長450nmにおけるレターデーション値[Re(450)]との比[Re(450)/Re(550)]は1.01であった。
【0099】
前記位相差フィルムを長方形(縦100mm×横50mm)に切断し、その片面に、アクリル系粘着剤層(ノガワケミカル社製、DD−624)をロールコータを用いて塗布し、100℃の温風を風速10m/秒で90秒間、吹き付けて粘着剤を乾燥させた(乾燥後の粘着剤の厚みは10μm)。これを1/2波長板(F)とし、もう1枚の位相差フィルム(これを1/2波長板(G)と称する。)を用意した。この1/2波長板(F)/1/2波長板(G)を用いた以外は、実施例1と同様にして、1/2波長板(F)/1/2波長板(G)/ガラス板の順に積層してなる広帯域1/2波長板(5)を得た。
【0100】
得られた広帯域1/2波長板(5)につき、飽和吸水率、残留揮発性成分量、0.47≦Re/λ≦0.53を満たすθの範囲、不良品数、初期光学性能、耐熱性評価および耐湿熱性評価を行い、その結果を表1〜5に示した。
【0101】
【表1】
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
【0104】
【表4】
【0105】
【表5】
【0106】
表1〜5に示される結果から、この発明に係る広帯域1/2波長板は、波長450〜650nmの範囲内で0.47≦Re/λ≦0.53を満たすことのできるところの広帯域1/2波長板を作成する際の、1/2波長板の遅相軸と他の1/2波長板の遅相軸との許容ズレ角度θを大きく取ることができる。したがって、この広帯域1/2波長板は、大量生産した場合に固体差の少ないものとなる。しかも、この発明に係る広帯域1/2波長板は、耐熱性および耐湿熱性に優れているので長期安定性のある波長板である。
【0107】
【発明の効果】
この発明によると、良好な耐熱性と耐湿熱性とを有することから、耐久性に優れ、長期間の使用に耐えることのできる広帯域1/2波長板およびこの広帯域1/2波長板を有して成るプロジェクタを提供することができる。しかも、この発明によると、遅相軸同士の角度を一定の値にして1/2波長板と他の1/2波長板とを貼合することにより前記広帯域1/2波長板を製造する際に、遅相軸同士の角度のズレを許容することのできる角度を大きく取ることができるので、大量にこの広帯域1/2波長板を製造した場合であっても固体差の少ない広帯域1/2波長板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の広帯域1/2波長板を示す断面図である。
【図2】図2は、この発明の他の広帯域1/2波長板を示す断面図である。
【図3】図3は、斜め延伸された位相差フィルムの作製態様の一例を示す図である。
【図4】図4は、ロール状に巻き取られ延伸フィルムを示す図である。
【図5】図5は、ロールtoロール方式による延伸フィルムの積層態様の一例を示す図である。
【図6】図6は、長尺状広帯域1/2波長板の製造態様の一例と製造された広帯域1/2波長板とを示す図である。
【図7】図7は、バッチ貼りによるこの発明の広帯域1/2波長板の製造態様の一例を示す図である。
【図8】図8は、この発明の液晶プロジェクタの一例を示す図である。
【図9】図9は、液晶プロジェクタに組み込まれたPSコンバータを示す原理図である。
【符号の説明】
1…広帯域1/2波長板、2,2−1,2−2…位相差フィルム、
3…接着剤層又は粘着剤層、4…未延伸フィルム、5…フィルム保持開始点、
6…フィルム保持手段、7…テンター、8…フィルム保持終了点、
9…斜め延伸フィルム、10…送りロール、11…挟持ロール、
12…挟持ロール、13…挟圧ロール、14…長尺状広帯域1/2波長板、
15…位相差フィルム、16…位相差フィルム、17…光源、
18…複眼レンズ、19…PSコンバータ、20…反射鏡、
21…ダイクロイックミラー、22…LCD、23…X−キューブプリズム、
24…プロジェクタレンズ、25…スクリーン
Claims (4)
- 複数枚の位相差フィルムを積層して成る広帯域1/2波長板であって、前記位相差フィルムの少なくとも一枚は、脂環式構造含有重合体樹脂により形成され、波長550nmで測定されたレターデーション値Re(550)と波長450nmで測定されたレターデーション値Re(450)との比[Re(450)/Re(550)]が大きくとも1.007であり、飽和吸水率が大きくとも0.01質量%であり、かつ前記位相差フィルムの各々が全て、その残留揮発性成分量が大きくとも0.1質量%であることを特徴とする広帯域1/2波長板。
- 前記位相差フィルムの少なくとも一枚は、波長550nmで測定されたレターデーション値Re(550)が、275±10nmである請求項1に記載の広帯域1/2波長板。
- 前記広帯域1/2波長板が、液晶プロジェクタ用である請求項1または2に記載の広帯域1/2波長板。
- 請求項1または2に記載の広帯域1/2波長板を有して成ることを特徴とする液晶プロジェクタ。
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