JP2004020701A - 光学積層体 - Google Patents

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Toshihide Murakami
村上 俊秀
Kohei Arakawa
荒川 公平
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Abstract

【課題】優れた光学特性が長期にわたって発揮され、生産効率に優れた長尺の光学積層体、広帯域円偏光板、光学素子及び光学製品を提供する。
【解決手段】偏光膜と、熱可塑性樹脂フィルムを斜め延伸して得られた長尺の延伸フィルムである位相差フィルムとを、前記偏光膜の偏光透過軸と前記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が10〜20度になるように積層してなる長尺の光学積層体、この光学積層体に、単層の1/4波長板を、前記位相差フィルムの遅相軸と前記1/4波長板の遅相軸との交差角が55〜65度になるように積層してなる広帯域円偏光板、この広帯域円偏光板に円偏光選択分離層を積層してなる光学素子、この広帯域円偏光板を備える光学製品。
【選択図】 なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学特性の安定性に優れた光学積層体、広帯域円偏光板、この広帯域円偏光板を用いる光学素子、反射型液晶表示装置、タッチパネルおよびエレクトロルミネッセンス表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
直線偏光素子と位相差素子を積層して得られる楕円偏光板、特に円偏光板(位相差素子が1/4波長板である場合)は、光反射防止素子や反射型液晶表示装置の用途に用いられている。この(楕)円偏光板は、可視光領域の全ての光に対してその機能が発揮される必要があり、そのような広帯域(楕)円偏光板を得るためには、前記位相差素子が広帯域性を有することが必要である。
【0003】
広帯域位相差素子を得る方法としては、高分子延伸フィルムからなる2枚の位相差フィルムを、互いの遅相軸が特定の角度で交叉するようにして積層する方法が知られている(特開平5−27118号公報、特開平5−100114号公報、特開平10−68816号公報、特開平10−90521号公報など)。
【0004】
従来、このような積層型位相差板は、一方向に延伸した延伸複屈折フィルムを延伸方向に対して相互に異なる角度を為す方向にカットした2種のチップを形成し、このチップを粘着剤によって貼合し、積層する、いわゆる「バッチ貼り」により製造されていた。
【0005】
一方、偏光膜としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着させたものなどが知られている。このような偏光膜は、一般的にそれ自体薄く、強度がないので、それ単体では巻取りを含め、後加工を行なうことは困難である。そのため、機械的強度や耐熱性を向上させ、湿度などから保護するために偏光膜の両面に保護膜を積層する必要があった。
【0006】
そして、位相差板と偏光膜とを積層した光学素子を得るためには、偏光膜の両面に保護膜が積層された偏光膜と、チップ上に切り出した積層型位相差板とを貼り合せる工程が必要であるため、作業が煩雑となり、作業効率の面から問題となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、偏光膜と位相差フィルムとを積層してなる光学積層体であって、光学特性の安定性に優れ、ロールトゥーロール方式での製造が可能で生産効率に優れた長尺の光学積層体、この光学積層体に単層の1/4波長板を積層してなる広帯域円偏光板、この広帯域円偏光板に、円偏光選択分離層を積層してなる光学素子、該広帯域円偏光板を有する反射型液晶表示装置、タッチパネルおよびエレクトロルミネッセンス表示装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、偏光膜と位相差フィルムとを積層してなる光学積層体について鋭意研究した結果、偏光膜と積層する位相差フィルムとして、熱可塑性樹脂フィルムを斜め延伸して得られた長尺の延伸フィルムを用いると、長尺の光学積層体を効率よく製造することができ、しかも、この光学積層体は優れた光学特性が長期にわたって発揮されることを見出した。また、この光学積層体を用いることにより、光学特性の安定性に優れる広帯域円偏光板、光学素子、反射型液晶表示装置、タッチパネルおよびエレクトロルミネッセンス表示装置を工業的に有利に製造することができることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0009】
かくして本発明の第1によれば、偏光膜と位相差フィルムとを、前記偏光膜の偏光透過軸と前記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が10〜20度になるように積層してなる光学積層体であって、前記位相差フィルムが、熱可塑性樹脂フィルムを斜め延伸して得られた長尺の延伸フィルムであることを特徴とする長尺の光学積層体が提供される。
【0010】
本発明の光学積層体は、保護フィルム、偏光膜および位相差フィルムが、接着層を介して、この順に積層されてなるのが好ましい。
本発明の光学積層体においては、前記位相差フィルムが、脂環構造含有重合体樹脂(A)からなる未延伸フィルムを斜め延伸して得られた長尺の延伸フィルムであるのが好ましく、1/2波長板であるのがより好ましい。
【0011】
本発明の第2によれば、本発明の光学積層体に、単層の1/4波長板を積層してなる広帯域円偏光板であって、前記位相差フィルムの遅相軸と前記1/4波長板の遅相軸との交差角が55〜65度になるように積層してなることを特徴とする広帯域円偏光板が提供される。
【0012】
本発明の第3によれば、本発明の広帯域円偏光板に、円偏光選択分離層を積層してなる光学素子が提供される。
本発明の第4によれば、本発明の広帯域円偏光素子を備える光学製品が提供される。本発明の光学製品としては、反射型液晶表示装置、タッチパネルまたはエレクトロルミネッセンス表示装置であるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学積層体、広帯域円偏光板、光学素子、反射型液晶表示装置、タッチパネルおよびエレクトロルミネッセンス表示装置を詳細に説明する。
【0014】
1)光学積層体
本発明の光学積層体は、偏光膜と位相差フィルムとを、前記偏光膜の偏光透過軸と前記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が10〜20度になるように積層してなることを特徴とする。
【0015】
(1)位相差フィルム
本発明においては、位相差フィルムとして熱可塑性樹脂フィルムを斜め延伸処理して得られた長尺の延伸フィルムを用いる。
熱可塑性樹脂としては、透明性が良好なものであれば特に制限されず、例えば、脂環式構造含有重合体樹脂、オレフィン系重合体、ポリカーボネート系重合体、ポリエステル系重合体、ポリスルホン系重合体、ポリエーテルスルホン系重合体、ポリスチレン系重合体、ポリオレフィン系重合体、ポリビニルアルコール系重合体、酢酸セルロース系重合体、ポリ塩化ビニル系重合体、ポリメタクリレート系重合体などが挙げられる。これらの中でも、脂環式構造含有重合体樹脂またはオレフィン系重合体が好ましく、脂環式構造含有重合体樹脂が特に好ましい。
【0016】
脂環式構造含有重合体樹脂は、重合体樹脂の繰り返し単位中に脂環式構造を有するものであり、主鎖中に脂環式構造を有する重合体樹脂および側鎖に脂環式構造を有する重合体樹脂のいずれも用いることができる。
【0017】
脂環式構造としては、例えば、シクロアルカン構造、シクロアルケン構造などが挙げられるが、熱安定性などの観点からシクロアルカン構造が好ましい。脂環式構造を構成する炭素数に特に制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは6〜15個である。脂環式構造を構成する炭素原子数がこの範囲にあると、耐熱性および柔軟性に優れた延伸フィルムを得ることができる。
【0018】
脂環式構造を有する重合体樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する繰り返し単位が過度に少ないと耐熱性が低下し好ましくない。なお、脂環式構造含有重合体樹脂における脂環式構造を有する繰り返し単位以外の繰り返し単位は、使用目的に応じて適宜選択される。
【0019】
脂環式構造含有重合体樹脂の具体例としては、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン重合体、(3)環状共役ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、および(1)〜(4)の水素化物などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性および機械的強度に優れることなどから、ノルボルネン系重合体水素化物、ビニル脂環式炭化水素重合体およびその水素化物が好ましく、ノルボルネン系重合体の水素化物がより好ましい。
【0020】
本発明に用いるノルボルネン系重合体は、ノルボルネンおよびその誘導体、テトラシクロドデセンおよびその誘導体、ジシクロペンタジエンおよびその誘導体、メタノテトラヒドロフルオレンおよびその誘導体などのノルボルネン系単量体を主成分とする単量体の重合体である。
【0021】
ノルボルネン系重合体の具体例としては、▲1▼ノルボルネン系単量体の開環重合体、▲2▼ノルボルネン系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との開環共重合体、▲3▼ノルボルネン系単量体の付加重合体、▲4▼ノルボルネン系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との付加重合体、および▲1▼〜▲4▼の水素化物などが挙げられる。
【0022】
ノルボルネン系単量体としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、およびこれらの化合物の誘導体(例えば、環に置換基を有するもの)などを挙げることができる。ここで、置換基としては、例えばアルキル基、アルキレン基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基などを挙げることができる。また、これらの置換基は、同一または相異なって複数個が環に結合していてもよい。ノルボルネン系単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0023】
ノルボルネン系単量体と共重合可能な他の単量体としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどのモノ環状オレフィン類およびその誘導体;シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエンなどの環状共役ジエンおよびその誘導体;などが挙げられる。
【0024】
ノルボルネン系単量体の開環重合体およびノルボルネン系単量体と共重合可能な他の単量体との開環共重合体は、単量体を開環重合触媒の存在下に(共)重合することにより得ることができる。
【0025】
用いる開環重合触媒としては、例えば、ルテニウム、オスミウムなどの金属のハロゲン化物と、硫酸塩またはアセチルアセトン化合物、および還元剤とからなる触媒;あるいは、チタン、ジルコニウム、タングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン化物またはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒;などが挙げられる。
【0026】
ノルボルネン系単量体の付加重合体およびノルボルネン系単量体と共重合可能な他の単量体との付加共重合体は、単量体を付加重合触媒の存在下に重合することにより得ることができる。
付加重合触媒としては、例えば、チタン、ジルコニウム、バナジウムなどの金属の化合物と有機アルミニウム化合物からなる触媒などを用いることができる。
【0027】
ノルボルネン系単量体と付加共重合可能な他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のα−オレフィンおよびこれらの誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンなどのシクロオレフィンおよびこれらの誘導体;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエンなどが挙げられる。これらの単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、α−オレフィンが好ましく、エチレンがより好ましい。
【0028】
本発明に用いる単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの付加重合体を挙げることができる。
【0029】
本発明に用いる環状共役ジエン系重合体としては、例えば、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの環状共役ジエン系単量体を1,2−付加重合または1,4−付加重合した重合体を挙げることができる。
【0030】
ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィンの重合体および環状共役ジエンの重合体の分子量は使用目的に応じて適宜選定されるが、溶媒としてシクロヘキサン(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン)を用いるゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常10,000〜100,000、好ましくは25,000〜80,000、より好ましくは25,000〜50,000である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、フィルムの機械的強度および成型加工性とが高度にバランスされ好適である。
【0031】
ビニル脂環式炭化水素重合体は、ビニルシクロアルカンまたはビニルシクロアルケン由来の繰り返し単位を有する重合体である。ビニル脂環式炭化水素重合体としては、例えば、ビニルシクロヘキサンなどのビニルシクロアルカン、ビニルシクロヘキセンなどのビニルシクロアルケンなどのビニル脂環式炭化水素化合物の重合体およびその水素化物;スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族炭化水素化合物の重合体の芳香族部分の水素化物などが挙げられる。
【0032】
また、ビニル脂環式炭化水素重合体は、ビニル脂環式炭化水素化合物やビニル芳香族炭化水素化合物と、これらの単量体と共重合可能な他の単量体とのランダム共重合体、ブロック共重合体などの共重合体およびその水素化物であってもよい。ブロック共重合としては、ジブロック、トリブロック、またはそれ以上のマルチブロックや傾斜ブロック共重合などが挙げられるが、特に制限はない。
【0033】
ビニル脂環式炭化水素重合体の分子量は使用目的に応じて適宜選択されるが、溶媒としてシクロヘキサン(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン)を用いたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の重量平均分子量が、通常10,000〜300,000、好ましくは15,000〜250,000、より好ましくは20,000〜200,000の範囲であるときに、成形体の機械的強度および成形加工性とが高度にバランスされ好適である。
【0034】
(ノルボルネン系単量体の開環重合体、ノルボルネン系単量体とこれと開環共重合可能なその他の単量体との開環共重合体、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との付加重合体、ビニル脂環式炭化水素化合物の重合体、ビニル芳香族炭化水素化合物の重合体の芳香族部分、ビニル脂環式炭化水素化合物やビニル芳香族炭化水素化合物と、これらの単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体)の水素化物は、これらの重合体の溶液に、ニッケル、パラジウムなどの遷移金属を含む公知の水素化触媒を添加し、炭素−炭素不飽和結合を好ましくは90%以上水素化することによって得ることができる。
【0035】
本発明に用いる脂環式構造含有重合体樹脂のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、好ましくは80℃以上、より好ましくは100〜250℃の範囲である。ガラス転移温度がこのような範囲にある脂環式構造含有重合体樹脂を含有するフィルムは、高温下での使用における変形や応力が生じることがなく耐久性に優れる。
【0036】
本発明に用いる脂環式構造含有重合体樹脂の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は特に制限されないが、通常1.0〜10.0、好ましくは1.1〜4.0、より好ましくは1.2〜3.5の範囲である。
【0037】
熱可塑性樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂をフィルム状に成形することにより得ることができる。樹脂をフィルム状に成形する方法としては特に制約されず、公知の成形法、例えば、加熱溶融成形法、溶液流延法のいずれも採用することができるが、シート中の揮発性成分を低減させる観点から、加熱溶融成形法を用いるのが好ましい。
【0038】
加熱溶融成形法は、さらに詳細には、溶融押出成形法、プレス成形法、インフレーション法、射出成形法、ブロー成形法、延伸成形法などに分類できる。これらの中で、機械的強度および厚さ精度などに優れる延伸フィルムを得るためには、溶融押出成形法を用いるのが好ましい。
【0039】
成形条件は使用目的や成形方法により適宜選択されるが、溶融押出成形法による場合は、シリンダー温度が、好ましくは100〜600℃、より好ましくは150〜350℃の範囲で適宜設定される。
【0040】
熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、得られる延伸フィルムの使用目的などに応じて適宜決定することができる。フィルムの厚みは、安定した延伸処理による均質な延伸フィルムが得られる観点から、好ましくは10〜300μm、より好ましくは30〜200μmである。
【0041】
また、熱可塑性樹脂フィルムを製造する場合には、本発明の目的を阻害しない範囲内で、他の添加剤を添加することができる。他の添加剤としては、例えば、可塑剤や劣化防止剤などが挙げられる。
可塑剤は、フィルムの機械的物性を改良するため、または乾燥速度を向上させるために添加する。用いる可塑剤としては、リン酸エステルまたはカルボン酸エステルが挙げられる。
【0042】
リン酸エステルとしては、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェートなどが挙げられる。カルボン酸エステルとしては、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジフェニルフタレートなどのフタル酸エステル;O−アセチルクエン酸トリエチル、O−アセチルクエン酸トリブチルなどのクエン酸エステル;オレイン酸ブチル;リシノール酸メチルアセチル、セバシン酸ジブチルなどの高級脂肪酸エステル;トリメット酸エステル;などが挙げられる。
【0043】
劣化防止剤としては、例えば、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン類などが挙げられる。劣化防止剤については、特開平3−199201号公報、特開平5−1907073号公報、特開平5−194789号公報、特開平5−271471号公報、特開平6−107854号公報などに記載されたものがある。
【0044】
これらの他の添加剤や他の熱可塑性樹脂の添加量は、熱可塑性樹脂に対して、通常0〜20重量%、好ましくは0〜10重量%、より好ましくは0〜5重量%である。
【0045】
以上のようにして得られる熱可塑性樹脂フィルムをその幅方向に対して任意の角度方向に連続的に斜め延伸することにより、フィルムの幅方向に対して任意の角度の遅相軸(最大屈折率方向)を有する長尺の延伸フィルムを得ることができる。すなわち、延伸方向を任意に設定することにより、面内の遅相軸方向の屈折率、面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率、および厚み方向の屈折率を所望の値となるようにすることができる。
【0046】
斜め延伸する方法としては、その幅方向に対して角度1〜50度、好ましくは10〜20度の方向に連続的に延伸して、ポリマーの配向軸を所望の角度に傾斜させるものであれば特に制約されず、公知の方法を採用することができる。本発明に用いることができる斜め延伸の方法としては、例えば、特開昭50−83482号公報、特開平2−113920号公報、特開平3−182701号公報、特開2000−9912号公報、特開2002−86554号公報、特開2002−22944号公報などに記載されたものが挙げられる。
【0047】
未延伸フィルムを斜め延伸するときの温度は、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgとすると、好ましくはTg−30℃からTg+60℃の間、より好ましくはTg−10℃からTg+50℃の温度範囲である。また、延伸倍率は、通常、1.01〜30倍、好ましくは1.01〜10倍、より好ましくは1.01〜5倍である。
【0048】
このようにして得られる位相差フィルムは、長尺の延伸フィルムであり、ロール状に巻き取り、回収・保存することができる。本発明に用いる位相差フィルムとしては、所定の波長に対して1/2波長の位相差を与える1/2波長板、所定の波長に対して1/4波長の位相差を与える1/4波長板などが挙げられるが、1/2波長板であるのが特に好ましい。
【0049】
1/2波長板としては、波長550nmで測定したレターデーション値Re(550)が265±5nmであることが好ましい。また、波長550nmで測定したレターデーション値Re(550)と、波長450nmで測定したレターデーション値Re(450)との比Re(450)/Re(550)が1.007以下であることが好ましい。この範囲であるときに、円偏光板としたときに広帯域性が良好になる。
【0050】
得られる位相差フィルムの残留揮発性成分量は特に制約されないが、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは200ppm以下である。残留揮発性成分量が1000ppmを超えると、使用時に該揮発性成分が外部に放出されて、位相差フィルムに寸法変化が生じて内部応力が発生する。したがって、例えば、円偏光板の部材として反射型液晶表示装置に用いた場合に、黒表示が部分的に薄くなる(白っぽく見える)等の表示ムラが発生するおそれがある。揮発性成分含有量が上記範囲にある位相差フィルムは、長期間使用してもディスプレイの表示ムラが発生しないといった光学特性の安定性に優れる。
【0051】
また、位相差フィルムの飽和吸水率は特に制限されないが、好ましくは0.01%以下、より好ましくは0.007%以下である。飽和吸水率が0.01%を越えると、使用環境により位相差フィルムに寸法変化が生じて内部応力が発生することがある。そして、例えば、円偏光板の部材として反射形液晶表示装置に用いた場合に、黒表示が部分的に薄くなる(白っぽく見える)などの表示ムラが発生するおそれがある。飽和吸水率が上記範囲にある位相差フィルムは、長期間使用してもディスプレイの表示ムラが発生しないといった光学特性の安定性に優れる。
【0052】
(2)偏光膜
本発明に用いる偏光膜としては特に制限されず、従来公知のものを使用することができる。例えば、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜、ポリエン系偏光膜などが挙げられる。これらの偏光膜のうち、ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを延伸し、これにヨウ素あるいは二色性染料を吸着させることによって製造することができる。この場合、該偏光膜の偏光透過軸は、フィルムの延伸方向に垂直な方向となる。
【0053】
(3)光学積層体
本発明の光学積層体は、位相差フィルムと偏光膜とを、偏光膜の偏光透過軸と位相差フィルムの遅相軸とが交差するように積層して得られる。該交差角度は、10〜20度、好ましくは12.5〜17.5度である。
【0054】
本発明の光学積層体は、偏光膜と位相差フィルムとの間に保護フィルムを積層することも可能であるが、保護フィルム、偏光膜および位相差フィルムが、接着層を介して、この順に積層されてなるのが好ましい。すなわち、保護フィルム(保護層)−接着層−偏光膜−接着層−位相差フィルムの層構成とするのが好ましい。
【0055】
本発明においては長尺の位相差フィルムとして、脂環式構造含有重合体樹脂フィルムを斜め延伸処理して得られたものを用いると、該位相差フィルムの一面に、接着層を介して偏光膜を直接積層することができ、保護フィルムを1枚省略できる。例えば、ポリビニルアルコールの長尺のフィルムを延伸し、ヨウ素を吸着させ、保護フィルムを兼ねた長尺の位相差フィルムと積層し(貼り合せ)、乾燥し、巻取るといった工程を一本のラインで行なうことができるので、生産効率を高めることができ、工程数を減らすことができる。
【0056】
前記保護フィルムは、光学的等方性が高い材料からなるのが好ましい。用いる材料としては、例えばセルロースエステルが挙げられ、トリアセチルセルロースが特に好ましい。保護フィルムは、偏光膜の機械的強度や耐熱性を向上させ、偏光膜を湿度などから保護し、偏光膜がポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させたものである場合には、ヨウ素の昇華を防止するために形成する。
【0057】
接着層は、偏光膜と位相差フィルム、または偏光膜と保護フィルムとを接着する層である。接着層の形成に用いる接着剤としては、所期の接着力を有し、透明性に優れたものであれば特に限定されない。偏光膜、位相差フィルム、保護フィルムの光学特性の変化を防止する観点から、接着剤の硬化や乾燥の際に高温のプロセスを要しないものが好ましく、長時間の硬化処理や乾燥時間を要しないものがより好ましい。具体的には、アクリル樹脂系やエポキシ系の接着剤などが挙げられる。
【0058】
このようにして得られる長尺の光学積層体は、ロール状に巻き取り、保存することができる。表示装置等に組み込む際は、必要に応じ任意の大きさ、また幅方向あるいは長手方向から任意の角度で、通常は矩形に切り出して用いることができる。
【0059】
本発明の光学積層体10の層構成例を図1に示す。この光学積層体10は、接着層12を介して、位相差フィルム11と偏光膜13とが、位相差フィルム11の遅相軸と、偏光膜13の偏光透過軸とのなす角度が10〜20度になるように積層し、さらに、接着層12を介して偏光膜13の表面に保護フィルム20を積層したものである。
【0060】
本発明の光学積層体は、優れた光学特性を有し、かつ、光学特性の安定に優れる。従って、以下に述べる広帯域円偏光板、光学素子、タッチパネル、反射型液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置の構成部材として有用である。
【0061】
2)広帯域円偏光板
本発明の広帯域円偏光板は、本発明の光学積層体の遅相軸と前記1/4波長板の遅相軸とをそれらの交差角が55〜65度、好ましくは57〜63度になるように積層してなることを特徴とする。
【0062】
(1)1/4波長板
本発明に用いる1/4波長板は特に限定されず、熱可塑性樹脂フィルムを延伸して得られたものや、液晶ポリマー層からなるものであってもよい。液晶ポリマー層からなる1/4波長板は、例えば特開平5−61036号公報、特開平8−5838号公報等に記載された方法で、面内のレターデーションが実質的に1/4波長になるように調製することによって得ることができる。この場合、遅相軸が1/2波長板(本発明の光学積層体を構成する)の遅相軸と実質的に60度で交差するように液晶ポリマーの配向処理を行なう。それ自体の波長分散性が小さく、優れた広帯域性を有する円偏光板を作成できる点では、熱可塑性樹脂、特に脂環式構造含有重合体樹脂の延伸フィルムからなるものが好ましく、本発明の積層体の上に連続工程で積層することが可能で、効率よく円偏光板の生産を行なうことが可能な点では、液晶配向層からなるものが好ましい。
【0063】
1/4波長板の製造に用いる熱可塑性樹脂フィルムとしては、前記位相差フィルムの材料として列記した熱可塑性樹脂のフィルムと同様なものが挙げられるが、脂環式構造含有重合体樹脂(B)からなるフィルムであるのが好ましい。
脂環式構造含有重合体樹脂(B)としては、前記脂環式構造含有重合体樹脂(A)と同様なものを例示することができる。
【0064】
熱可塑性樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂をフィルム状に成形することにより得ることができる。樹脂をフィルム状に成形する方法としては特に制約されず、公知の成形法を採用することができる。例えば、加熱溶融成形法、溶液流延法のいずれも採用することができるが、シート中の揮発性成分を低減させる観点から、加熱溶融成形法を用いるのが好ましく、機械的強度および厚さ精度などに優れる観点から、溶融押出成形法を用いるのがより好ましい。
【0065】
成形条件は使用目的や成形方法により適宜選択されるが、溶融押出成形法による場合は、シリンダー温度が、好ましくは100〜600℃、より好ましくは150〜350℃の範囲で適宜設定される。
【0066】
この熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、得られる延伸フィルムの使用目的などに応じて適宜決定することができる。フィルムの厚みは、安定した延伸処理による均質な延伸フィルムが得られる観点から、好ましくは10〜300μm、より好ましくは30〜200μmである。
【0067】
また、熱可塑性樹脂フィルムを製造する場合には、本発明の目的を阻害しない範囲内で、他の添加剤を添加することができる。他の添加剤としては、例えば、可塑剤や劣化防止剤などが挙げられる。これらの添加剤の具体例は、前記位相差板の製造に用いる熱可塑性樹脂フィルムに添加するものとして列記したものと同様なものが挙げられる。
【0068】
得られた熱可塑性樹脂フィルムを延伸することにより、1/4波長板(延伸フィルム)を得ることができる。延伸する方法、温度条件および延伸倍率などは、特に限定されず、1/4波長の位相差を発現するような条件を適宜選択することができる。
【0069】
1/4波長板としては、波長550nmで測定したレターデーション値Re(550)が132.5±5nmであることが好ましい。また、波長550nmで測定したレターデーション値Re(550)と、波長450nmで測定したレターデーション値Re(450)との比Re(450)/Re(550)が1.007以下であることが好ましい。この範囲であるときに、円偏光板としたときに広帯域性が良好となる。
【0070】
得られる1/4波長板の残留揮発性成分量は特に制約されないが、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは200ppm以下である。残留揮発性成分量が1000ppmを超えると、使用時に該揮発性成分が外部に放出されて、1/4波長板に寸法変化が生じて内部応力が発生する。したがって、例えば、反射型液晶表示装置に用いた場合に、黒表示が部分的に薄くなる(白っぽく見える)等の表示ムラが発生するおそれがある。揮発性成分含有量が上記範囲にある1/4波長板は、長期間使用してもディスプレイの表示ムラが発生しない光学特性の安定性に優れる。
【0071】
また、1/4波長板の飽和吸水率は特に制限されないが、好ましくは0.01%以下、より好ましくは0.007%以下である。飽和吸水率が0.01%を越えると、使用環境により1/4波長板に寸法変化が生じて内部応力が発生することがある。そして、例えば、反射形液晶表示装置に用いた場合に、黒表示が部分的に薄くなる(白っぽく見える)などの表示ムラが発生するおそれがある。飽和吸水率が上記範囲にある1/4波長板は、長期間使用してもディスプレイの表示ムラが発生しない光学特性の安定性に優れる。
【0072】
位相差フィルムと1/4波長板との積層方法としては特に制限されず、例えば、位相差フィルムと1/4波長板とを、それらの間に接着層を介して積層する方法などの公知の積層方法を採用することができる。
【0073】
接着層の形成に用いる接着剤としては、所期の接着力を有し、透明性に優れたものであれば特に限定されない。位相差フィルムおよび1/4波長板の光学特性の変化を防止する観点から、接着剤の硬化や乾燥の際に高温のプロセスを要しないものが好ましく、長時間の硬化処理や乾燥時間を要しないものがより好ましい。具体的には、アクリル樹脂系やエポキシ系の接着剤などが挙げられる。
【0074】
このようにして得られる広帯域円偏光板の層構成例を図2に示す。図2に示す広帯域円偏光板40は、下から順に、1/4波長板30、接着層31、位相差フィルム11、接着層12、偏光膜13および保護膜20が積層されてなる。図2に示す広帯域円偏光板40は、広帯域(可視光域)の光に対して、所望の位相差特性を与え、均一な円偏光を得ることができる。
【0075】
3)光学素子
本発明の光学素子は、上述した本発明の広帯域円偏光板に、円偏光選択分離層を積層してなることを特徴とする。
【0076】
(1)円偏光選択分離層
円偏光選択分離層は、特定の波長の非偏光の光のうち、右または左の円偏光のいずれか一方の光を透過させ、他の光を選択反射する性質を有する層である。本発明に用いる円偏光選択分離層としては、コレステリック液晶からなるもの(コレステリック液晶層)が挙げられる。
【0077】
コレステリック液晶層は、一般に、厚み方向に螺旋を描くような規則的なねじれを有する液晶分子からなる。このような光学媒体では、ピッチ(液晶分子が360°回転するのに必要な厚み)と入射光の波長がほぼ等しい場合、旋光性と選択反射性という光学的特質を示すことが知られている(例えば、液晶とディスプレイ応用の基礎、コロナ社、ISBN4−339−00620−3)。旋光性とは、入射光が直線偏光の場合に、その偏光面が透過距離に比例して回転する現象である。選択反射性とは、入射光のうち特定の波長帯域において、特定の円偏光成分を透過し、これと回転方向が反対の円偏光成分を反射する性質である。さらにコレステリック液晶層は、入射光のうち、ねじれ方向と同方向に回転する円偏光成分を反射し、その反射光の回転方向も同一方向となるのに対し,逆方向に回転する円偏光成分は透過させる性質を有する。
【0078】
本発明に用いるコレステリック液晶層は、可視光の全波長領域にわたって円偏光分離機能を有したものが好ましい。このようなコレステリック液晶層としては、(i)選択的に反射する光の中心波長が異なるコレステリック液晶層を組み合わせたもの、(ii)一つのコレステリック液晶層からなり、厚み方向に対して螺旋のピッチが連続的に変化しているものなどが挙げられる。
【0079】
上記(i)のタイプのものの場合には、各層で反射される円偏光の位相状態をそろえて各波長領域で異なる偏光状態となることを防止し、利用できる状態の偏光を増量する観点より、同じ方向の円偏光を反射するもの同士を組み合わせるのが好ましい。またこの場合には、反射光の中心波長に基づき波長順序で各コレステリック液晶層が積層されていることが、大視野角時の波長シフトを抑制する観点からより好ましい。
【0080】
反射光の中心波長に基づき波長順序でコレステリック液晶層を積層する方法としては、例えば、選択反射光の中心反射が470nm、550nm、640nm、770nmであるコレステリック液晶層をそれぞれ作製し、これらのコレステリック液晶層を任意に選択して、選択反射光の中心波長の順序で3〜7層積層する方法が挙げられる。
【0081】
選択反射光の中心波長が異なる複数のコレステリック液晶層を積層する方法としては、例えば、単なる重ね置き、接着剤を介した接着などの方法が挙げられる。
【0082】
上記(ii)のコレステリック液晶層は、次のようにして形成することができる。先ず、特定波長の紫外線照射により異性化してキラル化剤となる化合物、液晶および紫外線吸収剤とを含有してなる液晶層に、表面(紫外線照射面)側から深さ方向に連続的に照射光強度が減衰するように、前記特定波長の紫外線を照射する。これにより、キラル化剤の存在量が表面側から深さ方向に連続的に減少した状態、すなわち、液晶の螺旋ピッチが液晶層の厚み方向に連続的に変化した状態の液晶層が得られる。次いで、前記特定波長の紫外線とは異なる波長の紫外線を液晶層に照射して、液晶層全体を硬化させることにより、この螺旋ピッチの傾斜的変化した状態を固定化させる。
【0083】
らせん構造は、その周期(ピッチ)と同じ長さの波長の光のうち、らせんのねじれの向きと同じ巻きの円偏光を選択的に反射する性質をもつ。上記(ii)のタイプのコレステリック液晶層は、深さ方向に対して連続的にらせん構造のピッチが変化しているものである。したがって、このようなコレステリック液晶層は、可視光域すべての波長帯域で円偏光分離機能を有する。
【0084】
このようなタイプのコレステリック液晶層としては、例えば、SID’95,Asia Display.,p735(1995年)、液晶.,第2巻、第2号、32−39頁(1998年)などに記載されたものがある。
【0085】
本発明に用いるコレステリック液晶の材料(液晶ポリマー)には特に制限はなく、液晶配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソゲン)がポリマーの主鎖に導入された液晶ポリマー、該メソゲンがポリマーの側鎖に導入されたタイプの液晶ポリマーなど、種々のものを使用することができる。
【0086】
前記メソゲンがポリマーの主鎖に導入された液晶ポリマーとしては、例えば、屈曲性を付与するスペーサ部を必要に応じ介してパラ置換環状化合物などからなるメソゲン基を結合した構造を有する、例えばポリエステル系やポリアミド系、ポリカーボネート系やポリエステルイミド系などのポリマーが挙げられる。
【0087】
また、前記メソゲンがポリマーの側鎖に導入された液晶ポリマーとしては、例えば、ポリアクリレートやポリメタクリレート、ポリシロキサンやポリマロネートなどを主鎖骨格とし、側鎖として共役性の原子団からなるスペーサ部を必要に応じ介してパラ置換環状化合物などからなる低分子液晶化合物(メソゲン部)を有するもの、低分子カイラル剤含有のネマチック系液晶ポリマー、キラル成分導入の液晶ポリマー、ネマチック系とコレステリック系の混合液晶ポリマーなどが挙げられる。
【0088】
また、例えば、アゾメチン形やアゾ形、アゾキシ形やエステル形、ビフェニル形やフェニルシクロヘキサン形、ビシクロヘキサン形の如きパラ置換芳香族単位やパラ置換シクロヘキシル環単位などからなるネマチック配向性を付与するパラ置換環状化合物を有するものに、不斉炭素を有する化合物などからなる適宜なキラル成分や低分子カイラル剤などを導入する方法などにより、コレステリック配向性のものとすることもできる(特開昭55−21479号公報、米国特許第5332522号公報など)。ここで、パラ置換環状化合物におけるパラ位における末端置換基としては、例えば、シアノ基やアルキル基、アルコキシ基などが挙げられる。
【0089】
また、前記スペーサ部としては、例えば、ポリメチレン鎖やポリオキシメチレン鎖などが挙げられる。スペーサ部を形成する構造単位に含まれる炭素数は、メソゲン部の化学構造などにより適宜に決定され、一般にはポリメチレン鎖の場合には、0〜20、好ましくは2〜12であり、ポリオキシメチレン鎖の場合には、炭素数が0〜10、好ましくは1〜3である。
【0090】
前記メソゲンがポリマーの主鎖に導入されたタイプのポリマーを製造する方法としては、例えば、成分モノマーをラジカル重合、カチオン重合またはアニオン重合などにより重合する方法が挙げられる。また、前記メソゲンがポリマーの側鎖に導入されたタイプのポリマーを製造する方法としては、例えば、アクリル酸やメタクリル酸のエステルの如きビニル系モノマーに、所望によりスペーサ部を介してメソゲン基を導入したモノマーを、ラジカル重合法などにより重合する方法、ポリオキシメチルシリレンのSi−H結合を介し白金系触媒の存在下にビニル置換メソゲンモノマーを付加反応させる方法、主鎖ポリマーに付与した官能基を介して相関移動触媒を用いたエステル化反応によりメソゲン基を導入する方法、マロン酸の一部に必要に応じスペーサ基を介してメソゲン基を導入したモノマーとジオールとを重縮合反応させる方法などが挙げられる。
【0091】
円偏光選択分離層の厚み(複数の層からなる場合には全体の厚み)は、配向の乱れや透過率低下の防止、選択反射の波長範囲(反射波長域)の広さなどの観点から、通常、1〜50μm、好ましくは2〜30μm、より好ましくは2〜10μmである。また、支持基材を有する場合には、その基材を含めた合計厚みが20〜200μm、好ましくは25〜150μm、より好ましくは30〜100μmである。
【0092】
本発明の広帯域円偏光板に、円偏光選択分離層を積層する方法としては、(a)広帯域円偏光板1/4波長板の1/4波長板側の面上に配向膜を設け、その上に直接形成する方法、(b)別のベースフィルム(剥離板)上に液晶層を形成し、広帯域円偏光板の1/4波長板側の面上に転写する方法、(c)別のベースフィルム上に液晶層を形成し、得られた積層体を広帯域円偏光板の1/4波長板側と貼り合わせる方法などが挙げられる。
【0093】
上記(a)の方法では、配向膜は、例えば、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドなどの膜を成膜した後、レーヨン布などでラビング処理することにより形成することができる。また、配向膜はSiOの斜方蒸着層または延伸処理により形成することもできる。
【0094】
上記(b)および(c)の方法で用いるベースフィルムとしては、トリアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アモルファスポリオレフィン、変性アクリル系ポリマー、エポキシ系樹脂などの合成樹脂からなる単層または積層のフィルム、ガラス板などが挙げられる。薄膜化の観点からは、合成樹脂フィルムが好ましく、偏光状態の変化の防止により光の利用効率の向上の観点から、複屈折による位相差の小さいものが好ましい。
【0095】
ベースフィルム上に液晶層を形成する方法としては、例えば、ベースフィルム上に、液晶ポリマーの溶媒溶液を、スピンコート法、ロールコート法、フローコート法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、グラビア印刷法等の公知の塗工方法で塗膜を形成し、乾燥処理する方法等が挙げられる。液晶ポリマーの溶媒としては、例えば、塩化メチレン、シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
【0096】
また、液晶層を形成する方法として、液晶ポリマーの加熱溶融物、好ましくは等方層を呈する状態の加熱溶融物を、ベースフィルム上に、上述した塗工方法に準じた方法により塗膜を形成し、必要に応じて溶融温度を維持しつつ、さらに薄層に展開して固化させる方法を採用することができる。
【0097】
液晶層を形成するために行なう加熱処理の温度は、液晶ポリマーのガラス転移温度から等方相転移温度までの温度範囲、すなわち液晶ポリマーが液晶を呈する温度範囲である。また、配向状態は、ガラス転移温度未満に冷却することで固定化することができる。
【0098】
前記(c)の方法において、ベースフィルム上に液晶層を形成し、得られた積層体を1/4波長板に貼り合わせる方法としては、両者を透明な粘着剤などからなる接着層を介して重ね合わせる方法が挙げられる。この接着層の厚みは特に制限されないが、通常1〜50μm程度である。
【0099】
接着層に用いる粘着剤または接着剤としては、例えば、アクリル酸系ベースポリマー、メタクリル酸系ベースポリマー、ブチルゴム系ベースポリマー、シリーン系ベースポリマなどのベースポリマーを用いたものが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸系ベースポリマー、メタクリル酸系ベースポリマーが好ましい。
【0100】
以上のようにして得られる本発明の光学素子の層構成例を図3(a)および(b)に示す。図3(a)に示す光学素子60aは、入射光に対する選択反射の中心波長が異なる3種類のコレステリック液晶層(51、52,53)を順次積層してなる円偏光選択分離層50aと、広帯域円偏光板40とを、接着層54を介して積層したものである。また、図3(b)に示す光学素子60bは、螺旋のピッチが厚さ方向に対して連続的に変化する構造をもつ円偏光選択分離層50bと、光学積層体40とを、接着層54を介して積層したものである。
【0101】
本発明の光学素子は、長期にわたって安定した輝度向上効果を発揮する。また、本発明の光学素子を、例えば、サイドライト型導光板などの適宜な面光源とを組み合わせて用いることにより、円偏光選択分離層による反射円偏光を偏光解消して出射光として再利用することで反射ロスをなくすことができる。また、その出射光を円偏光選択分離層に積層された光学積層体を介して位相制御して偏光板透過性の直線偏光成分を豊富に含む状態に変換することで、偏光板による吸収ロスを防止して輝度の向上を図ることができる。
【0102】
本発明の広帯域円偏光板は、各種の分野で利用することができ、特に、以下に述べる反射型液晶表示装置、タッチパネルおよびエレクトロルミネッセンス表示装置の反射防止層の構成要素として好適である。
【0103】
4)光学製品
本発明の広帯域円偏光素子は、種々の光学製品の反射防止層などとして利用することができる。光学製品の好ましい具体例としては、反射型液晶表示装置、タッチパネル、エレクトロルミネッセンス表示装置などが挙げられる。
【0104】
(1)反射型液晶表示装置
本発明の広帯域円偏光素子を備える反射型液晶表示装置の層構成例を図4に示す。図4に示す反射型液晶表示装置は、下から順に、下基板70、反射電極80、下配向膜90、液晶層100、上配向膜110、透明電極120、上基板130、透明導電膜140および本発明の広帯域円偏光板40がこの順に積層されてなる。下基板70と反射電極80が反射板を、下配向膜90から上配向膜110が液晶セルをそれぞれ構成している。
【0105】
カラー表示の場合には、さらにカラーフィルター層を設ける。図4中、カラーフィルター層の図示は省略しているが、カラーフィルター層は、反射電極80と下配向膜90との間、または上配向膜110と透明電極120との間に設けることが好ましい。
【0106】
また、図4に示す反射型液晶表示装置においては、反射電極80の代わりに透明電極を用いて、別に反射板を取り付けてもよい。透明電極と組み合わせて用いる反射板としては金属板が好ましい。反射板の表面が平滑であると、正反射成分のみが反射されて視野角が狭くなる場合がある。そのため、反射板の表面に凹凸構造(特許275620号公報記載など)を導入することが好ましい。反射板の表面が平坦である場合は(表面に凹凸構造を導入する代わりに)、偏光素子の片側(セル側あるいは外側)に光拡散フイルムを取り付けることもできる。
【0107】
また、用いられる液晶モードは特に限定されない。液晶モードとしては、例えば、TN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型、HAN(Hybrid Aligned Nematic)型などが挙げられる。
【0108】
本発明の反射型液晶表示装置は、印加電圧が低い時に明表示、高い時に暗表示であるノーマリーホワイトモードでも、印加電圧が低い時に暗表示、高い時に明表示であるノーマリーブラックモードでも用いることができる。
【0109】
(2)タッチパネル
本発明の広帯域円偏光素子を反射防止層として用いるタッチパネルは、例えば、タッチパネルの入力操作面側から順に、広帯域円偏光素子/上側導電膜/スペーサー/下側導電膜の順で構成することができる。上側導電膜は、光学的に等方な高分子フィルム等の基板上に直接または必要に応じて接着層もしくは基板の保護層等を介して形成することができる。
【0110】
本発明のタッチパネルは、これらタッチパネルのいずれであってもよいが、透明導電膜とギャップとの界面を有するタッチパネル、例えば、抵抗膜式タッチパネルが特に好適である。抵抗膜式タッチパネルは、少なくとも片面に透明導電膜が形成された2枚の透明電極基板が、互いの透明導電膜同士が向かい合うように配置され、上側の透明電極基板を押すことにより2枚の導電性基板を接触させて、位置検出をおこなう様式のタッチパネルである。
【0111】
本発明のタッチパネルは、例えば、タッチパネルの入力操作面側から順に、広帯域円偏光板/上側導電膜/スペーサー/下側導電膜の順で構成することができる。上側導電膜は、光学的に等方な高分子フィルム等の基板上に直接または必要に応じて接着層もしくは基板の保護層等を介して形成することができる。
【0112】
本発明のタッチパネルは、様々な表示装置と組合せて用いることができる。例えば、カソードレイチューブ(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)、フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)、無機ELデバイス、有機ELデバイス、液晶表示装置などが挙げられる。
【0113】
(3)エレクトロルミネッセンス表示装置
本発明の広帯域円偏光素子を備えるエレクトロルミネッセンス表示装置の層構成例を図5に示す。図5に示すエレクトロルミネッセンス表示装置は、光反射電極150、発光層160、透明電極170、透明基板180および本発明の広帯域円偏光板40とが、この順に積層された構造を有する。
【0114】
【実施例】
以下に、製造例、実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。これらの例中の[部]および[%]は、特に断りのない限り重量基準である。ただし、本発明は、以下の製造例および実施例に限定されるものではない。
【0115】
各種の物性の測定は,下記の方法に従って行なった。
(1)分子量
シクロヘキサンを溶媒にしてゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求めた。(2)分子量分布
シクロヘキサンを溶媒にしてGPCで測定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求め、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)を算出した。
(3)ガラス転移温度(Tg)
JIS K7121に基づいてDSCにて測定した。
【0116】
(4)水素添加率
重合体の主鎖および芳香環の水素添加率(%)は、H−NMRにて測定し、これから算出した。
(5)フィルムの残留揮発性成分量の測定
分子量200以下の成分をガスクロマトグラフィーにより定量し、これを残留揮発性成分量とした。
(6)フィルムの膜厚み
オフライン厚み測定装置(型式:TOF−4R、山文電気(株)製)を用いて測定した。
【0117】
(7)延伸フィルムの飽和吸水率の測定
JIS K7209に基づいて測定した。
(8)レターデーション値(Re)の測定
王子計測機器(株)製 KOBRA−21AADHを使用して測定した。
【0118】
(製造例1)
脱水したシクロヘキサン500部に、窒素雰囲気下、1−ヘキセン0.82部、ジブチルエーテル0.15部、トリイソブチルアルミニウム0.30部を室温で反応器に入れ混合した後、45℃に保ちながら、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン、以下「DCP」と略記する。)80部、7,8−ベンゾトリシクロ[4.4.0.12,5.17,10]デカ−3−エン(メタノテトラヒドロフルオレン、以下、「MTF」と略記する。)70部、およびテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(テトラシクロドデセン、以下、「TCD」と略記する。)からなるノルボルネン系単量体混合物と、六塩化タングステン(0.7%トルエン溶液)40部とを、2時間かけて連続的に添加して重合した。重合溶液にブチルグリシジルエーテル1.06部とイソプロピルアルコール0.52部を加えて重合触媒を不活性化し、重合反応を停止させた。
【0119】
次に、得られた開環重合体を含有する反応溶液100部に対して、シクロヘキサン270部を加え、さらに水素化触媒としてニッケル−アルミナ触媒(日揮化学(株)製)5部を加え、水素により5MPaに加圧して攪拌しながら温度200℃まで加温した後、4時間反応させ、DCP/MTF/TCD開環共重合体水素化物ポリマーを20%含有する反応溶液を得た。
【0120】
得られた水素化ポリマー中の各ノルボルネン系単量体の共重合比率を、重合後の溶液中の残留ノルボルネン類の組成(ガスクロマトグラフィー法による)から計算したところ、DCP/MTF/TCD=440/25/35でほぼ仕込み組成に等しかった。この水素化ポリマーの重量平均分子量(Mw)は35,000、分子量分布は2.1、水素添加率は99.9%、Tgは134℃であった。
【0121】
ろ過により水素化触媒を除去した後、酸化防止剤(化合物名:テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、商品名:イルガノックス1010、チバスペシャリティ・ケミカルズ社製)を、得られた溶液に添加して溶解させた(酸化防止剤の添加量は、重合体100部あたり0.1部)。
【0122】
次いで、円筒型濃縮乾燥器(日立製作所(株)製)を用いて、温度270℃、圧力1kPa以下で、溶液から、溶媒であるシクロヘキサンおよびその他の揮発性成分を除去することにより、ペレット状の開環重合体水素化物(水素化ポリマー)を得た。
【0123】
上記で得られたペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥した後、65mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機を使用し、溶融樹脂温度240℃、Tダイの幅500mmの成形条件で、厚さ100μmのフィルムを押出成形した。
【0124】
(製造例2)位相差フィルムの製造
製造例1で得られたフィルムを135℃に加熱して、図6に示すテンター延伸機に導入し、連続的に斜め延伸して、延伸倍率1.3倍、フィルムの軸方向に対する配向軸が平均で15度である長尺の延伸フィルム(1)を得た。図6に示すテンター延伸機は、左右のテンタークリップ(200a,200b)を等速で稼動させ、フィルム190を軸方向に延伸させながら、フィルムの送り進路220を曲げるようにすることで斜め延伸を行なえるようにしたものである。この延伸機は、フィルムの幅方向に対し、角度θ(この場合は15度)の遅相軸(配向軸)を有する延伸フィルム210を得ることができるものである。また、別に自由収縮の一軸延伸によって延伸倍率1.5倍の延伸フィルム(2)を得た。
【0125】
得られた延伸フィルム(1)および(2)の揮発性成分量および飽和吸水率は、それぞれ100ppm以下、0.007%であった。
また、延伸フィルム(1)および(2)の波長550nmにおけるレターデーション(Re)は、それぞれ、265nm、132.5nmであった。また、延伸フィルム(1)および(2)の波長550nmのレターデーション値[Re(550)]と、波長450nmのレターデーション値[Re(450)]の比[Re(450)/Re(550))は、いずれも1.0051であった。
【0126】
(実施例1)光学積層体の製造
厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムを長手方向に一軸延伸し、この延伸フィルムを、ヨウ素とヨウ化カリウムを含む水溶液、次いで硼酸とヨウ化カリウム水溶液に浸漬し、さらに水洗し、乾燥させる工程を連続的に行ない,厚さ20μmの直線偏光膜を得た。そして、引き続き連続的に、前記直線偏光膜の片面に前記延伸フィルム(1)を、もう一方の面側にトリアセチルセルロースからなる保護フィルムを、ウレタン系接着剤を使用した接着層を介して積重し、この積重体を加圧ローラーのニップに供給し圧着して連続的に貼り合せることにより、長尺の光学積層体を得た。得られた光学積層体はロール状に巻き取った。
【0127】
(実施例2)広帯域円偏光板の製造
実施例1でロール状に巻き取られた光学積層体および製造例2で得られた1/4波長板(延伸フィルム(2))をそれぞれ引き出し、矩形の小片に切り出した。次いでこれらの小片を、光学積層体を構成する1/2波長板の遅相軸と、1/4波長板の遅相軸のなす角度が60度になるようにして、保護層、偏光膜、1/2波長板、1/4波長板の順になるように積層して、広帯域円偏光板を作製した。
【0128】
(実施例3)光学素子の製造
ガラス転移温度が異なる3種のアクリル系主鎖の側鎖型コレステリック液晶ポリマーを、厚さ30mアセチルセルロースフィルムのポリイミドラビング処理面にスピンコート法により成膜(厚さ2μm)した。次いで、所定温度に加熱して急冷することにより、選択反射の中心波長が470nm、550nm、640nmの3層のコレステリック液晶層を、当該順序で順次積層したコレステリック液晶層積層体を得た。
【0129】
上記で得られたコレステレック液晶層積層体の選択反射の中心波長が640nmのコレステリック液晶層の上面に、実施例2で得た広帯域円偏光板をアクリル系粘着剤を使用して貼り合わせて、実施例3の光学素子を得た。得られた光学素子の表面の状態を観察した結果、本実施例の光学素子は、表面に皺や白化がなく、良好なものであった。
【0130】
(実施例4)偏光光源装置の製造
微細プリズム構造を形成した導光板の側面に、直径3mmの冷陰極管を配置し、銀蒸着のポリエステルフィルムからなる光源ホルダにて陰極管を包囲し、導光板の下面に銀蒸着のポリエステルフィルムからなる反射シートを配置してなるサイドライト型面光源装置を用意した。次いで、この面光源装置の導光板の上面に、シリカ粒子を含有し、表面が微細凹凸構造の拡散シートを配置し、その上に実施例3で得られた光学素子を配置することにより偏光光源装置を得た。
【0131】
この偏光光源装置の波長400〜700nmの垂直出射光に対する平均偏光度を測定したところ、97%であり、光源の光の利用効率は、(実施例3で得られた)光学素子の代わりに偏光板を単独で使用した場合と比較して1.6倍であった。また、出射光は均一な白色光であった。
【0132】
(実施例5)反射型液晶表示装置の製造
実施例2で得た広帯域円偏光板2枚を用意し、下記の環境(I,II)に放置した後、図4に示すような層構成を有する反射型液晶表示装置にそれぞれ組み込んだ。
環境(I):温度25℃、湿度40%の環境下に30日間放置、
環境(II):温度25℃、湿度80%の環境下に30日間放置
【0133】
環境(I)に放置した広帯域円偏光板を組み込んだ液晶表示装置と、環境(II)に放置した広帯域円偏光板を組み込んだ液晶表示装置とは、光学性能(偏光度、光利用率、均一な白色光であることなど)に変化が見られず、良好な耐久性を有していることがわかった。
【0134】
【発明の効果】
本発明によれば、光学特性の安定性に優れ、ロールトゥーロール方式での製造が可能で生産効率に優れた長尺の光学積層体が提供される。
本発明の光学積層体は、長尺の1/4波長板と貼り合わせることが可能であり、広帯域円偏光板を製造することができる。この広帯域円偏光板は、広い波長領域において1/4波長の位相差を与えることができるとともに、ロールトゥーロール方式での製造が可能であって生産効率に優れる。
【0135】
本発明によれば、長尺の広帯域円偏光板を有する、生産効率に優れた光学素子が提供される。本発明の光学素子は、長期にわたって優れた輝度向上効果を発揮する。
また、本発明の広帯域円偏光板を有する反射型液晶表示装置、本発明の広帯域円偏光板を反射防止層として有するタッチパネルおよびエレクトロルミネッセンス表示装置は、長期間使用しても光学性能(偏光度、光利用率、均一な白色光であることなど)は変化せず、良好な耐久性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学積層体の一例の層構成を示す図である。
【図2】本発明の広帯域円偏光板の一例の層構成を示す図である。
【図3】本発明の光学素子の一例の層構成を示す図である。
【図4】本発明の反射型液晶表示装置の一例の層構成を示す図である。
【図5】本発明のエレクトロルミネッセンス表示装置の一例の層構成を示す図である。
【図6】左右のテンタークリップを等速で移動させ、フィルムを幅方向に延伸させながら、フィルムの送り進路を曲げるようにすることで斜め延伸を行なえるようにしたテンター延伸機の概念図である。
【符号の説明】
10…光学積層体
11…位相差フィルム
12,31,54…接着層
13…偏光膜
20…保護フィルム
30…1/4波長板
40,40a…広帯域円偏光板
50a,50b…円偏光選択分離層
51,52,53…コレステリック液晶層
60a、60b…光学素子
70…下基板
80…反射電極
90…下配向性膜
100…液晶層
110…上配向性膜
120,170…透明電極
130…上基板
140…透明導電膜
150…光反射層
160…発光層
180…透明基板
200a,200b…テンタークリップ
190…未延伸フィルム
210…延伸フィルム
220…フィルムの送り進路

Claims (10)

  1. 偏光膜と位相差フィルムとを、前記偏光膜の偏光透過軸と前記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が10〜20度になるように積層してなる光学積層体であって、前記位相差フィルムが、熱可塑性樹脂フィルムを斜め延伸して得られた長尺の延伸フィルムであることを特徴とする長尺の光学積層体。
  2. 保護フィルム、偏光膜および位相差フィルムが、接着層を介して、この順に積層されてなることを特徴とする請求項1に記載の光学積層体。
  3. 前記位相差フィルムが、脂環構造含有重合体樹脂(A)からなる未延伸フィルムを斜め延伸して得られた長尺の延伸フィルムであることを特徴とする請求項1または2に記載の光学積層体。
  4. 前記位相差フィルムが、1/2波長板である請求項1〜3のいずれかに記載の光学積層体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学積層体に、単層の1/4波長板を積層してなる広帯域円偏光板であって、前記位相差フィルムの遅相軸と前記1/4波長板の遅相軸との交差角が55〜65度になるように積層してなることを特徴とする広帯域円偏光板。
  6. 請求項5に記載の広帯域円偏光板に、円偏光選択分離層を積層してなる光学素子。
  7. 請求項5に記載の広帯域円偏光板を備える光学製品。
  8. 前記光学製品が、反射型液晶表示装置である請求項7に記載の光学製品。
  9. 前記光学製品が、タッチパネルである請求項7に記載の光学製品。
  10. 前記光学製品がエレクトロルミネッセンス表示装置である請求項7に記載の光学製品。
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