JP2004282955A - モータおよび記録媒体駆動装置 - Google Patents

モータおよび記録媒体駆動装置 Download PDF

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Shinji Kinoshita
伸治 木下
Hiromitsu Goto
廣光 後藤
Atsushi Ota
敦司 太田
Isamu Takehara
勇 竹原
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Abstract

【課題】回転可能な軸体と、軸体に固定されるロータハブとを有するロータ部を備えたモータにおいて、軸体とロータハブとの結合力低下を防止し、軸体に対するロータの直角精度を向上できるようにする。
【解決手段】軸体およびロータハブに、嵌合内面19aを有する嵌合孔19、および嵌合外面21aを有する嵌合突起21が各々設けられ、嵌合孔19の先端内周に、先端に向かって漸次広がる導入内面19bが形成され、嵌合突起21の先端外周に、先端に向かって漸次先細に形成される導入外面21bが形成され、導入内面19bと嵌合内面19aとの間にテーパ内面19cが形成され、導入外面21bと嵌合外面21aとの間にテーパ外面21cが形成され、導入内面19bの内径寸法が嵌合外面21aの外径寸法よりも大きく形成され、導入外面21bの外径寸法が嵌合内面19aの内径寸法よりも小さく形成されているモータを提供する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸受により回転自在に支持される軸体と、軸体に固定されるロータハブとを有するロータ部を備えたモータ、およびこのモータを備えた記録媒体駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、据え置き型のパーソナルコンピュータや携行可能なノートパソコン等の端末装置に搭載されるハードディスク装置(以下、HDDと呼ぶ。)には、ディスク状に形成された記録媒体を所定の回転速度で回転駆動するモータが設けられている(例えば、特許文献1参照。)。近年では、このHDDを携帯電話機やデジタルカメラ等の小型の情報家電にも搭載できるように、モータに対する小型化、薄型化の要求が高まっている。
このようなモータは、図7に示すように、軸受により回転自在に支持される軸体81と、この軸体81を圧入状態に固定する嵌合孔83を有するロータ85とを備えている。
【0003】
嵌合孔83に圧入する側に位置する軸体81の軸方向端部の縁は、半径Rの円弧状に面取りされている。また、ロータ85の嵌合孔83は、軸体81の外径よりも小さい径寸法を有する圧入部87と、嵌合孔83の軸方向端部に形成され、軸体81の外径よりも広がった軸導入部89とを備えている。このロータ85の嵌合孔83に軸体81を圧入する際には、半径Rの円弧に面取りされた軸体81端部を嵌合孔83の軸導入部89に差し込む。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−270530号公報(第4頁、第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のモータにおいては、嵌合孔83の圧入部87と軸導入部89との間には段部91が形成されているため、圧入の際に、この段部91の角91aにおいて軸体81の外周面が削られ、軸体81の外径寸法が小さくなるという問題があった。また、軸体81の軸方向端部の縁には、円弧状のR面が軸体81の外周面に隣接して形成されているが、このR面を旋削加工により形成する場合には、R面と外周面との間にバリが発生するため、圧入の際に、このバリによって嵌合孔83の圧入部87が削られて、圧入部87の内径寸法が広がるという問題があった。
以上のことから、軸体81とロータ85との結合力が低下すると共に、軸体81に対するロータ85の直角精度が低下するという問題があった。
特に、モータの小型化や薄型化を行う場合には、軸体81の外径寸法や圧入部87の軸方向の長さ寸法が小さくなるため、軸体81とロータ85との結合力や直角度を高精度に調整する必要があり、したがって、圧入部87の内径寸法に対する軸体81の外径寸法の精度が重要となる。
【0006】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、軸体とロータとの結合力低下を防止すると共に、軸体に対するロータの直角精度を向上できるモータを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明のモータは、軸受により回転自在に支持される軸体と、該軸体に固定されるロータハブとを有するロータ部を備え、前記軸体およびロータハブに、相互に圧入状態に嵌合する嵌合内面を有する嵌合孔または嵌合外面を有する嵌合突起のいずれかが設けられ、前記嵌合孔の先端内周に、先端に向かって漸次広がる導入内面が形成され、前記嵌合突起の先端外周に、先端に向かって漸次先細に形成される導入外面が形成され、前記導入内面と前記嵌合内面との間にテーパ内面が形成され、前記導入外面と前記嵌合外面との間にテーパ外面が形成され、前記導入内面における前記嵌合孔の内径寸法が、前記嵌合外面の外径寸法よりも大きく形成され、前記導入外面における前記嵌合突起の外径寸法が、前記嵌合内面の内径寸法よりも小さく形成されていることを特徴とする。
【0008】
この発明に係るモータによれば、軸体とロータハブとを相互に固定する際には、嵌合突起を嵌合孔の先端側から挿入する。この挿入の際に、嵌合突起および嵌合孔の中心軸線が互いに一致している場合には、嵌合突起のテーパ外面や嵌合孔のテーパ内面によって、嵌合孔が嵌合突起を締め付ける力が次第に大きくなるため、嵌合突起を嵌合孔に容易に圧入することができる。
なお、導入内面の内径寸法は嵌合外面の外径寸法よりも大きく形成されているため、この圧入の際に、導入内面とテーパ内面との継目が嵌合外面に接触することはない。また、同様にして、導入外面の外径寸法は嵌合内面の内径寸法よりも小さく形成されているため、この圧入の際に、導入外面とテーパ外面との継目が嵌合外面に接触することはない。したがって、貫通孔および嵌合突起を形成する際にこれらの継目にバリが発生しても、圧入の際にこのバリによって嵌合内面や嵌合外面が削られることがない。
【0009】
さらに、嵌合孔は嵌合内面と導入内面との間にテーパ内面を形成した構成となっているため、嵌合内面に対するテーパ内面の傾斜角度を小さくすることにより、嵌合孔を形成する際に嵌合内面とテーパ内面との継目においてバリが発生することを容易に防止できる。また、同様にして、嵌合突起も嵌合外面と導入外面との間にテーパ外面を形成した構成となっているため、嵌合外面に対するテーパ外面の傾斜角度を小さくすることにより、嵌合突起を形成する際に嵌合外面とテーパ外面との継目においてバリが発生することを容易に防止できる。したがって、圧入の際に、嵌合内面や嵌合外面がこれらの継目に当接しても、嵌合内面や嵌合外面が削られることがない。
以上のことから、圧入の際に嵌合内面や嵌合外面が削られることがないため、これら嵌合内面や嵌合外面の径寸法が変化することを防止し、軸体とロータハブとの結合力低下を防止できる。
【0010】
また、嵌合突起を嵌合孔の先端側から挿入する際に、嵌合突起および嵌合孔の中心軸線が互いに大きくずれている場合には、嵌合突起の導入外面と嵌合孔の導入内面とが当接する。そして、この当接状態から嵌合突起を嵌合孔に挿入する方向に移動させると、嵌合突起および嵌合孔の中心軸線が互いに近づくように、嵌合突起が嵌合孔の導入内面に沿って移動する。このため、嵌合突起および嵌合孔の中心軸線が互いに一致した状態で、嵌合突起を嵌合孔に圧入することができ、したがって、軸体に対するロータハブの直角精度を向上させることができる。
【0011】
また、本発明に係るモータは、前記軸体および前記ロータの中心軸線に対する前記テーパ内面および前記テーパ外面の傾斜角度が互いに等しいことを特徴とする。
この発明に係るモータによれば、嵌合突起を嵌合孔に圧入する前の状態において、テーパ内面とテーパ外面とが互いに当接することになるため、この状態において、嵌合孔および嵌合突起の中心軸線を互いに精度よく一致させることができる。そして、嵌合突起を嵌合孔に圧入する際には、テーパ外面をテーパ内面に沿って滑らせることができるため、嵌合突起を嵌合孔に滑らかに圧入することができる。したがって、軸体に対するロータハブの直角精度向上をさらに図ることができる。
【0012】
また、このモータにおいては、前記導入外面および前記導入内面の少なくとも一方が、前記中心軸線方向に沿って円弧状に形成されていることを特徴とする。この発明に係るモータによれば、嵌合突起を嵌合孔に挿入する際に導入外面が導入内面に当接しても、これら導入外面および導入内面が滑らかな円弧状の曲面に沿って相対的に移動することになる。このため、この挿入の際に嵌合突起および嵌合孔の中心軸線が互いにずれている場合に、嵌合突起および嵌合孔の中心軸線が相互に傾斜することを確実に防止でき、軸体に対するロータハブの直角精度の向上をさらに図ることができる。
【0013】
また、本発明に係るモータは、前記嵌合突起の嵌合外面から径方向外方に突出し、嵌合突起の中心軸線に直交する突き当て面を備え、前記嵌合突起を前記嵌合孔に圧入した状態において、前記突き当て面に当接し、前記嵌合孔の周縁に位置する先端面が前記中心軸線に直交して形成されていることを特徴とする。
この発明に係るモータによれば、嵌合突起を嵌合孔に圧入した際に、嵌合突起および嵌合孔の中心軸線が相互に微小に傾斜していても、嵌合孔の周縁の先端面を突き当て面に当接させることにより、これら2つの中心軸線を確実に一致させることができる。したがって、軸体に対するロータハブの直角精度向上をさらに図ることができる。
【0014】
また、本発明に係るモータは、前記嵌合孔が前記ロータハブに設けられ、前記嵌合孔の周縁に前記中心軸線方向に突出する環状のボスが形成されていることを特徴とする。
この発明に係るモータによれば、ボスを形成することにより嵌合孔の軸方向長さをロータハブの軸方向の肉厚よりも長く形成できるため、嵌合内面の面積を増加して軸体とロータハブとの結合力を向上、および軸体に対するロータハブの直角精度の向上を容易に図ることができる。
【0015】
また、本発明に係る記録媒体駆動装置は、前記モータを備え、前記ロータハブに薄板状の記録媒体を固定する固定部が設けられていることを特徴とする。
この発明に係る記録媒体駆動装置によれば、軸体およびロータハブの中心軸線を互いに精度よく一致させることができるため、軸体およびロータハブを回転させる際に、ロータハブに取り付けられた記録媒体が軸体の中心軸線に対して振動することがない。記録媒体に記録を書き込む際、もしくは、記録媒体から記録を読み出す際の不具合を防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1から図6はこの発明に係る一実施形態を示す図である。この実施の形態に係るモータは、薄板の円盤状に形成された磁気記録媒体等のディスク型記録媒体を回転させる記録媒体駆動装置に適用したものである。図1に示すように、このモータ1は、ステータ部2と、ステータ部2に対して中心軸線A1回りに回転するロータ部3と、ステータ部2に対してロータ部3を回転自在に支持する軸受部4と、ステータ部2に対してロータ部3を回転させる駆動手段40とを備えている。
【0017】
軸受部4は、断面略十字型の円柱状に形成された軸体5と、軸体5を回転自在に収容する断面略十字型の軸体挿入穴7aを有し、有底略円筒状に形成されたスリーブ7と、軸体5と軸体挿入穴7aとの隙間に充填されたオイル等の液体9とを備えており、所謂液体動圧軸受を構成している。
すなわち、軸体5の外面やスリーブ7の内面には、液体9を集めるための動圧発生溝が形成されており、この動圧発生溝は、軸体5を中心軸線A1回りに回転させた際に、液体9を集めてラジアル動圧やスラスト動圧を発生させる動圧発生部11を構成している。そして、これらラジアル動圧およびスラスト動圧が軸受の役割を果たし、スリーブ7により軸体5を回転可能に支持するようになっている。
【0018】
スリーブ7は、ステータ部2の一部を構成している。すなわち、ステータ部2は、浅底の略円筒状に形成されたベース部材13を備えており、ベース部材13の底壁部13aの中央部には、中心軸線A1を中心とした穴13bが形成されている。この穴13bにスリーブ7が固定されている。
また、軸体5は、ロータ部3の一部を構成している。すなわち、ロータ部3は、有底略円筒状に形成されたロータハブ15を備えており、ロータハブ15の底壁部17の中央部には、図2に示すように、中心軸線A1を中心とした内周面を有する貫通孔(嵌合孔)19が形成されている。そして、軸体5の軸方向の端部には、中心軸線A1を中心とした外周面を有する略円柱状の突出部21が形成されており、この突出部(嵌合突起)21を貫通孔19に圧入して軸体5とロータハブ15とが相互に固定されている。これら軸体5およびロータハブ15は、ステンレスにより形成されている。
【0019】
突出部21は、図3に示すように、その軸方向基端側に形成される嵌合外周面(嵌合外面)21aと、その軸方向先端側に形成される導入外周面(導入外面)21bと、これら嵌合外周面21aと導入外周面21bとの間に形成されるテーパ外周面(テーパ外面)21cとを備えている。
嵌合外周面21aは、突出部21を貫通孔19に圧入して、貫通孔19の内壁面に嵌合するものであり、中心軸線A1に平行して形成されている。導入外周面21bは、突出部21の先端に向けて漸次先細となるように、中心軸線A1方向に沿って円弧状に形成されている。
テーパ外周面21cは、嵌合外周面21a側から導入外周面21b側に向けて漸次先細に形成されており、嵌合外周面21aに対して一定の角度にて傾斜している。なお、図3においては、テーパ外周面21cが嵌合外周面21aに対して大きい角度で傾斜しているように記載されているが、実際の傾斜角度は微小であり、2°〜3°となっている。この傾斜角度を微小とすることにより、旋削加工で突出部21を形成する際に、嵌合外周面21aとテーパ外周面21cとの継目においてバリの発生を防止することができる。
また、円弧状に形成された導入外周面21bの接線は、テーパ外周面21cとの継目において中心軸線A1に対して傾斜しており、その傾斜角度は、中心軸線A1に対するテーパ外周面21cの傾斜角度に等しい。これにより、テーパ外周面21cと導入外周面21bとの継目が滑らかに形成されることになる。
【0020】
図2に示すように、ロータハブ15の貫通孔19は、底壁部17を貫通すると共に、その周縁から中心軸線A1方向に突出する環状のボス23を形成して構成されており、底壁部17の肉厚よりも中心軸線A1方向に長く形成されている。この貫通孔19は、図4に示すように、突出部21の嵌合外周面21aに嵌合する嵌合内周面(嵌合内面)19aと、ボス23の先端内周に形成される導入内周面(導入内面)19bと、これら嵌合内周面19aと導入内周面19bとの間に形成されるテーパ内周面(テーパ内面)19cとを備えている。
嵌合内周面19aは、中心軸線A1に平行して形成されている。この嵌合内周面19aにおける貫通孔19の内径寸法は、突出部21の嵌合外周面21aの外径寸法よりも小さく形成されており、これら内径寸法と外径寸法との差が突出部21と貫通孔19との圧入しろとなっている。
この圧入しろの大きさは、嵌合外周面21aにおける突出部21の外径寸法の0.1%〜2.0%とすることが好ましい。すなわち、例えば、突出部21の外径寸法が比較的大きい4mmの場合には、最低限必要な圧入力の大きさを考慮して、外径寸法を基準とした圧入しろの大きさを4μm以上とすることが好ましい。また、突出部21の外径寸法が比較的小さい1mmの場合には、細い突出部21が耐えうる圧入力の大きさを考慮し、圧入しろの大きさを20μm以下とすることが好ましい。
【0021】
導入内周面19bは、テーパ内周面19c側からボス23の先端に向けて漸次広がるように形成され、中心軸線A1方向に沿って円弧状に形成されている。
テーパ内周面19cは、嵌合内周面19a側から導入内周面19b側に向けて漸次広がるように形成されている。このテーパ内周面19cは、嵌合内周面19aに対して一定の角度にて傾斜しており、この傾斜角度は、前述のテーパ外周面21cの傾斜角度と等しくなっている。なお、図4においては、テーパ内周面19cが嵌合内周面19aに対して大きい角度で傾斜しているように記載されているが、実際の傾斜角度は微小であり、2°〜3°となっている。この傾斜角度を微小とすることにより、旋削加工で貫通孔19を形成する際に、テーパ内周面19cと嵌合内周面19aとの継目においてバリの発生を防止することができる。
また、テーパ内周面19cとの継目における導入内周面19bの接線は、中心軸線A1に対して傾斜しており、その傾斜角度は、中心軸線A1に対するテーパ内周面19cの傾斜角度に等しい。これにより、テーパ内周面19cと導入内周面19bとの継目が滑らかに形成されることになる。
【0022】
このテーパ内周面19cと導入内周面19bとの継目における貫通孔19の内径寸法は、嵌合外周面21aの外径寸法よりも大きく形成されており、テーパ外周面21cと導入外周面21bとの継目における突出部21の外径寸法は、嵌合内周面19aの内径寸法よりも小さく形成されている。
このため、貫通孔19および突出部21を旋削加工により形成する際にこれらの継目にバリが発生しても、突出部21を貫通孔19に圧入する際に、導入内周面19bおよび導入内周面19bとテーパ内周面19cとの継目が嵌合外周面21aに接触したり、導入外周面21bおよび導入外周面21bとテーパ外周面21cとの継目が嵌合内周面19aに接触したりすることがない。したがって、圧入の際にこのバリによって嵌合外周面21aや嵌合内周面19aが削られることがない。
【0023】
また、図2に示すように、軸体5には、突出部21の基端側に位置する嵌合外周面21aから径方向外方に突出し、突出部21の中心軸線A1に直交する突き当て面5aが設けられており、ロータハブ15に設けられたボス23の先端面23aは、貫通孔の中心軸線A1に直交して形成されている。なお、この突き当て面5aの径方向幅寸法は、円弧状に形成される導入内周面19aの曲率半径の寸法よりも大きい寸法を有している。
突出部21を貫通孔19に圧入した状態においては、これら軸体5の突き当て面5aとボス23の先端面23aとが互いに当接するようになっている。したがって、この当接状態では、突出部21および貫通孔19の中心軸線A1が互いに平行して位置することになる。
【0024】
図1に示すように、駆動手段40は、円環状の永久磁石42と、この永久磁石42の外周面42a側に対向して配されたコア44およびコイル46とを備えている。永久磁石42は、ロータハブ15の円筒壁部35の外周面35aに固定されており、コア44は、ベース部材13の内周面13cに固定されている。
ロータ部3は、コア44およびコイル46において発生させた交番磁界を永久磁石42に作用させることにより、ステータ部2に対して回転するようになっている。
【0025】
また、ロータハブ15の底壁部17の周縁には、ディスク型記録媒体50を支持するための段部(固定部)17aが形成されている。この段部17aにディスク型記録媒体50の中央に形成された中央孔50aを嵌め込むことにより、ディスク型記録媒体50が、ロータ部3と共に中心軸線A1回りに回転することができるようになっている。この段部17aを有するロータハブ3を備えたモータ1により記録媒体駆動装置60が構成されている。
なお、この記録媒体駆動装置60において、ディスク型記録媒体50を回転させる際には、コア7およびコイル9において交番磁界を発生させ、この交番磁界を永久磁石21に作用させてステータ部2に対してロータ部3を回転させる。
【0026】
このように構成される記録媒体駆動装置60において、軸体5とロータハブ15とを相互に固定する際には、突出部21をボス23の先端面23a側から挿入する。この挿入の際に、突出部21および貫通孔19の中心軸線A1,A1が互いに一致している場合には、図5に示すように、突出部21のテーパ外周面21cが貫通孔19のテーパ内周面19cに当接することになる。そして、突出部21を貫通孔19に圧入する際には、テーパ外周面21cがテーパ内周面19cに沿って滑ることになる。この際には、テーパ外周面21cおよびテーパ内周面19cによって、貫通孔19が突出部21を締め付ける力が次第に大きくなるため、突出部21を容易に貫通孔19に圧入することができる。
最後に、軸体5の突き当て面5aにボス23の先端面23aを当接させて、軸体5とロータハブ15とを固定する作業が終了する。
【0027】
なお、この圧入の際には、導入内周面19bとテーパ内周面19cとの継目が嵌合外周面21aに接触したり、導入外周面21bおよび導入外周面21bとテーパ外周面21cとの継目が嵌合内周面19aに接触したりすることがない。また、この圧入の際に嵌合外周面21aや嵌合内周面19aに接触する、テーパ内周面19cと嵌合内周面19aとの継目、および嵌合外周面21aとテーパ外周面21cとの継目においては、バリの発生が防止されている。
以上のことから、嵌合外周面21aや嵌合内周面19aが削られることがなくなるため、嵌合外周面21aや嵌合内周面19aの径寸法が変化することを防止できる。
【0028】
また、例えば、図6に示すように、突出部21および貫通孔19の中心軸線A1,A1が互いに大きくずれている場合には、突出部21の導入外周面21bが貫通孔19の導入内周面19bに当接する。そして、この当接状態から突出部21を貫通孔19に挿入する方向に移動させると、突出部21および貫通孔19の中心軸線A1,A1が互いに近づくように、突出部21が貫通孔19の導入内周面19bに沿って移動する。これにより、テーパ外周面21cがテーパ内周面19cに当接することになり、突出部21および貫通孔19の中心軸線が互いに一致した状態となる。
また、例えば、突出部21および貫通孔19の中心軸線A1,A1が相互に傾斜している場合であっても、前述と同様にして、突出部21が貫通孔19の導入内周面19bに案内されてテーパ外周面21cがテーパ内周面19cに当接することになる。
【0029】
上記のように、モータ1によれば、突出部21を貫通孔19に圧入する際に、嵌合外周面21aや嵌合内周面19aの径寸法が変化することがないため、軸体5とロータハブ15との結合力の低下を防止できる。
また、この圧入の際には、テーパ外周面21cがテーパ内周面19cに当接しながら滑るため、突出部21および貫通孔19の中心軸線A1,A1を互いに一致させた状態で突出部21を貫通孔19に滑らかに圧入でき、軸体5に対するロータハブ15の直角精度を向上させることができる。
【0030】
さらに、突出部21を貫通孔19に圧入する前に、貫通孔19および突出部21の中心軸線A1,A1が互いにずれている状態から、これら2つの中心軸線A1,A1を近づける際には、滑らかな曲面に形成された導入内周面19bおよび導入外周面21bが互いに当接する。このため、嵌合孔19および突出部21の中心軸線A1,A1が相互に傾斜することを確実に防止できる。
また、中心軸線A1に直交する軸体5の突き当て面5aおよびボス23の先端面23aを互いに当接させることにより、圧入を行う際に貫通孔19および突出部21の中心軸線A1,A1が互いに傾斜していても、これら2つの中心軸線A1,A1を互いに一致させることができる。
以上のことから、軸体5に対するロータハブ15の直角精度の向上をさらに図ることができる。
【0031】
さらに、ロータハブ15にボス23を形成した場合には、貫通孔19の軸方向長さをロータハブ15の肉厚よりも長く形成できるため、嵌合内周面19aの面積を増加して軸体5とロータハブ15との結合力の向上、および軸体5に対するロータハブ15の直角精度の向上を容易に図ることができる。
【0032】
また、このモータ1を、ディスク型記録媒体50を回転させる記録媒体駆動装置60に適用した場合には、軸体5およびロータハブ15の中心軸線A1,A1が互いに精度よく一致するため、ロータハブ15に取り付けられたディスク型記録媒体50が軸体5の中心軸線A1に対して振動することがない。したがって、ディスク型記録媒体50に記録を書き込む際、もしくは、ディスク型記録媒体50から記録を読み出す際の不具合を防止することができる。
【0033】
なお、上記の実施形態においては、軸体5およびロータハブ15をステンレスから形成するとしたが、これに限ることはなく、例えば、軸受炭素鋼SUJ2から形成するとしてもよい。
また、導入内周面19aおよび導入外周面21bを円弧状の曲面に形成するとしたが、これに限ることはなく、例えば、テーパ状に形成するとしてもよい。
【0034】
さらに、ロータハブ15に貫通孔19を形成するとしたが、これに限ることはなく、貫通しない穴であってもよい。ただし、軸体5の突き当て面5aがロータハブ15の先端面15に当接できるように、この穴の軸方向長さは、突出部21の軸方向長さより長いかまたは等しいことが好ましい。
また、ロータハブ15に貫通孔19が形成され、軸体5に突出部21が形成されるとしたが、これに限ることはなく、例えば、軸体5の端面から軸方向に窪んだ穴部を形成し、この穴部に圧入状態に嵌合する突出部をロータハブ15に形成するとしてもよい。
なお、上記のように、ロータハブ15に貫通しない穴を形成したり、突出部を形成した構成の場合には、ロータハブ15にディスク型記録媒体50を固定する代わりに、軸方向に面するロータハブ15の表面に磁性材料や光磁気材料からなる情報記録媒体層を形成するとしてもよい。
【0035】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、嵌合突起を嵌合孔に圧入する際に、嵌合内面や嵌合外面の径寸法が変化することがないため、軸体とロータハブとの結合力の低下を防止できる。また、この圧入前の状態において、テーパ内面とテーパ外面とを当接させたり、導入外面や導入内面によって軸体およびロータハブの中心軸線を互いに近づけたりすることにより、軸体およびロータハブの中心軸線を互いに一致させることができるため、軸体に対するロータハブの直角精度を向上させることができる。さらに、前述の圧入を行う際に、嵌合突起の突き当て面と、嵌合孔周縁の先端面に当接させることにより、この直角精度をさらに向上させることができる。
また、ロータハブにボスを形成した場合には、嵌合内面の面積を増加して軸体とロータハブとの結合力の向上、および軸体に対するロータハブの直角精度の向上を容易に図ることができる。
【0037】
さらに、このモータを記録媒体駆動装置に設けた場合には、軸体およびロータハブの中心軸線が互いに精度よく一致するため、ロータハブに取り付けられた記録媒体が軸体の中心軸線に対して振動することがなく、記録媒体に記録を書き込む際、もしくは、記録媒体から記録を読み出す際の不具合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るモータを示す断面図である。
【図2】図1のモータにおいて、軸体とロータハブとの固定部分を示す拡大断面図である。
【図3】図1のモータにおいて、軸体に形成された突出部の先端を示す拡大図である。
【図4】図1のモータにおいて、ロータハブに形成された貫通孔の先端を示す拡大断面図である。
【図5】図1のモータにおいて、突出部を嵌合孔に圧入する状態を示す拡大断面図である。
【図6】図1のモータにおいて、突出部を嵌合孔に挿入する状態を示す拡大断面図である。
【図7】従来のモータの一例の要部を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 モータ
3 ロータ部
5 軸体
5a 突き当て面
15 ロータハブ
17a 段部(固定部)
19 貫通孔(嵌合孔)
19a 嵌合内周面(嵌合内面)
19b 導入内周面(導入内面)
19c テーパ内周面(テーパ内面)
21 突出部(嵌合突起)
21a 嵌合外周面(嵌合外面)
21b 導入外周面(導入外面)
21c テーパ外周面(テーパ外面)
23a 先端面
50 ディスク型記録媒体
60 記録媒体駆動装置
A1 中心軸線

Claims (6)

  1. 軸受により回転自在に支持される軸体と、該軸体に固定されるロータハブとを有するロータ部を備え、
    前記軸体およびロータハブに、相互に圧入状態に嵌合する嵌合内面を有する嵌合孔または嵌合外面を有する嵌合突起のいずれかが設けられ、
    前記嵌合孔の先端内周に、先端に向かって漸次広がる導入内面が形成され、前記嵌合突起の先端外周に、先端に向かって漸次先細に形成される導入外面が形成され、
    前記導入内面と前記嵌合内面との間にテーパ内面が形成され、前記導入外面と前記嵌合外面との間にテーパ外面が形成され、
    前記導入内面における前記嵌合孔の内径寸法が、前記嵌合外面の外径寸法よりも大きく形成され、前記導入外面における前記嵌合突起の外径寸法が、前記嵌合内面の内径寸法よりも小さく形成されていることを特徴とするモータ。
  2. 前記軸体および前記ロータの中心軸線に対する前記テーパ内面および前記テーパ外面の傾斜角度が互いに等しいことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記導入外面および前記導入内面の少なくとも一方が、前記中心軸線方向に沿って円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ。
  4. 前記嵌合突起の嵌合外面から径方向外方に突出し、嵌合突起の中心軸線に直交する突き当て面を備え、
    前記嵌合突起を前記嵌合孔に圧入した状態において、前記突き当て面に当接し、前記嵌合孔の周縁に位置する先端面が前記中心軸線に直交して形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のモータ。
  5. 前記嵌合孔が前記ロータハブに設けられ、
    前記嵌合孔の周縁に前記中心軸線方向に突出する環状のボスが形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のモータ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のモータを備え、前記ロータハブに薄板状の記録媒体を固定する固定部が設けられていることを特徴とする記録媒体駆動装置。
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