JP2004281671A - Iii族窒化物結晶の研磨方法およびiii族窒化物結晶および半導体デバイス - Google Patents

Iii族窒化物結晶の研磨方法およびiii族窒化物結晶および半導体デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】III族窒化物結晶の研磨において、スクラッチや欠陥を少なくし、十分実用的な研磨速度,研磨品質を得る。
【解決手段】第1の微粒子を溶媒に分散させた研磨液を用いてIII族窒化物結晶を研磨するIII族窒化物結晶の研磨方法において、前記研磨液のpH値が7よりも大きいことを特徴としている。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク用青紫色光源,紫外光源(LD,LED),電子写真用青紫色光源,III族窒化物電子デバイスなどに利用されるIII族窒化物結晶の研磨方法およびIII族窒化物結晶および半導体デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、GaNやInGaNあるいはAlGaN等のIII族窒化物半導体は、発光ダイオードや半導体レーザあるいは電子デバイスなどへの応用がなされている。しかし、良質で実用的な大きさとなるIII族窒化物のバルク結晶が無いため、サファイア基板やSiC基板等の異種基板上にヘテロエピタキシャルでデバイスが作製されている。このため、結晶欠陥や絶縁性,劈開の困難さ等の問題があり、高品質なデバイスを実現できるに至っていない。
【0003】
最近、気相成長や融液成長によりバルクのGaN結晶の研究開発が進み、実用的な大きさ,品質のGaN結晶が実現しつつある。しかし、GaN結晶は、従来からあるGaAs,InPやSi等の半導体材料と異なり、酸やアルカリ性溶液によるウェットエッチングが容易にはできない。そのため、GaN結晶表面の欠陥や不規則性を有する領域(以下では、表面ダメージ層と呼ぶ)の除去をすることが困難である。
【0004】
例えば特許文献1には、アンモニアを含む混合ガス雰囲気中で900℃以上の加熱処理をすることで、表面ダメージ層の除去,回復を行なうことが提案されている。しかしながら、このような加熱処理をしても、それ以前にIII族窒化物結晶表面に導入されている傷や大きな欠陥を除去,回復することは困難である。通常、バルクのGaN結晶については、その表面を機械的研磨により平坦化,鏡面化するが、その機械的研磨の際に、スクラッチと呼ばれる引っ掻き傷や欠陥が生じる。機械的研磨を行う際の研磨剤の砥粒径を小さくすることで、このスクラッチや欠陥を軽減することは可能であるが、完全に除去することは困難である。
【0005】
GaAs,InPあるいはSi等の他の半導体材料は、酸やアルカリ性溶液により、容易にエッチング可能であることから、このスクラッチや欠陥を除去することが可能となるが、III族窒化物結晶の場合はそれが困難である。
【0006】
上述した特許文献1に示されている技術を用いても、このスクラッチや欠陥を完全に除去することはできない。そのため、例えば特許文献2では、次のような提案がなされている。すなわち、
▲1▼0.01N以上の塩基性水溶液とソフトパッドを用いて10秒間研磨すること。
▲2▼エッチング剤を純水で置換し、少なくとも一分間研磨すること。
▲3▼乾燥窒素ガス流中で乾燥すること。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−252217号公報
【0008】
【特許文献2】
特表2001−518870号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本願の発明者らは、特許文献2に示されている技術に基づいてGaN結晶を研磨したところ、スクラッチや欠陥を十分には除去することができなかった。すなわち、高品質なバルクGaN結晶を用いた場合、その結晶の完全性のため、特許文献2のような研磨では、十分な研磨速度,研磨品質を得ることができないことがわかった。
【0010】
このため、現時点では十分な品質の結晶表面を有するIII族窒化物結晶は実現していない。その結果、III族窒化物半導体デバイスの特性も高性能なものが実現していない。
【0011】
本発明は、III族窒化物結晶の研磨において、スクラッチや欠陥を少なくし、十分実用的な研磨速度,研磨品質を得ることの可能なIII族窒化物結晶の研磨方法およびIII族窒化物結晶および半導体デバイスを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、第1の微粒子を溶媒に分散させた研磨液を用いてIII族窒化物結晶を研磨するIII族窒化物結晶の研磨方法において、前記研磨液のpH値が7よりも大きいことを特徴としている。
【0013】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のIII族窒化物結晶の研磨方法による研磨を行うよりも前に、前記第1の微粒子とは異なる第2の微粒子を砥粒として用いたIII族窒化物結晶の機械的研磨を含む研磨工程を行なうことを特徴としている。
【0014】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、前記第2の微粒子は、硬度がIII族窒化物よりも大きいことを特徴としている。
【0015】
また、請求項4記載の発明は、請求項1記載のIII族窒化物結晶の研磨方法による研磨を行った後に、微粒子を含まない研磨液によりIII族窒化物結晶を研磨する工程を行なうことを特徴としている。
【0016】
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、微粒子を含まない研磨液による研磨工程は、超音波を加えながら行なうことを特徴としている。
【0017】
また、請求項6記載の発明は、請求項1記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、加熱制御しながらIII族窒化物結晶を研磨することを特徴としている。
【0018】
また、請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、前記第1の微粒子は、硬度がIII族窒化物結晶の硬度よりも小さいことを特徴としている。
【0019】
また、請求項8記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、研磨対象となる前記III族窒化物結晶は、アルカリ金属と少なくともIII族金属を含む物質とにより形成された混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから成長させた、III族金属と窒素とから構成されているものであることを特徴としている。
【0020】
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のIII族窒化物結晶の研磨方法で研磨して得られることを特徴とするIII族窒化物結晶である。
【0021】
また、請求項10記載の発明は、請求項9記載のIII族窒化物結晶が基板として用いられることを特徴とする半導体デバイスである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態は、第1の微粒子を溶媒に分散させた研磨液を用いてIII族窒化物結晶を研磨するIII族窒化物結晶の研磨方法において、前記研磨液のpH値が7よりも大きいことを特徴としている。
【0024】
ここで、微粒子とは、数10μm以下の粒径の粒子である。そして、研磨液には、このような微粒子が分散した状態で入っており、研磨液はpH値が7よりも大きいアルカリ性溶液となっている。また、III族窒化物結晶としては、GaN,AlN,InN,BN、あるいは、それらの混晶が挙げられる。
【0025】
通常、III族窒化物結晶は、室温でpH値が7よりも大きな液体ではエッチングされないが、この第1の実施形態では、第1の微粒子がIII族窒化物結晶と接触することにより、通常ではエッチングされない温度でも、エッチング反応がアシストされ、エッチングが可能となる。すなわち、第1の微粒子がIII族窒化物結晶と接触することにより、III族窒化物結晶のアルカリ性溶液でのエッチング反応が可能となる。この結果、スクラッチや欠陥が少ない高品質な研磨が、研磨速度が早い状態でも可能となる。すなわち、高品質な研磨が短時間で可能となり、低コスト化が可能となる。
【0026】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態は、上記第1の実施形態のIII族窒化物結晶の研磨方法による研磨を行うよりも前に、前記第1の微粒子とは異なる第2の微粒子を砥粒として用いたIII族窒化物結晶の機械的研磨を含む研磨工程を行なうことを特徴としている。
【0027】
ここで、砥粒とは、研ぐための粒子ということである。すなわち、この第2の微粒子は、III族窒化物結晶と接触し、III族窒化物結晶を機械的に削ることで研磨が進行する。
【0028】
この第2の実施形態では、第1の実施形態によるIII族窒化物の研磨工程よりも以前に、第1の実施形態の第1の微粒子とは異なる第2の微粒子を砥粒として用いた機械的研磨を含む研磨工程を行うことで、第2の微粒子がIII族窒化物結晶と接触し、III族窒化物結晶が機械的に削られることで、研磨が進行し、その結果、高速にスクラッチや欠陥を除去することが可能となる。すなわち、高品質なIII族窒化物の結晶表面を作ることが高速,低コストで実現できる。
【0029】
そして、この第2の実施形態において、第2の微粒子は、硬度がIII族窒化物よりも大きいものであるのが良い。すなわち、III族窒化物結晶を機械的に研磨する場合、微粒子の硬度が研磨速度に影響を与え、微粒子の硬度が大きいほど、高速に研磨することができる。
【0030】
このように、第2の微粒子の硬度が、研磨対象となるIII族窒化物より大きいことで、更に高速にスクラッチや欠陥を除去することが可能となる。すなわち高品質なIII族窒化物の結晶表面を作ることが、より高速,低コストで実現できる。
【0031】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態は、第1の実施形態のIII族窒化物結晶の研磨方法による研磨を行った後に、微粒子を含まない研磨液によりIII族窒化物結晶を研磨する工程を行なうことを特徴としている。
【0032】
この第3の実施形態では、微粒子を含まない研磨液によって研磨することで、III族窒化物結晶及びその付近から微粒子を取り除くことが可能となる。すなわち、第1の実施形態によるIII族窒化物の研磨工程以降に、微粒子を含まない研磨液により研磨することで、第1の実施形態による研磨工程で使用する第1の微粒子や、第2の実施形態の研磨工程で使用する第2の微粒子を除去することができ、これら微粒子を除去することで、微粒子の残渣の無い高品質なIII族窒化物の結晶表面を作ることが可能となる。
【0033】
もし、微粒子残渣が残った場合には、それが不純物となり、その後のIII族窒化物結晶成長工程やデバイスプロセスで問題となる。すなわち良質なIII族窒化物結晶成長ができなかったり、高性能な半導体デバイスが実現できなかったりするという問題につながるが、この第3の実施形態では、微粒子の残渣の無い高品質なIII族窒化物の結晶表面を作ることが可能であるので、高性能な半導体デバイスが実現できる。
【0034】
なお、この第3の実施形態のIII族窒化物結晶の研磨方法において、微粒子を含まない研磨液による研磨工程は、超音波を加えながら行なうことができる。超音波を加えながら行なう場合には、より効果的に微粒子を取り除くことが可能となる。すなわち、微粒子を含まない研磨液による研磨工程の際に、超音波を加えることで、第1の微粒子や第2の微粒子の除去を更に効果的に行うことができる。すなわち、微粒子の残渣の無いより高品質なIII族窒化物結晶表面を、さらに効果的に作ることが可能となる。この結果、より高品質なIII族窒化物結晶表面をより高速,低コストで作ることができる。
【0035】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態は、第1の実施形態のIII族窒化物結晶の研磨方法において、加熱制御しながらIII族窒化物結晶を研磨することを特徴としている。
【0036】
この第4の実施形態では、加熱制御しながら研磨することで、研磨における化学反応をより高速に進めることができる。すなわち、加熱制御しながら研磨することで、エッチング反応をより高速に進行させることが可能となり、この結果、スクラッチや欠陥の少ない高品質な研磨が、より早い研磨速度で可能となる。すなわち、高品質な研磨がより低コストで実現できる。
【0037】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態は、上述した第1乃至第4のいずれかの実施形態のIII族窒化物結晶の研磨方法において、第1の微粒子の硬度がIII族窒化物結晶の硬度よりも小さいことを特徴としている。
【0038】
このように、第1の微粒子の硬度がIII族窒化物結晶の硬度よりも小さい場合には、より高品質なIII族窒化物結晶表面を作ることができる。すなわち、微粒子の硬度がIII族窒化物結晶の硬度よりも小さい場合には、III族窒化物結晶に与えるダメージは少なくなり、その結果、より高品質な研磨表面を作ることができる。
【0039】
なお、上述した各実施形態のIII族窒化物結晶の研磨方法において、研磨対象となるIII族窒化物結晶としては、アルカリ金属と少なくともIII族金属を含む物質とにより形成された混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから成長させた、III族金属と窒素とから構成されているものを用いることができる。
【0040】
ここで、III族金属とは、Ga,Al,In等であり、また、アルカリ金属には、K,Na等が使用可能である。また、窒素を含む物質とは、窒素ガスやアジ化ナトリウム,アンモニアなどの窒素を構成元素に含む化合物である。
【0041】
アルカリ金属と少なくともIII族金属を含む物質とにより形成された混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから成長させた、III族金属と窒素とから構成されているIII族窒化物結晶は、欠陥が少なく、且つ化学量論的な高品質結晶であることから、このIII族窒化物結晶を本発明の研磨方法を用いて研磨することで、より高品質なIII族窒化物結晶を得ることができる。
【0042】
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態は、上述した各実施形態の研磨方法で研磨して得られるIII族窒化物結晶である。
【0043】
この第6の実施形態では、本発明の研磨方法で研磨することで、高品質なIII族窒化物結晶を得ることができる。
【0044】
(第7の実施形態)
本発明の第7の実施形態は、第6の実施形態のIII族窒化物結晶が基板として用いられているIII族窒化物半導体デバイスである。
【0045】
ここで、III族窒化物半導体デバイスとは、発光ダイオードや半導体レーザ等の発光デバイス、フォトダイオード等の受光デバイス、トランジスタ,ダイオード等の電子デバイスのことである。
【0046】
この第7の実施形態では、第6の実施形態のIII族窒化物結晶が基板として用いられているIII族窒化物半導体デバイスであるので、高品質,高性能な半導体デバイスを提供することができる。
【0047】
次に、本発明のより具体的な例を説明する。
【0048】
図1,図2は本発明に係るIII族窒化物結晶の研磨方法を実現するための研磨装置の第1の構成例を示す図である。なお、図1は斜視図であり、図2は断面図である。
【0049】
図1,図2の研磨装置では、ターンテーブル101上に研磨盤102が設置されている。ターンテーブル101は、回転軸103を介してモーター(図示せず)に接続されており、モーターの回転が回転軸103を介してターンテーブル101に伝わり、ターンテーブル101及び研磨盤102が回転するようになっている。
【0050】
また、研磨盤102上には、研磨冶具ガイド104が設けられている。そして、研磨冶具ガイド104の内側には、サンプルホルダー105が設けられている。なお、研磨冶具ガイド104とサンプルホルダー105とは個別のものであり、接触しながらも動くものである。また、サンプルホルダー105の下側には、研磨対象となるIII族窒化物結晶108が保持されている。III族窒化物結晶108は、通常、ワックス等により、サンプルホルダー105に貼り付けられる。
【0051】
また、サンプルホルダー105の上部には、支柱106と重り107とが設けられている。支柱106とサンプルホルダー105とは連結しており、重り107は、支柱106にはめ込まれるようにしてサンプルホルダー105上に設置されている。この場合、重り107の重さを調整することで、III族窒化物結晶108にかかる加重を調整することができる。
【0052】
また、研磨盤102の上方には、研磨液タンク109が設けられており、研磨液タンク109の内部には研磨液112が収容されている。また、研磨液タンク109の下側には、送液管110が連結されており、送液管110の途中には、バルブ111が設けられている。研磨液112は、送液管110を通って研磨盤102上に導入されるようになっており、このとき、研磨盤102上に導入される研磨液の量をバルブ111の開閉度により調整可能となっている。
【0053】
図1,図2のような研磨装置を用いて、III族窒化物結晶を次のように研磨することができる。
【0054】
具体例として、III族窒化物結晶108には、GaNを用いるとする。また、III族窒化物結晶108への加重が0.5MPaとなるような重り107を用いるとする。また、研磨液112としてはNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液を用いる。この研磨液112のpH値は7よりも大きいものとなっている。また、研磨液112には、微粒子としてシリカ(SiO)粒子が分散されている。シリカ粒子の大きさは、主に50nmの直径を中心に分布したものである。また、研磨盤102には、材質がポリウレタン製のものが用いられている。
【0055】
この場合、先ず、バルブ111を開け、研磨盤102に十分研磨液が浸るようにする。研磨中も適宜研磨液を研磨盤102に導入し、研磨液が常に研磨盤102とGaN結晶108を濡らすようにする。この状態で、ターンテーブル101を回転させ、GaN結晶108を5分間研磨する。このときの回転速度は20rpmである。研磨冶具ガイド104を適当に保持することで、研磨冶具ガイド104の自転,公転を利用して研磨が進行する。この結果、結晶表面にスクラッチや欠陥が少ない、nmオーダーで平坦なGaN結晶表面を得ることができる。この場合、シリカ粒子が無い場合に比較して、研磨時間を一桁以上短くすることができる。
【0056】
上述の例では、III族窒化物結晶としてGaN結晶を用いているが、III族窒化物結晶は、GaN以外にも、AlN,InN,BN、あるいは、それらの混晶であっても良く、これらにも本発明を適応可能である。また、上述の例では、研磨液としてNaOHを用いているが、研磨液としては、NaOH以外にも、KOH等のpH値が7以上となるようなものであれば良い。すなわち、アルカリ性溶液であればよい。
【0057】
また、微粒子としてのシリカ粒子は、GaN結晶よりも硬度が小さい。なお、微粒子としては、シリカ以外にも、MgO,ZnO,Si等のGaN結晶よりも硬度の小さいものを用いることができる。また、上述の例では、研磨盤102としてポリウレタン製のものを用いているが、研磨盤102としては、研磨液を保持しつつ、GaN結晶にダメージを与えない硬度,形態のものであれば、任意の材料のものを用いることができる。
【0058】
また、上述の例では、研磨液112を自重により滴下させるようにしているが、ポンプ等を用いて、研磨液112を研磨盤表面に導入することも可能である。
【0059】
また、図3は本発明に係るIII族窒化物結晶の研磨方法が用いられる研磨装置の第2の構成例を示す図である。図3の研磨装置が図2の研磨装置と異なる点は、研磨液タンク,研磨液,送液管,バルブが各々もう一つずつ設置されていることである。すなわち、第2の研磨液タンク209,第2の研磨液212,第2の送液管210,第2のバルブ211がさらに設けられていることである。
【0060】
より詳細に、図3の研磨装置では、第2の研磨液タンク209内に第2の研磨液212が収容されている。また、第2の研磨液タンク209の下側には、第2の送液管210が連結されており、第2の送液管210の途中には、第2のバルブ211が設けられている。第2の研磨液212は、第2の送液管210を通って研磨盤102上に導入されるようになっており、このとき、研磨盤102上に導入される研磨液の量を第2のバルブ211の開閉度により調整可能となっている。
【0061】
ここで、第2の研磨液としては、例えば純水を用いることができ、第2の研磨液中には、第2の微粒子として例えばアルミナ(Al)が分散されている。ここで、アルミナ粒子は300nmの直径を中心に分布したものである。
【0062】
図3のような研磨装置を用いて、III族窒化物結晶を次のように研磨することができる。
【0063】
具体例として、当初、研磨盤102には金属製のものを用いる。そして、第2のバルブ211を開け、金属製の研磨盤102に十分に第2の研磨液が浸るようにする。研磨中も適宜第2の研磨液を金属製の研磨盤102に導入し、第2の研磨液が常に研磨盤102とGaN結晶108を濡らすようにする。この状態で、ターンテーブル101を回転させ、GaN結晶108を30分間研磨する。このときの回転速度は20rpmである。研磨冶具ガイド104を適当に保持することで、研磨冶具ガイド104の自転,公転を利用して研磨が進行する。
【0064】
この第2の研磨液を用いた研磨終了後、研磨盤102を金属製のものから、ポリウレタン製のものに交換する。そして、第1のバルブ111を開け、ポリウレタン製の研磨盤102に十分に第1の研磨液が浸るようにする。研磨中も適宜第1の研磨液をポリウレタン製の研磨盤102に導入し、第1の研磨液が常にポリウレタン製の研磨盤102とGaN結晶108を濡らすようにする。この状態で、ターンテーブル101を回転させ、GaN結晶108を5分間研磨する。このときの回転速度は20rpmである。研磨冶具ガイド104を適当に保持することで、研磨冶具ガイド104の自転,公転を利用して研磨が進行する。
【0065】
上述した第2の研磨液と金属製の研磨盤を用いた研磨では、凹凸が数10μmと大きなGaN結晶でも高速に平坦化が可能である。しかし、スクラッチや欠陥が研磨面に発生するため、第1の研磨液を用いた研磨が必要となる。第1の研磨液を用いた研磨をさらに行なった結果、結晶表面にスクラッチや欠陥が少ない、nmオーダーで平坦なGaN結晶表面を得ることができる。第1の研磨液を用いた研磨では、シリカ粒子が無い場合に比較して、研磨時間を一桁以上短くすることができる。
【0066】
上述の例では、第2の微粒子として、GaN結晶よりも硬度が大きいアルミナ粒子を用いているが、第2の微粒子としては、アルミナ以外にも、SiCやダイヤモンド等のGaN結晶よりも硬度の大きいものを用いることができる。
【0067】
また、図4は本発明に係るIII族窒化物結晶の研磨方法が用いられる研磨装置の第3の構成例を示す図である。図4の研磨装置が図3の研磨装置と異なる点は、研磨液タンク,研磨液,送液管,バルブが各々更にもう一つずつ設置されていることである。すなわち、第3の研磨液タンク309,第3の研磨液312,第3の送液管310,第3のバルブ311がさらに設けられていることである。
【0068】
より詳細に、図4の研磨装置では、第3の研磨液タンク309内に第3の研磨液312が収容されている。また、第3の研磨液タンク309の下側には、第3の送液管310が連結されており、第3の送液管310の途中には、第3のバルブ311が設けられている。第3の研磨液312は、第3の送液管310を通って研磨盤102上に導入されるようになっており、このとき、研磨盤102上に導入される研磨液の量を第3のバルブ311の開閉度により調整可能となっている。
【0069】
ここで、第3の研磨液としては、例えば純水を用いることができ、第3の研磨液中には、第1や第2の研磨液のような微粒子は含まれていない。
【0070】
図4のような研磨装置を用いて、III族窒化物結晶を次のように研磨することができる。
【0071】
具体例として、当初、研磨盤102には金属製のものを用いる。そして、第2のバルブ211を開け、金属製の研磨盤102に十分に第2の研磨液が浸るようにする。研磨中も適宜第2の研磨液を金属製の研磨盤102に導入し、第2の研磨液が常に研磨盤102とGaN結晶108を濡らすようにする。この状態で、ターンテーブル101を回転させ、GaN結晶108を30分間研磨する。このときの回転速度は20rpmである。研磨冶具ガイド104を適当に保持することで、研磨冶具ガイド104の自転,公転を利用して研磨が進行する。
【0072】
この第2の研磨液を用いた研磨終了後、第3のバルブ311を開け、第3の研磨液を用いてGaN結晶108を研磨する。この時、第2の研磨液が除去できるように、ターンテーブル101を回転させ、GaN結晶108を3分間研磨する。このときの回転速度は20rpmである。研磨液は流水(常に流れる純水)となるように第3のバルブ311を開ける。
【0073】
次に、研磨盤102を金属製のものから、ポリウレタン製のものに交換する。そして、第1のバルブ111を開け、ポリウレタン製の研磨盤102に十分に第1の研磨液が浸るようにする。研磨中も適宜第1の研磨液をポリウレタン製の研磨盤102に導入し、第1の研磨液が常にポリウレタン製の研磨盤102とGaN結晶108を濡らすようにする。この状態で、ターンテーブル101を回転させ、GaN結晶108を5分間研磨する。このときの回転速度は20rpmである。研磨冶具ガイド104を適当に保持することで、研磨冶具ガイド104の自転,公転を利用して研磨が進行する。
【0074】
この第1の研磨液を用いた研磨終了後、第3のバルブ311を開け、第3の研磨液を用いてGaN結晶108を研磨する。この時、第1の研磨液が除去できるように、ターンテーブル101を回転させ、GaN結晶108を3分間研磨する。このときの回転速度は20rpmである。
【0075】
図4の研磨装置による研磨方法が図3の研磨装置による研磨方法と異なるところは、第2の研磨液による研磨工程,第1研磨液による研磨工程の後に、第3の研磨液による研磨工程を設けたことである。これにより、第2の研磨液による研磨工程,第1研磨液による研磨工程で用いた研磨液(それぞれ、第2,第1の研磨液)を除去でき、スクラッチや欠陥がより少ない、良好な結晶表面を得ることができる。
【0076】
また、図5は図4の研磨装置の変形例を示す図である。図5の研磨装置が図4の研磨装置と異なる点は、ターンテーブル101と研磨盤102との間に、ヒーター付きの超音波振動子板413が挿入されていることである。
【0077】
超音波振動子板413は、研磨中に、研磨盤102に超音波振動を加えることができる。また、ヒーター付であることから、研磨盤102を加熱制御することも可能であり、研磨中に加熱することができる。
【0078】
図5のような研磨装置を用いて、III族窒化物結晶を次のように研磨することができる。
【0079】
具体例として、当初、研磨盤102には金属製のものを用いる。そして、第2のバルブ211を開け、金属製の研磨盤102に十分に第2の研磨液が浸るようにする。研磨中も適宜第2の研磨液を金属製の研磨盤102に導入し、第2の研磨液が常に研磨盤102とGaN結晶108を濡らすようにする。この状態で、ターンテーブル101を回転させ、GaN結晶108を30分間研磨する。このときの回転速度は20rpmである。研磨冶具ガイド104を適当に保持することで、研磨冶具ガイド104の自転,公転を利用して研磨が進行する。
【0080】
この第2の研磨液を用いた研磨終了後、第3のバルブ311を開け、第3の研磨液を用いてGaN結晶108を研磨する。この時、第2の研磨液が除去できるように、超音波振動を加えながら、ターンテーブル101を回転させ、GaN結晶108を3分間研磨する。このときの回転速度は20rpmである。研磨液は流水(常に流れる純水)となるように第3のバルブ311を開ける。
【0081】
次に、研磨盤102を金属製のものから、ポリウレタン製のものに交換する。そして、第1のバルブ111を開け、ポリウレタン製の研磨盤102に十分に第1の研磨液が浸るようにする。研磨中も適宜第1の研磨液をポリウレタン製の研磨盤102に導入し、第1の研磨液が常にポリウレタン製の研磨盤102とGaN結晶108を濡らすようにする。この状態で、ターンテーブル101を回転させ、GaN結晶108を5分間研磨する。このときの回転速度は20rpmである。研磨冶具ガイド104を適当に保持することで、研磨冶具ガイド104の自転,公転を利用して研磨が進行する。
【0082】
この第1の研磨液を用いた研磨終了後、第3のバルブ311を開け、第3の研磨液を用いてGaN結晶108を研磨する。この時、第1の研磨液が除去できるように、超音波振動を加えながら、ターンテーブル101を回転させ、GaN結晶108を3分間研磨する。このときの回転速度は20rpmである。
【0083】
このような超音波振動子板413を備えた研磨装置では、超音波振動を加えることで、微粒子を含む研磨液の洗浄効率を高くすることが可能となる。また、加熱することでも洗浄効率をより一層高くすることが可能となる。
【0084】
この結果、更に高品質な結晶表面を、低コストで実現することができる。
【0085】
なお、上記の研磨例では、第3の研磨液を用いてGaN結晶108を研磨するときにのみ、超音波振動を加えたが、第1,第2の研磨液を用いて研磨を行なうときにも、超音波振動を加えることができ、この場合には、第1,第2の研磨液を用いて研磨を行なう工程において、研磨速度を速くすることができる。さらに、加熱することでも、研磨速度を速くすることができる。
【0086】
図6は本発明のIII族窒化物結晶を用いて作製された半導体デバイスの構成例を示す図である。なお、図6の半導体デバイスは、半導体レーザとして構成されている。図6の半導体レーザは、本発明のIII族窒化物結晶の研磨方法により研磨されたIII族窒化物結晶(例えばGaN)を用いたn型GaN基板601上に、n型AlGaNクラッド層602、n型GaNガイド層603、InGaN MQW(多重量子井戸)活性層604、p型GaNガイド層605、p型AlGaNクラッド層606、p型GaNコンタクト層607が順次に結晶成長されて積層されている。
【0087】
この結晶成長方法としては、MO−VPE(有機金属気相成長)法やMBE(分子線エピタキシー)法等の薄膜結晶成長方法を用いることができる。
【0088】
そして、このようなGaN,AlGaN,InGaNの積層膜にリッジ構造が形成され、SiO絶縁膜608がコンタクト層607のところでのみ穴開けした状態で形成され、上部及び下部に、各々、p側オーミック電極(Au/Ni)609及びn側オーミック電極(Al/Ti)610が形成されている。
【0089】
この半導体レーザでは、p側オーミック電極609及びn側オーミック電極610から電流を注入することで、レーザ発振し、図6の矢印方向にレーザ光が出射される。
【0090】
この半導体レーザは、本発明のIII族窒化物結晶(GaN結晶)を基板として用いているため、半導体レーザデバイス中の結晶欠陥が少なく、大出力動作且つ長寿命のものとなっている。また、GaN基板はn型であることから、基板に直接電極を形成することができ、低コスト化を図ることが可能となる。更に、光出射端面を劈開で形成することが可能となり、チップの分離と併せて、低コストで高品質なデバイスを実現することができる。
【0091】
なお、上述の例では、InGaN MQWを活性層604としたが、AlGaN MQWを活性層604として、発光波長の短波長化を図ることも可能である。すなわち、本発明では、GaN基板の欠陥及び不純物が少ないことで、深い順位からの発光が少なくなり、短波長化しても高効率な発光デバイスが可能となる。
【0092】
また、上述の例では、本発明を光デバイスに適用した場合について述べたが、本発明を電子デバイスに適用することもできる。すなわち、欠陥の少ないGaN基板を用いることで、その上にエピタキシャル成長したGaN系薄膜も結晶欠陥が少なく、その結果、リーク電流を抑制できたり、量子構造にした場合のキャリア閉じ込め効果を高めたり、高性能なデバイスが実現可能となる。
【0093】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1記載の発明によれば、第1の微粒子を溶媒に分散させた研磨液を用いてIII族窒化物結晶を研磨するIII族窒化物結晶の研磨方法において、前記研磨液のpH値が7よりも大きいので、研磨速度を早くし、スクラッチや欠陥を少なくすることができる。
【0094】
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載のIII族窒化物結晶の研磨方法による研磨を行うよりも前に、前記第1の微粒子とは異なる第2の微粒子を砥粒として用いたIII族窒化物結晶の機械的研磨を含む研磨工程を行なうので、請求項1よりも更に研磨速度を早くすることができる。
【0095】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項2記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、前記第2の微粒子は、硬度がIII族窒化物よりも大きいので、更に研磨速度を早くすることができる。
【0096】
また、請求項4記載の発明によれば、請求項1記載のIII族窒化物結晶の研磨方法による研磨を行った後に、微粒子を含まない研磨液によりIII族窒化物結晶を研磨する工程を行なうので、請求項1により得られた高品質の結晶表面を清浄化することができる。
【0097】
また、請求項5記載の発明によれば、請求項4記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、微粒子を含まない研磨液による研磨工程は、超音波を加えながら行なうので、請求項4よりも更に効率的に結晶表面の清浄化を行うことができる。
【0098】
また、請求項6記載の発明によれば、請求項1記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、加熱制御しながらIII族窒化物結晶を研磨するので、請求項1よりも更に研磨速度を早くすることができる。
【0099】
また、請求項7記載の発明によれば、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、前記第1の微粒子は、硬度がIII族窒化物結晶の硬度よりも小さいので、より高品質な結晶の研磨表面を得ることができる。
【0100】
また、請求項8記載の発明によれば、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、研磨対象となる前記III族窒化物結晶は、アルカリ金属と少なくともIII族金属を含む物質とにより形成された混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから成長させた、III族金属と窒素とから構成されるので、より高品質なIII族窒化物結晶を得ることができる。
【0101】
また、請求項9記載の発明によれば、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のIII族窒化物結晶の研磨方法で研磨して得られることを特徴とするIII族窒化物結晶であるので、高品質、且つ低コストのIII族窒化物結晶を得ることができる。
【0102】
また、請求項10記載の発明によれば、請求項9記載のIII族窒化物結晶が基板として用いられることを特徴とする半導体デバイスであるので、高品質,高性能な半導体デバイスを得ることができる。
【0103】
なお、ここでいう高性能とは、例えば半導体レーザや発光ダイオードの場合には、従来実現できていない高出力且つ長寿命なものであり、電子デバイスの場合には、低消費電力,低雑音,高速動作,高温動作可能なものであり、受光デバイスとしては低雑音,長寿命等のものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るIII族窒化物結晶の研磨方法が用いられる研磨装置の第1の構成例を示す図である。
【図2】本発明に係るIII族窒化物結晶の研磨方法が用いられる研磨装置の第1の構成例を示す図である。
【図3】本発明に係るIII族窒化物結晶の研磨方法が用いられる研磨装置の第2の構成例を示す図である。
【図4】本発明に係るIII族窒化物結晶の研磨方法が用いられる研磨装置の第3の構成例を示す図である。
【図5】図4の研磨装置の変形例を示す図である。
【図6】本発明に係る半導体光デバイスの構成例を示す図である。
【符号の説明】
101 ターンテーブル
102 研磨盤
103 回転軸
104 研磨冶具ガイド
105 サンプルホルダー
106 支柱
107 重り
108 III族窒化物(GaN)結晶
109 第1の研磨液タンク
209 第2の研磨液タンク
309 第3の研磨液タンク
110 第1の送液管
210 第2の送液管
310 第3の送液管
111 第1のバルブ
211 第2のバルブ
311 第3のバルブ
112 第1の研磨液
212 第2の研磨液
312 第3の研磨液
413 ヒーター付き超音波振動板
601 n型GaN基板
602 n型AlGaNクラッド層
603 n型GaNガイド層
604 InGaN MQW活性層
605 p型GaNガイド層
606 p型AlGaNクラッド層
607 p型GaNコンタクト層
608 SiO絶縁膜
609 p側オーミック電極
610 n側オーミック電極

Claims (10)

  1. 第1の微粒子を溶媒に分散させた研磨液を用いてIII族窒化物結晶を研磨するIII族窒化物結晶の研磨方法において、前記研磨液のpH値が7よりも大きいことを特徴とするIII族窒化物結晶の研磨方法。
  2. 請求項1記載のIII族窒化物結晶の研磨方法による研磨を行うよりも前に、前記第1の微粒子とは異なる第2の微粒子を砥粒として用いたIII族窒化物結晶の機械的研磨を含む研磨工程を行なうことを特徴とするIII族窒化物結晶の研磨方法。
  3. 請求項2記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、前記第2の微粒子は、硬度がIII族窒化物よりも大きいことを特徴とするIII族窒化物結晶の研磨方法。
  4. 請求項1記載のIII族窒化物結晶の研磨方法による研磨を行った後に、微粒子を含まない研磨液によりIII族窒化物結晶を研磨する工程を行なうことを特徴とするIII族窒化物結晶の研磨方法。
  5. 請求項4記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、微粒子を含まない研磨液による研磨工程は、超音波を加えながら行なうことを特徴とするIII族窒化物結晶の研磨方法。
  6. 請求項1記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、加熱制御しながらIII族窒化物結晶を研磨することを特徴とするIII族窒化物結晶の研磨方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、前記第1の微粒子は、硬度がIII族窒化物結晶の硬度よりも小さいことを特徴とするIII族窒化物結晶の研磨方法。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のIII族窒化物結晶の研磨方法において、研磨対象となる前記III族窒化物結晶は、アルカリ金属と少なくともIII族金属を含む物質とにより形成された混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから成長させた、III族金属と窒素とから構成されているものであることを特徴とするIII族窒化物結晶の研磨方法。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のIII族窒化物結晶の研磨方法で研磨して得られることを特徴とするIII族窒化物結晶。
  10. 請求項9記載のIII族窒化物結晶が基板として用いられることを特徴とする半導体デバイス。
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