JP2003055098A - 窒化ガリウム結晶育成用材料、窒化ガリウム結晶の製造方法、窒化ガリウム結晶および積層体 - Google Patents

窒化ガリウム結晶育成用材料、窒化ガリウム結晶の製造方法、窒化ガリウム結晶および積層体

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JP2003055098A JP2001242257A JP2001242257A JP2003055098A JP 2003055098 A JP2003055098 A JP 2003055098A JP 2001242257 A JP2001242257 A JP 2001242257A JP 2001242257 A JP2001242257 A JP 2001242257A JP 2003055098 A JP2003055098 A JP 2003055098A
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Tsuguo Fukuda
承生 福田
Seishi Shimamura
清史 島村
Minoru Imaeda
美能留 今枝
Osamu Oda
小田  修
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Abstract

(57)【要約】 【課題】均質で高品質の窒化ガリウム結晶を成長させる
のに適した、育成用材料を提供する。 【解決手段】窒化ガリウム結晶をエピタキシャル成長さ
せるための育成用材料が、組成式〔A1−y(Sr
1−xBa〕〔(Al1−zGa1−u・D
〕O(Aは、希土類元素である;Dは、ニオブおよ
びタンタルからなる群より選ばれた一種以上の元素であ
る;y=0.3〜0.98;x=0〜1;z=0〜1;
u=0.15〜0.49;x+z=0.1〜2)の立方
晶系のペロブスカイト構造複合酸化物を基本組成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化ガリウム結晶
を育成するための育成用材料、特に育成用基板に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】窒化ガリウム薄膜結晶は、優れた青色発
光素子として注目を集めており、発光ダイオードにおい
て実用化され、光ピックアップ用の青紫色半導体レーザ
ー素子としても期待されている。窒化ガリウム結晶をエ
ピタキシャル成長させるための育成用基板の材質として
は、サファイア、MgO、MgAl、LiAlO
、LiGaOに加えて、LaAlO,LaGaO
,NdGaO等のペロブスカイト型複合酸化物が検
討されてきた。
【0003】特に、「GaN薄膜結晶用基板材料として
の(RE,Sr)(Al,Ta)O(RE=La,N
d)単結晶の作製」(第44回人工結晶討論会講演要旨
集第19頁、1999年11月9日発行)および「Grow
th and Characterization of (La, Sr) (Al, Ta) O3 si
ngle crystals as substrates for GaN epitaxial grow
th」(Journal of Crystal Growth 194、第209
頁、1998年11月15日発行日)においては、(L
a・Sr)(Al・Ta)O単結晶上にGaN薄膜結
晶をエピタキシャル成長させている。具体的には、(L
a・Sr)(Al・Ta)O3 単結晶をチョクラルス
キー法によって育成し、単結晶基板を得ている。そし
て、GaN結晶の格子定数を3.16〜3.19オング
ストロームとしたときに、この単結晶とGaN単結晶と
の格子定数の相違が、0.04〜1.01%と非常に小
さい値をとるものと考察している。更に、この単結晶基
板上にGaN結晶をHVPE法を用いて育成し、厚さ3
00μmの透明な厚膜結晶を得ている。また、冷却過程
において基板が破砕し、GaN膜結晶にクラックが発生
することがあると記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、高品質で均質
なGaN結晶をエピタキシャル成長させるという最終目
的から見ると、未だ最適な基板組成が得られていない。
例えば(La0.3Sr0.7)(Al0.65Ta
0.35)Oの組成の場合には、この複合酸化物の立
方晶(111)面と窒化ガリウムの六方晶(0001)
面との格子定数を比較すると、複合酸化物の方が約1.
5%小さい値である。サファイア基板の場合には格子定
数差が10%以上に及ぶため、サファイア基板に比べる
と、格子不整合は大幅に改善されている。しかし、(L
0. Sr0.7)(Al0.65Ta0.35)O
の組成の基板上に窒化ガリウム結晶を育成した場合に
も、窒化ガリウム結晶中の転位密度は、10のレベル
であり、サファイア基板を使用した場合と同等であるこ
とが分かった。また、育成後の窒化ガリウムエピタキシ
ャル結晶にクラックが入り易く、大型のエピタキシャル
結晶が得られないという問題があり、量産に向かない。
【0005】本発明の課題は、均質で高品質の窒化ガリ
ウム結晶を成長させるのに適した育成用材料を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、窒化ガリウム
結晶をエピタキシャル成長させるための育成用材料であ
って、組成式〔A1−y(Sr1−xBa
〔(Al1−zGa1−u・D〕O(Aは、希
土類元素である;Dは、ニオブおよびタンタルからなる
群より選ばれた一種以上の元素である;y=0.3〜
0.98;x=0〜1;z=0〜1;u=0.15〜
0.49;x+z=0.1〜2)の立方晶系のペロブス
カイト構造複合酸化物を基本組成とすることを特徴とす
る、窒化ガリウム結晶育成用材料に係るものである。
【0007】また、本発明は、前記材料上に窒化ガリウ
ム結晶をエピタキシャル成長させることを特徴とする、
窒化ガリウム結晶の製造方法に係るものである。
【0008】また、本発明は、前記材料上にエピタキシ
ャル成長したことを特徴とする、窒化ガリウム結晶に係
るものである。
【0009】また、本発明は、前記材料と、この材料上
に形成された窒化ガリウム結晶とを備えていることを特
徴とする、積層体に係るものである。
【0010】以下、本発明を更に詳細に説明する。前述
の文献には、(RE・Sr)(Al・Ta)Oを基本
骨格とした混晶ペロブスカイト型化合物が、窒化ガリウ
ム結晶のエピタキシャル成長用の基板として開示されて
いる(REはLaまたはNdである)。このような化合
物ばLaAlOのLa(Aサイト)の一部をSrで置
換し、Al(Bサイト)の一部をTaで置換することに
よって得られる。ここで、酸化数の関係で、Sr置換量
は、Ta置換量の2倍となる。例えば、TaによるAl
の置換割合が0.35(35原子%)である場合には、
(La0.3Sr0.7)(Al0.65
0.35)Oの組成となる。この様な関係は、Aサ
イトが他の希土類元素の場合でも基本的には同等であ
る。例えば、(Nd0.4Sr0.6)(Al0.7
0.3)O3を基本組成として結晶が育成されてい
る。またBサイトをNbとした場合は、(Nd0.14
Sr .86)(Al0.57Nb0.43)O0.3
の組成が育成されている。
【0011】ここで、本発明者は、(A・Sr)(Al
・B)O(Aは希土類元素、典型的にはLaおよび/
またはNdであり、BはNbまたはTaである)を基本
組成とした混晶ペロブスカイト型化合物において、Sr
(Aサイト)の少なくとも一部を、イオン半径が大きい
Baに置換することを想到した。また、Al(Bサイ
ト)の少なくとも一部をGaに置換することを想到し
た。これによって、ペロブスカイト構造を維持したま
ま、窒化ガリウムとの格子不整合を低減することに成功
した。
【0012】ここで上記の元素置換によるペロブスカイ
ト基本骨格の格子定数に与える影響を考える。Aサイト
においては、Laのイオン半径が大きいことから、別の
元素による置換によって格子定数を増加させることは難
しい。Bサイトを占めるNbとTaとの間では、置換に
よる効果は小さい。そこで、Srサイトを、Srよりも
イオン半径が10%以上大きいBaに置換することを想
到した。これによって格子定数として最大約2%の増加
効果を期待できる。また、同様にAlサイトをGaに置
換することにより、格子定数の増大効果が得られるはず
である。
【0013】本発明者は、具体的には、図1に示すよう
な格子定数の実測と予測とを実行した。図1において、
「GaN」は、GaNの(0001)面の格子定数の実
測値であり、約3.91オングストロームである。「L
SAT実測値」は、La0.3Sr0.7Al0.65
Ta0.35の組成の結晶の(111)面の格子パラメ
ータであるが、約3.86オングストロームである。こ
こで、格子パラメータは、LSAT結晶の格子定数の1
/√6の値となる。「LSGN実測値」は、La
0.119Sr0.891Ga0.548Nb
0.429の組成の結晶の格子定数であるが、約
3.93オングストロームである。このように、L
a−Sr−Ga−Nb系の組成の格子定数は、La−S
r−Al−Ta系組成の格子定数に比べて、GaNの格
子定数に近づいている。
【0014】また、図1のグラフにおいて下方には、L
0.3Sr0.7Al 0.65Ta0.35の組成に
おいて、TaをNbによって置換した場合の格子定数の
予測値を示してある。Taに対するNbの置換割合を増
大させた場合には、格子定数には大きい変化はなく、ほ
ぼ横ばいであることが予測されている。
【0015】また、図1のグラフには、La0.3Sr
0.7Al0.65Ta 0.35の組成において、Sr
をBaによって置換した場合の格子定数の予測値を示し
てある。この場合には、BaによるSrの置換割合が増
加するのにつれて、複合酸化物の格子定数が増加する傾
向があり、GaNの格子定数に接近することを予測し
た。また、この計算値は、実測値と0.02オングスト
ロームのずれがあることもわかる。
【0016】本発明者は、こうした材料からなる基板上
に実際に窒化ガリウム結晶をエピタキシャル成長させる
ことによって、大きい面積で、マクロ欠陥のない窒化ガ
リウムエピタキシャル結晶を育成できることを見いだし
た。この結晶の転移密度は103 以下の水準に抑制す
ることが可能であった。
【0017】Aは、希土類元素である。希土類元素は、
スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プ
ラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユ
ーロピウム、ガドリウム、テルビウム、ジスプロシウ
ム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウ
ム、ルテチウムの十七元素を言う。この中で、ランタ
ン、セリウム、ネオジムが好ましく、ランタン、ネオジ
ムが特に好ましい。また、Aに、二種類以上の希土類元
素が包含されていてよい。
【0018】Dは、ニオブおよびタンタルからなる群よ
り選ばれた一種以上の元素である。Dは、ニオブのみで
もよく、タンタルのみでもよく、ニオブとタンタルとの
双方を含んでいて良い。ニオブとタンタルとの両者が含
まれている場合には、ニオブとタンタルとの原子数比率
は特に限定されない。
【0019】yは、Aサイトにおいて、SrやBaによ
るAの置換割合を示す値であり、0.3〜0.98であ
る。本発明の効果を達成する上で、yは、0.5以上で
あることが更に好ましく、0.94以下であることが更
に好ましい。
【0020】uは、Bサイトにおいて、ニオブおよび/
またはタンタルによるAlやGaの置換割合を示す数値
であり、0.15〜0.49である。本発明の目的を達
成する上で、uは、0.25以上であることが更に好ま
しく、0.47以下であることが更に好ましい。
【0021】xは、BaによるSrの置換割合を示す数
値であり、zは、GaによるAlの置換割合を示す数値
である。本発明においては、複合酸化物の(111)面
の格子パラメータを窒化ガリウム結晶の(0001)面
の格子パラメータに近づけるという観点から、xとzと
の総和を0.3以上とすることが更に好ましく、1以下
とすることが更に好ましい。
【0022】また、BaによってSrが置換されている
場合(xが0より大きい場合)には、zは0であってよ
い(Gaを含有していなくともよい)。この場合には、
xは0.4以上であることが好ましく、0.6以上であ
ることが更に好ましい。また、xは、0.8以下である
ことが更に好ましい。
【0023】GaによってAlが置換されている場合
(zが0より大きい場合)には、xは0であってよい
(Baを含有していなくともよい)。この場合には、z
は0.3以上であることが好ましく、0.5以上である
ことが更に好ましい。また、zは、0.7以下であるこ
とが更に好ましい。
【0024】本発明の育成用材料は、La,Al,T
a、Ba,Srの各化合物を溶融させることで、チョク
ラルスキー法によって製造可能である。これら金属の化
合物は、酸化物、炭酸塩であることが好ましい。また、
本発明の材料において、原材料に由来する不可避的不純
物や、結晶の格子定数を著しく変化させない程度の不純
物は許容される。
【0025】本発明の育成用材料の組成は、化学定量分
析やX線定量分析によって測定可能である。
【0026】好適な実施形態においては、室温と、窒化
ガリウムの育成温度との間のいずれかの温度において、
育成用材料と窒化ガリウム結晶との格子定数差を0.3
%以内に制御する。このような精度での格子整合は、従
来実現できていない。これにより、窒化ガリウム結晶の
転位密度が、従来のサファイア基板を使用した場合に比
べて4−6桁減り、10〜10のレベルを実現でき
た。
【0027】窒化ガリウム結晶の育成温度は特に限定さ
れないが、800〜1500℃の温度範囲内であること
が好ましい。この場合には、室温と、800〜1500
℃の育成温度との間のいずれかの温度において、育成用
材料と窒化ガリウム結晶との格子定数差を0.3%以内
に制御する。
【0028】次に、窒化ガリウム結晶の熱膨張係数は6
×10− 6/℃であり、本発明の育成用材料の熱膨張
係数は10×10− 6 /℃程度である。このため、
例えば、窒化ガリウム結晶と育成用材料との間の格子定
数差が、室温において0%であった場合には、育成温度
1000℃では、育成用材料の格子定数が、窒化ガリウ
ム結晶の格子定数よりも約0.4%大きくなる。従っ
て、高温での結晶育成を行う場合には、室温での格子定
数差と、高温での格子定数差とを考慮する必要があり、
即ち育成用材料と窒化ガリウムとの熱膨張差を考慮する
ことが望ましい。
【0029】特に、良質の結晶を得る上で、育成温度に
おける窒化ガリウム結晶と本発明材料との格子定数差が
小さいことが好ましく、0.3%以下であることが特に
好ましい。この場合には、室温における格子定数差は、
育成温度における格子定数差に比べて大きくなる。な
お、室温においては、窒化ガリウム結晶にクラックなど
の欠陥が生成しない程度に、室温における両者の格子定
数差を小さくすることが好ましい。
【0030】格子定数は、X線回折装置(フィリップス
社製MRD回折計)によって測定する。
【0031】窒化ガリウム結晶のエピタキシャル成長方
法は限定されず、次の方法を例示できる。 (1)超高圧法: 0.7〜1.3GPaの超高圧窒
素雰囲気中で、1400〜1550℃のGa融液中で結
晶を育成する。 (2)Naフラックス法: 3〜10MPaの高圧
窒素雰囲気下で、600〜800℃のNa−Ga融液中
で結晶を育成する。 (3)HVPE法:金属ガリウムを原料とし、800〜
1100℃でアンモニア、塩化水素、窒素の混合ガスを
流して基板上に窒化ガリウムを成膜する。
【0032】上記したいずれの成膜方法においても、格
子定数マッチングの効果は顕著であり、直径20mm以
上の酸化物基板の上にクラックフリーで窒化ガリウムエ
ピタキシャル結晶が育成できた。
【0033】
【実施例】(実施例1)La,Al,Taの酸化物とB
a,Srの炭酸塩を出発原料として、チョコラルスキー
法により、イリジウムルツボから、約2000℃で単結
晶を育成した。直径60mm、長さ60mmの円柱形状
の単結晶バルク体を<111>方位で育成し、このバル
ク体から、直径55mm、厚さ1mmのウエハーを50
枚切り出した。育成されたウエハーの結晶組成は(La
0.3Sr0.4Ba0.3)(Al0.65Ta
0.35)Oであった。
【0034】このウエハーを高圧容器内部にセットし、
超高圧法により、窒化ガリウム単結晶をエピタキシャル
成長させた。窒素雰囲気圧は1GPaとし、Ga融液の
温度は約1500℃とした。この結果、平均で600μ
m厚さのエピタキシャル膜を育成できた。ウエハーは、
50枚とも、クラック等のマクロ欠陥が全く無い状態で
容器から取り出すことができた。得られた各積層体か
ら、それぞれ複合酸化物を平面研削加工により除去し、
外周研削加工を施した。この結果、得られた窒化ガリウ
ム基板は、直径50mm、厚さ500μmであり、その
基板特性を評価したところ、転位密度が10以下であ
ることを確認した。
【0035】(比較例1)従来組成である(La0.3
Sr0.7)(Al0.65Ta0.35)Oを基板
とし、実施例1と同様に窒化ガリウム結晶をエピタキシ
ャル成長させた。この結果、取り出しにはすべての基板
が10mmサイズの形状に割れていた。また、窒化ガリ
ウム基板の特性を評価したところ、転位密度が10
度であることを確認した。
【0036】(実施例2)実施例1と出発組成を変え、
(La0.3Sr0.2Ba0.5)(Al0. 65
0.35)Oの基板を育成した。この基板を容器内
部にセットし、Naフラックス法により窒化ガリウム単
結晶をエピタキシャル成長させた。Na−Ga融液の温
度は750℃とした。この結果、平均で650μm厚さ
のエピタキシャル膜を育成できた。基板は、50枚と
も、クラック等のマクロ欠陥も全く無い状態で容器から
取り出すことができた。実施例1と同様に加工した。得
られた窒化ガリウム基板は、直径50mm、厚さ500
μmであり、その基板特性を評価したところ、転位密度
が10以下であることを確認した。
【0037】(比較例2)従来組成である(La0.3
Sr0.7)(Al0.65Ta0.35)Oを基板
として、実施例2と同様にエピタキシャル成長させたと
ころ、取りだし時にはすべての基板が10mmサイズの
形状に割れていた。またこの基板の特性を評価したとこ
ろ、転位密度が1010程度であることを確認した。
【0038】(実施例3)実施例1と出発組成を変え、
(Nd0.1Sr0.9)(Al0.3Ga0. 35
0.45)Oの基板を育成した。この基板をチャン
バ内部にセットし、HVPE法により窒化ガリウム単結
晶をエピタキシャル成長させた。この結果、平均で80
0μm厚さのエピタキシャル膜を育成できた。基板は、
50枚とも、クラック等のマクロ欠陥も全く無い状態で
容器から取り出すことができた。実施例1と同様に加工
した。得られた窒化ガリウム基板は、直径50mm、厚
さ600μmであり、その基板特性を評価したところ、
転位密度が10以下であることを確認した。
【0039】(比較例3)従来組成である(Nd
0.14Sr0.86)(Al0.57Nb0.43
を基板として、実施例3と同様にエピタキシャル成
長させた。取りだし時には、すべての基板が、10mm
サイズの形状に割れていた。またこの基板の特性を評価
したところ、転位密度が10程度であることを確認し
た。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、均
質で高品質の窒化ガリウム結晶を成長させるのに適し
た、育成用材料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各材料の格子定数の予測値および実測値を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今枝 美能留 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 小田 修 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 4G077 AA02 AA03 BE15 CC04 EA02 EA03 ED06 FJ03 HA12 LA01 LA05 5F045 AA02 AB14 AC12 AC13 AC15 AD12 AD13 AD14 AD15 BB12 BB13 CA10 CA12 DA63 5F053 AA03 AA50 DD20 FF01 GG01 HH05 LL02 LL03 RR03 RR11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化ガリウム結晶をエピタキシャル成長さ
    せるための育成用材料であって、組成式〔A1−y(S
    1−xBa〕〔(Al1−zGa −u
    〕O(Aは、希土類元素である;Dは、ニオブお
    よびタンタルからなる群より選ばれた一種以上の元素で
    ある;y=0.3〜0.98;x=0〜1;z=0〜
    1;u=0.15〜0.49;x+z=0.1〜2)の
    立方晶系のペロブスカイト構造複合酸化物を基本組成と
    することを特徴とする、窒化ガリウム結晶育成用材料。
  2. 【請求項2】請求項1記載の材料上に窒化ガリウム結晶
    をエピタキシャル成長させることを特徴とする、窒化ガ
    リウム結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】組成式〔A1−y(Sr1−x
    〕〔(Al1−zGa1−u・D〕O
    (Aは、希土類元素である;Dは、ニオブおよびタンタ
    ルからなる群より選ばれた一種以上の元素である;y=
    0.3〜0.98;x=0〜1;z=0〜1;u=0.
    15〜0.49;x+z=0.1〜2)の立方晶系のペ
    ロブスカイト構造複合酸化物を基本組成とする育成用材
    料上にエピタキシャル成長したことを特徴とする、窒化
    ガリウム結晶。
  4. 【請求項4】組成式〔A1−y(Sr1−x
    〕〔(Al1−zGa1−u・D〕O
    (Aは、希土類元素である;Dは、ニオブおよびタンタ
    ルからなる群より選ばれた一種以上の元素である;y=
    0.3〜0.98;x=0〜1;z=0〜1;u=0.
    15〜0.49;x+z=0.1〜2)の立方晶系のペ
    ロブスカイト構造複合酸化物を基本組成とする育成用材
    料と、この育成用材料上に形成された窒化ガリウム結晶
    とを備えていることを特徴とする、積層体。
JP2001242257A 2001-08-09 2001-08-09 窒化ガリウム結晶育成用材料、窒化ガリウム結晶の製造方法、窒化ガリウム結晶および積層体 Pending JP2003055098A (ja)

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