JP5883912B2 - 窒化物結晶およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、窒化物結晶およびその製造方法に関する。
ワイドバンドギャップ半導体である窒化ガリウム(GaN)は、青色光や紫外光のような波長の短い光を発光する材料として知られている。また、GaNは、高い熱伝導率や電界破壊強度を有するため、シリコン(Si)やヒ化ガリウム(GaAs)を材料とした場合には実現不可能である高周波用電子デバイス、高耐圧用電子デバイスの実現が期待されている。
GaN基板の製造においては、従来、サファイア基板やGaAs基板など異種材料の下地基板上に、ハロゲン化気相エピタキシー(HVPE)法によりGaN厚膜を成長させた後に、下地基板からGaN厚膜を分離することにより、直径(φ)2インチ程度のGaN基板を製造していた。しかしながら、HVPE法では、異種材料の下地基板上にGaN結晶をヘテロエピタキシャル成長させるため、GaN結晶と下地基板との熱膨張係数差や格子不整合を避けることはできない。従って、HVPE法で製造されるGaN基板の転移密度は10cm−2程度と高く、また、基板との熱膨張の違いによってGaNに反りが生じる等の問題があり、GaN基板のさらなる高品質化が望まれている。
また、電子デバイス用のGaN基板として求められるサイズはφ4インチ以上であり、基板内品質の均一化とともに、基板サイズの大型化が望まれている。さらに、光デバイス用のGaN基板として、印加電圧の増大に伴って生じるピエゾ分極の影響を抑えるため、非極性のGaN基板が望まれている。上記問題を解決するためには、高品質なバルクGaN結晶の開発が必須である。
高品質なバルクGaN結晶の成長方法の1つとして、ナトリウム(Na)とガリウム(Ga)との混合融液中に窒素を溶解してGaNを結晶成長させるフラックス法が研究開発されている。フラックス法は700〜900℃と比較的低温での結晶成長が可能であり、容器内圧力も高々100kg/cm程度と比較的圧力が低く、実用的な結晶成長方法である。
非特許文献1では、アジ化ナトリウム(NaN3)とGaを原料として、ステンレス製の反応容器内に窒素を封入し、その反応容器を600〜800℃の温度で24〜100時間保持することにより、GaN結晶を成長させた例が報告されている。
また、特許文献1には、フラックス法によってGaNの大型結晶を製造する方法として、窒化アルミニウム(AlN)の針状結晶を種結晶として用いて、GaNの柱状結晶を育成する方法が開示されている。また、特許文献2では、種結晶として用いられるAlN針状結晶の作製方法が開示されている。このように、フラックス法により種結晶の結晶成長を行って大型結晶を製造することは既によく知られている技術である。
しかしながら、このようにして得られたGaN結晶を加工して得られるGaNウェハは、無色透明の結晶であるため視認しづらく、特に、載置される場所が白色や透明である場合には結晶の所在が分かりにくいという問題がある。
これに対して、特許文献3では、ウェハ状にしたGaN基板の周縁部を面取りして光を乱反射させることで、ウェハの輪郭を見やすくする技術が開示されている。また、特許文献3では、GaN結晶の劈開面である{10−10}面にオリエンテーションフラット(OF)を形成することで、GaN結晶の結晶方位を簡単に確認することができる。
しかしながら、特許文献3などの従来技術では、面取りやOF形成など、GaN基板を加工する必要がある。GaN結晶は硬質であるため、切削加工や研磨加工中に欠け(チッピング)が生じやすく、生じたチッピングを起点としてウェハが破損するおそれがある。また、OFやIFを形成する場合には、ウェハの一部を切削するために材料の損失量が大きいという問題もある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、加工処理を行わずとも結晶の所在および結晶方位を容易に視認できる窒化物結晶(例えば、GaN結晶)およびその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の窒化物結晶は、種結晶の外周に成長した窒化物結晶において、前記窒化物結晶は、第1の部分領域と、前記第1の部分領域とは光学的特性が異なる第2の部分領域とを含み、前記第2の部分領域は、前記種結晶を囲んで、前記窒化物結晶の結晶方位に沿って形成されていることを特徴とする。
また、本発明の製造方法は、アルカリ金属とIII族元素を含む混合融液を反応容器内に形成する工程と、前記反応容器内に、種結晶を設置する工程と、前記混合融液に窒素を供給し、前記種結晶上に窒化物結晶を成長させる工程と、前記窒化物結晶を成長させる工程における結晶成長条件を変動させる変動工程と、を含み、前記窒化物結晶は、第1の部分領域と、前記第1の部分領域とは光学的特性が異なる第2の部分領域とを含み、前記第2の部分領域は、前記種結晶を囲んで、前記窒化物結晶の結晶方位に沿って形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、光学的特性が他の領域と異なる第2の部分領域が形成されるため、結晶面を目視確認することが可能となり、加工処理を行わずとも結晶の所在および結晶方位を容易に視認できるという効果を奏する。
図1は、実施の一形態における結晶製造装置の一例を示す概略図である。 図2は、種結晶から成長したGaN単結晶の一例を示す概観図である。 図3は、種結晶から成長したGaN単結晶の一例を示す概観図である。 図4は、GaN単結晶を示す外観斜視図である。 図5−1は、GaN基板の一例を示す概略的な平面図である。 図5−2は、成長縞を有するGaN基板の一例を示す平面図である。 図6は、成長分域境界面の一例を示す模式図である。 図7は、成長縞の一例を示す模式図である。 図8−1は、GaN基板を示す概略的な平面図である。 図8−2は、GaNウェハを示す概略的な平面図である。 図9−1は、GaN基板を示す概略的な平面図である。 図9−2は、GaNウェハを示す概略的な平面図である。 図10−1は、GaN基板を示す概略的な平面図である。 図10−2は、GaNウェハを示す概略的な平面図である。 図11−1は、GaN基板を示す概略的な平面図である。 図11−2は、GaNウェハを示す概略的な平面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる窒化物結晶およびその製造方法の実施の形態を詳細に説明する。尚、以下の説明において、図には発明が理解できる程度に構成要素の形状、大きさ及び配置が概略的に示されているに過ぎず、これにより本発明が特に限定されるものではない。また、複数の図に示される同様の構成要素については同一の符号を付して示し、その重複する説明を省略する場合がある。
<結晶製造装置>
図1を参照して、本実施の形態にかかる窒化物結晶基板の結晶製造方法において使用される結晶製造装置の構成例につき説明する。図1は、本実施の形態において用いられる結晶製造装置1の一例を示す概略図である。
図1に示すように、結晶製造装置1は、気密の空間を画成できる例えばステンレス製の耐圧容器11を備えている。耐圧容器11はバルブ31部分で結晶製造装置1から取り外すことが可能となっている。また、耐圧容器11内の設置台35には、反応容器12が設置される。尚、反応容器12は、設置台35に対して脱着可能となっている。
反応容器12は、種結晶であるIII族窒化物の針状結晶21と、原料や添加物を含む混合融液34を保持して針状結晶21の結晶成長を行うための容器であり、坩堝などが用いられる。反応容器12の材質は特に限定されるものではなく、BN焼結体、Pyrolytic−BN(P−BN)等の窒化物、アルミナ、サファイア、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)等の酸化物、シリコンカーバイド(SiC)等の炭化物等を使用することができる。好適な実施形態としては、YAG製の坩堝を用いることが好ましい。
また、図1に示すように、耐圧容器11の外周近傍にはヒーター13が配置されており、耐圧容器11および反応容器12を加熱して、混合融液34の温度を調整することができる。ヒーター13としては、耐圧容器11を加熱できるものであればよく、例えば、2面加熱方式のマッフル炉などを用いることができる。
また、耐圧容器11には、耐圧容器11の内部空間33に、III族窒化物結晶の原料である窒素(N2)ガスおよび希釈ガスを供給するガス供給管14が接続されている。ガス供給管14は、窒素供給管17と希釈ガス供給管30に分岐しており、それぞれバルブ15、18で分離することができる。
窒素ガスは、窒素ガスのガスボンベ等と接続された窒素供給管17から供給されて、圧力制御装置36で圧力を調整された後、バルブ15を介してガス供給管14に供給される。他方で、希釈ガス(例えば、アルゴンガス)は、希釈ガスのガスボンベ等と接続された希釈ガス供給管30から供給されて、圧力制御装置39で圧力を調整された後、バルブ18を介してガス供給管14に供給される。このようにして圧力を調整された窒素ガスと希釈ガスとは、ガス供給管14にそれぞれ供給されて混合される。
そして、窒素および希釈ガスの混合ガスは、ガス供給管14からバルブ31を経て耐圧容器11内に供給される。また、ガス供給管14には、圧力計32が設けられており、圧力計32によって耐圧容器11内の全圧をモニターしながら耐圧容器11内の圧力を調整できるようになっている。
本実施の形態では、このように窒素ガスおよび希釈ガスの圧力をバルブ15、18と圧力制御装置36、39とによって調整することにより、窒素分圧を調整することができる。また、耐圧容器11の全圧を調整できるので、耐圧容器11内の全圧を高くして、反応容器12内のアルカリ金属(例えばナトリウム)の蒸発を抑制することができる。
尚、希釈ガスとしては、アルゴン(Ar)ガスを用いることが望ましいが、これに限定されず、その他の不活性ガスを用いてもよい。
<結晶製造方法>
(1)原料等の調製
本実施の形態にかかる結晶製造方法では、III族窒化物の針状結晶を種結晶として用いて、当該針状結晶をフラックス法によりさらに成長させることにより、窒化物結晶基板を製造するための単結晶インゴットを製造する。
反応容器12に原料や添加物を投入する作業は、耐圧容器11をバルブ31から切り離し、切り離した耐圧容器11を、アルゴンガス等の不活性ガスを充填したグローブボックスに入れて行う。
反応容器12には、III族窒化物の針状結晶21を種結晶として設置する。好適な実施の形態としては、フラックス法により得られた窒化ガリウムの針状結晶を種結晶として用いる。これにより、欠陥密度の低い高品質の窒化物結晶を成長させることができる。尚、フラックス法による針状結晶の製造方法については、従来技術と同様の方法を用いることができる。一例として、III族元素(例えば、ガリウム)とアルカリ金属(例えば、ナトリウム)との総モル数に対するアルカリ金属のモル数の比率を75%、混合融液の結晶成長温度は860℃とし、窒素分圧を5.5MPaとする。
また、反応容器12には、混合融液34の構成材料として、少なくともIII族元素を含む物質(例えば、ガリウム)と、フラックスとして用いられるアルカリ金属(例えば、ナトリウム)とを投入する。
原料であるIII族元素を含む物質としては、例えばIII族元素のガリウム(Ga)が用いられるが、その他の例として、ホウ素、アルミニウム、インジウム等のその他のIII族元素や、これらの混合物を用いるとしてもよい。
フラックスとして用いられるアルカリ金属としては、ナトリウム(Na)、あるいはナトリウム化合物(例えば、アジ化ナトリウム)が用いられるが、その他の例として、リチウムや、カリウム等のその他のアルカリ金属や、当該アルカリ金属の化合物を用いてもよい。尚、複数種類のアルカリ金属を用いてもよい。
好適な実施の形態としては、微量の添加物を反応容器12に投入するとしてもよい。或いは、反応容器12の内壁面から反応容器12の成分を溶出させることにより、反応容器12内に形成される混合融液34に、反応容器12の成分を溶出させるとしてもよい。これにより、窒化物結晶19に不純物を添加して、結晶内部に光学的特性の異なる2つの領域(第1の部分領域および第2の部分領域)を形成することが可能となる。
また、好適な実施の形態として、反応容器12には、添加物として炭素(C)を投入することが好ましい。これにより、雑結晶の発生を抑制することができる。
III族元素を含む物質とアルカリ金属とのモル比は、特に限定されるものではないが、III族元素とアルカリ金属との総モル数に対するアルカリ金属のモル比を、40〜95%とすることが好ましい。
原料等を投入した後、反応容器12を耐圧容器11に設置する。耐圧容器11に不活性ガスが充填された状態で、バルブ31を操作することにより、耐圧容器11を結晶製造装置1に接続する。
(2)結晶成長温度およびガス分圧
上述のように原料等を耐圧容器11内にセッティングした後、ヒーター13に通電して、耐圧容器11およびその内部の反応容器12を加熱する。結晶成長工程における混合融液34の温度は特に限定されるものではないが、好適な実施の形態としては、少なくとも700℃以上とすることが好ましい。さらに好適な実施の形態としては、800℃ないし900℃の範囲内とすることが好ましい(実施例1参照)。
また、バルブ15、18と圧力制御装置36、39とを調節して、窒素ガスおよび希釈ガスを所定のガス分圧に調整するとともに、バルブ31を開けて耐圧容器11に当該混合ガスを導入する。気体中の窒素ガス分圧は、特に限定されるものではないが、少なくとも0.1MPa以上とすることが好ましい。さらに好適な実施の形態としては、2MPaないし5MPaの範囲内とすることが好ましい(実施例1参照)。
より好適な実施形態としては、反応容器12に投入される混合融液34中の原料に関して、III族元素(例えば、ガリウム)とアルカリ金属(例えば、ナトリウム)との総モル数に対するアルカリ金属のモル数の比率を70%〜90%の範囲内とし、添加物(例えば、炭素)のIII族元素に対するモル数の比率を0.01%〜5%の範囲内とし、混合融液34の結晶成長温度を800℃〜900℃の範囲内とし、窒素分圧を2MPa〜5MPaの範囲内とすることが好ましい(実施例1参照)。
さらに好適な実施形態としては、III族元素に対する添加物(例えば、炭素)のモル数の比率を0.1〜1%の範囲内とすることが好ましい。
好適な実施の形態としては、窒化物結晶19が所定の大きさまで成長した時点で、窒素分圧または混合融液34の温度を変化させることが好ましい。
これにより、結晶成長速度に微小な変動を生じさせて、窒化物結晶19中に取り込まれる不純物の固溶量や、窒化物結晶19中に生成する欠陥量を変化させて、光学的特性が互いに異なる複数の領域を形成することができる。
より好適な実施の形態としては、結晶成長の終了時間間際に、窒素分圧や混合融液34の温度を変化させることが好ましい。
これにより、窒化物結晶19の外縁部近傍に光学的特性の異なる領域(第2の部分領域)を形成することができ、ウェハとしたときにデバイス製造に用いることができる有効面積を増加させることができる。
このように、針状結晶21を種結晶として結晶成長を行うことにより、図2および図3に示すような結晶成長後の窒化物結晶19を得ることができる。図2および図3は、図1の結晶製造装置を使用して育成した窒化物結晶19の概観図である。
上述した条件下で、一端が角錐(六角錐)状に尖った角柱(六角柱)状の針状結晶21を結晶成長させると、図2および図3に示すように、針状結晶21の角柱状の部分の径方向に結晶が成長し、<0001>方向(c軸方向)と垂直方向に結晶が肥大化し、角柱状の部分を径方向に切断したときの断面積がより大きな結晶を得ることができる。
窒化物結晶19が成長するにあたり、<11−20>方向の成長速度が<1−100>方向の成長速度と比べて速く、かつ<0001>方向の成長速度が<1−101>方向の成長速度と比べて速い場合には、図2に示すようにm面22と、{1−101}面23とがファセット面として出現する。尚、m面22({10−10}面)は、六角柱状の窒化物結晶19の各外周面であり、(10−10)面、(1−100)面、(01−10)面、(−1010)面、(−1100)面、(0−110)面の各面により構成されている。
他方で、窒化物結晶19が成長するにあたり、<11−20>方向の成長速度が<1−100>方向の成長速度と比べて速く、<0001>方向の成長速度が<1−101>方向の成長速度と同程度もしくは<1−101>方向の成長速度よりも遅い場合には、図3に示すようにm面22、{1−101}面23、{0001}面24がファセット面として出現する。
また、本実施の形態では、上述の条件によりフラックス法で窒化物結晶19の結晶成長を行うので、転位密度を低下させることが可能となる。一例として、成長分域内の{0001}面24(c面)に貫通した転位密度を10cm−2以下とすることが可能であり、製造されたデバイスの性能を向上することが可能となる。
<単結晶ウェハの製造>
(1)窒化物結晶のスライス加工
図2および図3に示した窒化物結晶19において{1−101}面23で囲まれた角錐状の部分を{0001}面24(c面)と平行に切断して取り除くことにより、図4に示すような角柱状の窒化物結晶19が得られる。窒化物結晶19は、針状結晶21を種結晶としてm面22を形成しながら<0001>方向と略垂直方向に成長している。
そして、窒化物結晶19を、マルチワイヤソーを用いて切断線SLに沿うように{0001}面24(c面)に略平行にスライスすることにより、図5−1または図5−2に示すような窒化物結晶基板20を得る。尚、<0001>方向から数度傾斜した角度で切り出してもよい。
図5−1および図5−2は、スライス後の窒化物結晶基板20を示す概略的な平面図である。図5−1および図5−2に示すように、窒化物結晶基板20は、中心付近に針状結晶21を有し、その針状結晶21から<0001>方向と略垂直方向に結晶径が拡大成長している。次に、図5−1または図5−2を参照して、好適な実施の形態について説明する。
(2)成長分域境界面の形成について
まず、図5−1を参照して、好適な実施の形態について説明する。好適な実施の形態として、窒化物結晶19および窒化物結晶基板20には、上述した結晶成長工程によって、図5−1に示すように、光学的特性が互いに異なる成長分域25(第1の部分領域)と成長分域境界面26(第2の部分領域)とが形成されることが好ましい。
一般的に、結晶成長時において、異なる結晶面が隣接して形成されながら成長する場合や、結晶学的に等価な結晶面が成長する場合において、それぞれの結晶成長方向が異なる場合には、それぞれの結晶面に成長した複数の成長分域25と、隣接する成長分域25同士の境界面である成長分域境界面26とが形成される場合がある。
上述した結晶成長方法により六方晶の窒化物結晶19(例えば、GaN結晶)を成長させると、針状結晶21のc軸に垂直な面上には、{10−10}面(m面22)すなわち、結晶学的に等価な(10−10)面、(1−100)面、(01−10)面、(−1010)面、(−1100)面、(0−110)面が形成されながら結晶成長する。各結晶面の成長速度は概ね等しいが、成長方向が異なるため、<11−20>方向に各結晶面に成長した結晶の成長分域境界面26が形成されて、種結晶21の周囲には6つの成長分域25を形成することができる。
図6は、窒化物結晶19に形成される成長分域境界面26の一例を示す模式図である。成長分域境界面26は、図6の斜線パターンを付した領域で示すように、六角柱状の針状結晶21において、互いに隣接する側面同士がなす6つの辺それぞれから形成が開始され、<11−20>方向に概ね平行な面状として形成される。
そして、図4で説明したように窒化物結晶19をスライスすると、得られる窒化物結晶基板20の切断面において、成長分域境界26は図5−1に示すように針状結晶21の表面から<11−20>方向に延びる6本の線状領域として出現する。
また、成長分域境界面26には、不純物が選択的に取り込まれ易く、成長分域境界面26には欠陥が集中しやすくなる。すなわち、成長分域境界面26は、各成長分域25の成長速度の変動と、不純物の固溶や点欠陥の生成がカップリングして生じる。従って、成長分域境界面26及びその近傍では、結晶格子に歪みが導入されて屈折率が変化する。また、成長分域境界面26及びその近傍では、不純物の固溶や点欠陥の生成によって結晶の組成が局所的に変化するため、光透過率が局所的に変化して、成長分域境界面26は着色される。
窒化物結晶19(窒化物結晶基板20)は光透過性の高い透明結晶であるが、本実施の形態においてはこのように、成長分域境界面26の光学的特性(屈折率、透過率、色等)はその他の結晶領域(例えば、成長分域25)の光学的特性と異なることとなる。従って、成長分域境界面26は目視でも明瞭に確認することが可能となり、成長分域境界面26を目印として結晶方位を判別することが可能となる。
尚、上述では成長分域25は6つであるとしたが、これは窒化物結晶19が六方晶であり、種結晶の周りに6つのm面22を形成しながら結晶成長を行った場合(例えば、GaN結晶)の数であって、成長分域25の数は結晶構造と、結晶成長中に現れる結晶面の数によって異なるものである。
(3)成長縞の形成について
次に、図5−2を参照して、別の好適な実施の形態について説明する。好適な実施の形態として、窒化物結晶19および窒化物結晶基板20には、上述した結晶成長工程によって、図5−2に示すように、光学的特性が結晶中の他の領域とは異なる成長縞27(第2の部分領域)が形成されることが好ましい。
一般的に、結晶成長時に結晶成長速度が変動した場合には、欠陥の生成量や不純物の固溶量にも変動が生じ、結晶には特定の結晶面に沿う面状に、成長縞27が形成されることがある。
本実施の形態では、上述した結晶成長工程において、窒化物結晶19が所定の大きさまで成長した時点で、混合融液34の温度や窒素分圧、混合融液34中へのフラックスの溶解量などに微小な変化を与える。これにより、窒化物結晶19の結晶成長速度に微小な変動や微小な変化を生じさせて、窒化物結晶19中への不純物の取り込み量や、空孔等の点欠陥の量を変化させ、成長縞27を形成する。
図7は、窒化物結晶19に形成される成長縞27の一例を示す模式図である。図7に示すように、成長縞27は、窒化物結晶19の六角柱とは同心柱状である六角柱を構成する6つの面で構成される。また、成長縞27のそれぞれの面は、窒化物結晶19の表面を構成するm面22と平行な面で構成されている。
そして、図4で説明したように窒化物結晶19をスライスすると、得られる窒化物結晶基板20の切断面は図5−2に示すようになる。そして、図5−2に示すように、成長縞27は、窒化物結晶基板20の{0001}面24(c面)において、針状結晶21の外周面と同心形状である六角形の線状として出現する。また、六角形状の成長縞27においてそれぞれの辺は、窒化物結晶基板20の外周面であるm面22と平行に形成される。
成長縞27は、結晶中の他の部分とは組成が異なるため、屈折率が結晶中の他の部分(例えば、成長分域25)とは異なるために光の乱反射が生じたり、或いは着色したりする。従って、成長縞27(第2の部分領域)は結晶中のその他の領域(第1の部分領域)とは光学的特性が異なることとなり、目視でも成長縞27を明瞭に確認することができる。
これにより、成長縞27を目印として窒化物結晶基板20の結晶方位を識別することが可能となる。図5−2に示す例では、成長縞27を目印としてm面22を判別することができ、m面22を基準として、その他の結晶方位を判別することが可能となる。
このように、本実施の形態の窒化物結晶19には、光学的特性の異なる成長分域境界面26または成長縞27が形成されるので、無色透明の窒化物結晶19が白色や透明の下地に載置された場合であっても、窒化物結晶19の所在を確認することが可能となる。
また、このようにして形成される成長分域境界面26および成長縞27は、結晶成長中に形成することができる。従って、窒化物結晶19にOFやIFを形成せずとも、結晶方位を判断することができる。
(4)ウェハの加工処理
上述のようにして窒化物結晶19をスライスすることにより得られた窒化物結晶基板20(図5−1、図5−2参照)は、デバイス製造プロセスで使用されるサセプタ形状に合わせて整形加工される。
図8−1は、整形加工前の窒化物結晶基板20の一例を示す平面図であり、図8−2は、整形加工後の窒化物ウェハ28の一例を示す平面図である。デバイス製造プロセスで使用するサセプタ形状が円形に対応する形状である場合には、図8−2に示すように円形状に整形加工される。
尚、基板を円形にするための整形加工は、窒化物結晶19をスライスする前に窒化物結晶19を円筒状に整形するとしてもよく、この場合には、円筒整形後にスライス加工して、円形状の窒化物ウェハ28とすればよい。
また、ウェハ形状としては、円形形状に限定されるものではない。例えば、サセプタ形状が六角形に対応する形状である場合には、窒化物結晶基板20は六角形状のまま用いることができる。この場合には、面取り加工工程を省略することができ、コスト削減につながる。
整形された窒化物ウェハ28は、ラッピング、ポリッシングによりエピグレード(デバイス用の結晶をエピタキシャル成長可能な品質)まで表面品質を向上させる。これにより、デバイス製造用の窒化物ウェハ28を得ることができる。
<結晶製造例>
次に、図8ないし図11を用いて、加工処理前の窒化物結晶基板20と、加工処理後の窒化物ウェハ28の好適な実施形態について説明する。図8ないし図11では、上述の結晶製造方法およびスライス加工処理によって得られる窒化物結晶基板20(図8−1、図9−1、図10−1、図11−1)と、当該窒化物結晶基板20のウェハ加工後に得られる窒化物ウェハ28(図8−2、図9−2、図10−2、図11−2)をそれぞれ示す図である。
(結晶製造例1)
図8−1、図8−2には、着色した成長分域境界26が、針状結晶21の表面から窒化物結晶基板20の外縁に向かって、<11−20>方向に平行に形成されている形態を示す。成長分域境界面26は、図示するように、概ね<11−20>方向に伸びる線として窒化物結晶基板20の表面に現れている。これにより、<11−20>方向の結晶方位を目視で判断することができ、<11−20>方向を基準として、その他の結晶方位も判断することができる。
(結晶製造例2)
図9−1、図9−2には、着色した成長分域境界26が、針状結晶21の表面から窒化物結晶基板20の外縁に向かって、<11−20>方向に平行に形成されており、さらに、m面22と平行に、着色した成長縞27が複数形成されている形態を示す。図9−1に示すように、m面22を成長面として成長した結晶において、各成長縞27はm面22と平行に形成されるので、<10−10>方向の結晶方位を知ることができる。
(結晶製造例3)
図10−1、図10−2には、着色した成長分域境界26が、針状結晶21の表面から窒化物結晶基板20の外縁に向かって、<11−20>方向に平行に形成されており、さらに、窒化物結晶基板20の外周付近においてm面22と平行に、着色した成長縞27の一部が形成されている形態を示す。この場合には、窒化物結晶基板20の<11−20>方向および<10−10>方向を判別することができる。
上述した結晶成長工程において、結晶成長の終了時間間際に窒素分圧や混合融液34の温度を変化させることにより、図10−1および図10−2に示すように、窒化物結晶19の外縁部近傍に成長縞27を形成させることができる。この場合にも、窒化物結晶基板20の<11−20>方向および<10−10>方向を判別することができる。また、窒化物結晶19(窒化物結晶基板20)の外縁部近傍に成長縞27が形成されているため、デバイス製造時に用いることができる有効面積を増加させることができる。
(結晶製造例4)
図11−1、図11−2には、成長分域境界26が目視ではほとんど識別できない状態ではあるが、基板の外周付近においてm面22と平行に、成長縞27の一部が形成されている形態を示す。
成長分域境界26または成長縞27が肉眼で見えにくい場合でも、カソード・ルミネッセンス法(CL法)等の適切な光学的観察手段を用いることにより、成長分域境界26および成長縞27を識別することができるので、これにより結晶方位を特定できる。例えば、成長分域境界面26には、不純物や点欠陥が取込まれており、成長分域境界面26と成長分域内の低欠陥領域とではCL像のコントラスト比が異なる。この結果に基づいて、窒化物結晶基板20における結晶方位を特定することができ、図11−1、図11−2に示す例では<10−10>方向を判別することができる。従って、窒化物結晶基板20にOFやIFを加工せずとも結晶方位を判別することが可能である。
上述のように、本実施の形態の結晶製造方法によれば、窒化物結晶19内に、光学的特性が成長分域25とは異なる成長分域境界面26または成長縞27を形成することができる。これにより、窒化物結晶19に対して加工処理を行わずとも、結晶の所在および結晶方位を容易に確認することができる。
以下に本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお符号は図1を参照して説明した結晶製造装置の構成に対応している。
(実施例1)
内径がφ17mmであり、高さが50mmである反応容器12を、Ar雰囲気としたグローブボックスに入れて原料等の投入作業を行った。まず、反応容器12の底部に、Naフラックス法で作製した針状結晶21を反応容器12の底と略垂直となるように設置した。そして、反応容器12内にIII族元素としてガリウム(Ga)を3g、フラックスとなるナトリウム(Na)を4.5g、添加剤としてカーボン(C)を0.014g入れた。
次に反応容器12を外径φ1インチのステンレス製の耐圧容器11に入れて封じた後、バルブ31を閉じ、耐圧容器11をグローブボックスから取出し、ヒーター13内にセットした。次に、耐圧容器11とガス供給管14とを、バルブ31を介して接続した。そして、ガス供給管14内を窒素ガスで回数パージを行った後、バルブ31を開けて、室温において窒素分圧が1.5MPaとなるまで、内部空間33にNガスを導入した。その後、ヒーター13に通電して温度が870℃になるまで1時間かけて昇温した。なお、昇温中に、ガリウム、ナトリウム、カーボンは溶解して、混合融液34を形成することとなる。温度が870℃に達し、Nガスの体積膨張による圧力上昇が止まったのを確認後、Nガスの圧力を3.2MPaに調整し、結晶成長を開始した。
結晶成長時間は192時間として行った。結晶成長終了後ヒーター13の通電を停止し、室温になるのを待ってから、耐圧容器11を結晶製造装置1から取り外した。そして、耐圧容器11から反応容器12を取出し、Naを除去するため、反応容器12ごとビーカーに満たしたエタノールに浸した。Na除去後、Ga−Na金属間化合物を硝酸もしくは王水で取除き、GaN結晶19(窒化物結晶19)を取出した。
GaN結晶19は、図2に示すように、m面22と{1−101}面23で囲まれていた。
GaN結晶19において、<11−20>方向の長さは約8mm、<0001>方向の長さは約12mmであった。また、針状結晶21と、結晶成長後のGaN結晶19との重量変化から、収率(GaN析出量[mol]/Ga仕込み量[mol]×100%)は約75%であった。
その後GaN結晶19を切断して、図4に示して既に説明したようなGaN結晶19を得た。図4に示すように、GaN結晶19は、中心付近に針状結晶21を有し、その針状結晶21から<0001>方向と略垂直方向に結晶を拡大成長した形状となっていた。
このGaN結晶19をマルチワイヤカットソーでスライスし、図5−1に示すようなGaN結晶基板20(窒化物結晶基板20)を得た。図5−1に示すように、針状結晶21から成長した領域は、6つの成長分域25から構成されており、その成長分域25の成長分域境界26は概ね<11−20>方向に平行に形成されていた。また、成長分域境界面26および成長分域境界面26近傍の領域では、結晶の着色を確認することができた。
また、GaN結晶基板20をリン酸、硫酸の混酸を用いて250℃で20分間エッチングした。その後光学顕微鏡で観察し、成長分域25内のエッチピット密度を計測したところ、約1×10cm−2であった。
また、X線回折法により、GaN結晶基板20の成長分域25内のロッキングカーブを測定したところ、スリット幅0.1×0.1mmでの半値幅は(0004)面で34arcsecであった。
さらに、GaN結晶基板20の成長分域25内をカソード・ルミネッセンス法(CL法)により測定したところ、41μm×1mmの範囲でダークスポットが10個観察された。ダークスポットが転位に対応するとした場合には、この結晶の転位密度は3×10個・cm−2と見積もられた。
次に、GaN結晶基板20を、図8−1に破線で示すように円形状に整形加工し、図8−2に示すようなGaNウェハ28(窒化物ウェハ28)を得た。図8−2に示すように、成長分域境界26は、針状結晶21から基板の外縁に向かって、<11−20>方向に平行に形成されており、上述のように着色が確認された。これにより、<11−20>方向の結晶方向を目視で確認することができた。また、結晶の所在を目視確認することができた。
(実施例2)
以下の実施例において、実施例1と同様の構成、方法については説明を省略する場合がある。実施例2においては、実施例1と略同様の条件であるが、圧力の揺らぎが数回ある状態で結晶成長を行い、GaN結晶基板20およびGaNウェハ28を製造した。その結果、図9−1、図9−2に示すように、得られたGaN結晶基板20および加工後のGaNウェハ28には、成長分域境界26が針状結晶21から基板の外縁に向かって、<11−20>方向に平行に形成されていた。加えて、m面22と平行に着色した成長縞27が形成されていた。着色した成長縞27は、結晶成長途中で、窒素圧力に揺らぎがあったために、成長速度が変化し、不純物の結晶への取り込み量が増加したため形成されたと考えられる。不純物の起源は明らかではないが、YAG坩堝からの溶出した成分に起因するものと考えられる。
(実施例3)
結晶が所定の大きさまで成長した段階で、窒素分圧を増減させた。その他の条件は実施例1と略同様として、GaN結晶20の結晶成長を行った。その結果、図10−1、図10−2に示すように、得られたGaN結晶20および加工後のGaNウェハ28には、針状結晶21から基板の外縁に向かって、<11−20>方向に平行に、成長分域境界26が形成されていた。加えて、m面22と平行に着色した成長縞27の一部が基板の外周付近に形成されていた。このように、結晶が所定の大きさまで成長した段階で窒素圧力を増減させることにより、着色した成長縞27を形成することができた。
(実施例4)
実施例1と略同様の条件でGaN結晶20の製造を行った。その結果、図11−1、図11−2に示すようなGaN結晶基板20およびGaNウェハ28を得た。図11−1、図11−2に示すように、GaN結晶基板20およびGaNウェハ28には、成長分域境界26が肉眼ではほとんど識別できない程度ではあるが、m面22と平行に着色した成長縞27の一部が基板の外周付近に少量、形成されていた。これは、不純物の取り込み量や欠陥量が少なかったため、結晶の着色が外周部に近い部分で少量形成されるに留まったものと考えられる。
上述の実施例に示したように、結晶成長中の窒素分圧を変化させたり、結晶成長中に不純物を取り込ませたりすることにより、着色した成長分域境界26または成長縞27を形成することができた。また、これにより、GaN結晶基板20の所在を目視確認することができ、GaN結晶基板20の結晶方位を目視で判断することができた。
1 結晶製造装置
11 耐圧容器
12 反応容器
13 ヒーター
14 ガス供給管
15、18、31 バルブ
36、39 圧力制御装置
17 窒素供給管
30 希釈ガス供給管
32 圧力計
35 設置台
34 混合融液
19 窒化物結晶(GaN結晶)
20 窒化物結晶基板(GaN結晶基板)
21 針状結晶
22 {10−10}面(m面)
23 {1−101}面
24 {0001}面(c面)
25 成長分域
26 成長分域境界面
27 成長縞
28 窒化物ウェハ(GaNウェハ)
特開2008−94704号公報 特開2006−45047号公報 特開2002−356398号公報
Chemistry of Materials Vol.9(1997)413-416

Claims (10)

  1. 種結晶の外周に成長した窒化物結晶において、前記窒化物結晶は、第1の部分領域と、前記第1の部分領域とは光学的特性が異なる第2の部分領域とを含み、前記第2の部分領域は、前記種結晶を囲んで、前記窒化物結晶の結晶方位に沿って形成されていることを特徴とする窒化物結晶。
  2. 前記第2の部分領域は、前記窒化物結晶の{10−10}面に略平行に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の窒化物結晶。
  3. 前記第2の部分領域は、異なる方向に形成され、互いに隣接する複数の部分を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の窒化物結晶。
  4. 前記第2の部分領域は、前記窒化物結晶の外縁部近傍に位置することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の窒化物結晶。
  5. 前記第2の部分領域は、相対的に前記種結晶に近い領域と遠い領域とに位置する複数の領域を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の窒化物結晶。
  6. 前記第2の部分領域は、前記第1の部分領域よりも欠陥量または不純物の固溶量が多いことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の窒化物結晶。
  7. アルカリ金属とIII族元素を含む混合融液を反応容器内に形成する工程と、
    前記反応容器内に、種結晶を設置する工程と、
    前記混合融液に窒素を供給し、前記種結晶上に窒化物結晶を成長させる工程と、
    前記窒化物結晶を成長させる工程における結晶成長条件を変動させる変動工程と、を含み、
    前記窒化物結晶は、第1の部分領域と、前記第1の部分領域とは光学的特性が異なる第2の部分領域とを含み、
    前記第2の部分領域は、前記種結晶を囲んで、前記窒化物結晶の結晶方位に沿って形成されていることを特徴とする窒化物結晶の製造方法。
  8. 前記変動工程は、前記気体中の窒素分圧を変動させる分圧変動工程を含むことを特徴とする請求項に記載の窒化物結晶の製造方法。
  9. 前記変動工程は、前記混合融液の温度を変動させる温度変動工程を含むことを特徴とする請求項またはに記載の窒化物結晶の製造方法。
  10. 前記変動工程は、前記窒化物結晶を成長させる工程の終了間際に行われることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の窒化物結晶の製造方法。
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