JP2004279911A - 監視カメラ用レンズ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】監視カメラ用レンズ装置10には、手元操作部20が配置される。手元操作部20には、リモート操作と手元操作とを切り替える切替スイッチ28が設けられ、このスイッチにより手元操作を有効にすると、フォーカス操作スイッチ22A、22B、ズーム操作スイッチ24A、24B、アイリス操作スイッチ26A、26Bによりフォーカス、ズーム、アイリスの操作ができるようになる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は監視カメラ用レンズ装置に係り、特にリモート操作可能な電動サーボタイプの監視カメラ用レンズ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、監視カメラ(CCTVカメラ)の設置場所から離れた場所に配備されたコントローラにより、フォーカス操作、ズーム操作、アイリス操作等のレンズ操作を電動(サーボ)により行えるようにしたリモート操作可能な監視カメラ用レンズ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一般にリモート操作可能な監視カメラ用レンズ装置では、撮影レンズ(ズームレンズ)を構成するレンズ鏡筒内のフォーカスレンズ、ズームレンズ、アイリス等にモータが連結され、そのモータがレンズ鏡筒の周面部に設置されている。また、それらのモータを覆うようにレンズ鏡筒の周面全体がカバーで保護されているものもある。そのため、リモート操作可能な監視カメラ用レンズ装置では、レンズ操作を手元で行うことができず、コントローラを用いたリモート操作でのみ行えるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−258653号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のようなリモート操作可能な監視カメラ用レンズ装置を監視カメラの本体と共に壁や天井などに設置する際、又は、設置後に、フォーカスやズーム、アイリス等を操作してそれらの動作チェックや撮影方向の確認等が行われている。その際、監視カメラの設置場所にコントローラを持ち込み、コントローラをレンズ装置に接続すると共に、コントローラを使用してレンズ操作を行わなければならないという不便さがあった。特に、レンズ装置とコントローラとを接続するケーブルは、外観上の都合等から通常、天井裏や壁裏を通して敷設され、レンズ装置に繋がれているケーブルのコネクタ(コントローラや延長ケーブル等を接続するコネクタ)も天井裏や壁裏に配置されることが多い。そのため、監視カメラやレンズ装置を一度設置すると、その設置場所において、カメラの映像に関しては監視カメラの映像出力端子にモニタを接続して確認できるとしても、レンズ操作を行うことができないという場合があった。この場合には、トランシーバや携帯電話などで連絡を取りながら離れた場所にあるコントローラを別の操作者に操作してもらわなければならないため労力と時間を要していた。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、リモート操作可能な監視カメラ用レンズ装置において、取付作業や動作チェック等のメンテナンス作業を容易にする監視カメラ用レンズ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、離れた場所に配備されたコントローラからの制御信号に基づいてモータを駆動し、該モータに連結された光学部品の設定状態を制御することによりリモート操作を可能にした監視カメラ用レンズ装置において、前記監視カメラ用レンズ装置の本体に配置される手元操作部と、前記手元操作部の操作に従って前記モータを駆動し、前記光学部品の設定状態を制御することにより手元操作を可能にする制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記リモート操作と前記手元操作との切り替えを指示する操作切替指示手段を備えたことを特徴としている。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記光学部品は、撮影レンズを構成するフォーカスレンズ、ズームレンズ、又はアイリスであることを特徴としている。
【0010】
本発明によれば、監視カメラ用レンズ装置(本体)に配置された手元操作部を操作することにより監視カメラの設置場所で所要のレンズ操作を行うことができるため、取付作業やメンテナンス作業を容易に行うことができるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下添付に従って本発明に係る監視カメラ用レンズ装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0012】
図1は、本発明に係る監視カメラ用レンズ装置及びそのコントローラを示した図である。同図に示す監視カメラ用レンズ装置10(以下、レンズ装置10という)は、電動サーボタイプのいわゆるズームレンズであり、後端側に設けられたマウント10Aにより図示しない監視カメラの本体に装着されるようになっている。また、レンズ装置10の周面部は全体がカバー10Bで覆われており、そのカバー10Bの内部にはフォーカス調整のためのフォーカスレンズ(群)、ズーム調整のためのズームレンズ(群)、光量調整のためのアイリス等の撮影レンズを構成する各種光学部品やこれらの光学部品を保持するレンズ鏡筒が配置されている。またカバー10Bの内部には、フォーカスレンズ、ズームレンズ、アイリスをそれぞれ駆動するモータや各モータを駆動制御するための回路等が搭載されている。
【0013】
レンズ装置10の背面側には、コントローラ12から出力された制御信号を伝送するケーブル14が接続されており、そのケーブル14のコネクタ14Aがコントローラ12側のコネクタ(図示せず)に直接、又は、延長ケーブル16を介して接続されるようになっている。
【0014】
尚、レンズ装置10のカバー10Bには、レンズ操作(フォーカス操作、ズーム操作、アイリス操作)をコントローラ12を使用せずに手元操作で行うための手元操作部20が設けられているが、これについての詳細は後述する。
【0015】
コントローラ12には、例えば、フォーカス調整レバー12A、ズーム調整レバー12B、アイリス調整レバー12C、及び、スピード調整ツマミ12Dが設けられている。フォーカス調整レバー12Aを操作した場合には、その操作方向が上側のときにレンズ装置10のフォーカスが無限遠側に変化し、下側のときにフォーカスが至近側に変化する。ズーム調整レバー12Bを操作した場合には、その操作方向が上側のときにズームがテレ側に変化し、下側のときにズームがワイド側に変化する。また、アイリス調整レバー12Cを操作した場合には、その操作方向が上側のときにアイリスがオープン側に変化し、下側のときにアイリスがクローズ側に変化する。
【0016】
各レバー12A〜12Cの操作に対応して上述のような動作をレンズ装置10に実行させるため、コントローラ12からレンズ装置10には、各レバー12A〜12Cの操作方向に応じた動作方向に所定速度でフォーカス(フォーカスレンズ)、ズーム(ズームレンズ)、又は、アイリスを駆動させることを指示する電圧の制御信号が送信される。
【0017】
また、スピード調整ツマミ12Dは、フォーカス、ズーム、アイリスを各方向に動かす際の動作速度を変更するもので、スピード調整ツマミ12Dの調整位置に応じてレンズ装置10に送信される制御信号の電圧値が変更されるようになっている。
【0018】
図2は、レンズ装置10の手元操作部20の構成について第1の実施の形態を示した側面図である。同図においてレンズ装置10のカバー10Bに設けられた手元操作部20には、フォーカス操作スイッチ22A、22B、ズーム操作スイッチ24A、24B、アイリス操作スイッチ26A、26B、及び、切替スイッチ28が配設されている。フォーカス操作スイッチ22A、22B、ズーム操作スイッチ24A、24B、及びアイリス操作スイッチ26A、26Bは、例えば、押している間だけスイッチがオンとなるノンロック式の押しボタンスイッチである。一方、切替スイッチ28は、例えば、ボタンを押すとスイッチがオンとなり、ボタンから指を離してもオンの状態が保持され、もう一度ボタンを押すとスイッチがオンとなるダブルプッシュ式の押しボタンスイッチである。尚、これらの操作スイッチは、レンズ装置10の背面側等のどの位置に配置してもよい。
【0019】
切替スイッチ28をオフの状態に設定した場合には、レンズ操作(フォーカス操作、ズーム操作、アイリス操作)を図1に示したようなコントローラ12により行うモードとなる(リモート操作)。一方、切替スイッチ28をオンの状態に設定した場合には、レンズ操作をコントローラ12を使用せずに手元操作部20のフォーカス操作スイッチ22A、22B、ズーム操作スイッチ24A、24B、アイリス操作スイッチ26A、26Bにより行うモードとなる(手元操作)。
【0020】
切替スイッチ28をオンの状態に設定した場合(手元操作の場合)には、フォーカス操作スイッチ22Aをオンするとフォーカスが無限遠側に変化し、フォーカス操作スイッチ22Bをオンするとフォーカスが至近側に変化する。ズーム操作スイッチ24Aをオンするとズームがテレ側に変化し、ズーム操作スイッチ24Bをオンするとズームがワイド側に変化する。また、アイリス操作スイッチ26Aをオンするとアイリスがオープン側に変化し、アイリス操作スイッチ26Bをオンするとアイリスがクローズ側に変化する。このように各操作スイッチ22A、22B、24A、24B、26A、26Bをオンすると、そのオンの状態が継続している間に、フォーカス(フォーカスレンズ)、ズーム(ズームレンズ)、又はアイリスが、対応する方向に所定の動作速度となるように駆動されるようになっている。
【0021】
尚、コントローラ12のスピード調整ツマミ12Dと同様に、各操作スイッチ22A、22B、24A、24B、26A、26Bがオンされている間の動作速度を変更する操作部材(ツマミ等)を手元操作部20に設けるようにしてもよい。
【0022】
図3は、上記第1の実施の形態におけるレンズ装置10の内部回路の構成を示した図である。同図においてフォーカス駆動用モータ30、ズーム駆動用モータ32、アイリス駆動用モータ34は、それぞれフォーカスレンズ、ズームレンズ、アイリスに連結されており、各モータ30、32、34は、内部回路50の各ドライバ36、38、40によって駆動制御(サーボ制御)されるようになっている。
【0023】
各ドライバ36、38、40の入力側には、それぞれ上記切替スイッチ28の操作に連動するスイッチ42、44、46の共通端子が接続され、各スイッチ42、44、46のa端子には上記コントローラ12からのフォーカス制御信号、ズーム制御信号、アイリス制御信号が伝送されるようになっている。切替スイッチ28がオフの状態では、各スイッチ42、44、46のa端子側の接点がいずれも閉じた状態となり、コントローラ12から送信されてきたフォーカス制御信号、ズーム制御信号、アイリス制御信号がそれぞれドライバ36、38、40に入力される。このとき各ドライバ36、38、40は、それぞれに入力されたフォーカス制御信号、ズーム制御信号、アイリス制御信号の電圧値に応じた回転方向及び回転速度で各モータ30、32、34を駆動する。したがって、切替スイッチ28がオフの状態に設定されている場合には、コントローラ12からの制御信号によってフォーカス、ズーム、アイリスが制御される。
【0024】
一方、切替スイッチ28がオンの状態に設定された場合、各スイッチ42、44、46はいずれもb端子側の接点が閉じた状態になる。ここで、スイッチ42のb端子には、フォーカス操作スイッチ22A、22Bのa端子が接続され、スイッチ44のb端子には、ズーム操作スイッチ24A、24Bのa端子が接続され、スイッチ46のb端子には、アイリス操作スイッチ26A、26Bのa端子が接続されている。したがって、切替スイッチ28がオンの状態に設定されると、ドライバ36にフォーカス操作スイッチ22A、22Bが接続され、ドライバ38にズーム操作スイッチ24A、24Bが接続され、ドライバ40にアイリス操作スイッチ26A、26Bが接続される。
【0025】
また、各操作スイッチ22A、22B、24A、24B、26A、26Bのb端子には図示しない電源部により所定電圧が印加されており、各操作スイッチをオンすると、そのオンした操作スイッチに印加されている電圧が、対応するドライバ36、38、40に制御信号として与えられるようになっている。
【0026】
各操作スイッチ22A、22B、24A、24B、26A、26Bに印加されている電圧は、それぞれの操作スイッチをオンしたときに目的の方向に予め決められた動作速度で対象を駆動することを指示する値に設定されている。例えば、フォーカス操作スイッチ22Aのb端子には、フォーカスを無限遠側に予め決められた所定の動作速度で駆動することをドライバ36に指令する電圧が印加されている。
【0027】
これにより、切替スイッチ28がオンの状態に設定されている場合に、フォーカス操作スイッチ22Aがオンされるとフォーカスが無限遠側に駆動され、フォーカス操作スイッチ22Bがオンされるとフォーカスが至近側に駆動される。ズーム操作スイッチ24Aがオンされるとズームがテレ側に駆動され、ズーム操作スイッチ24Bがオンされるとズームがワイド側に駆動される。アイリス操作スイッチ26Aがオンされると、アイリスがオープン側に駆動され、アイリス操作スイッチ26Bがオンされるとアイリスがクローズ側に駆動される。このように切替スイッチ28をオンにすると、手元操作部20の各操作スイッチによる手元操作でレンズ操作を行うことができる。
【0028】
尚、上記実施の形態では切替スイッチ28によりリモート操作と手元操作とを切り替えるようにしたが、切替スイッチ28を設けることなくリモート操作と手元操作とを切り替えられるようにしてもよい。例えば、操作スイッチ22A、22B、24A、24B、26A、26Bのいずれかを一定時間以上(例えば3秒以上)押し続けると手元操作に切り替わり、電源を一度オフにするか手元操作が一定時間以上行われなかった場合にリモート操作に切り替わるようにしてもよい。また、コントローラから制御信号が与えられているときにはリモート操作を有効とし、コントローラから制御信号が与えられていないときには手元操作を有効にするようにしてもよい。
【0029】
次に、レンズ装置10の手元操作部20の構成について第2の実施の形態を図4の側面図に示す。同図においてレンズ装置10の手元操作部20には、上記フォーカス操作スイッチ22A、22B等と同様のノンロック式の操作スイッチ60A、60Bと、スライド式の切替スイッチ62が配設されている。切替スイッチ62は、4つの設定位置に切り替えられるようになっており、各設定位置に対応して「コントローラ」モード、「フォーカス」モード、「ズーム」モード、「アイリス」モードの4モードに切り替えられる。
【0030】
切替スイッチ62を「コントローラ」モードの位置に設定した場合には、レンズ操作(フォーカス操作、ズーム操作、アイリス操作)を図1に示したようなコントローラにより行うモードとなる(リモート操作)。
【0031】
一方、切替スイッチ62を「フォーカス」モードの位置に設定した場合には、フォーカス操作を手元操作部20の操作スイッチ60A、60Bにより行うモードとなる(手元操作)。この場合、操作スイッチ60Aをオンするとそのオンの間にフォーカスが無限遠側に所定速度で変化し、操作スイッチ60Bをオンするとそのオンの間にフォーカスが至近側に所定速度で変化する。
【0032】
また、切替スイッチ62を「ズーム」モードの位置に設定した場合には、ズーム操作を手元操作部20の操作スイッチ60A、60Bにより行うモードとなる(手元操作)。この場合、操作スイッチ60Aをオンするとそのオンの間にズームがテレ側に所定速度で変化し、操作スイッチ60Bをオンするとそのオンの間にズームがワイド側に所定速度で変化する。
【0033】
更に、切替スイッチ62を「アイリス」モードの位置に設定した場合には、アイリス操作を手元操作部20の操作スイッチ60A、60Bにより行うモードとなる(手元操作)。この場合、操作スイッチ60Aをオンするとそのオンの間にアイリスがオープン側に所定速度で変化し、操作スイッチ60Bをオンするとそのオンの間にアイリスがクローズ側に所定速度で変化する。
【0034】
図5は、上記第2の実施の形態におけるレンズ装置10の内部回路の構成を示した図である。尚、同図においてフォーカス駆動用モータ30、ズーム駆動用モータ32、アイリス駆動用モータ34、ドライバ36、38、40は、いずれも図3に示した各モータ、ドライバと同一構成、同一作用であるため、図3と同一符号を付し説明を省略する。
【0035】
内部回路70において、各ドライバ36、38、40の入力側には、それぞれ上記切替スイッチ62に連動するスイッチ72、74、76の共通端子が接続され、各スイッチ72、74、76のa端子には上記コントローラ12からのフォーカス制御信号、ズーム制御信号、アイリス制御信号が伝送されるようになっている。切替スイッチ62が「コントローラ」モードの位置に設定された状態では、各スイッチ72、74、76のa端子の接点がいずれも閉じた状態となり、コントローラ12から送信されてきたフォーカス制御信号、ズーム制御信号、アイリス制御信号がそれぞれドライバ36、38、40に入力されるようになっている。これにより、切替スイッチ62が「コントローラ」モードの位置に設定されている場合には、コントローラ12からの制御信号によってフォーカス、ズーム、アイリスが制御される。
【0036】
一方、切替スイッチ62が「フォーカス」モードの位置に設定された状態では、各スイッチ72、74、76のb端子の接点がいずれも閉じた状態となる。このときスイッチ74、76のb端子は開放状態となりズーム、アイリスは停止した状態に保持される。これに対して、スイッチ72のb端子には操作スイッチ60A、60Bのa端子が接続され、ドライバ36に操作スイッチ60A、60Bが接続される。操作スイッチ60A、60Bのb端子には、第1の実施の形態と同様に図示しない電源部により所定電圧が印加されており、各操作スイッチ60A、60Bをオンすると、そのオンした操作スイッチに印加されている電圧がドライバ36に制御信号として与えられるようになっている。また、操作スイッチ60A、60Bに印加されている電圧は、それぞれ異なる方向に予め決められた動作速度で対象を駆動することを指示する値に設定されている。
【0037】
従って、切替スイッチ62が「フォーカス」モードの位置に設定されている場合に、操作スイッチ60Aがオンされるとフォーカスが無限遠側に駆動され、操作スイッチ60Bがオンされるとフォーカスが至近側に駆動される。
【0038】
また、切替スイッチ62が「ズーム」モードの位置に設定された状態では、各スイッチ72、74、76のc端子の接点がいずれも閉じた状態となる。このときスイッチ72、76のc端子は開放状態となりフォーカス、アイリスは停止した状態に保持される。これに対して、スイッチ74のc端子には操作スイッチ60A、60Bのa端子が接続され、ドライバ38に操作スイッチ60A、60Bが接続される。
【0039】
従って、切替スイッチ62が「ズーム」モードの位置に設定されている場合に、操作スイッチ60Aがオンされるとズームがテレ側に駆動され、操作スイッチ60Bがオンされるとズームが至近側に駆動される。
【0040】
また、切替スイッチ62が「アイリス」モードの位置に設定された状態では、各スイッチ72、74、76のd端子の接点がいずれも閉じた状態となる。このときスイッチ72、76のd端子は開放状態となりフォーカス、ズームは停止した状態に保持される。これに対して、スイッチ76のd端子には操作スイッチ60A、60Bのa端子が接続され、ドライバ40に操作スイッチ60A、60Bが接続される。
【0041】
従って、切替スイッチ62が「アイリス」モードの位置に設定されている場合に、操作スイッチ60Aがオンされるとアイリスがオープン側に駆動され、操作スイッチ60Bがオンされるとアイリスがクローズ側に駆動される。
【0042】
次に、レンズ装置10の手元操作部20の構成について第3の実施の形態を図6の側面図に示す。同図においてレンズ装置10の手元操作部20には、フォーカス操作ツマミ80、ズーム操作ツマミ82、アイリス操作ツマミ84と、図2の切替スイッチ28と同様のダブルプッシュ式の切替スイッチ86が配設されている。
【0043】
第1の実施の形態と同様に切替スイッチ86をオンの状態に設定した場合には、レンズ操作を図1に示したようなコントローラ12により行うモードとなる(リモート操作)。一方、切替スイッチ86をオンの状態に設定した場合には、レンズ操作を手元操作部20のフォーカス操作ツマミ80、ズーム操作ツマミ82、アイリス操作ツマミ84により行うモードとなる(手元操作)。
【0044】
切替スイッチ86をオンの状態に設定した場合(手元操作の場合)において、フォーカス、ズーム、アイリスはそれぞれフォーカス操作ツマミ80、ズーム操作ツマミ82、アイリス操作ツマミ84の設定位置に応じた移動方向及び速度で駆動される。このとき、フォーカス操作ツマミ80を操作するとフォーカスの動作方向及び速度を変更することができ、ズーム操作ツマミ82を操作するとズームの動作方向及び速度を変更することができ、アイリス操作ツマミ84を操作すると、アイリスの動作方向及び速度を変更することができるようになっている。
【0045】
図7は、上記第2の実施の形態におけるレンズ装置10の内部回路の構成を示した図である。尚、同図においてフォーカス駆動用モータ30、ズーム駆動用モータ32、アイリス駆動用モータ34、ドライバ36、38、40、スイッチ42、44,46は、いずれも図3に示した各モータ、ドライバ、スイッチと同一構成、同一作用であるため、図3と同一符号を付し説明を省略する。
【0046】
内部回路90において、上記切替スイッチ86に連動する各スイッチ72、74、76のa端子には第1の実施の形態と同様に上記コントローラ12からのフォーカス制御信号、ズーム制御信号、アイリス制御信号が伝送されるようになっている。切替スイッチ86がオフに設定された状態では、各スイッチ72、74、76のa端子の接点がいずれも閉じた状態となり、コントローラ12から送信されてきたフォーカス制御信号、ズーム制御信号、アイリス制御信号がそれぞれドライバ36、38、40に入力されるようになっている。これにより、切替スイッチ86がオフの状態に設定されている場合には、コントローラ12からの制御信号によってフォーカス、ズーム、アイリスが制御される。
【0047】
一方、切替スイッチ86がオンの状態に設定された場合、各スイッチ42、44、46はいずれもb端子側の接点が閉じた状態となる。ここで、各スイッチ42、44、46のb端子には、それぞれ上記フォーカス操作ツマミ80、ズーム操作ツマミ82、アイリス操作ツマミ84の操作に連動する可変抵抗器92、94、96の摺動端子(a端子)が接続され、各可変抵抗器92、94、96の抵抗体には所定電圧が印加されている。
【0048】
従って、切替スイッチ86がオンの状態に設定されている場合、各操作ツマミ80、82、84の設定位置に応じた電圧が対応するドライバ36、38、40に制御信号として与えられる。そして、各操作ツマミ80、82、84の設定位置を変更すると、各ドライバ36、38、40に与えられる電圧も変更されるため、フォーカス、ズーム、アイリスの移動方向や速度が操作ツマミ80、82、84の操作によって変更される。
【0049】
以上、上記実施の形態では、コントローラ12又はレンズ装置10の手元操作部20の操作部材の操作によりフォーカス、ズーム、アイリスの動作速度(及び方向)を制御する場合について説明したが、それらの操作部材の操作によりフォーカス、ズーム、アイリスの位置を制御することも容易に可能である。
【0050】
また、上記実施の形態では上記レンズ装置10の内部回路をアナログ回路で構成する場合について説明したが、レンズ装置10の内部回路としてCPUを搭載し、コントローラ12からの制御信号や、手元操作部20の操作部材の操作をCPUにより検出し、上記実施の形態で示したようなアナログ回路と同等の処理(リモート操作と近接操作の切替えや、コントローラ12からの制御信号又は手元操作部20の操作に基づくモータの制御)をCPUで行うようにしてもよい。
【0051】
また、上記実施の形態では、コントローラ12又は手元操作部20で操作可能な対象をフォーカス、ズーム、アイリスとしたが、本発明は、これらのうちのいずれか1つ又は2つを対象とする場合や、フォーカス、ズーム、アイリス以外の対象を操作可能とする場合にも適用できる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る監視カメラ用レンズ装置によれば、監視カメラ用レンズ装置(本体)に配置された手元操作部を操作することにより監視カメラの設置場所で所要のレンズ操作を行うことができるため、取付作業やメンテナンス作業を容易に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る監視カメラ用レンズ装置及びそのコントローラを示した図である。
【図2】図2は、本発明に係るレンズ装置の操作部の構成について第1の実施の形態を示した外観側面図である。
【図3】図3は、図2の第1の実施の形態におけるレンズ装置の内部回路の構成を示した図である。
【図4】図4は、本発明に係るレンズ装置の操作部の構成について第2の実施の形態を示した外観側面図である。
【図5】図5は、図4の第2の実施の形態におけるレンズ装置の内部回路の構成を示した図である。
【図6】図6は、本発明に係るレンズ装置の操作部の構成について第3の実施の形態を示した外観側面図である。
【図7】図7は、図6の第1の実施の形態におけるレンズ装置の内部回路の構成を示した図である。
【符号の説明】
10…監視カメラ用レンズ装置、10B…カバー、12…コントローラ、12A…フォーカス調整レバー、12B…ズーム調整レバー、12C…アイリス調整レバー、12D…スピード調整ツマミ、14…ケーブル、20…手元操作部、22A、22B…フォーカス操作スイッチ、24A、24B…ズーム操作スイッチ、26A、26B…アイリス操作スイッチ、28、62、86…切替スイッチ、30…フォーカス駆動用モータ、32…ズーム駆動用モータ、34…アイリス駆動用モータ、36、38、40…ドライバ、42、44、46、72、74、76…スイッチ、60A、60B…操作スイッチ、80…フォーカス操作ツマミ、82…ズーム操作ツマミ、84…アイリス操作ツマミ、92、94、96…可変抵抗器
Claims (3)
- 離れた場所に配備されたコントローラからの制御信号に基づいてモータを駆動し、該モータに連結された光学部品の設定状態を制御することによりリモート操作を可能にした監視カメラ用レンズ装置において、
前記監視カメラ用レンズ装置の本体に配置される手元操作部と、
前記手元操作部の操作に従って前記モータを駆動し、前記光学部品の設定状態を制御することにより手元操作を可能にする制御手段と、を備えたことを特徴とする監視カメラ用レンズ装置。 - 前記リモート操作と前記手元操作との切り替えを指示する操作切替指示手段を備えたことを特徴とする請求項1の監視カメラ用レンズ装置。
- 前記光学部品は、撮影レンズを構成するフォーカスレンズ、ズームレンズ、又はアイリスであることを特徴とする請求項1の監視カメラ用レンズ装置。
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2003
- 2003-03-18 JP JP2003073616A patent/JP2004279911A/ja active Pending
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