JP2004278981A - 空調用室内ユニット及びこれを備えた空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】アレルゲンを効率よく不活性化することができる空調用室内ユニットの提供を目的とする。
【解決手段】室内の空気を取り入れるための吸込グリル11と、該吸込グリル11から取り入れた空気と冷媒とを熱交換させて冷却または加熱するための室内熱交換器13,14,15と、これらの熱交換器で熱交換された空気を室内に戻すための吹出口16と、吸込グリル11から取り入れて熱交換した空気を吹出口16から室内に吹き出すためのクロスフローファン17と、空気が流れる内部空間Sに配設されアレルゲン不活性化酵素を担持するアレルゲン不活性化フィルター18と、内部空間Sをアレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気に維持する酵素活性化手段とを具備してなる空調用室内ユニット10とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調用室内ユニット及び空気調和機に係り、特に、アレルギー症状の原因物質であるアレルゲンの不活性化に用いて好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、身体に異常な反応(アレルギー)を起こさせる原因物質の存在が知られるようになり、この原因物質は一般にアレルゲンと呼ばれている。
アレルゲンが何らかの形で身体に入り込むと、身体側では免疫系が過剰に反応し、たとえば喘息、アトピー性皮膚炎、鼻炎及び結膜炎などのアレルギー症状を引き起こす。このようなアレルゲンとしては、各種の花粉、ダニ類及びカビ類などが知られている。
【0003】
上述したアレルゲンの多くは空気中に浮遊しているので、これを吸引することによるアレルギー症状が多いと考えられている。このようにアレルギー症状が起きやすい室内環境では、空気中のアレルゲンを排除または低減できればアレルギー症状を緩和できると推測される。
そこで、室内の空調(冷房、暖房及び除湿等)を行う従来の空気調和機においては、アレルゲン対策として、積極的に室内を換気する換気装置、フィルター及び触媒などのアレルゲン不活性化装置を設けると共に、アレルゲンセンサによりアレルゲンの存在量を常時監視することが提案されており、アレルゲン雰囲気を積極的にアレルゲン不活性化装置に通し、アレルゲンを不活性化する運転を実施するための目安が得られる。(たとえば、特許文献1参照)
【0004】
【特許文献1】
特開2002−181371号公報(段落番号0003−0023、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、空調を行う室内は浮遊アレルゲンによるアレルギー症状を発生しやすい環境にあることが多く、従って、空気調和機を有効利用してアレルゲンを不活性化することが望まれる。本発明者らは、アレルゲンを不活性化する酵素、すなわちアレルゲン不活性化酵素が活性化する良好な雰囲気の存在に関する知見を得た。なお、アレルゲン不活性化酵素が活性化するということは、アレルゲンの蛋白質構造を破壊する酵素の作用が活発になることを意味し、この結果、アレルゲンの破壊(不活性化)によりアレルギー症状の発症を防止または抑制することができる。
【0006】
このような背景から、空気調和機の空調用室内ユニット内にアレルゲン不活性化酵素を配設し、アレルゲン不活性化酵素が活性化する高温多湿の雰囲気を適宜形成することによって、空気調和機を利用して効果的にアレルゲンを不活性化することが望まれる。この場合、空気調和機に付加する新たな構成要素を最小限とし、従来より備えている必須の構成要素及び機能を有効利用することによって、コストの上昇を抑制することが望ましい。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、アレルゲンを効率よく不活性化することができる空調用室内ユニット及び空気調和機の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
請求項1に記載の空調用室内ユニットは、室内の空気を取り入れるための吸込口と、該吸込口から取り入れた空気と冷媒とを熱交換させて冷却または加熱するための室内熱交換器と、該室内熱交換器で熱交換された空気を室内に戻すための吹出口と、前記吸込口から取り入れて熱交換した空気を前記吹出口から室内に吹き出すための室内送風手段と、前記空気が流れる内部空間に配設されアレルゲン不活性化酵素を担持する酵素担持体と、前記内部空間を前記アレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気に維持する酵素活性化手段と、を具備してなることを特徴とするものである。
【0008】
このような空調用室内ユニットによれば、空気が流れる内部空間に配設されアレルゲン不活性化酵素を担持する酵素担持体と、内部空間をアレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気に維持する酵素活性化手段とを具備しているので、アレルゲン不活性化酵素を担持した酵素担持体においては、酵素活性化手段によりアレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気とされたとき、酵素担持体に捕集されているアレルゲンを活性化した酵素により不活性化することができる。
【0009】
請求項1記載の空調用室内ユニットにおいては、前記内部空間に連通する開口部の一部または全部を閉じて、前記内部空間を半密閉状態または密閉状態に保持する開閉手段を設けることが好ましく、これにより、酵素活性化手段によりアレルゲン不活性化酵素を活性化する雰囲気の維持が容易になる。(請求項2)
【0010】
請求項2記載の空調用室内ユニットにおいては、前記内部空間を密閉状態に保持し、前記室内送風手段を運転させて密閉空間内で前記アレルゲン不活性酵素が活性化する雰囲気とされた空気を撹拌することが好ましく、これにより、内部空間の雰囲気を均一化することができる。(請求項3)
【0011】
請求項1から3のいずれかに記載の空調用室内ユニットにおいては、前記酵素活性化手段は、前記室内熱交換器の冷却運転により生成された凝縮水を、前記冷却運転の後に行われる前記室内熱交換器の加熱運転により加熱して気化させることが好ましく、これにより、通常の空気調和機が有する構成要素により酵素活性化手段を構成し、アレルゲン不活性化酵素を活性化する高温多湿の雰囲気を形成することができる。(請求項4)
【0012】
請求項1から3のいずれかに記載の空調用室内ユニットにおいては、前記酵素活性化手段は、前記室内熱交換器の冷却運転により生成されてドレン受けに貯留された凝縮水を加熱手段により加熱して気化させることが好ましく、これにより、通常の空気調和機が有する構成要素に加熱手段を加えることで酵素活性化手段を構成し、アレルゲン不活性化酵素を活性化する高温多湿の雰囲気を形成することができる。(請求項5)
【0013】
請求項4または5記載の空調用室内ユニットにおいては、前記内部空間を前記酵素活性化手段により高温多湿に維持した後、前記酵素担持体から水分を除去する劣化防止運転を行うことが好ましく、これにより、アレルゲン不活性化酵素が活性化しない雰囲気とすることで劣化を抑え、酵素の寿命を延ばすことができる。(請求項6)
【0014】
請求項4または5記載の空調用室内ユニットにおいては、前記酵素担持体によるアレルゲン不活性化を行う前に、前記内部空間に室内の空気を取り入れて前記酵素担持体を通過させて流すアレルゲン捕集運転を行うことが好ましく、これにより、室内のアレルゲンを酵素担持体に捕集して効率よく不活性化することができる。なお、アレルゲン捕集運転としては、通常の冷房、暖房及び除湿運転を行ってもよいし、あるいは、単に室内送風手段のみを運転して空気を循環させる送風運転を行ってもよい。(請求項7)
【0015】
請求項8記載の空気調和機は、請求項1から7のいずれかに記載の空調用室内ユニットと、冷媒を圧縮するための圧縮機、及び冷媒と室内の空気との熱交換を行わせるための室外熱交換器を有する空調用室外ユニットと、これら空調用室内ユニット及び空調用室外ユニットを連結するとともに、冷媒をこれら空調用室内ユニット及び空調用室内ユニットの間で循環させるための冷媒配管と、を備えていることを特徴とするものである。
【0016】
このような空気調和機によれば、空調用室内ユニットには、空気が流れる内部空間に配設されアレルゲン不活性化酵素を担持する酵素担持体と、内部空間をアレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気に維持する酵素活性化手段とが設けられているので、アレルゲン不活性化酵素を担持した酵素担持体では、酵素活性化手段によりアレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気とされたとき、酵素担持体に捕集されているアレルゲンを活性化した酵素により不活性化することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る空調用室内ユニット及び空気調和機の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は空調用室内ユニット10の断面図、図2は空調用室内ユニット10及び空調用室外ユニット30よりなる空気調和機100の概略構成を示す斜視図である。
【0018】
図1または図2に示すように、この空調用室内ユニット10は、室内の空気を取り入れるための吸込グリル(吸込口)11と、吸込グリル11から取り入れられた室内の空気を冷却または加熱するための室内熱交換器13,14,15と、この室内熱交換器13,14,15で熱交換された空気を室内に戻すための吹出口16と、吸込グリル11から空気を取り入れるとともに、吹出口16から室内に熱交換された空気を吹き出させるためのクロスフローファン(室内送風手段)17と、室内熱交換器14の空気流路上流側近傍で上方となる位置に配設されたアレルゲン不活性化フィルター(酵素担持体)18とを主たる要素として構成されたものである。
なお、空調用室内ユニット10の内部前面から内部上面にかけて配置され、吸込グリル11を通過して室内熱交換器13,14,15に導かれる空気中から塵・ゴミ等の不純物を取り除くためのプレフィルター19が設けられている。
【0019】
上述した空調用室内ユニット10において、吸込グリル11、室内熱交換器13,14,15、吹出口16、クロスフローファン17、及びプレフィルター19については従来周知のものであるので、ここではその説明は省略する。
また、吹出口16には、吹出方向を調整するため、周知の吹出ルーバー20及び吹出フラップ21が設けられている。なお、吹出フラップ21の動作により、吹出口16の開閉が可能である。
【0020】
図2は、上述した空調用室内ユニット10を備える空気調和機100の概略構成図である。
図2において、図中の符号30は空調用室外ユニットである。この空調用室外ユニット30は、冷媒を圧縮するための圧縮機31、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせるための室外熱交換器32、及び室外熱交換器32における冷媒と室外の空気との熱交換を促進させる室外ファン33を有するものである。なお、図3に基づいて後述する四方弁34及び電子膨張弁35も、この空調用室外ユニット30に配設されている。
【0021】
また、符号50は、これら空調用室内ユニット10及び空調用室外ユニット30を連結するとともに、冷媒をこれら空調用室内ユニット10及び空調用室外ユニット30の間で循環させるための冷媒配管である。
なお、図中の符号60はリモコン(リモートコントローラ)であり、これにより空気調和機100の運転状態が設定され得るようになっている。
【0022】
アレルゲン不活性化フィルター18には、たとえば図4ないし図8に示すような構成を有するものがある。なお、このアレルゲン不活性化フィルター18については、本出願人が先に出願した特許文献1にも詳しく説明されている。
図4はアレルゲン不活性化フィルター18の第1構成例を示す図であって、図4(A)は全体図、図4(B)は図4(A)の部分拡大図である。
アレルゲン不活性化フィルター18は、フィルター本体18aと、このフィルター本体18aを構成する繊維18bに直接担待されたアレルゲン不活性化酵素(以下、単に「酵素」と呼ぶ)18cとを備えている。ここで、前記繊維18bとしては、たとえば、ガラス、レーヨン、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリル酸系、ポリアクリルアミド系統等の繊維が挙げられる。
【0023】
ここで、酵素18cを繊維18bに担持させる場合、物理的に担持する形態には限らず、化学的に担持する形態も利用できる。たとえば、基材のカルボキシル基をアジト化し、アミド結合により酵素と化学結合させることで、酵素を基材に担持させることができる。なお、カルボキシル基に限らず、水酸基やアミノ基等の官能基であっても、化学結合に利用することができる。このように、化学的に担持する方法は、従来から知られている(新実験化学講座生物化学(I),p.363〜409,丸善(1978))。
【0024】
本構成例によるアレルゲン不活性化フィルター18によれば、フィルター本体18aに、アレルゲンを不活性化する機能を有する酵素18cを担持した構成となっているため、活性化し得るアレルゲン量を大幅に低減することができる。
【0025】
図5はアレルゲン不活性化フィルター18の第2構成例を示す図であって、アレルゲン不活性化フィルターの要部を示す図である。この構成例では、図5に示すように、吸水性及び/または吸湿性を有する担持体18dに酵素18cを担持させ、さらに、前記担持体18dをバインダー(図示せず)を用いて繊維18eに固定させた構成であることを特徴とする。
ここで、前記担持体18dの材質としては、たとえばポリアクリル酸系,ポリアクリルアミド系,ポリビニルアルコール系などの合成材料、あるいは綿,羊毛,アルギン酸ナトリウム,マンナン,寒天などの天然材料、あるいはレーヨンなどの再生材料等が挙げられる。また、繊維18eの材質としては、たとえばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)が挙げられる。
【0026】
本構成例によるアレルゲン不活性化フィルター18によれば、吸水性及び/または吸湿性を有する担持体18dに酵素18cを担持させ、さらに前記担持体18dをバインダーを用いて繊維18eに固定させた構成となっているので、上述した第1構成例と同様な効果を有する。
【0027】
図6(A)は、アレルゲン不活性化フィルター18の第3構成例を示す図である。ここで、不活性化フィルター18は、複数の酵素18cを担持させた担持体18dと、これらを上下からサンドイッチ状に挟む基材18f,18gとから構成されている。
ここで、前記担持体18dの材質としては、たとえばポリアクリル酸系、ポリアクリルアミド系、ポリビニルアルコール系、綿、羊毛、レーヨン、アルギン酸ナトリウム、マンナン、寒天が挙げられる。前記基材18f,18gは、繊維18eからなる不織布からなっている。ここで、担持体18dの下側に位置する基材18gとしては、花粉粒子(粒径:20〜30μm)やダニ(特に糞の粒径:10〜40μm)の径より小さいメッシュを有した不織布にすることが担持体18dを保持する意味で好ましい。
【0028】
本構成例によるフラット型のアレルゲン不活性化フィルター18によれば、酵素18cを担持した担持体18dを上下の2つの基材18f,18gによりサンドイッチ状に挟んだ構成となっているので、上述した構成例と同様な効果を有する。
【0029】
また、図6(B)は、アレルゲン不活性化フィルター18の第4構成例を示す図である。図6(B)に示すようなオープンサンドイッチ式のフラット型のアレルゲン不活性化フィルターであっても、上述した構成例と同様の効果を発揮する。
【0030】
なお、今まで述べてきた第1構成例ないし第4構成例のようなアレルゲン不活性化フィルター18は、図7に示すように、ケース9に入れてたとえば室内用空調ユニット10の空気流路等に配置されて使用される。
【0031】
図8(A)は、アレルゲン不活性化フィルター18の第5構成例を示す図である。この不活性化フィルター18は、酵素を直接担持させた繊維によりフィルター本体18aを構成し、このフィルター本体18aをひだ折りにすることにより構成している。
【0032】
本構成例によるプリーツ型のアレルゲン不活性化フィルター18によれば、酵素を直接担持した繊維によりフィルター本体18aを構成し、このフィルター本体18aをひだ折りした構成になっているため、上述した構成例のものと比較して低圧損であるとともに、アレルゲンとの接触機会が増えるので捕集率を高めることができ、さらに水分の蒸発を抑制することができる。
【0033】
図8(B)は、アレルゲン不活性化フィルター18の第6構成例を示す図である。この不活性化フィルター18は、酵素18cを担持させた繊維を束ねた断面形状が円形の棒状部材18hであり、これらの棒状部材18hの両端でそれぞれ支持部材18i,18jに連結させた構成となっている。
【0034】
本構成例による棒状型のアレルゲン不活性化フィルター18によれば、酵素を担持した繊維により棒状部材18hを構成し、この棒状部材18hの両端をそれぞれ支持部材18i,18jに連結させた構成になっているため、上述した第1構成例ないし第4構成例と比べ、低圧損であるとともに、酵素担持量が増大するので不活化能力が大きく、さらに長寿命にすることができる。
【0035】
なお、第6構成例では、棒伏部材の断面形状は円形であったが、特に限定されることはなく、たとえば三角形、四角形、楕円形、あるいは中空体形状でもよい。また、棒状部材の方向性は特に限定されず、縦方向、横方向、あるいは斜め方向等に向きを統一してもよいし、交差させてもよい。さらに、本構成例のアレルゲン不活性化フィルター18を空調用室内ユニット10に実装する場合は、たとえば吹出口16、あるいは吸込グリル11と吹出口16の両方等、空気の流れが速い所等に取り付けるときに好ましく適用できる。
【0036】
図8(C)は、アレルゲン不活性化フィルター18の第7構成例を示す図である。この不活性化フィルター18は、ウレタン等の多孔体18kの表面に酵素18cを担持させた構成となっている。
【0037】
本構成例による海綿状型のアレルゲン不活性化フィルター18によれば、上述した第1構成例ないし第4構成例と同様な効果を有する。
【0038】
上述したアレルゲン不活性化酵素としては、アレルゲンを構成するタンパク質を変成もしくは分解できるものであり、特に限定はないが、たとえばプロテアーゼやペプチターゼが挙げられる。
前記プロテアーゼは、タンパク質分子のペプチド結合を加水分解する酵素で、タンパク質はペプトン化される。また、ペプチアーゼは、ペプチド鎮のアミノ末端あるいはカルボキシ末端のペプシド結合を加水分解する働きがある。さらに、適用する酵素は、酸性・中性・塩基性の酵素が利用可能であり、100万U(1分間に1μmolのタンパク質を分解する酵素の単位)のものである。ただし、これ以上であっても何ら問題はない。
【0039】
上述したフィルター本体の材質としては、たとえば綿や羊毛などの天然繊維,レーヨンや酢酸セルロースなどの再生繊維,ポリエチレンやポリエチレンテレフタレートやポリアミドなどの合成繊維の不織布または編織物、ガラス繊維マット、金属繊維マット、さらにはアクリル酸系,アクリルアミド系,ポリビルアルコール系などの合成樹脂,あるいはアルギン酸ナトリウム,マンナン,寒天などの天然・再生材料である吸水性及び/または吸湿性材料が使用され、前記フィルター本体に前記酵素が直接固定、または担持体を介して固定されている。
【0040】
上述したアレルゲン不活性化酵素は、本発明者らの最新の研究により、常温、常湿でも活性を有するが、高温多湿の雰囲気でより活性化するという知見を得た。
ここで、アレルゲン不活性化酵素が活性化する高温多湿の雰囲気を具体的に示すと、20℃以上の温度でかつ50%RT以上の湿度とするのが好ましく、より好適な温度は35℃〜50℃であり、また、より好適な湿度は70%RT〜90%RTである。
【0041】
さて、上述したアレルゲン不活性化フィルター18を備えた空調用室内ユニット10には、内部空間Sを高温多湿のアレルゲン酵素活性化雰囲気に維持する酵素活性化手段が設けられている。なお、ここでの内部空間Sとは、吸込グリル11から吸い込んだ空気が吹出口16から流出するまでの空気流路(空間)のことをいう。
この酵素活性化手段の第1の実施形態では、特別な構成要素を新たに付加することなく、アレルゲン不活性化フィルター18以外は実質的に空気調和機100が通常備えている構成要素を有効利用して運転できるものである。
【0042】
すなわち、空気調和機100に既存の熱交換器などを備える冷媒回路を酵素活性化手段として機能させるアレルゲン不活性化運転モードを設けておき、この運転モードを空気調和機100の制御手段が実行することにより、空調用室内ユニット10の内部空間S内をアレルゲン不活性化酵素が活性化する高温多湿の雰囲気に維持し、活性化したアレルゲン不活性化酵素の作用によって、アレルゲン不活性化フィルター18に予め捕集したアレルゲンを破壊して不可逆に不活性化するアレルゲン不活性化処理プロセスを実現する。
このアレルゲン不活性化運転モードでは、高温多湿の雰囲気とするために水分が必要となる。そこで、室内用空調ユニット10内に設置されている室内熱交換器13,14,15の冷却運転を所定時間(Tc)継続して実施し、同熱交換器の表面に生成される凝縮水を多湿とするための水分として使用する。なお、室内熱交換器13,14,15の冷却運転は、同熱交換器を蒸発器(エバポレータ)として使用する冷房運転時及び除湿運転時と同様の経路で冷媒を循環させればよく、以下ではこの冷却運転を「凝縮水生成運転」と呼ぶことにする。
【0043】
この凝縮水生成運転では、図3の冷媒回路図に示すように、空調用室外ユニット30側の圧縮機31及び室外ファン33を運転して冷媒を循環させ、空調用室内ユニット10側では、吹出口16に設けたフラップ21を開としてクロスフローファン17を運転する。
この時、冷媒の循環経路は、図3に実線矢印で示すように、圧縮機31から吐出された後に四方弁34で循環方向が選択切換されて、室外熱交換器32、電子膨張弁35、室内熱交換器13,14,15及び四方弁34の順に時計廻りに流れて圧縮機31に戻る。このような冷媒の流れとすれば、室内熱交換器13,14,15には気液二相流の冷媒が供給されて空気と熱交換するので、気化熱を奪われた空気が冷却されると共に、空気中の水分は温度低下により凝縮して熱交換器の表面に付着する。こうして生成された凝縮水は、室内熱交換器13,14,15の表面からドレン受け22に滴下した後、図示しない所定の排水流路を通って空調用室内ユニット10から外部へ排水される。
【0044】
上述した凝縮水生成運転が終了した後には、生成された凝縮水を加熱して気化させることにより、内部空間Sを高温多湿とする加熱運転に移る。
この加熱運転では、図3の冷媒回路図に破線矢印で示すように、圧縮機31から吐出された冷媒が、四方弁34の切換操作により凝縮水生成運転時とは逆向きの反時計廻り流れる。すなわち、圧縮機31から吐出された冷媒は、四方弁34から流出して室内熱交換器13,14,15、電子膨張弁35、室外熱交換器32及び四方弁34の順に流れて圧縮機31に戻る。
【0045】
このようにして、加熱運転においても、冷媒を暖房運転時と同様に循環させれば、室内熱交換器13,14,15に供給された高温高圧のガス冷媒は、空気と熱交換して凝縮する。この結果、室内熱交換器は凝縮器として放熱する機能を発揮するので、この放熱量を加熱手段として使用することにより、熱交換器表面に付着した凝縮水を気化させることができる。
この加熱運転時には、凝縮水の気化・蒸発を促進するべく、暖房運転時とは異なり、空調用室外ユニット30の圧縮機31及び室外ファン33は運転されるが、空調用室内ユニット10側ではクロスフローファン17の運転を停止し、かつ、吹出フラップ21を操作して吹出口16を閉とする。この結果、空調用室内ユニット10の内部空間Sは吹出口16が閉じた半密閉の状態となり、室内熱交換器13,14,15の放熱で内部空間S内の温度が上昇するとともに、室内熱交換器13,14,15の放熱(加熱)を受けて気化した凝縮水の蒸気が内部空間S内に滞留して湿度を上昇させるので、高温多湿の酵素活性化雰囲気(アレルゲン不活性化雰囲気)を容易に形成することができる。
【0046】
ただし、凝縮水が気化した蒸気は、略真上に上昇する流路を通過するので、アレルゲン不活性化フィルター18が確実に吸湿できるようにするためには、アレルゲン不活性化フィルター18を室内熱交換器13,14,15より上方に、より好ましくは、蒸気流路が形成されやすい室内熱交換器の真上に配設するとよい。
なお、アレルゲン不活性化フィルター18の設置については、少なくとも、通常の冷房運転や暖房運転を行った場合の空気流経路に配置するとともに、加熱運転により形成される室内機内部での蒸発空気に接することができる箇所に設置すればよく、必ずしも不活性化フィルターの設置位置を室内熱交換器上方に限定するものではない。
【0047】
こうして内部空間Sが酵素活性化雰囲気になると、アレルゲン活性化フィルタ18に担持された酵素18cが活性化するので、同フィルタ18に捕集されたアレルゲンは酵素18cの作用によって不活性化される。
このようにしてアレルゲンを不活性化するための加熱運転時間は、目標とするアレルゲン不活性化率に応じて適宜定めればよい。ここで、アレルゲン不活性化率(R)は、図9(B)に示すように、所望のアレルゲン不活性化雰囲気が形成される加熱運転時間(Th1)を経過した後には、加熱時間(Th)に略比例して上昇する。なお、アレルゲン不活性化率(R)は、総アレルゲン量に対する不活性化したアレルゲン量の割合を百分率(%)で示したものである。
【0048】
従って、目標とするアレルゲン不活性化率(r)が決まると、これに対応する加熱運転時間(Th2)が求められる。
この加熱運転時間(Th2)を確保するため、図10に示すように、加熱運転においては圧縮機31及び室外ファン33を間欠運転するのが好ましい。この間欠運転は、図10に示す例では、1サイクルの加熱運転時間をT(一定)としてn回繰り返すように設定されている。
【0049】
すなわち、1サイクルの加熱運転時間(T)における圧縮機31及び室外ファン32の運転時間をt1とし、同停止時間をt2とすれば、1サイクルにおける加熱運転時間(T)は、常にT=t1+t2 となる。換言すれば、t1を長くすればt2が短くなるというように、両時間t1及びt2を適宜調整した間欠運転を実施する。
【0050】
この結果、加熱運転の総運転時間は(T×n)となり、T×n≧Th2 となるようにT及びnを設定すればよい。
なお、上記t1及びt2の調整では、たとえば室内温度及び外気温度が高い場合には加熱の運転時間(t1)を短く設定し、反対に室内温度及び外気温度が低い場合には加熱の運転時間(t1)を長く設定することとなる。
【0051】
このような間欠運転は、熱交換器等の機器類が使用限度を超えた高温になるのを防止するとともに、凝縮水生成運転で得られた凝縮水の全量が短時間のうちに気化して無くなるのを防止することができる。すなわち、間欠運転を実施しない場合には、図9(A)に一点鎖線(湿度)及び二点鎖線(温度)でそれぞれの変化の傾向を示すように、温度及び湿度は略直線的に上昇し、加熱時間が(Tha)の時点で設定値(P)を越えた後もさらに加熱が継続されるため、設定値(P)をはるかに越えた高温及び多湿となるおそれがあるので時間制御がより難しくなる。
【0052】
そして、このような高温からさらに加熱を受けると、凝縮水の全量が短時間で気化してしまい、凝縮水がなくなった後には、湿度が急激に低下するとともに、温度はさらに上昇を続けることとなる。従って、湿度は加熱運転時間(Thb)を経過した時点で目標とするアレルゲン不活性化雰囲気の設定値(P)を下回るため、所定の加熱運転時間(Thm)を確保できないという現象を引き起こすことになる。
なお、ここでの加熱運転時間(Thm)は、図9(B)から求められる加熱運転時間の差以上(Thm≧Th1−Th2)となるように設定すればよい。
【0053】
一方、間欠運転を実施した場合には断続的な加熱となるので、実際には温度及び湿度はある範囲内で変動する。従って、この変動幅の下限が目標とするアレルゲン不活性化雰囲気の設定値(P)より低くならないように運転時間(t1)を調整すれば、アレルゲン不活性化雰囲気を目標より高い値に維持して、必要な時間以上継続させることが可能となる。すなわち、限られた凝縮水量を有効に利用し、所望のアレルゲン不活性化雰囲気に維持した加熱運転を必要な時間まで継続することが可能となる。
なお、図9(A)の実線は、間欠運転時においてアレルゲン不活性化雰囲気が変化する傾向を示しており、断続運転による波線状の変動については図示が省略されている。
【0054】
このように、凝縮水生成運転及び加熱運転を行うことにより、空調用室内ユニット10の内部空間Sをアレルゲンが不活性化する雰囲気に必要時間維持することができるので、この雰囲気の中でアレルゲン不活性化フィルター18に担持された酵素18cが活性化し、捕集したアレルゲンを効率よく不活性化することができる。
【0055】
また、上述したアレルゲン不活性化運転モードは、操作部等の適所に設けた所定のスイッチ操作により、ワンタッチで実施可能となる。このスイッチ操作は、たとえば図11に示すように、リモコン60に予め設けたアレルゲンクリアボタン61を押すことによりなされる。
すなわち、アレルゲンクリアボタン61を押すことにより、アレルゲン不活性化運転モードを実行する特定の制御信号が生成される。リモコン60のアレルゲンクリアボタン61を押した場合、赤外線等の制御信号が空調用室内ユニット10の図示しない受信部へ送信される。
なお、図示のリモコン60には、上述したアレルゲンクリアボタン61の他にも、たとえば表示部62、運転/停止操作ボタン63、温度設定スイッチ64、湿度設定スイッチ65及び運転切換操作ボタン66等が設けられている。
【0056】
この制御信号は、受信部から空気調和機100の図示しない制御部に送られ、この信号を受けた制御部では、所定の制御ステップに基づいて上述した凝縮水生成運転及び加熱運転を行ってアレルゲンを不活性化する。このようなアレルゲン不活性化運転モードの実施は、アレルゲンクリアボタン61を押して生成された制御信号が制御部に入力された場合、他の運転モードに優先して実行される。すなわち、冷房運転や暖房運転を実施している状況でアレルゲンクリアボタン61が押された場合には、実施中の冷房運転または暖房運転を中止してアレルゲン不活性化運転モードに切り替えられる。
【0057】
また、上述したアレルゲン不活性化運転モードは、必要に応じて適宜中断することも可能である。アレルゲン不活性化運転モードを中断する制御信号は、たとえばアレルゲンクリアボタン61を再度押すことにより生成されるようにしてもよいし、あるいは、リモコン60に専用の中止ボタンを設けてもよい。
このように、リモコン60等のスイッチ操作によりワンタッチでアレルゲン不活性化運転モードの実施及び中断を選択可能にしたので、簡単な操作によって容易にアレルゲンを不活性化する運転が可能になる。
なお、このようなアレルゲン不活性化運転モードは、空気調和機100が従来より備えている冷暖房運転用のタイマー機能と連動して作動するようにしてもよい。
【0058】
このように、アレルゲン不活性化運転モードにおいては、高温多湿の雰囲気が必要となるが、室内や室外の環境(温度及び湿度)によって目標到達時間が変動する。すなわち、凝縮水生成運転で生成される凝縮水量が所望の量となるまでの時間や、この凝縮水を気化させて所望の温度及び湿度とするのに要する時間は、上記の環境により異なってくる。
そこで、凝縮水生成運転を実施する際には、室内熱交換器13,14,15の表面に凝縮水が生成しやすい運転条件となるように制御するのが好ましい。
【0059】
以下に、凝縮水が生成しやすい運転条件の具体例をあげる。
第1の具体例では、絞り機構として設けた電子膨張弁35の開度を通常の冷房運転時との対比で小さく設定して運転する。この結果、冷媒の吸熱量が増して室内熱交換器13,14,15の表面温度がより低下するので、熱交換器表面に結露する凝縮水量を増加させることができる。この場合、空調用室内ユニット10に設けられている室内温度検出手段の検出値(室内温度)に基づいて電子膨張弁35の開度を調整してもよく、室内温度が高いほど電子膨張弁35の開度は小さくなる。
【0060】
第2の具体例としては、クロスフローファン17の回転速度を通常の冷房運転時より低下させた低速運転を行うことにより、送風する風量を減少させて室内熱交換器13,14,15を通過する風量を少なくしてもよい。このような運転を行っても、空気の吸熱量が減少することによって室内熱交換器13,14,15の表面温度がより低下するので、熱交換器表面に結露する凝縮水量を増加させることができる。
【0061】
第3の具体例としては、外気温度を検出して空調用室内ユニット30に設けられた室外ファン33の回転数を調整してもよい。この場合、外気温度が高いほど室外ファン33の回転数を高く設定すれば室外熱交換器32で凝縮する冷媒量が増加するので、室内熱交換器13,14,15へ供給される気液二相流の冷媒量も増加する。従って、室内熱交換器13,14,15の表面温度はより低下するので、熱交換器表面に結露する凝縮水量を増加させることができる。
なお、上述した第1ないし第3の具体例は、単独での採用は勿論のこと、複数を適宜組み合わせて採用したり、あるいは、全てを組み合わせて採用することも可能である。
ただし、加熱運転に先立ち、必ず凝縮水生成運転を行うといった制御に限られるものではなく、通常の冷房運転により凝縮水が生成される場合には、通常の冷房運転を冷却運転として位置付けて、冷房運転の後に加熱運転を行うといったアレルゲン不活性化運転モードを実行する制御を行ってもよい。
【0062】
ところで、アレルゲン不活性化運転モードでは、上述した凝縮水生成運転及び加熱運転を実施することにより、酵素18cを活性化してアレルゲンを不活性化するという当初の目的を達成することができる。
しかし、以下に説明する運転を前後に加えることにより、アレルゲン不活性化運転の効率向上や酵素18cの高寿命化などを実現することができる。
【0063】
最初に、凝縮水生成運転の前に実施する捕集運転について説明する。この捕集運転は、室内のアレルゲンをアレルゲン不活性化フィルター18に捕集する運転のことであり、クロスフローファン17を運転して吸込グリル11から室内の空気を吸い込み、アレルゲン不活性化フィルター18を通過させてから吹出口16より室内に戻す運転のことである。この捕集運転では、空気中のアレルゲンをアレルゲン不活性化フィルター18に捕集することが目的であるから、アレルゲン不活性化フィルター18を室内空気が流過すればよく、単に空気を循環させるのみの送風運転でよい。また、当然に、通常の冷房・除湿運転や暖房運転を行っても同様にアレルゲン不活性化フィルター18を介して室内空気が循環するので、室内の状況や使用者の好みに応じて、送風運転、冷房・除湿運転及び暖房運転の中から適宜選択すればよい。
【0064】
このようにして空気を循環させると、アレルゲン不活性化フィルター18を空気が通過する際、空気はフィルター本体18a等を通過可能であるが、空気とともに循環するアレルゲンの多くは通過できずに捕集される。このため、室内の広さ、想定されるアレルゲン量及びアレルゲン不活性化フィルター18の捕集能力等を考慮して適切な運転時間の捕集運転を継続すると、室内のアレルゲンは、その多くがアレルゲン不活性化フィルター18に捕集される。
こうして多くのアレルゲンを捕集した状態でアレルゲン不活性化運転モードを実施すると、1回のアレルゲン不活性化運転で多くのアレルゲンを不活性化させることができるので、室内のアレルゲンを効率よく不活性化してアレルゲン量の少ない室内環境とすることができる。
【0065】
また、アレルゲン不活性化モードの加熱運転終了後には、内部空間S内の高温多湿状態をすみやかに解消することが好ましい。これは、特に酵素18cの寿命を考慮したとき、酵素18cがアレルゲン不活性化フィルター18内に残存する水分との間で加水分解を起こし、自己分解するのを抑制するべく、酵素18cの活性化の程度を通常の雰囲気のレベルにまで戻すことができる環境、すなわち、低温・低湿度の雰囲気とすることが、酵素の経時的劣化を抑制する上で好ましいことに起因している。
このため、たとえば室内の空気を室外へ排気する周知の換気装置(図示せず)を備えている空調用室内ユニットの場合、図10に示すように、酵素を活性化状態で保持する所定の酵素活性状態保持時間の経過にともない加熱運転が終了した後に適当な運転時間を定めて換気運転を実施する。この換気運転では、室内への直接的な高温高湿の雰囲気の流出による空調フィーリングの低下を防止すべく吹出口フラップ21を閉じた状態として内部空間Sを半密閉状態に保ちつつ、換気ファン(図示せず)の作動により内部空間Sに存在する高温多湿の雰囲気を室外へ排出することができる。
【0066】
換気運転を所定時間行って高温多湿の雰囲気を室外へ排出した後には、換気ファンに加えてクロスフローファン17による送風運転も開始する。この時、吹出口フラップ21を閉状態として内部空間Sの半密閉状態が維持され、この内部空間S内に換気及び送風による空気の流れが生じることによって、アレルゲン不活性化フィルター18を除湿して乾燥させることができる。なお、このような換気及び送風を併用した劣化防止運転は、内部空間Sの容積等に応じて適当な運転時間を設定すればよい。
【0067】
このようにして、空気調和機100の制御手段が、アレルゲン不活性化運転モード終了後に換気運転及び送風運転を実施する劣化防止運転モードを実行すると、内部空間Sが高温多湿の環境をすみやかに解消して酵素18cが無用に活性化している時間を短縮できるので、その分酵素18cの劣化を抑制して寿命を延ばすことができる。すなわち、アレルゲン不活性化フィルター18の交換寿命を延ばすことができる。
なお、上述した説明では、空調用室内ユニットが換気装置を備えているものとしたが、換気装置がない空調用室内ユニット10の場合には、換気運転ができないため、加熱運転終了後に半密閉状態の内部空間Sでクロスフローファン17による送風運転を行い、これにより生じる空気の流れでアレルゲン不活性化フィルター18を乾燥させればよい。
【0068】
また、上述した実施形態では、換気装置を備える場合に送風運転と換気運転とを併用したアレルゲン不活性化フィルターの劣化防止運転を、換気装置を備えない場合には送風運転単独による劣化防止運転を行う制御を採用したが、換気装置を備える場合であっても、酵素活性化のための高温度や高湿度の程度に応じて、送風運転単独もしくは送風運転と換気運転の併用により酵素担持体から水分を除去する劣化防止運転のモードを選択的に実行するようにしてもよい。
【0069】
ところで、これまで説明した空調用室内ユニット10は、吸込グリル11が常に開状態となるため、吹出フラップ21を閉じる加熱運転時等には内部空間Sが半密閉状態となる。
そこで、上述した実施形態の変形例として、内部空間Sを密閉にして加熱運転を実施する構成の空調用室内ユニット10Aを図12に示して説明する。この変形例では、吸込グリル11Aにたとえば吸入口フラップ12のような吸入口開閉手段を設けておき、加熱運転時など必要に応じて吸込グリル11Aを閉じることができるようになっている。このため、加熱運転時等には、吸込グリル11A及び吹出口16がともにフラップにより閉じらた密閉状態の内部空間Sとなり、アレルゲンを不活性化する高温多湿の雰囲気が外部に漏出しにくいものとなる。
【0070】
このような密閉状態で加熱運転を実施すると、雰囲気の外部への漏出がないため内部空間S内の温度及び湿度を維持することが容易になるので、酵素18cを活性化する効率が向上する。すなわち、半密閉状態で加熱運転をするよりも短時間で目標とするアレルゲン不活性化雰囲気を形成し、また、高温多湿の雰囲気を維持するために消費する加熱エネルギー量や凝縮水量も少なくてすむ。
【0071】
また、このように内部空間Sを密閉状態とした加熱運転時には、クロスフローファン17を回転させて撹拌することが好ましい。このような撹拌を行うことにより、密閉された内部空間S内における高温多湿の雰囲気は略均一化される。
このため、アレルゲン不活性化フィルター18は、その全域にわたって酵素18cが活性化するようになる。すなわち、アレルゲン不活性化フィルター18の全域で酵素18cが機能し、アレルゲンを効率よく不活性化できるようになるので、フィルターとしての能力を最大限に有効利用することが可能になる。
【0072】
続いて、酵素活性化手段の第2の実施形態を図13及び図14に基づいて説明する。
この実施形態の酵素活性化手段は、室内熱交換器13,14,15の冷却運転により生成されてドレン受け22に貯留された凝縮水を、ドレン受け22の近傍適所に設けた電気ヒータ23等の加熱手段により加熱して気化させ、高温多湿の雰囲気を形成するものである。なお、図中の符号24は断熱材、25はドレン受け22の底面に設けたドレン穴である。
【0073】
すなわち、通常の冷房・除湿運転や上述した第1の実施形態の凝縮水生成運転を実施して生成され、熱交換器表面からドレン受け22に滴下したものを貯留する凹部22aを設けておく。この凹部22aは、好ましくはドレンパン22の底面に形成されて空調用室内ユニット10の幅方向へ延びる溝状とされ、略真上に上昇する蒸気がアレルゲン不活性化フィルター18の全域にわたって均等に当たるようになっている。また、凹部22aの凝縮水貯留容量は、内部区間Sを所望の高温多湿とし、第1の実施形態で説明した加熱運転時間Thmを維持できるだけの水量を確保できるものとする。この凝縮水貯水容量は、凹部22aの断面形状や長さに加えて、ドレン穴25の近傍に設けた堰板22bの高さ等により規定される。
なお、凹部22aは、幅方向へ延びる溝状に限定されることはなく、幅方向へ一定のピッチで分割配設したものなど、種々の変形例が可能である。
【0074】
このような構成とすれば、上述した第1の実施形態の加熱運転と同様に、内部空間Sを半密閉または密閉状態とし、電気ヒータ23に通電して加熱する。この時、クロスフローファン17は、内部空間Sを半密閉状態とした場合は運転を停止し、密閉状態とした場合は撹拌運転を実施するのが好ましい。この場合、通常の空調用室内ユニットに加熱手段の電気ヒータ23が追加され、ドレン受け22の形状に若干の変更を加えることで酵素活性化手段を形成することができる。
また、電気ヒータ23の通電は、図11に示した圧縮機31及び室外ファン33の運転・停止と同様に、必要な加熱運転時間を確保できるように断続して通電するなど適宜調整することが望ましい。
【0075】
この結果、内部空間S内は高温多湿の酵素活性化雰囲気に維持され、酵素18cが活性化してアレルゲンを活発に破壊するので、アレルゲンを不活性化することができる。
また、加熱運転の前後に行う捕集運転や換気運転等の各種運転については、上述した第1の実施形態と同様に行えばよい。
【0076】
以上説明したように、本発明の空調用室内ユニット及びこれを備えた空気調和機によれば、アレルゲン不活性化フィルター18に担持させた酵素18cを活性化させる雰囲気とする酵素活性化手段を備えているので、アレルゲンを積極的に破壊して不活性化し、室内のアレルゲン量を低減してアレルギー症状が発生しにくい室内環境を提供することができる。
なお、本発明の構成は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
【0077】
【発明の効果】
本発明の空調用室内ユニット及びこれを備えた空気調和機によれば、以下の効果を奏する。
請求項1記載の空調用室内ユニットによれば、空気が流れる内部空間に配設されアレルゲン不活性化酵素を担持する酵素担持体と、内部空間をアレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気に維持する酵素活性化手段とを具備しているので、アレルゲン不活性化酵素を担持した酵素担持体は、酵素活性化手段によりアレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気になると、酵素担持体に捕集されているアレルゲンを活性化した酵素により効率よく破壊して不活性化することができる。このため、室内のアレルゲン量が減少し、アレルギー症状を発生しにくい良好な室内環境を容易に提供することができる。
【0078】
また、上記の空調用室内ユニットにおいては、内部空間に連通する開口部の一部または全部を閉じて、内部空間を半密閉状態または密閉状態に保持する開閉手段を設けることにより、高温多湿とした内部空間の雰囲気が外部へ漏出しにくくなるので、酵素活性化手段によりアレルゲン不活性化酵素を活性化する雰囲気の維持が容易になり、効率のよいアレルゲンの不活性化が可能となる。特に、内部空間を密閉状態とすれば、雰囲気の維持がより一層容易になる。
【0079】
また、上記の空調用室内ユニットにおいては、内部空間を密閉状態に保持し、室内送風手段を運転させて密閉空間内でアレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気とされた空気を撹拌するようにしたので、内部空間の雰囲気が均一化され、酵素担持体の全域を有効に使用して効率よくアレルゲンを不活性化することができる。
【0080】
また、上記の空調用室内ユニットにおいては、酵素活性化手段が、室内熱交換器の冷却運転により生成された凝縮水を冷却運転の後に行われる室内熱交換器の加熱運転により加熱して気化させるものとしたので、通常の空気調和機が有する構成要素により酵素活性化手段の機能を得ることができ、アレルゲン不活性化酵素を活性化する高温多湿の雰囲気を低コストで形成することができる。
【0081】
また、上記の空調用室内ユニットにおいては、酵素活性化手段が、室内熱交換器の冷却運転により生成されてドレン受けに貯留された凝縮水を加熱手段により加熱して気化させるものとしたので、通常の空気調和機が有する構成要素に加熱手段を加えることで酵素活性化手段を構成し、アレルゲン不活性化酵素を活性化する高温多湿の雰囲気を比較的低コストで形成することができる。
【0082】
そして、内部空間を酵素活性化手段により高温多湿に維持した後、酵素担持体から水分を除去する劣化防止運転を行うことにより、アレルゲン不活性化酵素が活性化しない雰囲気とすることで劣化を抑え、酵素の寿命を延ばすことができる。このため、酵素担持体の交換サイクルを延長することができ、メンテナンスを容易にするとともに、ランニングコストを低減することもできる。
【0083】
さらに、酵素担持体によるアレルゲン不活性化を行う前に、内部空間に室内の空気を取り入れて酵素担持体を通過させて流すアレルゲン捕集運転を行うことにより、室内のアレルゲンを酵素担持体に捕集して集めた後に、1回の運転で多くのアレルゲンを効率よく不活性化することができる。
【0084】
請求項8記載の空気調和機によれば、空調用室内ユニットには、空気が流れる内部空間に配設されアレルゲン不活性化酵素を担持する酵素担持体と、内部空間をアレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気に維持する酵素活性化手段とが設けられているので、アレルゲン不活性化酵素を担持した酵素担持体は、酵素活性化手段によりアレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気になると、酵素担持体に捕集されているアレルゲンを活性化した酵素により効率よく破壊して不活性化することができる。このため、室内のアレルゲン量を減少させ、アレルギー症状を発生しにくい良好な室内環境を容易に提供できる空気調和機となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空調用室内ユニットの第1の実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る空気調和機の概略構成を示す斜視図である。
【図3】図2に示した空気調和機の冷媒回路図である。
【図4】アレルゲン不活性化フィルターの第1構成例を示す図であって、(A)は全体図、(B)は(A)の部分拡大図である。
【図5】アレルゲン不活性化フィルターの第2構成例を示す図であって、アレルゲン不活性化フィルターの要部を示す図である。
【図6】アレルゲン不活性化フィルターの別の構成例を示す図であって、(A)はアレルゲン不活性化フィルターの第3構成例を示す全体図、(B)はアレルゲン不活性化フィルターの第4構成例を示す全体図である。
【図7】図4ないし図6に示すアレルゲン不活性化フィルターをケース内に納めた状態を示す平面図である。
【図8】アレルゲン不活性化フィルターのさらに別の構成例を示す図であって、(A)はアレルゲン不活性化フィルターの第5構成例を示す全体図、(B)はアレルゲン不活性化フィルターの第6構成例を示す全体図、(C)はアレルゲン不活性化フィルターの第7構成例を示す全体図である。
である。
【図9】(A)は、アレルゲン不活性化雰囲気(温度・湿度)が加熱時間(Th)に応じて変化する傾向を示すグラフ、(B)は加熱時間(Th)とアレルゲン不活性化率(R)との関係を示すグラフである。
【図10】凝縮生成運転及び加熱運転を実施する場合において、各機器の具体的な運転状況を示す説明図である。
【図11】リモコンの具体例を示す平面図である。
【図12】図1に示した空調用室内ユニットについて、その変形例を示す断面図である。
【図13】本発明に係る空調用室内ユニットの第2の実施形態を示す要部断面図である。
【図14】図13の貯留部を示す平面図である。
【符号の説明】
10,10A 空調用室内ユニット
11,11A 吸込グリル(吸込口)
12 吸入口フラップ(吸入口開閉手段)
13,14,15 室内熱交換器
16 吹出口
17 クロスフローファン(室内送風手段)
18 アレルゲン不活性化フィルター(酵素担持体)
18c アレルゲン不活性化酵素
19 プレフィルター
20 吹出ルーバー
21 吹出フラップ(吹出口開閉手段)
22 ドレン受け
22a 貯留部
22b 堰板
23 電気ヒータ(加熱手段)
24 断熱材
25 ドレン穴
30 空調用室外ユニット
31 圧縮機
32 室外熱交換器
33 室外ファン
34 四方弁
35 電子膨張弁(絞り機構)
50 冷媒配管
60 リモコン(リモートコントローラ)
61 アレルゲンクリアボタン
100 空気調和機
S 内部空間

Claims (8)

  1. 室内の空気を取り入れるための吸込口と、該吸込口から取り入れた空気と冷媒とを熱交換させて冷却または加熱するための室内熱交換器と、該室内熱交換器で熱交換された空気を室内に戻すための吹出口と、前記吸込口から取り入れて熱交換した空気を前記吹出口から室内に吹き出すための室内送風手段と、前記空気が流れる内部空間に配設されアレルゲン不活性化酵素を担持する酵素担持体と、前記内部空間を前記アレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気に維持する酵素活性化手段と、を具備してなることを特徴とする空調用室内ユニット。
  2. 前記内部空間に連通する開口部の一部または全部を閉じて、前記内部空間を半密閉状態または密閉状態に保持する開閉手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の空調用室内ユニット。
  3. 前記内部空間を密閉状態に保持し、前記室内送風手段を運転させて密閉空間内で前記アレルゲン不活性化酵素が活性化する雰囲気とされた空気を撹拌することを特徴とする請求項2記載の空調用室内ユニット。
  4. 前記酵素活性化手段は、前記室内熱交換器の冷却運転により生成された凝縮水を、前記冷却運転の後に行われる前記室内熱交換器の加熱運転により加熱して気化させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の空調用室内ユニット。
  5. 前記酵素活性化手段は、前記室内熱交換器の冷却運転により生成されてドレン受けに貯留された凝縮水を加熱手段により加熱して気化させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の空調用室内ユニット。
  6. 前記内部空間を前記酵素活性化手段により高温多湿に維持した後、前記酵素担持体から水分を除去する劣化防止運転を行うことを特徴とする請求項4または5記載の空調用室内ユニット。
  7. 前記酵素担持体の前記アレルゲン不活性化酵素を活性化する前に、前記内部空間に室内の空気を取り入れて前記酵素担持体を通過させて流すアレルゲン捕集運転を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の空調用室内ユニット。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の空調用室内ユニットと、冷媒を圧縮するための圧縮機、及び冷媒と室内の空気との熱交換を行わせるための室外熱交換器を有する空調用室外ユニットと、これら空調用室内ユニット及び空調用室外ユニットを連結するとともに、冷媒をこれら空調用室内ユニット及び空調用室内ユニットの間で循環させるための冷媒配管と、を備えていることを特徴とする空気調和機。
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