JP2010078246A - 空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】温度調節装置と湿度調節装置を備える空調システムにおいて、温度調節装置において得られた冷熱を有効に利用し、空調システムのランニングコストを増やさずに湿度調節装置の除湿能力を向上させる。
【解決手段】温度調節装置である空調機の室内ユニット(22a)と、湿度調節装置である外気処理機の調湿ユニット(52a)とは、建物の天井裏空間(103)に配置される。調湿ユニット(52a)は、外気ダクト(56)を通じて吸い込んだ室外空気を、除湿した後に給気ダクト(58)を通じて室内へ供給する。また、調湿ユニット(52a)は、内気ダクト(57)を通じて吸い込んだ室内空気を、加湿した後に排気ダクト(59)を通じて室外へ排出する。室内ユニット(22a)に接続されたドレン配管(90)は、その一部分が外気ダクト(56)内に収容される。外気ダクト(56)を流れる室外空気は、ドレン配管(90)を流れるドレン水と熱交換することによって冷却される。
【選択図】図4

Description

本発明は、湿度調節した空気を室内へ供給する湿度調節装置と、温度調節した空気を室内へ供給する温度調節装置とを備えた空調システムに関するものである。
特許文献1には、温度調節装置である空調機が開示されている。この空調機は、冷却した空気を室内へ供給する冷房運転を行う。冷房運転中の空調機の室内ユニットでは、そこに収容された室内熱交換器が蒸発器として動作し、室内熱交換器において空気が冷却される。その際、室内熱交換器では、空気に含まれる水蒸気が凝縮してドレン水が生成する。室内ユニットにおいて生成したドレン水は、ドレン配管を通じて室外へ排出される。
一方、特許文献2には、湿度調節した空気を室内へ供給する湿度調節装置が開示されている。この湿度調節装置では、二つの吸着熱交換器が冷媒回路に接続されている。各吸着熱交換器は、表面に吸着剤が担持された熱交換器である。湿度調節装置の冷媒回路では、二つの吸着熱交換器のうちの一方が凝縮器となって他方が蒸発器となる動作と、一方が蒸発器となって他方が凝縮器となる動作とが交互に行われる。そして、この湿度調節装置は、取り込んだ室外空気を蒸発器として作動する吸着熱交換器において除湿してから室内へ供給し、取り込んだ室内空気を凝縮器として作動する吸着熱交換器において加湿してから室外へ排出する運転を行う。
特開2004−205098号公報 特開2006−078108号公報
ところで、空調機の室内ユニットから排出されるドレン水の温度は、室内ユニットの室内熱交換器において冷却された空気の温度と同程度になっている。つまり、空調機からは、比較的低温のドレン水が排出される。空調機の冷媒回路が行う冷凍サイクルによって得られた冷熱は、空気を冷却するためだけでなく、空気中の水蒸気を凝縮させるためにも消費される。このため、冷房運転中の空調機において生成したドレン水をそのまま室外へ排出すると、冷媒回路での冷凍サイクルにより得られた冷熱の一部が利用されずに棄てられることとなり、冷凍サイクルによって得られた冷熱を充分に利用しきれないという問題があった。
一方、空気中の水蒸気が吸着剤に吸着される際には、吸着熱が発生する。このため、吸着剤を利用して空気を除湿する過程では、空気の温度が上昇するおそれがある。空気の温度が上昇するとその相対湿度が低下するため、吸着剤に空気中の水蒸気が吸着されにくくなる。このため、従来の湿度調節装置では、その除湿能力を充分に発揮させることができないおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、温度調節装置と湿度調節装置を備える空調システムにおいて、温度調節装置において得られた冷熱を有効に利用し、空調システムのランニングコストを増やさずに湿度調節装置の除湿能力を向上させることにある。
第1の発明は、吸着剤を利用して除湿した空気を室内へ供給する除湿運転を行う湿度調節装置(50)と、冷凍サイクルを行う冷媒回路(30)の冷媒を利用して冷却した空気を室内へ供給する冷房運転を行う温度調節装置(20)とを備える空調システムを対象とする。そして、除湿運転中の上記湿度調節装置(50)が室内へ供給するために吸い込む空気を、冷房運転中の上記温度調節装置(20)で空気中の水蒸気が凝縮することにより生成したドレン水と熱交換させて冷却するための冷却用部材(91,92)を備えるものである。
第1の発明において、除湿運転中の湿度調節装置(50)は、吸い込んだ空気を吸着剤と接触させ、その空気に含まれる水蒸気を吸着剤に吸着させることによって空気を除湿する。一方、冷房運転中の温度調節装置(20)は、吸い込んだ空気を冷媒回路(30)の冷媒と熱交換させることによって冷却する。その際、温度調節装置(20)では、空気に含まれる水蒸気が冷却されて凝縮する。水蒸気の凝縮によって生成したドレン水は、温度調節装置(20)から冷却用部材(91,92)へ送られる。冷却用部材(91,92)では、除湿運転中の湿度調節装置(50)へ吸い込まれる前の空気が、冷房運転中の温度調節装置(20)から排出された低温のドレン水と熱交換することによって冷却される。つまり、除湿運転中の湿度調節装置(50)は、冷却用部材(91,92)において予め冷却された空気を吸い込み、その吸い込んだ空気を除湿してから室内へ供給する。
第2の発明は、上記第1の発明において、冷房運転中の上記温度調節装置(20)から室外へドレン水を排出するためのドレン配管(90)と、上記湿度調節装置(50)に接続して該湿度調節装置(50)が室内へ供給するために吸い込む空気が流れる空気ダクト(56)とを備える一方、上記ドレン配管(90)の一部分は、上記空気ダクト(56)を流れる空気と接触するように該空気ダクト(56)内に配置されており、上記ドレン配管(90)のうち上記空気ダクト(56)内に配置された部分が上記冷却用部材を構成しているものである。
第2の発明では、ドレン配管(90)の一部分が空気ダクト(56)内に配置される。ドレン配管(90)のうち空気ダクト(56)内に配置された部分では、その内側表面にドレン水が接触し、その外側表面に空気ダクト(56)内を流れる空気(即ち、室内へ供給されるために湿度調節装置(50)へ吸い込まれる空気)が接触する。従って、ドレン配管(90)のうち空気ダクト(56)内に配置された部分では、その内部を流れるドレン水と、空気ダクト(56)内を流れる空気との間で熱交換が行われる。
第3の発明は、上記第1の発明において、冷房運転中の上記温度調節装置(20)から室外へドレン水を排出するためのドレン配管(90)と、上記ドレン配管(90)の途中に上記冷却用部材として設けられてドレン水を空気と熱交換させる冷却用熱交換器(92)とを備えるものである。
第3の発明では、冷却用部材としての冷却用熱交換器(92)がドレン配管(90)の途中に設けられる。冷却用熱交換器(92)では、ドレン配管(90)を通じて冷房運転中の温度調節装置(20)から供給された低温のドレン水と、除湿運転中の上記湿度調節装置(50)が室内へ供給するために吸い込む空気との熱交換が行われる。
本発明では、空調システム(10)に冷却用部材(91,92)を設け、冷房運転中の温度調節装置(20)から排出された低温のドレン水を利用して、除湿運転中の湿度調節装置(50)へ吸い込まれる前の空気を冷却している。湿度調節装置(50)では、予め冷却された空気が吸着剤と接触して除湿されることになる。
ここで、空気中の水蒸気が吸着剤に吸着される過程では吸着熱が生じるため、その過程では空気の温度が上昇する。それに対し、本発明の湿度調節装置(50)では、ドレン水との熱交換によって予め冷却された空気が吸着剤と接触する。このため、吸着剤との接触によって除湿される過程における空気の温度上昇が抑えられる。そして、除湿過程の空気の温度上昇が抑えられると、その空気の相対湿度の低下が抑えられ、吸着剤に吸着される水蒸気の量が増大する。
このように、本発明によれば、冷房運転中の温度調節装置(20)から排出されたドレン水を利用して、除湿運転中の湿度調節装置(50)における除湿量を増大させることができる。つまり、従来はドレン水に含まれる冷熱は単に棄てられていたのに対し、本発明によれば、このドレン水に含まれる冷熱を利用して湿度調節装置(50)の除湿能力を増大させることができる。従って、本発明によれば、冷房運転中の温度調節装置(20)において得られた冷熱を有効に利用し、空調システム(10)のランニングコストを増やさずに湿度調節装置(50)の除湿能力を向上させることができる。
上記第2の発明では、ドレン配管(90)のうち空気ダクト(56)内に配置された部分が、冷却用部材を構成している。従って、この発明によれば、冷却用部材の構成を簡素化することができ、空調システム(10)の製造コストを抑えることができる。
上記第3の発明では、冷却用部材としての冷却用熱交換器(92)がドレン配管(90)の途中に設けられる。このため、ドレン水と空気を確実に熱交換させることができ、ドレン水に含まれる冷熱のうち空気の冷却に利用できる分の量を増大させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。本実施形態の空調システム(10)は、温度調節装置である空調機(20)と、湿度調節装置である外気処理機(50)とを備えている。
〈空調機の構成〉
空調システム(10)を構成する空調機(20)は、一台の室外ユニット(21)と、四台の室内ユニット(22a,22b,22c,22d)とを備えている。この空調機(20)では、室外ユニット(21)と各室内ユニット(22a〜22d)を配管で接続することによって空調用冷媒回路(30)が形成されている。なお、室外ユニット(21)及び室内ユニット(22a〜22d)の台数は、単なる例示である。
室外ユニット(21)には、室外回路(40)と室外ファン(23)とが収容されている。室外回路(40)には、空調用圧縮機(41)と、アキュームレータ(42)と、四方切換弁(43)と、室外熱交換器(44)と、室外膨張弁(45)と、レシーバ(46)と、液側閉鎖弁(47)と、ガス側閉鎖弁(48)とが設けられている。
室外回路(40)において、空調用圧縮機(41)は、その吐出側が四方切換弁(43)の第1のポートに接続され、その吸入側がアキュームレータ(42)を介して四方切換弁(43)の第2のポートに接続されている。四方切換弁(43)の第3のポートは、室外熱交換器(44)のガス側端に接続されている。室外熱交換器(44)の液側端は、室外膨張弁(45)の一端に接続されている。室外膨張弁(45)の他端は、レシーバ(46)を介して液側閉鎖弁(47)に接続されている。四方切換弁(43)の第4のポートは、ガス側閉鎖弁(48)に接続されている。
空調用圧縮機(41)は、いわゆる全密閉型の圧縮機である。室外熱交換器(44)は、室外ファン(23)によって供給された室外空気を冷媒と熱交換させるフィン・アンド・チューブ型の熱交換器である。四方切換弁(43)は、第1のポートが第3のポートに連通し且つ第2のポートが第4のポートに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートが第4のポートに連通し且つ第2のポートが第3のポートに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。
各室内ユニット(22a〜22d)には、室内回路(35a,35b,35c,35d)が一つずつ収容されている。また、各室内ユニット(22a〜22d)には、室内ファン(24a,24b,24c,24d)と、室内温度センサ(25a,25b,25c,25d)とが一つずつ設けられている。
各室内回路(35a〜35d)には、室内熱交換器(36a,36b,36c,36d)と、室内膨張弁(37a,37b,37c,37d)とが一つずつ設けられている。室内熱交換器(36a〜36d)は、室内ファン(24a〜24d)によって供給された室内空気を冷媒と熱交換させるフィン・アンド・チューブ型の熱交換器である。
各室内回路(35a〜35d)において、室内熱交換器(36a〜36d)は、その一端が室内回路(35a〜35d)のガス側端に接続され、その他端が室内膨張弁(37a〜37d)を介して室内回路(35a〜35d)の液側端に接続されている。各室内回路(35a〜35d)は、それぞれの液側端が液側連絡配管(31)を介して室外回路(40)の液側閉鎖弁(47)に接続され、それぞれのガス側端がガス側連絡配管(32)を介して室外回路(40)のガス側閉鎖弁(48)に接続されている。
図示しないが、各室内ユニット(22a〜22d)には、空気の吸込口と吹出口が形成されている。各室内ユニット(22a〜22d)は、それぞれに形成された吸込口及び吹出口の全てが同一の室内空間に連通するように設置されている。つまり、各室内ユニット(22a〜22d)は、同一の室内空間から室内空気を吸い込み、室内熱交換器(36a〜36d)を通過した室内空気を同一の室内空間へ吹き出す。
〈外気処理機の構成〉
空調システム(10)を構成する外気処理機(50)は、一台の圧縮機ユニット(51)と、二台の調湿ユニット(52a,52b)とを備えている。この外気処理機(50)では、圧縮機ユニット(51)と各調湿ユニット(52a,52b)を配管で接続することによって調湿用冷媒回路(60)が形成されている。なお、圧縮機ユニット(51)及び調湿ユニットの台数は、単なる例示である。
圧縮機ユニット(51)には、圧縮機側回路(70)が収容されている。圧縮機側回路(70)には、調湿用圧縮機(71)と、アキュームレータ(72)と、高圧側閉鎖弁(73)と、低圧側閉鎖弁(74)とが設けられている。圧縮機側回路(70)において、調湿用圧縮機(71)は、その吐出側が高圧側閉鎖弁(73)に接続され、この吸入側がアキュームレータ(72)を介して低圧側閉鎖弁(74)に接続されている。調湿用圧縮機(71)は、いわゆる全密閉型の圧縮機である。
図2にも示すように、各調湿ユニット(52a,52b)には、調湿用回路(80a,80b)が一つずつ収容されている。各調湿用回路(80a,80b)には、四方切換弁(83a,83b)と、第1吸着熱交換器(81a,81b)と、第2吸着熱交換器(82a,82b)と、調湿用膨張弁(84a,84b)とが一つずつ設けられている。
各調湿用回路(80a,80b)において、四方切換弁(83a,83b)は、その第1のポートが調湿用回路(80a,80b)の高圧側端に接続され、その第2のポートが調湿用回路(80a,80b)の低圧側端に接続されている。また、各調湿用回路(80a,80b)では、四方切換弁(83a,83b)の第3のポートから第4のポートに向かって順に、第1吸着熱交換器(81a,81b)と、調湿用膨張弁(84a,84b)と、第2吸着熱交換器(82a,82b)とが配置されている。各調湿用回路(80a,80b)は、それぞれの高圧側端が高圧側連絡配管(61)を介して圧縮機側回路(70)の高圧側閉鎖弁(73)に接続され、それぞれの低圧側端が低圧側連絡配管(62)を介して圧縮機側回路(70)の低圧側閉鎖弁(74)に接続されている。
第1吸着熱交換器(81a,81b)と第2吸着熱交換器(82a,82b)は、何れもフィン・アンド・チューブ型の熱交換器の表面にゼオライト等の吸着剤を担持させたものである。これら吸着熱交換器(81a,82a,81b,82b)では、その表面に担持された吸着剤が冷媒によって加熱され又は冷却され、そこを通過する空気が吸着剤と接触する。各四方切換弁(83a,83b)は、第1のポートが第3のポートに連通し且つ第2のポートが第4のポートに連通する第1状態(図2(A)に示す状態)と、第1のポートが第4のポートに連通し且つ第2のポートが第3のポートに連通する第2状態(図2(B)に示す状態)とに切り換わる。
各調湿ユニット(52a,52b)には、給気ファン(53a,53b)と排気ファン(54a,54b)とが収容されている。また、各調湿ユニット(52a,52b)には、空気通路が形成されている。各調湿ユニット(52a,52b)では、図外のダンパを開閉することによって、空気の流通経路が切り換え可能となっている。そして、各調湿ユニット(52a,52b)は、室内空気と室外空気を吸い込むと共に、吸着熱交換器(81a,82a,81b,82b)を通過した室内空気を室外へ排出し、吸着熱交換器(81a,82a,81b,82b)を通過した室外空気を室内へ供給するように構成されている。
具体的に、各調湿ユニット(52a,52b)では、吸着熱交換器(81a,82a,81b,82b)の上流側における空気の流通経路が、室内空気が第1吸着熱交換器(81a,81b)へ送られて室外空気が第2吸着熱交換器(82a,82b)へ送られる状態(図2(A)に示す状態)と、室内空気が第2吸着熱交換器(82a,82b)へ送られて室外空気が第1吸着熱交換器(81a,81b)へ送られる状態(図2(B)に示す状態)とに切り換え可能となっている。また、各調湿ユニット(52a,52b)では、吸着熱交換器(81a,82a,81b,82b)の下流側における空気の流通経路が、第1吸着熱交換器(81a,81b)を通過した空気が排気ファン(54a,54b)へ送られて第2吸着熱交換器(82a,82b)を通過した空気が給気ファン(53a,53b)へ送られる状態(図2(A)に示す状態)と、第1吸着熱交換器(81a,81b)を通過した空気が給気ファン(53a,53b)へ送られて第2吸着熱交換器(82a,82b)を通過した空気が排気ファン(54a,54b)へ送られる状態(図2(B)に示す状態)とに切り換え可能となっている。
〈空調システムの設置状態〉
ビル等の建物における空調システム(10)の設置状態について説明する。
図4に示すように、空調機(20)の室内ユニット(22a〜22d)と外気処理機(50)の調湿ユニット(52a,52b)は、建物の躯体(101)と天井パネル(102)に囲まれた天井裏空間(103)に設置されている。なお、図4には、第1の室内ユニット(22a)と第1の調湿ユニット(52a)だけが図示されている。また、図4では図示を省略するが、空調機(20)の室外ユニット(21)と外気処理機(50)の圧縮機ユニット(51)は、建物の屋上などの屋外に設置されている。
外気処理機(50)の調湿ユニット(52a,52b)には、外気ダクト(56)と内気ダクト(57)と給気ダクト(58)と排気ダクト(59)とが接続されている。空気ダクトである外気ダクト(56)は、その入口端が屋外に開口している。外気ダクト(56)では、調湿ユニット(52a,52b)へ向かって室外空気が流れる。内気ダクト(57)は、その入口端が室内空間に開口している。内気ダクト(57)では、調湿ユニット(52a,52b)へ向かって室内空気が流れる。給気ダクト(58)は、その出口端が室内空間に開口している。給気ダクト(58)では、調湿ユニット(52a,52b)を通過した室外空気が室内空間へ向かって流れる。排気ダクト(59)は、その出口端が屋外に開口している。排気ダクト(59)では、調湿ユニット(52a,52b)を通過した室内空気が屋外へ向かって流れる。
空調機(20)の室内ユニット(22a〜22d)には、吸込ダクト(26)と吹出ダクト(27)とが接続されている。吸込ダクト(26)は、その入口端が室内空間に開口している。吸込ダクト(26)では、室内ユニット(22a〜22d)へ向かって室内空気が流れる。吹出ダクト(27)は、その出口端が室内空間に開口している。吹出ダクト(27)では、室内ユニット(22a〜22d)を通過した室内空気が屋外へ向かって流れる。
また、空調機(20)の室内ユニット(22a〜22d)には、ドレン配管(90)が接続されている。図示しないが、室内ユニット(22a〜22d)では、室内熱交換器(36a〜36d)の下方にドレンパンが設置されており、このドレンパンにドレン配管(90)が接続される。室内熱交換器(36a〜36d)において生成したドレン水は、ドレンパンへと流れ落ち、その後にドレン配管(90)へ流入する。
図5にも示すように、本実施形態の空調システム(10)では、ドレン配管(90)の一部分が外気ダクト(56)の内部空間に配置されている。このドレン配管(90)のうち外気ダクト(56)内に配置された部分は、冷却用部材である冷却部(91)を構成している。この冷却部(91)では、その内側表面にドレン水が接触する一方、その外側表面に外気ダクト(56)内を流れる室外空気が接触する。
本実施形態の空調システム(10)では、第1の室内ユニット(22a)に接続するドレン配管(90)の冷却部(91)と、第2の室内ユニット(22b)に接続するドレン配管(90)の冷却部(91)とが、第1の調湿ユニット(52a)に接続する外気ダクト(56)の内部空間に配置されている。また、この空調システム(10)では、第3の室内ユニット(22c)に接続するドレン配管(90)の冷却部(91)と、第4の室内ユニット(22d)に接続するドレン配管(90)の冷却部(91)とが、第2の調湿ユニット(52b)に接続する外気ダクト(56)の内部空間に配置されている。
−運転動作−
空調システム(10)の運転動作について説明する。本実施形態の空調システム(10)において、空調機(20)では冷房運転と暖房運転が切り換え可能となり、外気処理機(50)では除湿運転と加湿運転が切り換え可能となっている。この空調システム(10)では、空調機(20)の冷房運転中に外気処理機(50)が除湿運転を行う場合もあれば加湿運転を行う場合も有り得る。また、この空調システム(10)では、空調機(20)の暖房運転中に外気処理機(50)が除湿運転を行う場合もあれば加湿運転を行う場合も有り得る。
〈空調機の運転動作〉
上述したように、空調機(20)では、冷房運転と暖房運転とが切り換え可能となっている。冷房運転中と暖房運転中の何れにおいても、空調機(20)の空調用冷媒回路(30)では、冷媒を循環させることによって蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
図4に示すように、空調機(20)の運転中において、各室内ユニット(22a〜22d)は、吸込ダクト(26)を通じて室内空気を吸い込む。また、各室内ユニット(22a〜22d)を通過した室内空気は、吹出ダクト(27)を通って室内へ供給される。
空調機(20)の冷房運転について説明する。冷房運転中の空調用冷媒回路(30)では、四方切換弁(43)が第1状態(図1に実線で示す状態)に設定され、室外膨張弁(45)が全開状態に設定され、各室内膨張弁(37a〜37d)の開度が適宜調節される。また、冷房運転中の空調用冷媒回路(30)では、室外熱交換器(44)が凝縮器として動作し、各室内熱交換器(36a〜36d)が蒸発器として動作する。
冷房運転中の空調用冷媒回路(30)における冷媒の流れを具体的に説明する。空調用圧縮機(41)から吐出された高圧冷媒は、四方切換弁(43)を通過後に室外熱交換器(44)へ流入し、室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(44)から流出した冷媒は、室外膨張弁(45)とレシーバ(46)を通過後に液側連絡配管(31)へ流入し、各室内回路(35a〜35d)へ分配される。各室内回路(35a〜35d)へ流入した冷媒は、室内膨張弁(37a〜37d)を通過する際に減圧されて低圧冷媒となり、その後に室内熱交換器(36a〜36d)へ流入し、室内空気から吸熱して蒸発する。各室内回路(35a〜35d)において室内熱交換器(36a〜36d)から流出した冷媒は、ガス側連絡配管(32)へ流入して合流した後に室外回路(40)へ流入し、四方切換弁(43)を通過後に空調用圧縮機(41)へ吸入されて圧縮される。
上述したように、冷房運転中には、各室内熱交換器(36a〜36d)が蒸発器として動作する。各室内ユニット(22a〜22d)は、吸い込んだ室内空気を室内熱交換器(36a〜36d)において冷却した後に室内へ送り返す。
蒸発器として動作する室内熱交換器(36a〜36d)では、室内空気が冷媒によって冷却される。その際には、室内空気に含まれる水蒸気が凝縮することによってドレン水が生成する。室内熱交換器(36a〜36d)において生成したドレン水は、ドレンパンへと流れ落ち、その後にドレン配管(90)へと流入する。ドレン配管(90)へ流入したドレン水は、外気ダクト(56)内に配置された冷却部(91)を通過し、その後にドレン配管(90)の出口端から屋外へ排出される。
空調機(20)の暖房運転について説明する。暖房運転中の空調用冷媒回路(30)では、四方切換弁(43)が第2状態(図1に破線で示す状態)に設定され、室外膨張弁(45)及び各室内膨張弁(37a〜37d)の開度が適宜調節される。また、暖房運転中の空調用冷媒回路(30)では、各室内熱交換器(36a〜36d)が凝縮器として動作し、室外熱交換器(44)が蒸発器として動作する。
暖房運転中の空調用冷媒回路(30)における冷媒の流れを具体的に説明する。空調用圧縮機(41)から吐出された冷媒は、四方切換弁(43)を通過後にガス側連絡配管(32)へ流入し、各室内回路(35a〜35d)へ分配される。各室内回路(35a〜35d)へ流入した冷媒は、室内熱交換器(36a〜36d)へ流入し、室内空気へ放熱して凝縮する。各室内回路(35a〜35d)において室内熱交換器(36a〜36d)から流出した冷媒は、室内膨張弁(37a〜37d)を通過後に液側連絡配管(31)へ流入して合流してから室外回路(40)へ流入する。室外回路(40)へ流入した冷媒は、レシーバ(46)を通過後に室外膨張弁(45)へ流入し、室外膨張弁(45)を通過する際に減圧されて低圧冷媒となる。室外膨張弁(45)を通過した冷媒は、室外熱交換器(44)へ流入し、室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(44)から流出した冷媒は、四方切換弁(43)を通過後に空調用圧縮機(41)へ吸入されて圧縮される。
上述したように、暖房運転中には、各室内熱交換器(36a〜36d)が凝縮器として動作する。各室内ユニット(22a〜22d)は、吸い込んだ室内空気を室内熱交換器(36a〜36d)において加熱した後に室内へ送り返す。
〈外気処理機の運転動作〉
上述したように、外気処理機(50)では、除湿運転と加湿運転とが切り換え可能となっている。除湿運転中と加湿運転中の何れにおいても、外気処理機(50)の調湿用冷媒回路(60)では、冷媒を循環させることによって蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
図4に示すように、外気処理機(50)の運転中において、各調湿ユニット(52a,52b)は、外気ダクト(56)を通じて室外空気を吸い込み、内気ダクト(57)を通じて室内空気を吸い込む。また、各調湿ユニット(52a,52b)を通過した室外空気は、給気ダクト(58)を通って室内へ供給され、各調湿ユニット(52a,52b)を通過した室内空気は、排気ダクト(59)を通って室外へ排出される。
外気処理機(50)の除湿運転について、図2を参照しながら説明する。除湿運転中において、各調湿ユニット(52a,52b)は、第1動作と第2動作を交互に所定の時間毎(例えば3分間毎)に切り換えて行う。なお、各調湿ユニット(52a,52b)における第1動作と第2動作の相互切り換えのタイミングは、互いに同期している必要はない。
図2(A)に示すように、第1動作中の調湿ユニット(52a,52b)では、四方切換弁(83a,83b)が第1状態に設定され、調湿用膨張弁(84a,84b)の開度が適宜調節される。そして、第1動作中の調湿用回路(80a,80b)では、第1吸着熱交換器(81a,81b)が凝縮器として動作し、第2吸着熱交換器(82a,82b)が蒸発器として動作する。第1吸着熱交換器(81a,81b)では、その表面に担持された吸着剤が冷媒によって加熱される。第2吸着熱交換器(82a,82b)では、その表面に担持された吸着剤が冷媒によって冷却される。
第1動作中の調湿用回路(80a,80b)における冷媒の流れを具体的に説明する。調湿用回路(80a,80b)の高圧側端には、調湿用圧縮機(71)から吐出された高圧冷媒が高圧側連絡配管(61)を通じて供給される。調湿用回路(80a,80b)へ流入した高圧冷媒は、四方切換弁(83a,83b)を通過後に第1吸着熱交換器(81a,81b)へ流入して凝縮する。第1吸着熱交換器(81a,81b)から流出した冷媒は、調湿用膨張弁(84a,84b)を通過する際に減圧されて低圧冷媒となり、その後に第2吸着熱交換器(82a,82b)へ流入して蒸発する。第2吸着熱交換器(82a,82b)から流出した冷媒は、四方切換弁(83a,83b)を通過後に低圧側連絡配管(62)へ流入し、その後に調湿用圧縮機(71)へ吸入されて圧縮される。
また、図2(A)に示すように、第1動作中の調湿ユニット(52a,52b)では、室内空気が第1吸着熱交換器(81a,81b)へ送られ、室外空気が第2吸着熱交換器(82a,82b)へ送られる。第1吸着熱交換器(81a,81b)では、加熱された吸着剤から脱離した水分が室内空気に付与される。第1吸着熱交換器(81a,81b)を通過する際に加湿された室内空気は、排気ファン(54a,54b)に吸い込まれ、その後に室外へ排出される。一方、第2吸着熱交換器(82a,82b)では、室外空気中の水蒸気が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第2吸着熱交換器(82a,82b)を通過する際に除湿された室外空気は、給気ファン(53a,53b)に吸い込まれ、その後に室内へ供給される。
図2(B)に示すように、第2動作中の調湿ユニット(52a,52b)では、四方切換弁(83a,83b)が第2状態に設定され、調湿用膨張弁(84a,84b)の開度が適宜調節される。そして、第2動作中の調湿用回路(80a,80b)では、第2吸着熱交換器(82a,82b)が凝縮器として動作し、第1吸着熱交換器(81a,81b)が蒸発器として動作する。第2吸着熱交換器(82a,82b)では、その表面に担持された吸着剤が冷媒によって加熱される。第1吸着熱交換器(81a,81b)では、その表面に担持された吸着剤が冷媒によって冷却される。
第2動作中の調湿用回路(80a,80b)における冷媒の流れを具体的に説明する。調湿用回路(80a,80b)の高圧側端には、調湿用圧縮機(71)から吐出された高圧冷媒が高圧側連絡配管(61)を通じて供給される。調湿用回路(80a,80b)へ流入した高圧冷媒は、四方切換弁(83a,83b)を通過後に第2吸着熱交換器(82a,82b)へ流入して凝縮する。第2吸着熱交換器(82a,82b)から流出した冷媒は、調湿用膨張弁(84a,84b)を通過する際に減圧されて低圧冷媒となり、その後に第1吸着熱交換器(81a,81b)へ流入して蒸発する。第1吸着熱交換器(81a,81b)から流出した冷媒は、四方切換弁(83a,83b)を通過後に低圧側連絡配管(62)へ流入し、その後に調湿用圧縮機(71)へ吸入されて圧縮される。
また、図2(B)に示すように、第2動作中の調湿ユニット(52a,52b)では、室内空気が第2吸着熱交換器(82a,82b)へ送られ、室外空気が第1吸着熱交換器(81a,81b)へ送られる。第2吸着熱交換器(82a,82b)では、加熱された吸着剤から脱離した水分が室内空気に付与される。第2吸着熱交換器(82a,82b)を通過する際に加湿された室内空気は、排気ファン(54a,54b)に吸い込まれ、その後に室外へ排出される。一方、第1吸着熱交換器(81a,81b)では、室外空気中の水蒸気が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第1吸着熱交換器(81a,81b)を通過する際に除湿された室外空気は、給気ファン(53a,53b)に吸い込まれ、その後に室内へ供給される。
上述したように、除湿運転中の調湿ユニット(52a,52b)は、外気ダクト(56)を通過した室外空気を吸い込む。外気ダクト(56)内を流れる室外空気は、ドレン配管(90)の冷却部(91)と接触する。
ここで、空調機(20)の冷房運転中には、ドレン配管(90)内をドレン水が流れている。このドレン水は、蒸発器として動作する室内熱交換器(36a〜36d)において生成したものであり、その温度は室内熱交換器(36a〜36d)を通過した空気の温度と同程度(例えば5〜10℃程度)となっている。一方、空調機(20)が冷房運転を行うのは通常は夏季であり、夏季における室外空気の温度は30〜35℃程度となる。
このように、空調機(20)の冷房運転中には、外気ダクト(56)内を流れる室外空気が、内部を比較的低温のドレン水が流れるドレン配管(90)の冷却部(91)と接触する。このため、外気ダクト(56)内を流れる室外空気は、ドレン配管(90)の冷却部(91)と接触した際に冷却され、その後に調湿ユニット(52a,52b)へ吸い込まれる。除湿運転中の調湿ユニット(52a,52b)では、冷却部(91)と接触して冷却された室外空気が、第1吸着熱交換器(81a,81b)と第2吸着熱交換器(82a,82b)のうち蒸発器として動作する方へ送られ、除湿された後に室内へ供給される。
外気処理機(50)の加湿運転について、図3を参照しながら説明する。加湿運転中において、各調湿ユニット(52a,52b)は、第1動作と第2動作を交互に所定の時間毎(例えば3分間毎)に切り換えて行う。なお、各調湿ユニット(52a,52b)における第1動作と第2動作の相互切り換えのタイミングは、互いに同期している必要はない。
図3(A)に示すように、第1動作中の調湿ユニット(52a,52b)では、四方切換弁(83a,83b)が第1状態に設定され、調湿用膨張弁(84a,84b)の開度が適宜調節される。そして、第1動作中の調湿用回路(80a,80b)では、第1吸着熱交換器(81a,81b)が凝縮器として動作し、第2吸着熱交換器(82a,82b)が蒸発器として動作する。第1吸着熱交換器(81a,81b)では、その表面に担持された吸着剤が冷媒によって加熱される。第2吸着熱交換器(82a,82b)では、その表面に担持された吸着剤が冷媒によって冷却される。第1動作中の調湿用回路(80a,80b)における冷媒の流れは、除湿運転の第1動作中の調湿用回路(80a,80b)における冷媒の流れと同じである。
また、図3(A)に示すように、第1動作中の調湿ユニット(52a,52b)では、室外空気が第1吸着熱交換器(81a,81b)へ送られ、室内空気が第2吸着熱交換器(82a,82b)へ送られる。第1吸着熱交換器(81a,81b)では、加熱された吸着剤から脱離した水分が室外空気に付与される。第1吸着熱交換器(81a,81b)を通過する際に加湿された室外空気は、給気ファン(53a,53b)に吸い込まれ、その後に室内へ供給される。一方、第2吸着熱交換器(82a,82b)では、室内空気中の水蒸気が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第2吸着熱交換器(82a,82b)を通過する際に除湿された室内空気は、排気ファン(54a,54b)に吸い込まれ、その後に室外へ排出される。
図3(B)に示すように、第2動作中の調湿ユニット(52a,52b)では、四方切換弁(83a,83b)が第2状態に設定され、調湿用膨張弁(84a,84b)の開度が適宜調節される。そして、第2動作中の調湿用回路(80a,80b)では、第2吸着熱交換器(82a,82b)が凝縮器として動作し、第1吸着熱交換器(81a,81b)が蒸発器として動作する。第2吸着熱交換器(82a,82b)では、その表面に担持された吸着剤が冷媒によって加熱される。第1吸着熱交換器(81a,81b)では、その表面に担持された吸着剤が冷媒によって冷却される。第2動作中の調湿用回路(80a,80b)における冷媒の流れは、除湿運転の第2動作中の調湿用回路(80a,80b)における冷媒の流れと同じである。
また、図3(B)に示すように、第2動作中の調湿ユニット(52a,52b)では、室外空気が第2吸着熱交換器(82a,82b)へ送られ、室内空気が第1吸着熱交換器(81a,81b)へ送られる。第2吸着熱交換器(82a,82b)では、加熱された吸着剤から脱離した水分が室外空気に付与される。第2吸着熱交換器(82a,82b)を通過する際に加湿された室外空気は、給気ファン(53a,53b)に吸い込まれ、その後に室内へ供給される。一方、第1吸着熱交換器(81a,81b)では、室内空気中の水蒸気が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第1吸着熱交換器(81a,81b)を通過する際に除湿された室内空気は、排気ファン(54a,54b)に吸い込まれ、その後に室外へ排出される。
−実施形態1の効果−
本実施形態の空調システム(10)では、ドレン配管(90)の一部分が外気ダクト(56)の内部空間に配置されており、除湿運転中の調湿ユニット(52a,52b)へ吸い込まれる前の室外空気が、冷房運転中の室内ユニット(22a〜22d)から排出された低温のドレン水と熱交換することによって冷却される。調湿ユニット(52a,52b)では、予め冷却された室外空気が、吸着熱交換器(81a,81b,82a,82b)の表面に担持された吸着剤と接触して除湿されることになる。
ここで、空気中の水蒸気が吸着剤に吸着される過程では吸着熱が生じるため、その過程では空気の温度が上昇する。それに対し、本実施形態の調湿ユニット(52a,52b)では、ドレン水との熱交換によって予め冷却された空気が吸着剤と接触する。このため、吸着剤との接触によって除湿される過程における空気の温度上昇が抑えられる。そして、除湿過程の空気の温度上昇が抑えられると、その空気の相対湿度の低下が抑えられ、吸着熱交換器(81a,81b,82a,82b)に吸着される水蒸気の量が増大する。
このように、本実施形態によれば、冷房運転中の室内ユニット(22a〜22d)から排出されたドレン水を利用して、除湿運転中の調湿ユニット(52a,52b)における除湿量を増大させることができる。つまり、従来はドレン水に含まれる冷熱は単に棄てられていたのに対し、本実施形態によれば、このドレン水に含まれる冷熱を利用して調湿ユニット(52a,52b)の除湿能力を増大させることができる。従って、本実施形態によれば、冷房運転中の空調機(20)において得られた冷熱を有効に利用し、空調システム(10)のランニングコストを増やさずに外気処理機(50)の除湿能力を向上させることができる。
ところで、本実施形態の外気処理機(50)では、調湿用冷媒回路(60)で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行い、吸着熱交換器(81a,81b,82a,82b)のうち蒸発器として動作するものにおいて、吸着剤に水蒸気が吸着される際に発生する吸着熱を冷媒に吸熱させている。つまり、本実施形態の外気処理機(50)では、調湿用冷媒回路(60)での冷凍サイクルによって得られた冷熱を利用することによって、吸着熱交換器(81a,81b,82a,82b)において生じる吸着熱を処理し、吸着熱交換器(81a,81b,82a,82b)において除湿される空気の温度上昇を抑えている。
一方、本実施形態の空調システム(10)では、上述したように、冷房運転中の室内ユニット(22a〜22d)から排出されたドレン水を利用して、除湿運転中の調湿ユニット(52a,52b)へ吸い込まれる室外空気を冷却している。このため、調湿ユニット(52a,52b)へ室外空気を冷却せずに吸い込ませる場合に比べ、吸着熱交換器(81a,81b,82a,82b)において除湿される空気の温度上昇を抑えるのに必要な冷熱量を削減することができる。従って、本実施形態によれば、調湿用冷媒回路(60)に設けられた調湿用圧縮機(71)の消費電力を削減することができ、外気処理機(50)のランニングコストを抑えることができる。
また、本実施形態では、ドレン配管(90)のうち外気ダクト(56)内に配置された部分である冷却部(91)が、冷却用部材を構成している。従って、本実施形態によれば、非常に簡素な構成の冷却部(91)を外気ダクト(56)内に設けるだけで室外空気を冷却することが可能となり、空調システム(10)の製造コストを抑えることができる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。ここでは、本実施形態の空調システム(10)について、上記実施形態1と異なる点を説明する。
図6に示すように、本実施形態の空調システム(10)では、ドレン配管(90)の途中に冷却用熱交換器(92)が接続されている。冷却用熱交換器(92)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器であって、外気ダクト(56)内に配置されている。そして、冷却用熱交換器(92)は、ドレン配管(90)を通じて供給されたドレン水と、外気ダクト(56)内を流れる室外空気とを熱交換させる。つまり、冷却用熱交換器(92)は、調湿ユニット(52a,52b)へ向かう室外空気をドレン水との熱交換によって冷却するための冷却用部材を構成している。
本実施形態の空調システム(10)では、冷却用部材としての冷却用熱交換器(92)がドレン配管(90)の途中に設けられる。このため、ドレン水と室外空気を確実に熱交換させることができ、ドレン水に含まれる冷熱のうち室外空気の冷却に利用できる分の量を増大させることが可能となる。
《その他の実施形態》
−第1変形例−
図7に示すように、上記の各実施形態では、各調湿ユニット(52a,52b)に調湿用圧縮機(71a,71b)が一台ずつ搭載されていてもよい。図7に示す空調システム(10)では、外気処理機(50)が二台の調湿ユニット(52a,52b)だけによって構成される。各調湿ユニット(52b)の調湿用回路(80a,80b)において、調湿用圧縮機(71a,71b)は、その吐出側が四方切換弁(83a,83b)の第1のポートに接続され、その吸入側がアキュームレータ(72a,72b)を介して四方切換弁(83a,83b)の第2のポートに接続される。
−第2変形例−
図8に示すように、上記の各実施形態では、室外ユニット(21)の室外回路(40)に設けられた圧縮機(41)が図1における調湿用圧縮機(71)を兼ねていてもよい。図8に示す空調システム(10)では、一台の室外ユニット(21)と、四台の室内ユニット(22a〜22d)と、二台の調湿ユニット(52a,52b)とを配管で接続することによって、一つの冷媒回路(15)が形成されている。
具体的に、本変形例では、室外回路(40)の高圧側閉鎖弁(73)と低圧側閉鎖弁(74)とが接続されている。本変形例の室外回路(40)において、高圧側閉鎖弁(73)は圧縮機(41)の吐出側と四方切換弁(43)を繋ぐ配管に接続され、低圧側閉鎖弁(74)はアキュームレータ(42)と四方切換弁(43)を繋ぐ配管に接続されている。そして、実施形態1と同様に、高圧側閉鎖弁(73)には高圧側連絡配管(61)が接続され、低圧側閉鎖弁(74)には低圧側連絡配管(62)が接続される。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、湿度調節した空気を室内へ供給する湿度調節装置と、温度調節した空気を室内へ供給する温度調節装置とを備えた空調システムについて有用である。
実施形態1の空調システムの概略構成を示す冷媒回路図である。 除湿運転中の状態を示す調湿ユニットの概略構成図であって、(A)は第1動作中の状態を示すものであり、(B)は第2動作中の状態を示すものである。 加湿運転中の状態を示す調湿ユニットの概略構成図であって、(A)は第1動作中の状態を示すものであり、(B)は第2動作中の状態を示すものである。 実施形態1の空調システムの建物における設置状態を示す概略構成図である。 実施形態1の空調システムの要部を示す断面図である。 実施形態2の空調システムの要部を示す断面図である。 その他の実施形態の第1変形例の空調システムの概略構成を示す冷媒回路図である。 その他の実施形態の第2変形例の空調システムの概略構成を示す冷媒回路図である。
符号の説明
10 空調システム
20 空調機 (温度調節装置)
30 空調用冷媒回路(冷媒回路)
50 外気処理機(湿度調節装置)
56 外気ダクト(空気ダクト)
90 ドレン配管
91 冷却部(冷却用部材)
92 冷却用熱交換器(冷却用部材)

Claims (3)

  1. 吸着剤を利用して除湿した空気を室内へ供給する除湿運転を行う湿度調節装置(50)と、冷凍サイクルを行う冷媒回路(30)の冷媒を利用して冷却した空気を室内へ供給する冷房運転を行う温度調節装置(20)とを備える空調システムであって、
    除湿運転中の上記湿度調節装置(50)が室内へ供給するために吸い込む空気を、冷房運転中の上記温度調節装置(20)で空気中の水蒸気が凝縮することにより生成したドレン水と熱交換させて冷却するための冷却用部材(91,92)を備えている
    ことを特徴とする空調システム。
  2. 請求項1において、
    冷房運転中の上記温度調節装置(20)から室外へドレン水を排出するためのドレン配管(90)と、
    上記湿度調節装置(50)に接続して該湿度調節装置(50)が室内へ供給するために吸い込む空気が流れる空気ダクト(56)とを備える一方、
    上記ドレン配管(90)の一部分は、上記空気ダクト(56)を流れる空気と接触するように該空気ダクト(56)内に配置されており、
    上記ドレン配管(90)のうち上記空気ダクト(56)内に配置された部分が上記冷却用部材を構成している
    ことを特徴とする空調システム。
  3. 請求項1において、
    冷房運転中の上記温度調節装置(20)から室外へドレン水を排出するためのドレン配管(90)と、
    上記ドレン配管(90)の途中に上記冷却用部材として設けられてドレン水を空気と熱交換させる冷却用熱交換器(92)とを備えている
    ことを特徴とする空調システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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