JP2004277484A - エポキシ樹脂用硬化剤組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂用硬化剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】常温でも硬化が可能であり、耐候性に優れた塗膜を形成する塗料を提供し得るエポキシ樹脂用硬化剤組成物を提供すること。
【解決手段】(イ)下記一般式(I)で表されるポリアミン化合物及び(ロ)下記一般式(II)で表されるサリチル酸アマイドを含有してなるポリアミン混合物を主成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
【化1】
Figure 2004277484

【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定のポリアミン混合物を主成分とするエポキシ樹脂用硬化剤組成物に関し、詳しくは、該ポリアミン混合物が、好ましくは、ポリアミン、(メタ)アクリル酸エステル及びサリチル酸エステルを反応させてなる混合アマイドであり、ポリエポキシ化合物と組合せて、特に塗料に好ましく用いられるエポキシ樹脂用硬化剤組成物に関する。該エポキシ樹脂用硬化剤組成物を使用した塗料は、耐候性に優れた塗膜を形成することができる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
エポキシ樹脂は、各種基材への接着性に優れており、また、エポキシ樹脂を硬化剤で硬化させた硬化物は、耐熱性、耐薬品性、電気特性、機械特性等が比較的優れているため、広い分野、特に、塗料あるいは接着剤の分野で賞用されている。
【0003】
エポキシ樹脂から得られるエポキシ樹脂塗料は、とりわけ基材との密着性、防食性に優れていることから、鋼構造物の下塗り塗料や中塗り塗料として好適に使用されている。その反面、エポキシ樹脂塗料は耐候性に劣るという欠点を有しているため、エポキシ樹脂塗料からなる下塗り塗料や中塗り塗料の上には、耐候性に優れたアクリル樹脂塗料やポリウレタン樹脂塗料等の上塗り塗料が施されている。
【0004】
ここで、船舶、橋梁等の構造物を屋外で塗装する際に、下塗り塗装や中塗り塗装を行った後から上塗り塗装を行うまでの時間が長時間となった場合には、下塗りや中塗りの塗装面が劣化してエポキシ樹脂塗料の防食性能が著しく低下したり、上塗り塗料との密着性が低下する等の問題を生じるおそれがある。従って、上塗り塗装を行う場合であっても、エポキシ樹脂塗料にもある程度の耐候性が要求されてくる。
【0005】
また、近年では、塗装工程の簡略化のため、下塗り塗料や中塗り塗料と上塗り塗料とを兼用できるような塗料の要望もあるため、エポキシ樹脂塗料の高耐候性への要望がより強いものとなっている。
【0006】
ポリエチレンポリアミン等の脂肪族ポリアミンをダイマー酸等のカルボン酸で変性して得られるポリアミドアミン系硬化剤は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のポリエポキシ化合物と組合せることで、常温で硬化が可能で、耐候性に優れた塗料を提供し得ることが知られている。近年、環境への影響の問題から塗料中の溶剤量を減少させる傾向にあるが、そうした場合に上記ポリアミドアミン系硬化剤を用いた塗料においては、相溶性の問題から、硬化塗膜が濁る等といった問題が生じる。一方で、メタキシレンジアミン等の芳香族環を有するポリアミンをダイマー酸で変性して得られるポリアミドアミン系硬化剤は、エポキシ樹脂との相溶性には優れるものの、耐候性が著しく低下するといった問題があった。
【0007】
また、例えば、特許文献1には、サリチル酸とジアルキレントリアミンより得られるイミダゾリン化合物をエポキシ樹脂用の潜在性硬化剤として使用することが提案されているが、該硬化剤にはエポキシ樹脂との相溶性が劣るといった欠点があった。
【0008】
従って、本発明の目的は、常温でも硬化が可能であり、耐候性に優れた塗膜を形成する塗料を提供し得るエポキシ樹脂用硬化剤組成物を提供することにある。
【0009】
【特許文献1】
特開平2−279675号公報
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、ポリアミン化合物、(メタ)アクリル酸エステル及びサリチル酸エステルを反応して得られる混合アマイドが、上記の目的を達成し得ることを見出し、本発明に到達した。
【0011】
即ち、本発明は、(イ)下記一般式(I)で表されるポリアミン化合物及び(ロ)下記一般式(II)で表されるサリチル酸アマイドを含有してなるポリアミン混合物を主成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤組成物を提供するものである。
【0012】
【化2】
Figure 2004277484
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物について詳細に説明する。
【0014】
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物は、(イ)上記一般式(I)で表されるポリアミン化合物及び(ロ)上記一般式(II)で表されるサリチル酸アマイドを含有してなるポリアミン混合物を主成分とするものであるが、該ポリアミン混合物中、(イ)上記一般式(I)で表されるポリアミン化合物を50〜95質量%、特に55〜90質量%、(ロ)上記一般式(II)で表されるサリチル酸アマイドを1〜30質量%、特に3〜20質量%含有しているものが、硬化性に優れ、さらに耐候性に優れた塗膜を提供することができるため好ましい。
【0015】
(イ)上記一般式(I)で表されるポリアミン化合物及び(ロ)上記一般式(II)で表されるサリチル酸アマイドを含有してなる上記ポリアミン混合物の製造方法は、特に限定されるものではないが、該ポリアミン混合物は、(a)ポリアミン化合物、(b)アクリル酸又はメタクリル酸のエステル化合物及び(c)サリチル酸のエステル化合物を反応させることで容易に製造することができる。
【0016】
上記製法によれば、(イ)上記一般式(I)で表されるポリアミン化合物及び(ロ)上記一般式(II)で表されるサリチル酸アマイド以外に、ジサリチル酸ジアマイド、上記一般式(I)で表されるポリアミン化合物のモノ又はジサリチル酸アマイド等が不純物として得られることもあるが、(イ)上記一般式(I)で表されるポリアミン化合物及び(ロ)上記一般式(II)で表されるサリチル酸アマイドの含有量が上述した範囲を満たすものであれば、ポリアミン混合物は、これらの不純物をそのまま含有していてもよい。
【0017】
(a)ポリアミン化合物としては、例えば、分子中に2個以上の1級又は2級アミノ基を有する化合物が挙げられ、該化合物としては、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等のアルキレンジアミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリアミン;1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノ−3,6−ジエチルシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン;1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン等の複素環式ポリアミン;ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン等が挙げられ、これらは単独で用いてもあるいは混合併用してもよい。これらの中でも、特に、メタキシレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンは、ポリエポキシ化合物との相溶性に優れ、硬化塗膜の耐候性に優れるため望ましい。
【0018】
(b)アクリル酸又はメタクリル酸のエステル化合物としては、例えば、アクリル酸又はメタクリル酸メチル、−エチル、−プロピル、−イソプロピル、−ブチル、−イソブチル、−第二ブチル、−第三ブチル、−アミル、−イソアミル、−第三アミル、−ヘキシル、−ヘプチル、−オクチル、−イソオクチル、−第三オクチル、−2−エチルヘキシル等が挙げられ、これらは単独で用いてもあるいは混合併用しても良い。これらの中でも、特にアクリル酸メチルは、容易にアマイドを形成することができるため好ましい。
【0019】
(c)サリチル酸のエステル化合物としては、例えば、サリチル酸メチル、−エチル、−プロピル、−イソプロピル、−ブチル、−イソブチル、−第二ブチル、−第三ブチル、−アミル、−イソアミル、−第三アミル、−ヘキシル、−ヘプチル、−オクチル、−イソオクチル、−第三オクチル、−2−エチルヘキシル等が挙げられ、これらは単独で用いてもあるいは混合併用しても良い。これらの中でも、特にサリチル酸メチルは、容易にアマイドを形成することができるため好ましい。
【0020】
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物においては、上記ポリアミン混合物が、(a)ポリアミン化合物1モルに対して、(b)アクリル酸又はメタクリル酸のエステル化合物0.1〜1.8モル、特に0.5〜1.2モル、及び(c)サリチル酸のエステル化合物0.01〜1モル、特に0.05〜0.5モルを反応させてなる混合アマイドであると、硬化性に優れ、さらに耐候性等の塗膜物性に優れたものが得られるため好ましい。
【0021】
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物には、上記ポリアミン混合物の他に、硬化促進剤やピペリジル化合物を含有することができる。本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物中において、硬化促進剤の含有量は0.1〜10質量%が好ましく、ピペリジル化合物の含有量は0.01〜5質量%が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物には、さらに必要に応じて、後述する有機溶剤に溶解する前後に、その他の成分を配合してもよい。
【0022】
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物は、取り扱いを容易にするため種々の有機溶剤に溶解して使用することが出来る。該有機溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;イソ−又はn−ブタノール、イソ−又はn−プロパノール、アミルアルコール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、ジオキサン、アセトニトリル等が挙げられる。
【0023】
上記有機溶剤の使用量は、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物中の固形分の合計量100質量部に対し、0〜200質量部、特に30〜150質量部が好ましい。該使用量が200質量部を越えた場合には、揮発して危険性、有害性等を生じるため好ましくない。
【0024】
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物は、ポリエポキシ化合物を主成分とする主剤と組合せて使用される。
【0025】
ポリエポキシ化合物及び本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物を含有してなる本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物について、以下に詳述する。
【0026】
上記ポリエポキシ化合物としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコール、フロログルクシノール等の単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェノール、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、エチルフェノールノボラック、ブチルフェノールノボラック、オクチルフェノールノボラック、レゾルシンノボラック、テルペンフェノール等の多核多価フェノール化合物のポリグリジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物等の多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族又は脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類及びグリシジルメタクリレートの単独重合体又は共重合体;N,N−ジグリシジルアニリン、ビス(4−(N−メチル−N−グリシジルアミノ)フェニル)メタン等のグリシジルアミノ基を有するエポキシ化合物;ビニルシクロヘキセンジエポキシド、ジシクロペンタンジエンジエポキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート等の環状オレフィン化合物のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化スチレン−ブタジエン共重合物等のエポキシ化共役ジエン重合体、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環化合物が挙げられる。また、これらのポリエポキシ化合物は、末端イソシアネートのプレポリマーによって内部架橋されたものあるいは多価の活性水素化合物(多価フェノール、ポリアミン、ポリリン酸エステル等)で高分子量化したものでもよい。
【0027】
また、上記ポリエポキシ化合物は、エポキシ当量100〜2000、特に150〜1500のものが好ましい。該エポキシ当量が100未満では、硬化性が低下するおそれがあり、2000よりも大きい場合には、十分な塗膜物性が得られないおそれがあるため好ましくない。
【0028】
これらのポリエポキシ化合物は、取り扱いを容易にするため、種々の有機溶剤に溶解して用いることができる。該有機溶剤としては、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物に用いることができる前述した有機溶剤の他、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等の高沸点パラフィン系溶剤等が挙げられる。
【0029】
上記有機溶剤の使用量は、ポリエポキシ化合物100質量部に対し、0〜200質量部、特に30〜150質量部が好ましい。該使用量が200質量部を越えた場合には、揮発して危険性、有害性等を生じるため好ましくない。
【0030】
また、ポリエポキシ化合物を主とする主剤には、反応性あるいは非反応性希釈剤を含有させることもでき、該反応性希釈剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、プロピルフェノール、p−第三ブチルフェノール、p−第三アミルフェノール、ヘキシルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、オクタデシルフェノールあるいはテルペンフェノール等のモノグリシジルエーテル等のモノグリシジルエーテル化合物が挙げられ、該非反応性希釈剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルアルコール等が挙げられる。
【0031】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において、上記ポリエポキシ化合物及び本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物は、前者のエポキシ当量と後者の活性水素当量とが等しくなる量で使用されるのが好ましく、これらの量は必要に応じて任意の範囲で変更することができるが、ポリエポキシ化合物と硬化剤中の主成分との使用比率(前者:後者、質量基準)が、90〜10:10〜90の範囲で選択するのが好ましい。
【0032】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物には、硬化促進剤を使用すると、硬化性が向上するため好ましい。該硬化促進剤としては、例えば、トリメチルアミン、エチルジメチルアミン、プロピルジメチルアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、ピリジン、ピコリン、1,8−ジアザビスシクロ(5,4,0)ウンデセン−1(DBU)、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−10)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−30)等の第三アミン類;フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、t−ブチルフェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール等のフェノール類;p−トルエンスルホン酸、チオシアン酸の1−アミノピロリジン塩(大塚化学(株)製;NR−S)等が挙げられる。
【0033】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物におけるこれらの硬化促進剤の使用量は、固形分に対して、好ましくは1〜30質量%、特に好ましくは2〜20質量%である。
【0034】
また、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物には、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物の他に、さらに、通常のエポキシ樹脂用の硬化剤を使用することができる。該硬化剤としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキルポリアミン類;1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノ−3,6−ジエチルシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン類;メタキシレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン類等が挙げられる。また、これらのポリアミン類と、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類又はカルボン酸のグリシジルエステル類等の各種エポキシ樹脂とを常法によって反応させることによって製造されるポリエポキシ付加変性物;これらのポリアミン類と、フタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸等のカルボン酸類とを常法によって反応させることによって製造されるアミド化変性物;これらのポリアミン類とホルムアルデヒド等のアルデヒド類及びフェノール、クレゾール、キシレノール、第三ブチルフェノール、レゾルシン等の核に少なくとも一個のアルデヒド化反応性箇所を有するフェノール類とを常法によって反応させることによって製造されるマンニッヒ化変性物等が挙げられる。さらに、ジシアンジアミド;酸無水物;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類等の潜在性硬化剤も使用できる。
【0035】
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物以外のこれらの硬化剤の使用量は、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物の主成分100質量部に対して、好ましくは
0〜100質量部である。
【0036】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物には、耐候性を改善するために、ピペリジン化合物を使用することが好ましい。該ピペリジン化合物としては、例えば、N−ニトロオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール、N−ニトロオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキシピペリジン、N−ニトロオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ブトキシピペリジン、N−ニトロオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オクチロキシピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール、1−ヒドロキシ−2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、1−オキシル−2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジルメタクリレート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジルメタクリレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−[トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−[トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−[トリス(1−オキシル−2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル]−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル]−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ]ウンデカン、1,6,11−トリス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ]ウンデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物等が挙げられる。
【0037】
これらのピペリジル化合物の使用量は、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物中の樹脂固形分100質量部に対して、0.01〜20質量部、特に0.1〜10質量部が好ましい。0.01質量部未満の使用では、その効果を充分に発揮することができず、20質量部を超えて使用しても増量効果が得られないばかではなく、硬化物物性を低下させるおそれがあるため好ましくない。
【0038】
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物と、ポリエポキシ化合物を主体とする主剤とを組合せた本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、例えば、コンクリート、セメントモルタル、各種金属、皮革、ガラス、ゴム、プラスチック、木、布、紙等に対する塗料あるいは接着剤;包装用粘着テープ、粘着ラベル、冷凍食品ラベル、リムーバルラベル、POSラベル、粘着壁紙、粘着床材の粘着剤;アート紙、軽量コート紙、キャストコート紙、塗工板紙、カーボンレス複写機、含浸紙等の加工紙;天然繊維、合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の収束剤、ほつれ防止剤、加工剤等の繊維処理剤;シーリング材、セメント混和剤、防水材等の建築材料等の広範な用途に使用することができる。本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、これらの用途の中でも、特に塗料に好適である。
【0039】
【実施例】
以下、実施例、比較例及び使用例を示して本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0040】
〔実施例1〕
メタキシレンジアミン(MXDA)252g(1モル)に対して、アクリル酸メチル(Ac−Me)66.6g(0.9モル)を40〜60℃で滴下し、90℃で1時間熟成してマイケル付加反応を終了させた。次いで、40℃まで冷却し、サリチル酸メチル(SA−Me)14g(0.1モル)を40〜60℃で滴下し、滴下後160℃まで昇温して常圧で2時間反応させた後、さらに160℃、50トールで減圧脱メタノールを行い、混合アマイドNo.1(硬化剤組成物1)を得た。
【0041】
上記混合アマイドNo.1を、ジーエルサイエンス社製HPLC(GPC部:検出器は、UV620(波長254nm)、RI504Rを用いた。カラムは、Shodex GPC KF−803.を用いた。THF流量0.5ml/min. ODS部:検出器はGPC部と同じ。カラムは、マイティーシールRP−18GP250.4.6を二本用いた。メタノール流量0.5ml/min.)を用いて分析した結果、下記〔化3〕に示す混合物が得られていることが分かった。
【0042】
【化3】
Figure 2004277484
【0043】
〔実施例2〕
実施例1と同様にして混合アマイドNo.1を製造し、これを80〜90℃まで冷却した後、p−トルエンスルホン酸5質量%をブレンドして硬化剤組成物2を得た。
【0044】
〔実施例3〕
実施例1と同様にして混合アマイドNo.1を製造し、これを80〜90℃まで冷却した後、NR−S(大塚化学(株)製;チオシアン酸の1−アミノピロリジン塩)5質量%をブレンドして硬化剤組成物3を得た。
【0045】
〔実施例4〕
実施例1と同様にして混合アマイドNo.1を製造し、これを80〜90℃まで冷却した後、NR−S(大塚化学(株)製;チオシアン酸の1−アミノピロリジン塩)5質量%及びアデカスタブLA−7RD(旭電化工業(株)製;N−ニトロオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール)1質量%をブレンドして硬化剤組成物4を得た。
【0046】
〔実施例5〕
メタキシレンジアミン(MXDA)68g(0.5モル)及び1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(水添MXDA)71g(0.5モル)に対して、アクリル酸メチル(Ac−Me)66.6g(0.9モル)を40〜60℃で滴下し、90℃で1時間熟成してマイケル付加反応を終了させた。次いで、40℃まで冷却し、サリチル酸メチル(SA−Me)14g(0.1モル)を40〜60℃で滴下し、滴下後160℃まで昇温して常圧で2時間反応させた後、さらに160℃、50トールで減圧脱メタノールを行い、混合アマイドNo.2を得た。
【0047】
上記混合アマイドを、ジーエルサイエンス社製HPLC(GPC部:検出器は、UV620(波長254nm)、RI504Rを用いた。カラムは、Shodex GPC KF−803.を用いた。THF流量0.5ml/min. ODS部:検出器はGPC部と同じ。カラムは、マイティーシールRP−18GP250.4.6を二本用いた。メタノール流量0.5ml/min.)を用いて分析した結果、下記〔化4〕に示す混合物が得られていることが分かった。
【0048】
【化4】
Figure 2004277484
【0049】
得られた混合アマイドNo.2を80〜90℃まで冷却した後、NR−S(大塚化学(株)製;チオシアン酸の1−アミノピロリジン塩)5質量%及びアデカスタブLA−7RD(旭電化工業(株)製;N−ニトロオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール)1質量%をブレンドして硬化剤組成物5を得た。
【0050】
〔比較例1〕
メタキシレンジアミン(MXDA)252g(1モル)に対して、アクリル酸メチル(Ac−Me)74g(1.0モル)を40〜60℃で滴下し、90℃で1時間熟成してマイケル付加反応を終了させた。次いで、160℃まで昇温して常圧で2時間反応させた後、さらに160℃、50トールで減圧脱メタノールを行い、アマイド化合物No.1(比較硬化剤組成物1)を得た。
【0051】
〔比較例2〕
メタキシレンジアミン(MXDA)252g(1モル)に対して、アクリル酸メチル(Ac−Me)66.6g(0.9モル)を40〜60℃で滴下し、90℃で1時間熟成してマイケル付加反応を終了させた。次いで、40℃まで冷却し、モノマー酸590g(0.1モル)を40〜60℃で滴下し、滴下後160℃まで昇温して常圧で2時間反応させた後、さらに160℃、50トールで減圧脱メタノールを行い、混合アマイドNo.3(比較硬化剤組成物2)を得た。
【0052】
〔比較例3〕
メタキシレンジアミン(MXDA)252g(1モル)に対して、サリチル酸メチル(SA−Me)140g(1モル)を40〜60℃で滴下し、滴下後160℃まで昇温して常圧で2時間反応させた後、さらに160℃、50トールで減圧脱メタノールを行い、アマイド化合物No.2(比較硬化剤組成物3)を得た。
【0053】
〔比較例4〕
メタキシレンジアミン(MXDA)252g(1モル)に対して、ダイマー酸590g(1モル)を40〜60℃で滴下し、滴下後160℃まで昇温して常圧で2時間反応させた後、さらに160℃、50トールで減圧脱メタノールを行い、アマイド化合物No.3(比較硬化剤組成物4)を得た。
【0054】
〔比較例5〕
EH−355(旭電化工業(株)製(アデカハードナー)、変性アミン系硬化剤)を比較硬化剤組成物5とした。
【0055】
〔使用例〕
実施例1〜5で得られた硬化剤組成物1〜5並びに比較例1〜5で得られた比較硬化剤組成物1〜5それぞれを用いて、下記の硬化性評価、耐候性評価及び温度勾配試験を行った。尚、硬化剤組成物1〜5及び比較硬化剤組成物1〜4は、それぞれ、トルエン/プロピレングリコールモノメチルエーテル/イソブタノール(質量比:25/25/50)混合溶媒(solv)に溶解して用い、比較硬化剤組成物5は溶媒に溶解せずそのまま用いた。これらの結果を、硬化剤組成物の配合とともに、表1に示す。
【0056】
(硬化性評価)
エポキシ樹脂(旭電化工業(株)製、アデカレジンEP−4100G)と上記硬化剤組成物とを、エポキシ当量/活性水素当量=1/1となる量で、5℃、湿度85%下で混合し、軟鋼板上にウエット状態で膜厚200μmとなるように塗布し、これを室温で18時間養生させた。養生後の塗膜表面のタックの有無を10段階で評価した。評価結果において、1は全くゲル化を生じていないことを表し、数値が大きくなるほど良好に硬化が進んでおり、10はタックが全く残らない状態を表す。
【0057】
(耐候性評価)
エポキシ樹脂(旭電化工業(株)製、アデカレジンEP−4100G)と上記硬化剤組成物とを、エポキシ当量/活性水素当量=1/1となる量で、25℃、湿度45%下で混合して得られた混合物を、軟鋼板上にウエット状態で膜厚200μmとなるように塗布し、これを室温で1週間養生させた。養生後の塗膜をサンシャインウエザオメーターで50時間劣化促進させた後、塗膜のb値を測定した(b値)。
さらに、促進劣化後の塗膜上に、上記混合物をウエット状態で膜厚200μmとなるように塗布し、40℃で3時間硬化させた。この塗膜に100個の碁盤目を入れ、ガムテープで剥離テストを行い、剥離されずに残った碁盤目の数を数えた(リコート性)。
【0058】
(温度勾配試験)
エポキシ樹脂(旭電化工業(株)製、アデカレジンEP−4100G)と上記硬化剤組成物とを、エポキシ当量/活性水素当量=1/1となる量で、25℃、湿度45%下で混合し、軟鋼板上にウエット状態で膜厚200μmとなるように塗布し、20℃/40℃(塗布面を40℃)に調整された水槽にその塗膜を浸漬させ、塗膜に膨れが生じるまでの時間(日数)を測定した。
【0059】
【表1】
Figure 2004277484
【0060】
メタキシレンジアミンとアクリル酸メチルとを反応させて得られるポリアミン化合物を含有する硬化剤組成物は、製造時にゲル化してしまい、硬化剤組成物として使用することができなかった(比較例1)。メタキシレンジアミンとサリチル酸メチルとを反応させて得られるサリチル酸アマイドを含有する硬化剤組成物を使用した場合には、エポキシ樹脂との相溶性が非常に悪く、エポキシ樹脂組成物を作成することができなかった(比較例3)。メタキシレンジアミンとモノマー酸とを反応させて得られるポリアミン化合物を含有する硬化剤組成物を使用した場合には、硬化性が悪く、温度勾配も劣っていた(比較例2)。メタキシレンジアミンとダイマー酸とを反応させて得られるポリアミドアミンを含有する硬化剤組成物を使用した場合には、硬化性及びリコート性に劣っていた(比較例4)。変性アミン系硬化剤を使用した場合は、硬化性及び耐候性が劣っていた(比較例5)。
【0061】
これに対して、ポリアミン化合物、(メタ)アクリル酸エステル及びサリチル酸エステルを反応させてなる混合アマイドを含有する本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を、ポリエポキシ化合物とともに使用することによって、低温での硬化が良好に進み、耐候性及び温度勾配の優れた塗膜を形成することができる(実施例1〜5)。また、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に、硬化促進剤を使用した場合には硬化性及びリコート性がさらに向上し(実施例2〜5)、ピペリジン化合物を使用した場合にはb値の上昇が抑制される(実施例4、5)ことも明らかである。
【0062】
【発明の効果】
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物は、常温での硬化性に優れ、耐候性に優れたエポキシ樹脂塗料を提供することができる。

Claims (7)

  1. (イ)下記一般式(I)で表されるポリアミン化合物及び(ロ)下記一般式(II)で表されるサリチル酸アマイドを含有してなるポリアミン混合物を主成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
    Figure 2004277484
  2. 上記ポリアミン混合物が、(a)ポリアミン化合物、(b)アクリル酸又はメタクリル酸のエステル化合物及び(c)サリチル酸のエステル化合物を反応させてなる混合アマイドであることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
  3. 上記(a)ポリアミン化合物が、メタキシレンジアミン及び1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項2記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
  4. 上記(b)アクリル酸又はメタクリル酸のエステル化合物が、アクリル酸メチルであることを特徴とする請求項2又は3記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
  5. 上記(c)サリチル酸のエステル化合物が、サリチル酸メチルであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
  6. (A)ポリエポキシ化合物及び(B)請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物を含有してなることを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物。
  7. 塗料用であることを特徴とする請求項6記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
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