JP2007106886A - 硬化促進剤、熱硬化性樹脂組成物、感光性組成物及び感光性フィルム、並びに、永久パターン及びその形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1分子中に少なくとも1個以上カルボキシル基及びアミド基を共有し、該カルボキシル基が熱によって脱離可能な保護基で保護されていることを特徴とする硬化促進剤とエポキシ化合物を含む熱硬化性樹脂組成物。また、1分子中に1個以上のカルボキシル基及びエステル基のいずれかを有する重合体と、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱架橋剤と、本発明の硬化促進剤とを少なくとも含む感光性組成物及び感光性フィルム、並びに、永久パターン及びその形成方法。
【選択図】なし
Description
また、このようなソルダーレジストの露光感度は通常300〜1,000mJ/cm2と低く、製造ラインのスピードアップのネックになりつつあり、更に感度アップが要請されている。該感度アップのためにはモノマーの配合量の増量が効果的であるが、モノマー類を多く配合してしまうと前記表面タックが更に悪化するという問題が生じ、解決策が見出されていない。
位置ズレ防止には、これまでは、基板の変形度の少ないロットを選別したり、予め各種のパラメータで修正した複数のフィルムマスクを準備したり、高価なガラスマスクを使用するといった対策が採られてきた。また、この位置ズレ問題の解決のため、レーザーダイレクトイメージングシステム(LDI)の適用が進んでいる。ここで、LDIは、デジタルデータの高速処理による補正により、基板の変形に対応した露光パターンを形成する技術に基づくものである。
そこで、エポキシ樹脂組成物などの熱硬化性樹脂組成物の硬化促進剤として、前記保存安定性の観点から、保存時には反応を生じないが、加熱により反応して硬化する性質を持つ、いわゆる潜在性硬化促進剤を使用した提案がされている。例えば、2−エチルヘキシル酸亜鉛とトリエタノールアミンからなる塩、トリエチレンジアミンと脂肪族カルボン酸からなる塩を配合した提案がされている(非特許文献1及び特許文献3参照)。これらは、硬化促進剤を錯塩とすることにより、溶解性を低下させて、反応活性を抑制し、保存安定性を向上させようとするものである。
また、エポキシ樹脂にジメチルアミンやジアルキルアミンを反応させて得られる付加物(特許文献4及び5参照)、エポキシ樹脂に3級アミンを反応させて得られる付加物(特許文献6参照)などを使用した提案もされている。これらは、エポキシ樹脂にアミン化合物を付加させて高分子化、不溶化させることにより、保存安定性の向上を図るものである。
しかしながら、これらの文献では、ソルダーレジストに使用した開示がなく、また、十分満足し得る高い保存安定性能を持ち、かつ、安価な原料を用いて簡単に得られる硬化促進剤は提供されておらず、更なる改良が望まれている。
また、本発明者らは、当該硬化促進剤と、エポキシ化合物とを少なくとも有する熱硬化性樹脂組成物では、熱によって硬化可能で保存安定性に極めて優れ、硬化後は優れた耐薬品性、硬度、誘電特性及び電気絶縁性などを発現することを知見した。更に、本発明者らは、前記該硬化促進剤と、1分子中に1個以上のカルボキシル基及びエステル基のいずれかを有する重合体と、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱架橋剤とを少なくとも有する感光性組成物では、保存安定性に極めて優れ、高感度で現像性にも優れ、現像後に優れた耐薬品性、表面硬度、耐熱性、誘電特性などを発現することができ、特にフィルムタイプのソルダーレジストの保存安定性の向上が図れることを知見した。
<1> 1分子中に少なくとも1個以上のカルボキシル基及びアミド基を共有し、該カルボキシル基が、保護基で保護されていることを特徴とする硬化促進剤である。該<1>に記載の硬化促進剤においては、低温又は常温では反応を生じることがなく、該硬化促進剤及び該硬化促進剤を使用した化合物の極めて優れた保存安定性が図れるとともに、加熱処理時には、該熱処理温度で速やかな反応を示し、表面硬度、及び耐アルカリ性などに優れる硬化物が得られる。
<2> 保護基が、熱によって脱離可能な保護基である前記<1>に記載の硬化促進剤である。
<3> 下記一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)及び(6)のいずれかで表される前記<1>から<2>のいずれかに記載の硬化促進剤である。
<4> 2段階以上の分子内反応を経てアミンを生成することを特徴とする前記<1>から<3>のいずれかに記載の硬化促進剤である。
<6> エポキシ化合物と、硬化促進剤との質量比(エポキシ化合物:硬化促進剤)が100:0.01〜20である前記<5>に記載の熱硬化性樹脂組成物である。
<8> (E)硬化促進剤の含有量が、0.01〜15質量%である前記<7>に記載の感光性組成物である。
<9> (D)熱架橋剤が、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ポリイソシアネート化合物、ポリイソシアネート化合物にブロック剤を反応させて得られる化合物、及びメラミン誘導体から選択される少なくとも1種である前記<7>から<8>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<10> (D)熱架橋剤が、多価フェノール化合物とβ−アルキルエピハロヒドリンとから誘導されたエポキシ化合物である前記<7>から<9>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<11> (D)熱架橋剤が、分子内に2つ以上のオキシラン基を有するエポキシ化合物である前記<7>から<10>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<12> (D)熱架橋剤が、分子内に2つ以上のオキセタニル基を有するオキセタン化合物である前記<7>から<10>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<13> (D)熱架橋剤が、下記一般式(7)及び(8)のいずれかで表される前記<7>から<12>のいずれかに記載の感光性組成物である。
ただし、前記一般式(8)中、Rは水素原子及び炭素数1〜6のアルキル基のいずれかを表し、R’は水素原子、及びCH3のいずれかを表し、nは0〜20の整数を表す。
<14> (D)熱架橋剤が、ヘキサメチル化メチロールメラミンである前記<7>から<9>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<15> (A)重合体が、エポキシアクリレート化合物である前記<7>から<13>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<16> (A)重合体が、下記一般式(9)で表される前記<15>に記載の感光性組成物である。
<17> (A)重合体が、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体の少なくとも1種を含む前記<7>から<13>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<18> (A)重合体が、エポキシアクリレート化合物と、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体の少なくとも1種を含む前記<7>から<13>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<19> (A)重合体が、無水マレイン酸共重合体の無水物基に対して0.1〜1.2当量の1級アミン化合物を反応させて得られる共重合体である前記<7>から<9>及び<14>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<20> (A)重合体が、(a)無水マレイン酸、(b)芳香族ビニル単量体、及び(c)ビニル単量体であって、該ビニル単量体のホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が80℃未満であるビニル単量体からなる共重合体と、該共重合体の無水物基に対して0.1〜1.0当量の1級アミン化合物を反応させて得られる共重合体である前記<7>から<9>、<14>及び<19>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<21> (B)重合性化合物が、(メタ)アクリル基を有するモノマーから選択される少なくとも1種を含む前記<7>から<20>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<22> (C)光重合開始剤が、ハロゲン化炭化水素誘導体、ホスフィンオキサイド、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩及びケトオキシムエーテルから選択される少なくとも1種を含む前記<7>から<21>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<24> 感光層を露光し現像する場合において、該感光層の露光する部分の厚みを該露光及び現像後において変化させない前記露光に用いる光の最小エネルギーが0.1〜100mJ/cm2である前記<23>に記載の感光性フィルムである。
<25> 支持体が、合成樹脂を含み、かつ透明である前記<23>から<25>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<26> 支持体が、長尺状である前記<23>から<25>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<27> 長尺状であり、ロール状に巻かれてなる前記<23>から<26>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<28> 感光層上に保護フィルムを有してなる前記<23>から<27>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<29> 感光層の厚みが、3〜100μmである前記<23>から<28>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<30> 感光層が、光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通した光で、露光される前記<23>から<29>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<32> 前記<23>から<30>のいずれかに記載の感光性フィルムを、加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において基材の表面に積層した後、露光し、現像することを特徴とする永久パターン形成方法である。該<32>に記載の永久パターン形成方法においては、前記感光性フィルムが、加熱及び加圧下にて前記基材の表面に積層される。該積層された感光性フィルムにおける前記感光層が露光され、該露光された感光層が現像される。その結果、表面硬度が高く、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンなどに最適な永久パターンが形成される。
<33> 基材が、配線形成済みのプリント配線基板である前記<31>から<32>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該永久パターン形成方法を利用することにより、半導体部品の多層配線基板やビルドアップ配線基板などへの高密度実装が可能である。
<34> 露光が、形成するパターン情報に基づいて像様に行われる前記<31>から<33>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<35> 露光が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成し、該制御信号に応じて変調させた光を用いて行われる前記<31>から<34>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<36> 露光が、光を照射する光照射手段と、形成するパターン情報に基づいて前記光照射手段から照射される光を変調させる光変調手段とを用いて行われる前記<31>から<35>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<37> 光変調手段が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成するパターン信号生成手段を更に有してなり、前記光照射手段から照射される光を該パターン信号生成手段が生成した制御信号に応じて変調させる前記<36>に記載の永久パターン形成方法である。
<38> 光変調手段が、n個の描素部を有してなり、該n個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部を、形成するパターン情報に応じて制御可能である前記<36>から<37>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<38>に記載の永久パターン形成方法においては、前記光変調手段におけるn個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の描素部をパターン情報に応じて制御することにより、前記光照射手段からの光が高速で変調される。
<39> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<36>から<38>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<40> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<39>に記載の永久パターン形成方法である。
<41> 描素部が、マイクロミラーである前記<38>から<40>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<42> 露光が、光変調手段により光を変調させた後、前記光変調手段における描素部の出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して行われる前記<38>から<41>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<43> 非球面が、トーリック面である前記<42>に記載の永久パターン形成方法である。該<43>に記載の永久パターン形成方法においては、前記非球面がトーリック面であることにより、前記描素部における放射面の歪みによる収差が効率よく補正され、前記感光層上に結像させる像の歪みが効率よく抑制される。その結果、前記感光層への露光が高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、高精細な永久パターンが形成される。
<44> 露光が、アパーチャアレイを通して行われる前記<31>から<43>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<44>に記載の永久パターン形成方法においては、露光が前記アパーチャアレイを通して行われることにより、消光比が向上する。その結果、露光が極めて高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細な永久パターンが形成される。
<45> 露光が、露光光と感光層とを相対的に移動させながら行われる前記<31>から<44>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<45>に記載の永久パターン形成方法においては、前記変調させた光と前記感光層とを相対的に移動させながら露光することにより、露光が高速に行われる。
<46> 露光が、感光層の一部の領域に対して行われる前記<31>から<45>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<47> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<36>から<46>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<47>に記載の永久パターン形成方法においては、前記光照射手段が2以上の光を合成して照射可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。その結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細な永久パターンが形成される。
<48> 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する前記<36>から<47>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<48>に記載の永久パターン形成方法においては、前記光照射手段により、前記複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光が前記集合光学系により集光され、前記マルチモード光ファイバに結合可能とすることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。その結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細な永久パターンが形成される。
<49> 露光が、395〜415nmの波長のレーザ光を用いて行われる前記<31>から<48>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<50> 現像が行われた後、感光層に対して硬化処理を行う前記<31>から<49>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<50>に記載の永久パターン形成方法においては、現像が行われた後、前記感光層に対して前記硬化処理が行われる。その結果、前記感光層の硬化領域の膜強度が高められる。
<51> 硬化処理が、全面露光処理及び120〜250℃で行われる全面加熱処理の少なくともいずれかである前記<50>に記載の永久パターン形成方法である。該<51>に記載の永久パターン形成方法では、前記全面露光処理において、前記感光性組成物中の樹脂の硬化が促進される。また、前記温度条件で行われる全面加熱処理において、硬化膜の膜強度が高められる。
<52> 保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかを形成する前記<31>から<51>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<52>に記載の永久パターン形成方法では、保護膜、層間絶縁膜及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかが形成されるので、該膜の有する絶縁性、耐熱性などにより、配線が外部からの衝撃や曲げなどから保護される。
<54> 保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかである前記<53>に記載の永久パターンである。該<54>に記載の永久パターンは、保護膜、層間絶縁膜及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかであるので、該膜の有する絶縁性、耐熱性などにより、配線が外部からの衝撃や曲げなどから保護される。
本発明の硬化促進剤は、1分子中に少なくとも1個以上カルボキシル基及びアミド基を共有し、該カルボキシル基が、保護基、好ましくは熱によって脱離可能な保護基で保護されている化合物である。
前記硬化促進剤は、例えば、酸無水物にアミンを反応させて合成することができるが、この合成手段に限定されるものではない。
前記硬化促進剤が、1分子中に少なくとも1個以上カルボキシル基及びアミド基を共有する化合物であることは、1H−NMRスペクトルを測定して同定することができる。
前記無置換アルキル基としては、分岐を有していてもよく、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数1〜30のものが好ましく、1〜15が特に好ましい。
このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、エチニル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ブチリル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、などが挙げられる。
前記置換基含有アルキル基中のアリール置換基としては、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数6〜30のものが好ましく、6〜15が特に好ましい。前記置換基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、などが挙げられる。置換基含有アルキル基中のアルケニル置換基としては、総炭素数2〜10が好ましく、2〜6が特に好ましく、例えば、エチニル基、プロペニル基、ブチリル基、などが挙げられる。
前記置換基含有アルキル基中のアルコキシ置換基としては、分岐を有していてもよく、総炭素数1〜10のものが好ましく、1〜5が特に好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、2−メチルプロピルオキシ基、ブトキシ基、などが挙げられる。
このような置換基含有アルキル基としては、分岐を有していてもよく、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数2〜40のものが好ましく、2〜25が特に好ましい。このような置換されているアルキル基は、例えば、2−エチルヘキシル基、クロロブチル基、ベンジル基、2−エチニルプロピル基、フェニルエチル基、シアノプロピル基、メトキシエチル基、などが挙げられる。
前記無置換アリール基としては、総炭素数6〜30のものが好ましく、6〜20が特に好ましい。このようなアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、などが挙げられる。
前記置換基含有アリール基中のアルキル置換基としては、分岐を有していてもよく、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数1〜20のものが好ましく、1〜6が特に好ましく、例えば、メチル基、エチル基、エチニル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ブチリル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、などが挙げられる。前記置換基含有アリール基中のアリール置換基としては、総炭素数6〜20のものが好ましく、6〜14が特に好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、などが挙げられる。前記置換基含有アリール基中のアルコキシ置換基としては、分岐を有していてもよく、総炭素数1〜10が好ましく、1〜5が特に好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、2−メチルプロピルオキシ基、ブトキシ基、などが挙げられる。
このような置換されているアリール基としては、総炭素数6〜40のものが好ましく、6〜25が特に好ましく、例えば、エチルフェニル、ビフェニル、ノニルフェニル、オクチルフェニル、フルオロフェニル、メトキシフェニル基、などが挙げられる。
また、前記R1が結合している炭素と、前記R2が結合している炭素間は単結合であってもよいし、二重結合であってもよい。
前記R3としては、R4が結合して環を形成していてもよく、環内に二重結合、三重結合を含んでいてもよく、置換されていてもよい。4〜8員環が好ましく、5〜6員環が特に好ましい。
前記R5としては、R6が結合して環を形成していてもよく、環内に二重結合、三重結合を含んでいてもよく、ヘテロ環を形成していてもよく、置換されていてもよい。4〜8員環が好ましく、5〜6員環が特に好ましい。
また、前記R5が結合している炭素と、前記R6が結合している炭素間は単結合であってもよいし、二重結合であってもよい。
前記R8としては、R9が結合して環を形成していてもよく、環内に二重結合、三重結合を含んでいてもよく、ヘテロ環を形成していてもよく、置換されていてもよい。4〜8員環が好ましく、5〜6員環が特に好ましい。
前記R7としては、R10が結合して環を形成していてもよく、環内に二重結合、三重結合を含んでいてもよく、置換されていてもよい。4〜8員環が好ましく、5〜6員環が特に好ましい。
前記R11としては、R12が結合して環を形成していてもよく、環内に二重結合、三重結合を含んでいてもよく、置換されていてもよい。4〜8員環が好ましく、5〜6員環が特に好ましい。
前記R13としては、R14が結合して環を形成していてもよく、環内に二重結合、三重結合を含んでいてもよく、置換されていてもよい。4〜8員環が好ましく、5〜6員環が特に好ましい。
前記R15としては、R16が結合して環を形成していてもよく、環内に二重結合、三重結合を含んでいてもよく、置換されていてもよい。4〜8員環が好ましく、5〜6員環が特に好ましい。
前記R17としては、R18が結合して環を形成していてもよく、環内に二重結合、三重結合を含んでいてもよく、置換されていてもよい。4〜8員環が好ましく、5〜6員環が特に好ましい。
前記無置換2価アルキル基としては、分岐を有していてもよく、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数1〜30のものが好ましく、1〜15が特に好ましい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、エチニル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ブチリル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、などが挙げられる。
前記置換基含有2価アルキル基中のアリール置換基としては、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数6〜30のものが好ましく、6〜15が特に好ましく、前記置換基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、などが挙げられる。前記置換基含有2価アルキル基中のアルケニル置換基としては、総炭素数2〜10のものが好ましく、2〜6が特に好ましく、例えば、エチニル基、プロペニル基、ブチリル基、などが挙げられる。前記置換基含有2価アルキル基中のアルコキシ置換基としては、分岐を有していてもよく、総炭素数1〜10のものが好ましく、1〜5が特に好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、2−メチルプロピルオキシ基、ブトキシ基、などが挙げられる。
このような置換基含有2価アルキル基としては、分岐を有していてもよく、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数2〜40のものが好ましく、2〜25が特に好ましい。このような置換基含有2価アルキル基としては、例えば、2−エチルヘキシル基、クロロブチル基、ベンジル基、2−エチニルプロピル基、フェニルエチル基、シアノプロピル基、メトキシエチル基、などが挙げられる。
前記無置換2価アリール基としては、総炭素数6〜30のものが好ましく、6〜20が特に好ましい。このようなアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、などが挙げられる。
前記置換基含有2価アリール基中のアルキル置換基としては、分岐を有していてもよく、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数1〜20のものが好ましく、1〜6が特に好ましく、例えば、メチル基、エチル基、エチニル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ブチリル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、などが挙げられる。前記置換基含有2価アリール基中のアリール置換基としては、総炭素数6〜20のものが好ましく、6〜14が特に好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、などが挙げられる。前記置換基含有2価アリール基中のアルコキシ置換基としては、分岐を有していてもよく、総炭素数1〜10のものが好ましく、1〜5が特に好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、2−メチルプロピルオキシ基、ブトキシ基、などが挙げられる。
このような置換基含有2価アリール基としては、総炭素数6〜40のものが好ましく、6〜25が特に好ましく、例えば、エチルフェニル、ビフェニル、ノニルフェニル、オクチルフェニル、フルオロフェニル、メトキシフェニル基、などが挙げられる。
前記無置換2価アルキル基としては、分岐を有していてもよく、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数1〜15のものが好ましく、1〜10が特に好ましい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、エチニル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ブチリル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、などが挙げられる。
前記置換基含有2価アルキル基中のアリール置換基としては、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数6〜30のものが好ましく、6〜15が特に好ましく、置換基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、などが挙げられる。前記置換基含有2価アルキル基中のアルケニル置換基としては、総炭素数2〜10のものが好ましく、2〜6が特に好ましく、例えば、エチニル基、プロペニル基、ブチリル基、などが挙げられる。前記置換基含有2価アルキル基中のアルコキシ置換基としては、分岐を有していてもよく、総炭素数1〜10のものが好ましく、1〜5が特に好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、2−メチルプロピルオキシ基、ブトキシ基、などが挙げられる。
このような置換基含有2価アルキル基としては、分岐を有していてもよく、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数2〜40のものが好ましく、2〜25が特に好ましい。このような置換基含有2価アルキル基としては、例えば、2−エチルヘキシル基、クロロブチル基、ベンジル基、2−エチニルプロピル基、フェニルエチル基、シアノプロピル基、メトキシエチル基、などが挙げられる。
前記無置換2価アリール基としては、総炭素数6〜30のものが好ましく、6〜20が特に好ましい。このようなアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、などが挙げられる。
前記置換基含有2価アリール基中のアルキル置換基としては、分岐を有していてもよく、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数1〜20のものが好ましく、1〜6が特に好ましく、例えば、メチル基、エチル基、エチニル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ブチリル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、などが挙げられる。前記置換基含有2価アリール基中のアリール置換基としては、総炭素数6〜20のものが好ましく、6〜14が特に好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、などが挙げられる。前記置換基含有2価アリール基中のアルコキシ置換基としては、分岐を有していてもよく、総炭素数1〜10のものが好ましく、1〜5が特に好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、2−メチルプロピルオキシ基、ブトキシ基、などが挙げられる。
このような置換基含有2価アリール基としては、総炭素数6〜40のものが好ましく、6〜25が特に好ましく、例えば、エチルフェニル、ビフェニル、ノニルフェニル、オクチルフェニル、フルオロフェニル、メトキシフェニル基、などが挙げられる。
このようなL1〜L6の中でも、単結合、二重結合、無置換2価アルキル基、置換基含有2価アルキル基が好ましく、単結合、二重結合が特に好ましい。
前記無置換アルキル基としては、分岐を有していてもよく、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数は1〜30のものが好ましく、1〜15のものが特に好ましい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、エチニル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ブチリル基、シクロヘキシル基、シクロヘクセニル基などが挙げられる。
前記置換基含有アルキル基中のアリール置換基としては、総炭素数6〜30のものが好ましく、6〜15が特に好ましく、置換基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、などが挙げられる。前記置換基含有アルキル基中のアルケニル置換基としては、総炭素数2〜10のものが好ましく、2〜6が特に好ましく、例えば、エチニル基、プロペニル基、ブチリル基、などが挙げられる。前記置換基含有アルキル基中のアルコキシ置換基としては、分岐を有していてもよく、総炭素数1〜10のものが好ましく、1〜5が特に好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、2−メチルプロピルオキシ基、ブトキシ基、などが挙げられる。
このような置換基含有アルキル基としては、分岐を有していてもよく、二重結合、三重結合を有していてもよく、総炭素数2〜40のものが好ましく、2〜25が特に好ましい。このような置換基含有アルキル基としては、例えば、クロロブチル基、ベンジル基、2−エチニルプロピル基、フェニルエチル基、シアノプロピル基、メトキシエチル基、などが挙げられる。
本発明の感光性組成物は、(A)1分子中に1個以上のカルボキシル基及びエステル基のいずれかを有する重合体と、(B)重合性化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)熱架橋剤と、(E)前記本発明の硬化促進剤とを少なくとも含み、更に、必要に応じて、着色顔料、体質顔料、熱重合禁止剤、及び界面活性剤などのその他の成分を含んでなる。
前記バインダーとしては、アルカリ性水溶液に対して膨潤性を示す化合物が好ましく、アルカリ性水溶液に対して可溶性である化合物がより好ましい。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示すバインダーとしては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられ、具体的には、エポキシ化合物にエチレン性不飽和二重結合と酸性基とを導入した化合物(エポキシアクリレート化合物)、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体、また、エポキシアクリレート化合物と、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体との混合物、マレアミド酸系共重合体、などが好ましい。
前記酸性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、などが挙げられ、これらの中でも、原料の入手性などの観点から、カルボキシル基が好ましく挙げられる。
前記エポキシ化合物にエチレン性不飽和二重結合と酸性基とを導入した化合物(エポキシアクリレート化合物)としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、多官能エポキシ化合物とカルボキシル基含有モノマーとを反応させ、更に多塩基酸無水物を付加させる方法などで得られる。
それぞれを順次反応させて、エポキシアクリレートを得るが、それらを反応させる比率は、多官能エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して、カルボキシル基含有モノマーのカルボキシル基0.8〜1.2当量、好ましくは、0.9〜1.1当量であり、多塩基酸無水物0.1〜1.0当量、好ましくは、0.3〜1.0当量である。
前記側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体としては、例えば(1)酸性基を有するビニルモノマー、(2)必要に応じて後述する高分子反応に利用可能な官能基を有するビニルモノマー、及び(3)必要に応じてその他の共重合可能なビニルモノマーのビニル(共)重合で得られた(共)重合体を合成し、更に(4)該(共)重合体中の酸性基、又は高分子反応に利用可能な官能基の少なくとも1種に対して反応性を有する官能基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを高分子反応させることによって得られる。
前記(1)酸性基を有するビニルモノマーの酸性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などが挙げられ、これらの中でもカルボキシル基が好ましい。カルボキシル基を有するビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマー、水酸基を有する単量体(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等)と環状無水物(例えば、無水マレイン酸や無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物)との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、共重合性やコスト、溶解性などの観点から(メタ)アクリル酸が特に好ましい。またこれらのモノマーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の無水物を有するモノマーを用いてもよい。
前記(2)の高分子反応に利用可能な官能基を有するビニルモノマーにおける、高分子反応に利用可能な官能基としては水酸基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基、酸ハライド基、活性ハライド基、などが挙げられる。また前述(1)のカルボシキル基や酸無水物基も利用可能な官能基として挙げられる。
前記活性ハライド基を有するビニルモノマーとしては、例えば、クロロメチルスチレン、などが挙げられる。
これらの市販品としては、例えば、「カネカレジンAXE;鐘淵化学工業(株)製」、「サイクロマー(CYCLOMER)A−200;ダイセル化学工業(株)製」、「サイクロマー(CYCLOMER)M−200;ダイセル化学工業(株)製」、などを用いることができる。
また、前記各モノマーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記モノイソシアネートとしては、例えば、シクロヘキシルイソシアネート、n−ブチルイソシアネート、トルイルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、フェニルイソシアネート等が挙げられる。
前記水酸基を有するモノマーとしては、例えば、前述の(2)に示したものと同様に、前記構造式(11)〜(19)で表される化合物が挙げられる。
これらをビニル(共)重合させることにより酸性基、酸無水物基および必要に応じて水酸基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基、酸ハライド基、活性ハライド基などを含有する(共)重合体が得られる。前記ビニル(共)重合体は、それぞれ相当するモノマーを公知の方法により常法に従って共重合させることで調製することができる。例えば、前記モノマーを適当な溶媒中に溶解し、ここにラジカル重合開始剤を添加して溶液中で重合させる方法(溶液重合法)を利用することにより調製することができる。また、水性媒体中に前記モノマーを分散させた状態でいわゆる乳化重合等で重合を利用することにより調製することができる。
このようにして得られた(共)重合体に対して、前記(4)として、これらの共重合体中の酸性基、および必要に応じて水酸基、アミノ基、イソシアネート基、グリシジル基、酸ハライド基の少なくとも1種に対して反応性を有する官能基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを高分子反応させることによって得られる。
これらの高分子反応を行なう場合の官能基の組合せの例としては、例えば、酸性基(カルボキシル基など)を有する共重合体とエポキシ基を有するビニルモノマーの組合せ、アミノ基を有する共重合体とエポキシ基を有するビニルモノマーの組合せ、アミノ基を有する共重合体とイソシアネート基を有するビニルモノマーの組合せ、水酸基を有する共重合体とイソシアネート基を有するビニルモノマーの組合せ、水酸基を有する共重合体と酸ハライド基を有するビニルモノマーの組合せ、アミノ基を有する共重合体と活性ハライド基を有するビニルモノマーの組合わせ、酸無水物基を有する共重合体と水酸基を有するビニルモノマーの組合せ、イソシアネート基を有する共重合体とアミノ基を有するビニルモノマーの組合せ、イソシアネート基を有する共重合体と水酸基を有するビニルモノマーの組合せ、活性ハライド基を有する共重合体とアミノ基を有するビニルモノマーの組合わせ、などが挙げられる。またこれらの組合せは2種以上を併用しても構わない。
前記マレアミド酸系共重合体は、無水マレイン酸共重合体の無水物基に対して1級アミン化合物を1種以上反応させて得られる共重合体である。該共重合体は下記一般式(24)で表される、マレイン酸ハーフアミド構造を有するマレアミド酸ユニットBと、前記マレイン酸ハーフアミド構造を有しないユニットAと、を少なくとも含むマレアミド酸系共重合体であるのが好ましい。
前記ユニットAは1種であってもよいし、2種以上であってもよい。例えば、前記ユニットBが1種であるとすると、前記ユニットAが1種である場合には、前記マレアミド酸系共重合体が2元共重合体を意味することになり、前記ユニットAが2種である場合には、前記マレアミド酸系共重合体が3元共重合体を意味することになる。
前記ユニットAとしては、置換基を有していてもよいアリール基と、後述するビニル単量体であって、該ビニル単量体のホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が80℃未満であるビニル単量体(c)との組合せが好適に挙げられる。
前記R10〜R15としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、アリル、n−ヘキシル、シクロへキシル、2−エチルヘキシル、ドデシル、メトキシエチル、フェニル、メチルフェニル、メトキシフェニル、ベンジル、フェネチル、ナフチル、クロロフェニルなどが挙げられる。
前記R1の具体例としては、例えば、フェニル、α−メチルフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル等のベンゼン誘導体;n−プロピルオキシカルボニル、n−ブチルオキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、n−ブチルオキシカルボニル、n−ヘキシルオキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル、メチルオキシカルボニルなどが挙げられる。
前記芳香族ビニル単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本発明の感光性組成物を用いて形成される感光層の表面硬度を高くすることができる点で、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が80℃以上である化合物が好ましく、100℃以上である化合物がより好ましい。
前記芳香族ビニル単量体の具体例としては、例えば、スチレン(ホモポリマーのTg=100℃)、α−メチルスチレン(ホモポリマーのTg=168℃)、2−メチルスチレン(ホモポリマーのTg=136℃)、3−メチルスチレン(ホモポリマーのTg=97℃)、4−メチルスチレン(ホモポリマーのTg=93℃)、2,4−ジメチルスチレン(ホモポリマーのTg=112℃)などのスチレン誘導体が好適に挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ビニル単量体は、該ビニル単量体のホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が80℃未満であることが必要であり、40℃以下が好ましく、0℃以下がより好ましい。
前記ビニル単量体としては、例えば、n−プロピルアクリレート(ホモポリマーのTg=−37℃)、n−ブチルアクリレート(ホモポリマーのTg=−54℃)、ペンチルアクリレート、あるいはヘキシルアクリレート(ホモポリマーのTg=−57℃)、n−ブチルメタクリレート(ホモポリマーのTg=−24℃)、n−ヘキシルメタクリレート(ホモポリマーのTg=−5℃)などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記1級アミン化合物としては、例えば、ベンジルアミン、フェネチルアミン、3−フェニル−1−プロピルアミン、4−フェニル−1−ブチルアミン、5−フェニル−1−ペンチルアミン、6−フェニル−1−ヘキシルアミン、α−メチルベンジルアミン、2−メチルベンジルアミン、3−メチルベンジルアミン、4−メチルベンジルアミン、2−(p−トリル)エチルアミン、β−メチルフェネチルアミン、1−メチル−3−フェニルプロピルアミン、2−クロロベンジルアミン、3−クロロベンジルアミン、4−クロロベンジルアミン、2−フロロベンジルアミン、3−フロロベンジルアミン、4−フロロベンジルアミン、4−ブロモフェネチルアミン、2−(2−クロロフェニル)エチルアミン、2−(3−クロロフェニル)エチルアミン、2−(4−クロロフェニル)エチルアミン、2−(2−フロロフェニル)エチルアミン、2−(3−フロロフェニル)エチルアミン、2−(4−フロロフェニル)エチルアミン、4−フロロ−α,α−ジメチルフェネチルアミン、2−メトキシベンジルアミン、3−メトキシベンジルアミン、4−メトキシベンジルアミン、2−エトキシベンジルアミン、2−メトキシフェネチルアミン、3−メトキシフェネチルアミン、4−メトキシフェネチルアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、1−プロピルアミン、ブチルアミン、t−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、アニリン、オクチルアニリン、アニシジン、4−クロルアニリン、1−ナフチルアミン、メトキシメチルアミン、2−メトキシエチルアミン、2−エトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、2−ブトキシエチルアミン、2−シクロヘキシルオキシエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミンなどが挙げられる。これらの中でも、ベンジルアミン、フェネチルアミンが特に好ましい。
前記1級アミン化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他バインダーとしては、特開平11−288087号公報記載のポリアミド(イミド)樹脂、特開平11−282155号公報記載のポリイミド前駆体などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、分子中に少なくとも1個の付加重合可能な基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物が好ましく、例えば、(メタ)アクリル基を有するモノマーから選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記特開昭53−133428号公報記載の化合物としては、例えば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記ビイミダゾール類は、例えば、Bull.Chem.Soc.Japan,33,565(1960)、及びJ.Org.Chem,36(16)2262(1971)に開示されている方法により容易に合成することができる。
前記チオ化合物としては、例えば、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ベンゾイルメチレン−3−メチルナフトチアゾリン、などが挙げられる。
前記メタロセン類としては、例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフロロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、η5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル−アイアン(1+)−ヘキサフロロホスフェート(1−)、などが挙げられる。
前記増感剤は、後述する光照射手段としての可視光線や紫外光及び可視光レーザなどにより適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
尚、これらの化合物は、感光層の感度の向上を図るだけでなく、光励起により前記モノマーの重合を開始させるような光重合開始剤としての機能をも有している。
前記ヘテロ縮環系ケトン化合物としては、具体的には、例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドン、などのアクリドン化合物;3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、また、特開平5−19475号、特開平7−271028号、特開2002−363206号、特開2002−363207号、特開2002−363208号、特開2002−363209号公報等に記載のクマリン化合物、などのクマリン類;などが挙げられる。
前記アクリジン化合物としては、具体的には、例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン、などが挙げられる。これらヘテロ縮環系化合物の中でも、環の中に窒素元素を含有するものがより好ましい。前記環内に窒素元素を含有するものとしては、前記アクリジン化合物、アミノ基により置換されたクマリン化合物、アクリドン化合物、などが好適に挙げられる。この中でも前記アクリドン、アミノ基により置換されたクマリン、9−フェニルアクリジン、などが更に好ましく、これらの中でも、前記アクリドンが特に好ましい。
前記光重合開始剤の特に好ましい例としては、後述する露光において、波長が405nmのレーザ光に対応可能である、前記ホスフィンオキサイド類、前記α−アミノアルキルケトン類、前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物とアミン化合物とを組合せた複合光開始剤、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物とヘテロ縮環系化合物、あるいは、メタロセン類、などが挙げられる。
更にこれらの開始剤とともに、連鎖移動剤(例えば、メルカプト化合物、より具体的には、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、など)を併用してもよい。
前記熱架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光性組成物を用いて形成される感光層の硬化後の膜強度を改良するために、現像性等などに悪影響を与えない範囲で、例えば、1分子内に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物、1分子内に少なくとも2つのオキセタニル基を有するオキセタン化合物を用いることができる。
前記1分子内に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物としては、例えば、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂(「YX4000;ジャパンエポキシレジン社製」等)又はこれらの混合物、イソシアヌレート骨格等を有する複素環式エポキシ樹脂(「TEPIC;日産化学工業社製」、「アラルダイトPT810;チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製」等)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、グリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、ナフタレン基含有エポキシ樹脂(「ESN−190,ESN−360;新日鉄化学社製」、「HP−4032,EXA−4750,EXA−4700;大日本インキ化学工業社製」等)、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(「HP−7200,HP−7200H;大日本インキ化学工業社製」等)、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂(「CP−50S,CP−50M;日本油脂社製」等)、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂などが挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも含むエポキシ化合物は、1分子中に含まれる2個以上のエポキシ基のすべてがβ−アルキル置換グリシジル基であってもよく、少なくとも1個のエポキシ基がβ−アルキル置換グリシジル基であってもよい。
前記β−アルキル置換グリシジル基としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−メチルグリシジル基、β−エチルグリシジル基、β−プロピルグリシジル基、β−ブチルグリシジル基、などが挙げられ、これらの中でも、前記感光性樹脂組成物の保存安定性を向上させる観点、及び合成の容易性の観点から、β−メチルグリシジル基が好ましい。
これらの中でも、ビスフェノール化合物、及びこれとエピクロロヒドリンなどから得られる重合体から誘導されるβ−アルキルグリシジルエーテル、及びフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテルが好ましい。
前記硬化促進剤は、前記1分子中に1個以上のカルボキシル基及びエステル基のいずれかを有する重合体の熱硬化反応を促進するために添加される。
前記硬化促進剤は、前記本発明の1分子中に少なくとも1個以上カルボキシル基及びアミド基を共有する化合物からなるエポキシ樹脂用潜在硬化促進剤であり、前記一般式(1)〜(6)のいずれかで表される化合物であるのが好ましい。
該硬化促進剤を感光性組成物、特に感光性フィルムとして製品化することにより、保存時は反応を生じることがなく、感光性組成物、或いは感光性フィルムの極めて優れた保存安定性が得られ、パターン形成のための加熱処理時には、速やかな反応を示して化合物の硬化を促進し、形成される硬化膜の高い膜硬度、耐薬品性などが得られる。
前記硬化促進剤の感光性組成物固形分中における固形分含有量としては、0.01〜15質量%が好ましく、0.05〜5質量%がより好ましい。前記含有量が0.01質量%未満であると、加熱処理時の反応が低下し、硬化膜の膜強度の向上が図れないことがあり、15質量%超であると、現像性、露光感度の低下、及び硬化膜の膜硬度の低下を生ずることがある。
前記エポキシ化合物の熱硬化を促進するため、本発明の硬化促進剤とは別個に、従来公知の熱硬化促進剤を配合することができる。前記熱硬化促進剤としては、例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物;トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等の4級アンモニウム塩化合物;ジメチルアミン等でブロックされたブロックイソシアネート化合物;イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩;トリフェニルホスフィン等のリン化合物;メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン化合物;2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体;などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記熱硬化促進剤としては、前記エポキシ化合物の熱硬化を促進することができるものであれば、特に制限はなく、上記以外の熱硬化を促進可能な化合物を用いてもよい。
前記その他の成分としては、例えば、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤(着色顔料あるいは染料)、体質顔料、などが挙げられ、更に基材表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を併用してもよい。これらの成分を適宜含有させることにより、目的とする感光性組成物あるいは感光性フィルムの安定性、写真性、膜物性などの性質を調整することができる。
前記熱重合禁止剤は、前記重合性化合物の熱的な重合又は経時的な重合を防止するために添加してもよい。
前記熱重合禁止剤としては、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキルまたはアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、4−トルイジン、メチレンブルー、銅と有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフェノチアジン、ニトロソ化合物、ニトロソ化合物とAlとのキレート等が挙げられる。
前記着色顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・イエローGT(C.I.ピグメント・イエロー12)、パーマネント・イエローGR(C.I.ピグメント・イエロー17)、パーマネント・イエローHR(C.I.ピグメント・イエロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)、ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント・レッド81)モナストラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、カーボン、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー64などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光性組成物には、必要に応じて、永久パターンの表面硬度の向上、あるいは線膨張係数を低く抑えること、あるいは、硬化膜自体の誘電率や誘電正接を低く抑えることを目的として、無機顔料や有機微粒子を添加することができる。
前記無機顔料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カオリン、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、気相法シリカ、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、マイカなどが挙げられる。
前記無機顔料の平均粒径は、10μm未満が好ましく、3μm以下がより好ましい。該平均粒径が10μm以上であると、光錯乱により解像度が劣化することがある。
前記有機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂などが挙げられる。また、平均粒径1〜5μm、吸油量100〜200m2/g程度のシリカ、架橋樹脂からなる球状多孔質微粒子などを用いることができる。
各層間の密着性、又は感光層と基材との密着性を向上させるために、各層に公知のいわゆる密着促進剤を用いることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ化合物と、前記本発明の硬化促進剤と、を少なくとも含む。
前記硬化促進剤の含有量としては、エポキシ化合物と硬化促進剤との質量比(エポキシ樹脂化合物:硬化促進剤)で100:0.01〜20あることが好ましく、100:0.01〜15質量%がより好ましい。
硬化促進剤のエポキシ樹脂化合物100に対する質量比が0.01未満であると、加熱処理時の反応性が低下し、硬化膜の膜強度の向上が図れないことがあり、20超であると、現像性、露光感度の低下、及び硬化膜の膜硬度の低下を生じることがある。
前記エポキシ樹脂化合物としては、前記本発明の感光性組成物でしようしたものと同様のエポキシ樹脂化合物を使用することができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、保存時の常温では硬化反応を生じることがなく、加熱によって硬化可能で保存安定性に極めて優れ、硬化後は優れた耐薬品性、硬度、耐熱性、誘電特性、電気絶縁性などを発現できるので、接着剤などに好適に用いることができる。
本発明の感光性フィルムは、少なくとも支持体と、感光層とを有してなり、好ましくは保護フィルムを有してなり、更に必要に応じて、クッション層、酸素遮断層(PC層)などのその他の層を有してなる。
前記感光層は、本発明の前記感光性組成物により形成される。
前記感光層の前記感光性フィルムにおいて設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、前記支持体上に積層される。
前記感光層は、後述する露光工程において、光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通した光で、露光されるのが好ましい。
前記硬化層の厚みは、前記露光量が増えるに従い増加していき、その後、前記露光前の前記感光層の厚みと略同一かつ略一定となる。前記現像感度は、前記硬化層の厚みが略一定となったときの最小露光量を読み取ることにより求められる値である。
ここで、前記硬化層の厚みと前記露光前の前記感光層の厚みとが±1μm以内であるとき、前記硬化層の厚みが露光及び現像により変化していないとみなす。
前記硬化層及び前記露光前の前記感光層の厚みの測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、膜厚測定装置、表面粗さ測定機(例えば、サーフコム1400D(東京精密社製))などを用いて測定する方法が挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるのが好ましく、更に表面の平滑性が良好であるのがより好ましい。
なお、前記支持体としては、例えば、特開平4−208940号公報、特開平5−80503号公報、特開平5−173320号公報、特開平5−72724号公報などに記載の支持体を用いることもできる。
前記保護フィルムは、前記感光層の汚れや損傷を防止し、保護する機能を有する。
前記保護フィルムの前記感光性フィルムにおいて設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、前記感光層上に設けられる。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、シリコーン紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、ポリオレフィン又はポリテトラフルオルエチレンシート、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜30μmがより好ましい。
前記保護フィルムを用いる場合、前記感光層及び前記支持体の接着力Aと、前記感光層及び保護フィルムの接着力Bとが、接着力A>接着力Bの関係であることが好ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルムの少なくともいずれかを表面処理することにより、上述のような接着力の関係を満たすことができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などを挙げることができる。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
また、前記感光層、前記支持体、前記保護フィルムの他に、クッション層、酸素遮断層(PC層)、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層などの層を有してもよい。
前記クッション層は、常温ではタック性が無く、真空及び加熱条件で積層した場合に溶融し、流動する層である。
前記PC層は、通常ポリビニルアルコールを主成分として形成された0.5〜5μm程度の被膜である。
特に、本発明の感光性フィルムは、該フィルムの厚みが均一であるため、永久パターンの形成に際し、基材への積層がより精細に行われる。
本発明の永久パターンは、本発明の永久パターン形成方法により得られる。
本発明の永久パターン形成方法は、第1の態様として、本発明の感光性組成物を、基材の表面に塗布し、乾燥して感光層を形成した後、露光し、現像する。
また、本発明の永久パターン形成方法は、第2の態様として、本発明の感光性フィルムを、加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において基材の表面に積層した後、露光し、現像する。
以下、本発明の永久パターン形成方法の説明を通じて、本発明の永久パターンの詳細も明らかにする。
前記基材としては、特に制限はなく、公知の材料の中から表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を有するものまで適宜選択することができ、板状の基材(基板)が好ましく、具体的には、公知のプリント配線板形成用基板(例えば、銅張積層板)、ガラス板(例えば、ソーダガラス板等)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられるが、これらの中でも、プリント配線板形成用基板が好ましく、多層配線基板やビルドアップ配線基板などへの半導体等の高密度実装化が可能となる点で、該プリント配線板形成用基板が配線形成済みであるのが特に好ましい。
前記第1の態様の積層体の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記基材上に、前記感光性組成物を塗布及び乾燥して形成した感光層を積層するのが好ましい。
前記塗布及び乾燥の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記感光性フィルムにおける感光層を形成する際に行われる、前記感光性組成物溶液の塗布及び乾燥と同様な方法で行うことができ、例えば、該感光性組成物溶液をスピンコーター、スリットスピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーターなどを用いて塗布する方法が挙げられる。
前記加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、70〜130℃が好ましく、80〜110℃がより好ましい。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.01〜1.0MPaが好ましく、0.05〜1.0MPaがより好ましい。
前記露光工程は、前記感光層に対し、露光を行う工程である。
前記光変調手段としては、光を変調することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、n個の描素部を有するのが好ましい。
前記n個の描素部を有する光変調手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、空間光変調素子が好ましい。
前記制御信号としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、デジタル信号が好適に挙げられる。
DMD50は図1に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、各々描素(ピクセル)を構成する多数(例えば、1024個×768個)の微小ミラー(マイクロミラー)62が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として13.7μmである。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
前記光変調手段は、前記n個の描素の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部をパターン情報に応じて制御可能であるのが好ましい。前記光変調手段のデータ処理速度には限界があり、使用する描素数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、連続的に配列された任意のn個未満の描素部だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光Bが照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系54、58により感光層150上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光が描素毎にオンオフされて、感光層150がDMD50の使用描素数と略同数の描素単位(露光エリア168)で露光される。また、感光層150がステージ152と共に一定速度で移動されることにより、感光層150がスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
前記光変調手段を含むパターン形成装置は、図7に示すように、感光層150を有する前記積層体を表面に吸着して保持する平板状のステージ152を備えている。
4本の脚部154に支持された厚い板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向
に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、前記パターン形成装置には、ステージ152をガイド158に沿って駆動するための図示しない駆動装置を有している。
そして、各マイクロレンズ55aの位置におけるレーザ光Bのビーム径は、41μmである。
前記光変調素子が有する描素部の数(前記n)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記光変調素子における描素部の配列としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2次元状に配列しているのが好ましく、格子状に配列しているのがより好ましい。
前記光照射手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(超)高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、ハロゲンランプ、複写機用などの蛍光管、LED、半導体レーザ等の公知光源、又は2以上の光を合成して照射可能な手段が挙げられ、これらの中でも2以上の光を合成して照射可能な手段が好ましい。
前記光照射手段から照射される光としては、例えば、支持体を介して光照射を行う場合には、該支持体を透過し、かつ用いられる光重合開始剤や増感剤を活性化する電磁波、紫外から可視光線、電子線、X線、レーザ光などが挙げられ、これらの中でもレーザ光が好ましく、2以上の光を合成したレーザ光(以下、「合波レーザ光」と称することがある)がより好ましい。また支持体を剥離してから光照射を行う場合でも、同様の光を用いることができる。
前記レーザ光の波長としては、例えば、200〜1500nmが好ましく、300〜800nmがより好ましく、330nm〜500nmが更に好ましく、395nm〜415nmが特に好ましい。
スキャナ162の各露光ヘッド166において、ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザ光B1,B2,B3,B4,B5,B6,及びB7の各々は、対応するコリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザ光B1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面に収束する。
また、前記露光は、前記変調させた光を、マイクロレンズアレイを通して行うのが好ましく、更にアパーチャアレイ、結像光学系等などを通して行ってもよい。
ここで、図14に、DMD50を構成するマイクロミラー62の反射面の平面度を測定した結果を示す。同図においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお同図に示すx方向及びy方向は、マイクロミラー62の2つ対角線方向であり、マイクロミラー62はy方向に延びる回転軸を中心として前述のように回転する。また、図15の(A)及び(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー62の反射面の高さ位置変位を示す。
前記露光ヘッドでは、光照射手段144からレーザ光が照射されると、DMD50によりオン方向に反射される光束線の断面積が、レンズ系454、458により数倍(例えば、2倍)に拡大される。拡大されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ472の各マイクロレンズによりDMD50の各描素部に対応して集光され、アパーチャアレイ476の対応するアパーチャを通過する。アパーチャを通過したレーザ光は、レンズ系480、482により被露光面56上に結像される。
本発明の永久パターン形成方法では、公知の光学系の中から適宜選択したその他の光学系と併用してもよく、例えば、1対の組合せレンズからなる光量分布補正光学系などが挙げられる。
前記光量分布補正光学系は、光軸に近い中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比が入射側に比べて出射側の方が小さくなるように各出射位置における光束幅を変化させて、光照射手段からの平行光束をDMDに照射するときに、被照射面での光量分布が略均一になるように補正する。以下、前記光量分布補正光学系について図面を参照しながら説明する。
下記表1に基本レンズデータを示す。
下記表2に、第1面及び第4面の非球面データを示す。
Z:光軸から高さρの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)
ρ:光軸からの距離(mm)
K:円錐係数
C:近軸曲率(1/r、r:近軸曲率半径)
ai:第i次(i=3〜10)の非球面係数
表2に示した数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数″であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10−2」であることを示す。
前記現像工程は、前記露光工程により前記感光層を露光し、該感光層の露光した領域を硬化させた後、未硬化領域を除去することにより現像し、永久パターンを形成する工程である。
本発明の永久パターン形成方法は、更に、硬化処理工程を含むことが好ましい。
前記硬化処理工程は、前記現像工程が行われた後、形成された永久パターンにおける感光層に対して硬化処理を行う工程である。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
前記全面加熱における加熱温度としては、120〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃未満であると、加熱処理による膜強度の向上が得られないことがあり、250℃を超えると、前記感光性組成物中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることがある。
前記全面加熱における加熱時間としては、10〜120分が好ましく、15〜60分がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
即ち、前記現像工程により、前記永久パターンである硬化層が形成され、前記プリント配線板の表面に金属層が露出される。該プリント配線板の表面に露出した金属層の部位に対して金メッキを行った後、半田付けを行う。そして、半田付けを行った部位に、半導体や部品などを実装する。このとき、前記硬化層による永久パターンが、保護膜あるいは絶縁膜(層間絶縁膜)としての機能を発揮し、外部からの衝撃や隣同士の電極の導通が防止される。
また、本発明の永久パターン形成方法により形成される永久パターンは、優れた表面硬度、絶縁性、耐熱性などを有し、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンとして好適に使用することができる。
−感光性組成物の調製−
下記組成に基づいて、感光性組成物を調製した。なお、分散溶媒としてメチルエチルケトンを用い、固形分濃度を55質量%として調製した。分散は、ビーズミルを用いて行い、得られた分散液は、粒ゲージにより凝集が無いことを確認した。
〔感光性組成物溶液の組成〕
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・硫酸バリウム(堺化学工業社製、B30)・・・・・・・・・・・・33.4質量部
・下記一般式(10)で表されるバインダー・・・・・・・・・・・・40.0質量部
・2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパン(熱架橋剤)・・15.7質量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合性化合物)・・・16.0質量部
・IRG819*1(光重合開始剤)・・・・・・・・・・・・・・・・・5.8質量部
・ハイドロキノンモノメチルエーテル・・・・・・・・・・・・・・0.056質量部
・ジシアンジアミド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.77質量部
・下記構造式(1)で表される硬化促進剤・・・・・・・・・・・・・0.47質量部
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*1:IRGACURE819(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)
ナスフラスコに下記に示す構造式(35)で表される化合物を5質量部とトルエン30質量部を入れ、塩化チオニル2.29質量部とトルエン5質量部の溶液を滴下漏斗から20分かけて滴下し、40分撹拌した。その後、トリエチルアミン2.2質量部、t−ブチルアルコール2.2質量部を加えて5時間撹拌した後反応を終了した。得られた溶液に水200質量部を加えて分液処理し、有機層に硫酸マグネシウム10質量部を加えて乾燥させた。その後、溶媒を真空留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3)で精製することによって構造式(1)で表される硬化促進剤3.3質量部を得た。このときの収率は57%であった。
なお、前記構造式(1)で表される硬化促進剤は、CHCl3を溶媒として1H−NMRスペクトル(300MHz)を測定して同定した。スペクトルの各ピークは、δ(ppm):5.78−5.64(m;2H),3.29−3.15(m;4H),2.82−2.62(m;2H),2.37−2.25(m;3H),1.64−1.23(m;26H),0.93−0.86(m;6H)である。
また、前記構造式(1)で表される硬化促進剤の感光性組成物中の含有量は、0.42質量%である。
得られた感光性組成物を、前記支持体としての厚み20μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、塗布し、乾燥させて、膜厚30μmの感光層を形成した。次いで、該感光層の上に、前記保護フィルムとして12μm厚のポリプロピレンフィルムをラミネートで積層し、感光性フィルムを製造した。
−−積層体の調製−−
次に、前記基材として、配線形成済みの銅張積層板(スルーホールなし、銅厚み12μm)の表面に化学研磨処理を施して調製した。該銅張積層板上に、前記感光性フィルムの感光層が前記銅張積層板に接するようにして前記感光性フィルムにおける保護フィルムを剥がしながら、真空ラミネーター(ニチゴーモートン(株)社製、VP130)を用いて積層させ、前記銅張積層板と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)とがこの順に積層された積層体を調製した。
圧着条件は、真空引きの時間40秒、圧着温度70℃、圧着圧力0.2MPa、加圧時間10秒とした。
前記感光性フィルムにおける保護フィルムを剥がした時点では、前記感光層の表面に強いタック性がなく、剥離自体も容易に行うことができた。
前記調製した積層体における感光層に対し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から、レーザ露光装置を用いて、405nmのレーザ光を、直径の異なる穴部が形成されるパターンが得られるように照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。
室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、アルカリ現像液として、1質量%炭酸ソーダ水溶液を用い、30℃にて60秒間シャワー現像し、未硬化の領域を溶解除去した。その後、水洗し、乾燥させ、永久パターンを形成した。
前記永久パターンが形成された積層体の全面に対して、160℃で60分間、加熱処理を施し、永久パターンの表面を硬化し、膜強度を高めた。該永久パターンを目視で観察したところ、永久パターンの表面に気泡は認められなかった。
得られた前記永久パターンにおいて、残った前記感光層の硬化領域の厚みを測定した。次いで、レーザ光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を得る。こうして得た感度曲線から配線上の硬化領域の厚さが15μmとなり、硬化領域の表面が光沢面である時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量とした。
その結果、前記感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は、30mJ/cm2であった。
得られた前記永久パターン形成済みのプリント配線基板の表面を光学顕微鏡で観察し、硬化層パターンの穴部に残膜が無い、最小の穴径を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。その結果、解像度は、70μmであった。
405nmレーザ露光装置を用いて、露光光と前記感光層とを相対的に移動させる速度を変更し、永久パターンが形成される速度を求めた。露光は、前記調製した積層体における感光層に対して、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から行った。なお、この設定速度が速い方が効率的な永久パターン形成が可能となる。なお、前記405nmレーザ露光装置は、前記DMDからなる光変調手段を有し、露光速度は、13mm/secであった。
実施例1と同様にして製造した感光性フィルムを60℃ドライの促進条件の下、2日間保管した。2日後に取り出し、実施例1と同様にして積層体を形成し、室温で10分保存した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、前記感光層に現像処理を行った。前記感光処理は、銅張積層板上の感光層の全面に、アルカリ現像液として、1質量%炭酸ソーダ水溶液を用い、30℃にてシャワーすることによって行い、炭酸ソーダ水溶液のシャワー開始から前記感光層が溶解除去されるまでに要した時間を測定し、得られた現像時間から、下記基準に基づいて保存安定性を評価した。その結果、現像時間は20秒であり、保存安定性に極めて優れることが認められた。
〔評価基準〕
◎:現像時間が30秒未満
○:現像時間が30秒以上45秒未満
△:現像時間が45秒以上60秒未満
×:現像時間が60秒以上
前記永久パターン形成済みのプリント配線基板に対して、常法に従い金メッキを行った後、水溶性フラックス処理を行った。次いで、260℃に設定された半田槽に5秒間にわたって、3回浸漬し、フラックスを水洗で除去した。そして、該フラックス除去後の永久パターンについて、JIS K−5400に基づいて、鉛筆硬度を測定した。
その結果、鉛筆硬度は5H以上であった。また、目視観察を行ったところ、前記永久パターンにおける硬化膜の剥がれ、ふくれ、変色は認められなかった。
膜厚500μmの硬化膜の誘電特性を、アジデント・テクノロジー社製LCRメーターと4291A型固体電極を用いて25℃で測定した結果、1GHzでの誘電率は3.3であり、誘電正接は0.014であった。
下記組成に基づいて、感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性組成物及び感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表3に示す。
〔感光性組成物溶液の組成〕
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・硫酸バリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33.4質量部
・スチレン/無水マレイン酸/ブチルアクリレート共重合体(モル比40/32/28)とベンジルアミン(該共重合体の無水物基に対して1.0当量)との付加反応物*2
(バインダー)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40.0質量部
・2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパン(熱架橋剤)・・15.7質量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合性化合物)・・・16.0質量部
・IRG819(光重合開始剤)・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.8質量部
・ハイドロキノンモノメチルエーテル・・・・・・・・・・・・・・0.056質量部
・ジシアンジアミド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.77質量部
・前記構造式(1)で表される硬化促進剤・・・・・・・・・・・・・0.47質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
*2:下記一般式(24)で表されるユニットA及びユニットBを有するマレアミド酸系共重合体である。該ユニットAは2種の構成単位からなり、その内の一の構成単位におけるR1はフェニルであり、他の構成単位におけるR1はブチルオキシカルボニル、R3及びR4は水素原子である。上記ユニットBにおけるR2はベンジルである。上記ユニットAにおける繰り返し単位のモル分率xは、前記一の構成単位については40モル%であり、前記他の構成単位については28モル%であり、上記ユニットBにおける繰り返し単位のモル分率yは32モル%である。また、前記スチレン/無水マレイン酸/ブチルアクリレート共重合体の無水物基に対する前記ベンジルアミンの反応量は1.0当量である。
上記ビニル単量体であるブチルアクリレートのホモポリマーのガラス転移温度(Tg)は、−54℃である。
実施例1において、感光性組成物中の前記熱架橋剤、2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパン15.7質量部を、下記構造式(36)で表される熱架橋剤(TEPIC)8.2質量部に代えたこと以外は、実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1において、感光性組成物中の前記熱架橋剤、2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパンを、エピコートYX4000(ジャパンエポキシレジン社製、エポキシ樹脂)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1において、感光性組成物中の前記構造式(1)で表される硬化促進剤を、下記構造式(2)で表される硬化促進剤に代えたこと以外は、実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表4に示す。
ナスフラスコに下記構造式(37)で表される化合物を5質量部とトルエン30質量部を入れ、塩化チオニル2.14質量部とトルエン5質量部の溶液を滴下漏斗から20分かけて滴下し、40分撹拌した。その後、トリエチルアミン2.1質量部、t−ブチルアルコール2.5質量部を加えて5時間撹拌した後反応を終了した。得られた溶液に水200質量部を加えて分液処理し、有機層に硫酸マグネシウム10質量部を加えて乾燥させた。その後、溶媒を真空留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=5/5)で精製することによって構造式(2)で示される硬化促進剤3.5質量部を得た。このときの収率は60%であった。
なお、前記構造式(2)で表される硬化促進剤は、CHCl3を溶媒として1H−NMRスペクトル(300MHz)を測定して同定した。スペクトルの各ピークは、δ(ppm):7.29(t;2H),7.21(d;1H),7.14(d;2H),5.76−5.63(m;2H),4.62−4.51(m;1H),91−3.76(m;1H),3.19−3.13(m;1H),3.05−2.87(m;1H),2.73−2.22(m;8H),1.82−1.45(m;3H),1.43(s;9H),1.28−1.09(m;3H)である。
また、前記構造式(2)で表される硬化促進剤の感光性組成物中の含有量は、0.42質量%である。
実施例5において、感光性組成物中の前記熱架橋剤、2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパン15.7質量部を、前記構造式(36)で表される熱架橋剤(TEPIC)8.2質量部に代えたこと以外は、実施例5と同様にして感光性組成物を調製し、実施例5と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて、露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表4に示す。
実施例1において、感光性組成物中の前記熱架橋剤、2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパンを、下記構造式(38)で表される熱架橋剤(エポキシ当量:214g/eq.;粘度:6,200mPa・s)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表5に示す。
実施例7において、感光性組成物中の前記構造式(1)で表される硬化促進剤を、前記構造式(2)で表される硬化促進剤に代えたこと以外は、実施例7と同様にして感光性組成物を調製し、実施例7と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表5に示す。
実施例7において、感光性組成物中の前記一般式(10)で表されるバインダーを、前記一般式(24)で表される、スチレン/無水マレイン酸/ブチルアクリレート共重合体(モル比40/32/28)とベンジルアミン(該共重合体の無水物基に対して1.0当量)との付加反応物(組成量同じ)に代えたこと以外は、実施例7と同様にして感光性組成物を調製し、実施例7と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表5に示す。
実施例1、2、及び5において、露光装置を下記に説明するパターン形成装置に代えた以外は、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性組成物及び感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表6に示す。
前記光照射手段として図27〜32に示す合波レーザ光源と、前記光変調手段として図4に示す主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に768組配列された内、1024個×256列のみを駆動するように制御したDMD50と、図13に示した一方の面がトーリック面であるマイクロレンズ474をアレイ状に配列したマイクロレンズアレイ472及び該マイクロレンズアレイを通した光を前記感光層に結像する光学系480、482とを有するパターン形成装置を用いた。
まず、DMD50の前記描素部としてのマイクロレンズ474の出射面における歪みを補正するため、該出射面の歪みを測定した。結果を図14に示した。図14においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお、同図に示すx方向及びy方向は、マイクロミラー62の2つ対角線方向であり、マイクロミラー62はy方向に延びる回転軸を中心として回転する。また、図15の(A)及び(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー62の反射面の高さ位置変位を示した。
図14及び図15に示した通り、マイクロミラー62の反射面には歪みが存在し、そして特にミラー中央部に注目してみると、1つの対角線方向(y方向)の歪みが、別の対角線方向(x方向)の歪みよりも大きくなっていることが判る。このため、このままではマイクロレンズアレイ55のマイクロレンズ55aで集光されたレーザ光Bの集光位置における形状が歪んでしまうことが判る。
実施例1において、感光性組成物中の一般式(10)で表されるバインダーの添加量を20質量部に変え、更にバインダーとして、以下のようにして合成した不飽和基を持つアクリル樹脂(B1)20質量部を添加したこと以外は、実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表7に示す。
メチルメタクリレート45.1質量部、メタクリル酸47.3質量部、アゾイソバレロニトリル1質量部、及び溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテル215質量部からなる混合溶液を窒素ガス雰囲気下、90℃の反応容器中に3時間かけて滴下した。滴下後4時間反応し、アクリル樹脂(A1)を得た。
次に、このアクリル樹脂(A1)溶液に、サイクロマーA200(ダイセル化学工業(株)製)54.7質量部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.2質量部、及びトリフェニルフォスフィン1質量部を加えて、空気を吹き込みながら80℃で8時間反応させて、不飽和基を持つアクリル樹脂(B1)溶液(41質量%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液)を得た。B1の固形分酸価は111mgKOH/g、質量平均分子量(Mw)は18,000、二重結合当量は2.3mmol/gであった。
実施例13において、不飽和基を持つアクリル樹脂(B1)を以下のようにして合成した不飽和基を持つアクリル樹脂(B2)に代えたこと以外は、実施例13と同様にして感光性組成物を調製し、実施例13と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表7に示す。
メチルメタクリレート45.1質量部、メタクリル酸47.3質量部、アゾイソバレロニトリル1質量部、及び溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテル215質量部からなる混合溶液を窒素ガス雰囲気下、90℃の反応容器中に3時間かけて滴下した。滴下後4時間反応し、アクリル樹脂(A2)を得た。
次に、このアクリル樹脂(A2)溶液に、グリシジルメタクリレート35.9質量部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.2質量部、及びトリフェニルフォスフィン1質量部を加えて、空気を吹き込みながら80℃で8時間反応させて、不飽和基を持つアクリル樹脂(B2)溶液(37質量%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液)を得た。なお、B2の固形分酸価は104mgKOH/g、質量平均分子量(Mw)は20,000、二重結合当量は2.0mmol/gであった。
実施例1において、感光性組成物中の構造式(1)で表される硬化促進剤の添加量を21.3質量部に変えたこと以外は、実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。なお、実施例13における、前記構造式(1)で表される硬化促進剤の感光性組成物中の含有量は16.0質量%である。
また、実施例1と同様にしてな方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表7に示す。
実施例1において、感光性組成物中の構造式(1)で表される硬化促進剤の添加量を0.005質量部に変えたこと以外は、実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。なお、実施例14における、前記構造式(1)で表される硬化促進剤の感光性組成物中の含有量は0.0048質量%である。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表7に示す。
下記組成に基づいて、感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性組成物及び感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表8に示す。
〔感光性組成物溶液の組成〕
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・硫酸バリウム(堺化学工業社製、B30) 31.6質量部
・前記一般式(10)で表されるバインダー(n=0〜10) 40.0質量部
・2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパン(熱架橋剤) 10.8質量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合性化合物) 16.0質量部
・IRG819(光重合開始剤) 6.0質量部
・ジシアンジアミド 0.60質量部
・2E4MZ(熱硬化促進剤)*3 0.48質量部
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*3:下記構造式(39)で表される2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業株式会社製)
比較例1において、感光性組成物中の前記熱硬化促進剤、2E4MZを、下記構造式(40)で表される2MAOK(2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、四国化成工業株式会社製)に代えたこと以外は、比較例1と同様にして感光性組成物を調製し、比較例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表8に示す。
比較例2において、感光性組成物中の熱架橋剤である2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパンを、エピコートYX4000に代えたこと以外は、比較例2と同様にして感光性組成物を調製し、比較例2と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表8に示す。
下記組成に基づいて、感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性組成物及び感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表8に示す。
〔感光性組成物溶液の組成〕
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・硫酸バリウム(堺化学工業社製、B30) 29.2質量部
・前記一般式(10)で表されるバインダー(n=0〜10) 40.0質量部
・前記構造式(36)で表される熱架橋剤(TEPIC) 5.6質量部
・前記構造式(39)で表されるモノマー 16.0質量部
・IRG819(光重合開始剤) 6.0質量部
・ジシアンジアミド 0.60質量部
・前記構造式(41)で表される2MAOK(熱硬化促進剤) 0.40質量部
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実施例1において、感光性組成物中の前記熱架橋剤、2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパンを、前記構造式(1)の原料である下記構造式(35)で表される硬化促進剤に代えたこと以外は、実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表9に示す。
ナスフラスコにシス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物20質量部とアセトニトリル100質量部を入れ、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物が溶解した後、ジヘキシルアミン24.3質量部を加えて2時間攪拌した。その後、溶媒を真空留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、前記構造式(35)で示される硬化促進剤40.9質量部を得た。このときの収率は92%であった。
なお、前記構造式(35)で表される硬化促進剤は、CHCl3を溶媒として1H−NMRスペクトル(300MHz)を測定して同定した。スペクトルの各ピークは、δ(ppm):5.85−5.65(m;2H),3.63−3.52(m;1H),3.44−3.32(m;1H),3.26−3.10(m;2H),3.01−2.87(m;1H),2.51−2.40(m;1H),2.72−2.13(m;2H),1.66−1.52(m;4H),1.36−1.23(m;12H),0.94−0.88(m;6H)である。
また、前記構造式(35)で表される硬化促進剤の感光性組成物中の含有量は0.42質量%である。
実施例1において、感光性組成物中の前記熱架橋剤、2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパンを、前記構造式(2)の原料である下記構造式(37)で表される硬化促進剤に代えたこと以外は、実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、実施例1と同様にして感光性フィルム及び積層体を調製し、永久パターンを形成した。
また、実施例1と同様な方法により、前記製造した感光性フィルムについて露光感度、解像度、露光速度、及び保存安定性の評価を行い、前記形成した永久パターンについて鉛筆硬度、及び誘電特性の評価を行った。結果を表9に示す。
ナスフラスコにシス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物2.92質量部とクロロホルム30質量部を入れ、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物が溶解した後、4−ベンジルピペリジン3.37質量部を加えて2時間攪拌した。その後、溶媒を真空留去し、酢酸エチルで再結晶化することによって、前記構造式(37)で示される硬化促進剤4.5質量部を得た。このときの収率は72%であった。
なお、前記構造式(37)で表される硬化促進剤は、CHCl3を溶媒として1H−NMRスペクトル(300MHz)を測定して同定した。スペクトルの各ピークは、δ(ppm):7.32−7.19(m;4H),7.14(d;1H),5.84−5.77(m;1H),5.72−5.62(m;1H),4.71−4.62(m;1H),3.87(d;1H),3.23−3.03(m;3H),2.85(d;1H),2.69−2.50(m;1H),2.46−2.28(m;1H),1.86−1.76(m;3H),1.26−1.16(m;2H)である。
また、前記構造式(37)で表される硬化促進剤の感光性組成物中の含有量は0.42質量%である。
−熱硬化性樹脂組成物の調製−
下記組成に基づいて、熱硬化性組成物を調製した。
〔熱硬化性樹脂組成物の組成〕
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・エピコート828(油化シェル社製、エポキシ樹脂)・・・・・・・・100質量部
・メチルテトラヒドロ無水フタル酸(日本ゼオン社製、QH−200、硬化剤)・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・95質量部
・前記構造式(1)で表される硬化促進剤・・・・・・・・・・・・・・4.5質量部
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上記組成でエポキシ樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を混合し、ミキサー(7,000rpm、1分間)で撹拌することにより、実施例17の熱硬化性樹脂を調製した。
<ゲル化時間>
得られた熱硬化性樹脂組成物について、JIS K5059(1997)に準じ、150℃で熱板法によりゲル化時間を測定した。
<耐熱性>
得られた熱硬化性樹脂組成物について、硬化樹脂の耐熱性の指標である熱変形温度を測定した。該熱変形温度は、JIS K7207(1997)に準じ、HDTテスターS-3M(東洋精機)を用いて測定した。樹脂の硬化条件は150℃、2時間で行った。
<貯蔵安定性>
40℃で貯蔵した熱硬化性樹脂組成物について、B型粘度計を用いて樹脂組成物の粘度を測定し、樹脂粘度が初期粘度の2倍になった時間を評価時間とした。この評価時間をもとに、下記評価基準により、貯蔵安定性を評価した。
◎:評価時間が48時間超
○:評価時間が24時間超48時間以内
△:評価時間が10時間超24時間以内
×:評価時間が10時間以内
実施例17において、前記構造式(1)で示される硬化促進剤を、前記構造式(2)で示される硬化促進剤に代えたこと以外は、実施例17と同様にして、実施例18の熱硬化性樹脂組成物を調製した。
得られた熱硬化性樹脂組成物について、実施例17と同様な方法によりゲル化時間、耐熱性及び貯蔵安定性の評価を行った。結果を表10に示す。
実施例17において、前記構造式(1)で示される硬化促進剤4.5質量部を、下記構造式(3)で示される硬化促進剤20質量部に代え、更に硬化剤であるメチルテトラヒドロ無水フタル酸を使用しなかったこと以外は、実施例17と同様にして、実施例19の熱硬化性樹脂組成物を調製した。
得られた熱硬化性樹脂組成物について、実施例17と同様な方法によりゲル化時間、耐熱性及び貯蔵安定性の評価を行った。結果を表10に示す。
ナスフラスコに下記構造式(35)で表される化合物を8質量部とt−ブチルビニルエーテル5質量部を入れ、リン酸0.2質量部加え、1時間撹拌し反応させた。その後、キョウワード500SH(協和化学工業(株)製)1.0質量部を加えて1時間撹拌した。得られた溶液をセライトろ過した後、溶媒を真空留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3)で精製することによって構造式(3)で示される硬化促進剤2.5質量部を得た。このときの収率は24%であった。
なお、前記構造式(3)で表される硬化促進剤は、CHCl3を溶媒として1H−NMRスペクトル(300MHz)を測定して同定した。スペクトルの各ピークは、δ(ppm):6.18(q;1H),5.77(d;1H),5.65(d;1H),3.42−3.04(m;4H),2.87−2.76(m;1H),2.69−2.63(m;1H),2.34(s;3H),1.71−1.41(m;4H),1.39−1.15(m;25H),0.88(t;6H)である。
実施例17において、構造式(1)で示される硬化促進剤を、表11に示す従来の硬化促進剤に代え、1分子中に少なくとも1個以上カルボキシル基及びアミド基を共有する化合物からなる硬化促進剤を使用しなかったこと以外は、実施例17と同様にして、比較例5〜6の熱硬化性樹脂組成物を調製した。
得られた各熱硬化性樹脂組成物について、実施例17と同様な方法によりゲル化時間、耐熱性及び貯蔵安定性の評価を行った。結果を表11に示す。
また、実施例1、2及び5と同様の感光性フィルムを用いた実施例10〜12では、露光装置として、高輝度光源と高速変調可能であり、かつトーリックレンズによる光学系歪み補正が可能なパターン形成装置を用いたため、解像度が優れることが認められ、高精細な永久パターンが形成されることが確認された。
これに対して、本発明の硬化促進剤を使用しなかった比較例1〜4の感光性フィルムは、保存安定性に劣っていた。
また、表10〜表11の結果より、前記本発明の硬化促進剤を使用した実施例17〜19の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の硬化促進剤を使用しなかった比較例5〜6に比べ、貯蔵安定性に優れていることが判った。
また、本発明の硬化促進剤を使用した本発明の熱硬化性樹脂組成物は、熱によって硬化可能で保存安定性に極めて優れ、硬化後は優れた耐薬品性、硬度、耐熱性、誘電特性、電気絶縁性などを発現できるため、接着剤などに好適に用いることができる。
また、本発明の硬化促進剤を使用した本発明の感光性組成物及び該感光性組成物を用いた感光性フィルムは、UV露光により画像形成可能で、表面のタック性が小さく、ラミネート性及び取扱い性が良好で、保存安定性に極めて優れ、高感度で現像性にも優れ、現像後に優れた耐薬品性、表面硬度、耐熱性、誘電特性などを発現するため、プリント配線板(多層配線基板、ビルドアップ配線基板等)の保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターン、並びに、カラーフィルタや柱材、リブ材、スペーサー、隔壁などのディスプレイ用部材、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどの永久パターン形成用として広く用いることができる。
また、本発明の永久パターンは耐薬品性、表面硬度、耐熱性、誘電特性、電気絶縁性に優れる。このため、プリント配線板(多層配線基板、ビルドアップ配線基板等)の保護膜、層間絶縁膜、ソルダーレジストパターン、並びに、カラーフィルタや柱材、リブ材、スペーサー、隔壁などのディスプレイ用部材、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどの永久パターン形成用として広く用いることができるとして好適に使用することができる。
10 ヒートブロック
11〜17 コリメータレンズ
20 集光レンズ
30〜31 マルチモード光ファイバ
44 コリメータレンズホルダー
45 集光レンズホルダー
46 ファイバホルダー
50 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
52 レンズ系
53 反射光像(露光ビーム)
54 第2結像光学系のレンズ
55 マイクロレンズアレイ
56 被露光面(走査面)
55a マイクロレンズ
57 第2結像光学系のレンズ
58 第2結像光学系のレンズ
59 アパーチャアレイ
64 レーザモジュール
66 ファイバアレイ光源
67 レンズ系
68 レーザ出射部
69 ミラー
70 プリズム
73 組合せレンズ
74 結像レンズ
100 ヒートブロック
110 マルチキャビティレーザ
111 ヒートブロック
113 ロッドレンズ
120 集光レンズ
130 マルチモード光ファイバ
130a コア
140 レーザアレイ
144 光照射手段
150 感光層
152 ステージ
155a マイクロレンズ
156 設置台
158 ガイド
160 ゲート
162 スキャナ
164 センサ
166 露光ヘッド
168 露光エリア
170 露光済み領域
180 ヒートブロック
184 コリメートレンズアレイ
302 コントローラ
304 ステージ駆動装置
454 レンズ系
468 露光エリア
472 マイクロレンズアレイ
476 アパーチャアレイ
478 アパーチャ
480 レンズ系
Claims (27)
- 1分子中に少なくとも1個以上のカルボキシル基及びアミド基を共有し、該カルボキシル基が、保護基で保護されていることを特徴とする硬化促進剤。
- 保護基が、熱によって脱離可能な保護基である請求項1に記載の硬化促進剤。
- 下記一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)及び(6)のいずれかで表される請求項1から2のいずれかに記載の硬化促進剤。
- 2段階以上の分子内反応を経てアミンを生成することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の硬化促進剤。
- エポキシ化合物と、請求項1から4のいずれかに記載の硬化促進剤とを少なくとも含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
- エポキシ化合物と、硬化促進剤との質量比(エポキシ化合物:硬化促進剤)が100:0.01〜20である請求項5に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- (A)1分子中に1個以上のカルボキシル基及びエステル基のいずれかを有する重合体と、(B)重合性化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)熱架橋剤と、(E)請求項1から4のいずれかに記載の硬化促進剤と、を少なくとも含むことを特徴とする感光性組成物。
- (E)硬化促進剤の含有量が、0.01〜15質量%である請求項7に記載の感光性組成物。
- (D)熱架橋剤が、分子内に2つ以上のオキシラン基を有するエポキシ化合物である請求項7から8のいずれかに記載の感光性組成物。
- (D)熱架橋剤が、多価フェノール化合物とβ−アルキルエピハロヒドリンとから誘導されたエポキシ化合物である請求項7から9のいずれかに記載の感光性組成物。
- (D)熱架橋剤が、分子内に2つ以上のオキセタニル基を有するオキセタン化合物である請求項7から10のいずれかに記載の感光性組成物。
- (A)重合体が、エポキシアクリレート化合物である請求項7から11のいずれかに記載の感光性組成物。
- (A)重合体が、下記一般式(9)で表される請求項12に記載の感光性組成物。
- (A)重合体が、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体の少なくとも1種を含む請求項7から11のいずれかに記載の感光性組成物。
- (A)重合体が、エポキシアクリレート化合物と、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体の少なくとも1種を含む請求項7から11のいずれかに記載の感光性組成物。
- (A)重合体が、無水マレイン酸共重合体の無水物基に対して0.1〜1.2当量の1級アミン化合物を反応させて得られる共重合体である請求項7から11のいずれかに記載の感光性組成物。
- 支持体と、該支持体上に、請求項7から16のいずれかに記載の感光性組成物が積層されてなる感光層とを有することを特徴とする感光性フィルム。
- 感光層が、光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通した光で、露光される請求項17に記載の感光性フィルム。
- 請求項7から16のいずれかに記載の感光性組成物を、基材の表面に塗布し、乾燥して感光層を形成した後、露光し、現像することを特徴とする永久パターン形成方法。
- 請求項17から18のいずれかに記載の感光性フィルムを、加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において基材の表面に積層した後、露光し、現像することを特徴とする永久パターン形成方法。
- 基材が、配線形成済みのプリント配線基板である請求項19から20のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
- 露光が、光変調手段により光を変調させた後、前記光変調手段における描素部の出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して行われる請求項19から21のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
- 非球面が、トーリック面である請求22に記載の永久パターン形成方法。
- 現像が行われた後、感光層に対して硬化処理を行う請求項19から23のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
- 硬化処理が、全面露光処理及び120〜250℃で行われる全面加熱処理の少なくともいずれかである請求項24に記載の永久パターン形成方法。
- 請求項19から25のいずれかに記載の永久パターン形成方法により形成されることを特徴とする永久パターン。
- 保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかである請求項26に記載の永久パターン。
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